お兄ちゃん、一緒にバカになろ?
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60: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/02/16(日) 19:15:56.55 ID:+TuNy4pnO
「逝ったかい」
深夜、お兄ちゃんが家にやってきた。屍と化した両親との時間がやっと終わって、私は思わず泣きだした。
「お兄ちゃん、これでやっと……」
「いや、やることは山のようにある。まず、死体の処理だ」
お兄ちゃんは車からドラム缶とセメントを持ってきた。一人で持つには重いそれを、難渋しながら2回の両親の部屋へと持って行った。
「これでいい。今度は死体だ」
死後硬直が始まった2人の身体は、驚くほど重かった。それでも何とか、小一時間かけてそれをドラム缶の中に入れる。
「後は、セメントを流し入れて固まれば全て終わりだ。誰かがこの部屋に入り込まない限り、決してバレることもない。
旅行の偽装工作も済ませている」
「……随分手際がいいんだね」
「友人に教えてもらったんだ。これで、俺たちは自由だ」
ニコリと笑うお兄ちゃんに、私はどこか恐怖を感じた。5年会っていない間に、お兄ちゃんは変わってしまったのだろうか。
「これからどうするの?」
「5cc、あの薬を飲ませて欲しい。あのままだとまずいからね、コーヒーに混ぜてくれ」
「……超人とやらになりたいの?」
「いや、そういうわけじゃないんだけどね。ノーリスクならどんなものか、なってみたいじゃないか」
……何か嫌な感じがした。そもそも、お兄ちゃんは他の女の人にも手を出している。きっと、やむを得ないとはいえ……
お兄ちゃんは、変わってしまった。私はそう確信した。
私にとって必要なのは、そして私が一緒に生きたいのは、5年前の優しかったお兄ちゃんだ。
レイプされた時は怖かったけど、それ以外は本当に優しかった、あのお兄ちゃんだ。
私はキッチンに向かう。そして……
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