安価コンマ】帝国に追い狩られる姫と騎士・幾度繰り返してもお守りします3
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545: ◆ra.jqt4ROA[saga]
2026/09/22(火) 12:20:40.27 ID:FwiEXldP0
「ヴェロス。皇帝は私が倒す。だからお前には姫様の亡命先の確保を頼む」

『心得ました…が、レオニクスの力は私どもにも未知数です。仮に白騎士以上であれば貴女に勝ち目は──』

「問題ない。その為にお前たち、帝国の力を使わせて貰う」

「…言葉の意味をお分かりですが?それはつまり……」

「ああ。私を合成魔獣に改造しろ」

「「!」」


「そんなことはなりません!」


大声を出したのはミルクだった。戦いが終わるまで身を隠しているはずだったが、何かを察してここまで来たのだろう。

「今、なんと言いましたか我が騎士よ!貴女は、人であることを捨てるつもりなのですか!?」

「覚悟の上です。貴女を守れるなら本望です!」

「っ…!なりません!貴女はわたくしを生涯守り抜くと誓ったはずです!」

「その為に人の身を捨てるのです。ご理解ください姫様」

ミルクの目から大粒の涙がボロボロと零れ落ちる。貴女の決意がどれだけ重いか悟ったのだ。

「で、ですが…ほ、他に何か手段が、わたくしたち全員で、全員で、貴女とわたくし…で…!」

「…」

今でも目を瞑れば、貴女に手を差し伸べる幼いミルクの姿がありありと思い出せる。

優しい姫様。か弱い姫様。世間知らずな姫様。大事な姫様。気高い姫様。

わたしの二人と存在しない………ただ一人の妹。

「お別れです。姫様」

「嫌っ!嫌よシャル!わたくし…わたしたちは、ずっと一緒なの!シャルっ、行かないでっ!わたっ……」

言いかけたミルクが気を失って頭を垂れる。

「ありがとうアミィ」

「…本音を言えば、私もシャルちゃん一人に全て背負わせるのは大反対よ」

アミィが気を聞かせてミルクに気絶の魔法をかけたのだろう。短時間かつ無防備な相手なら彼女にも使えると前に教えてくれた事がある。

「けど、そんな目で頼られたら…お姉ちゃんとしては応えてあげるしかないじゃない」

涙ぐんだアミィが貴女を抱きしめる。貴女もそっと抱き締め返す。

「約束して…!必ず私とミルちゃんの所に帰ってくるのよ。私達はもう、家族なんだから」

「ああ…約束する。それまでミルクを頼んだ、アミィ」

「……分かったわ。お姉ちゃんに任せなさい」

涙ぐんだアミィは気絶しているミルクを抱きかかえ上げ、やってきた帝国軍の馬車に乗りその場を後にした。


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