5:名無しNIPPER
2015/04/14(火) 16:36:22.34
俺のばあちゃんはすごく厳しい人で、
いたずら好きでよく壁に落書きをしていた俺に、雑巾を持って「いいから消せや!」
っと言って横で俺が消すのをずっと見張っていた。
子供だった俺はそんなばあちゃんが大嫌いだった。
そしてあの日・・・またも壁に「5ゲット!」と落書きした後始末をする俺を、
いつものように横で見張っていたばあちゃんは突然倒れた。
ばあちゃんはガンだった。子供の俺には理解できなかった。
ばあちゃんは俺に「落書きは消したかい?ばあちゃん、最後まで一緒に
見てあげられなくて、ごめんね」
と言って、そのまま目を覚まさなくなった。
訳がわからなかった。いたずらしたのは俺なのに。
でも、思えばばあちゃんは俺がいたずらの後始末をしてる時、ずっと一緒にいた。
自分もご飯を食べられなくても、一緒にいた。俺は思い切り泣いた・・・
ごめん、ばあちゃん。俺、あの落書きだけは消せてないんだ。
あの落書きの横には、ばあちゃんがいる。そんな気がするんだ。
あれから少し大人になった。それでも俺は、今でもばあちゃんを思い出して、
こっそりと落書きする。
「いいから入れろや!」
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