【ミリマスR-18】木下ひなた(経験済)にPが迫られてしまう話【要注意】
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2:あたしと遊ぼうよ 1/14[sage saga]
2021/01/12(火) 23:56:13.09 ID:4LkhyZZ10
 スケジュール通りならば日帰りで済むはずだった地方ロケの仕事は、結局泊まり込みになってしまった。大寒波の影響で記録的な大雪が見込まれており、既に激しい降雪が観測されている地域もあったために新幹線も止まってしまっていたのだ。家が雪に沈むかもしれないという声すら、駅からの道中で聞かれた。陸の孤島から無理矢理帰ることのできるルートが無いものか。手を尽くしてはみたものの、社長からの鶴の一声で、宿泊先を確保する方が先決となった。

「悪いな、ひなた。明日学校を休ませることになってしまって」
「大丈夫だよぉ。お仕事だからしょうがないべさ。それにね、お天気が悪いときにはあんまし無理しない方がいいんさ」
「……ひなたがそう言うと、説得力があるな」

 見込まれている、という予報だった雪は、ここ富山には既に降り始めていた。街灯やガードレールにはもう、うっすらと白いベールがかかっている。逃げるようにして宿泊先のホテルに到着した俺のビジネスコートにも、ひなたのダウンジャケットにも、斑点のように雪がついていた。息をする度に視界が白くなった。北陸の雪は北海道よりも水分が多く、この分だと、積もった雪の重みで潰れる建物も出てしまうかもしれない、とひなたはこぼしていた。祖父母から教わったらしかった。

 落ち着いた色合いのロビーはひっそりと、閑散とすらしていた。この悪天候の中、日が落ちてからホテルへチェックインしようとする宿泊客もそういないだろう。フロントの従業員に事情を説明してチェックインの手続きを済ませ、二人分のルームキーを受け取った。都合よく二つ並んで空いていた部屋を割り当てられたようだ。
 フロントで着替えになるものが売っているだろう、という俺の予測は見事に外れた。撮影地だったショッピングモールで間に合わせを購入していくことを提案してきたひなたが正解だった。ランドリーサービスは当然頼むものとして、今夜一晩過ごすだけなら浴衣やらバスローブやらがあれば十分だと俺は思っていたが、ひなたにそうさせるわけにはいかなかった。

「ひなた、これを」

 ホテル内のレストランで夕食を済ませ(一応領収書は切ってもらったが、経費になるかどうかは分からない)、客室に戻る前に、もらったもののお裾分けをしようと思ってひなたを呼んだ。

「わあ……これ、みんなあたしがもらっていいのかい?」
「今日のひなたはいつも以上によく頑張ってたからな。ちょっとしたご褒美だと思ってくれ」

 撮影現場で差し入れとしてもらったチョコレート詰め合わせだ。モールのイベントでやってきた有名店の、並ばないと買えないような品物だったらしい。ウイスキーボンボンも箱でもらっていたが、アルコールの入っているそちらは俺が引き取るつもりだった。

「したっけ、また明日ねぇ」とほくほく顔で自室へ入っていくひなたを見送って、俺もカードキーを読取部に当てた。


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