125: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/10(金) 20:31:34.15 ID:rHVFKgym0
「…明香ちゃんは普段、何をして遊んでるんだい?」
「んー…?」
怒られて、しゅんとしてしまった彼女は、数秒考えてから、ぽつりと答えた。
「…コナンごっことか?」
「どこでやってるんだい?」
「公園」
「あそこの?」
家の近くの、例の公園の方を指す。すると彼女は、首を横に振った。
「ううん、学校の近くの」
「いいえ、違います。だろ」
すかさず父親に窘められる。
「まあそう言わないで、ね」
妻がなだめるので、私も頷いた。
それにしても、彼女の行動範囲はここより少し離れているようだ。例の少女のことは、見たことないか、そこまで知らないだろう。
「…コナンごっこって、どんな?」
「えっとね、ですね、コナン役と、おっちゃん役がいて…」
…
数十分後。
「ばしゅっ!」
「グワッ! ……ぐぅー…」
椅子に座り込み、いびきを立てる私の後ろに隠れると、明香はどこからともなく取り出した蝶ネクタイを口に当て、だみ声で話し始めた。
「犯人は、この中にいる!」
威勢よく、それっぽい推理を語って聞かせる娘を、両親は冷や冷やしながら見ている。何しろ、私が彼女に貸した金属の腕時計は、それ1個でポルシェが買えるものだ。価値を知らないのを良いことに軽々しく貸したものの、私物の腕時計の中では4番目に高価なものなので、私も密かに冷や汗をかいている。
とは言え、流石に彼女もわきまえているようで、『コナンごっこ』が終わると傷一つ無い状態で返してくれた。両親も、ほっと息を吐いた。
…
「今日は、ありがとうございました」
「いえいえ」
「またいらっしゃいね」
玄関口で、3人の親子はお辞儀した。私と妻は手を振った。
出ていこうとする彼らを見送りながら、私はふと、口を開いた。
安価下1〜3でコンマ最大 何と言う?
994Res/439.92 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20