【可愛そうにね、元気くん】「進まない」【SS】
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39:名無しNIPPER
2021/08/14(土) 02:55:03.15 ID:JzXNw/sm0
……結局食事の料金は俺が払い、ついでに店主さんにタクシーを呼んでもらった。
潰れた鷺沢に肩を貸しながら地上に出る。ちょうど人肌くらいの生温い風が鷺沢の髪を揺らし、俺の顔をくすぐった。
「鷺沢……家の場所、言える?」
鷺沢を車の中に押し込むようにしながら、自分も一緒にタクシーへ乗り込む。余計なお世話かもしれないけれど、さすがにこの状態の鷺沢を一人では帰せないと思った。
水を飲んで多少頭が冴えている……はず……の鷺沢は、夢心地のように緩い顔で謡った。
「えー……? げんきくんち……」
「そういうのじゃなくて」
冗談になってない。特にこの歳だと。
「ん〜…………――」
ぐらぐらと頭を揺らす鷺沢は、比較的近い距離の駅名を口にした。
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