881: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/05/08(金) 21:05:52.87 ID:Xcn8dFGw0
…
ある平日の昼下がり。職場に近いファミリーレストランに、彼女は一人の女性職員と共にやって来た。
「やあ。突然呼び出して、済まなかった」
「…こんにちは」
すらりとした色白の少女が、神崎比奈だ。黒い髪を切り揃えて、後ろは1つに括っている。どことなく朱音に似た雰囲気を感じるが、彼女の目は虚ろだった。
「お疲れ様です。先生がご用と聞いて、驚きました」
「ああ。…今度の会議に向けて、少し『生』の声を聞いておきたくてね」
『生』という単語に、比奈の肩が小さく跳ねた。
「比奈ちゃん、安心して。この人は、警察の偉い人よ」
「…」
おずおずと頷く比奈。私は、レコーダーをテーブルに置いた。
「食べながら話そうか。何でも注文していい。どうせ経費で落ちるから」
そう言いながら、私はレコーダーを動かし始めた。
インタビューが始まる。内容は、施設の暮らしや内部で行われている行事、精神医療の内容など。比奈はあくまで入所者の一人という立場で話をしてもらった。
「ありがとう。有意義な話を聞けて良かった」
「それは何よりです」
レコーダーを止める。
「また、お願いすることがあるかも。神崎さんも」
「…」
私は、比奈の方をちらりと見た。比奈は相変わらず虚ろな目で、半分以上残っているスパゲッティの皿を、ぼんやりと眺めていた。
取り敢えず、この職員をどかそう。
「…少し、2人で話せないかな?」
「はい? …あ、はい…」
職員が席を外す。2人きりで向かい合って……私は、口を開いた。
安価下1〜3でコンマ最大 どうする?
994Res/439.92 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20