穂乃果「えっ…此処、何処なの…?」『22』【せいぞん・たんさく・げぇむ】【R-18】
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名無しNIPPER
[saga]
2021/08/08(日) 22:17:00.29 ID:orQ/uRYR0
▽物置の方から見繕ってきた木製のデッキチェアを部屋の窓辺で開く、折り畳み式だった椅子に早速彼女を座らせて画家は木炭を手にデッサンに取り掛かった
▽長年、絵里の屋敷で世話になった身としてはそれなりに家具の良し悪しは判断できるようになった自負する真姫は悪くない座り心地の背凭れに身を預ける
しかしその質感の良い"座り心地"とは裏腹に真姫は"据わり心地"の悪さを覚えていた
真姫「…。」
希「…」カキカキ
▽不眠不休で机上の書物や薬瓶と向き合ったこともある、長時間同じ姿勢でいる事も大して苦ではない
▽ただ、誰かにじっと自分を見つめられていてそれを描かれているというのはどうにも落ち着かないものだ
▽ちらり、と横目で部屋を見渡す、逃げる様に
▽実際部屋中を見回すのは一種の逃避行動に違いない
真剣な表情でデッサンに取り組む希を穂乃果が、その姿を花陽が絵にしているというシュールな光景が見える
▽籤による結果でどうしても真姫は皆が描き終わった後での花陽とマンツーマンの似顔絵教室になる、それまでは手持ち無沙汰で
希にジッと見つめられている状況を何かに集中して打ち込むことで忘れるということも儘ならないのであった
希「んー…ちゃうなぁ」
希「真姫ちゃん、ちょこっと眩しかったらごめんなぁ」
▽希は立ち上がって窓辺のカーテンを少し開ける、刻限は20時を切っていて本来であれば夜闇に浮かぶ星明りが入る筈だった
人類に管理されなくなった"塔"のシステムは無情に規則正しく常しえの白昼を空に描き続ける
▽無論、窓辺からは人工的な陽光が射し、真姫の横顔を照らす
希「っと…ごめん、やっぱり眩しかった?」チラッ
真姫「別に、これぐらいどうってことないわよ」
▽言葉でそういいつつも眩しさで瞼を閉じる真姫を見て希は思った
希(あっ……)
希「良い」ボソ
真姫「? 何がよ」
希「えっ!?あっ、いや…やっぱり、真姫ちゃんはなんていうかお顔が綺麗だし目を瞑ってても絵になるゆうんかその、だから」ワタワタ
希(良いって思わず声に出しとった上になんか色々いらんことまで言ってもうた!?)ワタワタ
真姫「……」
真姫「く、くだらないこと言ってないで早く描きなさいよね!!結構ずっと座ったままなのは苦しいんだから」プイッ
希「お、おぉ…ごめんて」カキカキ
真姫「…〜っ」カァ///
穂乃果「…良い光景だね〜」ヒソヒソ、カキカキ
花陽「はいっ//なんというか、口元が綻びそうだね」ヒソヒソ、カキカキ
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