【R-18】こんな仕事ばっかりでごめんな【安価】
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766: ◆WEXKq961xY[saga]
2025/01/13(月) 17:08:12.26 ID:QXXDBrIlo
…

 オーディション当日。
 所属モデルが二人とも売れたおかげで、規定数はあっという間に埋まった。今日は俺だけでなく、マネージャーや事務員も隣りに座っている。

コンコン

「どうぞ」

ガチャ

千景「失礼します」

 早速一人目だ。しかも、真っ先に応募してきた彼女は、御年11歳。今回応募した中で、最年少だ。流石に、母親と思しき女性と一緒に入ってきた。

千景「上総 千景(かずさ ちかげ)、11歳です」

千景母「お世話になります。上総千景の母です」

 真っ直ぐに通った背筋で綺麗にお辞儀し、顔を上げた。吊り目がちの目が、突き刺すように俺を見ている。つやつやの黒髪をツインテールにして、白いブラウスに吊りスカートと、年相応のおめかしだが、ブラウスの膨らみは歳不相応だ。
 彼女のことは知っている。上総千景。5歳の頃から公共放送の教育番組で主役を張り、歌もダンスも完璧。天才子役として、芸能界からも将来を有望視されていたが、早熟な身体が災いして例年より早く降板。子役として使うには身体が性的すぎると、活躍の機会がめっきり減ってしまった、悲劇の天才少女。

「どうぞ、座って。お母様も、よろしくお願いします。…君のことは知ってるよ。まさか、うちを受けてくれるなんて」

千景「はい。わたしのことを知っていてくださって、ありがとうございます」

「前の事務所は、もう辞めたんだ?」

千景母「昨年度付で、契約更新を打ち切ると。元々、教育番組を卒業してからは、勉強の方に専念させておりましたが」

千景「違う。誰も仕事くれなかっただけ」

「まあ、まあ…」

 鋭い口調に、俺は思わず割り込んだ。

「いわゆる、子役として活躍できる期間というのは、人それぞれ…どうしても、人によりますから。事務所を変えて心機一転、というのは、悪くない選択だと思いますよ」

事務「千景ちゃん…よね?」

千景「はい」

事務「うちの子も、テレビでよく見てたわよ。歌も踊りも上手で…でも、うちはモデルのお仕事が殆どで、歌ったり、踊ったりっていうのは、あんまりできないかもしれないわ」

「希望するなら、そういうお仕事を取ってくることもできるよ」

 俺は取り繕うように言った。こういう『訳アリ』を取るのに消極的になるのは、正直理解できる。だが、だからといって門前払いにするには、あまりに勿体ない…

千景「構いません。教育番組でやった歌やダンスが、大人になって通用するわけないし…それより、大きくなったわたしを、皆に見てもらいたいんです」

千景母「あの…今でも、時々ファンレターが届くんです。『応援してるよ』『またテレビで見たい』って…この娘は、それをとっても大切にしてるんです」

千景「大きくなったからって、皆の前に出られないのは、もう嫌です。子役が駄目なら、モデルで…大きくなったわたしでも、もっと頑張りたいんです!」

「そうか…その気持、受け取ったよ」

…


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