【ミリマスR-18】桜守歌織「お友達から始めませんか?」なお話
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My god(dess) 18/18
[sage saga]
2020/12/12(土) 00:10:26.52 ID:MTPtsTI60
* * * * *
浴室からあがる頃にはもうクタクタで、ようやくお互いの火照りも冷め始めてきていた。腰がひたすらに重たい。泊まりになる連絡はもう済ませてあると、髪を乾かしながら告げる歌織さんに、「どんな風に連絡を」と尋ねたくなったが、もうそうする必要は無かった。大っぴらにするわけにはいかないが、長い長い儀式を通して、歌織さんとの関係を真摯に受け入れるだけの覚悟はもう出来ていた。
「先程……もう数時間前ですけど、私のことを『神様みたいな存在』だと、おっしゃっていましたよね」
「ええ、確かに」
「私はむしろ、一歩を踏み出す勇気をいつももたらしてくれる貴方の方こそ、神様みたいに思っていたんです」
「俺が? そんな、とんでもない。恐れ多いですよ」
「アイドルのお仕事、楽しいんです。毎日が新しい発見の連続で、喜びに溢れています。それまでみたいに生きていたら、知りえなかったことばかりで。まるで接点の無かった新世界へ導いてくれた貴方は、本当に、そんな存在です」
乾燥した髪が、電灯の光を反射してつやつやしている。
「だから私は『もっとお近づきになりたい』って、ずっと思っていました」
歌織さんの言葉には確かな自信が滲み出ていた。相手のことを同じような存在として見ていながら、一歩引こうとしていた俺と、一歩でも近づこうとする歌織さんの見方は、随分と違っていた。見方を改めなければならないのは、きっと俺の方だ。髪の手入れを終えて、手鏡を見ながらスキンケアを始めた歌織さんを見ていて、そんな風に思った。
「歌織さん」
「……呼び捨てにして下さらないんですか?」
「公私の区別をつけなくてはなりませんし、極力、今まで通りにさせて下さい。俺なりの敬意の表れ、ってことで。それより……」
収入に余裕も出てきて、引っ越しを考えている旨を、歌織さんに話した。今は独身世帯用のマンションに住んでいるが、ここよりもっと人目につき辛く、セキュリティの質が高く、二人で暮らせるだけの広さがある物件を探したい。そう伝えると、膨れっ面に満開の花が咲いた。
「……嬉しい知らせですね。楽しみです」
「いつになるかは見当すらついていません。現時点では歌織さんの立場も守っていかなければなりませんから、実現できるかも不明ですが……そういう意思があるってことは知っておいて欲しいんです。いずれ、必ず」
「……一緒に暮らしていれば、毎朝、貴方に起こしてもらえるんですよね……とても幸せです。……あっ、でも」
「でも?」
「やっぱり、朝は自分でちゃんと起きられるように……今の内から直す努力をしておきます。……朝の醜態を貴方に見られるのは……その、恥ずかしいので」
「歌織さんだったら、どんな姿でも大歓迎ですよ」
「まあ……。そのような言い方をされてしまったら、決心がつかなくなってしまいます」
翌朝、掛け布団は奪い取られ、ベッドの外にはなぜか歌織さんのパジャマが落ちていた。当の本人は、穏やかな寝顔で布団にくるまっている。寒さで早朝に目を覚ました俺は、「朝の醜態」への認識が甘かったことを、鼻をかみながら噛み締めていた。できればこの冬の内に、何とかしてもらわないと。
終わり
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