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俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 15:26:34.96 ID:sJcT6kAo
前スレ
俺妹SSスレ - 桐乃・黒猫「え?嘘でしょ」 Part.5
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まとめwiki
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 15:26:55.79 ID:sJcT6kAo
・鬱、エロ、NTR、オリキャラ、クロス作品の場合は、投下前に断り書きをしましょう
・完結させてからの投下が望ましいです。3回以上中断する場合は別スレを検討しましょう
・やむを得ず中断させた場合は、再開時に前回のものをアンカーで知らせてください
・SS作家さんには惜しみない賞賛を
>>980 を踏んだ人が次スレを立てましょう

感想や雑談などご自由に
3 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 15:42:25.26 ID:RvDp6MAO
>>1
4 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 16:01:37.22 ID:p4Q5Powo
:: /::::::::::/       `゙==彡 /:::::::::,.イ{_              ‘,::::: 
:/::::: /                 /::::::/  ー===―- _     ',:::::
::::::: ′   -―==ミ、 ヽ}  /:::/           `ヽ    |:::: 
:::::,'   / ´         //     {>        \ |::::
: /  /,    〃ハ              ,ィ==ミ、       |:::: 
〈 ー彡      、‘ノ                  `\     |::::
:‘, 丶        /               〃ハ     ':,    |:::: ぶち>>1乙しますよ!!
:: ‘,    ー――‐ ..::,             l  、‘ノ    :,   ./::::
∧::'.                     、::.            i  /:::::::
i \:、          .:/           \      人, /:::::::::
|   \             {j           ー― '  ///:::
|                                /"´ /:::::
5 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 16:09:49.33 ID:YBAjaxg0

               ___
           マ乞フニ三三三\`ヽ
         /`⌒⌒¨¨¨⌒ヽ弋乞フ
.          /:::::/::::::::/::::::::::::::ヽ::\7ハ
        L:::_|:::、 ::| ::::::::::|::::::| :::::|ii|:|
.          | ::代弌:」L:斗弌力:::::::|/::|
.          |::::} ヒリ    ヒリ.|:|:::リ::: |        <>>1乙ね
.          L人⊃    ⊂⊃匕):::: |
.          |::::,ィ'⌒)ーく⌒) イ7⌒) ::: |   _
       /x</. :/:  ̄ ̄ ̄ ̄. :\ |   |/
        /(/: :{_/{. : . : . }\: . \: . ヽ
.       /:::/: ./二\八: |/二\i .仁l   <〕
      ⌒iイ::{{ | r┐ }=={{ | r┐ }│ ト、
         小人└‐' ノ   ヽ└‐' ノ: |∨ \
         | : リ⊃  「  ̄} ⊂⊃ |く ̄ ̄
         |: /:>   、_ノ_  イ|: /. :)       <>>1乙でおじゃる
       く∨(: . :厂|/∨\/(: |/. :く
        \人:.:マ┼┼{・┼┼) ノ ノ
6 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 17:07:45.98 ID:WFQlWvEo
黒猫かわいいお\(^o^)/
7 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 17:48:45.24 ID:B5XDkw.o
>>4 あやせさん、マジこえー……!!
8 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 17:49:17.40 ID:B5XDkw.o
あと>>1おつ。
9 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 18:13:50.79 ID:9qi./kso
新スレわーいと思って開いたらあやせにびびった
10 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 18:29:10.59 ID:p4Q5Powo
なんか・・・すまん・・・
11 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 18:47:36.61 ID:B5XDkw.o
>>9
 まあ、あれだよな。ある種、

 ラブリーマイエンジェルあやせたんに会える♪ と思って扉を開けたら、そこには――

 みたいな京介の心境だよな。
12 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:11:20.33 ID:U0p4/PMo
スレ立て乙

前スレ>>892の続き書いたので投下
相変わらず後半が力ずくだけど気にしない
13 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 19:11:42.99 ID:sJcT6kAo
あ、かぶるかも?
先に宣言してた人がいたよ
14 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:12:27.13 ID:U0p4/PMo
容姿端麗、成績優秀、有名なお嬢様学校に通う自慢の妹、それが沙織だ――
だがこいつには、他人には言えない秘密があった。

深夜、突然の平手打ちで起こされた俺は、暗闇の中、馬乗りになっている沙織の姿に驚いた。

「お兄さま、お話があるので沙織の部屋までお越しください」ノシッ
「がっ…はっ…!お前……重い…苦しい!」



妹がふすまを開けると、ツンとシンナーの匂いが鼻につく。
あれ?なにこの匂い。まさかやばいものに手を出してるんじゃないよね?

「さきほどまでエアブラシを使って塗装していたものですから…これは溶剤の匂いです」

エアブラシ?溶剤?なんのこっちゃ?
妹の部屋で見せられたのは、大量のプラモデルとガンダムグッズの山だった。

「お前、ガンヲタだったのかよ」
「そうなのです、キャスバル兄さん」
「……誰がキャスバル兄さんだ」

ぼとっ

「ん?なんか落ちたぞ?」

俺は転がり落ちたDVDケースを手に取った。

「ガンダム……ゼロゼロ?」
「ダブルオーです!」

うお!?いきなり大声だすんじゃない!

「それは一番最近放映されたTVシリーズですね。劇場版ありきのエンディングですが、
戦闘シーンもSEEDに比べてヌルヌル動きますし初心者が初めて見るにはにはおススメです」

なんだ初心者って。おまえはプロか?プロなのか?

「SEEDといえば世間では駄作と言われていますが……モデラー的には、いわゆる種ポーズを生み出した良作なのです。
お手軽でかっこいいポーズといえば今まではカトキ立ち等がありましたが、あれでは物足りないと思うような方が……」

だ、誰か通訳を用意してくれ……。
15 :>>13それ多分俺だと思う ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:14:50.06 ID:U0p4/PMo
それにしても押し入れの中は見事にガンダムグッズだらけだ。
あのヘルメットと仮面とか何に使うの?

「こっちの……これらは何なんだ?」
「それはDVDボックスですわ。こちらにあるのは全て特製ボックス仕様です」
「DVDボックス?特製ボックス仕様?」

情けないがオウム返しに問い返すのが精一杯だ。

「そうですわ。本編に修正を加えたり、ボーナスディスク等が付属するんです。ふふふ、すごいでしょう?」
「その、ガンダム00とかも?」
「はい」

沙織のテンションは何故か上昇気味だった。

「こういうのって……結構高いんじゃねえの?」
「ええ、そうですわね。こちらが41,790円、これは55,000円。あ、プラモの方はお安くなってまして、最高でも20,000円くらいですわ」
「たっけえええええええ!」

どっからそんな金が出てくんの!?
中学生だろおまえ!なんで15歳にしてそんなに金もってんだよ!?

「それは……涙なしには語れないのですが……」
「え?」

やべ。この質問、もしかしたら地雷かもしれない。答え聞くのがすげー怖い。
いや、こいつに限ってそれはないだろうけど……。

「完成したガンプラをオクに出品していますの。もちろんお気に入りは手元に残しておきますが、置いておけるスペースがこの押し入れしかありませんので」
「え?あ、あぁ、確かにかさばりそうだもんな……」

押し入れ内のプラモ達は皆それぞれにアクションポーズをとっている。
……直立させておけばもっとスペースとか稼げるんじゃないの?
っていうか、そもそも作った後のプラモとか売れるの?
よくわからないけどプラモって自分で作るのが楽しいんじゃないのか?

「完成度の高いものはオクでも盛んに取引されます。住環境から塗装ができない、これだけのものを作る時間や腕前がない方等が買っていかれるんですよ?……できることなら手放したくはないのですけれど」

さりげなく自分の作品の完成度が高いと自慢している……。
沙織ってこんな性格だったっけ?

「だ、だいたいいくらくらいで売れるんだ?」
「そうですね元のキットにもよりますけど、マスターグレードならだいたい数万円くらいでしょうか?」
「嘘だろ!?」

なんでそんな高く売れるんだよ!
あれか?それだけこいつの作ったガンプラの完成度がやばいってことなのか?
……まじか。ほとんどプロじゃねえか。
16 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:15:24.54 ID:U0p4/PMo
はぁ……。俺は一息ついて気を取り直してから、こう言った。

「ところでさ、なんでおまえこんなにガンプラグッズ集めてんの?」
「……………………………」

お、おい……なぜそこで黙る?

「……なぜだと思いますか?」
「さ、さぁ……なんでなんだろうな?」

ま、待て待て。なぜそこでうっとり頬を染める!?
なぜ四つん這いで這い寄ってくる!?

「なぜお逃げに?」
「に、逃げてねえよ」
「うそ、逃げてるじゃありませんか」
「それはおまえが……あ」

し、しまった。背中が壁にはりついてしまい、これ以上逃げられない。
俺を壁際に追い詰めた沙織は四つん這いで俺に覆いかぶさるようにして――
俺の鼻先にDVDを押し付けた。

「は?」
「このパッケージを見ていると、こう……胸の奥から何かこみあげてきませんか?」
「な、何言ってんのおまえ?」
「だからですね……すっごくかっこいいと思いませんか?この百式とかガブスレイとか!いえ、サザビーも捨てがたいですけれど!!最近のだとマスラオなんかも!!」
「な、なるほど」

要はあれか。こいつはガンダムが大好きで色んなグッズを集めてるってことか。
いや、集めてるのがガンダムグッズでよかったぜ。
妹もののエロゲを集めてるとかじゃなくてさ。

「わ、私はどうしたらいいのでしょうか?」

いつのまにか沙織はペタンと座り込んでいて目に涙を浮かべている。

「自分の趣味が普通の女の子とかけ離れているのはわかってるんです」

そりゃそうだろうな。まぁ、中にはそんな子もいるかもしれないけどさ。

「や、やっぱりお父様やお母様に話した方がいいのでしょうか?」
「駄目に決まって!……なくはないな。だって別に18禁のとかを持ってるわけじゃないんだろ?」
「はい、同人では18禁の本もあったりしますけど、私はそういうのには興味がありませんから……」
「じゃあ問題ないんじゃねぇかな?」

むしろ今まで何で親にまで隠してたんだ?
17 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:16:16.05 ID:U0p4/PMo
「そ、そうですわね。では今度の日曜日、お父様とお母様に話してみます!」
「おう、頑張れよ」

両親の許しが貰えればプラモを部屋の中にも飾れるし、飾れるスペースも増えるってもんだ。
その分沙織の収入は減るのかもしれないがそこまでは面倒見きれない。
俺にできるのは、こいつの友達が遊びに来たとき、

『あれはお兄様の趣味でお兄様の部屋に入り切らない分をここに飾ってるんです』

という言い訳を用意してやるくらいだ。

「ではお兄様、本日の人生相談の締めとして『この気持ちまさしく愛だ!』と叫んで下さい」
「……おまえ一体何言い出してんの?」
「お気に召しませんか?『今日の私は阿修羅すら凌駕する存在だ!』でも構いませんよ?」
「いや、そういうことじゃなくてね」

結局、この後、俺は沙織のガンプラ講座に付き合わされることになった。
それにしても……こんなに夢中になれるものがあるなんて、少し羨ましいよ。



きたる日曜日の夕方、俺が図書館から帰宅すると家の中が異様に静まりかえっていた。
テレビの音も話し声も、物音すらしない。……不自然すぎる。

「……ただ……いま……?」

リビングの中に入ると沙織と親父がテーブルを挟んでソファに座り対峙していた。
親父は超無表情なので何を考えているかまったく分からないが、沙織はガチガチに固くなって、しょんぼり項垂れているようだった。

あれ?何この状況?なんで沙織が怒られてるみたいな状況になってんの?
品行方正、容姿端麗で成績優秀、さらに御近所様にも受けが良い沙織が怒られてるとこなんて初めて見たぞ。

「京介、ちょっと、京介……」

扉を開けた状態で固まっている俺にお袋が声をかけてきた。
振り返ると、袖を掴んで引っ張られる。

「あんたは部屋に戻ってなさい」
「その……なにがあったんだ?」

お袋から帰ってきた返事は意外なものだった。

「私もよくわからないんだけど……なんでもシンナーがどうとか……」
「はぁ?」

シンナー?あいつが?
そういえば、最近その匂いをどこかで嗅いだような……。
18 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:16:54.29 ID:U0p4/PMo
「あ」

沙織がふすまを開けた時の匂いだ。確かあの時、俺はシンナーみたいな匂いだなと思ったんだっけ。

ここまで分かれば後は想像がつく。
親父に趣味のことを話した沙織。しかしそこにはシンナーの匂いが充満していて……
あとは親父のことだ。問答無用で説教モードだろう。
まぁ、警官の娘がシンナー吸ってるとなっちゃ洒落にもならんし、親父の気持ちもわからんでもないけどな。

「京介、あたしちょっとお酒買ってくるからあんたは部屋に戻ってなさいね」
「へいへい。…………ふぅ、どうなることやら」

へたれの俺は、結局部屋に戻ることもリビングに突入することもできずリビングの外で立ち尽くしていた。
俺が帰ってきてから10分ほどが過ぎた頃だろうか。
リビングへの扉が開き、沙織が姿を現した。
顔は怒りで真っ赤に染まり、目は赤く充血している。

「さ、沙織……?」
「どいてください!」
「ちょ、待てって!」

バタン!

「ぶへっ!」

思いっきり顔面をドアに挟んじまう俺。
ふらつきながら外に出た時にはもう妹の姿は見えなくなっていた。

「くそっ!」

ぶんぶんとかぶりを振って気を取り直し、夕焼けの中、妹を探して当て所もなく駆け出す。

「くそっ、どこ行ったんだあいつは……」

闇雲に街を走り回ってみるがまったく見つからない。
美麗な上にやたらとでかくて目立つ妹の姿は、どこにもない。

「さっきのやたらでかい女の子すごかったな。30連勝だってよ」
「しかも大半パーフェクトだろ?とんでもねえな」

やたら……でかい……だと?

「ちょ、ちょっとその話詳しく教えて下さい!」
19 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:17:36.55 ID:U0p4/PMo
教えてもらったゲーセンに辿り着くと、対戦型ゲームの筐体に座った沙織が対戦相手をぼこぼこにしていた。
もちろんゲームでだぞ!
まるで相手の行動が全てわかっているような動きだ。おまえは超能力者か何かか?

「こら、何やってるんだ」
「お、お兄様!?」

俺の声に反応し、バッとこちらを振り向く沙織。
しかし、ゲームを操作する腕は止まらず、そのまま相手のロボットを爆散させる。
お、おまえ……エスパーか?

「と、とりあえず場所変えようぜ。おまえ目立ちすぎだろ」

実は俺が到着した時点で既にギャラリーに囲まれていて、声をかけるのも一苦労だったくらいだ。



俺達は近くのスタバへと場所を変えた。
初夏とはいえそろそろ暗くなってくる時間。
客入りはそこそこで、大学生風のにーちゃんや、仕事帰りのサラリーマンがメインの客層。
そんな中、俺達はどう見えているのだろうか。
沙織は怒りのオーラを纏って、充血した目でずーっと俺を見ている。
やっぱりどう見ても、年上の彼女に浮気がばれて修羅場中のカップルだよな。

「なぁ、沙織。おまえはこれからどうするんだ?」
「……分かりません………………どうしたらいいと思いますか?」

沙織は悲しげな顔をしてコーヒーを一口飲みそう呟いた。

「そうだな……その前におまえに確認しておきたいことがある」
「なんでしょうか?」
「親父になんて言われたんだ?けっこう話し込んでたみたいだったけどよ」

俺の問いを聞いた瞬間。沙織は顔を真っ赤に染めて、全身をぶるぶると震わせ始めた。
片手で胸を押さえ、もう片手はテーブルの上で固く握りしめている。

「…………って言われたんです」
「な、なに?」

あまりにか細い声だったので聴き取ることができず問い返す。

「塗装は駄目だって言われたんです!」
「……………………え?」

沙織の言うことが理解できず、思わず、まばたきを高速で連射する。
え?なにが駄目だって?塗装?
20 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:18:19.02 ID:U0p4/PMo
「お、おまえのコレクションを捨てろって話じゃないの?」
「え?違いますけれど……なんて恐ろしい事を言うんですか、お兄様」

え、だっておまえ……今にも泣きそうな顔して飛び出してったじゃねえか。
俺はてっきりシンナー吸ってたと誤解されたとか、コレクション全部廃棄とかそういう話だと思ってたんだけど?

それが……なにこれ?モデラーにとって塗装ってそんなに大事なものなの?
っていうか親父も塗装くらい許してやれよ。
そもそも、なんでピンポイントに塗装だけが駄目なんだよ。わけわかんねえ。

「おまえ……そんな理由で飛び出したの?」
「そんな理由とはなんですか!?お兄様もモデラーを馬鹿にしてるんですね!?」
「し、してねえよ!落ち着け!!……おまえにとって塗装ってそんなに大事なもんなのか?」
「はい……」

そっか。そうなのか。
相変わらず俺にはよくわからないけどさ、おまえにとってそれは泣いちまうほど大事なもんなんだな?
それだけは……俺にもわかったよ。

「沙織――俺に任せろ」



30分後俺はリビングの扉の前に立っていた。

「お、親父……話がある」
「沙織は見つかったのか?」
「ああ……話、してきたよ、あいつと」
「それで?」

俺に一瞥もくれずに、促してくる親父。
怒りが熟成されたせいか、元からの極道ヅラがさらにやばいことになっている。
く……この時点で超怖いがここで引くわけにはいかない。

「沙織の趣味を……認めてやって欲しい。親父は盛大な誤解をしてるんだ」
「誤解だと?……言ってみろ。話だけは聞いてやる」

ひいっ……お、恐ろしい。
威勢のいい口叩いたはいいけど言った本人はマジ泣き入ってるぜ。

「親父はあいつがシンナーでもやってんのかと勘違いしてんだろうが、そうじゃねえんだよ!
あれは溶剤の匂いで……確かにシンナーも成分としては入ってるが、あくまでもただの塗料で、親父が想像してるようなもんじゃねえんだ!」
「そんなことか……そんなものはよく知っている」
「え?」
21 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:19:21.65 ID:U0p4/PMo
あ、あれ?なんで知ってんの?
あ、ひょっとして沙織が説得してる時に話したとかかな?

「おまえは知らんかもしれんがな、あの匂いは本物のシンナーなど比べものにならん中毒性があるのだ。
最初は窓を開けるなど換気に注意していても、気づけば自ら閉め切って塗装するようになる。娘をそのような奴にするわけにはいかん」

……なんでそんなに実感こもってんだよ。

「い、いや、だとしても全部駄目だってのはおかしいだろ!その匂いが発生しないやり方だってあるはずだ!!」
「……確かに方法がないこともない。水性塗料や筆塗りであればその匂いも比較的少ない。だがな、一度エアブラシに手を出したものはそれでは満足できんのだ」

親父超詳しいな!まるで自分のことみたいじゃねえか!

「そんなの窓開けてりゃいいだけだろうが!沙織が心配ってんなら俺が換気してるか責任もって確認するからさ!」
「単に窓を開けていればいいという話ではない。近隣の方たちへの迷惑も考えろ。それがしつけというものだ」

く……埒があかねえ。それに親父の言うこともたしかに正論っぽい。
だがな、俺はここで諦めるわけにはいかない。沙織に言ったんだよ、俺に任せろってな。

そんな道理、俺の無理でこじ開けてやる!!

「よく聞けよ親父!あいつは家を飛び出して泣いてたんだ!……もちろん俺にゃあ、あいつの趣味はサッパリ理解できねえよ。できねえけど!夢中になるのってそんなに悪い事かよ!?
そういうのってさ、大事なもんじゃねえのかよ!そんな簡単に捨てていいもんじゃねえだろ!いいか……!これでもあいつの趣味を認めねえってんほざくんなら……!沙織の代わりに俺が親父をぶっ飛ばすぜ!?」

親父は厳然と俺を見据えたまま、ほんのわずかに……目を見開いたようだった。
やがて感情をまじえない声で、こう返事が来た。
22 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:19:48.89 ID:U0p4/PMo
「…………おまえの言いたいことはわかった」
「ほ、本当か!?」
「同じことを言わせるな。だが、おまえにも協力してもらうぞ」
「え?」



「こ、これは塗装ブースではありませんか!」
「親父がこれ使えってよ。おまえが自分の部屋で、これ使って作業する分には許してくれるそうだ」

でも、なんでうちの親父はこんなのをすんなり用意できるんだ?

「ありがとうございますお兄様!あぁ、これで匂いを気にせず塗装ができるのですね!」

あまりの嬉しさに小躍りして喜ぶ沙織。

「はは、よかったな。後で親父にもお礼言っとけよ」
「はい!ふふふ、それでは早速塗装を始めるといたしましょう!」

まるで子供みたいだな。あんなに喜んじまって――
いやいや……みたいじゃなくて。沙織はまだ15歳じゃねえか。
あんだけ背が高いとついつい忘れがちになっちまうな。

「でも、この排気口……どこに繋がっているのでしょう?」
「……さあな。とりあえず家の外だろ」
「それもそうですね。あれ?お兄様はおでかけですか?」
「あぁ、近所のホームセンターまで――」

ちょっと消臭力買いに行ってくる。



おわり
23 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/03(月) 19:20:38.81 ID:U0p4/PMo
※今回は都合上、塗装の弊害を異常に誇張して書いてますが、実際はそんなことないです。
みんなも是非やってみよう。病みつきだよ。
ちなみに、匂いは消臭力ではどうにもなりませんのであしからず。

また書きに来ます
24 :13 [sage]:2011/01/03(月) 19:34:09.43 ID:sJcT6kAo
乙です
IDよく見てなかった。失礼
25 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 19:45:32.79 ID:xb8U3UAO
乙!
>>23はモデラーなのかw
26 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 19:48:56.96 ID:kiYlzxko
 乙。
 話に意外性はなかったが、所々笑えた。
27 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 20:24:33.88 ID:J/SjjFIP
つや消しスプレーの匂いがきっつい
28 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 20:36:11.16 ID:SOFCpnUo
ガレージで車を自家全塗装するより全然まし
29 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:00:48.97 ID:25maspg0
妹が沙織っていうのは新しいな
理想郷に京介が黒猫宅の長男になってるSSならあったけど
30 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 22:02:05.35 ID:qtSBOGw0
SEEDの世間評価は駄作ではない。
一部のファーストに魂を縛られた愚かな人類が駄作コールしてるだけ。
31 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:05:15.56 ID:1HnH2KA0
>>30
ガンダムスレではないのでお引き取りを
32 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:10:39.95 ID:SOFCpnUo
妹キャラ同士桐乃と憂を脳内で交代させようとしたけど全然馴染まなかった
33 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 22:10:59.90 ID:qtSBOGw0
>>31
SSにコメントしただけ、
あげあしとり乙
34 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:17:37.96 ID:7hsi/kAO
やめてよね
35 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 22:25:19.68 ID:IVJBpoo0
>>29
理想郷ってなんですか?
36 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:37:57.97 ID:25maspg0
>>35
arcadiaっていうSS投稿掲示板、ただし初心者には(ry
で、>>29は「俺の妹がこんなにイタいわけがない」って作品
ttp://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=etc&all=24195&n=0&count=1

今のとこ原作に沿って続けてくみたいだけど
>>23みたいに沙織を妹にすると一気に原作通りに進めてくのが難しくなるな、楽しみなので頑張ってほしい
37 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/03(月) 22:38:12.07 ID:3lidJa.0
>>35
多分、これの事だと思う。
http://mai-net.ath.cx/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=etc&all=24195&n=0&count=1
38 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:38:27.69 ID:zzsRXoDO
京介が沙織と仲が良い

桐乃は京介がお嬢様キャラが良いのだと思い込む

お嬢様キャラを演じた桐乃が京介にアタック


ここまで考えた…ふぅ
39 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:40:01.03 ID:p4Q5Powo
難しそうだな・・・
40 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:41:25.60 ID:AJ817hoo
俺妹SSはpixivにも結構あるな
41 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:41:38.48 ID:sJcT6kAo
そもそもお嬢様キャラそんなに出してないよなww要所要所でしか
42 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 22:43:55.49 ID:p4Q5Powo
>>40
どう検索すればヒットするんですか?
43 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 23:12:02.45 ID:qxfh8ADO
pixivといえばあやせイラストの天才がいるよな

あれ見ると天才過ぎてあやせss書きたくなる
44 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 23:30:45.02 ID:Eb4TB/oo
pixiv+あやせ=わたらい
コアなあやせファンの常識
45 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 23:37:36.54 ID:vja/ZoSO
わたらいはアマガミ事後シリーズで好きになった
46 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 23:50:26.51 ID:sJcT6kAo
以前このスレシリーズにあった鬱展開なSSが好きだったな
京介が入院して桐乃と黒猫喧嘩するやつ
あの人また書いてくれないかなぁ
47 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 00:46:12.81 ID:buLddAAO
>>43 頑張れよう
48 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 01:27:51.63 ID:qYtXR9M0
>>36-37
ありがとう
49 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 01:34:17.45 ID:bhL/Mgoo
>>43
お待ちしております
50 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 01:35:31.39 ID:bhL/Mgoo
>>23
前スレ892だけど
俺の投げっぱなしのネタが引き継がれてて嬉しいww
51 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 01:44:35.15 ID:ev7NqLQo
>>43への期待が高まる
52 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 03:04:57.40 ID:gJz3lvYo
Pixivに小説コーナーがあるの初めて知った…
53 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 03:21:41.72 ID:aWkdXADO
>>42
小説のとこで「俺の妹」でタグ検索したら120件あった
54 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 03:51:01.01 ID:Z9wOfIAO
Pixiv話はもういいよ
スレチだからあっちでやるべし
55 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 11:11:00.12 ID:8cSvhASO
>>23
面白かった
親父はプラモの心得ありかww
56 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 12:14:42.72 ID:/DHHiQDO
沙織が京介の妹なら香織はどうなってんだ?
57 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 13:12:18.73 ID:UUW4.IQ0
姉じゃね?
まあ近所のお姉さんでもいいけど
58 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 13:38:34.56 ID:hoP4OXso
香織って沙織じゃないのか
59 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 14:08:01.92 ID:7CcEPoDO
>>58
本編に出てきた香織は、沙織の変装(?)
しかし沙織の姉である香織さんは実在する
結婚して海外行ったんだっけ?
60 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 15:21:17.21 ID:OdsBnlw0
>>59
一瞬100tハンマーを振り回してるお方を想像しちまったぜ。
61 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 15:43:25.56 ID:Z9wOfIAO
>>60
そういえば名字が槙島と槙村…
62 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 15:44:53.35 ID:b3rk4uAo
>>61
そこに気づくとは・・・
63 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/04(火) 19:14:09.09 ID:XxBUEq2o
>>30
種は俺も好きですよ。種のプラモも買うし、ストライクなんかは3つ買っちゃうレベル

×SEEDといえば世間では駄作と言われていますが
○SEEDといえば世間では駄作と言う方もいますが

こう書くべきだった…
つまり何が言いたいかっていうと、まじすいませんでした。

ついでにネタ援助かもん
64 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:15:54.78 ID:9RNh88Uo
普通に沙織版の続きが読みたいです
65 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:16:30.73 ID:chArRJ.0
佳乃ですこんばんわ

京介とあやせで書いてみた。構想半日、製作2日掛かった。正月休み終わった――
合計13レスになった。途中でやんなった……佳乃さん出番なかった。
1−9レスがメイン、10−13レスを後日談風にしてみた。
文体も変わったが俺の性格も変わった。

全部投下し終わるまでちょっと時間掛かりそう……他の人と被っちゃうと申し訳ないので、
19時30分になったら始めていい?
66 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2011/01/04(火) 19:18:02.23 ID:7kyGisQ0
>>65
裸で待ってる
67 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:26:56.69 ID:chArRJ.0
佳乃です…

俺の2日半の努力を>>66だけに捧げる、泣いて喜べ
68 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 19:28:33.47 ID:vnqJCxE0
佳乃さん年末からまってたよ!
69 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:30:03.37 ID:chArRJ.0
「お兄さん、これはデートでは有りませんから……くれぐれも勘違いしないで下さいね」

「おう、その点についは何度も念を押さなくても大丈夫だ」

「あと、わたしにいかがわしい事をしたら、その場でぶち殺しますから、……軽度のセクハラ発言は2回まで
 です。3回目はアウトです。やはりその場でぶち殺します」

ちょうど一週間前の日曜日の午前10時、俺とあやせはいつもの中学校近くの児童公園にいた。

あやせはティーン向けファッション誌に載っている様な清楚でおしゃれな秋の装い、俺も妹の桐乃に頼み込み
コーディネートしてもらったから――今更ながら桐乃のファッションセンスには恐れ入る。

「確認するが、いかがわしい事の範囲をもう一度言ってくれ」

「わたしの手を握ったり……、か、肩を抱いたりする事です。……き、キスなんてもっての外ですからね!!」

「きのう電話で聞いた、『腰に手を廻す』ってのが入ってないんだが」

「――ぶち殺されたいんですか!?」

「了解。軽度のセクハラ発言は2回まではセーフなんだな?」

「お兄さんの場合、2回までセーフにしたのは、そうしないとこの公園を出るまでにアウトになる可能性が、
 高いからです」

俺達二人の傍で、もしこの会話を聞いているやつがいたら間違いなくどん引きすることだろう。
しかし、俺が今回のあやせイベントを無事クリアするためには、事前の確認作業が重要ポイントなんだな。

「了解……たとえば……『おう、あやせ腕組まねーか』っていうのは軽度のうちに入るのか?」

「状況にもよりますが……、そうですね、いまの『腕組まねーか』は2回とカウントします」

「結構採点基準がきびしーんだなぁ」

「ハア〜、お兄さん、そもそもセクハラ発言しなければ良いと、そうは言う発想はないんですか?」

「あやせ、お前は俺と知り合っていったいどんだけたってんだよ、まだ俺という人間を理解してねーようだな」

「わたしとしては、お兄さんは実妹をこよなく愛すシスコンの変態と認識していますが」

「おれはシスコンでも変態でもねーよ。大体セクハラ発言だってなー、したくてしてんじゃねーんだよ。
 どうしても言わなきゃなんねー理由があったり、無意識に言っちまったりさー、だったら『腕組まねーか』は  
 カウント1回ってとこが妥当じゃねーの?」

あやせは左手首に身に着けた腕時計をチラリと確認すると。
70 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:30:54.62 ID:chArRJ.0
「……いつまでも議論してても仕方ありませんから、……分かりました『腕組まねーか』は、
 1回と言う事で妥協します」

「すまん、そうしてくれっと俺も助かる」

「お兄さん、時間の無駄ですからそろそろ出発しましょーっ!!」

何故か今日のあやせはテンションが異常に高い。――いっちょ、からかってやっか。

「あやせ、腕組んでいいか?」

と言って、俺は自分の胸の前で腕組みした。

「まったく!お兄さんという人は、言った傍から…………何十年前のギャグですか?ベタすぎて笑えません。
 ――そのまま駅まで歩けるもんなら歩いてみて下さいね」

「すみませんでした。お兄さんちょっと調子に乗っちゃいました」

そんなほのぼのとした会話から、本日のあやせイベントがスタートした。

「ハア〜、今日一日、先が思い遣られますね……」

そもそも、俺があやせとデート……じゃなくて、一緒に出かける羽目になったのには深い理由があった。
今月はあやせの誕生日だそうで(俺も初めて知ったんだが)、桐乃からプレゼントの申し出があったそうだ。

――あやせが一番喜ぶものを送りたい――親友同士の発想は良く似ているもんだ。

桐乃はあやせがプレゼントして呉れた、『EXメルル・スペシャルフィギア』を今も大切に保管している。
しかし、あやせは桐乃のようなオタク趣味は皆無。考えあぐねた桐乃はあやせに素直に尋ねたそうだ。

初めの内こそ、『桐乃の気持ちだけで十分だから』と遠慮していたあやせも、ついに桐乃に根負けし――

『――それなら、桐乃のお兄さんを一日だけ貸してほしい……一日だけでいいから』

そう桐乃に告げたそうだ。桐乃は桐乃で自分から言い出した手前、後には引けず渋々了解したと言う。
あやせに俺を貸し出すにあたっては、桐乃とあやせの間でいくつかの約束事を交わしたそうだ。

「お兄さん、何度も確認しますが今日はデートでは有りませんから、これは桐乃との約束でもあるんです」

「お前がそこまで言うのなら俺は別に構わないよ、だがな、世間一般から見るとこれはデート以外の……」

「ふふ、お兄さん、……わたしの心の中では少しだけ違うんですよ、特に今日は……」

俺の一歩前をゆっくりと歩くあやせは、俺が言い掛けた言葉を遮るように、笑顔で振り向きながらそう言った。
あやせの歩調に合わせながら、頭の中で今日一日のスケジュールを再確認する。
71 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:31:45.12 ID:chArRJ.0
「なぁ、あやせ、……最初は植物園に行くってことだけど、植物園行って何すんの?」

「お兄さん?、植物園なんですから植物を観るのに決まっていると思いませんか?」

「まぁ、言われてみりゃ、……植物園にチンパンジーは居ねぇよな」

「はい、ゾウもキリンもいません」

あやせと俺は、そんなしょーもねぇ会話を交わしながら、最初の目的地の植物園へ歩いていった――

「さあ、お兄さん植物園に着きましたよー!。植物を観ましょーっ!!」

「なぁ、あやせ、植物観るだけでやけにテンション高くなってねぇーか?」

「……そ、そうですか?すみません……」

俺は一つひとつ、あやせとのイベントをクリアしていった。俺への高感度は確実に上がっていると信じて。

――――ひと通り植物園を観て廻ると、時計は午後1時を過ぎ、俺達は近くのファミレスで遅めの昼食を摂る事
になった。

「なぁ、ファミレスなんかで良いのか?お前だったらもっと洒落た店のほうが良かったんじゃねぇのか?」

「お兄さんはその方が良かったですか?わたしはここで十分ですけど」

「いや、俺もファミレスの方が変に気を遣う必要がねーから助かるが、あやせさえそれで良きゃ問題ないよ」

俺達が入ったのは、何処にでもあるチェーン店の一つで、和・洋・中と、ひと通り揃ったありふれた店だった。

それに引き換え、どっかの妹様はやれファミレスは禁止だの、植物園は有り得ねーだのとほざいてたが、さすが
あやせは違うね。俺の好みを良く熟知してるよ――まさか桐乃の入知恵か?

「あやせは食うもん決まったのか?」

「うーん、そうですねー。もうちょっと待ってて下さい。」

「あいよ」

そう言ってあやせは写真付きのメニューをパラパラ捲りながら思案していた。俺もメニューを捲りながら、
ひとつの品に眼が留まった。――『マグロのヅケ丼』

「お兄さんは決まりましたか?」

「おう、決まったよ」

「じゃあ、わたしもお兄さんと同じ物でいいです」
72 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:32:41.30 ID:chArRJ.0
「ち、ちょっと待ってくれ、お兄さんまだ決まってなかった……」

おいおいおい、俺と同じ物なんて、――清楚な服装のあやせが『マグロのヅケ丼』をかっ込んでるなんて、
絵になんねーだろーよ。俺は、急いでページを捲り直し――――

「俺は……、と、トマトとなすのシーフードパスタ?とっ、イタリアンサラダにしよっかな」

「ふふ、お兄さんって本当に優しいですね」

「お、俺は初めからこれにしようと決めてたんだよ」

「じゃ、そういう事にしておきますね」

あやせが笑顔で微笑む。俺は照れ隠しで頬を掻いた。――メニューを注文し、他愛も無い会話を交わす俺達。

「――――って、加奈子が言ったら、桐乃ったら――だったんですよー」

本当に楽しそうに笑うあやせ、未だ嘗てこんなに楽しそうなあやせを俺は見たことがあっただろうか?……
注文した品が運ばれて来て、食事が始まってもずっとあやせはしゃべり通しだった。

「――――そしたら、ランちんたら怒っちゃって、今度は加奈子が――」

食後のデザートと飲物が運ばれて来たので、俺はさっきから疑問に思っていた事をあやせに尋ねてみた。

「なぁ、あやせ、今みたいな話……、家では誰としてんの?」

俺がそう聞いた瞬間、あやせの表情から笑顔が消え………………。俺は地雷を踏んだ――



「すまなかった……」

「いえ、わたしの方こそ……。急に黙っちゃって……ごめんなさい……」

あやせは俯いてテーブルの上のティーカップに視線を落としたまま、ポツポツと語り始めた。

「お父さんは議員活動で家に帰るのが遅いですし、お母さんもPTAや地域の行事で結構忙しいんです……」

桐乃が自分の趣味を誰にも話せなくて悶々としていた時、桐乃には兄貴の俺がいた。話したくて話したくて……
あやせだって学校のこと、友達のことを家族に話したい、聞いて欲しい気持ちは同じだったろう。

「あやせ……お前……」

あやせは、顔を上げるとまたいつもの笑顔に戻り――

「お兄さん、わたし一人っ子なんですから、そんなの慣れっこですよ――さぁ、次へ行きましょーっ!」
73 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:33:31.35 ID:chArRJ.0
俺達はファミレスを後にすると、次の目的地の中央公園へ向かった。ここはいつもの児童公園と違い噴水広場や
芝生広場、売店などがあって、市民の憩いの場にもなっている。

この季節、流石に噴水で戯れる子供達の姿は無いものの、結構な人出であった。

「お兄さん、何か温かい飲物買って来ます。さっきはご馳走になっちゃいましたから」

「そんじゃ、ホットの缶コーヒー頼むわ」

俺は散策路に設けられたベンチの一つに腰を掛け、売店に向かって歩いて行くあやせの後姿を見守っていた。

売店から戻ると、あやせは自然な振る舞いで俺のすぐ隣に腰掛け、缶コーヒーを差出してくれた。芝生広場で
遊ぶ子供達を眺めながら、ふたたび他愛も無い会話を続ける俺達――――

「じゃあ、そろそろ行きますか、お兄さん?」

「行くって?、今日はこの中央公園までしか聞いてないんだけど?」

公園の噴水広場に設置された時計を見ると、まだ午後4時を少し過ぎた頃だった。

「いつもの公園へ戻ります……」

「帰るにしちゃ、まだ早いんじゃねーの?、予定だと午後6時までの約束だったと思ったけど?」

「お兄さん?、今日はわたしのお兄さんという設定なんですから……妹のわたしの言うことに従って下さい」

ファミレスで迂闊な事を言っちまって、あやせの気分を害したのかと思ったが、この笑顔を見ると杞憂だった
ようだ。俺は今日一日だけの妹、あやせの言う言葉に従った。

「あいよ、あやせ」

――――いつもの児童公園へ戻る途中、近くの自販機で再びあやせが飲物を買ってくれた。

「お兄さん、今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました」

「いや、俺の方こそ……デー……じゃなくて、あっちこっち行けて楽しかったよ。でもよ、さっきも言ったけど
 帰るにしちゃ、ちっと時間が早いんじゃねーか?まだ5時頃だぜ?」

「……いいんです。わたし、帰る前に、ここでお兄さんと少しお話がしたかったんです」

あやせは、公園内のベンチに腰を下ろし、『どうぞ座ってください』と俺に座るよう促した。

「じゃあ遠慮無く座らしてもらうわ」

と言いながらも、一応あやせに遠慮して、人ひとりぶんの間を空けて俺は隣に腰掛けた。あやせがふと立ち上が
って、俺との間隔を詰めて座り直す。
74 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:34:21.51 ID:chArRJ.0
「……何から話そっかな〜」

「あやせ、何でも聞いてやるぞ。今日の俺は、あやせの兄貴だからな」

「やっぱり、やめます!」

「ぶっ!!」

「うそうそ、冗談ですよ、お兄さん!……」

「………………」

「じゃぁじゃぁ、こうしましょう!。わたしこれから独り言を言います。ですからお兄さんは、わたしが良いと
 言うまで絶対に口を開いては駄目ですよ。あと、恥ずかしいので前を向いてて下さい、いいですか?」

「お、おう!」

「ほーら口を開いた!アハハハハ!」

「あやせ…………そりゃ、何年前のギャグだよ?」

あやせは、こつんと側頭部を拳で叩き、ペロリと舌を出した。

「まあ、冗談は横に置いといて……約束守ってくださいね。――――ではでは、これから始めます」

あやせは膝の上で、両手で包み込むように持っていたレモンティーの缶を見つめながら……ポツリポツリと、
独白を始めた。俺はあやせとの約束どおり、黙って前を見る――――

「わたしが桐乃の趣味を知って、……桐乃と仲違いしてしまった時、お兄さんは必死で仲直りさせようとして
 くれました。わたし、始めはお兄さんの影響で桐乃があんな趣味に走ってしまったのだと思ってました」

あやせは夏コミ会場の近くで桐乃にばったり会い、桐乃のオタク趣味を知ってしまった当時の話から始めた。

「わたし桐乃と仲直りした後、冷静になって考えて見たんです。……そして気付いたんです。……桐乃の趣味が
 お兄さんの影響じゃないって……わたしが電話で話したシスカリ?というゲームの名前を知らなかった事、
 わざわざ図書館で神話の本まで借りてきた事、『俺は妹が大好きだ』と言った時……お兄さん、涙目になって
 ましたよ……ふふふ」

あの時の記憶が俺の脳裏に鮮明に蘇る。あやせと桐乃のオタク趣味で対峙した同じ公園、同じベンチ……

「お兄さんは、桐乃とわたしを仲直りさせるために、……わたしが桐乃の趣味を受け容れられないという気持ち
 を、お兄さんに対する嫌悪感に刷りかえるよう、怒りの矛先を自分に向ける様にお芝居をしたんですよね?」

『――大ウソ吐きのお兄さんへ。』

公園での出来事から数日後、あやせから送られたメールを見たときの妙な違和感が――――
75 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:35:14.68 ID:chArRJ.0
「桐乃は勉強は出来るし、スポーツだって抜群だし……わたしの自慢の親友なんです!」

小学生時代の桐乃は、勉強が出来たと言うわけでもなく、特に走るのは苦手だった事をあやせは知らない。

「――――でも……お兄さんの話をする時だけは……」

そこまで言って、何かを思い詰めた様に言い淀むあやせ。

「桐乃が羨ましかった、お兄さんの話を楽しそうに話す桐乃が……とても羨ましかったんです……わたしって、
 本当は親友を妬んだりする醜くて浅ましい女なんですよ――っう」

あやせは両手で顔を覆い、身体を小刻みに震わせながら必死に何かに耐えている様子だった。


「お兄さん?、わたしのこと嫌いになったんじゃないですか?」


陽は大きく西に傾き、夕暮れの時を告げる――――

あやせは、ようやく顔を上げると何かを懐かしむ様な遠い眼をして、砂場の方へ視線を向けた。

「お兄さんは、この公園が来月には封鎖されてしまうの……知っていますか、いづれここにも……、新しい家が
 建てられるそうです」

子供達の姿が消えた、名ばかりの児童公園。俺がまだ小学生のガキの頃には、幼い桐乃を連れてよく遊びに来て
いた公園。当時はブランコや滑り台などの遊具もあったが、今はもう撤去され砂場だけしか残っていない。


「――――わたし、今週の土曜日……引越す事になりました」


あやせは俯きながら、膝の上で絡めた指先を見つめ、すこし寂しそうに呟いた。全く予想もしなかった衝撃的な
告白に、迂闊にもあやせとの約束を忘れ、思わずその顔を見詰めてしまった。

俺は危うく口を突いてしまいそうになる言葉を無理やり押しとどめ、心の中であやせに問う。

『何処へ……行くんだ?』

「………………」

あやせは、下唇をギュッと噛んだ。

「お兄さんとこの公園でお会いするのも……、多分これで最後です」

『あやせ……何処へ引っ越すんだよ!』
76 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:36:21.16 ID:chArRJ.0
「この公園で……、わたしと桐乃を仲直りさせてくれて……、この公園で何度もわたしの身勝手な『相談』に
 乗ってくれて……っうう」

あやせはその端正な顔を上げ、真っ直ぐに前を見詰める。

「お兄さん……今まで……本当に……本当にありがとうございました」

――――あやせの大きな瞳から頬へかけて一粒の涙がこぼれた。

あやせは沈みゆく夕日を惜しむかのように、しばらく夕焼けの茜雲を見つめていたが――――

「――お兄さん、わたしの独り言は以上です」

「あやせ、お前……引越すって……いきなり……」

あやせは肩から提げていたポシェットからハンカチを取り出し、涙の軌跡を拭いながら言った。
 
「お兄さん、約束ですよ……。わたしの独り言と言いましたよね」

あやせは潤んだ瞳のまま、ちょっと小首を傾げ、微笑を俺に投げ掛ける。俺は言葉を失った――――

あやせは、ポンと拍手を打ち立ち上がった。

「そうだ!、わたしお兄さんにプレゼントがあります!」

「いや、あやせ……お前の誕生日なんだから……、俺にプレゼントってのも可笑しいだろ」

「いえいえ、今日一日わたしのお兄さんになってもらったお礼ですから」

あやせが俺に呉れる、最初で最後のプレゼントになるかも知れない。この場は素直に貰ってやるべきだろう。

「まあ、あやせがそう言ってくれるんなら、有り難く頂戴すっかな」

あやせは、ポシェットを両手で持ち、その口を開こうとして途中で手を止めた。

「お兄さん、目を瞑って、両手をこーやって前に出して下さい」

俺は一瞬嫌な予感に襲われた。――既視感――まさか、いつもの手錠?

実妹とのラブラブツーショットプリクラの一件で、あやせに手錠を掛けられて尋問された時の記憶が蘇る。

「お兄さん、なんか手つきがいやらしいです」

「おまえなー、俺は普通に手を前に出してるだけじゃねーか」

「お兄さん、じゃあ今度は目を瞑って、両手をこーやって後ろに廻して下さい」
77 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:37:10.27 ID:chArRJ.0
後ろ手錠――!? 

いや、待て待て、もしかしたらあやせとこうして会えるのも最後かもしれない。

こうなったらとことん騙されてやるのもいいかもな。プレゼントは『手錠です』ってか、そのまま放置プレイっ
て事は――まぁ話の流れから言っても心配は無いだろうしな。

「お兄さん、なにか失礼なことを考えていませんか?」

「わかったよ、あやせ、こーすりゃいいのか?」

夕陽を背にして立つあやせの表情は陰になり、はっきり読み取れなかった。心なし緊張している様に見えたのは
、俺の気の所為かもしれない。

俺はあやせに言われた通りに両手を後ろに廻して、瞼を閉じた。

「お兄さん、それならオーケーです」

「あいよ」

「じゃぁお兄さん、――――そのままじっとしてて下さいね。……絶対ですからね」

あやせが身体を動かしたのか、俺の顔に陰が出来る。

フローラルの香りが俺の鼻腔をくすぐったかと思った瞬間、俺の唇は柔らかな感触に触れた。わずか数秒間の
出来事なのに……、すべてが停止した……

俺の思考も、俺を取巻く時間さえも――遥かなる無限空間へ放出された様な浮翌遊感と陶酔感――

情けないことに、俺の身体は金縛りにあったように硬直し、瞼さえ開けることが出来ない。やっとの思いで呪縛
を解き、ゆっくりと瞼を開けると、あやせの紅潮した顔が俺から離れて行くところだった。

「わたしのファーストキスです……。お兄さん……ちゃんと受取って下さいね」

あやせは俺の瞳を真っ直ぐに見つめながら、精一杯の笑顔で微笑むと、その小さな唇をゆっくりと動かした。
唇の動きだけで……一言ひとこと言葉を紡ぐ。

『だ・い・す・き・で・し・た』

身体の正面で組んだ指先が小刻みに震えている。ふっと俯いてしまったあやせの眼に前髪が掛かる、頬にふたた
び、一筋の涙の雫が伝わった。

呆然とする俺の瞳に映ったものは、踵を返し薄暮の公園から小走りで出て行く、あやせの後姿――――


(あやせタン、マジ天使の方は……ここで (完)、それ以外の方はそのまま次へ)
78 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:38:10.60 ID:chArRJ.0
あやせとの衝撃的な別れから瞬く間に一週間が経過した。あやせの言っていた通り、想い出の児童公園は、
建設業者によってフェンスが築かれ、関係者以外が立ち入ることはもう二度と出来ない。

桐乃のオタク趣味が親友あやせに発覚し、一時は絶好状態にまで陥ってしまったのを何とか修復するため、
あやせと対峙したあの児童公園。

『お兄さん、ご相談があります』

そんな短いメールだけで何度もあやせに呼び出された場所も、いつもあの児童公園だった。

あやせが何処へ引越したのか桐乃に尋ねても、『あんた、あやせに執着しすぎ』などと罵倒され、聞き出すこと
が出来なかった。

俺とあやせにとって、あの公園は二人の共通の想い出の場所になった。もう二度とあの場所で俺があやせに会う
ことは適わない、心の中だけに残る――俺とあやせ二人だけの想い出の場所

――――麻奈実と図書館での勉強を終え、一人家路へ向かう途中、俺はそんな柄にも無い感傷に浸っていた。

俺が自宅近くの曲がり角を曲がったとき、少し先を歩く見覚えのある後姿の少女が眼に留まった。

ティーン向けファッション誌に載っている様な清楚でおしゃれな装い、長い黒髪の少女――――あやせ?

人違いでも構わない、違っていたら素直に謝ればいい。俺は無意識に小走りになる――

「おーい、あやせ〜!あやせじゃねーのか〜?」

長い黒髪の少女が振り返る。

「あ、お兄さん!、こんにちわ……、お久しぶりです!」

「やっぱりあやせだったか!、…………あれ?お前……確か引越したんだよなぁ?」

「ええ、昨日の土曜日に引越したばかりですが」

俺の記憶にある明るい笑顔はそのままだった。やっぱりいつ見ても美人だな、あやせは――

「ところで今日は……あぁ!そうか、桐乃に会いに来てくれたのか……」

「……?、お兄さん、何の話をしているんですか?、今日は桐乃、部活の関係で夕方まで帰りませんよ」

中学3年生である桐乃は、陸上部を夏の大会終了後引退していたが、今もOGとして時々顔を出していた。

「……?、とすると、まさか俺に会いにわざわざ来てくれたのか?」
79 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:39:21.55 ID:chArRJ.0
「……ごめんなさい、お兄さん、全く話が見えないんですけど?」

「えっ!だって……、あれ?、……じゃぁなんであやせがこんな所にいるんだよ!?」

「なんでって言われても、わたし、家に帰る途中なんですけど」

「お前、引越したって……えっ!なに、この近くなの!?、桐乃に聞いても何でか教えてくんなくてよー」

「そうだったんですか?うふふ、引越し先って桐乃の家の左隣なんですけど」

「はぁ?、桐乃の家の左隣ってことは、俺ん家の左隣かよ!」

「まあ見方を変えれば、そうとも言えなくもないですね。あ、そうだお兄さん、ちなみにわたしの部屋は、
 二階の右側ですから」  

「ってことは、どうなるんだ?…………俺の部屋が家の左側だから……」

「そうですよ、わたしの部屋とお兄さんのお部屋はお隣同士です。まあ、そうはいっても3メートルは離れて
 ますけど……これからもよろしくお願いします」

そう言いながら、あやせは深々と笑顔でお辞儀をする。なんだかキャラが違くないか?――誰だこいつ?

あやせが何のお願いをしてるんだか意味が分からないが、それよりも……3メートルって何だよ?

「まあいい、今日のところは頭が混乱してるからいいよ、……ところであやせ?お前が肩に担いでる、
 その超長い棒は何?……何に使うの?」

あやせは3センチ角くらいの長い角材を肩に担ぐように持っていた。あまりにも長いため、あやせの肩を支点に
少したわんでいる程だった。

「ああ、これですか?、これ、駅へ行く途中にあるホームセンターで買って来たんですよ!」

「いや、何処で買ったかなんて聞いてんじゃなくさ、何に使うのかって聞いてんだよ!」

「お兄さん?、さっきわたし、お兄さんのお部屋と3メートル離れてるって言いませんでしたか?、
 これ4メートルあるんですよ。これだけ長さがあれば十分ですよね?」

「なにが十分ですよね?、だよ。いま分かったよ、お前の言おうとしてるっつーか、やろうとしてる事もな!」

「だったら話は早いですね。助かります。わたしがこの棒でお兄さんのお部屋の窓をコンコンと叩いたら、
 何をしていても直ぐに顔を見せて下さいね。さもないと……」

「何だよ、また『ぶち殺します』っつーのか?」

「いいえ、お兄さんがわたしのファーストキスを無理やり奪ったって、桐乃に言い付けます」

「お、お前、人聞きの悪い事言うなよ。……あれはお前の方が……だったろうが!」
80 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:40:19.52 ID:chArRJ.0
「わたしとお兄さんの言い分のどちらを信用すると思います?」

「まあいい、分かった……よーく分かった。俺が桐乃に全殺しになる映像がリアルで眼に浮かぶよ」

俺の混乱していた頭も、ようやく現在の状況を把握しつつあった。あやせが俺ん家の隣に越してきた。
それは喜ぶべき事だろう。だがそうなると、一週間前のあの想い出の公園(あやせのファーストキスの場所、
――俺にとっても)での出来事は何?

「なあ、あやせ……話の腰を折って悪りーんだけどさ、ちょっと聞きたいことがあんだよ」

「なんですか?またセクハラのような質問をするつもりですね?……通報しますよ!」

あやせは、ちょっと上目遣いで俺を睨む。『通報しますよ!』――あやせの常套句だ。

以前、あやせが同じ言葉を口にしたときは本当に通報する勢いで言っていたのに、今回は口元をキュッと、
すぼめて微笑んでいる。少しばかり頬を紅潮させながら。

「いやさぁ、こないだの公園での件だけど……」

俺が例の件を持ち出すと、左手に持っていた4メートルの棒を俺に持つよう命じ、右手で持っていたコンビニの
買物袋を両手に持ち直し、あやせは顔を真っ赤に染めて俯いてしまった。

――あやせさん?買物袋をわざわざ両手で持つことに何か意味があるんですか?

「何ですか、お兄さん?失礼なことを考えていませんか?」

「いや、そうじゃなくってさぁ、公園でその……お前が引越すって話しながら……お前少し……泣いてたろ?
 ……俺、てっきり遠くに引越すもんとばかり思っちまって……でもさぁ、引越し先って俺ん家の隣じゃん……
 いまいち理由が分かんねーんだが」

「お兄さん、わたしがいつ、遠くへ引越すなんて言いました?あのときわたし、お兄さんに引越すことを一応、
 ……ご報告しとかなきゃなって思って話していたら、……ああこの公園もう無くなっちゃうんだなぁって、
 ふっと想い出して、そしたら涙が出てきただけですけど?……あれ?何か変でしたか?」

「そんなの分かるわきゃねーだろ!俺はてっきり、あやせがもう俺に会えなくなるんで、泣いてくれたんだと
 ばかり思っちまったよ!!」

「それはお兄さんの勝手な妄想です!。会えなくなるどころか、これからはお隣同士なんですから、
 ――すみません、棒返して下さい――もう、話の腰折らないで下さいね」

俺からまた”突っつき棒”を取り戻すと、あやせはそれを左肩に担いで――
81 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:41:09.87 ID:chArRJ.0
「では、窓コンコンの件に関しては、お兄さんに快く了解して貰ったところで、これで失礼します。
 ――あっ!そうだ!……お兄さん、お願いがあります」

「今度はなんだよ」

「近いうちに、ホームセンターで梯子を買ってきて下さい。――4メートルのやつ」



(完)
82 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:43:04.14 ID:weySagwo
素晴らしい
83 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 19:48:25.79 ID:chArRJ.0
>>68乙です

俺の2日半の時間が、11分06秒50の投下で終わった……虚しい

また書き溜まったら来ます。
84 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage saga]:2011/01/04(火) 19:50:19.71 ID:XxBUEq2o
乙。あやせたんまじ天使
85 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:09:24.84 ID:chArRJ.0
佳乃です……

  ×浮翌翌翌遊感と陶酔感――
  ○浮翌遊感と陶酔感――


 ああー!誤植したー……寝ます。
86 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:13:06.09 ID:chArRJ.0
佳乃です

 ×浮翌翌翌遊感と陶酔感
 ○浮翌遊感と陶酔感

 正誤表をさらに間違った、もうどうでもいいや
87 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:14:47.16 ID:chArRJ.0
あれ?俺のパソコン壊れた?
88 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 20:16:23.07 ID:oGyC/pU0
>>81乙。
良かった。非常に良かったんだが・・・・・リロードする度、
>>4のAAが出てきてギャップが・・・・
89 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:19:36.11 ID:kLsEJcEo
隣同士、ハシゴ。んーなんか思い浮かぶ絵があるんだが。

あ、ハンドメイド名か
90 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:20:47.33 ID:Z9wOfIAO
乙!
久々にあやせ分を補充できたぜ
91 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:27:38.96 ID:xO62Lf2o
あやせたんペロペロ
92 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:28:29.20 ID:yy6.2Yoo

てか後半もラブリーマイエンジェルあやせたんだったよな?
93 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 20:34:01.98 ID:vnqJCxE0
乙よ...次こそ佳乃さんを何卒よろしく
94 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 20:37:25.00 ID:4letBYAO
携帯規制されてると思ったらこっちは規制関係無いじゃんと思ったら何が言いたいかというと乙って事よ
95 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 20:41:13.27 ID:Z9wOfIAO
>>83
次あたりからトリップ付けてくれると
まとめWiki的にありがたいな
96 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2011/01/04(火) 20:44:21.77 ID:7kyGisQ0
>>80
亀レスですまない
服のありがたさがわかったぜ・・・
97 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 20:46:26.27 ID:vnqJCxE0
>>95そのまま母の佳乃でいいのでは
98 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:03:35.92 ID:Z9wOfIAO
>>97
毎回レス内容から作者判別するってのは不確かだからねぇ
最初、Wikiで>>83の過去作品は同作者扱いになってなかったし。
後で気づいて整理したの俺ですww

そんなわけで、トリに不都合あればコテハンでもいいので検討してもらえればと
99 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:03:58.33 ID:u0wLTmko

鬱展開だったらどうしようかと思っちゃったよ
あやせタンはやっぱり最高だな
100 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:04:45.83 ID:ev7NqLQo

京介とあやせとの密会を佳乃視点で展開するのかと思ったらトリが佳乃ってことだったのか
まぁ面白かったから問題ないけど
101 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:07:24.22 ID:ffzrMO6o
乙!
黒猫派が揺らぎそうになる位のあやせだった!
次回作も期待して待ってます
102 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:18:41.49 ID:8cSvhASO
乙です

>>100
俺も混乱したww
名前欄に佳乃っていれたらいいんじゃね
103 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 21:37:14.94 ID:gEpxLMA0

大変楽しませていただきました
104 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/04(火) 22:16:23.67 ID:FHmkegE0

揺らぐってか全員大好きだし全員俺の妹。
         以上
105 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/04(火) 22:23:36.91 ID:g4ak.CYo
本スレの小ネタのつもりで書いてたらちょっと長くなってしまったので、
SSはこのスレに投下すれば良いんですよね?
こっちに来たのは初めてなので無作法な点等がございましたらごめんなさい。

タイトルで嫌な予感がしたらスルーして下さい。
106 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/04(火) 22:26:48.09 ID:g4ak.CYo
 『お前達が俺の天使だ』

 黒猫と俺が連れ立って帰宅していると偶然とある女の子を見かけた。
「お、あやせじゃないか。まさかこんな所で君と会えようとは何たる僥倖」
「え?あー、なんだお兄さんですか。最近会ってませんでしたからただの変質者かと思いました」
「ひ、ひでー。いや、確かに最近会って無かったな久しぶりー」
「お久しぶりです、もう少しで顔も忘れられたのに残念です」
 ぐはッ、今日のあやせたんは最初から毒舌だな……最近会ってなかったから寂しかったのかこのツンデレめ、ういヤツよのう。
「ちょっと、先輩。さっきから親しそうに話してるこの子はどこの誰で、先輩とはどういう関係なのかしら」
 私のことを除け者にしてと言う語句が省略されたかの様な不満顔で黒猫が俺に目の前の美少女の素性を訪ねてきた。
「あー、この子は新垣あやせって言って。桐乃の親友で俺とは桐乃の事で相談に乗ってやったりする間柄だ」
「そう、この子がそうなの、ふーん……スンスン……確かに貴方の妹と同じビッチ臭がするわね」
「なッ、何なんですかこの失礼なガキは!?お兄さん私にもこの女の事を説明してください!」
「ああ、こいつは黒ねk……いや、五更瑠璃って言って桐乃の友達で俺の後輩でもある」
「先輩の彼女で真名は黒猫よ、覚えておきなさい」
「え……彼女?変態のお兄さんに彼女……?そんな……ありえない……。私という者がありながらこんな貧乳女と付き合うなんて変態!鬼畜!ロリコン!」
「いやいや、確かに黒猫は俺の彼女だが、ロリコンってのは少し違うぞ。さっき後輩だって言っただろ、年齢で言えばお前の一つ上だ」
「あ、確かにお兄さんの学校の制服を着てますね、あんまり小さいから小学生かと思っちゃいましたよ」
 あやせさん飛ばしてるなー。確かに黒猫は沙織や桐乃と並ぶと滅茶苦茶小さく見えるが……ってあやせが俺意外に毒舌飛ばすのって珍しいな。
「この女といいあの子といい、貴方の周りの女性は随分と口が悪い様ね」
 お前が言うなと黒猫に突っ込みたかったが、これ以上場の空気が悪くなるとマズイので黙って置く事にした。
「まあ、なんだ。彼女が出来たのをあやせに黙ってて悪かったな謝るよ。そういう事だから今日はこれで失r……」
 そう言って俺が何とか話を有耶無耶にして去ろうとする前に発言をかき消された。
「待ってくださいお兄さん、お兄さんは前に私に大好きだって結婚してくれって言いましたよね、あれは嘘だったんですか?」
 うわ、何て事を言うんだ。この時ばかりはラブリーマイエンジェルも悪魔の様に見えるぜ。関係ないが小悪魔って可愛いよな。
「ちょっと、聞き捨てならない話ね。私と付き合う前に先輩には意中の人が居たという事かしら?」
 ほら、こういう展開になる。何だ?日頃からあやせにセクハラしてた仕返しなのか?
「いや、そうじゃなくて……とも言い切れんがあやせには告白してもその度に断られてたんだよ。だから俺の事嫌ってたんだよね?」
「ち、違います!いつも冗談みたいに告白してくるから軽薄なお兄さんはイラっと来ますけど、嫌いでは無いです。
 むしろその逆って言うか……やだ、私何言ってるんだろう」
「え、えええええええ!?」
107 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/04(火) 22:27:34.01 ID:g4ak.CYo
 何なんだこの超展開は、正直言ってあやせが俺を嫌って無かったというのは嬉しい超嬉しい。
 だが何分間が悪いのだ、既に俺には黒猫という彼女が居るわけだし。
「私が今、お兄さんに付き合ってくださいって言ったらどうしますか?」
「……あやせ、気持ちは嬉しいんだが、俺にはもう彼女が居るんだ。だから今更あやせと付き合うなんて不誠実な事は出来ない」
「先輩……、先輩のその言葉とても嬉しいわ。でも、でもね。世間体を気にせず自分の気持ちに正直に答えるべきだと思うわ。
 自分の気持ちに嘘を付いたまま私と付き合ってもきっとお互いに不幸になるだけよ」
「黒猫……何言ってるんだ……。お前、俺があやせと付き合うと言ったとしたらそれで良いのかよ?」
「……わ…ない……、良い訳無いじゃない!けれど貴方の心が私の方を向いて居ないなら付き合い続けるなんて出来ないわ」
「五更さん……、お兄さんが貴方と付き合った理由が分かったかも知れません。さっきは酷い事言ってごめんなさい」
「いいえ、私も失礼な発言をしてしまって、その……申し訳なく思っているわ」
 俺の回答次第では俺と黒猫の関係を壊し兼ねない黒猫の発言に、あやせと黒猫は先ほどのギスギスした空気が嘘みたいに打ち解けたみたいだ。
「お前たちが喧嘩をやめてくれて俺も嬉しいぞ、うん。それじゃあやせまたな」
 俺は満面の笑みを浮かべあやせに手を振りながらこの場を離れようとしたんだが肩をガシっと掴まれて背後の恐ろしい気配にフリーズした。

「お兄さん、話はまだ終わってませんよ」
「そうよ、この場でどちらと付き合うか決めて貰わないと。さあ、運命の扉を開きなさい」
 あー、やっぱりそういう展開になりますか?出来れば穏便に済ませたかったんだが、二人は俺の本心を聞かないと納得してくれないだろう。
 俺はふーっと一つ深呼吸してからこの選択を口にした。
108 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/04(火) 22:28:08.92 ID:g4ak.CYo
「俺が彼女として付き合いたいのは黒猫だ」
 俺がそう発言すると黒猫はやだ私の年収低すぎのネット広告の様に口を手で押さえアレとは逆に嬉し涙を浮かべながら顔を赤らめていた。
 一方、あやせは瞼を閉じて流れ出る涙を指先で拭っていた。
 だが、さっきの言葉だけでは俺の本心だとは言えない。
「話には続きがある、あやせも俺の愛人にしたい。それが俺の嘘偽りのない心だ!」
 今までそれぞれ別の理由で涙を流していた二人の顔が「は?」という口の形を作り硬直した。
 どうしても本心が知りたいというから自分の気持ちに正直に答えた。何か文句あっか!
「先輩、それは本気で言ってるのかしら?この穀潰し」
「お兄さんの決断だったらどんな言葉でも受け入れ様と思っていましたけど……正直、幻滅しました」
 ああ、やっぱりこうなるよな。お前たちが俺の翼だ!なんてEDは存在しちゃいけないよな、中の人だってそう思ってるはずだ。
「ふッ、俺は欲望に正直に答えただけだ。それで二人に振られても不幸になるのは俺だけで済むなら後悔はしないぜ」
 俺は破れかぶれでキリッと語尾に付きそうなキザな様で投げやりな台詞を吐いた。帰ったらみやびちゃんに癒して貰おう、そうしよう。
「何をドヤ顔で曰わって居るのかしらこの馬鹿は、全然微塵も格好良くなんて無いわよ」
「本当にお兄さんはダメ人間ですね」
 人は今の俺の愚かな言動と結果を見て笑うだろう。
 けどな、誰かが笑ってくれる最後ならそれはEDとしてアリなんじゃないか。
 だからもしこれがゲームだったとしてもDISCを割らないで貰いたい。
「ええ、本当に馬鹿で阿呆で最低の唐変木で人間失格ね」
 酷い罵倒の連続だが、エロゲで言えばBADEND直行の選択をしたのだから仕方あるまい。
 俺は、それだけの事を二人にしたのだから真摯に受け止めるさ。
「けど、そんな貴方を好きになってしまった私もどうしようも無く馬鹿ね」
「認めたくは無いですけど、私もお兄さんのダメな所もその……可愛いって思っちゃうんです」
 更なる罵倒を待ち構えて居たら二人の顔に何故か笑みが戻っていた。
「え……?どうなってるんだ?」
「私にも理解し難い傲慢な悪魔の様な先輩だけれど、私には覇王となるべく生まれた強欲で器の広い男性が相応しいわ」
「変ですよね、この気持……。でも変と恋って字はよく似てますよね。だからこういう恋もアリかなって思うんです」
 二人の俺にしてはまったく予想外の反応に俺は戸惑ったが、もしかしてこういう事か。
「二人とも、二股宣言した俺を許してくれるのか?」
「私の真名である黒猫は西洋では不幸を呼ぶ等として不吉の兆候として扱われるのだけれど、日本では逆に魔除けとして招き猫にもなっているわ。
 だから、私を手放さない様にする事ね。幸運を逃がしたくなければ」
「お兄さんはどうしようも無い変態ですが、私がきっと更正させてみせます。だから今は愛人でも構いません」
「黒猫、あやせ……俺達三人で幸せになろうな」
109 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/04(火) 22:29:04.89 ID:g4ak.CYo
って展開になったらふさたんの髪の毛三本で許してやる。
もちろん頭頂部に残るのが三本って意味ね。
110 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 22:38:55.19 ID:weySagwo
なんだこりや
111 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 22:50:54.04 ID:eesSAUgo
3Pですむわけがない
112 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 23:10:06.92 ID:UUW4.IQ0
改行してくれ、頼むから
113 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 23:10:12.95 ID:F.Skzdoo
仲間はずれにされた桐乃さんが怒ってますよ。
114 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 23:20:25.75 ID:57UMYI.o
あんた素晴らしいよ
お疲れでした また期待してます
115 :572 [sage]:2011/01/04(火) 23:37:50.93 ID:mEfTMsAO
くぅ……力作揃いで乙乙。
あやせかわいいなぁ
不覚。

前スレ959の続きを投下予定。
特に不具合なければ数分後に。

>>83
2日で4レスな格下にプレッシャーをかけないでいただきたい。
虚しいとか言わないほうがいいんじゃないかなー
116 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 23:45:30.17 ID:Z9wOfIAO
もうしばらく間を開けた方がよくないかな

1時間やそこらで話題変わっちゃうのは気の毒だ
感想レスって書き手のモチベーションの源だから
117 :572 [sage]:2011/01/04(火) 23:49:58.72 ID:mEfTMsAO
そっか。気がつかないで…

日付またいでから出直そう
118 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 00:02:23.29 ID:V461LkAO
>>117
そういうこともあって、繰り返し中断する小出しの投稿っては皆さん避けてます
スレ跨ぐ場合、前スレにレス番見に行くのも面倒だしね
>>2のルールも微妙に変わったことだし、そろそろ完結まで書き溜めでお願いしたい
119 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 00:08:51.54 ID:oVf5STMo
>>87 saga入れてないからそうなる
wwが増えるのと同じ感じ
120 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 00:09:28.11 ID:GDKsOTAo
>>109
乙でありんす。面白かった
地の文とセリフは空行あけたほうが読みやすいかも〜
121 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 00:22:27.29 ID:CXhiysSO

ちなみにあやせと黒猫は6cmしかかわらない加奈子は12cm差
122 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 00:24:25.89 ID:MfwctIAO
あやせがあればそれでいい
123 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/05(水) 00:31:06.91 ID:GvzHxnc0
>>108


二人と付き合っていること桐乃に知られるわけですね
4p
124 : ◆AYASExLmi. [sage]:2011/01/05(水) 00:31:36.83 ID:IevthVgo
乙ありです。

文章読みづらくてすみませでした。
次からは改行とか気をつけます。
そういえば、黒猫の同人誌も文字で真っ黒って桐乃に文句言われてたなぁ。
125 :572 [sage]:2011/01/05(水) 01:41:22.43 ID:21QqccAO
>>118
一応前回のを前編として今回の投下が後編で一段落。
ただ一話完結的なショートエピソードの形では、その一話を分割すべきでないという指摘は心得おり
以降10レスに満たないぐらいならまとめようかと検討。
126 :572(元旦後半) [sage]:2011/01/05(水) 01:45:32.42 ID:21QqccAO
一悶着が収まり、改めて赤城に加奈子の紹介などしていると
ややあって今度は赤城の携帯に着信があった。
案の定その連絡は瀬菜からで、すぐこちらへ向かえなくなったので合流場所を変更したいとの旨

赤城のやつは「急で悪いな」と挨拶もそこそこに手荷物を抱えて、混んでない出口を探す。

「自慢の妹によろしくな。また何かあればメールする」

投げかけた言葉に軽く手を挙げて参拝客の間を縫うように去っていく後ろ姿を見送った。
呼びつけをくらったにもかかわらずやけに楽しげな様子が、理解に苦しむところだ。

「見ての通り、妹煩悩っぷりが少々イタイが、基本清々しくていいやつさ」
そう言って我が悪友の加奈子への紹介を締め括ろうとするや、

「それをあんたが言う? 兄馬鹿っぷりは似たり寄ったりなんじゃねーの?」
などと宣う。ハハハこやつめ。
事実無根を訴えたい。何を根拠に…

「だってよぉ。桐乃から聞いた感じだと京介こそ
  妹が好きで仕方ない、妹の頼みは何だかんだ言っても聞く、妹と離れると寂しがる、なんだろ?」

……あ、あんにゃろう。

そう言われてしまえば、シスコンを自認しつつある俺としては否定できるわけがないんだが
そこらへんの事情を知らない友達に吹聴して回るこたーないんじゃないか。
桐乃のやつは何のつもりで兄の恥態を晒したりすんのかしら…
妹様の動機と、俺の社会的信用の失墜とに頭を悩ませていると

「まー、つい話して聞かせたくなる気持ちはわかんなくもないけどね」
127 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/05(水) 01:45:56.00 ID:oeD/n/U0
確か黒猫は160だからそう低くは無いような。

まぁ、あやせは166だからあやせから見たら低いだろうけれど、小学生はないような。
128 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 01:46:18.17 ID:yJnGIMSO
好きなように投下すればいいさ
129 :572(元旦後半) [sage]:2011/01/05(水) 01:47:37.64 ID:21QqccAO
ほど近くのお焚き上げの方向から舞い上がった灰が飛来した。あと、あたりめの匂いも。
風に乗って届いたそれらを意識の片隅にとらえて問う。

「わからなくもない、というと?」

「どんだけ自覚してたかは知んないよ。たぶん桐乃は自慢したかったんでしょ。
  自分のこと凄い気にかけて、愛してくれてる兄貴をさ」

愛して、って……。
突然耳に滑り込んだ衝撃的な響きに思わず絶句する。

「『聞いてよバカ兄貴ったらさぁ』とか言ってあんたの話する桐乃ってば、
  さっきの、赤城ってったっけ?あんたのダチと同じよ〜な顔してたし。
  カレシをノロケるバカップルの片割れかって、正直ウザく思うこともあったりした」

妹の周りでの俺の評は既に赤城に引けを取らないレベルのシスコンです
本当にありがとうございました……残念ッ!

「え〜と、とにかく。京介が思うほど、あんたのソレは恥ずかしがるばかりじゃないってコト」

そういうものかね。
他でもない当の桐乃に恥ずべきシスコンというからかいを受けすぎたせいか
どうも俺は妹相手にあるべき距離を保てない、兄妹離れから遠い関係に落ち着かなさを覚えるんだが

「アタシからしたら、あの日『糞マネ』が」
ふと語りを止めて加奈子はほんの小さな笑いを挟む。

「さんざん話に聞いた桐乃の兄貴だったってわかって、すげー納得っていうか……
  あぁ、そういう事なら桐乃がお馬鹿になるのも頷けたっていうか」

お馬鹿とか言っちゃったよこいつ? 人の妹を、よくまぁ。
それを言ったらお前も大したお馬鹿だろうに、と喉まで出かかった台詞を飲み込む。
言えば俺も含めて愚にもつかない馬鹿ばかりという実態が哀しくなりそうでな

「別にあんたみたいな兄貴がほしいってんじゃないのね。
  ただ近頃は桐乃のこと羨ましく感じたりもしたから…
  アタシもいつの間にかお馬鹿になっちゃったかーって、思う」
桐乃とおんなじに。
そう付け加えて、加奈子は一息ついた。

「京介はどう思う、こんな話聞いてさ。
  我が侭で世話のかかる妹分が二人になって面倒が増えるとか。当たり?」

こいつにしては珍しい婉曲的な物言いをする。
そうだな、面倒が増えるに違いない予感はある。

「うーむ……あたり、めでも焼きに行かないか」
130 :572(元旦後半) [sage]:2011/01/05(水) 01:49:45.48 ID:21QqccAO
それから俺たちは、炙ったあたりめをどう食い進めるのがうまいか意見を戦わせたり、
餅つきに参加して甘酒を振る舞われたり、
参道から外れた入口辺りの屋台を冷やかしたりする。
二人とも文字通りの意味での初詣は済ませているとはいえ、
こういった楽しみを味わえるのは正月ならではと実感された。

「さて、帰る前に形だけでもまた拝みに行っとくか?」
何の気なしに訊ねてみたところ、頓狂なものを見たような顔を向けられる。

「なに言ってんの。そんな次々願い事したらご利益減っちゃうじゃん」

ご利益ねぇ。
神仏に何かを叶えてほしいと切に祈願してるでもない俺としては、
こいつが神頼みを当てにするタイプだというのが新鮮に思える。
いや、神頼みに限らず、大抵の女子はこういう願いをかける類いに思い入れる傾向あんのか。
「それもそうだ、やめとこう」と無難に返事して神社めぐりは切り上げとなった。


加奈子が桐乃にも会っておきたいと言い、例によって家へ寄ることに。
コンパスの違いがあるのでやや遅めに歩く。
しばらくは何を話すでもなく、話題のひとつも振るべきかと気になり出したとき

「なぁ、ちょっといいか」

おずおず…といった風に下から声がかかる。
加奈子は正面に向いたまま、心持ち俯くように続けた。

「こないだのさ、アレ、桐乃がやってたみたく…してみていい?」

この間ってーと……何だっけ。俺が思い出せないままでいると、
「ん〜」とでも言ってただろうか、肯定の合図にとったらしい加奈子が横から上着を摘まんだ。
それのことだったか。
ちんまいコイツがやると桐乃と違って微笑ましいんだが、
自分でしといて桐乃以上に恥ずかしがってる様子に当てられ、むず痒い事この上ない。

「普通に手ぇ繋げばいいだろ。ほら」
「うぇ、ちょっ」

年下のガールフレンドと手を繋ぐくらい普通普通と思い聞かせ、手を取る。ままよ!

「加奈子、おまえ随分手が冷えてんな。今日そんなに寒いか?」
照れ隠しに気付かれないよう聞いてみる。

「う〜、わっかんない。
 けど……京介の手は温かいよ」
131 :572(元旦後半) [sage]:2011/01/05(水) 01:52:23.49 ID:21QqccAO
それきり両方口を閉ざしたまま家路を辿る。
何か喋るようせっつかれるかと思ったが、杞憂のようだ。

これなんてエロゲ?って思考がちらつくのを努めて振り払う。
いやいやいや。エロゲに限らないし。冷静に、KOOLになれ。
こんな時は素数を数えるんだ……
変に意識しまくりなのがバレないか必死な俺である。

我が家の門が視界に入ると、加奈子がスルリと手を離す。

「このままってわけにいかないっしょ。惜しいケド」

そ、そーですね。
家族に大仰なリアクションされても困るもんな。
そう言うと、加奈子も苦笑を浮かべた。

玄関をくぐってただいまの声を発した途端、居間の方からドタタ…と誰かさんが駆けてくる。
そいつは体当たりするような勢いで俺の手に抱きつき開口一番に叫ぶ。

「遅〜い!!兄貴どこほっつき歩いてんのっ」

妹のあまりの敏捷さに、連れはどうやら面食らって、唖然としている。

「あれ、加奈子も一緒だったんだ? あけましておめでとう」
「あけおめー。てゆーかいくら家ん中でもソレは…ヒクわぁ」

さもありなん。

「あーヤダヤダ。元日から見せ付けてくれちゃってさー」

加奈子は呆れのポーズを強調した。
しかし、ちょっと考えれば解る。桐乃のこれは見せつけとかではないんだ。
俺が帰宅するや否やなんだから、加奈子の目の有る無しは関係ないわけで……
最近だいぶキャラ変わってきてんのね、コイツ。

「なにそれ、そんな言うなら加奈子もくっつけば? 兄貴イヤがったりしないよ?」

断定すんのかよ。せめて推奨はしないでくれ。
ニヘへ〜としながら俺にまとまりつく桐乃を一瞥、ぐぬぬ…って顔をした加奈子は
一時迷いを見せた後「やったろうじゃん」と反対の腕に絡む。
こんなんで対抗意識燃やすなと言いたいのは山々だが、聞きやしないだろう。

こうして俺たちの新年は騒々しく始まったわけさ。先が思いやられるっつーの。

<終>
132 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 02:07:36.01 ID:GDKsOTAo
>>128
うーん、ルールはあると思うけどなぁ
独自設定を引きずってやってくのなら、専用にスレ立てる方が適してると思う
読む側もその方がありがたいし・・・さすがにもう追いきれないし
ここは基本短編だけど、>>125氏のは前後編といいつつ、実際前スレ見に行ってみたら
結局ずっと続きモノでやってるから・・・
133 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 02:08:50.90 ID:GDKsOTAo
おっと忘れてた、乙です
134 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! :2011/01/05(水) 02:14:36.20 ID:GdrqJSs0
乙!
別に週刊誌なんと同じ扱いでいいんじゃね?
気になればまとめの方で一気に読めばいいし
まとめwiki編集に感謝しつつ
135 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 02:24:18.11 ID:21QqccAO
>>133
どういたしまして。

>設定をひきずって
>ずっと続きもの

一番最初からこの形式

一エピソード終
一エピソード終
一エピソード終…

という前提で書き始めたりしてるけれど、
もし分割よりもむしろこの形のほうが此処にそぐわないって意見が何人も寄せられれば
…中断も考える
136 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/05(水) 02:26:06.87 ID:CXhiysSO
携帯しかない俺は中断読み返すのは無理だなw
完結が嬉しいけど贅沢はいえんな
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 02:35:38.78 ID:GDKsOTAo
>>135
いや、ぜひ続けてほしいです

ただ、それぞれのエピソードを通して読んでる前提で話が進行しているから、
それは事実上の長編モノになってるわけで、
(いきなり加奈子が「京介」と呼んでたりしてあれ?と思ったし)
それだったら別スレ立てるだけのボリュームがあるんじゃないかと思うんです。
別スレ立ててもここで誘導してもらえれば喜んで読みにいくし
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 02:40:03.32 ID:fpHOXQko
実際総合スレでやるには、前後半、多くて3分割くらいじゃね?
ここまで続くなら、個別に立てちゃったほうが良いと思うけど
終わっても、タイトルに偽りあり状態で自分の好きに投下していいわけだし
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/05(水) 02:47:28.82 ID:V461LkAO
いま分割は一人だけだけど、年末の時みたいに複数人が分割前提で投稿しだしたらまた収拾つかなくなるよw
ここは短編ってことでいいんじゃない?
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 03:46:41.45 ID:u/VSLP.o
けどアニメも終わったし人も減っていくことを考えるとスレ分けるのは怖いなぁ
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 04:12:43.25 ID:V461LkAO
まぁ今後も長編で書きたいって人が出てきたら避けられないことだから
けいおんなんかは総合(雑談)スレと個別スレで完全に分けてるしね
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 04:15:13.54 ID:CXhiysSO
原作終わるまではきっと大丈夫

だと信じるぜ
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 04:17:00.82 ID:hMp2b3M0
完結してからの投下が望ましいと書いてあるのに分割して投下する奴は
その都度、感想が欲しい構ってちゃんだ
だから注意されると、中断も考えるとか言い始める
こういう奴には完結するまで一切レスしないのが一番良いんだけどねぇ
途中から読み始める感覚があるせいか、他のSSに比べどれが誰の台詞なのか直感的に分からないので
個人的には中断してもらっても一切問題ない
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 05:15:48.01 ID:u/VSLP.o
ぶっちゃけ付かず離れずを延々見てるより
「お兄さんがマネージャーだったの⁉キュンキュン」ってのをたくさん読みたい
正直、「それはまた別のお話」で流されてがっかりだったんだぜ(´・ω・`)
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 05:36:56.32 ID:f2Xry1c0
ここはVIPと違ってスレが落ちない製作だぞ。
いくら長編といっても、作品全体で100レス使うかどうか微妙なボリュームの作品に個別スレ奨めるのはどうかと。
禁書の総合スレとかみてみろ。こんなボリュームとペースの連載くらいいくらでもある。
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 05:51:42.82 ID:hMp2b3Mo
>>125
んじゃそこで禁書のネタで書けば良いんじゃね?

禁書の総合スレ
・どんなに短くても長くても迷ったらGO投下!
・未完成作品、投下中断もOKです。中断回数はほどほどに。

ここ
・完結させてからの投下が望ましいです。3回以上中断する場合は別スレを検討しましょう
・やむを得ず中断させた場合は、再開時に前回のものをアンカーで知らせてください
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 05:52:50.86 ID:hMp2b3Mo
>>145だった
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 06:05:33.36 ID:e28UsJI0
我は黒猫SSを所望する!
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 06:59:06.42 ID:6W.Nomwo
2日で4レスの人に個別スレは厳しいんじゃねーの?
読み直したいならwikiあるしただでさえ人少ないのにさらに減らすのはやばいと思う
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 07:08:23.54 ID:JpVe2oso
どんなスレだろうと書き手が居なくなったら御終い。と思う
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 07:19:29.01 ID:N/hJLhoo
好きな様に書けば良いだろ
金とってるわけじゃないんだから
152 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 07:33:24.08 ID:09EWCUIo
一度、前後半って形で分割投下しちゃったことがある俺が言うのもあれだけど……
黙々と最後まで書き溜めるっていうのは中々にモチべの維持が難しい。
なのでいっそトリつけてもらって、通しで読みたい人はまとめで…という形でいいのでは?

つまり何が言いたいかっていうと、黒猫√書いてるのでしばらくお待ちください。
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 07:41:02.24 ID:hMp2b3M0
分割投下する人の何が一番嫌かって言うと
他の人が投下した直後を狙って投下するようなとこが嫌だ
待つって謝罪して2時間とか超笑うわw
一日とは言わんがせめて半日くらい待てないのかよ
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 08:19:47.70 ID:BEeLCr.0
むしろ読み専の分際で書き手を追い出しにかかるアホがうざい
文句言うしか能がないとか超笑うわw

155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 08:24:53.58 ID:aMZMuOQo
鈴木健太 「今の世の中」

 YO! 最近、悪い事件多いよね 皆、口をそろえて言う「怖い」とねって 
いつ現れるか分からん通り魔 「なぜこの人を」と問えば 
そして返ってくる言葉は 「ただ金が欲しかった 別に誰でもよかった」と顔色一つ変えずに言った

そんなやつらの考え理解できねえ そんなやつらがいたんじゃ良い未来できねえ 
年々増える犯罪者を減らさなきゃ増えてしまう被害者 育った環境、時代が犯罪を生み 
死亡率が増える世界の国々 ささいなことでケンカして いつの間に大惨事に発展して

今の世の中 頭おかしく魂腐ってる野郎をできるだけ減らすんだ
今の世の中 今の時代の現実を見ろって人ごとにしてられないんだ
今の世の中 本気で変えなきゃダメだろう 未来変えなきゃダメなんだ

まだ小学生のBOY & GIRL 近ごろ多い少年犯罪 
きちんとした意味もなく人殺して 年関係なくそれはもう人殺しで 
まだ幼いのに何してんだ 親や教師は何してたんだ 子どものことぐらい知っとけ 
ゴメンじゃ済まないとちゃんと言っとけ 教えとけ 常識ぐらい覚えとけ
君も辛いだろう しかもテレビのニュースだと 被害者だけ公表される名前と顔 
加害者は守られる その後の人生とか これからが困るだろうと使われるアルファベット 
何も言えずおれらはずっとポツネンと どんなに悲しんでもしょうがない 
もう戻ってくることはない そんなの情がない 被害者の人生台無し 
これからが大事だし そんな運命に用はなし 年寄りになってからのほうが長いかもしれないと 
悲しみ憎しみとかが計り知れない 幸せ奪いながら、おれにとっちゃ許せないことばかり 
一生消えない思い出や怒り もう我慢できなくて この現状変えたくて 本気で変えてほしくて
今の世の中 本気で変えなきゃダメだろう 本気で考えなきゃダメだろう 未来変えなきゃダメなんだ
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 08:37:11.41 ID:PPJvaxIo
分割でもまとめてでも一向に構わん・・・!
SSを読ませてください(´・ω・`)
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 08:43:40.01 ID:agenSMSO
落ち着けよ。まったり行こうぜ
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 09:07:06.82 ID:yJnGIMSO
読み手は好き勝手言えるんだから書き手も好き勝手にすればいい
159 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 09:12:22.72 ID:s2l015Qo
ただでさえアニキャラ個別、エロパロ、製作と書き手さんが別れているのだから、
あえて書き手さんを減らす様な事はしない方がいいと思います。
何がいいたいかというと、
待っています。
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 09:22:23.59 ID:GdrqJSs0
つまり何が言いたいかっていうとSSを読ませてくださいの一言だけ
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 09:45:16.42 ID:dD.8Bvso
結局ここはSS書きたい奴と読みたい奴がいる訳で、書きたい物を書けばいいし、読みたい物を読めば良い。
お互いに注文つけるのはお門違いだろ。
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 10:05:18.05 ID:V461LkAO
まともな理由も挙げず勝手にすればいいとか無責任なこと書いてる人がいるけど、どこのSSスレだってルールやマナーがある
別スレに追い出す訳じゃなく、単純に棲み分けをしようって事なんだから、闇雲に否定しないで欲しい
なんでそれがSS読めなくなるって話になるのかと…
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 10:12:59.75 ID:vsB2W7Eo
瑠璃ちゃんが彼女になったのをいいことにセクハラをしまくって
終には泣かせてしまう京介のSSが読みたいです
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 10:18:25.58 ID:6W.Nomwo
>>162
禁書はスレが多かったから総合できたから
ここも乱立しないために総合スレあるとおもったが違うのか?

そりゃ100レス以上の作品なら立てた方がいいともうが
あきらかに572氏は1スレ立てる量がないしまとめて投下するように
して貰うしか今のところないんじゃない?
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 11:01:48.94 ID:V461LkAO
>>164
製速は相当なテキスト量がないとダメなイメージあるけど、実際はもっと自由だよ
去年の夏から続いてて、まだ100スレ分も行かないけど普通に支援ついて進行してるスレもあるし、2週間に1度ペースで進行するスレもあるし

ここに投下される10レス前後の短編毎にスレ立て始めたらそれは乱立だけど、1ヶ月そこらで>>135な量を書いてるなら十分スレ立てる価値があると思う
それにまだ続くらしいしね
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 11:04:15.88 ID:hMp2b3Mo
長編をまとめて書くとモチベーションを維持するのが難しい人なら
投下した後のwktkを2、3時間で潰される書き手の寂しさも分かると思うんだけどなぁ
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 11:20:00.51 ID:6W.Nomwo
>>166
まとめては一エピソード事のつもりで書いたんだが
やばかったか?
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 11:21:02.78 ID:TTGYmOYP
レス増えてるから大量投下されたのかと期待したらお前らかよちくしょう
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 11:41:07.29 ID:V461LkAO
>>166
そうなんだよねぇ
極論だけど、単にSS発表できる&読める場があればいいってだけなら、そもそもスレなんかいらないし。
まとめWikiに直接書き込んでくれた方が見やすいし混乱もなくなると思う。
でもそうじゃないんだよね。
リアルタイムに読み手の支援や感想レスを貰うことが書き手のモチベーションになるわけなんだから。

でも、分割投下することでレス数増えるからと、皆が皆同じことをしだしたらカオスだよ。
そのための>>2のローカルルールなんだし。ルール決めるときも、スレ立った後もそういう意見のひとつもなかったのに、
今になって関係ねえとか言い出すのはちと場当たり過ぎでしょ。

少なくとも、度々の分割投下の煽りで、まともに書いてる作者が馬鹿を見るような現状は勘弁してほしい(制止されて未遂になったけど昨日の24時前後のような)。
単発で消える書き手が多いのも、この点が少しは影響してるんじゃないかと思う。それぐらい報われてない。
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 11:59:39.87 ID:hMp2b3Mo
前スレでも他の人が投下して1時間も経たないうちに投下してるんだよね
しかも導入部だけなんだぜ
正直、わざとやってるとしか思えん
171 : ◆kuVWl/Rxus [sage]:2011/01/05(水) 12:00:46.95 ID:KHA3zTo0
レス伸びすぎww
まぁ、自分も>>166>>169にちょっと共感します
数日かけて書いたSSを投下後に、分割SSの○話目はっじまっるよー!(※数レスでまた中断)とかされると言い知れない寂しさがある
まぁ、これは分割SSに限らないんだけど…

そんなわけで最近モチベ下がり気味サーセン
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 12:07:35.47 ID:CXhiysSO
>>171
>分割SSの○話目はっじまっるよー!(※数レスでまた中断)

コーヒー噴いたwwww
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 12:28:54.48 ID:iKMqGpso
メルルかwwwwwwww

ぶっちゃけ被害者(と言う言い方は誤解を招くかもしれないが)にならないと
分かんないんだろうなあ、とは思う。
俺も最近はほとんどSS書かなくなったもん。
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 12:31:04.81 ID:cyqpyUAO
星くず☆うぃっちメルルっ♪ はっじまっるよぉーーーっ♪
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 13:26:20.89 ID:9QwUSIDO
某スレみたいに「前の人の投下のあと○分あける」とかテンプレに入れたほうが
ここだと1時間くらいか
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 15:50:23.31 ID:xL5mWMSO
なんでもいいからとりあえずsageろ
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 16:39:06.52 ID:CXhiysSO
きっと>>152氏のSSがこのスレの空気を変えてくれる…
178 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:14:32.84 ID:09EWCUIo
黒猫√書けたから投下してく
7巻後の日々の一コマみたいなノリです
179 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:15:52.01 ID:09EWCUIo
「おはよう先輩。遅いお目覚めね?」
「…………なんでおまえがここにいんの?」

夏休みも終盤にさしかかろうとしている頃。朝、俺が目を覚ますと何故か黒猫が俺の机に座っていた。
黒猫は、俺が桐乃から借りているピンクのノートパソコンを使ってなにやら作業をしていようだが何をしているのかはここからは見えない。
服装はいつものゴスロリではなく、夏コミの時に着ていた白のワンピース。
ワンピースの裾から除く白い足や二の腕が、朝日と相まってやたらと眩しい。
俺はその眩しさに目をしばたかせながら、

「なんでおまえがここにいんの?」

同じ質問を繰り返した。
黒猫は返事に戸惑っていたが、やがて何かを決心したような素振りを見せた。
……黒猫の顔が赤い。

「こ、ここ、恋人の部屋に上がりこむのに理由がいるの?」

瞬間的に頭に血がめぐり、あっという間に眠気が吹き飛んでしまう。
え!?ひょ、ひょっとして夜這い的な!?いや、今は朝だけども!?

「じょ、冗談だから本気にしないで。からかってみただけよ」
「冗談なら言い淀んだ上に顔を赤くしてんじゃねえよ!」

普段、黒猫の肌はとても白いもんだから少しでも赤くなればたちどころに分かる。
おまえ、さっきの台詞をいう前から既に赤くなってたぞ。

「そういう先輩だって赤くなってるでしょう、いやらしい!」
「誰のせいだ、誰の!?」

その後はお互いに押し黙り、なんとなく気まずい雰囲気が漂う。
……黒猫と最後にこんな空気になったのっていつだったかな。
ただ、今までの気まずい空気とはちょっと違っていて……
何て言うのかな、喧嘩した友人と仲直りする直前の……気恥ずかしさにも似た気まずさというか――

「……あなたの妹に頼まれたのよ」
「え?」

この空気に耐えかねたのか、黒猫が先に口を開いた。
180 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:16:35.26 ID:09EWCUIo
「『今度の日曜日、あたしは部活で一日いないし、お父さんもお母さんも朝から出掛けちゃうから、あの馬鹿兄貴のことよろしく』……ですって」
「あー、そういえば昨日みんな出掛けるって言ってたな」

それにしても桐乃は俺を子供かなんかだと思ってんの?俺一人でも留守番くらいできるわ!

「あと、こうも言っていたわね。『兄貴は異常な寂しがりだから、とりあえず誰か居てあげないとやばい』」
「誰が異常な寂しがりだよ!」

何がやばいんだ、何が。あれか?ウサギは寂しすぎると死ぬみたいな感じの意味か!?
……まぁ、理由はどうあれ桐乃が黒猫に頼みごととか珍しいな。
こいつらって、いつからそんなに仲良くなったんだろ。

「だからって朝から来る必要はなくね?今何時だと思ってんの?まだ11時すぎだよ?」
「もう十分昼と言っていいと思うわ」
「……その通りっすね」

くそっ、これも全てりんこりんが可愛すぎるのがいけないんだ。
不器用で自分の想いを素直に伝えられないとか――可愛すぎるじゃねえか。
そりゃ、22時から翌日の6時までかけて全ED見ちゃうってもんだよ。
初見でこそみやびちゃん一択だったが、今ではりんこりんも十分ありだ。

ひとしきり思い出しニヤニヤを楽しんだ後、黒猫の方を見てみると、いつのまにか椅子に座ったまま部屋の隅まで移動している。
ん?おまえ、何で俺から離れていってんの?そして、何でいつぞやのあやせみたいに片手で体を抱くようにして頬を染める?

「なぜかしら……今、貞操の危機を感じたわ。あなたの妹に百合もののエロゲを見せられた時以上に。私は今すぐこの場を離れるべきかしら」

はっはっは。俺みたいな紳士を前にして何をおっしゃるのやら。

「あなたの場合、紳士は紳士でも変態紳士よ。こんな時間まで寝ていた理由だって、どうせ深夜までエロゲでもしていたからでしょう?」

ぐ……事実だけに反論できない。
…………いや、待てよ?

「黒猫、逆に考えるんだ。深夜までエロゲをしていたからこそ貞操の危機はないと!何故なら俺は今、賢者タ――」
「私、先輩との付き合いを考えた方がいいのかしら」
「じょ、冗談だって!そんな本気にしないでくれ!」
181 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:17:46.23 ID:09EWCUIo
や、やばい!このままでは黒猫の中での俺のイメージが変態紳士で上書きされてしまう!
な、何か他の話題を……、

「そ、そうだ!黒猫って俺が起きた時にはもう居たけどさ、実際には何時から居たんだ?」
「え……あ……それは、その……」

俺の質問の内容が意外だったのか、黒猫はワンピースの端をきゅっと掴み、困ったように目を左右に泳がせている。
そして、やがて一瞬目をきつく閉じたかと思うとぷいっとそっぽを向き、こう答えた。
ここからじゃあよく見えなかったが、頬はまたほんのり赤みを帯びていたかも知れない。

「し……7時」
「やっぱり朝から居たんじゃねえか!」
「し、仕方ないのよ!あなたの妹に頼まれたのだから!」
「だからって7時はねえだろ!?上がる時、お袋とかに何も言われなかったの!?」

そこで黒猫は、「う……」と言葉に詰まった。
そりゃそうだろう。いくら桐乃の頼みとはいえ、思春期の女の子が朝から男の部屋に上がりこむなんて普通ありえん。
エロゲじゃないんだから。

「ふ……それとも何か?そんなに早く俺に会いたかったのか?」
「変な誤解をしないで頂戴。これは私が単に早く目覚めたからであって他意はないわ」

相変わらず素直じゃねえな。

「あと、あなたのお母さんには、私の顔を見るなり手を握って『京介をよろしく』と言われたわ」

…………お袋、ちょっとは疑問を抱こうぜ。
俺ってそんなに留守番できなさそうかな?

「……とりあえず顔洗ってくるわ。それと――黒猫、飯は?」
「え?」
「朝飯。まだなら一緒に食うか?この時間だと朝昼兼用になっちまうけど」
「…………ええ、頂くわ」

ここへきてようやく微笑む黒猫。うむ、やはりこいつはもっと笑った方がいい。
…………いや、今日、ここまで笑ってなかったのは俺のせいなんだけどね。
182 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:18:37.09 ID:09EWCUIo
「いただきます」
「いただきます。悪いな、簡単なもので」

今日の昼飯は、夏の風物詩そうめんだ。
特に具を追加したわけでもない、なんの変哲もない夏休みのお供。
添えた薬味といえば、しょうがと刻んだしその葉だけだしな。

「いえ、こういう素朴な方が落ち着くから」
「そうか?そりゃよかった」



昼食を食べ終え皿洗いをした後は、俺の部屋でくつろぐことになった。
俺は別にリビングでもよかったのだが、黒猫が俺の部屋がいいと言い出したからだ。

「俺の部屋、クーラーないぞ?」
「知ってるわ。私、クーラーは肌に合わないから。扇風機くらいはあるのでしょう?」

そう言えば麻奈実が、「クーラーがきいてると手足が冷たくなっちゃって大変なんだよ〜」とか言ってたっけ?
こいつも冷え性なのかな。どうみても体温高そうには見えねえもんな。

俺の部屋に戻ると、俺はベッドでごろごろ、黒猫はノートパソコンで作業の続きを始めた。

「そう言えば黒猫って妹いるんだよな?今日はそいつの世話はよかったのか?」

この前もラジオ体操にも付き添ってるとかって言ってたし。
そのくらい小さい妹がいるなら、正直、俺なんかに構ってる場合じゃないと思うんだが。

「あなたは他人の家の妹でも心配になるの?……シスコンをこじらせるとこうなるのね」
「そういう意味じゃねえよ!」
「冗談よ。本気にしないで頂戴」

おまえの冗談はわかりにくいんだよ……。

「そんなに心配しなくても大丈夫よ。今日は両親とも休みだから」

そうなのか。そういうことなら、よかった。
183 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:19:51.08 ID:09EWCUIo
それぞれに思い思いの作業をしつつのほほんと過ごし、そのまま1時間ほど時間が経った。
今の時刻は1時30分くらいか。

「………………」

いつのまにか黒猫の口数は少なくなり、先ほどからしきりに片手で目をこすっている。

「黒猫、おまえ眠いのか?」
「……少し。お腹いっぱいになったせいかしら」

それもあるだろうけど、早起きするからだ。7時に家に来たってことは少なくとも6時には起きてたろ。
いや、女の子は出掛ける準備に時間がかかるっていうし、下手したらもっと早くか?
妹のラジオ体操に付き合った後、普段なら二度寝でもするんだろうけど、俺ん家ではそうもいかなかっただろうしな。

「横になるか?俺のベッド使っていいから」
「…………うん、そうする」

眠気のせいか、口調が少し子供っぽい。

「あ…………」
「どうした?」

ベッドの手前まで来た黒猫の足が止まる。

「ワンピース……皺になっちゃう」

あぁ、そのワンピース、桐乃に見立ててもらった大事なやつだもんな。

「じゃあ俺の部屋着使えよ。着替えてる間は外に出とくから」
「いいの?」
「おう、ここに入ってるから好きに使ってくれ。ハンガーはここにあるから」

黒猫は無言で頷き、スルスルと服を脱ぎだす。
お、おい!俺がまだいるだろ!?いきなり脱ぎだすんじゃない!!
慌てて廊下に飛び出し、扉を閉める。
いくら眠いからって無頓着すぎるだろ。口調といい、ほとんど人格変わってんじゃねえか。
それにしても…………ちょっとおしいことしたかな?



それから5分ほどが経過したが、黒猫からはなんの合図もない。

「く、黒猫さーん?入りますよ?」
184 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:21:07.73 ID:09EWCUIo
恐る恐る扉を開け、部屋の中を確認する。
例の白いワンピースはちゃんとハンガーに掛けられている。これなら皺にもならなくてすみそうだな。
で、肝心の黒猫はというと――ベッドの上で既に寝息をたてていた。胎児のように背中を丸めた格好で眠っている。
しかし、決して気持ちよさそうにという感じではなくて、窓から差し込む陽光がちょうど顔に当たっていて暑そうだ。
カーテンを閉め陽光を遮断してやると、黒猫の眉間に寄った皺が幾分かましになった。
扇風機をこちら側に引き寄せ、お腹を壊さないように黒猫の腹にタオルケットをかけてやり、ぽんぽんとお腹を軽く撫でる。

「……なんで俺はこんなに手慣れてるんだ?」

自分の予想外の手際の良さに驚きつつも、ベッドに腰掛け背中越しに黒猫の様子を見やる。
扇風機が功を奏したのか、眉間から皺は消え、すっかり気持ちよさそうに眠っている。

「目を覚ました時のために、お茶でも入れてきておいてやるか」

一階に降りるため俺が立ち上がろうとしたその時、不意に左手を掴まれた。
いかん、ひょっとして起こしちまったか?
振り返ると、黒猫は未だ定期的に寝息を立てていた。どうやら無意識に掴んだだけみたいだな。
それにしても……、

「サイズ……やっぱりあってねえな」

先ほどまでは意識的に注視しないようにしていたのだが、やっぱり俺の服だとサイズが合わないようで、
左の鎖骨から肩にかけてのラインが露わになってしまっている。

……ゴクリ。

「……いかん、俺は何をしてるんだ」

ぶんぶんとかぶりを振って気を取り直す。このままじゃ間違いをおかさないとも限らない。
っていうか、こいつはなんでこんなに無防備なんだよ。
以前は俺のことを男として認識してないだけだと思ったんだが、こいつから告白してきた以上それはなくなったしなぁ。
185 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:22:44.54 ID:09EWCUIo
「…………信用されてるってことなのか?」

それじゃあ、寝てる間に何かするわけにはいかないよな。こいつの信用を裏切るような真似はできないよ。
でも、手を握られてる以上ここから離れられねえし…………。

「仕方ねえ、俺も寝るか」

ばふっ、とベッドに頭を投げだし、そのまま目を閉じる。
昨日ほぼ徹夜したせいか、急激に睡魔に襲われた。

「……ふぁ…………おやすみ…………………」

――――――――――

「…………何で私はベッドで寝ているのかしら?」

寝起きのせいで思うように開かない目をこすりながら辺りを見渡す。
何でワンピースではなく、ぶかぶかの男物の服を着ているの?何で先輩が私の隣で寝ているの?
そして、ベッドの脇に置かれたごみ箱の中に存在するティッシュの山は何?

「………………」

嫌な汗がふきだすのがわかる。暑さが原因ではない。
まさか……あのそうめんに?

「いえ、いくらなんでもそうめんに細工は不可能よ」

そもそも、この人はそんなことをする人ではないもの。

「…………大方、私が眠った後に着替えさせてくれただけよね。きっとそうだわ、そうに違いない。……おやすみなさい」

それもどうかと思うし、ティッシュの説明もつかないのだけれど……
私はとにかく現実から逃避するべく再び目を閉じ、

「…………落ち着く匂い……」

そして意識を手放した。

―――――――――――
186 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:23:36.63 ID:09EWCUIo
バチンと頬に強い痛みを感じ、俺は目を覚ました。

「っだ!?」

最悪の目覚め。まるで桐乃の人生相談を初めて受けた時のようだ。
そして襲撃者の姿を確認し目を見開いた。

「お、おまえっ、なにしやがる!?」

襲撃者の正体は案の定桐乃だった。
考えてみれば、こいつ以外にビンタで俺を起こす奴なんていねえよな……。

「うっさい!あ、あんたこそなにしてんの!?このっ、変態!!」
「お、落ち着け!話が見えん!!」

問答無用とばかりに俺を殴りつけてくる桐乃。
何で自分の部屋で寝てただけで変態扱いされなきゃならんのだ!
俺は慌てて今の状況を確認する。

横には黒猫が寝てて、その黒猫は俺の寝間着に着替えてて……そしてごみ箱には、使用済みティッシュの山…………


どう見ても事後です。本当にありがとうございました。

「ち、違う!落ち着け!このティッシュはそういう意味じゃない!!」

それは、俺が昨日の夜中に賢者に転職する際にだな……

「あんたこの後に及んで言い訳する気!?この臭いはどう考えても真っ黒じゃん!!」
「わざわざ嗅いでんじゃねえ!変態はおまえだ!!」
「は、話をすり替えるんじゃないっての!!」
「すり替えてねえよ!!」

俺達があまりに騒ぐもんだから黒猫も目を覚ます。

「あなた達うるさいわよ。おちおち寝てもいられないじゃない……」
「あ!やっと起きた!!あんたこそ何やってんの!!」
「何って……先輩と寝てただけよ?」
「この泥棒猫!!あたしが言った兄貴を頼むってそういう意味じゃないんですケド!?」
「おまえはどこの姑だ!?」



おわり
187 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/05(水) 17:24:35.12 ID:09EWCUIo
たまにはこういうの山なしの、のほほんしたのがあってもいいよね
本当はオチをもうちょっとなんとかしたかったけど俺にはこれが限界
あと、例によって短くてごめんなさい

また書きに来ます
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 17:27:24.92 ID:CXhiysSO
乙です
なぜ桐乃はあれのニオイを知っているのか…ゴクリ
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 17:30:15.40 ID:GdrqJSs0
乙!足りなかった黒猫分を補給できたよ
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 17:52:43.44 ID:KHA3zTo0
乙です!
サイズ合わない男物の服を着る小柄な女の子っていいよね(ハァハァ
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 17:58:23.41 ID:jmYiisDO
>>188
ごみ箱漁りの前科があるってことだよ
言わせんな恥ずかしい
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 17:59:04.12 ID:tuiZ.UUo
なるほど
つまり桐乃は兄のティッシュをいつもくんかくんかしてる・・・と
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 17:59:51.70 ID:D5Fjz5M0
乙!!
おいしくいただきました///
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 18:12:11.28 ID:iKMqGpso
>>192
トランクスだろjk
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 18:19:17.14 ID:8OPupx2o
え?桐乃って部屋にカメラ設置してるはずだろ?
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 18:25:44.58 ID:tuiZ.UUo
つまりまとめると
いつも兄の部屋に漏れて聞こえてくる桐乃の悶える声は
エロゲじゃなくて、監視した映像を見ながら兄のトランクスと使用済みティッシュくんかくんかして興奮してるのが真実・・・・と

おい誰かはやくそれを書くんだ

>>188
遅れたが乙
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 18:31:30.72 ID:6W.Nomwo

きりりんにおいで分かっちゃうんだ…
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 19:00:38.38 ID:V461LkAO

このスレ、なんか臭うよ…
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 20:00:47.69 ID:.xd/ajoo
いやだって俺半裸だし
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 21:17:28.63 ID:1nIrFMDO
そういや原作に修学旅行の描写って無かったよな
高二と中二中三なら時期的にあるはずなんだが

書くにしても年下組と絡めにくいし長編になりそうwwwwwwwwww
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 21:49:08.34 ID:es3manwo
>>109
 おそかりし、乙。
 確かに行間が詰まって見にくいので、地の文と会話文との間は改行を挟んだ方がよいかも。(横書き限定の話)
 字間というか、一行の文字数については人によって感じ方が違うだろうから、作者の好きにしていいんじゃないかなぁ。
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 22:18:09.61 ID:21QqccAO
こんばんは。
自分の投下に関しての話題が想像もしないほど尾を引いてしまったようで、
先ずはスレの空気を悪くした事を謝ります。ごめんなさい。

ショートエピソードの連続は事実上の長編になる、という認識に欠けていた点と
タイミングに配慮の無い投下をしたことも併せて謝らせてもらいます。
すみませんした。

ここまでの意見を読んだところ
「1エピソード(10レス程度?)は書き貯め、分けずにまとめる」
「前の人の投下から3時間はあける」
あたりがストレスフリーな最低限の改善点かと判断しています

が、上記の連続したエピはエピ毎に必ず間を伴うので、シリーズとして見れば分割投下を免れません。
それがこのスレで許容されうるのか、場違いなのか、ちょっと判らないため当面は自粛します。


>>144
方向性はそれで違いないんだけど
期待外れな思いをさせて申し訳ない…

>>145
一連のストーリーだし続ければ100は行くかも。
と言ってしまうとますます個スレ立てを奨められるのかしら

>>152
>いっそトリつけて
NG機能もあるわけで、その方が余計な摩擦を解消出来るかな…
提案どうもです。

>>166
潰す潰されるという感覚が全く持ち合わせないで
そういった理解は今後頭に置いておかないとと反省しきり。

>>171-172
重ね重ねゴメンナサイ
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 22:31:44.37 ID:es3manwo
>>187
 乙でした。実によい黒猫でした。
 そこまで短い話だとは思わなかったけど、確かに落ちの部分はもう少し会話とか欲しかったかも。
 自作にも期待しています。
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 22:38:57.76 ID:es3manwo
>>202
 新参なのでスレのルールとかは私も判りませんが(基本、読む専門だし)、個人的には小出しにするのもありだと思う。
 週刊連載的な感じで、長編にはない、次の話への期待感とかあると思うし。別スレにするほど、量があるわけでもないしね。
 ただまあ、私自身書く側ではないので、他の人の投下後の配慮なんかは正直想像の外にあるので、その辺りは他の投下している人の意見に沿った方が良いと思う。

 自粛したり、書かなくなったりするのは、残念なことだと思う。
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 23:12:09.75 ID:GdrqJSs0
もう少しタフになれるといいかも?
書き手も読み手ね
VIPで追っかけていた俺妹8?の人なんか外野が騒いでても自分のペースでやってたし
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 23:15:12.70 ID:agenSMSO
>>187

なんか表現のバリエーションがどんどん増えてるな

>>202
これに懲りずにまた投下してくれ
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:24:28.64 ID:8XPEUFw0
>>98 まとめwikiありがとうございます。次回作からはトリップ付けて書いていこうと思います。

>>119 どうもです。すんません、いろいろ調べたところ自動文字変換の罠に引っ掛かったって事で
回避するにはメール欄に「sage saga」を入れるって事でいいんですか?

スピンオフと言うかコーヒーブレイク的に『あやせ視点』で書いてみた。
あやせの引越し話の設定だけ使ってるので、これ以上は続かないから……
あくまでも、お茶請けのつもりで……タクアン2切れ(要は2レス分)

あと、鬱展開の話に挑戦してみたくて、原案考えたんだけど(1レス)

2つとも読むだけ読んだらスルーして貰っていいです。両方とも冗談で書いただけだから……

連続投下します(計3レス)
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:25:38.44 ID:8XPEUFw0
わたしの名前は新垣あやせ。15歳――

わたしはついに大好きなお兄さんにキスをして貰ったの。わたしにとって……ファーストキス――
嬉しい筈なのに、ずっと夢見ていたのに……わたしは泣いてしまった。

『わたしのファーストキスです……。お兄さん……ちゃんと受取って下さいね』

決してわたしからせまったんじゃないわ……わたしはお兄さんの頬に軽く、そうよ軽く触れるだけの……
でも、お兄さんはあの時のわたしの気持ちを察してくれて……わたしに口付けしてくれたの。

 ――『だ・い・す・き・で・し・た』――

わたしは勇気が無くて、……声に出せなかった。でも、お兄さんはわたしの唇をじっと見つめ……頷いたわ。

桐乃の家の隣に越して来たわたしは、これからはいつでも大好きなお兄さんに会える。――いつでも

――でも、お兄さんは桐乃のお兄さん、そして桐乃はわたしの掛け替えのない親友、大親友と言ってもいい。

わたしは……桐乃がお兄さんのことを………………好きだって知っている。

「おはよーあやせ、さっ、ガッコ行こ。もうさーあやせが隣に引越してくるなんて、あたし想像もしてなかった
 よ。いつもあやせには遠回りして迎えに来てもらって……いままでほんとにありがとね」

「もうー桐乃ったら、そんなこと無いって。ぜんぜん遠回りなんて事ないよー」

「でもでも、これからはあやせとお隣さんになったから……いままでほんと申し訳ないと思ってたんだ〜」

わたしが以前住んでいた地区は、古くからある住宅街で、今回の道路拡張工事計画が持ち挙がったとき、わたし
の家も立退きの対象になってしまったの。桐乃の家の隣に越してきたのは、わたしが来年春には中学校を卒業す
ることも理由のひとつだったの。

「でも、あやせ良かったよね〜、もし遠くに引越して転校なんて事になったら大変だったよね〜」

「うん、それはあるね。たまたま桐乃の家の隣が空いてたから、わたしとしてもほんとよかったよ」

「あ、そうそうあやせ、お母さんがね、今日ねガッコ終わったら、あたしとあやせとお母さんだけで、女だけの
 一寸したティーパーティーをしましょうって!、どうする?」

「えー本当?桐乃のおかあさんが〜?じゃあじゃあ、ぜひお願いしますって帰ったら伝えておいてよ」

「うん、わかった伝えておく」

桐乃のお母さんが、わたしのためにティーパーティーを開いてくれるなんて……桐乃のおかあさんて、なんてや
さしいのだろう、でも、お兄さんは参加してくれないのかしら?――女だけのティーパーティーか……
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:26:20.61 ID:8XPEUFw0
――登校するとき桐乃の言った通り、学校が終わって家に帰ると、桐乃のおかあさんがティーパーティーを  開いてくれたの。お茶とケーキを揃えてくれて……あとは女同士だから、お喋りさえあればね。

「ほんと、あやせちゃんがお隣に越して来てくれて……桐乃も大喜びなのよ〜」

「もう、あかあさんたら〜あやせの前で恥ずかしいじゃん」

「いえいえ、おば様、わたしこそ桐乃の近くに越してこれて、嬉しくってしょうがないんですから〜」

「ありがとっ。それにしても、あやせちゃんてほんときれいな髪してるわよね〜。それにくらべて、うちの桐乃
 ったら……」

「おかあさん!、あやせに黒髪ロングが似合うように、あたしにはこの色が似合ってんの!!」

なんかこういうのっていいな〜って思った。今までは家に帰っても、お父さんは帰りが遅いし、お母さんも忙し
いから……こんなにお喋りする事なんてなかったもんな〜。――楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。

「ねぇ、あやせちゃん、これからはお隣同士なんだから、ちょくちょくこういったパーティーしましょうよ」

「わ〜、おば様いいんですか?」

「あやせちゃん、いいに決まっ……」

「お袋!、あと桐乃!、いつまで俺の部屋でくっちゃべってんだよ!……窓開けっ放しだと寒みぃーんだよ!」

「京介、なに急に怒り出して……せっかくティーパーティーしてるのに……変な子ね〜」

「あやせもあやせだよ!!……なんでお前は自分の部屋に居んだよ!なんでみんな部屋に居んのに防寒服を
 着てなきゃなんねーんだよ!……おい!桐乃!しれっとして、俺の電気ストーブ持ってくなよ!」

「だって、寒いんだもん!」

「あ!、お袋!、あんたが今、頭から被ろうとしてんのは俺の布団じゃねーか!」

「そうは言うけど、京介の部屋には電気ストーブしか無いじゃない、電気ストーブは桐乃が抱え込んじゃって
 るし……おかあさんだって仕方なくよ」

「ふふ、お兄さん?、せっかくお隣同士になったんですから、そんなに怒らなくても良いじゃないですか〜」

「あやせ!、お前の着てるのは毛皮か?毛皮なんだな?……だからそんな悠長な事を言ってられんだよ!」

わたしは新垣あやせ、大好きなお兄さんの家の隣に越してきたの……これからはいつでもお兄さんに会える。
でもでも、お兄さん?あんまり怒ると、お兄さんがわたしにキスした事……桐乃とおば様に話しちゃいますよ?

ここに越して来て本当に良かった。わたしとお兄さんの新しい生活が、いま始まろうとしているから。――

(完)
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:28:30.51 ID:8XPEUFw0
鬱展開挑戦用

   ――――― ここから原案 ―――――

あやせの家に呼ばれるのも、……確かこれで二回目だ。前回は桐乃とのプリクラの件を糾弾されて、散々な目に
遭わされたが、今日はあやせが俺に見せたいものがあるって事だから、この前みたいな事は――――

「あ、お兄さん、お待ちしてました。さあ、上がって下さい」

いつ見ても、あやせは美人で愛らしい。今日も家に居るってのに清楚な服装だし、それにこの笑顔が堪らない。

「もう、お兄さん、なにをグズグズしているんですか?、さっ、上がってあがって」

二階に上がって直ぐの部屋があやせの部屋だ。俺はあやせに腰を押されながら階段を昇り……

「さあさあ、入って下さい。お兄さん!」

あやせに促され、俺は先に部屋へ入った。桐乃の部屋のような香水の匂いが鼻を付く事は無く、ほのかな石鹸の
香りが漂っていた。俺の家と違って、あやせの家は高台にあり、窓から街の景色が一望できる。

外の景色を眺めながら、家に呼ばれた時から気懸かりだった事を、俺はふと思い出しあやせに尋ねた。

「なあ、あやせ。この前に来た時もそうだけどさぁ、やっぱお前のお母さんに一度は挨拶しなきゃまずいよ。
 今日も家に居るんだろ?」

俺の問いかけに、何故かあやせの声のトーンが下がる――低く冷めた声

「ええ、今日も……執務室で仕事をしてますけど……」

俺の背後で、カチリと扉の鍵を掛ける音がした。

俺が驚いて後ろを振り返ると、そこには――

   ――――― ここまで原案 ―――――

……って、とこまで書いて……

……後ろを振り返ると、そこには――タナトスEXモードのコスプレをした、あやせのお母さんが立っていた。


って言うのが、頭に浮かんじまって……書けなくなった。

この話は破棄して、今日は風呂入ってもう寝る。
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/05(水) 23:28:41.31 ID:JGZGJLc0
なにここ超うける。
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:56:15.89 ID:V461LkAO
>>202
単に短編作品と長編作品を棲み分けしようってだけの話なのに何故そこまで…
いまも製速で専用スレ立てて進行中の俺妹SSありますが、普通に盛り上がってますよ?(いまは年始休み中みたいだけど)
トータル100レス越えるようなのはさすがに総合スレ向きじゃないし、他の人も同じこと始めたら収拾つかなくなるよ。
そのためのルールだし

この後また侃々諤々始まるのかもしれないけど、都合のいい意見だけ拾って
「皆さんの意見を参考に今後もここにブツ斬りSS投下し続けることに決めました。応援ありがとうごさいました」
みたいなのは勘弁してくださいよ…?
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:59:32.28 ID:FDwy9YAO
>>210
それもある意味で鬱展開
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 00:09:00.42 ID:hoT3jjIo
今後も気にせずに書いてくれー
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 00:15:30.44 ID:GlAQM7Eo
>>208
 あれ? なんか俺の読んだSSと内容違くね?(笑)
 いや、あやせの妄想補正が凄まじいな! あやせの一人称が珍しいからかも知れんが。
 そして、ティーパーティーって、てっきりリビングでしてると思ったら、京介の部屋で、しかもあやせは窓越しかよっ!?
 近そうで遠そうな距離感だなっ!?
 おかしいのはあやせだけかと思ったら、実はみんなおかしかったとか、そりゃ京介もびっくりだわ!(笑)

>>210はどこが鬱展開なのか判らないが、最後のあやせ母はちょっと……(笑)
 普段から堅物過ぎて、溜まったフラストレーションが変な方向に爆発したのか……。
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 00:24:25.29 ID:XUp0rfA0
>>212他の俺妹スレkwsk
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 00:28:56.84 ID:enyfL5co
>>216
桐乃「あたしのアニキが東方仗助なはずがない!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1293116088/

これじゃない?面白いので読んでるww
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 00:32:06.47 ID:enyfL5co
>>210
こういう基本設定だけ提案して、あとを誰かに書いてもらうってのも面白いかもね
以前の沙織ガンダムみたいな
219 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 00:36:11.80 ID:XUp0rfA0
>>217
サンクス!VIPのころにタイトルみたな...京介フリークとしてスルーしてたが
ちょっと逝ってくる
220 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 00:36:17.66 ID:Xueox5Io
 ここで誘導されないの以外は読んでないなぁ。
 そのうちまとめに上げられてるみたいだし。
 上がったのは一応目を通してるけど、まとめだとカップリングだけ目安にして読むと痛い目に遭う場合があるからな。
 その辺は注意書きとかしておいて欲しいと思うこともあるけど。
221 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 01:46:23.06 ID:HTa.n/A0
>>215 窓越しのティーパーティーの部分は、あやせの引越しをちまちま書き溜めてる時に浮かんだんだけど、
くっ付けちゃうと単なるお笑いになるんで……あれは最後の公園で、あやせが京介に告白するところでほんとは
切りたかったんだよね。ただそーすっと話が暗くなるから、後日談風の話をオチにしましたとさ。

本編でもあやせのお母さんって、PTAの会長をしてるって言うことしか分からないじゃん?
本当に執務室に居るのかなって?、あやせがそう言ってるだけだし、もしかしたら、実はそこには……
っていう発想だったんだけど。コスプレが頭から離れなくなっちまって、独りで爆笑しちまって書けなくなった


>>218 確かに……、全部自分で書ければ一番いいんだけど、話の切っ掛けとか、状況設定とか……
話の中のエピソードのひとつとか……あんまり詳しく書かれちゃうと、ネタバレしたら読む方もつまらん
だろうし、書く方も縛られちゃうから、問題があるかもだけど、書き手によっては、そこから妄想できるかも
しれんし……あくまでも俺の個人的な意見です。

俺にとっては、あやせって書きやすいんだよね……『お兄さん、……』、『お兄さん?、……』
『桐乃〜……』って書くだけで、ほ〜ら、あやせの声と口調が頭に浮かぶっしょ……変態かっつーの!

それに比べて、黒猫とか加奈子とか麻奈実は難しくって、書ける人をいつも羨ましく思って読んでます。
ほんとは、『黒猫派』なもんで……別に佳乃さんが好きなわけでもないんだよね。……すんません。
222 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 05:45:38.67 ID:.MzCIwDO
なんでこここんなに自治厨多いの?
投下できないじゃんか
223 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 05:51:05.31 ID:JCvF6too
あやせたんペロペロ
224 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 10:00:42.96 ID:dJ.pVm6o
>>203
ですよね。8時間かかってあれだから、もうちょっと時間をかけてもよかったかも

>>206
慣れてくると勝手に増える気がする。さすがにこんだけ書けば慣れてきた
よく見てもらってて嬉しい


ネタ援助あればそれを書く。なければ適当に捻り出して書く。
そして誰かブリジットか麻奈実√を書いてくれ……SS書いたことない人でも大歓迎だよ
225 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 10:52:47.49 ID:BhkmyQAO
「それでね、私が何言ってももう全ッ然聞く気がないわけ!
こっちはようやく準備が整って、さあ、これからだってときなのよ!?
まだ借金だらけで……もう、もう私……生きていけないよぉ……」

唐突に始まったが、俺、高坂京介は、今絶賛大ピンチの真っ只中にいた。
原因はもちろん、俺の目の前にいる酔いも回っていい感じに泣きが入っているねーちゃんだ。
かつては、俺が泣きながらこの人に頭を下げたっけ。
元売れっ子作家、転じて元盗作犯、そして新たに元同人ゴロの経歴が
追加されるかされないかの瀬戸際に立たされている伊織・フェイト・刹那さん。

「どうしてこうなった……」

思わずそう呻いた。
たまたま街で遭遇し、喫茶店に入って話をしていたら、いつの間にかこんなことに……。
ビールを注文しだした辺りで気づくべきだったぜ。
あと、周囲の俺に向ける視線が痛い。
視界の隅で、こそこそ囁きあっているおばさん連中に、
何人か見たことのある顔が混じっている気がするのは、気のせいだ、幻想だ。
その幻想をぶちなんちゃらだ。
っつーか会話の内容から察するに、ここの支払いはもしかして
オレガハラウコトニナルノデセウカ……?
向かいの駄目な大人は、相変わらず愚痴をこぼし続けていた。
矛先は主に、都のエラい人である。
青少年を守る法が、巡り巡って俺の小遣いを食いつぶすなんて、
世の中何が起こるか分かったもんじゃねーな。

「あの……フェイトさん、さすがに飲みすぎじゃないか?」

恐る恐る声をかけると、フェイトさんはこちらを睨みつけ、

「あによー妹さんにはいっつも優しくしてるくせにー」

舌っ足らずな口調でそう答えた。
すごい誤解されてるな。
あの時は、まあ、気まぐれみたいなもんだったし?
一応、あのケータイ小説の中には、ほんの少しだけ、
クリスマスの俺の頑張りも含まれていたもんで、ちょこっと
悔しかっただけですから、ええ。
それより、フェイトさんの言い方だと、まるで俺がどシスコンみたいじゃねえか。
とりあえず、高坂京介シスコン説を否定しようと、フェイトさんに
向き直ると、彼女は肩を震わせ、俯いていた。
次の瞬間、聞こえてきたのは、

「……それに私のこと大好きだっていったのに」

「本当にすごい誤解されてるな!?」

黒猫といいアンタといい、いつまでアレを引っ張るつもりだよ!
226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 10:57:31.51 ID:BhkmyQAO
「ちょっとちょっとちょっと! あれはあの雰囲気の中、
思わず出た言葉であってでだな!?」

必死に説得を試みるも、アルコールに脳みそまで溶かされたフェイトさんに、
どれだけ伝わったのやら疑わしい。

「あの、フェイトさん……。俺、そろそろ帰らねーと……」

そう言って、立ち上がった途端、フェイトさんに右手を掴まれる。

「あのね、私、お金がないの」

存じております。

「だから……ね……? そ、その……大好きって言ってくれたキミなら、
京介くんになら、僕の……じゃなくて、私の―――」

たどたどしくはあるものの、フェイトさんの話し方はハッキリしていた。
さっきまでのは酔っ払ったふりだったのか。
いつもは透き通るような白い肌も、真っ赤に染まり、
それが単にアルコールのせいだとも思えなかったのは、
彼女の発した言葉のせいだった。

「私の体、売ってあげる」

あまりの衝撃的発言に、軽く放心状態になりつつも、うろんな頭で俺はこう考えていた。

この人、遂に堕ちるとこまで墜ちやがった。




誰かイチャイチャな続き書いて
227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 11:05:20.15 ID:I/BRaJMo
いきなり始まって何事かと思ったけど、
せっかくだからもうちょっと頑張ってみなイカ?
228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 11:08:26.57 ID:iV99boAO
>>224氏は文章すごく上手くなってるよ
次は話を作る力を鍛えたいですね

〜以下、勝手なアドバイスなので不快に思う方はスルー願います〜

前回のSSは、京介の自家発電ティッシュが誤解を生ませるというのがオチだったと思うけど、
・女の子を部屋に入れるのになぜ片付けてない?ましてあの京介が
・どっちにしろ妹にバレたくないティッシュなので、誤解オチの面白さが薄まる
・ちょっと下品
って点が勿体無かった。

例えば、黒猫が風邪気味だったという設定にすれば、鼻紙を桐乃が勘違いという自然なオチにできるし、
黒猫が京介の部屋のベッドで寝るという行為の理由付けにもなる。
さらに京介の前で鼻をかむことを恥じらう黒猫の乙女描写なんかが入ると黒猫派の俺歓喜!!…おっとこれは脱線

頭の中で作るストーリーってのは、大抵強引で不自然な要素を含んでるので、
文章にするときにそこから違和感を取り除いていく方向に調整すると、整った話が出来上がるよ
でも違和感を無くしすぎるとインパクト弱い話になるので、そこは匙加減だけど

と、まぁ偉そうに講釈ぶってスイマセン
229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/06(木) 11:08:35.83 ID:dJ.pVm6o
俺にエロは無理だ
>>226はできるやつだと信じてる
230 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/06(木) 11:13:22.84 ID:dJ.pVm6o
>>228
サンクス、次回から参考にさせてもらう
話の方はやっぱり時間かけて考える必要があるかも。俺が時間かけたところで整うかどうかはわからないが
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 11:25:54.41 ID:nnwTNxs0
小出しだとまとめの人が大変なんじゃないかな
ある程度まとまってれば1話2話みたいに出来るだろけど
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 11:37:49.43 ID:AjY.wM.0
>>226 つづき

〜五更家〜

京介「――というわけで、身体を売ってくれたフェイトさんです」

黒猫「フフフ、冬コミに向けて猫の手も借りたいほどの忙しさだったから有難いわ」

フェ「……え?」

黒猫「これから当面睡眠時間は3時間、机に縛り付けて書いてもらうから覚悟なさい!」

フェ(喫茶店代じゃ割が合わない…っ!)
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 12:07:10.38 ID:I/BRaJMo
落ちの付け方は難しいよなあ
どんなに話が盛り上がっても綺麗に終わらないと締まらない
オチがないのがオチ、っていう落とし方もあるくらいだし
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 12:08:40.24 ID:8qzwCcg0
>>233
それなんてイカ娘
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 13:21:39.55 ID:dNNKQJw0
>>233
それなんて絶望先生
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 13:44:44.60 ID:/2uW5IDO
ついにフェイトさんがきたか…俺は嬉しいぞー!
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 13:47:23.73 ID:u/1hL7so
 ある種、途中まで書いて、続きを書くためのネタを募集、みたいな感じでもいいかもな。
 >>226 みたいに。
 続きを誰かに〜、ではなく、『ここまでは妄想した。オマエらなら続きはどんな風に妄想する?』みたいな。
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 14:01:46.28 ID:BUUIo2Q0
ちょっと妄想してくる。
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 14:22:41.46 ID:BUUIo2Q0
>>226の続きのネタ書いていいよね?エロ有りで。
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 14:25:16.78 ID:I/BRaJMo
良いんじゃね?
書き始める時にエロありとか注意書きすれば問題ないかと
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 14:29:37.42 ID:BUUIo2Q0
書くといいつつ、今から用事あるんで最悪の場合明日になってしまう可能性もありますが…。
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 14:53:48.67 ID:BhkmyQAO
>>239
フェイトさんが見れるなら俺はいくらでも待つ
全裸で
243 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:17:54.76 ID:I/BRaJMo
ネクタイと靴下忘れんなよバカ
244 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:37:19.13 ID:u.qSzIYo
まとめて書いて投下せずに、中途半端な話を他の人が投下したすぐ後に
投下することになんら躊躇しない奴がいるように見えるので教えてやる

いいか? SSを投下した後の時間はな、俺の時間なんだよ
俺が皆から褒められてチヤホヤされる時間なんだよ
感想レスまだかな?まだかな?と10分おきくらいにスレを確認して
感想レスが付いたら、さらに間隔を短くしてF5連打
ちょっと長めの感想レスが付いたら何回も見返してニヤニヤする俺の時間なんだ

夜遅くて、レスがまだ付いてないけど仕方ないから寝るかって時は
起きたらすぐにわくわくしながらスレのチェック
たくさん感想レスが付いてたら月曜の朝でもハイテンション
電車の中でもニヤニヤしちゃう、そういう俺の時間

そんな俺が起きてすぐチェックして、2つ3つ短いレスが付いたすぐ後に
他の人が投下したSSを見つけたらどうなると思う?
俺の書いたSSに対する感想レスはその前でもう終わっちまってるんだぜ?
わかるか? この悲しさ
だから待て。取りあえず待ってくれ
朝とか昼に投下されたSSがあったら、せめて日が変わるまでは待ってくれ
夕方〜夜に投下されたSSがあったら、せめて半日は待ってくれ
深夜に投下されたSSがあったら、出来ることなら24時間待ってくれ
頼むよ。褒められたらやる気出るからさ
そしたら絶対また面白いSS書くからさ
だから頼む

もし面白くなければレスはいらん
批判すらいらん
黙っとけ
それが一番きつい
それでたぶんほとんどの書き手は泣きそうになるだろう
でも面白かったら感想を書いてくれ
めちゃくちゃ嬉しいから
読み手が思っている以上にめちゃくちゃ喜ぶから

続き物が絶対ダメだとは言わない
ただ頼むから俺の時間をあっという間に潰さないでほしい
マジで泣くぞ、俺
245 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:41:50.41 ID:nfSWbOIP
いてえいてえ
246 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:43:55.93 ID:GIT7Wuco
言いたいことはよくわからないけど専ブラ使えばいいのになぁと思いました
247 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:45:50.86 ID:p/lZmLgo
>>244
コピペ?
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 15:46:51.00 ID:A91a1jso
なんだか年が明けてから変なのが増えた
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:02:03.59 ID:jXX5PmEo
痛い奴を装って、逆効果で擁護パターンだな
250 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:05:19.03 ID:AjY.wM.0
>>249
わかりやすすぎるなww
案外本人かもね
251 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 16:06:17.78 ID:KKzoeQSO
例えると、>>244が味わった寂しさはこんな感じか


女「数時間かけて、ビーフストロガノフその他諸々を作ったわ…!
これ見たら、アイツ驚くだろうな。おーい、夕食できたよー」

男「いやー腹減った。うっし食うぞ」

女「どうよこれ、かなり時間かかったん…」

男「ハムッハムッ!!ムシャムシャ!!!ふ〜い食った食った」

女「ご…5分で完食。ね、ねえ男、あたしの作った料理どうだっ 男「あ、悪い。電話来た」

男「え、マジで!?今から行くから待ってろ」

女「えっ…」

男「ちょっと出かけてくるわ、じゃ」 キィ〜バタン

女「……」

女「…食器片付けるか」



252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:09:58.49 ID:iV99boAO
>>251
俺が抱き締めてやる…!
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:12:19.25 ID:I/BRaJMo
いや、さすがに>>244はコピペだろ



・・・だろ?
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:12:55.47 ID:nfSWbOIP
>>251
ふざけんな女いるとかリア充[ピーーー]
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:12:59.00 ID:AjY.wM.0
>>251
俺が悪かった…前言撤回…
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:14:07.46 ID:iV99boAO
>>254
そこかよww
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:15:17.70 ID:1OxmkUDO
>>244
自分でサイト作ってそこで書けば?
それなら投下した後別の作品が投下されることなんてないし
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:15:44.85 ID:.3khfxso
ワロタwwwwww
259 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/06(木) 16:16:16.70 ID:dJ.pVm6o
コピペだろうがなんだろうが若干心当たりがあるのが悔しいwwwww
260 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:19:33.90 ID:BhkmyQAO
エロパロ板ルールは大体こんな感じかもな
261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:36:56.82 ID:4p2wQoDO
>>251
これを京介とヒロインに変えればSSにできそうだな
262 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:44:59.69 ID:dUC2pPU0
え、なんでこんな流れなの
>>244の気持ち凄ぇ分かるんだが
俺が書き手だから?このスレには書いたことないけど

お前らそんな反応しか出来ないとマジでこのスレから書き手いなくなるぞ?
263 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 16:51:07.28 ID:p/lZmLgo
>>262
長いからじゃね?
264 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:12:29.91 ID:H0F1nxYo
>>262
気持ちは分かるがここで書き手の本音だらだら垂れ流されても正直反応に困る
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:13:29.35 ID:4p2wQoDO
>>262
>>244の言いたい事もわかるが、内容が長いというかコピペやネタっぽく感じるからこんな反応になってるかと
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:27:52.13 ID:AjY.wM.0
カタカタ……カタカタ……

夜通しキーボードを叩いていた桐乃が、ふと窓の外に視線をやると、空はもう白み始めていた。

「結局また徹夜しちゃったか…寝不足は美容の大敵なのに…」

「でも、おかげでようやく力作SSが書き上がったし〜♪これってかなりの傑作よね!」

「眠いけど……製速に投下してから寝なくちゃ……皆に早く読んでもらいたいし。
 皆もきっと楽しみにしてるから」

桐乃は眠い目を擦りながら、途切れそうな意識を必死に繋ぎ止め、専ブラを起動し、
いつものSSスレを開く――

「『こんな時間ですが、ようやく完成したので投下します』っと…」

桐乃は、3日がかりで書き上げた自信作を、少しずつレス分けして投下していく。

「なんか…巣だっていく我が子を見送る親鳥の気分みたい…ってヤダ、あたし何いってんだろ」
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:28:35.04 ID:AjY.wM.0
カチカチ……カタカタ……

「ふぅ、これで全部投下できたかな」

肩の荷が下りたような気がして、桐乃は大きく息を吐いた。
この3日間、悩み苦しみ、キーボードと格闘したつらさは跡形もなく消え去り、代わりに大きな達成感を得ていた。

「『以上です。読んでくれてありがとうでした』っと。」

「やった〜〜!終わった〜〜!」

「今回はホント疲れたわ……すべてを投げうって執筆に費やしたって感じ……」

「お金が貰える訳でもないのになんでこんな苦労をしてSS書いてるんだろう……」

「って、やっぱりスレの皆に楽しんでもらいたいからかな」

「皆の感想レスを読んだら、疲れなんて吹き飛ぶもんね」

「どれどれ……リロードっと」

更新ボタンを押し、画面が読み直される。だが、最終レスとして表示されたのは、さっき書き込んだ自分のレスだった。
いまの時刻は午前6時。当然こんな時間にレスなどつくはずもない。

「そりゃそうだよね〜。一眠りして、お昼頃にまた覗いてみよっと」

桐乃は目覚ましを12時にセットし、ベッドへと潜り込むと、あっという間に眠りについた。
268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:29:31.59 ID:AjY.wM.0
午前9時――


桐乃はベッドを抜け出すと、再びパソコンの前に座った。

「……スレの反応が楽しみすぎて、もう目が覚めちゃった……」

「み、みんな、もう読んでくれたかな……?ああん、もうっ、なんかドキドキするぅ〜〜!」バタバタ

「リロードっと……ま、待った!」

「深呼吸して落ち着いてっと……ふぅ」

「よ、よし!今度こそリロードっと……えいっ!」ポチ

期待と不安、心地よい緊張を交え、桐乃はモニターを覗き込む。

だがそこに映し出されたのは、“7時”に投下された長編マスケラSSに対する
感想レスの並びだった――



「えっ?」



つづく?
269 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:35:55.59 ID:I/BRaJMo
>>262
多分お前さんだけじゃなく共感できるヤツはいると思うよ
ぶっちゃけ言いたい事は分かるしな
製作板のSSスレ、それも複数人が投下する形態のスレに
何度か書いた事がある人なら確実に分かるだろうよ
でもだからこそコピペとして成り立つのかなと思ったり
つまり、大勢の「どこかの誰か」が同じように思っていても不思議じゃないなと
ただそんだけよ

不特定多数が書くんだから、本当は言われなくても空気を読み合える事ができれば
それに越した事はないんだが、それができないからこういう流れに一度はなる
俺が出入りしていた禁書総合も一時、SS投下より議論が白熱した時あったわ

あんまりガチガチにルールで縛る必要はないけど
皆が気持ちよく楽しむために、もう少しテンプレを付け足した方が良いかもね
なるべく早いうちに
でないと書く側は本当に離れて過疎るから
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:37:07.78 ID:I/BRaJMo
>>268
よくあるよくある
桐乃どんまい
271 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:40:25.23 ID:iV99boAO
>>268
おまwwww
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:41:30.94 ID:p/lZmLgo
んで禁書スレみたくテンプレに作品投下の間隔入れるの?
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:44:30.58 ID:p/lZmLgo
リロードしてなかったら投下きてた
>>268
どんまい桐乃
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:44:40.13 ID:MnO3mSwo
>>268
これはとてもいい桐乃ですねww
ただ長々と変な文を書かれるより、そのスレのSSにしてくれておもしろかったわ
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 17:51:30.41 ID:1OxmkUDO
>>269
すでに一人書く側を追い出したスレで何言ってるんだか
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/06(木) 17:56:04.44 ID:dJ.pVm6o
感想レス見てニヤニヤはしたいけど、つかないならつかないで、俺は「次は乙でスレ埋めてやる」という変な気概も湧くし
>>202も反省してるんだからそろそろこの流れはいいんじゃかなろうか

つまり何が言いたいかというと、また黒猫√書くからしばらくお待ちください
そしてID:BUUIo2Q0に期待
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:00:59.76 ID:MnO3mSwo
>>269
楽しくなったからレスしてみようか

>>244からずっと思ってたんだが、感想がないのは単純に投下したSSが面白くないからだろ
製作とか二次創作ssに来るぐらい好きな奴らは、面白いと思ったら投下が重なっても感想を書き込むよ
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:12:03.65 ID:iV99boAO
>>277
またそんな荒れそうなことを…

面白くても2つ前、3つ前のSSに感想なり乙つけるってのはそんなに見ないし、
やっぱり話題終わった感は否めないよ

それに他スレで時間間隔がルール化されてるからには、それは意味のあることだと思う
そこを否定するのは多くのSSスレのやり方に異を唱えることになるよw
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:15:15.93 ID:u.qSzIYo
>>277
わかってねぇ! おまえ、わかってねぇよ!
「先輩ってカッコいいですね」と俺一人に向かって言われるのと
「先輩もカッコいいですね」と言われるのは全然違うだろうが!
おまえは前者で言われるはずだったのに、いらん奴のせいで後者みたいに言われて
いらん奴のことを「うん、こいつカッコいいよね」と思えるのか?
今は俺だけを見てほしいんだよ、チクショウ
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 18:20:41.33 ID:KKzoeQSO
ところでさっきVIPを覗いて来たんだが、
2chが閉鎖されるみたいなスレがたくさん立ってたぞ。どうなってんだ
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:22:03.14 ID:OGyAAMAO
ここじゃまだ書いてないけど、書き手として言わせてもらうよ
投稿間隔云々で感想が貰えないって言うのは、投稿間隔程度で忘れられるレベルの凡作だった事のあらわれと捉えてる。
面白ければ遡って触れてもらえるし、逆に酷すぎても遡って叩いて貰える。
褒めて貰えればモチベーションにつながるし、叩いて貰えればそれは糧になるから嬉しい。だけど、スルーされたからと原因を外部に探しに行くのは逃げと思ってる。
投稿間隔で反応がなければ、自分の次に投稿されたものが自分のものよりも魅力的だっただけと判断するしかないし。


読み手として言えば、ルールが面倒でお蔵入りするSSがあるなら悲しい半面、感想貰えずモチベーションが下がった為に書き手が減るのも悲しい。

と考えたら、読み手がもっと各SSに反応してやれば良いだけの事なんじゃないかなとか思ったんだけど如何か。
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:28:56.29 ID:sVSWfzso
 しかし、折角書いたSSを、いざ投下しようとした際に、別の人の作品が投下されていて半日から一日空けなきゃ行けないってのは、それはそれで辛くないのか?
 >>244 にも共感できるが、だからといって、あまりに自分主体すぎる感が否めないと思うんだが、どうだろう?
 例えば、誰かの投下後に数時間開けてからじゃないと新たな作品の投下は不可、みたいなルールが決まったとして、立て続けに間を外された場合、もう投下する気をなくすんじゃないかな?

 まあ、実際問題、作品Aの後に作品Bが投下されていた場合、作品Bに対する感想はあっても、作品Aに対する感想はあまり見ないのも事実だけれども、それは純粋に作品が面白くなかったのか、流しただけなのかわからないしな。
 スレの流れを遮るようで感想を躊躇するようなこともあるかも知れないし。
 どちらにせよ、作品を投下する側だけではなく、読む側にもそういった配慮が必要だと思う。
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:29:37.46 ID:u.qSzIYo
>>281
おいおいおい、誰もスルーされたなんて言ってないぜ
俺がナルシズムに浸る時間を奪うなと言ってるだけだ
284 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:33:17.60 ID:iV99boAO
まとめWikiに感想フォームついてるの知ってるか?
俺の知る限り、いまだに1件の書き込みもないぞ。あそこのページビュー相当な数なのに。
読み専なんてそんなもんだって。
それとも、あそこの作品が全部凡作なのか?

そういう実例も挙げず、主観だけで凡作呼ばわりとか無いわ〜
285 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 18:38:46.52 ID:QBYtG1so
そんなに感想ほしいならここでもvipでも勝手にスレ立ててそこでやれよ
黙れよいい加減うぜえ
286 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:47:16.31 ID:AjY.wM.0
ていうか長編分割投下はともかく、間隔あけて投下ってのは書き手の皆さん賛成ムードだったんじゃないの?
「俺は誰の直後だろうが寸暇を惜しんで投下するッ!」って人いるの?

なんか想像でそういう人を作り出しているだけの気がするが…

一体みんな誰と戦っているんだ(AA略
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:47:28.24 ID:c5OXXwEo
作家()
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:51:17.73 ID:OGyAAMAO
いや、機能的に違う2ch式掲示板とwikiを一緒にされても困るんだけどなぁ。
あっちは保管所的な意味合いが強いと思ったんだけど違うのかな。


このままの議論は荒らしに近いし
どっち転んでも書き手減りそうだから、ここは建設的に考えるのがこのスレにとってよいんじゃないかな。
読み手は礼がわりになるべく感想をかえす。
書き手は自分の判断で適当に空気を読んで投稿する。
とりあえずそこからで良いんでないかね。
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:51:21.56 ID:H0F1nxYo
もう一旦一斉に黙ろう
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:52:02.31 ID:J/GZzC6o
>>284
 まとめの各ページにコメント欄があるが、先日何者かに消されたようだな。
 ページ修正時に誤って消したのか、わざとなのかはわからないが、以前はいくつかコメントがあったよ。
 感想ばかりとは限らなかったけども。
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:02:02.61 ID:p/lZmLgo
part5見直してきたけど一番短かったので30分
そのほかは全部1時間以上空いてるじゃねーか
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:08:37.24 ID:AjY.wM.0
VIPと違って人少ないから、3時間ぐらいあければいいんじゃないの
そして次スレでテンプレにルール追加してくれればおk
そしてこの話題終わりで!
293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:20:53.12 ID:u.qSzIYo
>>286
2〜3時間を短いと見るか、長いと見るかの違いだろうね
1時間も空いてれば充分だろという人もいるし難しいわな
過疎ってるスレで誰かが投下した後にそれほど間を置かず別の人が投下するのを見たりすると
人のすぐ後に投下したがる習性の書き手というのはけっこう多いんじゃないかと思ってしまう
294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:33:08.20 ID:hoT3jjIo
3時間って1日最大8作に縛るのかよww
10分も開けば十分だろ
295 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:34:44.63 ID:xz4GfTwo
どうでもいいけどブリジットにセクハラするSSが読みたい
296 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 19:40:36.15 ID:A98y.MQ0
>>295
早くその妄想をSSにする作業に移るんだ
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 20:34:04.26 ID:Dnw8K6go
誰がセクハラするんだ?
桐乃か京介か逆に加奈子かwww
どれが一番需要ありそう?
298 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 20:35:00.77 ID:Dnw8K6go
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYp9emAww.jpg
みんなかぁいいなぁ
299 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 20:36:08.54 ID:JCvF6too
なんか沙織顔でかくね
300 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 20:38:07.26 ID:qsMhPoAO
ブリジットの存在感が
301 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 20:43:07.11 ID:XUp0rfA0
黒猫「な、なぜ私のSSにレスがかえされてないの?」

黒猫「…ぐすん、それに引き換えあの娘のSSスレのほうは....」



それから3日後

黒猫「私の書いたSSがこんなにシカトされるハズがない」っと
     カタカタ     カタカタ       タタン!

黒猫「....できた。....ふふふ見てなさい。ここのSSで今度こそ住人からの賞賛をうけてやるわ」
  
                  終わり
302 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:34:24.60 ID:dJ.pVm6o
>>188の後日談書いたから投下
見直ししてないから多少おかしくても気にしない
303 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:35:23.43 ID:dJ.pVm6o
ミス。
>>186の後日談でした
304 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:35:58.67 ID:dJ.pVm6o
「それで?あの子とはどうなの?」
「……絶賛喧嘩中だよ」

黒猫との事後(もちろん誤解だが)を桐乃に見られてからというもの、桐乃は俺とは口をきこうともしない。
あの時はいつもの癇癪みたいなもんだと思ってたんだが、事態は思ったよりも深刻だったみたいだ。

「いくら誤解だって言っても聞く耳もたねえんだもん、あいつ」

だから俺は作戦会議を開くべく、黒猫を駅前のスタバに呼び出したってわけさ。
沙織を呼ぶかどうかに関しては、迷ったんだが結局呼ばないことにした。
あいつっていつも忙しそうだし、なにより今回の喧嘩の原因が間抜けすぎる。

「いやぁ、桐乃に黒猫との事後(誤解)を見られたんだけどどうすればいいかな?」

なんて、口が裂けても言えるわけがねえ……。

「そもそも、おまえも来るなら来るって、俺に一言言っといてくれよ」

そうしといてくれれば、あのティッシュもちゃんと処理しといたものを……。

「……例のティッシュに関しては私の責任ではないと思うのだけれど」

ぐ……たしかに…………そうだけどよ。
ま、まぁ、いい。今はどうやってこの状況を打破するかだ。

「要は、どうやって妹と仲直りをするか、ということね。……シスコンだとは思っていたけど、まさかこれほどとは思わなかったわ。あれから1週間しか経ってないじゃない」
「…………悪かったな」

自分でもこんなシスコンだとは思ってなかったよ!

「でだ、その方法なんだが……べたにプレゼントでいこうと思ってる」

――自分の想いを伝えるのに、カネやモノを使うのがあざといとか、違うとか、決めつけんなってこと。相手のことをよく考えて、やり方を選べばいいだけの話でしょ。
――だいたい――喧嘩するほど仲がいい男からもらったもんならさあ。それがなんだって嬉しくないわけないよ――

以前、桐乃自身が言った言葉だ。
俺が麻奈実と仲直りするにはどうすべきかを相談したとき、桐乃はそう言った。
だから、今回のケースでもそれは有効なんじゃないかと思うんだ。
305 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:36:38.05 ID:dJ.pVm6o
「それで私にプレゼント選びを手伝えと?……あまり言いたくはないけれど、こういうのってあなた自身が選ぶから意味があるのではないの?」
「わかってる。あくまで選ぶのは俺だよ。黒猫には俺の選んだ品が間違ってないか、それと着てみた感想を聞きたくてよ」
「着てみた感想?」
「おう。だからおまえを呼んだんだ」



そして俺達は秋葉原へとやってきた。

「……本当に着なくては駄目なの?」
「当たり前だ。コスプレイヤーとしての意見も聞きたいからな」

ここまでの会話でわかるやつはわかるだろう。
そう、俺は桐乃にメルルのコスプレ衣装をプレゼントするつもりなのだ。
沙織の家でコスプレした時は夜魔の女王のコスだったし、今回はあいつの大好きなメルルの衣装をプレゼントしてやろうと思いついたわけだ。
あいつ、あの時は異常にテンションあがってたし、コスプレ自体は好きだろうからな。
そして俺が覚えている限りだが、桐乃の部屋の押し入れの中には衣装っぽいものはなかったし、既に持ってるなんてこともないだろう。
ふっ、我ながら名案じゃないか。

「せ、先輩?」

そんなことを考えているうちに着替えが終わったようで、黒猫が更衣室から顔を出した。

「お、着替え終わったのか。どうだ?着てみた感想は」
「か、感想って……そんなの……言えるわけがないでしょう」

一体何をそんなにうろたえてるんだ?
っていうか感想言ってくれなきゃ、わざわざおまえに着てもらった意味がないぞ?
まぁ、感想が駄目なら俺が見て決めてもいいが。

「いえ……でもこれは…………」

依然として更衣室から出てこようとしない黒猫。
そういえば、沙織の家でアルファオメガのコスプレをしたときもやたらと恥ずかしがってたな。
あの時は、耳まで真っ赤にしてたっけ。

「出て来るのが恥ずかしいなら俺が中覗こうか?」

俺がそう尋ねると、しばらく黒猫は視線を宙にさまよわせていたが、やがてゆっくりと頷いた。
黒猫はカーテンの中へと顔をひっこめ、その代わりに俺がカーテンの隙間に顔を入れる。
306 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:38:12.49 ID:dJ.pVm6o
「ぼふぉあ!」

俺はカーテンの中の黒猫を見て思わず吹きだした。
わ、忘れてた……メルルの衣装ってほとんどヒモだった!
加奈子が着ているのを何度かこの目で見てたってのに、どうして忘れてたんだ!道理で黒猫が出てこれねえわけだよ!!
そして、さっきから店員がちらちらとこっちを見てたのもこのせいか!
そりゃそうだ、わざわざ女の子連れ込んでこんなヒモみたいな衣装に着替えさせるとか、俺どんだけ変態だよ!?

「ぐ……こ、これはやばい、いろいろとやばい」

こんなものプレゼントした日にゃ、俺は一生口をきいてもらえなくなる気さえするぞ。

……だが、変態認定されるのを恐れないのであれば、これ以上のプレゼントってないんじゃなかろうか。
っていうか、正直これ以上のプレゼントは思いつかない。
そうだよ……そもそも桐乃は『喧嘩するほど仲のいい男からなら何をもらってもうれしくないわけない』って言ってたじゃねえか。
そうか、そうだよな。そうと決まれば怖いものはない!待ってろよ桐乃!!
ふははは。

「…………先輩がドヤ顔になってる……これはもう何を言っても無駄ね」



家に帰ると都合よく両親は出掛けているようだった。
よしよし、ここまでは順調だ。
リビングに桐乃の姿をみとめ、声をかける

「桐乃、話を聞いてくれ」
「うっさい変態、近寄んなっての」
「だから何度も誤解だって言ってんだろ!?」
「誤解とか関係ない!一緒に寝てたのは事実じゃん!!」
307 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:38:51.92 ID:dJ.pVm6o
くっそ、これじゃ埒があかん。
あ〜〜〜!なんっ……でこうなるかな!?
俺はぎりぎり下唇を噛みしめてから、思いきり眉間に皺をよせ――

「――ほ、ほら、これ!」

いっそ殴りつけるような勢いで、紙袋を付き出した。

「…………は?」

桐乃は、鼻面に突き付けられた紙袋をより目で見つめながら、素っ頓狂な声を出した。

「だ、だから!あげるってんだよ!おまえに!」
「はぁ!?意味わかんないんですけど!?」

ああああああ!察し悪いいいいいいいい!!

「プ、プレゼントだよ!おまえに!」
「……プレ……ゼント?あんたが?あたしに?」

桐乃は驚愕の表情で俺を見つめている。
以前、桐乃が俺にありがとうと言ってくれたときと、逆だけど――全く同じやりとり。
きっと、あの時の俺も同じような表情をしてたんだろうな。

「俺が悪かったよ。だから……きちんと説明させてくれ」



「あんたの言い分はわかった。一応そういうことにしといてあげる」

ふぅ……なんとか桐乃の誤解は解けたようだな。

「でもね、いくらなんでも自分の部屋に女連れ込んで、自分の部屋着に着替えさせてハァハァするとか変態すぎ!」
「ハァハァなんてしてねえよ!そもそも連れ込んだわけじゃねえから!」

……はっ!いかん、このままでは問題が再燃するだけだ。
308 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:41:05.27 ID:dJ.pVm6o
「き、桐乃!今はそれは横に置いておいて、それ開けてみてくれよ!」

そう、俺がわざわざ用意したプレゼントだ。こいつはきっと気に入ってくれる。
だけど、すぐには理解できなくて――

「……………………えっと…………なにこれ?」

こう来る。

「おまえメルル大好きだろ?コスプレにも興味あるみたいだし。是非着てみてくれ、きっと似合うと思うんだ」
「あんたってやつは…………っ!」

へへへ。あとは、突然笑い出した桐乃が俺に礼を言ってハッピーエンドだ。

「……こ、この変態!妹になってもんプレゼントしてんのよ!?」

あれ?

「ふざけんな!馬鹿!!」

そのままリビングを飛び出し、自分の部屋へと走って行ってしまう。

「あ、あれ?」

俺の予定だと、一緒に笑ってそのまま仲直り……のはずだったんだけどな………。

「……ぐすっ…………どこでしくじったんだろ?」



「えへへ、ちょっと着てみようかな。普段はどこに飾ろっかな〜?あ、皺にはならないように気を付けなくちゃ」



おわり
309 : ◆qPOxbu9P76 [sage saga]:2011/01/06(木) 21:44:22.39 ID:dJ.pVm6o
黒猫√とか言っといて結局桐乃√になっちまった……
そしてえらく短くてすんません
次回はもうちょと時間かけて書こうかな

また書きに来るよ
310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 21:50:07.04 ID:wGI9IIDO

桐乃も黒猫もかわいい
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 22:02:35.64 ID:ztlYiF.o

プレゼントやるときの京介が桐乃みたいで和んだ
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 22:05:51.44 ID:A98y.MQ0
>>309
超乙
二人とも可愛かったww
313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/06(木) 22:18:18.01 ID:XUp0rfA0

ここは京介にも萌とくよ
314 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 22:43:22.93 ID:xz4GfTwo
>>309

なにを謝ることがあるんだ
お前は誇っていい
315 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 23:21:33.76 ID:enyfL5co
乙です
短いことは魅力でもあると思う
読みやすいです
316 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 23:44:07.48 ID:BhkmyQAO
おつんつん

>>315
俺のおつんつんがお前に礼を言いたいそうだ
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 23:52:02.07 ID:enyfL5co
>>316
  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´
318 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 00:06:13.42 ID:pZyzONQo
 乙でした。
 桐乃、なんてめんどくさい子……!
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 00:50:59.31 ID:A.1PcpE0
>>226の続きを書いてみたいと宣言した者です。
エロ有りと言ったものの、書いてるるうちに綺麗に終わらしたくなり、エロが無くなりました。
初めてSSってものを書いたんでお手柔らかに。
キャラの口調などしっかりしてないと思います。
320 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 00:51:44.27 ID:A.1PcpE0
って、リロード忘れてた。
もうちょっと待ちます。
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:00:30.20 ID:A.1PcpE0
勘違いしてた。
さっきのが21時だし、もういいよね?
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:03:12.49 ID:A.1PcpE0
しかし俺も健全な男子高校生であって、フェイトさんはなんだかんだ言って美人である。
自分の中でフェイトさんを買うということが最低な行為だと理解しつつも、正直なところ……。
っていうか、どっちみち俺がここの代金払うしかねーじゃねぇか!

「お願い……ダメ?」

「……」

アルコール+αで頬を染めているうえに上目遣いで俺を見上げるフェイトさん……
ぶっちゃけたまらんのだが、ここはどうするべきだ?俺!ってか考えるまでもねぇよ!ダメだよな?常識的に考えて。

「私は、嫌いじゃないよ?京介くんのこと」

「……」

「むしろ……す」

言い掛けたところで俺は、

「ちょっと待ってください!!」

とフェイトさんを黙らせた。
これ以上は聞いてはいけない気がする。いや、しかし本当にフェイトさんが……
いやいや!ないない!ありえねーって!ありえない……よな?ありえる……のか?わかんねー!
けど、なんにせよ今この人は酒の力も借りてるわけだし、少し落ち着かせる方がよさそうだよな。
俺自身を落ち着かせる為でもあるが。

「分かりました。どっちにしろココの代金は俺が払うしかないんで、とりあえず店から出ましょう」

「ほんとに!?」

両手で俺の右手を握り大きく目を見開くフェイトさん。
この顔は俺がここの代金を払ってくれたことに対する驚きなのか、
俺がフェイトさんを買わなかったことに対する驚きなのか、どっちなのか俺にはわからん。
っていうかなんで驚いてんだ?この人。
323 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:03:41.62 ID:A.1PcpE0

「フェイトさんお金無いんでしょう?なんにせよ俺が払うしかないじゃないすか」

「そ、そうね」

とりあえずその手、放してくれませんかね?
いつまで掴んでるんでしょうか……。

「その……ご、ごめんね」

まるで拍子抜けしたように少し焦った様子でフェイトさんは立ち上がり、どこぞの小動物のように忙しく帰る準備をはじめた。

「私、ちょっとトイレ言ってくるね」

「じゃあ、先に出ときますんで、表で待ってますから」

俺がそういうとフェイトさんは何も言わず小走りでトイレまで駆けていった。
いったい何を思い、何を考えているのか俺にはさっぱりわからん。



俺が代金を支払い、店を出てから十分ほどして、ようやくフェイトさんが出てきた。
なんとなくだが、雰囲気が変わったような?やっぱ女性だし化粧直しとかしたんだろうか。

「おまたせ」

若干、酔いが冷めたような表情でフェイトさんが微笑みかけてきた。頬がし少しだけ赤らんでいるが。
普通にしてりゃ……っていうか、普通に可愛いんだけよなぁ……
いかん、このままでは……。
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:04:41.10 ID:A.1PcpE0

「じゃあ時間も時間なんで、俺はこれで」

軽く右手を上げて挨拶を済まし、正直なところフェイトさんと如何わしい関係になりたい気持ちを抑え、
今日の事は忘れてさっさとこの場を離れようと、背を向け帰ろうとした時、

「待って!あの……そ、相談が、あるの……」

フェイトさんが言いながら、またもや右手を掴んできた。
そりゃ反則でしょおおおおおお、と心のなかだけで力の限り叫んでおいた。
振り返ると、俯いていたため表情はわからなかったが、俯くということはそういう事なんだろうか。

「長くなりそうだから、家に来てくれない?」

えっ

「駄目……かな?」

えええええ!?この人正気か!?

「駄目ってわけじゃないけすけど……」

断りきれない俺情けねぇ……。
ってか家に行くってことは、あれだろ?つまりそういうことだよな?そういうことになっちゃうわけだよな?
何度も言うが、俺だって男なんだよ?ぶっちゃけりゃそりゃフェイトさんとヤりたいよ!
でもこういう形で?「私の体、売ってあげる」なんて言葉、確実の酒の勢いというか酒のせいというか、そうだろ?
そうに決まっていて、そういう女性につけこみ行為に及ぶというのは人間としてやっちゃいけねーことなんだよ。
325 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:05:17.23 ID:A.1PcpE0

それに、

「フェイトさん、酔ってるでしょ?」

今のこの人はアルコールに脳まで溶かされてるんだ!

「よ、酔ってないもん!」

完全に酔ってる。だってこんな喋り方しねーもん。

「酔ってない証拠に、ほら!」

「えっちょっ!」

この瞬間、俺の中の時間が止まった、気がした。
いや、衝撃的すぎて実際に止まったね!ザ・ワールドだよ!スタンド使いだよこの人!
俺の初めてが、俺の唇が……、俺の唇に柔らかい感触が。
あろうことか、フェイトさんは酔ってない証拠にとキスをしてきた。
掴まれていた右手をグッと引き寄せ、こう……なんというか気付いたらキスされてた。
しかし、なぜにキス?と俺が戸惑っていると、

「息、くさないでしょ?」

なに初々しいカップルが「キスしちゃった」みたいなニュアンスで言ってんだよ!
それにくわえてさっきより頬が赤くなってんじゃねぇか!
そして俺!なるほど!って納得してんじゃねぇ!他にやり方あっただろーよ!

「なにやってだ!完全に酔ってるじゃねぇか!」

つい大きい声を出してしまったと思えば、フェイトさんは「えーでもぉ」とかなんとか甘えるような口調に言葉で、
掴んでいる俺の右手を左右にぶらんぶらんふりながら拗ねだした。
やべぇ……窓越しから覗くどっかで見たことあるようなおばさんや、その他のお客さんがチラチラこっち見てるよ……。
フェイトさんは聞く耳をもたず、どうしようと俺がアタフタしていると、ジャストタイミングでタクシーがこっちに来るのが見えた。
そのタクシーはまるで神の使いのように見え、俺には「その人を乗せて、君は帰りなさい」と声まで聞こえたね。

フェイトさんに掴まれたままの右手を逆に引っ張り、なんとかタクシーを捕まえ、
タクシーのおっちゃん、もとい天使には「これでこの人の家までお願いします!」とお金を渡し扉を閉めた。
フェイトさんをタクシーに乗り込ませるのにはかなり手こずったのは、言わずもがなお分かりだろう。

フェイトさんと一緒にいるとろくなことがねぇよ……。
喫茶店代とタクシー代を合わせ俺の財布の中身はすっかり厚みがなくなり、泣きそうになりながら俺は家に帰った。




─つづけたい─
326 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/07(金) 01:07:31.28 ID:A.1PcpE0
最後急ぐように終わらせちゃいましたが以上です。
続けていい出来であれば、続きを書かせていただきたい。

綺麗な終わり方ってのは、このままエロ有りでいくと完全に売春√になりそうだったので
そういうのはどうかなぁと思った次第であります。
続きがあるのであればはエロ有りになりそう。
327 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:10:45.85 ID:3faWKfwo
─つづけたまへ─
328 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:13:21.73 ID:SxT3mlMo
 待ってる。
 そういや、投下予告の際に時間を提示した方が、投下したい作家さんたちが混乱しなくて良いのかな?
 どうなんだろ……。
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:13:37.75 ID:FO0aZ3co
−おわらせない−
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 01:19:10.48 ID:OQMfNb.0
なんで投下の間隔が短くても気にならない人と気になる人がいるのかわかったわ
何日も、下手したら何週間もかけて完結までまとめて書いた人と
思いつきで数十分〜1、2時間で未完のSSを書いて投下する人の差だろ
331 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:27:44.26 ID:Td.vplQo
なんにせよ半日は待ってくれと言いたいなら自分のスレ立てろと言いたい
html化さえちゃんとすりゃ短くても構わないだろうし
332 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:29:49.09 ID:KhnH/0ko
─終わらせない─
333 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:29:59.51 ID:KnQPTNQo
>>326
乙です!続けたっていいんだぜ!
エロになるときは事前に注意書きだけしておこう


そして間隔はなんとなく3時間がよさそうだね
人が多い22時前の投下でも、1時間だと5レスだけだったし…。でもさすがに半日は長い。
てことで次から>>2に足しておきます。

ちなみにこのスレも、前スレも、前々スレも俺が立てましたw
つまり製作速報にスレ移した張本人で、>>2を決めたのも俺でした。不備ありまくりだったようでサーセン
334 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:36:29.63 ID:3faWKfwo
いや、3時間も長すぎると思うんだが
感想欲しいのは分かるけど書いたのすぐに投下したい人もそれなりにいるんだろうし
335 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:39:01.68 ID:KhnH/0ko
3時間ってことは1日最大7作しか見れないのか
30分とかでいいんでね?
336 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:39:51.92 ID:JmtoKxco
そういえばここはsage推奨?
もしそうならそれもテンプレにあった方がいいと思う。
337 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 01:47:51.98 ID:KnQPTNQo
過去スレ見る限り、30分〜1時間で投稿しようとして揉めてたので、まずは3時間でやってみましょう
それで不便が多いようだったら考えればいいと思うし

そもそも一日7作も投下されるほど盛況じゃないですよww
まとめWIKIの掲載順のところには99作あって、11/22からスタート(46日間)だから
平均すると大体1日あたり2作ですよん
338 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 02:11:06.76 ID:lEN9woAO
誰かが決めないとこの話題終わらないだろうからもうそれでいいよ

sageはどうなんだろね。製速だから上がろうが下がろうが関係ない気もするけど俺はよく分からん
339 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 02:34:31.86 ID:IX0BxMA0
たしかに一日あたり2作程度だったかもしれんが3時間後に投下に来て他の人に先を越されて
また3時間後とか言われたら二度と投下する気なんかしなくなるな

感想もらえなくて嫌だから時間あけてほしいと本当に思っている作者がいるなら酉付きで明言しろよ
それが原因で叩かれることになるかもしれんが、その覚悟含みでどうしてもそうして欲しいというなら
まだ納得できる。
だが、読み手が勝手に書き手の気持ちとやらを代弁して書き手の行動の自由を奪っているだけなら
そんな糞ルールは要らない
340 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 02:45:58.60 ID:3faWKfwo
5レス以下でも3時間なのか
だとしたら気軽に小ネタとかやりづらくなると思うんだが、短いの禁止にするのか

元々投下少ないとはいっても、これだともっと少なくなるんじゃないか?
341 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 03:01:24.54 ID:A.1PcpEo
投下してからの時間じゃなくて、1時間くらい感想レスがなかったら、にしたらいいんでないですかね。
342 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 03:03:09.76 ID:qFWOAIDO
うおおおお
フェイトさんの話は違った感じになっていいなぁ

乙です!
343 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 03:03:28.79 ID:OQMfNb.0
書き手と思わしき複数の人間が間を空けるほうが好ましい事をぶっちゃけたのに
いいだろ別にと言い切っちゃう人の多さにびっくりだわw

>>340
小ネタで気軽に投下する人はすぐに他の人が投下しても気にしないけど
気合入れて書いた人はすぐに他の人が投下したら気にするんじゃないかな
たぶんだけど
今のところ書き手の人が気を使って自分で投下のタイミングを決めてるみたいだから
読み手の俺らがどうこう決め付けるのもどうかと思う
344 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 03:31:40.44 ID:cHhx2VMo
>>339
桐乃「…」ウズウズ

桐乃「あーもう!三時間とか長すぎ!!こっちにだって都合があんのよ!」

桐乃(どうせ時間経った頃の感想なんて大体二文字で終わりなんだから!)

桐乃(でも…その二文字でさえ嬉しいものなのよねえ…)

桐乃「…そ、そろそろよね…」カチカチ

桐乃「投下します…と」カタカタ タターン!

桐乃「げ!?被った!?」

桐乃「そちらが先なのでどうぞ…と」カタカタ ターン…

桐乃(……また三時間後…)

桐乃(もういいや…今日は寝よう…)

こうして桐乃渾身のSSは世に出ることなくメモ帳の中に埋もれていくのであった…

こうですか?わかりません><
345 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 03:40:02.42 ID:RIvw2Ooo
そうそう、それは思った。3時間後に張ってるんだ
1日2日誰も投下してないのにいきなり3人とか被んなよ!
ろ、6時間待ちだと……みたいなww
346 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 03:49:28.14 ID:IX0BxMA0
>>344が投下したので後3時間は投下禁止。>>344に感想書けよおまいら」こうですか?わかりま(ry
347 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 04:00:14.52 ID:lEN9woAO
だから暫定なんだから、不都合生じてからでいいんじゃないかね?
とらぬ狸の皮算用になってるぞ
348 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 04:01:07.65 ID:HMMRKADO
ルールとして設けるなら
間隔あけるとかよりも、投下宣言の方がいいんじゃね?

何分後に何レスくらい使います的な

感想うんぬんは置いといて投稿が被るとかは多少は減るだろうし
単発小ネタの人もそれ見たらちょっと待つかとかタイミングずらせるだろうし


投稿間隔はそれこそ書き手毎に任せるべきじゃね?
349 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 04:04:17.39 ID:MXuLABMo
気合い入れて書きたいならスレ立てればいいじゃん
350 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 04:14:37.25 ID:lEN9woAO
>>348
うん、宣言すれば問題ないよね
実際他のスレもそういうところあるし
3時間は目安だね。どうしても無理な人はその旨も宣言したらいいし。

てか読み手は基本いつでもクレクレなんだから、そういう立場から間隔調整無用を唱えても参考にならないよw
書き手の意見読む限り、間隔調整求めてる人がそれなりに居るわけだから、その人たちの意見も尊重しようや。
351 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 04:39:02.51 ID:foN68kSO
>>339
過去ログぐらい読もうよ
てかここで酉有り作者がそもそも二人しかいないのに何言ってんだ…
こういう見当違いなのが掻き回すから堂々巡りになる
352 :333 [sage]:2011/01/07(金) 04:55:55.47 ID:KnQPTNQo
ぜんぜん収まってなかったか…orz

その後の流れを追って、>>2のルールを以下に変えようと思う。
3時間は縛りではなくあくまで推奨てことにして、無理な場合でも一言あればOK、でもういいでしょう。
以前はその意識もなかったから、それだけでも十分意味はあると思います。
どちらの意見も一理あると思うので、この辺を落としどころにさせてください。

sage要否については分からなかったので保留


-----
・鬱、エロ、NTR、オリキャラ、クロス作品の場合は、投下前に断り書きをしましょう
・完結させてからの投下が望ましいです。3回以上中断する場合は別スレを検討しましょう
・やむを得ず中断させた場合は、再開時に前回のものをアンカーで知らせてください
・前の作者の投稿から3時間程度の間隔をあけるのが望ましいです。無理な場合は一言断りましょう
・被り防止のために事前に投下時刻を宣言しておくのもオススメ
・SS作家さんには惜しみない賞賛を
>>980 を踏んだ人が次スレを立てましょう

感想や雑談などご自由に
353 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 07:06:58.01 ID:kL6iJkDO
個別キャラスレ、エロパロ、製作で使い分けすりゃいいだろ。均一化する意味あんの?
特定キャラしか出ない小ネタならキャラスレ向きだし
ガッツリ書くとか、連載するならエロパロでやりゃいい
連載と称して2、3レスでヤマ無しオチ無しイミ無しの投下なんて
ハナっから論外で何処の板でも相手にされねーもんだし
そんなのに話題かっさわれるならその程度のSSよ
良いSSには他SSを挟んでも遡ってレスがつくもんだし
結局SSの投下タイミングなんて前のSSの人気次第よ
投下一時間もして「乙」の一つ二つしかないSSなら、投下宣言して投下するし
感想レスや、そのSSから発展した話題で盛り上がってる時は自重する
その程度は書き手も空気読む責任ってのがあるんだよ
読んでくれる人が一定量いる投下場所貸して貰ってるんだから
自分の作品だけ書いてりゃいいならブログにしろってな
354 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 07:35:13.86 ID:b4/VxQSO
総合スレをまとめようとするのが無茶だろ
もう形だけでも>>352で納得してこの話は終われ
355 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 07:41:14.06 ID:1lq0cPEo
好きな様に書けよ被ったら運が悪かったんだ諦めろ
356 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 07:56:06.87 ID:QalGWQAO
>>326
乙乙
―あなたが神か―
357 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 08:12:12.39 ID:lEN9woAO
>>352
358 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 08:20:13.45 ID:OQMfNb.0
>>353はアニメしか見たこと無くて、ラノベの方は読んだ事無いだろ?
もし読んでたらこんな言い方は出来ない
359 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 08:23:42.97 ID:mS3RR.so
>>352でこの話は終わろうぜ
いい加減長くなりすぎだし、文句がでたらその時にまた話そう
360 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 08:27:41.34 ID:i5ovyQEo
こういう議論しておきながら途中に落とされてるssには大して反応しないんだな
361 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 09:28:51.60 ID:6WBV4bUo
読ませてもらってる立場としての感謝が足りないんだろ
読んでもらってる方の感謝が足りないやつもいるんだろうけど
せめてお疲れとか次回作期待くらいは遡って米しようぜ
面白いか否かは別として
362 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 09:41:54.96 ID:apzbUiUo
 んー、ちょっと気になったんでこのスレだけ遡ってみてみたけど、投下って時間帯が偏ってるよね、大体。
 年始だし、普通はみんな昼間は居ないだろうけども、このスレに限れば、概ね夕方の17時から夜中の3時くらいで、朝の10時に一回投下があったくらい。
 要するに投下の時間って被るんじゃないのかって事。>>344 みたいに。
 それを踏まえると、3時間は長いんじゃないかな、と。

 まあ、ある程度緩めに判断するってことで、>>352 で良いんじゃないかな?
363 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 10:07:43.38 ID:OQMfNb.0
毎日投下があるわけじゃないスレでも何故か結構時間が被るんだよな
あれはなんでだろう
364 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 10:27:42.99 ID:fovF.7s0
ライフサイクルが似てれば自然とそうなるだろ
365 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 11:16:17.12 ID:fdv2YsSO
SS投下するやつ以外はsageとけ
366 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 11:28:45.00 ID:rOKrGPI0
どんなルール入れても感想もらえんSSはあるし
どんなSSでも感想書かないやつは書かない
なのに縛りだけは増えていく…
367 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 11:41:03.87 ID:lEN9woAO
やっと終わるかと思ったらまだ文句言ってるのか…
もうルール一切なしのスレ立てたらいいんじゃない?
そっちでやれ
368 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 11:42:52.61 ID:gwWa2GQ0
別に書き手は見てもらうためにお金を払ってるわけじゃねーんだから。
369 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 11:47:13.94 ID:h4jt6Gso
泥沼だなこれ
どんどん投下して無理矢理流れ変えるしか無い
370 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 12:32:53.75 ID:J29vHIDO
みんなー!! 書くぞー!!!
371 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/07(金) 13:24:25.33 ID:z/JPFzQ0
基地外が多いと聞いてやってきました。
372 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 14:04:29.73 ID:.d780Vc0
妹1「学校のお友達から10枚も年賀状が届いたよ〜うれしいな〜」
黒猫「そう・・・よかったわね・・・」
妹1「で、お姉ちゃんには 何 枚 届 い た ?」
黒猫「・・・・」

という話を執筆中
夜にはきっと
373 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 14:18:57.68 ID:FO0aZ3co
あまり俺の瑠璃ちゃんをいぢめてくれるなよ
374 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 15:37:38.58 ID:H92VHDYo
0枚の俺ならどんな話だろうと受け入れられる
375 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:14:52.92 ID:6WBV4bUo
「たくさんの大きいお友達に出したのよ」
376 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:19:42.52 ID:yd1qa8c0
妹が20枚ぐらい年賀状持ってた
なのに何で俺は1枚なんだ…orz
377 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:43:47.37 ID:lEN9woAO
メガネ屋からの1枚だけだった…
378 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:43:55.49 ID:PQtseqAo
>>326
亀レスだが乙
フェイトさんで純愛なSSが投下されたら泣ける
379 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:45:30.52 ID:PQtseqAo
>>372
瑠璃ちゃん…
380 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:55:15.95 ID:6WBV4bUo
メールはたくさんきたけど年賀状は担任からしかこなかったな
受験だからか
381 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 20:48:17.71 ID:6qvsxiEo
俺の妹ポータブルのあやせルートは伏見先生自ら手がけたとかアピールしてるけど、
ただのヤンデレルートになりそう
382 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 21:43:37.04 ID:lWKwPAwo
フェイトさんを介抱し大人の香水の匂いがうつった京介
その匂いに気づく桐乃
桐乃の激しくも切ない嫉妬の嵐を京介はどう静めるのか!?

みたいなSSが読みたいにゃんペロ
383 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 22:53:50.57 ID:lh8UYFEo
ランちん
384 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 23:07:38.15 ID:q05mm1Uo
友達から2枚
行きつけのラーメン屋から1枚
行きつけのスポーツショップから1枚
交友範囲の広いおれに死角はないぜ。
385 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 23:19:42.42 ID:oZ9HHYDO
え? おまえらきりりんと黒猫から年賀状来なかったの?
386 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 01:16:17.64 ID:vvuVS2co
うちは喪中なんだよ
387 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 01:19:09.18 ID:H5Mdd9wo
隣の家の人の親類に不幸があったのに
元気よく明けましておめでとうございますって言っちゃった
空気が死んだ俺も死んだ
388 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 01:35:23.12 ID:rvzOrMSO

京介「おぃ桐乃、力抜けよ……」ヌププ


桐乃「い、嫌……」ギュ


京介「おらッ」グイッ


桐乃「ひぃッ───ぃいいいぎぃぃぃぃぃぃぃぃいいぃぃいッッッ?!!」ズププププププッ














イギー「!!?」











389 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:35:57.33 ID:rvzOrMSO
誤爆した
390 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 01:37:00.03 ID:rvzOrMSO
そしてageた
スマン
391 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 02:03:07.20 ID:bDePA2AO
これは酷いww
392 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 02:05:42.82 ID:1ksMizIo
三重にひどいなwww
393 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 02:38:05.29 ID:nqRiGrko
こんな時間に笑わせんなwww
394 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 02:49:38.66 ID:bQT5FbQo
oh...
395 :372 [sage]:2011/01/08(土) 03:46:53.92 ID:sB/tDRMo
年賀状SS、書いてみて気付いたんだけど、>>372 だけでもう完結しているような気がしてきたww
まぁ、とりあえず投下してみます…
396 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:48:05.60 ID:sB/tDRMo
元日の午後――


郵便受けを確認してはため息をつく。
私は朝からそんな情けない行動を繰り返していた。

妹1「お姉ちゃん、年賀状何枚届いた〜?」

黒猫「うっ!? べ、別に……いいじゃないそんなこと」

妹1「わたし、学校の友達から10枚も届いたんだよ〜」

黒猫「そ、そう…… よかったじゃない……」

妹1「お姉ちゃんの年賀状は遅れてるのかなー?」

黒猫「そうね……私の年賀状は闇世界の住人からのものだから、配送ルートが一般とは異なるのよ」

妹1「ええー、すっごーい」

妹1「じゃあ届いたら 絶  対  見  せ  て  ね」

黒猫「(しまった……)」
397 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:49:12.39 ID:sB/tDRMo
最近、上の妹が私の闇属性の能力や世界観を疑っている気がしてならない。
これまでも時折みせていたあの子の冷ややかな眼差しに、私は気付かないふりをしてきたけれど、
最近は随分と露骨な態度をとりだしている。
下の妹は素直に受け入れてくれているのに……
これは姉の威厳に関わる由々しき事態だわ。

それにしても私の下僕達はなぜ年賀状を送ってこないのかしら。
こちらは私の力作イラスト入りの年賀状を送っているというのに。

……。

考えても答えなんて出やしない。私は恥を忍んで直接問い質すことにした。


Prrrr
ガチャ


沙織『これはこれは黒猫氏、明けましておめでとうごさいまする』
398 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:49:56.19 ID:sB/tDRMo
黒猫『……おめでとう。貴女いま何をしているの?』

沙織『拙者は年末からフィジーのリゾート地で過ごしているのでござるよ。
   遊びのお誘いでしたかな?申し訳ござらぬ』

黒猫『そ、そう……じゃあ(年賀状は)仕方ないわね……』

沙織『本当は日本で年越しをして年末恒例のアニメ一挙放送などで盛り上がりたかったのでごさるが、
   家族の付き合いも蔑ろにはできぬゆえ致し方なく』

沙織『しかし青い空に広い海、常夏の南半球はいいですぞ〜。いつか黒猫氏も(ガチャ』


ふん、ブルジョアの戯れ言なんかに付き合ってられないわ。
しかし一番見込みのあった沙織が駄目となると……不本意だけど、あの女に頼るしかなさそうね。
399 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:51:25.74 ID:sB/tDRMo
Prrrr
ガチャ


桐乃『ありゃ、あんたからかけてくるなんて珍しいじゃん。どういう風の吹き回し?』

黒猫『……新年早々随分なご挨拶ね。とりあえず新年おめでとう』

桐乃『あ、うん。おめでとう』

黒猫『ちょっと確認したいことがあって電話したのだけど、貴女は年賀状――』

桐乃『あーっ!!!そうそう、思い出した!アンタとんでもない年賀状を送り付けたでしょ!?』

黒猫『えっ?……私が送ったのはただのイラスト入りの年賀状よ』

桐乃『あれのどこが“ただの”なのよ!? アンタのやたらアゴのとがったケバケバしたキャラ絵で
   埋め尽くされててる痛々しい年賀状なんて……受け取る身にもなってみなさいっての』

黒猫『……ひどい言い草ね。私の力作に対して』

桐乃『元日の年賀状は一家の分がまとめて配達されるのよ?
   年賀ハガキの束に潜んでたあの年賀状を見つけた時のうちの両親の表情といったら……
   宛名にはバッチリ兄貴とあたしの名前が書かれてるしサ……』

桐乃『あれはもうテロね。年賀テロよ!』

黒猫『うぐっ……』

桐乃『あんたもさぁ、ちょっとはTPOをわきまえなさいよね』
400 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:52:08.98 ID:sB/tDRMo
黒猫『そ、そんなことより、貴女達はどうなの?』

桐乃『へっ?』

黒猫『貴女からも先輩からも……年賀状が届いてないんだけど……』

桐乃『ああ、だってあんた住所教えてくれてないし?
   だからパソコンのアドレスにメールで送っておいたよ。兄貴と連名で』

黒猫『えっ? そういえばまだメールチェックをしていなかったわ……』

桐乃『なにそれ〜〜〜せっかく0時0分ちょうどに送ったのに』

黒猫『それは悪かったわね。後で見ておくわ。で、ものは相談なのだけど……』

黒猫『それ、あらためて年賀ハガキでいただけないかしら?』

桐乃『えええ?面倒くさいってば。
   大体、2011年にもなって紙で送るとか無いってwwwwいまはデジタルデータの時代ですからwwwwww』

黒猫『……電話で草を生やすのはやめて頂戴。こっちにも事情があるのよ』

桐乃『なによ事情って?』
401 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:53:16.62 ID:sB/tDRMo
かくかくしかじか――


黒猫『――というわけなのよ』

桐乃『要するに、妹に闇世界からの年賀状が届くって電波全開の大風呂敷広げちゃって困ってるワケね』

黒猫『いつもながら癇に障る言い方をする女ね』

桐乃『だって事実じゃん?』

黒猫『……』

桐乃『んで、どういう年賀状を書いて欲しいの?』

黒猫『そうね……ハガキから暗黒の瘴気が感じられるような、おどろおどろしい感じの年賀状を書いて欲しいの』

桐乃『……な、なにそれ』

黒猫『そういう風なイラストを描くとか。マスケラの世界観的な?あ、でもトレス絵はやめてね』

桐乃『いや、そんなの無理だから』

黒猫『じゃあ、そうねぇ……血文字で書くとか?』

桐乃『……もっと無理でしょ』

黒猫『貴女、協力する気が無いの?』
402 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:57:30.26 ID:sB/tDRMo
桐乃『てか、アンタもさぁ、新年も迎えたことだし、邪鬼眼電波設定はそろそろ卒業した方がいいんじゃない?
   付き合ってられないっての』

黒猫『な、なんですって……!?』

桐乃『今年で高二になるんでしょ?厨二病ならまだ可愛げもあるけど、高二病はやばいって』

黒猫『……いいわ、貴女に頼んだ私が莫迦だったわ(ガチャ』


本当にあのスイーツ女は言うことは言うくせに、役に立たないったらありゃしない。
ハァ、これで振り出しに戻ってしまったわ。

かくなる上は……もはやあの方法しか……。
今年も結局やるのね……。
403 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:58:14.51 ID:sB/tDRMo
二日後――


妹1「お姉ちゃんすごい!年賀状30枚も届いてる!!」

黒猫「ざっとこんなものね。まぁ、私が予想してたよりはずっと少なかったわ」

妹1「一枚一枚すごい絵が描いてあるよ! ……あれ、でも消印がないね?」

黒猫「……!!」ギクッ




おわり
404 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 03:59:49.32 ID:QmuORDoo
黒猫イ`wwwwwwww
405 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 04:02:09.60 ID:gcfXcDko
うわああああああああああああああ乙
406 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 04:06:46.68 ID:rgxzg8o0
黒猫の二次絵満載の年賀状とか原作でもありそうでワラタ
407 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 04:09:55.76 ID:sB/tDRMo
ではおやすみなさい
ちなみに↓の案は、いたたまれなくなったので没にしました


----
黒猫母「今度のお正月は奮発して、お節料理を注文したのよ〜」

妹1「ええ!?すっごーい! 私お節料理って初めて!でも…高かったんじゃないの…?」

黒猫母「それがね、お姉ちゃんがインターネットで割引のお店を見つけてくれたの。お姉ちゃんは凄いね〜」

黒猫「フフフ、2万円もする高級お節が共同購入クーポンで半額だったわ」

妹2「姉さま、ありがとう。 楽しみでしゅ〜 おせち!おせち!」
408 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 04:17:09.94 ID:bDePA2AO
おいやめろ
409 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 04:41:49.96 ID:JdjYAeAo
黒猫いじめんなwwww
410 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 05:28:26.29 ID:BImnbUDO
>>407
冗談でもやっていいことと悪いことがあるんだぞ!
411 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 06:02:02.37 ID:Z5/YGXs0
乙!これなんてイジメwww
...年賀状の枚数数えるまでもない俺o....rz
412 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 07:54:03.72 ID:s9uqQUDO
>>407
おいww
妹たちが泣き出すだろww
413 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/08(土) 10:13:28.02 ID:EphguSIo
乙。不覚にもワロタ

何か書きたいのにネタが出てこない。誰か助けて…
414 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:17:34.28 ID:c9YjLEAO
赤城の妹がこんなに可愛い話
415 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:17:37.16 ID:dT7Hs9Mo
黒猫物語〜邪気眼からの卒業〜
416 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:20:24.55 ID:H5Mdd9wo
リア再来日
417 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:24:09.59 ID:nF4ZymAo
ようやく京介と恋人同士になったのだがあやせに京介を寝取られて絶望する黒猫の話
418 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/08(土) 10:42:35.58 ID:EphguSIo
おまえらありがとう。ちょっくら桐乃かあやせ√書いてくる
419 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:45:58.50 ID:BRwVCZo0
>>418ステキ!
お待ちし・て・い・ま・す!
420 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:53:09.52 ID:Z8l/xcAO
あやせこい
421 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:55:54.09 ID:4Z0CRUko
ゲームが楽しみすぎて勢いで初SSを書いてみたけど投下してもよろしくて?
422 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 10:59:51.17 ID:H5Mdd9wo
おk
423 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:04:33.06 ID:4Z0CRUko
では駄文投下させてもらいます


桐乃 「おにいちゃん、大好き!」

京介 「…おまえ、鏡に向かってなにやってんの?」

桐乃 「!? ちっ、違うから! これは……そう、How to 妹ーーークの収録の練習してただけだから!」

京介 「あー、あのゲームか。実は俺あのゲーム予約してるんだよなー」

桐乃 「へ、へぇー…ゲームでも私と一緒に居たいなんてあんたシスコンの鑑ね!」

京介 「いやだってラブリーマイエンジェルが俺の妹になるんだぜ? ふひ、ふひひ」

桐乃 「ごめん、今世紀一番キモいって本気で思ったわ…。『妹がいるのに妹ゲーとかありえない』って言ってたあんたはどこ行ったわけ?」

京介 「それとこれとは別だろー」ニヤニヤ

桐乃 「あやせに報告しとくから」

京介 「すみませんでした!!」
424 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:05:11.24 ID:4Z0CRUko
桐乃 「どうしよっかなー、さっきのニヤけた顔あやせに見せてみたいしなー」

京介 「い、いやーマジ勘弁してくださいよ桐乃さん…」

桐乃 「じゃあさー、私の言うこと聞いてくれたら許してあげてもいいよ?」

京介 (何やらせる気だよ… まぁあやせに殺されるよりは…)

   「お、おう。言ってみろよ」

桐乃 「さ、さっきの練習の続きやるから練習相手になって」

京介 「…それだけでいいのか?」

桐乃 「客観的な評価とかも必要だと思うし」

京介 「そ、そっか。感想とかを言えばいいんだな?」

   (適当に褒めとけば機嫌損ねることはないよな、たぶん)

桐乃 「言っとくけど! ゲームを買ってくれたみんなのために言うんだからね! 仕事で手を抜きたくないからだからね!」

京介 「わかってるって」

桐乃 「じゃ、じゃあ始めるから」

京介 「おう」
425 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:05:48.62 ID:4Z0CRUko
桐乃 「………おにいちゃん、大好き!」ニコッ

京介 (こ、これは…!)

桐乃 「…ねぇ、聞いてる? 感想は?」

京介 「あ、あぁ、かなり上手いんじゃないのか?」

桐乃 「そう…じゃあ次ね」

   「…一緒に寝ても、いい?」ニコッ

京介 「ちょっとベッド用意してくる」

桐乃 「!?」

京介 「!? い、いや違うぞ! 世の中のお兄ちゃんたちはそういう反応をするんじゃないかなーっていう、そういう感想だぞ、うん」

桐乃 「び、びっくりさせないでよ…これだからシスコンは」

京介 (今のはヤバかった…)
426 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:06:22.91 ID:4Z0CRUko
桐乃 「つ、次いくよ」

   「………は、は、初めてだから…優しk」

prrrr prrrr

桐乃 「!? あ、あやせからメールだ…」

あやせ 『今、な に や っ て る の ?』

桐乃・京介 「……」

京介 「な、なんだよこの文から発せられてる威圧感は!」

桐乃 「つ、疲れちゃったから練習はやめにしよっかなー(棒)」

京介 「そ、そうだなー(棒)」




あやせ 「やっぱり盗聴器仕掛けておいて正解だったね、うふふふふふふふ」

おわり
427 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:13:25.19 ID:BRwVCZo0
乙!
やはりあやせはこうでないとね!
あとベット下ネタもあればな〜(チラッ
428 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:14:22.37 ID:SJlQoZYo

この兄妹このまま放っといたら確実にやらかしてたな
429 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:26:36.31 ID:4Z0CRUko
やっぱりSSは難しいね
というかタイプしてる途中でふと我にかえったときのやるせなさ賢者タイム以上だね
430 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 11:26:43.74 ID:9c4lGVc0

流石あやせさん、監禁してくれ
431 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/08(土) 11:29:09.66 ID:EphguSIo
乙。

>>429
数を書けばそんなことは途中から全く気にならなくなるぞ
432 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 12:01:57.12 ID:BImnbUDO
妹ークの内容が本当にこんなんだったら俺のリヴァイアサンが…
433 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 12:20:24.86 ID:1ksMizIo
年賀状って消印つかないよな
434 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 12:52:50.12 ID:sB/tDRMo
>>433
そうだっけ!?
年賀状貰ってないから知らなかった \(^o^)/
435 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 12:56:59.18 ID:6scjgl6o
黒猫「そ、そんなこと知っていたわよ」
436 : ◆kuVWl/Rxus [sage]:2011/01/08(土) 13:01:35.40 ID:sB/tDRMo
妹がカマをかけたということにしてくださいww

てかテンポよいSS書くときには台本形式の方がいいね
初めて書いたけど楽だった

>>426
乙!
437 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 13:01:42.46 ID:agC.emc0
2chのエロパロスレじゃなくて、ここに書く理由って何?
向こうってエロなしでもOKだよね
438 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 13:07:15.71 ID:BRwVCZo0
書き手も読み手もVIPからの流れだからじゃない?
あれの続きでここにいるから
439 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 13:20:06.01 ID:c9YjLEAO
意外と多いのなエロなしもおkのエロパロスレ
440 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 13:45:00.71 ID:BRwVCZo0
まとめで見たけどあやせSSの 漣って作品が良かったな
441 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 14:04:51.61 ID:bDePA2AO
エロなしOKではあるがメインはエロだから雰囲気違うね
こっちは非エロメインかな
442 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 14:32:33.36 ID:AQX0xIAO
>>423
麺つゆ吹いた。
京介に本気でキモい言う桐乃って珍しいね
……あやせの牽制が無ければ今頃どうなっていたことか。

逆に二人が盛り上がっちゃってメールでも電話でも止められず涙目なあやせを想像したり
443 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 17:24:21.68 ID:Z8l/xcAO
>>440 続きが欲しいな
444 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 17:28:25.47 ID:bDePA2AO
ここのSSのWikiもそれぞれ題名つけたいね
無題〜ばかりだとなんか寂しい
445 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 17:37:29.26 ID:5Xsb8BU0
まあ短編のSSだとタイトルも付けずらいのかと推測してみる
しかしあやせの長編SSは自分的に当たりだったな
446 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 17:56:27.64 ID:EphguSIo
俺も書く時にタイトルとか意識してないからなぁ
もし付けてもらえるなら自由にやっちゃって下さい

桐乃、あやせ√書けたんだが、今投下して大丈夫かな?
447 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 17:57:13.32 ID:fAxsWYAO
期待
448 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 17:59:04.44 ID:EphguSIo
「お兄さんが風邪?」
「うん。なんか朝から、熱が40度もある〜とか眩暈がする〜とかぼやいてた。まったく、高校生にもなって情けないっての。ねえ、あやせ?」

目の前で兄の愚痴をぶちまけているのは私の親友の高坂桐乃。
容姿端麗、成績優秀、陸上では優秀な成績を納め、同時にモデル業もこなすとんでも中学生。

「う、うん……そうだね」
「っていうわけで、あたし早く帰んなくちゃいけないから、今日はもう帰るね」
「え?部活は?」
「休む、今日はお母さんたちいないから。まぁ、あんなのでも一応兄貴だし?死なれても目覚め悪いし?超しんどそうだったし?
なんか、あたしがいてあげないとやばそうな雰囲気だったし」

桐乃が部活休むって普通じゃない!
自分が風邪ひいたときはモデルの仕事を休もうともしなかったのに……。
これは――なにか裏があるのかも。まさか既にお兄さんの毒牙に!?

「……桐乃、私もついてっていいかな?」
「え?」
「私もお兄さんのお見舞いしておきたいし」
「そ、それは駄目だって!?せ、せっかく……」
「せっかく?」
「な、なんでもない!」

大慌てで両手を振り拒絶する桐乃。
……増々怪しい。

「どうして駄目なの?」
「う……そ、それは――そう!あ、あやせに風邪うつったら困るし。あんなのと同じ屋根の下にいさせるとかできないって!」
「私は気にしないから。……いいよね?桐乃?」
「ぐう……ううう………わ、わかった。でもあんまり兄貴に近づいちゃ駄目だからね!」

桐乃は露骨にがっかりした表情を浮かべると、渋々ではあるが了解した。
ふぅ……なんとか桐乃とお兄さんが二人きりという状況は避けられたみたい。
桐乃にお兄さんを取られてたまるもんですか。
…………違う違う!逆だってば!!お兄さんに桐乃を取られてたまるもんですか!

「あ、あやせ?なんで握り拳作ってんの?」
449 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 17:59:05.48 ID:5Xsb8BU0
お願いします!
自分の中のあや成分がキレてしま馬...
450 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:00:03.62 ID:EphguSIo
「あ、お目覚めですかお兄さん?」

俺が目を覚ますと、俺の隣には天使が座っていた。
俺、ひょっとして死んだの?それとも発熱による幻覚なの?

「何言ってるんですか。死んでませんし、幻覚でもありません」

そう言うと、目の前の天使は両手を組んで不機嫌そうにそっぽを向いた。
天使が幻覚じゃないわけないだろ。そして幻覚であるなら、このあやせそっくりの天使に何をしても問題ないわけだ。
ひゃっほおおう!ビバ幻覚!!

「ひぃ……この変態!死ねぇ!!」

死ぬ気で重い体を起こし、抱き着こうとしたところに見事なラリアットが炸裂する。

「げっほげっほ………………こ、この感じ……まさか本物のあやせか!?」
「だからそう言ってるでしょう!それと、そんな判断基準で私を判別するのはやめてください!!」

なんで本物のあやせがここに?
ま、まさか俺が弱ってるのをいいことに、止めを刺しに来たのか!?
やばい。さっきので体力使い果たしてもうこれ以上動けないぞ。
つまり、これからあやせに何をされようと抵抗は不可。た、頼む……俺にはまだやり残したことが……

「……そんな涙目にならなくてもいいじゃないですか。また何か失礼なこと考えてますよね?」

唇をとがらせて抗議してくるあやせ。
そんな顔するのは反則だろ……いつもいつもこの見てくれに籠絡されてしまいそうになる自分が悲しい。

バタバタと階段を駆け上がる音がする。
バン!と突然俺の部屋の扉が開き、桐乃が姿を現した。

「ちょ、ちょっと!今すごい音したけど大丈夫!?兄貴になんかされてない!?」
「あ、桐乃。お兄さんが寝ぼけてベッドから落ちちゃっただけだから大丈夫」
「おい」

くそっ、人が風邪で寝込んでるってのに……この仕打ちはなんなんだ?
いや……いきなり飛びつこうとした俺も悪いんだけどよ。
451 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:00:59.28 ID:vTrfiNU0
大丈夫だ、問題ない
452 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:01:31.58 ID:EphguSIo
「……おまえら一体何しにきたんだ?悪いが人生相談ならまた今度にしてくれ」
「はぁ?それが看病してあげようっていう妹にかける言葉?」
「あたしはお兄さんが風邪で寝込んでるって聞いて、お見舞いに来たんです」

看病……だと……?あの桐乃が?しかも、あやせまでいるこの状況で?
………………嫌な予感しかしない。

「お、俺のことは気にしなくていいって、俺もゆっくり寝たいからさ。あやせに風邪うつったらまずいし」
「はいはい。病人は黙って看病されてろっての。……あんた昼食べてないんでしょ。おかゆ作ってきてあげたから食べたら?」

そういえば朝から飯食ってねえな。確かに腹も減ったし、ここは桐乃に甘えさせてもらうか。
その旨を告げると、桐乃は「うん!」と快活な返事をして一階へと降りて行った。
やべぇ……不覚にも感動しそうだ。

しかし、俺は桐乃が作ってくれたおかゆを目にし、絶句する。

「…………それ、おかゆだよな?」
「えっ?そうだけど?」

さも当然かのように返事する桐乃。
あんた何言ってんの?とでも言いたげだ。

「なんでおかゆが――黒いんだ?」
「あ?これ?冷蔵庫にあった元気がでそうな物を適当に入れたらこうなっちゃった」

こうなっちゃった、じゃねえ!
やばい、あれはやばい。俺の本能が、あれだけは駄目だと全力で叫んでいる。
…………い、いや待てよ?ひょっとしたら味はまともという可能性も……、

「き、桐乃……あ、味見はしたのか?」
「え?してないよ?めんどくさいじゃん」

ふっ、もはや絶望的じゃないか。
桐乃さん、その一手間を惜しんだがために兄が昇天したらどうするの?

「お兄さん、つべこべ言ってないで食べたらどうですか?お腹すいてるんでしょう?」

俺が食べるのをためらっていると微笑みを浮か……いや、にやけたあやせが声をかけてきた。
なんでお前はそんなすっごい嬉しそうなんだよ!もうやだこの子!!どんだけSなの!?
453 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:01:55.09 ID:xkg/XiIo
>>446
さぁ投下するんだ
454 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:02:21.05 ID:EMh/.oY0
>>446
さあ早く!
いやお願いします!
455 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:03:02.03 ID:EphguSIo
「あ、そっか。一人じゃ食べらんないよね。体もだるいだろうし」
「「え?」」

俺とあやせが同時に疑問の声を上げる。

「こ、今回だけだから。あんたが風邪だから仕方なくだかんね」

桐乃はレンゲを手に取ると、件の真っ黒なおかゆをすくい、俺の口元へと運ぶ。
顔が赤くなってしまうのが自分でもわかる。勿論、その原因は発熱によるものではない。
お、おまえ、あやせがいるのにこんな……。
ちら……と横目であやせの表情を確認すると、まるで親の仇でも見るような目でこちらを見つめている。
まるで、麻奈実と出くわした時の桐乃みたいな表情だ。

違う!これは桐乃が勝手にしてきただけで俺の意思は関係ない!!

よっぽどそう叫びたかったが、今の俺にそんな元気はない。
結局は桐乃にせかされ、されるがままにおかゆを口に含む。

「む……う……」

まずくない……というか味がしない。おまえ、一体何入れたの?

「ど、どう?」
「あ、ああ。美味いよ、ありがとな」

相変わらず体は重いが、なんとか左手を持ち上げ桐乃の頭を撫でてやると、桐乃はニヒヒと無邪気に笑った。
あれ?俺の妹ってこんな可愛かったっけ?

「………………お兄さん?」

俺がおかゆを平らげ、桐乃が食器を下げに行ったタイミングを見計らって、食事中沈黙を保ってきたあやせが口を開いた。
そうだった。忘れてたけど、今あやせはご機嫌斜めだった…………。
多少の理不尽さを感じつつ、あやせの次の言葉を待つ。
するとあやせは、瞳の光彩を消失させたままでこう言い放った。
456 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:03:50.53 ID:EphguSIo
「私、そろそろお暇しますね」

え?あ、あれ?手錠は?拷問は?

「私も暇じゃないんです。お兄さんも馬鹿なこと言ってないでゆっくり寝てた方がいいですよ?」

俺がゆっくり寝れてないのは誰のせいだ。
…………だが、これでようやくゆっくりできるな。……いかん、安心したせいか…………急に意識が朦朧と…………

「…………ふふふ……おやすみなさい、お兄さん」



「あ、目覚ました」

俺が意識を取り戻すと、桐乃が俺を覗きこんでいた。
どうやら俺は眠っていたみたいだ。

「う……桐乃?…………俺、どれくらい寝てたんだ?」
「え〜と、30分くらい。っていうか、あんた何しても起きないし、反応すらないからちょっと焦ったんですケド」
「そうなのか?」

自分では普通に寝てたつもりだったんだが……。確かに意識の途切れ方はいつもとは違ったけどよ。
まさかあのおかゆの影響だろうか……ほんとに何が入ってたんだよ、あのおかゆ。

「そういえばあやせは?あたしが戻ってきたらいなくなってたんだけど」
「ん?あぁ、あやせなら帰るって言ってたぞ」

暇じゃないとか言ってたが、暇じゃないならわざわざお見舞いに来なくてもよかったのに。
ひょっとして俺って、自分で思ってるよりあやせに嫌われてないのかな。
457 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:04:33.80 ID:EphguSIo
――――――

ふふふ、甘いですねお兄さん。よもや私がベッドの下に隠れているとは思いもしないでしょう!

お母さんには桐乃の家に泊まるってメールしたし、玄関から靴も持ってきたし、これでお兄さんを一晩中監視可能!!
お兄さんのことだから、桐乃が風邪の心配してくれるのをいいことに、絶対セクハラするに決まってる!
でも安心して桐乃。桐乃は私が守るからね!!

「桐乃、ちょっと頼みごとがあるんだけどいいか?」
「ん?なに?」

きた!早くもセクハラの予感!!

「これ、――くれないか?」
「ええ〜、またぁ?今朝もやってあげたんだし、もう――じゃん」

な、何を頼んで――え?今朝も?

「それは感謝してる。――おまえの――せいだろ。さっきから――たまんねえんだよ」
「もう、仕方ないなぁ……ほら、さっさと脱いで。あ、濡らした方がいい?」

え?脱ぐ?濡らす!?き、桐乃、何をする気なの!?

「いや、大丈夫だ。――もう濡れてる――。……悪いな、助かるよ。………………ふぅ、あ〜気持ちいい」

気持ちいい!?それ以上はだめえええええええええええ!!

ゴチン

「痛っ!?」
458 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:05:46.72 ID:EphguSIo
―――――

さっきから汗の量が尋常じゃない。
あのおかゆのせいだろうか。元気になりそうなもの適当に放り込んだって言ってたし。
なにこの異常な発汗作用。体中べたべたしてて気持ち悪いんですけど。

「桐乃、ちょっと頼みごとがあるんだけどいいか?」
「ん?なに?」
「これ、背中だけ拭いてくれないか?」

そう言って、俺はベッドの手すりにかけてあったタオルを桐乃に差し出す。

「ええ〜、またぁ?今朝もやってあげたんだし、もういいじゃん」
「それは感謝してるよ。でも今回は多分、おまえのおかゆせいだ。さっきから暑くてたまんねえんだよ」

おまえ、ほんとに何入れたの?この体の熱さは尋常じゃないよ?
次目を覚ますと体が縮んでるとかやめてくれよ。

「もう、仕方ないなぁ……ほら、さっさと脱いで。あ、濡らした方がいい?」
「いや、大丈夫だ。それもう濡れてるから。……悪いな、助かるよ」

渋々ながらも背中を拭いてくれる桐乃。
俺が風邪で弱ってるからだろうか、今朝も背中を拭いてくれたし、いつもより俺に対する態度が柔らかい。

「ふぅ……あ〜気持ちいい」

ゴチン

「痛っ!?」
459 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:08:07.55 ID:EphguSIo
……………………なんだ今の声は。どう考えても知った人間の声だったぞ。
桐乃と互いに顔を見合わせる。
桐乃はこくりと頷く。俺はゆっくりと身を起こし、二人でベッドの下へと視線を向ける。
そして、

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1347856.jpg

「………………………………あやせ、そこでなにしてるんだ?」
「お兄さん一体桐乃に何をやってるんですか!今すぐセクハラを止めてください!」
「何もしてねえよ!」

お、おまえ帰ったんじゃなかったの!?っていうかセクハラってなんだ!?

「とぼけても無駄です、ネタはあがってるんですよ!脱いでとか濡らしてとか!!桐乃になんてこと頼むんですか!?」

ベッドの下に籠ったまま、俺を糾弾してくるあやせ。
残念だったな。そんなかっこで何を言われても怖くもないし、説得力もないぞ。

「あれは、背中を拭いてくれと頼んだだけだよ。……まったく、変態はおまえの方だろ」
「う……」

俺の言葉にぐさりときたのか、無言でもそもそと這い出してくるあやせ。
そして、ペタンと座り込み、

「……ごめんなさい」

涙目になって謝罪するあやせ。
ぐ……これだけで全てを許してしまえそうになるのが、あやせの恐ろしいところだ。

「な、泣くなって!誰も通報しようってんじゃないからさ」

わかっていても慌ててフォローを入れてしまう。
男の悲しい性ってやつだな。

「……それが、お兄さんのタオルですか?」
「え?お、おう」
460 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:08:50.30 ID:EphguSIo
俺が肯定すると、あやせは桐乃が持ったままのそのタオルをバッと奪い取った。

「あ、あやせ!?」

さっきまで目を丸く見開き茫然自失としていた桐乃がやっと我に返る。
そりゃそうだろう。あるいは、桐乃がオタだと知った時のあやせ以上の衝撃だったかもしれない。

「これは、証拠品として没収します!」
「一体なんの証拠だよ……」
「な、なんでもです!では失礼しました!!」

そのまま扉を開け、階段を下りて行ってしまう。
さよなら、俺のタオル…………。

「あ、あやせ!?ちょっと待って、そのタオルは後であたしが!!」

不穏な言葉を残し、桐乃もあやせの後を追う。
桐乃さん?俺のタオルを後でどうするの?まさか、いつぞやの黒猫の漫画みたいにクンカクンカなさるの?

「…………………………………寝よう、俺疲れてるんだよ。こんな時は寝るのが一番だ」

我が家から走り去る二人の女子中学生を、窓から見つめながら、誰にともなくそう呟いた。



おわり
461 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/08(土) 18:11:04.38 ID:EphguSIo
トリの仕様がVIPと同じになったの?一応◆qPOxbu9P76です

段々オチを作るのが苦しくなってくる
また書きにくるよ
462 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:11:12.06 ID:EMh/.oY0
>>460
面白かった!
また頼むぞ!
463 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:17:46.40 ID:5Xsb8BU0
>>460激しく乙なり!
ベット下のネタまでアルとか...
まさか、◆5yGS6snSLSFg あなたが...神か?
464 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 18:19:00.59 ID:BEfHYsU0
おつ
あやせが京介のタオルをくんかするのか
胸が熱くなるな…
465 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:21:06.18 ID:8aPZ4cQ0
>>448-461
GJ!!
466 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:30:56.73 ID:EbShioAO
>>461
面白かった!
乙です!!


>>440
あれは良いものだ
まさにプロの犯行
467 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:58:05.31 ID:SJlQoZYo
お疲れ
あやせは一体何がしたかったのか…
468 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 18:59:49.93 ID:.zt69eko
>>461
 乙。面白かった。
 あやせ、サブカルチャーに傾倒してるわけでもないのに、何かが壊れてきてるな……。桐乃の影響か?
 しかし、素直にデレを見せる桐乃への違和感が拭えない……。

 458 の『おかゆせいだ』は『おかゆのせいだ』だろうな。
 後は、感嘆符や疑問符の後、地の文の行頭に全角空白を入れてくれると、私的に見易くて有り難い。

>>440
 私的には色々と釈然としなかったかな。
 なまじ文章や構成が上手いだけに、逆に粗が目立ってしまい、それが目について素直に楽しめなかった。
469 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 19:08:15.43 ID:rpnknIDO
あやせは見つからなかったら一体なにをしていたというんだ…。
470 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 20:02:03.67 ID:gBXFccDO
>>461

面白かった
471 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 20:22:15.04 ID:FmAUdbEo
>>468
何これコピペ?
472 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 20:22:56.56 ID:bDePA2AO
乙です

そういやリオって新アニメ見たら幼女の声がきりりんだった
俺妹2期やらないのかな…
473 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 21:05:12.62 ID:ctpSj.SO
きりりんというよりあずにゃんだったけどな

配信に期待だよ
474 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 23:37:09.02 ID:IyJfwZY0
超鬱でいつもここのSSから元気貰ってる
元気の出るやさしいSSお願い
475 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 00:09:09.38 ID:oKFgS3.o
そんなものはない
476 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 01:55:34.41 ID:Rzkg.MAO
ひどい淡白なレスで止まってるww

>>474
ここのではないけど
エロパロのほうに期待にそうだろう話があったよ
477 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 02:03:37.19 ID:kaSaqMDO
>>472
BDの売り上げやゲームの予約数を見る限りじゃ2期いけそうな気はするね
今すぐじゃなくていいから、原作のストックに余裕が出来たら2期やってほしいな
478 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 02:04:02.83 ID:Sdo.nFQo
http://www.usamimi.info/~tenohito/cgi-bin/anka/src/vipankae40069.jpg
http://www.usamimi.info/~tenohito/cgi-bin/anka/src/vipankae40070.jpg
479 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/09(日) 02:35:34.10 ID:v0sqNHE0
>>478
ぎゃああああああああああああああ
480 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 02:50:22.04 ID:a4QEdASO
>>478

テメーは俺を怒らせた
481 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 02:57:34.49 ID:tU81Vuco
>>478
これは酷いww
482 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 03:24:01.52 ID:AWqUhpso
>>478
タヒねwwwwww
483 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 03:39:39.72 ID:DMmnn9ko
>>478
 なんってモノを見せやがるっ!? つーかなんだこれはっ!!
484 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 07:23:58.55 ID:UBgpbtso
>>461

あやせはやっぱ天使だな
485 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 07:33:27.37 ID:jLEW2qEo
>>478
ふざけんなと思いつつチョトワラタ( ゚∀゚)
486 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 07:45:17.91 ID:x5fb5Ps0
>>478
朝っぱらからワロタwwwwww
487 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 12:45:21.05 ID:8uM9VwDO
このスレに影響されてSS書いてるんだが自分の文章読み返すとなんか頭悪そうで凹む
悪いけどさ
488 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 13:09:36.92 ID:fg2j06AO
>>487
それ凄い分かる。一回SS書いた事あるけど、読み返して自分だと良いか悪いか分からなくて感想見るのが怖かったw
489 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/09(日) 13:23:53.05 ID:3mpsVHM0
俺も1回SS書いたことあるけど、文才ある人のSS見ると自分のと比べて凹むよなwwwwwwww
恥ずかしいから、もう書かねえみたいな
490 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/09(日) 13:53:41.08 ID:g9RSuTQo
俺も最初の方に書いたやつは恥ずかしくて読み返せない
でも書けば書くだけ慣れるから大丈夫
つまり、何が言いたいかって言うと、投下待ってます

あと、書きたいのにネタが出てこない誰か助けて
コンスタントに書き続けるってほんとに難しい。定期的にSS書ける人とかすごいわ
491 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 13:59:14.59 ID:Sdo.nFQo
元がラノベで形式がssなんだから恥じらいなんて気にしない
492 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 14:22:23.32 ID:kaSaqMDO
書きたいネタを思い付いてもうまいオチを作れなくてあやせオチに甘えてしまう
あやせの使い勝手のよさは異常ww
493 : ◆kuVWl/Rxus [sage]:2011/01/09(日) 14:22:58.55 ID:tU81Vuco
自分の場合は逆に、書くたびに文が雑になってる気がする…
最近はネタ思いついた時点でなんかもう満足してしまうような悪い癖があるなぁ
494 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 15:52:11.62 ID:mcDoYISO
そういう人はプロット担当に向いてるかもね
あと編集とか
495 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りしますVID(Tes):qr7xRVAO [sage]:2011/01/09(日) 16:39:59.97 ID:6A0V1AAO
つまりフェイトさんか
496 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 18:31:29.16 ID:x2HCv23Jo
あやせたんペロペロしたい
497 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 19:48:37.28 ID:p4oLMkhDO
なんとか初SSできた投下します


※注意
・SSは初
・改行のタイミングとかよくわからん
・書き溜めありでコピペするだけだが携帯からだからちょい時間かかるかも
・京介黒猫気味
・エロ…くはないけど少し下ネタあり


多分5、6レス
498 :『失態』1 [sage]:2011/01/09(日) 19:49:46.31 ID:p4oLMkhDO
「新作ゲームが半分形になってきた」と黒猫が言ったのでさっそくデバックをさせてもらうことにした。
最近はこの作業が楽しみの一つになってんだよな。なにが楽しいのって聞かれても困るんだけどさ。
まあそれで、今回は俺のほうから是非やらせてくれって頼んだんだ。

例によって俺の部屋。
黒猫は桐乃がどうとか言ってたけど、今日は仕事で遅くなるはずだから暗くなる前に切り上げれば大丈夫だろ。多分。

お茶オッケーお菓子オッケー。
よっし、気合い入れてデバックするぜ!



………カチッ……カチッ…………

黒猫「……先輩?」

京介「……んあ?…ん、どうしたんだ黒猫」

黒猫「……やっぱり先輩は妹モノじゃないとダメなのかしら。さっきからとても眠そうなのだけれど」

京介「い、いや違うんだ。黒猫のゲームが退屈だとかそんなんじゃなくてだな……」
というか妹モノじゃないとってなんだ。あれは俺の趣味でやってんじゃないって何度言えば……

京介「実は昨日の夜…

黒猫「大方想像はつくわ。どうせギンギンにしながらエロゲーをやっていたのでしょう?妹モノの」

ギンギンって眼のことですよね!?
しかもまた妹妹言いやがってこいつ。そうだったけどさあ!あれは桐乃が……もういいやめんどくせえ

京介「ま、そんなところだな。ふわぁ……」

黒猫「……男が『ふわぁ』なんて言っても可愛くないわよ先輩。少し寝た方がいいんじゃない?」

別に可愛さアピールしたわけじゃねぇよ!
京介「じゃあ少し寝させてもらうかな。……すまねえな、俺のほうから『やらせて』って言ったのに」

黒猫「突然セクハラ発言するのはやめてくれないかしら。じゃあ私は机で作業させてもらうわ。さっさとどいて頂戴」

もうなんなんだよ!!泣き寝入りになっちゃうよ?グス……
京介「……30分たったら起こしてくれ。出来れば馬乗り顔ビンタじゃないコースで」

黒猫「……あなたは私をなんだと思っているの……。起こすのは構わないわ。デバックも進まないし」

京介「ああ頼む。おやすみ瑠璃………」zZZ

黒猫「!!…………………おやすみなさい………きょ、京介…」
499 :『失態』2 [sage]:2011/01/09(日) 19:51:17.73 ID:p4oLMkhDO
――黒猫視点――

聞こえたかしら?…聞こえてないわね。眠りにつくのが早すぎるわ先輩……


私が告白して先輩が頷いて……私たちは付き合うことになった。……のだけれど。
私は今までの関係を壊さずに桐乃に伝える自信を持てなかった。
それは先輩も同じで、その件について何度か話あったけど答えは出そうになかったわ。
もっとも先輩は『関係が壊れる理由』をよく理解していない――というか間違った理解をしていたんでしょうけど。

動いたのはまた私からだった。
――関係を隠したまま付き合っていてもいずれボロが出るから、落ち着いて話せるような状況になるまで『以前』の私たちに戻る――そう提案したの。

……ふふふ、私も馬鹿女だったみたいね。
だってこれじゃ先輩をキープしてるのと同じじゃない。
でも、馬鹿女でもいい。それでも先輩と繋がっていたい。そう思っているわ。
……だ、だって、すす、好きなんだもの!!これが、こ、こ、ここここ恋ってやつなのね!!///


黒猫「……ハッ!わ、わたしはなにを考えているの……///」

黒猫「……私も眠くなってきたわ……そう、きっと眠気のせい…………先輩………」zZZ
500 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/09(日) 19:52:51.72 ID:p4oLMkhDO



黒猫「………ん……」

黒猫「……私も眠ってしまったのね……って!?」

目の前に先輩の横顔があった。
どうやら床に膝をついてベッドにしなだれかかる格好で寝ていたらしい。

黒猫「まったく、心臓に悪いわね……///」

黒猫「だらしのない寝顔……。……私のこと、本当はどう想っているのかしら………」

『以前』に戻ろうと、そう言い出したのは私のほう。
でも、もう少し気にかける素振りがあってもいいんじゃない……?
矛盾してるのはわかってる。……わかっているのだけど…………。

京介「……瑠璃………」

黒猫「!?!?………せ、先輩……?」



京介「…………………………スゥ……」


ね、寝言だったようね……。
……私をこんなに驚かせて。どうしてやろうかしらこの雄は。
で、でも……寝言で、それも人間としての名前で、なんて…………ふふふ
501 :>>500は『失態』3で。これは『失態』4 [sage saga]:2011/01/09(日) 19:54:48.04 ID:p4oLMkhDO


京介「……ん…………ん!?はうあっ!?!?」ガバッ

黒猫「!?……おはよう先輩。奇声を上げてとび起きるのはやめてほしいわね」

京介「んあ!?あ、る……く、黒猫、おおおはようハハハ」タラリ

黒猫「……人の顔を見て驚くなんて失礼な雄ね……。」

京介「え、あ、いや、そそそそういうわけじゃなくてですね黒ねくっ、黒猫さんアハハ」タラタラリ

黒猫「かむような名前じゃないでしょう……。……起きてから挙動不審すぎるわよ?どうかしたの?」

京介「べべべ別にどうもしてないぞ?そ、そうだ!黒猫、喉、喉渇いたよな!?今お茶持ってくるからな!!ここで待っててくれ!」ガチャ

――再び京介視点――

ヤバイヤバイこれはヤバイ俺のアホバカマヌケ!!!
昨日もその前もエロゲーやるだけやってそのまま寝たからか!?にしても俺って……


ワタクシ高坂京介は、女の子が同じ部屋にいる状況で、…………夢精してしまいました…………。

これはなんという失態……
そういえば黒猫の夢を見てたような……いや!!違う!黒猫の夢なんて見てなかった!!!絶対だ!!絶対だぞ?
何にしてもこんなのバレたら変態どころの騒ぎじゃねえ。
まずは臭いに気づかれる前に脱出だ!!


廊下の電気もつけずに洗面所に直行。
洗面所の電気をつけてズボン、パンツを脱ぎ蛇口をひねって水の中にパンツを持った手を突っ込む。

ふぅ……少し落ち着いてきた。
部屋を出てからパンツ洗うまで競争選手権があったらいいとこいくんじゃないか。
ん?落ち着いてるよな俺。
とにかくさっさと洗ってお茶持ってかないと怪しまれ……最初にお茶も準備してたじゃん俺……ハァ……
502 :『失態』5 [sage saga]:2011/01/09(日) 19:57:56.32 ID:p4oLMkhDO
部屋のはぬるくなってるだろうし冷たいお茶持ってけば大丈夫かな……

―――――ガチャ


え!?桐乃帰ってきた!?
まだそんな時間じゃ……って暗かったじゃん廊下!!電気つけたじゃん洗面所!!!
俺どんだけ寝てたの?つーかなんで黒猫は起こしてくれなかったの??
いやそんなこと考えてる場合じゃねえな。
このままやり過ごす……いや無理だ。家に入ったときに洗面所の光が漏れてたのは見えたはずだ。
怪しんでまずはここに来るに決まってる。
どうするどうする

桐乃「は?これ黒いのの靴じゃん。あいつ来てんの?洗面所も電気ついてたっぽいしなんなの?」

ヤバいもう時間がない。
とにかくズボンにリセッシュしてノーパンで履いたけどこのパンツは……。
くそっ、絞ってポケットに押し混めばなんとかなるか?いやなってくれ!!


カチャッ

京介「お、おかえり桐乃」

桐乃「あんたそんなとこから出てきてなにやってたの?つーか黒猫来るなんて私聞いてないんだけど?しかも……」

くっ、わかってはいたがやはりご機嫌斜めか桐乃。
黒猫のことは正直に言うとしてパンツウォッシュのことはどうごまかそうか……

桐乃「ちょっと聞いてんのアンタ……って……ちょ……」
503 :『失態』6 [sage saga]:2011/01/09(日) 19:58:53.84 ID:p4oLMkhDO

ん?どうした我が妹よ。言葉が止まってるぞ?お前らしくないなぁはっはっは。
こっちは言い訳考えてんだから黙られるより喋り続けられたほうが間が持つからありがたいんだが。
……ハッ!まさかそういう攻撃!?こいついつの間に高度な攻めテクを……
ってどこ見てるんですか桐乃さん?


俺の股関?KOKAN??


うわぁぁぁぁぁああ私のお股がすっごく濡れてるのぉぉぉぉぉおお!!!
ってエロゲ風にやってる場合じゃねえ!!!
パンツ、ポケットに入れだけじゃ膨らみでバレると思って握りながら押し込みすぎた!!!
生乾きだったパンツが押し込み過ぎて股間の位置で涙を流しちまった……!!
焦ってたからずっと握りっぱなしだったのも後押ししたようで、我がズボンにはしっかりした湿原地帯が現れていたぜ。

桐乃「……えっと、その………なんか……ごめんね?」

……そんな目をしないでくれマイシスター…………。
この後誤解をとくは大変だぁ……ハハ……。


……お前の兄貴がこんなにお漏らしするわけがない、ってね。




桐乃「量の問題じゃないんですケド……」

京介「決め台詞言いたかっただけだよ馬鹿ぁぁぁぁぁぁ!!」




おわり
504 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:02:14.24 ID:p4oLMkhDO
誤字
×パンツ、ポケットに入れだけじゃ
○パンツ、ポケットに入れただけじゃ


以上です
黒猫最後空気になっちゃった……
505 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:07:19.13 ID:G8xHFbx6o

これ題名が『失態』ってことでおkですか?
506 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:07:30.72 ID:PviyugoSo
>>504
507 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:12:00.26 ID:oJpZFoeEo
そっから先の修羅場も書くんだ!
508 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:12:55.10 ID:p4oLMkhDO
>>505
そういうつもりでした
509 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 20:25:23.41 ID:p4oLMkhDO
>>503
また誤字
最後のほうで

×誤解をとくは
○誤解をとくのは

いくら気をつけても誤字ってのは出てしまうのね…
510 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/09(日) 20:35:34.76 ID:tjhR52vm0
おつ
しかし全文携帯で打ったのか?大変だったろうに
511 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/09(日) 20:36:19.25 ID:fOvVNZN/o
おっつ

この調子でブリジット√も書いてみないか?
512 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 21:17:17.89 ID:1+/j6U4Go
初SSなんて誤字確認で読みなおして恥ずかしくなってあばばばば(ry→消す
ってなるんだからもう勢いで投稿して後で訂正すればいいやのノリでいいと思う

だからもっと書く人増えて
513 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 21:21:26.41 ID:iqr7xRVAO
おつんつん
大丈夫もしもしでも根気さえあれば長編だって書ける
514 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 21:56:05.54 ID:PQ8C2xRDO

面白かったからこれからも頑張ってほしい
515 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 22:49:45.39 ID:UJzy1AXlo

携帯だと……?凄いだろおい
516 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 23:20:44.00 ID:j2zmn2FPo
黒猫分が欲しいよぉ
517 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/09(日) 23:30:52.00 ID:AkZboO+y0
>>460 いつも読ませてもらってます。
    やっぱ、あやせって可愛いいよね。
    コンスタントに話が書けるって、とっても羨ましいよ。
    ……ちなみに黒猫派なので黒猫もお願いします。

>>503 いや面白い。
    初めて書いてそれだけ書ければ充分じゃない?
    俺なんて初めて書いたものなんて、恥ずかしくてもう読み返せない……

佳乃ですこんばんわ

ところで、トリップのテストしていい? 黒猫さんに貰ってきた。
初めてなんで……よく分からないんだ。 日付が変わる頃、ブツ持ってまた来ます。
518 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 23:39:16.32 ID:UJzy1AXlo
バッチリだぜ
519 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 23:58:52.69 ID:p4oLMkhDO
>>503ですが感想と乙ありがとうございます
文章を書くのは大変だと思ったけど携帯で書くこと自体はそんなに苦痛には思わなかったです
パソコンで書いたら世界がchangeして戻れないかもしれませんが

一行の横の長さが携帯だと把握しずらくて文字数で予測して書いたんですが見え方は変じゃなかったですかね。
ネタ思いついたときにパッと書きためれるので暫くは携帯からですが多分また書きます


では全裸でSS待機
520 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:02:58.42 ID:AkZboO+y0
佳乃ですこんばんわ

トリップ付けてみました。15レス分……完結までいっきに投下します。

題名『ピクニック』    でいいかな? すんません……
521 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:04:00.89 ID:AkZboO+y0
10月といえば、行楽シーズンだよな。猫も杓子もやれ旅行だの、紅葉狩りだのといっては騒ぎやがって。

――――俺は、旅行にも紅葉狩りにも縁の無い悲しき受験生だよ。特に今年の夏は、桐乃に散々振り回されて
……妹もののエロゲーを強制的にやらされたり、色々と訳あって夏コミに連れて行ったり。

「京介ぇ――、開けるわよ〜」
「……お袋、いつも開けてから言うなよ。ノックしてから開けてくれって、頼んでんじゃねーか」

俺の部屋には鍵が掛からない。中学生の妹、桐乃の部屋には鍵が掛かるっていうのに。

「ごっめ〜ん。今度から気を付けるわよ〜」

『今度から気を付けるわよ〜』は、お袋の常套句だ。気を付けたためしがねーじゃねーか。

「お袋、あんたワザとやってんじゃねーか? 大体いつもい……」
「それより、京介〜……来週の土日暇でしょ? みんなでハイキング行く事になったから。あんた荷物持ちね」
「ぶふぉっ!!」

妹の桐乃といい、お袋といい、なんで家の女連中は……俺の予定も聞かないで勝手に物事を決めるかね。
だが悲しいかな、コイツ等が一度決まったって言う事を、俺が引っくり返せたためしはいまだ嘗て一度も無い。

「まあ、お袋がそういうなら決定事項なんだろう。でもみんなって? 親父……休み取れんの?」
「お父さんは働かせとけばいいのよ。わたしと、桐乃と、あやせちゃん……あと、荷物持ちのあんたね」

お袋と桐乃はともかく、あやせとハイキングってのはいいイベントだな。あやせとは最近、旨くいってるから、
このあたりであやせイベントを見事クリアして、一気にあやせの俺に対する高感度をだな……あれ?

「……そういや……お袋、いま土日って言ったよな? 泊まり?」
「そうよ、もう宿も予約したしね。まあ、小さな民宿だけど、今年から一応温泉もあるって事だし……」

それは一昨年の秋にお隣の奥さん連中と、小グループ旅行の際に一泊した民宿らしい。

「でもハイキングと言っても、そこそこの山道だから……それなりの準備はして置いて頂戴ね」
「10月と言ったって、山じゃ冷え込むだろうしな。俺、防寒着は最近新しいの買ったから平気だよ」


――――土曜日午前9時、俺達は東京都西多摩郡奥多摩町の奥多摩駅に到着した。

「なあ、お袋、お袋も桐乃も教えてくれなかったけどさあ、その宿までどんくらいあんの?」
「ほんの10キロ程よ。……まあ、途中で休憩するから……そうね〜……5、6時間だったかしら」

俺は歩く前から疲れたよ。10キロ……5、6時間……歩けと、隣で桐乃が軽蔑したように言った。

「あんたってさぁ〜……ほんっと体力無いからね、ぷくく……」
「ほっとけ、お前みたいな陸上やってたヤツと一緒にすんな!」

行程10キロに亘る俺の難行苦行の旅が始まった。あやせイベント処の騒ぎじゃねーな。
522 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:04:48.09 ID:AkZboO+y0
難行苦行の旅も半分ほど消化すると、秋晴れの好天に恵まれたこともあって、歩くのにも多少は慣れてきた。
ただ、暑いんだよな〜。桐乃の格好は、ハイキングとあって流石に渋谷系ファッションではなく、ハーフパンツ
にトレーナー、その上に登山用のヤッケ。あやせはキュロットスカートにセーター、そしてウインドブレーカー
とどちらも軽装……と言っても、靴はそれぞれトレッキングシューズを履いていた。お袋は……まあ、いいか。

「ねえ、京介〜……あんたの格好、それ暑くないの? いくら山の中とはいっても奥多摩よ」
「お袋、山の天気を嘗めない方がいいぜ、……あとで後悔すっから」

とは言いながら、やっぱ暑いので防寒着は脱いで片手で持ったけどな。その下にセーター着てるし。

「おば様〜……今日はハイキングに誘って頂いて、本当にありがとうございます」
「あやせちゃん、そう言ってもらえると嬉しいわ〜。たまにはこうして女同士だけでハイキングもいいでしょ」

俺も居るんだがと言い掛けて、ああ……俺は今日は荷物持ちだったっけ! ハイハイ、頭数に入ってないのね。

「あやせちゃん、荷物重かったら遠慮せずに京介に持たせていいから、そのための京介なんだから」
「いえいえ、おば様、わたしの荷物は軽いですから全然平気です」

流石あやせだよ。桐乃なんて家を出た時からずっと俺に持たせて、自分は手ぶらなんだからよ。兄貴の俺をなん
だと思ってんだかね。……これじゃ夏コミの時と同じじゃねーか。

「ねぇ〜あんたさ〜……あやせの荷物も持ってやりたいんじゃないの。ぷくく、だってあんたは黒髪ロン……」
「ほっとけ! それ以上俺を辱めると、お前の荷物持ってやんねーぞ!」
「ふ〜ん、なにマジになってんだか……冗談に決まってんじゃん!」

先が思い遣られるとはこの事だな。まあ、景色も良いし空は何処までも澄み渡ってるし、気分転換にはいいか。

この舗装道路をもう少し行くと林道に入るって……さっきお袋が言っていた。――――それがあのような事態を
惹起するとは……その時、俺達の誰一人として全く予想もしていなかった。


――――舗装された国道を外れ、俺達は多摩川の源流である奥多摩湖へと続く林道へ……

「景色が良いですね〜おば様。東京にこんな所があるなんて、わたし知りませんでした」
「この林道から宿まではずっと落ち葉を踏みしめながらって、感じかしらね〜」

確かに景色も良いし、紅葉も綺麗だよ。でも、アスファルトに慣れた俺には歩き辛くってしょうがねえよ。

「あやせちゃんも桐乃も足元に気を付けてね」
「ありがとうございます。おば様」

あやせは確かに足元に注意しながら歩いちゃいるが、それに較べて桐乃はまあ……なんつーか流石に元陸上選手
だよな。すっげー軽やかと言うか、多少のデコボコなんて全く気にしちゃいねーで歩いてやんの。

「なあ〜、お袋〜、あとどんくらいあんの?」
「あら、もう音を上げたの? ……三分の二は超えたと思うから……そうね……この先に分れ道が見えきたら
 そこから一時間半くらいかしら。もうちょっとよ」
523 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:06:04.89 ID:AkZboO+y0
終わりの目処が見えるってのは、本当に良いもんだよ。宿に着いたら、先ず風呂だな、温泉って言ってたしな。
そういや、俺ん家が家族旅行なんてしたのはいつが最後だったけ? 妹の桐乃との関係がギクシャクしちまって
からはお袋も親父も、家族旅行なんて言い出さなくなっちまったし――俺が中学生になって以来……

「ねぇ〜……あんたさー、家が最後に家族旅行に行ったのっていつだったか覚えてる?」

桐乃も同じ事を考えてやがったのか。まあ兄妹だしな、こんなハイキングなんか来りゃそう思うかも知んねえ。
そういや……俺達兄妹はなんで仲が悪くなっちまったんだろうな? 俺が中学に入った頃からだよな?……

「まあ、あんたじゃ覚えてないか? バカだしぃ」

桐乃が今さらっと、何か俺の悪口を言った様だが聞き逃しちまった。まあ、いつもの事だから気にしねえがな。
別に考え事をしていたってのもあるが、いま通り過ぎた林の奥に何かあったんだよね。薄緑色っつーか、四角
っぽい何かが……少しだけ丘になったその先の向こうに……頭だけ見えたんだ。見覚えがあんだけど……

「ほらほら、京介! あそこ見て! 見えてきたわよ。分かれ道」
「じゃあ、お袋……あと一時間半ってところか?」

――――分かれ道まで来るとお袋は何故か立ち止まってしまった。

「……………………どっちだったかしら……?」
「おいおい、待ってくれよ。三差路だぜ……覚えてないのかよ。」
「えーと……ちょっと待ってね……今思い出すから。…………ああ、こっちよこっち」

勘弁して欲しいもんだ。そう、なにを隠そうお袋は極度の方向音痴である。自慢するわけじゃないがな。

「京介〜……お母さんを信用しなさい。この道で間違いないから……うん、思い出したわ」
「お母さんの方向音痴は昔っからだもんね〜。アハハハハ」

お袋の記憶を信じて三差路を右手へ進む、林道の中だと何処まで歩いて行っても同じ様な景色に見えちまって、
俺は少しいやな不安を覚えた。だがそんな不安をよそに桐乃がお袋に話し掛ける。

「ねえ、お母さん? 二年前に来た時もやっぱこんな感じ?」
「そうねぇ〜……その時はお隣の奥さんが道案内だったけど……まあ、こんな感じね」

そういう他人まかせが一番アブねーんだよ。俺も詳しくはねーが、こういう林道ってのは始終新しく造られたり
廃道になったりするんだと沙織が言っていた。沙織っていうのは……桐乃のオタ友で、俺にとっても大切な友人
の一人だ。

『京介氏、……木と木を擦り合わせて、火を点ける方法を教えてしんぜましょう。いつかは役立ちますぞ!』

ざけんな! 今時そんな方法で火を点ける必要が何処にあるんだよ。沙織のオタク趣味は多岐に渡る。アニメを
始め、ゲームにプラモに……サバゲー、……要はサバイバルゲームの中での野戦訓練中に身に付けたそうだ。

『京介氏、……万が一、通信手段が断たれた時にはですな……』

524 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:06:59.43 ID:AkZboO+y0
沙織は俺達と会う時はいつもぐるぐる眼鏡を掛けちゃいるが、それを取ると素顔はすげー美人なんだ。
あいつは、恥ずかしがり屋で――俺が何となく沙織のことを思い浮かべてニヤニヤしながら歩いていると……

「あっ! あやせ! 大丈夫!?」

桐乃が驚いて声を上げた。あやせは桐乃の身体にしがみ付く様な格好になったままバランスを崩した。二人の
後ろを歩いていた俺も、沙織のことを思い浮かべていたために、何があったのか状況が分からなかった。

「うっ、……きっ、桐乃ー……あっ、足首を……捻っちゃったみたいなの……」
「あ、あやせっ! ……と、兎に角ここに座って……」

あやせは、道の轍に足を取られて足首を捻ったようだ。桐乃が抱きかかえる様にして、ゆっくりとあやせを地面
に座らせた。両手で右足を引き寄せ抱え込む様にして、足首を押さえる。あやせの顔が痛みに歪む。

「あやせちゃん! 大丈夫!?」
「ご、ごめんなさい。おば様……そこで足を取られちゃって……っうーつぅ」

お袋が自分のリュックを肩から下ろし、ガサゴソと慌ててリュックの中から救急セットを取り出した。今回は、
ハイキングということもあり、念のため簡単な救急セットを持って来ていた。

「あやせ、ちょっと診せて!!」

手早くあやせのトレッキングシューズの編上げ状の靴紐を解き、靴を脱がせた。

「うーん……やっぱ、少し腫れてきたね。……お母さん! シップ薬ある!? 兎に角……冷やすヤツ!!」
「ちょ、ちょっと待って、……桐乃……えーと、冷えピタクールで大丈夫?」
「うん、それでもいい! …………あやせ、ちょっと我慢してね」

桐乃の余りにも手際の良い応急処置に、俺はただ唖然とするばかりだった。『流石、元陸上部だな』などと
揶揄するのが憚れるほど、桐乃の表情は真剣そのものだった。桐乃があやせに優しく声を掛ける。

「あやせ……少し捻っただけで、捻挫ほど酷くは無いと思う。……でも、しばらくするともう少し腫れて、
 痛みが増すから、このまま動かさない方がいいよ」
「……うん、分かった。……ありがとう、桐乃」

怪我による痛みなのか……親友の掛値なしの優しさに触れたからなのか、あやせは少し涙目になっていた。

「兎に角、あやせちゃんをこれ以上歩かせる訳にはいかないわね……」

桐乃があやせを手当する様子を見ていたお袋がそう言うと、桐乃が俺を見て凄い形相で睨み付けてきた。

「あんた、どうにかしなさいよ! こんな時のためにあんたがいるんでしょ!」

そう言われてもな桐乃? 何とかして遣りてーけど……俺にどうしろと……

「そうだ、お袋……宿に連絡して車で迎えに来て貰えないかな? ここは林道だから車でも走れるし……」
525 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:07:42.14 ID:AkZboO+y0
お袋は元々、携帯を持って無いから、桐乃が自分の携帯をヤッケのポケットから取出し……

「あぁ――――、圏外だ!! なんでauだめなのよー!! もうー信じらんない!!」
「桐乃ー……わたしのdocomoだけど、やっぱり圏外……」

あやせも自分の携帯を確認する。俺も慌てて防寒着のポケットに入れていた携帯を取出し……

「なぁ、桐乃……俺の携帯、ソフ……」

「「「 却下!!! 」」」

なっ、なんで携帯持ってねーお袋まで言うんだよ。だが、携帯が通じない以上、あやせを除く俺達三人のうち、
誰か宿まで行って車を出して貰わなきゃいけねぇ。いや……超方向音痴のお袋を一人で行かすのは危険すぎる。
となるとだ……俺か桐乃のどちらかがお袋に付いて行きゃーいいんだな。

「京介、あんたがあやせちゃんに付き添ってあげて。それから桐乃はお母さんと一緒に宿まで来て頂戴」
「お、お母さん! なんでコイツがあやせに付いてなきゃいけないのよ! あやせにはあたしが……」

お袋は自分が方向音痴なのを良く認識している。俺もお袋には、俺か桐乃のどちらかが付いて行かなきゃとは
思っちゃいたが……桐乃が言うのももっともだ。何故、俺があやせに?

「お母〜さん! だってあやせは歩けないんだよ……そんなあやせの傍にコイツを置いてっ……」
「聞きなさいっ!! 桐乃!!」

お袋がこんな剣幕で怒るのなんて、滅多にねぇよな。いつだったか、桐乃が御鏡を彼氏だって偽って家に連れて
来たんで、俺と桐乃の間でひと悶着があった時以来じゃねえか?

「いい? 桐乃、お母さんの話をよく聞いて。……お母さんはね、桐乃が残る方が危ないと思うの。だって、
 あなた達はまだ中学生なんだもの。それも女の子二人だけを、こんな寂しい林道に残すなんてできないの」
「でっ、でも! ……お母さん!」

桐乃もお袋の言いたい事は十分に分かるのだろう。確かにこんな寂しい林道に女子中学生だけで……???
そういや、ずっと思ってたんだが、この林道……寂しすぎないか?
大体、林道なのにさっきから車は愚か人っ子ひとり通りゃしねーし、沙織から以前聞いたことのある廃道って、
まさにこういう道を言うんじゃ……

「なぁ、お袋が二年前にご近所の奥さん連中と来たって時も、こんな寂しい感じだったのか?」
「そんな事あるわけ無いじゃない。あの時は紅葉狩りシーズンだったのよ、もっとたくさん人がいたわよ」
「じゃあ聞くが、俺達はここに何しに来たんだっけ? 今お袋が言った紅葉狩りじゃなかったけ?」

お袋はしまったという顔をして、あさっての方を見ている。眼が泳いでるじゃねーか!

「お、お母さん! お母ーさんが道、間違ったんだね!」
「桐乃、何を言い出すの? お母さん……方角は間違ってないわよ」

こういうのを、イケシャアシャアと言うんだろうな。お宿は駅から見て西の方角にありますって言われてさ、
こんな山と林しかないところで……誰が辿り着くってんだよ。
526 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:10:07.27 ID:AkZboO+y0
「京介、京介もお母さんが道を間違えたと思ってるんでしょ? 前に来た時はお隣の奥さんに道案内されて
 来たんだもの、お母さんを責めるのはお門違いと言うものよ。……でも確かにこういう道だったのよ〜」

お袋のヤツ……開き直りやがった。

「おい、桐乃……お袋が道を間違えたのに違いねぇと思う。でも今更いってもしゃあねぇよ。こうなったら、
 お袋の言う通りお前がお袋に付いてってくれ、お前なら先に走ってって宿を探すことも出来るだろうからよ」

桐乃はまだ言い足りない様な顔をしていたが、西の空を見て諦めたらしい。日が沈み始めていたからだ。

「じゃ、じゃあ! あんた! ま、万が一あやせに変な事したら、ただじゃ置かないからね!!」
「そんな事、言われなくったって何もしやしねぇよ。それよりも、桐乃、お前のリュックを持ってってくれ」

あやせはと見ると、……お袋と桐乃の親子喧嘩の原因がまるで自分の所為だとも言う様に、もう涙目だった。
すったもんだの末、お袋と桐乃はそのまま道を進み、俺とあやせはその場で迎えを待つ事になった。

「3時か……、まずいな」

俺は携帯の時計を確認して呟いた。せめて宿への方角が正しくて、本来の林道と乖離していなかったとしても、
往きに一時間半、いや二時間……その後、宿の車で迎えに来てくれたとして……5時過ぎちまうな。

「お、お兄さん? 何を考えているんですか? ……何か心配なことがあるんですか?」

あやせが不安になるのも無理はねぇよな。お袋たちは行っちまったし自分は歩けねぇ、それでこんな……
人っ子ひとり通らない様な林道に俺と二人きりにされりゃ……そりゃ不安にもなるわな。

「あやせ、心配すんな。お袋たちが宿に着いたら、直ぐに車で迎えに来てくれるだろうしな……それよりも、
 足の具合はどうだ? ……救急セットは置いてって貰ったから……冷えピタクール替えるか?」
「まだ大丈夫です。……それよりもお兄さん、ごめんなさい。……わたしが怪我なんかしたばっかりに」
「そんな事で謝んなって。……誰も怪我をしたくてするヤツなんかいねぇよ」

あやせって子は人一倍責任感の強い子だ。知り合ってまだ、一年ちょっとの俺でもあやせの性格はそこそこ
分かっているつもりだ。それよりも、今はあやせの足の痛みを紛らわせるためにも、少しからかってやるか。

「なあ、あやせ、……もしこのままお袋達が戻って来なかったらどうする?」
「お、お兄さんは何を考えているんですか! もし如何わしい事を考えているなら……ぶち殺しますよ!!」

あやせは顔を真っ赤にして怒った。……やっと、いつものあやせらしい言葉が出てきたよ。だが、まだまだ。

「そういうけどな、……俺がお前にぶち殺されて、おれの死体がここに転がってても……お前は動けないん
 だから、犯人はあやせ以外に考えられねー訳だぜ」

そこまで言われて、あやせはやっと自分がからかわれている事に気付いたらしい。俺を上目遣いでキュッ! と
睨み、口を窄めて言った。

「お兄さん、わたしの事からかったんですね! もう、ぶち殺し……ブツブツブツ」
527 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:10:52.51 ID:AkZboO+y0
やっとあやせに、いつもの笑顔が戻ってきた。……あやせ、お前はそうやって笑顔でいる方が似合っているよ。
俺達はそれから暫く、学校の事や友達の事など他愛も無い世間話をしていた。

お袋と桐乃がここを発って、すでに一時間半が経過していた。たとえ二人が宿へ直接辿り着かなかったとしても
奥多摩湖の外周をぐるっと囲んでいる国道へ出られれば、車も走っているだろうし携帯も繋がるだろう。

「お、お兄さん……あれ何でしょうか?」

あやせが俺の背後、それもかなり遠くを見る眼でボソッと呟いた。俺は立ち上がってあやせが見ていた方角へ
眼をやった。山の天気は変わりやすいとは良く言ったもんだ。おれは、あやせに言った。

「――――――霧だ」

お袋が言っていた宿の方角には、薄っすらとした霧が懸かっていた。それよりも問題は俺達が歩いて来た方角に
かなり濃い霧が懸かり始めていた事だった。風はほぼ無風状態。これじゃあ、霧が晴れるには時間が掛かる。
下手をすりゃ霧に囲まれて、それこそ身動きが取れなくなっちまう。――――考えるんだ俺。

「お兄さん、何だか……霧が濃くなってきてるように思うんですが?」
「……あやせ、いいか聞いてくれ。これから俺は来た道を少し戻る」
「お、お兄さん……どこへ行くつもりですか!?」

あやせが不安になるのは当然の事だろう。だが、俺だって確信があるわけじゃなかった……さっき来るとき見た
あれは、俺の遠い記憶の片隅にあるものと重なる様な気がしてしょうがなかった。

「あやせ、直ぐ戻る。そうだな……十分、いや二十分待っててくれ」
「ほ、本当に二十分待っていれば、お兄さん……戻って来てくれるんですね?」
「ああ、約束する。あやせ、お前をこんな所に……置き去りにするわけがねぇだろ。……必ず戻る」

あやせは涙目になって、今にも泣きそうだった。俺はあやせの頭にポンと手のひらを載せ、あやせに約束した。

「あやせ…………俺を信じろ」

あやせは必死で泣きそうになるのを堪えて、おれの瞳を真っ直ぐに見つめ頷いた。

「お兄さん……わたし待っていますから! 必ず戻って来て下さい」

後ろ髪惹かれるとは、こういう事を言うのかもしれねぇな。怪我をしていて歩けねぇわずか十五歳の女の子を、
車も人も通らねぇ様な林道に置き去りに出来る男が何処にいるよ。それも、もうすぐ日が暮れようとしていて、
おまけに霧まで発生してるってのによ。――――だが、あやせのためにも遣れる事はやってやりてぇ。


――――来る途中に通って来たあの三差路まで俺は全力で駆け出した。来る時にはお袋達の後を付いて行きゃ
いいぐらいの感覚で歩いていたから気が付かなかったが、よく見りゃ幾筋かの脇道がはしってやがる。下手に
そんな道に入ったら、あやせの元へ戻れなくなる。

森や林の中で道に迷わない方法は……っと――沙織!お前に感謝するぜ、サバゲーの講義が役立つとはな。
528 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:11:38.47 ID:AkZboO+y0
俺は多少暗くなろうとも分かるような目印を、林道の所々に付けながらあの場所へ急いだ。三差路を戻ること
数百メートル……林の奥の少しだけ丘になった、その先の向こうに見えたあの薄緑色の四角い……

息が切れそうになるのも構わず、俺は林の奥へ分け入りその丘を登り――『よしゃ! やっぱそうだ!』
それを確認すると、踵を返しあやせの元へ駆け戻った。と、言いたいところだが、日頃の運動不足の所為で体力
が続かず、あやせの元へ戻る頃には殆ど歩いているのと変わらなかった。

あやせは待っていた。まあ正直、動きたくても動けねぇんだけどな。膝を抱え身体を丸め怯えているのが……
遠目からでも分かったよ。

「あ! おっ、お兄さん!! …………っうう……うぇっうっ」

泣きじゃくって、言葉にならなかったよ。――――すまなかったな、あやせ。

「……も、もう! ほ、本当に……置き去りに……されたのかと……っうう……うぇっうっ」

やっとの思いでそこまであやせは言った後、また泣いてしまった。――――許せあやせ! もうこうするしか、
俺はあやせの前に両膝を突くと……あやせを力いっぱい抱き締めた。

「お、お兄さん……ぜっ、絶対に…………ぶ、ぶち殺しますぅ……っうう」

俺にしがみ付いて、また泣きじゃくるあやせ。そりゃ怖いよな……完全に日は落ちてるし、霧は更に濃くなって
きたしな。だがな……俺がお前を置き去りになんて、するわけねぇだろ。

「落ち着け、あやせ……いいかよく聞いてくれ。ここから少し戻った所に、小さな神社の御社がある」
「……お兄さん、おやしろ? ……ってなんですか?」
「あやせは知らねぇかな? 御社ってのは……うーん、要は神様を祭ってある小さな建物みたいなもんなんだ」
「その御社が……なんなんでしょう?」

神社の御社を知らないあやせに、それを説明するは一苦労だった。まあそういう建物があるから、こんな所に
いつまでもいたってしょうがねぇし、このままじゃ風邪を引いちまうって事を説明して納得してもらった。

「分かりました。お兄さん……でも桐乃達が迎えに来て、わたし達が居なかったら心配するんじゃ……」
「多分この霧じゃ、車は走れねぇと思うけどな……確かにあやせの言う事にも一理ある――よし、俺に任せろ」

俺達がこの場を離れ、入れ違いに桐乃達がここへ来たら余計に問題が大きくなっちまう。

「お兄さん? ……どうするんですか? 携帯は通じないんですよ?」
「あやせ、なんか書くもんねぇかな……色が付けられりゃ何でもいい――――化粧道具持ってるか?」

ピクニックへ行くのに、わざわざ筆記用具なんて持って行くヤツなんかいねえよな。

「……口紅でもいいですか?」
「上等だ。使えなくなっちまうが……いいか?」

あやせに了承を得て、俺は手持ちの白いタオルに口紅で文字を書いた。
529 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:12:22.34 ID:AkZboO+y0
 ――コノサキ ノ ジンジャ ノ ヤシロニ イル キョウスケ アヤセ――

そのタオルを林道の真ん中に広げ、風で飛ばねぇように四隅に石を置いた。

「よし、こんなもんだろ。……あやせ、俺の背中に乗れ」

「えっ! で、でも……お兄さん」

俺が背中に乗れと言うとあやせは躊躇していたが、今は四の五の言っている場合じゃなかった。これ以上霧が
濃くなったらまともに歩けなくなっちまう。それを説明するとあやせは、遠慮がちに俺に負んぶされた。
――さて、また戻るか。

往きに付けた目印を頼りに、あやせを負んぶしながら林道をゆっくり進んだ。こんな所で転んだりしたら、
足首を怪我しているあやせを更に苦しめる事になっちまう。

「お兄さん……大丈夫ですか? わたし、重くないですか?」

「大丈夫だ、軽いもんだ……」

だけどな、お前の胸がさっきから俺の背中に当たってるのは、……俺にとっちゃ大丈夫じゃねぇけどな。

「お兄さん、本当にごめんなさい……」

本来なら、あやせを負んぶしているこの状況――――俺の妄想モードは最大出力になるはず何だが、俺の胸には
何故か暖かく、そして懐かしい気持ちで満ちていた。…………遠い昔、桐乃をこうして背負ったっけ……

「着いたぞ……あやせ」

「ここがお兄さんの言っていた……御社? ですか?」

賽銭箱の脇を通って階段を5段程上がり、格子が嵌め込まれた扉を開け、あやせを背負ったまま中に入った。

「おっ、おっ、お兄さん! わたしをこんな所へ連れ込んで……な、何を考えているんですか!」

俺の背中で大暴れするあやせ。頭を張り倒されながら今の状況を説明する俺……。

「何を考えてるかって……お前とここで、一夜を過ごそうとだな……」
「変態! 変態! 変態! そういうのは……もっとわたしが大人になって……ブツブツブツ……」

あやせがえらい剣幕で俺の頭をボカスカ殴りながら喋るもんだから、『変態!』以外聞き取れなかったが……
なんとか今の状況を説明する俺。

「よく聞いてくれあやせ、あのままじゃ俺達は凍え死んじまう。山ん中や湖の近くってのは、あやせが思ってる
 より夜は冷えるんだよ。ここならさっきの場所よりかは幾分ましなんだ」

俺の必死の説得に、ようやく俺を殴るのを止め……
530 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:13:07.71 ID:AkZboO+y0
「お兄さんの説明はわかりました。……で、でも、少しでも変な真似をしたら通報しますから!」

通報できねぇからこんなんなってるんじゃねぇかとは……流石に言えず、俺はあやせを壁際に座らせた。

「お兄さんは、そっちの壁際に座って下さい。……絶対にそこから動かないで下さいね!」
「あいよ、あやせ……」

あやせはそう言うけどさぁ……タタミ2畳分もねぇスペースで、こっちの壁もそっちも壁もないと思うよ。

「お兄さん、ちよっとでも動いたら……通報しますから」

そう言ってから、あやせは両膝を抱えて俯き溜息を吐いた。キュロットスカートから覗く、あやせの白い太股に
眼が行きそうになるのを必死に堪え、俺はあやせの頭の遥か上の方を見つめていた。――時間だけが経過する。

「…………さん、…………下さい」

俺は歩き疲れていた事もあって、あやせが何を言ったのか聞き逃した。

「悪いあやせ、よく聞こえなかった。……もう一度言ってくれ」

あやせが躊躇いがちに、口を開く。

「……お兄さん、……抱いて下さい」
「ぶっふぉっ!! ……あ、あやせ? ……い、いまなんつった!?」
「わたしを抱いて下さいと……言ったんですぅ!」

絶ってーにあり得ねーあやせの言葉に、俺の脳ミソはパニックを起こし掛けている。俺が驚愕の眼であやせを
見つめていると、――――あやせは上目遣いで口を尖らせながら、ボソボソと言い訳を始めた。

「い、以前テレビで視た事があるんです……あの……その…………わ、わたし、寒いんです!!」

納得。確かにドラマなんかではありがちな設定だよな――――雪山なんかで遭難して、寒さを凌ぐ為に男女が肌
を寄せ逢うってのが。俺がそんな妄想をしている事を察知したのか、あやせは顔を真っ赤にして怒り始めた。

「け、け、穢らわしい! お兄さん! 何を考えているんですか!」
「お、お前が……抱いてくれって、い、いま言ったんじゃねーか!」
「た、確かにわたしそう言いましたけど……お、お兄さんが考えている様ないやらしい意味で言ったんじゃ
 ありませんから!!」

確かに俺は、ちょっとエッチな事を考えちまった事は正直に認めるよ。でもよ、大して変わんねーと思わね?
大体、この状況で男がだよ、女の子から『抱いて下さい』って言われて、他に何を想像すんだよ。

「…………で、あやせが俺の方に来んのか?」
「お、お兄さんが……こ、こっちに来て下さい」

俺は――――『エッチな事なんて、全っ然考えていませんよ〜〜〜』って顔を必死に作りながら立ち上がった。
531 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:13:52.98 ID:AkZboO+y0
「あいよ、あやせ」

真っ暗って程でもないが、電灯も無いんで足元を確かめる様に俺はあやせに近づき、横にそっと腰を下ろした。

「で、俺はどーすりゃいいんだ?」
「そ、それを女のわたしに言わせるんですか!? ……へ、へ、変態!!」
「お、お前なー……その言い方はねーだろー……まあいい、じゃあ……これでどうだ?」

俺は、あやせの肩を抱き寄せる様に後ろから左腕を廻した。あやせの肩がキュッ!と締まり、小刻みに震えて
いるのが伝わってきた。

「あやせ、……寒くてずっと我慢してたんだろ? ……少しはマシになったか?」
「………………」

あやせは、自分の両膝を抱え込み身体を丸めた。顔は更に赤くなり――――だが、身体の震えは止まらない。

「お、お兄さん…………まだ寒いです」
「……寒いって言われてもなぁ……」

俺にこれ以上どーしろって言うの? この御社の壁を引っぺがして焚き火でもしろと?

「て、テレビでやっていた様にして下さい……」
「あやせ、テレビでやってた様にと言われてもなぁ。……すまん、俺は多分そのテレビを視ていない」

そう言ってやるとあやせは俺からいったん身体を離して、ウインドブレーカーを脱ぎ出した。

「…………お兄さんも脱いで下さい!」
「あ、あやせ!? お、お前は何を言い出すんだ!?」

俺の言葉に一瞬、???と言う顔をしたかと思ったら……顔を耳まで真っ赤にして怒り始めた。

「へ、へ、変態!変態!変態! …………何を勘違いしているんですか!!」
「おっ、お前が! 急に服を脱ぎ出したんじゃねーか!!」

あやせは俺を思いっきり平手打ちした後、説明を始めた。――――俺の右頬が熱い……

「よく聞いて下さいよ! お兄さんが上着を脱いで……そ、それから……わたしを……だ、抱いて下さい。
 ……そうしたら、お兄さんの上着をわたしの上から掛けて下さい」

要するに、あやせの言いたい事はこうだ。上着を着たまま身体を寄せ合ってても寒い。だからそれらを脱いで、
出来るだけお互いを密着させてから上着を羽織った方が暖かい……

「いいですか、お兄さん! これは絶対的に信用ですからね!絶対ですよ!」
「わ、分かった……頑張ってみるよ……」

この状態でどう頑張れって言うんだよ! こんな美人で可愛い女子中学生を抱いたままで! ――――俺。
532 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:14:37.44 ID:AkZboO+y0
まあそれでも、あやせが脱いだウインドブレーカーをあやせの膝下に掛けてやり、俺はあやせを右腕で抱き止
める様にして二人の上から俺の上着を羽織った。――――確かにこれは…………暖かい。

「お兄さん! 変なところ触らないで下さい! 通報しますよ!!」
「しょうがねーだろ! こうしねーとバランスが取れねーんだよ!」

あやせが怒るのも無理は無いかもな。俺の左手はあやせの腹から廻してあやせの右の腰をしっかりと抑えてるん
だから。でもよ……本当にこうしねーとバランスが取れねーんだよ!

「お兄さん……今日のところは緊急避難だと思って我慢します」
「おお、すまんがそうしてくれ」

足の痛みが退いたのか、身体が温まってきたのか、あやせの表情が和んできた。――――あ〜……可愛過ぎる!

「どうだ、あやせ、足の痛みは……少しは良くなったか?」
「はい。だいぶ楽になりました……ただ……」

そこまで言って、あやせは何故か言い淀んだ。

「どした? 何か言いたい事があるんじゃないのか?」
「お、お兄さん……もう少しその……ギューと抱いて下さい」

任せろあやせ! と言える程……俺は女の扱いに慣れてねーよ! 俺の体温が急上昇して行くのが分かる。

「こ、この位でいいのか?」
「はい。ありがとうございます……あと、お兄さん……信じていますから」

あやせ…………お前の『信じていますから』ってのは何だ? 俺の理性を崩壊させ無いための御札?

「なあ、あやせ……。俺に抱かれ……じゃなくて……こんなんなってて、お前は平気なの?」
「……はい。 ……ぬいぐるみにでも……ダッコされていると思えば平気です」
「……了解」

足の痛みが無くなり身体も温まってきたのだろう、あやせは虚ろな目をして今にも眠りそうだった。

「あやせ……どっちみち明るくならなけりゃ動けねーんだから、今のうちに寝とけ」
「ありがとうございます。……でも、お兄さん……寝てる間に唇を奪ったりしないで下さいね」

あやせの安心しきった微笑を見ると、その言葉に突っ込みを入れる気力も消え失せた。俺はあやせに、耳元で
囁くように言った。

「安心しろ。お前のためにも頑張ってみっから……」
「……お兄さん……信じていま……」

あやせのヤツ……寝ちまったよ。この小悪魔が――いや、ラブリーマイエンジェル。
533 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:15:22.77 ID:AkZboO+y0
この状況で俺があやせに手など出した日にゃ、無事で家に帰れねーだろうな。こいつとはこの先もずっと……
今みたいな付かず離れずの関係が続くんだろうか? ……どちらかに恋人が出来たり、二人がそういう関係に
なることはあるんだろうか? ――――俺にとっては、お前も妹のひと……

――――「おい、あやせ……起きろ……」

すっかり寝ちまった。木々から小鳥の囀りが聴こえる。外はまだ薄暗いが、まだ日の出前なのか?

「……おはよう……ございます……お兄さん……」

あやせは口元を手で隠しながら小さな欠伸を一つして、『う――――ん』と言って両手をめいっぱい上に挙げ
大きく背伸びをすると――――ハッ! として、俺を突き飛ばすようにいきなり立ち上がった。

「お、お兄さん! わたしが寝ている隙に……い、如何わしい事はしなかったでしょうね!!」

不覚にも、俺はあやせの可愛い寝顔を見てる間に寝ちまった。だから、俺は平然と言ってやったよ。

「お兄さんは……あやせに、イ・カ・ガ・ワ・シ・イ事なんてこれっポッチもしてね――――よっ!!!」

俺の言っている事なんて聞いてやしねー。あやせは、セーターからキュロットスカート、はてはソックスに至る
まで丹念に調べている。服装検査が一通り終わったのか、ハア〜と大きく溜息をついて……

「はい。服装の乱れは無いようですね。安心しました」
「あいよ、あやせ」

も――――やだこの子。何が『お兄さん……信じていますから』だよ。全然信用してなかったんじゃねーか。

「じゃ、そろそろ行くか? あやせ。桐乃やお袋も心配してんだろうから」
「はい! 行きますか! お兄――さんっ!!」

あやせは、可笑しくてしょうがないと言いたげに、満面の笑みを溢しながらそう言った。

――――俺達が神社の御社を出て行く頃には、外はすっかり明るくなり、早朝の日の光に満ちていた。神社から
林道へ続く小径を再び歩き、元の林道へ戻ったあたりで、遠く朝日を浴びて小走りで駆け寄って来る小さな人影
が俺の眼に映った。

「あ――や――せ―――」

俺より一足先に、その人物をあやせが見止めた。

「桐乃――――――」

俺の妹で……いや、あやせの一番の親友の桐乃だった。桐乃の話によると、昨夜のような濃霧では地元の人間
でも外出は控えた方がいいと止められて、泣く泣く宿に留まったそうだ。

「あやせー、凄く心配したよー。もう足は痛くないの?」
「ありがとう。桐乃ー……もう大丈夫だから……ほら!」
534 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:16:03.47 ID:AkZboO+y0
そう言って、あやせはその場で少し跳んで見せた。親友に一晩中心配を掛けた事と、こんなにも朝早くから迎え
に来てくれたことに感じ入ってしまったのか、あやせは少し涙目に…………いや、桐乃も同じか。

「桐乃ー……心配させちゃって本当にごめんねー」
「ううん、あやせさえ無事なら全然大丈夫だよー」

桐乃はそういって――――ハッ! と何か気付いた様な眼で俺を見た。相手を射[ピーーー]様な凄まじい形相で。

「あ、あんた! まさか……あやせに何にもしなかったでしょうね!!」
「お、俺があやせに……いっ、いったい何するってんだよ!」

この妹様は、実の兄貴に何て事を言いやがるんだよ。俺は妹の親友に手を出す程の変態じゃねーよ。あやせに
手を出す程の勇気を俺は持ち合わせちゃいねーんだよっ!。

俺と桐乃が無言で睨み合っていると、その均衡をあやせが打破ってくれた。

「心配しないで、桐乃。……わたし、お兄さんに何もされてないから。本当だよ! 本当に大丈夫だから」
「あやせー……本当にほんとう? コイツから口止めされてるんじゃないの?」

何この会話。桐乃も桐乃だが、あやせ! お前との昨夜の一部始終を桐乃に話してもいいんだぞ! お前から、
『お兄さん……わたしを抱いて下さい』って言ったのを、よもや忘れたとは言わせねーぞ。

「本当にほんとう……この先にね、小さな神社があってそこに小さな御社があったの。……その中でわたしと、
 お兄さんは両側の壁と壁に分かれてね、朝までジッとしてたんだ……だから、桐乃の心配してる様な事は、
 何も無かったから……うん」
「んっ……まぁ……あやせがそう言うなら……あたしも信じるけど……」

あやせを信じると言いながらも俺をジト目で見る桐乃。あやせ? 最近、芝居が上手くなったんじゃねーか?」

「まぁ……なんにも無かったんならいいか。安心した。……それよりもあやせ? お腹空いてるでしょ?」
「う、うん……少しお腹空いてるかな?」

取りあえず、あやせのお陰で俺の容疑は晴れたようだがな。――――桐乃? 俺には聞いてくんないの?

「なあ、桐乃……俺も腹減ってんだけどよー」
「あんたは……その辺の草でも食べれてれば!」

なんっなの! この差。あやせは確かにお前の親友だろうけどさー、俺だってお前の実の兄貴だろうーが。
もう少し労わりの言葉があっても良くね。

「あやせー、あたしこれから直ぐに宿に戻っておかあさん達に伝えて来っから! あやせは無事だったって。
 そんで、宿の人にあやせの朝御飯……直ぐに用意して貰える様に頼んでみっから!」

「桐乃ー、ありがとう。……心配かけて本当にごめんね」
「いいからいいから。でもでも、あやせ……足首の怪我は後々になって響くから無理しないでね。ゆっくり、
 宿まで戻って来ればいいから。……あたしは走ってって先に戻るから」
535 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:16:38.02 ID:AkZboO+y0
流石に元陸上部選手だよ。足首の怪我についても良く解ってんだな。俺はスタスタ走って行く桐乃の後姿に声を
掛けた――――

「お――い、桐乃――……俺の分の朝飯も頼む――――」
「あんたは――――、草でも食べてろって言ってんでしょ――……ちゃんと……あやせを連れて来てよね――」

行っちまいやがった。宿に帰って、ほんっとに俺の分の朝飯が無かったら……マジ泣くぞ。

「お兄さん、折角のハイキングだったのに……本当にごめんなさい」
「まあ、気にすんな。でもまあ、来る途中の林の中にあった神社に気付いてほんと助かったな」

俺の幼い頃の記憶に、僅かに残っていた近所の神社の面影。薄緑色に見えたのは銅葺き屋根の緑青の色だった。
つまりは銅が酸化してできる錆びの事。昔、桐乃を連れてよく行ったその神社はもう無いがな……

「あやせ……独りで歩けるか? 手貸そうか?」
「お兄さんって、本当に優しいですね。じゃー……お言葉に甘えて、ちょっとだけ腕に掴まらせて下さい」

遠慮がちに……俺の左腕に掴まりながら、『お兄さん? ……ちょっとだけお耳を貸して下さい』と言うので、
俺は何の気無しにあやせが立っている左側に小首を傾けた。

――――あやせは少しだけ背伸びして……俺の耳元で囁いた。「お兄さんの……い・く・じ・な・し」


(完)

536 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 00:21:58.19 ID:UJzy1AXlo
乙!
537 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:22:06.22 ID:AkZboO+y0
まだ慣れないせいか、投下してる間は最後まで心臓バクバクだよ。
夜中だし……この後、すぐに連続投下してもらってOKです。

また、溜まったら来ます……
538 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/10(月) 00:23:00.94 ID:fOvVNZN/o
おっつ!やはり泣きデレはたまらんのう
次作待ってる
539 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 00:31:28.42 ID:AkZboO+y0
最後の一行が――――改行されてない……っうう

風呂入ってもう寝ます
540 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 00:32:42.48 ID:VcQru7Fro
あやせさんかわいいよ
おつでした
541 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 00:35:21.15 ID:WNgS1VB80
圭乃さん乙!
まとめに記載されてるのに気づいて飛んできました
542 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 00:36:45.47 ID:kWOqI+lLo
お疲れっす
あやせたんかぁいいよ
543 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:01:39.47 ID:UUPyecS5o
あやせたんが一番だな!
544 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:05:24.51 ID:oJpZFoeEo
なんだかんだで期待してんのかよww
たまらん
545 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:12:19.33 ID:9QzoAyUAO
黒猫SS書きたいんだけどネタが思いつかない…

何か良いシチュとかネタとかあったら教えてください 頑張りますので
546 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:20:52.31 ID:Qofl/AJSO
電波の悪さに定評のあるソフトバンク
547 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:28:45.74 ID:oDOstRvio
お疲れ様です
やっぱりあやせはかわいいなー

当然この後は宿でお礼の混浴温泉から、ハプニングによる朝まで一緒の部屋コースですねわかります
548 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 01:49:44.45 ID:AkZboO+y0
深夜に投下すると、やっぱ眠れん……

>>545
ありがちな話かもだけど……

京介と黒猫が初めて出会ったのは、『オタクっ娘あつまれー』のオフ会の二次会じゃなかった。
実は一年前ぐらい前に既に出会っていて……でも、京介はそんな事すっかり忘れてる。
一方の黒猫は、ふとした切っ掛けかなんかでそれを思い出す……

みたいな? 俺はあやせが背中に乗ってて書けない……っていうーか、黒猫難しくって。

>>547

そのネタで短いのなら書けそうなんで……もらった!
549 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 02:00:54.12 ID:UJzy1AXlo
けいおんスレみたら、テーマ決めてSSコンテストみたいなことやってるね
ここも書き手が増えたらやってみたら面白いかも
550 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 02:12:07.81 ID:EakYFe/AO
4,5人くらい?
共通テーマも、逆にリレーなんかも面白そう
551 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/10(月) 02:43:53.98 ID:fOvVNZN/o
なにそれ面白そう

「俺の妹が身長180cmなわけがない」の第二弾書いてたら
オチも山もなく、沙織がひたすらガンプラ談義してるという内容になりかけてる
どうしてこうなった
552 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 02:55:45.08 ID:hY3Lrd6IO
「俺の妹がこんなに病んでるわけがない!」



誰か妹あやせ書いてくださいです
553 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 02:59:39.62 ID:9QzoAyUAO
>>548の話しで書いてますが、今日は眠くて無理そうです。多分明日投下します。



アヤセニフマレタイブリジットニモ
554 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 03:29:38.92 ID:tmNLRsmk0
桐乃たちに「兄貴しっかりしなさい!」とまじビンタされる京介
555 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 03:57:00.92 ID:UJzy1AXlo
>>550
リレーも面白そうね

wikiのタイトルついてない作品に片っ端からつけてみた
疲れた…まだ途中
556 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 04:10:12.42 ID:s8qEjrKHo
>>537
 乙でした。
 あやせや桐乃の口調にやや違和感があるような……?
 あと、ダッシュ記号は基本二文字からだと何度言ったら(略)
 というか、連続して3文字以上あると、連続した長音記号を置き換えたものと混同するのでややこしいのよ。
 あとは、まあ形から入るのも大事って事で。きちんとした文章作法に則って作られてると、それなりにきちんとして見えるからね。
 会社の書類なんかと同じような?
 他の書き手にも言えることだけど、物語のおもしろさ以外でマイナス要因が出るのはもったいないと思うんだよね。
 書き手でも読み手でも、気にしない人も居るだろうけど。
557 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 04:24:49.29 ID:UJzy1AXlo
>>556
そういう作法なんかより、この手のスレの作法を学びなよ。
編集や校正がいるわけじゃないんだし、素人のSS寄せ合いなんだからさ。
作法外れてても、誤字脱字があっても、そんなことみんな百も承知で読んでるんだって。
一度言って聞き入れてもらえなかった時点で、普通は別の判断するべきじゃないの?

そんな物言い付けることで、書き手やスレのテンション下がることの方が、それこそ“マイナス要因”だよ。
558 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 04:37:45.17 ID:iDpWv20AO
仲良くSSを楽しもうぜ
559 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 04:40:58.01 ID:KbjkDHDJ0
俺も見づらいのであんまり好きじゃないなぁ
台詞の前に名前のある台本形式はもっと好きじゃないけど
560 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 04:46:03.46 ID:1+/j6U4Go
捨てる神あれば拾う神あり
まあ読み手を神なんておこがましいけどね
561 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 04:47:32.21 ID:v9TrUMdSO
>>556
ウザ過ぎワロタww
562 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 05:34:41.72 ID:sJVp+sbHo
書き手()
563 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 06:07:16.40 ID:u2o/kAkDO
>>551
いっそのこと開き直って沙織を主人公にしたガンプラ改修・塗装講座にしたらいいじゃない
564 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 06:28:31.55 ID:mh6D5ffSO
前に「俺の妹がジェフサポなわけがない」を書いた人は
脱線しすぎて叩かれてたからやりすぎには注意なww
565 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 06:55:49.96 ID:2bl3+4MAO
>>564
>ジェフサポ
あれは、いいものだ……
形から入るパロディの王道ww

>>554
桐乃「もしもこの世にパンツが無かったら」
のほうがイメージ先行する。もう駄目かもわからんね
566 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 07:09:29.49 ID:D9DErDGgo
>>556
コピペ?
567 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 07:54:20.80 ID:ox1wl/TAO
ジェフサポのは、周りが盛り上がりすぎてサッカー話が始まってしまって、ついてこれない人が拗ねたような流れだったww
SS自体は最高だったけどな
ドメサカ板でやるとか?ww
568 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 08:14:12.20 ID:ZKGu3M53o
ランちんを…
どうかランちんssを書いてくれ…
569 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 08:16:21.82 ID:QIsuQlYUo
読みにくいというのも感想だろうに。

要は、読みやすくて不快に思うヤツはいないけど、読みにくくて不快に思うヤツはいるわけだ。
書き手が好意的な感想以外いらないとでも思ってるのか?
そりゃ全員が全員そうだなんて思わないけど、面白いものを書きたいなら批判も糧の一つだろう。
物語的な話もおもしろさもそうだけど、読みやすさに配慮するというのも、良い話作りの一環だと思うけどな。
ケチを付けるなとか誤字があるのは当たり前だとか、そういった良質な書き手をある種バカにしたような発言もどうなんだろうな。
570 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 08:22:14.19 ID:CJ2V3Hpwo
創作にこうでなければいけないという決まりなんてない、作者の好きなように書けばいいってチバの堕天聖さんが言ってた
571 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 08:30:00.67 ID:avKqVoYPo
読み手より書き手の方が立場強いみたいに感じるけど、読み手がいなきゃ書く意味なんてないし、読み手がいてこそSS書こうと思うわけで、書き手側っていうか俺は「読ましてやってる」なんて気持ちはなく「読んでもらってる」ってわけで。
批判コメントなんて、むしろもっとしていい。
どこが駄目だとか言ってくれる方が、次はもっと面白くなるかもしれないし。
572 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 08:59:14.25 ID:tWgcVbyuo
はははうっぜ
573 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 09:32:46.08 ID:hF1uVaiAO
男達の濃厚な絡み描写のリレーSSと聞いて
574 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 09:41:32.48 ID:73iLhIVp0
せなちゃんちーす!
575 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/10(月) 09:42:56.63 ID:Vwy5wGzzo
瀬菜ちゃん、今日も平常運転みたいで安心した
576 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 10:17:07.56 ID:XnXlA73+o
>>537
乙でした!
あやせさんマジ天使
577 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 10:24:05.50 ID:PcRkaJ6AO
>>570が結論
578 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 11:06:46.68 ID:GnWYVFBDO
昔見てた禁書エロパロ板みたいな感じだな
見てやってるんだからちゃんとかけとか
579 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 11:39:50.36 ID:cjGt/jxIO
読み手も書き手もどちらも敬う気持ちがあれば良いんじゃないの?
どっちが偉いとかじゃないんだし。
まあ、文章は誤解を生みやすいけど、
そこはスルーということで。
580 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/10(月) 12:13:41.75 ID:Vwy5wGzzo
俺の妹が身長180cmなわけがない書けた
見直しして1時には投下しにきます
581 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 12:18:06.99 ID:ZKGu3M53o
>>14の続きだよね?
wwktk
582 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 12:22:58.65 ID:2bl3+4MAO
>>554のお題を超曲解して書いてみたので、こっちは夜に投下しにくる予定で。
583 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 12:27:36.16 ID:u2o/kAkDO
なにか面白いネタないかなーと思ってなんとなくネット巡回してたら電撃屋の桐乃フィギュアの締切が明日だと知って思わずポチってしまった
きりりんの可愛さはほんま罪やで…
584 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 12:56:08.80 ID:Vwy5wGzzo
俺の妹が身長180cmなわけがない第二弾投下
今回もほぼ原作の焼き直しだけど許して
585 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 12:57:07.26 ID:Vwy5wGzzo
季節は夏。期末テストを間近に控えた、とある七月の土曜日。
その日の俺は我が家で唯一クーラーのない部屋(つまり俺の部屋のことだ)に朝から引きこもり、必死の――――というより苦悶に近い形相で机に向かっていた。

「く……ぐぬ……」

高校2年生らしく、テスト勉強のため……というわけではもちろんなく。

「ぐぬ……ぬ……」

新作ガンプラ、HGFCノーベルガンダムを組み立てているのだ。

「……くっ!」

パチン!パチン!…………ガリガリ………………パチッ。

パーツを切り出した後、丹念に切断箇所の処理をしてから組み立てる俺。
机の上では頭部以外が完成したガンプラが、残された頭部の完成を今か今かと待っている。

「よし!」

ロボットにあるまじき長い髪の毛のようなパーツを取り付け、ついに頭部が完成した。

「あとは、これをくっつけて――」

先ほどの頭部と胴体とを組み合わせ、ようやく一つのガンプラが完成した。
妙な達成感に支配され、思わずガンプラに見とれてしまう。
それにしても……なんでこんな女の子みたいなデザインなの?

「はっ」

はたと、正気に立ち返る。催眠術から解き放たれたかのような気分で頭を抱える。
――お、俺はいったい、何をやっとるんだ……。
休日の朝っぱらから、部屋に閉じこもってガンプラ製作に没頭している17歳。
それが俺・高坂京介の現在の姿であった。
いやいや、違うんだって。これにはふかーいわけが……と言い訳しようかとも思ったが、これくらいは別に言い訳することでもないな。
妹もののエロゲやってるんじゃあるまいし。
586 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 12:57:54.56 ID:Vwy5wGzzo
だが、俺がプラモをつくるようになるまでに、他人とは違う、ちょっとした事情があったのは確かだ。
なぜか俺は、あれからも、何度か妹に呼び止められ『人生相談』という名目で無理難題を押しつけられるという日々を送っていた。
つい先日も、この『HGFCノーベルガンダム』を手渡され、『まずは速攻で仮組みを終わらせて下さい。絶対ですよ?』みたいなことを言われたのだ。意味がわからない。
それで諾々と従っちまう俺も、情けないっちゃ情けないんだが……。

「ふぅ……やっと完成したな。休憩すっか」

渇いた喉を潤すべくリビングに降りると、件の妹が電話をしているところだった。

「はっはっはっは! そうなのでござるか? いやはや……」

相変わらず、すげえ変貌ぶりだな。
妹には表と裏の顔があって、相手によって使い分けているのだが、表情や喋り方で『どちらの友達』と喋っているか一目瞭然なのだ。

「把握したでござる! ではお待ちしておりますぞ!!」

快活な返事を返す妹を横目に、冷蔵庫から麦茶を取り出す。
グラスに注いで飲み干すと、涼やかなのど越しがたまらない。やっぱ夏はこれにかぎるなあ。

「お兄様?」

タイミングを見計らっていたのか、俺が一息ついたところで妹から声がかかる。

「どうした?」
「終わりました?」
「あー、終わった終わった。ちょうど今組み立て終わったところだ」
「さすがお兄様! で? 表面処理はいつごろ終わりそうですか?」
「は? 組み立てて終わりじゃないの?」
587 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 12:59:54.01 ID:Vwy5wGzzo
俺がそう答えると、沙織は失望のまなざしでこちらを見つめてくる。
ところで、表面処理ってなんですか?

「お兄様……まさか素組で終えられるつもりではありませんわよね?」

おい、またわからない単語が出てきたぞ。素組?

「…………いいですか?表面処理とは、ゲート処理に始まり、400番、600番、1000番の順にペーパーがけ。
次いで、洗剤でパーツを洗浄し削りカスと油分を落とします。その後水洗いで洗剤を落とし、完全乾燥後、塗装に入ります。
本来なら合わせ目消しの作業が必要なのですが、このキットは合わせ目が目立たないので今回は無視しちゃいましょう。
塗装ですが、お兄様は初心者ですから、まずは筆塗りで各塗料の特性を覚えるといいでしょう。どの塗料ならどの塗料に上塗りできるなど、知っておくべきことは意外とあります。
あぁ、言い忘れておりましたわ。塗装の前にサフを吹くべきでした。サフは本当ならエアブラシで吹くといいのですが、今回は筆塗りの勉強ですし、お手入れも大変なので今回はスプレーを使いましょう。
あと、塗装時における最大の注意点ですが――」

……おーけー、誰か通訳を呼んできてくれ。
っていうか、どうして俺がガンプラを作らなければならないんだ、説明しろ説明。
沙織のガンプラ講座をなんとか遮り、そういうようなことを尋ねてみたところ、

「理由ですか? この前も言ったではありませんか」

堂々と胸を張って、こんな答えが返ってきた。

「人生相談です」

うむ、相変わらずおっぱいでけえな。
だけど、これはどう考えても悩みの解決とは違うし、こういうのはオタク友達とやった方が楽しいんじゃないのか?
おまえにはもう桐乃と黒猫っていうオタク友達がいるだろうに。

「きりりんさんと黒猫さんはガンダムには興味がないようですから……」

あぁ……そうだったな。
桐乃ってやつは、メルルという子供向けアニメの大ファンにして妹もののエロゲ収集家。
黒猫ってやつは、マスケラという厨二アニメの信者にしてちょっと電波入ってる危ない子。
どちらも悪い奴ではないのだが、確かにガンダムとは縁遠そうだ。
補足しておくと、どちらも沙織に負けないくらいの超絶美人でもある。

「そうでした、それで思い出しましたわ」
「あん? まだ何かあんのか?」
「明日、家にきりりんさんと黒猫さんがいらっしゃいますから、お兄様も一緒に遊びませんか?」


588 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 13:00:46.02 ID:Vwy5wGzzo
翌日の日曜日。
昼食をすませ、リビングでだらだらテレビを眺めていると、ぴんぽーんとインターホンが鳴った。少し間をおいて、再び、ぴんぽーん。
誰も出る様子がない。
ちなみに親父は休日だってのに仕事。お袋は近所のおばさんたちとどっかに行った。
痺れを切らしたのか、訪問者は最終的にインターホンを連打する。ぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴんぽーん。

「そんなに連打するんじゃねえ。聞こえてるよ」

仕方なく俺はソファから重い腰をあげようとしたのだが、そこで、どたどたどたっと階段を駆け下りてくる声が聞こえた。でもって、

「お待たせして申し訳ござらん!お待ちしておりました!!」

絶対俺には言わないようなござる口調が聞こえてきた。
今日の沙織の服装は、「オタク」と聞いて思い浮かべるイメージそのもの。
これがあの妹とはなかなか信じがたいものである。

そうか、今日は沙織の友達が遊びにくるんだったな。
沈ませかけた尻を再び持ち上げ、玄関に顔を出す。

「いらっしゃい」
「あ、地味兄貴」
「……っふ……よくぞここまでたどり着いたものね……褒めてあげるわ」

会うなりこれだ。こいつらは遠慮とか思いやりって言葉を知らないの?
黒猫に関してはそれ言いたかっただけだろ。たどり着いた側が何言ってんだ。

「それでは早速拙者の部屋に行きましょう!」

そういうと、桐乃と黒猫を引き連れて階段を上っていく沙織。
俺はがっくりと項垂れながら来客者御一行を見送る。

「もう既に疲れた。……こんなんで半日もつのか?」



「その図体と風貌でお兄様は止めなさいとあれほど言っているでしょう」
「ぶっちゃけ、あれがお兄様って呼ばれるのに耐えらんないんですケド。お兄様って言ったら、もっとこう……」
589 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 13:01:28.67 ID:Vwy5wGzzo
俺がお茶とお菓子を持ってあがると、沙織達はなにやら俺の話題で盛り上がっていた。

「だから〜、あたしの理想の兄貴像は、優しくて頼りがいがあって……あ、当然超シスコンなのがデフォだから。でもそれをなかなか認めようとしなくて」
「あなたにしてはいい線行ってるわ。だけど少し現実を見なさい。そんな都合のいい兄がいるわけがないでしょう?」
「いやいや、そうとも限らんでござるよ黒猫氏。拙者のお兄様なんかは結構それに近いものが――」

なんつー会話してるんだ。なんだよ、理想の兄貴像って。
他に話すこと一杯あるだろうに。なんでよりにもよって兄貴談義に花を咲かせてるんだ。

「えー? それはないって。だって“あれ”だよ?」

桐乃はそういうと俺を指差した。
まぁ確かに俺は凡庸だし、顔だっておまえらに比べりゃ地味だけど……“あれ”はないんじゃないですかね?

「きりりん氏、拙者のお兄様を舐めてもらっては困りますな」
「「「えっ?」」」

俺達3人の声がハモる。

「ふっふっふ。何を隠そう、先日拙者が家を飛び出してしまった時、お兄様はあちこち走り回って探してくれましたし、拙者の趣味が奪われかけたなら、父上に説教かましてまで守ってくれたと聞きました。そしてそれ以来、人生相談にもたびたび乗っていただいております。お兄様のシスコンっぷりったらそれはもう――」

ぎゃああああああああ! それ以上俺の恥ずかしい過去を暴露するんじゃない!

「ご、誤解だ! お、俺はあくまで沙織の人生相談とやらを最後まで責任もって終わらせたかっただけで、他意はないんだよ!!」
「そして、この反応でござる。いかがかな? きりりん氏」

お願い! もう俺で遊ぶのはやめて!



結局、なんやかんやで時間は過ぎ、今日はお開きとなった。
まぁ、なんだ。楽しかったよ、意外と。時間が経つのを忘れるくらいには。

「……今日は沙織と遊んでくれて、ありがとな」

肩の力を抜いて、口の端を持ち上げる。
すると、黒猫はじっと俺の眼を覗きこみ、

「……いい機会だから聞いておくけれど、あなた、どうしてあんなに妹の世話を焼いているの?」

なんでだろうなぁ……俺にもわからん。
590 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 13:02:21.19 ID:Vwy5wGzzo
「……シスコン?」
「それだけは違う!」
「じゃあなに?」

首を傾げる黒猫。なんでかしらんが、この話題にえらくご執心らしい。

「…………兄妹だからじゃ、ねえの?」
「…………そう。分かった。……いいお兄さんね。とても羨ましいわ」

こちらの胸にじんわりと染み入るような、優しい口調。

「ふっふっふ。そうでござろう!なにしろ拙者自慢のお兄様ですからな!」

おまえはブラコンを隠そうともしないんだな。

気付けば、桐乃が唇をとがらせ、上目づかいでこちらを睨みつけている。
まるで欲しいものを買ってもらえなかった子供みたいな表情だ。

「ん? どうした?」
「…………」
「きりりん氏、そんなに見つめてもお兄様はあげられませんぞ?」

桐乃は、瞬間目を見開いたかと思うと、一転、眉間に皺を寄せ怒りを露わにする。

「だ、誰もこんなんいらないってば! つかキモいし、こっちの黒いのじゃないんだから!」
「――ハ、下らない勘違いをしないでちょうだい。……私だって、まるで好みじゃないわ。こんな男、こっちから願い下げよ」

ひでえ……なにもそこまで言わんでも……。
桐乃と黒猫は、俺への罵詈雑言をまき散らすや、勢いよく踵を返した。
そのまま早足で去っていく。俺はその背に向かってため息をついた。

「……はぁ」

すらりとした均整のとれた体に、ライトブラウンの流れるような長髪。
超居丈高で傲岸不遜。趣味はアニメにエロゲ。
かたや、真白な肌、日本人形のような黒髪。
無感情無愛想の上、口を開けば毒舌ばかり。
だけどな。

「ま、またね」
「――また来るわ」

たまに可愛いとこもある。

「はいよ」



おわり
591 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 13:03:08.31 ID:Vwy5wGzzo
あばばば、途中盛大に改行失敗してる
見づらくてごめんなさい

また書きに来るよ
592 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 13:18:03.70 ID:RB5KJSBDO
gjである
593 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 13:19:46.23 ID:yDSZqsZqo
いい兄貴だな
594 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 13:31:39.54 ID:WbyGRv/DO
最初思ってたよりキャラ配置が面白いことになってるな
続き期待乙
595 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 13:40:29.75 ID:Uvr6BUSwo
>>569
以前の自分の指摘が聞き入れられなくて「なんど言ったら(ry」とか抜かすのは
さすがに粘着といわざるを得ないだろww
596 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 13:52:55.68 ID:VHsdPBDSo
桐乃の気持ちがよくわかる
かわいい妹がほしいよ
597 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 13:59:52.09 ID:RMf/R7/60
>>591
おつ
桐乃は妹じゃなくても京介に惹かれるのか
他人だったら、また違った展開になるんだろうな
598 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 14:03:19.18 ID:I71bg8i20
>>591
乙、続きがあるなら正座して待ってる

>>595
わざわざ遡って触んなよ
正直、愉快犯でも真性でもどっちにしろ変な奴だから
599 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 14:29:33.13 ID:kB8EalB80
>>591乙!
毎度おいしくいただいております
600 : ◆Neko./AmS6 [sage]:2011/01/10(月) 15:10:57.41 ID:l2w/UoeJ0
>>591 

いつも楽しく読ませてもらっています。
プラモとかそういう知識を話の内容に織込めるのは、話が広がっていいよね。
あと、黒猫をもっと……。オネガイシマス


話は全く変わるので……トリップ付きで書いてます(独り言なんでスルーしてOKです)

文書作法? についてのレスに対していくつかの異論・同論レスがあるけど……
あくまでも個人的な話をすれば、俺は有難いと思ってますよ。批判ではなくアドバイスだと受止めています。
>>556 さんには、前回は複数行の会話に於ける段落と、3点リーダおよびダッシュ記号の使い方を指摘されて
直したし、今回のダッシュ記号については失念っつーか、まだ使い方が良く分かってないだけ。

他の書き手さんもレスしてたけど、やっぱ読んでくれる人がいるから書いてるとこあるしね。
投下しっぱなしの話を「まとめwiki」に整理してくれてる人にはすごく感謝してるし……
書き手と読み手がいるから、こうしたSSが続いてると思うし、どっちがどうってことは無いと思う。

俺なんか昨年の12月に始めてSS投下した新参だからさぁ、いろんな人の過去の作品を参考にして少しでも
見やすい文章が書ければって思ってるから……でも、ぶっちゃけ朝起きて「ダッシュ記号の基本は……」って
レスを見ると少しヘコムけどねw でもまぁ、俺の書いたヤツを取り敢えず読んでくれたんだと……
そう思って、指摘された点を次回に生かそうと思ってます。

ただ一点だけ、どうしても気になったのは……それぞれの書き手にピンポイントでアドバイス(批判でも)して
もらえるのは俺なんか有難いと思うけど、一般論として言及されちゃうと自分もSS書いてみっかなっていう
人がいたら萎縮したり、投下を躊躇しないかそれだけが心配です。

最後に……俺の文章であやせや桐乃の口調に違和感があるのは、新垣あやせと結野嵐子(えむえむっ!)と、
     高坂桐乃と石動美緒(えむえむっ!)の声と口調が俺の脳内で混線しているからです! すまん!

それでも懲りずに、ちまちま書いてます……溜まったらまた来ます。
長々とすみませんでした。
601 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/10(月) 15:50:22.15 ID:Vwy5wGzzo
超電磁砲っぽい武装を持ったMSを探してジェミナス01LOブースターに辿り着いた
これを利用すれば、前回塗装した美琴専用ストライクにライトニングストライカーが……

と思ったが、LOブースターがどこにも売ってなくて泣いた
602 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/10(月) 15:51:13.88 ID:Vwy5wGzzo
盛大に誤爆した。泣きたい

恥ずかしいので見なかったことにして忘れて下さい
603 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 15:57:00.41 ID:q4PzYykMo
LOブースターの変形機構の手抜きぶりは異常とだけ言っておく
604 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 16:07:19.19 ID:ox1wl/TAO
ここで単発で指摘するよりも、
まとめWikiに「文章制作のマナー」みたいなページを作ったらいいんじゃない?
荒れないしずっと有意義だと思うよ
605 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 16:40:09.60 ID:VHsdPBDSo
>>604
いや、メディアの違いとかも理解できない人がまとめても仕方ないぞ
紙にするのかWebページにするのか、
縦書きなのか横書きなのか、
場合によって読み易さとか効果的描写方法とかは異なる

それを「・・・」はダメとか、ナンセンス甚だしい
606 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 16:41:27.36 ID:kB8EalB80
確かに此処であーだこーだ言うのも荒れる要因だしね
ここへのかきこはあくまで感想とかリクエスト位にした方がいいかと
せっかくここにSS読みにきてるんだからね
607 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 17:31:22.39 ID:COyxrIaSO
桐乃から妹要素を取ったらただのヒス女
608 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 17:40:10.29 ID:RkCh+PWAo
文法に文句のある奴がまとめWikiに転載する際に直せばいいんでない?
今は日付とかも含めてそのままコピペしなきゃいけないみたいなルールあるよね
609 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 17:41:46.05 ID:kB8EalB80
あやせから病み要素をとったらただの天使
610 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 17:59:29.68 ID:ZKGu3M53o
黒猫から厨二要素をとったらただの和風美少女
611 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 18:07:31.82 ID:2bl3+4MAO
>>591
587のくだりで京介に多大な共感を覚えた
続けて588でドヤ顔で決め台詞?を言う黒猫に吹きかけた

設定は違っても語り部としての京介が安定してて文章に入りやすかった。
GJ
612 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 18:10:57.93 ID:nB3cfwkDO
>>591
乙!面白かったよ
続きがあるなら期待します

>>600
毎回楽しく読ませてもらってる
細かい文法とかわかんないけどこれからも頑張ってほしい
613 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 18:19:37.90 ID:RMf/R7/60
沙織からオタク要素をとったらただの深窓令嬢
614 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 18:22:29.97 ID:ox1wl/TAO
>>608
文章に手を加えるのはなんか怖いな
Wiki載せる人も色々いるだろうから…
615 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 18:25:48.43 ID:WKNhE92Ko
このスレすぐ変な議論するから
wikiに議論用のページでもつくったら
616 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 18:26:48.80 ID:ox1wl/TAO
>>607
>>609
>>613
流行ってんのかこれ?ww
617 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 20:15:01.50 ID:AlcBKop10
いまさらだけど<<459に貼ってあった画像をだれか見せてくれませんか?
3日ぶりにきて見逃してしまったんだが……
618 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 20:16:15.73 ID:AlcBKop10
間違えました>>459の画像です。
619 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 20:24:56.96 ID:ZKGu3M53o
http://skm.vip2ch.com/-/hirame/hira000078.jpg
620 :582 [sage]:2011/01/10(月) 20:31:18.57 ID:2bl3+4MAO
>>618
>459の画像
たしかこれ
ttp://news.dengeki.com/elem/000/000/334/334759/img.html


9時頃に投下予定。「たち」も「まじ」も無くしちゃったけど。

もし他に用意のある人がいたら、お先にどうぞ。
621 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/10(月) 20:31:31.73 ID:AlcBKop10
>>619ありがとうございます。
622 :582 [sage]:2011/01/10(月) 20:32:47.27 ID:2bl3+4MAO
要リロードorz
623 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 20:50:00.55 ID:ox1wl/TAO
ツヨシネタ待ってます
624 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:05:30.80 ID:2bl3+4MAO
その日――兄貴の様子がいつもと違うことに気付いた。
どこがと言いにくいけれど垣間見られる違和感。
ううん、違和感を覚えているのは兄貴の方かもしれない。
さりげなく振る舞っているつもりでも周囲を伺うような視線を隠しきれていない。

なにか置き忘れた物がある? それを思い出せないでいるとか。
それか、誰かが会いに来るのを待ってるとか……?

挙動不審ってほど露骨じゃないにしろ、その微かな落ち着かなさが気になり始めるともうダメ。
見てるこっちがヤキモキして仕方無い。
心中にわき出てきた靄を払うべく声をかけてみる。

「ねえ」
「ん…ああ、どうかしたか桐乃」
「どうかしたかはこっちの台詞。なに朝から気もそぞろな顔してんのよ」
「いや、ンなことは……そう見えるか」

一瞬否定しかけて、それでいて直ぐにトーンを落とし渋面を作る。
これってよっぽど深刻なこと?

「あんた、ただでさえ冴えない顔してんのに、そんなんじゃこっちまで調子狂うじゃん」
「おぅ。スマン心配かけて」
「べ、べつに心配なんかしてないけどね。キョドってるアンタが見苦しかっただけだっての」

言ってやると、兄貴はようやくいつもの苦笑を浮かべた。

「やっぱり桐乃にはかなわねーか。親父もお袋も気付いちゃなかったってのに」
「……そうでもないと思う」

気付くよ普通。だって家族だもん。
あたしだけが兄貴のこと特別気にかけてるってわけはないよね? ないハズ。
なんて思ってると

「しかしだ、気遣ってくれるのは有り難いが、おまえ相変わらず口が悪いのな」

折角心配して声かけたげたら、またそうやって余計な一言を。
人の気も知らないで……ムカつくやつ。
バカ兄貴はクックッとひとしきり笑って、迷いの晴れたような顔で続けた

「けど桐乃のおかげで確信が持てた。どうやら今回も戻れなかったか、やれやれだ」
625 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:08:46.73 ID:2bl3+4MAO

戻れなかった? 確信が持てた??
唐突に脈絡のないことを言われて、まるで理解が追いつかなくなる。

「あのさ〜、独り言じゃないなら、わかるように話してほしいんだけど」
「悪い悪い。立ち話もなんだ、まぁ座れよ」

兄貴は腰かけたベッドの隣を指さす。
わけがわからず、語りの続きが気になって勧められるまま座っておく。と――

いきなり頭を抱き寄せられた

「な、なにしてんの!ちょっと、離しなさいって!!」

思わず振りほどく勢い余って叩いちゃってた。
すこし後悔。
でもだっていきなりすぎでしょ、ものには順序が

「お〜痛ぇ。そうくるか……だよなぁ」
「何したり顔で納得してんの、意味わかんないっ」
「もしかして嫌だったか?」
「嫌じゃないけど!ってゆーか何その質問キモッ!あんた今おかしいよ!?」

うんおかしい。根本的に。嫌じゃなかった。全然嫌じゃなかったけど
動揺の波を鎮めるべく呼吸を整える。はいて吸って、はいて吸って、吸って吸って、違う!
平常心を完璧に見失ったあたしに、兄貴は憎たらしいほど穏やかに言う

「そんな取り乱すことないだろ、取って食おうってんじゃないんだ。落ち着けって」

あんたに言われたくないッ
やだ、なんなのこの状況……?
626 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:11:25.52 ID:2bl3+4MAO
……
…………
………………

かろうじて平静を取り戻したところで改めて大きく一息つく。

そんなあたしに兄貴が語ったのはまるきり荒唐無稽な、それでいてどこか信じさせるような、
普段なら一笑に伏すチャンチャラおかしな、それでいて今しがたの場面を説明できるような
そんな話だった。

「シフト?」
「そう。入れ換わり、押し出し、言い方は幾らもあるけどな」

要するに自分は違う時間線にいた高坂京介が何の因果でか追いやられ
意識だけシフトする形で結果玉突き事故のように本来ここにいた京介を押し出してしまったと

「……SFの定番ね」
「だな。コテコテの古典だ。現実にあるとは思わなかったぜ」

hahahaと芝居がかった笑いで間をとってから

「安心しろ。元々の原因は不明だがシフトのトリガーはわかったんだ」
「そ、そうなんだ」
「こう見えて俺も元いた場所に帰るのに必死でな。無駄に何度もシフトを繰り返してはないさ」

この兄貴の言うことは多分ホントなんだろう。
それでも外見はよく見知ったもので、とても別人とは見にくく、妙な感覚にとらわれる。

「じゃぁ、あんたがシフトしたらどうなるっての?あたしの…あたし達の兄貴は戻ってくるんだよね?」
「ああ、生憎俺は居なくなるから直ぐにかは保証できないが。桐乃の愛しの兄貴はじき戻るよ」
「誰が愛しのだっつの」
「言わせとけよ、これぐらい」

確かに目の前の高坂京介はあたしの兄貴とは別人らしい。こんな軽快なノリじゃなかったもん。
そこでふと思い立って、訊ねてみた。

「あんたは元いたとこでは、その……妹と仲良かったの。あたしらとは結構違うんじゃん?」

「大して違わないって。おまえたちと同じさ、すこぶる仲は良いよ」

とっても同じとは思えないんだけど。
ウチの唐変木はこいつみたいに何気無く妹を、だ、抱き寄せたりなんてしないし。
あんなのが自然な関係とか変態兄妹もいいとこよね。裏山。
627 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:15:48.03 ID:2bl3+4MAO
「さて。これで一通りの説明はした。名残惜しい気もするが、そろそろ行くわ」

待たせてるやつもいる。呟いて『兄貴』はパシンと膝を叩いた。

それって誰のこと?
勢いこんで聞いてしまいかけたものの、どうにか衝動を抑える。
あたしの期待した答かもしれないし、そうでないかもしれない。
夢は残したままにしておこう…

いつしか道を違えた別世界に思いを馳せていると『兄貴』がとんでもない爆弾を投下してきた。
次のシフトを引き起こすトリガーは――

「は、ハグ? って言ったの? あたしの聞き違い…じゃなくて?」
「引いてくれるな。そこは兄貴のために快く引き受けてくれって」

あんたあたしの兄貴じゃないって言ったじゃんっ!
体と中身が噛み合ってないから会話の感覚も引きずられるのかな

「断固ムリってなら麻奈実か黒猫かに頼むが、今から会いに行って事情を説明するのも……」

あーもー、わかったわよ、付き合ったげればいいんでしょ。
地味子や黒いのを巻き込むのは抵抗あるし、渋々引き受けることにする。

「ホントに世話が焼けるんだから、バカ兄貴ってば」
「恩に着る。可愛い妹を持って俺は果報者だ」
「調子いいことばっか言って」

この際、なんでハグがトリガーなのかはツッコまない。
なんか恥ずかしいしね、ハグって単語。


「じゃあな桐乃、ツンデレマイシスター。お前の兄貴ともよろしくやってやれよ」

最後まで余計な一言を残してあいつは行ってしまった。
気を失った体を慌てて支え、ベッドに横たえる。
兄貴が目を覚ましたらどんな風に迎えてやろうか。
寝顔を眺めながら考えを巡らせるうち、いい閃きが浮かぶ。

そしてあたしは漸く起きる兆しを見せる兄貴に跨がって、ペシリと頬を張ってやるんだ。

「ほら兄貴、しっかりしなさいよね!」
628 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:18:35.11 ID:2bl3+4MAO
おしまい。

>>623
ごめん書き始めたらツヨシネタではなくなった
629 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:28:13.89 ID:ox1wl/TAO
乙です
実はツヨシあまり知らないので無問題w
展開予想外だったけど綺麗にまとまったな〜
630 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:41:33.53 ID:mh6D5ffSO

短くても色々想像させるいい話だった
631 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 21:55:43.40 ID:l2w/UoeJ0
>>628 SFネタって珍しいよね。発想が面白いと思った。
    ただ、抱っこの描写に異常な程こだわる俺としては……
    ハグの描写をもう少し……下さい。
632 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 22:10:47.09 ID:yzAefFqio
こうなると飛ばされた京介の様子も見てみたいな
どんな桐乃が待っているか知らんが、戻る手段もわからず
ご当地桐乃と距離とったりいろいろあったものの、
この桐乃も俺の妹じゃねーかとハグした瞬間…ご帰還おめ
633 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/10(月) 22:27:50.71 ID:Uvr6BUSwo
乙です
最近ちょっとネタ枯渇気味だったから、こういう新しい発想って面白いです

>>631
この場合は、細かい描写抜きにサバサバした調子で進んでいくのが良いんだと思う
当たり前として受け入れてる感じがして
634 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 00:34:36.82 ID:6CD7temAO
553ですが以前に言ってたSSが完成したのですが徹夜で宿題を終わらせないといけないので今夜は投下できません。すみません。
635 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 00:56:46.09 ID:z4eJgdE+0
>>634
全裸で片膝付いて待ってる
636 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 01:04:37.76 ID:zqn7D9HZo
書き込めるかな…?なんか重い
637 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 01:06:25.52 ID:zqn7D9HZo
やっと書き込めた。なんか0時前後エラー連発だった

>>628
乙です!次回作期待してます

>>634
宿題を先にやれww
638 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 02:21:08.06 ID:pIYp1KV/0
桐乃→成績優秀
あやせ→親の圧力
沙織→お嬢様
黒猫→?
加奈子→バカ
ブリジット・リア→英語は完璧
ランちん→平均3の空気
639 :556 [sage]:2011/01/11(火) 02:32:15.81 ID:u/Rrn+94o
 申し訳ない。荒らす気はなかったし、強制する気もないので、不快になられた方々、すみませんでした。
 ただまあ、(略)って書いたのは冗談交じりのつもりだったんだけど、そうは受け取らない人も居るって事で、軽率だった。
 私の書き方も全然ダメだな。日本語って難しい……。

 しばらく投下もレスも自重しておくことにします。
 では。
640 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 02:36:30.46 ID:v0nOHQC1o
そういうの言わなくていいです
641 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 02:39:41.07 ID:axf0p3BAO
自重しないでー 楽しみにしてますからー

こうですか?
642 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 03:02:42.81 ID:3j3e07mu0
内容関係なく書き手にGJしまくって、「ああ、こんなのでも投下してもいいんだ」と
思いつきで適当に書いたつまらないぶつ切りの短いSSが増えて、長編の面白いSSが書ける書き手が
時間をかけて書くのが馬鹿らしくなって過疎っていくのは勘弁してほしいわ
643 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 03:42:49.41 ID:0MacxhXSO
短編をチヤホヤするなと言いたいのか?
こりゃまた新しいな…
644 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 05:42:30.43 ID:lMuwuubIO
あまりのSASOIUKEぶりにミサワっぽい絵で再生された。
645 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 06:02:34.98 ID:R/FG9JVbo
>>642
それお前のツボにあわないSSが褒められるのが面白くないだけじゃないのか
自分の価値観押し付けるのはどうかな
646 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 06:22:33.92 ID:3j3e07mu0
>>645
実体験に基づいた意見なんだけどね

地の文なし台詞だけの2レス程のどこがおもしろいの?なSSが未完のまま投下され
「おもしろかった」「続き楽しみにしてる」等のレスが付く
続きのSSが未完のまま投下され、あとがきに1レス使って自分語り
再び感想レスが付き、全レス返ししてアンケートとか取り始める
やりとりを見ていた他の人も短くて未完のSSを投下
GJ等、感想レスが付き、同じように全レス返し&自分語り
馴れ合った空気が蔓延し、いつの間にか長編のSSが投下されなくなり
未完のSSを『連載』していた書き手も飽きたのか消えていき、やがて誰もいなくなる

こういうスレ、5つくらい知ってるわ
647 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 06:47:28.65 ID:MHg6+3zZ0
地味子から地味要素をとったらただの麻奈美
648 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 07:14:43.34 ID:zdH5eYK5o
:: /::::::::::/       `゙==彡 /:::::::::,.イ{_              ‘,::::: 
:/::::: /                 /::::::/  ー===―- _     ',:::::
::::::: ′   -―==ミ、 ヽ}  /:::/           `ヽ    |:::: 
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: /  /,    〃ハ              ,ィ==ミ、       |:::: 
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:‘, 丶        /               〃ハ     ':,    |:::: ケンカしないでねっ(はーと)
:: ‘,    ー――‐ ..::,             l  、‘ノ    :,   ./::::
∧::'.                     、::.            i  /:::::::
i \:、          .:/           \      人, /:::::::::
|   \             {j           ー― '  ///:::
|                                /"´ /:::::
649 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/11(火) 07:25:53.18 ID:trjV8fNho
>>628

桐乃かわいいいい。妹にしたいもふもふしたいよおおお
650 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 07:33:58.90 ID:FKOwRUNUo
地味子SS少ないね
かといって俺は書かないけど
651 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 08:14:04.12 ID:b5GvOLFAO
結局ここは長編アリなのか
流れから短編投下する場所だと思ってた
652 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 09:47:58.08 ID:B9ms2ZuAO
要するにラブリーマイエンジェルあやせたんが可愛すぎてヤバいってこと?
653 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 09:52:24.90 ID:VS6lJcd9o
そういう事だ
654 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 09:56:48.48 ID:wXhTHvOuo
放送終了して正月も過ぎて、そろそろ原作持ってないアニメ組がSSを書き始める頃合いだとおも
そういう人からするとこのスレの方向性を知っておきたいのでは
655 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 10:02:27.79 ID:nwgwqRvZ0
あやせさんまじ天使!
656 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 10:12:10.23 ID:axf0p3BAO
>>651
程度によるんじゃない
あまりにも長いのは別にスレ立てした方がいい
657 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 10:46:52.53 ID:sEyctkjHo
長編ならVIPでスレ立てたほうがレスも付くしいいんでない?
追い出すとかでなくて、せっかく長編書いたんなら内輪で済ますよりVIPで他の人にも見てもらうほうがかっこいいじゃん
658 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 12:11:07.25 ID:zdH5eYK5o
vipは「製作速報でやれ」とか言い出すやつが絶対に出てくるからねぇ
659 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 13:51:27.63 ID:CGJUFEg0o
かっこいい(笑)
VIPでパートスレ立ててみろよ
罵声の嵐だよ(笑)
660 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 14:00:32.98 ID:GgjBEzBm0
そんな煽らんでも・・・
長編なら製速に個別スレ立てればOK。禁書みたいにね。

しかし、確かに以前よりも読み応えのある作品が減った気はするな
個人的には◆kuVWl/Rxus氏にまた良作書いてもらいたい。前の年賀状のは言っちゃ悪いがやっつけ感があってらしくなかった。
661 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 14:02:58.83 ID:aBuypH+m0
長編をVIPでやるのがやならコッチで別にスレ建てればいいかと
宣伝だけはこのスレですればいい
自分のSSを潰されるという発想に至る方々もそれなら満足するのでは?
あっちは完結しないのもダラダラやられるのも嫌う読者様的なの多いしね
662 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 17:11:16.29 ID:eC4Ms28Y0
お前らの喧嘩はどうでもいい

喧嘩する暇あるならssをうpしろよ

いつまで全裸で片膝付いて待機せなあかんと
663 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 17:54:13.91 ID:p9zHR69Oo
シチュエーションとしてはエロ本買いに来たら店員が黒猫でした、って感じの駄文なんだけどいいか?
664 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:01:26.97 ID:p9zHR69Oo
いいよね…いきまーす



あるやすみの晴れた日…俺はわざわざ家から少し離れた本屋に来ていた
なぜかって?
それはつい数日前…

「ただいま〜あー喉渇いた」
ガチャ
「おかえり〜。あ、京介〜」
「なんだよ母さん」
俺は麦茶を飲みながら答える
「あんた最近新しいの買ってないの?」
新しいの?なんの事だ??
「ここ3ヶ月ほど同じのばかりじゃない、前は月一くらいで増えてたのに」
…まったくもって話が読めない
何の事言ってんだお袋様は…
「だからなんの事だよっと、もう一杯飲も…」
「やーねぇ、あんたのベッドの下の宝物に決まってんじゃないのよ〜」
ふーんなんだ、俺のエロ本の事言ってたのか、そんなん言われなきゃわかんね……はぁぁぁぁぁぁあああ!?!?!?!?

ぶーーッ!!
「ちょっと、汚いわねぇ」
「はぁぁぁあああ!!???ちょっと待ってくれ母さん、な、なななななんで俺のお宝が最近増えてないのを知ってんだよ!!!」

「ふふん、主婦にわからないことは無いのよ?」
ようするに漁ってたって意味ですねわかります
「あら、違うわよ、さすがに年頃の息子の部屋を家捜しなんて滅多にしないわぁ」
「じゃ、じゃあ何で知ってんだよ…しかもあくまで滅多になんだ…」
「あら、なんでって…」

嫌な予感しかしない
665 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:05:45.90 ID:p9zHR69Oo

「あんたがお宝を買ってた本屋さんに私の知り合いの店員さんがいたってだけの話よ」
ちくしょぉぉぉぉおおお!!!!
じゃあ何か!?俺が買ったあんな本やこんな本も買った日付ごと筒抜けだったって事か!?
「まぁ卒業してくれたならそれはそれでいいんだけどね〜
じゃぁ母さん習い事行ってくるからよろしく〜」

…どれくらい時間がたっただろうか
俺はショックで動けない体をなんとか鞭打って部屋まで帰ってきた
「明日にでも新しいの買いに行こうと思ってた矢先にこれかよ…」
たしかに最近見飽きて来ていたところだ
だからといって母親に筒抜けな以上行きつけの本屋ではその手の物は買うことができない
いや、もはやいきたくもねーよ畜生!!道理でいやに店員さんが笑いかけて来ると思ったよ!!
「俺のリヴァイアサンはどーすりゃいーんだよ…ノーパソは桐乃が見張ってるし…ってそうか!!他の本屋にいけばいいんじゃねぇか!そうと決まればこの辺の本屋はっと…」

とまぁこんな経緯があって今俺は隣町の本屋の前にいる
初めての本屋って緊張すんなー、エロ本買いに来たとなればなおさらだ
「まぁ知ってるやつもいないだろうしゆったり選んで帰るか…」



…しばらくして俺は悩んだ挙句、結局いつもどうりのお宝、メガネ物を持ってレジへ向かっていた
見た感じレジには女の子が一人いるだけ、やっぱ少しはずかしいな…あまり顔見ないようにしよう、と少し目線をそらし気味に行く
「すいませーん、レジお願いします」
「はい、こちらにどう……ぞ!?」
ん?どうしたんだ?と顔を上げると…

「………」
「………」
「く、黒猫!?なんでここに!?」「せ、先輩こそ、私のバイト先知ってたの?」
「いや、偶然だ」
「……なんだ、そうだったの…ま、まぁそれはそうと、レジ打ちするわね」
「いや、待て、ちょっと間違えたから戻して来る」
「…………エロ本ね」
「ギクッ!?な、なんのことだ?」
「出しなさい。ジャンルによっては許してあげるわ」
「…もし、駄目なジャンルだったら?」
「エロ本を買おうとしてる高校生がいるといって店長でも呼んできましょうか?」

おいおいおい、マジかよ…
なんでこんなとこで黒猫に遭遇するんだ…
でも本屋のエプロンはよく似合って、ってそんな場合じゃねぇ!!
俺の手には眼鏡物のエロ本、どう考えても黒猫にしてみればアウトのジャンルだ…
どうする!?俺!!
666 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:07:53.19 ID:p9zHR69Oo

「さぁさっさとお出しなさいな。ま さ か性懲りもなくベルフェゴールを彷彿とさせる眼 鏡 っ 子を買おうとしてたわけでもあるまいし…フフフ」

ちくしょう!!こいつ絶対分かってていってやがる!!
けど惜しいな、俺が持っているのは「お兄ちゃん、あたしも眼鏡かけてみたよ、…似合う?」という見出しの妹と眼鏡の複合物だ!!
……あれ?余計ダメじゃね?
いや、お前等、勘違いするな?俺がこれを選んだのは妹設定に惹かれたんじゃなく妹×眼鏡というカップリングにただならぬ興味を、ってそんな場合じゃねぇ!!
この状況を切り抜けるためには…!

1、開き直る
2、なんとか逃げる
3、交換条件で見逃してもらう
4、口説いてごまかす

……

ここは2だな…
なんとか逃げよう
667 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:08:43.07 ID:p9zHR69Oo

「スマン、くろね…こ!?」
ガシッ
俺の手を何かがつかむ
掴んだのはもちろん…
「………」
黒猫しかいない
「く、黒猫…さん?」
「…ぅ、グスッ…どこへ行くの…」
えぇぇぇ!?どうしてこうなった!
「く、黒猫?どうしたんだよ、なんで泣いてんだ??」
「な、泣いてなんていないわ た、ただあなたが急にどこか行こうとするから…」
エロ本見つかりそうになりゃそりゃ逃げるよ
「実は私まだこのバイト慣れてなくて…知り合いもいないし…だからあなたが来た時は嬉しかったのよ?
「そうだったのか…」
「だから…急にいなくなるなんてやめて頂戴…この先も」ボソッ
「ん?最後なんて言ったんだ?」
「いいえ、何も言ってないわ
さっさと会計済ませましょう?」

「それもそうだな。ほい、よろしく…あぁ!!??」
「フッかかったわねこれだから人間は」
「お、お前騙したな!?」

「人聞きの悪いことを言わないで頂戴
クク、さぁ何を買ったのかしら?
…お、お兄ちゃん、あたしもめ、めめ眼鏡かけてみたよ…ですって…?///
こ、ここここの雄は!!複合ですって!?ベルフェゴールだけで飽き足らず妹にまで手を出すつもり!?」
668 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:10:24.48 ID:p9zHR69Oo
「い、いや違うんだ黒猫」
「何が違うのかしら?これはあなたの家族に相談する必要がありそうね…」
「た、頼む!!それだけは勘弁してくれ!?なんでも言うこと聞くから!!」
ピクッ「な、何でも?」
「あぁだから頼む!買い物の荷物持ちでもパシリでも何でもやるから!」
「荷物持ち…買い物…二人で…デート…///
しょ、しょうがないわね、あなたがそんなに言うならか、今後、私の買い物の度に付き合って貰う事で黙っててあげるわ」

「ほ、本当か!?ありがとう黒猫マジ天使!!」
「!!って、天使だなんてやめて頂戴…わ、私は闇の眷属だと何度言ったら…///」
「なんにせよ恩に着るよ、ありがとう、瑠璃」
669 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:15:16.11 ID:p9zHR69Oo
「っ、ひ、卑怯よ…」
そういって黒猫は下を向いて小さくなってしまった…おもわず撫でたくなるな
「っといけねぇ、こんな時間か。俺もうそろそろ帰るわ、またな黒猫」
「あっ、ちょっと先輩?」
「ん?」
「忘れ物よ、先輩のお、た、か、ら」
「お、おぉ、忘れてた…っていいのか??」
「ま、まぁ先輩がシスコンのメガネフェチの変態なのは仕方の無い事だもの、今更どうしようも無いわ…それより…
その…もうすぐバイトがおわるのだけど…
よかったら…待っててもらえないかしら…」

そう言って下を向く黒猫
目元は前髪に隠れて見えないが頬はほのかに紅く染まっているように見える
くそっ、そんな言い方されたら…
「解った、待っててやるよ。一緒に帰ろうぜ」
それを聞き顔を輝かせる黒猫

まったくホントに…

俺達の黒猫がこんなに可愛いわけがない
670 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:17:52.91 ID:p9zHR69Oo
おしまいです
ラストが気に入らない人もいると思いますが黒猫好きが書いたものなんで大目に見てくれると嬉しいです
あと書き方とかおかしいとこだらけだと思うんで気付いたらどうぞ教えてください
ありがとうございました
671 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:22:18.51 ID:3t8J3i4DO
>>670
gj
黒猫ちゃんマジ堕天使
672 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:24:41.49 ID:qZLt98kto

複合は予測できなかったww
673 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:25:22.09 ID:axf0p3BAO
乙です
エロ系はネット注文に限るという教訓か
黒猫の中の人は天使ちゃんでもあるね確かにw

ちなみに地の文と台詞部分、空行あったりなかったりなので統一したらいいかも。ありに。
674 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:31:34.16 ID:p9zHR69Oo
感想あざす!
8巻あたりの京介なら複合型買ってもおかしくないかなってwww
正直何ならセーフなのか見当もつかないwww

ケータイで打ってiPod touchに送ってからの投下だったんですいませんorz
地の文

「にゃんにゃん」
「どうしたんだ黒猫?」
「‼ な、なんでもないわ///」

地の文
って事ですか?
675 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:35:01.55 ID:axf0p3BAO
>>674
そうそう
676 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 18:55:33.97 ID:p9zHR69Oo
>>673
>エロ系はネット注文に限るという教訓か

ネットで買ったら配達員が黒猫…を考えたけどヤマト宅急便はそういうの配達しないか
677 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 19:30:08.12 ID:GgjBEzBm0

メガネかけた妹属性の後輩、これの3複合で桐乃・麻奈実・黒猫を満たすな

それって瀬菜か・・・
678 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 19:38:28.14 ID:O7zmWAHy0
瀬菜ちゃんから腐要素をとったらただの天使
679 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 19:55:08.27 ID:91/CtojDO
宅配テロというものがあってだな
680 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 22:39:26.34 ID:oEpS5yRs0
直喩と隠喩の違いをあやせたんに教えるために
「あやせの笑顔は、俺にとって天使笑顔のようなもんだ。」
「あやせたん、まじ天使。」
というセクハラ発言を使って教える変態家庭教師京介さんを連想しちまったぜ。
681 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 22:41:13.08 ID:B9ms2ZuAO
>>680
よし、続きを頼む
682 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 22:48:25.24 ID:p9zHR69Oo
>>680
俺からも頼む
683 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:18:30.00 ID:FluL3pr70
>>681
>>682
中学の国語の教科書買って何とか書いてみる
684 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:19:28.74 ID:zqn7D9HZo
>>670
乙です
黒猫が眼鏡をかけたら色々解決しそうな…そんな妄想をしてしまった…
685 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:23:14.38 ID:h9g34uFF0
>>683
楽しみにしてるぞ!
686 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:30:15.22 ID:uNU98f8h0
>>670
乙。たぶんエロパロでエロ本の小ネタ投下した人だよね? なんにせよGJ
687 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:31:22.94 ID:0MacxhXSO
>>670

まだまだ黒猫分が足りない
次を書くんだ
688 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 23:32:46.12 ID:p9zHR69Oo
>>686
小ネタをみて妄想したのを投下したんだ
アイディアをもらった感じ
すまない
689 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 00:05:54.29 ID:KvuYjwEDO
ネタ思いついて脳内である程度まとまったのにオチが出てこなくて書き出せない




あやせたんに頼るしかないのか……
690 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 00:05:55.25 ID:KvuYjwEDO
ネタ思いついて脳内である程度まとまったのにオチが出てこなくて書き出せない




あやせたんに頼るしかないのか……
691 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 00:08:16.79 ID:1iwqRVUz0
大事なことだからな...

あやせたんまじ天使
692 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 00:29:18.84 ID:A3a40ncAO
553ですが、投下大丈夫ですかね?大丈夫なら1時頃に投下します。
693 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 00:35:53.98 ID:LO4DUz+jo
おk
694 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 00:45:02.61 ID:ngveNutI0
楽しみにしてます
695 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:02:35.35 ID:A3a40ncAO
では、始めます



「悪い瑠璃、遅くなった」

「まったくだわ。たかが人間風情が私を待たせるなんて。」
俺の名前は高坂京介。んでこっちの少女が俺の彼女の五更瑠璃、通称黒猫。まあ此処にいる奴等はそんなこたあ知ってるだろうから詳しい紹介は省く

今日は黒猫が家に来るというので なら一緒に帰ろうという事になったんだが、帰り際に赤城の野郎が聞いてもいねえのに妹の話なんか初めやがって、結局振り切るのに10分も掛かって遅れてしまった訳だ。
そんなこんなで家に向かう途中いつもどうりの沈黙

別に気まずくはない。寧ろ黒猫といるときはこれが心地よかったりもする。まあそれでも可愛い彼女とお喋りしたい気持ちもある。
696 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:05:34.40 ID:A3a40ncAO
「なあ、黒猫ちょっといいか?」

「何かしら?」

「黒猫は何でうちの高校に来たんだ?やっぱ俺いるからか?」

「愚問ね。私が貴方ごときの為に高校を決めるとでも?…ただ家が近いというだけよ」

ごときって…、俺彼氏なのに… うなだれていると黒猫がポツリと話しだした

「……もう一つ理由があるわ」

「どんな理由だ?」

黒猫がうちの高校に来た理由か、きになるな

「会いたい人がいたのよ」
それって…

「おr」

「違うわ」
デスヨネー

「中学の時に高校選びの為に此処の学校の体験入学に来たのよ。」

ああ、中学生が来るってんでお近づきなろうとする野郎もいるが、当然俺はそんなタイプじゃない。それに、あれは俺ら一般生徒も休みの日に来なきゃいけないからたまったもんじゃない
697 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:06:41.17 ID:A3a40ncAO
「その時に各個人で部活動を見学する時間があったのだけれど、私は…」

「あぁ…」

「それで一人で歩いていたら、ある男子生徒が話しかけて来たの」

「…そいつか?会いたい人って…」

にしても人の彼女に気安く話しかけるたあ、その時はまだ彼女じゃないけど

「ええ、初めは同情されてるのかと思って悪態ついて去ろうとしたのだけれど、その人は後ろをついてきて、特別教室や部室なんかの説明をしてくれたわ。」

「ほ〜、お節介な奴もいたもんだな」

「貴方程じゃないと思うわ」
698 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:08:47.35 ID:A3a40ncAO
「ぐ…」

確かに…思い当たることが多すぎて反論できん…

「そうしてるうちにいつの間にか、私が引っ張られる形になって、結局全ての部活動を見学してしまったわ。」

「成る程なぁ、そいでそいつにお礼を言いたいと」

しかし昔の話とはいえ、彼女と他の男の思い出ってのは良い気がしねえな

「別にそういう訳ではないわ。その時にハンカチを借りたのだけれど返していなくて…
だけどもう顔も覚えていないし、卒業しているかも」

「そうか…」

「そういえば、少し先輩に似ていた気がするわ。サッカー部の人と話をしていたからサッカー部かもしれないわね」

「俺に?じゃあ、そいつはとんでもないイケメンなんだろうな。黒猫が惹かれるのも無理ねーな」

サッカー部ね、あとで赤城に聞いてみるか
699 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:15:14.76 ID:A3a40ncAO
「また莫迦なことを考えているわね」

流石に読まれてたか。俺はそんなにわかりやすいんだろうか?

「ええ、とてもわかりやすい顔をしているわ」

「うおっ!?まさかそこまで読まれてるとは」

「貴方の考えなんてお見通しよ。私は貴方のか、彼女だもの…」

く〜照れてやがる黒猫 なんて可愛いだ。
その日は家に着いたあと、いつもどうりゲームのデバックしたり、桐乃と喧嘩したり、桐乃と喧嘩したり、あと桐乃と喧嘩して黒猫は帰って行った
700 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:21:04.38 ID:A3a40ncAO
家に着いて一通り妹達の世話を終えたあと、洗濯物を畳みながら今日の事を思い返していた。

「ふぅ… それにしても話をしてる時の先輩の顔はとても面白かったわ。嫉妬でもしてたのかしら」

「このハンカチどうしようかしら?あら?これは…イニシャルかしら?K・K?」

『そういえば少し先輩に似ていた気がするわ』

「…まさか、ね…」

♪〜
「よお、赤城」

『おお、高坂珍しいな』

「ちょっと聞きたいことがあるんたが


俺は今日黒猫が言っていた男子生徒の事を聞いてみた

「て、事なんだが心当たりあるか?」

『心当たりも何も、それ「お前」だろ?』
は?

「な、何かの間違いじゃなくて?」

『覚えてないのか?』
じゃ、じゃあ今日黒猫が言ってた男子生徒ってのは…まさか…な?
701 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:22:41.01 ID:A3a40ncAO
以上です。携帯からなので読みにくかったら申し訳ありません。
702 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:26:16.94 ID:tXGdRpOIO

だが最後もう少しオチの描写をつけた方が良いと思う。
703 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:30:57.41 ID:SJ3GCTODO

ニヤニヤした
704 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:38:55.34 ID:YDbItGQGo

最近携帯とかiphoneとかで投稿する人が続いてるな
尊敬する・・・
705 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:44:52.32 ID:/IuDANBDO
なぜ京介が案内したことを忘れているかも書いてほしかったな
706 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 02:15:36.97 ID:+FrRL/x30
wiki見たけど、ここで書いてるの7人だけ?
707 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 02:21:16.43 ID:YDbItGQGo
>>706
いや、2作目以降を名言してるのが7人なだけかと
トリップ付きは3人か
708 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 02:52:02.14 ID:g1Uv5YWto
実は、俺以外には、もう一人しかいないんだよ、このスレはwwwwww
709 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 02:53:42.05 ID:20JD7o2E0
直喩と隠喩の違いをネタにSSを書いたが、どうも中心部分以外が蛇足にしか思えない。中心部分だけ3時に投下します。
710 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:00:21.44 ID:20JD7o2E0
初投下します。
小ネタです。
誤字・脱字・言葉遣いのおかしなところはご容赦ください。
「俺の教え子がこんなにチョロイわけがない」

「直喩と隠喩、擬人法も含めて比喩表現と言うんだ。これはわかるよな?」
「はい、それは大丈夫です。ただ、その見分け方がわからないんです。」
小学生高学年でも普通にできるレベルなんだがな。
「それじゃあ、直喩と隠喩の区別からしていこうか。直喩は明喩と書くこともあって『(まるで)〜ような』、『〜みたいに』、『〜ごとく』などの言葉を文中に明記するんだ。」
「はい。」
俺の説明を聞き終え板書内容をノートに写すのを確認すると、
「次に隠喩だが、これは直喩とは反対に『(まるで)〜ような』を明記せずに、それとなくたとえる表現の仕方なんだ。」
「は、はあ?」
どうやら隠喩がいまいちわかっていないようだ。
「じゃあ、例文を書いて説明するぞ。」
そう言うと俺は、ルーズリーフに例文1と例文2を書いた。

711 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 03:01:30.51 ID:ngveNutI0

やっぱり黒猫は可愛いなぁ
712 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:01:42.31 ID:20JD7o2E0
例文1.あやせたんの笑顔はマジで天使のような笑顔。
例文2.あやせたんは、マジ天使。

すぱーん!きれいな音が室内に響いた。
「な、何書いているんですか!?ぶん殴りますよ!」
「すでに、ビンタしといて言えた台詞かよ?おー、いっつつ。」
俺が頬をさすっていると、
「ちゃんとお給料に見合った仕事をしてください。なんならセクハラで訴えて慰謝料を請求してもいいんですよ。」
「それは、マジで勘弁してください。」
大学生を経験した人はわかると思うが、大学の教科書は薄ぺっらいくせに3000円を超えるものが、ざらにあるんだ。しかも連日の飲み会とくれば、金はいくらあっても足りない。
「と、とにかくだ。この例文ほど、あやせを理解させる例文はないんだ。」
「嘘だったら、通報しますよ。」
あやせは手に、防犯ブザーをかざしながらそう言った。
「いいか。この2つの文はどちらもあやせが俺の天使だってことを…。」
ブー!
「てっ、最後まで説明を聞けよ。」
「うるさい、この変態!なにセクハラしているんですか!」
散々罵倒し、殴られた後、ようやくあやせさんは落ち着きを取り戻された。
713 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:03:12.95 ID:20JD7o2E0
「直喩っていうの『ような』を明記するから、例文1の『天使のような』の部分が直喩になるわけだ。」
「はい。なんか納得はいきませんけど。」
「気のせいだ。次に、隠喩は『ような』を使わずにたとえるから、例文2の『マジ天使』の部分が隠喩になるわけだ。」
「つまり、どちらも意味するところは同じでも、直喩と隠喩によって表し方が違うってことですか?」
「そういうことだ。よし、それじゃあ、確認問題でこれを隠喩の文に直してくれ。」

確認問題
『私の理想の男性はお兄さんのような人です。』
714 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:04:35.10 ID:20JD7o2E0
「えっと、『ような』があるから直喩の文だから、隠喩に直すと…。『私の理想の男性はお兄さんです。』」
「あやせ、結婚してくれ!」
「なに問題にかこつけてセクハラしているんですか!ブチ○しますよ、お兄さん!」
「そう、それだ!」
「何がです?」
「倒置だよ、倒置!今あやせは完璧な倒置をしたんだよ。」
「はい?」
「いいか、本来は『お兄さん、なに問題にかこつけてセクハラしているんですか!ブチ○しますよ!』の文が、見事に順番が入れ替わっていたじゃねえか。まさしく倒置だよ。」
「い、言われてみれば確かにそうかも。」
無茶苦茶なこじつけだが、俺はnice boardの危機を回避することができた。なんともチョロイぜ、あやせたん。
715 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:06:06.52 ID:20JD7o2E0
以上です。
実際に読んでみるのと、書いてみるのとは大違いだということが今回の経験でよくわかりました。
716 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 03:08:26.36 ID:ngveNutI0

確認問題が好きだった

あと、途中のすまん
717 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:13:10.85 ID:20JD7o2E0
>>716
早速の感想ありがとうございます。
しばらくセクハラ授業のネタ作成と文章の推敲に励みます。
718 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 03:15:00.94 ID:ngveNutI0
楽しみにして待ってるぜ!!
719 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/12(水) 03:46:03.49 ID:YDbItGQGo
乙!
英語とかでもいけそうだね
でも微妙に倒置法になってない気も…w

あと、wikiに載せてきたんだけど、nice board の部分だけ nice boat に直しておきますた
720 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:51:32.50 ID:sJvxzocSO
>>701,715
乙でした
721 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 03:57:54.44 ID:20JD7o2E0
>>719
早速の仕事感謝します。
722 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/12(水) 07:19:00.57 ID:KZdJ5BByo
>>701,715,719
乙!書き手増えて嬉しい。もっと書いてくれ

蒸し返す様な話題で悪いんだが、荒れる前に聞いておきたい
俺の妹が身長180cmなわけがないは別スレ立てた方がいいのかな
長編というほど長くはないし、一話完結風に書いてはいるけど
1回の投下量は10レス前後で、後3〜4回分ほど書いて終わりの予定

そして誰かブリジットか麻奈実√を……
723 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 07:39:39.81 ID:Zv7vZIego
10レス×4回だとちょっと多いと思う。続き物には違いないし。

というか、お兄ちゃん欲しがる桐乃がとてもかわいいので
もちっと桐乃絡めて長めだと嬉しい。やべ、関係ないな。
724 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 08:00:48.66 ID:A3a40ncAO
>>715
乙 やっぱりあやせは良いな〜

俺ももっと上手いオチがおもいつけば…感想ありがとうございます。
725 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 08:39:13.95 ID:JTBh8pgAO
前の話を読まないと分からないようなら、一話完結ってのはあまり関係ないかも
いい前例つくる意味でも専用スレでやってみて欲しいな
726 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/12(水) 08:51:33.74 ID:JTBh8pgAO
ちなみに、俺の妹が180cmなわけがないの発案者ですw
あの思い付きネタがそんな大作になるとは…w
727 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:01:32.09 ID:h8qDMl/X0
>>722
書いてるうちにやりたいネタが増えるかもしれないし別スレのほうがいいと思う
個人的にはそのほうが読みやすいし嬉しい
728 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:08:37.80 ID:a9nRev/Uo
別スレ立てるんなら報告がほしいかもな
一応今まではここで見てるし他で続きが書かれるっていうんなら気になる
729 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:09:08.84 ID:ufuQtO8t0
新しくスレ建てた場合、告知をここてしてくれればありがたいな
SSは楽しみにしているので宜しくお願いします
730 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/12(水) 09:12:31.45 ID:KZdJ5BByo
意見ありがとう
じゃあ、ひとまず続き1話分が書けたら新しくスレ立てて過去分と纏めて投下することにするよ
立てたらここに告知に来る

>>723
なんなんだろうなあの破壊力。書いてる俺がニヤニヤしてしまった

>>726
書き手からするとネタ提供はありがたい。これからもよろしく
731 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:32:24.94 ID:FBGxlrcDO
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれは桐乃と京介の純愛物を書いてると思ったらいつのまにかドーン・オブ・ザ・あやせになっていた』な… 何を言ってるのか わからねーと思うが(ry


このカップル障害多すぎるわ…
732 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:35:57.68 ID:a9nRev/Uo
まあまずはここに投下してみろよ
733 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 09:45:18.53 ID:+FrRL/x30
続き物を別のスレに移動して続けるのはどうかと思う
原作の焼き増しになってしまう可能性が高いので、書いてて途中で飽きるかもしれないし
取りあえずここでいいんじゃないか?
734 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 10:11:47.50 ID:YDbItGQGo
>>733
散々議論したのでもうおなかいっぱい
735 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 10:12:41.61 ID:FBGxlrcDO
>>732
オチがない、というか収集がつかなくなってしまったから…
いつか完成させることが出来たら投下させてもらうよ
736 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 10:27:20.62 ID:A3a40ncAO
桐乃達の修学旅行ネタ思いついた。完成したら投下します。
737 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 11:41:51.96 ID:JTBh8pgAO
ジェフサポの人も別スレとかで再開してくれないかなぁ

あれをパクってガンダムパロを思い付いたし…ww
738 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 12:03:59.23 ID:TlA6S2R40
黒猫「なぜ家の前にランドセルが・・・?」
739 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 12:51:29.88 ID:DyOpT6yco
>>738
期待
740 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 12:53:33.72 ID:LgMGUX1DO
孤児…なのか…?
741 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 12:56:50.81 ID:sJvxzocSO
>>738
貧乏ネタやめろww
742 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 12:57:22.44 ID:N08PjJASO
千葉の漆黒より
743 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 13:41:06.29 ID:J0MMW3gD0
>>738
漆黒おじさんからですね
744 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 20:48:30.66 ID:TwHsOVDBo
チビ猫ちゃんへ
漆黒お兄さん&メルルお姉ちゃんより
745 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 20:50:54.35 ID:R43FPldzo
しっこくで被り物とか言われたらダイナマイト四国一択
746 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 22:42:06.33 ID:FZinDIxc0
そういや、公立高校って3年生の卒業より後に入試があるんだよな?
入試当日に何の苦労もなくキープしてると思ってた京介が試験監督補助として、あやせの教室担当になる。昼食の時間に黒猫といちゃついているのを目撃するあやせたんを思い付いちまったが、卒業式がさきだと成り立たないね。
747 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/12(水) 22:50:46.78 ID:KZdJ5BByo
よくよく考えたら新スレでやるなら書き溜める必要なかった
とりあえず、きりのいいとこまで書いたので俺の妹が180cmなわけがないスレ立てたよ

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1294840099/

早速スレタイで失敗してるけど気にしない
過去分と合わせて投下してくことにする

あと、関係ないけどインフルエンザにかかった。あばばば
748 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 23:33:56.84 ID:y2R6JwG0o
愛おしのフェイトさん√を書いてた者だが、待ってくれてる人はいるのだろうか。
749 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 23:43:30.39 ID:D+I/83rAO
>>748
ネタ振りした者だが俺は全身が凍傷をおこしかけててだな
750 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/12(水) 23:57:09.87 ID:2ScG72mn0
>>747>>749
お前ら体をいとえよ
751 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 00:11:06.29 ID:dmOMKTYAO
>>747
乙乙
…とうとうこのスレにも妹が出来た

>>748
ギャグ寄りなのかシリアス寄りなのか今から興味深い
752 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 00:23:40.72 ID:PxFfhVOPo
>>748
京介が桐乃の小説を出版させるために
フェイトさんと寝る人間失格√でお願いします
753 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 00:46:52.02 ID:W9XNq9M+0
>>748
むしろ京介が採用担当で、そこに借金まみれのフェイトさんが面接に来る。
内定を勝ち取るために京介と寝る
754 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 00:50:53.10 ID:g2Eu1G0AO
魔法少女として加奈子と闘うフェイトさん…
755 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 00:55:09.13 ID:9kmenJHNo
>>737
覚えててもらってちょい嬉しいww
書こうと思ったらいくらでも書けるぜ
でも別スレ立てるほどにできるかは微妙
756 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 01:19:01.66 ID:gYxPzqMoo
>>748だが、まだあれ以降の続きを書けてなくて…
個人的には純愛希望なんだ。
シリアス書きてええええ。

学生なもんでテスト期間が長い。
2月になるけど、待ってもらっていいですかね。
757 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 01:22:05.74 ID:DM2wnX+g0
http://data.tumblr.com/tumblr_leut9mr6cT1qzljvuo1_500.jpg
758 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 01:35:49.23 ID:saHdX+cwo
>>757
!?じゃねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
759 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 02:03:33.50 ID:L2uWDCjWo
>>757
始まる前に凸してるのか事後なのか
760 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 07:24:21.70 ID:SgPXwPq70
  ///\          //∧               
|/////≫=========:≪////∧               
|///:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \///|               
∨:::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::ヽ::\〈                
/ :: /::::::| ::::::: | |:::::::::::|::::::::ハ::::::ヽ            
/:::::::|:::::::」::::::::」| |L:::::::」∠:」_|::::::::::            
::::::::::L:::≫ミー'  ヽ'ーィ=≪ | ::::::: |           
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ト-L八u    r   ´}   人´::::|               
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761 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 07:56:58.62 ID:hcJztB+IO
あやせの泣きデレ見たいなぁ(チラッ
762 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 11:27:52.98 ID:g2Eu1G0AO
桐乃「これがあたしのメルルフィギュアコレクション。へへ〜すごいっしょ?」

あやせ「そ、そうだね……でも、どうして同じ人形ばかりなの?」

桐乃「同じじゃないって。ホラ、微妙に衣装が違うじゃん」

あやせ「(わからない……)」

桐乃「それにポーズも違うしね」

あやせ「これは……集めてどうするの?」
桐乃「(カチーン!)」

あやせ「あれ?桐乃……?」

桐乃「……ふんっ」プイ

あやせ「桐乃ってばぁ」

桐乃「……(ツーン)」

あやせ「……あっ!ご、ごめんね桐乃、わたしったら失礼なことを……」

桐乃「……(ツーン)」

あやせ「桐乃、こっち向いてよぉ……桐乃ぉ……」グスッ


ここから桐乃への泣きデレに進行というのはどうか
763 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 12:08:48.12 ID:wmRaoG8SO
>>762
さぁ、続きの執筆作業にもどろうか
764 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 12:13:07.30 ID:2Q6EjDwIo
麻奈実SS誰か書いて〜
765 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 13:33:59.74 ID:g2Eu1G0AO
>>763
がんばってみる
携帯だがww
766 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 13:52:32.11 ID:j3gOEq9mo
桐乃にデレるあやせなんてデフォルトすぎてつまらなそうだが・・・
どこまで面白くしてくれるか期待が高まる
767 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 14:03:54.62 ID:ZBHEDwmO0
>>766
あやせ→桐乃へのガチの泣きデレなんて読んだ覚えがないけどなぁ
むしろSSじゃ京介へのデレこそ腐るほどあると思うが…
768 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 15:28:46.46 ID:08iAzUFfo
いやあやせ→桐乃へのデレSSが腐るほどあるからつまらないって言いたいんじゃなくて
あやせ→桐乃へのデレは原作本編でのデフォルトだからつまらないって言いたいんじゃないのか?
まぁなんにせよ書いてくれるなら万々歳だ
769 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 16:12:24.91 ID:wmRaoG8SO
おまえら的に原作のあやせ→桐乃はデレなの?
友情とデレはちがうと思ってた
解釈のちがいかなww
770 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 17:12:11.88 ID:wmRaoG8SO
VIPに黒猫おせちが転載されてるなww
771 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:17:50.24 ID:lKctX2S10
とりあえずSSを書いたから投下する。
オリキャラが登場するので注意。

じゃあ早速だけど、始めるぞ。
772 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:18:31.99 ID:lKctX2S10
「なあ高坂、今日うちのクラスに転校生が来るらしいぜ。しかも女だ!」
「へぇ……」

俺が教室の机に座るなり、赤城が興奮してまくし立てた。こんな時期に転校って
親の転勤とかなのかね……どんな奴なんだろうな。そんな事を考えている内に、
担任が転校生とおぼしき女子高生を連れて教室に入ってきた。

「あー今日からこのクラスに加わる春日恭子さんだ、みんな仲良くするように」

その娘を見るや、クラスの野郎共がざわめき出した。俺も目を見張った。

肩までかかったサラサラの艶やかな黒髪、透き通った大きな眼、
筋の通った鼻、薄く引き締まった薄桃色の唇……
その美少女は見た者を引き付けずにはおれない魅力を放っていた。

「春日恭子です、皆さん今日からよろしくお願いします」


授業の合間はクラスメートが引っ切り無しに彼女の机に押しかけて、
人間サークルと化していた。

「俺は西村博之。よろしくな!」
「俺、佐藤裕也(`ェ´)ピャー」
「ちょっと男子ばかり話してないで、あたしらとも話させてよ!」

そして今日の授業が終わる頃、転校生はすっかりクラスに馴染んでいた。
どうも、社交的な性格らしい。俺も少しだけ会話したがノリがよく、
快活で爽やかな印象を受けた。

「京ちゃん、春日さんいい感じの人だね〜」
「ああ、本当にな。じゃあまた明日」

麻奈実と別れてしばらくすると、前方に件の彼女が立ち往生しているのが
見えた。……何やってんだ?
773 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:19:01.20 ID:lKctX2S10
「よう春日、どうした?こんなところに突っ立って」
「あ、高坂君……私の家の住所が分かんなくなって」

つまり、引っ越し先の場所を忘れちまったのか。聞くと偶然にも我が家の
近所らしい。こっちに来たばかりだから分からないのも仕方ないよな。

「俺ん家の近くみたいだからさ、案内しようか?」
「本当?ありがとう、助かる!」

春日から聞いた住所に行ってみると、高坂家から5分とかからない距離だった。
近いなオイ。

「さて着いた。もう迷うなよ、じゃあこれで」
「あ、待って高坂君。不安だから、しばらくの間一緒に学校へ
行ってくれない?また迷うのも嫌だから」
「え?ああ……別にいいけど」

春日が慣れるまで、高校への行き帰りは一緒に登下校することになった。


さて今日も授業が終わり、春日と帰るわけだが、話してて楽しい。心底楽しい。
何時間でも会話したくなる。見た目もいいし、性格もよいとなると、こりゃあ
男が放っておかないだろうな。

「田村さんって、和菓子作れるの!?すごいね」
「そんな〜たいしたことないよ」

途中まで帰り道が一緒ということもあって麻奈実もいるのだが、春日と話が
弾んでいる。クラスの女性陣も、休憩中は彼女の机に集まって会話に花を
咲かせていた。どうやら、同性にも好かれるタイプみたいだな。

「じゃあ二人とも、またね〜」
「おう」
「うん、また明日ね」

俺の妹様も、こんだけ可愛いげがあればいいんだがな……
774 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:19:33.50 ID:lKctX2S10
「くしゅん!」
「風邪引いた?桐乃」
「分かんない、誰か噂してんのかな。それよりもさ、あそこの店で――」

今日は部活が無い事もあって、アタシはあやせとおしゃべりしながら
道を歩いてた。やっぱ、早く帰れるっていいわよね〜

「へぇ、そうなんだ。ん?あれ、お兄さん?」
「えっ兄貴?どこに」
「ほらあそこに、女性と一緒……ええっ女連れ!?」
「なっ……!」

アタシは驚愕した。だってあの兄貴が、あの地味で冴えないカッパ頭がよ!?
あんな美人と連れだって楽しく会話とか、そんな事有り得ないっての!
はっ、ダメダメ。こんな狼狽してるところをあやせに見られたら、マズイ。
兄貴への好意に感づかれちゃうじゃん……あれ、あやせ?何か様子がおかしいような。

「あやせ、どうしたの?真っ青になって」
「ううん、何でもないよ。桐乃も表情硬いよ?」
「や、やだなあ。気のせいだよ」
「そ……そうよね、何かの間違いよね。あのお兄さんが」
「えっ」
「ん?」

「……」

「か、帰ろっか」
「う、うん」



「どうしたの、高坂君。さっきから様子が変だよ?」
「ああ、何か寒気というか殺気がさ……」
「あはは何それ、ウケる。ところでさ明日――」
775 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:20:50.74 ID:lKctX2S10
「お袋、今日渋谷に出かけるから昼飯いらねえ」
「……!」
「わかったわ。ん、どうしたの桐乃?」
「べ、別に」
「じゃあ行ってくる」

玄関のドアを閉めて、俺は上着のポケットに手を突っ込みながら、
待ち合わせ場所である春日の家に向かった。

「さっみい……」

5分ほど歩くと、春日の家が見えてきた。門の横にあるインターホンを鳴らし、
春日が出てくるのを待つ。しばらくすると、玄関からさわやかな笑顔を浮かべつつ、
彼女が姿を現した。やっぱ、美人だな。

「おはよう高坂君」
「ああ、それじゃ行こうぜ」

――――
―――
――

俺は電車に揺られながら、昨日の春日が言った相談を思い返していた。
それに応える為に渋谷まで行くことになったわけだが――

「まあ、仕方ないよな……」
「なにが仕方ないの?」
「いや独り言だ、気にすんな」





776 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:21:20.18 ID:lKctX2S10
「渋谷に来たわ……!」

兄貴を尾行して、ここまでたどり着いた。チッ、完璧なデートじゃんこれ。
身近にアタシという完璧な美少女がいながら、他の女に目移りするなんて……
信じらんない。こうなったら、どんな女か暴いてやろうじゃないの。

「動き出したわね、よし行……」
「あれ、桐乃?」
「えっ」

声のする方に顔を向けると、あやせがそこに立っていた。

「あやせ!?」
「わあ〜偶然だね、渋谷で会うなんて!」
「そ、そうだね」

あああ、マズイ。兄貴が行っちゃう!

「さっきから何を気にして……あ」

バレた!?

「ねえ桐乃、あそこを歩いてるのお兄さんだよね。女の人と一緒に」
「そ、そう。あの馬鹿兄貴が変な事しないか心配でさ。
あの人が襲われそうになったら叩きのめそうと思って」

「……」

ち、ちょっと苦しい言い訳だったかな

「……桐乃、私も手伝うよ」
「え」
「あのド変態のお兄さんが、あの人に変な事しでかしたら即刻通報するから……!」

良かった、うまく誤魔化せたみたい。それにしても、あやせの迫力が半端ない。
怒りのオーラが見えそう。
777 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:21:47.28 ID:lKctX2S10
「あら……何か邪悪な気を感じるわね」

この声は――

「ア、アンタ糞猫!何でここにいんの!?」
「この渋谷に、漆黒の波動が満ちているのを感じたの。来るべき戦に備えて、
気を蓄えておこうと思ってね……あら、そちらは」

あやせの事?そういや、あまり面識なかったわよね。

「桐乃の親友の新垣あやせです」
「そういえば、以前少しだけ会ったわね。私は黒猫……よろしく。
ところであなた達、何をしているの?」

――――
―――
――

「……ってわけ」
「面白いじゃない。私も付いていこうかしら」
「アンタも来んの!?」
「勘違いしないで頂戴。負の気を我が身に吸収し、内に秘めて――」
「はいはい、邪気眼乙。まあいいわ。アイツら見失うから、早く行くわよ!」

急いで追跡すると、二人が店に入り何かを覗き込んでいるのが見えた。何やってんだろ?
どうやら兄貴とあの女はアクセサリーショップで、品物を色々見比べているようだった。
アタシにはあんな楽しそうな顔したことない癖に……!イラつく。

「あんの糞兄貴、ヘラヘラと……!」
「あ、見て桐乃!女の人がお兄さんにペンダントを付けてる」
「成る程、あれを以って主従の証とするわけね」

あの女は気に入ったのか、懐から財布を取り出してお金を確認し始めた。
それにしても糞兄貴。あんなにベッタリと寄り添うなっての、キモい。
778 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:22:19.19 ID:lKctX2S10
「女の人が買った!お兄さんにプレゼント!?」
「貢がせようってワケ?いい根性してるわ」
「移動した。早く追うよ桐乃!」

あたし達は、二人を追って小さな公園までたどり着いた。
もう夕暮れになっており、辺りは人気が少ない。

「あ、ベンチに座った」
「話し込んでいるようね」
「ちょっと糞猫、見えないから少しどきなさいよ」

アタシ達は二人の動向を観察し続けた。数分ほど会話していたかと思うと、
急にあの女が目に手を当て始めた。

「……泣いているのかしら。何を言ったの、あの大馬鹿は」
「あっ、お兄さんがあの人に顔を近づけてる!」
「キ、キスしようっての!?もう我慢できない、アンタら行くわよ!」
「待ってよ、桐乃!」
「クッ、止むを得ないわね……!」

あたしは風を切って、自慢の俊足で駆け出した。
二人とも顔が近いってーの!離れなさいよ、馬鹿!

「くらえ糞兄貴!」
「ぬごぉっ!?」

決まった!あたしのフライングニードロップ!!

「こ、高坂君。大丈夫!?」
「ってぇ……き、桐乃?黒猫にあやせまで。お前ら何でここにいんだよ!?」

兄貴をその女に取られない為に決まってんでしょーが!あとの二人は知らないけど。

「アンタがこの人に、変な事しないように見張ってたのよ。悪い?」
「お兄さん、セクハラしようとしてたでしょ。しかも泣かせるなんて最低!通報しますよ!!」
「ふ……この私の下僕でありながら、主人をくら替えしようなんていい度胸してるじゃない」
779 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:22:48.26 ID:lKctX2S10
背中が痛え……桐乃の野郎、容赦なさすぎんだろ!
春日と話してただけで、散々な言われようだ。

「お前ら何か言ってることがおかしいぞ」
「高坂君、もしかして私たち誤解されてるんじゃないの?」

――――
―――
――

「泣いてるように見えたのは、目にゴミが入ったって事?」
「ああ、それで俺が何処にあるか見ようと思ったらお前がだな……」
「フ、フン!それにしてもアンタ、この人にペンダント買って貰ってたじゃん。
兄貴の癖にいっちょ前に貢がせようだなんて、キモッ」

それを聞いていた春日が、会話に割って入って来た。

「ああ、それは地元にいる私の彼氏へのプレゼント。
高坂君に良さそうなのを見繕ってもらったの」
「え……彼氏いるんですか?」
「そうよ。彼を向こうに残して来たから只今、遠距離恋愛真っ最中」

まあ、仕方ない。俺も薄々は感じていたが……こんだけ美人で性格も良けりゃ、
彼氏はいるよな普通。昨日、春日からそれを聞かされて軽く凹んだのは内緒だ。

「へ、へぇ〜」
「そっか……ホッ」
「フン、どうやら天使共が私を陥れようとした罠だったみたいね」

何で微妙に喜んでんだ?こいつら。さっきまであんなに怒ってたのに。
780 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:23:24.66 ID:lKctX2S10
「と、ところで良い香水使ってますね。どこのですか?」
「え?ああ、これは……」
「すごい美人ですね。アタシこれでも読モなんですけど、劣等感感じちゃうな〜」
「男を誘惑する術が豊富なようね、あなた。なかなか見所があるわ。
どうかしら、我が軍に加勢して聖戦に……」

あいつら何で急に仲良くなってんだ、態度もさっきと全然違うし。
俺をのけ者にして、何か盛り上がっちゃって。
さっきの会話で、あの三人に何が起こったんだよ。

「アハハ」
「それでね〜」
「嘘〜」



「……女はよく分からん」



終わり


781 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 17:24:24.93 ID:lKctX2S10
これで終わり。

携帯で打ったのを、PCでまとめた。
PCは自宅じゃないと書けないけど、携帯だとどこでも
空いた時間に少しづつ出来るからいいな。
あまりSS書くのに慣れてないから、不自然なところがあったらすまん。
782 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 17:27:51.65 ID:ZBHEDwmO0
おつ!
会社のトイレにこもって読んでくるぜ
783 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 17:56:21.29 ID:wGYR7KKAO
おつ!
よし、とりあえず俺も講義中だからトイレ行って読むか
784 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 18:12:31.73 ID:08iAzUFfo


トイレ民族多いなww
785 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 18:27:45.29 ID:mvXihUza0

おもしろかった!!
続きが余みたい!
春日の彼氏でてきて京介と春日と三人行動してて何か勘違いされるみたいな!!
きりの勘違いや気持ちネタが大好きです!
きりのは黒猫を「黒いの」って呼び方すると思います。
786 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 18:40:16.17 ID:lKctX2S10
>>785
ああ、そうだった。桐乃は黒猫を「黒いの」って読んでたな。
もし今度書く時があったら気をつけるよ
787 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 18:44:46.89 ID:wmRaoG8SO
乙です
春日は俺の中ではそらおとの日和でイメージされたぜ

>>785-786
「黒いの」は黒猫が第三者的なときだけじゃない?
面と向かっては「あんた」か「糞猫」だったような
788 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 18:52:07.24 ID:DttZASzR0

オリキャラ物は久し振りだったが、完全に引き立て役ならありだね
789 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 18:52:10.56 ID:lKctX2S10
>>787
黒猫がその場にいる時は、「アンタ、糞猫」
いない時が「黒いの」だな
おk、覚えた
790 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 19:18:57.37 ID:W9XNq9M+0
オリキャラの名前って大体武田家家臣団の名字だな。デフォなの?
791 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 19:30:22.39 ID:1AIbaVIpo
佐藤裕也のせいで電車の中で咳とくしゃみが同時に出たっていう猿芝居するはめになったよ☆
792 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 19:46:33.02 ID:RUei2dPE0
そういえば、京介とあやせが兄妹って設定のSSあったっけ?
793 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 19:54:42.97 ID:DttZASzR0
イラスト見てると桐乃よりあやせのが実妹っぽくにみえるな
794 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 20:08:18.28 ID:ZBHEDwmO0
>>781
読んできたぜ。改めて乙!
795 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/13(木) 20:13:14.25 ID:dFRofXq1o
当店は基本的に誰でもウェルカムでございますが日火木土の22時から時間が取れないやつだけはお断り申し上げます
796 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 20:13:44.12 ID:dFRofXq1o
誤爆さーせん
797 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 20:18:29.21 ID:OhoMXuyDO
ひろゆきを本名で出すんじゃねえよ吹いたwwwwwwwwwwwwww
798 :真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:20:59.92 ID:QQ2SkATso
サーバー移転したのか
迷子がでそうだな・・・
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:45:39.91 ID:id/CGu4Eo
更新したらdat落ちしててビビった
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:49:58.58 ID:QQ2SkATso
>>800
よう
誰もこないから不安だったぜww
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:57:31.66 ID:t4VFcy1DO
俺のレスで時間が止まってしばらくして更新したら消えたから凄く焦った
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:59:57.71 ID:QQ2SkATso
夕方ぐらいに書き込んだけどその後ずっとROMってたから移転に気付かなかった
さっき書き込もうとしたらエラーになってようやく気付いた…

wikiのURLは直しておいた
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 00:08:51.81 ID:Tax82WqAO
修学旅行ネタでランちん出そうと思って参考にコミックス買ったらランちんマジ天使。所々のネタとオチは有るのに、つなぎの部分とか難しくて時間掛かりそうです
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 00:25:35.05 ID:RULT/mzeo
ランちんSSついに来るか?!
wwktk
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 00:33:45.64 ID:9yhZG490o
ランちんメインは無理だろww
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 01:24:02.82 ID:1apEUUqN0
お逝きなさい
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 02:08:51.18 ID:7oxiQg6uo
やっと辿り着いた
鯖移転よくわからなくて彷徨ってたぜ
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 02:11:35.36 ID:9yhZG490o
>>808
おかえり
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 02:38:15.13 ID:1dowVATDO
基本携帯からだからorzでの移動が苦労したぜ

おまいらこっちでもよろ


811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 05:24:58.19 ID:Pt4xRMB+0
ここだけの話だけど、地味子の頭ってチンコみたいで卑猥
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 06:08:28.49 ID:VUi/OkOY0
>>811屋上!
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 06:38:19.08 ID:eMDRaCqDO
>>811
俺もそんな気がしてたけど改めてみてみたらそんなでもなかった
http://blog-imgs-44.fc2.com/h/a/y/hayuhayu804/4_20101221004721.jpg

比較対象としてはおかしいけどアイマスのこいつのほうがよっぽどチンコヘッド
http://blog-imgs-41-origin.fc2.com/m/a/r/marunao2/20090530222341d71.jpg
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 08:39:55.48 ID:bFK2HclAO
べっかんからやっとたどり着いた
さあ良SSが来てるかな?
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 11:25:56.77 ID:K2qVHwLAO
ようやく見つけた…いと使いづらいことこのうえなし
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 12:37:17.15 ID:9yhZG490o
携帯のブックマーク移すのめんどうだった・・・
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 12:46:22.80 ID:etVYr0KAO
たどり着いた……
818 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 12:48:38.40 ID:Vu9mBudDO
携帯用の専ブラ使えよ
捗るぞ
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 13:11:53.99 ID:1dowVATDO
>>813
Zガンダムのエマさんに謝れ
820 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 15:02:12.45 ID:uNQRtTmv0
やっとたどり着いた

沙織のスレもちゃんと移転してるんだろうか……
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 15:57:10.34 ID:9yhZG490o
>>820
誘導しておこう

俺の妹が身長180cmなわけはない
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294927055/
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 16:17:40.10 ID:etVYr0KAO
>>818
auだといいのがなくて…
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 16:41:24.91 ID:nINUpJFWo
移動乙
BB2Cが言われるほど神じゃないと実感出来た
824 : ◆5yGS6snSLSFg [sage saga]:2011/01/14(金) 16:48:29.74 ID:oNsW6jabo
迷った人多かったのか
管理人さんが案内出すから大丈夫と仰ってたのでいいかなと思ったんだが、せめて一言いってからにすべきだった
ごめんなさい
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 17:10:23.32 ID:WrJlSljSO
この板見てたら、こんなスレがあったので貼っとく

京介「俺の妹のツレが可愛くない。いじめる」
http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1294935415/-20
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:12:11.41 ID:kdjdsbAG0
>>821顔謝です
827 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:27:27.71 ID:bFK2HclAO
>>822
べっかんこ使え実況用に使ってたけどその他も結構優秀な方だから
828 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 22:36:23.20 ID:9yhZG490o
人減った感じがするな
彷徨ってるのかな…
829 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 23:10:56.52 ID:K2qVHwLAO
センターに向けて一夜漬けでもしてるんだろ
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 00:24:04.88 ID:xEpaS7lDO
>>822
専ブラ使いたいからドコモに変えたよ
ヤバい、快適すぎる
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 00:40:45.42 ID:SnGe18GAO
>>827
べっかんこでここ見れる?
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 01:00:36.03 ID:42FnRO1AO
>>831
http://same.ula.cc/test/p.so/ex14.vip2ch.com/news4ssnip/
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/15(土) 01:05:33.71 ID:o/whJtAAO
>>832
感謝!
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/15(土) 06:16:15.48 ID:LLZTzCfho
いつの間にかサントラ出てたのね

ttp://www.terrafor.net/news_cXQewMvJj0.html

タイトルひでえww
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 09:45:55.25 ID:SnGe18GAO
>>832
d
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 13:59:54.73 ID:+kolxUBHo
>>834
めてお☆いんぱくとのためにサントラ買ったけど、全体的になかなかよかったぞ
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/15(土) 20:29:27.74 ID:vj1bsASv0
まなみ成分がほんとにたりないなここは
誰か紳士はいませんか
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 20:34:39.68 ID:wHx3Ol9ko
紳士は今ロリータに夢中です
839 :紳士 [sage]:2011/01/15(土) 21:37:05.85 ID:nd2gwQUAO
注文を承ろう
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/15(土) 21:38:29.39 ID:sKl065BRo
ブリジットか麻奈実√を……
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 22:04:44.05 ID:LLZTzCfho
紳士キターーーー
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 22:59:49.97 ID:nd2gwQUAO
じゃあ麻奈美でなんか書く
基本的に書くの遅いから気長に待ってもらえるとありがたい
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 00:22:07.08 ID:7dTqU6rgo
よーし、じゃあおっちゃんブリジット書いちゃうぞ
>>842への繋ぎ程度で
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 00:54:47.80 ID:53tIav3DO
>>843
待ってる
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 01:17:46.02 ID:N8VDrhtSO
>>843
期待してる
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:19:53.84 ID:xTgyUlYx0
>>843期待
あと個人的に>>804も期待してる
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:22:08.74 ID:jvTLrr5Ko
>>843
1月
全裸

あとは…分かるだろ?
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:28:59.71 ID:7dTqU6rgo
>>847
オーケー
ほとんど書きあがってるから投下始める
最後の2レスぐらいは書き溜めてないのでそこはすこしかかるが待ってくれ
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:31:43.06 ID:Ymyx0YbAO
>>842
期待してるぜ!
でも“麻奈実”な。
850 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:33:35.19 ID:7dTqU6rgo
    /: : : : : : : : : : : \ヘ: : : ハv 〉:\ : : : : : :l
    /: : : : : : : : : : : : : : : :ヾ、 : : : ',: : }: ',ハ: : : : : :|
  /: : : : : : : : : : ハ: : : : : : ハ: : : : l: :j : :l lヘ: : : : :|
  /: : : : : i: : : : : :| V : : : : : : :',: : : :l :l : : l:l :', : : : :|
 ,′: : : : || : : : : :| V :_i:__: : : }: : : :| : : : :|j : }: : : : l
 {: : :j : : { V: : : : | ,. '": }: : : :ハ: : : }: : : : j : :|: : : : :|     じゃあブリジットSS投下するよー
 {: : ト; : :| ヾ: : : |   ,.〉==ュ、 .}: : : }:, ´ヽ : :j : : : : |     やっつけ気味だから大目に見てね♪
 {: : | X´}` \: :{ 〃マ:::::ヵハヽ}: : : | へヘ: /: : : : :|
 \ハ ヾz=ュ、  `゙ ′ .',:::::`::リ .}: : : |、   }/: : : : : :|
  }: ハ〈 マ:ハ      `ー " ,,| : : |/ ノ: : : : : : : |
  |: :∧. ヾ;;}           ""|: : : lノ´: : : : : : : : : |
  |: : : ',   丶        |: : : l´ l: l: : : : : : : : : |
  |: : : :ド゙"      ,    j: : : jヾ l: |: : : : : : : : : |
  |: : : :| \    ` ´     イ: : :j.{  |: |: : : : : : : : : l
  l: : : :|   `  ‐   __,. '" j: : :,' .l  |: l: : : : : : : : : :l
  l: : : :|         !   ノ: : j ヘ  | }: : : : : : : : : :ハ
  l: : : :|        /j  ,': : ,′ >,ノ、 : : : : : : : : : ∧
  l: : : :| / ̄フ/´    ,': : :,'//    \: : : : : : : : :∧
  |: : : :|/   //ー-、   j : : ν´        .',: : : : : : : : : ハ
  |: : : :|   //       i: : : |/          }: : : : : : : : : : }
  |: : : :|  .//_      |: : : {|           |: : : : : : : ', : : l
  |: : : :|  j j   ̄  ̄ 了: : :l         |: : : : : }: : .|: : :|
  |: : : :| .} }       |: : : |ヘ       {: : : : ::ノ : :} : : }
  |: : : :| .| |.      l: : : |  }      |: : : :/ : : ノ : /
851 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:34:21.75 ID:7dTqU6rgo
俺が妹の親友、来栖加奈子の芸能マネージャーをやってたのはもう随分前のことだ。
まぁ、マネージャーと言っても、加奈子を騙してコスプレ大会に出場させるためだけのモドキだったんだけどさ。
そのときに知り合ったのが、イギリスから来たコスプレ好きの美少女、ブリジット・エヴァンスだ。

そして今、俺はそのブリジットから相談を持ちかけられている――

「マネージャーさん、今日は呼び出したりして……ごめんなさい……」
「いや、別に気にしなくていいぜ。どうせ暇してたしさ」

ブリジットは(その方面の人達に)それなりに顔が知られてる有名人なので、
俺達は目立たないよう小さな喫茶店の隅の席で二人きりで会っている。
それでなくても人の目を引く外国の美少女だし、変な噂が立ったらこいつが困るからな。
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:34:59.97 ID:7dTqU6rgo
「それで、相談ってなんなんだ?」
「えっと、実は……」

そこまで言ったところでブリジットは俯き、しばらく黙り込んでしまった。
よほど話しにくいことなのだろう。俺は静かにブリジットの心の準備が整うのを待った。
しばらくして、ブリジットは覚悟を決めたように顔を上げ、口を開いた。

「マネージャーさんは、『ニコ生』って知ってますか?」
「にこなま――?なんだそりゃ」
「インターネットのストリーミング放送を、誰でも放送できるサイトがあるんです。
 ウェブカメラで撮って放送したり、ゲームの実況を放送したり、見てるみんなとチャットができるんです」
「へぇ〜、そんなのがあるのか。で、お前それやってんの?」

そう問いかけると、ブリジットの表情がにわかに曇った。
853 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:37:55.30 ID:7dTqU6rgo
「はい、わたしもコスプレして踊ったり歌ったり……そういうことをしてたんですけど……
 最近ストーカーのような人が、一人ですごくたくさんコメントをしていて……
 コメントくれるのはありがたいけど、なかには嫌らしいコメントもあるんです……」

ああ、十分ありえる展開だよな。
こいつ可愛いし、こんな娘と多人数とはいえチャットできるとなれば、
我を忘れて暴走する輩が出現しても不思議じゃない。

あまりにも分かり易すぎる状況に俺がため息をつくと、
ブリジットはカバンからクリアファイルに入った用紙を取り出した。

「これ、その人のコメントをいくつか抜き出して印刷したものです。見てもらえますか?」
「うわっ……これは酷え……」
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:42:13.60 ID:7dTqU6rgo
渡されたプリントを見て俺は絶句した。
そこには――

・ブリジットちゃああああああんこっち向いてええええ
・可愛いよブリジットちゃんうわああああああああああああああ
・今日はどんなコスプレなのかな?下着はつけているかな?ハァハァ
・ああ、もうおいどん辛抱たまらんですタイ!!!!
・ぶりにゃんぺろぺろ(^ω^)
・ぶりちゃんのほっぺをすりすりナデナデしたいよおおおおおおおおおおお
・ブリジットが可愛すぎて生きてるのが辛い
・ブリちゃんを連れて帰ってうちで飼いたいよぉぉおぉおおお
・ブリちゃん!ブリちゃん!ブリちゃんぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
・ブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!
・ブリちゃんに会いたいよおおおお!ぺろぺろしたいよぉぉぉぉおおおおおおおお
・ブリちゃんの脇の下を舐めさせてええええええええん
・ブリちゃん昨日はどうしてニコ生しなかったの?待ってたのに!!!
・今度会ってデートしようよ!メール待ってるからね! → buriburi@xxxx.net

実に痛々しいコメントが羅列されているじゃねーか……。
くっ……黒猫じゃないが、このプリントから邪悪なオーラを感じるぜ!
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:43:26.40 ID:7dTqU6rgo
「最近ではますますエスカレートしてて、いつか何かされるんじゃないかと怖いんです……」

確かに、ネット上の出来事とはいえ、相手はブリジットの顔知ってるし、
こいつはイベントやら出てるからそういう場所でリアルな接触も不可能じゃない。
だけど、ネットに疎い俺に相談されても……
正直こういう場合にどういう対策があるのか、皆目見当がつかないんだよなぁ

「そうだなぁ……そういうのに詳しそうな奴に心当たりが無いこともないが……」
「マネージャーさん、ぜひお願いします!本当に困ってるんです!」

懇願するブリジットの勢いに圧され、俺はしぶしぶあいつに電話をした。

Prrrrr
ガチャ


「おい、桐乃――」
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:45:00.89 ID:7dTqU6rgo
電話に出た桐乃は思いっきり不機嫌な声で応えた。

『えっ、あんた? ちょっとー、あたしだって暇じゃないんだから、気安く電話かけてこないでよね』

妹に電話しただけでこの言われよう。だから掛けたくなかったんだよ。
でも今回ばかりは仕方ねぇ、こいつはそっち方面に色々と詳しいからな。

「ちょっと教えて欲しいことがあってよー、いま大丈夫か?」
『ハァ?なんであたしがアンタの質問受付係りみたいになってんのよ?』

だめだ、こいつじゃ話にならねぇ……
仕方ない、黒猫か沙織あたりに掛けなおすかな。

「わかったわかった、もういいよ。いまブリジットから相談受けんのに、お前は薄情な奴だよな。じゃあな」
『ええっ!?ブリジットってあのブリジットちゃん!!??』

予想はしていたが、ブリジットの名前を出したことで桐乃の反応はガラッと変わった。
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:45:39.39 ID:7dTqU6rgo
『それならそうと最初に言いなさいよねー!ってかなんであんたがブリジットちゃんと居るのよ!?』

ああ、もうホントめんどくせえ奴だ……

「その辺はあとで話すからさ、とりあえずちょっと教えて欲しいんだけど、お前ニコ生って知ってる?」


――俺は桐乃に、ブリジットが『ニコ生』とやらであるユーザーから粘着コメントを受けていること、
そしてブリジットがそのユーザーに怯えているということを話した。


「ってことなんだけどさ、俺ネット詳しくないからどうしたらいいのか分かんなくてさぁ」
『…………』
「あれ……? 桐乃、聞いてる?」
『……あ、ああ、うん。 き、聞いてるよっ』

何だよこいつ、人が真面目に相談してるのに反応わりーなぁ
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:47:29.90 ID:7dTqU6rgo
「でさぁ、何か助けられることが無いかなーって思ってよ」
『そうね……。でもそんなに心配すること無いんじゃないかな……?』

あん? 何を根拠にこいつはそんな楽天的なことを言ってるんだ?
ふとブリジットに視線を移すと、電話で話す俺を心配そうに見つめている。

「いやいや、何か起きてからじゃ遅いだろ? 何か方法が無いか、ちゃんと考えてくれよ」

俺はちょっとイラついた調子で、桐乃を非難した。
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:48:31.05 ID:7dTqU6rgo
だが、桐乃の反応は変わらない。

『だーかーらー、絶対大丈夫だって! とにかくブリジットちゃんに安心するように伝えておいて!』

結局、なんの参考にもならない気休め言葉だけを残し、桐乃は電話を切った。
あいつ、普段はしっかりしてる奴なのに、肝心なときには案外頼りにならないな……

「ど、どうでしたか?マネージャーさん」
「ああ、なんかそんなに心配しなくてもいい、みたいなことを言われたけど……うーん」
「わたし、心配しすぎなんでしょうか……」

頼みの桐乃に肩透かしを食らい、結局何の結論もだせないままだったが、
とりあえずしばらく様子を見ようということにして、俺はブリジットと別れた。
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:49:51.48 ID:7dTqU6rgo
数日後――


俺は携帯にかかってきたブリジットからの電話で目を覚ました。

『マネージャーさん!ありがとうございます!』
「ど、どうしたいきなり??」
『あの日以来、変なコメントがぴたっと止まったんです。何かしてくださったのかなと思ったんですけど……』

いや、俺は何もしてないし。っていうか何もできないし……

「まぁ、なんにせよ収まってよかったな」
『はい!ありがとうございましたっ』

よほど嬉しかったのだろう。ブリジットの声は前に会ったときとは大違いで、快活なものだった。
しかし、なんだったんだろうな。
結果的に桐乃の言う通りだったってことなのか?
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:50:45.27 ID:7dTqU6rgo
俺はリビングに下りて、ソファーでテレビを観ていた桐乃にブリジットの報告を伝えた。

「ホラね。あたしの言ったとおりでしょ?心配しすぎなんだって」
「ああ、そうだったな」
「ま、まぁ、ブリジットちゃん可愛いから、あの放送を観ればおかしくなる奴が出ても仕方ないよねー」
「なんにせよ助かったよ、サンキューな」

そんなやり取りをして、俺はリビングを後にし、二度寝のために自室へと戻った。


……あれっ?
なにかが引っかかった気がしたけど……まぁいいか。




おわり
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:54:13.08 ID:IuWFvuNVo

さすがにメアドはやばいだろ桐乃ww
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:54:57.23 ID:TRdDMfCso
さすがは桐乃、歪みねえなwwwwww
コメントを印刷したところはぶっちゃけわざわざ精読するまでもないと思って読み飛ばしてたんだが、
地味に「クンカクンカしたい」が紛れてるwwwwww


あれ、「間違えた」ってことはこの桐乃、普段はクンカーなのか……?
864 : ◆kuVWl/Rxus [sage]:2011/01/16(日) 01:55:03.01 ID:7dTqU6rgo
>>856
×ブリジットから相談受けんのに
○ブリジットから相談受けてんのに

でしたorz

最近はけいおんSSにチャンレンジしてましたが帰ってきましたので
また次頑張ります
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:57:23.61 ID:M/kGSBa00
規制、か
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 02:03:50.07 ID:labnKV8AO

色々ワロタよww

てか依頼から1時間で投下とかすごいな
俺なんか1週間かけても全然書き上がらなくて挫折気味なのに…
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 02:18:51.50 ID:l5Ac8b+lo
桐乃はもうダメかもしんない…
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 03:15:00.85 ID:22Z2XaqN0
兄に欲情するしパンツ嗅ぐし幼女に粘着するわで
創作界での変態の地位は盤石なものかと
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 03:26:24.68 ID:iGQ4TvNSO
桐乃ニコ生みてたこと自分でバラしてるぞww
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 05:31:51.67 ID:yJMAXgwdo
テスト。
871 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 06:50:57.87 ID:dfLwBmsm0
おつ
桐乃ひでえなwwwwww
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 09:50:45.63 ID:6JWeq6q7o
>>868
公式の時点ですでに、
・友達のコスプレ姿を見て興奮しすぎて鼻血
・「お兄ちゃん大好き」をリピートしまくりながらベッドで悶絶
・エロゲのエッチシーン突入前にシャワー
と俺らもびっくりのキモヲタぶりを発揮してるからなww
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/16(日) 10:48:25.32 ID:8qBqPfgdo
おっつ。
ブリジット√ありがとう!それにしても書くの早いwww
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 13:55:56.25 ID:fD3uwAtDO
変態検定1級のきりりんかわいい!
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 16:08:44.71 ID:labnKV8AO
>>872
箇条書きにするとやべえww
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:22:36.45 ID:dfLwBmsm0
SSが書き上がったので投下する
内容は原作7巻のifストーリーを想定して書いた
シリアス風味なんで注意

もしかしたら設定が崩れてたり、文がおかしかったりするかもしれんけど、
そこはスルーで頼んます。じゃあ早々と投下
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:23:14.62 ID:dfLwBmsm0
「ほら、あんたも挨拶なさい。この人は、桐乃のカレで――」

ああ、知ってる。この間会ったばかりだからな。
御鏡光輝――ファッションモデル兼デザイナーで、エタナーの別ブランドを
任されているイケ好かない美形野郎だ。

言ってみれば桐乃の男版だな。エロゲーにも興味あるし、異性からも人気が
あって、上からの信頼も厚い。妹の様な凶暴性はないけどな。

「よう……」
「こんにちは京介くん、お邪魔してます」

気にいらねえ……なんで俺はこんなにイラついてんだ? 桐乃が誰と付き合おうが、
あいつの勝手だ。俺には関係ねぇだろ? だが頭では分かっていても、
目の前にいる御鏡を殴り飛ばしたい衝動が襲ってくる。

落ち着け……
妹が、彼氏を家に連れて来て家族に紹介なんてよくある話だ。
高坂家だって例外じゃない。

ふと視線を桐乃に移すと、俺の反応を待っているかの様にジッとこちらを
見つめていた。兄貴の口からどんな言葉が紡ぎ出されるのかを今か今かと
待ち構えている。

――どうするか

しばし、リビングに静寂が訪れる。
カチ……カチ……
壁に掛けてある時計の秒針音だけが周囲に響き渡った。

悔しいが御鏡は客観的に見ても女受けする顔立ちをしている上に、
性格も謙虚で爽やかだ。桐乃とも趣味が合う……

2、3分ほど経っただろうか。
お袋が無言の俺に痺れを切らし、次の言葉を促した。
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:23:50.42 ID:dfLwBmsm0
「で、どう? 御鏡君が桐乃の彼氏だってことについては」
「……ああ、いいんじゃないか?」
「……!」

桐乃が眼を見開いて、息を呑んだ。気のせいか、あいつの顔からサッと血の気が
引いたかの様に感じたが……俺は何か変な事を口走ったか?

「御鏡、こんな妹だけどさ宜しく頼むわ」
「えっ……と……は、はい。桐乃さんを大事にします……」

なんで驚いてるんだコイツは。至極真っ当な台詞を口にしたつもりなんだがな。

「じゃあ、御鏡ゆっくりしてけよ。お袋、俺勉強すっから上行くわ」

リビングを出ようと、歩みかけた瞬間に桐乃と視線がぶつかった。
すがる様な目で俺を見てくる。なんでそんな顔してんだよ……
彼氏が出来たんだから、もっと喜んだらどうだ?

「良かったな、桐乃。御鏡は男の俺から見てもいい奴だと思うぜ。
まぁ……頑張れ」
「あ……」

桐乃が何か言いかけた気がするが、俺はその言葉を耳に入れる事なく2階へと上がった。
ドアを閉め、そのままベッドに倒れ込む。正直なところ、自分の鬱積した感情を
押さえ込むのに手を焼いた。この意味不明な苛立たしさが何なのか皆目検討がつかない。

「まぁ……あの野郎なら桐乃とうまくやっていけそうだしな」

そう自分に言い聞かせて、しばし眠りに落ちた。



879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:24:19.99 ID:dfLwBmsm0
翌日から桐乃の様子がおかしくなった。顔の表情が曇りがちで、覇気が感じられない。
家族が話し掛けても、一言二言で終わらせて後は沈黙するのみだ。

「……行ってきます」

桐乃は朝食にほとんど手を付けずに学校へ出掛けた。俺は椅子に座りながら、
目の前の両親に疑問をぶつけた。

「なあ、最近桐乃の様子がおかしくないか?」
「私にも分からないのよ」
「フン。大方、あの馬の骨との不純異性交遊にうつつを抜かして、
周りが見えておらんのだろう。」

親父がしかめ面で、茶をすする。そういえば、このオッサンは桐乃が御鏡と
付き合う事に反対してたらしい。御鏡が来た翌日に、お袋からそれを聞かされた。
俺も痛い程、気持ちは分かるんだが……
仕方ねえだろ、あいつが自分で選んだ男なんだからさ。

そう心中で無理矢理、自分を納得させて俺は家を出た。

――――
―――
――

昼休憩になり教室で昼飯を食っていると、あやせからメールが来た。

『ご相談があります。17時にあの公園で待ってますから』

相談内容は、桐乃の事だろうな……
放課後、指定の時間に行くと、あやせがベンチで俯いていた。

「悪い、待たせたな」
「いえ……」

元気が無いな。そういえば桐乃が交際し始めたと伝え聞いた時も、驚きを隠せない様子だったらしく、その日は一日中、魂が抜けたかの様な表情だったとか。
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:24:51.61 ID:dfLwBmsm0
「で、なんだ相談って?」
「桐乃の事なんですけど……」
「ああ」

あやせはその先を言い淀んでいたが、やがて意を決したように口を開いた。

「御鏡さんと別れたみたいです」


……は?

一瞬、自分の耳を疑った。別れた?まだ1週間も経ってないのにか?

「……元々、付き合ってる最中も桐乃は変だったんですよ。憔悴しきったような顔をして、
全然幸せそうじゃありませんでした」

なんだそれ……なんなんだよ

「私が破局した理由を聞くと、自分から振ったとしか言わなくて。無理して笑顔
をつくって……正直、見てられませんでした」

あやせは膝に置いた手を震わせて、悲壮感に満ち溢れた表情で呟く。
桐乃のほうから振った?あいつが自分で見定めて、家まで紹介しに来たんだぞ?
意味が分かんねえ……

「それで……俺にどうしろと?」
「元気づけてあげてくれませんか? 意欲的で、華々としたいつもの桐乃に
戻って欲しいんです」
「……」

俺はその懇願にどう応えるべきか迷った。
こういう時は、迂闊に触れないほうがいいんじゃないか? でもな……
しばし自問自答した後、俺は返事を返した。

「……分かった、なんとかする。上手くいくかどうか分からないけどな」
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:26:06.88 ID:dfLwBmsm0
高坂家に帰宅すると、玄関に桐乃の靴が履き散らかされていた。
あいつ、いつもは綺麗に揃えるのに。

「お袋と親父は……帰ってねえか」

冷蔵庫の麦茶を一杯飲んだ後、俺は階段を上がり、桐乃の部屋の前に立った。
軽く深呼吸した後に、躊躇いがちにドアをノックする。

「桐乃、いるか?」

――返事は無い。もう一度、ドアを叩く。

「なあ、いるんだろ? 少し話があるんだけどさ」

やはり言葉は返ってこない。試しにドアノブに手を掛けて回すと、
あっさりと扉が開いた。

「桐乃……?」

薄暗い部屋を見渡すと、ベッドに座って窓の外を眺めていた妹を認識出来た。

「どうしたんだ、電気も付けないで」
「……あたしの勝手でしょ」

桐乃は顔をこちらに向けずに、そのままの態勢を崩さない。

「あやせが心配してたぞ……お前が落ち込んでるってな」
「……」
「御鏡と別れたらしいな」
「……!」

ピクッと僅かに体を反応させた後、桐乃は緩慢な動作で顔をこちらに向けてきた。

「……あやせから聞いたの?」
「ああ」
「余計な事言ってくれちゃって……」
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:26:36.52 ID:dfLwBmsm0
「桐乃、なんで別れた? しかもお前のほうから振ったらしいじゃねえか。
家まであいつを連れて来ておきながら」

桐乃は再び顔を背け、冷然とした口調で呟いた。

「アンタには関係ないでしょ……」
「……」

確かに妹の恋愛沙汰に家族が一々口を挟むのも、お節介かもしれない。
でもな……こんなに意気消沈したお前をこれ以上見たくねえんだよ。

「お前の事が心配なんだよ」
「あたしを心配……? なにそれ、彼氏を連れてきた時に何も言わなかった癖に」

いや、お前何言ってんだ。普通に祝福してやっただろ。

「何が気にいらねえんだよ、俺はお前の幸せを思って……」
「うっさい、喋んな!!」

桐乃は怒声を浴びせながら傍にあった枕を投げ付けてきた。

「っ! 何しやが……桐乃?」

泣いて……んのか? 妹の瞳から涙が溢れ、数滴の雫となって
ベッドシーツに染み込んでいく。

「アンタが何も言わないから……! アンタが悪いのよ!」
「何を怒ってんのか、さっぱり分からねえよ!」
「アンタ、あたしが御鏡さんと恋人になって何とも思わなかったの!?」

思ったさ。あの野郎をぶん殴ってやりたい衝動に襲われるくらいにな。でもさ、
仕方ねえだろ?その場で反対して何になるってんだ?

「別に……何とも。前も言っただろ、御鏡ならお前を――」

最後まで言い終わらない内に、桐乃が俺につかみ掛かって来た。
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:27:07.84 ID:dfLwBmsm0
「何で……何で分かんないのよ、アンタは!」

そう叫んだかと思うと、俺の襟元をつかんで床に叩き付けた。

「いっ……! な、何を」

背中に走る痛みに耐えていると、桐乃は仰向けに倒れている俺に馬乗りになり、
再びシャツの襟元を掴んで絞り出す様な声を出した。

「御鏡さんは……彼氏の振りをしてくれてただけ。本当は付き合ってなんかない……」
「は……?」

彼氏の振り?コイツ何言ってんだ?じゃあ、俺や親父、お袋やあやせにも
嘘をついてたってことなのか?

「何の為にそんな嘘を――」
「アンタがあたしを見ないからでしょ!」

そう叫ぶと桐乃は再び興奮状態に陥り、俺を射抜く様な視線を浴びせてきた。

「あたしがどんだけ頑張ってきたと思ってんの!? 陸上も、勉強も、お洒落も!
全部……全部……!」
「桐乃、落ち着……」
「全部アンタの為に頑張ってきたの!!」

な……?

時間が止まったかのような錯覚を覚えた。
我に返って、桐乃の放った言葉を頭の中で反芻する。

全部俺の為……? それって、それってまさか。まさかお前、俺を……?

「あたしは……あたしはアンタの事が……」
「……」
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:27:42.64 ID:dfLwBmsm0
シャツを掴む力が一気に弱まった。俺は桐乃の言葉を受けて放心状態にあったが、
しばらくして、その告白ともとれる台詞に対して返答をした。

「駄目だ」
「え……?」
「桐乃、俺はお前の兄貴だ。兄が妹とそういう関係に陥るのは……」

その刹那――何かに言葉を遮られた。

「――!」

桐乃の柔らかく端々しい唇が、俺の唇に重ねられていた。顔が急激に火照っていく。
触れ合った肌から、口唇から、桐乃の脈打つ音が感じられた。


――それから幾許の刻が流れただろうか。ふいに桐乃が顔を離し、囁いた。

「……てよ」
「え……?」
「あたしを女として見てよ……お願い……」
「……」

俺は視線を天井に移して桐乃が御鏡を紹介した時の事を振り返っていた。
何故あんなにも苛立ちを感じ、焦燥感を覚えたのか。
何故、御鏡をぶん殴りたい衝動に襲われたのか。

彼氏が出来た妹に歯痒さを覚える兄貴というのは、どこの家庭でも聞く話だ。
だが、俺はどうだ。御鏡が桐乃の彼氏と聞いた時の、それらの事例を遥かに凌駕する程の
嫌な感情が体中を駆け巡ったのはどういう事なのか。

それはつまり――

自分の中で幾重にも渦巻いていた意味不明のマイナス感情が、完成したジグソーパズルの如く
一つに収束していく気がした。
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:28:21.51 ID:dfLwBmsm0
「……桐乃、あのな」

俺の言葉に反応し、桐乃は身体を小さく揺らす。

「世間や近所で肩身が狭くなってもいいか?」
「え……?」
「お前を連れて、腕なんか組んでさ。色んな場所にこれから――」

全てを言い切らない内に、桐乃が俺に抱きついてきた。

「兄貴……兄貴っ……!」

泣きながら、俺にすがる桐乃の背中に優しく手を回した。

「悪かったな、悲しませちまって」
「ううん、いいって。ねえ兄貴」
「ん?」



「……大好き」
「ああ」

そう囁いた後、俺達は再び互いの唇を重ね合わせた。

886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 18:29:16.17 ID:dfLwBmsm0
終わり

頑張って難しい言い回しを使ったりして、無茶苦茶くたびれた
もうシリアスものは書きたくねえwwww
今度は、もっと軽い感じのSSを書きたいもんだぜ
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:30:50.58 ID:J5kjMHwKo
乙!
鯖移転知らんかったから探したぜ
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:56:07.26 ID:d0Pjqauk0
乙!
別スレでよくギャグネタ桐乃SSをみてるが、コレみたいにシリアルな物もいいな。
次もまってます
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/16(日) 19:32:59.57 ID:8qBqPfgdo
乙!
泣きデレ桐乃かわいいのう
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 19:53:39.83 ID:c0dzMLDOo
>>888
一応ツッコムけどシリアスな!
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 20:02:38.99 ID:22Z2XaqN0
トニー!力が出ないよ〜!
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 20:24:26.50 ID:tt0YCz1Oo
君もシスターのように元気いっぱい、アニパンパワーのエネルギーさ♪
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 20:44:01.47 ID:Dp8ml5SSO
桐乃「もう我慢できな〜い!!」
894 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 21:46:07.74 ID:O7g0zCqDO
Hシーンまだー?
895 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:03:57.45 ID:rzzY0bSM0
シリアル...だと?おぅ o....rz
896 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:28:54.12 ID:iGQ4TvNSO

久しぶりにシリアル…いやシリアス読んだけどいいね
昨晩の変態きりりんとのギャップが凄いがww
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:30:44.61 ID:jvTLrr5Ko
シリアルってシリアスとコミカル合体させた言葉だっけ
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:39:50.22 ID:tk80lrXlo
片思いの場合、シリアル
両思いの場合、パラレル
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 22:46:48.36 ID:dfLwBmsm0
桐乃SSを書いたよしみで宣伝するぞ
VIPのまとめwikiのリンクに「高坂桐乃スレまとめwiki」を
貼ったから桐乃好きな人は行ってくるといいぜ

ここにも一応貼っとく

高坂桐乃スレまとめwiki
http://www44.atwiki.jp/kiririn/
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:16:22.83 ID:22Z2XaqN0
そんなwiki知らんかった
ありがとう
901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:22:25.80 ID:labnKV8AO
誰か黒猫√書いてくれ…
飢えそうだ
902 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:43:22.70 ID:rzzY0bSM0
あやせを忘れてもらってはこまるぜ!
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:36:43.82 ID:Qlh/N7fDO
初めて行ったけどキャラスレって結構賑わってるのな
桐乃スレ1日で200レスか
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 00:38:43.29 ID:arjNrrQ2o
>>886
乙です
軽いのもいいがシリアスもまた書いて欲しいぜ

>>896
シリアスから汚れまでこなす我等がヒロインきりりん…さすがだな!
905 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:42:09.36 ID:3m9j37dAO
シリアルって食い物だろ?
906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 02:04:22.27 ID:rYSbi91w0
>>905
お前…
空気読めよ
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 03:32:23.00 ID:dbZsfj2AO
しかし、俺妹SSまとめやエロパロまとめを見て回ったけど、
麻奈実の話の少なさにびっくりだわ。
一応レギュラーヒロインの一人だろうのに。

誰か麻奈実メインのいちゃらぶ話を供給してくれないかな…………。

 チラッ


 チラッ
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 06:20:26.29 ID:rYSbi91w0
>>907
桐乃√  … 近親相姦END
黒猫√  … コスプレplayEND
あやせ√ … 監禁&調教orDEADEND

地味子√ … ずっと幼馴染END
ざんねんだったな!!
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 07:37:31.69 ID:FMMEw7nn0
かなかなが抜けてんぞ
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 07:44:38.77 ID:EA8Bq4ZDO
まなみんってヒロインだったの?
幼なじみなのに舞台に上がってない珍しいキャラだと
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 09:16:44.86 ID:VgONaCQDO
ストーリーが桐乃のヲタ趣味を中心に進むわけだから、それと最も縁遠い麻奈美は必然的にフェードアウトせざるをえないわな…
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 10:07:58.87 ID:jGG9p/pJo
麻奈実には萌え要素がない
913 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 10:10:46.20 ID:VGsdlUvIO
もともと恋愛メインのストーリーでもないし桐乃から縁遠いキャラは消えて行く運命だわな
本人の人気の無さにも影響されてそうだが
914 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 10:25:56.95 ID:6usVYN+AO
地味子って原作だと空気だしね
915 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 11:59:47.72 ID:cttmZXVHo
ヒロインの一人としては沙織の方が空気じゃないか?
今の沙織はヤマトの真田さんみたいなもんだろ
困ったときだけ出てくる出番の少ない[たぬき]
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 15:32:55.10 ID:Lb4yf6BSO
沙織はかわいいから問題ないけど地味子はかわいくないもん
917 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 15:38:22.99 ID:CiSK5kVAO
>>916
屋上に行こうか
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 15:53:15.83 ID:f5kQru+8o
比較対象が沙織というのは酷だな
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 16:18:49.38 ID:dbZsfj2AO
一昔前の流行りかもな、麻奈実のキャラは。
素朴で家庭的な幼なじみ、という。
魔法陣グルグルのククリと通じる気がする。
しかし本作では他にヒロインが多い分、完全に食われちゃってるというね。
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 18:01:30.75 ID:9IttYH7g0
ぶっちゃけ俺妹は桐乃・黒猫・あやせ√さえあればいい
おまけ√でロリ二人のマネージャーEND
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 18:04:24.03 ID:xCvIT5T+o
その報告は要りません
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 20:05:04.72 ID:d674PWUs0
もうそろそろ次スレか
まだ早いかな
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 21:06:52.16 ID:CiSK5kVAO
さすがに早いですな
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 21:35:56.89 ID:9T7AfsPDO
頭の中で小話SS完結した
満足
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 21:42:59.47 ID:YyjlwKgy0
早くここに書くのだ!
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 21:48:54.66 ID:czHr0sBSO
>>924
さあ書きたまえ
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 22:05:08.44 ID:arjNrrQ2o
>>924
よし、バッチこい!
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 23:27:55.14 ID:imo/GI7J0
寝落ちか?
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 02:07:19.38 ID:4rFMxgx70
雪だるまの着ぐるみをきたメルルを現実世界で実現するために、加奈子を雪だるまの中に埋める桐乃を想像しちまった
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 03:04:32.80 ID:ihK3GsdAO
>>929
桐乃が加奈子にヲタバレしたら、開き直ってメルルネタで付きまといそうだな…
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 03:37:49.19 ID:PCI0eqTDO
>>929
あやせならコスプレしたかなかなを剥製にして等身大フィギュアとして桐乃にプレゼントしてもおかしくない
ドラマCDて桐乃のためなら加奈子◯せるって言ってたし
932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/18(火) 19:23:12.80 ID:ihK3GsdAO
復活したー!
ずっとサーバー障害だったらしい
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 19:29:43.67 ID:0+heWqBe0
あとは書き手をまつのみだな
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/18(火) 19:31:02.87 ID:InMPK9Gi0
おお、つながった…!
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 20:10:12.52 ID:DIvjbQLj0
長かったな・・・
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 00:32:14.31 ID:8rJY4mcAO
また復活いったい何なんだ
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:11:54.00 ID:tA+9ixODO
さっさと次スレに避難するか
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:15:11.63 ID:7Yzbv3sJo
復活?
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:17:23.63 ID:7Yzbv3sJo
いつものスレ立て人です

なんか不安定だし早めに立てようか
>>352 のテンプレで立ててくるよ
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:20:55.60 ID:7Yzbv3sJo
ちょっと待っとこ・・・
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 02:15:03.29 ID:izCwu5l80
過疎ってるし>>980まで待ってていいと思うよ
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 02:26:17.37 ID:7Yzbv3sJo
そうだねぇ
人が戻ってくるまで様子見するか
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 03:35:27.06 ID:DDKr7oBAO
今度こそ復活か
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 09:17:38.01 ID:2k6acPYso
過疎ってる原因は今まで一番多くSSを投下してた人が単独スレ作ったからだろうな
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 09:52:53.32 ID:SRFMAVzDO
やっとSS二つ目できた。
「」の前に名前入れる形式をやめてみた


投下すます
946 :『ゲーセン』1/5 [sage]:2011/01/19(水) 09:54:09.29 ID:QuEJDhZDO
俺は今ゲーセンに来ている。
受験生なのにと自分でも思ってるけどな、俺だって来たくて来てるわけじゃないんだぜ?
桐乃のやつ、俺が受験失敗したらどう責任とってくれるんだろな。タノシミダナーハッハッハ。

もうわかってると思うが、ここには桐乃に連れて来られたんだ。
ったく突然俺の部屋のドア開けて「ゲーセンいくわよ!!」だもんな。どっかの団長様を思い出したぜ。
結局そのまま連れ出されて今はいつもの4人組でここにいる。
黒猫と沙織も来るなら絡む相手にも困らないだろうし俺いらなかったんじゃね? 面倒くさいことになりそうだから言わないけど。

「ぐぬぬ……!!」
「もうあきらめたらどう? もう少しあなたの悔しそうな顔を見るのも悪くはないけれど」
「うるさい!! 絶対とってやるんだから!!」

『クレーンゲームは貯金箱』とはよく言ったものだな。桐乃、いまのでいくら貯金した?
桐乃がゲーセン限定のメルル人形と格闘を始めてすでに30分。
こいつが金持ちだとはいってもそろそろ止めてやったほうがいいだろ。黒猫や沙織も待たせちまってるしな。
947 :『ゲーセン』2/5 [sage]:2011/01/19(水) 09:56:04.90 ID:QuEJDhZDO

「おい桐乃、」
「なによまだあきらめない……あ、そうだ。アンタ取りなさいよこのメルルちゃん」
「はぁ!?」
「変な顔すんな! わたしがお金払うから問題ないでしょ!! はいもうお金入れたからさっさとやる!」

大声で変な顔とかいうなよ! 突然んなこと言われたら誰だって同じ反応するっつーの!
しかしここは大人しく従っておく。俺の金じゃないしな。適当にやっても問題ない……
おい何だよ桐乃その期待に満ちた顔は! さっきまでの渋い顔はどこへ行ったんだ。
くそっ、そんな顔をされたら頑張りたくなるだろうが!! シスコンじゃなくてもな!

「あっ! ……あー……」
「今のは惜しかったですな! 京介氏、頑張ってくだされ!」
「少なくともそこの女よりは可能性があるわね」

黒猫、素直に誉めてくれてもいいんだぞ?まぁまだ取れたわけじゃないが……。
えーとさっき桐乃が入れたぶんだと残り回数は……3回か。
採れなかったら俺に文句いいながらまた続けるんだろうな。しかし文句も続けさせるのも阻止したい。
となるとあと3回で採るしかねぇな。よーく狙って、と。

「よしこれでどうだ?」
「いけっ! て、ああー!」
「どうやら今回も無理そうね……あら?」

途中ですぐに諦めて残り2回の攻め方を考えていたが黒猫の声で我に返る。

「黒猫なにが……うおっ、持ち上がってる!?」
「隣の人形の商品タグにアームの爪が引っかかっていたようね。ふ、結局運だよりとは情けないわね」
「まあまあ黒猫氏、運も実力のうちと言うではありませんか。良かったですなきりりん氏!」
「……! ………!!」

沙織の言う通りだぞ黒猫。 運も実力のうち! ウンウン。 ……そんな目で見るなよ。
で、肝心の桐乃は……人形が出口に向かうのをものすごい目で見ている……。輝いてるってレベルじゃないぞ。
あやせからもらったメルルファギュアのほうがレア度が高いはずなのにあの時以上の反応に見える。
あの時は声に出して騒いでたしな。
948 :『ゲーセン』3/5 [sage]:2011/01/19(水) 09:57:21.39 ID:SRFMAVzDO

「ほれ、桐乃。とれたぞ」
「あ、ありがと。……だ、大事にするから」

お、おい、今桐乃の口からありえない言葉が……最近聞いたな……。
桐乃が少しずつ変わってきてるのはわかってる。それも悪い変化じゃない。
驚くばかりじゃなく自然に受け入れてやらないとな。

「おう。つってもやっぱ運でとれたようなもんだし俺の金じゃ……痛ぇ!! なにすんだ沙織!?」
「京介氏、もう少し雰囲気というものを考えたほうがいいでござるよ……」
「まったく、高坂のKはKYのKだということね」

沙織も黒猫もひでえな。それに黒猫、家族まとめて馬鹿にすんじゃねえよ!

「あの、ホントにありがとね……!」

……自然に受け入れるってのはまだしばらく無理そうだ。
だ、だってよ! 俺の妹が、こ、こんなに……!!

「イチャイチャするのもいい加減にしなさい。目的は果たしたのだし別のゲームコーナーに行くわよ」
「そうでござるな。そうそう、このゲームセンターは階でジャンルが別れてまして……」

黒猫、そんなこと言うと桐乃が……ほらな?
このあとはすっかり調子を取り戻した桐乃と黒猫の喧騒、何故か詳しい沙織の説明を聞きながら遊び回った。
949 :『ゲーセン』4/5 [sage]:2011/01/19(水) 09:58:43.34 ID:QuEJDhZDO
――――――――


「ふぅ〜〜」

スッキリしたぜ。
今日は朝からトイレに行ってなかったからな。突然連れ出されてドタバタしてたし考える暇もなかった。
桐乃と黒猫がクイズゲームに熱中してる間にトイレに行かせてもらった。あいつ等から目を離すのは少し不安だったが沙織もいるし大丈夫だろ。
しかしクレーンゲームのフロアにしか男性用トイレがないというのも不便だな。

「さて、とっとと戻らないとな。……お?これは……」

―――――――――――――――――――――――――


「おっそい! なにやってたのよアンタ!」
「わりぃわりぃ。あれ?黒猫と沙織は?」
「アンタが遅いから先に格ゲーやりいってもらった。と、友達待たせるのも悪いし……」

ふむ。やはり俺以外には割と常識的なんだなお前は。いや、いいことだけどさ。俺以外、がついてなけりゃな。
よし、黒猫たちのところに向かうか。

「遅れたアンタが仕切んな! ってうわぁ!?」
「「あっ」」

桐乃が転びそうになった。バランスを取り直して結局転ばなかったがな。さすが陸上部だぜ。
……いや問題はそこじゃない。って言ったら桐乃に怒鳴られそうだかそこじゃない。
今確かに聞こえたんだ。天使の声が。

「……あやせ?」

振り返るとマイスイートエンジェルが物陰から顔を出していた。
何故こんなところにあやせがいるんだ?ゲーセンにくるような奴じゃないのに。
あやせがこちらに近づいてきたので理由を聞くと、どうやら俺たちをつけていたらしい。
いつから?そしてなんで? ……理由が予想出来るのが嫌だ……。

「桐乃とお兄さんが2人で歩いてるのを見つけてからです。もちろん、お兄さんがいかがわしいことをしないか見張るために」

そんなことしねえって何回も言ってるだろ!!
つーか黒猫達ど合流する前からつけてたのかよ……。結構な時間だぞ? 割と歩いたし。

「桐乃のためですから。あ、桐乃の友人については桐乃の趣味を知ったときからなんとなくわかっていたので隠さなくて大丈夫ですよ?」
950 :『ゲーセン』5/5 [sage]:2011/01/19(水) 10:00:27.28 ID:SRFMAVzDO
なるほど、それはよかった……ってそこじゃねえ!
前から思っていたがあやせにはストーカーの気質があるんじゃないか?まあ俺のことを思ってつけてくれるのならやぶさかではないヘヘヘ。

「突然ニヤつくのはやめてください。気持ち悪いです」

そうだよな! お前が好きなのは桐乃で俺のことは嫌いだもんな畜生!!
っと、そうだ。こいつをあやせに……

「あやせ、手の平をだせ」
「すいません警察ですか?」
「おいやめろ! 変なことじゃないから!! マジでやめてお願い!」

携帯を閉じ渋々といった表情で手の平を差し出すあやせ。

「ほらよ。これやるよ」
「な…! なんですか突然……これ……」
「ちょ、アンタそれどうしたのよ!?」

どうしたのって桐乃、さっきトイレに行った時にスゴく採れそうだったのが見えたから無意味に採っちまっただけだぜ?
ほら、なんか採れそうなのがあると実際いらなくても手を出してしまったりするだろ?
まあそんなわけで、天使の人形のキーホルダーなんて俺は使わないしせっかくだからあやせにな。天使だし。
……あやせ? 震えるほど嫌なら貰わなくてもいいぞ? 俺が泣きそう。

「あーあやせ、突然すぎたよな。スマン。これは別の奴に……」
「だっ、だめです!!」

あやせは人形を握りしめて思いっきり手を引っ込めた。
だめってなにが?

「お、お兄さんのことです。返したら私が触った人形をつかっていかがわしいことをするに決まってます!」
「しねえよ!! 頼むからもう少しだけ俺の評価をあげてくれ! 少しでいいから!」
「無理です。と、突然好きだとか結婚しようだとかいう人なんて信用できません!」
「ア、アンタ普段あやせになにしてんの!?」

あ、あやせ、それは今関係ないだろ!

「と、とにかく私はもう帰ります!! じゃあね桐乃!」

あやせは爆弾と笑顔を残して帰っていった。



このあと不機嫌な桐乃に『俺の金』でクレーンゲームをやらされたり、男1人でプリクラコーナーを歩き回ることを強要されリアル通報されかけたりしたのはまた別のお話し……。


おわり
951 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 10:06:49.05 ID:SRFMAVzDO
以上です。また携帯から失礼しました。
投下後の誤字はあまり見直さないことにした

途中で桐乃と黒猫がやってるクイズゲーはQMA(クイズマジックアカデミー)です
ゲーセンのクイズゲーはコナミのQMAとセガのアンアンがありますが複数人でやるときはQMAがいいと思います
アンアンは基本早押し式なので
952 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 10:15:55.00 ID:g4h6KcSZ0
ハラショー
実にハラショー
953 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:02:23.82 ID:7Yzbv3sJo
乙です
嬉しいのに素直じゃないあやせたんマジ天使!
954 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:09:12.38 ID:tmZ16YkSO
素晴らしいぞ乙
素直な桐野こそ最強
955 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:13:04.90 ID:tmZ16YkSO
>>944
そっちも過疎ってるし、自治スレによると全体的に人減ったみたい
移転と直後の障害で迷子出てるのかもね…
956 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:18:45.84 ID:7Yzbv3sJo
次スレ立ててきた
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1295402665/

>>951
ちなみに2作目であれば、1作目教えてくれれば
まとめwikiの作者別まとめに載せられますよ
もしくはトリップつけるか
957 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:36:27.12 ID:bUS2zXMq0
>>956
スレ立て乙
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 11:40:24.23 ID:P1itU58DO
>>951
桐乃SSを読んでいたら途中からあやせSSになっていた
な、なにを言ってるのか(ry
959 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 13:31:34.79 ID:fbecFycSO
>>951
おつ
桐乃が素直なのもいいな
あと、ぬいぐるみ引っ込めるあやせくぁいい
960 : ◆3RC.SHzrpk [sage]:2011/01/19(水) 13:50:16.30 ID:YJJKofjDO
>>956
じゃあせっかくなのでトリを……>>498書いた者です
そしてスレ立て乙

去年からゲーセンいくのハマり始めたから書きたかった
他にもゲームシチュ詰め込めたけど書いてるうちに気力が尽きてこの分になりますた……似た内容でまた書くかも

>>958
あやせオチに頼ろうとしたら可愛くなってしまったんだ
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 14:55:57.59 ID:DDKr7oBAO

ゲーセンネタのスペシャリストか
ゲーマーなので期待してる
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 14:59:53.49 ID:6qmlp3Ss0
>>960

作者別で登録してきた
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/19(水) 15:28:15.62 ID:YxMhfA4Uo
おっつ!
俺の中であやせの変態度がどんどん上昇していく……
964 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 15:52:14.27 ID:UnFi8C9AO
地味子SS書こうにもあのカップル部屋でお茶飲んでるイメージしかなくて全然話が進まない
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 16:31:09.50 ID:6qmlp3Ss0
>>964
SSのタイトルは放課後ティータイムだな
966 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 16:41:16.25 ID:DDKr7oBAO
ティーはティーでも緑茶やほうじ茶だな…
967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 17:06:29.74 ID:+ufHqfkOo
素直な桐乃かわいーな

>>963
>私が触った人形をつかっていかがわしいことをするに決まってます!
と言っていたあやせが、お兄さんが手渡してくれた人形ハァハァ。とかやってるのを幻視した
968 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 18:29:36.82 ID:ubeJ81OAO
っべーもう次スレ出来てるよ。修学旅行ネタまだ1/3位しか出来てないのに、マジべーわ
遅筆で御免なさい
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 18:41:04.63 ID:tdry/NyDO
>>960
乙!素直な桐乃かわいい
>>968
期待して待ってるから頑張ってくれ
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 20:08:30.46 ID:mP8jB4FU0
「お兄さん、ご相談がありますっ!」

とあるカフェでいきなりそう切り出された。
いままで桐乃やあやせから相談を受けてきたが、今回は相手が相手である。

「どうかされましたか〜?」

首を傾げながら笑顔で訊いてくる。
かわいい顔をしてるが、その格好に俺はひとつ疑問がある。
なんでこいつはコミケでもないのにメイドの格好をしてるんだよ。


てなメイド√を誰か…
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 20:26:32.99 ID:fbecFycSO
>>970
お前なら出来るはずだ
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 20:47:53.62 ID:DDKr7oBAO
>>970
あやせじゃないとしたら…誰だ?
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 20:59:20.11 ID:6zLyuXDwo
コミケの同人さん?
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:03:29.77 ID:pver3CuAO
956がこんなに乙なわけがない。

あと現行スレもじき終わりだし554に改めて御礼を言わざるおえない
他の人の書き込みをお題にして書くのは難題だけどベリーエキサイト
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/01/19(水) 22:48:45.59 ID:YxMhfA4Uo
「…………ネタが切れたわ」
「珍しいですね。シナリオ書いてる五更さんの手が止まるなんて」
「私だって無尽蔵にアイデアが湧いてくるわけではないのよ。……今日はもう帰るわ」

たしか……あの人、今日は図書館で勉強していたはず。
帰りに寄ってみるのも悪くは……ない…………かも。

「はいはい、お疲れ様。愛しの彼に逢いに行くんですね。ごちそうさまです」
「な……!? だ、誰があんな雄に……!」
「今更隠さなくていいです。スランプの翌日とかが多いですけど、『あの人と逢った後』の五更さんってタイプスピード1.5倍くらいになってますし。私の眼はごまかせませんよ〜?」
「く……これも魔眼の力だというの……?」
「そんなのなくてもわかります。終始ニヤニヤしてて……微笑ましいったらないですよ」

う、うそ!? 決してそんなつもりは……!
顔から火が出るようだった。私はあまりの恥ずかしさに逃げるように部室を飛び出した。

「失礼するわ……!」




こんな感じで誰か書いてくれないかなぁ……
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:53:24.22 ID:UnFi8C9AO
>>965
ロック「俺の出番か……!」
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 00:57:33.73 ID:doxNm9Dqo
>>976
すっかり忘れられてたキャラ…
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 01:45:32.05 ID:OdcF72NIO
>>950
>「無理です。と、突然好きだとか結婚しようだとかいう人なんて信用できません!」

結婚を前提とした真摯なお付き合いなら
中学生とエッチしても捕まらない……
なんたる策士
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 01:46:40.00 ID:LgfaTXtNo
ろく☆すた -Lock Star-
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 02:16:53.04 ID:doxNm9Dqo
>>975
書いてみたいけど黒猫語りは難しいんだよな…
てかそこまで書けるなら続けられるのでは?ww
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:37:42.51 ID:3RIid//AO
こっち埋めるか
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:39:06.36 ID:3RIid//AO
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:39:32.59 ID:3RIid//AO
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:40:59.94 ID:3RIid//AO
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:42:06.57 ID:3RIid//AO
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:43:09.68 ID:3RIid//AO
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:43:38.40 ID:3RIid//AO
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:44:09.28 ID:3RIid//AO
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:45:24.45 ID:3RIid//AO
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:46:23.32 ID:3RIid//AO
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:47:31.45 ID:3RIid//AO
埋まらなかった…
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 03:48:45.69 ID:3RIid//AO
次スレ
>>956
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 05:22:12.47 ID:bVWZg7zbo
:: /::::::::::/       `゙==彡 /:::::::::,.イ{_              ‘,::::: 
:/::::: /                 /::::::/  ー===―- _     ',:::::
::::::: ′   -―==ミ、 ヽ}  /:::/           `ヽ    |:::: 
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: /  /,    〃ハ              ,ィ==ミ、       |:::: 
〈 ー彡      、‘ノ                  `\     |::::
:‘, 丶        /               〃ハ     ':,    |:::: ぶち埋めますよ!!
:: ‘,    ー――‐ ..::,             l  、‘ノ    :,   ./::::
∧::'.                     、::.            i  /:::::::
i \:、          .:/           \      人, /:::::::::
|   \             {j           ー― '  ///:::
|                                /"´ /:::::
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 05:46:41.92 ID:+GBH9eWqo
うめま〜
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/20(木) 06:55:02.47 ID:LVeImxUY0
(・∀・)ウメエ
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/20(木) 07:01:39.36 ID:ZN8le7zDO
>>1000なら黒猫 祝☆懐妊
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 07:13:06.38 ID:Jy0MYYNbo
産め
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 07:30:32.59 ID:4dj2oPTDO
製作の埋めの勢いはもう少しあってもいい
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 07:42:55.79 ID:ey+Bi1xLo
うめ
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 07:52:08.86 ID:ostP2/dT0
1000なら桐乃と京介が結婚
1001 :1001 :Over 1000 Thread
    ´⌒(⌒(⌒`⌒,⌒ヽ
   (()@(ヽノ(@)ノ(ノヽ)
   (o)ゝノ`ー'ゝーヽ-' /8)
   ゝー '_ W   (9)ノ(@)
   「 ̄ ・| 「 ̄ ̄|─-r ヽ
   `、_ノol・__ノ    ノ   【呪いのトンファーパーマン】
   ノ          /     このスレッドは1000を超えました。
   ヽ⌒ー⌒ー⌒ー ノ      このレスを見たら期限内に完成させないと死にます。
    `ー─┬─ l´-、      完成させても死にます。
        /:::::::::::::::::l   /77
       /::::::::::i:i:::::::i,../ / |
       l:::/::::::::i:i:::、:::/ / |
       l;;ノ:::::::::::::::l l;.,.,.!  |
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       /:::::::;へ:::::::l~   |ヌ|
      /:::::/´  ヽ:::l   .|ヌ|               製作速報VIP@VipService
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けいおんSS 百合雑談スレ part3 @ 2011/01/19(水) 23:39:50.29 ID:SPS4aY7v0
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