【安価とコンマ】剣と魔法の世界で姫と結ばれたい8
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599: ◆gEU9La026k[saga]
2021/08/02(月) 23:53:55.51 ID:HZQ5Jcg/0
ネーロ「アルテミシア様の……欲望?」
アルテミシア「ええ……公国の土地柄なのか、理由はわかりませんが……」
アルテミシア「公国の人間は、多かれ少なかれそれぞれの『欲』を持ちます」
アルテミシア「私の『欲』は……エルクラッドの傍に一生いること……」
アルテミシア「子供の頃から、あの人の姿を見続け、焦がれ続け……諦めることなんてできなかった……」
ネーロ「子供の頃の、エルクラッド様……」ゴクリ…
アルテミシア「……私の家は、代々大公に仕える近衛騎士の家系でした」
アルテミシア「でも、私は武芸には恵まれず……他の貴族の娘に対抗できるほどの取り柄も無く……」
アルテミシア「それでも……諦めることをせずに……エルクラッドを、ただ想い続けたのです」
アルテミシア「この紅茶も、お料理も……せめて何かできることを増やそうと、頑張って……」
アルテミシア「手段を選ばずに、なんとかエルクラッドの傍に居続けようと……足掻き続けたのです」
ネーロ「そんなことが……」
アルテミシア「ですが、付き合いが長いだけで大した技能も持たない私が、選ばれる筈もありません」
アルテミシア「大公の妻、妃の地位は周りの貴族の推薦もありますからね……」
アルテミシア「……選ばれたのは、ローレシア様。文武両道才色兼備、それに類稀な魔法の才まで持つ……完璧な女性でした」
アルテミシア「あれではどう頑張っても勝てるわけがない。私の欲は……粉々に打ち砕かれたのです」
ネーロ「……っ」
アルテミシア「ですが……」
ネーロ「え?」
アルテミシア「……彼は、エルクラッドは、私を側室としてくれたのです」
アルテミシア「側室の一人や二人いて当たり前だろうと周りを説得してまでね……」
アルテミシア「……一番じゃなくてもいい。彼の傍にいられるのだと……」
アルテミシア「私は、喜び……泣き続けました」
アルテミシア「――ここで満足していれば、今の惨劇も起きていなかった筈です」
アルテミシア「――罪があるのは私。私の欲が、この世界に戦争をもたらしている……」
ネーロ「ど、どういうことでしょう?」
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