277: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/17(金) 21:05:41.34 ID:W2K087m00
「…」
だが、帰る前に…
私はハンドルを切ると、脇道に逸れた。更に交差点やクランクを幾つか曲がって、どんどん細い道に入っていく。
やがて辿り着いたのは、シャッター街に囲まれた駐車場。半ば打ち捨てられたような所で、料金は安いが、そもそもここに出入りするだけで一苦労なので、殆ど使われていない。今も、私たちの他には、破れた切符の貼り付けられた、ボロボロの車が1台しか停まっていない。
サイドブレーキを引き、エンジンを切る。車内が、静寂に包まれた。
「…」
朱音は、相変わらずぐっすりと眠っている。思えば、彼女の寝顔をじっくりと見るのも初めてだ。家では妻が常に気にかけている。
静かな寝息とともに、小さな胸が上下する。白い肌に、桜色の唇。小さく、柔らかな…
「…」
私はゆっくり身を乗り出すと……その小さな花弁に、そっと舌を這わせた。
「…」
柔らかい。温かい。甘い…
缶ジュース越しとは比べ物にならない、少女の唇。逸る心臓を抑え、私は4度、舌先で唇を味わった。
「…ぁ」
「!」
朱音が身じろぎして、私はすぐに運転席に戻った。
しかし…朱音はまだ、目を覚ましたわけではないようだ。
安価下 どうする? 但しコンマ80以上で目覚める
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