過去ログ - おっさんのグレートフルデイズを聞いてくれないか
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317:おっさん ◆pC19brR.EM[sage]
2013/08/05(月) 02:57:45.58 ID:YhlqqDfDo
そんなこんなで俺のやる気が空回りする中、時間だけが過ぎていった。
俺は自分が良くない評価を受けていたことだけは感じていた。

時間だけが過ぎていく中、面接官はそれまでの流れをぶった斬って次の質問をした。

「あなたの最も尊敬する人は誰ですか?」

ふむぅ。

これも就職活動の教科書の3ページ目くらいに載ってるような問題だ。
しかし、俺は返答を考えていなかった。

少し悩み、俺が選んだ回答は「兄」だった。

その時、ようやく落ち着きを取り戻したのを覚えている。


当然面接官は「お兄さんを選んだ理由をお聞かせ下さい」と言ってきた。

俺は兄のことを包み隠さず話した。

俺をよくブン殴っていたこと、どうしようもない不良だったこと、家出をしたこと、
ヒモ生活をしていたこと、学歴をとろうと大学にいったこと、資格をとりだしたこと、
現在開業して活躍をしていること、そして新たな野望に向け大学生をやっていること。

面接官は神妙な顔つきでそれを聞いていた。
そして話が終わると、「すごいお兄さんですね」と言った。

当然だ。尊敬する俺の兄貴だからな。

「ではあなたはその尊敬するお兄さんのような生き方をしたいですか?」

そう言われると、俺は口籠ってしまった。
確かに兄のような生き方をしたいかと言われると、そうではない。

俺は比較的社会のレールに載って生きてきた。

そこそこの高校へ行き、そこそこの大学に行き、大学院へ進み、そこそこの企業に入ろうと思っている。
そんな今まで築いたものを崩して兄のような生き方をしようとは思わない。

大人になればなるほどずる賢さが備わり、守りに入り、
それがさも善かのように思っている俺はとても兄のようになれはしない。
そう思った俺は面接中にどう返答するか本気で悩んでしまった。

その悩んでいる姿がそのまま返答になったのだろう。

面接官はそれを察知し、「結構です。ありがとうございました。」と言って面接が終了した。


おそらく落ちただろうな、と感じていた。


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