【安価コンマ】帝国に追い狩られる姫と騎士・幾度繰り返してもお守りします
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945: ◆ra.jqt4ROA[saga]
2026/07/20(月) 11:52:17.50 ID:WoGgfc1E0



レジスタンスの拠点が突如として正体不明の巨大な合成魔獣に襲われた際、貴女はアミィさんに手を引かれ急ぎ脱出を図った。

しかし、攻撃による崩落のせいで貴女とアミィさんは離れ離れに…

一人はぐれた貴女はフウラさんと合流。その後はフローラさんやエルサさんとの合流も果たせたがパラピノさんと再会することができず、

アジトが完全に破壊され敵の増援が遠方から迫っていることをフウラさんが感知したため、止む無くその場を離脱することとなった。


半日ほど走った先にある遊郭都市エクスタシアに隠れ潜むことを貴女は了承した。だが提案した三人はエクスタシアを快く思っていない様子だった。

貴女とて大陸全土についての教育はある程度受けている。中でも王族にとって禁忌の地にも等しいこの都市のことは王国民の大半よりは知っているつもりだ。

如何わしい職種がはびこり、不正や暴力が萬栄する危険地帯……貴女とて気は進まないが止むを得ない。

今は逃げ場を選んでいられる状況ではないのだから。




「どういうことですの!納得出来ませんわ!」

娼館の客間でフローラさんが声を荒げる。住み込みで働かせてもらえるという貼り出しを頼りにここを訪れたのだが、

報酬を得るどころか逆に、法外な契約金を要求されていたからだ。

「話が違うようだねオーナー。いくらこの街でもそんな詐欺がまかり通ると本気で思っているのかな」


エルサさんも腰の魔剣に手を添え静かに威圧する。しかしオーナーの男性はソファに深く腰掛けたまま余裕の態度を崩さない。

「すいませんねぇ。私どもも信用第一の商売をやっていますので…割といらっしゃるんですよ。

住み込みで働いている間に金品を盗んで姿を晦ませる輩が、ね…」

オーナーは口調こそ敬語だが足を組んで葉巻を吹かし、完全にこちらを見下している態度を隠そうともしない。

「わたくしたちがそんな無礼を働くとでも!?」

「いえいえ〜それは…分かりかねますが。そういう心を痛めるような出来事が近頃多いというだけのお話です。

ですので、まずは信用の前払いとして…契約を結んでいただくまでもこと。こんなことは今時常識ですよ」

「…二人とも焦る必要は無い。この店とは縁が無かっただけの話」

「嫌なら結構ですよぉ…他が雇ってくれるなら、のお話ですがね」

フウラさんの言葉にも、オーナーは委縮する気配すらない。

「……どういう意味?」

「失礼ながら、ここに来るまでの動向を少々探らせていただいたのですが、随分深い事情がおありのようですねぇ。

それも、誰かに見つかるのがマズい…ような」

貴女たちは帝国から追われている身。もしこの店が密告でもしようものならこれまでの苦労は水の泡だろう。

仮に他の娼館に住めたとしても、この店がその情報を売れば同じこと…貴女たちに端から選択肢はなかった。

「どういたしますか?契約、なさいますか?」

「…ぉ、お願いします。ここで働かせください」

貴女たちは選択を誤ったが、今更後戻りできず。悪魔の坩堝に足を踏み入れてしまったのだった。


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