過去ログ - 厨二な能力を授けよう
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998:【生束必糸】@wiki[sage]
2011/07/19(火) 17:49:05.44 ID:acq3Krbko
>>993
何故、この男は微笑みを浮かべているのか――まず、そこが理解できなかった
自分の舞台は喜劇で、観客を楽しませる為の物だ、だから観客の笑みを見る事は出来る
だが、喜劇は中断された、だからこの場に笑みは存在しない筈なのだ

それなのに、よりにもよって喜劇を中断させてその本人が笑みを浮かべているとは―――どう言う事か

少女の頭に、膨大な量の疑念と猜疑心と恐怖心が渦巻いてゆく
先程までの怒りの感情が全てそこへと振り分けられてしまったかのように、怒りの感情は既に無い
熱くなっていた頭が、冷まされるばかりか、寧ろ凍らされてしまったかの様である

「救済者―――」

その言葉を、飲み込む事は出来ない――消化して吸収して理解する事など出来ない
まして、平和な世界を望むなど――この男の口から語られたとは、到底信じ切れなかった

「握手―――ですか」

相手の言葉を、今度は理解する事が出来た―――基本を言っただけなのだから、当然である
だが、今の少女の精神状態にあっては基本的な事柄位しか理解できなかった

相手が差し出してきた白い右腕に、恐る恐る右腕を伸ばし握手を成立させる
それが、精一杯であった―――その握手の瞬間だけ相手の優しさを見るだけでも、十分に怖かった

握手を終えると、一歩後ろに下がる

「嬉戯は、これまで色んな人を見てきましたけど、貴方は―――何かが違う。何かが」

言葉を選ぶようにしながら、喋り続けていく

「その優しさは―――、一体なんなんですか?」


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