安価コンマ】帝国に追い狩られる姫と騎士・幾度繰り返してもお守りします3
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410: ◆ra.jqt4ROA[saga]
2026/09/12(土) 19:30:12.04 ID:7wdGlNc30
「出し惜しみは、致しません…!今度こそ、終わりの時なのです〜!」

重い一撃こそ受けたがルリシュにはまだ余裕がある。それでも彼女は切り札を使う事を躊躇わなかった。

この剣聖をのさばらせてはいけないと、彼女の本能が告げたからだ。

神に祈る仕草で鎌と鎌とを合わせルリシュが目を瞑る。その体と周囲に膨大な魔力を渦巻かせて。

「くる…なら!」

ルリシュの大技が来ることを警戒し、貴女は先んじてトドメを刺すべく全身全霊の力で聖剣を握り直し、

地面が陥没するほどの踏み込みで一気に迫る。

「我らが皇帝陛下に仇名す逆賊、異端者に聖なる捌きを今!」

聖剣から広がる輝きが貴女の全身を包み込んだ時、ルリシュもまた開眼し奥義を行使する。

彼女の声に堪え、渦巻く魔力が次々人の形を取り、一斉に貴女へと襲い掛かる。

その顔…全てに見覚えがあった。

ガンドフ、クロード、キュウビ、ジュデル、ドルマ…全員貴女が殺したかつての同志たちだ。

「シャルフィリアぁ」「よくも殺してくれたなぁ」「犯らせてくださいよ師匠」「てめぇも地獄に墜ちやがれ」

もう二度と見ることの敵わなかった者たちの、怨念の声と剣が一斉に襲い掛かる。

当然貴女の心は平常心ではいられないだろう…通常ならば。

「な、んでっ……!?」

貴女は既に殺した同僚たちへの未練を断ち切り終えている。

死者の亡霊如きでは、貴女のミルクを想う覚悟と決意を覆すことなど…出来はしないのだ。


「…ぎ、ぶぁ………!アル……今、貴女の、元……へ…………」

亡霊たちを掻い潜った貴女最強の一撃により胴体を切断されたルリシュが虚空へ片手を伸ばしながら、塵に還っていく。

「…」

貴女は神に祈るでもなく、声をかけることもなく、ただ剣を赤く染める血を振るい払った。

貴女は……勝利した。


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