719: ◆KuaBt5lP/7o6[sage]
2026/01/24(土) 00:09:42.34 ID:6AHmT0ej0
キーンコーンカーンコーン、と鐘の音。その音に合わせて様々な学生が散らばっていき……一人の女の子が、その群れからこっそりと逸れるように校舎裏に向かっていく。
?「……」
パチン。と指パッチンの音が鳴る。貴方はその音を聞くや否や、影から飛び出し彼女の元に現れる。
お呼びでしょうか……ヒナ様。
ヒナ「お、すご〜い。勇者、やるね」
即座に現れた貴方を見て、ぱちぱちと拍手をしながら。彼女……ヒナはにへらと笑った。
――この国の皇女三姉妹の長女ヒナ。才色兼備でスポーツ万能、ある程度の魔法も近接戦もこなしてしまうハイスペック美少女。この国の未来を背負う、そう言われてもしょうがない実力を持った彼女。
しかしその正体は……。
ヒナ「あ〜……疲れたぁ。勇者ぁ、ハグしてよハグ〜。ずっと演じていると疲れちゃうんだよ〜」
お、お疲れ様です……。
透き通るように綺麗な水色の髪、頭部のてっぺんからぴょこんと可愛らしいアホ毛が飛び出してきて……溶けた。
本当に溶けたわけじゃない、先ほどまでの完璧超人だったヒナの雰囲気が一点。なんとも腑抜けた、だらんとしたオーラをまとってしまった。
――彼女はとても自堕落だった。外で見せる完璧美少女は演じた姿、本来の彼女は何とも怠惰でグータラで、何をするにも面倒くさがりな女の子だった。
初めて貴方が彼女と対面した時、彼女は城の廊下で寝っ転がっていて、貴方を見るや否や「おんぶしてよ〜、だっこしてよ〜」と、おねだりをしてきたものだ。
ヒナ「はい、ぎゅぅ〜……❤ごめ〜んね、学校までサポートお願いしちゃって、どう?バレなかった?」
ぅ……❤は、はひっ……バレては、ないと思います……❤
なんでも、いつもヒナをサポートしているお世話係の人が風邪で寝込んでいるらしく、その代わりとして貴方がお世話係をやることとなった。普段の学生生活から、皇女としての職務対応などなど……様々なことのサポートを任されるとても大変な任務だ。
ヒナ「そんな緊張しないでいいよ〜。あ〜……パパもなぁ、今日くらい学校休んでダラダラさせてくれてもいいよね〜?」
その気になれば学校なんて行かなくても卒業できるし、必要な単位も全部取っちゃってるし……と、ヒナは文句を言いながら貴方の頭を抱きしめている。
貴方の顔が胸に埋まる。制服の上からでは分からないが、しっかりとたわわに育っているそれに包まれ、脳みそがふわふわと幸せになってくる。
……彼女に付き合っているとどうしてもこういったボディタッチが多くなる。早く慣れようと貴方は頑張っているが……その苦労は虚しく終わろうとしている。
ヒナ「学校休んで私のお部屋で一緒にだらだらしたいよね〜?お菓子とか食べて、沢山買った本を読んで〜……一緒にお昼寝するのってさいこ〜じゃない?」
ぷはっ……❤だ、駄目ですよぉ……❤
ヒナ「え〜?駄目かぁ……勇者も結構キビしいよね?クロームみたいなこと言うんだもん――よし、それじゃあお昼にしよ〜!勇者、お弁当頂戴?」
あ、は、はい!え、えっとお弁当……。
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