暇なおっさんのSS図書別館
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13:もうドラマ少し掘り下げたかったが…[sage]
2022/07/20(水) 22:47:30.88 ID:GSa3xBPDO
86: 里奈・12 [sage] 2021/04/20(火) 23:05:11 ID:98Q7dT0k
(さて、あいつ上手く逃げててくれるかな?…悪運だけは強そうだから心配するだけ損、か)
そんな勝手な想像で里奈の壮健さを思う元暴徒だった男は今、
かつての「二つの意味」で上司だった男を迎え撃つようにして、その前に立ち塞がった。

「よお大将」
「なんだ比嘉か?!さっきお前の隣にいた羽月の娘の仲間はどこにいる!言え!」
「…知らねぇよ」

元暴徒だった男の名字は比嘉。そして今相対している、追いかけてきた暴徒たちのリーダー格
のスーツの男は、比嘉がこの島に来る前に就職についての「ある約束」をしていた間柄であった。
「貴様!なんだその態度は?!…「新会社での役員待遇」が惜しくないのか!」

(ああ…冷静になればなるほど、自分がどれだけ「愚か」だったかが分かるな、くそ…)

「確かに惜しいと思ったさ。だから今まで「暴徒」としてアンタのする事に協力してきた…
いや、無理矢理させられてたって言った方がもう分かりやすいか」
「な、なんだと!?」

「これ見たぜ」
「?!」
比嘉が、自身の履歴書を暴徒のリーダー格のスーツの男へ投げつける。

―「不採用」
そんな印鑑の字が、書面にデカデカ押されていた。

「あなたは、ここの若者みたいな世間知らずを相手に甘言で夢を見せ、この震災時に手足としてコキ使い
裏では森田グループとのパイプ作りに躍起になってた、と」

比嘉の後ろには、いつの間にか刑事の氷川が立っていた。

「ひ…氷川刑事!な、何故こんなところに!?」

「この人刑事さんなんだってな。そしてお前の事も全部聞いたわ!この詐欺師ヤローが!」

「ま、君には「軽く挨拶」はさせてもらったがね。牧村さんの件を聞いたから」

「いえ、気にしないでください。報いとしちゃあ、これでも全然安いくらいッスから」
今の比嘉の顔面には、左目付近の辺りにまんま「殴られた痣」が出来ていた。
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