【ミリマスR-18】初体験同士のPと莉緒が一夜を共にする話
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2:夢の半ば 1/17[sage]
2020/10/23(金) 18:18:29.68 ID:W50xWqsD0

 その日は、レッスン上がりの大人三人――このみさん、莉緒、歌織さん――と軽く引っかけるつもりでアイリッシュパブに立ち寄っていた。ティーンの子達がファミレスでワイワイするのを眺める平和な時間も楽しかったが、近い目線で話ができる大人達と一緒になって、アルコールに日頃の鬱憤を溶かし込めるこの一時は、業務時間外の憩いだった。だがその日は、特段ペースが早かったわけでもなかった莉緒が、一足先に店の中で潰れて大人しくなってしまっていた。家の近くまで送っていく役目は俺に任されて、いや、半ば押し付けられて、21時頃にはさっさと解散となってしまった。

 肩を貸したり手を引いたりしつつしばらく歩いていると、程なくして莉緒は落ち着きを取り戻し始め、「もう少し飲みたいんだけど、ウチに来ない?」なんてあっけらかんと言いながら、足取りがおぼつかない振りをして腕にしがみついていた。断ると翌日またアレコレ文句を言われそうだったし、途中で切り上げれば問題はなかろう、と判断した。だが、渋々応じようというポーズをとる傍らで、その提案に乗りたい自分がいたのも確かだった。しがみつかれた左腕に、男性の体にはない柔らかなものがずっと当たっていた。

 大通りから離れて人もまばらではあったが、「テレビでよく見る顔」にもなりつつあった莉緒にはコンビニの駐車場の隅で待っていてもらい、少々の酒と肴を店内で購入した。それと同時に、コンドームの箱も別会計でカバンに忍ばせた。封じ込めて名前もつけないようにした感情が、酔って緩んだ心の間隙を縫って滲み出ていた。使う機会なんて訪れるはずがない、と頭では結論を出しているのに。

 人目につき辛い、マンションの駐車場に繋がる裏口から案内してもらって、エレベーターを上がる。莉緒の住むマンションに来るのは何回目だっただろうか。仕事が終わって暇なら飲みに来い、といい大人達が酔っぱらって出来上がっている場へ呼ばれたり、外での仕事に付き添って家主を車で送ったついでで、夕飯を御馳走してもらったり。部屋の様子が変われば分かる程度には、足を運ぶ機会があった。最近押し付けられたのか、テレビの横には茜ちゃん人形が腰を下ろしていた。


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