お兄ちゃん、一緒にバカになろ?
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64: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/02/16(日) 22:36:26.33 ID:yTBCC42FO
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「……なるほど」
私の告白を聞いた藤原警視は、小さな溜め息をついた。
「つまり、君が殺した長谷川里奈しか、入手経路を知らないというわけだな」
「……ええ。あの女が何者かは知らないけど……そんなにあの薬って」
「当然、危険な代物だ。そもそも毒薬であり麻薬だ。『アイスキャンディ』。聞いたことは」
ブンブンと、私は首を振った。
「……そうか。最上位校だから、君にも話が行っていると思っていたが、違ったか」
「え」
「いや、こちらの話だ。君が知ってどうなるという話ではない」
「それって何なの」
「最悪の麻薬だ。流出しているという話を聞いてね。それの関係者やそれによる死者を、僕らは探している。
そして、長谷川里奈の死を洗い直した。典型的な『アイスキャンディ』乱用による死亡事例だったんでね。
その結果、君に行き当たったというわけだ」
……まさか、初めから私を狙って……?でも、彼は子供だ。子供が警察なんて聞いたことがない。
私の動揺を察したのか、藤原警視が苦笑した。
「君をハメたのは確かだよ。ああ、僕と一緒にいたのは間違いなく僕の家族だ。もちろん、事情は知っている」
「あなた、本当に何者なの」
「詳しく説明してどうなるというものでもないが……僕の肉体年齢は10歳、精神年齢は30歳だ。
ああ、『名探偵コナン』のように若返っているわけじゃない。ある事情で精神だけ30歳になっている。
僕の肩書も、それに付随するものだ」
「何で殺し屋って……あなた、警察でしょ?私を捕まえに来たの?それとも薬を追って……」
ふーっと長い息を藤原警視がついた。
「ここに来たのは、2つ目的がある。最優先目的は、この『痴呆薬』――『アイスキャンディ』をブロン液に溶かしたものを確保することだ」
彼が例の黒い薬を懐から取り出した。いつの間に冷蔵庫から取り出していたのか。
「で、もう一つの目的、それは君だ」
「……殺人罪で逮捕しに来たの?でも、お兄ちゃんは……」
「そうだ。本来なら君の兄、磯崎雄太も殺人の共同正犯だ。だが、今の彼は逮捕できない。心神耗弱だからな。
それ以上に、彼はもうもたない」
え?
「今、何と言ったの??」
「彼は『アイスキャンディ』の度重なる服用で、脳が多分海綿化している。アルツハイマーの末期に限りなく近い。
見た所、これまで社会人生活を曲りなりにも送れたこと自体が驚きだ。
だが、僕が診る限り……恐らくは後1週間は生きられまい」
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