過去ログ - 【正義は曖昧なの】能力者スレ【未来さえも見えないもの】
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33: ◆mZU.GztUV.[sage saga]
2016/07/02(土) 22:02:28.76 ID:gsZt9oAj0
>>32

【禿男は足に力を入れて、不安定な眼球の動きから男の姿を見据える。濁声の止んだ一拍間に全ての算段が終わる】
【男の警告は聞き届けられなかった。禿男の足裏が地面から離れるのを合図に岩の破砕音。踏み抜き毎の爆轟音が路地裏を全体を強かに叩き響かせる】
【文字通りの爆進が為される。右手に握りしめた物体から赤い液体が溢れ、地面にジュワッと悲鳴を引き起こさせる】

ア゛あ゛ア゛ア゛ぁ゛ぁ゛ァ゛ァァア゛!

【再び狂気が満ちる。禿男は男の銃に目もくれず愚直な突進を仕掛ける。リーチ範囲内での急減速し、そこから得た余剰エネルギーを『拳の殴打』に乗せるつもりらしい】
【速いが動きが終始直線的である。これでは素人が撃っても望み通りの場所(マト)に弾を押し込める事ができるだろう】
【注意すべきものの一つはタイミング。男が禿男に攻撃を当てたり避けたりすることは可能であるが、猶予時間が少な過ぎる】
【躊躇すれば『強打の機会(Fate)』を免れられなくなるだろう】

【迫る爆轟のマーチは、開始直後に終演する。血を啜って昂ぶる男の銃が高らかに吠えたのが先であった】
【弾丸は禿男の正中へと吸い込まれていった。禿男は潰れた悲鳴すら上げることなく地面にどうっと倒れ込む】
【右手の戒めから解放された物体が転がる。特徴的な管状の器官が見受けられるそれは解剖書にある『心臓』そのまんまであった】

あ、あれ?

【今更のように少女が声を漏らす。その両手には140cm程度の黒杖が握られている。反応には致命的に遅れていたが準備が出来ていたらしい】
【少女は男と禿男を往復するように見る。路地裏の人間であれば『らしい反応』をしている少女である】
【禿男の心臓は未だに拍動し、大動脈の開口部から鮮血を吐き出し続けている。その周囲に血溜まりが広がっている】

【仰向けに倒れている禿男の状況は、意識不明かつ右手周囲に血溜まりが広がっている『のみ』であった】


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