228: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/14(火) 18:58:42.09 ID:d6sCZoyo0
扉が閉まると、私はその場に膝を突いた。
「どうしたんだい、朱音」
目を合わせ、頭に手を置く。
「…もん」
朱音が、震える声で呟いた。
「うん?」
「…朱音が、お姉ちゃんだもん」
「うん」
「朱音が…お姉ちゃんだもん…!」
そこまで言うと朱音は、声を上げて泣き出した。
「そうか、そうか…」
私は彼女を抱き上げると、背中をさすった。
「明香ちゃんにヤキモチ焼いちゃったのね」
「そうかなぁ」
曖昧に応える。大丈夫だ。頭はちゃんと働いている。やるべきこと、やってはならないことは、ちゃんと分かっている…
…
結局、朱音は泣きつかれて寝てしまった。
「あたしたちのベッドに寝かせてあげましょう」
風呂に入ろうとする私に、妻が言った。
「今日は、一緒に寝てあげましょうよ」
___結局その夜は、ずっと悶々として眠れなかった。隣で寝息を立てる朱音もだが、あの時感じた明香の、身体の柔らかさや香りが、ずっと胸の奥を苛み続けた。
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