93: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/04/09(木) 15:43:30.20 ID:jxmPZB6W0
「子供向けブティックに寄ってくれないか」
「かしこまりました」
車が走り出す。車の多い道を避けて進みながら、運転手がふと口を開いた。
「姫野さんのところの娘さんにですか」
「ああ」
姫野というのが家政婦の苗字だ。無論、毎朝迎えに来る運転手も知っている。
「ご主人も、早くお孫さんができるといいですね」
「そうだね」
短く応える。2人の息子はとうに結婚したが、孫はまだらしい。もし、女の子だったら……いや、よそう。
…
家に着くと、家政婦がご馳走を用意していた。
「ん? 今日やることになったのかな?」
「いいえ」
彼女は苦笑しながら否定した。
「明日のために色々作ったら、余ってしまいまして。残り物でよろしかったら、お夕飯にいかがですか」
「はは、君が一番張り切っているようだ」
私は、席についた。妻はもう、向かいに座って待っていた。
…
珈琲を一口。少し食べ過ぎてしまった。
「あなた、プレゼントは何を買っていらしたんです?」
「何、今どき流行っていそうな服をね」
「女の子の流行りなんて分かるの」
「無論、店員に聞きながらだよ。おかげで少し変な顔をされてしまった」
「申し訳ありません、ほんと…」
家政婦が頭を下げる。私は手を振った。
「私が勝手にやってることだよ。…」
と、ここで口をつぐむ。
時刻は7時30分過ぎ。外はもう殆ど真っ暗だ。これから、どうするか…
安価下1〜3でコンマ最大 どこで何をしよう?
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