2:名無しA雑民[sage]
2025/08/01(金) 01:47:54.41
プリムラジュリアンを胸に抱いて
ゆっくりと、ゆっくりと。
それは緩やかな坂道を下っていくような、そんな毎日だった。
向かう道先に希望はない。
だが、その道行には絶望もなかった。
とうにその両者をも通り過ぎてしまっていたから。
朝を一人で迎える。
昼を職場で過ごす。
そして夜をまた、一人で。
春は暖かな季節だった、思い出に溢れた、そんな。
夏は楽しい季節だった、旅行に行ったこと、忘れない。
秋は寂しい季節だった、けれど、握った手の温もりを覚えている。
そして冬は、少しだけ、物悲しい―――。
2Res/732 B
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