【安価・コンマ】ハーレムシミュレーター
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449: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/07/11(土) 16:03:16.46 ID:HidKogoG0
…

「あっ」

「ん? …ああっ!?」

 突然、目の前に一人の少女が現れた。銀の髪に、袖無しのシャツと短いパンツを穿いた彼女には、尖った耳とふさふさの尻尾が生えていた。
 すぐに、シャナルが前に出て杖を構える。

「竜の山の者が、何をしに来た!」

「うるせえ! 俺が何しようが勝手だろうが。…」

 両手を地面に突き、四つん這いになって唸る狼少女。よく見ると、片手に兎の死骸を掴んでいる。狩猟の最中だったようだ。

「み、見つけたぞ、シーヴァのガキめ…親父の仇…」

「!?」

 アスラはぎょっとした。そんな直接的な敵が、どうしてここにいるのだろうか?

「そこまで深刻な相手じゃないわよ」

 アルが口を挟んだ。

「その娘はロウル。その娘の父親は敵の側にいて、山岳の道を塞いでたの。シーヴァは相撲で決着を付けて、彼を降伏させた。殺してはいないわ」

「相撲だろうがなんだろうが、勝負は勝負だ! 親父の無念は、俺が晴らす…」

 そう言うと、いきなりアスラに飛びかかってきた。

「うわっ!?」

「貴様っ!」

 杖を振り上げるシャナル。ところが、アルは彼女を制止した。

「心配ないわ」

「しかし…」

「ほら」

 指差す先。アスラは、ロウルの突進を一度は止めた。

「くっ…」

「むぐぐっ、ガキのくせに、しぶとい…おらあっ!」

「わあっ!?」

 アスラを草むらに引き倒すと、その上に跨った。

「や、やったぞ…ハハッ、ざまあみろ…っ…すんっ」

 にわかに、ロウルが鼻を鳴らした。その目の色が、少し変わる。

「ふっ、シーヴァの子だろうと、こうしてしまえば形なし…すんっ…親父の恨み、ここで…すんすんっ…は、はらっ…晴らし…すんっ」

「…ロウル?」

 何となく手を頬に伸ばすと、ロウルは悲鳴を上げて飛び離れた。

「きゃんっ!? …なっ、何すんだっ!?」

「何もしてないけど…」

「お父さんを倒した男の匂いがするんでしょう」

 アルが、口を開いた。

「逆らえないわよね。…強い男の匂い。嗅いだだけで、腰が抜けそうになるんでしょう?」

「うっ、うるさいうるさいうるさいっ!」

 ロウルは立ち上がると、アスラに背を向けた。

「おっ、覚えてろっ!」

 そう言い残すと、森の外へと一目散に逃げ去ってしまった。


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