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キョン「学園都市? 」上条「交換留学? 」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:08:47.62 ID:iWw25ZA0
>>1からの注意事項とイイワケ

・何番煎じかワカラン けど書く
・書き貯めはあるが推古、修正、加筆していく上に遅筆なので月一更新なんてこともある
・痛い文章、気持ち悪い文が多々あるかもだけどご容赦を
・ハルヒはアニメと漫画とハルヒちゃんを見ただけ。原作?ナニソレオイシイノ?
・禁書はアニメと漫画と原作六巻だけ見た・・・・・・一巻アルケドマダヨンデナイ

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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:14:20.92 ID:iWw25ZA0
【北高・文芸部室】

 それは初夏もとうに過ぎ、地獄のような試験もつつがなく終了し、後は夏休みを迎えるだけのある日の事だった。
 いつものように部室で朝比奈さんが煎れてくれたお茶を飲みつつ、のんびりまったりと古泉とオセロをしていると、これまたいつものように我がSOS団団長こと涼宮ハルヒがドアを壊しかねない勢いで部室にやってきて、放った第一声がコレだった

ハルヒ「そう! 学園都市!!」

キョン「待て待て、なんだその漫画にでも出てきそうな名前の都市は」

ハルヒ「だから交換留学よ!」

 ハルヒ、頼むから要点を言ってくれ
 俺は、超能力者でもなんでもないんだ

みくる「学園都市で、交換留学ですかぁ」

長門「……」

古泉「そういえばこの間、職員室前の掲示板にこのようなものが張り出されていましたね」

みくる「あ、それなら私も見ましたぁ」

 いつもの爽やかスマイルで、古泉が俺に何かの紙を机の上に出す。
 何々……『交換留学を実施します。希望の生徒は下記記入の上、担任の先生に提出するように』

古泉「ここに書かれている通り、来月よりとある高校と交換留学をするようです」

キョン「とある高校?」

古泉「ええ、とある高校です」

キョン「……」

古泉「……」

キョン「学校のなm」

古泉「禁則事項です♪」

 やめろ、お前がやっても可愛くない。あと顔が近い
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:18:23.20 ID:iWw25ZA0
古泉「これは失礼」

キョン「まったく・・・・・・。で?」

古泉「で? とは?」

ハルヒ「鈍いわねキョン! あたし達もこれに参加するに決まってるじゃない!!」

キョン「何故だ」

ハルヒ「あたしは常々思っていたのよ。これだけ探してるのに不思議が全然見つからないなんておかしいわ。ということは、よ? この周辺には不思議が『今は』無いってことじゃないかしら?」

 お前が知らないだけで、俺はこれでもか! ってくらい体験してるんだがな

ハルヒ「っでこう考えたわけ。『今』ここに無いのならありそうな所に探しに行けばいいじゃないって!! 」

ハルヒ「そ・れ・に! 前々からココには目をつけてたのよねー。こういうのを渡りに船、棚から牡丹餅って言うのね!」

 絵に描いた餅にならないことを祈ってやるよ。まぁ間違い無く? 絵に描いた餅になるだろうがな……というか本物になってたまるか

みくる「あのぅ、私も行くんですか?」

ハルヒ「当然じゃない! SOS団は全員参加よ!」

みくる「あの、でも私、学年が違いますし……ふぇっ!?」

ハルヒ「何言ってるの。どこにも学年については書かれてないじゃない」

みくる「ふぇえっや、やめてくださぃ〜」

 確かにハルヒの言うと通り学年云々についての記述はなく、ただ「下記記入のち担任に提出」としか書かれてない……いいのかこんな適当で。あと朝比奈さんの禁則事項を揉むな。うらやm……ゴホンゲフン。はしたないから
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:23:10.24 ID:iWw25ZA0
古泉「少々よろしいですか?」

 そんな取り止めの無いことを考えていると小声で古泉から呼ばれた……だから顔が近い!

古泉「おっと失礼」

キョン「まったく……それで何か用か?」

古泉「少々お耳に入れたいことが……ここではなんですので外で」

 そう言われて俺はおとなしくついていく。こいつがこういう時は大抵ハルヒ絡みでかつ、ろくなことじゃない

キョン「……了解だ。ハルヒ、ちょっとトイレに行ってくる。……あんまり朝比奈さんを困らせるんじゃないぞ」

 出掛けに一応釘を刺しておくが

みくる「ひぁ、そ、そこはだめですよぅ」

ハルヒ「ちょっとみくるちゃん! またおっきくなってない? なんかだんだん腹立ってきたわね・・・・・・」

 案の定聞いちゃいねぇ

長門「………」ジー

 あと長門、女子が男子の前で自分の胸元を覗きこむんじゃありません
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:32:32.87 ID:iWw25ZA0
【中庭】

キョン「っで、なんだ?」

 古泉の前の席に座り、買ってきた缶コーヒーをあけながら用件を聞く

古泉「学園都市について、です。どの程度情報をお持ちで?」

キョン「読んで字のごとく、ただの学園が都市のように広いだとかそういうトコだろ? どーせ行ったところで、本当に不思議とやらが見つかるわけでもあるまい」

古泉「……やはり、ご存知ないようですね」

キョン「? そりゃどういうことだ。まさか魔法でも教えてるとか?」

古泉「その『まさか』です」

キョン「ハァ? おいおい何言ってるんだお前は。第一そんな所があったらハルヒはそこに入学してるだろ」

 嬉々として魔法を習うハルヒを俺は想像する
 きっと、不思議探索をしている時以上に目を輝かせて、毎日授業を受けているに違いない
 毎日のように繰り返される魔法の実験、そして失敗。その後始末はモチロン「雑用係り」たる俺の仕事・・・・・・
 俺はその姿を想像して思わず溜め息をついてしまう

古泉「どうされました?」

キョン「いや、なんでも無い。続けてくれ」

古泉「確かに、涼宮さんならそこを受けていてもおかしくはありません。しかし、彼女は受けなかった。その理由は……まぁ七夕の一件が関係していると見て間違い無いでしょう」

古泉「ここに僕達がいるのも、あなたのおかげ、と言っても過言は無いでしょうし……失礼、話が逸れてしまいましたね」

古泉「先ほど「魔法」とあなたは言いましたが、正しくは『超能力者』を育成する機関なのです」

たっぷり五秒ほどあっけにとられ俺は思わず聞き返す

キョン「…………は?」

古泉「ですから『学園都市』とは超能りyo……」

キョン「いやいやいや待て待て待て! 超能力者育成機関!? そんなの初めて聞いたぞ!?」

 思わず大きな声を出してしまう。周りの視線が俺に突き刺さるのを感じてあわてて声を落とす
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:36:02.18 ID:iWw25ZA0
キョン「だいたい超能力だぞ、超能力。……あーもしかしてアレか、お前らのお仲間かなんかの育成場とかそんなんなのか?」

古泉「いえ、残念ながら違います。あくまで我々の『機関』は涼宮さんに対しての『抗体』のような能力しか持ち得ませんし、この力は訓練して身につくものでもありませんから」

キョン「ということは、ハルヒが言う『一般的な超能力』ってことか……マジで?」

古泉「マジ、です。どうやら世間一般でも認められている機関のようです。というより、色々な場所で『超能力』の研究はされていますよ?」

 世間一般ってどこの一般だ。少なくとも俺は聞いたことないぞ

キョン「そんなことは知らん。にしてもハルヒからこの話を初めて聞くってのがなぁ……あいつなら見つけた瞬間、欣喜雀躍として飛んで行きそうなもんだが」

古泉「それに関してですが、彼女の知識では『簡単な透視能力』や『念動能力』、いわば『カードを裏から見てマークを当てる』や『力を入れずにスプーンを曲げる』程度の力、を育成してるとしか認識していないようです」

古泉「世間一般に知れ渡っている情報もそれと大差ありません。涼宮さんにとってはTVで見せられるような『大した事の無い、インチキ臭い超能力』という認識なのでしょう」

古泉「彼女の思考はあくまでも「常識的」ですから。あまり興味を引かなかったのかもしれません。……もしくは、もっと凄いモノを求めているか。それこそ我々のような『能力』でしょうね」

古泉「僕も学園都市について多少調べたことはあります。ですが、あくまでそれの延長線上の成果しか出ていないそうです。もっとも、ただ情報が出回ってないだけで『それ以上の力を持った者』がいるのかも知れませんが……」

キョン「よせやい。そんなのがいたら今ごろ世界中で大騒ぎだろうよ」

古泉「まぁ確かに、僕もこの点についてはあまり心配していません。ただ問題なのは……」

キョン「ハルヒの『力』か」

古泉「ええ、そうです。彼女がもし、まかり間違って『とてつもない超能力』に目覚めてしまうように心の底から願ってしまったら……」

キョン「……考えたくもないな」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 19:38:05.35 ID:iWw25ZA0
古泉「と言うわけで、万が一にもそうならないように僕達は彼女に『これは学園都市という環境があるから出来た』又は『一般人なんだからスプーンを曲げられるだけでも十分だ』と思わせるように行動してほしいわけです。」

キョン「それが言いたかったのか」

古泉「回りくどくて申し訳ありません」

キョン「まぁいいさ。そのくらいの苦労で平凡な毎日が守られるのならこっちとしても願ったり叶ったりだ」

 しかし超能力ねぇ……そこで授業を受けたら、俺も使えるようになるのかね?
 ……馬鹿馬鹿しい。超能力者なんて、古泉とそのお仲間だけで十分だ
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 19:43:05.39 ID:0ND.m6SO
藤原に謝れ
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 20:05:40.48 ID:iWw25ZA0
【とある高校・1年7組】

 HRも終わった放課後の教室。上条当麻は悩んでいた。
 その悩みとは、現在進行形で上条家の財政を圧迫している居候、欠食シスターとその愛猫のための晩御飯のメニューについて、である。
 今日の晩御飯は肉入り野菜炒めにでもしようか。いや、今日はスーパーの特売日じゃなかったな。肉無しにしとくか
 そんな清貧をモットーにしている若奥様のようなことを考えていると、悪友の土御門達がなんだか嬉しそうに話しかけてくる

上条「交換留学?」

青ピ「そやで! そやで! あぁ! 交換留学! なんて心踊る響きなんやろっ!! 未だ見ぬ外界のMyエンジェル達に早く会いたい!」

 上条当麻の悪友その一である、青い髪にピアスをつけた巨漢とも言えるクラスメートが楽しげに騒ぐ
 しかし上条当麻の反応はイマイチ要領を得ない

上条「んで?それと俺になんの関係が…」

小萌「上条ちゃんは先生の話を聞いてなかったんですかねぇ…?」

上条「せ、先生…」

 と、青髪の後ろから小学生・・・・・・ともすれば園児に間違われそうな容姿の上条達の担任、月詠小萌があらわれる。これでもちゃんとした大人である。
 どうやら青髪の影に隠れて、その存在に気付けなかったようだ
 一見、小学生が笑ってるようにしか見えないが、纏ってる空気というかオーラが全力で「不機嫌です」と言っている
 HR中ずっと居候の晩飯の買出しのことを考えていた、などと素直に白状すると後が怖そうだ
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 20:06:22.59 ID:iWw25ZA0
小萌「何か失礼なことを言われた気がしますよぉー?」

上条「き、気のせいじゃないですか? それより交換留学ってなんだよ土御門」

 ごまかすためにもう一人のアロハにサングラスと、いかにも軽薄そうな悪友その二、土御門元春に話をふる

土御門「相変わらずつれないにゃあカミやん。俺のことはツッチーと呼んでくれにゃあ」

上条「慎んでお断り申し上げます」

土御門「丁寧に断られたにゃあ。……それで話戻すけどホントに聞いてなかったのかにゃ?」

 自分で振っといてなんだが、それを小萌先生の前で聞かないでくれ!

 そんな後悔をしつつ、そっと担任の顔をうかがってみると……なんだかすごい笑顔で上条を見ていた

上条「いや、その、ですねぇ・・・・・・あ、アハハハー」

 とりあえず身の危険を感じたので笑ってごまかす
 そんな上条を見て小萌は「まったく上条ちゃんは仕方ないですねぇ」そんな意味のこもった溜め息を吐く

小萌「はぁ…まったく仕方無いですねぇ上条ちゃんは。そんなことじゃ今度『追試』ですよ?」

上条「『追試』は勘弁してください先生。いやもうホントマジで……」

小萌「それじゃあ、上条ちゃんの、ため、だけに、もう一度、だけ、説明してあげます」

上条「すいませんゴメンナサイお願いします」
11 :>>8サーセン [sage saga]:2010/08/10(火) 20:24:05.83 ID:iWw25ZA0
小萌「いいですかー? 今度、県立北高校さんという所と交換留学することになったのです。ただ交換留学と言っても、ウチから生徒を出すわけにはいかないので実質、北高さんからしか生徒さんは来ません」

 学園都市側から生徒は出せない、それは理解できる
 学園都市独自のカリキュラム、「開発」の問題もあるが、学園都市の生徒は能力者になるために集められた学生ばかりだ。大小様々な能力を持っている学生が学校行事で、しかも学園都市外で問題でも起こせば……マスコミにとってはカモネギ。世間からはバッシングの嵐。そうなると都市自体の運営が立ち居かなくなる可能性が高い。
 だが、それこそ『ジャッジメント』でも監視につければ……と上条は考える

小萌「確かに『ジャッジメント』や『アンチスキル』を監視につけて〜との意見もありましたが、それにかかる費用、時間、人員を考えるとこちらにはメリットが少なすぎます」

 なるほど。確かに『交換留学』などと言うには数人、数十人単位でやることだし、それにかかる費用等を鑑みれば学園都市側にはメリットは少ない
 だが、それでもわからないのは何故この高校なのか、ということだ

上条「それで、なんでウチなんです?」

小萌「それはですね……」

上条「……それは?」

 何やら深刻な顔をして小萌が黙り込む。まさかまた『異能』絡みじゃないだろうな……
 そんないやな予感を感じてゴクリと唾を飲み込む上条当麻。しかし……

小萌「なんと北高さんの校長とうちの理事長が、心の友と書いて心友だからです! 理事長曰く『あれほど友情に熱い男は世界を探してもそうはいないだろう。あいつの友情は世界イチィィィィイイイイイ』だ、そうです」

 理由はなんてことなかった。いや、むしろどうでもよかった

上・土・青「……」

 
12 :>>8サーセン [sage saga]:2010/08/10(火) 20:33:48.70 ID:iWw25ZA0
小萌「ま、まぁもっともそれは冗談でしょうけど。実際はウチの学校に高レベル能力者が少ない、というところからですかねー」

小萌「外部の人間にあまり高レベルの能力者を見せたくない、ということでしょう」

上条「……それで納得しときます。しかし交換留学生ねぇ……わざわざご苦労なこった」

小萌「他人事のように言ってますけど、面倒見るのは上条ちゃんですよ?」

上条「ヘ? 今なんて言いました?」

小萌「だからぁ〜「交換留学」の生徒さん達の面倒をみるのは上条ちゃんですよぅ?」

上条「な、なんでですか!? それこそ風紀委員の仕事じゃ……」

小萌「向こうの生徒さん達は、何の能力も無い一般人さんですよ? さっきも言ったように、あんまり能力の高い子を補佐につけてしまうのはヨロシクない、ということでしょうね」

小萌「また、風紀委員さん達は忙しいので、とてもかかわっていられないそうです。それに……」

 それは俺にもわかる。元来「開発」のノウハウについては門外不出なのだ

上条「それに、何ですか?」

 そのとき小萌の顔に影が差し、目だけが黄色く光ったのを上条当麻は見逃さない
 心無しかキュピーン、という擬音まで聞こえた気がする、っていうか聞こえた
 ………すっげぇ、いやな予感がする
 戦々恐々と小萌の言葉を待つ
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 20:52:58.84 ID:iWw25ZA0
小萌「上条ちゃん、こないだの「開発」のテスト……ま た 赤 点 でしたよね?」

上条 ギクゥッ!!

小萌「追試内容は「コロンブスの卵」って言ってたなぁ」

上条 ガクガクブルブル

小萌「この件受けてくれたら「免除」を考えてもいいんだけどなぁ〜」

上条「不肖、この上条当麻。謹んでお受けさせていただきます」

小萌「上条ちゃんならそう言ってくれると思いました♪」

青ピ「ええなーカミやん。俺も都合が会えば手伝いたいわぁ」

土御門「アッハッハッハッ。まぁあきらめるにゃーカミやん」

 一人は羨ましそうに、もう一人は楽しそうに慰めてくれる。

上条「黙れ、なんなら代わってやるぞお前ら。人の不幸を笑いやがって……」

青髪「代わってあげてもええんやけど、ボク手伝いがあるから無理や〜」

土御門「オレだって色々忙しいから無理だぜぃ」

上条「ぬかせ! 四六時中遊びほうけてる奴が言うセリフか!」

 恨みがましい目で悪友二人を見る上条。その背には「不幸だ」とお決まりの台詞が張り付いている
 そんな上条を見て小萌が少々の救いの手を差し出す

小萌「まぁ安心してください。さすがに上条ちゃん一人に、ってわけではありませんから」

上条「他にも誰かいるんですか?」

小萌「当然ですよぅ」

 小萌の言葉に内心ホっとする。ここ最近様々な厄介事に巻き込まれているのに、この上留学生の案内など一人でしていたら過労死しそうだ、と半ば本気で考えていた。
 しかし、わざわざ面倒事を背負い込むとは奇特な人間もいたものだ。と少々失礼なことを考えながら、いったい誰なんだろう?と考える

小萌「それはでもう一人ですが……」

 その後、小萌から詳細を聞きながら上条当麻は思う

 せっかくの半日授業で今日は早く帰れると思っていたのに………不幸だ、と。
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 21:00:56.72 ID:iWw25ZA0
【男子学生寮・上条宅】

上条「ただいまー」

禁書「とうま、おっそーーーい!! 今日は早く帰って来るっていったんだよ!?」

禁書「お腹が空いて大変だったんだよ?! お腹が空くと頭の働きだって遅くなるし、動く力だって無くなるし、なにより目の前が絶望で真っ暗なんだよ!?」

 あの後、交換留学生が来る日程や人数、その他もろもろの連絡事項があり、帰ってきたのは夕方となってしまった
 精神的にも体力的にも疲れて帰宅すると、上条家の居候・欠食児童シスターとその愛猫が盛大にぶーたれながら出迎えてくれた

上条「なんでだよ、ちゃんと冷蔵庫に食べるモノが」

禁書「何にもなかったっ! 牛乳もっ! パンもっ! ご飯もっ! サンドウィッチもっ! ピザもっ! ステーキもっ! 石狩鍋ですらっ! あるのは戸棚に入ってたキャットフードだけだった!!」

 さすがに、冷蔵庫に石狩鍋はないだろう……というか、食べたいもの並べ立てているとしか思えない
 数秒の逡巡のあとハっと思い出す

上条「スマン! 今日買い物行く予定だったんだった」

禁書「おかげでお腹と背中がくっつきかけたんだよ? 生と死の狭間をさまよったんだよ? 綺麗な川の向こうで誰かがおいでおいでしてたんだよ? ……まぁなんとかなったけど」

上条「なんとかなったって……お前、まさかキャットh」

禁書「そ、そそそそそそんなの、食べるわけ無いじゃない! いくらお腹が減ったからといって」

上条「だよな、さすがにそれは無いよなー。アハハハァー」

禁書「そ、そうだよー。ウフフフゥー」

 絶対食ったなコイツ
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 21:02:45.74 ID:9SCf8oDO
月一更新とかふざけんな
16 :  :2010/08/10(火) 21:12:55.08 ID:sB7y0BA0
期待しとる
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 21:18:25.16 ID:wY6nrYDO
>>1の半角カタカナうぜぇ
18 :>>15そうならないように頑張る [sage saga]:2010/08/10(火) 21:23:07.22 ID:iWw25ZA0
 ふと、スフィンクスと目が合う

スフィ『少年よ。彼女の名誉のため、気付かなかったことにしてやってくれ』

 もちろん、スフィンクスがしゃべったわけではない。上条当麻の錯覚である。猫の考えなど理解しようも無かったが、彼?の目を見ているとそんなことを言っているような気がした。そして思う。この猫は子猫のはずなのに何故こんなに大人びた目が出来るのだろう、と。
 まぁ何にしても悪いことをしたのは間違い無いと思い直し、謝罪とお詫びの代わりに、且つ場をとりなすために久々の外食をすることを決意する

上条「んじゃ、今日は外で食うかー」

禁書「ホント!? 何でもいいの!!? だったらサンドウィッチとピザとステーキと石狩鍋がいい!」

 やはり食べたいものを並べ立ててたようだ

上条「せめて一つの店で食べられるモノにしてくれ。あ、後高いのはナシな」

19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 21:28:50.49 ID:iWw25ZA0
投下しながら思ったけど加筆、修正しながらって思ったより大変だね。色々ミスってるし……人のココロってこんな簡単に折れそうになるんだ。しらなかったよorz
メシ行ってきます

>>16ありがとー

>>17気をつける
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 21:31:12.20 ID:OjJ09rIo
注意事項があまりにもひどすぎるだろ……
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/10(火) 21:59:26.28 ID:eKNxksDO
小萌先生とインキャットに
多少口調の違和感があるな
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 22:48:26.96 ID:zJvQCgk0
がんばれ
23 :再開 [sage saga]:2010/08/10(火) 23:16:50.55 ID:iWw25ZA0
【数分後・路上】

 上条当麻は考える。居候と自分の食欲を満たすにはどの店に行けば良いのかと。出来るなら安くて美味くて量が多い。この三点を満たすだけの店があれば良いのだが、生憎と上条家ではもっぱら自炊である。もちろん理由は食費節約のため。
 日々特売のスーパーを練り歩き、オバチャン達と命の削り合いを続ける彼にとって外食は、月に一度あるか無いかの贅沢なのである。そんな理由で、そういった食べ処の情報に疎い。
 頭を悩ませながら、さてどこに行ったものかと考えながら歩いていると、なにやら前方が騒がしい。
 何事かと目を向けると常盤台の制服に身を包んだ女生徒が二人。
 片方は上条当麻の天敵とも言える存在。学園都市第三位にして「超電磁砲」の異名を持つ御坂美琴。
 もう片方は彼女を慕い、憧れ、そして隙あらば彼女にセクハラを働こうと虎視眈々と機会を窺う、レベル4の瞬間移動能力者、白井黒子。
 騒ぎの原因はいつもの様に白井が御坂にセクハラを行い、それに怒った御坂が白井をぶっ飛ばす。彼女らにとっては日常茶飯事の出来事であった。

 なんだかこのまま近づきたくない。そんな嫌な予感が上条に走るが、知り合いを邪険にするのは気が引ける。それに彼女達ならいい店を知っているかも知れない。
 そんな淡い期待を抱きつつ、いつもの様に声をかけたのが彼の失敗だった。彼女の機嫌は少々よろしく無かったのだから。
 
上条「よっビリビリ」

美琴「ッ! ……だから、いい加減名前覚えろってんでしょーがッ!あーわかった喧嘩売ってるのね? そうなのね? よし、その喧嘩買ったぁ!!」

 そう叫んだ瞬間、御坂は放電し始める。
 放電された電気がまるでムチのように付近一帯を打ち付け、道路や街路樹を黒いコゲた物体へと変貌させていった。軽く洒落にならないレベルの電撃であることが窺える。
 命の危機を感じた彼は必死で謝った。

上条「ちょっおまっ! 危なっ!! 危ないって! わかったわかった! 悪かったって御坂!」

 己の右手を駆使しなんとかインデックスを庇いながらなだめる

美琴「最初からそう呼べばいいのよ。ったく」

黒子「あら類人猿さん。お久しぶり……でもないですわね」

上条「類人猿て……相変わらずだな黒井は」

黒子「白井!ですわ。いたのか、とは随分な仰り様ですわね。この白井黒子。お姉様のいらっしゃるトコロどこまでもついていきますわ。そう! これこそ愛なのです!! そしてその愛が二人を結び付け、毎晩毎晩アンなことやソンなことを……」

黒子「口では嫌がってる素振りを見せつつも、わたくしの指の動きに耐えられず声がもれてしまうお姉様。黒子の指がお姉様のいけない場所を激しく擦りつけるとオブゥッ!!」

 御坂と白井がめくるめく禁断の世界を……と、そこまで妄想したところで御坂の電撃が白井に飛ぶ
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 23:19:29.30 ID:iWw25ZA0
>>20 よく見たら確かに……サーセン

>>21 出来ればkwsk

>>22 がんばる。ありがとー
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/10(火) 23:32:55.44 ID:iWw25ZA0
美琴「黒子ぉ……いつ!私が!あんたに!そんなこと!されたっけぇ?」

上条「お前らそういう関係だったのか」

美琴「んなワケないでしょ!!」

黒子「そんな、恥ずかしがらなくてもいいのに」

美琴「まだ言うかぁ!!」

黒子「キャー♪」

上条「元気だなこいつら……ん? なんだインデックス?」

 彼女達の戯れを眺めていると、クイクイとインデックスが上条のシャツを引張ってくる。顔は笑っているのに目だけが笑っていない。だが上条当魔はその目に気付かない。というか気付けない。

禁書「それでとうま、この品の無い女達は、誰なの? 知り合い? どーいう関係?」

美琴「……そういえばさっきから気になってたんだけど。その子、誰?」

 白井を追い回していた御坂も、ふいにこちらにやってきて同じような質問をする。こちらは明らかに不機嫌そうな顔である。
 
禁書「……まさかとは思うけど、アナタもとうまに助けられた、とか?」

美琴「……ということはアンタも?」

禁・美「「………………はぁ」」

 二人で顔をつき合せ、たっぷりと深いため息数秒そこそこ。突然こっちを向いて尋ねてくる

禁書・美琴「「どーいうことかキッチリ説明してくれるんだよね?(でしょうね?) とうま?(アンタ?)」」

 ここにいたって、初めて上条当麻は彼女達が何か怒っているらしいことに気付く。

上条「え、えーと、だな、その、なんて言うか……」

黒子「まさかロリコン!?」

上条「んなワケあるか!!」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/10(火) 23:59:27.48 ID:vFOQhEAO
見てるぜー
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 00:07:23.10 ID:2FQEojI0
禁書「どー見てもお子様のあなたに、そういうこと、言われたくないかな!」

黒子「んなッ!? 洗濯板のクセに生意気なッ!! どー見ても、わたくしの方がずっとお姉さんでしてよっ!?」

美琴「あんたはちょっと黙ってなさい……っで?どういうご関係、かしら?」

上条「な、なんで怒ってるんだよ。二人とも」

美・禁「「別に怒ってなんか(ないよ!) ないわよ!」」

 どう見ても怒っていた。
 しかし、どう説明したものかと考える。「一緒に住んでます」とはとてもじゃないが言えない。彼にだって世間体というものがある。下心が無いとはいえ同年代?の女の子と同棲してるなどと知られれば、ろくな目に合わないことくらいわかる。
 だがこの場合、返答を一歩間違えると、死に直結する可能性が高いことには気付いていない。
 世間体などと考える割には御坂の気持ち(本人は否定するが)にまったく気付かない上条であった。
 
 生か死かの狭間に立っていることに気付いて無い彼は、なんとかこの状況を打開するための案を必死で考えている。

 妹とか……いやいや見た目で速攻バレるって
 血のつながってない義妹……土御門か俺は
 親戚の子……まぁ妥当と言えば妥当か

 よし、この線でいこう。と数秒の逡巡。だがその前にインデックスが奈落の底に突き落とすかのような爆弾発言をしてしまう。

禁書「私はとうまに助けられて、今はとうまの部屋でお世話になってるんだよ。モチロン血なんて繋がってないんだよ」

 彼女からすれば、新たに現われたライバルらしき女の子に対する牽制ジャブのようなモノだったが、これではジャブどころではなく、いきなりストレートを放ったようなものだ。
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 00:08:22.93 ID:2FQEojI0
上条(ちょっとぉぉぉぉぉぉお!! インデックスさぁぁぁん!?)

 思わず心の中で叫び倒す上条当麻。必死で取り繕うとするが

上条「いや、ちが、違うぞ! 御坂!! この子は親戚の子で……」

 勿論聞いてはいない。御坂にとってインデックスの言葉の効果は絶大だった。
 その顔は不機嫌を通り越して何故か笑顔。だが上条にとってその笑顔は「鬼」に見えたそうな。

美琴「へぇぇぇ? ほぉぉぉ? ふぅぅぅん? 「一緒に」住んでるんだぁ?」

 そこへ暢気な白井の声

黒子「あらやだ。ホントにロリコンさんでしたのね」

上条「ちがう! 断じて違うぞ白井! つーかむしろ年下より、年上が好みだからっ! こんな幼児体形に興味ないからっ!」

 思わず全力で否定するが、どうやら言ってはいけない事まで言ってしまったようだ。ここで更に余計な事を言ってしまうのが、彼たる由縁なのだろうか。

禁書「だれが、幼 児 体 形、なのかなぁー?」

 二人のあまりの恐ろしさに、きびすを返し脱兎よろしく逃げ出そうとするが

 黒子「まぁまぁ上条さん、せっかくですから♪」

 しかし白井にまわりこまれてしまった。

上条「っていうか何がせっかく? 目が笑ってないよ白井さん?? お前までなんか怒ってる???
 いいから通せ! 通して!! お願いぃぃぃ!!!」

美琴「どぉぉいうぅぅ?」
禁書「ことかなぁぁぁ?」

上条「い、いやぁぁぁあ」

 薄れる意識の中、今後うかつなことは二度と口にすまい、と彼は心に深く誓う
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 00:23:26.11 ID:2FQEojI0
【一時間後・ファミレス】

美琴「へぇーアンタに面倒なんてみれるの? その……」

 御坂はグラタンを食べながら話し掛けてくる。今の話題は彼が不承不承、承った「交換留学」についてである

黒子「交換留学、ですわ。お姉様」

美琴「そうそう、ソレ」

上条「いや、さすがに俺一人で全員の面倒みるわけじゃない」

 あの後上条当麻は、御坂からの電撃乱打とインデックスからの執拗な噛み付き攻撃から奇跡の生還を果たした。
 なんだか川の向こうでたくさんの御坂妹達が手を振ってるのを見たらしいが。

 インデックスについては、とりあえず簡単に説明しておいた。とはいっても、彼女達は『魔術師』では無く『何がしかの能力者』と解釈したようだが。普通『魔術師』なんて信じられないので学園都市の学生らしい解釈といば解釈ではある。
 そして何故か、四人と一匹で御坂・白井ご用達のファミレスで飯を食うことに……どうしてこうなった?
 だが、ありがたい事にここはペットOKでしかもリーズナブル。量もそれなりに満足行くような正に上条当麻にとって切望した店であった。
 
黒子「しかし、外部からわざわざ部外者を招き入れるなんて……一体何を考えているのでしょうか?」

 スパッゲティを食べながら白井が疑問を投げかける。

上条「いや、なんかこっちの理事長と校長が友達らしいって……」

黒子「本気でそう思ってらっしゃいます? でしたらわたくし、アナタの評価を更に落とさせていただきますわ」

上条「う…」

 小萌から聞いた理由はにべも無く切り捨てられ、上条は所在なさげにサバ味噌定食をつつく

美琴「確かに、門外不出である「開発」のノウハウを外部の人間に公開する。なんておかしな話ね」

黒子「ソレ、だけではありません。「風紀委員」をわざわざ遠ざける、という処置にも合点がいきませんわ。わたくしのところにもそんな情報は回ってきてませんし」

上条「あぁ、それならあんまり「能力」の高いヤツらを外部の人間にみせたくない、って理由かららしいぞ」

禁書「とうま、それますますおかしいよ?」

 石狩鍋を食べながら(何故ある?)インデックスが注意を促す。
 ちなみにスフィンクスは猫マンマをたらふく食べてご満悦だ。
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 00:35:54.58 ID:2FQEojI0
上条「何でだよ」

禁書「だって『能力』の高い人間を見せたくないのなら、そもそも『交換留学』なんてしなければいいって話だよね?」

上条「あ……」

三人「ハァーーー」

 三人が盛大にため息を吐く。
 まるで「だからお前は阿呆なのだ」とでも言わんばかりの目を向けながら。

美琴「あーなんかわかった気がするわ。こうやってコイツは余計なフラグを乱立させていくのね」

禁書「その点についてはわたしも同意見かな……」

黒子「上条さんはもう少し考えて行動したほうがよろしいかと」

上条「な!? 人を考え無しみたいにいうなよ!」

美琴「考え無しのおせっかい焼きそのものじゃない(ま、まぁそのおかげで助けられたこともあったわけだけど……)」

上条「なんか言ったか?」

美琴「なんでもないわよ!」

上条「そんな顔真っ赤にして怒らんでも」

美琴「怒ってない!」

 勿論彼女は怒ってなどいない。むしろ「妹達」関連の出来事や「海原」との時に上条が言った言葉を思い出してテレているのだ。
 そんな彼女に二つの視線が突き刺さる。

禁・黒 ジー

 上条当麻は気付かなかったが、どうやらこの二人は流石にテレていると即座に気付いたようだ。恋する乙女はいつだって敏感なのである。

美琴「な、何見てんのよ!」

禁・黒「「べぇっつにぃー?」」

黒子「しかし、これはちょっとした異常事態ですわね」

美琴「そうね……もしかしたら何か裏があるのかも」

上条「おいおい、考えすぎじゃないか? 実はホントに友達で異文化交流したかっただけかもしれないじゃないか」

黒子「甘い、ですわね。この学園都市は、外部から見れば超技術が詰まった銀行の金庫のようなもの。よからぬことを考えるモノ達が、その技術を盗みに来た。のかもしれませんわ」

上条「う……」

黒子「まったく、危機管理がなっていませんのね……いいですわ不肖、この白井黒子が『風紀委員』としてお手伝いいたしましょう。この学園都市の平和を乱すものは放置して置けません」
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 00:41:37.61 ID:2FQEojI0
美琴「あ、だったら私も」

黒子「いけません! お姉様を危険な目に合わせるわけにはっ!」

美琴「何いってんの、こんな面白そうな話を聞いといてじっとしてらんないって。それに少しは先輩を頼んなさいな(それに巧くいけばコイツと……って何考えてんの私は!!チガウチガウ! そんなんじゃ無いんだからね!!)」

 赤くした顔をブンブンと振り回す御坂。
 
黒子「……お姉様?」

美琴「あ、いや、うん、何でも無い、何でも無いから」

黒子「ジー」

美琴「何でも無いってば!!」

禁書「だったら私も手伝う。もしかしたらコッチ絡みかもしれないし……そうだったらむしろ私がいないと危ない、かな」

美琴「あんたに何ができんのよ?」

黒子「シスターはおとなしく協会で懺悔でも聞いててくださいまし」

 にべもなく二人が切り捨てる。
 しかしインデックスも負けてはいない。

禁書「む! だったら短髪ととくろこは、魔術についてふかーい知識があるわけ? 黒魔術系魔方陣の術式の正しい破り方しってるの? 相手がブードゥーの秘術を使った攻撃してきたときの対処法は?」

美琴「そ、そんなの一気にアタシの雷でふきとばせば……」

禁書「その攻撃自体が、発動キーだったらどうするの? 魔術には相手の攻撃が発動キーとなって、攻撃者ごと崩壊させるものだってあるんだよ?」

美琴「う……」

 『魔術』うんぬんを『能力』で解釈したくせに、インデックスの妙に説得力ある言葉に押されている。そんな盛り上がっている三人を見つつ、しかし上条は水を差す

上条「お前ら協力するったって、学校とか授業とかどうするんだよ。大体インデックスは俺がいない間、家で大人しくしてるしかないだろうが」
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 01:03:18.06 ID:2FQEojI0
上条「白井にしたって、風紀委員はわざわざ遠ざけられてるんだろ? そんなのにかかわったら余計目立たないか?」

 勿論これは意地悪で言っているワケでは無い。彼としては「交換留学」がそんな不穏なものとは思えないし、むしろ何も無ければ彼女達にとってはタダの徒労である。それに万が一そんな危なそうな話なら、出来るだけ一人で抱え込み、解決したいと考えている。わざわざ危ない橋を渡らせることは無いのだ。
 しかし、当然ながら白井は引かない。学園都市の治安を守る事を誇りに思う彼女が、そうそう引くわけが無い。

黒子「あら、そんなのどうとでもなりますわ」

上条「へ?」

黒子「確かに授業中、学校を抜け出すわけにはまいりませんが……その方達だって学校にいる間は自由に動けないでしょうし」

上条「なんでそんなことわかるんだよ」

黒子「いくら『理事長の友人』だから、という理由で外部の人間に監視もつけないほど、上条さんの学校もお人よしではないでしょう? 校内、校外にもなんらかの監視処置を置くはずですわ。例えば「警備員」とか。ですからわたくし達は、主に校外で、お手伝いさせていただきます」

上条「あ、まぁそうだろうな。……でもまてよ、校外にまで「アンチスキル」の監視がつくならそれこそ邪魔になるんじゃ」

黒子「その点はご心配なく。あなたが面倒を見るということは、校外を『案内する』ということまで含まれているのでしょう。でしたら、その時にでも偶然通りががった、ということにでもすればよろしいですわ」

黒子「それに監視が厳しいのは、むしろ校内の方でしょうし。隙を突くなら自由の利く校外で……。と、その方達も考えるでしょう。校外なら『偶然、仲の良い友人が大変そうなのを見たから手伝った』ということにしておけば、問題ありませんわ」
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 01:03:49.51 ID:2FQEojI0
上条「『仲の良い友人』ねぇ……」

黒子「なにか?」

上条「イエ、なんでもないデス」

黒子「とりあえず今日はもう遅いですし、これ以上のコトはまた後日、ということで。その時までに詳しいスケジュールや、相手方の情報等の入手をお願いしますわ」

 何故か、この三人が「手伝ってくれる」ことは、もう決定事項らしい。
 上条としては「危ないから」の一点張りで拒否してもよかったが、よくよく考えれば「第三位」に「風紀委員」である。戦力としては申し分ない。それにせっかくの好意を無下にするのも心苦しい……なんだか余計、危ない爆弾を抱え込んだ気もしないでもないが。

黒子「では、ここの支払いは上条さん持ち、ということで」

上条「なんでだよ!」

 前言撤回
 やっぱり悪意しか感じられない

黒子「あら。世の中タダ、で動くほど甘くありませんわよ?それに婦女子の食事代を持つくらいの甲斐性が無ければ、とてもお姉様を任せては置けませんわ」

上条「へ?」

美琴「ちょっ! 黒子! 何言ってんのよアンタは!」

黒子「おーほっほっほ。ではお先にごめんあそばせ」

美琴「黒子! 待ちなさい!!」

 テレポートで白井はとっとと店外へ出ていく。
 窓越しに、優雅に手を振っていくのも忘れない。
 それを見て御坂も白井を追いかけて出ていってしまった。
 そして後には素晴しい笑顔のインデックスと伝票と、この世の終わりのような顔をした上条当麻だけが残った

禁書「さっきのどーいう意味だろうねぇ? と・う・ま?」

 現状を見て彼は思った………不幸だ、と。
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 01:05:38.84 ID:2FQEojI0
今日はここまで
また明日来ます

>>26 見てくれてありがとー軽く狂気乱舞してます
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 01:29:56.59 ID:tRb/C2AO
イイヨー
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 03:56:35.11 ID:RqXKowDO
何番煎じでもおもしろければおけ
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 16:28:34.82 ID:TDm.4420
川の向こうの御坂妹たちで爆笑した
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/11(水) 18:31:32.84 ID:2FQEojI0
おばんです再開します

>>35 アザ−ッス

>>36 が、頑張ります

>>37 テンションあがってきたぁぁぁ!!
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 18:35:09.73 ID:CZP30IDO
シスターと短髪達が初対面なのはわざとだよな?
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:39:39.61 ID:2FQEojI0
【一月後・学園都市行き送迎バス】

バスガイド「……と、なっておりまーす♪」

 あの無限に続いていたらしい夏休みも終わり、まだまだ残暑の厳しいこの季節。
 俺はバスの中でガイドさんの説明を聞いて驚いていた。
 別にこの町並みに、では無い。むしろ町並みは俺達の町となんら変わらない、多少都会ではあるが。
 そうではなく、予想以上にここが『学園都市』であることと、ココが研究している「モノ」を聞かされたからである
 現在学園都市には総勢230万の人口が居り、そのうちの8割までもが学生だという……まさに学園天国
 よくもまぁ、こんなに学生ばかり集めたものだ

 しかもこの学園都市、どうやらマジに『超能力』について研究してるみたいだ
 モノの大小はあれど学生全員が全員、何がしかの『能力』しかも以前古泉が言っていた『インチキ臭い超能力』などでは無く、正真証明の『異能たる力』を持っているとは……
 それを聞いたときのハルヒの喜びようときたら……後述するまでもないな
 おい古泉。話がちがうじゃないか、どうしてくれるコンチクショウ

古泉「申し訳ありません。正直ここまでとは……」

 まぁこればっかりは古泉を責めてもしょうがない
 何せ古泉達『機関』が、総出で情報集めに心血注いでもまったく、と言ってこの辺りの情報は掴めなかったらしい……どんなとこだよココは。イギリスの諜報組織かなにかか?てゆーか入ったら入ったでこの説明とかどうなってんだオイ

古泉 (´・ω・)

 話を戻そう。今回、交換留学に参加したのは我がSOS団は勿論のこと、その他にも何人かいたようだ
気分はちょっとした修学旅行だな
 ただ偶然というか、これまた必然というか、朝比奈さんのオプションとして鶴屋さんがついてきた
 まぁ見知らぬ土地で一ヶ月近くも暮らすというのだ。知り合いは多いほうが良い

 ちなみに人数は総勢9名
 引率の先生は我がクラスの担任、岡部一人……クラスほっといていいんですか先生?
 SOS団を含めた一年生は俺、ハルヒ、長門、古泉、朝倉
 二年生は朝比奈さん、鶴屋さん
 三年生は喜緑さん

 ……よくもまぁハルヒの周りの人間達ばかりになったものだ
 っていうかなんで喜緑さんと朝倉が!?

 あの後、古泉達『機関』は『学園都市』について調べたそうだ
 しかし、調べれば調べるほど実態が掴めなくなる。という事態が起きた
 曰く、学園都市は外界との情報封鎖が激しい
 曰く、入るには徹底的な調査と安全性の確認がなされる
 曰く、学園都市内部は外界とは2、30年の技術格差があるらしいetc.etc...

 とまぁ『学園都市』とはどうにも「陸の孤島」と言えるくらい、外部との連絡を絶っているフシがあった
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:45:10.62 ID:2FQEojI0
 っで急遽『機関』からも何人か潜入させよう、という工作があったらしいが……誰一人として潜入に成功したものはいなかった
 ……森さんクラスのエージェントが潜入不可能って、ここはホワイトハウスか何かなのか?

 しかし、ハルヒや俺達の安全には変えられない
 断腸の思いで長門さん達に助けを求めたところ、あの二人が選ばれたそうです。とは古泉の言だ
 まぁ確かに? この三人がいれば? サハラ砂漠だろうが南極だろうが無事に過ごすことも可能だろう
 ちなみに鶴屋さんは朝比奈さんに誘われて、というより最初から行く気マンマンだったらしい

朝倉「キョン君どうしたの? ぼーっとしちゃって」

キョン「なんでお前が、ココにいるのか、もう一度再確認してたところだ」

朝倉「あら、もう『あんなこと』はしないから大丈夫よ? 私もせっかく元に戻れたのにすぐ消される、なんてことされたくないしね」

キョン「……一度殺されそうになったこっちとしては、そう簡単に信用できんのだがな」

俺は極力声を落とし、皮肉を込めて言ってやる

長門「問題無い。朝倉涼子に以前のような敵性は無い。それに敵意を向けたとしても私達がいる」

朝倉「あー長門さんまでそう言うこと言うかなぁ」

長門「それは仕方が無い。あなたはそれだけのことを彼にした」

朝倉「ハイハイ、反省してますよーだ。ところでポッキー食べる?なんならあの時のお詫びにポッキーゲームでもしちゃう?」

 ポッキーゲームというとアレか、両端から加えて食べていくってやつか
 朝倉がポッキーを加えて顔を近づける。おれはそっと反対の端を……

キョン「ってできるか! なんでこんな昼日中のバスの中でんな恥ずかしいことせにゃならんのだ!」

朝倉「じょーだんよ、冗談♪」

 クスクス笑いながら、何本かを俺と長門に渡し朝倉は前に向き直る
 一方のハルヒはというと……うわっめっちゃ熱心にガイドさんの説明聞いてるよ
 まぁ見るもの聞くもの初めてだから仕方が無い、か
 欠く言う俺も(不安はあるが)今回の『交換留学』が楽しみでならないのだ
 だって2、30年も科学が発達してるとか言われてる超科学都市だぞ?
 ワクワクしないほうがどうかしてる
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:46:38.49 ID:2FQEojI0
>>39 原作6巻がベースなんで察してやってください
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:50:24.38 ID:2FQEojI0
 とりあえず今後俺たちがどうするか、なのだが
 これからお世話になる学校を見学のした後、学校やこの都市での生活の簡単な説明
 それが終わったら午後からの授業に参加。まぁこれは顔見せとのことだ
 授業終了後は、これからしばらく暮す学生寮への案内
 その後、自由行動

 以上が本日の日程だそうだ
 尚、飯は各自自炊および自力調達で、とのことらしい
 出来ないことはないがなんだかなぁ……朝比奈さんとか作ってくれないかなぁ

朝倉「なんならアタシが、作ってあげようか?」

 だまれ、心を読むな

バスガイド「……はい、ではご乗車ありがとうございましたー。ココがアナタ達が今日からしばらくの間通うことになる学校でーす」

 どうやらついたようだ
 見た目はなんの変哲も無い高校
 しかしバスガイドは、ほぼ全生徒が何がしかの『能力』をもっていると言っていたが……んーむ、にわかには信じられんな

ハルヒ「キョン! なにしてんのー! 早く行くわよ!!」

 興奮冷め遣らぬのはわかったから落ち着けハルヒ。恥ずかしいから

ハルヒ「グズグズしてるのが悪い!」

 やれやれ
 さてさて、今回の『交換留学』
 鬼が出るか蛇がでるか……どうか何事も無く、平穏無事に過ごせますよーに!
 俺はハルヒではなく、いるかどうかわからない神様に対して心の中で合掌すると、ハルヒ達を追うべくバスを降りた
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:52:43.47 ID:2FQEojI0
【交換留学三日前・窓の無いビル・内部】

土御門「どいうことだ?」

「どういうことだ、というと?」

土御門「ふざけるな! 何故こんな時に、わざわざ外部からあんなヤツらを招き入れた!!」

「『涼宮ハルヒ』とその仲間達……『情報統合思念体の端末』と『機関の抗体』、『未来からのお客さん』、そして『涼宮ハルヒの鍵』、のことかな?」

土御門「そうだ! 大体『アレ』に関しては、魔術側からも科学側からも、手出し禁止となっていた筈だろう! しかも外部から魔術師が来ているかもしれないという時に!!」

「なんの問題もない。それに『涼宮ハルヒ』については、あちら側から接触希望があったのだから仕方が無い。断ったほうが危険だ」

土御門「……『閉鎖空間』のことか」

「そうだ。魔術師についても問題は無い。彼女を利用すればプラン1682からプラン2082まで短縮でき……」

土御門「お前は、いったい何をしようとしている」

「何も? ただプランを推し進めているだけさ。さぁ、もう帰りなさい」

土御門「っ?! ……いいのか? 帰しても。帰ったら俺がヤツを始末するぞ」

「なんの問題もない」

土御門「チッ」

土御門(一体何を考えている? アレイスター・クロウリー)
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 18:54:58.37 ID:2FQEojI0
【交換留学二日前・路地裏】

暗がりの路地で煤けたゴスロリ衣装を身に纏った女と『影』が会話している

「それで? 私はこのジャパニーズの少女「も」襲えばいいんだな?」

「―――」

「しかし『願望実現能力』ねぇ……にわかには信じられないな」

「―――」

「わかってるさ。手を抜いたりなんかしない」

「―――」

「あぁ、これが成功すればアンタも目的が達成されるし、私は火種が作れて万万歳さ」

「―――」

「その辺は上手く立ち回るさ。いくらセキュリティがしっかりしてたって少しの間潜伏しつつ、準備を整えるなんてワケない」

「―――」

「アンタも上手くやることだね。コイツはアンタだって上手くやってくれないと成功しない」

「―――」

「あぁそれじゃあ準備が出来次第、作戦開始だね」

そういうと『影』はこの場から消え去った
一人残された魔術師、シェリー・クロムウェルは微笑みながらつぶやく

シェリー「『禁書目録』に『幻想殺し』、『願望実現能力者』か……さてさて、どいつから殺してやろうかねぇ?」
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 19:02:17.17 ID:2FQEojI0
【交換留学初日・とある高校・会議室】

ハルヒ「ついに……つ い に! 今日から夢と希望と冒険とロマンとスリルとサスペンスとアクションに満ち溢れた危険な学生生活が始まるわけね!」

キョン「いいから少しは落ち着けハルヒ」

 夢と希望と冒険とロマンとスリルとサスペンスとアクションに満ち溢れた危険な学生生活ってなんだ一体
 ここが俺達にとって未開の地だということはわかるが、あくまで常識的な都市っぽいぞココは
 まぁあの説明を受けて「常識的」というのはどうかと思うが……
 とりあえず俺達が住んでいた町とはそれほど掛け離れている、というほどではないらしい
 見た感じ、車が空を飛んでいるわけでもないし、歩道が空飛ぶチューブの中、なんてどこぞの22世紀チックなわけではなかった

ハルヒ「何言ってるのよキョン!『超能力』よ『超 能 力』! SOS団が求め続けた不思議の真っ只中に今!! 私達はいるのよ!? これが落ち着いていられるわけ無いじゃない!」

俺は求めた覚えは無い

ハルヒ「しかもガイドさんの話によれば、私達にだって何がしかの『異能』に目覚めることだってできるって言ってたじゃない!」

キョン「かもしれない、だろ。大体一ヶ月やそこらでその……」

長門「『開発』」

キョン「そうソレだ。その『開発』の授業とやらを受けたところで16年間ふつーーーうに、暮してきた俺達がそうそう目覚められるとは到底、思えないんだがな」

 バスから下りて俺達は目的地の高校である会議室に案内された
 幸か不幸か今は授業の真っ最中らしく、俺達がこの学校の生徒達から奇異の視線で見られることは先送りにされたようだ
 現在ちょっとした休憩中、これから説明を受けるところだ

ハルヒ「はぁーーー、だからアンタはいつまでたってもヒラ団員なのよ。もっとこう不思議に対する情熱とか持ちなさいよねっ!」

鶴屋「アッハッハッハ! キョンくんもハルにゃんも相変わらずだねぇ」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 19:17:18.51 ID:2FQEojI0
朝比奈「あの、そろそろ担当の先生がくるそうですよ」

ハルヒ「どんな先生なのかしらね。やっぱり白衣着でマッドサイエンティストみたいな感じなのかしら」

 何故「マッド」をつける。
 しかし『超能力』の研究をしてるんだからあながち、ありえない想像でもないか……

ハルヒ「んで、右手にはやっぱドリルよね」

朝比奈「さ、さすがにそれは無いんじゃないかと……というかそんな先生怖いですよぉ」

鶴屋「相変わらずみくるは怖がりだなぁ」

 その時、会議室のドアがガラっと音を立てて開く
 はてさて、どんな人物がこれからの一ヶ月間俺達の教鞭をとってくれるのかと目を向けると………なんで小学生がここに?

 そこには白衣を着たドリルなマッドサイエンティストなどではなく、我が妹くらいの……いや妹より年下みたいだな。小学生、ともすれば幼稚園児とも思える幼女がいた
 迷子か何かだろうか?

小萌「みなさん集まってますねー?。これからせつm……」

鶴屋「おや? お嬢ちゃん迷子か何かなのかな?それとも、お兄さんかお姉さんを探しているのかい? ほら高いたかーい」

小萌「え、ちょっやめ、アッー!」

 鶴屋さんが近寄り、高い高いをする
 うむ、微笑ましい光景だ

朝比奈「わぁ可愛い〜鶴屋さん鶴屋さん、私にも抱っこさせて下さい」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 19:19:04.21 ID:W0NIm8k0
俺どっちもあんま見たことないんだよな。
できたらにわかにも優しく頼む
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 19:19:06.69 ID:2FQEojI0
ハルヒ「こんな高校にいるはずの無い幼女が……はっ!? まさかこれが、かの有名な座敷童子!?」

 そんなワケあるか。というか朝比奈さん、その子窒息しますよ?

朝比奈「あ、ごめんなさいぃ」

キョン「ほらお嬢ちゃん。大丈夫か?」

小萌「っぷは!」

 あぁ、ふらふらしてるじゃないか
 朝比奈さん、その凶器という名の禁則事項を少しは自覚してください

小萌「うぅ〜頭がクラクラするぅ……じゃなくて! 私は、お嬢ちゃんではありませぇーん!!」

キョン「あぁ、それはすまなかったなお嬢ちゃん。迷子か? お父さんとお母さんは?」

 可愛そうに、酸欠で少々混乱してるらしい

???「あー気持ちはわかるがその人、教師だぞ」

 なにを馬鹿な。こんな幼子が教師だなんてそれこそ漫画の世界だ

???「いや、マジでその人この学校の先生だから」

 ふと幼女から目を離すと、そこには黒髪の男子生徒と日本人形のような雰囲気の女子生徒がいた

キョン「……マジ?」

 男子生徒が答える

上条「マジ」

小萌「だから迷子でも、幼女でも、幼稚園児でも、ましてや座敷童子でも、ありませんッ!!! 私はッ! あなた達をッ! 担当する先生です!」

一同「え……? えぇぇぇぇええええ!?」
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 19:56:53.38 ID:2FQEojI0
>>48 正直、禁書の原作六巻のネタバレそのものなので初見の方は……判断に任せます。最初に書いとくべきでした申し訳ありません。
   ハルヒの方はTVアニメ2期最終話直後の時期設定なので特にネタバレ等はないハズです

【会議室】

小萌「……と、いうわけでこれからあなた達の学園生活の補佐をする」

上条「上条当麻です」

姫神「姫神秋沙です」

 あの後、小萌が免許証を提示したことで交換留学生の面々は何とか納得したらしい。
 ただ涼宮ハルヒだけは「こんな先生がいるなんてさすが超科学都市……」などと呟き、彼女を知らない人達の顔を困惑なものに変えていたが

小萌「……あなた達がしばらく住むことになる寮へは、この二人が案内してくれます。なにかわからないことがあったらまず先生か上条ちゃん、姫神ちゃんに聞いてください」

小萌「生徒さんが立ち入り禁止の箇所もあるので、みだりに禁止区域へ入ったりしないように。以上がこの都市での生活の説明となります」

小萌「クラスは1年生が私、月詠小萌が担当のクラスへ。2年生がこちらの黄泉川先生が担当します。三年生は親船先生へと割り振られます」

黄泉川「黄泉川愛穂だ。担当は保健体育『警備員』もやってるじゃん。これからよろしく」

親船「親船素甘です。担当は数学、よろしく」

 上条当麻は教員達の説明を聞き流しながらこの後のことを考えていた
 確かこの後校舎を案内して、授業を受け、それが終わったら寮への案内だったな
 んで希望者がいたら……まぁ初めて来る街だ。多分みんな色々見て回りたいだろうし、食料の買出しだってしたいだろうから街の簡単な案内、だな。その時に御坂達が合流するはずだから……

 そこまで考えて留学生の面々をそれとなく観察する。以下は彼の目から見たSOS団の第一印象である。

 ……こいつら、本当にココの技術を盗みに来た工作員か?
 とてもじゃないがそうは見えねーぞ

 涼宮……こいつはやる気というか興奮してるというか、何かを探りに来たって感じでも無いな。
 キョン……こっちは逆にやる気の無さしか感じられない。つーか自己紹介邪魔されてあだ名だけって、どんなんだよ
 長門……よくわかんねー。全然しゃべらねーし。ひょっとして気弱なのかな?
 古泉……なんだこのイケメンスマイルは。これがリア充ですか。リア充って人種ですか!?
 朝比奈さん……何だか可愛らしい人だな〜。無いな、この人がスパイってのは絶対無いな。
 朝倉……うん、優等生って感じだな
 鶴屋さん……元気な人だなぁ
 喜緑さん……うーん、なんだろ?何故か風船を思い出す

 一応ありえるのは長門、古泉、朝倉、喜緑さんってとこか。でもな〜そうは見えないよなー……まぁスパイらしいスパイってのもおかしな話か
 
 そんなことを考えていると不思議そうな顔をした姫神に声をかけられた
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/11(水) 20:02:06.82 ID:W0NIm8k0
キミドリさんとかハルヒちゃんwww
ハルヒはだいたいみたが禁書はわからん。
まあだいたいのイメージで読むんで気にしないで書いてください。
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 20:18:01.49 ID:2FQEojI0
姫神「どうしたの? 難しい顔して」

上条「あぁ、この後のことを考えてたんだ」

姫神「この後って。例の常盤台中学の女の子達が来るっていう……?」

 一緒に面倒を見ることになった姫神には、ことの詳細を一応話している。

上条「そうそう、それ」

 そう答えると姫神は思案に暮れるような顔をする。その表情は心なしか険しい。

姫神「……(せっかく二人で共同作業できるように小萌が手配してくれたのに。なんで邪魔が入るかな……というより。なんで女の子ばっかり集まるのかな。留学生も何故か女の子多いし)」

上条「ひ、姫神? なんか機嫌悪くないか?」

姫神「別に。そんなこと無い」

上条「だ、だったら、いいけど……」

 上条当麻は何故か姫神の顔が先日見た二人のすさまじい笑顔と重なって見えた。
 ここで少しでも彼女達の気持ちに気付いていれば姫神の顔が何故そう見えたのか、見当くらいつくのだが……そんなことに彼が気付くわけも無いので「俺なんかやらかしたっけ?」などと見当違いの方向へ方向へと思考が傾いていった。
 考え込んでいるその傍ら、やっと説明が終了したようだ

小萌「それでは説明は以上です。何か質問はありますかー? 無ければこれから校舎の案内にはいりますが……」

ハルヒ「はい!先生!」

 勢いよく手を上げる女子生徒。見当違いの思考を中断し、そちらに目を向けると涼宮ハルヒだった。

小萌「はい、涼宮ちゃん。なんですかー?」

ハルヒ「私達が受ける『開発』の授業は、いつですか!」

 もう我慢できない! 早く早く!
 そんな感じのニュアンスが多分に含まれた質問だった。

小萌「みなさんの『開発』の授業については、明日からとなっています。ただし、みなさんは初心者さんなのでクラスのみんなとは別の教室で初歩的な『開発』から受けてもらいます。これは2、3年生さん達も合同ですよー」

ハルヒ「授業の詳細は!?」

小萌「涼宮ちゃんは、随分楽しみにしてたみたいですねぇ。そんなに熱心だと先生嬉しいです♪……上条ちゃんも少しは見習ってくれるといいんですけどねぇ」

上条(先生聞こえてます。ほっといてください)

小萌「コホン。詳細については、また授業の時に説明しますから楽しみに待っててくださいねー……質問は以上みたいですね。では、校舎の案内をしますので、みなさんついて来て下さい」
53 :>>51 ありがとーがんばるよ! [sage saga]:2010/08/11(水) 21:05:23.94 ID:2FQEojI0
>>51 ありがとーがんばるよ!

【廊下】

ハルヒ「ねぇねぇ、当麻と秋沙だっけ?これからよろしくね」

 廊下に出たところで早速、涼宮ハルヒに声をかけられる。教師の手前一応声は落としているようだ。

姫神「よろしく」

上条「ああ、よろしくっていきなり名前かよ!」

ハルヒ「さっそくだけど、二人も何か『異能』の力をもってるんでしょ? どんなのか教えて欲しいの! レベルは? 効果は? どんなことができるの?」

 上条の抗議など聞いてはいない。まぁいいかと思い直し、彼女を見る。
 白井達からは自分の手の内を簡単に晒すな。と言い含められたが……いかにも好奇心の塊です! といった感じの彼女をごまかしていいモノだろうか? そんな彼らしいお人よしな考えが脳裏に一瞬走ったが

上条「期待に添えなくて申し訳無いが、俺も姫神もレベル0の『無』能力者だ」

 流石にスパイかも知れない相手にそうそう情報は与えられない。そのくらいの判断力は彼にもあった。しかし……

ハルヒ「え……そうなの?」

 目に見えて落胆するハルヒ。それはなんというか捨てられた子犬の目?上目使いに潤んだ瞳に見つめられドキリと心臓が跳ねる。心無しか震えているようにも見え、思わず保護欲を掻き立てられた。ほぼ全ての男子がこういう女子の目に弱い。しかも相手は十分な美少女。とすれば当然例外無く上条も弱かった。
 
上条「あーまぁ一応上条さんには「幻想殺し」なんてものが備わっておりまして……」

 気付いた時には素直に白状していた。隣の姫神が呆れた顔をしているが見なかったことにした。

上条(上条さんはこういうのに耐性ないんですよ。許してくださいよ姫神さん!)

ハルヒ「イマジンブレイカー!? 何それ!? どんな事ができるの!?」

 すると彼女はまた目をキラキラさせ矢継ぎ早に聞いてくる。先ほどの悲壮な顔などどこ吹く風だ。

上条「立ち直り早ッ!? ですよねー嘘泣きですよねーえぇ知ってました。知ってましたとも!上条さんは!!」

ハルヒ「? 何ブツブツ言ってるか知らないけど早く教えなさい! 団長命令よ!」

上条「いや団長とか言われても上条さんにはなんの事か分からないんですが……」

ハルヒ「い い か ら、早く答えなさい」

 目が怖かった。いい加減にしないとぶっ飛ばすわよ。そんな目である。

上条「は、はひ! んーまぁなんて言うかこの右手で触れた『異能』の力は全部消せるってコトかな……特になんの役にも立たない『能力』ですよ」

 右手を振りながら気だるげに答える。実際はこの右手のおかげでインデックスを助けたり、御坂に勝負を挑まれたりしているが……まぁそれは言わなくてもいいだろうと判断する
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 21:17:02.26 ID:2FQEojI0
ハルヒ「つまり瞬間移動できたり、雷だしたり、ゴーレムを作りだしたりとかは出来ないのね?」

 思わず、お前は何を求めて学園都市にきたんだ、おい。と言ってしまいそうになるがなんとか押し止める。先程から教師陣の目が痛いのだ。あれだけ騒げば当然と言えば当然である。
 
キョン「あー、上条君とやら」

 言葉に詰まった彼を見かねたのか、キョンが会話に割り込んでくる

キョン「スマン、コイツの戯言には耳を貸さなくていい」

ハルヒ「ちょっとキョン! たわごととは何よ、戯言とは!」

キョン「あんまり騒ぐな。ほら先生もこっち見てるぞ」

ハルヒ「まったく、キョンのくせに……ぶつぶつ」

 彼女はぶつぶつと言いながらも、おとなしくなる。
 そんな上条の耳にまたも雑用係りがどうとか、と言う声が聞こえた。

上条「正直助かったよ。あ、俺のことは上条でいいぞ」

キョン「そうか、すまなかったな上条。俺のことも……まぁキョンと呼んでくれ」

上条「別にいいさ。なぁ雑用係りとか団長って何のことだ?」

 するとキョンは頭を掻きながら言いにくそうに

キョン「まぁ……なんていうか部活の一種……かな」
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 21:21:26.40 ID:2FQEojI0
上条「へぇ、応援団か何かか?」

 上条当麻は現在帰宅部だ。記憶を失う前は部活動に精を出してた中学生時代などあったかも知れないが、今は知る術が無い。なのでどんなことをしているのか興味が湧いた。

キョン「いや、その、なんというか、だな。……あー不思議を探す団というやつだ」

上条「は?」

 そこへ待ってました! と言わんばかりのどや顔でまたも涼宮ハルヒが割り込んでくる

ハルヒ「SOS団よ! それは略称で正しくは『世界を、大いに盛り上げる、涼宮ハルヒの団』! 活動内容は『宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと』よ!」

ハルヒ「団長はアタシ、この涼宮ハルヒ。副団長はそこの古泉君、名誉顧問の鶴屋さんに、団員一、ニはユキとみくるちゃん。それから雑用係りのキョンよ!」

ハルヒ「そうね、これから一ヶ月の間あなた達のお世話になるわけだし特別に、当麻と秋沙も団員にしてあげる! しかも初の超能力者の団員第一号と二号よ! ありがたく思いなさい!」

 それだけまくしたてると彼女は先生の元に歩み去っていく
 上条当麻は何も言えず、ただキョンの方をそっと見る
 キョンは額に手をあて、首を振った

 ……それはあきらめて団員になれってことか?

キョン「スマンな……」

 マジかよ……また面倒くさいことに巻き込まれた気がするのは気のせい……じゃないんだろうな

 ………………不幸だ
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/11(水) 21:23:13.96 ID:2FQEojI0
これでOP終了となります
キリがいいので今日はここまで

読んでくれた方ありがとうございましたー
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/11(水) 21:39:30.71 ID:W0NIm8k0
続きが気になる
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 21:50:02.04 ID:PYojd7oo
内容は6巻の話だけしかやらないの?
個人的には一方さんとかも出てほしいけど
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 22:12:00.53 ID:CZP30IDO
あぁそういうことか
初対面とか野暮なこと言ってすまん

おもしろいから頑張ってくれ
続きが気になる
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 22:26:00.49 ID:sww5UADO
ガンバッテ!
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 06:49:32.28 ID:ThbmlCE0
ハルヒサイドに関してツッコむ人がいないようなので俺がする。

喜緑さんは2年生だぞ。

とはいえ、朝倉がいる時点でそんなの瑣末事かも知れんが。
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 07:40:26.28 ID:1J.Lkmoo
流星
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 08:33:10.74 ID:Z.s7rMSO
>>61
まあ色々と設定が穴だらけなのは>>1で言ってることだからあんまり気にしてもしょうがないし
それ抜きにしたって俺は普通に面白いと思うぞ
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:14:48.76 ID:JB4xxwM0
おばんです>>1です

>>57-60 あざッス! 頑張ります!

>>58 一方さん出切れば出したいけど展開次第……ですかね。

>>61 マ ジ で ? やっちまったぁぁぁあああorz……まぁ3年生の設定は話に関ってこないので今後スルーしていただけるとありがたいです。

>>62 ペガサスですねワカリマス

>>63 フォローありがとッス。

喜緑さんが3年生だったのは某スレでダークドレアムとかエスタークだとか言われてたんで、最強=年長者なイメージがありまして……スイマセン。
では再開
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 19:16:36.68 ID:JB4xxwM0
 坂井悠二は愕然としていた。
 確か自分達は紅世の徒と戦っている最中だったハズだ。
 なのに気付けば辺りは見知らぬ林道のド真ん中。目の前には桃色の頭髪の見知らぬ少女。
 思わず辺りを見回すが少女以外は誰もいない。
 件の少女はまるで恋人からのキスを待つように瞳を閉じていた。甘い空気を感じ少々の目眩を覚える。

 坂井悠二は考える。これは敵が起こした幻覚か何かなのだろうか?
 しかし、その割には意味が分からな過ぎる。思考の渦に囚われ様とするが、その前に大切なコトを思いだす。

 (そういえばシャナはッ!?)

 彼と共に戦っていたハズの少女の姿を探すがドコにもいない。
 坂井悠二に焦りが生まれる。

 (もしコレが敵の攻撃だとしたら……こんなコトをしている場合じゃない。シャナを探さないと!)

 「シャナー!! ドコにいるのー!?」

 焦りからか目の前の少女の存在も忘れて思わず叫ぶ。だがそれがいけなかった。
 少女から発散されていた甘い空気は消え去り、代わりにゴ ゴ ゴ ゴ ゴという様な擬音が付きそうな怒気が辺りに漂う。

 「そう……ご、ごごご、ご主人様が、せせせ、せっかくご褒美に、キ、キキキキキキキスをゆゆゆ、許したのに、べべべ別のおおおおおおおお女を捜すんだ?」

 「え? いや、あの」

 突如豹変した彼女に驚き、なんとかとりなそうとするが次の一言がいけなかった。

 「キミ、誰?」

 ぶっちん。と何か嫌な音がした。
 少女は突然何事か呟き始める。
 勿論坂井悠二にはそれがなんなのか分からない。分からないがとてつもなく嫌な予感がした。
 ゆっくりと少女から後ずさり、その場から逃げ出そうとするが少女の呟きの方が先に終わってしまったようだ。

 「こんのッッッ!!! 馬鹿犬ぅぅぅううう!!!!!」

 「え、や。ちょっと待っでぇぇぇえええ!!??」

 静止の言葉もいい終わらぬ内に坂井悠二の周囲を閃光が包んだ。
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 19:17:27.02 ID:JB4xxwM0
 一方その頃。件の少女・ルイズの本来の相手である平賀才人は……刃を突きつけられ何故か正座をしていた。
 本来なら今頃ルイズと甘〜い時を過ごし、いざキスを! と思って口付けを迫ると次の瞬間ぶっ飛ばされていた。
 見ると目の前にはルイズでは無く炎髪灼眼の少女。ルイズとは似ても似つかない。
 そんな少女が刃を突きつけて質問をする。勿論才人に拒否権は無い。

 「お前、何者? なんであんなことしようとしたの?」

 「イエ、ですからね? アナタにしようとしたわけじゃなk」

 「そういうこと聞いてるんじゃない!」

 「ひぃえ! えっとどういう意味でしょうか!?」

 答えようとした才人の首筋に刃を押し当てる少女。どうやら行為自体を疑問に思っているらしい。
 よくよく見ると相手は年端も行かない少女だ。見た目はルイズと同年齢程度に見える。ということは自分達よりずっと幼い。ならそういう事に対してまだ知識が少ないのだろう、と才人は失礼なことを考える。
 だが実際は違う。少女の思考はこの少年が敵なのかどうか、その一つに集約されている。
 戦いの最中、突然見知らぬ土地に飛ばされ、目の前には見知らぬ少年。
 紅世の徒の攻撃かと思ったが、敵の気配は一切感じられない。何が何だか分からなかった。
 目の前の少年・平賀才人は質問に答えようと必死でどういう意味なのか考えているようだ。そんな少年を見ている内にふと坂井悠二のことを思い出す。彼はどうなったのだろう? 自分と同じくどこかに飛ばされたのだろうか? それとも未だ紅世の徒と戦っているのだろうか?
 ぐるぐると答えの出ない思考に陥ろうとした時。突如爆発音が林道に鳴り響く。場所はかなり近い。

 「な、なんだぁ?」

 思わず立ち上がる才人。そんな才人を制するかのように少女は言う。

 「そこで待ってなさい。徒かもしれない」

 「徒ってなんだよ。ってちょっと待てよ! どこいくんだよ!」

 「見てくる。お前はそこで待ってなさい。只の人間は足手まとい」

 「只の人間って……あっ!待てってば!!」

 音の聞こえた方向へ走って行く少女。そんな少女を保っておけるハズもなく、仕方無しに追う才人。
 後には再び静寂を向かえた林道だけが残った。

 宝具を宿したミステスと虚無の担い手。
 その担い手の使い魔ガンダールブとフレイムヘイズ。
 彼らが出会う時物語は始まる……
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:18:19.86 ID:JB4xxwM0
嘘です。ごめんなさい。調子乗りました。
今度こそ再開
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:21:40.82 ID:JB4xxwM0
【放課後・1年7組】

ハルヒ「それで? それで? あなたはどんな能力なの? レベルは? 効果は? ビル壊せるの?」

男子生徒「えっと……あの、その……」

 放課後、授業が終わると同時にハルヒはクラスメイトに片っ端から、こう聞いて回っている
 水を得た魚、と言わんばかりのハルヒのこの行動に、俺や朝倉の静止などはまさに暖簾に腕押し、ぬかにくぎゅう、馬の耳に念仏、といった調子だ
 確かに興奮するのはわかる、が普通俺達が根掘り葉掘り聞かれる状況だぞ
 クラスのみんな、頼むから誤解しないでくれ。こういうことするのはハルヒだけだから。
 留学初日から『変人』のレッテルなんぞお断りだ

キョン「ハルヒ、そろそろいいだろ?みんな困ってるぞ」

ハルヒ「何言ってんのよキョン! まだビルを壊せる位の能力者見つけてないんだからね!」

 学園都市を崩壊でもさせるつもりか、お前は
 ええい、古泉。お前も……いや、やっぱいい、おまえは黙ってろ

古泉「んっふ」

姫神「涼宮さん。残念だけど多分この学校には。ビルを倒壊させるほどの能力者は。いないと思う」

 さすがに見かねたのか、姫神さんも止めに入ってくれる

土御門「というよりこの学校自体が、比較的レベルの低い能力者の集まりなんだぜぃ」

ハルヒ「そうなの? つっまんないわねー。いいわ、だったら他の学校へ行って聞いてくるまでよ。本日の『団活』は他の学校での聞きこみ! 目標は『ビルを破壊出来るくらいの超能力者探し!』行くわよみんなっ!」

青ピ「なんちゅーかすっごい元気な娘やな……美人さんなのがこれまたポイント高いでー」

上条「美人なら何でもいいんだろお前は……ってぇちょっと待て!これから寮に案内する予定だろがっ!」

ハルヒ「そんなの後回しよ!」

上条「んなワケいくか!」

ハルヒ「わかってないわね、当麻。不思議は待ってくれないのよ? チャンスは自分で掴み取るものだわ!」
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:26:08.47 ID:JB4xxwM0
上条「なんだよそれ……あーもうっ! わかった、わかったから。会わしてやるから。ビル壊しそうなヤツに」

ハルヒ「ホントに!? やっぱりいるのねそういう子が! さっすが超能力者団員一号ね。あたしの目に狂いは無かったわ。さぁ今すぐ案内なさい、連れて来なさい、会わせなさいっ!」

 なんだその三段活用みたいな言い回しは

キョン「ちょっと待て上条。ホントにそんなヤツいるのか?っていうか俺達みたいなのが会ってもいいのか?」

上条「あー、まぁ会わせる予定だったというか合流する予定だったというか……」

キョン「??」

上条「………気にしないでくれ何でも無い」

ハルヒ「さ、早く行きましょ」

上条「先に寮に案内してからだ」

ハルヒ「なんでよ!」

上条「なんでもだ!」

上条「なんだよそれ……あーもうっ! わかった、わかったから。会わしてやるから。ビル壊しそうなヤツに」

ハルヒ「ホントに!? やっぱりいるのねそういう子が! さっすが超能力者団員一号ね。あたしの目に狂いは無かったわ。さぁ今すぐ案内なさい、連れて来なさい、会わせなさいっ!」

 なんだその三段活用みたいな言い回しは

キョン「ちょっと待て上条。ホントにそんなヤツいるのか?っていうか俺達みたいなのが会ってもいいのか?」

上条「あー、まぁ、会わせる予定だったというか、合流する予定だったというか……」

キョン「??」

上条「………気にしないでくれ、何でも無い」

ハルヒ「さ、早く行きましょ」

上条「先に寮に案内してからだ」

ハルヒ「なんでよ!」

上条「なんでもだ!」
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:29:52.75 ID:JB4xxwM0
古泉(これはちょっと、まずい気がしますね)

 ハルヒと上条が言い合ってるのを見ていると、古泉が小声で話し掛けてきた

キョン(何がだ? 会えるなら俺も会ってみたいぞ、その『超』能力者とやらに)

古泉(お忘れですか? 僕達の『目的』を)

キョン(あ………ま、まぁ大丈夫じゃないか? いくらなんでも目の前でビルを破壊するわけじゃないだろうし)

古泉(……まぁいいでしょう。涼宮さんの機嫌を損ねて、こんなところで『閉鎖空間』を発生させるわけにもいきませんからね)

 スマン古泉、完全に失念してた。やはり俺も多少浮かれていたようだ
 まぁ、目的には『自分達が使える能力は学園都市限定』と思わせることもあったしな………なんだかとっても不安になってきた
 ここは上条達にも助力を願い出るか?

古泉(難しいところ、ですね。彼女の『力』を教えるわけにもいきませんし……)

朝倉(あら、私は賛成よ? あまり大きな『能力』を使わないように言うだけでも違うと思うけど。ま、私達以外にそんなことができれば、の話だけどね)

古泉(……そうですね、何も言わないよりはマシでしょう。長門さんはどう思われますか?)

長門(朝倉涼子の意見に賛成する。少しでも情報改変の可能性は低くするべき)

古泉(了解です。ではお願いします)

キョン(って俺かよ!?)

古泉(ええ、現状で彼らと一番仲がいいのはあなた、ですから)

 たんに面倒事を押し付けられている気がするのは気のせいか?

朝倉(気のせい、気のせい♪)

 だまれ、あと腕に抱きつくな。あ、あたってるだろうが

朝倉(あててるのよ♪)

長門(………)

 長門までしなくていいから

長門(……そう)

ハルヒ「ちょっとキョン! 朝倉さんから離れなさいっ!! さっさと行くわよっ!」

 ほら怒られた
 上条は……と、いた
 なにやら土御門と話してるな
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 19:31:14.76 ID:JB4xxwM0
土御門「カミやんまさか、あの中学生にあわすのかにゃ?」

上条「仕方無いだろ? そうでもしないと、あのお姫様は大人しくならないだろうし……」

土御門「そうか………『気をつけて』な」

上条「……? あぁそうするよ」

ハルヒ「ほら当麻! さっさと寮に案内する!」

上条「ハイハイ」

ハルヒ「ハイは一回!」

上条「ハーイよ」

 なんだか上条とは同類の匂いがするな
 こう、苦労人属性ってヤツ?……自分で言ってて悲しくなってきたぞコンチクショウ
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 20:00:23.40 ID:JB4xxwM0
【男子学生寮・上条宅】

朝比奈「うわぁこの子可愛いです〜」

鶴屋「みくるみくる! 子猫もいるっさ! ほら、おいでおいで〜。んー? なんだかオッサンくさいぞキミ〜」

スフィ『お嬢さんいいのかい? ホイホイ触っちまって。(俺が)どうなっても知らないぜ?』

長門「ユニーク」

朝倉「あなた、お名前は?」

禁書「インデックスはインデックスっていうんだよ。そっちはスフィンクス」

ハルヒ「変わった名前ね。ねぇインデックスちゃん、その格好はシスターか何かのコスプレ?」

禁書「コスプレが何を指すのかわからないけど、私はれっきとしたシスターだよ?」

古泉「上条さんは、クリスチャンなのですか?」

上条「いや、別にそういうワケじゃないが……」

キョン「上条、お前もオスの三毛猫飼ってるのか」

上条「あぁ、インデックスが連れてきたというかなんというか……「も」ってことはお前も?」

キョン「あぁ……ハルヒに押しつけられた」

上条「……それは………なんというか……その…心中お察しします」

キョン「……お前もな」

上条(キョンってひょっとして俺と同じ苦労人属性持ち?わーい、ナカーマナカーマコンチクショーーー!!)

禁書「ところで、とうま? また随分と綺麗な女の子ばっかりだね? どういうことなのかな?」

上条「お、俺のせいじゃないぞ」

 不穏な空気を察知して思わず後ずさる上条当魔。インデックスは「いつでも噛付けます。噛付きます」の体勢だ。
 あの後、騒ぐ涼宮ハルヒを何とかなだめ、SOS団の面々+αを学生寮に案内したわけだが……何の因果か偶然か、はたまた運命なのか、キョンと古泉の部屋は上条と同じ階だった。涼宮達女性陣は当然女子寮に。
 そして何故か今、留学生のほぼ全員が上条当麻の部屋に集合している。その様子を一言で語るなら「すし詰め状態で騒ぐ学生達」
 姫神は小萌の家に忘れ物をしたというので現在ココにはいない。後で御坂達と一緒に合流する予定だ。
 喜緑恵美里は、少し気分が悪いので部屋で休ませて欲しい、とのこと。

 見るからにか弱そうな人だったもんなぁ……などとまの抜けた顔で考えていると

禁書 ジー

 インデックスが「あの」体勢で上条当魔を睨んでいた。
 そんな彼女の体勢を見て慌てて取り繕う。何でも無いからそんな目で見ないでくださいインデックスさん。とでも言う様に。
 さて、なぜ彼らがこんな状態で部屋にいるのかというと端的に言えば涼宮ハルヒが原因であり、客観的に言えば上条当魔の失態でもある。
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 20:22:06.40 ID:JB4xxwM0
ハルヒ『やっぱり団活するには拠点がいるわよね。当麻、アンタの部屋貸しなさい』

上条『まてまてまて、俺の部屋は無理だ』

ハルヒ『何でよ』

上条『狭いし、同居人がいるかr』

ハルヒ『同居人? 誰それ! 会わせなさい!』

 そんなやり取りが道中であり、なし崩し的にインデックスに会わせる事になってしまった。
 どちらかと言うと涼宮ハルヒの傍若無人さに非がありそうだが、やはり上条当魔の迂闊さが招いた結果であろう。
 上条曰く、今日ほど、自分の考え無しを後悔した日は無い。とのことだ。

禁書「一応自覚はあるんだね? とうま」

上条「ほっといてくれ」

ハルヒ「それでそれで? インデックスちゃんは何ができるの? 発火能力? 精神感応? それとも天使をその身に宿らせるとか?」

 だから最後のは魔術の範疇だろうが。そんなことを思いながら彼女を見るとインデックスをぬいぐるみでも抱きしめるように、撫でくりながら質問を並べ立てる。
 その後ろでは鶴屋さんが、何故かモノ欲しそうな目で見ている。どうやら彼女も撫で繰り回したいようだ。

鶴屋「ハルにゃんいいなぁ〜」

みくる「鶴屋さん、鶴屋さん。このコもあったかくて可愛いですよ〜」

 朝比奈みくるの声の方に思わず目を向けると

スフィ『お、お嬢さんっさすがに窒息は、窒息はぁぁぁあああ』

 朝比奈みくるの胸に埋まっている三毛猫がいた。
 とっさに体ごとそっちを見ないように反転させる。青少年である彼には少々刺激が強い光景だったらしい。
 そんなことをしている間に、ハルヒの勢いに負けたインデックスが口を滑らそうとしていた。

禁書「わ、私自身にはなんの魔力も能力も無いよ。その代わり頭の中に10万3千冊の魔道sy…」

上条「だぁぁぁあああッ!! そんなッ! ことよりッ! そろそろ行くぞッ!」

 とっさにインデックスを剥ぎ取り、一気にまくし立てる。

ハルヒ「何よ突然、大声あげちゃって」

 どうやら間一髪だったようだ。思わずインデックスに詰め寄る上条。
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 20:36:53.58 ID:JB4xxwM0
上条(おまえ、打ち合わせの時にそのことは黙ってるって約束しただろうがっ)

禁書(ゴメン。なんだかはるひの勢いに負けちゃったんだよ)

上条(………気持ちはわかるが、気をつけてくれ)

ハルヒ「なーにをコソコソ話してるのかしら? 私にも聞かせなさい! 団長命令よ!」

上条「あーまーその、何て言うかだな……」

 さて、どうごまかしたものかと思い悩んでると

キョン「ハルヒ、人には色々事情があるんだ。言えないことの一つや二つあるだろうさ」

 見かねたキョンから助け舟が。ここはありがたく、その舟に乗せて貰うことにする。

ハルヒ「確かに、見るからに何かありそうだものね。でもだからこそ! 同じ団員同士、困ってることがあるなら助けてあげなくちゃ!」

 困ってます。今まさに。だからほっといてください。
 顔を引きつり笑いさせながらそんなコトを思う。

キョン「いや、だからその行為自体が迷惑ということもあってだな……いいからそっとしといてやれ。部室が欲しいなら俺か、古泉の部屋を貸してやるから」

古泉「んっふ」

ハルヒ「むぅ……まぁいいわ。「今は」言及しないであげる。でも、何か困ったことがあったらすぐ、私に相談するのよ? 特にインデックスちゃんは当麻に襲われそうになったらすぐ言って。2秒で駆けつけるわ」

上条「襲うか! 俺を何だと思ってやがる! 上条さんはこれでも紳士ですからッ!」

禁書「よく言うんだよ! 前にとうま、鼻血を垂らしながら寝てる私を見てたんだよ!」

上条「だからあれはテーブルの角にぶつけたからであって別に……」

ハルヒ「アンタやっぱりそういう目で……」

朝比奈「ふ、ふぇ」

鶴屋「あっはっはっはっ、ダメっさ上条君。ちっちゃい子に手をだしちゃー」

朝倉「うわぁ……そいう趣味だったの? 上条君て」

長門「……ロリコン?」
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 20:49:10.30 ID:JB4xxwM0
一方「ヘクチッ!」

打ち止め「どうしたの? ってミサカはミサカはあなたの可愛いくしゃみにドキドキしながらミサミサ動画に配信決定!」

一方「あー誰かウワサしてやがるなこれェ……ってなァにしてやがンですかァクソガキィ!!」

打ち止め「キャー♪って語尾に音符をつけながらミサカはミサカは全力疾走!」

一方「待てゴラァ!!」


古泉「好みは人それぞれですから……」

キョン「スマン上条。ソレはさすがにフォローできない」

禁書「ていうかわたしはロリじゃないんだよ! みんなちょっとひどいんだよ!」

 見事に誰も上条当魔の言い分けなど聞いていない。このままではロリコンのレッテルが……そんなの冗談では無い! と更に必死で否定しようとしたのがマズかった。

上条「ち・が・うっ! 上条さんは年下よりも年上が好みだからっ! こんな幼児体型に興味はっっって……しまった!!」

 相変らず余計なコトを言ってしまう男である。そーっとインデックスの方に顔を窺うと

禁書「とうまは、ニワトリよりも、物覚えが悪いみたいだね?」

 そこには先日「鬼」と称した笑顔と「あの」体勢をしたインデックスがいた。

上条「インデックスさん? 顔が恐いですよ? なんていうか天使の笑顔だけど目だけは悪魔の微笑み? みたいな? ちょっまて! まって、落ち着いて! こっちこないdあskf;@ふじこ……」


 上条当魔は心中で、のっかった結果がこれだよ! などとのたまうが自業自得である。
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 20:56:27.05 ID:JB4xxwM0
【街中・公園】

ハルヒ「楽しみね〜どんな子なのかしら♪みくるちゃんはどんな子だと思う?」

みくる「優しい人だといいですぅ」

ハルヒ「何言ってるの。ビルを破壊出来るくらいの『超』能力者よ? そうね、きっと筋骨隆々で、上半身裸で、緑のマントを羽織ってて、鉄の腕輪とかしてるんじゃないかしら」

 ハルヒよ、それはどこの第四波動の使い手だ
 今俺達は、上条が電話で呼んでくれた『超』能力者とやらを待っている
 ハルヒはというと、朝比奈さんを捕まえてあーでもない、こーでもないと期待に胸を膨らませているようだ

ハルヒ「くぅ〜!夢にまで見た『超』能力者に、つ・い・に会えるのね!楽しみで仕方がないわ!」

ハルヒ「ねぇねぇ、インデックスちゃんは、その『超』能力者にあったことあるの?」

禁書「ん、まぁ一応ね」

ハルヒ「どんな人だった!?」

禁書「それは……会ってからのお楽しみ、ということで」

ハルヒ「え〜ちょっとくらいいいじゃない」

鶴屋「やっぱ見た目からして凄いオーラとか出してるっさ! 念能力者みたいな!」

 等々、とても楽しそうだ
 でも鶴屋さん、念能力者のオーラは一般人には見えません
 ハルヒが会話に夢中になっている隙に「先ほど決まったこと」を実行するべく上条に「お願い」をする

キョン(ところで上条、ちょっと聞きたいことがあるんだが……いいか?)

上条(なんだ?)

キョン(その「ビルを破壊できる能力者」なんだがな、ホントにそんなこと出来るのか?ソイツ)

上条(いやまぁ実際ビルを破壊してるトコを見たわけじゃないが……一応この都市に7人しかいない『超』能力者だから「そのくらいやりそう」としか)

キョン(そうか……いや、別に信じてないとかそういのじゃないんだ。その……なんというかあんまり派手なことをやられるとハルヒの歯止めが利かなくなりそうでな)
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 21:00:35.43 ID:JB4xxwM0
上条(……確かに。わかった。ほどほどにしておくようにアイツには言っておくよ)

キョン(そうしてくれると助かる)

上条(別にいいさ。会って少しだけど涼宮の性格とかはなんとなーくわかった気がするし。しかし……)

キョン(?)

上条(お互い苦労してるな)

キョン(その件については同意せざるを得ないな。素直に喜べないが)

上条(まったくだ)

キョン・上条「「はぁ〜」」

ハルヒ「なーに男二人で、ため息なんかついてんのよ。気持ち悪いわね」

禁書「とうま……まさか男の子にまで……」

古泉「!」

上条「んなわけあるかっ!」

 インデックスさん俺にもそんな趣味嗜好はありません
 あと古泉、何故反応した

キョン「なんでもないから二人とも気にするな。それよりハルヒ、その『超』能力者とやらに会ってどうするんだ?」

ハルヒ「決まってるじゃない!「一緒に楽しく遊ぶ」のよ!」

キョン「具体的に何をするんだ、何を」

ハルヒ「そうねぇ……会ってから考えるわ!」

キョン「考えてなかったのかよ」

 そう言うとハルヒは「やっぱり実際にビル破壊してもらおうかしら」「それともキョンを実験台にして…」などと恐ろしいことをブツブツのたまり始めた
 実験台なんて絶対やらんからな

上条「なんかすごいの想像してるみたいだが……見た感じ普通の中学生だからな?」

古泉「おや、そうなんですか?」

鶴屋「中学生なのにそんなすごい力をもってるなんて、漫画の主人公みたいにょろ」

朝倉「あら、この『都市』ってそういう子がうじゃうじゃいるんじゃないんですか?」

 うじゃうじゃ、はさすがにいないと思うぞ朝倉

みくる「一体どんな人なんでしょうかぁ?」
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 21:02:03.96 ID:JB4xxwM0
上条「あーまぁなんというか、よくわかんねーことで怒るヤツ…かな」

??「わぁるかったわね。「よくわかんないこと」で怒って」

??「お姉様、女心の機微も分からないような殿方とのお付き合いは少し考えた方がよろしいかと」

??「べ、別に付き合ってなんかいないわよっ!!」

??「そういう意味ではありませんわ」

??「わ、わかってるわよ!そんなことくらい…」

 上条の背後から現れた二人の女の子がなにやら言い合っている
 まさか、この子達が?
 お驚いた。ホントに普通の中学生なんだな
 しかし……とてもじゃないが『超』能力者には見えないぞ

禁書「短髪とくろこは相変わらずだね」

秋沙「ジー」

 一緒に現れた姫神さんが何故か上条を睨みつけているようだ

上条「な、なんだよ姫神」

秋沙「別に。なんでもない」

キョン「上条、もしかしてその子達が?」

上条「あぁ、こいつがさっき話した『超』能力者だ」
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 21:07:24.67 ID:JB4xxwM0
今日はここまでです。読んでくれた方ありがとうございました。
後、今更補足というかイイワケなんですが、キャラ崩壊結構してます。
ろくに原作も読んで無いのに崩さずにしようと馬鹿げたことを考えた結果がこれです。
もうしわけありまっせん!

どうかおおらかな目で見てやってくれるとありがたいです。
ではまた明日〜
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 21:11:36.83 ID:XBc3PUDO
ストーリーが面白いから大丈夫
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/12(木) 21:27:01.95 ID:JB4xxwM0
>>80 そう言っていただけると助かります!

うわぁぁぁあああ>>69ミスってるぅぅぅううう
下11行は無視して下さい
正しくは

上条「なんだよそれ……あーもうっ! わかった、わかったから。会わしてやるから。ビル壊しそうなヤツに」

ハルヒ「ホントに!? やっぱりいるのねそういう子が! さっすが超能力者団員一号ね。あたしの目に狂いは無かったわ。さぁ今すぐ案内なさい、連れて来なさい、会わせなさいっ!」

 なんだその三段活用みたいな言い回しは

キョン「ちょっと待て上条。ホントにそんなヤツいるのか?っていうか俺達みたいなのが会ってもいいのか?」

上条「あー、まぁ会わせる予定だったというか合流する予定だったというか……」

キョン「??」

上条「………気にしないでくれ何でも無い」

ハルヒ「さ、早く行きましょ」

上条「先に寮に案内してからだ」

ハルヒ「なんでよ!」

上条「なんでもだ!」


です
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 00:01:49.89 ID:jDdELQAO
乙!
いい感じだな
細かい所で笑える

>>65-66の続きも読んでみたいわ
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/13(金) 00:42:48.88 ID:z7mJPGc0


wktkなんだよ
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 02:08:11.58 ID:qiUIThI0
>>72
そういや、禁書の世界ではキリスト教じゃなくて十字教なんだよな
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 04:20:59.75 ID:HG7HxwDO
面白い
頼むから途中で投げ出さないでくれよ
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 05:20:43.29 ID:iD4VLAY0
ちょっとキャラ多すぎな感じもあるが面白いな
ところで書きためてないなら頼みがある
キョンは絶対に能力に目覚めないようにしてくれ
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 13:15:31.09 ID:iUqXU9w0
Misaka's sisters beyond the river.

訳 川を超えた御坂の姉妹。

かなり気に入ったフレーズだったので英訳してみた。
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 20:29:49.26 ID:oeYdL0w0
おばんです>>1です
レスが付くたびニヤニヤしてます

>>82 完全なる思いつきの産物なので続きはないっす〜

>>83 あざっス! 期待に答えられるよう頑張ります

>>84 あれは古泉の勘違いなんですよ。本当ですよ。決して>>1の勉強不足ですスイマセンごめんなさい。

>>85 時間はかかっても完結だけは絶対させます

>>86 ですよね……さっそく空気になりそうなキャラが(ry

>>87 あれ?なんかかっこよくね?ネタで入れたフレーズのハズなのに……どうしてこうなった

正直細かいツッコミは助かります。今はまだ話に影響するほどでも無いですが、致命的なのが見つかり次第随時修正して行きます。
あとキョンが目覚めるかどうかですが……そんなことさせる気は今のトコ無いです。
では再開します
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/13(金) 20:53:20.90 ID:oeYdL0w0
【街中・公園】

美琴「常盤台中学2年、御坂美琴です」

黒子「同じく、常盤台中学1年の白井黒子です。『風紀委員』もやっております」

古泉「失礼ですが白井さん『ジャッジメント』とは?」

黒子「古泉さん、でしたわね? そうですわねこの『学園都市』の治安維持部隊、とでも申しましょうか。平和を守るために結成された学生のみで構成される組織ですの」

鶴屋「めがっさすごいにょろね〜中学生なのにそんな大変な事やってるなんて」

黒子「(め、めがっさ? にょ、にょろ?)そ、そんな大した事ではありませんわ。これはわたくしの義務……そう! お姉様の『貞操』と! この都市の平和を守るのはこの! わたくしですわ!」

美琴「あんたに守られる義理は無いっての」

 何故か『貞操』に力を入れて上条当魔を睨みつける白井黒子。当然上条は意味が分からず首をひねるばかりである。

美琴「ところで……随分と女の人が多いわね。こ れ は どういうことかしら?」

禁書「ホント、なんで、女の子、ばっかり、とうまに、集まって、くるんだろうねぇ?」

秋沙「体の中に。女の子を引き寄せる磁石でも。仕込んでるのかな」

 「ま た か お 前 は」そんな怒気を孕んだ視線をぶつける三人。とはいえ、コレばかりは彼が望んだワケでは無いので反論しようも無い。

古泉「モテモテですね」

上条「何をどうやったらそう見えるんだ……」

古泉「おやおや。これはお三方共苦労してそうですね」

 肩をすくめる古泉。似たような境遇である友人を持つ身としては、彼女達の苦労が手に取るように分かってしまう。

朝倉「キョン君といい、上条君といい、二人とも鈍感なのねぇ」

みくる「ウフフ。それも魅力の一つですよ」

キョン「待て朝倉、俺をそこに加えるな」
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:12:22.83 ID:oeYdL0w0
 そんな彼等にとってはどうでもいい話であり、彼女達にとっては切実な問題を挨拶代わりにしていると

ハルヒ「そんなことよりっ! 二人の能力は!? どっちが一撃でビルを破壊出来るくらいの力をもってるの!?『ジャッジメント』なんてのやってるくらいだからやっぱり黒子ちゃんがそうなの?」

 もう待ちきれない! そんな感じで涼宮ハルヒが上条に詰め寄る。

上条「ちょっ、落ち着けって」

 それをなんとなく面白くない目で見つめる御坂。

美琴「アンタ……一体どういう説明したワケ?」

上条「いや、なんというか話の流れで」

美琴「どんな流れよ!」

黒子「涼宮さん、でしたわね? わたくしは『テレポーター』ですのでそんな力はありませんわって、ちょっ!? いきなり抱きつかないでくださいまし! ひゃん!? ど、どこを触っていますの!? 私にはお姉様という、心に決めた方が……」

 「瞬間移動能力者」その言葉を聞くやいなや、白井を抱き締めるハルヒ。その手は彼女の胸に伸び、大きさと形を確かめるように弄り始める。

ハルヒ「すごい、すごいわ! 早速やって見せてよ!……ユキと同じくらいかしら?」

長門「……」

 随分といえば随分なセリフである。
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:12:51.57 ID:oeYdL0w0
キョン「やめんか。ハルヒ」

ハルヒ「別にいいじゃない。減るもんでも無いし……あっ!」

 流石に初対面の相手にこれは無いだろうと無理やり引き剥がす。

黒子「だぁぁああっ! ハァハァ……なん…という指使い……このわたくしが押されるなんて、恐ろしい人ですわね涼宮さん」

ハルヒ「もう! 何すんのよキョン!」

キョン「やかましい」

美琴「黒子がいいようにされるなんて珍しいわね」

黒子「言わないで下さいまし。あぁ! でもこの白井黒子。お姉様のために最後の砦は守りましたわ! ですから安心して下さいませ、お姉様」

美琴「なんの安心よ、何の」

ハルヒ「フッフッフッ当然よ! なんたってSOS団の団長だからね! さぁ黒子ちゃんの能力見せて頂戴」

黒子「仕方ありませんわね。ホイホイと見せる趣味はありませんのに……では」

 そう言うと白井の姿が瞬時に掻き消える

キョン「えっ!? 消えた!?」

黒子「こちらですわ」
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:38:42.44 ID:oeYdL0w0
 声のほうに目を向けると、そこには電灯の上に立つ白井の姿。誇らしげな顔で髪を掻き上げる。
 しかし上条の目はそんな誇らしげな顔よりも、彼女のスカートの中へと視線が行ってしまう。
 悲しいかな、男の性である。
 瞬間移動能力者である白井は極力面積の小さい下着を好む傾向がある。白井曰く「趣味嗜好と言うより布地のこすれる感触が能力使用の妨げになるのを防ぐため」などと言っているが、御坂に際どい下着をプレゼントしたり、肌が透けて見えるネグリジェを着用し誘惑? したりしていることから実は趣味丸出しであることが見え隠れする。
 そんな白井の本日の下着は黒のシルク。上条さんとしてはもっと年相応なモノを……などど考えていると突然地面に叩きつけられた。

上条「……なんで俺の上に落ちて来る」

黒子「胸に手を当てて考えて下さいまし」

上条「別ニ上条サンハ何モミテマセンヨ?」

黒子「まぁ聞きました? お姉様やはりこの類人猿は見ての通りの野獣ですわ。乙女の秘密を盗み見た挙句、このおっしゃりよう。黒子恐いですわ〜」

上条「お前がそんなキャラかっ!」

美琴「ねぇ、なんか固まってるわよ?」

 当然といえば当然の反応である。SOS団の面々はポカンと口を開き、未だ心神喪失状態。
 上条達には知る由も無いコトだが、自分達以外でここまで見事な「異能」を見せられては驚かざるを得ない。
 あまりに唖然としているので、ようやく起き上がった上条がハルヒの前でヒラヒラと手を振ってみる。

上条「おーい、大丈bウベラッ!?」

ハルヒ「すごいッ!!すごいわッ黒子ちゃん!!」
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:44:39.36 ID:oeYdL0w0
【街中・公園】

 あ、上条がハルヒに吹っ飛ばされた。っていうかホントに瞬間移動しやがったぞ。この中学生

古泉「驚きました。まさか、ここまで鮮やかに瞬間移動するとは……」

キョン「お前も超能力者だろうが」

古泉「いや、まぁそうなんですが……」

 まぁ無理も無いか。古泉達の『能力』はこういうのじゃ無いみたいだしな
 しかし、さんざん不思議体験している俺達でも驚いたのだから、ハルヒや鶴屋さんの喜び様はすさまじかった
 もう、なんというか、小さな子供が憧れのTVヒーローに会ったかのごとく、二人がかりで黒子ちゃんに抱きつき、撫でくり回し、賞賛と祝福と質問の嵐をぶつけている
 長門や朝倉の宇宙人勢も少なからず驚いてるようだ。瞬間移動くらいじゃ、こいつらは動じないかと思ったんだが

朝倉「いや、彼女すごいわよ?さすがに私達でも単体であんな瞬間移動なんて出来ないし」

長門「彼女の空間から空間へのジャンプは見事、としか言い様が無い。ジャンプによる空間振動の発生も感知できず、一切の予備動作、無駄な動きがまったく無かった。あれは私達にも不可能」

朝倉「パンツも凄かったわよね?」

 確かに、黒のシルクとか中学生が履くもんじゃ……ってぇ!! 俺に同意を求めるな!

朝倉「キョン君のえっち♪」

 黙れ。しかし、宇宙人にここまで賞賛させるなんてなんつー恐ろしい少女だ
 ハルヒと鶴屋さんに、もみくちゃにされてるけど
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:49:08.48 ID:oeYdL0w0
黒子「いい加減、離してくださいませっ!」

ハルヒ「ゴメンゴメン。でもホントにすごかったわよ、黒子ちゃん!」

鶴屋「悪かったにょろ〜こんなすごいの見たの初めてで興奮したっさ!」

黒子「ま、まぁ誉められて悪い気はしませんわ。でもお姉様の方がもっと凄いですわよ?」

ハルヒ「美琴ちゃんはこれ以上なのっ!?」

黒子「わたくしは、所詮レベル4の『大』能力者。それに比べてお姉様は! この『学園都市』にたった7人しかいないレベル5の「第三位」! 正真証明の『超』能 力 者! ですから!」

 おいおい、マジかよ。あんま凄いの見せられても困るんだがな……見てみたいけど

キョン「上条、上条」

上条「どうした?」

キョン「あの御坂って子ほんとに白井って子より凄い能力を持ってるのか?あんまり凄いのは……」

上条「あーそいやそうだったな。涼宮が白井に夢中になってる間に言っておくわ」

キョン「スマンな」

上条「いいよ別に。前みたいにこの辺り一帯停電にでもされちゃこっちもかなわないし」

 ……なんか今恐ろしいことサラっと言わなかったか?

古泉「付近一帯を停電、ということは陽電子砲でも撃つのでしょうか?」

キョン「まさか、人間にそんなモン撃てるわけが無いだろ」

古泉「それもそうですね」

 某ロボットアニメじゃあるまいし

◇<ラー?

 呼んでないから帰れ
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:52:56.94 ID:oeYdL0w0
上条「ちょい御坂、こっちこっち」

美琴「何よ」

上条「あー、その、なんだ。話しの流れからして、多分……というか確実に涼宮がお前の能力を見たいって言うと思うが。……あんま馬鹿みたいにすごいのはやめて欲しいんだ」

美琴「アンタ私をなんだと思ってるのよ。そんなのホイホイ見せるワケ無いでしょ」

上条「………そうか。ならいい」

美琴「何よ、その『間』は」

上条「いや、別に?」

美琴「……なーんか、引っかかるわね。まぁいいわ(それより、アイツら本当にスパイなの?今のところ、とてもそうは見えないけど)」

禁書(どうだろ?特に怪しい点は見なかったけど……)

姫神(私もそうは思えない。瞬間移動であそこまではしゃぐ人達が。スパイとは考えにくい)

美琴(でも、なんか隠してることはありそうよね)

姫神(あ。それは私も思った。何て言うか。周りを気にしてる感じがする)

上条(そうか?全然そんな素振見えないけどな)

美琴(……まぁ、ここでグダグダ言ってもしょうがないわ。ほら、涼宮さんがこっちに来たわよ)
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 21:57:46.10 ID:oeYdL0w0
ハルヒ「ねぇねぇ! 美琴ちゃんは黒子ちゃん以上って本当なの? どんな能力なのかしら!?」

美琴「えーと、ですね。口で説明するより見てもらった方が早い、かな」

ハルヒ「ホントッ!? 見せてくれるの!?」

美琴「え、ええ。でも危ないんで離れてて下さい」

 危ないって、何する気だこの子

美琴「私の能力は『エレクトロマスター』簡単に言うと、電気を操る能力です。今から実践するんで見ててくださいね」

 そう言うと彼女の周りに、青白い火花と雷のちっさい版、とでも言えばいいのか、ソレが踊り出る
 すっごいバチバチ、フオンフオンいってるぞ。確かに見るからに危なそうだなコレ。しかし、雷ってのも随分と綺麗なもんだな
 昔、科学館で見た、電気発生装置の中の電気も、こんなんだったっけ。ほら、中身が空洞のガラス玉で、ガラス玉に触ると、中で発生した電気がガラスを透してまとわりついてくるヤツ。指で触ると思い通りに動いて楽しかったなアレ
 そんなことを考えていると、ふいに美琴ちゃんの周囲から電気の束が消える

美琴「以上が、私の能力です」

ハルヒ「え………もうおしまい?」

 ハルヒが見るからにがっかりしてる
 一応、俺達の「お願い」を聞いてくれたようでこっちは安心した
 言うほど危ないもんでもなかったしな。よかったよかった

美琴「え、ま、まぁもっとすごいことも出来ますけど……」

 御坂さん、よけいなコト言うんじゃありません

ハルヒ「ホント!? それを見せて欲しいのよ私は!」

美琴「え、で、でも……」
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 22:01:25.13 ID:oeYdL0w0
彼女は困ったように上条の方に目を向ける

キョン「おい、ハルヒ。あんまり無茶言うな。困ってるだろ?」

ハルヒ「何言ってるのよキョン! この学園都市に7人しかいないモノホンの『超』能力者なのよ!? レアキャラなのよ!?」

美琴「あたしはメタル系か!」

ハルヒ「こんな『ちゃっちぃ』ので納得なんか出来るワケないじゃない! いーい?美琴ちゃん。私達はね、たった一ヶ月しか! この街にいられないの。だからね」

 そう言いながら、ズイズイと彼女に近づくハルヒ
 おびえてるぞ、おい

美琴「え、いや、その(っていうか『ちゃっちぃ』くて悪かったわね)」

ハルヒ「時間はそんなに無いの。だから、どーーーしてもっ!! SOS団の使命をまっとうするためには、今ッ! この時しかッ! チャンスは無いのよッ!」

上条「お、おい、キョン。止めなくていいのか?」

キョン「無理だ。こうなったハルヒはもう誰にも止められん」

上条「マジかよ……」

 スマン、上条。せっかく「お願い」を聞いてくれたのに無駄になってしまった

ハルヒ「だからお願いッ! その『すっごい』の今すぐ見せなさいッ!」

 お願いの割には命令口調になってるぞ、ハルヒ

美琴「ちょっとー、コレどうしたらいいのよ」

キョン「あースマンが御坂さん、よかったら見せてやってくれ。こうなったらコイツはもう止められない」

美琴「……なんだってのよ。ったく……まぁいいわ。見せてあげる」

ハルヒ「ホント!? ありがとう! この恩は三日くらいは忘れないわ!」

美琴「みじかっ!? ハァ…まぁいいわ。んじゃ今度は、もう少し危ないんで、下がってて下さい」

ハルヒ「オッケーよ。美琴ちゃん」

美琴「ところで涼宮さんはレールガン、って知ってる?」

ハルヒ「ハルヒ、でいいわよ美琴ちゃん。確か電気で弾を撃ち出す銃のことよね。それがどうしたの?」

 そこで彼女はニヤリと笑う

美琴「よく見ててね?ハルヒ」
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 22:06:04.44 ID:VJZpbkAO
面白いじゃないか
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 22:07:42.40 ID:oeYdL0w0
 そう言うと彼女は、ポケットから1枚のコインを取り出し、指ではじき上げる
 ありゃゲーセンのコインか?
 2、3回、その行為を繰り返したかと思うと次の瞬間、まばゆい閃光と共にすさまじい轟音が公園内に響き渡った
 俺達はあまりの眩しさと、その音に、思わず目をつぶる

美琴「ま、加減したからこんなトコかな。……どう? これでも『ちゃっちぃ』かしら?」

 轟音が収まると、彼女の声が聞こえる
 恐る恐る目をあけるが、周囲はよく見えない。なんだ? 砂煙かコレ?
 俺達がケホケホと、むせているとふいに風が吹き、砂煙が晴れる
 改めて美琴ちゃんの方に目を向けると………え?
 彼女が起こした現象を目の当たりにした俺達は愕然とする
 彼女の後ろには、えぐれたコンクリートの地面と、さっきまで彼女の前に在ったハズの石壁の一部が、まるで大砲で破壊したかのごとく、粉々にされていた
 二の句が告げないとは正にこの事だ
 俺はあまりの威力に口を開けたまま唖然としていた
 これで加減って……全力出したらホントに、ビルくらい破壊できるんじゃないのか?この子
 つーか誰が修理するんだよ、この壁と道路

上条「ゲホッゴホッ……お前なぁもうちょっと加減できないのかよ!」

美琴「文句ならハルヒに言ってよね。あたしは言われた通りやっただけなんだし。それにこれでも加減はしたつもりよ……なんかいつもよりみなぎってる感はあったけど」

上条「できてないじゃん! めっちゃ破壊してるじゃん壁!」

美琴「だったら、アンタに向かって、撃ってあげようか?」

上条「……それは勘弁して下さい」

ハルヒ「……っごい」

上条・美琴「「え?」」

ハルヒ「すごいすごいすごいすっっっごいわッ!!! 美琴ちゃんッ!!! これよコレッ! こういうのを私は求めてたのよッ!!」
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 22:11:44.39 ID:oeYdL0w0
美琴「ちょっ!?苦しっ!」

ハルヒ「もうサイッッッコ―よ! 美琴ちゃん!」

 さすがはSOS団団長というか、ハルヒというか。この惨状を見て畏怖するどころか大喜びで美琴ちゃんに抱きつく
 あまりのハルヒの喜びように、上条も美琴ちゃんも目を白黒させてるぞ

黒子「ちょっとアナタッ!軽軽しくお姉様に抱きつかないで下さっムギュゥ」

 止めに入った黒子ちゃんもハルヒにまとめて抱きしめられる

キョン「……なんというか………凄まじい威力だな」

古泉「ええ、まさかこれ程とは。不覚でした」

朝倉「ただの人間にこんなモノが撃てるなんて……凄いわね」

長門「驚愕に値する」

みくる「こ、腰がぬけちゃいました〜」

鶴屋「いや〜すごいね、ミコッちゃんは! さすがに今のはビックリしたっさ!」

ハルヒ「決めた! SOS団学園都市支部団長代理は美琴ちゃんに決定よ! 黒子ちゃんは副団長代理ねっ!」

美琴「何よソレ!? 勝手に決めないでよっ!」

黒子「苦し、苦しいですわ! 離して下さいましぃ〜」

 勝手に支部まで作るなコラ
 しかし……こんなの見せられて大丈夫なのか? この先の留学生活
 なんか、目標達成する自信なくなってきたぞ

みくる「きき、きっと、大丈夫、です、よぅ」

朝比奈さん、その格好で言われてもあんまり安心できないです
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/13(金) 22:13:23.22 ID:oeYdL0w0
ちょうど>>100までいったので本日はここまで
読んでくれた方ありがとうございましたー

>>98 あざっス!
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/13(金) 22:46:05.83 ID:Gu0uBLY0
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・・・学園都市行きて〜
これ読んだ途端に思った。
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 22:51:29.50 ID:RP0n8lQo
ハルヒってアニメでしか知らんけどこんな傍若無人キャラだったっけ?
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/13(金) 23:09:38.65 ID:Gu0uBLY0
>>103
どのSSでもこんな感じ
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/13(金) 23:11:05.60 ID:HG7HxwDO
アニメ版終了直後らしいから落ち着いてくるのはもうちょっと後だな

溜息?だかの映画作ってる時は酷かったろ
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/14(土) 23:45:22.30 ID:OyNMcd.0
続きマダー?
107 :おれとく [a]:2010/08/16(月) 09:18:04.45 ID:3gjFlsAO
禁書&ハルヒとか俺得

続き待ってる
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/16(月) 17:54:39.24 ID:40TNxQI0
科学と魔術と憂鬱が交差するとき、物語は始まる!



時系列が六巻なのに風斬の出番が無いようなので氷華は頂いて行きますね
109 :743x :2010/08/16(月) 19:46:58.92 ID:mb9aDJM0
>>64
喜緑さん某スレでダークドレアムとかエスタークだとか書いた人
後に銀さんが超電磁砲やハルヒシリーズの世界に入る物語書いてますよ
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/16(月) 21:41:35.93 ID:GyrnbGY0
おばんです>>1です。

>>102 自分も行きてぇぇぇえええ!!

>>103−105 イメージ的、時期設定的にってのもありますが、今のハルヒは超ハイテンションって理由もあったりします

>>106 サーセン今から書きます!

>>107 お前とはいい酒が(ry

>>108 氷華は上条というか禁書の(ry

>>109 勿論全部読みましたよ!あの人の発想というか話の作り方とか超好きです。今度はるろ剣とかCHでやってくれないかなぁ

読み返すと結構ミスが目立ちますねコレ……orz
あとハルヒちゃんとか結構影響受けてます。そして長門有希ちゃんの消失読み返して朝倉の口調ががが。だって>>1の中では朝倉のイメージって小悪魔って感じなんだもん!いやオカンな朝倉さんも好きですけどね
では再開
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 21:46:58.76 ID:GyrnbGY0
【夕刻・男子学生寮・上条宅】

上条「つ、疲れた……」

禁書「も、もーうごけないかも……」

美琴「な、なんなのよ。あの女の体力は……」

姫神「も…無理………」パタン

黒子「ひ、姫神さん、しっかりして下さいまし!」

 あの後上条達はさんざん涼宮ハルヒに連れまわされ遊び倒し、帰ってきたのはもう夕方も過ぎる時間帯だった。

上条「アイツらいつもこんな団活してんのか……タフすぎだろ……」

 あの団活の激しさに思わず愚痴ってしまう。勿論、毎度毎度ここまで疲労困憊するほどSOS団の面々はタフでは無い。
 SOS団の団活は部室でダラダラしていることがほぼ八割方を占めている。だが、ひとたび団長である涼宮ハルヒが何か思いつけば、本日の団活はその思いつきに付き会わされることとなる。
 そしてその思いつきは大抵、普段の団活の静かさを破壊して回るがごとくハードだ。いつもであればSOS団の面々がハルヒの暴走を止めるべく表でも裏でも東奔西走、四苦八苦、艱難辛苦の末にハルヒの機嫌を損ねること無く沈静化させるのだが……今回は少しばかり事情が違った。
 原因はテンションの高さとそれによる罪悪感である。
 彼女にしてみれば、誰よりも何よりも待ち望んだ不思議。それが目の前で繰り広げられれば彼女の機嫌は天を突くばかり。天元突破、上機嫌、ブレーキの存在は宇宙の彼方へ。
 そしてもう一つはキョン達の罪悪感。
 あまりにも喜ぶ彼女を見て、普段自分達が(世界の平穏のために)仕方なく、ハルヒを仲間ハズレにしたことが罪の意識となって皆を責めたのだ。そんなワケで今回はせっかく願いが一つ叶ったのだから、今日一日くらい好きにさせてやろう。
 そんなことを思った結果がこの惨状だった。

 さて、何故御坂達三人が上条の部屋に来ているのかというと、これから本日の反省会と今後の監視の打合せのためであったが……

上条「死ぬ。さすがに死ぬ。上条さん、コレ以上もちません」

黒子「な、情けない、ですわね。この程度で、へ、へばるなんて、まだまだ、で、すわ」

上条「……そういうセリフは寝そべって言うもんじゃないぞ?」

 全員が息も絶え絶えであった。
 特にハルヒに気に入られていた御坂や白井は今にも倒れそうである、というか倒れていた。
 白井などハルヒにせがまれて何度瞬間移動したのか数え切れない程だ。その疲れは押して知るべし。
 ちなみに姫神はさっきからピクリとも動かない。
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 21:48:49.54 ID:GyrnbGY0
上条「とりあえず、お前ら飯どうする?食べる元気があるなら作るけど……」

美琴「食べる!(こんなチャンスそうそうないし、せっかくここまで来たのに収穫なしなんてもったいない!)」

その言葉を聞いたとたん、立ち上がって賛成する御坂。恋する乙女はタフなのだ。

上条「……お前も結構タフだな」

美琴「なっ、べ、別にアンタの手料理が食べたいとか、そんなんじゃないからね!」

上条「ハイハイ」

 いつもの様に赤みがかった顔で否定する御坂。それを見るインデックスは負けられない!といった顔。

禁書「………とうまー、今 日 は お肉が食べたいかなー?さ い き ん とうまの 手 料 理 野菜ばっかりだったし」

 ライバルに一言一言、見せ付ける様にしゃべる。

上条「あいよーっても、あんま期待すんなよ?」

禁書「ふふーん♪」チラッ

 勝ち誇った顔である。それを見て御坂も

美琴「ッ! ね、ねぇ? よかったら、だけど、アタシもて、てて、手伝おうか?」チラッ

 カウンターを放つ

禁書「ッ!! だ、だったらわたしも手伝うんだよッ!」

美琴「なっ!アンタは引っ込んでなさいよ!」

禁書「短髪こそ!「お客さん」なんだからゆっくりしてるんだよ!」

美琴「ムムムッ」

禁書「むぅ〜〜」

 両者ともつかみ掛らんばかりの攻防である。しかし……

姫神「ピーマン。切り終わった」

上条「サンキュー姫神」

 いつの間にか復活していた姫神に軍配は上がっていた。

禁書・美琴「「なんで、あいさ(アンタ)が手伝ってるんだよ(よ)!!」

黒子「………お二人ともタフですわね」
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/16(月) 22:12:34.83 ID:HKKAxlco
きたきたー
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 22:59:06.52 ID:GyrnbGY0
【一時間後】

 夕飯も食べ終え、小さなテーブルに五人が顔を突き合わせてお茶を啜っている。

黒子「さて、ひとごこちもつきましたし今日の「監視報告」ですが……上条さんの目から見て何か怪しい点はありまして?」

司会進行よろしく白井が立ち上がって面々を見回した後、まず上条に聞く。

上条「ん〜どうだろうな。俺は特に感じなかったけど……強いて言うなら「涼宮が元気すぎる」だな」

黒子「上条さん、真面目にやる気ありませんわね?………まぁ、その点は同意ですけども。コホン。わたくしとしてはやはり『何か隠してる』と感じましたわね」

姫神「私も。そう思った」

黒子「ええ、なんというか涼宮さん以外の面々特にキョンさんから、ですわね。確か「派手な力は見せないように」というのもキョンさんからの指示でしたわよね?」

上条「ああ。でもそれは「涼宮の歯止めが効かなくなるから」ってことだから、別に怪しむもんでもなくないか?」

得心がいかないと言った風の上条。

黒子「その「彼女と一緒に」なんですが………」

白井が言いよどむ。

黒子「なんと言うか……彼女に触れて瞬間移動したときの感覚が、いつもと違っていましたの」

上条「??? どーいうことだ?」

異能を使えない上条には分かりづらい説明である。

黒子「こう、いつもより座標の特定がスムーズというか、もっと遠くまで”飛べそうな“感覚”というか……いつも以上に力がみなぎる、といったところでしょうか」

美琴「アンタもなの?私もあの時、いつも以上に力が出ちゃって、加減まちがえちゃったのよ」

上条「加減してアレかよ……」

 昼間の惨劇を思い出したのか身震いする。

美琴「だから感覚がいつもと違ったの! っていうかアンタはそういうの無かったの?いつも以上に広範囲の能力を打ち消せそうだ、とか」

上条「いや? 全然」

黒子「役に立ちませんわね」

あきれた、といった顔の白井。

上条「ほっとけ」

禁書「ねぇそれって「はるひ」が短髪とくろこの能力を「増幅」したってこと?」
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:02:12.71 ID:GyrnbGY0
黒子「……そうですわね。そう考えても差し支えないでしょう」

姫神「ということは。あの人達SOS団はその『涼宮ハルヒの力』を学園都市で実験するために来た。ということ?」

美琴「かもしれない、わね。でもその割にはハルヒが開けっぴろげ過ぎなのよね……」

黒子「そうなのです。仮に『増幅能力』とでも言いましょうか……そんな『力』があれば、の話ですが……私達の『異能』に対して、あんなに喜んだり驚いたりするとも思えませんわ。それにあの方達は『一般人』ですのよね?」

上条「ああ、それは間違い無い……と思う」

姫神「私も。小萌から確認したけど。あの人達は間違い無く『普通の人』って言ってた」

美琴「じゃあ何? あの感覚はあたし達の調子が良くて偶々ってこと?」

黒子「そうとも思えません。間違い無く、いつも以上に力が溢れるような感覚でしたし……」

四人であーでもない、こーでもない、と唸っているとインデックスが何かに気付いたのかポツリと言った

禁書「……もしかすると、はるひは自分の『力』に気付いていないのかも」

四人「「「「え?」」」」

 四人の目がインデックスに注がれる

禁書「えと、魔術にはね? 自身の魔力を増幅させる為のアイテムっていうのがあるの」

禁書「例えば西洋魔術では『魔力を篭めた石』や、陰陽道では呪文を書き記した『符』。これらを身につけていると、それだけで自身の魔力の底上げが出来るの」

禁書「言ってみれば呪文だって自身を媒介にして魔力の底上げをしているようなものなの。だから……」

上条「人間自身が知らないうちに、その『増幅アイテム』になっていてもおかしくない。ってことか」

禁書「うん、生まれついてそういう『能力者』なのか、後天的に備わった『能力』なのかまでは分からないけど…」
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:16:11.70 ID:GyrnbGY0
 確かにそういう存在を上条当麻と御坂美琴は知っている。御坂妹達だ。
 総勢約一万人の妹達・・・・・・通称「シスターズ」
 ある事件によって上条当麻に助けられた御坂美琴のクローン。
 彼女達一人一人は『御坂美琴』ほどの力は無いが、彼女達独自で形成される「ミサカネットワーク(MNW)」を使い、全員の力を合わせれば『御坂美琴』に届かないまでも、それに似たような現象を引き起こすことが出来る。
 その力で上条当麻を一方通行との戦いで助けた事もあった。
 いやな考えだが一人一人を『増幅アイテム』と置き換えればインデックスの言う『人間自身が増幅アイテム』という存在も納得できる。

黒子「……なるほど。そう考えると色々と辻褄があってきますわね」

姫神「キョン君が「お願い」したのは。全力で力を使うと。危険過ぎるから。とか?」

黒子「ええ、元々『学園都市』の情報がある、無いにせよ。涼宮さんの『力』を理解していれば、わたくし達が彼女のそばで「能力」を使った時にどんなことが起きるか予測しづらいから、でしょうし」

黒子「あの方達が『交換留学』してきたのも、先ほど姫神さんが言った通り彼女の『力』の実験目的かもしれません」

黒子「それに高レベル『能力者』を近付けさせない処置も学園側か、彼らがソレを危険だと思ったから。と考えれば納得できますわ」

美琴「つまり……ハルヒは『増幅能力』をもっている」

黒子「ですが、彼女は自分にそんな『力』があるとは気付いていない」

姫神「SOS団は彼女の『力』を秘密にし。実験をする組織」

禁書「とうまの高校に来たのは危険を少しでも少なくするため」

 涼宮ハルヒには『願望実現能力』という破天荒な力が備わっている。
 今回、その力が働くであろうことはSOS団側からすれば予想して然るべきなのだろうが、彼女達は流石にそこまでは気付けない、とタカをくくっていた。というより、そんな反則的な力など想像すること自体まず不可能なのだ。
 だから彼らSOS団は一日目にして自分達の正体が暴かれる瀬戸際にいるなんて気付かない。この程度で気付かれるハズが無いと思い込んでいた。
 だが、さすがは数々の修羅場をくぐってきた猛者達と言うべきか、キョン達のわずかな隙や行動からほぼ正解に近い事実を当ててしまうのだから。
 そうして結論に納得しかける上条。だがそうなると少々おかしな点が出てくる。なんとなくその疑問を口に出してみる。

上条「なぁ……それってアイツらが『こっち側』の人間ってことにならないか?」

黒子「ですわね」

上条「なら、スパイもクソもないような気がするんだが……」

 それを聞いて本日何度目かの呆れた顔をする白井。
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:18:45.45 ID:GyrnbGY0
黒子「……上条さんは底抜けのお人好しですのね。いいですか? あくまで問題なのは彼らが『外部の人間』というところなのです」

黒子「確かに、この考えが正解なら学園側が正式に招待した正真証明の「お客様」です」

黒子「で す が、正式に招待した「お客様」なら『交換留学』という名目とはいえ、しかるべき警備体制や警護、監視を付けるはずです」

黒子「ところが今日一日、彼女達と行動を共にしましたが『警備員』や『風紀委員』が警護、監視を行った、という形跡は見られません」

黒子「監視カメラの映像等も初春からの報告では通常状態でしたし」

黒子「とにかく。余計怪しいと思うことはあれど、スパイ疑惑が外れた。というわけではありません。ですので引き続き、監視は続行させていただきますわ」

上条「ってお前ら、毎日会う気かよ!?」

黒子「必要とあらばそうしますわ。コトは『学園都市』の治安にかかわってきますから」

上条「あんな目にあってよくそんな立派なことが言えるもんだな。いやいや、上条さんは白井さんを見直しましたよ」

 白井の揺るが無き治安を守る心に感心する上条。しかし

黒子「それほどでもありませんわ。……つきましては上条さんには今後の活動費の面倒を見ていただこうかと」

 前言撤回。やっぱ最悪だコイツ。てゆーかお前らお嬢様なんだから貧乏人にたかるなよ!!などと不満をぶちまけようと思わず腰を浮かしたその時

『もういいッ! このアホキョンッ!』

 外の通路から涼宮ハルヒの怒ったような声とドアを派手に閉めた音がした
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:20:11.87 ID:GyrnbGY0
黒子「今の音は涼宮さん? ……確かキョンさんの部屋はこの階でしたわよね?」

上条「ああ」

5人は顔を見合わせ、そっと玄関から通路を覗いてみた。するとそこには肩を怒らせ歩き去っていく件の涼宮ハルヒの姿が。

黒子「なんでしょう?彼女、何か怒っているように見えましたけども」

禁書「きょんが怒らせたのかな?」

美琴「一体何をしたのかしら」

姫神「シッ! 誰か出てくる」

上条「あれは……朝倉と長門?」


朝倉『ごめんね。なんだか彼女に悪いことしたみたい』

長門『不覚』

キョン『別にかまわんさ。あいつがワケのわからんコトで怒るのはいつものことだ』

長門『………』

朝倉『……キョン君あんまり鈍感すぎるのもどうかと思うわよ?』

キョン『……そりゃどういう意味だ』

朝倉『知ーらない♪そのくらい自分で考えなさい?じゃ、また後でね。行きましょ長門さん』

長門『また後で』

キョン『オイ、後でって……行っちまった。ハァ、なんなんだ一体…ん?』


そこまで盗み見た時、キョンが上条達の方へ顔を向けた。御坂が急いでドアを閉める。
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:23:21.34 ID:GyrnbGY0
禁書「……覗いてたの、バレてない、よね?」

美琴「どうだろ。まぁ気付いてたって言ってこないわよ」

黒子「あらあら、キョンさんも中々どうして……」

姫神「あっちもあっちで色々あるみたいだね」

禁書「なんであーいう男の子って鈍感なんだろうね?」

美琴「まったくだわ。もうちょっとコッチの気持ち察してくれてもいいわよね」

黒子「殿方なんてあんなモノですわ」

姫神「白井さん。男の子と付き合ったことあるの?」

美琴「黒子にそんな相手いると思う?」

禁書「いなそう、だね」

黒子「当たり前です! わたくしはお姉様一筋ですわ!」

美琴「当たり前とか言うな! はぁ……あれ? あの馬鹿は?」

上条「お前ら……人の上で好き勝手言ってないで…早く、どい…てくれ……重すギェゥ!?」

美琴「だ、だだ、誰が重いってーのよっ!?」

禁書「そーだよッ!とうまッ!重いわけなんて、ないん、だよッ!」

姫神「女の子に。そういうこと。言うのは。どうかと。思う」

黒子「やはり、上条さんは、女の敵、ですわッ!」

 上条当麻の失礼な言葉を聞いて真っ赤な顔で踏みつける四人の少女。
 その手の趣味があれば喜びそうなものだが、あいにくと上条にそんな性癖はこれっぽっちもなかった。なので彼が感じるのは理不尽な痛苦のみ。

上条「いいから! 早く! どいてくれーーー!」

 やめ!? 踏みつけるなお前ら! 人間4人も乗ってりゃ十分重いっちゅーの!! つーかなんで俺がこんな目にあわにゃならんのだ!?
 あぁもう不幸だぁーーー!!
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:26:48.25 ID:GyrnbGY0
少々短いですが本日はここまで

>>113 読んでくれてありがとー

つぎのパートを投下したら次から更新遅くなるかもしれないです
ただ遅くなっても完結はさせますので長い目で見てやって下さい
ではまた〜
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/16(月) 23:28:51.56 ID:o6J0DkDO

投下出来なくても報告あると嬉しい
122 :あいちゃん [a]:2010/08/17(火) 12:17:35.44 ID:fcqFNUAO
>>120

とてもおもしろいです
期待して待ってる
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/17(火) 15:20:48.10 ID:QSytdXk0
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/18(水) 09:49:14.26 ID:.cK8/U.0
ここでは古泉も能力持ちになるのか?
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/18(水) 20:51:25.54 ID:vnK16hI0
おばんです>>1です

>>121 週1〜2くらい空くようなら生存報告は入れます

>>122-123 あざっス!

>>124 その辺は話の中でやって行こうと思ってます

では再開
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 20:54:09.56 ID:vnK16hI0
【夕刻・男子寮・キョン宅】

キョン「つ、疲れた…」

 ハルヒよ……嬉しいのはわかるがいくらなんでも初日から飛ばし過ぎだ
 黒子ちゃんなんか、テレポートのし過ぎで最後は倒れそうなくらい疲れてたし、こっちはコッチで朝比奈さんと、朝比奈さんを担いだ俺がへばって今日は解散ということになった
 ハルヒ曰く「情けないわね、有希や古泉君なんて平気な顔してるじゃない」とか言っていたが、こっちはあいにく普通の人間な上に朝比奈さんをオンブしてたんだ。人外どもと比べるな……鶴屋さんも平気な顔してたけど

キョン「あいつら大丈夫かな……」

 今日は何やら上条に用事があるらしく、3人とも上条の部屋に入っていくのを見て別れたが……しかし上条よ、3人も年下の女の子を連れ込んで年下趣味は無いと言われても信じられんぞ

 俺は上条の必死にいいわけする顔を思い浮かべ、含み笑いしながら今日から寝泊りする部屋へと歩を進めていった

 さて、一応材料は買ってきたわけだが……だめだ、とてもじゃないが晩飯作る気力なんて沸かない。さりとて、今からまた、上条を呼び出して弁当屋の場所を聞くのも忍びないし……
 どうしたものかと考えていると呼び鈴が鳴る
 誰だこんな疲れ果ててる俺の元にわざわざ来るヤツは

朝倉「ヤッホー夜這いに来たわよ〜♪」

キョン「帰れ」

 にべもなく切り捨てドアを閉める
 再び鳴らされる呼び鈴の音
 あーもうっ!なんだってんだっ?

キョン「疲れてるんだから、くだらない冗談は明日にしてくれ」

朝倉「もーあれくらいで情けないわねー。あ! 閉めるな! せっかくご飯作りに来て上げたのに」

 なんですと!?

キョン「……なんで?」

 俺はそっとドアを開けて聞く。空腹には勝てん

朝倉「一つ言っておかないといけないコトがあるのよ。そのついでに「以前」のお詫びもかねて、かな? どうせ材料買ったのはいいけど疲れてめんどくさい、コンビニ弁当ですませよう。とか考えてたんでしょ?」

 的確に俺の思考を読まないでくれ。というか人を殺そうとしといて“ついで”とはなんだ“ついで”とは
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 20:57:01.30 ID:vnK16hI0
キョン「申し出は有難いが、なぁ……」

 朝倉と密室で二人きり、というのは色んな意味でヤバイ気がする

朝倉「大丈夫、大丈夫。ほら、長門さんもいるでしょ?」

長門「……」

 む、まぁ長門も一緒なら安心か

朝倉「もう、だから「そんな気」は無いってば」

キョン「そうかい。ほら、二人ともあがれよ」

長門「お邪魔します」

朝倉「お邪魔しまーす」

朝倉には、ああ言ったが……正直助かった。朝倉と長門が来なかったら、今日はこのまま寝ていたかもしれん

朝倉「から揚げでいい?」

キョン「美味く食べられるなら、なんでもかまわんぞ」

長門「タルタルソースたっぷりで」

朝倉「はいはい」

 30分後食卓には、から揚げが山となって皿に盛られていた
 おい、なんだこの量は

長門「問題無い」

朝倉「普通よ? これくらい」

キョン「いやいやいや! あきらかに食べきれる量じゃないだろ!」

 ちょっとした山だぞ

長門「余裕」

キョン「マジデ!?」

長門「まじ」

 恐るべし、宇宙人の胃袋
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 20:59:16.35 ID:vnK16hI0
キョン「いや、しかし意外だな」

朝倉「私が料理できること?」

キョン「ああ、言っちゃ悪いがお前らに料理技能が備わってるようには思えなかったからな」

 以前、朝倉転校事件を調べに行った帰りに長門が持っていた弁当の袋を思い出す

朝倉「あら、元々私達にそんな技能は無かったわよ? これは私がちゃんと自分で練習して、勝ち取った成果なんだから」

キョン「そうなのか?長門」

長門「そう。私は自分で料理を製作することはできない」

朝倉「だって、あのマンションで3年も待機してたのよ? 暇つぶしにやってみたらこれが楽しくて楽しくて、ついハマっちゃったわ」

朝倉「今じゃ私が長門さんの食生活の面倒見てるくらいよ」

長門「朝倉涼子には感謝している」

朝倉「どーいたしまして」

 家事にいそしむ宇宙人……なんだかなぁ

キョン「しかし、今日は初日からえらい体験しちまったなぁ」

朝倉「確かにねー。特にあの御坂って子、凄かったわね。あれでも手加減してたんでしょ?」

長門「彼女の力は通常の人類の規格から桁外れている。普通の人間には不可能な行為」

キョン「やっぱあれが『開発』の授業の成果なのかねぇ」

長門「それだけではない。おそらく先天的な才能と血を吐くような努力の結果と推測する」

朝倉「そうそう。だからキョン君が頑張ってもあの領域にはなかなか到達できないと思うわよ?」

キョン「あんな凄い力欲しいとは思わん」

朝倉「そう? 男の子ってああいうのに憧れるもんじゃないの?「男子はみんな修行する」って涼宮さんも言ってたし」

キョン「なんの修行だ。なんの」

 とか言いつつ小学生の頃カメハメ波の練習をしたのは内緒だ
 みんなもやったよな?………っな?
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:01:43.32 ID:vnK16hI0
朝倉「そういえば私古泉君の『超能力』見た事無いんだけど、やっぱり美琴ちゃんみたいに凄いの?」

キョン「どうだろうな。以前カマドウマもどきを倒した時や、神人を相手にしてた時は凄いと思ったが……」

長門「現時点で古泉一樹との比較は困難とされる。彼女はまだ力の全てを明かしたワケでは無い」

キョン「そういやあれで「手加減」だもんなぁ……」

 俺は粉々に砕かれた石壁の惨状を思い出して軽く身震いする
 美琴ちゃんにはなるべく怒らせない方向で接しよう……

キョン「そういえば何か用事があったんじゃないのか?」

朝倉「あーそうそう、忘れるところだったわ。実は少し困った事態が発生したのよ」

キョン「困った事態?」

 またハルヒが何かやらかしたとかじゃないだろうな

長門「違う。私たちの力が制限された」

キョン「な!?」

朝倉「そうなの。この「学園都市」に来てから精度が極端に落ち込んでいるのよ」

長門「簡単に言えばこの都市の能力者達から“ジャミング”をかけられている」

キョン「なんでまたそんなコトに……まさか俺達の正体がバレたのか!?」

朝倉「ううん、そうじゃないの」

 朝倉の言葉にほっと胸を撫でおろす。でも一体全体なんでそんな事態に?

長門「能力者達が無意識に発する“力場”と私達が使う情報処理能力が互いにぶつかり合い……」

 まて。もうちょっと分かりやすく言ってくれ。

朝倉「私達が能力を使おうとすると、この都市に住んでる学生達から出る「見えない力の波」が邪魔をするのよ」

 おいおい、それってかなりまずいんじゃ……
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:03:52.98 ID:vnK16hI0
長門「そうでもない。あなた達を守る分には支障をきたさない」

朝倉「精度が落ち込んだっていっても、そこそこの改変処理くらいなら問題無い程度だしね。ただちょっと……ね」

 言いにくそうに朝倉が言葉を濁す

キョン「ハッキリ言ってくれ」

長門「もし今、涼宮ハルヒによる大規模な情報改変が起きると私達には対処できない」

キョン「それって……」

 最悪の事態を考えて青ざめる。ちょっとした旅行のせいで世界が崩壊とか死んでも死にきれんぞ

朝倉「あー大丈夫大丈夫。一応この都市から離れれば元の様に使えるみたいだし、それに彼女今ままでに無いくらいご機嫌でしょ?」

朝倉「当分大きな情報改変が起こらないだろうってのが私達が出した見解」

 む、まぁそう言われればそうだ。確かにハルヒの上機嫌ぶりはちょっとやそっとじゃ落ち着かない気もする。しかし不測の事態が起こらないとも限らないわけで

朝倉「大丈夫大丈夫。そうそう悪いことなんて起きないわよ」

キョン「しかしだな朝倉」

朝倉「あーもう! 今考えてもどうしようも無いコトをウダウダ考えないの! 悪いことは起きてから考える! あんまり心配ばっかりしてると天パになっちゃうわよ? ほら、ご飯食べちゃいましょ。せっかく作ったのに冷めちゃうわよ?」

 なるか!
 しかし朝倉の言うことにも一理ある。今どうしようもならないコトをいつまで考えても答えなんて出やしない。ならいっそのこと流れに任せてみる、というのも一つの手段だ……多少、いや大分楽観的な気もするが
 とりあえず今は目の前のから揚げの山を片付けることだけ考えるとしよう
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:07:19.15 ID:vnK16hI0
更に30分後

キョン「あー美味かった。ご馳走様でした」

長門「ご馳走様」

朝倉「お粗末様でした」

 山盛りのから揚げのほぼ全てが長門の胃袋へと消えていった
 こんな小さな体になんであの量が入るんだ……ブラックホールでも仕込んでじゃないだろうな

朝倉「それじゃお皿洗っちゃうわね」

キョン「あー、いや。それは俺がやるから。二人は茶でも飲んでてくれ」

 さすがにご馳走になって、洗い物までやってもらうのは気が引ける。俺が立ちあがって皿を運ぼうとすると

朝倉「いーの。いーの。「お詫び」もかねてって言ったでしょ?キャッ!?」

キョン「危ない!」

 足元に置いてあった炊飯器に、朝倉が足を取られて転びそうになるのをとっさに抱きとめる
 あ、意外と華奢だコイツ……しかも柔らかい

朝倉「あ……ゴ、ゴメン」

朝倉が謝る。と同時に玄関のドアが勢いよく開けられた

ハルヒ「キョーン! 団長様がわざわざご飯作りにやってきてあげたわよーっ! べ、別に勘違いしないでよね! アタシの手料理食べてもらいたいとか、今日は飛ばしすぎたなー、とかじゃなくて団員の健康管理も団長のつと、め…だ、から……なんで、朝倉さんがココにいるの?」

キョン「え、や、なんか飯、つくってくれたから?」

ハルヒ「フーン……それで? なんで、二人は、抱き合ってるの?」

 言われて気付く。俺と朝倉はちょうど抱き合ってる形のまま、固まっていた。
 とっさに離れる俺と朝倉

キョン「いや、待てハルヒ。別に抱き合ってたワケじゃなくだな、朝倉がたおれグォア!?」

ハルヒ「もういいッ! このアホキョンッ!!」

 俺は言い訳も出来ず、ハルヒに何かを顔面に投げつけられそのまま倒れる
 ドアがけたたましく閉められた音を顔に乗った何かごしに聞く
 どうやらハルヒはそのまま帰ってしまったようだ
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:08:00.59 ID:vnK16hI0
朝倉「あちゃーもしかしてやっちゃった?私」

長門「やっちゃった」

朝倉「ですよねー」

長門「涼宮ハルヒに状況の説明を推奨する」

朝倉「ええ、そうするわ。長門さんも付いて来てくれる?」

長門「了承した」

朝倉「と、言うわけで私達コレでお暇するわね。キョン君」

キョン「あ、ああ」

 なんとか立ちあがって二人を見送る

朝倉「ごめんね。なんだか彼女に悪いことしたみたい」

長門「不覚」

キョン「別にかまわんさ。あいつがワケのわからんコトで怒るのはいつものことだ」

俺は顔をさすりながら言う

長門「………」

朝倉「……キョン君、あんまり鈍感すぎるのもどうかと思うわよ?」

キョン「そりゃどういう意味だ?」

朝倉「知ーらない♪そのくらい自分で考えなさい?じゃ、また後でね。行きましょ長門さん」

長門「また後で」

キョン「オイ、後でって……行っちまった。ハァ、なんなんだ一体。ん?」

 別の部屋のドアが閉まるのを確認する
 確かあそこは上条の部屋だったな……ということは今のやり取り、全部見られてた?
 ま、別にいいか。特に問題は無いハズだ。正体がばれるような会話なんてしてなかったし
 しかしハルヒのヤツ、何であそこまで怒ったんだ?

 ふと部屋の中を見るとスーパーの買い物袋が転がっていた。中身は人参、ジャガイモ、牛肉と、糸こんにゃく……肉じゃがの材料かコレ?
 俺はそんな凝った料理なんて作れないし、朝倉のはから揚げだった。ということは……ハルヒのかコレ
 そこで俺はハルヒが怒った理由にふと、思い当たる
 ………そうか。わざわざ団長様自ら料理を振る舞いに来たのに出番を朝倉に取られたからすねたのか……やれやれ、小学生かアイツは
 うーむ、これどうやってなだめよう……あ、それは朝倉達の役目か。そうとわかったら片付けて風呂入って寝よ寝よ
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:10:32.77 ID:vnK16hI0
【深夜・男子学生寮・上条宅】

 上条当麻の目の前で全裸の少女達が痴態を繰り広げている。
 インデックスはその未熟な肢体を押し付けるように彼に抱き付き、首筋をしきりに甘噛みしている。
 御坂美琴は後ろからしな垂れかかる様に抱き付き、彼の耳をしきりに舐めている。
 白井黒子と姫神秋沙は二人がかりで彼の分身を争うようにその舌と口で攻めている。
 ふいに上条当麻がその二人の淫らな行為を止めさせる。
 少し残念な顔の二人。まだ食べたり無い。そんな顔だ。だがそれと同時に熱っぽい顔で彼を見上げる。
 最初はインデックスから。
 彼はそう言うと未だ甘噛みしている少女の小さな唇に己の唇を重ねると、淫猥な音を啜らせて激しくむさぼる。
 十分にむさぼり尽くした。そう判断すると彼女の腰を掴み、己の分身をあてがうとゆっくりと……

禁書(早く!早く!)

 少女が急かす。慌てるなと彼は言い聞かせるが

美琴(ちょっと、早くしないさいよ!)

姫神(いそいで)

 何故か御坂と姫神も急かしてくる。怪訝に思ったその瞬間

禁書「いい加減ッ!起きろーーーッ!!」

上条「っっった!?」

 目が覚めるとインデックスが上条当麻の腹の上にいた。どうやら夢を見ていたらしい。
 ……なんつー夢だ。上条さんひょっとして欲求不満?
 そんな下らない事を考えつつも自分の状態を確認してみると……まんざらでもなかったようだ。
 上条当麻、健全な男子高校生であった。
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:12:14.39 ID:vnK16hI0
美琴「やっと起きたわね」

姫神「いつも。こんな感じなの?」

禁書「そーだよ。とうま寝起き悪いもん」

 未だ寝ぼけ眼の彼を尻目に好き勝手言っている三人。

上条「ぬかせっ! おまえこそ寝起き悪いじゃねーか!」

美琴「規則正しい生活してない証拠ね」

上条「ほっといてくれ。ゲッまだこんな時間じゃねーか。なんだよ、お前らこんな時間に……トイレか?」

美琴「っなワケあるか! 動きがあったのよ!」

姫神「声が大きい」

上条「動き?」

姫神「うん。キョン君と古泉君。それから他の団員も。どこかに集まってるみたい」

美琴「今、黒子があいつらの後つけてるわ。早くおいかけましょ」

 なんで、御坂と姫神がここに……あ、そうか。あの後白井が「寮には連絡してありますので、今日はこのまま監視続行ですわ」とか言って、泊まることになったんだっけ

上条「あいつらこんな時間に集合とか……何かあったのか?」

美琴「わからないわ。でも、こんな時間に集合だなんて怪しくない?」

姫神「今白井さんから連絡入った。昼間の公園にほぼ全員集合してるって」

美琴「こんな時間に? ますます怪しいわね……」

禁書「とりあえず行ってみようよ」

上条「だな。ここで待っててもわかんねーだろうし」
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:16:40.47 ID:vnK16hI0
【深夜・公園】

 古泉に話があると叩き起こされ、眠い目をこすりながら公園に着いていくとハルヒと鶴屋さんを除くメンバーが既に集合していた
 二人がいないということは……

古泉「本日午前0時『閉鎖空間』が発生しました」

 やはりハルヒ関連だったか

キョン「そうかい」

古泉「おや? 淡白な反応ですね」

キョン「まぁ心当たりがあったからな」

古泉「やはり先ほどのやりとりですか……よろしければ、詳しく聞かせていただけると嬉しいのですが」

 俺はかいつまんで古泉に説明する

古泉「つまり、涼宮さんは「すねている」と?」

キョン「そうだろ。まったく小学生じゃあるまいしあの程度で……」

喜緑「……聞きしに優る鈍感っぷり、ですね」

朝倉「やっぱりそう思う?」

みくる「あ、あはは」

長門「……」

 え、違うのか?俺はてっきり出番を取られたからと……

古泉「まぁ、その件について今はいいでしょう。朝倉さんの説明で落ち着いたのか、幸い『神人』が現れた形跡も無いようですし」

キョン「なら何が問題なんだ? こんな時間に呼び出して」

古泉「ええ、皆さんに集まって頂いたのは……実は『閉鎖空間』がいつもと違うのです」

キョン「どういうことだ?」

古泉「あちらをご覧下さい」
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:19:02.24 ID:vnK16hI0
 そう言われて、古泉が指し示す空を見上げる
 そこには、いつもと変わらない星空が瞬いているが……なんだ? 夜の色が回りに比べて「濃い」ような……

古泉「ええ、その通りです。『閉鎖空間』が視認できます。とは言っても、よほど注意して見ないと判らない、くらいですが」

 おいおい、そうは言ってもマズくないか?これ

古泉「ええ、注意して見ないと判らない。とは言っても我々にとって面白いことではありません」

キョン「いつもみたいに消せないのか?」

古泉「どうでしょう?『神人』のいない『閉鎖空間』の消し方は彼女の機嫌次第ですし、今までもそれほど害があるわけではないので放置していました」

キョン「……つまり消し方なんてわからん。と?」

古泉「情けない話ですがその通りです」

キョン「なんてこったい……しかし、なんで今更『見える』ようになったんだ?」

古泉「それについて、ですが僕と長門さんの見解では「環境の違い」というのが概ねの予想です」

長門「『学園都市』には様々な『能力者』達がいる。彼らの無意識下の超常能力が知覚滞力場と干渉し、涼宮ハルヒの『能力』と混ざり合い、現在のような現象が発生しているものと推測する」

喜緑「つまり、涼宮さんの『閉鎖空間』がこの地の『超能力者』達の発する波によって、『形』を認識できるようにした、ということです」

 はい、まったくわかりません

朝倉「簡単に言えば、今まで『砂埃』で見えなかった『看板の文字』が『風』で流されて『見える』ようになってきてるのよ」

 つまり
 『砂埃』が今まで『閉鎖空間』を隠してきた(見えなくしていた)モノで
 『看板の文字』が『閉鎖空間』
 『風』が『超能力者』達の力の波動
 ってことか?

朝倉「よくできました。ま、厳密に言うと違うんだけどね。それで納得しといて」
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/18(水) 21:19:31.49 ID:vnK16hI0
キョン「んじゃ何か?あれを「見えないように」するには、この都市の『能力者』全員をどっかに行かせないとダメってことか?」

古泉「それが出来れば手っ取り早いのですが……さすがに「機関」の力も及ばないのでそんなことは不可能、ですね」

 及んでたらやるのか

古泉「平和のためです」

 おいおい

古泉「冗談です。さすがに「機関」にもそこまでの力はありません」

キョン「そうかい。しかし……アレ、どうするよ?」

古泉「そうですね……僕としてはなんとかして解消したいところですが……」

長門「待って、誰かいる」

みくる「ふぇ?」

朝倉「そこっ!」

 朝倉が小石を草むらに投げつける

??「あだっ!」

??「ああっ大丈夫? とうま」

??「このくらい避けてもらいたいですわね」

??「人を盾にしといて言う事か!」

??「オホホホ」

??「……白井さん。ひどい」

??「いつまでも馬鹿やってんじゃないわよ!」

 出てきたのは上条以下、昼間の面々だった
 今の話……全部聞かれてた?
 それって色々とやばくないか……
138 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/18(水) 21:22:47.76 ID:vnK16hI0
本日はここまで
諸事情により次の投下まで日にちが空いてしまいます
なるべく早く投下できるように頑張ります
ではまた〜
139 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/18(水) 21:26:57.02 ID:vnK16hI0
>>128 まちがえてるぅぅううう

朝倉「だって、あのマンションで3年も待機してたのよ? 暇つぶしにやってみたらこれが楽しくて楽しくて、ついハマっちゃったわ」

朝倉「だって1年も待機してたのよ? 暇つぶしにやってみたらこれが楽しくて楽しくて、ついハマっちゃったわ」

脳内変換お願いします……
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/18(水) 22:24:17.49 ID:b1.3HoYo
ハルヒ読んだ事ないがキョンの解説がくどいな
こんなもんか?
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/18(水) 22:36:35.64 ID:GPtyZoAO
イイヨー
下脱いで待ってる
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/18(水) 22:52:25.67 ID:U8Rf4sAO


俺もカメハメ波とか霊丸とかフタエノキワミとか鼻毛神拳とか修行したぜ
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/19(木) 04:44:26.10 ID:/1trW.s0
>>142
鼻毛真拳はねーよwww
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/19(木) 04:45:53.71 ID:/1trW.s0
ageてしまった…だと……?
145 :あいちゃん [a]:2010/08/19(木) 10:59:31.37 ID:c8xLrcAO
>>138

続き待ってる
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/19(木) 22:56:59.48 ID:OFcdxZo0
>>138
乙。
待ってるぞ
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/19(木) 23:05:50.05 ID:x42wiwAO
>>140
ハルヒ読めないぜお前ww
148 :あいちゃん [a]:2010/08/20(金) 09:45:15.99 ID:2fAV/gAO
続きマダー?
149 :あいちゃん [a]:2010/08/20(金) 17:59:40.09 ID:2fAV/gAO
>>138

頼む。早くしてくれ、早くしてください、早くしろやボケの3段活用!?
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/20(金) 21:17:56.42 ID:Kl9vrT2o
名前欄に自分の名前入れちゃう人って……
151 :あいちゃん [a]:2010/08/21(土) 00:19:44.17 ID:upS1LwAO
>>150

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ

黒い翼
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/21(土) 01:30:29.66 ID:d8CwfCU0
>>151
なにそれこわい
153 :あいちゃん [a]:2010/08/22(日) 00:16:04.54 ID:vjlv5sAO
続きマダー?
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 15:51:47.15 ID:JSKNQbI0
待ってるぞ
155 :あいちゃん [a]:2010/08/22(日) 17:33:59.21 ID:vjlv5sAO
早くキテェェゥェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ、早くこいよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ、早くこいやヴォケェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェの3段活用!?
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/22(日) 20:27:29.51 ID:oM6w3jk0
>>155
少し前のレスぐらい嫁よ
諸事情で少し日にち空くって書いてあるだろ
157 :あいちゃん [a]:2010/08/23(月) 00:10:04.32 ID:FryY8wAO
>>156
おお、スマンスマん。
ついつい取乱して黒い翼出しちまった
自分リア充なもんで (テヘッ)
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/23(月) 00:48:35.33 ID:IoUSKdgo
夏厨を装った釣りかと思ってID末尾見たら真性の[ピーーー]だった
159 :あいちゃん [a]:2010/08/23(月) 13:36:49.42 ID:FryY8wAO
>>138
続き待ってるよ〜
160 :うんこ [tjgwtjtwujgjwtmjdtgjwjajmwtjmhjtga]:2010/08/25(水) 20:37:23.77 ID:9DLiDQAO
おいいい加減にしろ
いくらなんでもおそすぎるぞ 何日待ってると思ってんだ 少々日がんばって空くっていってもこれはないだろコラ

みんな待ってんだろ!? てめぇの力はなんのためにあるってんだ!? 履き違えんじゃねえぞ!! 俺達を救うためにあるんだろうが!! そろそろ動こうぜ!!
ーーーーー魔術師!

いいぜ、てめぇがいくら人を待たしても平気ってんならーーーーーーまずはその幻想をぶち[ピーーー]!!
161 :Wikipedia [m-a0mgmg0hmgmptpmgmatjw.jt0@t.mw.g]:2010/08/25(水) 20:41:33.53 ID:9DLiDQAO
こっから先は一方通行だァ!! 侵入は禁止ッテナァ!
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:57:38.97 ID:74G2Wpgo
変なのがわいたな。
残念。
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 20:57:45.07 ID:GYNnL.2o
何ヶ月も放置されてるわけじゃねーんだから待てよ
164 :Wikipedia [pt.t.a.at.atw.t0.g..wt.atwa0ta]:2010/08/25(水) 22:09:08.47 ID:9DLiDQAO
>>162
いいぜ、てめぇが俺の事を変っていうんならーーーーーーーーーーーーまずはその幻想をぶち[ピーーー]!ってミサカはミサカは…‥
165 :木ィ原くうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん [tku0nwt0t0t]:2010/08/25(水) 22:14:38.07 ID:9DLiDQAO
木ィィィィィィィィ原くうぅぅぅぅぅぅん
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 22:18:21.76 ID:34hveeQ0
こいつ今から無視しよう
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:19:13.77 ID:rf4VkAAO
>>164
やかましいな…(-д-;)
「じぇい」の彼(彼女?)の方が断然ましだったよ。じぇいじぇいww

とにかく>>164 おまえは少し静かにしてなさい。ウザイわ。
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:19:34.42 ID:wrr0JQMo
透明あぼーんですっきり
169 :あいちゃん [a]:2010/08/25(水) 22:47:44.01 ID:9DLiDQAO
>>164
少し黙ろ?
ね?
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:48:47.01 ID:HTnOMDco
>>169
IDって知ってます?
171 :木ィ原くうぅぅぅぅぅぅん [tjmtjdwt0jjmujnj]:2010/08/25(水) 22:50:20.04 ID:9DLiDQAO
>>167
ムリムリムリ無理なんですよぉ 俺が黙る? ありえねーだろボケが くせぇよ[ピーーー]よ
人を批判することっしか脳のない虫wwwwwwww

ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
172 :ゆりゆなやはをなは [a]:2010/08/25(水) 22:51:53.76 ID:9DLiDQAO
>>170
知るかボケ しゃべんなカスwwwwwwww
173 :あか [a]:2010/08/25(水) 22:54:17.81 ID:9DLiDQAO
みんなー虫除けスプレー持ってこいゴミ共 くせぇ虫がいるんで頼みますよー
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 22:56:35.32 ID:rf4VkAAO
>>169
いい加減しろ┐('〜`;)┌
>>160 >>161 >>164 >>165 は、全てオマエって バレてるんだよ…(-д-;)バカか
175 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/08/25(水) 22:57:41.96 ID:cWZQ8w20
PCに触れないので携帯からおばんです>>1です
1週間たったので生存報告しにきました

次パートの骨組みはある程度出来ているのですが肉付けに手間取る&諸事情のせいで作業ががが
楽しみにされている方には申し訳ないのですが投下はもう暫く先になってしまいそうですスミマセン

また>>1にも書いてある通り遅筆なのでまったりとお待ち戴けると幸いです

では本日はこの辺で〜
したらな!
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:00:20.99 ID:if5sl.Uo
まってるんだよ
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:01:17.41 ID:74G2Wpgo
>>175
生存報告してくれるだけで嬉しいよ。
制作なんだしマターリ進行でおk
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:07:52.47 ID:HMj3Lywo
>>175
のんびり楽しみにしてまーす!報告ありがとう!
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:13:14.28 ID:rf4VkAAO
>>175
楽しみに待ってます!
おやすみなさい(-.-)zzZ
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/25(水) 23:20:10.01 ID:34hveeQ0
荒しに負けるな!
181 :くせぇ [a]:2010/08/25(水) 23:29:50.85 ID:9DLiDQAO
現実逃避してるオタクは消えろ
182 :餃子 [a]:2010/08/25(水) 23:33:31.81 ID:9DLiDQAO
>>174
現実逃避してるオタクが。 きめぇよ。

じゃぁなオタクてめぇのことは2秒ぐらいは忘れないからよぉ
183 :餃子 [a]:2010/08/25(水) 23:36:42.37 ID:9DLiDQAO
現実逃避してるからこんなとこに依存してんだろ?
だからオタクなんだよwwww
悪ぃ本音でちゃったwwww
てめぇと違って俺はリア充なんだよここには暇つぶしにきてるだけだから
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:39:24.63 ID:ur7Javwo
IDすら分からない痛い子……
スルーがいいんだろうけどレス消費されるのはウザい。
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:44:28.86 ID:rf4VkAAO
>>164さんの言う通りに
頑張って無視していこう…。
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/25(水) 23:46:45.94 ID:rf4VkAAO
>>185
しまった…アンカ間違ってた。
×:164 ○: >>166さんだったさ
187 :あいちゃん :2010/08/25(水) 23:50:57.18 ID:9DLiDQAO
>>183
荒らしはやめろ
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 00:45:21.23 ID:V63APk2o
>>175
生存報告ありがとう
期待しながらまったりと待ってます
189 :166 :2010/08/26(木) 01:09:21.56 ID:GT89kMA0
無視するといったがどうしてもこいつが気の毒だ。
あいちゃんさん。名前のとこの一番右にIDってありますよね?
あなたといままでの荒しのIDは全て[9DLiDQAO]なんです。
IDというものは日にちが変わるまでは変わらず、自演防止に使われます。
あなたが荒しをして別の名前でやめろなどといっても、IDが一致している限り誰からみてもあなただとわかるんです。
このまま無視して荒しを続けるきなら止められませんが、このスレにいる限りあなたはこの自演ネタで叩かれ続けるでしょうね。
これでもまだオタクの現実逃避といいますか?
いい加減現実を見ましょう。
ここにあなたの味方はいません。
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 01:14:31.50 ID:8gYTLoAO
釣り宣言が来たら笑う
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 05:18:00.68 ID:M1cTZcSO
釣り以外ありえないだろ…
本気でやってんのだとしたら正直痛々しいってレベルじゃない
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 06:41:40.20 ID:LvtOKUY0
>>175
おk
まったりと待ってます
193 :あいちゃん [a]:2010/08/26(木) 08:21:54.14 ID:qIudKMAO
すいません
荒らしはもうしません 許してください
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 09:34:22.27 ID:E3g2cW20
>>175
待ってるよ!
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 15:44:35.51 ID:x3AOG.Ao
>>193
今更謝るとかもう遅いわ
まぁまずのそ名前欄に名前書くの止めろよカス
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 18:10:41.39 ID:JVa/ijk0
のそ…

あいちゃんとか言う奴のせいで>>1が書くスペース20レス以上も潰されてしまいましたね!
197 :あいちゃん [a]:2010/08/26(木) 19:48:38.16 ID:qIudKMAO
いや、そこは本人の自由だろ
荒らししたのはちょっとした出来心でやったわけで反省してる
実際他のサイトでも仲間複数で荒らしやってたからな
でも名前書くのとかは俺の自由だろ?
それぐらいの人権もないのか俺は?
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 19:52:11.75 ID:dBGVm0Yo
荒らしうざい消えろ 終了
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:03:52.73 ID:M1cTZcSO
すみません超キモいです
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 20:05:38.94 ID:ed7AHAk0
2chでコテハンは総じて嫌われてるから止めた方がいいんじゃない?
荒らしちゃってるし・・・
面倒事に巻き込まれてもいいって言うならそれでもいいと思うけど。
メ欄はsageって入れておいて貰えると助かるけど・・・まあいいや
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:07:15.61 ID:ed7AHAk0
自分が入れてなかった
吊ってくる
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:09:41.78 ID:aJihcc60
>>197
荒らしに人権も自由もねーだろ
馬鹿かよお前

ああ、馬鹿だったか
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:18:21.72 ID:JmcBL.AO
>>201よ 気にするな!
 俺なんて…俺なんて今のIDが…orz
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:18:36.85 ID:GWeBdBMo
3レスめでNGにぶち込んどいた俺は勝ち組
205 :あいちゃん [a]:2010/08/26(木) 20:41:34.53 ID:qIudKMAO
>>202
たかがケータイのスレッド荒らしたくらいでピーピー言ってんじゃねぇよ

ガキかよてめぇは
他にも荒らししてる奴なんてたくさんいるだろうがボケ
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/26(木) 20:49:31.53 ID:EjaxSESO
はやくこないかなー……と心待ちにしているんだよ!
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 20:51:25.51 ID:GT89kMA0
>他にも荒ししてる奴なんてたくさんいる
それ犯罪者のセリフだよ荒し君。
てか子供の言い訳じゃねぇかこのクソガキ!
死ね。氏ねじゃなくて死ね。
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 20:58:33.39 ID:JmcBL.AO
>>207さん アカン!
奴のこのままだと、奴の思惑通りになってしまう…なんとか無視していこう。
それを1番わかってるのは アンタじゃないか
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:20:30.73 ID:2nlTHp6o
発言には気を付けておけよ……
簡単に焼かれるぞ…

気長に待ってるぜ>>1
210 :あいちゃん [a]:2010/08/26(木) 21:39:03.53 ID:qIudKMAO
>>207
くだらねぇwwww
相手するのも疲れる ま、一応荒らししたのは謝るわ
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:45:51.97 ID:b5CWbKwo
そうか
満足したならとっとと消えてくれないかクズ野郎
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 21:56:54.37 ID:45eYWsco
真に待ってると言うのならレスを消費しすぎないほうがいいよな。
性質の問題かもしれないけど、謝ってるならあんまり過激なレスは控えた方がいいかな。>>1が書き込みためらっちゃうかもよ?
だから皆ももう少し冷静になろう!

213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:14:21.77 ID:N1pBoVoo
ここまで全部自演
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 22:51:03.40 ID:5WJd8gDO
なんだ自演か
215 :あいちゃん [sage]:2010/08/26(木) 23:33:47.32 ID:vcjjnQAO
みをなあいちゃんになれば良くね?
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 23:34:27.81 ID:JmcBL.AO
んなわけないわ!
確実に自演してんのは、荒し。「あいちゃん」って名乗ってるアホだよ
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:02:08.14 ID:naY95zU0
いい加減スルーしろよ、暖簾に腕押しなんだから
あんまりひどいようだったら(十分ひどいけど)そのときにどうにでもできるんだから
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 00:19:01.97 ID:.ldtvuQo
(・∀・)ジサクジエンデシタ
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/27(金) 00:28:10.63 ID:7Jk9VrA0
はいこっからスーパー荒し無視タイム発動!
荒しは孤独を味わえ
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/27(金) 22:09:35.87 ID:EsJMpxco
さっさと[ピーーー]ksg
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 04:46:19.71 ID:P3XOlASO
コケコッコーとミサ(ry
222 : [a<br>]:2010/08/29(日) 10:27:09.67 ID:Ny6bfAAO
おせえよくそが













ガキが
223 :ガキ [.a]:2010/08/29(日) 10:28:00.08 ID:Ny6bfAAO
荒らしきちゃったにゃーん


早く書いてちょんまげ
224 : [Ab]:2010/08/29(日) 16:59:53.55 ID:Ny6bfAAO
よし、このスレつぶそう
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 22:26:38.98 ID:YvIzDu6o
……この自演もあいちゃんの人じゃ……
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 22:38:30.47 ID:Nzv8Pe2o
>>225
触らぬ神に祟りなし。
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/29(日) 22:59:15.08 ID:YvIzDu6o
>>226
そうだねー……
228 :vipkにかわりましてgreeeeが投下します [sage]:2010/08/30(月) 09:56:31.73 ID:E4D4eUAO
続きまってる
229 : ◆DIyxlQ1fLY :2010/08/30(月) 17:05:02.17 ID:9dd2jxA0
おばん?です>>1です

なんとか次パートが出来たので投下します
お待たせして申し訳ありませんでした
230 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:05:46.51 ID:9dd2jxA0
【深夜・公園】

  草むらの影から御坂美琴を先頭に五人の人影が出てくる。その内の一人、上条当麻は運悪く白井黒子の盾となった(盾にさせられた?)せいで痛む額に手を当てている。

上条「いててて」

禁書「大丈夫?とうま」

上条「あぁ、お前と姫神は下がってろ」

  気遣うインデックスを尻目に姫神秋沙とインデックスの二人を後ろに下がらせ、SOS団に目を向ける。こんな時間に集まって何事か密会をしていた彼ら。いくら上条当麻がお人好しでもこれでは流石に怪しまずにはいられない。彼は御坂達の予想が当たってしまった事に内心溜め息を吐いた。

黒子「皆様こんばんわ。こんな夜分遅くに公園で密会とは随分と仲がよろしいのですわね? よければ、わたくし達も仲間に入れていただけませんか?」

美琴「なんだか随分と怪しい会話だったわね?」

白井黒子と御坂美琴が前に立ち、SOS団の面々に問う。彼らは彼らで長門有希、朝倉凉子、喜緑恵美里の三人がキョン達を守るかのように前に出る。

黒子「あらあら、婦女子の後ろに隠れるだなんて。随分と情けない殿方達ですわね?」

  白井黒子が挑発するように問うが

喜緑「その言葉、そのままお返ししましょうか?」

  ニッコリ笑って返された。

美琴「アンタもこっち来る!」

上条「わかったわかった。お前ら危ないと思ったらすぐ逃げろよ」
231 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:07:43.92 ID:9dd2jxA0
 彼の言葉に素直に頷くインデックスと姫神秋沙。本当ならすぐにでもここから避難して欲しい所だが一触即発のこの状態では無闇に退避させるわけにはいかない。彼らが何かしらの能力で攻撃でもしてくれば守るのが困難になる。ならば最初から近くにいてもらったほうが守り手側としてはやりやすかった。
 それにこちらには「第三位」と「レベル4」がいる。相手が第一位級でも無い限り、そうそう危険な事態にはならないはずだと上条当麻は考える。
 さて、一方のSOS団の面々はというと……

キョン「いや、これはその……そう! SOS団の打合せだったんだ!」

美琴「団長もいないのに?」

キョン「あーそのなんだ、ハルヒはちょっとヘソ曲げててな……」

 なんとか誤魔化せないかとキョンが頑張っていた。しかし……

黒子「では『閉鎖空間』と『古泉さんの能力』、『彼女の能力』、『我々にとっては面白くない事態』、『神人』とはなんでしょうか?」

キョン「それは……」

 白井黒子の突っ込んだ質問に口を濁らす。どうやらこれ以上彼が何を言おうと誤魔化すことは不可能らしい。

朝倉「最初から全部聞かれてたみたいね?」

上条「まぁ、な」

 それまで事の推移を見ていた無口な少女、長門有希が一歩前にでる。その意を酌んだのか朝倉凉子、喜緑恵美里も彼女に並ぶ。

長門「そこまで聞かれていたのなら、もうごまかせない」

キョン「おい長門! どうする気だ?」

長門「問題無い。彼らの記憶を情報操作する」

 その言葉に御坂美琴と白井黒子が体を緊張させる。不意に攻撃されても対処できるように。
 辺りにピンと張り詰めた空気が漂う。

上条「おいおい「記憶を操作する」なんて穏やかじゃねぇな」

喜緑「私達の会話を他人に漏らされるワケにはいきませんから」

美琴「それは『ハルヒの能力』に関係してるのかしら?」

喜緑「ええ」

 アッサリと答えられ、拍子抜けする御坂美琴。
232 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:09:04.64 ID:9dd2jxA0
美琴「……随分ハッキリと肯定するのね」

喜緑「この場の記憶は全て抹消させてもらいますから」

朝倉「キョン君達はそこにいてね? すぐに終わるから」

 その挑発するかのような言葉に御坂美琴は内心腹を立てる。

美琴「へぇ? あたし達も随分と舐められたもんね。昼間の「アレ」を見てそんなコトが言えるなんて」

彼女は既に臨戦体制だ。周囲には昼間彼女がそうしたように、火花がバチバチと爆ぜている。

朝倉「自分達だけが「特別」だなんて思わない方がいいわよ?」

朝倉(長門さん、この公園の周辺だけ「情報の遮断」は可能?)

 彼女達に目を向けながら小声で朝倉凉子は長門有希に話しかける。このまま戦闘を開始しては周囲の人間が集まってくるかもしれない。口ではああ言ったが昼間見た彼女達の「能力」鑑みれば、そうそう簡単にコトは進まないことくらいすぐ判る。そうなれば「交換留学」どころでは無い。

長門(現在作業中。しかし作業に支障がきたされている。彼女達を取り押さえながらの作業は不可能と思われる)

喜緑(彼女達の力は未知数。戦いながらの作業は諦めたほうがよさそうですね)

朝倉(とはいえ彼女の「超電磁砲」はやっかいよ。騒ぎになる前にカタをつけたいトコロだけど……簡単にはいかなそうね?)

長門(同意する。まずは彼女達の主力を封じることを提案する)

喜緑(そうですね。それが一番よさそうです。とりあえず最小限の情報操作の許可が通ったので最初に彼女を抑えましょう)

朝倉・長門((了解))
233 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:10:03.81 ID:9dd2jxA0
美琴「「特別」ね。その言い方だとアンタ達も何かしら「特別」を持ってるように聞こえるけど?」

 朝倉凉子に応えながら彼女達も小声で作戦を練る。

美琴(黒子、全力で行くわよ)

黒子(ですがお姉様!?)

美琴(わかってる、加減くらいするわよ。でもあいつらの能力が何かわかんない以上こっちも本気でやらないと足元すくわれるわよ……アンタは援護に回って)

上条(おい! 二人で大丈夫なのかよ!?)

美琴(相手が何なのかわかんない以上アンタは後手に回るしかないでしょ! 拳銃とか出されたらどうすんのよ?)

上条(う……わかった)

黒子(了解しました。ではわたくしとお姉様が前衛、上条さんは状況を見て援護を)

美琴(可愛いからって手ぇ抜くんじゃないわよ?)

上条(わーってるよ。んなこと)

美琴(……どうだか。二人ともOKね? 行くわよッ!)
234 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:11:50.11 ID:9dd2jxA0
朝倉「フフフ、さぁ? どうかしらね?」

 クスクスと笑いながら朝倉凉子達も構える。いつでも対処できるように。

美琴「あっそう。そんじゃとっとと大人しくなさいっ!」

先手必勝。そう言って彼女から電撃の槍が放たれる。しかし、朝倉凉子もそれは予測していたのかヒラリと見事な後方宙返りで避ける。その動きは常人がするように小さなモノではない、軽く二、三メートルはあろうかの大ジャンプだった。驚く御坂美琴と白井黒子。だがそれも一瞬。

美琴「黒子ッ!」

 御坂美琴が叫び、意を汲んだ白井黒子がその隙を狙って瞬間移動で朝倉凉子の背後に現われる。普通の人間なら空中で身動きなどとれる筈が無い。しかし

朝倉「ざんねーん。それも予測済み♪」

黒子「ッ!?」

 ジャンプした朝倉凉子を背後からそのまま組み伏せようと手を伸ばした白井黒子だったが、彼女は「もう一度空中で後方宙返りをして」白井の背後をとる。ありえない動きに一瞬固まる白井黒子。このままでは逆に組み伏せられてしまう。だが

美琴「させるかぁ!」

 御坂美琴が朝倉凉子目掛けてもう一度電撃の槍を飛ばす。だがそれもさらなる空中ジャンプで避けられてしまう。

朝倉「長門さん今よ!」

 それと同時に朝倉凉子が叫び、それまで機を窺っていた長門有希と喜緑恵美里が恐ろしい速さで突っ込んでくる。こちらも常人ではありえないスピードだ。

美琴「なめ、るなぁッッッ!」

喜緑「ッ!?」

長門「ッ!」

 間を詰める二人に対して放射状に電撃を放つ。捕えた! と思いきや喜緑恵美里はとっさにしゃがんで回避。長門有希はクルリと前方宙返りで避ける。その距離五メートル。十メートル以上の開きがあった筈なのに彼女達は一瞬で五メートル以上の距離を詰めてきたのだ。
 だが驚いている暇は無い。一瞬の隙をついて続けざまに電撃を打ちつけようとする。が、二人は止まらない。長門有希はまるで空中に壁があるかのように中空を蹴り、そのまま彼女に向かって突っ込んでくる。喜緑恵美里は低い姿勢のまま地を這うように間合いを詰める。
 空中から襲いかかる長門有希の拳を真横にステップして紙一重でなんとか避ける。

美琴「くっ!」

 だが避けた先には喜緑恵美里。真正面から彼女が突っ込んでくる。回避は不可能。

喜緑「あなたは少々やっかいなので先に眠っていてくださいね」
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 17:12:37.82 ID:282l45Qo
待ってたぜ!
236 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:14:33.84 ID:9dd2jxA0
上条「させるか、よっ!」

 それまで驚いているばかりだった彼だが仲間の危機を見るやいなや、とっさに御坂美琴をかばうように前に出る。突っ込んできた喜緑恵美里の勢いそのままにカウンターで殴りかかるが……

上条「ぶはっ!?」

 それも寸前で避けられ腹にひざ蹴りを入れられる。そのまま崩れ落ちる上条当麻。

美琴「ッ!こん、のッ!!」

 御坂美琴は喜緑恵美里に向かって至近距離から電撃をもう一度放つが既に喜緑恵美里と長門有希は距離をとっていた。

美琴「大丈夫!?」

 正面の三人から目を話さずに上条当麻の様子を窺う。

上条「あぁ何とか、な……しかし、なんつー動きするんだよコイツら」

黒子「おそらく彼女達の能力は「肉体強化」のレベル4クラスなのでしょうが……それではあの「空中ジャンプ」の説明がつきませんわ。いったいどういうことですの?」

 先程の攻防から離脱した白井黒子も彼らの元に戻ってきていた。若干混乱気味である。
 後輩のその言葉を聞いて御坂美琴は考える。肉体強化能力を持っているのなら、あのありえない運動量の説明はつく。だが彼女が言うように肉体強化能力では「空中ジャンプ」の説明がつかない。

美琴「考えられるのはあいつらの中にもう一人能力者がいて、影からサポートしているってくらいだけど……」

 そう言って三人の後から遠巻きに今の攻防を見ていた残りの面々を見据えるが

キョン「古泉! しっかりしろ! 古泉ぃぃぃいいい!」

古泉「フフ、僕としたことが流れ弾ならぬ流れ電撃に当たるとは……どうか墓前には「紅のスーパーボール ここに眠る」と添えて下さい」

朝比奈「ほえ〜」

キョン「よし。大丈夫みたいだな」

古泉「んっふ」

 流れ電撃を避けるのに必死でこちらの攻防を気にしている暇は無いように見える。

黒子「……どうにも緊張感が削がれますわね。あの方達を見る限りとてもこちらに割って入ってる様には見えませんわ」

美琴「だとすると……「多重能力者」なのかもね」

黒子「まさか!?ありえませんわ!」

 多重能力者。言ってしまえば一人の能力者が複数の能力を操ることだ。元来能力は一人につき一つなのがこの都市での常識だ。詳しい説明は省くがコレは人間の脳の性質上どうあっても克服できないコトだと言われている。だが

美琴「黒子忘れたの?木山先生のこと」

 彼女の言葉で白井黒子は思い出す。以前、御坂美琴が木山春生を止めるために彼女と戦った時の話を。
 その話によれば木山春生はまるで「多重能力者」のように風を、電気を操り、更には能力で爆弾まで作り出したそうだ。だがそれは「多重能力」ではなく「幻想御手」の副産物を応用した「多才能力」だった。
237 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:16:41.07 ID:9dd2jxA0
黒子「……「多才能力者」ですか。確かにそんな事件もありましたがアレは」

美琴「そう「幻想御手」はもう無いし、ここじゃ能力者達が意識不明なんてニュースも流れてない。でもね黒子、あいつらは「外」の人間なのよ」

黒子「まさか他でも「幻想御手」が使われているとでも!?」

美琴「かもしれない」

黒子「……だとすれば、ますますあの方達を放って置くわけにはいきませんわね」

 白井黒子は思い出す。「幻想御手」の事件を。あの時は親友まで巻き込まれ、危うく学園都市が崩壊するところだったのだ。あんな事件をもう一度起こさせるわけにはいかない。決意を新たに気合を入れなおす。

上条「なぁ「マルチスキル」だとか「レベルアッパー」ってなんのことだ?」

 それまで二人の会話に口を挟めなかった上条当麻が疑問を口にする。彼は「幻想御手事件」には関っていないのだからこの疑問も当然である。

美琴「その話は後よ。とりあえずアイツらが複数の能力を使ってくるってことだけ頭に置いといて。「多才能力者」だとしたらまだ何か隠してるかもしれないわ」

上条「お、おお。わかった」

 その言葉に上条当麻もまた油断無く三人に目を向ける。

朝倉「二人とも大丈夫?」

長門「問題無い」

喜緑「ええ、大丈夫よ……でも恐ろしい子達ね。仕方ありません、更なる情報操作の申請を許可します」

朝倉「了解。これで全力で行けるわね。降参するなら今のうちよ?」

美琴「ハッ冗談! アンタ達こそ降参したら? 次は手加減なし、よ」

朝倉「強情ねぇ。あんまりツンだと彼に嫌われちゃうわよ?」

上条「へ?」

美琴「だれがツンよッ! 誰がッ!! 大体誰がコイツなんかを!」

 顔を真っ赤にして反論する御坂美琴。その姿を見て朝倉凉子はクスクス笑いながら何事か呟き、右手にサバイバルナイフを左手には光の槍のような物を出現させる。

上条「おいおい、なんだよアレ」

黒子「肉体強化に念動、瞬間移動能力もありますわね。あれは……インデックスさんが言ってた魔法…?」
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 17:18:30.65 ID:249UNoAO
緊張感の無いキョン達
239 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:18:50.46 ID:9dd2jxA0
 それまで離れた場所から推移を見ていたインデックスだが白井黒子の声を聞いて思わず答える。

禁書「違うと思う。彼女達からは魔力より短髪達と同じような感じがするし。なによりあんな詠唱聞いたことがない。……三人とも気をつけて」

黒子「魔法でもないとすると、ますます「多才能力者」のセンが強くなってきましたわね」

上条「どっちにしろ『異能』には変わりないんだろ?だったら今度は俺が前にでる」

美琴「あいつらの動き、人間技じゃないわよ? 大丈夫なの?」

上条「……ま、なんとかなるさ」

美琴「…気をつけてね」

上条「ああ」

 そう言って今度は上条当麻が一歩前に出る。二人は彼の援護に回るよう下がる。

朝倉「あら? 今度は上条君がお相手してくれるの?」

上条「そんな「物騒なモン」持ったヤツ女の子に相手させるワケにはいかないだろ?」

朝倉「あたし達も「女の子」なんだけどなぁ? それに心配しなくても大丈夫。ナイフも「コレ」も気絶させるくらいの威力しかないから」

 そう言って朝倉凉子は左手の『光の槍』を軽く振る

上条「……正直手を上げたくない。大人しく話してくれないか? なんか困ってる事があるなら相談に乗るぞ」

朝倉「うん、それ無理♪」

上条「そーかよ。だったら仕方が無い(こっちも「また」記憶を消されるなんて嫌だしな)」

朝倉「(また?)でも、上条君って『無』能力者じゃなかったっけ? いいの?」

上条「さぁ、な」

朝倉「ふーん。男の子の意地ってヤツかしら?……それじゃあ行くわよ!」

 瞬間、朝倉凉子が『槍』を掲げて上条当麻に、喜緑恵美里は御坂美琴に突っ込んでくる。確かに恐ろしいスピードだが幾多の修羅場を潜り抜けてきた彼にとって反応出来ない速度では無かった。正面からのナイフの一撃をなんとか避ける。体勢を崩す朝倉凉子。チャンスとばかりに拳を殴りつけようとするが

朝倉「さっすが男の子。やるわね! でも……」

 そう言って朝倉凉子は上条の背後に目だけ向ける。圧迫感を感じた上条当麻が顔だけ後に向けると

長門「……」
240 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:20:37.91 ID:9dd2jxA0
 いつの間にか長門有希が彼の後ろに回りこんでいた。彼女は手に持った槍を彼目掛けてなぎ払うように水平に振り回す。とっさにしゃがんでやり過ごす上条当麻。だが今度は目の前の朝倉凉子が光の槍を叩きつけるように襲い掛かる。こちらはしゃがんだ体勢から転がってなんとか回避する。それを追って長門有希が追撃しようとするが

黒子「させませんわっ!」

長門「!?」

 白井黒子がいつの間にか手にしていた彼女の武器、複数の鉛筆状の金属棒を瞬間移動させる。

上条「っておい! そんなの喰らったら死ぬだろ!」

黒子「体になんて当てませんわよッ!」

 宣言どおり長門の両足の甲と地面を縫い付けるかのように金属矢を交差させ、地面に向けて瞬間移動させる。ガクンと長門有希の足が止まり、体勢を崩す

美琴「よくやった黒子っ!」

 そこへ喜緑恵美里と相対していた御坂美琴が電撃を走らせるが、驚くことに長門有希は地面ごと張り付いた足を引き抜き、コレを回避する。さっきまで彼女がいた地面を見るとアスファルトが抉れ、金属棒が散乱している。

上条「どんだけ無茶苦茶な脚力してんだよ! お前ら!!」

朝倉「余所見は危ないわよ?」

 思わず余所見をした上条当麻の隙をついて朝倉凉子が『光の槍』を彼目掛けて横薙ぎに振るう。今度はさっきのように避けられない。手で受け止めることは出来るが、この『槍』は情報操作で作った特別製だ。対象が触れただけで気絶するように出来ている。勝利を確信した朝倉凉子だが……

朝倉「えっ!?」

 上条当麻は朝倉凉子の『光の槍』目掛けて右手で『光の槍』ごと殴る。『光の槍』は右手に触れた瞬間消え去り、そのままの勢いで朝倉の顔面を殴りつけた。

朝倉「きゃう!」

 カウンター気味に入り、そのまま朝倉凉子は派手に吹っ飛んだ。
 ありえない。そんな顔で長門有希と喜緑恵美里が動きを止める。

黒子「いただきですわ!」

長門「ッ!?」

 そこへ白井黒子が瞬間移動で突っ込んできて長門有希を組み伏せる。今度は簡単に引き抜かれないように手と足の全体を縫い付け、どこから持ってきたのかバス停まで長門の上に乗せる。

長門「……不覚」

 さしもの長門有希もコレでは動きようが無かった。
241 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:22:03.14 ID:9dd2jxA0
美琴「どう? これでもまだやるってのなら今度は「コイツ」をお見舞いすることになるわよ?」

 勝利を確信した御坂美琴が「コイン」を見せつける。

喜緑「くっ!」

 喜緑恵美里が逡巡する。そこへ

キョン「いや、降参だ」

 さっきまでコトの推移を見守っていたキョンが降伏宣言をした。

朝倉「ちょっと!まだやれるわよ!?」

 聞き捨てならないと言った風で朝倉凉子が即座に反発する。その姿は土埃まみれだが、どこにもダメージを受けた形跡は無い。

上条(全力殴ったのに効いてないのかよ!?)

 彼女のタフさに内心驚愕する上条当麻。だがそんなことはおくびにも出さないよう必死で努める。そんな葛藤をしているとキョンが朝倉凉子を鎮めるように話を続けた。

キョン「長門がこのありさまだ。2対3じゃ勝ち目は無いだろ? 大体世話になった人間に危害を加える趣味なんて俺には無いしそれに……」

朝倉「それになによ」

 そう言って彼は自分の背後に指を向ける。そこには騒ぎを聞きつけたのか何人かの野次馬達が集まっている。必死に古泉一樹と朝比奈みくるが

古泉「心配しないで下さい。これは映画の撮影ですので」

朝比奈「そ、そうでしゅ! け、喧嘩なんかじゃありませ〜ん」

 野次馬達を抑えていた。

朝倉「……えーと、これってマズイ?」

キョン「かなりな」

朝倉「ア、アハハハ!……わかったわよ! こーさん! 降参すればいいんでしょ!」
242 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:26:40.42 ID:9dd2jxA0
【深夜・公園】

黒子「それでは、あなた方の正体と涼宮ハルヒの『能力』について…聞かせていただけますわね?」

 あの後なんとか野次馬達を追い返し、場所を移動した俺たちは現在攻める様な目で黒子ちゃん達に質問されている。しかし……そんなトコまで当たりを付けられていたのか。こりゃ、遅かれ早かれハルヒの力はばれてたのかもな。
 しかしなんでこんなに早くバレたんだ……

黒子「簡単ですわ。この『学園都市』は機密の塊。そんなところに警備も監視も付いていない『交換留学生』なんて怪しすぎます。それに…」

姫神「キョン君は隠し事。下手だよね」

キョン「……そんな事…ない、よな?」

古泉「……」

長門「……」

朝倉「ノーコメントで」

みくる「あ、あはは」

 みんな何故目を逸らすか

古泉(どうしますか?さすがに全てを語るわけには……)

黒子「あら、今語らないのなら本部に連行して「サイコメトリー」に心を読んでいただきますわよ?」

 だそうだ、古泉

古泉「仕方ありませんね……」

黒子「どうされます? わたくしとしては「連行」したほうが手っ取り早いのですけども?」

キョン「わかった、わかった。全部隠さず話すから「連行」は勘弁してくれ」

黒子「内容、によりますわね」

キョン「やれやれ」
243 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:31:10.68 ID:9dd2jxA0
上条「宇宙人〜!?」

美琴「未来人〜!?」

黒子「『願望実現能力』〜!?」

 まぁ普通こういう反応だよな。ただ、インデックスちゃんだけは

禁書「ねぇねぇ!宇宙から来たってホントなの!?」

長門「ホント」フンス

禁書「すごーい!」

 簡単に信じてくれたようだ
 しかしお前ら『超能力者』には驚かないんだな…って当たり前か

古泉「……んっふ」

美琴「しかし未来人ねぇ……(ねぇねぇ、やっぱりその胸って未来人だからなの?)」

みくる「ふぇッ!? そ、それはどうでしょう?」

上条「お前、何聞いてんだよ……」

美琴「う、うっさいわね!別にいいじゃないのよッ!」

黒子「お姉さまはそのままでも魅力的でs……コホン。まぁ、信じましょう。嘘をついてるようにも見えませんし……何より「アレ」があるのがその証拠でしょう」

 そう言って『閉鎖空間』に目を向ける黒子ちゃん

姫神「でも。涼宮さんの『能力』…その『願望実現能力』だけどなんで。それが二人の力を増幅させたの?」

古泉「それは多分涼宮さんが「もっと凄い能力が見たい」と強く願った結果かと」

美琴「なるほどね。確かにハルヒすごい喜びようだったしねぇ。そうとう期待してたんでしょうね」
244 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:33:32.25 ID:9dd2jxA0
上条「…しっかし『増幅能力』じゃなくて、『願望実現能力』ねぇ…なぁインデックス。そんな魔術に心当たりあるか?」

キョン「は?魔術?」

姫神「上条君。そんなことキョン君達の前で言っていいの?」

上条「あ。………あー、ま、まぁいいだろ。キョン達はここの「機密」や、インデックスを狙ってきたワケじゃないみたい、だし?」

禁書「とうま、なんかごまかしてない?」

上条「そ、そんな事は無いヨ?」

禁書「ほー」

上条「……な、なんだよ?」

禁書「べっつにぃー?」

キョン「上条、魔術って正気か?」

上条「お前がソレを言うかね……まぁ気持ちはわかるけどな」

禁書「キョン。魔術はちゃんと「ある」よ? ただ一般の世界には広まってないだけ」

キョン「まじかよ……」

古泉「驚きですね」

長門「初耳。朝倉涼子、喜緑江美里は?」

喜緑「……情報統合思念体にもそんな情報は出回っていません」

朝倉「おかしいわね。そんな当たり前にあるものなら私達が知らないハズないのに……」

みくる「魔法ですかぁ。素敵ですねぇ」

禁書「みくる、なんか違うの想像してない?」

みくる「ふぇ?」

キョン「しかし上条。インデックスちゃんを狙うってのはどういうことだ?」

上条「あ〜まぁコッチの事情も説明しとくか」

キョン「そうしてくれると助かる」
245 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:38:34.09 ID:9dd2jxA0
キョン「……天使とか、吸血鬼とかホントかよ」

禁書「うん、本当だよ。世界はキョン達が知っているよりずっと広くて深いんだよ?」

 こんな女の子の頭の中に10万3000冊もの「魔道書」の情報が詰まってるってのも信じ難いぞ……

みくる「天使様にはあってみたいですねぇ」

上条「やめといた方がいいですよ……」

美琴「アンタそんなことひとっことも言わなかったじゃないの!」

上条「そだっけ?」

美琴「そうよっ!」

黒子「上条さんの話も、にわかには信じられませんわね……」

禁書「でもホントのコトだよ?」

古泉「インデックスさんの言動を見ていると、信じるしかありませんね」

上条「それで? どうなんだインデックス」

禁書「……そこに「ある」モノを一定の法則にしたがって「変化」させるコトは魔術師なら可能だけど……はるひみたいに『強く思うだけで実現する力』なんて初めて聞いたかも」

禁書「それに『無』から『有』を作り出す魔術なんてどんな魔術師にも不可能なんだよ。私の頭の中の「魔道書」にだってそんな魔術は無い。でも……」

上条「でも?」

禁書「『神様』なら可能」

キョン「おいおい、待ってくれ。なら何か? ハルヒは古泉の言う通り「神様」だとでも言うのか?」

禁書「それは無い……と思うよ。神が人の身に宿ることはあるけど、そういう人は、その、オーラとか気配とか、その人そのものが神格化しちゃうモノだし…何より「イギリス聖教」が黙ってないとおもう」

禁書「はるひにそういう雰囲気が出たこと今までにあった?」

キョン「『神様』の雰囲気、なんてわからんが俺が知る限りアイツは普通の女子高生だ」

 頭に「破天荒」がつくがな

禁書「より高位の神でも神格化もせずに『世界を変えるくらいの大きな力』を顕現させることは不可能だと思うから、はるひが神様ってことは無いと思うよ」
246 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:41:13.39 ID:9dd2jxA0
 ハルヒが神様じゃなくて残念だったな古泉。ふぅ、少しほっとした………なんで「ほっ」としたんだ俺は?

禁書「今、安心したでしょ?キョン」

 ニヤニヤしながらインデックスちゃんが話しかけてくる

キョン「そりゃ、あんなとんでもないのが『神様』なんて勘弁してほしいからな」

禁書「……キョンは自分の気持ちにも「鈍感」なんだね」

キョン「え? そりゃどういう……」

朝倉「やっぱりインデックスちゃんもそう思う?」

美琴「そんなの見てればわかるわよ。コッチにも似たようなのがいるし……」

朝倉「やっぱりそうよねぇ」

姫神「二人とも。どうして「こう」なんだろうね」

上条「な、なんだよお前ら」

四人「………はぁ〜」

キョン・上条「「だから何だってんだ?」」

 あ、ハモった
 何が言いたいんだこいつらは

古泉「……結局、涼宮さんの力は謎のまま、ということですね」

キョン「当面の問題は…「アレ」だな」

黒子「ですわねぇ…とは言っても「消し方」が無いのではどうしようもありません。わたくし達も単独で入れる、というのなら話は別でしょうが…」

古泉「それは無理かと思います。『閉鎖空間』に入れるのは、多分「僕達」の能力でしょうから」

黒子「種類が違う、ということですわね」

古泉「そうです。一応僕が一緒にいれば入れるとは思いますが……」
247 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:43:25.12 ID:9dd2jxA0
キョン「なぁ、上条の「右手」で消せないのか?」

古泉「それも無理でしょう。彼の能力で「根本から断つ」には涼宮さんに触れ続けていなければ、ならないかと…」

朝倉「さすがにそれは不自然、ね」

黒子「ホント、上条さんは肝心な時に役に立ちませんわね…」

上条「えーえーそうですとも。どーせ、上条さんは役に立ちませんよ」

キョン「あらゆる『異能』を消せる、なんて便利だと思うんだがなぁ」

上条「どこがだよ……上条さんは幸運だって消しちまう能力より、白井さんみたいな使える能力の方がよかったですよ」

黒子「無いものねだりしても仕方がありませんわ。わたくしだったら上条さんの能力が欲しいくらいですのに」

上条「こんなもんどうするんだよ」

黒子「当然!お姉様に触り放題、抱きつき放題ですわっ!」

美琴「ほーアンタまた、そんなコト考えてたんだ?」

黒子「お、お姉様」

 つつつ、と美琴ちゃんの腕に抱きつく黒子ちゃん

黒子「その、これは場をなごます冗談であって、決してわたくしの本音と言うわけでは……」

美琴「……そう言いつつ、どこ触ってんのかしら?」

 俺は見た。黒子ちゃん思いっきり胸もんでたな

美琴「アンタは一回、体に教え込まないといけないのかしらね?」

黒子「いやですわお姉様。わたくしの愛は永遠不滅ですわよ?」

美琴「アンタの愛は色欲に偏りすぎなのよっ!!」

 二人の追いかけっこが始まる

黒子「ホラホラ、お姉様。捕まえてごらんなさ〜い」

美琴「待ちなさい!黒子っ!」

 …まぁ、あの二人はほっといて

キョン「で?どうするよ」
248 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:45:57.97 ID:9dd2jxA0
上条「消し方が無いんじゃ涼宮の機嫌をとるしか無いんじゃないか?機嫌悪いと「アレ」が出るんだろ?」

古泉「現状ではそうするしかありませんね…」

キョン「しかしどうしたもんかね」

禁書「そんなの簡単なんだよ。今回のことはキョンが悪いんだから、キョンが謝ればいいんだよ?」

上条「え、でも涼宮が拗ねてるのって、朝倉が原因じゃ…」

 そうそう。それにもう朝倉と長門から説明はしたはずだし。今更俺が謝ったところで機嫌が直るとも思えん
 コレ以上どうしろと?

禁書「その考えがそもそもの間違いなんだけど……二人には説明してもきっとわかんないと思うんだよ」

長門「同意する」

朝倉「同感ね」

喜緑「同意見です」

姫神「私もそう思う」

 ……お前らさっきから何なんだ。その一体感は

みくる「あ、あははは」

禁書「とにかく!「キョン」の口から説明することが重要なんだよ!!」

キョン「わかったわかった。俺の口から説明すればいいんだな?」

姫神「あと。ちゃんと謝ること」

キョン「いや、でも何て言って謝ればいいのか……」

朝倉「そのくらい自分で考えないとダメよ?」

 ……わかったよ
 ふぅ、やれやれだ
249 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 17:53:54.33 ID:9dd2jxA0
色々ツッコミどころ満載だけど本日はここまで

戦闘描写むずかしすぎだろ……

あと何だか上げてる人がいるようですが、基本下げ進行でお願いします。他のスレの迷惑になる恐れがありますので。
次回更新は……来週と言いたいところですが多分無理なので再来週以降ですかね…読んでくれている方には申し訳ないのですが、まったりやって行くつもりなので、どうかみなさんもまったりと待っていて下さいな

ではまた今度〜
したらな!
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 18:01:32.01 ID:Ikjw9YAO
乙ー!
待ってるぜー
251 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 18:07:11.80 ID:9dd2jxA0
【一週間後・高校前】

上条当麻達が通う高校の校門に、見なれない制服を着た女生徒がたたずんでいる

「…………ここは?」

彼女は、ずれた眼鏡を掛け直し辺りを見まわすかのように校舎を見ている

「………中に?」

時刻は昼前。体育の授業なのかトラックで走っている生徒達がいる

「…………」

少女は無言で校舎に歩を進めていった

「私は…」

周りは誰も彼女に気付かない

「…」

彼女の姿が校舎に消えた
252 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/08/30(月) 18:09:26.49 ID:9dd2jxA0
>>1「あ、ここ投下できる。〆ちゃったけどいいよね別に……いいやしちゃえ!」

はいラストの投下は投下忘れでございます。ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ
253 :( ̄∀ ̄) [adgjmpjw]:2010/08/30(月) 22:11:15.35 ID:E4D4eUAO
よく書いてくれたね

えらいえらい
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/30(月) 23:20:59.16 ID:ickEJFE0
乙です!
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 03:09:21.89 ID:Y64qiQSO
待ってた!
何やら変なのも沸いてるみたいだけど頑張ってくれ
256 :VIPにかわりましてGREEEEがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 09:16:59.83 ID:Zj5Dk6AO
待ってた
続きにかなり期待
変なのもいるみたいだががんばって
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 16:23:10.12 ID:D9co0zko
最初から読んでるはずだけど、なんで姫神がいるのか忘れてた
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/31(火) 19:31:57.74 ID:NmUoDs.0
変なの沸いてるけどがんばれ
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/01(水) 02:25:27.57 ID:oinlX3co
キョン「学園都市?」を読もうとググったらこれ出てきたんだが、あの作者の続編?
260 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 14:17:10.42 ID:lhMUL7Uo
ねぇよ
キャラの話し方とかこっちよりクオリティ高いし
だいたい絹旗出てきてねえだろ
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 19:31:47.37 ID:Mj2QlYIo
あの作者は続編書くとか言って結局逃げたのか
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 21:59:53.23 ID:PegApyso
海原と古泉ってなんか似てるよな
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/05(日) 22:35:52.86 ID:M2.1MnI0
海原(エツァリ)と古泉はたしかに似てるかも・・・
性格、顔(海原は借り物だけど)、雰囲気・・・
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 22:45:30.02 ID:aMFsSADO
一気につまらなくなったなこのスレ
もったいない
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 22:51:04.99 ID:PegApyso
ヘタ錬さんはハルヒの能力の完全上位互換だな
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/05(日) 22:51:25.22 ID:ey.EdoMo
>>264
お前みたいなのもいるしな
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/06(月) 22:46:33.10 ID:b5Cd5AUo
>>1文章自体はかなり面白い支援

余分かもしれんが、sage進行でって>>1が言ってるんだからおまえらsageたほうがいいと思う
268 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/09/06(月) 22:47:19.34 ID:VTdTJPs0
携帯からおばんです>>1です
1週間経ったので生存報告に来ました……来ましたがそれと共に申し訳無い報告ががが

PCぶっ壊れましたorz
なんかモニターが死ぬ間際の蛍光灯よろしく激しくブラックアウトしやがる…

最悪ネカフェから更新とかも考えてますが懐事情の関係で月末までは無理っぽいです
楽しみにしてくださってる方
大変申し訳ありません

あやまりついでにもう一つ
前回更新したキョンパートですが読み直すと「なんだこれ…」ってなったので次回更新ではまたキョンパートから始めさせていただくかもです
とは言ってもおそらく加筆修正レベルなので読み飛ばしても問題無いレベルになると思います

とりあえずまた来週か再来週辺りに生存報告しにきます

>>254->>258 アザッス!

>>257 本当は姫神をもっと絡ませたいけど難しくて…姫神さん御免なさいぃぃぃ

>>259 残念ながら違います あの人?のVIPでやった未完成Ver見て書きたい!と思ってしまったのですよ

>>260 サーセン精進します 完成Verの長門vs一方さんはすげーと思った

>>261->>263 両方ともイケメンスマイル使うしね〜 それに方やストーカー、方やガチホモというネタ属性もあるし

>>265 あれ?こいつハルヒと会わせたら面白くね?そんなことを考えてた時期もありました


とりあえず焦って更新するのイクナイと思いました
それではまた来週か再来週に〜
したらな!
269 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/09/06(月) 22:52:11.32 ID:VTdTJPs0
ちょうど人がいた…だと…?

>>267 最高の誉め言葉で御座いますありがとっス!
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 01:51:44.19 ID:whx.2dco

待ってる
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/07(火) 10:26:26.40 ID:STtN3Uco
>>261
前にDTB×禁書のスレに先越されたって言ってたのがいたな
あれがあの人で書く気がなくなったんだろ
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 01:26:16.73 ID:9s2R9VUo
SS書いてるやつのPC故障率は異常
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 06:07:52.77 ID:7H9auo60
>>1
氏ねクズ

仮病使ってんじゃねえよ
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 06:09:49.17 ID:lJak4E.o
まったくこれだからツンデレは
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 09:52:12.53 ID:J.ctEuEo
このスレのツンデレ率異常だろww
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/08(水) 19:23:55.35 ID:WXvTSh.0
ツンデレ乙
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/08(水) 21:56:32.00 ID:wx7wfoAO
そんなツンデレな君には…
「素直になる薬」を処方してあげよう
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 18:16:53.79 ID:Q322x6Uo
そろそろ月末・・・ではないか
待ち遠しい
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 03:06:42.09 ID:jnj960I0
ゴガギーン
             ドッカン
         m    ドッカン
  =====) ))         ☆
      ∧_∧ | |         /          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     (   )| |_____    ∧_∧   <  おらっ!出てこい>>1先生!締め切りだぞ!!
     「 ⌒ ̄ |   |    ||   (´Д` )    \___________
     |   /  ̄   |    |/    「    \
     |   | |    |    ||    ||   /\\
     |    | |    |    |  へ//|  |  | |
     |    | |    ロ|ロ   |/,へ \|  |  | |
     | ∧ | |    |    |/  \  / ( )
     | | | |〈    |    |     | |
     / / / / |  /  |    〈|     | |
    / /  / / |    |    ||      | |
   / / / / =-----=--------     | |
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 15:03:53.05 ID:UZoIgi.o
>>279
>>268
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 15:40:29.59 ID:8uagxs.o
ssを書くと独特の周波が発生して判断力及び免疫機能が低下するらしいな
さらにはパソコンの各種パーツまで壊してしまうらしいから恐ろしい
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 16:23:49.94 ID:WnLlafwo
>>281
今さらなに言ってんの?
面白いと思ってんの?
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/15(水) 16:53:00.78 ID:8uagxs.o
>>282
皮肉だよ
言わないとわかりませんねすいませんでした
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/16(木) 01:43:57.06 ID:AquSEQAO
イチャイチャすんなよお前ら 興奮するだろ
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 00:50:47.20 ID:3aET5oE0
>>279のAAで、PCを叩いてる奴無かったっけ?
286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/19(日) 19:11:24.17 ID:q2CmKYDO
>>285

バン(∩;д;)  バンバン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
   \/___/ ̄
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 04:28:41.64 ID:X6CQC/o0
>>286
ゴメン言葉が足りなかった。
横向きになったデスクトップ型のPCを、>>279の人形が蹴ったりしてる奴なんだけど、俺もどこかで見たって言う気がしただけだから詳しいことは言えないけど、そんな感じのAAだったはず。
288 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/09/20(月) 13:23:30.72 ID:1LeKiPo0
バン(;д;)  バンバン ナオレ! ナオレヨー!!
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
   \/___/ ̄

携帯からこんにちわ>>1です
二週経ったので生存報告しにきました
相変わらずPCは御陀仏状態>>1の心境もAA状態orz
つーか修理に五万て…たけーよ!おいぃぃぃ!?

とりあえず今週の日曜辺りに更新できたらいいなーと言った感じです
楽しみにしてくれている方達には長々とお待たせしてしまい、申し訳ありません

ではでは本日はこの辺で〜
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 13:33:58.28 ID:1b77Yuco
まってる
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/20(月) 22:35:59.60 ID:.c6NG/k0
よしよし。
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/24(金) 01:09:07.18 ID:pb0jW52o
もうすぐだ
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/24(金) 23:31:04.76 ID:n2QMVQU0
がんばれ
293 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2010/09/26(日) 15:45:08.09 ID:hOf8xDY0
ネカフェからこんにちわ>>1です

お待たせして申し訳ありません
一応前回の宣言どおりキョンパートから始めさせていただきます

では投下再開
294 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:45:48.82 ID:hOf8xDY0
【深夜・公園】

黒子「それでは、あなた方の正体と涼宮ハルヒの『能力』について…聞かせていただけますわね?」

 あの後なんとか野次馬達を追い返し、場所を移動した俺たちは現在攻める様な目で黒子ちゃん達に質問されている。しかし……そんなトコまで当たりを付けられていたのか。こりゃ、遅かれ早かれハルヒの力はばれてたのかもな。
 しかしなんでこんなに早くバレたんだ……

黒子「簡単ですわ。この『学園都市』は機密の塊。そんなところに警備も監視も付いていない『交換留学生』なんて怪しすぎます。それに…」

姫神「キョン君は隠し事。下手だよね」

キョン「……そんな事…ない、よな?」

古泉「……」

長門「……」

朝倉「ノーコメントで」

みくる「あ、あはは」

 みんな何故目を逸らすか

古泉(どうしますか?さすがに全てを語るわけには……)

黒子「あら、今語らないのなら本部に連行して「サイコメトリー」に心を読んでいただきますわよ?」

 だそうだ、古泉

古泉「……仕方ありませんね」

黒子「どうされます? わたくしとしては「連行」したほうが手っ取り早いのですけども?」

キョン「わかった、わかった。全部隠さず話すから「連行」は勘弁してくれ」

黒子「内容、によりますわね」

キョン「やれやれ」
295 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:47:28.72 ID:hOf8xDY0
上条「宇宙人〜!?」

美琴「未来人〜!?」

黒子「『願望実現能力』〜!?」

 まぁ普通こういう反応だよな。ただ、インデックスちゃんだけは

禁書「ねぇねぇ!宇宙から来たってホントなの!?」

長門「ホント」フンス

禁書「すごーい!」

 簡単に信じてくれたようだ
 しかしお前ら『超能力者』には驚かないんだな…って当たり前か

古泉「……んっふ」

美琴「しかし未来人ねぇ……(ねぇねぇ、やっぱりその胸って未来人だからなの?)」

みくる「ふぇッ!? そ、それはどうでしょう?」

上条「お前、何聞いてんだよ……」

美琴「う、うっさいわね! 別にいいじゃないのよッ!」

黒子「お姉さまはそのままでも魅力的でs……コホン。まぁ信じましょう。嘘をついてるようにも見えませんし……何より「アレ」があるのがその証拠でしょう」

 そう言って『閉鎖空間』に目を向ける黒子ちゃん。
 それとともに御琴ちゃんと何やら小声で話してるようだが…まぁ、こんな突飛な話を全面信用なんてそうそうできないか。

黒子(どうやらこの方達は『幻想御手』と関係なさそうですわね。お姉さまはどう思われます?)

御琴(そうね。私もそう思うわ。宇宙人なんてにわかに信じられないけど…でもまぁ確かにハルヒがそんな桁ハズレな能力を持っているんだとしたら「あんなモノ」いらないだろうしね)

御琴「いいわ。あなた達の話、信用してあげる」

キョン「そいつはどうも」
296 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:48:19.93 ID:hOf8xDY0
姫神「でも。涼宮さんの『能力』…その『願望実現能力』だけどなんで。それが二人の力を増幅させたの?」

古泉「それは多分涼宮さんが「もっと凄い能力が見たい」と強く願った結果かと」

美琴「なるほどね。確かにハルヒすごい喜びようだったしねぇ。そうとう期待してたんでしょうね」

上条「…しっかし『増幅能力』じゃなくて、『願望実現能力』ねぇ…なぁインデックス。そんな魔術に心当たりあるか?」

キョン「は?魔術?」

 こいつは突然何を言い出すんだ。

姫神「上条君。そんなことキョン君達の前で言っていいの?」

上条「あ………あー、ま、まぁいいだろ。キョン達はここの「機密」や、インデックスを狙ってきたワケじゃないみたい、だし?」

禁書「とうま、なんかごまかしてない?」

上条「そ、そんな事は無いヨ?」

禁書「ほー」

上条「……な、なんだよ?」

禁書「べっつにぃー?」

キョン「上条、魔術って正気か?」

上条「お前がソレを言うかね……まぁ気持ちはわかるけどな」

禁書「キョン。魔術はちゃんと「ある」よ? ただ一般の世界には広まってないだけ」

キョン「まじかよ……」

古泉「驚きですね」

長門「初耳。朝倉涼子、喜緑江美里は?」

喜緑「……情報統合思念体にもそんな情報は出回っていません」

朝倉「おかしいわね。そんな当たり前にあるものなら私達が知らないハズないのに……」

みくる「魔法ですかぁ。素敵ですねぇ」
297 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:48:59.86 ID:hOf8xDY0
 ※以下は朝比奈みくるによる妄想です

みくる『マジカルリリカル美少女魔法戦士ミクルン! 呼ばれて乞われて参上です! 悪い子はオ・シ・オ・キ・カ・ク・テ・イ・ネ☆』

長門『現れたなミクルン! 今日こそあなたの禁則事項を貰い受ける!』

みくる『あなたは悪の魔法使いナガットン! 私の禁則事項は渡しません! ここにはみんなの(主に男の)夢と希望がつまってるんです!』

長門『その無駄に発達した禁則事項を根こそぎ奪い取って「乳だけの存在の魔法戦士ミクルン」から「何の取り柄もない空気戦士ミクルン」に改名させてやるのだ!」

みくる『く、空気って言わないでください〜! もう許しません!! 喰らいなさい! 究極魔法ゴトゥーザブレイク!!』パァァァ

長門『そ、その魔法は!? やめろ! それだけはやめてくれ!』

みくる『もう遅いんじゃゴルァァァ!!』

長門 ビクゥ!

みくる『長門ちゃんよぉ? 随分好き勝手言ってくれたのぅ?』

長門『いえ、あの、これは…』ガクガクブルブル

後藤『大体さぁアタシだって好きで空気なワケじゃないんだよ? つーか空気なのはこの>>1の想像力が貧困だからだろうがボケが!』

>>1『いえ、あの、すいません…』

後藤『あと姫神さんにも同じこと言えるよね? 「姫神さん空気扱い多いから活躍させてあげたいなー」とか言ってた割にこの扱いってどういうことよ?』

>>1『その……やっぱり扱いが難しくt』

後藤『言い訳すんなぁぁぁあああ!!』

>>1『ヒィィィ! スイマセンゴメンナサイ申し訳ありません!!』

後藤『これに懲りたらもうちょっと扱い向上させろよ? イ・イ・ナ?』

>>1『ハイッ! がんばりますぅぅぅ!!』

 ※妄想終了


禁書「みくる、なんか違うの想像してない?」

みくる「ふぇ?」
298 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:49:37.62 ID:hOf8xDY0
キョン「しかし上条。インデックスちゃんを狙うってのはどういうことだ?」

上条「あ〜まぁコッチの事情も説明しとくか」

キョン「そうしてくれると助かる」
299 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:50:33.48 ID:hOf8xDY0
キョン「……天使とか、吸血鬼ってマジか」

禁書「うん、本当だよ。この世界はキョン達が知っているよりずっと広くて深いんだよ?」

 こんな女の子の頭の中に10万3000冊もの「魔道書」の情報が詰まってるってのも信じ難いぞ……

みくる「天使様にはあってみたいですねぇ」

上条「やめといた方がいいですよ……」

美琴「アンタそんなことひとっことも言わなかったじゃないの!」

上条「そだっけ?」

美琴「そうよっ!」

黒子「上条さんの話も、にわかには信じられませんわね……」

禁書「でもホントのコトだよ?」

古泉「インデックスさんの言動を見ていると信じるしかありませんね」

上条「それで? どうなんだインデックス」

禁書「……そこに「ある」モノを一定の法則にしたがって「変化」させるコトは魔術師なら可能だけど……はるひみたいに『強く思うだけで実現する力』なんて初めて聞いたかも」

禁書「それに『無』から『有』を作り出す魔術なんてどんな魔術師にも不可能なんだよ。私の頭の中の「魔道書」にだってそんな魔術は無い。でも……」

上条「でも?」

禁書「『神様』なら可能」

キョン「おいおい、待ってくれ。なら何か? ハルヒは古泉の言う通り「神様」だとでも言うのか?」

禁書「それは無い……と思うよ。神が人の身に宿ることはあるけど、そういう人は、その、オーラとか気配とか、その人そのものが神格化しちゃうモノだし…何より「イギリス聖教」が黙ってないとおもう」

禁書「はるひにそういう雰囲気が出たこと今までにあった?」

キョン「『神様』の雰囲気、なんてわからんが俺が知る限りアイツは普通の女子高生だ」

 頭に「破天荒」がつくがな

禁書「より高位の神でも神格化もせずに『世界を変えるくらいの大きな力』を顕現させることは不可能だと思うから、はるひが神様ってことは無いと思うよ」

 ハルヒが神様じゃなくて残念だったな古泉。ふぅ、少しほっとした………なんで「ほっ」としたんだ俺は?
300 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:51:27.53 ID:hOf8xDY0
禁書「今、安心したでしょ?キョン」

 ニヤニヤしながらインデックスちゃんが話しかけてくる

キョン「そりゃ、あんなとんでもないのが『神様』なんて勘弁してほしいからな」

禁書「……キョンは自分の気持ちにも「鈍感」なんだね」

キョン「え? そりゃどういう……」

朝倉「やっぱりインデックスちゃんもそう思う?」

美琴「そんなの見てればわかるわよ。コッチにも似たようなのがいるし……」

朝倉「やっぱりそうよねぇ」

姫神「二人とも。どうして「こう」なんだろうね」

上条「な、なんだよお前ら」

四人「………はぁ〜」

キョン・上条「「だから何だってんだ?」」

 あ、ハモった
 何が言いたいんだこいつらは

古泉「……結局、涼宮さんの力は謎のまま、ということですね」

キョン「当面の問題は…「アレ」だな」

黒子「ですわねぇ…とは言っても「消し方」が無いのではどうしようもありません。わたくし達も単独で入れる、というのなら話は別でしょうが…」

古泉「それは無理だと思います。『閉鎖空間』に入れるのは、多分「僕達」の能力でしょうから」

黒子「種類が違う、ということですわね」

古泉「そうです。一応僕が一緒にいれば入れるとは思いますが……」

キョン「なぁ、上条の「右手」で消せないのか?」
301 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:52:11.65 ID:hOf8xDY0
古泉「それも無理でしょう。彼の能力で「根本から断つ」には涼宮さんに触れ続けていなければ、ならないかと…」

朝倉「さすがにそれは不自然、ね」

黒子「ホント、上条さんは肝心な時に役に立ちませんわね…」

上条「えーえーそうですとも。どーせ、上条さんは役に立ちませんよ」

キョン「あらゆる『異能』を消せる、なんて便利だと思うんだがなぁ」

 それがあったら俺達の苦労は半減すると断言できるぞ俺は

上条「どこがだよ……上条さんは幸運だって消しちまう能力より、白井さんみたいな使える能力の方がよかったですよ」

黒子「無いものねだりしても仕方がありませんわ。わたくしだったら上条さんの能力が欲しいくらいですのに」

上条「こんなもんどうするんだよ」

黒子「当然!お姉様に触り放題、抱きつき放題ですわっ!」

美琴「ほーアンタまた、そんなコト考えてたんだ?」

黒子「お、お姉様」

 つつつ、と美琴ちゃんの腕に抱きつく黒子ちゃん

黒子「その、これは場をなごます冗談であって、決してわたくしの本音と言うわけでは……」

美琴「……そう言いつつ、どこ触ってんのかしら?」

 俺は見た。黒子ちゃん思いっきり胸もんでたな

美琴「アンタは一回、体に教え込まないといけないのかしらね?」

黒子「いやですわお姉様。わたくしの愛は永遠不滅ですわよ?」

美琴「アンタの愛は色欲に偏りすぎなのよっ!!」

 二人の追いかけっこが始まる

黒子「ホラホラ、お姉様。捕まえてごらんなさ〜い」

美琴「待ちなさい!黒子っ!」

 …まぁ、あの二人はほっといて
302 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:52:52.63 ID:hOf8xDY0
キョン「で?どうするよ」

上条「消し方が無いんじゃ涼宮の機嫌をとるしか無いんじゃないか? 機嫌悪いと「アレ」が出るんだろ?」

古泉「現状ではそうするしかありませんね…」

キョン「しかしどうしたもんかね」

禁書「そんなの簡単なんだよ。今回のことはキョンが悪いんだから、キョンが謝ればいいんだよ?」

上条「え、でも涼宮が拗ねてるのって、朝倉が原因じゃ…」

 そうそう。それにもう朝倉と長門から説明はしたはずだし。今更俺が謝ったところで機嫌が直るとも思えん
 コレ以上どうしろと?

禁書「その考えがそもそもの間違いなんだけど……二人には説明してもきっとわかんないと思うんだよ」

長門「同意する」

朝倉「同感ね」

喜緑「同意見です」

姫神「私もそう思う」

 ……お前らさっきから何なんだ。その一体感は

みくる「あ、あははは」

禁書「とにかく!「キョン」の口から説明することが重要なんだよ!!」

キョン「わかったわかった。俺の口から説明すればいいんだな?」

姫神「あと。ちゃんと謝ること」

キョン「いや、でも何て言って謝ればいいのか……」

朝倉「そのくらい自分で考えないとダメよ?」

 ……わかったよ
 ふぅ、やれやれだ
303 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 15:54:00.20 ID:hOf8xDY0
【一週間後・高校前】

上条当麻達が通う高校の校門に、見なれない制服を着た女生徒がたたずんでいる

「………ここは?」

彼女は、ずれた眼鏡を掛け直し辺りを見まわすかのように校舎を見ている

「……中に?」

時刻は昼前。体育の授業なのかトラックで走っている生徒達がいる

「…………」

少女は無言で校舎に歩を進めていった

「私は…」

周りは誰も彼女に気付いていない

「…」

彼女の姿が校舎に消えた
304 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:06:51.87 ID:hOf8xDY0
【朝・1年7組】

ハルヒ「ほら見てよコレ!たった一週間でここまで出来たわよ!」

そう自慢気に言い放った机の上には「へ」の字に曲げられた「シャーペン」が転がっていた

キョン「それは確かに凄いがな…せめて自分のでやってくれないか」

ハルヒ「やっぱり本場は違うわね。見るとやるとじゃ大違い! この調子でビルだって曲げられるようにして見せるわっ!」

 だからなんでビルにこだわるんだお前は
 あと本場ってここは中国かどこかか

青ピ「ハルにゃんは今日も元気やな〜」

キョン「毎度のことだ」

 上条達に俺達のことがバレてあれから一週間。我がSOS団団長は今日も元気だ
 あの日の翌日、俺は言われた通りハルヒに説明と謝罪をしにハルヒの部屋へ向かった
 当初ハルヒは不機嫌な顔をして聞いていたが、俺が謝ると何もなかったのように機嫌を直し、いつもの傍若無人っぷりを発揮したのか
「これからは自分でご飯くらい作りなさいよねっ!」
 などと言われた挙句、今度何か奢ることを約束させられた

 尚、懸念されていた『閉鎖空間』はモノの見事に消えて無くなっていた
 古泉曰く、俺が謝った瞬間、まるで霧が晴れるかのように消えていったそうだ……人が謝ってるところを覗くなよ
 また幸いなことに、ハルヒの機嫌もいいのかその後も現れる兆候は見せていない

ハルヒ「しかしアンタ達情けないわねー。おんなじ『授業』を受けてるのになんでこんなに違うのかしら。古泉君なんて発火能力よ! 発火能力!」

 ここで言うハルヒの『授業』は『開発』のことだ
305 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:09:03.67 ID:hOf8xDY0
キョン「ほっといてくれ。人には得手不得手があるんだ」

青ピ「そうそう。人には向き不向きがあるんやで」

キョン「お前はわざとだと上条から聞いたが?」

青ピ「小萌センセが全部悪いんや〜。あの今にも泣きだしそうな説教が僕のリビドーにストライクゥ!!」

 通報……しとくか?

青ピ「何いってますの。センセは大人ですぜ、ダンナ」

キョン「誰がダンナだ。誰が」

 ちなみに同日受けた『開発』の授業だが、まず最初に何に適性があるのか調べた
 その結果…

 ハルヒは「念動力」
 古泉は「発火能力」
 朝比奈さんは「透視能力」
 鶴屋さんは「肉体強化」

 の素質があるということがわかった
 しかし素質があると言っても、そこはやはり16年間普通に暮してきたせいなのか、それとも何度もそのことを言い含めた結果なのか、全員見事に「レベル1以下」とのこと

 だがこの一週間、ハルヒは特訓に特訓を重ね、昨日「レベル1」へと昇級したそうだ
 最初は針金や紙などの曲げやすい物しか曲げられなかったのに…今ではこの通り、シャーペンやスプーン程度なら楽々曲げられるようになった
306 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/26(日) 16:24:16.62 ID:hOf8xDY0
古泉「すごいですね。涼宮さん」

ハルヒ「フフン。古泉君もみくるちゃんも努力すれば「レベル1」に昇格できるわよ。というか今日中に「レベル1」に昇格して紙くらい燃やしなさい!」

古泉「善処させていただきます」

 無茶言ってやがる
 さて、件の古泉の「発火能力」の威力はというと……
 なんのことは無い。手が多少熱くなる、と言った程度だった
 小萌先生曰く
「この熱がどんどん上がっていけば、いずれ手から火がでますよー」
 とのこと
 まぁなんにしても「レベル1」では火を出すことも不可能らしいのでハルヒの言う「紙くらい燃やす」も出来るわけは無いのだが

 朝比奈さんや鶴屋さんの能力も、やはり「あるかどうか判らない」程度の力らしく
 朝比奈さんは紙に書いたマークが裏からうっすら見える程度なのだが……太陽に透かせば能力使わないでも見えますよ先生
 鶴屋さんは…あの人の運動量は元々常人じゃ測れないレベルなのでよくわからん
 一応「力を使うとちょっとだけ体が軽くなるっさ!」と満面の笑顔で返されたが…どちらにせよ普段と大して変わるわけでは無いらしい

 ………え? 俺か? 聞いて驚く無かれ! なんと!………………見事に「レベル0」つまり『無』能力者だ
 いやぁよかったよかった。俺の『平凡で平和な日常』は守られたようだ………別に悔しくないからな?ホントダゾ?

ハルヒ「でもキョンはともかく、ユキや朝倉さんまで「レベル0」だなんて意外ね」

 ともかくとはなんだ。ともかくとは

長門「……」

朝倉「んーちょっと悔しい、かな?」

 よく言うぜ
 長門達宇宙人勢も「レベル0」…ということになっているが、こちらは「検査」で長門達が宇宙人とバレては大問題
 なので色々と情報操作して『無』能力者で通したらしい
 「検査」する相手が『能力者』では無かったことも幸いして、滞り無く「検査」は終了だったそうな
307 :misuた… ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:26:47.25 ID:hOf8xDY0
朝倉「簡単に言ってくれるけど、大変だったのよ?」

 そうかい

朝倉「む〜。ちょっとくらいねぎらってくれてもいいじゃな〜い」

 今度な、今度

朝倉「ぶ〜ぶ〜」

長門「ぶーぶー」

 何かありえないものを見た気がするが…俺は何も見なかった聞かなかった
そいうことにしておこう

長門(´・ω・)

上条「はよ〜っす」

ハルヒ「遅い!あんまり遅いから待たずに行っちゃったわよ!」

上条「お前ら…あんだけ騒いどいてなんで早く起きれるんだよ…」

ハルヒ「普段の規則正しい生活のたまものよ。当麻ちょっとだらしないんじゃない?」

上条「毎晩ああも騒がれちゃ普段の生活も乱れ飛ぶわっ!しかも俺まで巻き込みやがって…おかげで上条さんはちょっとした不眠症ですよ!?」

 ちなみに、この一週間というものハルヒ達は毎晩のように俺の部屋に集まり、特訓と「団活」を称した宴会を続けていた
 上条もインデックスちゃんも付き合わされていたのは…まぁ言うまでもないだろう

ハルヒ「いいじゃない。努力し続ければアンタだって『無』能力者から脱却できるかもしれないわよ?」

上条「だから無理なのッ!不可能なのッ!この「右手」がある限り『無』能力者脱却なんて夢のまた夢なのッ!」

ハルヒ「軟弱ねー。気合が足りないのよ。き あ い が!」

上条「無理いうなぁぁぁあああ!」

ハルヒ「無理が通れば道理が引っ込む!」

 本日のハルヒvs上条もハルヒの勝利で幕を閉じそうだ
308 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:35:52.63 ID:hOf8xDY0
古泉「お二人とも元気ですね」

キョン「ハルヒは毎度のことだろ」

朝倉「それもそうね。ところで…キョン君?」

青ピ「あれ、ええんでっか?」

 俺たちが来てから毎度交わされるハルヒと上条の漫才を見ていると、我等が委員長と青い髪の巨漢がニヤニヤしながら話を振ってきた

キョン「何がだよ」

青ピ「こっち来てからハルにゃん、カミやんと毎日「ああ」やろ? 彼女取られまっせ〜?」

キョン「誰が誰の彼女だ。誰が」

青ピ「あれ? ちがうん?」

キョン「そんな事実はどこをどう逆さに振っても出てこないぞ」

朝倉「そう言ってる割には「面白くない」って顔だけど?」

キョン「……気のせいだ。気のせい」

青ピ「…姐さん。これってアレでっか?」

朝倉「ええ、そうね。きっとソレで間違いないわ」

キョン「…なんだよ?」

長門「ダルデレ」

青ピ・朝倉「「正解!」」

 なんだそれは。お前ら人を勝手に萌えの産物にするな。この青々コンビめ
309 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:41:22.01 ID:hOf8xDY0
上条「うぅ…なんでアイツはあんなに元気なんだ…」

 やはり予想通り勝利の軍配はハルヒに上がったようだ。朝から疲れた顔をして上条が自分の席に着く

キョン「お疲れ」

上条「お前ら毎日あんなの相手にして、よく平然としてられるな……」

キョン「あれこそがハルヒ、だからな。それにもう慣れた」

上条「継続は力なり、ですか…」

キョン「遠からずも近からず、だな」

姫神「みんな。毎晩集まってるんだ…」

キョン「!?」

上条「うをっ!?い、いたのか姫神…」

 び、びっくりした。心臓飛び出るかと思った。いつの間に後ろにいたんだ

姫神「ずっといたのに二人ともヒドイ」

上条「いや、その、別にそういう意味じゃ…な、なぁ、そうだろキョン?」

キョン「あ、ああ。もちろんだとも!」

姫神「どうせ私は影が薄い女…」

ハルヒ「あら?秋沙いたの?」

姫神「ずーん」

 こらこら、トドメを刺すな。トドメを

ハルヒ「んもう! だったら秋沙も来ればいいじゃない。秋沙だって団員なんだからいつでも歓迎よ?」

 俺の部屋だけどな

姫神「いいの?」

ハルヒ「当然よ!我が団で仲間外れなんか作ったりしないわよ」

姫神「…ありがとう」

ハルヒ「?? 変な秋沙。気なんて使わなくたってオッケーよ。あたし達同じ「仲間」なんだから」

姫神「…うん。それでも「ありがとう」」
310 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:47:23.72 ID:hOf8xDY0
 ハルヒはあの夜の話を当然、知らない
 故に、姫神さんが他人と距離を取ろうとする気質を理解してないわけだが……まぁ、ハルヒなら姫神さんの本当の『能力』を知ったところで今とまったく同じことを言うと思うが

古泉「だからこそ「僕達」もここにいるわけですね」

キョン「さて、な」

古泉「おやおや」

キョン「なんだよ…」

古泉「いえ、なんでもありません」

キョン「ふん」

 古泉にはああ言ったが否定できないのもまた然り。確かに俺や鶴屋さんを除くSOS団のメンバーはハルヒの能力によって集められたようなもんだがそれだけじゃない。ハルヒのカリスマというか、魅力というか。そういうものに惹かれて俺達は「ここ」にいる……そんなこと口が裂けても言ってやらないけどな

ハルヒ「ところで秋沙も来るなら、美琴ちゃんと黒子ちゃんも呼ばないとね♪さぁ今度はどんな事してもらおうかしら!」

 ……前言撤回。やっぱりついていけん
 この間みたいなのは二度とゴメンだ
311 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/26(日) 16:54:00.34 ID:hOf8xDY0
とりあえず本日はここまで
お付き合いありがとうございました

一ヶ月近くもお待たせして申し訳ない
次回はもっと早くこれるといいなぁ……プロットの書き溜め付きそうなのが心配ですが…

ではでは〜
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 17:39:00.42 ID:nK5J31oo
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 17:40:08.34 ID:WeY0yTQo

ゆっくりでもOK
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 18:53:35.48 ID:QVgioqs0
きたあああ
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 20:53:53.28 ID:.J/uE.AO
他の人がレベル1以下って事は
この場合キョンは無能力者中の無能力者って事でいいのか?
316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/26(日) 23:58:06.77 ID:gLWqIugo
ハルヒの力が通じないということは幻想殺しと何らかの共通点があるのかもな
317 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2010/09/29(水) 12:46:20.93 ID:OOoeGPU0
今日は休みだイヤッホォォォ!
そんなわけでこんな時間にこんにちわ>>1です

>>315 そのとおりです

>>316 禁則事項です☆

では投下開始
318 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 12:49:48.42 ID:OOoeGPU0
【朝・1年7組】

 頼むから涼宮、あいつらまで呼んで馬鹿騒ぎするのは勘弁してくれ。さすがにこう毎晩宴会に付き合わされたあげく、更に人数増えるとかきつすぎるぞ……

青ピ「今日も朝からお楽しみやったなぁ、カミやん」

 さらなる悪夢に唸されそうな計画を聞き、上条当麻が机につっぷしていると相変わらずの笑顔で悪友がからかい半分の声をかけて来た。

上条「どこがだよ!!」

青ピ「アレとかソレとか?」

上条「お前は気楽でいいよな……」

 お気楽な友人のセリフに恨みがましい目を思わず向けてしまうが。

青ピ「何言うてんねん。僕だってカミやんみたいにどうやったら毎日、女の子達に囲まれて生活できるか努力と思考の日々を送ってるねんで?」

 どうやらこの程度では許してくれないらしい。

上条「この状況を見てそんな事に努力できる思考が上条さんは羨ましいですよ。大体が女子に囲まれた覚えすら無い……ってあれ? 土御門は今日も休みか?」

 そんな全男子を敵に回しそうな発言をしらふで言えるのがやはり上条当麻が上条当麻たる由縁なのだろう。
 それはともかくここ最近、土御門の姿は彼らSOS団が来て以降教室では見ていない。もっとも彼がこれまでに学校をサボることは何度もあったのだが、さすがに一週間近くも欠席し、寮にも帰って来ていないとなると心配になってくる。ただでさえ彼の裏の顔を知っている上条としてはまた何か厄介な出来事が起きているのではないか、とそんな嫌な予感さえしてくる。
 だがそんな上条の心配をよそに目の前の悪友は彼の質問に陽気に答える。

青ピ「ああ、昨日電話で聞いたらなんや忙しいからしばらくガッコにはこれんのやて」

 連絡があったのならひとまずは安心か、と人知れず安堵のため息を内心洩らす。

上条「珍しいこともあるんだな」
319 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 12:52:25.23 ID:OOoeGPU0
青ピ「僕が想像するにきっと、舞夏ちゃんを妊娠させてしもたとか」

上条「おいおい、さすがにそれは……あいつらならありえなくもないな」

青ピ「やろ?」

キョン「上条。舞夏ちゃんって?」

上条「ああ、土御門の義理の妹。うちの寮にもたまに来てるから、会った時に紹介するよ」

キョン「……義理の妹を妊娠させるって、ツッチーは昼ドラみたいなヤツだったんだな」

青ピ「そらもう昼ドラも昼ドラ! 結構ドロドロな関係らしいで〜」

キョン「マジ?」

上条「いや、さすがに冗談だけど……否定しきれないからなぁアイツらの言動聞いてると」

ハルヒ「アンタ達いつまで馬鹿な話してるのよ。月詠先生もう来るわよ」

青ピ「いやいやハルにゃん、これが結構リアルな話なんよ」

朝倉「はいはい。続きはまた今…度……」

 涼宮ハルヒと共に新たに結成された三馬鹿の話を打ち切ろうとした朝倉が突然ふらつき、ハルヒに支えられる

ハルヒ「ちょっと朝倉さん!? 大丈夫!?」

朝倉「え、ええ。ちょっと眩暈がしただけ。大丈夫よ。ありがとう涼宮さん」

ハルヒ「ならいいけど……まったく。アンタ達が馬鹿な話ばっかりしてるから朝倉さんの気分が悪くなっちゃったじゃない!」

青ピ「堪忍、堪忍や〜ハルにゃん。朝倉さんもゴメンな?」

ハルヒ「アンタはまずその呼び方をやめなさい。こっちまで倒れそうだわ」

青ピ「倒れたらボクが優しく介抱しまっせー。なんなら朝倉さん、一緒に保健室いこか?」

朝倉「つつしんで遠慮させていただくわ。アナタと二人っきりだなんて何をされるかわからないもの」

青ピ「そんな〜」

 肩をすくめて冗談を華麗にスルーする朝倉涼子。どうやら本当にちょっとした立ち眩みのようだ。

キョン「まぁ冗談は置いといて、だ。朝倉、本当に大丈夫か?」

朝倉「んもう! ホントに大丈夫よ、ちょっとした立ち眩みじゃない。みんな心配しすぎよ?」

上条「ならいいけどよ」
320 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 12:54:12.54 ID:OOoeGPU0
姫神「あれ?涼宮さん。この本は?」

 そう言って姫神は机の上にあった本を手に取る。タイトルは『天使大全』ちょっとした辞書並みの厚さだ。

ハルヒ「あ、これ? いやー随分前に、たまたま本屋で見つけて暇つぶしに読んでたのよ。っで全部読みきれなかったからコッチにも持ってきたってわけ」

古泉「…涼宮さんは天使、というより宗教に興味が?」

ハルヒ「まさか、違うわよ。でもそうね…もしいるんだったら是非会って見たいわね」

上条「会ってどうすんだよ、あんな恐ろしいモンに……」

ハルヒ「なんか会ったことがある、みたいな言い方ね?」

 上条当麻、とことん口を滑らす男である

ハルヒ ジー

上条「ソ、ソンナワケ無イジャナイデスカ涼宮サン。天使デスヨ天使」

ハルヒ「………ま、それもそうね。大体いるなら当麻よりも絶対、私みたいな探求心あふれる人間の所に来るだろうしね」

キョン「会えるのは探求心あふれる人間じゃなくて、敬虔なクリスチャンとかだろ」

ハルヒ「む…でもそれもそうね。キョンにしてはまともな事言うじゃない」

キョン「しては、は余計だ」

 どうやらなんとかごまかせたようだ。話を逸らしてくれたキョンに親指を立てて感謝の意を示す。が、しかし……

ハルヒ「よし! 今日は当麻の家で訓練するわよ! あ、美琴ちゃんと黒子ちゃんも呼んどいてね。当然! 秋沙も来るのよ!」

 更にやっかいなことになりそうだった。

上条「ちょっ!? 待て! なんで俺の部屋…」

ハルヒ「愚問ね。インデックスちゃんはシスターなんだから会った事があるかどうか聞くために決まってるじゃない!」

上条「なっ!? いや、でもキョンの部屋でも…」

 キョンには悪いと思いつつ、抵抗を試みるが…

ハルヒ「たまには気分転換も必要よっ!」

 やっぱり無駄でした

キョン「……スマン、上条。余計なコト言ったみたいだ」

上条「……いい…何故かこうなる予感はしてた…はぁ、不幸だ」

キョン「…スマン」
321 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:01:53.29 ID:OOoeGPU0
【昼休み・廊下】

 涼宮ハルヒは何かを探すように校内を練り歩いている。それは何かと問われれば「不思議なこと」に間違いは無いだろう。彼女の日課である昼休みの校内探索は、学園都市に来てからも欠かされていない
 キョンは
「別の学校なんだから少しは大人しくしてろ」
 などと言っていたが、むしろ彼女にしてみれば
「何言ってんの! こんなチャンス滅多に無いんだから、今のうちに色々探さないともったいないじゃない!」
 と、いった風だった

ハルヒ「まったく、キョンはこっちに来てもやっぱりキョンね。大体この間だってなんで朝倉さんとユキがキョンにご飯作りに来てたのよ…せっかく私が作ってあげようと思ったのに…って!」

ハルヒ「べ、別にキョンの為じゃなくて…そう! アレは情けない団員のやる気を出させるために、団長自らわざわざ腕を奮ってあげようと思ったのよ! うん! そうなのよ!」

ハルヒ「それに? 一応謝ってくれたし? 今度何か奢ってくれるって言ったし?………奢りってコトは二人っきりよね。いやでもアイツあほだから平気で当麻とか連れてきそうね」

ハルヒ「…これじゃ私期待してるみたいじゃないの……そんなワケ無いのにね。バッカみたい」

 などと自分に対して言い分けしながら、それでも「デート」かもしれない「約束」に期待しながら歩いていると中庭に人だかりを見つける
 持ち前の野次馬根性…もとい、好奇心を発揮して人だかりを押しのけていくと

禁書「あ!はるひだ!おーい!」

 何故かインデックスがいた。しっかりと愛猫を胸に抱いて

ハルヒ「インデックスちゃんじゃない! どうしたの? こんなとこまで来て…まさか中南米の人身売買組織の追っ手が来たとか!?」

禁書「いや、そんなのに追われてる覚えは私には無いから」

ハルヒ「じゃあ麻薬密売組織の情報を持ったインデックスちゃんを亡き者にしようとマフィアの手下が!?」

禁書「私はそんな情報も持ってないんだけど…」

 どうやら涼宮ハルヒの中でインデックスは逃亡中の少女となっているようである…が、しかし、あながち間違って無いところがこの少女の恐ろしいところだろうか
322 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:03:42.10 ID:OOoeGPU0
ハルヒ「それじゃ一体どうしたのよ」

禁書「そうなんだよ! 聞いてよはるひ! とうまったら、また冷蔵庫カラにしたまま出かけたんだよ! おかげで私とスフィンクスは再び飢餓の危機に陥っているんだよ!」

ハルヒ「当麻ったらホントだらしないわねー。インデックスちゃんがいるんだから、ご飯くらい常に常備しときなさいよ…いいわ。インデックスちゃん、せっかくココまで来たんだし私がお昼奢ってあげる」

禁書「ホント!? やったよスフィンクス! これで飢餓の危機から脱出だよ!…でもいいの?」

ハルヒ「いいわよ、このくらい。毎晩騒がしてるお詫びと思ってちょうだい」

禁書「私は騒がしいなんて思ってないよ? むしろ楽しいくらい」

ハルヒ「そう言ってくれるのはインデックスちゃんだけよ。キョンなんて迷惑だからいい加減にしろって毎回毎回うるさいのよね。大体…」

禁書「ねぇ、はるひ。なんだか私達とっても注目されてるみたいだけど…」

 彼女達の周りには人だかりが群れをなしていた。だがそれも無理は無い
 片や、超科学都市には似合わない、シスターの格好をした少女
 片や、『交換留学』でやってきた、する事なす事「変」な留学生
 そんな二人が昼休みの学園で親しげに会話をしていれば、注目を集めないわけが無かった

ハルヒ「…そうね。なんだか人も集まってきたし、場所を変えましょ。こっちよ」

彼女達は人だかりを押しのけて、校舎へと戻っていった
323 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:18:50.26 ID:OOoeGPU0
ハルヒ「ここまで来れば平気ね」

 途中の自販機で飲み物を買い、食堂へ向かう二人と一匹。

禁書「はるひ、まってー」

 インデックスは愛猫を頭に乗せながら、紙コップの中身をこぼさないように慎重に涼宮ハルヒの後を付いていく。

ハルヒ「あ、ゴメンゴメン」

禁書「はるひ、前!」

ハルヒ「え…きゃっ!?」

??「あぅっ!?」

 涼宮ハルヒが曲がり角で後ろを振り向こうとした時、運悪く女生徒とぶつかってしまった

禁書「二人とも大丈夫?」

ハルヒ「あいったー…ええ、こっちは平気だけど…」

禁書「あちゃー」

??「あぅぅ眼鏡、眼鏡」

ハルヒ「眼鏡? あ、これね。ハイどーぞ」

??「あ、ありがとうございます」

ハルヒ「ゴメンね。大丈夫…でも無いわね」

??「え?」

禁書「びしょびしょ、だね…」

??「あ…」

 見ると女生徒の制服はコーヒーでも被ったのか茶色いシミが広がっていた。傍らには涼宮ハルヒが買った、空の紙コップが転がっていた。
324 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:19:36.46 ID:OOoeGPU0
ハルヒ「とりあえずコレ使って」

 そう言ってポケットからハンカチを渡す。女生徒は恐る恐るそれを受け取る。

??「あ、ありがとうございます」

 濡れた頭や顔を拭いていくが、さすがに制服についたコーヒーまでは拭いきれないようだ。

ハルヒ「うーんコレは着替えた方がいいわね…あなた体操服とか持ってきてる?」

??「あ、いえ。私今日転校してきたばかりだから…」

禁書「だから、ここの制服とは違うんだ? あ、私はインデックスって言うんだよ。こっちは涼宮はるひ。あなたのお名前は?」

 名前を聞かれた女生徒は一瞬逡巡する。そして何かを思い出すようにその『名前』を二人に告げる。

氷華「私は……風…斬。そう、風斬氷華って言います」

ハルヒ「氷華ね。よろしく! とりあえず……着替えないとね。私のクラスも今日は体育無かったからなぁ…保健室に行けば体操服ぐらいあるかしら。よし、行くわよ二人とも!」

禁書「うん」

氷華「あ、は、はい」
325 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:36:51.82 ID:OOoeGPU0
【同時刻・昼休み・廊下】

 保健室へ続く廊下へ四人の男女が歩いている。誰あろう、上条当麻とSOS団の男性陣二人、それにクラス委員である吹寄制理だ。上条当麻は何故か鼻をつまんで上を向いている。
 
キョン「大丈夫か?」

上条「はいひょうぶ…ひゃねーふぁ。ひゃなひはほまらん(大丈夫…じゃねーな。鼻血が止まらん)」

古泉「しかし、すごいですね。外から飛んできた硬球が寸分違わず顔面に直撃するなんて」

上条「ひょれはほへほひひへほひはら、へほはふんはほ…(それが俺の右手の力、なんだよ…)」

キョン「幸運も消しちまうってのはこんなに厄介だったんだな」

上条「はいひひ(ry(毎日こんな感じだからな。まったく碌な能力じゃないぜ……っでなんで吹寄までついてきてんだ?)」

吹寄「べ、別に貴様のためじゃないわよ! 不慣れな二人じゃ保健室わからないでしょ! あと右手のせいにしないっ!」

上条「はひはひ(はいはい)」

 さて、何故こんなことになっているかと言うと……原因は古泉一樹が言った通り、野球のボールが窓から飛んできたからだ。それをたまたま直撃コースに吹寄制理が居て、更にたまたまそれを目撃した上条当麻が吹寄制理を庇うべく、身を呈したところ、たまたまボールが顔面に直撃した、からだ。
 まさに上条当麻の不幸ここに極まれり、である。というか通訳も無しに何で会話できるかお前ら。

吹寄「大体なんで顔面で受けるのよ……貴様も庇うなら庇うでもっと手とかで受けとめなさいよ」

上条「ほふは(ry(そうは言ってもしょうがないだろ?いきなりだったんだし)」

古泉「まぁまぁ、吹寄さんもそのくらいで。あれが保健室ですか?」

上条「ひゃっほ(ry(やっとついたか…ん?)」


ハルヒ「ほらコレなんてどう?」

禁書「わぁー可愛い。ひょうか、こっちにしようよ!」

風斬「な、なんで保健室にこんな服が…」
326 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:39:48.83 ID:OOoeGPU0
キョン「これ、ハルヒとインデックスちゃんの声じゃないか?」

 あいつ、何してんだこんなとこで…ったく!

吹寄「あ、ちょっと!」

 上条当麻はノックも無しに目の前のドアを力いっぱい引き開ける。迂闊、あまりに迂闊すぎる行為である。

上条「ほは(ry (お前ら!こんなとこでな、に…)」

 目の前には何故か半脱ぎ状態のインデックスと見知らぬ女子生徒。涼宮ハルヒはベッドの上で胡坐を掻いている。

 インデックスはナース服を着ているがボタンは留められてなく、また下着も着けていないため、その控えめな胸がチラチラと見え隠れしている

 涼宮ハルヒはチャイナドレス。こちらは着替え終わっているので問題は無い…かと思えば胡座をかいていたので、普段見えない女の子の秘密が太ももの隙間からチラリと見える。青のストライプだった。

 もう一人は…上条当麻には分からない。その女生徒はメイド服のスカートを今まさに履かんとしている所のため、下着が丸見えだ。ちなみにこちらは白。

 …………四人とも膠着状態。そこへ

キョン「おい上条、どうした…ってうぉ!?」

 キョンが目の前の三人を見て驚愕の声を上げる。

 瞬間

三人「―――――――――――――――――!!!!!」

 声にならない悲鳴というか怒号が響き渡った。
 椅子やらタライやら、ありとあらゆるものが飛んできて二人の意識はブラックアウトする。
 ちなみに古泉はというと、お決まりのベタなイベントを早々に察知してドアの外にいたので難を逃れている。

古泉「おやおや。これはこれは」

 あまりにベタな展開に思わず笑ってしまう古泉であった。
327 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2010/09/29(水) 13:45:48.66 ID:OOoeGPU0
投下終了
本日はここまで〜

ついにプロットの書き溜め尽きました……
一応頭の中では出来上がっているのであとは書くだけなんですが、どうしても推敲に時間がかかってしまう性分なので次回は先になりそうです

つーかプロット書く→推敲する→もだえる→日をおいて見直す→更にもだえる→書き直す→日を置く→もだえ(ry……そら遅筆にもなりますわな……

読んでくれた方、ありがとうございました
ではでは〜
328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/29(水) 14:01:33.31 ID:S13cMGc0
>>1おっつおっつおっつ!!
今日も楽しませていただきました。
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/29(水) 14:46:52.02 ID:ugOTGC20
天使きたああ
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sagesaga]:2010/10/09(土) 04:45:59.12 ID:PoTYqX.0
マダー
331 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/10(日) 23:51:10.54 ID:Eh7WJZso
まだまだまつよ
332 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sagesaga]:2010/10/13(水) 23:29:43.03 ID:7BF3B5o0
まだか?
333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/20(水) 20:10:06.26 ID:fux4536o
復活したか
334 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/10/21(木) 00:35:47.31 ID:jjF2IDM0
おばんです>>1です
規制やらなんやらで生存報告が遅れました
さてssなんですが…諸事情により今月の24日に投下出来なければ来月末迄持ち越される可能性が出てきました
楽しみにされてる方達には本当に申し訳無いです
ただ前に記した通り時間がかかっても最後までやり通しますのでたまにこのスレを読んでいただけたら幸いです
ではでは本日はこの辺で〜
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/24(日) 01:53:51.99 ID:gptpTSk0
おk
336 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/10/26(火) 02:23:54.27 ID:DUtkx2w0
保守
337 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/26(火) 06:49:11.52 ID:g5X.cLA0
支援
338 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/27(水) 00:42:46.72 ID:KJ5jNXco
>>336
保守しなくてもそうそう落ちないよー。
339 :S・920 :2010/11/05(金) 04:59:28.57 ID:yIox.hc0
 もしかして、朝倉さんの立ち眩みってアレイスタ−のハッキングの成果なんかでしょうか。デモそうなると朝倉さんを守るため一戦交えなければならないような気が・・。出来るだけハッピ−エンドで御願いします。さらに面白い文章期待しています。でわ、ありがとうございました。
340 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/11/08(月) 10:10:50.10 ID:0641jEI0
続きが楽しみだな
341 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/11/13(土) 18:27:31.06 ID:nwmr1h.0
保守
342 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/15(月) 22:10:40.64 ID:DNSSKhk0
↑に続いて保守
343 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/17(水) 02:35:10.19 ID:2pZmz5w0
対人用殺虫剤バルサム3000!!!

は関係なく保守。
344 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/11/17(水) 18:41:40.84 ID:QQeZ2a6o
ここ保守要らんから余計なレス消費すんなよ
>>1がhtml依頼しない限りスレ落ちたりしないし
345 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/11/27(土) 22:03:43.39 ID:6xbb/Uc0
346 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 18:11:00.26 ID:jKOGZ2DO
>>1はこのスレこのと忘れてんのか?
347 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 22:56:26.76 ID:pK0n43M0
見てるからな〜
348 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/12/20(月) 01:02:10.55 ID:gz/AkkSO
テスト
349 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2010/12/20(月) 01:19:22.50 ID:gz/AkkSO
こっちからならいけるのか…

おばんです>>1です
なんか使ってる携帯アプリが規制されたみたいなので携帯から直接書き込みですorz

とりあえず11月末投下とか言っときながらまだ投下出来てなくてごめんなさい

本来なら地獄の年末年始前に投下すべきなのに引っ越しやらなんやで忙しくて全然書き溜め出来て無い…
そんなわけで投下はまた延びてしまいそうです
楽しみにしてくれてる方々には本当に申し訳ないです
以上お詫びと生存報告でした



このままだとマジで書く書く詐欺になりかねん……いやもうなってるのかorz
ほんっとごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!!!
350 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/21(火) 23:08:13.05 ID:OFyNxqko
待ってるよー
351 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 01:19:18.03 ID:Q.3YEPI0
保守
352 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/05(水) 01:44:46.98 ID:SFpd/yo0
>>351
ここで保守が必要だって思ってんなら俺がその幻想をry
353 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2011/01/15(土) 13:39:41.49 ID:IiR6xKYO0
おばん…ではないですがおばんです>>1です
移転申請してきました

地獄の年末年始もなんとか終了したので書き溜めの時間もなんとかとれそうです
とはいえ何分遅筆なので投下はまだ先に…
楽しみにしてくれてる方々には申し訳ないですが今暫くお待ちください
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

354 :真真真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 16:29:33.95 ID:xBA0U8gAO
待ってなかった
待ってなかったんだからな
まあ続きを見てやってもいいが
ゆっくり練ってままに進行して欲しい
なんて事は思ってない
断じて思ってない
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 19:30:56.27 ID:VohPm5qNo
ああ、俺も待ってなんていなかった
全然楽しみで寝られないなんて事などなかった
早く投下してほしいなんて微塵も思ってなかったさ
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/30(日) 01:36:12.31 ID:JlWtNH3S0
続きを期待して待ってるぜ!
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/06(日) 19:45:46.85 ID:24N6QVWM0
しえん
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 11:40:59.76 ID:+DpY9IvAO
もう来ないかな
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/24(木) 15:45:09.31 ID:+/DrXjLAO
大丈夫、私はそんな希望のないスレを応援するよ
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/24(木) 20:36:24.39 ID:89Rco29o0
スレが上がってたから投下があったと勘違いしたじゃないか
362 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/02/26(土) 05:52:19.97 ID:Quc8VVjJ0
おばんです>>1です……いろんな意味で泣きそうです
本当は今日投下する予定だったのですが、マンガ喫茶でちょっと書き直して保存したら書き溜め分が全部文字化けして復元不可能になりました。
今なら屋上からダイブできそうです……

なんというかホント申し訳ありません。

とりあえずお詫びということで今さっき書き上げたものでお茶を濁させてください。
363 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:54:20.13 ID:Quc8VVjJ0
 「侍の国」
 僕らの国がそう呼ばれていたのは今は昔の話。
 かつて侍達が仰ぎ夢を馳せた江戸の空には今、異郷の船が飛び交う。
 かつて侍達が肩で風を切り歩いた街には今、異人がふんぞり返り歩く。
 二十年前突如、江戸に舞い降りた異人「天人(あまんと)」
 彼等の台頭により侍は弱化の一途をたどる。
 刀も地位も、もぎ取られ誇りも何もかも僕らは捨て去った。
 でも僕は知っている。
 この国の侍はまだ死んじゃいないってことを。
 刀を、地位を、誇りさえ失おうとも「魂」は死んじゃいないってことを。


 みなさんお久しぶりです。志村新八です。
 万事屋銀ちゃんでバイトをし始めて早……あれ? 半年だっけ? なんか六年以上たったような……いや気のせいだ、気のせいだぞ新八! うん別にこの作品はサザエ時空とか関係ないから、リアルで六年経っててもこっちじゃまだ一年も経ってないとか無いから(汗
 ゴホンゲフンッ! ま、まぁとにかくバイトし始めて結構経ちました。
 昨日は久々に大口の以来が来たので、今日は銀さんが奮発して焼肉を食べに連れて行ってくれるそうです。

 ガラガラガラ

新八「おはようございまーす。銀さーん、神楽ちゃーん、ちゃんと起きてますか……?」

??「おろ? お邪魔しているでござる」

??「やほー、お邪魔してるよ」

新八「あ、どうもこんにちわ。お客さんですか?」

??「一応……拙者らはお客……ということになるのでござろうか?」

??「どうだろうねぇ? 気付いたらここにいたわけだしなぁ」

新八「???」
364 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:55:12.13 ID:Quc8VVjJ0
銀時(おい新八! しーんぱーち!)

新八「あ! 銀さん。駄目じゃないですかお客さんほっといて……ってソファーの裏で何してんですか」

神楽(シー! 声がでかいネ! いいからこっち来るヨロシ!)

新八「神楽ちゃんまで……のわぁ!?」

銀時(いいからこっち来い!)

新八「何なんですか一体っっっアタッ!?」

神楽(いいから静かにするネ! これから緊急会議ヨ!)

新八(緊急会議?)

銀時(ああそうだ。今、万事屋……いや、この世界は大いなる危機に瀕している)

新八(えぇ!?……いやいやいや、駄目ですよ二人とも。リアルとマンガをごっちゃにしたら)

神楽(これだから駄メガネは……)

新八(おいコラ今何つった。メガネなめんじゃねーぞ。昨今じゃメガネはオシャレアイテムにまで昇華してんだぞ。メガネ男子なんて言葉まであるんだぞ)

神楽(ハンッ! それはイケメンだけに許される呼び名ネ。お前はただの駄メガネ…いやメガネかけ機ヨ)

新八(んだとコラァ! ちょっと声優が流行の最先端だからって調子に乗ってんじゃねーぞ! こちとらテメーがこの世界入る前から辛酸舐めてきてんだよぉ!)

銀時(いーからお前ら落ち着け! マジでヤバイんだって!!)

新八(だから一体何なんですか? 説明してくれないと解りませんよ)

銀時(いいか八っつぁん。今回は俺らも年貢の納め時かもしれねぇ。こころして聞けよ)

神楽(まずは落ち着いてあの二人をよく見てみるネ)

新八(え? よく見ろって言われても……!!!???)

 二人に言われた通り、客と思われる二人の姿を観察してみた僕は自分の迂闊さを呪った。
 正面から向かって右の和服姿の客。この廃刀令のご時勢に珍しく腰に刀を下げていることから見ておそらく侍。それだけならよかった。本当にそれだけなら。これだけでは何のことかよくわからないだろうから詳しく容姿をあげていく。まず刀以外に目立つのはその赤い髪の毛。そして次に目を引くのが左頬についた×印の傷。極めつけは特徴的なしゃべり方。
 そしてもう一人。こちらは洋服姿。白いスーツにインナーは赤いシャツ。コレだけだとどこにでもいるちょっとオシャレなお兄さんだが、服の下からでも解る鍛え上げられた肉体とそのするどい眼光が只者では無い事を教えてくれる。さらによく見ると脇には拳銃が入ったホルダーが装着されている。あれは……マグナム?
365 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:55:54.10 ID:Quc8VVjJ0
新八 ガタガタガタガタ ブルブルブル

銀時(やっと理解できたか)

神楽(理解できたらまずは深呼吸するネ。私も発狂しそうになったけどコレで落ち着いたヨ。深呼吸スゲェヨ)

新八 スーハースーハー

銀時(さて新八も落ち着いたことだし会議を始めるぞ)

新八(っっってこんなんで落ち着けるかぁぁあぁぁあああああああ!!! 何だよコレ何かの冗談ですか!?)

銀時(俺だって冗談かと思ったよ。朝起きたらいたんだぞ!? いきなりなんの前触れも無くリビングで二人が茶すすってたんだぞ!? 思わず四次元ポケット探して机の中入ろうとしたっつーの!!)

神楽(私もビックリしてTKG(卵かけご飯)五杯しか入らなかったネ)

新八(いやいつもどおりでしょソレ)

??「あのー」

三人 ビクゥ!!

??「一応拙者らも状況をよく理解できていないのでござるが……ひょっとして迷惑でござったか?」

銀時「いえいえいえいえ!! そんな滅相も無い!! むしろあの『緋村剣心』に会えて感動したというか、死にそうというか、天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)られるんじゃねーの? とか考えてませんから!!」

??「ほーらいったでしょ剣ちゃん。なんか大変そうだしそっとしておくのがいいって」

新八(すげーよ、さすが新宿の種馬だよ、CH(シティーハンター)だよ、人斬り抜刀斎を剣ちゃん呼ばわりだよ。恐れ多くて僕らじゃできねーよ)

剣心「しかし冴羽殿、こうまで取り乱されては心配するなというほうが無理でござるよ」

冴羽「まぁ普通いきなり見知らぬ人間が家にいたら混乱するって。とりあえず落ち着く時間をあげちゃおう?」

神楽(さすがCHネ。自分だって状況把握出来てない癖に時間くれるって大人の余裕って奴ネ)

剣心「……確かにそうでござるな。拙者もどうしてこうなったか少し考えるでござるよ」

冴羽「まぁそんなワケだからお三方ともゆっくり状況把握してくれればいいよ〜」
366 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:56:36.49 ID:Quc8VVjJ0
銀時(というわけで時間をもらったワケだが……)

新八(いくら時間もらっても落ち着けそうに無いですね……アレ? そういえば何が世界の危機なんですか?)

神楽(八っつぁん、まだわかんねーのかよ。これだから駄…メガネ搔け機は)

新八(わざわざ駄メガネ言い直してんじゃねーよ! 繋げたら駄メガネ搔け機じゃねーか! 余計ひどいことになってんじゃねーか!)

銀時(いいから二人とも落ち着け。マジヤバイんだって!)

新八(だから何なんですか)

銀時(いいか駄メ……八)

新八(オイ喧嘩売ってんのか。繋げたら駄目八じゃねーか、全否定かこの野郎)

銀時(まずあの二人は誰だか理解できたな?)

新八(スルーかよ!……えぇまぁアレですよね。『元人斬り抜刀斎の緋村剣心』と『CHの冴羽獠』ですよね)

神楽(さんをつけろよ坊主。ディスってんのか?)

新八(話進まないから突っ込まないよ神楽ちゃん。確かにありえない事が起こってるっていう一大事ですけど……今のとこそんなヤバイようには思えないんですが)

銀時(バカヤロウ! いいか? よく考えるんだ。あの二人はジャンプの黄金時代を築いたといってもいいくらいの影響を与えた二人だぞ? そして空知は間違いなくこの二つの作品の影響を受けている。というかむしろこのマンガは『るろ剣』と『CH』足してギャグで割ったようなもんだろ。式にすると『るろ剣』+『CH』÷ギャグ=『銀魂』だ)

新八(いや式にしなくてもそんなの解りきってますよ)

銀時(いいや解ってない。解ってないよ八っつぁん。この式に『天才バカボン』を代入するとどうなると思う?)

新八(代入って…そんなのできま……ハッ!?)

銀時(どうやらやっと理解できたようだな)

 『天才バカボン』……知らない人はいないだろうがあえて説明するとこのタイトル、実は主人公の名前のハズだった。そう、最初このマンガは『バカボン』というちょっとオツムの足りない少年が主人公という話だったのだ。だがしかし! 回を重ねる毎に主人公である『バカボン』は彼の父親である『バカボンのパパ』に主人公のポストを取られていった。そして連載中期にはもはや『バカボン』という名前はもはや「元」主人公の彼ではなく父親である『バカボンのパパ』の名前と読者に勘違いされるまでにいたったのであった。

新八(つまり、つまりですよ? あの二人がこのままこの世界に居座るなんて事になったら……)

銀時(そうだ。奴らの影響力は計り知れない。もし長期に渡って、いや短期でも十分だろう。奴らに居座られたらマズ間違いなく俺たちの居場所が無くなる!!)

新八(な、なんだってー!?)
367 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:57:08.99 ID:Quc8VVjJ0
銀時(最初のうちはいい。多分奴らはおとなしくしているさ。だがな、ひとたび事件が起きれば方や新宿歌舞伎町のスゴ腕スイーパー、方や志士雄を倒し日本を救った英雄。事件なんて俺たちより華麗に解決しちまうに決まってるさ! そして気付けば俺たち三人はコマのスミっこでベタな驚きとギャグを繰り替えすモブキャラに早代わりして徐々にフェードアウトしていく……万事屋もいつの間にか神谷CH流道場として改名されちまうんだ!!)

神楽(いやネそんなの! どうせ消えるならCHと大人の恋愛しちゃう依頼人役がいいネ!)

銀時(無茶いうんじゃねーよ神楽……CHの守備範囲は少なくとも二十歳以上。今のお前じゃどう逆立ちしても街に住んでる大食いキャラが関の山だ)

神楽(んだとこのテンパ。お前なんてギャグキャラどころか街でテンパ売ってるテンパおじさんがいいとこネ。人気投票でネタ狙いで投票される一発キャラが関の山ヨ)

銀時(テンパおじさんってなんだコラ。天然パーマ売るおじさんって意味かこの野郎。天然パーマ舐めるんじゃねーぞ。朝すっごいボサボサなんだからな。雨の日とかセットしてもセットしても終わりが見えてこないんだからな! テンパじゃない奴にテンパの気持ちわかってたまるかぁぁぁあああ。何が「テンパいいじゃん。ちょっとカッコイイじゃん」だよ! 知ってんだよお前らが影で「ボンバヘッド!」って言ってんのよをぉぉぉおおおお!!)

新八(二人とも落ち着いて! というか僕、乗っ取りより怖い事思いついちゃったんですけど……)

銀時(なんだよ八っつぁん。乗っ取りより恐ろしい事なんてもうねーよ。来週からは「明治浪漫ハンター」が始まるんだよ。もう「銀魂」のギの字も出てこねーよ。みんな来週もヨロシクー)

新八(現実逃避してないで聞いてください。……いいですか、もし、もしですよ? あの二人がこのマンガの事を理解知ったとしたら?)

二人(っ!?)

新八(ええそうです。自分のマンガのいいトコ取りした、悪く言えば丸パクリしたって気付かれたら……)

銀時(オイィィィィイイイ!! ヤベーよ! 天翔龍閃られるどころの話じゃないよ! 確実に俺ら消されるよ!!)

神楽(たとえ許されてもキャッツアイの初期みたいに劇画調のタッチにされるネ! いやアルいやアル!! あんなちょっと昔風の劇画調いやアル! きっと作者も適当に手抜きしてうる星奴らの最初期みたいにゲゲゲの鬼太郎調の絵になるネェェェェェエエエエ!!)

新八(ならねーよ!? ってかこっそり大胆に偉大な作家の黒歴史カミングアウトすんのやめろぉぉぉぉおおお!! 消されるってレベルじゃねぇよ!!)

三人(ハァハァハァハァ……)

銀時(フゥー……しょうがねぇ……この手は使いたくなかったが仕方ねぇよな)

新八(っ! 何か策があるんですか!?)

銀時(あぁ、これだけはやりたくなかったが、そんな事言ってる場合じゃないしな)

神楽(さっすが銀ちゃんヨ! 早くその策とやら教えるネ!)

銀時(よし、二人ともよく俺をみてるんだぞ)ゴソゴソ

新八(なんですかコレ? メイク道具? どうすんですかこんなもん)

銀時(まぁいいから見てな)パフパフ←メイク中

神楽(……なぁ八っつぁん。ワタシろくでもない予感するアルヨ)

新八(奇遇だね神楽ちゃん。僕もくだらない予感がするよ)

銀×(さぁお前らこれが俺の最終手段でござるん!(キリッ )

新八((キリッじゃねぇぇぇええええええ!! 右頬に×印つけただけじゃねーかッ! しかもSSだからそんな表記じゃわかんねーんだよ!! 地の文使っても表現のし様がないんだよッ!!! つーか「ござるん」ってなんだよ!?)

神楽(テンパに期待したワタシが馬鹿だったネ)

新八(だいたい顔に×印つけたからってるろ剣のキャラになれるわけじゃないからね!? しかもメイクってバレバレだからね!? つーかそれあれか!? 剣心さんが左だから右につけてみよーかなーってノリかこの野郎!!)

銀×(バカあれだよアレ、生き別れの双子の設定でござるんよ。だから左右逆なんでござるんよ。つーかこの傷巴につけられたもんだし? メイクとかじゃないし? あっヤベ…ござるんし?)

新八(うるせーんだよ! 丸わかりなんだよ! むしろそんなんで斉藤さんに会ったら悪・即・斬されるわ!!)

銀×(じゃあどーすんですかー? 新八君にはこれ以上の案があるんですかー?)

新八(うっ……)
368 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/02/26(土) 05:58:22.21 ID:Quc8VVjJ0
銀×(ほら見ろ。なんもないじゃねーか。こーいうのはな、メイクで誤魔化すんだよ。つーかメイク程度なんて可愛いもんだよ。アイドルとか女優なんて整形までしてんだぜ? K姉妹だって胸にシリコン入れてんだよ)

新八(だから消されるつってんだろぉぉぉぉおおおおお!!! 少しは自重しろぉぉぉおおおお!!!)

神楽(香)(新八ー。ワタシ香風のショートカットにするネ。お前海坊主の立ち位置な)ジョキジョキ←髪切ってます

新八(っちょ!? 何してんの神楽ちゃんまで!? それ(香)ってなんだよソレッ!! さっきまであきれてたでしょ!? ってか僕はむしろ弥彦の立ち位置でしょ!?)

銀×(あーダメダメ。弥彦にしちゃ新八は年上すぎだから。そーだなーそのメガネ活かして武田観柳とかどうだ?)

武八(ほとんどの人覚えてねぇよ!! >>1だって今さっきるろ剣読み返して思い出したくらいだわ!! ってかオイちょっとカメラ止めろ。武八って誰だよ!?)

銀×(うーし、んじゃ話まとまったことでそろそろ話し進めるぞー)

武八(えっ? マジでコレでいくの?)

銀×(しょーがねーだろ。これ以外「銀魂」が生き残る術なんてないんだよ。これも時代の流れでござるん)

武八(その口調マジでヤメロ)

銀×「えーお二人さんお待たせしたでござるん。拙僧が万事屋銀ちゃんの社長の銀×でござるん」

冴羽・剣心「………」

神楽(香)(いい感触アルヨ。二人ともビックリして声もでないよ)

武八(そりゃこんなん見たらビックリするわ。つーか引くわ)

剣心「あのー」

銀×「ハイハイ。なんでござるんですか?」

冴羽「一応その、乗っ取るとか考えてないから安心してくれ?」

武八「超気ぃ使われただけじゃねぇかぁぁあああああ」

369 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/02/26(土) 06:04:08.61 ID:Quc8VVjJ0
ハイ、以上です

いやもうなんていうかね…書き溜めした奴のレス数少ないからお詫びの意味での即興が更新代わりとかね……死にたい……

とりあえずまた家で思い出しながらクラッシュした部分書き溜めてきます。

もうね、謝る気力すらゴメンナサィィィイイイイイイイイ
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 09:53:49.11 ID:KH04NibAO
待ってなかった…!待ってなかったよ…!
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/26(土) 22:56:26.63 ID:C47P9rxu0
楽しみに 気長に待ってる\(^o^)/
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 23:32:07.68 ID:5vm7pCRw0
>>1さんよ
俺達はちゃんと最後までゴールしてくれれば何も言わずにおつかれさまって
言うんだぜ
俺達は途中で放置して消えるような奴がいやなだけさ
だからさ、どれだけかかってもいいから完走してくれればそれでいいんだよ
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 02:56:17.08 ID:jRQl/b16o
え???
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 09:26:58.34 ID:hTo7n0j90
ドンマイwwだけど生存報告だけでもうれしいんだぜ
375 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2011/03/12(土) 13:19:05.40 ID:cH4aBsdm0
おばんじゃないけどおばんです>>1です
地震というか二次災害がヤバいですね…うちは東海なので被害はなかったので一応生存報告だけしにきました
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/03/19(土) 14:51:59.83 ID:6/uQfc/po
生きてるならよし
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/30(水) 17:41:58.30 ID:Vfttt7ZSO
待つぜ
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/10(日) 20:05:00.91 ID:6c6Afc/M0
ハルヒ×とあるssを読んでたはずが、銀魂クロスを読まされた。
以下ポルナレフ省略
というか、どういうことだってばよ
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2011/05/22(日) 00:53:32.02 ID:lGMtJk880
カキコミてす
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(青森県) :2011/05/22(日) 02:10:45.38 ID:G2c6edFvo
書きため分はまだ公開できないのですか。
気長に待ちますが。
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/05/22(日) 08:21:17.47 ID:trl9NRcAO
むしろ、銀たまクロス読みたい
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/05/26(木) 00:58:48.33 ID:9XPluHoHo
もう作者来なさそうだなー
383 : ◆DIyxlQ1fLY [sage]:2011/06/03(金) 15:23:17.82 ID:z8M42s5K0
毎度おばんです
前回からこっちゴタゴタ続きで生存報告忘れてましたすいません

ネットがそろそろ繋がりそうなので早くて半月後には再開の目処がたちそうです
待ってて下さる方々にはホント申し訳ないの一言です
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/06/04(土) 00:17:20.93 ID:wvCgJ1Ev0
待ってましたぜぃ
ハルヒ×禁書目録の続き
楽しみにしてます
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/06/04(土) 02:40:59.40 ID:0gUcMXJ0o
それはよかった 期待
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/05(日) 04:23:30.42 ID:IkN5ONESO
きたきたきたああああい
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2011/06/05(日) 13:35:13.14 ID:Fo1CNHAAO
半月って何ヶ月?
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/06/06(月) 00:11:43.70 ID:aJ2Ocg2R0
半月って言ったら15日程度じゃないの?
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/06/06(月) 00:59:16.26 ID:P5JIEeg9o
かつて前例が無いほどに進行が遅いSSスレ
390 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/06/15(水) 20:02:43.06 ID:ORZrFYmz0
大変長らくおまたせしました再開します
391 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/06/15(水) 20:04:10.34 ID:ORZrFYmz0
 学園都市には無数の道が存在する。否、学園都市だけではなく、この星には無数の、無限の道が存在している。

 それは人工的に造られた道路だったり、動物が何度も歩いて作られた獣道、自然の悪戯で出来た川、夜空に煌く星々が紡ぐ周期、人が紡ぐ運命。この他にも精神的なもの、観念的なもの、主観的、客観的、大衆的、個人的と見方を変えて数え上げればきりが無い。まさに無限といえるほどの道が存在している。

 さて、それではそもそも道とは何なのか? 答えは簡単。何かが「歩く」から、もしくは「歩いた後」に出来るものが「道」なのだ。

 例えばそれは人

 例えばそれは獣

 例えばそれは水

 例えばそれは星

 例えばそれは魂―――。

 そしてどんな道でも分かれ道と、ゴールが存在している。例え一本道に見えたとしてもそこには必ず分かれ道がある。例え目指した場所と違っていても終着点はある。極論をいえば分岐路や到達点の無い道など、もはや道では無い。
 そして人は道を歩く存在だ。だがその存在は時として、とてつもなく不安定な歩みを見せる。茨の道をひたすら耐えて歩き続け、望みを掴む者もいれば、その一方で誘惑に負け、堕落の道に走る者もいる。
392 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/06/15(水) 20:07:07.23 ID:ORZrFYmz0
 今『彼女』はとある『道』を歩いている。
 だがその『道』は彼女がかつて夢見ていた幸せな『道』ではなかった。

 始りは二十数年前―――彼女はこれまでに無い、まったく新しい「もの」を作る研究に携わることになった。

「新しい術者の創造」

 魔術の徒、イギリス清教の魔術師達の一派と、最先端科学の結晶、学園都市の研究者達の一派が協力し、これまでに無い魔術と能力を組み合わせた新しい術者を作り出そうという研究だ。
 そして彼女はそこで、ある研究者と出会う。
 ソイツの第一印象は「気に食わないヤツ」元々相反する畑の出だ。こればかりは仕方が無かった。
 他の魔術師達や研究者も同様で、最初のうちは喧嘩と言える位のぶつかり合いの繰り返しだった。だが、研究を続けていくうちに何度もソイツと衝突し、競い合い、互いに練磨していくことで彼女達は打ち解けていく。同じ目標を掲げる同士として、いつのまにか意気投合していた。
 失敗続きの研究だったがその間はとても楽しかった。違う畑の人間同士でもこんなに仲良くなれる事が解ったのが嬉しかったから。



 だがその幸せも長続きしなかった。



 彼女達の研究は潰された。それは比喩表現などでは無く、文字通り完膚無き全てが叩き潰された。研究成果や建物、衣服から食べ物にいたるまでそこにあった全てを、そして『友達』すらも―――。
 彼女は絶望に暮れた。大切な友人すら守れなかった自分に憤りを感じたりもした。こんな研究に手を出すべきじゃなかったんだと後悔もした。だが―――

 それでも彼女は歩いていた。その歩みはとてつもなく不安定で不確かだけども。

 それでも彼女は歩いていた。その歩みは道を間違えたとしても止まる事は無い。

 それでも彼女は歩いていた。その歩みが留まる事は大切な友達を否定することだから。

 道を違えた迷い子は正道を外れたとしても歩き続ける。いつか自分の信じた目的地にたどり着くことを信じて。例えそれが絶望に続く道だとしても―――。
393 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/06/15(水) 20:12:04.38 ID:ORZrFYmz0
【学園都市・廃工場】

 学園都市の治安は良い方なのか? そう問われれば大抵の住人はこう答えるだろう。「他の都市と比べれば安全だ」と。だがこの答えは学園都市の裏事情を知らない、表の世界の住人だから言えるセリフである。

 確かにこの都市では最先端の科学技術と共に、最先端の警備システムも備えていると言えよう。街には警備ロボットが縦横無尽にパトロールし、少し注意深く辺りを見渡してみれば、24時間休みなしで街中を監視しているいくつものカメラを見つけることが出来る。警察の代わりに最先端の装備に身を包んだ警備員(アンチスキル)が交代制で巡回し、それだけでなく、能力者である生徒を中心に構成される自警団、風紀委員(ジャッジメント)までもが見回りをしている。

 なるほど、確かに他の都市ではまず見られない厳重な警備体制だ。これを見るだけなら他の都市の警備システムなんて穴だらけに見えるだろう。
 だが待ってほしい。何故こんなにも厳重、言ってしまえば過剰な警備体制が当たり前となっているのか? 少しでも裏事情に詳しい住人はきっとこう答えるだろう。「最先端の警備システムと同様に犯罪も最先端だから」と。

 ここは学園都市「能力者達の街」だ。―――それによって起こる犯罪も能力絡みが大半を占める。能力者同士の喧嘩一つで、ビルの1棟が吹き飛ぶことも在り得るのだ。
 能力者に対抗するにはどうしてもこのような厳重な警備体制を強いられるのは仕方の無いことであろう。

 だが能力者に対抗する組織は警備員や風紀委員だけではない。
 近年、学園都市で問題視されている能力者達による「無能力者狩り」が横行している。文字通り、能力を持った学生達が、能力を持たない学生を一方的にいたぶるというこの事件は新たな問題を浮上させるに至る。
 スキルアウト―――能力を持たない少年少女達が能力者達に対抗する為に作った組織。不良が徒党を組む。言ってしまえばそんなところだ。だが、現実のスキルアウトはそんな可愛いモノではない。
 彼等は能力者に対抗する為に最先端の武器をどこからか調達し、その装備と人数で能力者達と渡り合う術を確立していった。

 これにより学園都市の治安は必ずしも「良い」とは言えなくなっているのである。

 数多くのスキルアウト達は表通りよりも裏路地を好み、網目のように広がった裏道や廃ビルは警備員から隠れる彼らの絶好の隠れ家となる。
 ひとたび裏路地の奥に踏み入れば、そこは安全と安心に守られた表通りとは無縁の世界。力と数が支配する世界と言っても過言では無いのだ。
394 : ◆DIyxlQ1fLY [saga]:2011/06/15(水) 20:17:16.06 ID:ORZrFYmz0
 さて、そんな廃工場の一つに『彼女』はいた。

 『彼女』はヒビ割れたコンクリートと、もはや何に使っていたか解らない位に壊れた機械が転がる工場内で静かに瞳を閉じ、瞑想していた。
 時刻は正午。割れた天井のそこかしこから太陽の光が差し込み、薄暗い工場内は一種の神殿のような静謐な空間を作り上げる。
 そんな中、ひたすらに瞑想を続ける『彼女』は、まるで神に祈りを奉げる巫女のようにも、許しを請う咎人のようにも見えた。

「君はイギリス清教「必要悪の教会(ネセサリウス)」所属、シェリー・クロムウェル。これに間違いは無いかい?」

 いつのまにか工場の入り口は開け放たれ、そこに一人の神父が――というにはいささか懐疑的な格好をした男が――立っていた。
 まず目を引くのがその長身、次に赤い長髪と耳に着けた大量のピアス、極めつけはくわえタバコと右目の下に彫られたバーコード。と、およそ「神父」と形容するには中々に難しい容姿をしていた。
 辛うじて着ている服が神父服であるというだけで、それが無ければどこぞのチンピラにしか見えない。あえて形容するなら不良神父といったところか。

「lady(淑女)の部屋にノックもせずに入って来て第一声がそれかい? 坊や」

 『彼女』ことシェリー・クロムウェルは、不良神父に見向きもせず挑発するように答える。
 不良神父はふぅ、と溜め息を吐くとめんどくさそうにそれに答える。

「まっとうなladyはこんなところで怪しげな儀式なんてしないね。君はもう少し常識をというものを学んだほうがいい。ま、引きこもって仕事ばかりしている君には無駄な助言かもしれないがね」

 そういつつ彼は右手を上げ、二本の指を立てる。その一本を折り曲げながら言葉を続けた。

「さて、君が選べる道は二つある。大人しく僕とイギリスへ帰るか―――このままここで『消し炭』になるか、だ」

 言葉を終えたとたん、彼の目つきが「仕事」を遂行するそれに変わる。暗く、冷たい目だ。
 しかしシェリーはそんな目つきなど気にすることなく、クククと含み笑いをしながら別方向を見て言葉を続ける。

「そんな口説き方じゃあ女の子は落とせないねぇ。大体名乗りもせずに自分の目的だけ果たそうなんて、あせりすぎだよ童貞野郎。アタシをデートに誘いたいならもう少し経験をつんでからおいで」

「……それは失礼。僕の名前はステイル・マグヌス。君と同じ――」

 シェリーの言葉にイラつきながら、それでも律儀に自己紹介をしようとするが、それもまた彼女に遮られる。

「必要悪の教会所属、だろ? これだから童貞野郎は空気が読めないっていわれるんだよ。アタシが聞きたいのはアンタの『魔法名』そんなことも解らなかったのかい?」

 ここでようやくステイルは彼女の顔を正面から見ることが出来る。その目はギラギラと輝き、これから起こる「出来事」が楽しみで仕方ない、といった狂喜にとらわれた笑みだった。
 ステイルはタバコを指に挟み、その手で額を伏せると再び溜め息を吐く。今度は先ほどよりも深く長い。

「………僕としては穏便にコトを進めたかったんだがね。腐っても同僚ではあるし。……まぁ連れ帰る手間が省けたと思うことにするよ」

「我が名はステイル・マグヌス! Fortis931(我が名が「最強」である理由をここに証明する)!」

 そう言い放つと同時にタバコを指で弾く。そのオレンジの軌道そのままに突然、中空に炎が剣の形をとるように伸び上がる。得意の魔術、炎剣「吸血殺しの紅十字」だ。
 それを見たシェリーは声も高らかに嗤い、ステイルに応える。

「やれば出来るじゃないか坊や! 我が名はシェリー・クロムウェル! Intimus115(我が身の全ては亡き友のために)!」
395 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/06/15(水) 20:20:10.95 ID:ORZrFYmz0
……やたら短い気もしますが今日はここまで
ネットも無事繋げたことなので、ちょこちょこ更新……していけるといいなぁ
ではでは
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/15(水) 21:30:59.35 ID:RhNkF6Zg0
よかったよかた
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) :2011/06/16(木) 01:02:24.50 ID:osztw5gS0
このスレ今日発見したけど、すげー長いスレだねw楽しみに待ってますw
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 01:13:44.00 ID:Y98EPQzIO
待ってる
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 00:27:08.65 ID:SNiIoFvDO
そろそろダメ出しかな
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/30(土) 13:10:53.38 ID:jAE7Zipyo
舞ってます
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/02(火) 16:19:32.18 ID:M0WsEZVY0
文章力上達したな
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 14:26:36.22 ID:qaHBJ4mzo
おいおい……
このスレ1年前のじゃんかw
面白いからいいけどwww
C
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 20:20:08.98 ID:D7vW3G6lo
やっと追いついた
おもしろいなこれ
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/09/09(金) 23:54:43.96 ID:Q5+gjhaL0
とりあえず生存報告だけでも頼む
405 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/09/15(木) 08:10:08.54 ID:x68AE71O0
おばん・・・どころかおはようございますだけど、おばんです。>>1です。
フ、フフフ・・・前回から三ヶ月以上空きってどうなのさ・・・
ちょくちょくこれるなんて幻想やったんや・・・

とりあえず、前回からの続きですが戦闘シーンを考えては消し、考えては消し、の状態がループしていますので投下には今しばらくかかりそうです。

これだけ待たせて生存報告だけってどうなのよ・・・ほんと申し訳ないです。
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) :2011/09/25(日) 19:02:05.52 ID:lnM+Y1tK0
ええよー、ええよー、待ってるぜ!
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/02(日) 03:36:08.10 ID:uCMYgLPS0
それだけ真剣にやってるんやな
尊敬します。そして期待してるぜとっつあん!
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/10/06(木) 19:43:31.45 ID:wlDYlgbY0
結構長いな
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/06(木) 20:37:11.95 ID:v0TbpnkS0
キョンに異能が欲しいです。
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/07(金) 11:39:48.88 ID:ygAj/0E50
キョンに能力はいらんやろ
一般人だからこそ映えるキャラなんだよ
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/07(金) 18:15:31.55 ID:DKHPaLRr0
>>410

無理に一般人にする必要はないと思う。
能力を持っていたって悪いことはない。
キョンが一般人なんて古泉が言っただけで本当かどうかはわからないし、キョン自身が戦うのも
いいだろう。
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2011/10/14(金) 16:07:47.95 ID:CW1ag2YL0
キョンさんには「超旗破壊(フラグクラッシャー)」の能力が備わってるじゃないか
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/14(金) 21:49:39.00 ID:McS2eD4H0
>>412
それは同感
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/19(水) 21:04:53.32 ID:0rY1sDJ90
じゃあ、キョンの能力も「幻想殺し」で
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/14(月) 16:34:39.25 ID:1ja85n/bo
>>405
続きまだ〜
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/11/20(日) 20:55:30.16 ID:nKUuZxmh0
多少雑でもいいから続きを頼む
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(埼玉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 19:47:59.88 ID:ZTeeeOXX0
あれからかれこれ5ヶ月
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/25(金) 22:20:50.58 ID:qd3cIXcIo
二ヶ月立ったんだから消せよ
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/26(土) 01:20:51.67 ID:cwCt/zj5o
■ SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)自治スレッド Part4
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1317102289/190
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/26(土) 05:55:30.08 ID:llEBuOd6P
12月15日まで猶予があるってことか
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 07:54:29.46 ID:isK6H6jWo
12月15日でちょうど卵の賞味期限が切れるわ
422 : ◆DIyxlQ1fLY :2011/12/14(水) 22:39:43.37 ID:fe8OhUzJ0
お久しぶりです、>>1です。

ギリギリですが再開します。
お待たせしました。
423 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/12/14(水) 22:46:23.07 ID:fe8OhUzJ0
「キミは確かに優秀な魔術師だけど一つ勘違いをしている」

 名乗り終えた瞬間、ステイルの足元からコンクリートと土くれで出来た大きな右手が、彼を掴もうと生え上がる。さりとてステイルも大人しく掴まるほどマヌケでは無い。右へ左へとジャンプをしながら避けていく。
 余裕を持ってその攻撃を交わし、朽ちた階段の上へと駆け上がる。が、其処には一際大きな「左手」がステイルを待ち受けていた。ニヤリとシェリーが嗤う。しかしステイルは余裕の笑みを崩さない。
 あわやステイルが左手に掴まると思われた瞬間、彼は手にした炎剣で切りかかる。炎が左手に触れた箇所から綺麗に、まるで熱したナイフをバターに押し付けたかのように、左手がドロリと切断される。その切り口は赤く発光し、まるで溶岩のような熱さを放っていた。左手が完全に止まったことを確認し、ステイルは振り返る。その顔はどこか自慢げだ。

「僕の炎は3000度を超える。それがどういうことかわかるかい?」

 ゆっくりと、タバコをふかしながら続ける。

「こんな土くれで出来たゴーレム程度じゃあ、僕の炎は止められないってことさ!」

 そう言うとステイルは左から襲い掛かる右手も炎剣で切り伏せる。先ほどの左手と同じように、右手も溶かし斬られる。
 しかし、シェリーから嗤い顔が消えることは無い。

「アッハッハッハハハハハハハ! いいね、いいね! ボウヤも中々やるじゃないか! そうじゃなきゃ『楽しく』無い! じゃあ今度はこいつでどうだい!」

 そう嗤うと右手に持つオイルパステルで「中空」に印のようなものを描く。瞬間、廃工場の床のそこかしこから「無数」の手が生えあがる。その様はまるで地獄の亡者達が救いを、もしくは新たに仲間を引き入れようと生者を求めるような、そんな錯覚に一瞬陥る。
 だがステイルは動じない。かわりに溜め息とともに一言。

「わからないかなぁ、数を増やしたって無駄なんだよ!」

 言いながら、一番近くの手を斬りつけ、その流れのままクルリと回転し、背後から襲い掛かる手も斬捨てる。まるで背の高い草でも刈るように、土くれで出来た無数の手を斬捨てていく。
 そしてステイルは斬捨てながら考える。「おかしい」と。原則、ゴーレムの召還は一人につき一体まで。二体目を召還しようとしても周りの地面が崩れるだけで、原型を留めたゴーレムが出来るハズは無いのだ。もちろん、召還を一部位――今のシェリルのように手だけ――のみの召還なら多少、数の融通は効く。が、それにしてもこの数は多すぎる。
 資料を読む限りでは確かに、彼女は優秀な暗号解読官であるとともに美術講師、そしてカバラのゴーレム使いだ。だが、それだけのハズだ。聖人クラスでもない限りこんな芸当ができるはずが無い。
 大体にして術の行使の仕方もおかしかった。通常ゴーレムを召還するさい、印は地面に描かれる。だというのに彼女は「中空」に印を描いて召還を果たした。
 これは一体どういうことだろうか? と其処まで考えて一旦思考を中断する。
 だったら彼女を捕獲した後でじっくり聞けばいい。彼女の行使する魔術は土を元にしている。対する自分は炎。いくら数を増やそうとゴーレムを構成する物質が土やコンクリートである限り、圧倒的に自分が有利なのは変わらない。
 気づけば無数にあった手はいつの間にか数えるほどに減っている。だが自分の体力にはまだまだ余裕がある。当然だ、ただ振り回すだけで草を刈り取るように斬捨てられるのだ。
 勝機と見たステイルは引導を渡すかのように言う。
424 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/12/14(水) 22:49:00.18 ID:fe8OhUzJ0
「さて、自慢のゴーレムはごらんの有様だ、まだやるのかい?」

 対してシェリーは未だ嗤っている。まるで目の前のボウヤが憐れな道化に見えるように。

「いやぁ、ボウヤも意外とやるねぇ。まさかここまで相性が悪いとはワタシも思わなかったよ。・・・・・・でもワタシの勝ちだ」

 瞬間、ステイルに浮遊感。そして足に激痛が走る。

「ッガ!?」

 足元を見ると巨大な「歯」がステイルの膝まで噛み留めている。そしてステイルを咥えたまま、巨大な人型のゴーレムが地響きとともに生え上がる。大きさとしては大体3メートルといったところか。

「クソッ!」

 なんとか炎剣を突き刺して脱出を試みるが、その両手もゴーレムの顔から新たに生えた無数の手によって羽交い絞めにされる。その力はステイルを握り潰そうとするものでは無く、あくまで捕縛用に抑えられたものだった。
 彼は驚愕する。巨大なゴーレムにでは無い。その恐ろしく精密な手の動きに、だ。 通常ゴーレムは精密な作業には向かない。大体が力任せにその巨大な拳を殴りつけるなど、戦闘に特化したものだからだ。これだけの巨体でなおかつ無数の手で相手を潰さないように制御するなど、一瞬の制御で出来るはずが無い。
 だが彼女はやってのけた。こともなげに。

「さぁさぁ、どうしようかねぇ? あれだけ大口叩いてあっさり掴まるなんてやっぱりボウヤはボウヤだったねぇ」

 シェリーは尚も高らかに嗤う。その様はまるで狂人のようだ。

「やれやれ、油断したよ」

 だがステイルには動揺も、憤怒も見られない。
 その姿に怪訝を覚えるシェリー。ステイルはそのまま続ける。

「残念だけどキミは『僕達』には勝てないよ」

 そうステイルが言った瞬間、銃声が二つ工場内に鳴り響く。それと同時にシェリーの足が撃ち抜かれ、彼女は崩れ落ちる。

「まったく。油断しすぎだ、ステイル」

 倒れた状態でシェリーが後ろを確認するとそこにはサングラスをかけ、アロハシャツを着た少年が拳銃を構えたまま立っていた。照準は彼女に向けられたままだ。
425 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/12/14(水) 22:52:36.95 ID:fe8OhUzJ0
「遅いぞ! 土御門!」

 巨人に捕らえられたまま、ステイルが遅れてきた相棒に批難を飛ばす。

「他の入り口がほとんど埋まってたんだから、しょうがないにゃー・・・・・・さて、シェリー・クロムウェル、ソイツを片付けてもらおうか。でなければここで死んでもらう」

 どうやら土御門とステイルは、一方を囮にしている隙に裏から回りこみ、不意打ちをかける戦法をとっていたらしい。まんまとしてやられたわけだ。だが―――

「ク、ククク、アハハ、アーハッハッハッハハハハハハハハ」

 シェリーは嗤いながら、自分の腕を使って立ち上がろうとする。
 銃声。今度は右手だ。再び崩れ落ちる。

「何がそんなにおかしい。早くゴーレムを解除しろ。次は無い」

 冷たく土御門は言い放つ。出来れば殺すことなく連れ帰れればいいのだが、土御門やステイルにとって彼女を殺すことは別に問題ではない。そもそも「必要悪の教会」からは連れ帰れないのなら殺せ、と命令を受けている。躊躇する必要は無いのだ。・・・・・・確かに彼女の異様な魔力は調べるにあたいする。が、それは死体からでもある程度の情報は収集できる。ステイルが捕らわれている今、問題は彼女が素直に投降するか否かなのだ。
 だが、そんな命の危機に瀕しているハズの彼女はそんな事は関係無い、とばかりに倒れたまま嗤い続ける。

「いやいや、やっとマヌケが出てきてくれたのが楽しくてねぇ。それがおかしくて仕方ないのさ」

「フン。俺のことに気付いていたのか。だが、後の祭りだな。この状況じゃどうしようもあるまい」

「あぁそうだね。ワタシの負けさ。『ワタシ』の、ね」

 そうつぶやいた瞬間。二階から声が響く。『シェリー・クロムウェル』の。

「エリス!」

 突如として土御門は巨大な右手に捕まえられる。そしてその右手は目の前のステイルと同様、巨大なゴーレムの姿を模る。
 土御門とステイルは何が何だかわからない。『目の前のシェリー・クロムウェル』は倒れたままだ。指一本動いていない。そもそもそんな動きを見せれば頭部を撃ち抜いている。にもかかわらず彼はゴーレムに捉えられた。印も詠唱も無しに魔術を行使することなんて、天使クラスでも無ければ不可能だ。

「クソッ! どういうことだこれは!? 他に協力者でもいたってのか!? 諜報部は何をやっていた!」

「ウフ、フフフ。そうだねぇ、協力者はいたさ。でも今のは「アタシ」」

 思わず悪態をつくステイルに答を返したのは土御門でも倒れているシェリーでもなく、「新たに現れたシェリー・クロムウェル」だった。
426 : ◆DIyxlQ1fLY [sage saga]:2011/12/14(水) 22:56:24.72 ID:fe8OhUzJ0
本日はここまで・・・みじか!自分で投下しててアレですけどホント短いですね・・・ゴメンナサイ
ではまた次の投下で
427 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/14(水) 23:10:03.62 ID:83tXY/Ww0
相変わらずステイル噛ませだな
428 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 11:10:01.49 ID:GDc1KCbIO
乙。
おもしろかったよー
待ってるので頑張ってください!
429 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 13:25:18.74 ID:P/ZZYaaDO
あけお…めぇぇ!
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/01/25(水) 22:01:40.51 ID:cQxktSpLo
まだか
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/17(金) 17:18:49.52 ID:jJ/KLJxho
まだー
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/08(木) 19:26:41.87 ID:VYRCr6Teo
だめかな
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