ハーレム勇者のTSもの4【安価コンマ】
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938: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/08/26(火) 21:50:22.64 ID:D4kSuAWvO
転移魔法から現れたのは全身に黒い鎧を纏った戦士。王都の人間にとってこの姿はトラウマがある。つい先日侵攻してきた大幹部デュランを想起させた。
「魔、魔族だーーーー」
「きゃあーーーーーっ」
民衆はパニックに陥る。彼らが怯える通り、彼女の名前はリオン。魔王軍幹部で、その中身は美しい女性型のダークヴァルキリーという魔族だ。しかし兜に仕掛けられた変声機のためか、彼女が喋る言葉は悉くデスボイスだった。
リオン「……迎えに来た」
マリア「む、かえ……」
リオン「……主様がお待ちだ」
主。つまりはベルゼブブ。マリアの心に一陣の風が吹いた。幼い時に自分を助けてくれた存在が、またしても助けに来てくれた。歓喜!随喜!しかし、人間の心を取り戻しているマリアは一抹の不安もある。私は死ぬべき。でなければこれまで殺した人々に僅かでも償いもできない。
マリア(でも、ここでベルゼブブ様が来てくれたということは…ゼブル教は間違えていなかったということかも…宗教とは救われるためにあるのなら。今まさに私は救われて)
ばきんっ!
リオンが剣で枷を破壊。マリアが潤んだ顔でリオンを見上げた。鎧に包まれた掌がマリアの頭に乗せられる。
リオン「主様のため、闘え」
マリア「ベルゼブブ様のため…」
リオン「幼き時…主様に言われたことを思い出せ」
マリアは瞬時に思い出した。自分をが家族を失い絶望していた時、目の前でラリった冒険者を瞬殺したベルゼブブが自分の頭を撫で、こう言った。
ベルゼブブ『君が本当に助けを求めたその時、覚醒するだろう』
マリア「…」
リオン「今が……その時」
マリアの双眸から涙が溢れる。断頭台の木の床に蹲り、ボロボロと雫が濡らした。
リオン「さあ……分かる筈。お前の心の引き金を引き、魔族へと覚醒せよ」
マリア「…………っ…………」
マリア「死なせてください…………」
リオン「……」
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