過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
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名無しのパー速民
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2018/08/06(月) 19:13:45.61 ID:rRX7Odsf0
命令者
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互いに撃ち合った銃弾は、ノウンの左鎖骨部とヘルーシャの心臓部にそれぞれ命中した。
ノウンの肩を貫通した銃弾は壁にめり込み、血飛沫により背後を紅く染め上げる。
ヘルーシャは被弾の衝撃で大きく仰け反ると、そのまま仰向けに崩れ落ちた。
最愛の、尊敬していた兄を殺めてしまった。
その現実離れした事実を茫然と視界に捉えていたノウンだったが、傷の痛みで我に返ると同時に、事の重大さを理解する。
痛み、恐怖、後悔。様々な感情が押し寄せ、震える我が身を抱くノウン。
そんな彼の脳裏に彼女――クラミエールの姿が浮かんだ。
――そうだ、自分は彼女を救う為に来たのだ。こんな所で打ち震えている暇なんて無かった――
――さようなら兄さん。僕の理想だった人――
もはや物言わぬ骸となった兄へ一瞥を送り、傷の手当てを済ませたノウンはクラミエールのいる救世広場へと急ぐ。
クラミエールの処刑が行われる救世広場に向かうノウンを妨害する者は無かった。
彼の兄ヘルーシャの死を知らない兵らは、戦場にいる筈のノウンがこの場にいる事を訝しんだり、真新しい肩の傷に驚き声を掛けこそしたが、
ノウンはこれらを全て無視し、広場の中心に鎮座する断頭台を目指した。
その道中、彼は断頭台へ続く階段を登るクラミエールの姿を捉える。
ノウンはクラミエールの名を叫ぶ。
彼女から目を離さぬまま、彼は一目散に走り出す。
しかし、断頭台を囲むように警邏する衛兵らはノウンに自制を言葉を掛け、その行く手を阻む。
クラミエールもまた、自身の名を呼ぶ声のする喧噪の只中を見つめていた。
自分の元へ駆け付けんとする青年の姿を認め、クラミエールは驚愕の色が滲む声音で彼の名を口にし、何故ここにいるのかと問い掛ける。
「ノウンさん、何故来たのですか。 早く立ち去りなさい。 彼らとて指導者の弟といえど容赦はしないでしょう。 怪我をしない内に早く――」
「兄さんは死んだ! 僕が殺した!」
その言葉に周囲は驚愕する。
行く手を阻んでいた衛兵の注意が逸れた一瞬を見逃さず、ノウンは包囲を突破し、断頭台へ続く短い階段を駆け上がる。
途中、階上から迫る衛兵に対し、ノウンは銃弾を放つ。腹部や大腿部に被弾した衛兵らは苦悶の表情を浮かべ、柵の無い階段から墜落する。
ノウンの蛮行を止めるべく彼の後を追おうと衛兵が動き出した瞬間、彼らの元に石が投げこまれる。
何事かと気を取られて振り向くと、群衆の中からいくつかの集団が飛び出し、自分たちに向かって突撃して来るではないか。
群衆はクラミエールの信徒達であった。
彼らもまた、クラミエールを救うべく独自に今回の暴動を計画していたのだ。
ノウンの乱入という想定外の事態が起きたものの、彼らはこの混乱に乗じて作戦を開始していた。
銃や角材で武装した信徒は口々に「クラミエール様をお救いしろ」と叫び、広場は忽ち戦場と化す。
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