過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
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名無しのパー速民
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2018/06/20(水) 20:03:20.42 ID:y4U7AypG0
これらの課題を前に、開発に携わる者達が出した答えは、『諸機能連合戦闘団』、『諸連戦』だった。
これは、通常の陸軍に於ける諸兵科連合と同様、機能を分割・特化した複数の機兵のみを組み合わせて大規模に運用するというものであり、
これに対応する新型機兵を開発していくことが案として提出された。
機動力を犠牲にして重装甲を施し、これを以て押し留めた敵に対し高火力での反撃を加える重装火力型、
逆に、高機動性を更に強化して運動性能を限界まで引き上げ、敵陣に突入しこれを撹乱・攻撃する機動突撃型、
武装を切り捨て、情報処理などに特化した装備を揃える事で、前線での作戦指揮を担う指揮特化型。
この三種を合わせて運用し、機甲戦力の迎撃に必要な要素を、必要なだけ組み合わせて、柔軟な運用を可能にする。
生産性、運用性の観点から見ても、確かに、現状取れる有効な手立ての一つであった。
更に、彼らはもう一つの案を提出した。
『潜在的戦力の表面化』と題して打ち出されたそれは、戦部工業のフラッグシップとも呼べる代表的製品、
『鉄鎧』について、新たなフレームの開発を行うというものであった。
第一次文明戦争後、ユグドラシルに実質的に併合された久平領に於いては、
魔術に技術的バランスの傾いた魔導の開発が急速に進んだ。
流通の関係上、それらはソレグレイユ側に流れる事は殆どなく、魔術文明圏内でのみ扱われていたが、戦部は、此処に目をつけた。
現在の旧久平国防軍にとって、純粋科学に依拠する兵器を扱うにあたっての最大の問題は、生産性である。
シャングリラを除く久平南部というのは、単純なパーツ類や原材料の生産拠点は多く存在するが、高度な技術を用いた量産工場の類は数が少ない。
最早正規軍ではなくなった彼らは、反攻の戦力を此処で蓄えるしかないにも関わらず、揃える為の設備が貧弱である、とも言える。
幸いにして、人型機械については、今や地方の町に行っても製作所や工房が見られる程に普及しているものの、
大量に作り、大量に壊される軍用機体の生産を完全に任せるというのは、余りにも職人達にとって酷な話だ。
これに対し、極端な話ではあるが、魔術圏における機兵とも言えるゴーレムは、
比較的獲得し易い土のマナと、何処にでもある土を揃えれば、それだけで、一つの機兵が完成する。
この技術を製造ラインに組み込むことで、生産性の大幅な改良が見込めることは、以前から指摘されていたことであった。
戦部の提案に於いて画期的だったのは、魔術寄りの魔導の登場により、マナの有無や術式の巧拙などの不安定性はあるものの、
これら魔導技術の工業生産品への導入が容易になったことと、それを十分に活かした生産形態構築の具体案を創出したことにあった。
その効率は、先述の不安定性などのマイナス要素を差し引いても、従来の製造ラインの2倍は下らないというものであった。
更に、鉄鎧の強みは、その基礎フレームの元来よりの生産性の高さと、外装を取り扱う企業の多さに伴う発展性の高さ、そして入手のし易さにある。
軍用として設計されたフレームの数はさして多くないが、外装の市場は、どんな代物もより取り見取りといった様相を呈していた。
此処に、諸連戦という軍事システムに対する強力な親和性が存在した。
軍事利用に耐えうる高性能フレームの新規開発を行えば、即座に、必要な装備を持つ戦力を揃え得るだけの環境が、旧久平領全域に展開されていたのだ。
無論、汎用性の高さや生産性と引き換えに、鉄鎧の性能には限度が存在する。
その性能的不利を補う為に、上記三種のコンセプトに沿った機兵を同時開発・並列的に運用することで、互いの穴を埋め合う。
高低性能機混成運用、ハイ・ロー・ミックスの一種とも呼べるこの生産・運用コンセプトを、戦部は、『機兵師団構想』と呼んだ。
既存の技術を用いて実現可能な、具体的なビジョンを堂々として提示してみせた戦部に対し、
反乱軍の筆頭たるユグドラシル軍部と旧久平国防軍の返した答えは、首肯であった。
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