【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】
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49:クーデリア ◆UYdM4POjBM[sage]
2019/04/04(木) 22:09:37.70 ID:jNO2o3Vro
>>44

【マーリンの発言に対し、クーデリアはぎぃー、と小さく歯を見せて食いしばる】
【この歯に着せぬ物言いに何度腹を立てた事かもはや数えてすらいないが言い返すべきと判断したところは言い返す】


おいその理屈だと5年前には誰もなりたがらなかった王位を
得た余なんかとびっきりのバカになるではないか!よくないぞ!その言い方はよくない!!

……そう、誰もなりたがらなかったんだよな。"キル"や先代……"ルーミア大姉上"の一件で荒れに荒れた直後だ
その復興の道のりはどうやっても自分の手に負えるとは思えない。他の王家の者達は当時それを恐れてなかなか勇み足が出せなかった
だからその間に率先して動いた事で王位継承権の低かった余が今の王になれたわけだが……

バカがなりたがるような役職かもしれんが、だからと言って誰も自分の愚かさを認めるのを恐れて王座を空席のままにする方がまずいからな
この国は「王国」だ、誰かがその座について民を収める事で国の安寧を保つ役割を行い皆を安心させてやらねばならぬのは事実


……なにより、そのバカで幼い者が王になると自ずと知恵者の助けを広々と借りやすくなるしな……おかげで物言い以外は実に頼りになる奴を呼寄せられたのだ


【本当に、物言いだけは本当に気に入らないがマーリンは本当に頼りになった】
【彼女が王になってから、いろいろな人間が外部からなんらかの『チャンス』を感じて足を運ぶようになった者達が大勢いたが】
【その中からクーデリアと"主任"たちが自分たちの目でアドバイザー候補者を面接などでふるい落とし、選んだのがマーリンだった】

【"教会"の枢機卿という確かな地位を持ち、なおかつ現実的な目線で物事を裁定し啓蒙していく手腕は本物だった】
【この4年、この男に世話になった事は数知れない……王座に直りながらクーデリアはこれまでの彼の働きぶりを軽く思い出したりもする】
【そしてAcquiesce≠ノ纏わる話の返事を受け取ると、クーデリアは頷きながら】


……「コストが掛かりすぎる」という言葉はオヌシが特に嫌う言葉だな、そこを余に優先し用意してくれた事も感謝してる
いずれは余がオヌシが何も言う必要すらなくバリバリ経済を回していける王になってくれることを期待しているのだろう?
だからこそ……最後のだけは断る。―――「オヌシらの脳みそが考えた事をただ伝えるだけ」の役割になるわけにはいかぬのだ


【傍らのマナーニャが、門前の秋雨が、赤絨毯の両側に並ぶ護衛官たちの表情が変わる―――要望を断るとは思わなかった】
【こんなところで彼の言葉に反するとはどういうことか……と考えてる彼らを尻目にクーデリアは涼やかにマーリンに微笑みつつ言葉を続ける】


今、余は「オヌシの考えた政策を一字一句歪めることなく」実行しておる。今の時勢だとなおさらそうするべきだからの
"結果"はオヌシの要望通りになってはいるから文句は言わせぬ。だがオヌシの政策を一字一句見直し、この政策を行う事でどんな効果が表れるかも
ちゃんと見直し、メリットとデメリットを入念に確認し、この政策に我らの命運を任せていいかを最終的に決断するのが王である余の役目であろう

成功した時は喜びを分かち合いつつ功労者のオヌシに労いの品を送り、失敗した時は余が批難を受け、損失補填も肩代わりなのだからな
"オヌシを任せて賭ける"のが今余にできる最大の王の務めだ…………未熟な今の余にはオヌシの力が必要だ、ゆえに一番大変な仕事を任せてるからの……

マーリン、オヌシの仕事は完璧だ。だから信じて『共に戦う』。……いざって時にはケツは持ってやるという奴だ
……"責任を持つ"というのはこういうものであろう?


【"主任"は陰で柔らかく微笑んだ。傀儡のイエスマンだけしかできない王でいるのではなく】
【現状、マーリンのやり方を伝えるだけしかできないならできないなりで、失敗した時はかばうと約束するのがクーデリアなりの誠意だと考えているらしい】
【人間面は好きに離れないが、それだけ、マーリンのやり方は信頼が置ける。ならば仲間なりに駄目では?と思った所は直し、必要がないと判断したらそのまま通す】
【そしてマーリンの仕事はケチの付けようがないと、クーデリア自身が判断した。ゆえに彼を信じて手持ちを賭ける所までが自分の務めと考えているようだ】


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