【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい2
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702: ◆gEU9La026k[saga]
2021/03/11(木) 23:21:43.86 ID:EKi3Ixo40
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……
ジーク(……リーチェを抱き抱えて走ってからの記憶は、ほとんど残っていない)
ジーク(かろうじて残っていたらしい冷静な部分は、彼女を俺のマントでくるむくらいの仕事はしていたらしいが……)
ジーク(それだけだ。俺には彼女を治すことなどできない)
ジーク(わけもわからず宿屋に駆け込んだ俺を待っていたのは、リアローズとユージーンだった)
リアローズ「―――――ッ!!!」
ユージーン「―――――ッ!?」
ジーク(二人とも、絶句した)
ジーク(そしてすぐに、リアローズが大泣きし始めた)
ジーク(ああ、そうか。こういう時は本来は泣くべきなんだ。俺は何故泣かない?)
ユージーン「おいジーク! ここから動くな! 嬢ちゃんもだ!」
ジーク(ユージーンは、細めていた目を初めて開くと同時にそう叫んで外に飛び出した)
ジーク(あれは、怒りの感情か。俺はあいつと近いのかもしれない)
ジーク(そして、すぐに戻ってきた。両腕で、傷薬や医療品を抱え込んで)
ユージーン「使えそうなもんは買ってきた! 手当はお前達がしろ……!」
ユージーン「俺なんかにゃ、みられたくもねえだろ……」
ジーク(道具を押し付け、吐き捨てるようにしてすぐに外に飛び出した)
ジーク(それでもあいつは……外を見張ってくれているのだと、何故かわかった)
ジーク(――あいつが今、一番冷静だ。俺も、冷静にならなくては)
リアローズ「リーチェさん、リーチェさん……! 頑張って……!」ポロポロ…!」
ジーク(泣きながらリーチェを介抱しようとするリアローズの前髪が顔に張り付いていた)
ジーク(ああ、彼女も落ち着かせなければならない。冷静に、冷静にならなければ……)
ジーク(そう言い聞かせても、俺の片手に未練がましく握られた妖精の羽が、俺を責めたて続ける……)
千切れた羽「」
……
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