935: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/06/20(金) 01:04:18.14 ID:cy6PesmXO
マリア「ああっ……痛!あっ」
マリア「ベルゼブブ様の為……この程度の痛み……あっ」
マリア「血……私の血…」
肩からの出血をべっとりと手につけたマリアが、その手を見つめる。他者の命を弄び血を魔術の生け贄に捧げてきた彼女だが、自分の血は別物。脂汗が全身から吹き出し、トラウマが甦る。
マリア「あっ、あっ……あっ」
マリア「いや、いや……いや!!」
マリア「違う違う……ベルゼブブ様の為…………」
マリア「すーーーーー……ふーーーーーー」
メンタルを整えアメリアに向き直すまでの隙だらけの数十秒は戦場ではあまりに長い。本来アメリアの攻撃がマリアを吹き飛ばしているはずだった。しかしマリアが向き直した先でアメリアら両手を合わせ祈って待っていた。双眸から血の涙が流れている。
アメリア「哀れ……あまりにも哀れですマリアちゃん」
マリア「ベルゼブブ様の為…」
アメリア「よく分かりました。幼いあなたの限界だった心が魔の誘惑に抗えなかったことを誰が咎められましょう。あなたが守りたかったのはベルゼブブではなく自分の心」
マリア「はーーー…はーーー……」
マリア「ベルゼブブ様の為…………あなたを殺せばきっと、神の国でパパとママに会えます」
アメリア「会えませんよ。悪魔を崇拝した者の末路は聖職者ならば分かっているはずです。あなたは悪魔に魅入られた自分の心を守るためにそんな告解をでっち上げてしまった。でもそれももう限界のはずです」
マリアは自分が素面に戻ってしまう恐怖に震えた。冷静になれば自分の罪と向き合わなくてはならない。そうなれば自害するのは目に見えていた。
マリア「はーーーー……はーーーーーー……し、死にたくありません……私は、私はパパに会えるはず…!」
アメリアの両手で作られた器に聖水が満たされた。
アメリア「これに触れるのです。闇にまみれたあなたにとっては劇物。一瞬で気を失うことができます。私を信じて、きっと悪いようにはしません」
マリア「ベルゼブブ様のため……!」
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