28:名無しNIPPER[saga]
2022/02/03(木) 22:44:21.11 ID:wqAV0asVO
「アリー、入るぞー」
一言、声をかけて入れば、
「うわ! あつっ! それとくさっ!」
鼻をつく異臭――もんもんとした汗と、そして、茹だるような暑さ――四月なのに、エアコンが稼働して、部屋を灼熱にしていた。
「ん? タロウじゃない! おいっすー!」
今更に気がついたのか、部屋で机に向かい、ペンタブで一心不乱に絵を描いていた女――タンクトップとハーフズボンのラフな格好の、髪を縛り上げた金髪碧眼、タンクトップの生地の薄さが彼女のプロポーションの良さを余計に魅せている、が、それを台無しにする皮脂とか汗が染みついて、異臭を放つ元凶――アリーこと、アリシア・マリーゴールドがオレに手を振る。
「いや、おいっす、じゃないよ! アリー、お前また夢中になりすぎてたな!」
そう叫ぶと露骨に目をそらして、口笛を吹く。
ため息をつき、持ってきた鞄から90リットルのお徳用ゴミ袋を取り出した。
「またエナジードリンクと弁当ばっかり……おばさん心配するよ、アリー」
心配させとけばいいんだよ、とのアリーを聞き流して、部屋の隅に溜まっていた空の弁当箱や空き缶、それと、脱いでそのまま放置され、異臭を放っている下着や肌着を分類しながら、ゴミ袋に放り込んでいた。
326Res/125.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20