273: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/17(金) 20:04:22.53 ID:W2K087m00
注文した料理が届いた。私はエビフライ定食、朱音はお子様ランチのAセットだ。最近のお子様ランチは中々凝っていて、小さなオムライスはたんぽぽ仕様だし、野菜嫌いを見越してか、味の濃いポテトサラダに刻んだ野菜が目立たないように、それでもまあまあの量入っていた。
朱音は、引き取った当初は殆ど炭水化物しか摂ろうとしない偏食であったが、最近は幾分マシになった。
「うちに来て…」
食べながら、私はふと口を開いた。
「何か、困ってることは無いかい」
「…ん」
オムライスを頬張っていた彼女が何か言おうとするのを、私は慌てて止めた。
「飲み込んでから、喋りなさい」
「…」
言われた通り、オムライスを咀嚼し飲み込むと、彼女はぽつぽつと話し始めた。
「あんまり…」
「本当に?」
「ん…」
彼女は考えるように俯くと、ちらりと真新しい人形のパッケージを覗き見た。何でも、日曜朝にやっている女児向け特撮ドラマの主人公の人形らしい。特撮と言えば、ライダーとかメタルヒーローとか、とかく男子向けのイメージが強いが、最近は女子も特撮に夢中になるようだ。フリルの多いコスチュームに猫の耳のついたカチューシャを嵌めている。
「…明日の朝9時からは、プリティ☆メイジーが観たい、です」
「? …あ、この人形の」
「うん。…それと、録画して…」
「ああ、分かったよ」
「!」
頷くと、彼女の顔がぱっと明るくなった。
やっぱり、笑顔が一番だ。
…
昼過ぎに、デパートを出た。真っ直ぐ帰れば、3時頃には家に着くだろう。
助手席では、はしゃぎ疲れた朱音が寝息を立てている。このまま帰って、家でお菓子でも食べるか、それとも…
安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
994Res/439.92 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20