過去ログ - 【たったひとつの】能力者スレ【絶対条件】
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以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
[saga sage]
2011/04/09(土) 22:59:37.57 ID:UfAmAH0AO
>>1
乙
>>前995
【雲の掛かる空は、墓地を暗く染めた】
【優しい屍の余韻は薄く、ただ彼はじっと十字架を見詰めるだけだった】
【答えを、求めている】
【尤も彼は、亡くなった母が天啓のように答えを教えてくれるなどと】
【そんな“夢幻”を信じていない程度には成熟した大人だった】
【しかし、何かいい解答が閃かないかと、立ち尽くす程度には術がなくて】
……、……、……――
【――ふと、視線が落ちた花束に向かう】
【枯れた茎。それを見た時に、何かが噛み合う音が聞こえた気がした。】
【思わず屈み込んで、指先を伸ばす。軽く、吹けば飛ぶような脆いそれ】
【最期に見た『母』の頸も、そういえばこんな渇いた色をしていた】
【指に力を込めれば、ぱきりと折れて。擦り潰されて、風に流れる】
【――あの時】
【このように、手折ればよかったのか】
【そうすればあのヒトは。きっと】
【珍しい事だが、何故か無性に姉に逢いたくなった】
【そして、アレが呼んでいるような気もした。馬鹿馬鹿しいと笑うには、少しだけ】
…………――俺は、。
【だが彼は、光輪十字は、答えない】
【なんてことはない。花の頸を折り、答えを求めながら沈黙する『子供』が、そこにいるだけで】
/お疲れ様でした、ありがとうございましたー
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