41:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:12:44.16 ID:GsaCylkfo
スタッフ「それでは、今ステージに上がっている人たちが終わったら、皆さんの出番ですので」
ドクン、ドクン、と鼓動の音が何度も響いた。
来る。もうすぐ出番が来る。
吉谷「大丈夫。土台は俺が固める。二人は好きにやれ」
42:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:13:53.71 ID:GsaCylkfo
前の人たちの出番が終わり、司会の男性が、俺たちの名を呼んだ。
「それでは次は…バンドですね!『THE SUMMER HEARTS』の皆さんです!」
ステージに上がる直前、ヒロコが俺の肩を叩いた。
ヒロコ「一緒に歌おうね」
43:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:15:53.37 ID:GsaCylkfo
ステージに上がると、ヒロコと吉谷は楽器のセッティングを始めた。
俺も、二本用意されたマイクの確認を行う。
ステージ上から広場を見下ろすと、思っていた以上に多くの観客がいることに気付いた。
何人もの人の目が、自分たちに向けられていることが不思議だった。
44:名無しのパー速民[sage]
2017/01/01(日) 00:16:19.46 ID:o5nUPK2qO
どきどき
45:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:33:27.53 ID:GsaCylkfo
楽器やマイクの調整が終わり、三人で顔を見合わせた。
「1、2、1、2、3!」
吉谷の合図とともに、演奏が始まった。
ジャジャ! ジャジャ! ジャージャージャーン!
46:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:35:56.22 ID:GsaCylkfo
「世の中に冷たくされて 一人ボッチで泣いた夜」
「「もうだめだと思うことは 今まで何度でもあった!」」
声が重なった気がして、瞬間的にヒロコの方を見た。
すると、ヒロコもマイクに向かって声を出していた!
47:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:37:00.09 ID:GsaCylkfo
「「終わらない歌を歌おう 僕や君や彼等のため」」
「「終わらない歌を歌おう 明日には笑えるように」」
俺たち三人の演奏はあっという間に終わった。
目立った失敗はなく、大成功だった。
48:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:40:46.51 ID:GsaCylkfo
ヒロコと二人で歌った瞬間、俺はそんなことを思った。
ヒロコがあの一節を一緒に歌ったのも、きっとそういうことなんだ。
ステージから降りると、クラスメイトが集まってきて、
「良い演奏だったなぁー!」と俺たちを囃し立てた。
49:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:41:37.12 ID:GsaCylkfo
ステージでのライブを終えたヒロコは、いたって落ち着いた様子だった。
もっともっとはしゃいで喜びまわるかと思ったが、そうでもないようだった。
俺「ヒロコ、楽しかった?」
吉谷「演奏、完璧だったよ。本当にすげえ」
50:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:46:23.15 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「大好きな人たちと一緒にバンド組めて、そんでこんないい場所でライブできて」
ヒロコ「こんなにいっぺんに夢がかなって……」
ヒロコ「あたし、どうしたらいいか分かんない」
ヒロコはそう言い終えると、ぼろぼろと涙をこぼし、
51:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 00:50:34.82 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「ごめんね、こんなこと初めてだから」
ヒロコ「夢って、かなうんだって思って。それが信じられなくて、嬉しくて」
ヒロコ「ありがとう……」
ヒロコは鼻をすすり、涙目で俺たちを見た。
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