【安価・コンマ】ハーレムシミュレーター 第二部【R-18】
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
380: ◆WEXKq961xY[saga]
2020/10/25(日) 16:44:10.33 ID:zl4c4CK60
『Harem Simulator』



…

 シャールーに跨り、川沿いをゆっくりと南下する。かつてはこの川を舟で下ったものだが、実際のところ陸路でもオリエズマ領に行くことはできた。ただ、そうするとバルバスからは北岸、サトンからは南岸へしか行けないので、公平を期すために舟を使っていた。
 しかし、今は…



「…! 勇者様!」「お渡りだ」「おかえりなさいませ」



 刈り取りを終えた後の、広い水田の間を抜ける。干した藁を束ねていた農婦たちがアスラに気付くと、一斉に深々と頭を下げる。

「やあ、頑張ってね」

 声をかけながら、更に南へ。背の低い家々の向こうに、赤い西禁が見えてきた。



 ユィーキが出産を終え、後宮に帰ってきたときのことを思い出す。
 島国を滅ぼすべきだ。そう主張するアスラに、ユィーキは落ち着いた様子で言った。

「攻める相手を違えるでない」

 10日間もの間、産褥で死の淵を彷徨った彼女は、出会った頃とはもはや別人のように成長していた。

「南岸の者どもは、彼の国を追われて来たのだ。汝の怒りは最もだが、それをぶつけるのは南岸ではない。寧ろ、南岸にこそ、汝の慈悲を垂れるべきであろう」

「どうしたら良いの?」

「我が王朝の威光を、何より勇者の徳を、より南岸の注げるようにしよう。例えば…」



 ___西禁の更に向こう。北岸と南岸を隔てる、広い川には、朱塗りの見事な橋が架かっていた。


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