200: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/12(日) 16:21:23.09 ID:AHJFzVqd0
…そうだ。もっと他に、方法があるじゃないか。
私は運転手に言うと、ある薬局に向かった。
…
白い袋を持って、車に戻った。中身は、市販にしては強めの睡眠薬だ。
一時期、夜眠れない時期があった。その際に医者に処方されたのがこの薬だった。早く効いて、起きた後に引き摺らないのが良かった。今では使っていないが、処方箋を持って行っていたのが先程の薬局で、今でも必要な時に言えば売ってくれる。
錠剤だが、すり潰して飲み物に混ぜれば、バレずに飲ませることができるだろう。
…
「ただいま」
「おかえりなさい…」
玄関には、妻と朱音が待っていた。
「ああ、ただいま。良い子にしてたかい」
「ええ、とっても」
妻が笑顔で頷く。
「ねえ?」
「…」
朱音が、照れくさそうに身を捩った。
「さ、お父さんが着替えたら、お夕飯にしましょうか」
…
「5に10をかけると、50になる。それにまた10をかけると、500になる。ゼロが一個ずつ増えていくんだ。それを逆に…」
「…」
夕食後の食卓にノートを広げて、朱音は固まっていた。
勉強を見てやってくれと妻から言われ、埃被った算数の知識を引っ張り出したは良いものの、朱音はそれ以上に理解が追いついていない様子であった。
しかし、考えてみれば無理もない。今まで彼女は、学校が終われば例の公園に行き、暗くなるまで人形遊びをしていたのだ。宿題など手も付かなかったに違いない。
「あー、つまり、つまりだね? 10で割るというのは、10分の1をかけるということで…」
「…っ」
教科書を凝視する朱音の目が、潤んできた。涙を堪えるように、洟を啜る。
私は、助けを求めるように妻と家政婦を見た。
「…家庭教師の先生でも、お願いしましょうか?」
「考えておこうか」
私は朱音の頭を撫でると、椅子から立ち上がった。
時刻は午後8時の少し前。もうできることは少ないが、何をしようか。
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