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結標「何でコイツと同じクラスなのよ!?」一方通行「それはコッチのセリフだ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆ZS3MUpa49nlt [sage]:2012/03/12(月) 21:25:51.54 ID:3EWpVR+Go


前スレ
一方通行「バカみてェな三下を顔面パンチしたら記憶喪失になった」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1328838816/


スレタイ通り一方さん&あわきん(記憶喪失)コンビがとある高校へ転入する話です
勢いで立てたので、何番煎じかわかったもんじゃないですね


※注意事項

>>1の勝手な想像で物語が進むので、設定改変・キャラ崩壊・ご都合主義がたくさんあります

基本台本形式

遅筆なので1〜3日に一回投下ができれば良い方

誤字・脱字は脳内変換お願いします

勢いで書いてるので矛盾点が多いかも


あとは前スレと大体同じなので、それらを踏まえた上でよろしくおねがいします

では、肩の力を抜いてどうぞご気楽に見て行ってください




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  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713008877/

暇人の集い @ 2024/04/12(金) 14:35:10.76 ID:lRf80QOL0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1712900110/

2 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:28:09.00 ID:3EWpVR+Go


-第八学区・とあるマンション-



「……ふー、今日も働いた働いたー、さっさと風呂に入ってベッドにダイブしたい……」



プルルルルルルプルルルルルル



「……何? こんな時間に電話なんてまったく迷惑なんだけど」ピッ


「……もしもし」


『ずいぶんとお疲れのようだな』


「……ああ、貴様から連絡してくるなんてめずらしいな」


「【案内人】を失って生の人と会えなくて暇なのか? 統括理事長さん?」

3 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:30:14.64 ID:3EWpVR+Go


『あの程度の人材を失ったところで私には問題のないことだ』


「へー、たしか彼女は唯一貴様のビルに人を飛ばせる能力者だったはずだけど?」


『現在はな。だがあの程度の装置ならいつでも作れるから問題にはしていない』


「人を装置扱いときたか。相変わらず薄気味の悪い妄想ばかり言うなー貴様は」


『事実なのでな』


「……ところで何で私に電話してきたの? 暇潰しなら別に人の所に行って欲しいのだけど」


『いつも働いているお前に労いの言葉でもあげようと思ってな』

4 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:31:20.49 ID:3EWpVR+Go


「……似合わない事を言うな気味の悪い。まさかあまりにもプランが進まなさ過ぎてついに壊れたか?」


『気にする必要はない。プランは着実に進んできている』


「九月三〇日に最終信号の捕獲を失敗し、一方通行暗部堕ちにも失敗したこの現状でもか?」


『ああ。別に一方通行がいかなる環境で過ごそうが私のプランには影響はない』


「……ふーん、それは本当?」


『本当だ」

5 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:32:08.39 ID:3EWpVR+Go


「……じゃああの二人を貰ってもいい?」


『どういう意味だ?』


「そのままの意味なんだけど。そろそろ私も刺激が欲しくなる年頃なのでな」


『……そういうことか。別に構わんよ。それはそれで少しの変動はあるが、プランの本質には大した影響はない』


「そう。じゃあそうさせてもらうけど? 本当にいいの?」


『ああ。……ではそろそろ時間もいい頃だろ。貴重な時間だった。ではな」プツン



プープープープープープー。



「……やれやれ。あいつ、本当に暇だったのか?」ピッ


「まあいい。これはこれで面白そうなことになりそうだ」


「……とっとと風呂に入ろうか……いや、面倒臭いからそのままベッドにダイブだな」バッ



ボフン!!


6 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:35:30.70 ID:3EWpVR+Go


1.準備


November Fourth Sunday 08:30

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「おはよー! ってミサカはミサカは元気に朝の挨拶をしてみる」

黄泉川「おお、おはよう打ち止め。朝ごはんはできてるじゃんよ。早く顔洗って来な」

打ち止め「はーい、ってミサカはミサカは洗面所へ足を向けてみたり」テクテク



結標「ふわぁー、おはようございます。今日もいい天気ですね、ふわぁー」

黄泉川「おはよう淡希、ってやけにあくびの回数が多いじゃん? 寝不足?」

結標「すみません。昨日遅くまでレベル上げしてたもんで……」

黄泉川「またゲームじゃん? 程々にしとくじゃんよ?」

結標「はーい」

7 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:36:44.68 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「あー! アワキお姉ちゃんおはよー!! ってミサカはミサカは眠そうなアワキお姉ちゃんに挨拶をしてみたり」

結標「ああおはよう打ち止めちゃん。朝から元気ねえ、ふわぁー」

打ち止め「どうしたの? あくびなんかして?」

結標「もう一人の貴女のレベルアップをしてたらこうなったのよ」

打ち止め「あ、そういえばどれくらいまで強くなった? ってミサカはミサカは途中経過を聞いてみたり」

結標「そうねー、スキルアウト六人組ぐらいなら軽くあしらえる位には強くなったと思うわ」

打ち止め「おおー、すごいねそれ! ってミサカはミサカは思わぬ報告に感激してみたり」

黄泉川「淡希ー、ゲームの話もいいけど早く顔洗ってくるじゃん? 目ヤニすごいぞー」

打ち止め「わー、ほんとだー」

結標「はいはい、洗ってきますねー」テクテク

8 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:37:42.45 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「……そうだ! ヨミカワー、今日の朝ごはんは何? ってミサカはミサカは献立を聞いてみたり」

黄泉川「今日は昨日の夕飯の残りの炊き込みご飯に、味噌汁、納豆じゃんよ!」

打ち止め「わーい、炊き込みご飯って昨日食べた具沢山のご飯だよね? ミサカ大好きー! ってミサカはミサカは椅子に座りながらハシャイでみたり」

打ち止め「いっただっきまーす!! ってミサカはミサカは両手を合わせて食前の礼儀を全うしてみる」

黄泉川「打ち止め、何飲むじゃん?」

打ち止め「ちょっと寒いからホットミルクがいい! ってミサカはミサカは頼み込んでみる」モグモグ

黄泉川「あいよー、ちょっと待つじゃん」カチャカチャ

9 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:38:33.67 ID:3EWpVR+Go


芳川「……愛穂。私コーヒーね」

黄泉川「おお、桔梗。おはようじゃん!」

打ち止め「ヨシカワおはよー! ってミサカはミサカは振り向きながら挨拶してみる」

芳川「おはよう打ち止め。今日も元気ね」

打ち止め「それさっきも言われたよ。もしかしてミサカってヨミカワ家の元気の源になれる? ってミサカはミサカは勝手に思い込んでみたり」

芳川「打ち止めならきっとなれるわ」

打ち止め「えっ!? ホント!? ってミサカはミサカはちょっと本気になってみたり」

芳川「本当よ。試しにあそこで寝てる彼に元気を分けてみたら?」

打ち止め「……おおー、ソファーにあの人が寝てる」

10 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:39:26.09 ID:3EWpVR+Go


結標「……ああ、芳川さんおはようございます。今日は早いですね。バイトですか?」テクテク

芳川「おはよう結標さん。そうよ。朝からシフト入っちゃってね、ふふふ」

結標「大変ですねー」

芳川「しかし貴女ちょっと眠そうね。寝不足?」

結標「はい、ちょっと夜更かしを……」

芳川「ダメよー、まだ若いからって夜更かしはお肌の敵よ」

結標「んー、そう言われればそうですねー」

芳川「そういった油断をしていると奴らが攻めてくるのよ」

結標「はーい、以後気を付けまーす」

11 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:40:19.90 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「ねえねえ、起きてー!! ってミサカはミサカはなぜかソファーで寝てるあなたを起こそうと試みてみたり」ユサユサ

一方通行「…………」Zzz

打ち止め「起ーきーてー!!」ユッサユッサ

一方通行「…………あァー、うるせェ……Zzz」ゴロン

打ち止め「ちょっとー、返事をするくらいならそのまま起きてよー、ってミサカはミサカは寝ぼけるあなたに文句を言ってみたり」

一方通行「…………」Zzz

打ち止め「あー! もうっ……ふふふ、こうなったら奥の手を……」テクテク

12 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:41:01.58 ID:3EWpVR+Go


結標「……何をやっているのかしら? って一方通行、結局あのままソファーで寝たままだったんだ……」

芳川「ん? それってどういうことかしら?」

黄泉川「……はい桔梗、コーヒー」カタ

芳川「あら、ありがとう」

黄泉川「打ち止めー、牛乳置いとくじゃんよ? 冷めないうちに飲んでしまうじゃん?」カチャ



<ワカッターッテミサカハミサカハリョウショウシテミル



黄泉川「淡希は何か飲むじゃん?」

結標「ああ、私もコーヒーでお願いします」

黄泉川「了解じゃん」

13 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:41:46.08 ID:3EWpVR+Go


芳川「で、結局どういうことなの? あれ?」

結標「ああ、あれですか? 昨日の夜ずっとリビングでゲームしてたんですけど」

芳川「うん」ズズズ

結標「その時もソファーであいつは寝てたんですよね」

芳川「まあ、ありえる話ね」

結標「それでゲームをやめる時一回起こしたんですよね」

芳川「貴女って意外と勇気あるわよね?」

結標「そうですか? ……んーと、まあ彼は一回起きたわけですよ」

結標「それで私は『部屋で寝ろ』って言ってあいつは『わかった』って言ったんですよ」

芳川「でも結局彼はここで寝てたと?」

結標「まあ、たぶんそうですね」

黄泉川「はい淡希。コーヒーじゃん」カタ

結標「あ、ありがとうございます」

14 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:42:55.32 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「……ふふふ。ついに準備が終わったぜ、ってミサカはミサカは手の埃を払いながらうっすらと笑みをこぼしてみたり」

打ち止め「行くぜ!! ミサカとトランポリンの合体攻撃」テクテクピョーン




打ち止め「ダイナミックジャンピング目覚ましダーイブ!!」ビヨーン




ドカン!!




一方通行「…………ゴフッ!?」ガタン

打ち止め「あ、起きたー? ってミサカはミサカは馬乗りになってあなたに確認を取ってみる」

15 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:43:36.44 ID:3EWpVR+Go


一方通行「………………」ギロッ

打ち止め「あ、あははー、お、おはよー、ってミサカはミサカは少し後退しながら挨拶してみたり」ソォー

一方通行「……あァ、おはよォクソガキ。いやァ、今日は目覚めのイイ朝だなァオイ……」カチ

打ち止め「や、ヤバい、ってミサカはミサカは戦術的撤退を――」ダッ

一方通行「待ちやがれクソガキィ!!」ドォン



<ギャーユルシテーッテミサカハミサカハ<ウルセェベクトルチョップヒャクタタキダァ!!



結標「……いやー仲が良いですねーほんと」ズズズ

芳川「微笑ましくなるわね」ズズズ

黄泉川「打ち止めー、早く飲まないと牛乳冷めちゃうじゃんよ?」


―――
――


16 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:44:35.90 ID:3EWpVR+Go



――
―――


一方通行「……ったく、普通に起こせねェのかオマエは?」ズズズ

打ち止め「えー、普通に起こしたのに起きなかったのはあなただよ、ってミサカはミサカは少し痛む頭を押さえながら弁解してみる」ヒリヒリ

一方通行「はァ? いつ起こしたンだよ?」

打ち止め「さっきだよー、ダイブする三分前」

一方通行「記憶にまったく存在しねェな」

打ち止め「えー!?」

芳川「まあ、貴方は寝てたしね」ズズズ

17 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:45:28.02 ID:3EWpVR+Go


結標「……打ち止めちゃんの言ってることは本当よ?」

一方通行「……っつってもよォ、ダイブはねェだろダイブは。 やられる方の身にもなってみやがれ」

結標「たしかにそうだけど、貴方がさっさと起きればいいことじゃない?」

打ち止め「そうだそうだー! 早く起きろー!! ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんに便乗して文句を言ってみたり!」

一方通行「……チッ、わかったわかった俺が悪ゥございました!」

打ち止め「むー、何か絶対悪く思ってない気がする、ってミサカはミサカは無駄に女の勘を働かせてみたり」

一方通行「ホント無駄だなァオイ……」

芳川「でも図星でしょ?」

一方通行「潰されてェのかクソババァ?」

芳川「冗談よ」ズズズ

18 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:46:02.11 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「……そうだ。一方通行と淡希は朝ごはん食べ終わった後、ちょっとここに残って欲しいじゃんよ」

結標「あ、はい、いいですけど……」

一方通行「あァ? 何で俺が残らなきゃいけねェンだ?」

打ち止め「ミサカも残るー、ってミサカはミサカは挙手をして志願してみたり!」

一方通行「オマエは向こうでゲームでもしてろ」

打ち止め「ぶーぶー!」

黄泉川「別に残っててもいいけど邪魔だけはしないでくれよ?」

打ち止め「わかったー、ってミサカはミサカは了解の返事をしてみる!」

一方通行「……チッ」

19 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:46:57.10 ID:3EWpVR+Go


一方通行「つゥか俺達に何の用だよ? 大した用じゃねかったら即寝するぞ」

結標「相変わらずどんだけ寝たいのよ貴方……」

黄泉川「ちょっと大事な話があるじゃんよ」

結標「大事な話……ですか?」

黄泉川「そう……お前達の将来に関わる大事な話じゃん」

一方通行「……はァ、今ごろ俺みてェなクズに将来なンて言われてもなァ」

結標「うーん、たしかに将来なんて言われてもピンとは来ないわね」

黄泉川「まあ、その前にさっさと朝ごはんを食べ終わるじゃん」

結標「はーい」

一方通行「ゲッ、また納豆の野郎が居やがる……」


―――
――


20 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:47:43.25 ID:3EWpVR+Go



――
―――


芳川「じゃあ私はバイト行ってくるわね」ノシ

結標「あ、いってらっしゃい芳川さん」

打ち止め「いってらっしゃーい! ってミサカはミサカは元気腕を振ってに見送ってみたり!」



一方通行「……オェ……俺しばらく大豆食えねェわ」ガクッ

結標「たかが納豆一パック食べただけで、なぜそこまで廃人っぽくなれるのかしら?」

打ち止め「はい、顔色の悪いあなたにお水をプレゼント、ってミサカはミサカは少し心配してみる」カタ

一方通行「……そンなモンより、缶コーヒー持って来いよ……クソがァ……」ガタン

打ち止め「わ、わ、ちょっと待ってね、今持ってくるから!」テッテッ

結標「……私には納豆とコーヒーなんて絶対合わないと思うのだけど」

一方通行「別に合わせる必要はねェだろ。流し込むンだよ、この口の中の粘々を……」

21 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:48:29.72 ID:3EWpVR+Go


結標「うがいしろよ! っていうツッコミはなしかしら?」

一方通行「水道水ごときで流れるわけねェだろ、このネバネバ」

黄泉川「じゃあ、歯を磨いてくればいいじゃない?」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「なら、能力で反射してしまえばいいんじゃない?」

一方通行「何でそンなどうでもいいことにチカラ使わなきゃいけねェンだ?」

打ち止め「ハイ持ってきたよ! ってミサカはミサカは缶コーヒーをあなたに手渡してみたり」

一方通行「おォォ、アリガテェ。よくやった打ち止め」ワシャワシャ

打ち止め「……えへへ///」

結標「……何だこれ?」

22 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:49:05.48 ID:3EWpVR+Go


一方通行「…………」ズズズ

一方通行「……あァ、生き返った」

結標「貴方の野菜嫌い、本当にどうにかした方が良いんじゃない?」

一方通行「あァ? 納豆は別次元だろ? アレは食いモンじゃねェ」

結標「ええぇ? アレ美味しいじゃない!」

一方通行「納豆とかアレ確実に腐ってンだろ? 同じ発酵食品でもヨーグルトは利口な方だな」

結標「腐ってないわよ。そもそも腐るって言うのは、細菌とか酵母が機能して有害な物質ができる事を言うのよ!」

一方通行「いやァ、アレ十分有害だろ……臭いとか」

一方通行「……うわ、思い出しただけで……オェ」ゴクゴク

一方通行「……危ねェところだったぜ」フゥ

結標「……ダメだこりゃ」

23 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:49:43.99 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「……ところでそろそろ話しても良いじゃん?」

結標「あ、はい。大丈夫ですよ」

一方通行「あァ? えー、何だっけか?」

結標「たしか、私達の将来に関わる話よ」

一方通行「……ああ、そンな話したなァ……納豆のせいで忘れてたわ」

結標「どんだけ納豆引きずってんのよ!」

黄泉川「ああーごほん。いいじゃん?」

結標「あ、あはは、どうぞ続けてください」

黄泉川「うん、じゃあ話すじゃんよ」

一方通行「おォ……」

24 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:50:21.41 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「えー、いつにしようかと常々悩んでた事があってなー」

一方通行「前置きはいい。さっさと言え」

黄泉川「そう? じゃあ言うじゃん」

結標「…………」

一方通行「…………」

黄泉川「そろそろお前達を学校に通わそうと思うじゃんよ」

結標「…………」

一方通行「…………」

結標「……えっ?」

一方通行「……は?」

25 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:51:08.65 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「えええええええ!! 二人とも学校行くのー!? ってミサカはミサカは驚いてみる」

黄泉川「いやー、やっぱり学生は勉強が本分じゃん。だから学校に通ってないお前達がちょっと心配になってな」

一方通行「お、オイオイふざけンなよ黄泉川ァ。まさかあのクソ学校にまた俺を通わせる気かよ?」

結標「そういえば私、今籍を置いてる学校だったら留学扱いだったっけねー」

黄泉川「ああ、その辺の心配をする必要はないじゃん」

一方通行「ハァ? どォいう事だ?」

黄泉川「お前達二人ともウチの高校に転入させるじゃん」

一方通行「…………えェェ」

結標「よ、黄泉川さんの学校ですか?」

黄泉川「ん? 何じゃん? その嫌そうな顔は?」

26 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:51:50.83 ID:3EWpVR+Go


一方通行「いやァ、別にィ……なァ?」

結標「うーん、まあ、私はどっちでもいいんだけど……ねえ?」

黄泉川「お前らそんなに学校に通いたくないのか?」

一方通行「つゥか、俺には無理だ」

黄泉川「何でじゃん? 寝るからとか言う理由は却下じゃん」

一方通行「そンなンじゃねェよ!」

黄泉川「じゃあ何じゃん?」

一方通行「俺は……」ポン

打ち止め「ん? 何?」


一方通行「俺はこのガキを守らなきゃいけねェンだよ」

27 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:52:45.03 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「…………」

一方通行「いつ俺たちのことを狙ったクズどもが現れるかわからねェ。だから、俺が付いてなきゃいけねェンだよ!」

打ち止め「あなた……」

黄泉川「でも、これだけ長い間見守ってきたけど、そんな怪しいやつら一人も来なかったじゃん。だから大丈夫だろ」

一方通行「何を言ってやがンだオマエ。そう油断したときにヤツらが襲って来ンだよ」

一方通行「だからこのガキを一人で家に置いとくなンてこと俺には出来ねェ」

結標「そうか、私達が学校に行っちゃったら打ち止めちゃんが一人になっちゃうんだ」

28 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:53:39.12 ID:3EWpVR+Go


一方通行「……つゥわけで俺は学校には行かねェ」

打ち止め「……行ってきたら? ってミサカはミサカはあなたに学校に通う事を勧めてみたり」

一方通行「は? オマエさっき俺が言ったことちゃンと聞いてたのか?」

打ち止め「うん、ちゃんと聞いてたよ、ってミサカはミサカはあなたの質問に答えてみる」

打ち止め「でも大丈夫だよ。ミサカは一人でもお留守番できるよ、ってミサカはミサカはあなたの心配が無用だってことを伝えてみたり」

一方通行「何馬鹿なこと言ってンだ、いいか? オマエをこの部屋に一人で残すってことはなァ、ライオンの檻の中に兎さン一匹ぶち込むようなモンなンだよ!」

一方通行「オマエなンて一人になった次の瞬間、クズ共に捕まって即行ゲームオーバーだ」

黄泉川「……んー、まあその点は抜かりないじゃん」

一方通行「……はァ? 何だそれ? どォいうことだ?」

黄泉川「ちゃんと手は打ってあるってことじゃん♪」

29 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:54:19.55 ID:3EWpVR+Go


一方通行「……ンだよそれ? 言ってみろ」

黄泉川「ええと……隣の部屋に木原さん、って言う人が住んでるじゃん?」

一方通行「あァ、木原がどォした?」

黄泉川「あらかじめ木原さんに、私たちがいない間打ち止めの面倒を見てもらえるように頼んであるじゃん」

一方通行「……はァ? 何であンなヤツに……」

黄泉川「聞くところによると木原さんは何でも屋を経営してるらしいじゃん」

黄泉川「それで頼んでみたら快く引き受けてくれたじゃん」

一方通行「ンなはずねェだろ! アイツがそンな面倒臭ェことするわけ――」

30 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:55:19.89 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「いやいや。『へぇー、あのガキが学校にねぇ……よしわかった。引き受けましょうアイツのために!』って言って引き受けてくれたじゃん」

一方通行「……アイツ絶対ェ面白がってるだけだろ……よし、あとで木原はコロス」

黄泉川「と、言うわけで安心して学校にいけるじゃんよ」

一方通行「だけどよォ……」

打ち止め「行ってきなよ? ってミサカはミサカは学校に行くことを再度勧めてみたり」

一方通行「オマエ……」

打ち止め「ミサカのことは大丈夫だって! これもあなたの将来のためなんだよ! ってミサカはミサカは心配性なあなたに言ってみる」

一方通行「…………」

打ち止め「…………」ジー

一方通行「…………はァ」

31 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:56:20.91 ID:3EWpVR+Go


一方通行「わかったわかった行きゃァイインだろ行きゃァ!?」

黄泉川「おお! やっとわかってくれたじゃん」

一方通行「ただし条件がある」

黄泉川「条件?」

一方通行「俺の気にイラねェ学校だったら即行で辞める」

黄泉川「ほほぉ、ならコッチも条件を出すじゃん」

一方通行「ンだよ?」

黄泉川「最低でも進級するまでは辞めさせないじゃん」

一方通行「ハァ? 進級するまでだと?」

32 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:57:05.40 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「そうじゃん。初日でいきなり適当なこと言って辞められてもこっちが困るじゃん」

一方通行「……チッ、わかった。キチンと学校行って進級と同時に辞めてやるよ」

打ち止め「えー、やめちゃーダメだよー!」

黄泉川「ふふふ、了解じゃん」

打ち止め「えっ!? そこは許しちゃうの!? ってミサカはミサカはヨミカワの反応にビックリしてみたり」

黄泉川「……で、淡希はどうするじゃん? こいつと同じように条件付きにするじゃん?」

結標「いえ、別にいいです」

一方通行「あァ? エラくあっさりしてンなァオマエ」

33 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:58:07.62 ID:3EWpVR+Go


結標「だって私記憶ない上に、今籍を置いている学校は留学扱いだから、別の学校に転校した方が都合がいいもの」

一方通行「……霧ヶ丘女学院だっけか? オマエの籍を置いている学校」

結標「そうらしいわね」

一方通行「つゥか霧ヶ丘って珍しい能力者かき集めてる学校じゃねかったか? だったら、結標をそう簡単に手放すとは思えねェンだが……」

結標「そうなんだ。私の能力ってそんなに珍しかったのね」

一方通行「そりゃァ仮にも次期レベル5とか言われてたくらいだしな」

結標「じゃあ転校することは難しそうね」

黄泉川「……んー、まあその点についても大丈夫じゃん」

一方通行「何が大丈夫なンだ? まさかオマエが直々に向こうに頭下げに行く気か? そォならば絶対ェ無理だな」

結標「何で?」

34 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 21:58:58.31 ID:3EWpVR+Go


一方通行「ただの一介の教師に過ぎねェ黄泉川に、向こうが相手をしてもらえると思うか?」

結標「でも一応は私達の保護者じゃないの?」

一方通行「親でもねェのにさすがに無理だろ」

黄泉川「まあ、そんなことする気はサラサラないじゃん」

一方通行「……は? じゃあどォする気だ?」

黄泉川「実の事を言うと、もう二人ともウチの学校に籍を置いているじゃんよ」

一方通行「…………は?」

結標「本当ですか? それ?」

黄泉川「本当じゃんよ!」

35 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:00:03.66 ID:3EWpVR+Go


一方通行「オマエ、一体どンな手を使いやがった?」

黄泉川「私じゃないじゃん。何か上の方が何かしらしたらしいじゃん」

一方通行「……上の方だと?」

黄泉川「うん。教頭からそう聞いたじゃん。それまで何も聞かされてなかったし」

一方通行「……つゥことはオマエはこの件については全くの無関係ってことか」

黄泉川「そうじゃん。上に言われたからお前達にこのことを伝えただけじゃん」

黄泉川「まあでも、学校に行かせようと思ってたのは本当じゃんけどね」

一方通行「……チッ、上のヤツらは一体何考えてやがンだ?」

結標「……つまり、どういうこと?」

36 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:01:04.58 ID:3EWpVR+Go


一方通行「この転入の件は上の連中の意思っつゥことだ」

結標「上って校長とか理事長とか?」

一方通行「さァな、もしかしたらもっと上かもな……」

結標「もっと上……」

黄泉川「まあ、そういうことで制服とか鞄とかはもうウチに届いてるじゃん!」

一方通行「もう俺達が行くことは確定してたってことかァ?」

結標「もし、その申し出を私達が断ってたらどうするつもりだったんですか?」

黄泉川「……私は信じてたじゃん!」グッ

一方通行「答えになってねェぞオイ」

37 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:02:09.61 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「ま、まあ、とりあえず明日から学校生活の始まりじゃんよ」

結標「は、はあ……明日ってエラくいきなりですねえ」

一方通行「そォいう事は三日前くらいに言ってくれねェとな」

黄泉川「だから明日の準備とかしておくじゃんよ!」

一方通行「……準備ってアレか? ノートとか筆記用具とかか?」

黄泉川「そうそう」

一方通行「ハァ……面倒臭ェなァ。ちょっとコンビニにでも行って買ってくるわ」カツンカツン

結標「あ、待って私も行くわ!」

打ち止め「ミサカも行くー! ってミサカはミサカはあなたの後を付いて行ってみたり」ドタドタ

一方通行「菓子は買わねェぞ」

打ち止め「それでも行くー! ってミサカはミサカは考えを変えずにいてみたり」

一方通行「チッ……」


―――
――


38 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:03:43.26 ID:3EWpVR+Go


同日 09:00

-第七学区・とあるコンビニ-


御坂妹「――学校……ですか? とミサカは首を傾げつつ聞き返します」

芳川「そう、学校よ」

御坂妹「ふむ。やっとあの引きこもりが新たな一歩を踏み出すと言う事ですね、とミサカは心の中でほくそ笑んでみせます」ヘッ

芳川「しかし、結標さんはともかくとしてあの子は上手くやっていけるのかしらねえ」

御坂妹「転校初日に暴言を乱発して孤立してしまう光景が目に浮かびます、とミサカは顔の緩みを隠せません」ププ

芳川「そういえばあの子たち、そろそろここに来る頃じゃないかしらね」

御坂妹「どうしてですか? とミサカは質問してみます」

芳川「あの子たち、筆記用具とかノートとかみたいな勉強道具を持ってないのよ」

御坂妹「だからここに買いに来ると? それならば普通文房具屋にでも行くのでは? とミサカはもっともな事を言ってみます」

芳川「普通はそうかもしれないけど、彼の性格からしてそれはないんじゃない?」

御坂妹「……そうですね。言われてみればわかります、とミサカはあなたの言葉に納得してみます」


ピンポーン

39 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:05:15.69 ID:3EWpVR+Go


御坂妹「いらっしゃいませー、とミサカは来客を迎え入れます」

芳川「あら、噂をすればなんとやらね」

一方通行「あァ? 何の話だ?」

打ち止め「イエーイ! 久しぶりのコンビニだー! ってミサカはハシャイでみたり」

御坂妹「チッ、上位個体も一緒か、とミサカは思った事をそのまま呟いてみます」ボソ

結標「ダメよ打ち止めちゃん。店内で騒いじゃあ」

一方通行「別に構わねェだろ。店員がコイツらだからな」

御坂妹「ふざけないでください! はっきり言って迷惑です、とミサカはあなたに文句を言ってみます」

芳川「そうよ。今はいないからいいけど、本当なら他のお客さんがいるのだから」

一方通行「へいへい。ところで芳川」

芳川「なにかしら?」

一方通行「筆記用具ってどの辺りに置いてある?」

芳川「筆記用具ならお菓子売り場の隣よ」

一方通行「おォ、アリガトよ」カツンカツン



御坂妹「……まさか本当に買いに来るとは……」

芳川「わかりやすい子」


40 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:05:58.67 ID:3EWpVR+Go


打ち止め「わー、このお菓子おいしそー、ってミサカはミサカはさりげなくおねだりしてみたり」

一方通行「オマエの語尾のせいで全然さりげなくなくなってるがな。それに言ったろ、菓子は買わねェって」

打ち止め「チッ、ダメだったか……」

結標「別にお菓子の一つや二つくらいいいんじゃないの?」

打ち止め「おお! さすがアワキお姉ちゃん!! ミサカの味方はお姉ちゃんだけだよ、ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの手を握りながら言ってみる」

一方通行「あァ? ここでガキを甘やかしたら付け上がるだろォが」

打ち止め「付け上がらないよ!」

41 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:06:59.23 ID:3EWpVR+Go


一方通行「うるせェ、買い物終わるまでそこで固まってろ」

打ち止め「うえーん! アクセラレータがいじめてくるよー! アワキお寝ちゃーん! ってミサカはミサカは嘘泣きしながら抱きついてみたり」ダキ

結標「あー、よしよし、語尾で全部台無しだけど……」ナデナデ

打ち止め「チッ、バレたか、ってミサカはミサカは自分の口癖を恨んでみたり」

結標「うーんしょうがないわね。私が買ってあげるわ」

打ち止め「えっ? ほんと? やったー! ってミサカはミサカは結構本気で喜んでみたり」

一方通行「オイ」

42 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:07:41.36 ID:3EWpVR+Go


結標「別にいいじゃない? 私が払うんだから貴方に問題はないでしょ?」

一方通行「チッ、勝手にしろ」カツンカツン

結標「じゃあ、どれか一つだけね?」

打ち止め「あれ? さっき一つや二つって言わなかった? ってミサカはミサカはさっきの会話を思い出してみる」

結標「……じゃあ二つでいいわよ」

打ち止め「わーいありがとー! ってミサカはミサカは商品棚に並んでいるお菓子を一つ一つ吟味してみたり」

結標(この子抜かりないわね……)


―――
――


43 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:08:30.32 ID:3EWpVR+Go



――
―――


結標「――ええと、消しゴムとシャーペン、シャー芯……ん?」

一方通行「…………」ジィー

結標「……どうしたの? そんなところでつっ立って」

一方通行「どのノートを買えばいいのか考えてンだ」

結標「普通のノートでいいんじゃない?」

一方通行「普通ってどれだ?」

結標「えっ? いや、普通って言えば……」キョロキョロ

結標「…………」


結標「なっ!? いろいろな色のノートがたくさんある……だと?」

44 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:09:39.05 ID:3EWpVR+Go


一方通行「だろ。どれを買やァいいのかサッパリだ」

結標「うーん、そもそもノートってどれくらい必要なんだろ?」

一方通行「さァな。ロクな学校に行ってなかったから、どンな教科が存在するのかさえ俺にはわからねェ」

結標「私だって学校に行ってた記憶なんて、綺麗さっぱり消えてるから知らないわよ」

一方通行「……さァて、どォすっかな」

結標「……やっぱり無難に五冊くらい?」

一方通行「たしかに入試とかで使われるのは五教科ぐらいとか聞いたことあるような気がするな」

結標「なら五冊にしとく?」

一方通行「いや、もっといるだろ」

結標「何で?」

一方通行「学校の授業が五教科だけだと思うなよ」

結標「そ、それもそうか! じゃ、じゃあ何冊買うつもりなの?」

一方通行「……決まってンだろ」


―――
――


45 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:10:28.29 ID:3EWpVR+Go



――
―――


御坂妹「――即消えクンが一点、大学ノートが……五〇点で合計で九一五〇円になります、とミサカは舌打ちを交えながら代金を要求します」チッ

一方通行「あァ? それが客から金を取る態度かァ? カードで」

芳川「……こんなにノートを買ってどうするつもりなの?」

一方通行「何言ってンだ芳川。学校で使うに決まってンだろォが」

芳川「……普通こんなに使わないわよ」

一方通行「…………は?」

結標「……はぁ、やっぱりね」

御坂妹「ざまあ、とミサカはあなたを小馬鹿にしながら大量のノートを袋に入れる作業を開始します」ガサガサ

46 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:11:07.18 ID:3EWpVR+Go


同日 10:00

-黄泉川家・リビング-


テレビ<ソシタラカレハコウイッタンデスヨ、ソノゲンソウヲブチコロスッテネ<HAHAHAHAHAHAHAHAHA


黄泉川「わははははははっ!!」



ガチャ



結標「ただ今戻りましたー」

黄泉川「おお、おかえりじゃん」

打ち止め「そげぶマンスナックうまー」バリバリ

47 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:12:04.57 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「打ち止め、何を食べてるじゃん?」

打ち止め「アワキお姉ちゃんが買ってくれたお菓子だよー、ってミサカはミサカは見せびらかしてみたり」

黄泉川「打ち止めー、間食は程々にしとくじゃん?」

打ち止め「はーい!」ボリボリ

黄泉川「……ってあれ? 一方通行は?」

結標「ああ、一方通行なら……」


一方通行「……戻ったぞォ」ヨロヨロ

48 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:13:02.94 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「……何じゃん? その大荷物」

結標「あれ全部ノートです」

黄泉川「ノート? 何であんなに?」

結標「いろいろと事情があったんです……」

黄泉川「ああ、そう」

一方通行「……ノート重過ぎだろこれェ」

結標「今さらだけど能力使えばよかったんじゃないの?」

一方通行「…………」

結標「…………?」

一方通行「そ、そンな無駄なことにチカラ使えるかよ!」

結標「あー、そう(あれは完璧に忘れてたわね……)」


―――
――


49 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:13:37.12 ID:3EWpVR+Go


同日 23:00

-黄泉川家・リビング-


結標「……よし! 明日の準備はこんなものね」

一方通行「教科書っつう物はねェのか?」

黄泉川「全部学校に置いてあるじゃんよ」

一方通行「随分と気が利く学校だな」

黄泉川「ああ、単に送り付けるのが面倒だっただけじゃん」

一方通行「あァ、だろォな……」

50 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:14:32.65 ID:3EWpVR+Go


結標「そういえば、私達のクラスってもう決まっているんですか? 何組ですか?」

黄泉川「もう決まってるらしいけど、私は知らないじゃん。多分向こうで発表されると思うから」

結標「へー、ちなみに一方通行っていくつなの? 多分私よりは年下だと思うけど」

一方通行「あァ? えェと、いくつだったっけなァ……」

結標「……それって本気で言ってるの?」

一方通行「いちいち年齢なンて気にしねェからな」

結標「貴方っていろいろと変よね」

一方通行「はァ?」

51 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:15:17.53 ID:3EWpVR+Go


黄泉川「……ああ、あったあった。お前は十六じゃんよ」

一方通行「ヘェー、それは知らなかった」

結標「おい」

一方通行「別にいいじゃねェか。知らなくても不自由はねェよ」

結標「それはいろいろとマズイと思うけど……」

一方通行「そォか?」

結標「……まあいいわ。じゃあ貴方は後輩ってことになるわよね?」

一方通行「そォなるだろォな」

結標「……ふふふ」ニヤ

一方通行「あァ?」

52 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:15:48.70 ID:3EWpVR+Go


結標「ふふふ、これからは私の事を『結標センパイ』と呼びなさい!」

一方通行「はァ? 何愉快な事ほざいてンだオマエ?」

結標「何? 先輩に逆らうって言うの? さあ呼びなさい!」

一方通行「呼ぶかクソババァが」

結標「もー何よー、ノリが悪いわねえ。こんな時くらい乗ってくれてもいいじゃない」

一方通行「死ね」

結標「くそぅ。何か一方通行がゴミを見る目でこっちを見てくる」

一方通行「……はァ、くっだらねェ」

53 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:16:25.91 ID:3EWpVR+Go


一方通行「しかし、こンな変な時期に学校に行かされるとは思わなかったなァ……」

結標「そもそも貴方は元から学校なんかに行く気なかったんじゃない?」

一方通行「そりゃそォだろ」

結標「即答しやがったわね……」

黄泉川「まあ、今夜は夜更かしなんてせずに、明日に備えて早めに寝るじゃんよ」

結標「何時ぐらいに起きればいいですか?」

黄泉川「うーん早めに準備したいから七時くらい?」

結標「わかりましたー」

54 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:17:30.75 ID:3EWpVR+Go


一方通行「遠いのかその学校?」

黄泉川「たしかにここからじゃ遠いかなー、まあとりあえず明日は私の車に乗せて行ってあげるじゃんよ」

一方通行「それ以降は?」

黄泉川「歩くなり、自転車買って乗って行くなり、スクールバスに乗っていくなり、自分たちで考えて行くじゃんよ」

一方通行「電車はダメなのか?」

黄泉川「校則で禁止されてるじゃん」

一方通行「面倒臭ッ……」

結標「大変そうですねー」

黄泉川「まあ、慣れれば何ともないじゃん!」

55 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:18:21.71 ID:3EWpVR+Go


一方通行「いっつも車で行ってるお前が言う事かよ」

黄泉川「あ、はははー」

一方通行「ハァ……じゃあ今日の将棋は中止っつゥことだよな?」

黄泉川「うん、まあそうなるじゃん、残念だけど」

結標「まだやってたんだあれ」

一方通行「俺はそろそろ飽きた」


黄泉川「ああ、あと制服はそれぞれの部屋に掛けてるから、一回着てみとくじゃん」

結標「はいわかりました。じゃあおやすみなさい」テクテク

一方通行「あァ、面倒臭ェ……」カツンカツン

黄泉川「二人ともおやすみじゃんよー!!」

一方通行「うるせェ……」


―――
――


56 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/12(月) 22:23:22.84 ID:3EWpVR+Go


今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

前スレの方は四日ぶりくらいですね
まだ前スレがHTML化されてないけど作りましたよ次スレ
つまりアニメで言う二期ですね
もはや勢いで作ったので☆のプランとか一方さんの年齢とかガン無視しております

ではこんな駄文ですが、これからもよろしくおねがいします


次回『手続」


ではではノシ





57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/12(月) 22:25:02.61 ID:PCLIShmDo
乙!相変わらずおもしろい
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/12(月) 22:49:11.44 ID:VY8iEL/DO
おつおつ
ここの一方さんが眠可愛い過ぎて辛い
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/12(月) 23:14:26.12 ID:dgrWr+GA0
一方さん可愛い。
支援
60 :!ninja :2012/03/13(火) 00:10:22.55 ID:ESgdNcwO0
楽しみにしてる
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/13(火) 22:24:28.35 ID:M2xZSAA+o
おおお続き来てたのか!!
62 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:10:06.12 ID:Nix8+Sv/o


みなさんこんばんは
投下を開始します

63 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:10:47.44 ID:Nix8+Sv/o


2.手続


November Fourth Monday 07:30

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「お、おおー!! 二人ともよく似合ってるよ! ってミサカはミサカは褒め称えてみる」

結標「そう、ありがとね」←制服を着てる

一方通行「……くっだらねェ」←制服を着てる

打ち止め「とくにあなたはいつも着てる変な服じゃないから新鮮かも、ってミサカはミサカはついハシャイでみたり!」ワイワイ

芳川「そうね。初めて会った時からあの変な服を着てたから、制服なんてホント新鮮ね」

一方通行「オマエら本気で叩き潰すぞコラ」プルプル

結標「まあまあ」

64 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:12:11.23 ID:Nix8+Sv/o


黄泉川「二人とも! いろいろと手続きとかがあるから早めに出るじゃんよ」

結標「手続きですか?」

黄泉川「そうじゃん。いろいろ書類書いたりとかしなきゃいけないじゃん」

一方通行「そンなモンオマエらでやっとけよ」

黄泉川「そんなこと言われても困るじゃん。本人の署名が必要なんだから」

一方通行「ったく、学校っつゥのはつくづく面倒臭ェなァ。つゥか、そォいうのはあらかじめ前日とかにやっとくモンじゃねェのかよ?」

黄泉川「あ、あははー、まあそういうのだからしょうがないじゃん!」

一方通行「本当かよ?」ジロ

黄泉川「あははー」

結標「まあ、しょうがないんじゃない? 入学するのとはまた違うし」

65 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:13:04.78 ID:Nix8+Sv/o


黄泉川「よ、よし、じゃあそろそろ行くじゃんよ。打ち止めは桔梗がバイトに行く時間と同時に、隣の木原さんの会社に行ってくれ」

打ち止め「わかったー! ってミサカはミサカは挙手をしながら返事をしてみる」

芳川「で、私が帰った時にお隣さんに寄って、この子を回収して行けばいいのね?」

黄泉川「それで大丈夫じゃん!」

打ち止め「ヨシカワー! 何かそれミサカを物扱いしてるように聞こえるー、ってミサカはミサカは睨みつけながら文句を言ってみる」

芳川「ごめんごめん」

黄泉川「じゃ、二人とも行くじゃんよ。桔梗、あとはよろしくじゃん」

芳川「了解ー」ズズズ

結標「いってきまーす!」

打ち止め「いってらっしゃーい!!」

一方通行「…………」カツンカツン

66 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:15:05.04 ID:Nix8+Sv/o


打ち止め「あなた! いってきますの挨拶は? ってミサカはミサカは無言で出て行こうとするあなたを引き止めてみたり」

一方通行「ンなくだらねェことするかよ」

打ち止め「じゃあ言うまで離さない、ってミサカはミサカはあなたの手を掴みながら長期戦に持ち込もうとしてみたり」

一方通行「クソガキィ……」

結標「それくらい言ってあげなさいよ。別に減る物でもないし」

一方通行「は?」

黄泉川「そうじゃんよ。挨拶って言うのはコミュニケーションを円滑にするために必要な事じゃん」

一方通行「はァ?」

芳川「まあ、コミュ障のキミにはちょっと難しいかな?」

一方通行「はァ!? 何言っちゃってンですかこのクソババァ共はァ!? わかった言ってやるよクソ野郎ォ!」

67 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:16:05.96 ID:Nix8+Sv/o


打ち止め「おおー、ついに!」

一方通行「…………」

打ち止め「…………」ドキドキ


一方通行「……い、いってきまァす」ボソ


打ち止め「…………」

一方通行「……オイ離せよ。ちゃンと言ったじゃねェか」

打ち止め「何か声が小さかったような……」

一方通行「う、うるせェ! 言った事には変わりねェだろォが!」

打ち止め「わかったわかったミサカが大人になろう、ってミサカはミサカはあなたのを手を離してみる」バッ

68 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:17:16.79 ID:Nix8+Sv/o


一方通行「何で俺がわがままばっか言ってるガキみてェになってンだ?」

芳川「現にそうじゃない?」

一方通行「よォし、無事に学校から帰宅できたら真っ先にオマエを叩き潰してやる」

芳川「あら、怖い怖い」

打ち止め「いってらっしゃいアクセラレータ!」

一方通行「ハイハイ……ったく面倒臭ェガキだなァクソッたれ」カツンカツン

結標「面倒臭いのは貴方だけどね……」ボソ

一方通行「あァ!? 何か言ったかなァ結標ェ!?」

結標「何でもないですよー」

一方通行「……チッ」


―――
――


69 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:18:06.86 ID:Nix8+Sv/o



――
―――


同日 07:40

-ファミリーサイド・駐車場-


一方通行「……あァ、疲れた。何で部屋を出るだけでこンなに疲れなきゃいけねェンだ?」

結標「貴方が普通に『いってきます』って言えば済む話だったんじゃないの?」

一方通行「何で俺がそんな無駄な事をしなきゃいけないンですかァ?」

結標「さっき黄泉川さんが言ってた通りコミュニケーションを円滑にするやらなんやら」

一方通行「コミュニケーションとか面倒臭ェだけじゃねェか」

結標「……貴方、学校で私以外の知り合い作れるの?」

一方通行「あァ? そンなの余裕じゃねぇか。俺を誰だと思ってやがる」

結標「ハイハイ、学園都市第一位のコミュ障の一方通行さんですねわかります」スタスタ

一方通行「結標ェ!!」

70 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:19:11.86 ID:Nix8+Sv/o


黄泉川「お、着いた着いた。早く後ろにでも乗るじゃんよ」ガチャン

結標「はーい」ガチャン

一方通行「…………」ガチャン



チャチャチャチャウィーン!



黄泉川「よし、じゃあ出発じゃんよ!」

一方通行「このタクシーの行き先はァ、地獄となりまァす」

結標「何言ってんのよ貴方?」



ブルルルルブーン!!


71 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:20:07.25 ID:Nix8+Sv/o


同日 08:00

-とある高校・職員室-


黄泉川「おはようございまーす!」

小萌「あっ、黄泉川先生おはようございますー。お、後ろにいるのは例の居候ちゃん達ですねー?」

黄泉川「そうじゃん。書類書かせるために早めに連れてきたじゃん」

結標「あ、一方通行?」ボソ

一方通行「ンだよ?」

結標「な、何で小学生が高校の職員室にいるのよ」ボソ

小萌「先生は小学生じゃないのですよー! 立派な大人なのですよー!」

結標「えっ? えええええっ!?」

72 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:21:04.55 ID:Nix8+Sv/o


一方通行「結標。たしかにオマエの気持ちもよくわかる。こンなところに【二五〇年法】の実態があるとはオマエも思わねェよな」

結標「に、二五〇年法?」

小萌「ち、違いますよー! 先生はそんなのじゃありませんよー!」

黄泉川「はっはっはっ!!」

小萌「黄泉川先生も笑わないでください!」

黄泉川「はいはい、じゃあ二人とも? この書類に一通り名前を書いていって欲しいじゃん」スッ

結標「あ、はい」

小萌「よ、黄泉川先生! こういう書類はあらかじめ前日とかに書かせておくものですよー!」

黄泉川「あ、いやー、ちょっと持って帰るの忘れてて……」

73 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:21:47.76 ID:Nix8+Sv/o


一方通行「オイ。やっぱりあらかじめやっとくモンじゃねぇか」

黄泉川「いやー、あははー」

結標「まあ、今さら文句を言ってもしょうがないじゃない。とっとと書いてしまいましょ」カキカキ

一方通行「まァ、そォだな。こンなマヌケに付き合ってる暇はこちとらねェからな」

一方通行「…………」

黄泉川「……どうしたじゃん?」

一方通行「この署名の所はどっちの名前を書きゃイインだ?」

黄泉川「……どっちって?」

74 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:22:36.54 ID:Nix8+Sv/o


一方通行「いつも通り俺が名乗っている一方通行か、本名の方かだよ」

黄泉川「あ、ああ、そういえば一方通行って本来は能力の名前だっけか?」

結標「えっ? そうだったの? 知らなかった」

一方通行「まァ、オマエには教えてねェしな。つゥか、本名じゃねェと思わねェか普通」

結標「言われてみればそうね。変な名前だわ」

一方通行「オイ」

黄泉川「んー、書類の中にどっちか書かれてない?」

一方通行「ちょっと待て……あった。これは一方通行の方でいいのか?」

黄泉川「どれどれ……おう、それで大丈夫じゃんよ!」

一方通行「わかった……」カキカキ


―――
――


75 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:23:11.05 ID:Nix8+Sv/o



――
―――


結標「……書けました!」

黄泉川「おう。じゃあ受け取るじゃんよ」スッ

一方通行「コッチもだ」

黄泉川「はいよ」スッ

黄泉川「じゃあ、私は教頭に提出してくるじゃんよ。少し待ってるじゃん」

結標「あ、はい」

一方通行「……はァァ、だっりィ」

76 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:24:38.86 ID:Nix8+Sv/o


小萌「ダメですよー、まだまだ若いのにそんなこと言ってちゃー」

一方通行「傍から見たら、何言ってンだこのガキは? としか思われねェンだろな」

小萌「もー、何回言ったらわかるんですかー!? 先生は先生ですよ!」

一方通行「ヘイヘイ……」

小萌「あー! 今面倒臭いと思ったでしょう!?」

一方通行「別にィ……(うぜェ……)」

結標(……絶対コイツ今『うぜェ……』って思ってる)



<エエッ!?ソレハホントジャン!?


77 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:25:42.46 ID:Nix8+Sv/o


小萌「……どうしたんでしょうかねー? 黄泉川先生」

一方通行「手続きミスって学校に行かなくてもよくなりましたァー、ってなったら嬉しィ限りなンだけどな」

結標「さすがにここまで来て帰れ、って言われたら腹が立つわよ」

一方通行「短気はいけねェなァ。カルシウムとってンのか?」

結標「いや、例え話だけど。それに少なくともカルシウムは貴方より取ってる自信はあるわ」



黄泉川「……ただいまー」テクテク

小萌「どうしたんですか? 黄泉川先生」

黄泉川「ちょっと、何か上の方で手違いと言うか、何と言うか……」

小萌「手違いですか?」

一方通行「手続きミスということで今から帰宅デスねわかりますゥ」

黄泉川「いや、それはないけど」

一方通行「俺の期待を返せコラ!」

結標「勝手に期待してた貴方が悪いんじゃないの?」

78 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:26:11.16 ID:Nix8+Sv/o


小萌「ところでどんな手違いだったんですかー?」

黄泉川「この資料を見てみるじゃん小萌センセ」スッ

小萌「はい……えーと……」

小萌「…………」

小萌「何がおかしいんですか?」

黄泉川「小萌センセ、ここ、ここ」ツンツン

小萌「えっ? あ、えーと……ああっ!!」



一方通行「……何やってンだこの馬鹿二人は?」

結標「さ、さあ?」

79 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:26:48.33 ID:Nix8+Sv/o


小萌「こ、これってもう決定なんですかー?」

黄泉川「そ、そうみたいじゃん。何か初めっからこうなってたらしいし」

小萌「で、でも今まで留学扱いだったからってこれは……」

黄泉川「何でこんなことになってんだかさっぱりじゃん」

一方通行「さっきからオマエらは何コソコソ話してンだよ?」

黄泉川「えっ? あ、ああ、それは……」

結標「ところで私達のクラスはどこなんですか?」


小萌・黄泉川「「!?」」ギク

80 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:27:34.12 ID:Nix8+Sv/o


一方通行「……オイ、何かコイツらリアルにギクってなってなかったか?」

結標「ど、どうしたんですか本当に?」

黄泉川「い、いや、何でもないじゃんよ!」アセ

小萌「そ、そうです、何も心配する必要はありませんですよー!」アセ

黄泉川「じゃ、じゃあ二人のクラスを発表するじゃんよ。よーく、心を落ち着かせて聞いて欲しいじゃん」

結標「は、はあ……」

一方通行「俺は端っから落ち着いてるっつゥの」

黄泉川「ええと、一方通行は一年七組。担任はここにいる小萌センセじゃん」

小萌「よ、よろしくなのですよー!」

一方通行「……チッ、オマエかよ」

81 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:28:11.75 ID:Nix8+Sv/o


小萌「な、何でそんなに露骨に嫌そうな顔を先生の前で堂々とできるんですかー!? 普通そこは嫌でも無理に笑顔を作るものですよー!!」

一方通行「ンな器用な事出来るかよ。……まァ、黄泉川が担任じゃなかっただけマシかもな」

黄泉川「おい! それどういう意味じゃんよ!?」

一方通行「別にィ。そのままの意味だが」

黄泉川「嫌ってか!? 私と居るのがそんなに嫌なのか!?」

一方通行「ハイ」

黄泉川「そ、そこまではっきり言わなくてもいいじゃんよ……」

82 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:28:54.60 ID:Nix8+Sv/o


結標「で、私は二年何組なんですか?」

黄泉川「そ、それは……ねえ」

小萌「あ、あははー」

結標「……? 何二人だけで目で会話しているんですか? 早く教えてくださいよ」

黄泉川「じゃ、じゃあ言うじゃん! これから言う事に驚かないで欲しいじゃんよ」

結標「別にそんな前置きいいですから」

黄泉川「そ、そうか……じゃあ……」

結標「…………」



黄泉川「い、一年七組じゃん」ボソ


83 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:29:37.48 ID:Nix8+Sv/o


結標「…………すみません。何か一年とかいうあきらかに間違った空耳が聞こえたのでもう一度お願いします」

黄泉川「い、一年七組。一方通行と同じクラスじゃん」

結標「…………は?」

黄泉川「じゃん!」






結標「はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!?」






一方通行「うわッ、うっせェ」キィーン

84 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:31:03.56 ID:Nix8+Sv/o


……ざわ……ざわ……ざわ……ざわ……


黄泉川「ちょ、ちょっと職員室の中は静かに頼むじゃん!」

結標「いやいやいやいやいやいやいやいや、そうじゃないでしょ!? ええと、何から質問すればいいやらッ……」

結標「本当に一年七組なんですか!?」

黄泉川「そ、そうじゃんよ。このクラス分け表に書いてる通り」スッ

結標「ほ、本当だ! 何で!?」

一方通行「あはっぎゃはっ! オイオイ、オマエ留年どころかクラス一年下がってンのかよォ!?」

結標「ちょっと貴方は黙っててッ!?」

一方通行「あ、スンマセン」

85 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:31:50.94 ID:Nix8+Sv/o


結標「どうしてこんなことになってんですか? 何かの間違いじゃあないんですか!?」

黄泉川「いやー、この紙に理由が書かれてるじゃんよ」スッ

結標「貸してください!!」バッ

結標「…………」ジロ



『前校での出席日数が足りていない上に、成績に関するデータが不足しているので、結標淡希には一年次からの修学を命じる』



結標「……あれ? 私って留学扱いじゃなかったの?」

一方通行「これはひどい」

結標「じゃあ、この一年七組ってのは間違いじゃなくて……」プルプル

黄泉川「事実じゃん!」ニコ

一方通行「涙拭けよ」

結標「……じゃあ」ジロ

一方通行「……あァ?」

86 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:32:19.79 ID:Nix8+Sv/o





結標「何でコイツと同じクラスなのよ!?」





一方通行「それはコッチのセリフだ」




87 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/13(火) 23:36:13.73 ID:Nix8+Sv/o


今回はここまでです
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

ご都合主義に巻き込まれたあわきんかわいそす(´・ω・`)
当初は二年でもいいかなと思ったけど、ヒロインが空気になるのはいかんよねとこうしました
反省はしているが後悔はしていない(キリ


次回『一年七組』


ではではノシ

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/13(火) 23:38:29.31 ID:c3SbgcZo0
乙!
やったねあわきん年下の男の子がいっぱいだよ!!
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/13(火) 23:40:52.22 ID:loJ1WYtvo
おつおつ
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/13(火) 23:43:08.56 ID:Ef/sw+vCo
乙です。
二期がなんて、俺は幸せ者だぜ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/13(火) 23:48:54.55 ID:DJWKBf2l0
おつ
あわきん上条さんにフラグ建てられないよね?
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 03:00:04.85 ID:q7jfd2sWo
おつ
上条心底いらねぇ…
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/14(水) 08:18:30.76 ID:ZPb9RE9ho
上条さんいないと一方さんぼっちになっちゃうよ
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 17:50:50.75 ID:LJ/mJbTIO
三下は出ばらなきゃ良いが……
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/14(水) 22:43:48.16 ID:Vm3h/Fito
>>1にまかせりゃいいのに外野が何言ってんだか
96 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:07:15.89 ID:tdnmNnRjo

ちょwww上条さん人気なさすぎワロタwww上条さんェ……

みなさんこんばんは
投下を始めるでがんすよ

97 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:09:16.37 ID:tdnmNnRjo


3.一年七組


November Fourth Monday 08:30

-とある高校・一年次階廊下-


結標「……まったく。また一年からやり直しなんてあんまりだわ」

一方通行「またっつってもオマエ記憶ねェだろォが」

小萌「あれ? 結標ちゃんは記憶喪失なんですかー?」

結標「あ、はい。今年の九月ぐらいから」

小萌「そうなんですか。大変ですねー、何か困った事があったらいつでも先生に言ってくださいね? 力になりますからー」

結標「あははー、ありがとうございます」

98 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:10:05.14 ID:tdnmNnRjo


一方通行「いやァ、小学生にそンなこと言われてもなァ」

小萌「小学生じゃないです! もー何度言ったらわかるんですかー?」

一方通行「ハイハイわかってますよォ先生」

小萌「ホントですか? 先生信じますよ?」

一方通行「大丈夫ですって。別にガキだなンてもう思ってねェから」

小萌「もー! アクセラちゃん!!」

一方通行「アクセラちゃン? それって俺の事か?」

99 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:11:15.58 ID:tdnmNnRjo


小萌「あ、はい。アクセラレータちゃんだったらちょっと長いので略させてもらいました。いやですか?」キョトン

一方通行「うっ、いや、別に構わねェけど……」

結標「あれー? もしかして始めてあだ名とか付けられて照れてるの? アクセラちゃん?」

一方通行「ブッ殺すぞ、なぜか年上のクセに同学年の淡希ちゃン!?」

結標「な、それを言わないでよ! 以外と傷つくから」

小萌「そうですよー、人の嫌がることをするのは感心できませんねー」

一方通行「いや、さっきのは向こうから先制攻撃を仕掛けてきただろ?」

小萌「やられたからやり返すじゃあ、争いが絶えない世界になってしまうのですよー、我慢です」

一方通行「はァ? 何綺麗ごとほざいてンだ小学生のクセに」

100 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:12:03.48 ID:tdnmNnRjo


小萌「だから小学生じゃないですー!!」

一方通行(チッ、何か黄泉川もやりにきィ相手だがコイツもコイツだな、クソったれが)

小萌「あ、着きましたよ。ここがあなたたちが今日から過ごすことになる教室ですよ」

一方通行「ハイハイ見ればわかりますって、ちゃンとプレートに【1−7】って書いてますもン」

結標「……何か貴方のその口調、すっごく気持ち悪いんだけど」ゾク

一方通行「オマエをここから教室に向かって超電磁砲の三倍の速度で投げ込ンで、第一印象ロケットBBAしてやろォか?」

101 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:12:44.46 ID:tdnmNnRjo


同日 同時刻

-とある高校・一年七組教室-


青ピ「――そういえば、とっておきの情報があるんやけどな」

上条「何だよ? そのとっておきの情報って? まさかまた新作R18ゲーが発売やらなんやらと、どうでもいい情報垂れ流す気か?」

青ピ「いやー、それもたしかにあるんやけどな」

上条「あるのかよ!」

青ピ「今回目玉なのは、なんと主人公が幼稚園の先生で――」

上条「もしもし警備員ですか?」

青ピ「ちょ、カミやん冗談やがな」

102 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:13:45.18 ID:tdnmNnRjo


上条「いや、お前がそんなこと言うと本気にしか聞こえなくてな」

青ピ「まあ、その設定はホンマなんやけどな……」ボソ

上条「もしもし風紀委員ですか? ここに性癖を暴走させた変質者が……」

青ピ「あれ? さっきの聞こえてたん!? ちょ、カミやんタンマ!」

土御門「で、そのとっておきの情報って結局何なんだ?」

青ピ「ああ、さすが土御門くん! やっと話が進むわ」

上条「一〇〇パーお前のせいだろ」

103 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:15:28.50 ID:tdnmNnRjo


青ピ「いやー、カミやんがエロゲのことを知りたいとか言うから……」

上条「そんなこと一言も言ってねえだろ!!」

土御門「もうカミやんは黙ってた方がいいんじゃないかにゃー?」

上条「は? 何で俺が悪いみたいな流れになってんの? お前らグルなの?」

土御門「カミやんが一々ツッコむせいで話が止まっているのは事実だぜい」

上条「ぐっ、否定できねえのが悔しい」

青ピ「じゃあそのとっておきの話の続きを言うでー」

上条「続きも何も始まってねえけどな」

土御門「さっそく話が止まる原因を作りだしてるぜいカミやん」

上条「あ、悪い。青髪続けてくれ」

青ピ「ほな、続けるでー」

土御門「どうぞどうぞ」

青ピ「実は朝見たんよー。黄泉川先生が見た事ない生徒を車に乗せて学校に連れてきたところをなぁ」

上条「知らない生徒? 別に知らない生徒ぐらいこの学校の中にもいるんじゃねえの?」

104 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:16:39.89 ID:tdnmNnRjo


青ピ「いや、あれは絶対に見た事ない二人組だったんよ。なんせ片方の生徒がえらく目立ってたんよ」

土御門「目立ってたって、具体的にはどんな感じにゃー?」

青ピ「ええとな、男なんやけど髪が肩くらいの長さはあってな、しかもその髪が真っ白で杖をついて歩いてたんよ!」

青ピ「さらに皮膚の色とかも真っ白で、遠目でもわかるくらい目が赤いんよ」

上条「何だそれ? 個性の塊じゃねえか」

土御門「もう片方はどんな奴だったんだにゃー?」

青ピ「ああもう片方は女子やったな。赤っぽい色の髪で、髪型はツインテールで、腰に何か変な棒みたいなものぶら下げてたなー」

土御門「棒?」

青ピ「何て言うんやろなー、黒っぽい警棒みたいな」

上条「何でそんなもん腰にぶら下げてんだ?」

青ピ「さあ? でも、その人見た感じ上級生っぽい雰囲気を醸し出してたでー」

上条「へー」

青ピ「まあ、つまり何が言いたいかと言うと、今までそんな生徒見た事も聞いたこともないから、あの二人組は転入生なんやないかなー、と思うわけや」

上条「…………」

土御門「…………」

青髪「…………ん?」

105 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:17:23.08 ID:tdnmNnRjo


上条「……で、それで終わりか?」

青ピ「? そうやけど」

上条「あーダメだなー、オチがないとかちょっと話として弱いな」

土御門「そうだにゃー、せめてこのクラスに転入生が来るみたいな情報じゃないとにゃー」

青ピ「えっ? 話題を出しただけでこんなに叩かれるもんなん?」

上条「そもそもお前がとっておきの情報とか言って、自分でハードルを上げたのが悪いな」

土御門「そうだぜい。『今からおもしろい事言います』レベルのハードルの高さだにゃー」

青ピ「なんやとー、だったら昨日やったエロゲのとっておきのシーンを――」


ガララララララ


小萌「はーいみなさーん、とっととHR始めちゃいますよー、席についてくださーい」

106 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:18:10.49 ID:tdnmNnRjo



ガヤガヤガタンガタン



小萌「えー、出席を取る前に皆さんにビッグニュースがあるのですよ!」

上条「おいおい、まさかまた転入生ちゃん追加とかいう話はないですよね先生?」

小萌「あれ? よくわかりましたねー上条ちゃん。中途半端な時期ですけど転入生ちゃん追加でーす!」



<おおー!! ざわざわ……ざわざわ……ざわざわ



青ピ「ほら、ボクの予想バッチシやないか!」

上条「ははー、たまたまだろ」

姫神「ああ。唯一だった転入生属性が……」

上条「……何言ってんだ姫神?」

姫神「何でもない……」ハァ

上条「?」


小萌「はいはーい。ちょっと静かにするですよー」


シーン

107 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:19:23.02 ID:tdnmNnRjo


小萌「えーおほん。ちなみに転入生は男女合わせて二人います」



<おおおおおおお!!<キャーーーーー!!



青ピ「ほらー、男女ペアで的中やろ」ドヤ

上条「ちくしょう、そのドヤ顔やめろ、本気で腹立つから」

土御門「あーそういえば女子もいるのかにゃー、またカミやんの餌食になったりしないか心配だにゃー」

上条「何言ってんだよ土御門? 上条さんはそんな女子に片っ端から食いかかるような肉食男子じゃないですよ」

土御門「どの口がそんなことを言うのかにゃー?」ツネ

上条「いはいいはいやへろつひみはほ!!(痛い痛いやめろ土御門!!)」ギュー

土御門「じゃあやめるにゃー」パッ

上条「――痛ッゥ、何で俺がこんな仕打ちを受けなければならん!」

青ピ「当然の仕打ちやな」

上条「何で!?」


小萌「はーいじゃあ、転入生ちゃんの登場でーす! 二人ともどうぞ」


ガララララララララ

108 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:20:30.72 ID:tdnmNnRjo


<おおすっげえ美人! <キャー結構カッコよくない?


青ピ「ほら言った通り白髪赤目の杖付きの少年とツインテ赤髪のお姉さんやろ! なあカミやん! ……カミやん?」

上条「」

青ピ「どしたんやカミやん? そんな幽霊でも見たような顔して」

土御門「ほぉ、これはエライことになりそうだにゃー」

上条(え!? ええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!!? 何でここで一方通行の登場!? 誰も予想してねえだろこの展開!?)



結標「……しかし、いざ前に立つと緊張するわね」ボソ

一方通行「そォか? しっかし、どいつもこいつも平和ボケしてそォな顔してんじゃねェか……あァ?」ギロ

上条「」

一方通行(オイオイオイオイ、あン時の三下じゃねェか。何ですか何なんですかァ!? この展開はァ!?)

109 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:21:09.58 ID:tdnmNnRjo


小萌「じゃあ、二人とも自己紹介するです」

結標「あ、はい、じゃあ私から。ええと結標淡希といいます。ちょっとした、とある事情からこのクラスに編入されましたが皆さんよろしくお願いします」ペコ

姫神(結標淡希? ……どこかで聞いたことあるような)


<ピューピューピューピュー


小萌「ちなみに彼女は記憶喪失しちゃってるので、皆さん彼女が困ってたら助けてあげてください!」

結標「あ、別にそこまでしてくれなくても……」

青ピ「記憶喪失属性追加キター!!」

小萌「青髪ちゃんうるさいですよー」

110 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:22:48.90 ID:tdnmNnRjo


小萌「じゃあ、次はアクセラちゃん……アクセラちゃん?」

一方通行「…………」ジー

上条(やっべ、すっげえコッチ見てる、あ、目があったやべえ)

小萌「アクセラちゃん! おーい! アーク―セーラーレータちゃーん!」

一方通行「……あァ? ンだこのガキはァ?」

小萌「ガキじゃないです先生です! そんなこと言ってないでちゃっちゃと自己紹介してくださーい!」

一方通行「自己紹介だァ? 何でそンなことしなきゃいけねェンだ?」

結標「自己紹介くらい当たり前じゃない! さっさと名前だけでも言いなさい!」ボソ

一方通行「お、おォ……えェと、一方通行と申しまァす」

一方通行「…………」


シーン

111 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:23:12.50 ID:tdnmNnRjo


一方通行「……あァ?」

結標「よろしくおねがいしますって言わないと!」ボソ

一方通行「さっきオマエ名前だけでもイイっつってたじゃねェか」

結標「たしかにそうだけど……ああぁ、もう! さっさと言いなさい! 小萌先生困ってるじゃない!」

小萌「あ、あ、あのー」オロオロ

一方通行「あ、あァ、よろしくおねがいします」


パチパチパチパチパチ

112 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:23:53.36 ID:tdnmNnRjo


小萌「じゃ、じゃあ二人共奥に空席が用意されてるので、そこに座ってくださーい」

結標「あ、はい……ほら、行くわよ一方通行」

一方通行「……あァ」ギロ

上条(ひぃぃ、また睨んできたー)

青ピ「おおー、しっかしあのお姉さん風赤髪ツインテちゃんは結構レベル高いなー、なあカミやん……カミやん?」 

上条「あ、ああ、何だ青髪?」

青ピ「さっきからどしたん? そんな顔色悪ぅして」

上条「あ、いや、何でもないんだけど……」

一方通行「…………」ギロ

113 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:24:48.81 ID:tdnmNnRjo


上条(ぎゃー、席に座ってもなお睨んできたー)

青ピ「うん? 何やあの白髪転入生、えっらくカミやんの事睨んでるやん? 何かしたん?」

上条「い、いやーどうかなー? 何かしたっけなー? 心当たりがないなー」

青ピ「そおなん?」

上条(心当たりがあり過ぎてヤバイ!)

一方通行「…………」ギロ


小萌「じゃあ、授業を始めますよー! 教科書の七九ページを開いてくださーい」


―――
――


114 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:25:34.30 ID:tdnmNnRjo



――
―――


同日 09:30 〜一時間目終了時刻〜

-とある高校・一年七組教室-


キーンコーンカーンコーン


小萌「――はーい、今教えたところは次の期末考査に出ますから、きちんと復習しておいてくださいねー、では終わります」


<ありがとうございましたー


結標「ふー、やっと一時間目の授業が終わったわ。以外と疲れるものね」

一方通行「…………」ガタン

結標「ん? どうしたの一方通行?」

一方通行「…………」カツンカツン

結標「……何あいつ? トイレかしら?」

115 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:27:13.69 ID:tdnmNnRjo


女子A「ねえねえ結標さん!」

結標「あ、はい? 何かしら?」

女子A「結標さんはどこの学校から来たの?」

結標「えっ? ああ、それは―――」


ワイワイガヤガヤ


土御門「おお、さっそく女子連中はツインテ転入生の周りに集まっていってるにゃー」

上条「……よくよく考えたら俺あの人知ってるわ」

青ピ「何やてカミやん!? まさかもうすでにフラグをッ!?」

上条「はあ!? そんなことあるわけねえだろ! ただ、大怪我してたから病院に連れて行っただけで――」



土御門・青ピ「「鉄拳制裁!!」」ガコン



上条「ぐへっ!?」

土御門「ふん……」

青ピ「当然の報いやな」

上条「お、俺が何したって言うんだ……」ズキズキ

土御門「自分の胸に手を当てて、よーく考えてみるにゃー」

上条「うーん……」

上条「……何もしてはおりませぬ」キリ

116 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:27:59.27 ID:tdnmNnRjo



土御門・青ピ「「絶牛雷犂熱刀!!」」ダッ



上条「何で――」


ゴキリッ!!


上条「ごふっ!!」バタ

上条「く、首がぁ、ごほっごほっ! 不幸だ、ごほっごほっ!!」バタバタ


土御門・青ピ「「イエーイ!」」パチン

上条「て、テメェら……ふざけんじゃねえぞ」ヨロ

土御門「おう、立ったか。さすがカミやん丈夫だにゃー」

青ピ「まさかボクと土御門くんの合体攻撃を受けてなお立ち上がるとはなかなかの耐久力やん」

上条「そんなこと褒められても嬉しくねえよ!」

土御門「そもそも結標は記憶喪失らしいし、カミやんのことなんて覚えてなさそうだしにゃー」

青ピ「せやな」

上条「……よおし、今度は上条さんのターンですよお……理不尽な暴力に耐えかねた俺の幻想殺しが火を噴くぜー」ゴキゴキ

117 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:28:57.57 ID:tdnmNnRjo


青ピ「あははー、カミやん。そない本気にならんでもええやん」

土御門「そうだぜいカミやん。ちなみにその右手は火を噴くというより、打ち消すの方が正しいんじゃないかにゃー」

上条「問答無用! くたばれ変態共ッ!!」ゴウ

青ピ「あ、転入生やん。どうしたん?」

上条「……は?」クル

一方通行「…………」

上条「……ちょっと用事を思い出した、それじゃあ!」スー

一方通行「久しぶりじゃねェか三下ァ!?」

上条「……人違いじゃないでせうか?」

118 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:29:30.09 ID:tdnmNnRjo


一方通行「ほゥ、じゃあオマエはあン時俺を殴り飛ばした上条クンじゃァねェってことかァ!?」

青ピ「何やて!? まさかカミやん男にまでフラグを……」

上条「だからそんなもん立てた覚えありませんの事ですよ!」

一方通行「ならば確かめてみようぜ三下ァ……」カチ

上条「ちょ、暴力反対!!」ダッ

土御門「あ、カミやんが逃げた」

青ピ「カミやーん、帰るのにはまだ早いでー!」

一方通行「……ぎゃはっ!」トン


ドゥン


上条「ひぃっ!?」

119 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:30:47.16 ID:tdnmNnRjo


一方通行「弾けろッ!!」バッ


パキン


一方通行「…………」

青ピ「あれ? 転入生、いつの間にそないところに」

一方通行「やっぱりオマエじゃねェか」

上条「あ、あの時の仕返しとかそんなのやめてくれませんかねー? ホント」

一方通行「……チッ、こっちはそンな気サラサラねェよ」カチ

120 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:31:51.42 ID:tdnmNnRjo


上条「ほ、ホントですか? ありがとうございます一方通行様」ドゲザ

一方通行「……オマエ本当にあの時のヤツかァ!? あの時より全然覇気がねェンだけど」

上条「それはあの時は必死でしたからー、あはは」

青ピ「何や何や? もう二人とも仲良ぉなっとるん?」

土御門「そんなカミやんばっかしズルイぜよ。俺とも仲良くして欲しいぜよアクセラちゃん?」ガシ

一方通行「あァン? ンだオマエら慣れ慣れしくすンじゃねェよ。あとアクセラちゃンとか呼ぶンじゃねェ」

青ピ「えー、ええやんアクセラちゃん、ツレないなー」ポンポン

土御門「かわいいクラスメイトの頼みじゃないかにゃー」ナデナデ

一方通行「アタマ触ってンじゃねェよ!」バッ

121 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:32:58.46 ID:tdnmNnRjo


上条「お前らあんまりコイツ怒らせるなよ。コイツすっげえ怖えからよ」

青ピ「カミやんはわかってへんなー、こういうツンツンしたキャラに限って、デレた時はすごいんやでー」

一方通行「これ以上ふざけたこと言いやがると、その耳ごとピアス引き抜くぞ」

土御門「またまたー、素直じゃないにゃー、さすがツンデレさんだぜい!」

一方通行「コロス」カチ

上条「わー、お前らこれ以上は危険だ! 一方通行もストップだ!!」アセアセ

一方通行「退け三下ァ! コイツら殺せねェ!!」

上条「退くか! こんな平凡な高校で殺し合いなんてあってたまるか!」



ワイワイガヤガヤ!!


122 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:34:21.25 ID:tdnmNnRjo


結標「…………」アゼン

吹寄「まったくあの馬鹿共め。馬鹿な事に転入生を巻き込むんじゃないわよ」

結標「……ええと、貴女は?」

吹寄「ああ、あたしは吹寄制理。よろしくね」

結標「こちらこそよろしく」

吹寄「とりあえずあの馬鹿共には近づかない方が良いわ。とくに上条当麻」

結標「何で?」

吹寄「アイツ関わったら何と言うか、駄目になるから」

結標「そうなの? そんな悪いヤツには見えないけど」

吹寄「まあ、一緒に生活していればわかると思うわ。アイツは危険よ! いろいろと!」

結標「は、はあ……」

123 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:35:05.61 ID:tdnmNnRjo


姫神「……あの」

結標「貴女は?」

姫神「姫神秋沙。あなたのクラスメイト」

結標「うん、よろしくね。で、何?」

姫神「ちょっと質問がある」

結標「いいわよ」

姫神「失礼かもしれないけど。あなたって本当は二年生じゃない?」

結標「えっ!?」ギク


<何ー!? 年上だと!? <たしかに言われてみれば大人っぽいような…… <すげぇー!!

124 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:35:34.44 ID:tdnmNnRjo


吹寄「……本当なの? 結標さん」

結標「え、ええ、本当よ」



<おおおおおおおおおおおおおおおお!!



結標「何この歓声!?」

吹寄「うるさいぞ馬鹿共!!」

結標「……ところで姫神さんだっけ? よくわかったわね」

姫神「あなた霧ヶ丘女学院から来たのでしょ?」

125 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:36:25.13 ID:tdnmNnRjo


結標「え? う、うん……まあ(記憶はさっぱりだけどね……)」

姫神「私も前までは。霧ヶ丘女学院にいたの」

結標「えっ!? も、もしかして私達って知り合いだったりする!?」

姫神「ううん。違うけど」

結標「あ、そう。で、何で私が本当は二年生だと?」

姫神「向こうに通ってた時。ある噂があったの」

結標「噂?」

126 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:37:14.17 ID:tdnmNnRjo


姫神「私達の一個上には。学校には来てないけど結標淡希っていう。すさまじいチカラを持った【空間移動能力者】がいるって」

結標「……ああ、それで私の事を?」

姫神「そういうこと」

吹寄「ところで、じゃあ何で二年生のあなたがここに?」

結標「いろいろ事情があるのよ。あははー」

吹寄「?」



キーンコーンカーンコーン

127 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:38:21.03 ID:tdnmNnRjo


一方通行「悪りィがこっから先は一方通行だ!!」バキッ

青ピ「あべし!!」

一方通行「元の居場所に引き返しやがれェ!!」ドカッ

土御門「ひでぶ!!」

上条「おいい!! これ以上はやめろ一方通行!!」


ガラララララ


親船「はい、皆さん席についてくださ……ってそこ何してるの!?」

上条「あ、いえ、何でもないです! ……ほら一方通行、授業だ自分の席につけ」

一方通行「……チッ、今日はこれくらいにしてやるよ」カツンカツン

青ピ「病弱アルビノツンデレかわいい!」

土御門「照れ隠しの暴言かわいい!」

上条「これ以上煽るんじゃねえよお前ら!」

一方通行「何コイツらしぶとッ!? オマエら後で絶対ェ殺すッ!!」

上条「あれ? そのお前らってもしかして上条さんも入ってんの?」

親船「あなた達いい加減に黙りなさい! もう授業開始時刻を過ぎてるのよ!」


三バカ「「「はーい」」」


―――
――


128 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:39:07.17 ID:tdnmNnRjo


Monday 12:20 〜昼休み〜

-とある高校・一年七組教室-


キーンコーンカーンコーン



<よっしゃー昼休みだー!! <購買に突撃だぜ!! <廊下を走るんじゃないじゃん!!



一方通行「……もう昼休みか」

結標「案外授業ってすぐ終わるものなのね。退屈だけど……」

一方通行「つゥか俺らの昼飯どォすンだ?」

結標「……そういえばそうね。考えてなかったわ」

一方通行「俺は別に抜いても構わねェけどよォ、オマエはどォするつもりだ?」

結標「うーん、どうしようか……」

129 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:39:42.49 ID:tdnmNnRjo


土御門「おーい、一緒に昼飯食べようぜい! アクセラちゃん♪」スタスタ

一方通行「……またオマエらか……イイ加減にしつけェンだよ」

青ピ「またまたー、本当は構ってくれてうれしいくせにー」

上条「お前らまたそんなこと言って……またブッ飛ばされるぞ?」

土御門「……ってあれ? 転入生組二人は昼飯は持ってきてないのかにゃー?」

一方通行「まァな。ま、俺は別にいらねェンだけどよ」

結標「ところでこの学校には購買とか食堂はないのかしら?」

吹寄「あるわよ。まあ、今ごろは戦場と化してるだろうけど……」

結標「戦場?」

土御門「そうにゃー、数に限りのある昼食を狙った大勢の生徒たちが一堂に群れるから、あそこは一種の戦場なんだぜい」

青ピ「だからー、授業が終わったら即買いに行かなきゃすぐに売り切れてしまうんやでー!」

結標「チャイムが鳴った途端に大勢の生徒が出ていったのにはそういうわけがあったのね……」

130 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:40:29.19 ID:tdnmNnRjo


吹寄「あなたたちは今日は珍しく自前があるのね」

土御門「舞夏が作ってくれたのにゃー!」

青ピ「このパンのおまけが欲しくて大量購入した中の一個やでー」

上条「あん? 【超機動少女カナミンパン トレーディングシール付き全六〇種類】だぁ? まさかこれ全部集める気かよ?」

青ピ「一種類につき三枚ずつは堅いなー」

上条「マジかよ……」

吹寄「で、上条貴様は珍しく弁当か」

上条「珍しく昨日の夕飯の残りが生き残ったんだよ」

吹寄「……生き残るって何よ?」

上条「あ、あははー、何でしょうねホント」

吹寄「?」

131 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:41:07.70 ID:tdnmNnRjo


姫神「その弁当箱を見ると。あの忌まわしき記憶が蘇る」

上条「? 何が?」

姫神「別に。何でもない」

上条「?」


一方通行「つゥかどォでもいいけどよォ、早く買いに行かなくてイイのか結標?」

結標「ああ、そうね。ちょっくら行ってくるわね」

上条「……今から行っても多分遅いと思うぞ?」

結標「そうなの?」

吹寄「何でそう貴様はそう消極的なのよ!? おそらく一個くらいあるわよ! ……たぶん」ボソ

一方通行「コイツ今多分って言ったぞ」

132 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:41:45.64 ID:tdnmNnRjo


吹寄「と、とにかく場所を覚えるという事で一度は行った方が良いわ。あたしが案内してあげる」

結標「そう、ありがとね」

一方通行「いってらっさーい」

結標「何言ってんのよ? 貴方も行くのよ!」

一方通行「は? 何で?」

結標「貴方も場所ぐらい知ってた方がいいでしょ?」

一方通行「わりとどォでもイイ」

133 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:42:15.67 ID:tdnmNnRjo


結標「……いいから行くわよ」グイグイ

一方通行「ヒーロー、ヘルプミー」ズザザザ

上条「……これって助ける必要ねえよな?」

土御門「そんなことより、とっとと昼メシにありつくしようぜい!」

青ピ「さーて、今日のシールは何やろな? ……これ一六枚目やん」

上条「うわ、一体どんだけ買ってんだよオマエ……」

姫神「……いただきます」ガパッ

上条「またお前はうまそうなもんを……」

姫神「トレードする? 里芋はいらないけど」

上条「?」


―――
――


134 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:42:45.42 ID:tdnmNnRjo



――
―――


同日 12:30

-とある高校・購買-



ガヤガヤガヤガヤガヤワイワイワイワイ



<うわー寄越せー!! <コイツは俺のもんだ!! <よっしゃ! もらった!!



一方通行「……おーおー、こりゃァすげェな」

結標「ほ、ホントね……」

吹寄「食券はもうすでに売り切れてたから、食料を買うのだったらここしかないわ」

135 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:43:30.42 ID:tdnmNnRjo


結標「こ、この中に入るの?」ゴクリ

吹寄「でないと今日の昼食は無しということになるわ」

結標「そ、それは嫌ね」

一方通行「がんばってくださァい」

結標「よ、よし、じゃあ……行ってくるわ」

一方通行(お、自販機がある。コーヒーでも買うか)カツンカツン

吹寄「頑張ってね!」

結標「う、うん! うォおおおおおおおおおおおおおおッ!!」ダッ



ギャアギャアギャアギャドタドタドタドタ



―――
――


136 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:44:06.13 ID:tdnmNnRjo



――
―――


同日 12:40

-とある高校・一年七組教室-


上条「……というわけで今日の昼食は買えなかったと?」

結標「……はい」グスン

吹寄「元気出して結標さん。今日は出だしが遅かっただけよ」

姫神「かわいそう」

一方通行「まァ、世の中そンなモンだろ」ズズズ

上条「で、お前は何買って来たんだよ?」

一方通行「自販機が置いてあったからコーヒー買ってきた」ズズズ

上条「へー」

137 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:44:52.22 ID:tdnmNnRjo


一方通行「紙パックのヤツも悪くねェな」ズズズ

姫神「飲み物だけで足りるの?」

一方通行「あァ? 別に腹減ってねェからな」

青ピ「またまたー、本当は欲しかったけど買えなかっただけのくせにー、強がらんでええよ?」

一方通行「あァ? 俺のどこが強がってるってェ?」

土御門「アクセラちゃんは素直じゃないツンデレちゃんだからにゃー」モグモグ

一方通行「その義妹特製弁当を地平線の彼方まで吹き飛ばすぞコラ」

土御門「やらせるかにゃー、人の愛妹弁当を何だと思っていやがるのかにゃー」

138 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:45:29.15 ID:tdnmNnRjo


一方通行「何コイツうぜェ! グラサンを叩き割りたくなる衝動がヤベェ!」

上条「まあまあ落ち付け一方通行」

一方通行「つゥか何だよコイツの口調? 今さらだけどすっげェウゼェ!」

土御門「にゃー。俺の存在を全否定された気がするぜい」

吹寄「食事の時間ぐらい静かにしなさい馬鹿共!」

一方通行「あァ? ンだとこのアマァ。誰に向かって馬鹿だとかほざいてンだゴラァ!」

上条「落ち付け! お前煽り耐性低過ぎだろ!?」ガシ

一方通行「離せェ!! 三下ァ!! オマエの右手で能力が使えねェ!!」

上条「使おうとすんな!」

139 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:46:02.93 ID:tdnmNnRjo


結標「……はぁぁ、お腹空いたー」グー

姫神「……大丈夫? 結標さん」

結標「まあ何とか……お腹空いたー」グゥ

姫神「ダメそうだ……」

結標「はぁぁぁぁ……」グゥゥ

上条「……あのー」

結標「何? ええと上条君だっけ?」

上条「ああ、そうだけど」

結標「で、何かしら?」

上条「その……よかったら、俺の弁当半分食べるか?」



クラスのみんな「!?」ガタッ


140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/14(水) 23:46:29.85 ID:QsL+i6/M0
ちょwwwwww一方さんDQN過ぎwwwwww

だがそこがいい。
141 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:48:14.29 ID:tdnmNnRjo


上条「はい? なんでせうかこの雰囲気?」

結標「えっ? いいの?」

上条「え、あ、うん」

結標「ホント!? じゃあもらうね!」

上条「あ、はい、どうぞ」

結標「貴方いい人ね……うんおいしいわ!」ガツガツ

上条「あ、どうも」


……ざわ……ざわ……ざわ……ざわ……

上条「何でこんなにざわついてんの!?」

結標「上条くん!」

上条「あ、なんでしょう」

結標「ありがとね!」ニコ

上条「いえ、いいですよ」



<あの野郎…… <またかチクショウ <どんだけフラグ立てりゃー気がすむんだコイツ


142 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:48:56.65 ID:tdnmNnRjo


上条「あれー? 何で皆さんそんな怖い目で見てくるんでせう?」

青ピ「なあカミやん?」

上条「……はい」

土御門「…………」ニコ

上条「何でしょうか? その無言の笑みは……?」



青ピ・土御門「「ビッグバン!!」」



バゴン!!


143 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:49:35.04 ID:tdnmNnRjo


上条「がぁああああッ!! 何でぇぇええええ!?」

一方通行「……?」




<オラオラ死ね死ね!! <くたばれくたばれ!! <これでフィニッシュだコラっ!!


バキボコガコドカゴキグシャドカ



上条「……不幸だァあああああああああああああああッ!!」




結標「ごちそうさまー」

姫神「……いいなあ」

結標「?」

144 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/14(水) 23:55:17.40 ID:tdnmNnRjo


今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

>>140
すみません、ちょっと吹寄さんの扱いを黄泉川とか芳川とかに間違えてたかもしれぬ

まあ、学園都市第一位のコミュ障と話しの中で言われてたけど、
それを再現したら話しが続かないので三バカを利用して打ちとけさせました
正直、青ピのエセ関西弁とか全然わかんねえwwいやーキャラ多いとめんどいねww
とりあえず、次回はグダります。予告しときます。次回はグダります。大事な事(ry


次回『歓迎会』


ではではノシ

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/14(水) 23:56:36.33 ID:QsL+i6/M0
乙!投下中にレスしてごめんなさい!
いや全然いいのよ?そんなDQNな一方さんが大好きです。
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/03/15(木) 00:00:24.86 ID:oFkLEAnAO
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/15(木) 00:05:54.50 ID:4zfaIfM60
乙っす
すっげぇ楽しそうでいいクラスだ
次回も楽しみ
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/15(木) 11:16:41.42 ID:XTLQec8To
他キャラが主人公のラブコメじゃ、上条さんはヤリチン扱いされちゃうね

てかグループ加入前なのを忘れてたわ
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/15(木) 11:24:59.31 ID:KYX/4JBTo
あわきん可愛いなぁ
この時の上条さんの家にはもうindivisionさんはいるのかな?
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/15(木) 13:43:08.88 ID:hNhzOCJA0
なんだかんだいって仲いいなこいつら
こんな友達が欲しかった…
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/15(木) 15:25:57.04 ID:Amv13U8IO
>>149
インフェルニティドワーフさんの呼び名間違えるのやめろよ!
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/15(木) 20:02:56.37 ID:RyxB9u+a0
■■さんにたくさんセリフがある……だと?
さては>>1は■■さん好きだな?
153 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:10:42.57 ID:p1MaS+Kfo

みなさんこんばんは
では投下!

>>149>>151
おまえらふざけんなよ! インデッk……インダストリアルイリュージョン社さんの名前を間違えてんじゃねえよ!

>>150
俺も欲しかった……

>>152
そ、そ、そ、そんなわけないじゃないかー
姫神さんはいいキャラですよホント!
154 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:11:32.93 ID:p1MaS+Kfo


4.歓迎会


November Fourth Monday 15:35 〜帰りのHR前休み時間〜

-とある高校・一年七組教室-


青ピ「なあなあカミやん」

上条「何だよ青髪?」

青ピ「今日からこのクラスに新しい仲間が増えたやん?」

上条「ああそうだけど、それがどうかしたか?」

青ピ「新しい仲間が増えたってことは、やることは一つやん?」

上条「……何だよそれ?」

青ピ「めでたいでーホンマ」

上条「…………?」

155 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:12:54.02 ID:p1MaS+Kfo


青ピ「カミやーん、ここまで言ってわからんとかホンマにぶちんやねー」

上条「な、何だと!? だから何なんだよそれ!?」

土御門「にゃー、そんなの決まってるにゃー。歓迎会に決まってるにゃー」

上条「ああ、歓迎会か」

青ピ「そうそうさすが土御門くん! これから二人のための歓迎会を開きたいんと思っとるんやけどな」

土御門「ソイツはいい考えにゃー。さっそくみんなで打ち合わせと行こうぜい」

上条「おい待てこら!」

土御門「どうしたんだカミやん?」

上条「こんな感じの集まり一ヶ月前くらいに一回やらなかったか?」

青ピ「ああ、そういえばすき焼きとか食べに行っとったなー」

156 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:14:58.67 ID:p1MaS+Kfo


土御門「それがどうかしたのかにゃー?」

上条「だから、そんなに頻繁に食いに行っても大丈夫なのか? それにみんな忙しいだろ?」

土御門「まあ、そうだにゃー、期末テストも近いし勉強に忙しい人も多いだろしにゃー」

青ピ「たしかにカミやんの言う通りかもしれへんなー、だけど……」

上条「だけど?」

青ピ「それを決めるのはみんななんやでー」

上条「へっ?」

青ピ「ええと、一年七組のみっなさーん!」



ざわ……ざわ……ざわ……



青ピ「放課後は今日我らが一年七組の新しい仲間となった転入生二人の歓迎会をやりたいと思ってまーす!! どーでしょー?」



<歓迎会? <おもしろそうじゃない? <やろうぜやろうぜ! <でもテスト近いんじゃ…… <こまけえこたぁいいんだよ!



土御門「……どうやらみんなその気みたいだぜい」

上条「……そうだな」

157 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:16:00.54 ID:p1MaS+Kfo



<じゃあどこに行く? <今度こそ焼き肉だろjk <は? おでんだろ今寒いし <あえてのラーメンで <お前……安いな



上条「相変わらず収拾がつかなくなるクラスだなぁおい」

吹寄「……仕方がないわね」シャキーン

青ピ「でた! 吹寄さんの吹寄おでこDXだ!」


吹寄「今回もあたしが面倒を見てやるからさっさと清き一票を入れなさい!! タイムリミットはあと五分!!」



ワーワーギャーギャー!!



結標「……私達の歓迎会だって一方通行」

一方通行「……くっだらねェ」

結標「それ必ず言うと思ったわ」

一方通行「なら聞くなよ」

結標「どうするの? 私は行くけど」

一方通行「勝手にしろ」

結標「あら、貴方は行かないの?」

一方通行「ガキを待たせてる」

結標「ホント心配性ねえ、貴方」

一方通行「ほっとけ……」

結標「ふーん……」ピッピッ

158 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:16:58.87 ID:p1MaS+Kfo


吹寄「……ハイ! そこの二人!! あなた達の歓迎会なんだから意見を言いなさい!!」

結標「あ、はい! こっちはどこでもいいわ!」

吹寄「はい、何でもいいが二票……と」カッカッ

一方通行「オイ、どっちでもイイって何だよ? 俺は行かねェぞ」

結標「何言ってんの? 貴方も行くのよ」

一方通行「は? 何言ってンだオマエ?」

結標「ねえ吹寄さん?」

吹寄「何かしら?」

結標「部外者の参加はオーケー? ちょっとウチにいる子も連れて行きたいのだけど……」

吹寄「それなら大丈夫よ。前回も部外者を連れてきた馬鹿が一人居たから」

上条「……スミマセン」

結標「よし、なら大丈夫ね」

一方通行「は? どォいう事だよ? 何の話だよ?」

結標「こういう事よ」スッ

一方通行「あァ?」

159 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:17:52.84 ID:p1MaS+Kfo


From:打ち止めちゃん

Sub :Re:今日の晩御飯だけど……

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

わかった!\(>∀<)/!

ミサカも歓迎会行くー(≧ω≦)b

おウチで待ってればいいんだよね( ̄ー ̄?)

じゃあまたあとでね(≧∇≦)ノシ








━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


一方通行「……は?」

結標「貴方が心配してしょうがない打ち止めちゃんは、この歓迎会に出ると申しております」

結標「ならば、必然的に貴方も出ないといけなくなるのでは?」ニヤ

一方通行「こ、この野郎ォ……」プルプル

160 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:19:03.35 ID:p1MaS+Kfo



吹寄「……はい! この投票の結果、今回の転入生歓迎会の会場は【焼き肉店】となりましたー!!」



<うおおおおおおおおおおおッ!! <よっしゃァああああああッ!! <ちくしょうまた負けた…… <ラーメン…… <カップ麺でも食ってろ!



上条「焼き肉かー、アイツ絶対付いてくるよなー」

吹寄「じゃあ土御門。今回は焼き肉の名店よ! よろしく頼むわね!」

土御門「了解だにゃー! この【土御門隠れた名店メモ】があればどんなニーズにも答えられるにゃー!」

青ピ「じゃあじゃあ可愛いウェイトレスさんか、チャイナ服のお姉さんがいる店で! もちろん巨乳で彼氏なし――」

上条「別の店に行け!」



ワーワーワーギャーギャーギャー!!


161 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:20:54.76 ID:p1MaS+Kfo


同日 15:45

−とある高校・一年次階廊下-


黄泉川「――で、あの悪ガキ共はクラスに馴染めてるじゃん?」

小萌「はいー、昼休みにちょっと覗きましたけど仲良さそうに昼食を食べていました!」

黄泉川「そうじゃん、それはよかった」

小萌「もー、黄泉川先生そんなに心配する必要はないですよー」

黄泉川「い、いやー一応アイツらの親代わりだから心配の一つもするじゃんよ」

小萌「わかりますよその気持ち。姫神ちゃんがウチを出て行くときはさびs心配で心配で……」

黄泉川(今絶対寂しいって言いかけてたじゃん……)

黄泉川「まあ、とにかくアイツらが馴染んでくれてよかったじゃん」

小萌「そーですねー、そういえば――」



<イエーーーーーーーーーイ!! <HOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!! <ドンドンパカパカドンドンパカパカ!!


162 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:21:43.43 ID:p1MaS+Kfo


小萌「わっわっわわわ!?」ヨタヨタ

黄泉川「おーおー、相変わらず馬鹿やってんじゃんよ」

小萌「ま、またですかー!? もー!!」

黄泉川「大方、アイツらの歓迎会やらなんやらで騒いでるんだろな……」

小萌「黄泉川先生っ! 申し訳ないですけどちょっと収拾付けてくるのですよっー!!」ガララ

黄泉川「おう、いってらっしゃい!」



<コラー、オマエラー!! <ア、コモエセンセイ! <センセイモモチロンイキマスヨネカンゲイカイ!? <ワー、ミゴトニヨミカワセンセイノヨソウドオリナノデスヨー!



黄泉川「……良いなぁ、相変わらず馬鹿な事ばっかで」

163 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:22:40.36 ID:p1MaS+Kfo


同日 19:00

-第七学区・地下街・とある焼き肉屋前-


上条「……なあ土御門」

土御門「何だカミやん?」

上条「何でお前の隠れた名店メモにはこう、何と言うか……」

土御門「…………」

上条「レトロチックと言うか……歴史を感じると言うか……」

土御門「……ボロ臭い?」

上条「ちょ、そんなストレートに言うなよ!? 必死にオブラートに包もうと頑張った俺の努力を返しやがれ!」

青ピ「つまりカミやんは『何でこんなボロ臭い店ばっか紹介するんだよコンチクショー』って言いたいんやな?」

上条「何でわかんだよ!? お前【読心能力者】だったっけ!?」

青ピ「別に心を読まなくてもその顔と雰囲気で丸わかりやでー」

上条「何だとっ!?」

164 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:24:35.53 ID:p1MaS+Kfo


土御門「わかりやすいなーカミやん」

上条「……そんなことより何でこうボロい店ばっかなんだよ?」

土御門「前にも言ったかもしれないけど、この大人数を一気に受け入れてもらおうとしたらこういう地味な店の方が良いんだぜい!」

上条「まあ、そうだよな……」

土御門「そんなに心配しなくても大丈夫だぜい。ここの出す特製のタレの味は絶品何だにゃー」

上条「絶品なら何でここの店は外から見ても空いてんだよ?」

土御門「…………」

上条「おい目を逸らすんじゃねえ! こっちを見ろ土御門!」

禁書「そんなことどうでもいいんだよ! 早くお肉が食べたいんだよ!」

上条「……頼むから少しは自重して欲しいのですがインデックスさん。いくら割勘とは言ってもみんなには迷惑をかけたくないですが」

禁書「む、それはどういうことかな?」

上条「どうせ食べるんでしょ? 牛三頭分くらいは」

禁書「な、な、何を言ってんのかなとうま!? いくら私でも牛三頭なんてさすがに無理かも!」

上条「まあ、そりゃそうですよね。そもそも人は焼き肉を食べる量の単位で【頭】なんて使わねえもんな……」

禁書「私でも牛一頭が限界かも……」ボソ

上条「インデックスさーん!? 何か不吉な言葉が聞こえたのですがぁ!? 気のせいですよねえ!?」

土御門「お、どうやら主役の登場のようだぜい」

165 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:25:12.30 ID:p1MaS+Kfo


打ち止め「焼き肉なんて楽しみだねー! ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませてみたり」ワクワク

結標「そうだねー、私なんて焼き肉とか初めて食べるし」

打ち止め「えっ、そうなの?」

結標「うん。知識としては知ってるんだけど、味までは分かんないわ」

打ち止め「ミサカは一回食べたことあるんだよ! ってミサカはミサカは自慢をしてみる」

結標「そうなの? いいなー」

打ち止め「ヨミカワが一回連れて行ってくれたんだよ! ってミサカはミサカは説明してみる」

結標「そっかー、しかし楽しみねー」

打ち止め「そうだよね!! よーし、今夜は食いまくるぜー、ってミサカはミサカは意気込んでみる」

一方通行「食い過ぎて吐くンじゃねェぞ、面倒臭ェから」

打ち止め「ミサカはそんなお馬鹿さんじゃ――あっ! あの時のヒーローさんだ! おーい!!」

一方通行「あァ? ヒーローさンだァ?」

166 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:26:49.65 ID:p1MaS+Kfo


上条「ら、打ち止め!? だっけか……」

打ち止め「こんなに印象に残りやすい名前なのに、何であなたはそんなうろ覚えなの? ってミサカはミサカは不満を打ち明けてみたり」

上条「い、いや、ごめん。いきなりだったもんで……」

一方通行「……オマエら知り合いだったのか?」

打ち止め「うんそうだよ! 二か月ほど前に遊んでもらったんだよ! ってミサカはミサカは懐かしき過去のことを打ち明けてみたり」

一方通行「〇歳児のガキが何言ってンだか……」

禁書「……とうまー! 誰なのかなー? その女の子はー?」ギラン

上条「ひっ! な、何でそんな犬歯を剥き出しにしておられるのでせうか!?」

打ち止め「ミサカの名前は打ち止めって言うんだよ! ってミサカはミサカは自己紹介してみる。あなたの名前は――」

一方通行「オマエ、インデックスか?」

167 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:28:09.17 ID:p1MaS+Kfo


禁書「あっ! あくせられーたなんだよ!」

打ち止め「あれ? 二人とも知り合いなの? ってミサカはミサカはあなたに他の知り合いがいた事に驚いてみたり」

一方通行「オイ、叩き潰すぞクソガキ。前、メシを奢ってやっただけだ」

上条「何度も何度もコイツの世話をしてくれたようで本当にありがとうございますっ!!」バッ

一方通行「は? 何でオマエがそンなこと言ってンだ?」

一方通行「つゥか、何でオマエがここにいンだよ?」

禁書「何でって言われても、とうまに付いてきたとしか……」

一方通行「とうま……そォいう事か、とうまって上条当麻のことだったのか」

上条「本当にありがとうございます。この大食いの食費すごかったでしょう? いつかお返ししますから」ハハァ

一方通行「あァ? 別に構わねェよ。大した出費じゃねェしな」

上条「大した出費じゃない……だと?」

一方通行「七億円請求してくるどっかのマゾ太クンよりははるかにマシだからな」

上条「」

168 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:28:38.68 ID:p1MaS+Kfo


吹寄「じゃあ全員そろったから、さっさと店の中に入るわよ、寒いから」

土御門「そうだにゃー、かれこれ三〇分もここで待ってるからにゃー」

結標「……本当にすみません」

姫神「別にいい。あなたたちは主役なんだから」

禁書「そうなんだよ! そんなことよりお腹空いたから早く入ろっ!」

上条「お前は自重しろ」

禁書「えええっ!?」

上条「何でそんなに驚くんだよ!?」

吹寄「……じゃあ開けるわよ」ガララ


―――
――


169 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:29:42.96 ID:p1MaS+Kfo



――
―――


同日 19:15

-第七学区・地下街・とある焼き肉屋-



青ピ「――はい、ではみなさんお手元のグラスを持ってください!」


ワイワイガヤガヤ


小萌「――だから何で土御門ちゃんはこうお酒の種類が豊富なお店を知っているんですか!?」

土御門「いやー、にゃはー、何ででしょうかねー」アセ

打ち止め「未成年の飲酒は駄目なんだよ! ってミサカはミサカは忠告してみる」

土御門「べ、別にたくさん知ってるからって飲んでるわけじゃないぜいお嬢ちゃん」

姫神「じゃあ。この中でおすすめなのは?」

土御門「ああ、個人的にこれが結構おいしかったからおすす……はっ!?」


小萌「つーちーみーかーどーちゃーんっ!?」


土御門「ひ、ひぃ、誤解だにゃー! ハメられただけだにゃー!」

姫神「ふふふ」

上条「策士だな、姫神」

吹寄「ちょっと静かにしなさい! 先生も落ち着いて!」

打ち止め「面白い人たちだねーあなたのクラスメイト達、ってミサカはミサカは率直な感想を述べてみる」

一方通行「くっだらねェ」

170 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:30:50.62 ID:p1MaS+Kfo


青ピ「はいじゃあ見た感じみんな持ってると思うから続けるでー」

青ピ「ええと……えー我らが一年七組に新しい仲間がー」



<そんな堅っ苦しいの挨拶はいらねえよ! <さっさと乾杯して焼き肉にありつこうぜ! <お腹空いたー



青ピ「何やと? 人がせっかくググって考えた挨拶だっていうのに……まあええわ」

青ピ「じゃあ、カンパーーーーーーーーイ!!」




<カンパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーイ!!



171 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:32:31.00 ID:p1MaS+Kfo


-上条・禁書・土御門・青ピのテーブル-


ジューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


禁書「とうまとうま! これ全部食べていいのかな!?」

上条「アホか! これお前の分だけじゃねえよここの席のみんなの分だ!」

土御門「たしかに全部取られたら困るにゃー」

禁書「むー、じゃあ私専用のお肉を注文すればいいんだね?」

上条「ば、バカッ! そんなことをしたら上条さんの財布に核の冬が来るぞッ!?」 

青ピ「そんなことを言ってる間に肉いただきっ!」スッスッ

土御門「あっ、ずるいにゃー、ならこっちは俺がいただくぜい!」スッスッ

上条「なっ!? テメェら!! ……ならこれは俺の――」

禁書「あっ? これ全部焼けてるよね? いただくんだよ!」スッスッスッ

上条「…………」

青ピ「やっぱり焼き肉はうまいなー!」

土御門「ここのタレは絶品なんだぜい!」

禁書「うまうまー」

上条「……テメェら肉ばっか食ってんじゃねえよ!! 俺の分はどこに行ったんだよ!?」

青ピ「カミやん、まだ野菜が残ってるやん」

禁書「野菜もいただくんだよ!」シュン

上条「……不幸だ」

172 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:34:21.20 ID:p1MaS+Kfo


-一方通行・結標・打ち止め・小萌・吹寄・姫神のテーブル-


ジューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


小萌「あんまりハシャイじゃだめですよー!」

吹寄「先生。あの馬鹿共はほっといた方が方が良いですよ」

姫神「お肉。焼けた」

打ち止め「イエーイ!! このお肉はミサカがいただくぜ! ってミサカはミサカは焼きたてお肉を端でつかんでみたり」バッ

一方通行「肉ばっか食ってねェで野菜も食いやがれ」

結標「それ……貴方が言えた事じゃないわよね?」

一方通行「あァ? 何言ってンだオマエ? 俺は食わなくていいから食わねェンだよ」

結標「ならこの椎茸を食べてみなさい」スッ

一方通行「オイふざけンじゃねェ! 子供の嫌いな野菜のトップ3に入るよォなモン持ってくンな!」

結標「ふーん、じゃあ無難にキャベツでいいわよ?」

一方通行「ふざけンじゃねェ! そンな雑草食えるか!!」

小萌「ダメですよーアクセラちゃん! 好き嫌いなんかしちゃー! 先生のタマネギあげますからちゃんと食べてくださいね」スッ

一方通行「ちょ、オマ、ふざけ――」

吹寄「そうね。好き嫌いは許すわけにはいかないわね。はい、ナスビ」スッ

姫神「流れに乗じて。はいピーマン」スッ

打ち止め「そうだよ。ちゃんと野菜も食べなきゃいけないんだよ! ってミサカはミサカはさりげなくあなたの小皿にカボチャを入れてみる」スッ

結標「どうせだから全部入れちゃえばいいんじゃない?」ドサッ

173 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:35:15.45 ID:p1MaS+Kfo


一方通行の小皿「野菜でパンパンだぜ」


一方通行「」

結標「おおー、見事に傍から見たらベジタリアンと思われるくらいの量の野菜ね」

小萌「……何だかかわいそうになってきましたね」

姫神「お肉。焼けたよ」スッ

打ち止め「ありがとー! ってミサカはミサカはお肉を口に箸で加えながら感謝してみる」

打ち止め「もぐもぐおいひー!」

姫神「……かわいい」

一方通行「……こここかき」

吹寄「? どうした?」




一方通行「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくけけこかくけきかこけききくくくききかきくこくくけくかきくこけくけくきくきくきこきかかか――ッ!!」




174 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:36:12.16 ID:p1MaS+Kfo


小萌・吹寄・姫神「「「!?」」」


結標・打止((またか……))ハァ


一方通行「イイねイイねェ! 最高ッにおもしれェじゃねェか!! 雑草ごときが俺に刃向かうなンてなァ、百年経っても早ェンだよ!」

一方通行「オマエらなンてなァ、俺のチカラを使えば一瞬で――」カチ

打ち止め「はい! もはやお約束の能力ボッシュート! ってミサカはミサカはビビッと電波を送ってみる」ビビッ





一方通行「ゴォオォガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」ドンドン




175 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:37:23.43 ID:p1MaS+Kfo


小萌「な、な、なんなんですかー? これ?」

結標「ああ、気にしない出くださいすぐ直るんで」

青ピ「おうおうどしたんやこれ? 転入生が発狂しとるやん」

小萌「食事中に立ち歩いたらダメなのですよ青髪ちゃん」

青ピ「何を言うてますの先生。ドリンクバーですがなドリンクバー」

土御門「そんなことより、何でアクセラちゃんは発狂してるんだにゃー?」

結標「野菜盛られ過ぎてちょっとね」

青ピ「あれー? もしかしてアクセラちゃん野菜嫌いなん? 好き嫌いは駄目やでー?」

一方通行「うるせェ!! ブッ殺すぞオマエッ!?」

土御門「おー怖い怖い。まあ、そういうときは飲み物と一緒に流し込むのが一番にゃー」

一方通行「何? それはホントか土御門ォ!?」

土御門「そうにゃー。野菜を口に含んで水で一気に流し込めばあら不思議!」

一方通行「……あひゃぎゃはッ、コイツはイイ事を聞いた」カチャ

青ピ「おおっ! 行くかぁ!?」

一方通行「お片付けの時間だァ! 一瞬で終わらせるゥ!!」ガバッ

結標「ちょ、一方通行!? さすがにそれ全部は一気には――」

176 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:38:13.57 ID:p1MaS+Kfo


一方通行「…………」ゴクゴク

結標「――飲み込めない……」

一方通行「…………」

結標「……大丈夫?」


一方通行「……ンーンーンーッ!!?」←飲み込めきれずに口の中に残ってる


打ち止め「わぁー! あなたの真っ白な顔が目で見てわかるほど青くなっていくー!? ってミサカはミサカは緊急事態に焦ってみたり」

結標「ちょっとしっかりしなさい!!」


一方通行「ンンンーンンンーッ!!」←もう吐いても良いよね? とジェスチャーしてる


結標「そ、それだけは駄目っ! ここの雰囲気的が! 飲み込みなさい無理やりにでもっ!!」


一方通行「ンン!! ンン!!」←無理無理と必死に手を振っている


結標「いいから飲み込めっ!! ほら私の水あげるから!!」


一方通行「ンンンンっ!! ンンンンっ!!」←何かを訴えている


結標「えっ、何!? 水じゃないの!?」


一方通行「ンンンンンっ!! ンンンンンっ!!」←必死に何かを訴えているジェスチャー


結標「……そうか! 打ち止めちゃん!!」

打ち止め「えっ、何!? ってミサカはミサカは突然呼ばれたことに驚いてみたり」

結標「今すぐコイツの能力制限を解除してあげて!!」

打ち止め「えっ? 何で?」

結標「いいから!! じゃないとグロテスクな光景がお茶の間にっ!!」

打ち止め「……あっそうか! わかった! ってミサカはミサカは素早く電波を送ってみる」ビビビ

177 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:39:24.22 ID:p1MaS+Kfo


一方通行「――ッ!? オラァああああああああああッ!!」ドッパァァン

土御門「……おおぉ、口の中の野菜が見事に粉々になったにゃー」

吹寄「一体どんなチカラを使ったらそんな風になるのよ?」

一方通行「……ぜェ、ぜェ……ぜェ、土御門くゥゥン!?」

土御門「!? はいっ!?」

一方通行「俺が言いたいことはわかってるよなァ!?」

土御門「……はい」


一方通行「なら死ねェ!!」ゴパァ


土御門「にゃー!! あれはお前が一気に全部飲むからいけないんだにゃー!! 俺は悪くないんだにゃー!!」ドタドタ


一方通行「うるせェ!! スクラップの時間だぜェ、クソ野郎がァ!!」ドパァン


土御門「にゃー!!」


178 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:41:02.28 ID:p1MaS+Kfo



<いいぞ転校生もっとやれ!! <喧嘩か!? おもしれえ!! <上条お前も乱入してこいよ!! <えっ!? 何で俺なんでせうか!?」



土御門「にゃー!! カミやん助けてェええええええええええ!!」

上条「土御門お前ッ!? こっちに来んじゃねえ馬鹿ッ!!」


ドォオオオン!!


上条「ぎゃァあああああああああああああああああッ!!」

小萌「ちょ、ちょっとー!! ここは学校じゃないんですよー!! 静かにするですよー!!」ワタワタ

店員「…………(この人たち正直早く帰ってくれないかな……)」



上条・土御門「「不幸だ(にゃ)ァああああああああああああああッ!!」」



―――
――


179 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:41:50.72 ID:p1MaS+Kfo



――
―――


小萌「……ふぅ。お腹いっぱいなのですよー」

吹寄「そうですね。そろそろ時間的にも帰った方が良いですね」

土御門「」

姫神「……大丈夫?」ツンツン

一方通行「……くっだらねェ」

結標「貴方、そろそろ本気で野菜嫌いを克服した方が良いと思うわ……」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「もし世界の食べ物が野菜だけになったらどうするつもりなのよ?」

一方通行「コーヒーがあれば生きていける」

結標「ダメだコイツ、早くどうにかしないと」

180 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:42:27.44 ID:p1MaS+Kfo


上条「幻想殺しがなければ即死だった……」

禁書「もしゃもしゃもしゃもしゃ」カラン

打ち止め「すごーい、これで二〇皿目突破だね、ってミサカはミサカは現状報告してみたり」

上条「……インデックスさーん、そろそろお腹がいっぱいになって来たのではないでせうか?」

禁書「まだまだ食べられるんだよ!」キラキラ

打ち止め「おおおおおおっ!」パチパチ

上条「ふざけんじゃねえ!! いい加減自重しろコラ!!」

青ピ「カミやん……」ポン

上条「何だよ?」

青ピ「あの子の分、自分で払うてえな」グッ

上条「……はい」グスン


―――
――


181 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:43:59.96 ID:p1MaS+Kfo


同日 21:00

-第七学区・地下街・とある焼き肉屋前-



<ありがとうございましたー(もう二度と来んじゃねえ!!)



上条「……今月の生活費が……バイト増やさなきゃだめだな……不幸だ」

禁書「今日は一杯食べれて満足なんだよ!」

打ち止め「あなたって何でそんなにたくさん食べられるの? ってミサカはミサカは素朴な疑問を浮かべてみる」

禁書「うーん、そこに食べ物があるから?(キリ」

打ち止め「おおおおおおおおおおおっ!!」パチパチ

上条「……何が『そこに食べ物があるから』だ。この暴食シスターめが」ボソ

禁書「何か言ったのかなとうま?」

上条「何でもないですよー、と」

182 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:44:49.14 ID:p1MaS+Kfo



小萌「じゃあこの辺で解散なのですよー! もう夜遅いからあんまり寄り道とかしちゃダメですよー!」



<ハァーーイ!!



青ピ「土御門くん! しっかりしてえな土御門くん!?」

土御門「……うーん舞夏ー! やっぱりお前は最強の妹だにゃー」

青ピ「土御門くん!? いないから! ここに舞夏ちゃんいないから!!」

吹寄「おらっ! 起きろ!!」バコン

土御門「ぐほっ!?」

姫神「……起きた?」

土御門「……あれ? ここはどこだにゃー? たしか舞夏と一緒にあんなことやこんなことを――」

吹寄「どうやらまだ目が覚めていないみたいだな」ボキバキ

青ピ「やめてー土御門くんのライフポイントはもうゼロよ!!」

吹寄「問答無用っ!!」ゴカン

土御門「ごはっ!?」ガクン



青ピ「土御門くぅううううううううううううううううん!!?」



上条「……何やってんだアイツら?」

禁書「焼き肉を食べたら無性にアイスが食べたくなってきたんだよ」

183 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:45:44.91 ID:p1MaS+Kfo


上条「じょ、冗談ですよねインデックスさん!?」

一方通行「オイ、インデックス」

禁書「何?」

一方通行「あンま三下に迷惑かけンじゃねェぞ?」

禁書「? うん、わかったんだよ!」

上条「その言葉、ありがたいんだけどとりあえずさっきのこと謝れよ」

一方通行「……行くぞクソガキ」カツンカツン

打ち止め「あ、ちょっと待って!」テクテク

結標「ああ、もう。じゃあ皆さんまた明日! ちょっと待ちなさいよ!」スタスタ

上条「スルーすんじゃねェえええええッ!!」



青ピ「土御門くぅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううん!!」


184 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:46:45.61 ID:p1MaS+Kfo


同日 22:00

−黄泉川家・リビング−


ガララララ

結標「ただいま戻りました!」

芳川「あら、どうやらあの子たちのお帰りのようね」

黄泉川「おおっ! おかえりじゃん!」

一方通行「…………」

打ち止め「ただいまー! 焼き肉すっごくおいしかったよー! ってミサカはミサカは事後報告してみたり」

芳川Γ焼き肉なんて本当うらやましいわね」

185 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:47:32.69 ID:p1MaS+Kfo


打ち止め「ふふん、どうだうらやましだろへへへー、ってミサカはミサカは得意気な表情を浮かべてみる」

芳川「むむっ、今すぐこの夕食がコンビニの焼き肉弁当だった私に謝りなさい。じゃないと泣くわよ。いい歳扱いて」グスン

打ち止め「ご、ごめんヨシカワ! ミサカが悪かったよ、ってミサカはミサカは謝罪してみる」

黄泉川「で、後ろの二人はどうだったじゃん?」

結標「楽しかったですよ! クラスのみんなもいい人ばかりだったし」

黄泉川「そうかー、それはよかったじゃん。で散々帰りたい帰りたいって言ってた一方通行はどうだったじゃん?」

一方通行「あァ? 何がだ?」

186 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:48:38.22 ID:p1MaS+Kfo


黄泉川「何がだって、学校はどうだったかどうかを聞いてるじゃんよ?」

一方通行「……はァ、ンなくっだらねェこと聞いてきてンじゃねェぞ」

打ち止め「じゃあ楽しくなかったってこと? ってミサカはミサカは結構真剣に尋ねてみたり」

一方通行「ハァ? 何言ってンだオマエら? 学校なンかに行って楽しいわけねェだろォが」

芳川「…………」

一方通行「教室を見渡す限りどいつもコイツも平和ボケしたツラしやがって……ふざけてンのかっつゥの」

黄泉川「……そのふざけたことに慣れていくことが、今のお前に必要なことじゃんよ」

一方通行「……くっだらねェ」カツンカツン

黄泉川「待つじゃんよ一方通行」

187 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:49:26.36 ID:p1MaS+Kfo


一方通行「ンだよ? もう話は終わっただろォが」

黄泉川「何言ってんだ、まだオマエは私の質問に答えてないじゃん」

一方通行「ハァ? まだ何かあったか?」

黄泉川「学校はどうだったじゃん?」

一方通行「……またそれかよ。さっき答え──」

黄泉川「どうだったじゃん?」

一方通行「チッ……悪くはねかったよクソ野郎が」カツンカツン

黄泉川「そっか……それはよかったじゃん♪」ニコ

打ち止め「……おおおっ!!」

芳川「彼も相変わらずのようね」

結標「ホントっ、素直じゃないのね。ツンデレのアクセラちゃん」

188 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/15(木) 23:53:26.02 ID:p1MaS+Kfo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

キャラ多すぎて収拾がつかないww
だからこんなぐだぐだな話しになるんだよコンチクショー!
ちなみにテーブルのことですが、
上条さん達は四人席、一方さん達は六人席と思ってもらえるとわかりやすいと思います
ちなみに一方さんハーレムになってるのは投下してて気づいた
こうするしかなかったんだよ!


次回『テスト期間』


ではではノシ

※今さらながら一端覧祭の存在を忘れてた

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/15(木) 23:54:59.04 ID:2aGtjFD6o
乙!
相変わらずの投下スピードが嬉しい
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/15(木) 23:55:34.27 ID:GjssmW6d0
乙!

一方通行はテスト満点なのか、それともふざけすぎて……なのか
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/16(金) 00:04:53.85 ID:HKwLEWYF0
セロリさんなら何もしなくても全教科満点なんて余裕だよなー
どうあがいてもセロリが上条さんの臨時家庭教師になる図しか見えない
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 00:59:34.99 ID:TLpv8EK3o
おつぬよそよ
印鑑さん可愛いが常識を知らない
あわきんだいすきだよちゅっちゅ
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/16(金) 06:12:30.83 ID:dEm2IUwNo
インサイドキックさんはこれでも抑えてるほうだよな。
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/03/16(金) 06:20:56.01 ID:Lh4+88lyo
インコース高めボール気味の高速シュートさん何円分食ったんだろ
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 08:36:05.90 ID:cXh5I5pDO
なるほど、ボロっちぃ店はこういう時にガッツリ稼いでたわけか
196 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:16:10.61 ID:dWCrO//zo

みなさんこんばんは
今夜も淡々と書き溜め投下をしていく作業を始めるお

>>189
ありがとうございます! しかし、このスピードはいつまでもつのか……
少なくとも三月中はもつと思います

>>192-194
だからお前らインサイダー取引さんの名前(ry
197 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:17:15.23 ID:dWCrO//zo


5.テスト期間


November Fourth Wednesday 15:35 〜帰りHR前休み時間〜

−とある高校・一年七組教室−


一方通行「テスト期間だァ?」

吹寄「そう。二学期の期末試験がちょうど一週間後に控えてるから、今日から部活動とかが休みになるの」

一方通行「ヘェー、それは知らなかったなァ」

結標「……貴方、ホント先生の話とか全然聞かないのねえ。私でもそのくらいの情報なら知ってたわよ?」

一方通行「つゥかどォでもイイしよォ」

結標「まあ、そうかもしれないけど……」

吹寄「実を言うとあなた達には結構関係があるのよ?」

198 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:18:36.37 ID:dWCrO//zo


結標「えっ? それってどういうことなの?」

吹寄「実はこのテスト期間はただ部活とかを休部にするだけじゃないのよ」

一方通行「……まだ何かあンのか?」

吹寄「そう、この期間は『試験期間中、成績不十分者及び出席日数不足者は放課後に担当教員による補習を命じる』と言うような指示が出てるのよ」

一方通行「……つまり、どォいうことだ?」

結標「聞いただけだと、成績が悪い生徒と出席日数が足りてない生徒がこの期間中放課後補習を受ける、ということよね?」

吹寄「その解釈で間違ってないわ。例えばあそこにいる馬鹿者とか」スッ



上条「だァー!! 今日から補習期間とか不幸だァああああっ!!」ドンドン


199 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:19:25.78 ID:dWCrO//zo


土御門「ドンマイだにゃーカミやん! カミやんは補習のメンバーのレギュラーだから選ばれるのは確実だにゃー」

青ピ「えぇやんカミやん、放課後も小萌先生と一諸におられるんやから!」

上条「良くねえよ! 補習なんか受けてたら特売がぁ……食料がぁ……」

青ピ「でもカミやん、最近はそんなに休んでへんからなー」

上条「!? そうか、もしかしたら最近休んでねえから今回は免れることができるかも……!?」

姫神「……この前の。テストの結果がひどかった亅



上条「チクショォおおおおおおおおおッ!!」


200 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:20:41.99 ID:dWCrO//zo


吹寄「……まあ一つの例がアレね」

一方通行「アイツそンなに馬鹿だったのか……いや、たしかに頭良さそうには見えねェけどよォ」

結標「貴方も見た目だけだったら頭良さそうには見えないけどね」

一方通行「あァ!? 潰すぞクソババァがッ!」

吹寄「はいはい話を続けるからちょっと黙ってくれる?」

結標「そうよ一方通行!」

吹寄「ちょっと黙――」

一方通行「オマエが煽ってきたンだろォが!」

吹寄「(#^ω^)ピキピキ」


ドンッ!!


吹寄「続けても良いかしらっ!?」


一方・結標「「……ハイ」」

201 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:23:09.40 ID:dWCrO//zo


吹寄「……あっ、ごめんなさい! ついカッとなってしまって……」

結標「あ、いえ、こちらの方が悪いし……って、今思ったんだけど、その指示通りなら別に私達には関係ないわよね?」

一方通行「そォいやそォだな。俺たちは転校してきたわけだしな」

吹寄「ところがそういうわけにはいかないのよ」

一方通行「……何?」

吹寄「あなたたちは一昨日転校してきたばかりでしょ? だから、授業にあんまり出てないってことだから、補習に行かせてその分を補うってわけ」

一方通行「うわァ、面倒臭ェ! 理不尽かつ面倒臭ェ!」

結標「たしかにこれは……しかし吹寄さんよくそんなこと知ってたわね?」

吹寄「ああ、それは大覇星祭の実行委員をしてる時にここの先輩から聞いたのよ。転入生の扱いとかを……」

結標「ヘー、大覇星祭のねえ……」

202 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:24:02.78 ID:dWCrO//zo


一方通行「……つゥことはその情報は確実じゃねェっつゥことか」

吹寄「まあ、そういうことになるわね。

結標「どういうこと?」

一方通行「あくまで聞いただけでそれが真実かどうかわかンねェってことだよ」

結標「ああ、そういうこと」

吹寄「とりあえず、補習参加メンバーは帰りのホームルームの時に小萌先生の口から発表されると思うから、その時にわかるわ」

結標「そ、そう……なら、メンバーに入ってないことを祈るだけね」

一方通行「まァ、常識的に考えてこの俺が入ってるわけ──」


───
──


203 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:25:09.95 ID:dWCrO//zo



──
───


同日 15:45 〜帰りHR〜

−とある高校・一年七組教室−


小萌「──ちゃん、上条ちゃん、アクセラちゃん、結標ちゃん。以上六名がテスト期間中の補習参加メンバーですよー!」

結標「」



一方通行「クソがァァああああああああああッ!!」ドンドン



上条「不幸だァあああああああああああああッ!!」ガシガシ



小萌「二人とも静かにするですよー」

小萌「ちなみに、この補習は強制なので勝手に帰らないでくださいねー」

小萌「昇降口には災誤先生が見張ってるので逃げようとしてもむだですよー」

204 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:26:00.94 ID:dWCrO//zo


一方通行「……誰だよ災誤って?」

土御門「生活指導のゴリラだにゃー」

結標「ゴリラ?」

吹寄「崖から落ちてくる岩盤を両手で受け止めたという伝説を持った先生よ」

結標「何だ先生か……って、えっ!?」

一方通行「つゥか、何でこの学校の教育者は小学生とかゴリラとか変人ばっか集まってンだよ?」

小萌「アクセラちゃーん、聞こえてますよー?」ニコニコ

一方通行「あっ、スンマセン」


小萌「と、いうわけで放課後メンバーに入っている生徒達は教室に残っててくださいねー」


一方通行「なァ、ゴリラくれェなら俺のチカラ使やァ潰せるンじゃね?」

結標「やめときなさい」


───
──


205 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:26:59.50 ID:dWCrO//zo



──
───


同日 16:00 〜放課後〜

-とある高校・一年七組教室-


小萌「はい皆さん、今日から毎日放課後補習なのですよ! 張り切って行きましょー」

上条「……先生ー!」

小萌「何ですか上条ちゃん?」

上条「この補習何時までやるんですか?」

小萌「あれー? 補習の常連さんの上条ちゃんがそれを聞いてきますか?」

上条「いや、一応確認しておこうと」

小萌「大丈夫ですよ。遅くても六時には帰れますから」



<ぎゃああああああああッ!! <くそ、こんなことならアニメ録画しとくんだった…… <遊べねえええええええ!!


206 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:28:07.02 ID:dWCrO//zo


一方通行「六時だとォ? 完全下校時刻ギリギリじゃねェか!?」

上条「特売に間に合わねえッ!! 俺の卵がァあああああッ!!」

結標「何と言うか……ドンマイ」

小萌「まあ、あくまで遅くてもなので頑張ってくれれば早く帰れますよー」

一方通行「つゥか、俺達は何すンだよ? この無様に成績不振でここにいる馬鹿共とは違って俺達は時期的な問題だけだぞ?」

上条「ひでえ言われようだな……」

小萌「ああ、アクセラちゃんと結標ちゃんは今回の試験範囲を一通り勉強してもらいます」

結標「えっ、それってかなりの量なんじゃないの?」

小萌「大丈夫ですよー、二学期の期末考査の範囲はそこまで多くないのでー」

一方通行「っつっても一週間でどうにかできるモンなのかよ?」

207 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:28:40.06 ID:dWCrO//zo


小萌「これを全部終わらせればなんとかなるのですよー」ドン

結標「な、何? この分厚い紙の束……」

一方通行「ざっと一〇〇枚はあるな」

小萌「今回の全教科の範囲をプリント化したものなのですよー」

結標「こ、これを一週間でやるんですか?」

小萌「はい! がんばってくださいねー」ニコ

結標「/(^O^)\」

上条「……ご愁傷さま」

208 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:29:41.21 ID:dWCrO//zo


小萌「転入生組の子たちは今日はこのプリント集の三〇ページまでがノルマですよー! がんばってくださいねー」

一方通行「……つまり、それを全部終わらせれば帰ってイイってことだよな?」

小萌「はい。まあ、そうですけど……」

結標「む、無理よ……だってこのプリント裏表両面びっしりと問題が――」

一方通行「何バカみてェなこと言ってやがンだこの三下はァ? 俺を誰だと思ってやがる」

結標「あ、一方通行……」

一方通行「この程度のザコ共なンてなァ、俺が本気を出すまでもねェンだよ、あァ!?」

小萌「じゃあがんばってくださいねー。では、次は上条ちゃん達の分ですけど――」


―――
――


209 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:30:49.27 ID:dWCrO//zo



――
―――


〜一〇分後〜


-現代文-


――太郎は床に転んだ。

周りのクラスメイトはどっと笑った。

太郎は顔を赤くしてその場をあとした――
―――――――――――――――


一方通行「…………」


Q1『下線部の時の太郎の気持ちを五字で答えろ』

210 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:31:50.22 ID:dWCrO//zo


一方通行「あァァあああああァあッァああああああああッ!!」ガンガン

結標「ちょ、ちょっと何発狂してるのよ貴方!?」


一方通行(何だよ何ですか何なんですかァ、この愉快で素敵でふざけた問題はァ!?)

一方通行(わ、わかンねェ……学園都市第一位の頭脳を持ってしてもわからねェ問題だと!?)

一方通行(何でこンな高難易度の問題がこンな学校で出題されンだよ? わけわかンねェよクソッたれ)


結標「……あれ? 一方通行まだ一問も解いてないじゃない? どうしたの?」

一方通行「い、いやァあれだよあれ、ちょっとこのザコにハンデでもやろォかなァと思ってな」

結標「ふーん、まあ別にいいんだけど」

211 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:32:32.02 ID:dWCrO//zo


一方通行「……ところでオマエはどれくらい終わらせたンだ?」

結標「私? 私はちょうど三ページ分は終わらせたけど……」

一方通行「な、ンだと……?」

結標「何というかこの問題簡単ね。多分この問題集、結構基本的な部分だけで構成されているんだと思うわ」

一方通行「は? 今何つった?」

結標「え? 基本的な問題……かな?」

一方通行「…………」

結標「?」

212 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:33:12.49 ID:dWCrO//zo


一方通行(嘘だろォおおおおおおおおおおおおおッ!? 基本的な問題ィィいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!?)


結標「どうしたのよ? そんな顔を真っ青にさせて……」

一方通行「い、いやァ、な、何でもねェよ」

結標「そう? ならいいのだけど……」


一方通行(……基本的な問題っつゥことは、よく考えれば余裕でわかるっつゥことだよなァ?」

一方通行「…………」

一方通行(こォいう時は、物語の主人公を自分に当てはめて考えるとイイ、とかどっかで聞いたことあるな……)

一方通行(もし俺がコイツだったら……)

213 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:33:56.47 ID:dWCrO//zo


〜〜〜


一方通行「あァ、面倒臭ェ……」カツンカツン

カコン

一方通行「あ?」ガツン

一方通行「痛ってェ!? ンだこのふざけた石ころはァ!?」


クスクス ワハハハ キャハハハ


一方通行「あァ?」


青ピ「ちょwwアクセラちゃんww何でそんなところでこけてんのwww」

土御門「にゃーwwwこれは滑稽だにゃーwww」

上条「ぷげらwwwぷげらwww」


一方通行「…………」ピシ

一方通行「ブチ、コロス」カチ


〜〜〜

214 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:34:37.45 ID:dWCrO//zo


一方通行「……よしわかった。この答えは『コロシタイ』だな」カキカキ


一方通行「何だよ簡単じゃねェかオイッ、こンな基本的な問題に俺は手こずってたのか俺はァ?」ブツブツ

一方通行「ったく、このザマじゃァ学園都市第一位は引退だなァこりゃァ……」ハァ

一方通行「でもあのガキの前じゃァ最強を名乗り続けるって決めてンだよクソッたれ」ブツブツ

一方通行「さっさとコイツら片付けてガキのところに帰ってやンねェとなァ」ブツブツ

一方通行「よォし、この調子で問題を片付けるとすっかァ――」ブツブツ


結標(何かブツブツ言ってて怖いんですけど……)


―――
――


215 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:35:49.99 ID:dWCrO//zo



――
―――


――ドンッ!!

強盗の持つ拳銃から放たれた一発の銃弾。

その進路の先には無垢な一人の少年。

少年は死を覚悟し、目を瞑る。

だが、その銃弾は少年の体を貫くことはなかった。

「危ないッ!!」

「!?」

少年の前に一人の青年が立つ。銃弾の進行を阻むかのように。

銃弾を受けた青年の体からはたくさんの血があふれ出てきた。

それを見た強盗は、一目散にその場を立ち去っていった。

「おじちゃん! おじちゃん!」

倒れた青年に涙目になりながらも必死に声を投げかける少年。

「……俺はまだニ〇歳――ごほっ!」

青年の口から大量の血がばら撒かれた。

「おじちゃん! おじちゃん!」

「……少年よ。誰かを守れる強い少年になるん……だぞ……」

そう言って彼は静かに瞳を閉じていく。

「おじちゃん! おじちゃん!」

何度少年が呼びかけても、彼は応じることはなかった。

「……わかったよおじちゃん。僕強くなるよ。誰かを守れるくらいに」

そう彼は決心して、その場を立ち上がった。

青年の顔には、うっすらと頬笑みが見えた。

216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 22:36:15.21 ID:z71F76EL0
あわきん可愛すぎだろ
熱膨張してきた
217 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:36:50.71 ID:dWCrO//zo


Q8『少年にとって、青年はどのような存在となったか三五字以内で答えろ』


一方通行「『無様に死ンでいった、ギネスブックに認定でもされそォな、愉快なオブジェ。』と」カキカキ

一方通行「よし、これで今日の分は終了っつゥわけだ」



小萌「はーい! では時間が時間なので、今日の補習は終了なのですよー!」



<よっしゃー!! <終わったー!! <帰れるー!!



一方通行「なっ!? しまった結局最後まで残っちまった」

結標「で、一方通行。今日のノルマは達成できたの?」

一方通行「はっ、俺を誰だと思ってやがンだ。この程度の問題で手こずるわけねェだろォが」

結標「そう。さすが第一位ね。私はまだ五ページぐらい残ってるから、あとは宿題ね」

一方通行「家にまで帰って勉強とはご苦労なこった」



小萌「じゃあ、また明日なのですよー、きちんと復習するのですよー」



<さようならー


―――
――


218 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:37:56.80 ID:dWCrO//zo


同日 20:00

-黄泉川家・リビング-


結標「…………」カキカキ

打ち止め「あれー? 何やってんのアワキお姉ちゃん? ってミサカはミサカは聞いてみる」

芳川「邪魔したらダメよ打ち止め。淡希は宿題しているのよ」

結標「ああ、別に大丈夫ですよ。もうそろそろ終わるし」

打ち止め「大変そうだねー、ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの苦労をねぎらってみたり」

結標「あははー、もう学生だしねー」

219 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:38:38.69 ID:dWCrO//zo


芳川「……で、キミはしなくてもいいのかしら?」

一方通行「あァ? 何をだ?」

芳川「そろそろ試験があるのでしょ? 勉強しなくてもいいのかしら?」

一方通行「必要ねェよ。あの問題集をざっと見たが、科学とか物理、数学とかは基本中の基本しかねェからな」

芳川「さすがはレベル5ってところね。でも、国語とかはさすがに他の教科とは違うんじゃないの?」

一方通行「余裕だよ余裕。あの程度の問題苦でも何でもねェよ」

芳川「そう。じゃあどんな結果になるか期待しておくわね」

一方通行「勝手にしろ」



こんな風に時は流れてテスト当日を迎えるのだった。


220 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/16(金) 22:41:07.35 ID:dWCrO//zo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

サブタイがテスト期間なのにテストしてないというサブタイ詐欺
本来こういう期間ってテスト週間とかだよね\(^O^)/

いつからこのスレの一方さんが全教科満点取れるような天才だと錯覚していた?


次回『期末考査』


ではではノシ


※ネ・タ・が・切・れ・て・き・た
 テストのあとがノープランでやばい
 十二月中のイベントをできれば募集したい
 おねがいしますm(_ _)m
 
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 22:41:14.32 ID:5GVV+2XO0
これはどう考えても失敗フラグ・・・・
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 22:52:56.56 ID:wUJWfRvIO
12月なんかイベントの宝庫やないか!
クリスマスに冬休み大掃除に大晦日!
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/03/16(金) 22:57:17.00 ID:Lh4+88lyo
0点とかじゃなく呼び出しだな
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/16(金) 23:29:05.74 ID:BxDDtvzXo
古文の現代語約みたいに法則性がある問題は大丈夫だろうが、心情を書く類は苦手か……俺と同じだな
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/17(土) 00:18:13.96 ID:Ho2UFtxU0
十二月……フィアンマはどったの?
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 00:53:21.69 ID:lgJ8J0L7o
もちろんクリスマスコスしながらケーキ販売のアルバイトだろう
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 02:24:51.58 ID:AVcW1Gvc0

ありきたりだけど、スキーとかクリスマスパーティーとかかな。
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/17(土) 12:00:59.88 ID:EKN3o7sko
アクセラさん・・・
心情問題は、問題文に無いこと書いたらあかんでぇ・・・
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 13:46:12.38 ID:EagI7igIO
赤づくめで俺様口調の男がクリスマスプレゼントを届けに来るとかどうだろう
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 19:52:47.24 ID:5gBG+T2DO
Q8は天国と地獄な必殺技のあの方か…?
231 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:41:22.85 ID:HYaTu7Ovo

みなさんこんばんは
たくさんのアイデアありがとう!
これはあわきん大忙しだなww
では投下します

>>225
基本的には原作13巻以降の出来事は起こってません
だからフレンダとテッラみたいな真っ二つコンビも生きてるよ!
でも浜面がアイテムにいるという謎現象が起こっている……

>>230
うわっはー! 何のことやら……
232 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:42:39.11 ID:HYaTu7Ovo


6.期末考査

December first Wednesday 08:20 〜考査初日〜

-とある高校・一年七組教室-


上条「……あー、やっと地獄の補習期間から解放されるー」

土御門「お疲れカミやん。まあ、どうせ冬休みも補習に呼ばれるオチが見えてるがにゃー」

青ピ「さすが補習レギュラー! いいなぁ小萌先生と冬休みも会えるなんてー」

上条「うるせえテメェら、まだ冬休みの補習が決まったわけじゃねえ!!」

吹寄「うるさいのは貴様だ上条! まだテストが終わったどころか始まってすらいないのに余裕だな貴様っ!!」

上条「ふふふ、散々補習に行かされ基本をミッチリ教え込まれた上条さんに隙はないのですよ!」

青ピ「何ッ!? まさかカミやんがテスト前にこないなことを豪語するやなんて!」

土御門「今日は大雪が降るにゃー!」

上条「……テメェら」プルプル

233 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:45:08.20 ID:HYaTu7Ovo


姫神「じゃあ。BTB溶液にアルカリ性の液体を混ぜたら何色になる?」

上条「えっ? えっ?」

姫神「液体が気体へ状態変化した時体積はどうなる?」

上条「ちょ、あ、えーと、そ、それはあれだなー、ええと……」


一方通行「青色に変化と体積は膨張するだろ?」カツンカツン

姫神「正解。そして二人ともおはよう」

結標「おはよー! みんな集まって何をやってるの?」

青ピ「結標の姉さんおはよーさん、今はちょっと調子に乗ってるカミやんをフルぼっこにする流れなんやでー」

結標「何それ?」

上条「……昨日はちゃんとできてたんだよチクショウ」

土御門「まあカミやんは所詮カミやんってことだにゃー」

一方通行「何で昨日できてたことが、一晩寝ただけで出来なくなってンだよオマエ」

上条「……不幸だ」

234 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:47:09.41 ID:HYaTu7Ovo


吹寄「さすがにそれは不幸は関係ないぞ貴様。普段から地道に勉強していればこんなことにはならなかったはずだ!」

上条「上条さんにはそんな勉強に使う時間は残されてはいないのでせうよ」

青ピ「あーあ、これはもう冬休み補習確定やね」

上条「ま、まだわからねえぞ! 今から予習すればッ!」つ科学の教科書

結標「……科学? 最初の教科は数学じゃなかったけ?」

上条「あれ? そうでしたっけ?」

一方通行「もう諦めろよ三下ァ」

上条「い、嫌だ。冬休みくらいゆっくりしたい!」

青ピ「ええやん! クリスマスも小萌先生と一緒に過ごせるんやからそれで」

235 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:48:13.84 ID:HYaTu7Ovo


土御門「そういえばもうそんな季節かにゃー」

吹寄「早いわねー、つい最近まで大覇星祭とか頑張ってたと思ってたのだけど」

姫神「たしかに。あっという間に十二月」

青ピ「もちろん終業式終わったら打ち上げとかやるよなー」

土御門「それはいい案にゃー。ボウリングとかどうかにゃー?」

吹寄「いいわねボウリング。ふふふ、ついに通販で買った【ボウリングをするだけで脳が活性化するボウリングシューズ】を使う時が来たのね……」

上条「またそんな胡散臭いものを……」

吹寄「べ、別にいいじゃない! 気付いたら電話してしまっていたのよ」

結標「……ちなみにそのシューズ使った回数は?」

吹寄「…………0回」ボソ

上条「何で買ったんだよ!?」

236 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:49:14.70 ID:HYaTu7Ovo


吹寄「う、うるさいっ!! そんなことより貴様はテスト勉強してろっ!!」

上条「なら、何で俺の席の周りに集まって楽しく談笑してんだよ!? 嫌がらせか!?」

一方通行「つゥか、何で俺達テストの前にこンな会話してンだ?」

結標「ホントよね。勉強しないと」

土御門「大丈夫だと思うぜい。今回は範囲が狭いから遊んでても赤点回避は余裕なんだぜい!」

青ピ「そーそー。赤点を取る人なんて逆にいんの? って思うくらい難易度低いんやでー」

姫神「…………」

上条「……姫神さん、何で無言でこっちを見てくるんですか?」

姫神「何でもない。別に『今回も赤点取るんだろうな』とか思ってない」

上条「チクショウ見てやがれよテメェら!! 見事に赤点回避して楽しいウィンターライフを送ってやるよ!!」

土御門・青ピ「「まあ、無理だろうけどなー(にゃー)」」

上条「こ、この野郎……!」プルプル


ガララララ


小萌「はーい、ホームルームを始めますから席に着いちゃってくださいねー」


―――
――


237 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:51:45.35 ID:HYaTu7Ovo



――
―――


同日 08:45 〜一時間目前休み時間〜

-とある高校・一年七組教室-



   時     間   初 日 二日目 最終日

1.08:50〜09:35 数 学 社 会 古 文

2.09:45〜10:30 化 学 英 語 日本史

3.10:40〜11:25 現代文 世界史 物 理
 

結標「一時間目は数学っと」

一方通行「現代文は一々文章読まねェといけねェから面倒臭ェから、数学はラクだな」

結標「でも、補習の時はすぐに終わらせてたじゃない」

一方通行「見て答えるだけの数学とかの方がラクだ」

結標「へえ、そうなの」

一方通行「つゥか、今思ったンだがオマエ記憶喪失してンのに、よく問題とか解けるよな?」

結標「ああ、何というかこういう知識部分は残ってるらしいのよね」

238 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:52:41.91 ID:HYaTu7Ovo


一方通行「随分と都合のいい記憶喪失だなァオイ」

結標「でも結構怖いのよこれ。習った覚えのない問題なのに、すらすらと解けていくなんて……」

一方通行「まァ、たしかになァ」

結標「漫画とかでよくある『な、何で俺がこんなことできるんだ!?』っていうのをリアルに体現できるのよね」

一方通行「厨二病発症お疲れ様でェす」

結標「ちゅ、厨二病じゃないわよ!」

一方通行「『み、右手が勝手に動く!?』とか思ってンだろ?」

結標「思うかっ!!」

239 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:53:24.92 ID:HYaTu7Ovo


一方通行「ハァ、休み時間長ェ……」

結標「そうだ! 貴方も試しに記憶喪失になってみれば、この恐ろしさが分かるんじゃない?」

一方通行「馬鹿かオマエ? 記憶飛ンじまったら、この会話の内容も覚えてねェし、オマエの事も綺麗サッパリ飛ンじまうっつゥことだぞ」

結標「あ、そうか。それは困るわね」

一方通行「チッ、まあそれを再現すンなら睡眠学習装置なりなンなりを使えば手っ取り早ェしな」

結標「どういうこと?」

一方通行「眠ってる間に知らない知識が脳に植え付けられて、いざ起きてみると覚えのねェ事ができちまうっつゥことだ」

結標「ふーん、そんなものがあるんだ」

一方通行「実際あるかは知らねェよ。昔ロボットアニメでそんなことやってただけだ」

結標「科学の力ってすげー!」

240 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:53:54.06 ID:HYaTu7Ovo


上条「ぎゃァああああああああッ!! 消しゴム忘れたァああああああッ!!」

土御門「これはひどい」ケラケラ

青ピ「さすが安定の不幸体質」ケラケラ

上条「だ、誰か! 消しゴムを貸してくれッ!!」

土御門「そんな都合よく予備なんてないにゃー」

青ピ「同じく!」

上条「チクショウッ!!」

241 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:54:23.02 ID:HYaTu7Ovo


青ピ「ってか、シャーペンの後ろに付いてるヤツ使えばいいやん」

上条「あれ使ったら速攻で折れた!」

青ピ「マジでか!?」ケラケラ

土御門「普通一回使っただけじゃ折れたりしないはずなんだけどにゃー」

上条「ふ、普通そうだよな?」

青ピ「消しゴムは犠牲になったのだ……カミやんの不幸体質。その犠牲にな……」

土御門「幻想殺し働きすぎだにゃー」

上条「不幸だ……」

242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 22:54:40.20 ID:XEvH3ny90
一方さんが人識に見える。たぶん戯言だけど。
243 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:55:08.78 ID:HYaTu7Ovo


青ピ「まあ、書くものがあるだけマシやな」

上条「た、たしかに……って本気で誰も消しゴムの予備を持ってないでせうか!?」

姫神「残念ながら」

吹寄「……! これならあったわよ」スッ

上条「…………なんだこれ?」

吹寄「見ての通り練り消しよ」

上条「いや、それは分かるんだけど……何でこんなもん持ってんだ?」

吹寄「い、いや、別にいいじゃない! 練り消し持ってるぐらい!」

上条「……はぁ、どうせ『ねりねりするだけで右脳が活性化されるスーパー練り消し』とかみたいな胡散臭い通販の商品なんだろ?」

吹寄「!? な、なぜ貴様がその名前をっ!?」

上条「適当に言ったら的中しちゃった!?」

姫神「……やわらかい」フニョフニョ

244 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:56:55.95 ID:HYaTu7Ovo


上条「てか、練り消しで文字って消えんのか?」

土御門「無理やり押しつければ消えるんじゃないかにゃー?」

青ピ「しかし練り消しなんて小学生以来やなー、懐かしい」

上条「ってこんなことしてる場合じゃねえ! 早くもテスト開始一分前ッ! 誰か消しゴムを――」


ゴンッ


上条「――って痛ッ!?」

上条「……何だー? いきなり後ろから変なものが――ってこれは消しゴム!!」

上条「一体誰がッ!? とりあえずアリガトウございま―ーす!!」

245 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:57:47.61 ID:HYaTu7Ovo



一方通行「……くっだらねェ」

結標「いいの? 貴方消しゴム二つも持ってないでしょ?」

一方通行「構わねェよ。ベクトル操作すりゃァ、表面に付着してる炭素だけ弾き飛ばして字ぐれェ消せンだろ」

結標「安定のベクトル操作ねえ……」

一方通行「それに俺は字を間違えねェ」

結標(最後に『(キリ』とか付けたらおもしろいくらい似合いそうよね)


キーンコーンカーンコーン


〜テスト省略〜


―――
――


246 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:58:44.52 ID:HYaTu7Ovo



――
―――


December first Friday 11:25 〜考査最終日〜

-とある高校・一年七組教室-


キーンコーンカーンコーン


小萌「はーい、じゃあ後ろから解答用紙を集めてくださーい。ちゃんと名前があるか確認もしてくださいねー」 


<終わったァあああああああああああ!! <帰りにゲーセンでも寄ろうぜ!! <あ・か・て・ん確定ね…… <涙拭けよ 


青ピ「よっしゃー!! やっとテストから解放されるでー!!」

土御門「あとは冬休みまで待つだけだにゃー!」

姫神「疲れた……」

上条「や、やばい。さっきのテスト全然わからなかった……」

土御門「お、カミやん、これは冬補習決定だにゃー!!」

上条「い、いや、選択肢が全部合ってればまだ可能性は……」

姫神「その右手のおかげで。その可能性はなくなる」

上条「不幸だァあああああああああああああッ!!」

247 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 22:59:40.16 ID:HYaTu7Ovo


結標「んー!! 疲れたー!」

一方通行「くっだらねェ」

結標「あら、随分と余裕そうね」

一方通行「当たり前だろ。この程度の問題余裕なンだよ」

結標「そうねー、さっきの物理なんかおもしろいくらい簡単だったしね」

一方通行「つゥか、月詠からもらったプリントとほぼ同じのテスト内容ってどォなンだよ?」

結標「すごいよねー小萌先生。あのプリントのおかげで今回のテスト高得点が期待できそうだわ」

一方通行「おかげで無駄な労力を使わされたがな……」

結標「でもいいんじゃない? それで」

248 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:00:24.94 ID:HYaTu7Ovo


一方通行「あのなァ、あの程度の問題なら何もしなくても俺なら一〇〇点満点余裕なンだよ。だから今までやったモンは全部無駄だったわけだ」

結標「ほー、そこまで言うなら全部一〇〇点なんでしょうね?」

一方通行「当たり前ェだろ」

結標「ふふふ、なら楽しみにしてるわ」


ガララララ


小萌「はーいホームルームの時間ですよー、一部テストの返却がありますのでとっとと座ってくださーい!」



ガタガタンガタンガタガタ



小萌「ええと、今から返すテストは数学と科学と現代文ですよー」

小萌「では、順番に取りに来てくださーい!」


―――
――


249 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:01:43.86 ID:HYaTu7Ovo



――
―――


〜数学のテストの場合〜


吹寄「……ふん。まあまあってところね」82点
                   
姫神「吹寄さんすごい」73点

吹寄「いやいや姫神さんも凡ミス無くせばもっといったんじゃない?」

姫神「そうだね。次から気を付ける」


上条「……よっしゃァあああッ! 赤点回避キタァあああああああああああッ!!」31点

青ピ「!? なんやて!?」57点

土御門「そ、そんなバカな……ってギリギリじゃないかにゃー」62点

上条「上条さんにも運が向いてきましたよー、この調子で全教科赤点回避しますよー!」

土御門「ま、世の中そんなに甘くないんだぜい!」

上条「……不吉な事言うなよ」


一方通行「…………」

結標「どうだったのよ一方通行」94点

一方通行「あァ? 決まってンだろ一〇〇点だ」100点

結標「うわぁ、面白くないわー」

一方通行「ミンチにするぞオマエ」

250 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:03:13.98 ID:HYaTu7Ovo


〜科学のテストの場合〜


吹寄「わァああっ!! 渾身のミスをしてしまったァああっ!!」69点

姫神「ドンマイ。吹寄さん」86点

吹寄「……しかしすごい点ね」

姫神「科学はそれなりに得意」


青ピ「おお、今回は運よく選択肢全問正解やったでー」70点

土御門「まあこんなもんかにゃー」78点

青ピ「さてさて、カミやんはどうやろーなー」


上条「」24点


青ピ「世の中そんなもんやで」ポン

土御門「補習行きのキップ取得おめでとう」ポン

上条「不幸だァあああああああッ!!」


一方通行「…………」

結標「さて、そろそろ空気を読むべきよ一方通行」90点

一方通行「空気を読んだ結果がコレな訳だが……」100点

結標「これはひどい」

一方通行「オマエは一体俺に何を期待してンだ?」ニヤニヤ

結標「何コイツすっごいムカつく!」

251 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:04:11.46 ID:HYaTu7Ovo


〜現代文のテストの場合〜


吹寄「……やった! 初めての一〇〇点だ!!」100点

姫神「えっ!? すごい。おめでとう!」92点

青ピ「何か今回の現代文の点数みんな高いなー」79点

土御門「まあ、今回は簡単だったしなー」85点

上条「……先生! この点数を科学の方に回せませんか!?」61点

小萌「ダメですよー!」ニコ

上条「……チクショウ」

土御門「大人しく行ってくるにゃー」

上条「不幸だ……」

252 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:04:55.83 ID:HYaTu7Ovo


結標「おお! 何か知らないけど一〇〇点取っちゃった」100点

一方通行「…………」

結標「はぁ……どうせ貴方はまたドヤ顔で一〇〇点とか言い出すんでしょわかってますよ」

一方通行「…………」

結標「さあ、早く出しなさいよ。全ての回答欄に丸が付いてる完全無敵の解答用紙をっ!」

一方通行「…………」

結標「……あれ? どうしたの?」

一方通行「…………」

結標「おーい! アークーセーラーレーター? 聞こえてるー?」

一方通行「…………」ピラ

結標「? テストの用紙落ちたわよ」スッ

253 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:06:21.33 ID:HYaTu7Ovo


一方通行「!? 馬鹿ッ! 見ンじゃねェ!!」バッ

結標「そう言われると見たくなっちゃうのって人の性よねー」ブン


シュン


一方通行「オマエッ!? 能力をッ!?」

結標「さーて、何点なんでしょうかねー?」スッ

一方通行「やめろォおおおおおおおおおッ!!」















『10点』


254 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:07:03.87 ID:HYaTu7Ovo


結標「…………」

一方通行「OH……」

結標「…………」

一方通行「オイ、何か言えよ」

結標「…………」

一方通行「笑えよチクショウッ!!」

結標「…………」

一方通行「馬鹿にでもされねェとコッチが悲しくなンじゃねェかよォおおおッ!」

結標「……ごめんなさい」

一方通行「謝ンじゃねェええええええええええええええええええええええええッ!!」




一方通行は三日間部屋に引きこもった。



255 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/17(土) 23:11:20.66 ID:HYaTu7Ovo

>>242
誰でせうか?

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

途中科学と化学がごっちゃになってたのにはたして何人気がついたのか……
とりあえずテスト中は面倒なのでカットしました
てか、自分そこまで頭良くないから問題が作れんorz
ちなみにみんなの点数はあくまでイメージです

さて、そろそろこれをやらねばならぬか……


次回『二人の超能力者【レベル5】』


ではではノシ
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 23:18:30.23 ID:4re+p6vDO
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/17(土) 23:22:13.17 ID:GLZeLYUy0
乙。
アクセラさん理系人間過ぎワロス。
実際国語は難しいよね。コツがいるし。
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 23:22:42.24 ID:5fd21KV8o
おつぬよそよ
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 23:29:29.23 ID:TI9kSL/Ho


現国って漢字とか指示語とか「〜という慣用句を用いて文を作れ」とかがメインで
一方さんがダメダメそうな文中の人物の気持ちを答えろ系の筆記問題の割合は
せいぜい20点分あったら多いくらいだと思うんだが
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 01:34:34.02 ID:lm3GAg5IO
実際は漢字の問題が20点ぐらいはあるから、それ程悲惨な事にはならないハズ
って空気を読まずに言ってみる
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/03/18(日) 06:16:26.12 ID:DpcNvlP7o
>>260
漢字の問題が10点分あったから10点なんだろ
てか高校の定期試験で漢字20点も出さんだろ小学校かよ
って空気読まずに言ってみる
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/18(日) 08:55:48.72 ID:ePxZkscl0
おつ
んぁぃぅぇぉをカタカナで書いたんだろ
263 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:17:05.95 ID:uR40s881o

みなさんこんばんは
いやー、みなさん一方さんの得点に疑問を持ってるようですね
基本的には>>261-262で間違ってはないですよ
まあこのSSの一方さんは基本的にアホなのでさーせん

では投下します
264 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:18:32.31 ID:uR40s881o


7.二人の超能力者


December Second Wednesday 16:00

−黄泉川家・リビングー


ガララララ


結標「ただいま帰りましたー!」

打ち止め「あっ、おかえりー! ってミサカはミサカは二人を出迎えてみる」トテチテ

一方通行「…………」ノソノソ

打ち止め「あ、ちょっと待って! ってミサカはミサカは黙って部屋に行こうとするあなたを呼び止めてみたり」

一方通行「あァ? ンだよ?」

打ち止め「あなたにちょっとお願いしたいことがあるの、ってミサカはミサカは貴方を呼びとめた理由を簡潔に述べてみる」

一方通行「……断る」カツンカツン

打ち止め「ええぇえっ!? まさかの速攻拒否!? ってミサカはミサカは予想外の展開に驚いてみたり」ガーン

一方通行「予想外でも何でもねェだろ。俺の性格考えりゃ普通わかンだろ」

結標「まあ、そうよね」

打ち止め「ど、どうか話だけでも、ってミサカはミサカはあなたを引き留めてみたり」グイ

一方通行「ハァ……わかった言ってみろ」

打ち止め「ホント!? ありがとう! ってミサカはミサカはあなたの優しさに感謝してみたり」

一方通行「チッ、うぜェ、とっとと用件を言え」

265 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:19:39.54 ID:uR40s881o


打ち止め「うん! ええとねぇ、ここに連れて行って欲しいの! ってミサカはミサカはポケットからチラシを取り出してあなたに見せてみる」

一方通行「……ンだァこりゃァ? 『クレープハウスrablun』……クレープでも食いてェのか?」

結標「ぷぷっ、貴方の口から……『らぶるん』なんて……ぷぷぷ」

一方通行「あァ? 書いてあったことそのまま読ンだのに、何で俺が笑われなきゃいけねェンだ? あァン!?」

結標「いやー、面白かったんでつい……」ププ

一方通行「そンなに死にてェなら早く言ってくれよ、今すぐミンチにしてやっからよォ」ピキピキ

打ち止め「や、やめてよ! それにミサカが欲しいのはクレープじゃないよ、ってミサカはミサカはあなたの間違いを指摘してみたり」

一方通行「はァ? クレープ屋のチラシ見せつけてきたのはオマエだろォが」

打ち止め「それはそうだけど……ってミサカが欲しいのはこっちだよ! ってミサカはミサカは指摘してみる」スッ

一方通行「あァ? 『五〇ポイント貯めた方には【天使のゲコ太ストラップ】をもれなくプレゼント!!』だァ?」

打ち止め「うん! それが欲しいの! ってミサカはミサカはお願いしてみる」

結標「ご……五〇ポイント!?」

一方通行「……オマエ、これ本当に意味が分かって言ってンのか?」

打ち止め「? 何が?」

一方通行「……やっぱりな」

266 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:20:43.45 ID:uR40s881o


打ち止め「どういうこと? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

結標「あのねえ打ち止めちゃん。これはそう簡単に手に入る物じゃないのよ?」

打ち止め「えっ、でもプレゼントって書いて……」

一方通行「よく見ろ。五〇ポイント貯めた方って書いてンじゃねェか」

打ち止め「あ、ホントだ」

一方通行「つまりコイツは毎日健気にこのクレープを買い続けたヤツだけが手に入るシロモノなンだよ」

打ち止め「そ、そんなー、じゃあ手に入らないってことなのー、ってミサカはミサカは肩を落としてションボリしてみたり……」

一方通行「…………」

打ち止め「…………うう」

一方通行「…………」ピクピク

打ち止め「…………はぁ」

一方通行「あァうっとォしィッ!! わかった連れて行けば良ィンだろクソがァ!!」

打ち止め「わーい! やったー! ってミサカはミサカは跳ねながら喜んでみたり」バタバタ

結標「ホント、貴方って打ち止めちゃんには優しいっていうか甘いというか……」

一方通行「……くっだらねェ」

結標「ハイハイ」

267 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:21:46.43 ID:uR40s881o


一方通行「……つゥかオマエも付いて来い。理由は聞くな」

結標「へっ!? 何で私が……?」

一方通行「聞くなっつったろ。黙って付いて来い」

結標「……! ふふふ、そういうことね」

一方通行「あァ?」

打ち止め「?」

結標「貴方、甘いもの食べられないから、私に食べさせようって魂胆ね」

一方通行「!? だからどォしたっつゥンだよ?」

結標「そもそもクレープ五〇個を二人で消費するのは辛い……というか不可能だしね。それに加えて貴方は甘いものが食べられない」

打ち止め「ミサカそれぐらい食べられるよー! ってミサカはミサカは主張してみる」

一方通行「オマエが食ってもイイのは一日一個まででェす」

打ち止め「ぶーぶー!」

268 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:23:26.39 ID:uR40s881o


結標「それに、残念ながら私は今日貴方について行くことは出来ないわ」

一方通行「……どォいうことだ?」

結標「私はこれから吹寄さんたちとショッピングに出掛けることになってるから」




一方通行「…………は?」




結標「つまり貴方の胃袋役にはなれないってこと。ごめんね? まあ、どっちにしろそんな役御免だけど……」

一方通行「…………」

結標「というわけで、頑張ってねー」テクテク

一方通行「(´・ω・`)」

打ち止め「いってらっしゃーい! ってミサカはミサカは手を振ってみる」ノシ


一方通行「(´・ω・)」


一方通行「(´・ω・`)」


───
──


269 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:25:33.27 ID:uR40s881o



──
───


同日 16:30

ー第七学区・ファミリーサイド前ー


一方通行「……さァて、思わぬ裏切りにあって絶体絶命なわけだが……」

打ち止め「だからミサカが五○個食べ――」

一方通行「常識的に考えて無理だろ」

打ち止め「ぶーぶー!!」

一方通行「まあ、五〇個買いさえすればストラップは手に入ンだよな」

打ち止め「そうだね、ってミサカはミサカは肯定してみる」

一方通行「でも、さすがに食い切れなかったヤツを全部捨てンのは気が引けるしなァ」

打ち止め「ダメだよ捨てちゃったりしちゃあ! ってミサカはミサカは注意をしてみたり」

一方通行「捨てねェよ! だから困ってンだろォが」

打ち止め「ほ、そうだよね。いくらあなたでもそんな残虐非道なことしないよ、ね?」ジー

一方通行(こ、これは捨てる事が絶対ェできなくなった……)タラ

一方通行「……とりあえず買いに行くかァ」

打ち止め「うんそうだね! ってミサカはミサカはあなたに付いて行ってみる」

270 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:26:23.68 ID:uR40s881o



一方通行(……クソがァ、起きろよ幻想【ラッキー】……。手柄ならくれてやる)


一方通行(俺を踏みにじって馬鹿笑いしても構わねェ)


一方通行(誰か誰でも良いからあのこれから買うつもりの化物共【クレープ】を……)




「──そこで何してるの?」




一方通行「……あァ? オマエは……」


───
──


271 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:27:17.84 ID:uR40s881o



──
───


同日 16:45

ー第七学区・ふれあい広場ー


一方通行「…………」

一方通行(ぎゃはッ、俺はツイてる、ツイてるぞ!)

一方通行(どォやら勝利の女神様は俺に付いてるよォだなァ)

禁書「ねえねえ、くれーぷをたくさんご馳走してくれるってホントかな!?」

一方通行「あァ、四九個くれェは食わせてやるよ」

禁書「やった! 久しぶりにたくさんおいしいものが食べられるんだよ!」

打ち止め「ぶーぶー、ホントはミサカが食べようと思ってたのに……」

一方通行「オマエには無理だろ」

禁書「しかし、こんな豪華な食べ物いつぶりだろうね」

一方通行「……昨日の晩飯何だったンだ?」

禁書「昨日? ええっとね、昨日はごはんにモヤシ炒めモヤシ汁モヤシ餃子だったんだよ!」

打ち止め「すっごい、モヤシフルコースだ!」

272 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:28:04.22 ID:uR40s881o


一方通行「……ちなみに三下は?」

禁書「とうまはごはんに水かけて食べてたよ。あれおいしいのかな?」

一方通行(三下……苦労ォしてンな)ハァ

禁書「?」


一方通行「とりあえず、俺が適当に買ってくるからオマエらそこら辺のベンチにでも座って待ってろ」

禁書「了解なんだよ!」テクテク

打ち止め「あ、待ってー! ってミサカはミサカはインデックスのあとを追ってみたり」トテチテ


一方通行「さァて、列に並ぶとすっか……」カツンカツン

一方通行「……うわ、人多ッ」


―――
――


273 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:28:59.23 ID:uR40s881o



――
―――


ワイワイガヤガヤ


一方通行「……しっかし、すっげェ行列だなァこりゃあ」

一方通行「どンだけあのストラップが欲しいンだよコイツら」

一方通行「……いや、単にここのクレープ屋が人気なだけなのか?」

一方通行「つゥことは一気に五〇ポイント集めるのはもしかしたら無理かもしンねェな」ハァ

一方通行「頼むから五〇個は作れるくれェは材料残しといてくれよ……」

274 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:30:39.15 ID:uR40s881o



テッテッテッテッテッ、タッ



一方通行(あァ? 誰かが俺の後ろに並ンだな)

???「はあ……はあ……すっごい並んでる……ぜぇ……ぜぇ……」

一方通行(息切らし過ぎだろコイツ。どンだけクレープのために全力疾走してンだよ)

???「はあ……はあ……よし、今日でいよいよエンジェルゲコ太が手に入るわ」フフフ

一方通行(コイツもあのカエルのストラップ狙いのヤツか)

???「毎日ここに通ってきたけど、やっとその苦労が実るのねー」シミジミ

一方通行(もしかしたらコイツ、もし俺が一気に五〇個頼ンで品切れになったら無様に泣き叫ぶンじゃねェか?)

???「いやー、楽しみだわーどんなのかなー? エンジェルゲコ太」

一方通行(あくまで仮定の話だが、コイツがかわいそうになってきたな)

275 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:31:32.20 ID:uR40s881o


店員「次のお客様どうぞー!」

一方通行「俺の番か……」

店員「いらっしゃいませー、どれになさいますか?」

一方通行「メニューは?」

店員「こちらになります」

一方通行(おっ、ちょうど五〇種類あンじゃねェか。なンて気の利く店だ)

一方通行「じゃあ、全種類一個ずつで」

???「はあッ!!?」

店員「……はい?」

一方通行「(後ろのヤツ絶対ェキレてンな)だから、全種類頼む」

店員「か、かしこまりました。少々お待ちください……」

一方通行「あァ、あと持ち帰りで」

店員「あ、はい!」エイサホイサ

一方通行(……さァて、ここから長期戦になるわけだが)

276 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:32:32.85 ID:uR40s881o



〜一〇分後〜



店員「あのー、次のお客様ー」

???「!? はいっ!?」

店員「誠に申し訳ありませんが、本日はこの方で材料を切らしてしまいます」

???「…………はい?」

一方通行(オイオイマジかよ。マジで品切れになったぞオイ)

店員「今日のクレープは終了となります。またのご利用をお願いいたします」



???「はァあああああああああああああああああああああああああああああッ!!?」



一方通行「!?(うるせェ!! すンげェキレてるなァこりゃあ)」キーン

店員「お待たせいたしましたー、クレープ全種類です」ガバ

一方通行「重ッ!?」ゴッ

277 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:33:23.27 ID:uR40s881o


店員「あと今回でお客様は五〇ポイントとなりますので、特典の『天使ゲコ太』のストラップです」

一方通行「おォ……」スッ

???「…………こ、この野郎……」プルプル

一方通行(やっべ、絡まれる前にとっとと逃げ――)


???「ちょっとアンタッ!!」


一方通行「あァ?(遅かったか……)」

???「いきなり五〇個買うなんてアンタ非常識――って、えっ!?」

一方通行「…………あー、オマエか」



美琴「あ、一方通行ッ!!」ビリッ



一方通行「はァ……(オリジナルかよ面倒臭ェ……)」


278 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:34:21.78 ID:uR40s881o


美琴「な、何でアンタがこんなところにッ!?」ビリビリ

一方通行「あァ? 別に構わねェだろォが俺がどこにいよォが」

美琴「良くないわよ! アンタみたいなのがこんなところにいたら!」

一方通行「何ですかァ? 軽く俺の人権侵害されてンじゃねェか」

美琴「う、うるさいッ!! アンタが実験でした事をこっちは忘れてないんだから!」

一方通行「あァ、まあそォだろォな。忘れる方がおかしい」

美琴「ぐっ、ムカつく……よくも私のエンジェルゲコ太を……」

一方通行「オマエは実験の事でキレてンのかこのストラップの事でキレてンのかどっちだよ?」

美琴「どっちもよッ!!」

279 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:35:00.33 ID:uR40s881o


一方通行「……あー、さいですか」

美琴「な、何なのよその態度!!」

一方通行「別に」

美琴「この野郎ッ!!」バリバリ

一方通行「つゥか、もう行っていいか? 俺は忙しいンだよ」

美琴「忙しいって……まさかまたあんな最悪な実験を――ッ!?」

一方通行「あァ? 何言ってンだオマ――」


美琴「やらせない……」ボソ


一方通行「はァ?」

280 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:35:41.11 ID:uR40s881o


美琴「あんな実験もうやらせない!! もうあの子たちみたいな犠牲はもう生み出させはしないッ!!」ビリビリ


一方通行「……何か勘違いしてねェかオマエ?」


美琴「うるさい!! 私じゃアンタには敵わないかもしれないけど、実験の阻止ぐらいならッ!」バリバリ


一方通行「だから勘違――」


美琴「この人殺しッ!!」

ピクッ

一方通行「…………オイ」ギロ


美琴「!?」ゾク

281 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:36:42.22 ID:uR40s881o


一方通行「コッチはアイツらのオリジナルだからって出来る限りフレンドリーに接してやってンのによォ……」


一方通行「実験実験実験実験……オマエはどンだけあの忌々しい過去を掘り返しゃァ気がすむンだァ?」


美琴「な、何を――」


一方通行「たしかに俺は一万人以上のクローンどもを殺した。だけどこれ以上は殺す気はねェ……」


一方通行「アイツらには借りを返すつもりなンだよ。つゥのにオマエは……」


美琴「あ、アンタさっきから――」


一方通行「大体よォ、オマエもあの実験に関しては加害者だろォが!? 被害者面してンじゃねェぞ!」


美琴「ッ!?」

282 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:37:15.75 ID:uR40s881o


一方通行「オマエがクズどもにDNAマップを提供なンざしなけりゃこンな忌々しい実験は起きなかったンだよ!」


美琴「そ、そんなの言われなくてもわかってるわよ! 私だって罪を償うつもりで――」


一方通行「そりゃそォだろな。なのにオマエは……」


美琴「…………」


一方通行「……はァ、もォいいや」


美琴「!?」


一方通行「オマエ……死ねよ――」カチ


美琴「ぐっ――!!」ビリ

283 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:38:25.48 ID:uR40s881o


一方通行「今すぐ肉塊に――nあほじぇw;jふぁの;gtdじょw」バタン

美琴「……えっ?」


打ち止め「――わー! ストップストップー!! ってミサカはミサカは二人の間に割って入ってみたり」


美琴「あ、アンタはあの時の小さい妹達!?」

一方通行「ほし;djkvんdbげれwjgdfvdf」ビクビク

打ち止め「二人とも喧嘩は駄目だよー、ってミサカはミサカは説教する親の気持ちになってみたり」

美琴「どうなってんのよ……これ?」

打ち止め「これ? これはミサカが一時的にミサカネットワークの接続をカットしてるんだよ、ってミサカはミサカは困惑するお姉様に伝えてみる」

美琴「……やっぱりアンタも妹達なの?」

打ち止め「うん! ミサカは検体番号は20001号で、打ち止めって言うんだよ! ってミサカはミサカはきちんと自己紹介してみたり」

美琴「ラスト……オーダー……?」

打ち止め「そうだよ!」

美琴「……で、コイツは何でこんな風になってんのよ?」

一方通行「いwdsklkjhふぇfdsdf」

284 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:39:30.72 ID:uR40s881o


打ち止め「うーん話すと長くなりそう……そうだ向こうにあるベンチにでも座って話そうよ、ってミサカはミサカはあの人の持ってた袋を拾いながら提案してみる」ザッ

美琴「それって一方通行が買ってたクレープ……」

打ち止め「ねえお姉様。ちょっとお願いがあるんだけどいい?」

美琴「な、何?」

打ち止め「この人担いでベンチに連れて来てもらえない? ってミサカはミサカは無理を承知で頼み込んでみる」

美琴「え、こ、コイツを……?」チラ

一方通行「ういhdsjdふぇdせあwrdsd」

打ち止め「ミサカじゃ重くて持てそうにないかも。お願い!」

美琴「でも……」

285 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:40:08.65 ID:uR40s881o


打ち止め「お願い! ってミサカはミサカは再度頼み込んでみたり」

美琴「……はあ、はいはいわかったわかった。コイツを背負えばいいのね?」

打ち止め「うんありがとう! ってミサカはミサカは笑顔でお礼を言ってみたり」ニコ

美琴(か、かわいい……)ズザ

打ち止め「?」

美琴「よいしょ、っと……って軽っ!? コイツちゃんと食ってんの?」

打ち止め「あははー、じゃあ行こ! ってミサカはミサカは前を走ってベンチの方へ案内してみる」トテチテ

一方通行「rhびfsdjzかjdvふぇ」バコバコ

美琴「ちょ、ちょっと殴んないでよ! もう!」


―――
――


286 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:41:17.11 ID:uR40s881o



――
―――


禁書「……何で短髪までここにいるの?」

美琴「それはこっちのセリフよチビシスター」

打ち止め「?」

一方通行「yrすfjふえrjsdきわ」バシバシ

美琴「あー、もう叩くな叩くな! わかったから! すぐベンチに置くから!」スッ

禁書「どうしたのあくせられーた? 短髪なんかにおぶられて」

打ち止め「ちょっといろいろ事情があったんだよー、ってミサカはミサカは情報を曖昧にして誤魔化してみたり」アハハー

禁書「?」

打ち止め「それよりはい! クレープだよ」スッ

禁書「おおおっ! おいしそうなくれーぷがたくさんあるー!!」スッスッ

禁書「いっただっきまーす」ガツガツ

美琴「……同時に二個も食べておいしいの?」

禁書「おいしいんだよ!」

美琴「ふ、ふーん」

打ち止め「お姉様もはい! お一つどうぞ、ってミサカはミサカは適当にクレープ一つをお姉様にさし出してみたり」ス

美琴「あ、ありがとう」

287 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:42:05.97 ID:uR40s881o


打ち止め「…………」モグモグ

美琴「…………」

禁書「…………」ガツガツムシャムシャ

一方通行「ひゃ;おあwhわyさおうぃydhしゃ」

美琴「……ところでさ」

打ち止め「ふぁい!? にゃにおにぇさま?」モグモグ

美琴「何でコイツがこんなになってんのかの説明をそろそろしてもらえる」

打ち止め「!!」ゴクン

打ち止め「うん! わかった! ってミサカはミサカは持ってるクレープを置いて説明する態勢に入ってみる」


―――
――


288 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:44:26.58 ID:uR40s881o

――
―――


美琴「……そ、そんな……じゃあコイツはアンタを守って脳にダメージを……」

打ち止め「うん! だからそれを補助するためにミサカ達が代理演算してるんだよ、ってミサカはミサカは説明の一番重要な部分を言ってみる」

一方通行「うおうぇいlkjfんswっうぇあfd」

美琴(コイツは妹達を一万人強殺した極悪人。クローンだからって言って実験動物としか思っていなかった極悪人)

美琴(そんなヤツが、何で自分のチカラを犠牲にしてまでこの子を……?)

打ち止め「結論を言うとミサカとこの人は仲良しってことなんだよ! ってミサカはミサカは胸を張って言ってみたり」

一方通行「なsdgfかあk;lなやおくjねせえ;せ」

美琴「…………」

打ち止め「……わかってもらえたお姉様?」

美琴「……ちょっと待って。いろいろ聞かされ過ぎてまだ頭の中が整理できてない」


289 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:45:03.57 ID:uR40s881o


一方通行「をgdsじあdsふぇいwsdらせいrn!!」ガンガン

打ち止め「うわっ! そういえばネットワークの接続切ってたままだった!」

一方通行「せwしじぇぜj;いにsねうぇんsみえうぇんせい!!」ドカドカ

打ち止め「うわぁ……すっごい怒ってる……」

美琴「…………」

打ち止め「お姉様。これからこの人元に戻すから、絶対に喧嘩なんかしちゃダメだよ! 絶対だよ!! ってミサカはミサカは念入りに確認を取ってみる」

美琴「……う、うん」

打ち止め「……ではいざ!」ビビビ

290 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:46:06.22 ID:uR40s881o


一方通行「あfd;おsfljわお;fvクソガキィ!! 放置する時間長ェンだよォ!!」バッ

打ち止め「ひー! ごめんなさーい!! ってミサカはミサカは逃走しながら謝ってみたりー!」トテチテ

禁書「あっ、あくせられーた元に戻ったんだ!」モグモグ

一方通行「あァ? ああ、そォいやオマエの存在忘れてたわ」

禁書「ひどっ!」モグモグ

一方通行「この位置からじゃ視界に入らなかったからな」

美琴「……ね、ねえ、一方通行」

291 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:46:46.99 ID:uR40s881o


一方通行「……まだこンなところにいやがったのか超電磁砲」

美琴「私……アンタにひどいことを……」

一方通行「俺の気の変わらねェウチにとっとと失せろ」

美琴「知らなかった……アンタがそんな杖を使わなきゃいけないような体になってたなんて……」

一方通行「ッ!? クソガキ! コイツに何吹き込みやがった!?」

打ち止め「いい加減二人仲直りするべきなんだよ! ってミサカはミサカは妹達の総意を伝えてみたり」

一方通行「チッ、ふざけやがって……」

打ち止め「ふざけてないよ! ミサカはいつでも真剣だよ!」

一方通行「…………」

292 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:47:26.23 ID:uR40s881o


美琴「一方通行」


一方通行「あァ?」


美琴「アンタの気持ちを考えずに無茶苦茶言ったのは謝るわ」


一方通行「…………チッ」


美琴「でも、私はあの実験の事を許した訳じゃない!」


一方通行「……当たり前だ」

293 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:47:59.96 ID:uR40s881o


美琴「……じゃあ……そろそろ私行くわ」


一方通行「……さっさと消えろ」


美琴「……一方通行」


一方通行「あァ?」






美琴「私の妹を救ってくれてありがとう」






一方通行「……くっだらねェ」


―――
――


294 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:48:51.25 ID:uR40s881o



――
―――


禁書「ごちそうさまなんだよ!」

打ち止め「す、すごい。あれだけあったクレープが全滅……ってミサカはミサカは目の前で起きた現象に驚愕してみたり」

禁書「でも甘いものはそろそろ飽きたかも」

一方通行「そりゃあそォだろ。同じよォな甘ェモン五〇個近く食い続けてたら誰でも飽きるわ」

打ち止め「そもそも普通はそんなに食べないよ、ってミサカはミサカは指摘してみる」

禁書「お腹いっぱいじゃないけどありがとね。じゃあ私家に帰って晩ごはん食べないと。じゃあね!」ノシ

打ち止め「こ、これから晩ごはんを……?」

一方通行「……死ぬなよ……上条ォ」

295 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:50:13.56 ID:uR40s881o


打ち止め「じゃあミサカ達も帰ろ! ってミサカはミサカはあなたの手を引っ張りながら言ってみる」

一方通行「引っ張ンじゃねェよ」

打ち止め「いやー、あなたとお姉様が仲直りして良かったー、ってミサカはミサカはルンルン気分でスキップしてみたり」

一方通行「はァ!? 別に仲直りとかしてねェだろォが! ちゃンと会話聞いてたのかクソガキィ!?」

打ち止め「ハイハイそうですねー、仲直りじゃないですねー、ってミサカはミサカはそんなツンデレなあなたに飽きれてみたり」ハァ

一方通行「オイ。そンな言葉どこで覚えてきやがった?」

打ち止め「えーとねー、アワキお姉ちゃんが言ってたよー、ってミサカはミサカは質問に答えてみる」

一方通行「結標ェえええッ!!」

打ち止め「アクセラちゃんツンデレ可愛い!!」

一方通行「おいクソガキ。このストラップを粉々にされたくねかったら、今すぐその調子に乗るのヤメロ」ミシミシ

打ち止め「わー!! やめてー!! ミサカが悪かったです! ごめんなさい!! もう調子に乗りません!! だからミシミシするのやめてェえええ!!」ワタワタ


―――
――


296 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:51:09.11 ID:uR40s881o


同日 18:00

-常盤台中学学生寮・二〇八号室-


黒子「――ただ今戻りましたの」

美琴「ああ、おかえり黒子」

黒子「……あらお姉様。今日はエンジェルゲコ太が手に入る日とか言ってませんでしたか?」

美琴「えっ、何でアンタがそんなこと聞いてくるのよ」

黒子「今お姉様はエンジェルゲコ太を手に持っていませんの」

美琴「だ、だからそれがどうしたのよ?」

黒子「いえ、いつもお姉様は新しいファンシーグッズを手に入れたら、一日中それにうつつを抜かしておられるので……」

美琴「うっ……」

297 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:51:50.70 ID:uR40s881o


黒子「まさか……手に入りませんでしたの?」

美琴「しょ、しょうがないじゃない! いきなり目の前でクレープ五〇個頼む馬鹿が現れたんだから」

黒子「随分と大食いな方ですね」

美琴「まったく……あの馬鹿のせいで……」ブツブツ

黒子「……はっ!? まさかまたあの腐れ類人猿ッ!?」クワッ

美琴「えっ!? ああ、違う違う。アイツじゃなくて違う馬鹿」

黒子「何ですってっ!? まさかまた黒子のライバルが増え――」

298 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:52:33.47 ID:uR40s881o


美琴「だから違うってば! アイツはそんなんじゃない! むしろ大嫌いッ! うん大嫌い……」

黒子「そう……ですか……」

美琴「そうよ」

黒子「…………はぁ」

美琴「……何よ? そのため息は」

黒子「別に何でもないですの」


黒子(そんなこと言っていながらお姉様の顔が嬉しそうに見えるのは、黒子の気のせいであって欲しいですの……)

299 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/18(日) 22:55:25.83 ID:uR40s881o

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます

これを書いて思った

「俺はシリアス絶対向いてない!」

まあ、一日で書いたものだからこんなもんかなーとは思いますが……
とりあえず、やっとこれで一方さんと美琴さんを接触させるイベントをすることができるわけだ
あとはあわきんとだな……またシリアスか……


次回『マラソン大会』


ではではノシ
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 23:05:26.86 ID:wy34de3DO
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/18(日) 23:07:53.65 ID:Ky+ile8Ho


ほのぼのssだし和解シーンはこんな感じでいいと思うよ
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 23:47:48.66 ID:wuozd0/40

一方さんの顔文字ワロタ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/19(月) 02:24:13.92 ID:5wExSLb0o

都合のためならご都合主義でいいんじゃね
#include <stdio.h>さんはやっぱり牛一頭ぐらいなら食っちまいそうだな
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 04:34:08.09 ID:uzmrbv8IO
だから因業大家さんの名前間違えてんじゃねーっすよぉ!
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/19(月) 07:33:21.83 ID:0XqWHC+No
(´・ω・`)乙
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 18:36:44.10 ID:P2B8dUwNo

さすが因果応報さんだな
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 19:19:54.30 ID:QVM5SIVoo
お前らいい加減インデッブスの名前間違えんのやめろ
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 20:31:17.62 ID:dkdhLg/Fo
ほのぼのSSなのにキャラディスネタが続くのは正直不快
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 21:46:59.95 ID:KhdZSslco
ディスりじゃなくて禁書目録は愛されているんだよ

いちおつ
310 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:04:51.45 ID:+OxFPkdko

みなさんこんばんは
今夜も投下をのんきに始めます

>>303
>>304
>>306
>>307

       x   /  ./  / /    ``\.  +
          /_.. ィ7T.フ厂 ̄`フi ‐- ._ |〉     x
      .x    !  ̄フ/l/_×// |ハハl .ト、  x
   |! /    |  /|,イ._T_i`   .r≦lハ!|``   +
   ll/_     .|  | |'弋..!ノ     i'+!l |
  / ミr`!   /   l |' ' '  ,‐- ..__゙ー' .!l .|
  ト、ソ .! ./   .,!l .ト、  l  `,!   .ハ.!
  /ll\ `テヽ、 /_,| |l: > .ヽ.. ィ <l   l|
まったく>>308の言う通りなんだよ
ダメなんだよ・・・・・・・・もう我慢の限界なんだよ・・・・・・・・なんなのかな、この呼び名・・・・・
10万3千冊の魔術書を記憶している私からするとばかばかしくて見てられないんだよ・・・・・
私の名前はインテリジェンスでもインディゲーターでもインディケイションでもインディグネイションでもインデペンデンスでも
インクレディブルでもインディゴブルーでもインクリボンでもインフォームドコンセントでもインテルハイッテルでもインターチェンジでも
インターセプトでもインタークーラーでもインテックス大阪でもインタールードでもインターネサインでもインカーセラスでも
インテグレードでもインテグラでもインテラパックスでもインテンシフィ・センスでもインコース低めでもインモックスでも
インサイトでもインサイドでもインサイダー取引でもインアサイレントウェイでもイングランディーレでもインスタントラーメンでも
インフィニットジャスティスでもインパルスガンダムでもインキンタムシでもインディーズバンドでもインポテンツでもインポセックスでも
インフレイムスでもインプレッサでもインディビジュアリストでもインディクショナルでもインプラントでもインテルナシオナウでも
インダストリアルイリュージョンでもインデックスでもインスパイアザネクストでもインフェルノディバイダーでもインナーフェンダーでも
インフラストラクチャでもインターネットでもイントラネットでもインターネットカフェでもインターポールでもインドネシアでもインカの目覚めでも
インモラルでもインソムニアでもインバウンズパスでもインディスクリミネイトでもイングリッドでもインタックスでも
インクジェットでもインテークマニフォールドでもインカミングミサイルでもイングロリアス・バスターズでもイントロダクションでもインポータントでも
インウォーターエンドでもインソックスでもインパクトレンチでもインフェルニティでもインフィニティシリンダーでも
インフィニティ・アトモスフィアでもインスマスでもインターナショナルでもインランニーソックスでもインフルエンザでも
インクリメントでもイノセンスでもインピーダンスでも天使ちゃんマジ天使でもインセクトクイーンでもインディージョーンズでも
インザーギでもインド人を右にでもインデデデ大王でもイノケンティウスでもインドの狂虎タイガー・ジェット・シンでも
イムホテップでもイノウタダタカでもボルボックスでもワンボックスでもエイベックスでもスピンアックスでも
ペンタックスでもネゴシックスでもオートバックスでもハイラックスでもイソノデラックスでもマツコデラックスでも
ブリジットのパクリでもないんだよ!
311 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:06:17.51 ID:+OxFPkdko


8.マラソン大会


December Second Friday 15:45 〜帰りHR〜

-とある高校・一年七組教室-



小萌「――というわけで、今週末の日曜日は急ですがマラソン大会を開くことになりました!」



クラス一同「えっ?」



小萌「なので、忘れずに学校に来てくださいですねー」ニコ



クラス一同「なん……だと……?」


312 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:07:19.94 ID:+OxFPkdko


同日 16:00 〜放課後〜

-とある高校・一年七組教室-


青ピ「ま、まさか休日が潰されるなんて思わへんかったわ」

土御門「ホントにゃー! 日曜日は舞夏とゆっくり過ごす予定だったのにくそぅ!」

青ピ「しかもマラソン大会だったなんて!!」

土御門「無駄な体力使わせて欲しくないにゃー!!」

一方通行「コイツら……」

上条「ま、まあいいじゃねえか。その代わりに振り替えで月曜日が休みになったんだから」

結標「でも、マラソンかー、やった記憶はないからちょっと楽しみね」

姫神「あれは。地獄」

313 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:08:38.75 ID:+OxFPkdko


青ピ「そうやでー、疲れるし喉が渇くし汗かくし……良いことなんて一つもないでー!」

結標「それは嫌ね……」

一方通行「くっだらねェ」

上条「そういや、お前ってどうするんだ? 杖付きの体だし、その時だけ能力使うのか?」

一方通行「さァどォだろォな? マラソンってあれだろ? 長距離を一生懸命走る馬鹿げた遊びだろ?」

上条「まあ、人によって価値感は違うけどそれで合ってると思う」

一方通行「体育の時間さえ能力使わせてくンねェンだから、今回も能力なしでやるンじゃね?」

上条「それってきつくないか? 杖ついて何キロも走るなんて無理だろ普通」

一方通行「チッ、たしかにな……」

314 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:09:50.16 ID:+OxFPkdko


吹寄「そういえばずっと気になってたのだけど、あなたの能力って一体何なの? 今まで見た限りだったら肉体強化だけど……」

一方通行「あァ? まァ、そンなところだ」

上条(本当はもっと恐ろしいチカラだけどな……)タラッ

姫神「……ねえ」

一方通行「あァ?」

姫神「何で能力を使う時はいつも。首についてるチョーカー? のスイッチを押すの?」

青ピ「そういえば、ボクもずっと気になってたなー」

上条「たしかに、前会った時は付いてなかったのにな」

結標「二ヶ月くらい一緒に住んできたけど、私もそういえば知らなかったなー」


みんな「えっ?」


結標「えっ?」

315 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:10:35.34 ID:+OxFPkdko


吹寄「……で、実際どうなのアクセラくん?」

一方通行「あァ、これはアレだ。脳がちょっとイカれちまったから機械で補強してンだよ」

姫神「事故にでも遭ったの?」

一方通行「……まァな」

結標「それは知らなかった。打ち止めちゃんがいつもネットワークやらなんやらって言ってたのは何?」

一方通行「……教えるのが面倒臭ェ」

結標「いいじゃないちょっとくらい!」

一方通行「黙秘権を行使しまァす」

結標「ぐぬぬ……」

316 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:11:37.82 ID:+OxFPkdko


上条「……とにかく、週末はすっげえ疲れるってことだよな」

青ピ「はぁ、ダッルいわー」

土御門「あぁー舞夏ぁー!」

吹寄「この馬鹿どもがっ! もうちょっとやる気を出せないの?」

一方通行「つゥか、こンな誰得イベント誰が企画しやがったンだよクソが」

結標「多分校長クラスのえらい人じゃない?」

一方通行「そンなジジイ一人の一存で決められるモンなのか?」

上条「さあ? しかし、ホント何でこんなイベント突然開こうと思ったんだろうな?」

土御門「ジジイが青春という幻想を俺達に押しつけるために開いたとかだったらマジギレするにゃー」

青ピ「カミやんの幻想殺しの出番や! 校長の幻想をぶち殺しに行ってくるんや!」

上条「停学、最悪退学になるわッ!!」

結標「青春ねえ……」

一方通行「くっだらねェ」


―――
――


317 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:13:26.30 ID:+OxFPkdko


December Third Sunday 07:20

-黄泉川家・リビング-


一方通行「……あァー、寝っむ」フワァー

打ち止め「あ、おはよー! ってミサカはミサカは日曜日なのに珍しく早起きなあなたに挨拶してみたり」

芳川「ホントね。てっきり昼ぐらいに起きてくると思ったのだけど」

一方通行「あァあれだアレ。今日はマラソン大会とかいうふざけた行事があるからよォ」

打ち止め「あ、そういえばそうだったね、ってミサカはミサカは度忘れしてた事を思い出してみる」

芳川「キミがマラソン大会ねえ……面白いくらいに似合わないわね」

一方通行「自分でもそォ思う」

芳川「どうやって参加するの? 能力使って簡単楽ちんに一等賞でも狙うつもり?」

一方通行「俺としてもそれが一番なンだけどよォ、体育の時間はチカラ使わせてくンねェから多分無理だろ」

芳川「愛穂も鬼ねえ」

一方通行「まったくだわ……」ハァ

318 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:14:16.50 ID:+OxFPkdko


打ち止め「……ま、まあ、元気だしなよ! ってミサカはミサカは落ち込んでるあなたを励ましてみたり」

一方通行「別に落ち込んでなンてねェけどな」

一方通行「……つゥか、そォいや黄泉川はどこ行った?」

芳川「何か学校で準備をしなきゃいけないとかで、朝早くから出ていったわよ」

一方通行「つまりマラソン大会の準備ってわけか」

芳川「その考えが妥当でしょうね」

一方通行「……はァ……面倒臭ェ」

打ち止め「それより朝ごはん作ってあるよ! ってミサカはミサカは未だにつっ立ったままのあなたに教えてみる」

一方通行「あァ、そォかよ」ガチャ

319 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:15:02.11 ID:+OxFPkdko


芳川「…………」ズズズ

一方通行「…………」クチャクチャ

打ち止め「…………」


ピロリロリン♪


打ち止め「あっ、黄泉川からのメールだ、ってミサカはミサカは携帯の着信音から判断してみたり」カチャ

一方通行「あァ? 何でアイツがコイツにメールを?」

芳川「さあ?」

打ち止め「……ふむふむ……ふふふ、了解、っと」ピッ

一方通行「何のメールだったンだ?」

打ち止め「何でもないよふふふ、ってミサカはミサカはこぼれる笑みを必死に隠してみたり」ニヤニヤ

一方通行「?」

320 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:15:40.79 ID:+OxFPkdko


一方通行「そォいや結標はまだ寝てンのか?」

芳川「いいえ、もう彼女ならとっくに起きてるわよ」

一方通行「アイツも朝早くに出ていったのか?」

打ち止め「んーん、さっき歯を磨きに行ったところだよ、ってミサカはミサカは明確な情報を伝えてみる」

一方通行「そォか……」

打ち止め「だからそろそろ戻ってくる頃じゃないかな? ってミサカはミサカは経過した時間から予想を立ててみる」


ガラララ


打ち止め「おお、噂をすればなんとやら……」

321 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:16:31.78 ID:+OxFPkdko


結標「あら一方通行おはよ。珍しく早起きじゃない?」

一方通行「別にイイだろ。俺が早く起きよォが遅く起きよォが」

結標「まあそうだけど」

一方通行「つゥか何で俺がいつも遅起きしてるよォな扱いになってンだよ」



結標・打止・芳川「「「だって事実じゃん」」」



一方通行「はァ?」

322 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:17:18.80 ID:+OxFPkdko


一方通行「そォいや今日は、学校何時集合だっけな?」

結標「たしか八時四五分にグラウンド集合だったから、いつも通りに出発すれば問題ないんじゃない?」

一方通行「何で朝っぱらから走らされなきゃいけねェンだろォな」

結標「貴方の場合は走ると言うより歩くって言った方が良いんじゃない?」

一方通行「キロ単位を歩き切る自信ねェンだけど」

結標「貴方体力ないしね」

一方通行「俺だけ一〇〇メートル走で勘弁してもらえねェだろうか?」

結標「無理じゃない?」

一方通行「チッ」


―――
――


323 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:18:32.78 ID:+OxFPkdko



――
―――


結標「〜〜〜♪」カチカチ

一方通行「……何やってンだオマエ?」

結標「ん? ああ、占いのサイト見てるのよ」

一方通行「占いだァ?」

結標「うん。学生の中で結構流行ってるらしいわ」

一方通行「くっだらねェ。科学の街学園都市でオカルトが流行るなンて世も末だな」

結標「まあいいんじゃない? 気休めみたいなものでしょ?」

一方通行「つゥかオマエは信じてンのかよ? 占い」

結標「うーん信じてるか信じてないかと言ったら信じてないかな」

一方通行「なら何でそンなモン見てンだよ?」

結標「言ったでしょ? 気休めって」

一方通行「気休めねェ……」

324 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:19:38.28 ID:+OxFPkdko


結標「当たれば八卦当たらぬも八卦って言うでしょ?」

一方通行「まァな」

結標「……ふむふむ、今日の運勢は星二つか。微妙ねえ」

一方通行「どォせ当たンねェンだからどォでもイイだろ」

結標「『今日はちょっとした失敗をしちゃってピンチになっちゃうかも、最後まであきらめずにがんばってね』だって」

一方通行「これで星二つって星一つはどンだけかわいそォなンだよ」

結標「ラッキーアイテムは『白い物』だって! 何かないかな? 白い物」

一方通行「あァ? そこにあるティッシュでも持っていきゃァイイじゃねェか」

結標「うわぁ、それはさすがに引くわー」

325 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:20:35.18 ID:+OxFPkdko


一方通行「はァ? 助言してやっただけアリガタイと思えよ」

結標「うーんどうしようかなー」

一方通行「無視かよ」

結標「何かなかったっけなー」

一方通行「気休め程度でそこまで悩むとか……」

結標「……! そうだ! あれがあった!」

一方通行「あァ?」

結標「ちょっと取ってくるわ」スタスタ

一方通行「一々そンなどォでもイイ事伝えなくてもイイから」


―――
――


326 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:21:29.58 ID:+OxFPkdko



――
―――


結標「――じゃーん! 白いリボン!」

一方通行「ンだそりゃ? 体に巻き付けて『私がプレゼントです』みてェなプレイでもすンのか?」

結標「あほか! そんな馬鹿みたいなことする訳ないでしょ! ……あっ」

一方通行「あァ?」

結標「まさか貴方ってそういうプレイがお好みで?」

一方通行「死ね」

結標「死ねはないんじゃない!? そもそも貴方の言いだした事だし」

一方通行「じゃあ何に使うンだよそれ?」

結標「髪をくくるのに使うのよ! 普通考えればわかるでしょ?」

一方通行「その発想はなかった」

327 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:23:02.42 ID:+OxFPkdko


結標「なぜ馬鹿みたいな発想は出てきて、普通に髪をくくるという発想が出てこなかったのか……」

一方通行「つゥかオマエそんなモン持ってたンだな」

結標「黄泉川さんがいらないからってくれたヤツよ」

一方通行「中古かよ」

結標「別にいいじゃない。使えるんだから」

一方通行「つゥか、それ一つだったらいつもの髪型出来なくねェか?」

結標「別にいいわ。どうせマラソン大会はポニテで出場するつもりだったから」

一方通行「はァ? 何で?」

結標「長距離走るのだからいつものヤツよりポニテの方がいいじゃない?」

一方通行「俺は女じゃねェからわかンねェよ」

結標「てか、貴方は男の中だったら十分髪長いと思うけど……」

一方通行「……そォいやしばらく切ってねかったなァ、どォでもイイが」

結標「切った方が良いわよ。前にも言ったけど貴方の体って中性的だから遠目で見れば女の子に見えないこともないわよ」

一方通行「果てしなくどォでもイイ情報アリガトウ」

結標「……ふむ、一度貴方に女装をしてもらいたいという衝動が――」

一方通行「よォし、スクラップの時間だァ!」

結標「いやねえ、冗談よ冗談」アハハ

一方通行「二度とそンな冗談口にすンじゃねェぞ」

328 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:24:14.48 ID:+OxFPkdko


結標「……って、もうこんな時間じゃない!」

一方通行「オマエがティッシュでイイモノを白リボンなンざ探すからだ」

結標「ちょ、ちょっと待ってね。今付けるから……」ガサガサ

一方通行「……今から変えンのかよ?」

結標「今日一日のラッキーアイテムなんだから、最初から身に付けとかないと」シュルル

一方通行「くっだらねェ」

結標「……じゃーん! 淡希お姉さんポニテバージョン!」ドン

一方通行「…………」

結標「……あれ? 何かコメントは……」

一方通行「髪型変えたンならとっとと行くぞ」カツンカツン

結標「あれっ、無視? ねえ! ちょっと待ってよ何にもコメントがないと私すっごい恥ずかしいんだけど! ねえ!!」


―――
――


329 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:25:31.34 ID:+OxFPkdko


同日 08:35

-とある高校・一年七組教室-


ガラララ


結標「……ぜぇ……ぜぇ……何とかギリギリってところね」

一方通行「何をそンなに疲れてやがンだ?」

結標「能力使用してたクセに何言ってんのよ!」

一方通行「ハァ? 置いて行かずに一緒の速度で走ってやったのに何ですかその態度はァ?」


青ピ「――二人ともおはようさん! おっ、姉さん今日はポニテやん!」

土御門「ほぉー、ポニテもなかなかのもんだにゃー」

結標「あれ? もうみんな着替えてるの?」

吹寄「四五分に集合だから、早めに着替えてたのよ」

結標「四五分……ってあと一〇分しかないじゃない!?」

姫神「早く着替えた方がいい」

330 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:26:23.48 ID:+OxFPkdko


一方通行「ったく。オマエが白いモノなンか探してるからだ」

結標「何よ。私のせいだって言いたいの?」

一方通行「一〇〇パーそォだろ」

結標「ぐぬぬ……言い返せないのが悔しい」

上条「そんなことより早く着替えに行った方が良いんじゃねえか?」

結標「そうよね。じゃあ行くわよ一方通行……ってあれ? どこに行った?」

吹寄「彼なら能力らしきものを使ってどこかに消えていったけど……」

結標「あの野郎! 先に行きやがったな!?」

姫神「あと七分」


―――
――


331 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:28:44.55 ID:+OxFPkdko



――
―――


同日 09:10 〜マラソン大会開会式・ルール説明〜

-とある高校・運動場-


黄泉川「えー、ではマラソン大会のルールを説明するじゃん」


黄泉川「今回のマラソン大会は、第七学区内の決められた道路を走っていくという至ってシンプルな内容じゃん」


黄泉川「ちなみに走る距離は学生に優しい一〇キロじゃん」


黄泉川「二.五キロずつの地点にチェックポイントがあるので、ちゃんと通るように!」


黄泉川「ちなみに通った選手を確認するセンサー付きの機械が置いてあるじゃん」


黄泉川「だからズルしてコースを外れて近道してゴールしても無駄じゃん」


黄泉川「それとチェックポイントでは飲み物等が配られるので、自由に水分補給をしてもいいじゃん」


黄泉川「ちなみに五〇位までに入った生徒全員には豪華賞品が贈呈されるじゃん」


黄泉川「さらに一位に入賞した生徒のクラスには、冬休み中に使える第二十学区のスキー場無料入場券が贈呈されるじゃん」


黄泉川「みんながんばって走るじゃん」


黄泉川「ああ、あとこの大会は大覇星祭のような能力測定も兼ねているので、能力の使用は基本的にはオーケーじゃん」


黄泉川「入賞を目指して自分の順位を上げるために使ってよし、相手を蹴落とすために使ってもよし」


黄泉川「ただし相手を大けがさせたりしたら失格じゃんよ」


黄泉川「ええと、以上でルール説明を終わるじゃんよ」

332 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:29:27.91 ID:+OxFPkdko


青ピ「……聞いたか土御門くん?」

土御門「聞いたにゃ青髪」


青ピ・土御門「「これは一位になるしかない!!」」ゴォォ


上条「……何か燃えてらっしゃいますねー」

青ピ「当たり前やんカミやん。スキー場と言えば、冬場のナンパポイントの一つやん」

土御門「そうだにゃー。しかも第二十学区のスキー場と言えば、可愛いメイドさんがたくさんいると噂のメイド喫茶があるんだぜい」

上条「お前ら……素直にスキーを楽しみたいっていう感情は湧かねえのか?」



土御門・青ピ「「俺(ボク)達は欲望に忠実になれる男だぜい(やでー)」」


333 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:30:38.21 ID:+OxFPkdko


一方通行「……くっだらねェ」

結標「ねえねえ。スキーってあれよね? 雪山を滑ったりするスポーツのヤツ」

一方通行「ああ、たしかそォだった気がする。やったことねェから知らねェけど」

吹寄「ふふふ。これは是非とも一位を狙わなければな」

結標「あら、吹寄さんやる気ね?」

一方通行「オマエもあれか? 男ォ引っ掛けるためか?」

吹寄「ば、馬鹿言わないでよ!! あんな馬鹿どもと一緒にしないでちょうだい!」

一方通行「へいへい、じゃあ何でそンなやる気なンだよ?」

結標「もしかして、単純にスキーに行きたいの?」

吹寄「うーんまあそれもあるけど……」

結標「それもあるけど?」

334 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:31:40.31 ID:+OxFPkdko


吹寄「この前通販で買った、『スキーをするだけで能力が上昇しやすくなるDXスキーセット』を使うためよ!」


結標「へ、へー」

一方通行「絶対ェ騙されてンだろそれ」

吹寄「なっ? そ、そんなのまだわからないじゃない! 使ってみなきゃ!」

一方通行「そンなモンで能力が上昇すンなら世の中レベル4やレベル5がうじゃうじゃいる事になンぞ」

吹寄「くっ、それを言わないでよ……」

結標「ちょっと一方通行。そこまで言う事ないじゃない!」

一方通行「何だこれ?」

吹寄「大丈夫よ、誰も悪くない……悪いのは通販で変なものをついつい買ってしまう私だから……」

結標「ちょっと一方通行謝りなさいよ!」

一方通行「何この流れ? 俺が悪りィのか? なァオイ!」

335 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:32:19.85 ID:+OxFPkdko



ワイワイガヤガヤ



姫神「…………」

姫神(みんな何話しているんだろう?)

姫神(あんなに楽しそうにして)

姫神(私だけ。何で場所離れてるの?)

姫神(ただでさえ影が薄いのに。このままじゃマズイ)

姫神「…………はぁ」ガックシ


―――
――


336 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:34:09.77 ID:+OxFPkdko



――
―――


同日 09:25 

-とある高校・スタートライン-



<スタート開始時刻まであと五分です



青ピ「おーおー、まさか全校生徒一斉にスタートラインに立つなんて思わへんかったなー」

上条「すげえ人数だなこりゃ。八〇〇人くらいはいんじゃねえか?」

土御門「道が大渋滞になりそうだにゃー」

上条「交通整理のために警備員とか配備されてんのかな?」

土御門「じゃないと結構危ないぜい」

上条「だよなー」

一方通行「面倒臭ェ」

337 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:35:03.20 ID:+OxFPkdko


青ピ「まあ、とにかく一年が最前列付近に立てるってのはラッキーやな」

土御門「だにゃー、三年の連中とかがかわいそうだにゃー」

青ピ「これで一位入賞の可能性がグッと広がるってわけやな!」

上条「……つーか上級生には体育クラスとかがねかったっけ?」

一方通行「体育クラス? 運動大好きな馬鹿どもが集まるクラスか?」

上条「うーん、それもあるけどちょっと違うかな?」

一方通行「あァ?」

青ピ「体育クラスには肉体強化系の能力者がたくさんいるんやでー」

土御門「だから球技大会とか開催された日には、体育クラス同士で決勝戦を戦うくらいなんだぜい」

338 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:36:32.32 ID:+OxFPkdko


一方通行「……ってことは今回もソイツらの独壇場ってわけか」

青ピ「だからこそこの地の利を生かす必要があるんよ」

土御門「にゃー」

上条「……ってか一方通行」

一方通行「何だ?」

上条「この大会能力使用してもいいんだから、お前の独壇場じゃね?」

一方通行「あ、ああ、そォいや能力使ってもよかったンだな」

青ピ「ってことは一位はアクセラで決定ってわけやな」

土御門「スキー券獲得確定だぜい」

一方通行「……はァ、まあ任せとけよ。体育クラスなンて三下クラス、俺が踏みにじってやるよ」

339 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:36:56.21 ID:+OxFPkdko



<それではスタート十秒前です!



上条「お、そろそろ始まるみたいだな」

土御門「いよいよかにゃー、腕が鳴るぜい」

青ピ「腕というより足なんとちゃう?」

一方通行「どォでもイイだろそンなモン」



<5、4、3、2、1



一方通行「さァて、遊ンでやるよ三下どもォ!」カチ


340 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:37:30.02 ID:+OxFPkdko



<スタート!! ピィィィィイイイイイイイイイイイイイイ!!





<うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!




ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド



一方通行「オラァ!」クイ

一方通行「…………」

341 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:38:05.55 ID:+OxFPkdko


一方通行「オラァ!!」グイ

一方通行「…………アレ?」

上条「何やってんだ一方通行!? 早くしろ!」

一方通行「あ、ああちょっと待ってくれ。オラッ!」テクテク

一方通行「…………」




一方通行「なぜか能力使えねェンだけどォォおおおおおッ!?」



342 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:39:20.40 ID:+OxFPkdko



From:ヨミカワ

Sub :(non title)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今日学校でマラソン大会があるから、一方通行が

ズルしないように九時半くらいから能力に制限を

かけて欲しいじゃんよ。普通に走れるくらいでお

願いじゃんよ。じゃ、頼んだじゃん!






━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


打ち止め「ふふふー、そろそろあの人が困ってる頃かな? ぬふふー」

芳川「一方通行……ご愁傷様」

343 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/19(月) 23:42:02.05 ID:+OxFPkdko

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

我ながらこの設定はねえわ、と思った
こんな大人数でマラソンするとか馬鹿だろ!
ちなみに八〇〇人ってのは上条のクラスの人数40人を一クラスの人数、
七組までしかないと仮定して、

40×7×3で計算したものです

いやー馬鹿ですねー


次回『ラッキーアイテム』


ではではノシ
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/19(月) 23:48:12.51 ID:qMGFvjlPo
能力使っていいルールなんだから使わせたげてよぉ
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 23:52:38.91 ID:kvLG7Tleo

〜お、とか黄泉川先生かわいいなww
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/19(月) 23:54:44.54 ID:GhQGyYM/0
あわきんのポニテの参考画像早よ
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 23:55:05.03 ID:kvLG7Tleo
なんでもないじゃんよ
専ブラだったから改行で〜お、に見えただけじゃん
気にしたら負けじゃん
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 00:23:50.66 ID:CCS2EkaIO

なんか同人誌にもありがちだけど吹寄の口調が武将っぽくなってるような……


>>346
支部で描いてる人いたよ
デフォルメだけど
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 01:58:08.65 ID:CoRyFTYIO
インなんとかさんは、インデックスさんや無かったんか…
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2012/03/20(火) 02:00:48.61 ID:tYJRJY+bo
インペリアルドラモンさんェ・・・
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/03/20(火) 02:16:44.56 ID:oeK1UK/Ro
お前らインコースに甘く入ったチェンジアップさんの名前間違えるなよ
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 02:17:14.12 ID:bcl5k3+Ao
イン・ア・サイレントウェイさん……
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 03:07:45.97 ID:Nv1zDvTDO
能力測定なのにズルっておかしくね?補助してもらってるからダメなのか。
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/20(火) 05:23:15.45 ID:RAP9jFhT0
乙!
普通に走れるくらいの演算が許されてるなら能力的に問題ない気もする
てか一方さんが馬鹿正直に走ったら10キロを30分なんて無理なんじゃ?ww
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 05:39:04.14 ID:lJA6708IO
インディアンさん……
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 08:18:14.03 ID:CCS2EkaIO
>>353
とある高校の中でも反則的な能力だからじゃね?
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 10:38:00.13 ID:g9almEpFo
まあ一方さんが本気出したらすぐ終わるもんね・・
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/20(火) 11:46:14.85 ID:a3UxD04S0
インなんとかさんはついに自分の名前も間違えるように…
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 21:40:32.99 ID:6k6RqyWQo
まあ音速余裕で超えちゃうしな……
360 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:38:07.61 ID:qi2Z2kHMo

みなさんこんばんは
投下を始めようと思います

>>348
まじか。次から気を付けてみる

>>349
>>358
うわあ、あのコピペの中にインデックスの名前があるとは知らなかたww

>>350
>>351
>>352
>>355
もうツッコまないんだよ……
361 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:39:53.05 ID:qi2Z2kHMo


8.ラッキーアイテム


December Third Sunday 09:34 〜開始一分経過〜

-とある高校・放送席-


部長『ハイでは始まりました能力有りマラソン大会ッ!』


部長『実況は私放送部部長と』


へそ出し『【へそ出しカチューシャ】でお送りする』


部長『ここで一つ、参加中の生徒からメールが届いています』


へそ出し『競技中にメールなんて随分と余裕だな』


部長『ハンドルネーム:匿名希望さんですね。ありがとうございます』


部長『ええと内容は、『お前らもちゃんと出場しろよコラッ!!』だそうです』


へそ出し『匿名希望で文句言われても困るんだけど』


部長『まあ私は先生に頼まれたのでここで実況してるわけですが……』


へそ出し『……何かしら? その目は」


部長『雲か……へそ出しカチューシャさんは何故ここに?』


へそ出し『何故って実況と言えば私なわけだけど』


部長『えっ?』


へそ出し『えっ?』


―――
――


362 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:40:43.71 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


部長『――えー、ただ今競技開始から四分が経過したところです』


へそ出し『今の状況はどう?』


部長『ただ今トップを走ってるのは三年の体育クラスの方達ですね』


へそ出し『まあ、それが当然だけど』


部長『体育クラスの方達が一位から九位、あとはその他の生徒たちですね』


へそ出し『その中でも能力を持っている人たちが大半を占めてるのだろう』


部長『そうですね。肉体強化以外で強いのは念動系能力者ですね』


部長『相手の動きを一時的に止めたり、物体を動かして邪魔したりするのに便利ですからね』


部長『必然的にレベルの高い生徒たちが有利だから、他の生徒達はやる気が起きないんじゃないでしょうか?』


へそ出し『……そうでもない』


部長『えっ? どういうことですか?』


へそ出し『今二六位辺りの生徒達を見てみろ』


部長『……おお、これは――』


―――
――


363 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:41:21.72 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:34 〜開始四分経過〜

-第七学区・マラソンコース第一区間一八〇〇メートル地点-



ワーワードタドタワーワードタドタ



上条「……はぁ……はぁ……くそっ、体育クラスのやつら早過ぎだろ!?」

青ピ「ひぃ……はぁ……何人抜かれた?」

土御門「たぶん二十人くらいじゃないかにゃー?」

青ピ「甘かった! こっちが有利だからって勝てると思うたボクが甘かった!」

上条「くそぉ、せめて入賞ぐらいはしてやる!」

土御門「まだ、後ろの方に体育クラスのやつらがたくさんいるんだにゃー……それに――」


ゴォオウ!!


上条「ッ!?」バッ

364 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:41:49.45 ID:qi2Z2kHMo


火炎放射「ヒャッハー!! ライバルは早めに潰しとくに限るぜー!!」ボボボ



バキン!!



火炎放射「何ッ!?」

上条「邪魔だッ!!」バキッ

火炎放射「ぐへっ!?」


土御門「こんな風に体育クラス以外のヤツらもいるしな」

青ピ「いやー、カミやんのおかげで能力者相手だったら便利やわー」

上条「テメェら人を盾扱いしてんじゃねえ!」

365 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:42:17.67 ID:qi2Z2kHMo



シュン シュン シュン シュン



<ギャー!! <なんだなんだー!? <何で俺がこんなところに!?



上条「何だあ!? いきなり人が消えたッ!?」

土御門「テレポート……まさか!?」


結標「みんなごめんねー? ちょっと通行の邪魔だから退いてねー」

吹寄「む、結標さんってこんな能力だったんだ……」

結標「はいはいどいたどいたー!」ブン



<うわぁああああッ!! <そ、そんなー <ひええええ!!


366 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:43:03.37 ID:qi2Z2kHMo


吹寄「こ、これはやりすぎじゃない?」

結標「まあこれもスキー券のためだからね。急いで先頭グループに追いつかないと!」

吹寄「……そうね、じゃあ先を急ぎましょ」

結標「というわけで、みんなー先に行ってるわねー!」



<ひ、ひでー!! <どこのクラスのヤツだあの女!? <キィームカツクー!!



上条「くっそー、これじゃあ倒れた人が邪魔で走りにくい!!」

土御門「にゃー、同じクラスながら恐ろしいぜ結標淡希」


シュン!


青ピ「ひえー!」

土御門「青髪ィいいいい!!」

上条「ムチャクチャ過ぎんだろクソー!!」


───
──


367 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:43:54.32 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:34 〜開始四分経過〜

-とある高校・放送席-


実況『……何でしょうかあれは? 無茶苦茶してますね』


へそ出し『結標淡希。半月くらい前に転校してきた生徒だ』


実況『ええと……レベル4ォ!?』


へそ出し『能力は空間移動系最強クラスの座標移動だ』


実況『そ、そんな化け物がウチの学校に来てたなんて……』


実況『これはもしかしたら体育クラスの連中も危いかもしれませんね』


へそ出し『そうかしら?』


実況『そうですよ。さすがに空間移動能力者が相手では分が悪すぎますし』


へそ出し『まあ、実際そういうわけではないのだけど』


実況『はい?』


―――
――

368 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:44:37.96 ID:qi2Z2kHMo



──
───


同日 09:36 〜開始六分経過〜

-第七学区・マラソンコース第一区間六〇〇メートル地点-



一方通行「……ぜぇ……ぜぇ……おェッ! し、死ぬ……」カツンカツン



一方通行(能力使用モードにしても走ることしかできねェとかどォいう事だ?)

一方通行(まさかあの時のクソガキが受けた黄泉川のメールの内容は……クソがッ!)

一方通行(一体何を考えてやがンだあのババァは。俺からチカラを取ったら何が残ンだよ?)

一方通行(アイツら絶対ェ覚えてろよクソ野郎がッ)

一方通行(しかも中途半端な能力使用モード残しやがって)

一方通行(走る事しか許されてねェなら、普通に杖ついて歩いた方がマシじゃねェか)

一方通行(もし杖置き忘れてきたら俺どォなってたンだろォな……)

369 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:45:30.08 ID:qi2Z2kHMo


一方通行(つゥか、走るための演算しか許されてねェなら、能力使用モードのバッテリーはどれくらい持つンだ?)

一方通行(いつも通り三○分なのか、それとももう少し伸びンのか……)

一方通行(杖付きで歩くのと走るのじゃあ、結構演算する量が違うからな)

一方通行(どちらにしろ節約をするに越したことはねェな)


一方通行「……よし、息が整ってきた」

一方通行「ここで距離を稼がねェとな」カチ

一方通行「オラァ!!」スタスタ



〜一五秒後〜



一方通行「……ぜェ……ぜェ……もォ……無理、おェ」カツンカツン



―――
――


370 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:46:20.01 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:38 〜開始八分経過〜

-第七学区・マラソンコース第一区間二四〇〇メートル地点-


体育A「……後が騒がしいな」

体育B「どうせ、俺達に追いつけない発火能力者辺りが自棄になって暴れ回ってるだけだろ」

体育C「おっ、そろそろチェックポイントだぜ」

体育B「もう四分の一走ったのか。案外楽だな」

体育D「俺達は脚力を強化してるからな。速くて当然だ」

体育B「今回も五十位くらいまでは体育クラスの連中で埋まるだろうな」

体育E「ぎゃははっ! それは面白い! 普通系ざまあ――」



バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ



体育B[ッ! 何だ!?」

体育A「……こいつら同じクラスの?」

体育D「何で空からコイツらが!?」

体育E「痛って、舌噛んだッ!」



結標「あのーすみませーん」



体育一同「!?」

371 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:47:18.47 ID:qi2Z2kHMo


結標「先頭ってここでいいんですか?」ニヤ



体育A「……体育クラスの人間ではないな」

体育E「何それこわい」

体育C「いや、たしかにあんなヤツ見たことねえよ」

体育D「じゃ、じゃあどこのクラスのヤツだ?」

体育B「ってか他の体育クラスの連中は何で上から!?」


吹寄「む、結標さん。さすがにこれはやり過ぎじゃない?」

結標「えっ? でも能力を有りでしょ? だったらこれくらいは有りなんじゃないの?」

吹寄「さすがに人をテレポートさせて他人にぶつけるなんて……」



<オラァアアアアアアアアアア!! <先頭が見えてきたぞ!! <これなら希望がある!!



結標「あら、後ろの人たちが追いついてき始めたわ」

吹寄「……さすがに立ち止まってたら追いつかれると思うけど」

結標「そうね。じゃあ先に進みましょ」

吹寄「わ、わかった」

372 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:47:53.24 ID:qi2Z2kHMo


体育B「く、くそう。後ろのやつらが来やがったぞ」

体育C「まだ始まったばかりだ。本気を出せば逃げ切れ――」シュン

体育D「あれ? アイツどこ行った?」

体育E「Cィいいいいいいいいいいいいッ!!」



結標「お先に失礼しまーす!」



体育B「あのアマァああああああッ!!」

体育C「潰しやるよクソがぁ!!」

体育D「あれ? お前どこ行ってたんだよ?」

体育C「そこの喫茶店の店内に飛ばされてた」

体育E「これはひどい」

体育A「……とりあえず、ヤツを追うぞ」


―――
――


373 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:48:45.52 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:40 〜開始10分経過〜

-とある高校・放送席-


実況『ええ、現在トップが第一のチェックポイントを通過したところです』


実況『トップを走るのは一年七組の結標さんと吹寄さんです』


実況『結標さんが能力で相手の妨害をしながら、吹寄さんがより前を走るという戦法のようです」


実況『それを追うのが体育クラスの脚力強化系の五人組です』


実況『飛ばされはまた追い、飛ばされはまた追いの繰り返しですね』


実況『良くくじけないですよねーホント』


へそ出し『彼らにも上級生のプライドがあるのだろうけど』


実況『このままだったら結標さんたちがトップのままゴールしそうですね』


へそ出し『でも、そう簡単にはいかないのだろうけど』


実況『……どういうことでしょうか?』


へそ出し『あの強力なチカラには欠点があるってことよ』


実況『欠点……?』


───
──


374 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:49:16.24 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:48 〜開始一八分経過〜

-第七学区・マラソンコース第一区間二四〇〇メートル地点-


一方通行「……あァ? ンだァこりゃあ?」


〜死屍累々〜


一方通行「どンだけバイオレンスなマラソン大会が繰り広げられてンだよ?」



<ううーテレポーターコワイヨー <もう走りたくないよー <汚物はヒャッハー……



一方通行「テレポーター? 結標のヤツが暴れてやがンのか?」

一方通行「チッ、能力か自由に使えるなンて羨ましい限りだなァオイ」

375 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:50:29.71 ID:qi2Z2kHMo


一方通行「……つゥかこンなところで道草食ってる場合じゃねかったな」

一方通行「よっと」カチ

一方通行「…………」タッタッタッタッ


一方通行(大分走るという行動にも慣れてきた)タッタッタッタッ

一方通行(どのような姿勢でどのようなペースでどのような足運びで走ればいいのか)

一方通行(一番自分に適した数値を計算してその通りに体を動かす)

一方通行(これで多少は長く走り続ける事が出来るようになったってわけだ)

一方通行(移動方法はこれで問題はなくなった。だが……)


一方通行「問題はこのバッテリーの残量だな」

一方通行「どれだけの量を消費しているのか全く見当がつかねェ」

一方通行「まあイイや。バッテリーが切れたら切れたでラクになれるしな」


376 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:51:00.61 ID:qi2Z2kHMo


ピー


一方通行「あァ? ああ、これがチェックポイントってヤツか」

一方通行「どォせだから水分でも補給して行くか」カチ

一方通行「…………」カツンカツン

一方通行「…………」キョロキョロ

一方通行「…………」


一方通行「……チッ、コーヒーはねェのかよ」


―――
――


377 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:51:45.35 ID:qi2Z2kHMo



――
―――


同日 09:50 〜開始二〇分経過〜

-第七学区・マラソンコース第二区間二三〇〇メートル地点-


結標「はぁ……はぁ……」

吹寄「大丈夫? 結標さん」

結標「だ、大丈夫大丈夫。ちょっと目眩がするだけ……」

吹寄「そ、それって結構危ないんじゃないの!?」

結標「ちょっと能力使いすぎちゃったかな? てへ」

吹寄「ふざけてないで少し休みましょ? ちょうど結標さんのおかげで後ろとの差は大きいし――」



<オラァぁああああああああああッ!!! <見つけたぞゴルァアアアアアアアアア!! <ブッ殺ォおおおおおおおスッ!!



吹寄「くっ、さすがは体育クラスってところか」

結標「ま、まかせて。すぐに後ろの方に飛ば――」クラッ

吹寄「ちょ、ちょっと結標さん!?」

結標「ぐうっ……」

378 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:52:49.65 ID:qi2Z2kHMo


体育A「ん? テレポートが来ない?」

体育E「ひゃはっ、疲れて演算する程体力が残ってねえんじゃねえの?」

体育B「そりゃあ好都合だ! 一気に差を付けられる!」

体育D「所詮は一般クラスってわけだ。体育クラスとの体力の違いが分からずに闇雲に走り回る」

体育E「なにそれカッコいい!!」ケラケラ

体育A「油断はするな。もしかしたら不意打ちの可能性も大いに考えられる」

体育C「うっす委員長」

体育B「覚悟せえやクソアマ共ォ!!」



結標「で……でいっ!!」ブン



体育A「ッ!?―――」シュン

体育B「オラァあ――」シュン

体育C「でえええ――」シュン

体育D「きえええ――」シュン

体育E「イエーイ――」シュン


結標「ぜぇ……ぜぇ……」

吹寄「だ、大丈夫?」

結標「へ、平気よ。これで少しは時間が……」

379 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:53:39.77 ID:qi2Z2kHMo


青ピ「おーい!! 二人ともー!!」

吹寄「あ、青髪!?」

土御門「にゃー、やっと追い付いたにゃー」

上条「しかしすげえな結標。まさか体育クラスの奴らと互角に渡り合えるなんてな」

結標「はぁ……はぁ……まあ、これでもレベル4だしね」

上条「何だか顔悪くねえか?」

結標「大丈夫、走ってて疲れてるだけだから……」

吹寄「結標さん、やっぱり少し休んだ方が良いわ」

結標「で、でも……」

380 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:54:56.10 ID:qi2Z2kHMo


吹寄「体を壊したらゴールも何もないし。まだまだゴールまでの道のりは遠いのだから」

青ピ「そうやでー。そない無理せんでもボクたちが先行っとくから」

土御門「青髪の言うとおりだぜい。お前の能力はただでさえ体力使うしにゃー」

結標「そ、そう。わかった、少し休ませてもらうわ」

土御門「よし! じゃあ俺達はさっさと進むぜいカミやん、青髪!」

青ピ「おしキタァ! ほな後ろが追いついてくる前にとっとと行きましょか!」

上条「お、おう! じゃあゆっくり休めよな結標!」

結標「わかったから早く行きなさい」

青ピ「よっしゃー!! デルタフォース出撃やでー!!」


ダッダッダッダッダッダッダッ!!

381 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:56:12.90 ID:qi2Z2kHMo


吹寄「……ふぅ、あの馬鹿ども元気ねえ」

結標「……そういえばアイツ今ごろどこ走ってんのかな?」

吹寄「アイツってアクセラの事?」

結標「うん。能力使用モードが制限されてるらしいから、今ごろぜぇぜぇ言いながら走ってるのでしょうね」

吹寄「彼そんなに体力ないの?」

結標「そりゃあビックリするくらいないわよ。この前なんか一緒に買い物に行こうとしてて一キロぐらい歩いただけで足がガクガクになってて」

吹寄「ふふっ、仲良いのね二人」

結標「えっ? そ、そう?」

吹寄「少なくとも仲悪そうには見えないわ」

結標「あはは、そう……なのかな?」



<オラァアアアアアアアアアア!! <ドッセエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!! <グワッシャァアアアアアアアアアアア!!



結標「……はぁ、もう来たか」

吹寄「安定の速さね」

結標「じゃ、出発しますか」スク

吹寄「えっ、もういいの?」

結標「大丈夫大丈夫。そろそろ目眩も治ってきたから」

吹寄「……そう、じゃあ行きましょ!」


―――
――


382 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/20(火) 23:58:24.51 ID:qi2Z2kHMo

明日朝早いので、ちょっと中途半端だけどここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

一方さんの足が速く見えるのは気のせい
雲か……へそ出しカチューシャさんの口調が変なのも気のせい

ではではノシ
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 00:03:22.38 ID:tECivFrZ0

一方さん完走がんばれ
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 00:35:10.38 ID:DhqprY4DO

けど一方通行すごいな、
最適な走り方を導きだすとは…
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/21(水) 00:51:01.80 ID:McCKfSDI0

>>上条「何だか顔悪くねえか?」


当麻酷いwwww
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 01:07:57.67 ID:I+qW0sujo
一方さんオラァ!っていってるのにスタスタでワロタ

一方さんは最後まで能力使えないのかな?
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/03/21(水) 19:14:35.68 ID:v59zecCa0
他の奴等能力使ってんのに一人だけ制限ってほぼイジメだよなぁ
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/21(水) 22:46:42.20 ID:Tg8YvV5Yo
雲川の喋り方が俺がいるの雪乃下みたい
389 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:12:03.75 ID:yjySUbndo

みなさんこんばんは
昨日の続きを投下したいと思います

>>385
うわやっちまったorz
×顔悪くねえか○顔色悪くねえか?ですね、すみません

>>388
雲か……へそ出しカチューシャさんの口調難しすぎるww
なんせ資料がレールガン7巻しかないorz
禁書の方はおっさんと話してる描写ぐらいしかないし・・…
今回は勘弁して欲しいでござる
390 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:13:49.11 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 09:52 〜開始二二分経過〜

-とある高校・放送席-


実況『――ええ、現在トップを走るのは一年七組の上条くん、土御門くん、青ピ(仮)くんです』


へそ出し『やっぱり面白いヤツだな彼は』


実況『どうかしたんですかへそ出しカチューシャさん?』


へそ出し『いいえ。何でもないのだけど』


実況『そうですか。次に続くのがさっきまでトップを走っていた一年七組の結標さんと吹寄さんです』


実況『その後ろに相変わらず体育クラスの脚力強化組です』


実況『さっきと同じように、近づいて来たら飛ばす近づいて来たら飛ばすの繰り返しの作戦を行っているようです』


実況『しかし、その作戦の要である結標さんの体力の消耗が激しいので、この作戦も長くは続かないかもしれません』


へそ出し『今は上条君たちが前にいてくれるおかげで、結標さんもやりやすいと思うのだけど」


実況『そうですね。しかしまだ距離は半分残っています。結標さんがダウンすれば、体育クラスの方たちは余裕でトップを狙える距離ですね』


へそ出し『その時までにどれくらい時間を稼げるかが問題というわけだな』


実況『ではその後ろを走る生徒は――』


―――
――


391 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:14:42.95 ID:yjySUbndo


――
―――


同日 09:53 〜開始二三分経過〜

-第七学区・第二区間八〇〇メートル地点-


一方通行「…………」テッテッ

一方通行(何か走るのが苦じゃなくなってきた)

一方通行(足を交互に早く前に動かすだけの単純な作業。そンな風に感じてくる)

一方通行(走り方一つ変えただけでここまで変わるモンなのか?)

一方通行(まあ、面倒事がラクに遂行できるだけここは喜ぶべきなんだろォな)

一方通行「…………」テッテッ

一方通行「…………あァ?」

392 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:15:23.47 ID:yjySUbndo


姫神「はぁ……」

一方通行「姫神か?」カチ

姫神「ああ。アクセラ君?」

一方通行「こんなところで何やってンだよ?」

姫神「いや。ちょっと無理して疲れたから休憩中」

一方通行「無理って、マラソンってのは自分のペースで走るモンじゃねェのか?」

姫神「みんなと一緒に走ろうと思ったのだけど。思いのほかみんな早くて」

一方通行「そォか……そりゃあ残念だったな」

姫神「しかしアクセラ君すごいね。さっきまであんなにぜぇぜぇ言いながら走ってたのに」

393 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:17:05.17 ID:yjySUbndo


一方通行「ああ、それなら理想的な走り方っつゥのを自己流で編み出してみたからな」

姫神「すごいね。私にはそんなことはできない」

一方通行「別にオマエはこンなどォでもイイことする必要ねェよ」

姫神「何で?」

一方通行「オマエはオマエのペースで、オマエのやり方で行きゃあいいだろ。マラソンなんだしよォ」

姫神「私の?」

一方通行「ああ、休みながらでも進んでいく。それで問題ねェンじゃねェか?」

姫神「……そうだね」

一方通行「じゃあ俺は行くが、オマエはどォする?」

姫神「私はもうちょっと休んでから行く」

一方通行「そォか。じゃあ精々頑張れよ」カチ

姫神「アクセラ君もね」


タッタッタッタッタッタッタッタッタッ


―――
――


394 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:17:54.06 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 09:58 〜開始二八分経過〜

-第七学区・第三区間八〇〇メートル地点-




結標「……はぁ……はぁ……このっ!」ブン




体育A「――――――」シュン

体育B「どりゃあ――」シュン

体育C「ぐおおお――」シュン

体育D「せいやあ――」シュン

体育E「カモーン――」シュン

395 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:18:26.32 ID:yjySUbndo


結標「……はぁ……ごほっ、ごほっ!!」

吹寄「結標さん大丈夫っ!?」

結標「だ、大丈夫だって。まだまだ……」

吹寄「休みたくなったら休んでも――」

結標「……絶対に」ボソ

吹寄「えっ、何?」

結標「絶対にみんなでスキーに行くんだから……」

吹寄「……そうね。がんばりましょ!」

396 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:19:32.73 ID:yjySUbndo



<ドァアアアアアアアアアアア!! <ブワアアアアアアアアアアアアア!! ぶるあああああああああああああああああああ!!



吹寄「!? もう追いついてきた!?」

結標(疲れて飛ばせる距離が短くなってるっ!?)

吹寄「くっ! さすがに早すぎる!」

結標「安心して」クイ

吹寄「えっ?」

結標「今度はちゃんと遠くに飛ばす――ッ!?」グラッ

吹寄「結標さん! 危ない!!」



ゴキッ!!



結標「痛ッ!!?」

吹寄「大丈夫結標さん!? どこか痛むところは!?」

結標「くうぅ、ちょっと足をひねっちゃったみたい……」

吹寄「大変だわ! 今すぐ救護班に……!」

397 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:20:21.76 ID:yjySUbndo


体育B「ああ? どうしたんだアイツら?」

体育D「怪我でもしたんじゃね?」

体育E「ぎゃははワロス、それなら好都合じゃね?」

体育C「よっしゃー、これでやっとまともに走れる!!」

体育A「……ふむ」



結標「……吹寄さん……先に行って」

吹寄「そ、それはできない!」

結標「私なら大丈夫」

結標「貴女は私と一緒にリタイアする必要はないから……最後まで走って!」

吹寄「で、でも……」

398 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:22:05.94 ID:yjySUbndo



体育E「あひゃひゃひゃ、ざまあああああああねええええええ――」



結標「邪魔」ブン



体育E「ちょおま――」シュン



結標「お願い。私の分まで頑張ってちょうだい」

吹寄「……わかったわ。結標さんの分まで頑張るわ!!」

結標「じゃ、いってらっしゃい!」

吹寄「行ってきます!!」タッタッ

結標「…………」


結標「…………さあて、ここからは私がどれだけ時間を稼げるかよね?」



ウオオオオオオオオオオオオオオッ!! ヘイヘエエエエエエエエエエエエエエエエイ!! オラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!


399 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:22:57.13 ID:yjySUbndo


結標「このぉ――うっ!?」

結標(こ、こんな時に吐き気が――ッ!?)


体育A「……テレポートが来ない」

体育D「いやっははは! 俺達の完全勝利だぜー!!」

体育E「何というメシウマ状態」ケラケラ

体育B「あとは前を走ってる雑魚どもを追い掛けるだけの簡単作業だぜ!!」

体育A「よし、では奴らを追うとしよう」




B・C・D・E「「「「了解委員長!!」」」」





結標「……く……そ……」



―――
――


400 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:23:47.17 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 10:00 〜開始三〇分後〜

-とある高校・放送席-


実況『ただいま一〇時ちょうどとなります。マラソン大会開始から三〇分が経過しました』


実況『現在トップを走っているのは一年七組上条くん、土御門くん、青ピ(仮)くんの変わらぬ三人組です』


実況『しかし、今までとは状況が違います』


実況『次に体育クラスの五人組が彼らの後ろを激走しております」


実況『結標さんがダウンしたことにより、妨害が無くなった彼らは疾風の如く道路を駆け抜けて行きます』


実況『彼らの後ろにさっきまで結標さんと一緒にいた一年七組の吹寄さんが走っております』


実況『やはり、結標さんがいないのはさすがに辛いかあ!?」


へそ出し『ふむ。まあそうだな」

401 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:25:00.67 ID:yjySUbndo


実況『この勢いなら一位は体育クラスの人たちでしょうかね?』


へそ出し『この展開からするにそうだろうな。結標さんが復活するなんて奇跡が起きれば別だけど』


実況『都合よくそんな奇跡起きませんよー!』


へそ出し『でもまあ、別の奇跡なら起きるかもしれないな』


実況『別の奇跡とは?』


へそ出し『……さあ……何だろうな?』


実況『?』


―――
――


402 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:27:25.77 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 10:02 〜開始三二分後〜

-第七学区・第四区間〇メートル地点-



ピー


上条「はぁ……はぁ……!!」

青ピ「あと二五〇〇メートルか。ちょっと長いなー」

土御門「そういえばさっきの放送聞いたかにゃ?」

上条「ああ! 結標がダウンしたって言ってたな。心配だ……」

青ピ「そうやね。あんな頑張ってたんやからなー」

上条「くそっ! 今すぐにでも駆けつけたいが……」

土御門「それもあるけどすぐ後ろに奴らが来てるぜい」

青ピ「あー、何だかんだいっても姉さんの援護は大きかったんやなー」

上条「今はそんなこと言ってる場合じゃねえだろ!! 今は結標の遺志をついで一位を目指すべきだ!!」

土御門「カミやん。そんな当たり前の事今さら言う必要はないぜい」

青ピ「そうやでー、ここで一位を取ってスキーヤーガールズたちをナンパするんやでー」


ゴツン!!


青ピ「ちょ、本気で殴らんでもええんとちゃうん!? ちょっとしたジョークやん!?」

土御門「こんなちょっとしたシリアスなシーンにジョークは必要ないんだぜい!」

上条「そうだ!! テメェはちょっとは自重しろ!!」

青ピ「すみません」

403 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:28:17.61 ID:yjySUbndo



<おおおお見えたぞおおおおおおおおおおおおおお!! <先頭の馬鹿どもだ!! <これで一位確定だな!!



土御門「チッ、もう追いついて来やがったかにゃー!」

青ピ「さすがに肉体強化系の能力者を生身で相手をするのは無理があるでー!」

上条「クソぉ! アイツらだけ能力禁止にするべきだろ!!」

土御門「こればかりは無能力者の遠吠えにしか聞こえないんじゃないかにゃー」

青ピ「そうだ! カミやんの右手でアイツらの能力どうにかできへん?」

上条「無理だ! 五人を相手に右手一本でさばき切れねえ!」

土御門「これは果てしなく無理ゲーだにゃー」

上条「あきらめんじゃねえ!!」

404 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:29:54.70 ID:yjySUbndo


体育A「悪いが抜かせてもらうぞ」スッ

体育B「一年坊主のクセにおつー!」スッ

体育C「ザコは消えなサーイ」スッ

体育D「遅すぎワロタ」スッ

体育E「あひゃうへぐほほへへっ」スッ


上条「がァあああああああッ!! クソォおおおおおおッ!!」

土御門「あいつらすっげえムカつくにゃー!!」

青ピ「腹立つ!! エライ腹立つわ!!」


―――
――


405 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:30:50.23 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 10:08 〜開始三八分経過〜

-第七学区・第三区間八〇〇メートル地点-


一方通行「…………」タッタッタッタッ


一方通行(おおォ、こりゃあすげェな)

一方通行(走っても走っても疲れねェ)

一方通行(疲れるところかテンションが上がってくる)

一方通行(これが噂に聞くランナーズハイってヤツかァ?)

一方通行(オイオイさっきまで『走る? 何それおいしいの?』状態だったのに、こンな短時間で『スターマリオ』状態ですかァ?)

一方通行「あはっぎゃはっ! 走るのって楽しいなァ!!」

406 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:31:46.35 ID:yjySUbndo


一方通行「…………」タッタッタッタッ


一方通行(まァそンな事は置いといて、そろそろバッテリーが切れてもおかしくねェ頃だろ)

一方通行(通学中に十二、三分使って、このマラソン中に走ったのがニ〇分弱)

一方通行(単純計算で三〇分超えてるから、この今の状態のバッテリーの減る速度は遅いってことか)

一方通行(ま、どちらにしろ精々四五分とかそンなモンだろ)

一方通行(さっき通ったチェックポイントが二つ目だから、俺は五キロ走った事になる)

一方通行(つまり、あともう一回同じことを繰り返さなきゃいけねェっつゥことだろ)


一方通行「さァて、バッテリーは持つのかねェ?」タッタッ

一方通行「…………あァ?」スタ

一方通行「アイツは……」カチ

407 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:32:56.87 ID:yjySUbndo


結標「…………」

一方通行「オイ結標」

結標「…………」

一方通行「もしもーし、結標さーン!?」

結標「…………」

一方通行「無視ですかァ? そろそろ反応しねェとブン殴りますよォ?」

結標「…………」

一方通行「ふン」


ゴツン


結標「――痛い!?」

一方通行「ホントに寝てやがったのかオマエ?」

408 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:34:25.26 ID:yjySUbndo


結標「あ、一方通行?」

一方通行「何こンなところで豪快にサボってやがンですかァ?」

結標「……あれ? 私何やってたんだっけ?」

一方通行「ハァ? まだ寝ぼけてンのかァ? だったらもう一発ブン殴って目ェ覚まさせてやろォか?」

結標「ちょ、ちょっとタンマ! そんな暴力反――痛ッ!!」ズキ

一方通行「あァ? どォした?」

結標「あ、足痛ったぁ……」

一方通行「……捻挫してやがンのか?」

結標「何でこんなことに……はっ、マラソン!!」

結標「ねえマラソン大会の結果どうなったの!?」

409 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:35:31.57 ID:yjySUbndo


一方通行「……まだ寝ぼけてンのかオマエ? ゴールしてねェンだから終わりもクソもねェだろ」

結標「そういえば放送委員の放送で何か言ってなかった?」

一方通行「知らねェよ。そンなモン走りながら聞いてられっかよ」

結標「そ、そう……」

一方通行「それより・…・ほらよ」スッ

結標「……何?」

一方通行「肩貸してやっから、とっとと警備員がいるところにでも行くぞ」

結標「そ、そんな、いいわよそこまでしてくれなくて……」

一方通行「うっせェよ、黙って手ェ掴めよクソが」

結標「う、うん……」ガシッ


―――
――


410 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:36:43.91 ID:yjySUbndo



――
―――


一方通行「う、うわァ、重ッ……」

結標「ちょ、ちょっと女子に向かって重いってのはないんじゃない!?」

一方通行「うるせェ重いモンは重ェンだからしかたがねェだろ」

結標「単に貴方の腕力がないだけじゃないかしら!?」

一方通行「黙れ殺すぞ」

結標「やれるもんならやってみなさいよ! どうせ能力未だに制限されてんでしょ?」

一方通行「チッ、ふざけやがって……」


『ええと、現在競技が開始して四一分が経過しました』


一方通行「あァ? 何だこりゃあ?」

結標「多分放送部員の放送じゃない?」

一方通行「ああ、これがか」

結標「貴方これまで一体何やってたの?」

一方通行「ランナーズハイに入ってた」

結標「はあ?」

411 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:37:56.10 ID:yjySUbndo


『いよいよトップがゴールへ近づいてきました』


結標「ど、どうなのかしら? 三人が逃げ切ってくれてるかな?」

一方通行「三人ってあの三下どもの事か?」

結標「うん、そうだけど」

一方通行「ヘェー、そンな前にいやがンのかアイツら」


『トップは、後ろのグループから四〇〇メートルという圧倒的な差をつけている体育クラスの脚力強化系のみなさんです!』


結標「そ、そんな……」

一方通行「まあ、そりゃそォだろォな」


『そしてその後ろに続くのが体育クラスのサッカー部員とバスケ部員に、何とその後ろに一年七組の三人組が食らいついています』

412 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:39:16.58 ID:yjySUbndo


一方通行「ヘェ、アイツらやるじゃねェか」

結標「で、でも……これはもう、一位は無理よね?」

一方通行「当たり前だろ。四〇〇メートルとか馬鹿みてェな差ァ付けられてンだからよォ」

結標「そう……よね……」

一方通行「何をそンなに落ち込ンでンだ? たかがマラソン大会なンかで……」

結標「いや行きたかったなー、って思って」

一方通行「行きたかった? ……あァスキーにか」

結標「うん。みんなで……スキー行きたかった……」

一方通行「ハァ?」

結標「……思い出……作りたかったな……」

一方通行「あァ? 何泣いてンだよオマエ? キメェぞ?」

結標「う、うるさいっ!! しょうじゃない悔しいん……だから……」グスン

一方通行「…………」

413 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:40:18.95 ID:yjySUbndo


一方通行「……チッ」カチャ

一方通行「…………」ピッピッピ

結標「な、何やってんの?」

一方通行「黙ってろ」


プルルルルルル、ピッ


『もしもしー! 今は競技中じゃないのー? どうしかしたのー? ってミサカはミ――」


一方通行「オイクソガキ。能力の制限を解除しろ今すぐだ!」

414 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:40:59.17 ID:yjySUbndo


『えっ? 何で? あなたの能力はズルじゃな――』


一方通行「イイからさっさとしろクソガキ!!」


『な、何をそんなに怒っているの? ってミサカはミサカは少し戸惑ってみたり』


一方通行「打ち止め……頼む」


『だから何で? ってミサカはミサカはあなたの――』


一方通行「頼む」


『……う、うんわかった! 何だかよくわからないけど、黄泉川に怒られるかもしれないけど解除するね! ってミサカミサカは約束を破る悪い子になってみたり』


一方通行「イイ子だ」ピッ


415 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:42:35.14 ID:yjySUbndo


結標「貴方……何をやって――?」

一方通行「ったくよォ、金さえ払やァいつでも実現できるよォな事で泣いてンじゃねェよボケ」

結標「な、何よ!? みんながみんな貴方みたいなお金持ちじゃないのよ?」

一方通行「ハイハイ、それぐらいわかってますよォと」

結標「何よそ――」



一方通行「じゃあ行くとするか……みンなでスキーってヤツによォ」カチ



結標「…………えっ?」

一方通行「…………」ヒュンカランコローン

結標「ちょっと貴方、杖なんか捨てて大丈――」

一方通行「しっかり掴ってろよ結標」ガバッ

結標「!? 何っ、これ!? これって――」



ドンッ!!



―――
――


416 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:43:23.93 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 10:15 〜開始四五分経過〜

-とある高校・マラソンゴール地点-


実況『……おおっと! 先頭グループが見えてきました!』


実況『な、何ぃ!? こ、ここでラストスパートをかけた!?』


実況『す、すごいです! 今まで走りが何だったのかと思えるほど速いです!!』


へそ出し『今まで本気で走ってたわけじゃなかったということだな』


実況『圧倒的! 圧倒的過ぎる!! これが体育クラスの力なのかぁ!?』

417 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:44:18.81 ID:yjySUbndo


実況『……ん? 何ですか? 今いいと――えっ?」


へそ出し『どうかした?』


実況『最新の情報が入ってきました! 今第四区間のチェックポイントをものすごい速度で通過した生徒がいるそうです!!』


実況『この速度のままコースを進んだら……一○秒後にはここに到達します!!』


実況『その生徒の名前は! ……ええと、いっぽうつうこう……くん?』


へそ出し『アクセラレータな』

418 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:45:32.64 ID:yjySUbndo


体育B「……はあ!? 何だよそれ!? 誰だよアクセラレータって!?」

体育C「聞いたことねえよ! そんなヤツ学校にいたか!?」

体育D「しかも何だよ二五〇〇メートルを一〇秒って化け物かよ!?」

体育E「なんてこったい」

体育A(アクセラレータ……まさか!?)

体育C「くそお!! 大体何なんだよソイツ!? ふざけた名前しやがって!! 厨二病か!!」



一方通行「変な名前に加えて厨二病で悪かったなァ!?」シュイン



体育全員「!?」


419 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:46:36.42 ID:yjySUbndo


実況『おおおっと!! 現れました一方通行さん! 低空飛行しながら何と結標さんをお姫様抱っこして登場しました!! これは恥ずかしい!!』

へそ出し『ふふふ、予想通り面白い事になった』

実況『結標さん顔真っ赤ですねー、微笑ましい限りです!』



結標「〜〜〜〜〜〜〜〜///(は、恥ずかしい……!!)」

体育C「何だよてめえ!! 女連れて走……飛んでじゃねえよ!!

体育E「彼女持ち裏山。リア充爆破白!!」

一方通行「あァ? 何わけわかンねェこと吠えてンだこの三下どもはァ?」

体育B「死ね死ね!」

体育D「クソが! だったら俺の全速力だゴルァ!!」



ドンッ!!



体育E「でた! Dさんのジェットフットスタンプダッシュだ!!」

一方通行「……へェー」

420 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:47:37.59 ID:yjySUbndo



体育D「はぁ……はぁ……これなら」キョロ



一方通行「遅ェ」

体育D「何ぃいいいいいい!?」

体育B「まさかDのジェット(ryがッ!?」

体育A[まさか……ヤツは学園都市第一位の……!?」

一方通行「コッチは怪我人がいンだよ。さっさとゴールさせてもらうぞ」




ドォン!!




421 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:48:18.77 ID:yjySUbndo





実況『ゴォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオルゥウウウ!!!』キーン





へそ出し『……うるさいんだけど』


実況『一方通行くん! 結標さんを抱えたまま颯爽とゴール!!』


実況『決まりました!! 今回のマラソン大会の優勝者は一年七組一方通行くんです!!』


―――
――


422 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:49:28.00 ID:yjySUbndo



――
―――


上条「……あれ? 結局アイツ能力使えたの?」

土御門「にゃー、全部あの野郎に良いとこ取りされたにゃー」

青ピ「ボクらぁの苦労は何やったんやろうな?」

吹寄「おいお前ら! 今アクセラがゴールしたって?」

上条「ああ吹寄か? そうそうしかも結標抱えてな……ったく、うらやましいや――」



土御門・青ピ「「お前が言うな!」」



バキッ!!



上条「何でえ!?」


―――
――


423 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:49:55.61 ID:yjySUbndo



――
―――


姫神「……はぁ……はぁ……少し休憩」

姫神「…………」

姫神「アクセラ君。ゴールしたんだ」

姫神「…………」

姫神「おめでと。アクセラ君」


―――
――


424 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:51:03.65 ID:yjySUbndo



――
―――


実況『これはすごいですねー、へそ出しカチューシャさん!!」

へそ出し『ふふふ、そうだな。カップル同士でゴールなんて普通に考えたらできないことだけど』


結標「か、カップルって〜〜〜///」カァ

一方通行「……チッ、救護のヤツらはどこにいやがる?」

結標「……えっ?」

一方通行「使えねェヤツらだなクソが」

結標「あれ?」

一方通行「このまま直で冥土帰しのところに連れていくかァ?」

結標「……まさかさっきの放送聞いて……なかった?」

一方通行「あァ? どォした結標? 足でも痛むのか?」

結標「い、いやその……そ、それよりちょっと早く降ろして!」

一方通行「……? 何でだ?」

結標「そ、その……は、恥ずかしい///」

一方通行「あァ? 何くだらねェこと言ってンだ? そンなわけにはいかねェだろォが。オマエ足怪我してるし」

425 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:51:47.31 ID:yjySUbndo


黄泉川「一方通行!!」

一方通行「おォ黄泉川か!」

黄泉川「お前何で能力使えるじゃん!?」

一方通行「あァ? ガキに許可させた」

黄泉川「……ったく、せっかく運動する楽しさを教えようと頼んだって言うのに」

一方通行「それなら大丈夫だ。さっきまでランナーズハイ入ってたから」

黄泉川「……はい?」

一方通行「それより結標が捻挫してンだ。すぐに病院にでも連れて行ってやってくれ」

黄泉川「えっ!? ホントじゃんかよ!? ほかの警備員達は何やってたじゃん!!」

一方通行「とにかく、早くコイツを――」グラッ

426 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:52:55.34 ID:yjySUbndo


黄泉川「ちょ、ちょっと一方通行ァ!?」

一方通行「…………」ガクッ

結標「わっ!? 一方通行!?」

黄泉川「ちょっと危ないじゃん!!」ガシッ


一方通行(あァ? 体が……動かねェ……?)


黄泉川「バッテリーでも切れたのか?」

結標「でも電極ちゃんと付いてますよ?」


一方通行(……ああ……何か眠くなってきやがった……)


黄泉川「――――」

結標「――――」


一方通行(何言ってンだコイツら? まァイイや……)

一方通行(……俺は寝る…………)


―――
――


427 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:53:24.76 ID:yjySUbndo



――
―――


December Third Sunday 10:00

-第七学区・とある病院・とある病室-


一方通行「…………あァ?」

一方通行「ここは……どこだ?」ギョロ

一方通行「…………」

一方通行「とりあえず起き上が――」ピン



一方通行「痛ってェえええええええええええええええええええッ!!?」



冥土帰し「病院では静かにね?」

428 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:54:11.66 ID:yjySUbndo


一方通行「……オマエか。つゥか、何で俺は病院のベッドなンかで寝てンだァ?」

一方通行「それにこの身体中を走り回るこの激痛は何だ?」

冥土帰し「ああ、それはね。筋肉痛だよ」

一方通行「筋肉痛だァ!?」

冥土帰し「そう。ただの筋肉痛だ」

一方通行「……オイオイ冗談はやめとけよ。俺が知ってる筋肉痛は入院するほどの怪我じゃねェンだよ」

冥土帰し「いいや。正真正銘筋肉痛だ」

一方通行「……じゃあ何で俺入院してンだ?」

429 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:55:13.77 ID:yjySUbndo


冥土帰し「キミは普段から運動をしていないね?」

一方通行「まあそォだな。する必要ねェし」

冥土帰し「だから君の身体は極度な運動不足だったってわけだ」

一方通行「まァ否定はしねェよ」

冥土帰し「そンな身体で全力でマラソンに臨んだらしいじゃないか?」

冥土帰し「さらにキミの保護者から聞いたけど、ランナーズハイにまでなったそうじゃないか?」

一方通行「あァ、たしかにランナーズハイにはなった」

冥土帰し「そこまで全力で運動したらキミの身体は持たないんじゃないかな?」

一方通行「……あー、だから俺入院してンのか」

冥土帰し「やっと理解してもらえたかな? じゃあ僕は行くけど、ちゃんと安静にしておいてね?」


ガラララララ


一方通行「…………」

一方通行「くっだらねェ」

一方通行「寝よ」


―――
――


430 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:56:10.55 ID:yjySUbndo



――
―――


同日 13:00

-第七学区・とある病院・とある病室-



「――――ふふふ、あの時はよくもあんな恥ずかしい事をしてくれやがったわね」



一方通行(あァ? 何だァ? 誰かそこにインのかァ?)



「ぬふふふ、私のこのスーパーデラックスマジックペン(定価245円)が火を噴くわ」



一方通行(この声は……結標かァ? マジックペン? 火を噴くわ? ……ッ!?)



結標「よし!! いざ参……る?」

一方通行「…………」ギロ

結標「オハヨウゴザイマスアクセラレータサンキョウモイイオテンキデスネ」

一方通行「オマエ何してやがンだコラ。それに今は昼だ」

431 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:57:14.28 ID:yjySUbndo


結標「やだ何言ってんの? 別に悪戯しようとか思ってないし」サッ

一方通行「じゃあ今背中に隠したモン見せてみろや」

結標「だが断る」

一方通行「殺すぞ」

結標「……ふふふ。そんなこと私に言ってもいいのかしら?」

一方通行「あァ?」

結標「筋肉痛で動けないんでしょ?」

一方通行「……そォいえば筋肉痛だったな俺」

結標「おい」

一方通行「で、それがどォしたってンだ?」

結標「だから、身体が動けなかったらいろいろと不自由なんじゃない?」ニヤニヤ

一方通行「……何が目的だ?」

結標「べーつにー?」ニヤニヤ

一方通行「まァイイや。泣かす」カチ

結標「……あれー? 筋肉痛で動けないんじゃなかったかし……ら?」

一方通行「とりあえず一発殴っとくか」


ガン!!

432 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:58:19.29 ID:yjySUbndo


結標「しくしく本気で殴ってきたしくしく」

一方通行「しくしくとか口で言ってンじゃねェよ嘘泣き確定じゃねェか」

結標「でも泣きたいのはホントよ」

一方通行「死ね」

結標「この状態でその言葉を投げかけてくるなんて、貴方ってホント酷いわね」

一方通行「知るか……つゥか、オマエ足の怪我の調子はどォだったンだ?」

結標「ああこれ? ギプス付けて松葉杖生活だけど、今週の金曜日ぐらいには治るそうよ」

一方通行「捻挫って三週間くらい安静じゃねかったか?」

結標「えっ、そうなの?」

一方通行「……チッ、さすがは冥土帰しってことか」

433 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:59:11.79 ID:yjySUbndo


結標「まあこれで貴方とお揃いね」

一方通行「何がだ?」

結標「杖を使わないと歩けないところ」

一方通行「あァ? 喧嘩売ってンのか? 俺の杖はそンなにダサくねェよ」

結標「ええっ!! そんなに変わらなくない!?」

一方通行「わかんねェかなァ、このトンファーみてェな形状の良さが」

結標「……やっぱり貴方って厨二病ってやつよね」

一方通行「よォし今度は何発殴ってやろォかァ!?」

結標「ごめんごめんゆるして!」

一方通行「……チッ」

結標「……そうだ。リンゴ食べる?」

一方通行「いらね」

結標「ええー、そこは食べようよー」

一方通行「いらね」

434 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/21(水) 23:59:57.14 ID:yjySUbndo


結標「ちぇー、せっかく剥いてあげようと思ったのに」

一方通行「お前が剥いたら芯しか残らねェよ」

結標「何それ? 私がリンゴの皮を剥けないって言うの?」

一方通行「オマエに剥かせるくらいなら俺が剥くわ」

結標「えっ、ホント!? じゃあ剥いて!?」

一方通行「ハァ!? 何で俺が……」

結標「さっき貴方が剥くって言ったじゃない」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「……ああ! まさかホントは剥けないんだー?」ニヤニヤ

一方通行「あァン!? 何言ってンだこのババァはァ!?」

結標「あれでしょ? 剥けないから断ってるんでしょ?」

一方通行「わかった剥けばイインだろォ!? 寄越せ!! キレイに皮だけ剥ぎ取ってやる!!」

435 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 00:00:35.34 ID:0SCmX1lJo


結標「はい! じゃあウサギやってよ!」スッ

一方通行「ウサギ? 何だそりゃあ?」

結標「えっ、知らないのウサギ?」

一方通行「いや、ウサギは知ってるけど。リンゴとウサギの接点が見当たらねェンだけど」

結標「……はぁ……ダメだこりゃ」

一方通行「面倒臭ェからそのまま剥くわ」カチ

一方通行「…………」コン

結標「?」


ズバッ!!


結標「何と!?」

一方通行「ベクトル操作で余裕だろ」カチ

436 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 00:01:27.97 ID:0SCmX1lJo


結標「何と万能な能力。一家に一台欲しいわね」

一方通行「俺は家電製品じゃねェぞ」

結標「しかもあらかじめ八等分に切ってくれてるこの優しさ!」

一方通行「無視かよ」

結標「じゃあいただきまーす」ハグ

一方通行「……つゥか、オマエが食べてかっただけじゃねェのか?」

結標「あ、バレた?」

一方通行「はァ……別にイイけどよォ……」ゴロン

結標「…………」モグモグ

一方通行「…………」

結標「…………」シャクシャク

一方通行「……つゥか、それ食ったらオマエ帰れよ。ゆっくり寝れねェから」

437 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 00:02:11.77 ID:0SCmX1lJo


結標「えっ!? 私との会話イベントより睡眠の方が大事!?」

一方通行「当たり前だ。帰れ」

結標「くそぅ……結構傷つくわ、その一言」

一方通行「嘘乙」

結標「……まあいいわ。じゃあ私帰るわ」カコン

一方通行「おォカエレカエレ。つゥかリンゴ全部食っていけよ」

結標「もともと貴方へのお見舞いの品の中に入ってたのだから、貴方が食べればいいんじゃない?

一方通行「俺は甘いモンは食わねェ」

結標「はは、言うと思った」

一方通行「そォかよ」

438 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 00:03:08.67 ID:0SCmX1lJo


結標「あ、そういえば一方通行?」

一方通行「ンだよ?」

結標「昨日の占いの事だけどさ」

一方通行「占い? ああ、アレか。それがどォした?」



結標「ラッキーアイテム当たってたね」ニコ



一方通行「ハァ?」

結標「じゃ、またね」カコンカコン


ガララララ


一方通行「…………」

一方通行「何だ言ってンだアイツ?」

439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 00:04:30.17 ID:OhfdJm7uo
白い物か
440 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 00:08:59.88 ID:0SCmX1lJo


黒・歴・史確定ね


今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

一方さんと一緒にあわきんが高速移動したらヤバくね!?とか、一方さん足速くね!?とか、
ツッコミどころ満載で本当に申し訳ありませぬ

とりあえずあわきんにフラグを立てようと努力したら黒歴史になった
これはあとから見返して悶絶するくらいの黒歴史になるな
もう二度とこんなマラソン大会とかやりたくないお


次回『打ち上げ(予定)』


予定というのは書き溜めが尽きた事を指します
なので明日は投下できないかもしれません

ではではノシ
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/22(木) 00:13:14.92 ID:6hXZpbKW0
はァ!?黒歴史ィ!?
こンな素晴らしいフラグ回投稿しといて良く言うぜ

乙です
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/22(木) 00:19:02.63 ID:Fqr9+8XYo
きっと風の壁であわきんを守ってたんだよ!

フラグ建て乙
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 00:22:24.85 ID:EIeOo81eo
おつおつ
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/22(木) 00:32:46.22 ID:ILm2bHNn0
フラグたてちゃったってことは~?
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/22(木) 01:57:25.31 ID:SY68Brp70
今日も乙でした
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 03:05:02.09 ID:b7Gba3IIO

秒速250メートルってドラゴンライダーと同じじゃねーかww
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/22(木) 12:47:41.76 ID:lxrKMUrR0
一方さんさすがww
乙です
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/03/22(木) 15:38:18.78 ID:YEGmgjDCo
これはいいほのぼの
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/22(木) 18:39:55.02 ID:P52QYkdZo
流石一方さん
やることが違うな
450 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:17:35.32 ID:0SCmX1lJo

みなさんこんばんは
何とか間に合ったから投下したいと思います

ちなみにサブタイ変わります
451 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:18:32.14 ID:0SCmX1lJo


9.冬休み


December Third Friday 11:35 〜帰りHR〜

-とある高校・一年七組教室-


小萌「――はい! ということで明日から冬休みとなります」


<いえーい!! <いやっほぉおおおおおおう!! <HOOOOOOOOO!! <キタコレ!!


小萌「くれぐれも羽目を外し過ぎないようにしてくださいねー!」


<はーい!!


小萌「あ、ちなみに前回の期末テストで赤点を取った生徒は、冬休み中に補習がありますので忘れないでくださいねー」


<ええええええええええええええ!!

452 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:19:13.41 ID:0SCmX1lJo


上条「がァあああああああああッ!! 不幸だァああああああああああ!!」ガシガシ

青ピ「良かったやんカミやん! 冬休み中も小萌先生と会えるで!」

上条「よくねえよ! くそォおおッ!! せっかくの休みがァ!!」

土御門「にゃー、これはもはやカミやんにとって逃れる事の出来ない運命なんだろうにゃー」

上条「嫌だ!! そんな運命!!」

土御門「おとなしく行ってくるにゃー」

青ピ「せやで。行かへんかったら行かへんかったで小萌先生泣くでえ?」

上条「うっ!? それを言うなよ……」

453 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:20:05.38 ID:0SCmX1lJo


一方通行「……はァ、うるせェヤツらだな」

結標「何のんきな事言ってんの? 貴方も補習メンバーでしょ?」

一方通行「…………は?」

結標「赤点取ってたじゃん。国語の一〇点」

一方通行「あァ? 一〇点だァ? 何言ってやがンだ、俺は全教科一〇〇点だったろ?」

結標「何勝手に記憶を良いように改竄してるのよ? 国語が一〇点、古文が四二点、英語が八六点、と一〇〇点じゃない教科が三つあるじゃない」

一方通行「嘘ばっか言ってンじゃねェぞ。俺は学園都市第一位の一方通行だぞ?」

結標「嘘なんてついてないわ! きちんとこの目で見たもの!」

一方通行「じゃあ証拠を見せてみろよ! そしたら信じてやるよ!」

結標「はい」スッ

一方通行「あァ?」ジロ

454 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:20:51.21 ID:0SCmX1lJo


つ携帯電話のディスプレイに映る証拠写真


一方通行「…………」

結標「どうよ?」

一方通行「……これ合成写真じゃね?」

結標「どんだけ信じたくないのよ。いい加減現実を見なさい現実を」

一方通行「オイオイマジかよォ……あれは夢じゃねかったのかよォ……」

結標「ようやく現実に戻ってきたか」

一方通行「結標、俺は一体どうすればイインだァ?」

結標「おとなしく補習にいってらっしゃい」

一方通行「(´・ω・`)」

455 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:21:47.55 ID:0SCmX1lJo


同日 11:45 〜放課後〜

-とある高校・一年七組教室-


青ピ「いやーやっと冬休みやなー」

土御門「にゃー、待ち遠しかったぜい冬休み!」

上条「くそ、うらやましいヤツらめ……」

一方通行「ホントだよなァ」

土御門「そういえばアクセラちゃんも補習かにゃー」ニヤニヤ

青ピ「頭良いからちょっと以外やなー、ぷぷっ」ニヤニヤ

一方通行「ホントうらやましィわァ、ブチ殺したくなるくれェうらやましィわァ」カチ

456 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:22:34.25 ID:0SCmX1lJo


土御門「ちょ、ちょっとタンマ! 冬休み前に大怪我とかマジ勘弁だにゃー!」

青ピ「そうやで! 病院内で年明けるなんてまっぴらごめんやでー!」

一方通行「安心しろ、オマエらには永遠の休暇を与えてやるからよォ」ゴキゴキ

青ピ「そんな休暇いらへんわー!!」ドタドタ

土御門「にゃー!!」ワタワタ



ワイワイガッシャーンドッコーン!!



吹寄「……まったく! うるさいぞ馬鹿ども!!」

結標「あの馬鹿、何してんだか」

457 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:23:44.78 ID:0SCmX1lJo


姫神「結標さん。そのギプス今日取れるんだっけ?」

結標「ええ、その予定よ」

吹寄「ホントごめんなさい。私たちがもっと足が速かったら……」

結標「い、いやいやそんなことないって! それにあれは私が勝手にコケただけだし……」

姫神「でもすごかったねアクセラくん」

吹寄「そうよね。体育クラスの上級生相手に逆転ゴールするなんてね」

姫神「そういえば。学校新聞に写ってたね」

結標「写ってたって何が?」

姫神「二人が」

結標「誰が?」

姫神「あなたとアクセラ君」

結標「えっ?」
458 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:25:07.86 ID:0SCmX1lJo


吹寄「ああ、あのゴールした後の写真ね」

結標「そ、そのゴールした後の写真ってまさか……」

姫神「そう。あなたが思っている通り。結標さんがアクセラ君にお姫様抱っこされてる写真」

結標「えっ? ま、まさかそんな恥ずかしい写真が全校生徒に公開されてるって言うの!?」

吹寄「し、知らなかったの? 掲示板に普通に貼られてたのだけど」

結標「掲示板なんてどこにあるのか知らないんだけど……」

吹寄「……まあ、ドンマイ」

姫神「がんばれ」

結標「〜〜〜〜〜〜〜///」カァ

459 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:26:19.57 ID:0SCmX1lJo


姫神「しかし彼は一体。何者なのだろうか?」

吹寄「たしかにそうよね。前は肉体強化系みたいな能力とか言ってたけど、あれは確実に違うわよね?」

姫神「どう肉体強化したら。空中を高速で飛行できるのだろうか」

吹寄「ホント彼は何者なの?」

姫神「うーん……」

結標「あ、ああ実は彼レベル5なのよ」



吹寄・姫神「「え?」」


460 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:27:01.16 ID:0SCmX1lJo


一方通行「オラァ!!」ドォン

青ピ「ひー!」

土御門「にゃー!」

上条「やめろ一方通行!! こいつらはどうでもいいけど教室が壊れる!!」

青ピ「えっ!? 親友たちの命より教室の方が大事なん!?」

上条「誰が親友だ! この悪友どもめ!」

土御門「カミやんひどいにゃー」

一方通行「チッ、くっだらねェ」カチ

吹寄「ねえアクセラ?」

一方通行「あァ?」

461 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:27:44.80 ID:0SCmX1lJo


吹寄「あなたがレベル5っていうのはホント?」

一方通行「……ああ、まァそォだが」

青ピ「えっ!? アクセラちゃんってレベル5やったん!?」

姫神「何で今まで隠してたの?」

一方通行「別に隠す気はねェよ。聞かれなかったから言わなかっただけだ」

吹寄「す、すごい! こんな学校にレベル5の人が転入して来てたなんて……」

青ピ「どっひゃー! なんてこったい!」

結標(レベル5ってそんなにすごいのね……)

462 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:29:04.33 ID:0SCmX1lJo


上条「…………」

姫神「上条君。全然驚いてない?」

上条「ああ、実は俺一方通行と会ったことあるから知ってたんだよな」

姫神「そうなんだ」

吹寄「上条貴様! 何でそんな大事な事今まで言ってくれなかったのよ?」

上条「別に俺の口から言う事でもないだろ? もしかしたら本人からしたら、言いふらされることが嫌かもしれねえし」

吹寄「たしかに……そうね」

一方通行「俺は気にしちゃあいねェけどな」

463 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:29:32.81 ID:0SCmX1lJo


土御門「しかもアクセラちゃんは七人のレベル5の中でも第一位なんだぜい!」

青ピ「な、なんやてー!?」

吹寄「だ、だ、だ、第一位ってあの第一位!?」

一方通行「何だよそのリアクション?」

結標「あれ? 土御門君もこの事知ってたの?」

土御門「それなりに情報通だからにゃー」

上条(さすが多重スパイ……)

青ピ「なあなあアクセラちゃん!」

一方通行「あァ?」

464 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:30:14.74 ID:0SCmX1lJo


青ピ「第一位ってことは学園都市で一番頭が良いってことやろ?」

一方通行「……まァ、そォだろォな」

青ピ「ほなぁ何で赤点なんか取ってんの?」プププ

一方通行「オマエどンだけ死にてェンだよ?」カチ

青ピ「わっ、ストップストップ冗談やないかー!」

一方通行「……チッ」カチ


土御門「ま、そんなことよりこれからの事を話し合うとしようぜい!」

吹寄「これからのこと?」

上条「何じゃそりゃ?」

土御門「もちろん決まってるにゃー! 二学期終了記念の打ち上げだにゃー!!」

465 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:31:04.44 ID:0SCmX1lJo


結標「そういえば、そんなこと話してたわね、テスト期間中に」

青ピ「たしかボウリングとか言ってへんかったかな?」

土御門「ボウリングでもいいんだけど、結標が怪我してるからスポーツはやめた方がいいにゃー」

結標「別にそんな気を遣わなくてもいいわよ! 今日でこのギプス生活とおさらばの予定だから」

吹寄「でも結標さん。捻挫っていうのは治ってからもしばらくは運動は控えた方が良いのよ?」

上条「そうだぜ。ボウリングしててうっかりまた怪我しちまったらマズいからな」

土御門「というわけで、ボウリングはなし――」

結標「だ、ダメよ! 私一人のためにそんな……」

一方通行「…………」

466 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:31:42.10 ID:0SCmX1lJo


結標「それに最悪私は見てるだけでも大丈夫だし、それに――」

上条「……わかった。じゃあ行こうぜ! ボウリング!」

吹寄「そうね。そこまで言うのだったら」

姫神「異論なし」

青ピ「ほなボウリング決定やなー土御門くん?」

土御門「……そうだにゃー。じゃあ今日はボウリングでストレス発散と行こうぜい!」


みんな「おー!!」

467 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:32:15.84 ID:0SCmX1lJo


土御門「じゃあ言ったん家に帰って後、ボウリング場に現地集合ということで、何時に集合にするにゃー?」

吹寄「第七学区でボウリング場っていえばあそこしかないわね」

姫神「あそこって?」

上条「メインストリートの近くにでっかいゲーセンみたいなのがあってな。ここから二〇分もしねえんじゃねえか?」

姫神「ああ。あの派手でうるさいところ?」

青ピ「そう、そこそこ」

土御門「何時くらいに集合できそうかにゃー?」

吹寄「帰ってから昼食食べて、そこに行くのだったら大体二時くらいかしら?」

姫神「同じく」

青ピ「ボクもそれくらいなら余裕やでー」

土御門「なら二時集合で大丈夫かにゃー?」

一方通行「ちょっと待て」

468 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:33:24.02 ID:0SCmX1lJo


土御門「どうかしたかにゃー?」

一方通行「その時間だったら、俺たちは一旦病院に寄っていくから少し遅れるかもしンねェぞ?」

結標「別に病院に行ってから直で行けばよくない?」

一方通行「あァ? このクッソ重ェ鞄を持って行動すンのかよ?」

結標「重い? この鞄が?」ヒョイ

一方通行「オイ勝手に俺のモンに触ンじゃねェ!」バッ

結標「普通に軽いじゃない?」

一方通行「俺は基本的には能力使わねェと力入ンねェンだよ!」

結標「元々筋肉がないって正直に言えばいいのに……」

一方通行「ンだとォ!?」

469 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:34:10.65 ID:0SCmX1lJo


土御門「じゃあ、コインロッカーにでも入れとけば良いんじゃないかにゃー?」

一方通行「あァ? コインロッカーだァ?」

結標「おお! それは名案ね!」

吹寄「コインロッカーならその辺にいっぱいあるしね」

結標「これなら普通に間に合うんじゃない? ね、一方通行」

一方通行「……チッ、わかったよ」

土御門「じゃあ、各自昼メシを食べてきて二時に第七学区の巨大ゲーセン集合ってことでオッケー?」


みんな「問題なし!」


土御門「よし、じゃあ一旦解散にゃー!!」


―――
――


470 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:35:00.77 ID:0SCmX1lJo



――
―――


同日 12:30

-第七学区・とある病院-


結標「こんにちはー!」カコンカコン

一方通行「…………」カツンカツン

冥土帰し「おや、二人ともこんにちは。結標さん足の調子はどうかな?」

結標「別に痛みとかはないと思うわ」

冥土帰し「そうか。それならよかった」

一方通行「オイ冥土帰し」

冥土帰し「何かな?」

一方通行「電気もらうぞ。コイツの充電をする」コンコン

冥土帰し「別に構わないよ?」

471 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:35:32.20 ID:0SCmX1lJo


結標「あれ? 今日そんなに能力使ってたっけ?」

一方通行「チカラ使わなくてもバッテリーは減ってンだよ」

結標「でもそれって微々たるものでしょ?」

一方通行「万が一のためだ」

結標「万が一って?」

一方通行「何でもねェよ。とっととそのみすぼらしいギプス取ってもらえよ」

結標「なっ、みすぼらしいって何よ?」

一方通行「事実だろォが」

結標「こ、この野郎……」プルプル

472 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:36:02.78 ID:0SCmX1lJo


冥土帰し「まあまあ落ち着いて。じゃあそこのベッドに座ってもらえるかな?」

結標「は、はいすみません!」バッ

冥土帰し「ええと、ギプスが付いてる方の足を出してくれるかな?」

結標「はい」スッ

冥土帰し「よし、じゃあ取るよ」スッ

結標「……な、何ですかそのノコギリみたいな機械は?」

冥土帰し「ギプスを切るためのカッターだ。何も怖がる必要はないよ?」

473 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:36:51.28 ID:0SCmX1lJo


ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン


結標「い、い、今でもギプスごと足を切断しようと言わんばかりの回転音が聞こえてくるんですが?」

冥土帰し「大丈夫だ。君の身体には傷一つ付かないからね?」


ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン


結標「そ、そんなこと言われても怖いものは怖いんですけど!?」

冥土帰し「ちょっと動かないで」


ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン


結標「そ、そ、そ、そうだ一方通行。貴方の能力を使えばギプスなんて余裕で外せるわよね!?」

一方通行「あァ? 医者が取ってくれるモンを何で俺がわざわざ取らなきゃいけねェンだ?」

474 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:37:19.40 ID:0SCmX1lJo


ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン


結標「そ、そ、そんなこと言わずに助けてよ一方通行ぁ!!」

一方通行「大人しく逝ってこい」


ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン






結標「ぎゃァァァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!」






※病院内ではお静かに


―――
――


475 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:38:06.96 ID:0SCmX1lJo



――
―――


ポロッ


冥土帰し「はい取れたよ」

結標「……ぜぇ……ぜぇ……死ぬかと思った」

一方通行「うっせェンだよ」

冥土帰し「足を動かしてみて、何も異常はないかな?」

結標「ええと……何も異常はありません」

冥土帰し「じゃあ普通に歩けるかい?」

結標「……大丈夫です」ペタペタ

冥土帰し「よし、なら大丈夫だね」

476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 22:38:36.05 ID:Z98MWCA60
あわきん騒ぎすぎだろww
477 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:39:19.81 ID:0SCmX1lJo


結標「……はぁ、何か疲れた」ドスン

一方通行「そりゃあ、あれだけ泣き叫びゃあ疲れるだろォよ」

結標「な、泣いてなんかいないわよ!」

一方通行「ハイハイそォですよねェ、泣いてなンかいないですよねェ」

結標「何それすっごいムカつく」

結標「……って、何かギプス付いてた足がベタベタする」

冥土帰し「それならこれを使うといいよ?」スッ


つ『超消臭!超消毒!ウェットペーパーS!!緑茶成分配合』


結標「……何かこれを見ると足が臭いと言われてるみたいで嫌ね」

一方通行「事実臭ェンじゃね? 五日間ぐらい洗ってねェンだから」

478 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:39:55.95 ID:0SCmX1lJo


結標「ま、まあそうよね。洗ってないんだからしょうがないよね」

一方通行「つゥか、元々臭――」



シュン! ガン!!



一方通行「痛ってェ!? 何しやがンだオマエ!! 椅子を頭上にテレポートさせるとか馬鹿かオマエ!?」

結標「いや、何か貴方がとても失礼な事を言おうとした気がしたから」フキフキ

一方通行「気がしただけでテレポートさせてくンじゃねェ!!」

479 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:41:10.39 ID:0SCmX1lJo


結標「じゃあ何て言おうとしたのよ?」

一方通行「いや、だから元々臭ェンじゃねェかな、と」



シュン! ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン!!



一方通行「ちょ、オマエ! 危ねッ!? オイ、ふざけんじゃ――って痛ッ!?」



結標「やっぱり失礼な事言おうとしてたんじゃない!!」

冥土帰し「ちょ、ちょっと病院の物をむやみに武器にしないでくれないかな?」

480 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:42:00.52 ID:0SCmX1lJo


一方通行「ったく、何を怒ってンだオマエ? 多少臭ェくれェで――」



シュン! ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン!!



一方通行「がァ!? ゴフッ!? クソっ!! 痛ッ!? 死ぬッ!!」


結標「死ね!! 死ね!! 死ね!! 百回くらい死ね!! このクソボケゴミカスバカ野郎ォ!!」


冥土帰し「ああ……機材が……」


―――
――


481 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:42:39.70 ID:0SCmX1lJo



――
―――


一方通行「」ピクピク


結標「で、冥土帰しさんに話があるんですけど」ギロ

冥土帰し「は、はい! 何かな?」アセ

結標「この足でボウリングって可能ですか?」

冥土帰し「ぼ、ボウリングってあの球を転がすやつかな?」

結標「たぶんそれです。友達から聞いたんですけど、捻挫が治った後もしばらく運動はしない方が良いって……」

冥土帰し「うんそうだね。足に負担のかかる運動は極力控えた方が良いね」

結標「どうしてもですか?」

482 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:43:23.38 ID:0SCmX1lJo


冥土帰し「うーんできればやめた方がいいんだけどねえ?」

結標「そう……ですか」シュン

冥土帰し「ふむ。まあ、どうしてもっていうなら方法はなくはないんだけどね?」

結標「ほ、ホントですか!」ガタ

冥土帰し「ええと、ちょっと待っててくれるかな?」テクテク


〜五分後〜


冥土帰し「これを使えばそれなりの運動にも耐えられるはずだ」

結標「これって……何ですか?」

冥土帰し「足を外部からの衝撃から守るサポーターみたいなものだよ」

483 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:44:04.72 ID:0SCmX1lJo


結標「これを付ければボウリングができるんですか!?」

冥土帰し「うんそうだね。じゃあこれを君に渡そう」

結標「えっ? いいんですか?」

冥土帰し「患者に必要なものは何でも揃えるのが僕の主義でね」

結標「あ、ありがとうございます!」

冥土帰し「でも無理は禁物だからね? ではお大事にね?」

結標「ありがとうございました! ほら一方通行、さっさと起きなさいよ」

484 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:44:30.52 ID:0SCmX1lJo


一方通行「……あァ? 俺は一体何をしていたンだ?」

結標「何馬鹿な事言ってんのよ? 先行ってるわよ?」スタスタ

一方通行「お? おォ……」


冥土帰し「……一方通行」

一方通行「何だよ?」

冥土帰し「君はデリカシーというものを勉強した方が良いかもね?」

一方通行「?」


―――
――


485 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/22(木) 22:49:26.46 ID:0SCmX1lJo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます

あわきんにフラグを立てたのはいいが、どう動かせばいいのかさっぱりわからん
というわけで今回は平常運転のあわきんにしました
正直ラブコメなんて書いた事ないからほぼ手探りだわww
ギャルゲもエロゲもやったことない>>1が書いたラブコメ……無茶苦茶になりそうだな\(^O^)/
というわけで助言お願いします!


次回今度こそ『打ち上げ』


ではではノシ
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 22:50:43.22 ID:Z98MWCA60
乙です
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 22:56:26.27 ID:G+ZMIcYVo
乙!
あわきんくっさ!まじあわきんくっさ!
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 22:58:33.53 ID:6bXjouKDO
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/22(木) 23:00:27.43 ID:P52QYkdZo

いい感じに平常運転してるな
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/03/22(木) 23:22:01.00 ID:xSPVwALAO

ギプス切るカッターで足ちょっと切れたの思い出しちゃったわ
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 00:02:03.21 ID:KgvyOAwDO


あわきんならギプス飛ばせゲフン
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 00:04:32.41 ID:hiRT9ssG0
おつ
いいよあわきん臭可愛いよ
ラブコメしたいなら一方さんに足の匂いを嗅がせるんだ
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 00:57:49.35 ID:uwgGm36SO
いや…顔を真っ赤にして聞こえないように「ありがと…」って言うシーンがなければフラグがたったとは言えない…!
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 01:03:04.02 ID:z5zI6AHIO
おつん
>>492
完全にお前の趣味じゃねぇか!
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 02:50:47.32 ID:ef0BYgYL0
乙!
がんばって!
496 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:49:46.36 ID:ZFfus+EAo

みなさんこんばんは
ちょっと行き詰ったから投下します

>>487
>>492
あわきんの足が臭いなんて設定ないよ
一方さんが勝手に言ってるだけだよたぶん

>>491
その発想はあったゲフン

>>493
まじかーまたフラグ立てなおさなきゃいけないのかー

497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 22:50:57.07 ID:uswN0Wrvo
キマシタワー
498 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:51:19.62 ID:ZFfus+EAo



――
―――


10.打ち上げ(前篇)


December Third Friday 13:59

-第七学区・とあるアミューズメント施設・前-


土御門「にゃー。待たせたぜい!」テクテク

吹寄「遅い! 五分前集合が常識でしょ!」

青ピ「まあ間に合ってんやからええやないの」

姫神「上条君は?」

土御門「カミやんは……もうちょっとかかりそうだぜい」

姫神「また。あの暴食シスターか」

土御門「御名答」

499 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:51:58.37 ID:ZFfus+EAo


青ピ「あとはカミやんとアクセラちゃんと結標の姉さんやな」

土御門「アクセラたちはまだ来てなかったのかにゃー?」

吹寄「二人は病院が長引いているのかしらね? 上条はどうせくだらない理由で遅れてるのでしょうが……」

一方通行「ったく、遅れるヤツの気がしれねェな」

吹寄「ホントよね……って」


土・青・吹・姫「「「「えっ!?」」」」


一方通行「あァ?」

500 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:52:53.80 ID:ZFfus+EAo


姫神「アクセラ君。いつの間に」

一方通行「つい五秒前くらいに来た」

吹寄「結標さんは?」

一方通行「さあ? そろそろ来ンじゃねェか?」

吹寄「何でそんな疑問形なのよ?」


結標「おーい!!」


青ピ「ん? おっ、結標の姉さんや! おーい!」

一方通行「やっと追い付いたか」

姫神「追い付いた?」

一方通行「おォ。あと十秒で集合時間だったから能力使って先にここに来た」

土御門「結構それひどくないかにゃー?」

501 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:53:18.80 ID:ZFfus+EAo


結標「遅れてごめーん!!」タッタッタ


吹寄「どうしたの? 病院の検査が長引いてたの?」

結標「いや、そういうわけじゃないのだけど……」ギロ

一方通行「ちょっと用事を思い出した」カツンカツン

結標「待てこら」ガシ

一方通行「オイ離せ。俺は悪くねェ」

結標「遅れたのは全部貴方のせいでしょうが!」

姫神「どういうこと?」

502 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:54:28.46 ID:ZFfus+EAo


結標「こいつコインロッカーに入れるための小銭持ってなかったのよ!」

青ピ「財布を持ってへんかったってこと?」

一方通行「勘違いしてンじゃねェ。俺は基本的にはカードでしか買い物しねェンだよ」

吹寄「で、でもそれなら自販機とかどうしてるの? さすがにあれは現金じゃないと」

一方通行「現金ぐれェそれなりに持ち歩いてる。だけど、たまたまあの場に小銭がねかったンだよ」

結標「貴方が自販機で缶コーヒーばっか買ってるからでしょ!?」

一方通行「うるせェな。人の買い物にケチ付けてんじゃねェよ」

土御門「結局どうして遅れてたんだにゃー? アクセラが小銭を持ってなかったことはわかったんだが」

結標「ああ、それでこいつは『小銭ねェから両替してくる』って言ってどこかに行ったわけよ」

吹寄「それで?」

503 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:55:24.79 ID:ZFfus+EAo


結標「で、そのまま二〇分は待ったわ!」

姫神「何をやってたの? アクセラ君」

一方通行「あァ? 両替機を探しに地下街をさまよってた」

姫神「それで見つかったの?」

一方通行「まァな」

結標「という事で、ここに来るのも遅れたと言うわけよ」

一方通行「遅れたのはオマエだけだろ」

結標「貴方はチート能力使ったから無効よ!」

一方通行「何だよ? 無効って」

吹寄「まあまあ二人とも落ち着いて!」

姫神「ケンカよくない」

結標「あ、うん、ごめん」

一方通行「落ち着くも何も俺は端から落ち付いてンだけどな」

青ピ「てか、それなら姉さんがアクセラに小銭を貸してあげればよかったんとちゃうん?」

一方通行「…………」

結標「…………」

姫神「気付いてなかったんだね」

吹寄「で、あとはあの馬鹿野郎だけというわけだが……」

504 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:56:07.36 ID:ZFfus+EAo


〜30分後〜


吹寄「おっそーい!! 何やってんのよ上条の馬鹿は!?」

青ピ「さ、さあ?」

吹寄「土御門ォ!! お前はあいつと同じ寮だったわよね!?」

土御門「は、はい!」

吹寄「あいつは何をやってたのよ!?」

土御門「お、俺が部屋を出る時は昼食を作ってました!」

吹寄「作ってた!? 何でそんな時間に昼食を作る必要があるのよ!?」

土御門「か、カミやんにもいろいろ事情があるんだにゃー!」

一方通行「……ああ、インデックスのヤツか」

姫神「暴食シスター。相変わらず自重しない」



上条「みんなスマーン!!」タッタッタ


505 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:57:01.59 ID:ZFfus+EAo


青ピ「おっ! カミやーん!! 遅いでー!!」

上条「同居人の昼メシ作って遅れた上にここまでの道の全信号に引っ掛かっちまったー!」タッタッタ


姫神「自重しないのは右手もだった」

一方通行「相変わらずの不幸だなァオイ」

結標「そうねえ。かわいそうになってきた」

吹寄「かーみーじょー」ユラ

土御門「!? カミやん! 避けろ!!」

上条「へっ?」タッタッタ

506 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:57:31.79 ID:ZFfus+EAo




吹寄「いくら何でも遅すぎるでしょォおがァァあああああああああああッ!!」バッ




上条「げっ! すみませ――」



ゴツン!!



上条「ごふっ!!」バタ


青ピ「カミやァァあああああああああああああん!!」

姫神「綺麗に。頭突きが決まった」

土御門「カミやんェ……」

結標「吹寄さん……怖い」ガクブル

一方通行「次からは遅れないように努力しよう」ボソ


―――
――


507 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:58:56.10 ID:ZFfus+EAo



――
―――


同日 14:40

-とあるアミューズメント施設・ボウリングコーナー-



ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガコーン!!



上条「……痛ってー、頭がグラングランする」

姫神「大丈夫?」

吹寄「貴様が遅れるのが悪いのよ!」

上条「いやですね吹寄さん。こちらにも言い分というものがありましてね?」

吹寄「聞かん!」

上条「ひどい!!」

一方通行「三下ァ。またインデックスのヤツか?」

上条「ああ、いつも通り変わらない食欲でしたよ。おかげでこっちは昼食抜きですよあはは」

結標「そ、それはさすがにかわいそうね」

一方通行「あとで何か適当に食い物でも奢ってやるよ」

上条「い、いいんですか一方通行さん!!」

508 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 22:59:30.91 ID:ZFfus+EAo


一方通行「お、おォ。別にオマエくらいの食費なンざ安いモンだ」

上条「ありがとうございます!!」ドゲザ

一方通行「お、オイ! こンなところで土下座なンかしてンじゃねェ!」

青ピ「あー、アクセラさんがカミやんを土下座させてるでー!」

土御門「これはどういう土下座なんだろうにゃー?」

一方通行「ちょ、オマエら! 余計な事言ってンじゃねェよ!」


<なんだなんだ? <恐喝? <カツアゲ <あの白い人コワイ <ヤンキーか? <風紀委員呼ばないと


一方通行「言わンこっちゃねェ! 何か変な誤解が生まれちまったじゃねェか!」

上条「? どうしたんだ一方通行? 俺でよければ力になるぜ?」(キリ

一方通行「主な原因はオマエだよ!」

上条「えっ?」

吹寄「おい馬鹿ども! そんなところで遊んでないで早くこっちに来なさい!」

三バカ「はーい!」

一方通行「コイツら……」


―――
――


509 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:00:10.43 ID:ZFfus+EAo



――
―――


吹寄「この用紙にプレイする人の名前を書くらしいわ」

土御門「今回は俺、吹寄、カミやん、青髪ピアス、姫神、アクセラの六人かにゃー?」

結標「ちょっと! 私を忘れないでよ!」

姫神「でも結標さん。さっきまで捻挫してたんじゃ?」

結標「大丈夫よ! 医者からサポーターを貰って来たから!」シャキーン

青ピ「おお! 何やこの見たこともない形のサポーターは?」

結標「あらゆる衝撃から足を守る高性能サポーターよ!」

吹寄「なら大丈夫そうね」

土御門「それじゃあ結標も参加という事で七人だにゃー」

510 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:01:05.72 ID:ZFfus+EAo


上条「じゃあ、とっとと名前を書くとしようぜ!」

姫神「七人は多いから。二組に分けた方が良くない?」

青ピ「せやな。じゃあグーパーで三人と四人にわけようや」

一方通行「何だよグーパーって?」

結標「えっ? グーパーも知らないの?」

土御門「ジャンケンのグーとパーどっちか出して、グループ分けさせるのに使う方法の中の一つだにゃー」

一方通行「へェ、そンなモンがあったのか。サッパリ知らなかった」

結標「貴方常識知らなすぎでしょ?」

一方通行「仕方がねェだろ。そォいうのに縁のねェ環境で育ってきたンだからよォ」

吹寄「じゃあ分けましょ。グーとパーでわかれましょ!」


―――
――


511 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:01:48.82 ID:ZFfus+EAo



――
―――


グーチーム  パーチーム

1.アオピ   1.モトハル
2.アイサ   2.セイリ
3.アワキ   3.トウマ
4.アクセラ


姫神「よし。できた」

上条「つーか何でそっちのチーム全員名前が『ア』から始まってんだよ」

青ピ「うはっ、ホンマやん!」

土御門「これは何かの策略かにゃー」

一方通行「ジャンケンに策略もクソもねェだろ」

吹寄「じゃあカウンターに持って行くから、そこら辺で待ってて!」テクテク

結標「いってらっしゃーい!」

512 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:02:30.26 ID:ZFfus+EAo


土御門「にゃー! 久しぶりのボウリング。腕が鈍ってそうで怖いにゃー」

青ピ「ボウリングなんて実際のところそんなん行かへんしな」

上条「そうだな(俺はボウリングなんてした記憶全部消滅したけどな)」

一方通行「チッ、くっだらねェ」

結標「ちなみに貴方はボウリング得意なの?」

一方通行「能力使用モード限定で得意だ」

結標「つまり不得意ってことね。わかったわかった」

一方通行「何だその言い方。誰も不得意とは言ってねェぞ」

結標「まあ、精々楽しみにしてるわ」ニヤ

一方通行「後で絶対ェ泣かす」

513 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:03:13.46 ID:ZFfus+EAo


吹寄「みんなー、あたしたちは9レーンと10レーンらしいわよ」テクテク

上条「よし、じゃあ行くか」

土御門「楽しみだにゃー!」

青ピ「ボクのスーパーショットが火を噴くでえ!」

一方通行「ボウリングの投球でショットって言うのか?」

結標「さあ?」

姫神「…………」ワクワク


―――
――


514 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:04:02.53 ID:ZFfus+EAo



――
―――


土御門「まずは専用のシューズを借りなければにゃー」

青ピ「よいしょと!」ピガタン

姫神「これを押せばいいの?」

上条「そうそう」ピガタン

一方通行「一々靴履き替えなきゃいけねェのか? 面倒臭ェ」ピガタン

結標「貴方って事あるごとに面倒臭いって言ってるわよね?」ピガタン

一方通行「そうか?」

結標「そうよ」


515 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:04:55.22 ID:ZFfus+EAo


姫神「吹寄さんは。靴借りないの?」

吹寄「ふふふ。あたしにはこれがあるから大丈夫よ!」スッ

上条「出た! 吹寄さんの胡散臭い通販グッズだ!」

吹寄「上条貴様、もしかしてあたしに喧嘩を売っているのか?」

上条「いや、別にそんなことないですよ!? 頭突きだけはやめてくだされ!」バッ

吹寄「何よ。そんなあたしがところ構わず頭突きする馬鹿女に見える?」

上条「滅相もありません!」

青ピ「カミやん。さっきの頭突きがトラウマになったんやろうなー」

土御門「かわいそうだにゃー」

516 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:05:39.17 ID:ZFfus+EAo


土御門「お次はボール選びだぜい!」

青ピ「自分に合ったちょうどいい重さのボールを選ぶんやでー」

姫神「わかった」

吹寄「さーて、どれにしようかなー?」

一方通行「さすがに球は通販で買わなかったンだな」

吹寄「まさか、あたしが通販で見た物を何でも買ってるような人だと思ってる?」

一方通行「別にィ。ただ気になっただけだ」

吹寄「まあ、ボールもちょっとは欲しかったんだけど高かったのよ」

一方通行「安かったら買ってたのかよ」

結標「一方通行ー」

一方通行「あァ?」

517 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:06:06.83 ID:ZFfus+EAo


結標「貴方のボール何ポンドにしたの?」

一方通行「七ポンド」

上条「な、七ポンド?」

一方通行「あァ? 悪りィかよ?」

上条「いや、悪くはねえけど……」

結標「貴方っていっつもコンビニで大量の缶コーヒーを買って帰ってくるくせに、何でそんな軽そうなボール使ってんの?」

一方通行「あァ? 缶コーヒーは別だろォが」

結標「どういう筋肉してんのよ?」

姫神「欲望に忠実になれる筋肉」

518 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:07:04.12 ID:ZFfus+EAo


一方通行「まァ良いじゃねェか。コイツが俺にとってベストだ」

青ピ「ちなみにそれって子供用のヤツやないか?」

一方通行「そォなのか?」

青ピ「持つところの穴が五つあるやろ?」

一方通行「……あるな」

青ピ「なら子供用やな」

結標「ちょっと子供用って貴方!」プププ

一方通行「あァ? 青髪の野郎が言ってたじゃねェか。自分に合った重さを選べって」

結標「それにしたって子供用って」プププ

一方通行「……知ってるかァ? 子供用の球でも使いよォによっちゃあ、人一人壊すくれェラクにできンだぜェ」

結標「ごめんごめん……ぷぷぷ」

一方通行「殺す」カチ

上条「やめろ一方通行! ボウリングの球はそんなことに使うモンじゃねえッ!」ガシッ


―――
――


519 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:07:57.46 ID:ZFfus+EAo



――
―――


同日 15:00

-ボウリングコーナー・9、10レーン-



ゴロゴロゴロゴロゴロガッシャーン!!



土御門「よーし、どうせチームに分かれたんだから、チーム対抗戦でもしないかにゃー?」

青ピ「おおええなー対抗戦! やろうやろう!」

結標「ちょ、ちょっと青髪君! 大丈夫なの? こっちは素人ばっかりなのよ!」

青ピ「まあ大丈夫やろ。で、勝敗はどう決める?」

土御門「そうだにゃー、お互いのチームの合計点のアベレージで比べるのはどうかにゃー?」

一方通行「分かりやすい方法だな」

520 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:09:07.05 ID:ZFfus+EAo


青ピ「ええでー、じゃあ負けた方の罰ゲームはどうする?」

吹寄「ここのボウリングの料金を全額払うってのはどうかしら?」

上条「げっ、じゃあ最悪払う金額が倍近く膨れ上がるってことかよ!?」

吹寄「負けなきゃいい話じゃない」

上条「で、でも嫌な予感しかしねえ……」

土御門「よーし、負けた方のチームがボウリングの料金奢りってことで決まりにゃー」

青ピ「よーし負けへんでー!」

土御門「ああそれと、もちろん能力使用は禁止だにゃー。勝敗が簡単に決まってしまうからな」

結標「まあそうよね」

一方通行「チッ」


───
──


521 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:09:59.20 ID:ZFfus+EAo



──
───


結標「ねえねえ青髪君」

青ピ「ん? 何や結標の姉さん?」

結標「本当に大丈夫なの? こっちはほぼ初心者三人という残念チームなのだけど……」

一方通行「オイ人を初心者扱いしてンじゃねェぞ」

結標「でも貴方は能力未使用状態でのボウリングは初めてでしょ?」

一方通行「つゥか、何で能力使っちゃいけねェンだ?」

結標「えっ、そりゃそうでしょ。一応スポーツなんだし……」

一方通行「何言ってンだ。学園都市内じゃあスポーツに能力を使う方が普通だぞ」

結標「そうなの?」

青ピ「せやな。野球の大会の中継とか見とると、球が消えたり物理法則を無視した動き方をするなんてことザラやしな」

結標「へー、それは知らなかったわ」

522 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:10:43.19 ID:ZFfus+EAo


姫神「……結局大丈夫なの? 青髪君」

青ピ「まあ大丈夫やろ。楽しんでいこうやー」

結標「……エラく余裕ね? 何か策でもあるの?」

青ピ「別にないけど」

結標「じゃあ何でそんなに余裕なのよ?」

青ピ「まあ、向こうのチームにはカミやんがおるしなー」

結標「……ああ、そういうことか」

姫神「納得」

一方通行「三下ェ……」

523 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:12:12.96 ID:ZFfus+EAo


<があああああ!! またガターだあああああ!! <上条貴様! 真面目にやりなさい! <俺は真面目にやってんだよおおおおお!!


青ピ「どうやら向こうのチームはもう始めとるよーやな」

一方通行「つゥか、ボウリングに運の善し悪し関係あンのか?」

結標「さあ? どうだろうか?」

姫神「ビギナーズラックという言葉があるくらいだから。関係あるのかも」

青ピ「じゃあこっちもボチボチ始めよーかな。第一投手! 青髪、行きまーす!!」

一方通行「黙って行け」



青ピ「スーパーデリシャスストロングウルトラメガトンスパーククラッシャーデリシャスショットォおおッ!!」ガコン



一方通行「名前長げェ!」

姫神「デリシャス。二回言ってる」

結標「どうでもいいことに気が付くのね貴女」

524 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:13:02.21 ID:ZFfus+EAo


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガシャーン!!


テッテレレレー♪

『ストライク!!』


青ピ「イエーイ!! 開幕ストライクキター!!」

結標「おおおっ! すごいすごいっ!」パチパチ

姫神「おめでとう」パチパチ

青ピ「いやー、もしかしたらボクぅ、今日ごっつう調子ええんちゃうん!?」

一方通行「チッ、たまたまだろ」

結標「次は姫神さんね、頑張ってね!」

姫神「青髪君。投げ方教えてもらえる?」

結標「あ、私も私もー」

青ピ「わかったでー、いくらでも教えたるわ!」


ワーワーキャーキャー


一方通行「……くっだらねェ」

一方通行「飲みモンでも買ってくるか」カツンカツン


───
──


525 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:14:14.26 ID:ZFfus+EAo



――
―――


ピッ、ガタン


一方通行「…………はァ」ガコン

一方通行「さァて、どォすっかなー」


一方通行(マラソン大会ではいろいろ計算して理想の走り方っつゥの導き出し、実行する事ができた)

一方通行(つゥことはボウリングも同じ事が可能かもしれねェ)

一方通行(ボウリングってのはよォするに一回の投球で全てのピンを倒すスポーツだ)

一方通行(放射線状に広がったピンを倒すためには、前列に立っている一本だけのピンを必ず倒す必要がある)

一方通行(そこを起点としてドミノ倒しにして全てを倒す)

一方通行(よォするに真ん中に投げればイインだろ? 楽勝なンだよ)

一方通行(俺の選んだ七ポンドの球。あの重さと俺の腕力からどれだけブレが出るかを計算し)

一方通行(どの角度で、どの位置から、どのくらいの力で、どの位置へ投げるかの理想を導き出す)

526 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:14:44.94 ID:ZFfus+EAo


一方通行「楽勝なンだよ、俺を誰だと思ってやがる……」ブツブツ

結標「何自販機の前で一人でブツブツ言ってんのよ?」

一方通行「おォうい!? 何だオマエ!? 顔近けェンだよ!?」

結標「何だはないでしょ? 貴方の番よ?」

一方通行「お、おォわかった。すぐ行く」

結標「あ、そうだ。ついでだし私も飲み物買っとこ」チャリン

一方通行「俺は先に行ってるぞ」

結標「はいはーい」


―――
――


527 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:16:52.04 ID:ZFfus+EAo



――
―――


青ピ「おおっ、アクセラちゃんおかえりー!」

一方通行「おォ、今の戦況は?」

姫神「上に付いてる。モニターを見ればわかる」

一方通行「…………」ジロ


        1
━━━━━━━━
アオピ ┃|X
     ┃
━━━━━━━━
アイサ ┃3|4
     ┃ 7
━━━━━━━━
アワキ ┃8|/
     ┃
━━━━━━━━
アクセラ┃ |
     ┃
━━━━━━━━

528 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:17:36.45 ID:ZFfus+EAo


一方通行「……姫神」

姫神「何?」

一方通行「地味な結果だな」

姫神「お願いだから。ツッコまないで」

一方通行「結標はスペアか」

青ピ「姉さん結構上手いで! まだ一フレーム目だからそんなには言えへんけどな」

一方通行「じゃあ次は俺の出番か」

青ピ「せやな」

姫神「がんばって」

529 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:18:02.62 ID:ZFfus+EAo


一方通行「へいへい……ッ!?」ガタ


一方通行(球が予想以上に重ェな……)

一方通行(クソが、あらゆる数値を入力して理想の投げ方を導き出したどころで、それを実行する事ができなかったら意味はねェ)

一方通行(チッ、マラソン程簡単じゃあねェっつゥことかァ?)


姫神「……どうかしたの? アクセラ君」

一方通行「いや、何でもねェ」

姫神「そう」

530 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:18:40.07 ID:ZFfus+EAo


一方通行(とりあえず何回か投げてみて、実際はどンなモンなのか試してみる必要があるな)

一方通行(理想の走り方を実行するのにもそれなりの時間走ったからな)

一方通行(投げていきながら徐々に調整していく必要があるな)


結標「おまたせー、ってあれ? 一方通行まだ投げてなかったの?」

青ピ「何か考え事してるみたいやな」

結標「おーい、早く投げなさいよ一方通行ー!」ポンポン

一方通行「……おォ、わかった」カツンカツン

姫神「……今さらだけど。杖付きの体でボウリングしても大丈夫なのかな?」

結標「さ、さあ? どうなのかしら?」

青ピ「アクセラちゃーん! がんばるんやでー!」

531 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:19:17.02 ID:ZFfus+EAo


一方通行「…………」

一方通行「……さァて、実際に投げてどれくらいの反動が腕にくるンだろうな」

一方通行「オラァ!」ガコン


ゴロゴロゴロガタンゴロゴロゴロゴロゴロ


一方通行「…………」

一方通行(……まァ、こンなモンか)

結標「あーガターか、ドンマイドンマイ!」

青ピ「まだ次があるでえ!」

532 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:19:58.22 ID:ZFfus+EAo


一方通行(……まァこれで大体のデータはわかった。次は外さねェ)カツンカツン

姫神「……また何か考えてる」

結標「ボウリングってそんなに考えるような競技なのかしら?」

青ピ「上手い人はそれなりに考えてるらしいで」

結標「そうなんだ」


一方通行(さっき立てた式の数値を修正。再計算……)

一方通行「…………」

一方通行「オラァ!!」ガコン

533 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:20:33.82 ID:ZFfus+EAo


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロカコン!!


一方通行「…………なっ!?」

青ピ「あー一本かー。ドンマイドンマイ」

結標「まあこんなもんよ。杖付きなんだし」

姫神「まだ次がある」

一方通行(……どォいう事だ? 俺の計算に狂いはねェはずだ。あンな風に球が逸れるなンてありえねェ)

一方通行「……どォなってやがンだこりゃあ?」


───
──


534 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/23(金) 23:25:37.57 ID:ZFfus+EAo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます
もし一方さんが的外れな事言ってたら>>1が頭が悪いせいです

とりあえず長くなりそうだったのでボウリング回前半を投下しました

冒頭に書いたのですが、この後の展開に行き詰ってしまいました
ボウリング後半は確定なのですが、ニ次会はどうしようかなと思いまして
一つの案はカラオケなのですが、私がカラオケに行った事ないから話しが作れる気がしないのが問題です
もう一つはファミレスです。これはどうでもいいような雑談が続きますね

どちらがいいと思いますか?意見ください


次回『打ち上げ(後篇)


ではではノシ
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/23(金) 23:27:49.72 ID:dVx06Gwvo
カラオケに行ったことがない…だと…
>>1
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/23(金) 23:28:01.30 ID:CG+naSpmo
>>534

個人的にはカラオケがいいような気もするが、レストランも悪くないと思う
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 23:45:44.07 ID:CMXAIn4Y0
乙!
俺もカラオケ行ったことがないや
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 23:53:08.10 ID:Z9fGnY1Zo
別に3次会までいってもいいのよ?
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/23(金) 23:54:45.34 ID:419vZRAT0
>>534
個人的にはレストラン押し
乙!!
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 23:59:08.93 ID:gfwRALE8o
理屈じゃない……ッッ
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/24(土) 00:01:07.90 ID:CqFzyDV4o

ボウリング場が傾いてたりレーンがボコボコだったりするんだぜ一方さん
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/03/24(土) 00:07:42.58 ID:c3nxU85Oo
>>541
……
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/24(土) 00:23:59.45 ID:KmoVAEXG0
おつ
一方通行もカラオケいったことなさそうだから
今から>>1がカラオケいけばリアルな描写ができるんじゃね?
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/24(土) 01:01:54.94 ID:7wcw5xb10
カラオケでアクセラレータのはっぴい にゅう にゃあだろ
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 02:41:42.99 ID:0QSOe2pIO

一方「GAGAGAGA Noisy〜♪ゼロにはできねェ〜♪」
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/24(土) 07:06:56.50 ID:9Eon9OhYo
カラオケ
電子目次もしくは分厚い冊子を使って曲を検索し、選んだ曲をコマンダーと呼ばれる機械
つまりカラオケ本体にリモコン、あるいは電子目次で送信する
送信すると、コマンダーがカラオケメーカーの専用サーバーにアクセスし、曲データをダウンロード
映像はデータベースを基に、HDDから自動で選択
曲により、専用の映像が流れる
ライブ映像や、PV、アニメのMADなど

15年前は様々なカラオケ機種・メーカーがあったが
今現在カラオケ店で使われている機種は以下の通り
第一興商のLiveDAM XINGのCROSSOとUGA+
このほかに第一興商のプレミアDAM HyperJOYWave
などが稼動している

・・・・・・つか俺は一体何を書いているんだ・・・・・・
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 09:38:58.77 ID:k/9pv2fDO
カラオケ知らない一方さんが予習して↑みたいになるんですね分かります
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 15:37:15.50 ID:1UVlmWlIO
>>545
黒歴史書いてやるなよ…
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 22:00:00.90 ID:fwPJRywqo
>>548
そこまでじゃなくね?
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 22:16:05.04 ID:Z9+nZvpIO
>>549
そうだな、アレはもはや黒歴史の範疇には収まらないよな
551 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:00:38.77 ID:H9+W94KJo

みなさんこんばんは
昨日次回予告で『打ち上げ(後篇)』をやると言ったがあれは嘘だ
では投下します

レスたくさんありがとうございます嬉しいです!
552 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:01:37.75 ID:H9+W94KJo


11.打ち上げ(中篇)


December Third Friday 15:30

-ボウリングコーナー・9,10レーン-


〜五フレーム目〜


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガシャーン!!


テッテレレレー♪

『ストライク!!』


青ピ「しゃー!! ストライク二回目キター!!」

結標「おおおおおー!!」パチパチ

姫神「すごいすごい」パチパチ

青ピ「いやー、ホンマ今日調子ええわー!」

553 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:02:10.87 ID:H9+W94KJo


一方通行「…………」


一方通行(さて、ここまでいろいろ分析しながら投げてきたわけだが)

一方通行(どう数値を修正しようが、いつも的外れな方向へ曲がっていく)

一方通行(見たところ障害物も何もねェはずだが……)

一方通行(一体どォなってやがンだ。このボウリングという競技には既存の物理法則ってのが通用しねェのか?)


姫神「よし。次こそは」ガタ

結標「がんばれ姫神さん!」

青ピ「姫神ちゃんならやれるでー!」

一方通行「…………」

554 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:02:44.03 ID:H9+W94KJo


姫神「えい」ガコン


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロパコーン!


結標「……よ、四本」

青ピ「だ、大丈夫やでー。ピンが固まってるから上手く狙えばスペアいけるで」

姫神「…………」ガタ

一方通行「…………」



姫神「…………えい」ガコン


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロガタン


姫神「…………」

555 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:03:14.35 ID:H9+W94KJo


結標「ど、ドンマイ姫神さん! まだ次があるわよ!」

青ピ「そ、そうやで。最初から上手い人なんていないんやから」

姫神「…………」

結標「つ、次は私ね! よーしがんばっちゃうかなー!」ガタ

青ピ「おおーし姉さんがんばるんやでー!」

一方通行「…………」

結標「……何やってんの? また考え事?」

一方通行「……あァ? まァな」

結標「こんな時に考え事なんてしなくてもいいのに。素直にボウリングを楽しみなさいよ」

一方通行「そのための考え事だ」

結標「あ、そう」

556 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:03:54.30 ID:H9+W94KJo


結標「よーし、えい!」ガコン


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガシャーン!!


テッテレレレー♪

『ストライク!!』


結標「キャー!! やったー!! 初めてストライク出しちゃったー!!」

青ピ「おおおおお!! すごいやん姉さん! 初心者とは思えへんな!」

姫神「…………」orz

結標「ひ、姫神さーん!」

557 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:04:41.14 ID:H9+W94KJo


一方通行「チッ、くっだらねェ」カツン

青ピ「おっ、次はアクセラちゃんの番か。がんばるんやでー!」

一方通行「ハイハイ……あン?」ジロ

一方通行「……この薄汚れた布は何だ?」

青ピ「ん? ああそれ? ボールに付いたオイルを拭うために置いてあるんよ」

一方通行「オイルだァ? 何でそンなモンが付くンだよ?」

青ピ「ええとな、レーンの表面上にはコンディショニングオイルゆうて、レーンを保護するための油が塗ってあるんよ」

一方通行「油?」

青ピ「そうそう。それによってボールの挙動が変わったりするから、それを防ぐためにボールをそのタオルで拭くんよ」

558 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:06:09.91 ID:H9+W94KJo


一方通行「……そォか」

一方通行(そォいう事かクソッたれ。道理でおかしい挙動で球が進むわけだ)

一方通行「…………」ガタ


一方通行(たしかに球の表面上にベタベタした油みてェなモンが付着してるな)

一方通行(そしてレーン上にも同じように油が塗布されてンな)

一方通行(たしか能力使ってパーフェクトゲームをしてた頃は、直接ピンに球を投げ込ンでたからな)

一方通行(つゥことはこれらの要素も含めて再計算する必要があるってことかァ?)


一方通行「……無理だ」


一方通行(計算する要素が多すぎる上に、計算式が複雑すぎる)

一方通行(今の通常モード程度の頭じゃあこれ以上の計算は不可能だ)

一方通行(クソッたれ、結局能力がなけりゃあ何もできねェのかよ……)

559 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:06:45.62 ID:H9+W94KJo


結標「また考え事してる」

青ピ「何を考えてんやろうな?」

姫神「……たぶん彼は。理想のボウリングの投げ方を。計算して導き出そうとしているのだと思う」

結標「……何それ?」

姫神「マラソン大会の日。彼とバッタリ会った時に。理想の走り方を計算して編み出したと言っていた」

青ピ「へー、そんなことができるんやねー。さすがレベル5」

結標「でも走る事とボウリングでストライクを取るのとじゃ、全然違うんじゃない?」

姫神「だから。ずっと考えてるのじゃない?」

青ピ「頑張るなーアクセラちゃん」

560 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:08:39.37 ID:H9+W94KJo


一方通行(……さて、どォするか)

一方通行(もういっそあきらめて闇雲に投げるか? いや、それじゃあ俺の気が済まねェ)

一方通行(それにこの軽い球と弱い腕力で全部倒すのなら、なおさら計算して投げる必要がある)

一方通行(クソが。能力さえ使えりゃあこンなくだらねェことで悩む必要がねェのによォ)


結標「一方通行ー! 考えるのはいいけど早く投げなさいよー!」

一方通行「チッ、うるせェな。それくれェわかってンだよ」

姫神「計算。難しいの?」

一方通行「あァ? ああ、まァな。少なくとも今の俺の演算能力じゃ――ッ!?」

561 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:09:34.28 ID:H9+W94KJo


一方通行(待てよ。何だ? 何かが引っ掛かってる。落ち着いて情報を整理しろ)


一方通行(今回のボウリングのルールは『能力の使用』が禁止)


一方通行(だから、この杖付きの身体でできる理想の投げ方を導き出す必要がある)


一方通行(だが、そのために必要な周辺情報が多すぎる)


一方通行(今の俺の頭じゃあ理想の投げ方を計算し導き出すのは不可能)


一方通行(それを求めるには『能力使用モード』クラスの演算能力が必要……)


一方通行(しかし、『能力の使用』は禁止――あァ? 待てよ)


一方通行(禁止されてるのは『能力の使用』。能力を使って球を飛ばす事だ……)


一方通行(……ぎゃはっ、オイオイそォいう事かよクソッたれ……)

562 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:10:18.42 ID:H9+W94KJo


一方通行「…………」カチ


結標「あっ! 一方通行が電極のスイッチを入れた!!」

青ピ「何やて? アクセラちゃんルール違反はおえんでー!」

一方通行「あァ? 何言ってンだオマエら。あくまで禁止されてンのは『能力の使用』だけだろ?」

結標「えっ? どういう事?」

一方通行「『能力使用モード』を禁止するなンて誰も言ってねェよなァ?」

結標「? たしかにそうだけど……」

姫神「……あっ! そういう事か」

青ピ「どういうこっちゃ? ボクにはさっぱりわからへんのやけど」

姫神「難しい計算の答えを。能力使用モードの演算能力を使って導き出す。でしょ?」

563 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:10:56.95 ID:H9+W94KJo


一方通行「そォいう事だ」


一方通行(さてと……)

一方通行(……さっき立てた計算式に二つの条件を追加)

一方通行(ボールに付着している油と……)カコン

一方通行(あのレーンに散らばってるうっとおしい油の散布情報)

一方通行(油の滑り具合は今までの投げた球の誤差から抽出)

一方通行(その二つの条件を踏まえ、再計算ッ!)


一方通行「…………」カチ


一方通行「ぎゃはっ、こっから先は俺のワンサイドゲームだァ!!」


―――
――


564 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:11:29.94 ID:H9+W94KJo



――
―――


〜10フレーム目〜


ゴロゴロゴロゴロゴロゴロガシャーン!!


テッテレレレー♪

『ストライク!!』


結標「……す、すごい」

青ピ「ほぉーこれはたまげたもんやなー。まさか五フレーム目から全部ストライクなんて」

姫神「さすがレベル5」


一方通行「ケッ、楽勝なンだよボウリングなンてなァ」カツンカツン

565 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:13:03.69 ID:H9+W94KJo


土御門「おっ、そっちも一ゲーム目はおわったかにゃー」

吹寄「おのれ上条め……」ブツブツ

上条「だからこれが俺の全力なんですよ! 信じてくらさい!」

青ピ「じゃあ一回戦の結果発表といこうや!」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    グーチーム      パーチーム

  1.アオピ  158  1.モトハル .139
  2.アイサ   76  2.セイリ   121
  3.アワキ  118  3.トウマ    47
  4.アクセラ 191

AVE 135.75        102.33


        『グーチームWIN!!』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



566 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:13:46.10 ID:H9+W94KJo


上条「げえっ、何だあ!? あの一方通行のスコア表!」

吹寄「後半からストライクのマークしかないわね……」

土御門「まさか能力を使ったんじゃねえかにゃー?」

上条「何だと!? それは卑怯だぞ一方通行!!」

一方通行「能力なんて使ってねェよ。使ったのは能力使用モードだ」

土御門「……あー、そういうことか」

一方通行「違反はしてねェだろ?」ニヤ

土御門「まあそうだにゃー」

上条「……どう違うんだ?」

一方通行「オマエの頭じゃ一生わかンねェよ」

上条「酷い!」

567 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:14:52.12 ID:H9+W94KJo


青ピ「よーしこれでまずこっちの一勝やな!」

土御門「青髪ピアスの点数地味に高いな」

青ピ「今日は絶好調だったんやでー」

上条「結標も何気に高いよな」

吹寄「ホントね。あたしのスコアと大差ないじゃない」

結標「えへへー」

青ピ「姉さんホンマすごいでー! 初心者とは思えない飲み込みの早さだったんやでー」

一方通行「どォせ記憶がないだけで体は覚えてたンじゃねェの」

結標「まあ、それが妥当でしょうね。そんな感じがしたもの」

568 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:16:04.87 ID:H9+W94KJo


姫神「……私の点数が。すごく地味」

上条「俺のよりは遥かにマシだぞ姫神」

姫神「上条君のは逆に低過ぎて目立ってる」

上条「うぐっ、チクショウ。この右手さえなけりゃあもっといってたはずなのに……」

土御門「たしかにカミやん一フレームで七本以上倒した事なかったしにゃー」

結標「えっ、それホントなの?」

上条「不幸だー!」

吹寄「何が不幸だ! 自分の下手さを不幸のせいにするんじゃないわよ!!」

上条「ひぃ、すみません!!」

一方通行「それにしたって低すぎンだろオマエ」

569 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:16:47.51 ID:H9+W94KJo


青ピ「よーしじゃあ二回戦始めるとしようやー!」

結標「何回戦までするの?」

土御門「無難に三回勝負で良いんじゃないかにゃー」

上条「つーか、一方通行がいるだけでこっちに勝ち目がねえんじゃねえの?」

土御門「たしかににゃー。この調子だと普通にパーフェクトゲーム出されそうだしにゃー」

一方通行「当然だ。俺を誰だと思ってやがる」

結標「じゃあ能力使用モードの禁止にすればいいんじゃない?」

一方通行「…………は?」

570 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:17:34.20 ID:H9+W94KJo


上条「おっ、それならまだ勝ち目がありそうだな」

一方通行「え?」

姫神「アクセラ君の。本当の実力がわかる」

一方通行「オイ」

吹寄「よーし、だいぶ体も温まってきた事だしここからが本番ね!」

一方通行「マジでか?」

青ピ「今日は調子がええから自己ベスト更新に挑戦しみよーかなー!」

一方通行「ちょ」

土御門「じゃあ二回戦から『能力の使用及び能力使用モードの禁止』だにゃー!」

一方通行「なっ!?」

結標「まあ、精々がんばりなさい」フフフ

一方通行「( ゚д゚)」

一方通行「( ゚д゚ )」


―――
――


571 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:18:17.21 ID:H9+W94KJo



――
―――


同日 17:00

-とあるアミューズメント施設・休憩場-


青ピ「いやー、久々にこんな楽しんだわー!」

吹寄「そうね。ボウリングはストレス解消に持ってこいね」

土御門「しかし悔しいにゃー! あともう少しでこっちのチームの勝ちだったのに」

結標「すごい接戦だったわよね。あそこでストライクが出てなかったら負けてたわ」

吹寄「結標さんホント上手いわよね。三回戦目はあたしより高かったし」

結標「いやいやそんなー、二回戦は吹寄さんがトップだったじゃない!」

吹寄「あのスコアには自分でも驚きを隠せなかったわ」

572 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:18:49.38 ID:H9+W94KJo


土御門「驚いたといえばカミやんがストライクを出したのも驚いたにゃー」

青ピ「ホンマやね。あれは敵味方関係なく全員で驚いてたしなー」

上条「テメェら……」プルプル

吹寄「でもせっかくのストライクもその後の五連続ガターで台無しだったけどね」

結標「ある意味奇跡ね」

上条「不幸だ……」


ワイワイガヤガヤ


一方通行「…………」ズーン

姫神「どんまい」ポン

573 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:19:51.41 ID:H9+W94KJo


土御門「ところでこれからどうするにゃー?」

結標「二次会ってこと?」

上条「えっ、二次会をするなんて聞いてねえんだけど」

土御門「そりゃそうだぜい。今初めて言ったんだからにゃー」

上条「そろそろスーパーの買い物に行かなければならないんですが……」

土御門「じゃあ二次会どうする?」

上条「無視か!」

吹寄「あまり遠くには行きたくないわよね。時間的な問題も考慮して」

青ピ「じゃあこの建物の中にあるモンで済まそーか?」

結標「この建物の中ってボウリングのほかに何があるの?」

土御門「そうだにゃー、ゲーセンとかバッティングセンターみたいなスポーツ関係のヤツとかカラオケとか……」

574 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:20:29.12 ID:H9+W94KJo


上条「その中だったら必然的にカラオケならねえか?」

吹寄「じゃあカラオケで良いんじゃない? 外出るの面倒だし」

上条「面倒臭いなら帰るという選択肢はないのでせうか?」

一方通行「激しく同意」

結標「あら一方通行。やっと元気になったのね」

一方通行「俺は元から正常だ」

結標「あんなに暗い表情してたのに?」

一方通行「気のせいだろ」

土御門「じゃあ二次会はカラオケということで決定だぜい!!」

青ピ「イエーイ!!」

吹寄「騒ぐな馬鹿ども! 場所をわきまえなさい!」

結標「まあ休憩所だからいいんじゃない?」

575 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:21:02.08 ID:H9+W94KJo


姫神「私。カラオケ初めて」

一方通行「奇遇だな。俺もだ」

吹寄「あなたたちカラオケ行った事ないの?」

姫神「聞いたことぐらいならある」

一方通行「そンなモンに行くよォな人間に見えるか?」

結標「うーん、見えないわね」

一方通行「つゥか、オマエもどォせ行った記憶はねェンだろ? 絶賛記憶喪失中の結標さンよォ」

結標「ふふふ。残念ながら私は前打ち止めちゃんと一緒に行った事があるのよ!」

一方通行「なン……だと……?」

結標「あれ? 知らなかったの?」

576 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:21:42.23 ID:H9+W94KJo


一方通行「オイ聞いてねェぞそンなモン!」

結標「だって貴方昼寝してたし」

一方通行「(´・ω・`)」

結標「あれー? もしかして一緒に行きたかった?」

一方通行「はあ!? 何言ってンだ!? そンなモンに行きてェわけねェだろォが!」

青ピ「…………」ニヤニヤ

土御門「…………」ニヤニヤ

一方通行「オイオイ何だこの馬鹿みてェなツラした三下どもはァ?」

青ピ「アクセラちゃんツンデレ可愛い!」

土御門「本当は誘って欲しかったのを必死に隠すアクセラちゃん可愛い!」

577 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:22:41.19 ID:H9+W94KJo


一方通行「よォし、そンなにツンツンして欲しィなら、銃弾と同じ速度の指でオマエらの体をツンツンしてやるよ」カチ

青ピ「ぎゃー!! それだけは勘弁してやー!!」

土御門「正直男のツンデレは見苦しいだけだにゃー!!」


一方通行「指銃ッ!!」ズドン


青ピ「ひゃー!! 壁に穴が開いた!?」

土御門「六式とかシャレにならないにゃー!!」


一方通行「あはぎゃはっ!! ほらほら逃げろ逃げろォ!!」ヒュンヒュンヒュンヒュン


青ピ・土御門「「ぎゃァあああああああ!!」」

578 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:23:33.70 ID:H9+W94KJo



ズドンバコンズドドドドドド!!



吹寄「おい上条! さっさとこれ止めなさい!」

上条「ええっ!? 何で俺なんでせうか!?」

吹寄「馬鹿の始末は馬鹿がつけろ!」

上条「理不尽だぁ!!」

姫神「がんばってね」

結標「頼むわね上条君」

上条「う、うう。くっそォおおおおおおおおおおおッ!!」ダッ


―――
――


579 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/24(土) 23:29:00.57 ID:H9+W94KJo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

>>1頭悪いのに良く見せようすると必死過ぎワロタwwワロタwwワロタ……
ちなみにボウリングのスコアとかはあんまりボウリング行かないからわからん

さて、次回の話をしようか
とりあえずカラオケの要望が多そうだったのでカラオケにしますた
ない知恵絞って絶賛執筆?中です
つーか書いてて気付いたのだが、俺リア充が聞くような曲は一切わからんww
えぃけぃびぃよんじゅうはち、なるものとか全然わからん
なのでアニソンばっかんあるけどおk?
ダメなら頑張ってリア充勉強するわ

ではではノシ



580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/03/24(土) 23:31:15.80 ID:nPVKt7TAO


アクセラたんにツンツンされたいお
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/03/24(土) 23:49:46.84 ID:FtVxf7pD0
そういやアクセラの演算能力って電極を能力使用モードにしても本来(負傷前)の半分以下なんだっけ?
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/03/24(土) 23:50:47.06 ID:c3nxU85Oo
中の人ネタとか面白いんでね?
まあ好きにするがいいと思うよ
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/24(土) 23:56:31.23 ID:KmoVAEXG0
おつ
最近はリア充がにわかオタぶってアニソンを歌うという…
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 00:02:31.88 ID:LkkKHvaIO
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/03/25(日) 14:09:49.85 ID:ToftBNrN0
おっつー
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/25(日) 16:28:26.75 ID:qrkq8QWT0
一方通行「ガガガnis…いや、何でもねェ」
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 18:12:36.10 ID:Q+I1hAgIO
一方「ゼロにはできねェ〜♪」
騎士団長「ゼロにするッ!!」
一方「!?」
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/26(月) 00:32:18.14 ID:yIah71CL0
乙だぜ
589 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:32:24.45 ID:Vh0ePkCko

みなさんこんばんは
昨日は投下できなくすみません
もらった意見とか反映させてたら遅くなりました
その変わりだけどたくさん投下しますよーと
590 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:33:33.46 ID:Vh0ePkCko



――
―――


12.打ち上げ(後篇)


December Third Friday 17:10

-とあるアミューズメント施設・カラオケコーナー-


店員「七名様でございますか?」

吹寄「はい」

店員「では206号室にお入りください」


一方通行「チッ、カラオケとかくっだらねェ」

結標「ええー、楽しいわよカラオケ」

青ピ「そうやね。思いっきり歌うのはストレス解消に持ってこいやし」

土御門「ちょっと暇な時間とかに時間をつぶせて便利だにゃー」

上条「貧乏人の上条さんにはそんな発想できませんよー」

一方通行「つゥか、何で歌を歌うのに金なンざ払う必要があンだよ?」

結標「じゃあ逆に聞くけど、貴方は歌いたくなったらどうするつもりよ?」

一方通行「そンな気はサラサラ起きねェ」

姫神「そうなんだ」

結標「話にならないわね」ハッ

一方通行「叩き潰すぞテメェ」

591 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:34:15.21 ID:Vh0ePkCko


吹寄「ハイハイ面倒だから喧嘩しない!」

一方通行「喧嘩なンてしてねェよ。大体争いは同じレベルの者としか発生しないって神様が言ってた」

結標「何よ? 私と貴方はレベルが違うっていうの?」

一方通行「出直して来いよ格下がァ」ニヤ

結標「こ、この野郎ォ……」

吹寄「いい加減にしろ」ゴツン

一方通行「痛ってェ!? 何で俺だけ殴りやがった!?」

吹寄「あなたが大体の原因でしょ?」

一方通行「ンだとォ!?」

592 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:35:05.74 ID:Vh0ePkCko


土御門「おうふ、ついに吹寄ナックルがアクセラの頭へ」

上条「なんてこったい」

青ピ「ついにアクセラも三バカに加入かー? これからはクラスの四バカ【スクエアフォース】やな」

一方通行「オマエらと俺を一緒にすンじゃねェ!」

結標「はいはい部屋に着いたわよー。行きましょーねー」グイグイ

一方通行「離せ結標ェ!! オマエら後で殺す!」ズザザザ

上条「……あれ? 『オマエら』って何か俺まで巻き込まれてない?」

青ピ「当たり前やん。四バカのエースカミやん」ポン

土御門「地獄に行く時は一緒だぜい」ポン

上条「嫌だァあああッ!!」

姫神「…………」ジー

上条「姫神さん。その憐みの視線はやめて欲しいのですが」


―――
――


593 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:36:06.74 ID:Vh0ePkCko



――
―――


〜206号室〜


土御門「はいはいじゃあ最初誰が歌うかにゃー!?」

結標「トップバッターは結構キツイわよねー」

姫神「そうなの?」

結標「テレビで言ってた」

吹寄「上条! 貴様が最初に歌いなさい!」

上条「えっ、やだよ! 何で!?」

一方通行「くっだらねェ。俺は寝る」ゴロン

結標「わざわざカラオケボックスまで来て寝るとか……」

青ピ「これじゃあ埒があかんから、じゃんけんで負けた人が最初に歌うでどうやろか?」

上条「面倒臭いからそれでいんじゃね?」

結標「まあ、それならみんな平等だしね」

姫神「でも。私初めてだから。負けたらどうしよう」

吹寄「大丈夫よ。カラオケなんて遊びみたいなものだし」

土御門「はい! じゃあじゃんけんで決定にゃー」

吹寄「じゃあ出さんと負けよ! 最初はグー! ジャンケンポン!!」


―――
――


594 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:36:59.39 ID:Vh0ePkCko



――
―――


結標「あちゃー、負けちゃったかー」

一方通行「ざまあ」

青ピ「はいじゃあ姉さん。トップバッター頼んだでえ」

結標「うーん曲何しようかなー」ピッピッ

姫神「その機械は何?」

結標「えっ、これ? これは曲名とかアーティスト名とかで曲を検索する機械よ」

姫神「すごいハイテク」

土御門「みんなー、飲み物とか頼むけど何にするにゃー?」

青ピ「コーラ」

吹寄「メロンソーダフロート」

結標「アイスティー」

姫神「緑茶」

上条「安いヤツ」

一方通行「コーヒー」

595 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:37:49.54 ID:Vh0ePkCko


土御門「はいはい了解にゃー。カミやんはトイレで水道水でも飲んでくればでいいだろ」

上条「それはひどい! じゃあオレンジジュースで良いよ!」

土御門「了解了解。あとは何か食べたい食べ物とかあるかにゃー?」

吹寄「おまかせでいいわ」

青ピ「別に食べ物食べに来たわけじゃあらへんからな」

上条「ちなみにそのお代は割り勘でせうか?」

土御門「当然だにゃー」

上条「チクショウ!」

土御門「じゃあ適当に頼んどくから、始めといてくれにゃー……はいもしもし」

596 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:38:24.58 ID:Vh0ePkCko


結標「うーんじゃあ一番手という事だからこれにするわ!」ピッ


『No buts!/川田まみ』


デデデデデデーデーデ♪ デデデデデデーデーデ♪


青ピ「おおっ!! 開幕マヨラーキター!!」

吹寄「マヨラー?」

上条「何言ってんだコイツ?」

姫神「すごい音量だね」

青ピ「まあカラオケやしね」

597 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:39:06.51 ID:Vh0ePkCko


結標『ゆーびーではーじくー♪ コーインみーつめーた♪』


結標『おーもーてならGO、裏はーSTAYー♪ まず答えを聞かーせて―♪』


上条「そういや次誰が歌うんだ?」

青ピ「せやな。カミやん歌う?」

上条「いや、まだいいわ」

土御門「おっ、結標はマヨラーか。これは盛り上がりそうだにゃー」

姫神「結標さんは。マヨネーズが好きなの?」

青ピ「そういうわけじゃないんやけどなー」

598 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:39:50.50 ID:Vh0ePkCko


結標『てーんしはみさーだーめるえーがおのままー♪』


デデンデーデデデデデデデ――


青ピ「おっ、来るで!」

上条「何が?」

土御門「せーの!!」


結標『迷えー!!♪』

青ピ・土御門「マヨラァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


上条「!? ビックリした! 何言ってんだお前ら!?」

青ピ「いやーこれがこの歌の形式美やし」

土御門「まだまだ続くぜい!」

吹寄「お前ら少しは自重しなさいよ」

姫神(これがカラオケ……)

599 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:40:22.12 ID:Vh0ePkCko


結標『そーう!♪』

青ピ・土御門「ソォオオオオオオオオオオス!!」


結標『それこーそかーみかーらの送りーもーのー♪ (乗り越え―た―ら)見ーえてくるさー♪』


結標『だからいーまーすぐー♪』


結標『のーばァあああああああああっつ!!♪』

青ピ・土御門「ノーパアアアアアアアアアンツ!!」


上条「なんじゃこりゃ?」

吹寄「アホくさ」


〜省略〜


結標『のーばあああああああああああああああっつ!!♪』

上条・土御門・青ピ「ノーパアアアアアアアアアアアンツ!!」

600 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:41:04.73 ID:Vh0ePkCko


一方通行「何でオマエまで一緒になってやってンだよ」

姫神「の、のーぱー」

吹寄「姫神さん。別にやらなくてもいいわよ」


結標「はー、歌った歌った!」スッキリ

青ピ「姉さんおつかれー!」

結標「あら、まだ誰も次の曲入れてないの?」

土御門「そうだにゃー、ここはカミやん言っちゃおうぜい!」

上条「あははー、まだ上条さんはいいや」

青ピ「じゃあ次ボクが行くわ!」ピッ

結標「何の曲入れたの?」

青ピ「多分盛り上がる曲」

601 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:41:50.76 ID:Vh0ePkCko


『マジンガーZ/水木一郎』


デデンデン♪ デデンデン♪ デデンデッ♪ デデンデッ♪ デデッデデデデデデデデーンデン♪


青ピ『そーらにーそびえるー♪ くーろがねのーしろー♪』


土御門「うはっ、声野太ッ!!」

吹寄「へー、青髪ってこんな声出せたのね」

結標「ところで時間を無駄にしないためにも、次歌う人決めとかない?」

上条「俺はまだいいや」

土御門「カミやーん、いつかは歌わなきゃいないんだぜい?」

姫神「次。私歌いたい」

吹寄「お、やる気ね姫神さん」

姫神「これどうやって使うの?」

結標「ここのタッチパネルで曲名を入力してみて」

姫神「わかった」ピッピッ

602 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:42:28.07 ID:Vh0ePkCko


青ピ『正義の心に♪ パイルだァアアアアオォオオオン!!♪』


土御門「サビが来るぜい」

上条「この曲にも何かあんのか? ええと、形式美ってやつ?」

土御門「ええと、最後のところの――」


青ピ『とばっせぇ! てぇっけん! ロォケットパンッチィ♪』


青ピ『今っだ! だすんだ! ブレストファイーヤァアアアアアアアアアア!!♪』


土御門「カミやん。そろそろ来るぜい」

上条「おう!!」


青ピ『マジンゴー! マジンゴー! マージンガァアアアアアアア――♪』

603 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:43:09.28 ID:Vh0ePkCko


青ピ・上条・土御門『「「ゼェエエエエエエエエエエ――」」』


コンコンガチャ


店員「失礼します。お飲み物をもってまりしました」ガチャ


青ピ・上条・土御門『「「ット……」」』ボソ


結標「あっ、ありがとうございますー」

姫神「彼らどうしたの?」

吹寄「歌ってる時に店員が入ってきて恥ずかしくなったんでしょ、そういうのよくあるの」

結標「とくに熱唱してる時に来たら恥ずかしいわよね」

一方通行「……コーヒーコーヒー」カタン

604 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:44:18.66 ID:Vh0ePkCko


〜省略〜


青ピ・上条・土御門『「「ゼェエエエエエエエエエエエエエエエット!!」」』


姫神「わー」パチパチ

結標「ゼェット!」パチパチ

吹寄「結構盛り上がったわねー」パチパチ

青ピ「いやいやどーもどーもー」

上条「えーと、次は姫神だったっけ?」

姫神「うん」

青ピ「ほいマイク」

姫神「ありがとう。がんばる」

605 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:44:57.21 ID:Vh0ePkCko


土御門「そんな気張らなくてもいいにゃー。楽にやればいいぜい」

結標「姫神さんは何を歌うのかしら?」


『とおりゃんせ/童謡』


上条「えっ?」

青ピ「これは……」

吹寄「うわー懐かしいわね」

結標「これ何の曲?」

土御門「童謡だにゃー」

結標「童謡? 何で童謡なんかを……」


タン♪ タン♪ タン♪ タン♪ タンタタタン♪

606 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:45:41.36 ID:Vh0ePkCko


姫神『とーりゃんせー♪ とーりゃんせー♪』


姫神『こーこはどーこの細道じゃー♪ 天神ーさまの細道じゃー♪』


姫神『ちーっと通してくだしゃんせー♪ ごよーのないものとおしゃせぬー♪』


吹寄「 ( ゜д゜) 」

結標「 ( ゜д゜) 」

上条「 ( ゜д゜) 」

青ピ「 ( ゜д゜) 」

土御門「 ( ゜д゜) 」

一方通行「 ( ゜д゜) 」


姫神『この子の七つのお祝いにー♪ お札をー納めに参りますー♪』


姫神『行きはよいよい帰りはこわいー」


姫神『こわいながらも とーりゃんせー♪ とーりゃんせー♪』ニコォ

607 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:46:29.64 ID:Vh0ePkCko


〜省略〜


姫神『とおりゃんーせ…………♪』


姫神「……どうだった?」

青ピ「な、なかなか良かったでーヒメやん!」パチパチ

土御門「は、初めてのカラオケだとは思えなかったにゃー」パチパチ

結標「ホ、ホントよねー」

吹寄「じょ、上手だったわー」

姫神「本当? ありがとう」

上条「」ガクガクブルブル

一方通行「くっだらねェ……くっだらねェ……」ガチャガチャガチャガチャ

姫神「……どうしたの?」

上条「おわぁ!? ひ、姫神ぃ!? な、何でもねえよ上手だったぞ姫神!」アハハ

姫神「?」

一方通行「くっだらねェ……くっだらねェ……」


───
──


608 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:47:30.23 ID:Vh0ePkCko



──
───


土御門「次は誰が歌うかにゃー?」

青ピ「あれ? カミやんとアクセラどこいった?」

結標「トイレに行ってくる、って言ってたけど」

姫神「ジュースの飲みすぎ?」

吹寄(たぶん、姫神さんの歌のせいだと思うけど……)

土御門「じゃあこれまで女、男、女できたから、流れ的俺が歌うかにゃー」

結標「何歌うの?」

吹寄「どうせ土御門のことだから、妹やメイドとかに関係する歌とかを歌うんでしょうね」

土御門「おっ、吹寄はそういうのがお望みかにゃー?」

吹寄「いや、別にそういうわけじゃ……」

609 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:48:17.11 ID:Vh0ePkCko


土御門「じゃあ吹寄のリクエストに答えて妹関係で一曲!」ピッ


『Love Destiny/堀江由衣』


青ピ「おっ、つっちーそれ歌うんか!」

結標「何の曲?」

青ピ「某妹アニメの主題歌やでー」

姫神「歌手が女の人の名前なんだけど」

吹寄「嫌な予感しかしないわね」


デデデデーデデデデデデーンデタラララータラララタタタ♪


土御門『あーいたいあいあいあいあいのに♪ あーえないあいあいあい今夜はー♪』


土御門『まーどをうつあめーよりー♪ はげしいー嵐に揺れてるー♪』


土御門『あーえないあいあいあいあいからー♪ もっと愛あいあいつのるよー♪』


土御門『もーえつきてもいいー♪ こーれがーさいごのーしんじーつー♪』

610 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:49:03.45 ID:Vh0ePkCko


吹寄「……案外普通ね」

姫神「どんな曲を想像してたの?」

吹寄「歌詞に『妹LOVE☆』とか『い・も・う・とHEYHEY』とかみたいなの想像してたわ」

結標「それはひどい」


ガチャ


上条「うーす。ただいまー」

一方通行「あァー疲れたァ」カツンカツン

結標「おかえりー」

上条「おっ、土御門が歌ってんのか」

一方通行「ンだァ? エラくまともな曲だなァ」

吹寄「でしょ! そう思うわよね?」

青ピ「土御門くんェ……」

611 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:49:51.30 ID:Vh0ePkCko


土御門『ひーとーみとーじーたらー♪ ふーたーりになーれるー♪』


土御門『今! たとえ! この部屋ひとりーでーもー♪ Its my only destiny♪』



土御門『あーいたいあいあいあい舞夏に♪ あーえないあいあいあい今夜はー♪』


土御門『かーってにあふれーてく♪ 激情をー止められないー♪』


土御門『だからあいあいあいあいたいー♪ だけどあいあいあいあえないー♪』


土御門『もうー戻れはしーないー♪ こーれがーさいごのーしんじーつー♪』


一方通行「……今確実に歌詞変えただろ」

上条「えっ、どのへんが?」

姫神「舞夏ちゃんの。名前が聞こえた」

上条「マジでか!?」

吹寄「貴様……ちゃんと歌聞いてたのか?」

上条「oh……」

612 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:50:44.43 ID:Vh0ePkCko


〜省略〜


土御門『もうー戻れはしーないー♪ こーれがーさいごのーしんじーつー♪』

土御門『舞夏ァLOVE!!』


青ピ「フゥ!! つっちーかっけー!!」

結標「いい曲だったわ!」パチパチ

姫神「心に響いた」パチパチ

土御門「いやいやどうもどうもー」

吹寄「土御門にしては良い選曲だったわね」

一方通行「同感だわ。もっとキチガイ染みたモンかと思った」

上条「キチガイって電波系ソングとかキャラソンとかか?」

一方通行「そンなに歌とか詳しくねェから知らねェが多分それだろ」

土御門「何ならソッチも歌ってやろうかにゃー?」

上条「おいやめろ。女子連中がドン引きするぞ」

一方通行「歌うなら別室にどォぞォ」

土御門「にゃはー、冗談だぜい!」

613 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:51:21.94 ID:Vh0ePkCko


吹寄「よし! 順番的に次は私ね!」

結標「吹寄さんがんばー!」

上条「しかし吹寄が歌ってるところなんて想像できねえな」

吹寄「なっ、失礼ね! 私だって歌くらい歌えるわよ!」

一方通行「あっ、コーヒーなくなった。ちょっと頼むかなァと」

青ピ「一人で頼めますかー?」

一方通行「当たり前だろ、ガキじゃねェンだからよォ」ガチャ

結標「ちゃんとコーヒーだって店員さんに伝えるのよ」

一方通行「うっせェな。オマエは俺の母親か……」

吹寄「……よし、この曲でいっか」ピッ

614 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:51:50.84 ID:Vh0ePkCko


『鏡の中のアクトレス/中原めいこ』


ダッダダッダ♪ ダンダンダンダンダンダン♪


土御門「古っ!」

吹寄「な、何よ!? 良いじゃない好きなんだから!」

青ピ「にしてもこれは……」

吹寄「青髪だってマジンガー歌ってたじゃない!」

結標「そんなに古いの?」

土御門「80年代くらいのアニメの曲じゃなかったかにゃー?」

上条「それは古い!」

吹寄「上条貴様ッ!!」

上条「何で俺だけそんなマジトーン!?」

615 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:52:28.98 ID:Vh0ePkCko


ダンダダダンダダ♪ ダッダッダッダ♪


吹寄『いーつもならあーなたのサイドシートで♪ 車をすーべらす precious night♪」


結標「おおっ! 普通にうまい!」

青ピ「予想外に上手くてワロタ」

土御門「だにゃー」

一方通行「あァもしもし。コーヒー一つ追加で頼む」

上条「あっ、オレンジジュース切れてた。一方通行オレンジジュースも頼む!」

一方通行「ああ、あとオレンジジュースも……あァ? オレンジコーヒーじゃねェよ。コーヒーとオレンジジュースだ!」

上条「何だよオレンジコーヒーって?」

結標「貴方たちちゃんと歌聞きなさいよ」

616 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:53:13.72 ID:Vh0ePkCko


吹寄『かーわいたーあとーのーマニキュアーの色♪ むーなしく夜を飾るだ・け♪』


ダダダ♪


吹寄『A−HA−HA♪ 鏡の中のアクトレス♪ A−HA−HA♪ はっきり言えばいいのにー♪』


吹寄『A−HA−HA♪ ためらいがー耳元でささやくー♪ Cause I love you♪』


吹寄『鏡の中のアクトレス♪ A−HA−HA♪ 演じるたびに素顔がー♪ A−HA−HA♪ 離れてゆく』


吹寄『You've broken my heart♪』


〜省略〜


吹寄『A−HA−HA♪ 戻れないわ You've broken my heart♪』


結標「吹寄さんホント上手ねー!」パチパチ

姫神「上手上手」パチパチ

吹寄「あ、ありがと!」

青ピ「ホントやねー英語のとこの発音ばっちしやったし」

617 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:54:00.41 ID:Vh0ePkCko


コンコンガチャ


店員「失礼します。お飲み物をお持ちいたしました」

一方通行「おっ、キタキタ……あァ? 何だこれ?」

店員「オレンジコーヒーですが……」

一方通行「ふざけンじゃねェぞ! 俺が言ったのはコーヒーだッ! あれだけ違うっつったのによォ!」

店員「す、すみません! 今すぐ取り替えてきます!」

上条「あ、いいですいいです。このオレンジコーヒーは俺が貰いますから」

店員「本当に申し訳ありませんでした!」


ガチャ


結標「……コミュ障が無茶しやがって」ボソ

一方通行「何か言ったかなァ? 結標くゥン!?」

結標「別に何でもないわ」

618 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:54:35.22 ID:Vh0ePkCko


土御門「次誰が歌うかにゃー?」

青ピ「残ったのはカミやんとアクセラちゃんだけやな」

上条「どうする? 一方通行歌うか?」

一方通行「いや、俺は歌わないからオマエがいけ」

結標「えっ、貴方歌わないの? カラオケボックスまで来て?」

一方通行「面倒臭ェ」

上条「じゃ、じゃあ俺が歌うわ。ええと、何歌うかなぁ……」ピッピッ

青ピ「じゃあカナミンの主題歌で!」

上条「そんなモン歌えるか!」

土御門「じゃあそげぶマンで!」

上条「……何だそれ?」

吹寄「……もう! 何でもいいからさっさとしなさい!」

上条「何をそんなに怒ってるのでせうか? じゃあこれでいいや」ピッ

619 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:55:13.70 ID:Vh0ePkCko


『CHA-LA HEAD-CHA-LA/影山ヒロノブ』


テテテテテ テテテテテダッダン♪ デッデデデッデン デッデデデーン♪


青ピ「おっ、DBか」

土御門「カミやんらし選曲だにゃー」

吹寄「ってあたしの曲古いって言ったクセに貴様のだって結構古いじゃない!」

上条「えっ、でもこれ今でも結構聞くだろ!?」

吹寄「そういう問題じゃない!」

上条「えー」

土御門「カミやんボーカル部分始まるぜい?」

上条「あっ」

620 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:55:52.88 ID:Vh0ePkCko


デーデデー♪


上条『ひーかるくーもを突き抜け Fly Away♪』


青ピ・土御門「「Fly Away!」」


上条『からだーじゅーうに♪ ひーろがるパノラマー♪』


姫神「……上手」

結標「何となくズコーな展開を予想してたけど、普通にうまいわね」

吹寄「そ、そうね……」

土御門「カミやんはそこそこ歌えるからにゃー」

青ピ「ズコーだった方がおもしろかったんやけどなー」

621 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:56:45.27 ID:Vh0ePkCko


上条『とーけたこおりのなーかに♪ 恐竜がいーたらたーまのりしーこみたいねー♪』


ダダダッダダダダッ♪


上条『CHA-LA HEAD-CHA-LA♪ なーにが起きても気分はーへーのへのかーっぱー♪』


上条『CHA-LA HEAD-CHA-LA♪ むーねがパーチパチするほど♪』


上条『騒ぐげ・ん・き・だ・まああああああ♪』

青ピ・土御門「「Sparking!!」」


〜省略〜


上条『騒ぐげ・ん・き・だ・まああああああああああ♪』

青ピ・土御門「「Sparking!!」」

622 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:57:39.07 ID:Vh0ePkCko


一方通行「くっだらねェ」

上条「あー疲れたー。あんまり本気で歌うモンじゃねえな」

土御門「カミやんお疲れい!」

青ピ「よかったでーカミやん!」

上条「それより飲み物くれー。俺のオレンジコーヒーはどこですかー?」

姫神「はい」スッ

上条「おっ、ありがと姫神」

吹寄「か、上条」

上条「ん? 何だ吹寄」ズズズ

吹寄「ま、まあまあうまかったわね!」

上条「……ああ、はいそうですか」

吹寄「な、何よその態度!? 貴様、せっかくあたしが褒めてやったというのに!」

上条「なっ、何をそんなに怒ってるのでせうか!?」

623 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:58:17.70 ID:Vh0ePkCko


青ピ「そんなことより次はアクセラちゃんの出番やなー」

上条「たしかに残ってんのは一方通行だけか」

一方通行「あァ? 俺は歌わねェぞ?」

土御門「ここまで来たら一曲ぐらい歌って行こうぜい」

一方通行「面倒臭ェ」

上条「どんだけ面倒臭いんだよ」

結標「あ、わかった。どうせあれでしょ? 音痴なのを露呈させたくないから歌わないのでしょ?」

姫神「アクセラ君。音痴なの?」

吹寄「ああ、そういうことか」

一方通行「ハイハイそこォ! 勝手にデタラメ撒き散らしてんじゃねェ!」

624 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 22:59:27.98 ID:Vh0ePkCko


結標「いやー、だってあまりにも歌うのを拒んでくるから」

一方通行「そンな理由で音痴呼ばわりされンのは迷惑なンですけどォ」

姫神「なら。上手なの?」

一方通行「あ、当たり前だろォが。俺を誰だと思ってやがンだ? レベル5の一方通行だぞ」

吹寄「じゃあ歌えばいいんじゃないの?」

一方通行「い、いやアレだよアレ。俺歌とか全然知らねェからよォ」

結標「歌知らないのに何で音痴じゃないって断言できるのか……」

一方通行「あ、アレだよ『君が代』とかなら余裕で歌えンだよ!」

上条「国歌とかカラオケにあんのか?」

青ピ「一応あるのはあるみたいやで」ピッピッ

625 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:00:36.99 ID:Vh0ePkCko


土御門「でも、国歌歌わせてもおもしろくないにゃー」

一方通行「じゃあ、俺の番はスルーっつゥことで――」


青ピ「じゃあボクが選曲してあげるわー」


一方通行「…………は?」

結標「おおっ! それは名案ね!」

上条「まあ、レベル5なら初見の曲でもそこそこ歌えんだろ」

一方通行「あ? 何だァこの展開ィ……」

土御門「青髪ー! 盛り上がる曲で頼むにゃー!」

一方通行「勝手に話し進めてンじゃねェよ」

青ピ「わかっとるわかっとる! よし、これでいっか」ピッ

一方通行「わかってねェじゃねェか!」

姫神「はいマイク」スッ

一方通行「あ、どうも」

626 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:01:39.62 ID:Vh0ePkCko


吹寄「アクセラ頑張れー!」

上条「何の曲入れたんだ?」

青ピ「そろそろ画面に出るやろ」

一方通行「まともな曲入れたンだろォな?」

青ピ「(中毒者の)みんなに大人気の曲やから大丈夫やでー」

一方通行「……そォか」


『はっぴぃ にゅう にゃあ/芹沢文乃(伊藤かな恵)&梅ノ森千世(井口裕香)&霧谷希(竹達彩奈)』


上条「ぶっ」

土御門「これは……」プププ

一方通行「ンだァ? このふざけた曲名はァ?」

姫神「何の曲?」

吹寄「どう見てもアニメの曲じゃない?」

青ピ「御名答」プププ

627 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:02:22.73 ID:Vh0ePkCko


一方通行「オイオイこンなモン歌わね――」

土御門「あ、この曲ボーカル部分すぐあるぜい」

一方通行「は?」


タータタタンタータタタタンタ♪ タータータータータタタタタタタタタン♪


一方通行『にゃあ?』


上条「ぶはっ」

土御門「ぶふっ」

青ピ「ぶへっ」


一方通行『ンでンでンでェ?(にゃあ)にゃァンでェ? かまってかまって欲しィのォ?』


一方通行『イイ子じゃないとォきのわたしィ、カワイィとかありえなァい?』


結標「これはぷぷぷひどいぷぷぷ」

吹寄「何てひどい曲……」

姫神「…………」←必死に笑いをこらえている

628 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:03:19.49 ID:Vh0ePkCko


一方通行『それそれそれェ?(にゃあ)らァあぶッ? もらってもらってくださいィ?』


一方通行『非常事態が日常ですゥ? 好きって言ったらジ・エンドにゃン?』


上条「〜〜腹が〜〜腹が痛ェ」

土御門「ギャップがすごすぎる〜〜」

青ピ「アクセラちゃんかわいいで〜〜」


一方通行『わがままそのままねこまンまァ? 上から目線のてンこ盛ィ?』


一方通行『三毛ブチィ? トラシロォ?』


上条・土御門・青ピ「「「早くしろ!」」」


一方通行『うェるかむねこまねきィ?』


結標「ちょ、ちょっとトイレぶはっ!」

姫神「い……いってらっ……しゃぷぷ」

吹寄「……この環境でアクセラはなぜこれを歌い続けることができるのだろうか?」

629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 23:03:27.55 ID:chdJvX1B0
素朴な疑問なんだけど
飲み物ドリンクバーじゃないカラオケってあるの???
630 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:03:55.24 ID:Vh0ePkCko


一方通行『ちょォしにのっちゃだめェ? にゃンたら優しすぎるのだァいキィラァいィ?』


ダン! ダン!


上条・土御門・青ピ「「「みゃーん!」」」


一方通行『はァァァぴィにゅうにゃァ? はァァァじめましてェ?』


一方通行『キミにィあげるゥ最初のオォォバラァン? 逃げるからァ追い掛けてェまァるい世界ィィ?』


ティロティロ♪


一方通行『ラァアアアッキィニューフェェイス? ちィィかづいてるゥ?』


一方通行『わたしだけェェ見つけなさいィィ? 拾いたいなら拾えばァァァ?』


一方通行・上条・土御門・青ピ『「「「いーじゃン(ん)!」」」』

631 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:04:38.28 ID:Vh0ePkCko


トントンガチャ


店員「失礼します、とミサカは笑いをこらえながら部屋に入ります」

一方通行(あァ、アイツは……)

店員「さきほどは飲み物を間違えてしまい申し訳ありませんでした。コーヒーです、とミサカはコーヒーの入ったコップをテーブルに置きます」

吹寄「あっ、どうも」

店員「ではごゆっくり、とミサカはこの部屋を後にし――」

一方通行『オイ待てコラ』

店員「(^_^d)グッ」

一方通行『…………』

店員「では!」ダッ

一方通行『ちょ、逃げンなァ!』

土御門「アクセラちゃん! 二番が始まるぜい!」

一方通行『あァ?』


ギューンギュギュギュギュ♪


一方通行『ンでンでンでェ♪(にゃあ)にゃァンで♪』

632 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:05:08.13 ID:Vh0ePkCko


〜省略〜


一方通行『ぐずぐずゥしない拾えばァァァ♪』


テッテレテッテッテッテ♪


一方通行・上条・土御門・青ピ『「「「いーじゃン(ん)!」」」』


タッタラタタタタタターン♪


一方通行『にゃァァン!』


青ピ「…………」パチパチ

上条「…………」パチパチ

土御門「…………」パチパチ

吹寄「…………」パチパチ

姫神「…………」パチパチ

結標「…………ぷぷ」パチパチ

633 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:05:52.08 ID:Vh0ePkCko


一方通行「……オイオマエら何か言えよ。ああ、あと結標は泣かす」


上条「ま、まあよかったんじゃねえか?」

姫神「うん。盛り上がったと思う」

吹寄「ああ、一応は盛り上がったわ」

一方通行「つゥか、絶対ェこの曲大人気とか嘘だろ」

青ピ「まあ一般人から見たら人気ないかもしれへんけど、一部のマニアからは大人気やでー!」

一方通行「そンな変なモン歌わせンじゃねェ」

土御門「まあまあアクセラだって最後はノリノリだったじゃないかにゃー?」

一方通行「は? 別にノってねェし」

634 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:06:35.63 ID:Vh0ePkCko


結標「にゃーん♪」ププ

一方通行「死体決定だクソ野郎ッ!!」カチ

上条「まあ落ち着こうぜ一方通行」ポン

一方通行「右手で俺に触ンじゃねェ!」

青ピ「じゃあ二週目行くとしようやー!」

土御門「たしか結標からだったかにゃー」

結標「そうだ! 吹寄さん姫神さん! 三人で歌おうよ!」

吹寄「いいわね!」

姫神「わかった」

土御門「これは負けてられないにゃー! 俺たちスクエアフォースも歌おうぜい!」

青ピ「おおええなあそれ! 乗った!」

上条「どうせ四人になったんだから四人組の曲歌おうぜ!」

一方通行「俺はもう歌わねェ。あと勝手に馬鹿の集まりに俺を加えてンじゃねェ!」


―――
――


635 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:07:23.85 ID:Vh0ePkCko



――
―――


プルルルルルルル


土御門「あ、電話だぜい」

上条「俺が出るよ」ガチャ


上条「もしもし……ああ……はい」


上条「退出十分前だってさ!」

青ピ「あー、もうそんな時間かー」

結標「楽しんでると時間が経つのが早いわねー」

土御門「延長しようぜい! 延長ー!」

吹寄「馬鹿か! もう完全下校時刻に近いわよ!」

姫神「本当だ」

636 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:08:16.46 ID:Vh0ePkCko


上条「もう切り上げようぜー。正直もう疲れた」

一方通行「俺も疲れた。早く帰って寝たい」

結標「あれ? 夕飯を食べるとお風呂に入るというのが抜けてるわよ?」

一方通行「面倒臭ェ」

吹寄「上条! もう断っときなさい!」

上条「わかってますよ−、もしもし……あ、はい、いいです」

青ピ「あ゛ー喉が痛いわ゛−」

結標「たしかにそうね。ちょっと騒ぎ過ぎたかしら?」

土御門「あと十分だけどもう一曲くらい歌うかにゃー?」

上条「もういいんじゃねえか? みんな疲れただろ」

一方通行「つゥわけでとっとと退出だ」カツンカツン

結標「帰り支度早ッ!?」

上条「どんだけ早く帰りたいんだよ……」


―――
――


637 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:08:42.48 ID:Vh0ePkCko



――
―――


同日 18:40

-第七学区・とあるアミューズメント施設・前-


青ピ「あぁー! 疲れたー!!」

上条「うわぁ、もう外は真っ暗だなー」

姫神「もうとっくに十二月だしね」

一方通行「あァ、さっぶゥ」

結標「ちょっと貴方。そういえば何で防寒具の一つも付けてないのよ?」

一方通行「今までそンなモン必要ねかったからな。用意してねェンだよ」

638 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:09:18.00 ID:Vh0ePkCko


吹寄「この季節でマフラーはおろか手袋すら付けないとは……」

一方通行「今までは速攻部屋に帰って引きこもってたからな。必要性がねェ」

結標「もう! 見てられないわ……ほら、マフラー貸してあげるから!」スッ

一方通行「あァ? いらねェよそンなモン……ってオイ、ムリヤリ巻こうとすンじゃねェテメェ!」バッ

結標「コーラー! うーごーくーなー!」


ワイワイガヤガヤ


吹寄「あなたたちってホント仲いいわよねー」

姫神「姉弟みたい」

639 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:10:15.79 ID:Vh0ePkCko


一方通行「ハァ? 何でこンなクソババァの弟にならなきゃいけねェンだ!?」

結標「……! もらった! 隙あり!」バッ

一方通行「ッ!? しま――」

結標「よーし、やっと巻けた」

一方通行「……チッ」


土御門「ところで今のうちに相談なんだけどにゃー」

上条「何だよ?」

土御門「前やったマラソン大会で、我らがヒーロー一方通行が手に入れたスキー場無料入場券についてなんだけどにゃー」

青ピ「おおっ、あの学校新聞でデカでかと載るほどのカッコイイゴールをしながら手に入れたスキー場無料入場券のことか!」

姫神「ああ。あのお姫様抱っこの」

吹寄「いやー、あの写真はいつ見てもすごいと思うわー」

640 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:10:52.93 ID:Vh0ePkCko


上条「何か話がスキー券から一方通行達のゴールシーンの話になってねえか?」

結標「…………///」カァ

一方通行「何一人悶絶してやがンだ?」

結標「な、何でもない///」

一方通行「?」

土御門「どうせみんな券をもらったんだから、時間さえ合えば一緒に行かないかと思ってな」

吹寄「うーんまあ、私は別に構わないんだけど……」チラ

上条「はい?」

一方通行「ンだよ?」

姫神「二人とも補習だから。全員の予定が合わない可能性がある」

結標「あー、そういえばあったわねー補習」

一方通行「くっだらねェ」

上条「嫌なモン思い出しちまった……」

641 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:11:29.29 ID:Vh0ePkCko


青ピ「まあ、そこは小萌先生に頼みこんでみて補習を休みにしてもらえばええんとちゃう?」

上条「その場合、俺らの勉強量がすっげえ増える気がするのですが?」

一方通行「面倒臭ェ」

土御門「そうだにゃー、じゃあまあ今日はもう遅いから解散として、あとはメールなりなんなりして決めるとしようぜい」

吹寄「ま、それが妥当ね」

姫神「そろそろ。警備員の人たちが。巡回し始める時間」

上条「げっ、もう特売の商品なんて残ってねえだろうな……」

一方通行「残ってたとしたら、こンな時間まで買い出しに行く気かよオマエ?」

上条「もう冷蔵庫の中が全滅何ですぅ!」

一方通行「……はァ、しょうがねェな。適当にコンビニの食いモン奢ってやる。勿論インデックスの分もな」

上条「ほ、本当ですか!? ありがと――」ドケ

642 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:12:13.49 ID:Vh0ePkCko


一方通行「やめろ! さっきと同じ状況になってねェかこれ?」

結標「ってことはコンビニ寄るの?」

一方通行「まァ、そォなるな」

結標「ちょうどよかったわ。打ち止めちゃんからおやつの追加を頼まれてたから」

一方通行「あンまガキ甘やかすンじゃねェぞ」

土御門「はい! じゃ、今日はもう解散だにゃー! カミやーん俺もコンビニ付き合うぜー!」

青ピ「あっ、ずるい! ボクも奢ってくれやアクセラちゃん!」

一方通行「オマエらはうっとォしいから付いてくンな」

吹寄「じゃあ結標さん、さよならー」

姫神「さようなら」

結標「またねー」ノシ


―――
――


643 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/26(月) 23:17:12.32 ID:Vh0ePkCko

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

>>629
マジか!? やっぱ行った事ないにわかにはカラオケ回は荷が重かったか……

というわけでグダグダカラオケ回でした
選曲は声優ネタもあれば、独自に勝手に選んだヤツ、アイデアとしてもらったヤツがあります
一方さんがノリがよすぎるのは気のせいだろたぶん

次回はまったく書いてないので未定です
なので、明日は来れない可能性がorz

ではではノシ
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 23:20:00.93 ID:ike87MRjo
乙!
一方さんノリ良すぎだろwwww
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2012/03/26(月) 23:20:35.22 ID:8XEoHqggo
>>629
田舎だとたまにある
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 23:20:39.72 ID:f010J5SDO
乙、にゃあ
多分ドリンクバーのお店の方が少ないと思うよー
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/26(月) 23:20:40.35 ID:F3u2+qUIo
>>629
ワンドリンク制とかあるだろ
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 23:21:45.44 ID:chdJvX1B0
>>643
いや
俺もあんま行かないからわかりませんww
ただ3店舗行って全部ドリンクバーだったので
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 23:52:09.25 ID:lIiAvvfIO
本編は面白いんだけど2chネタVIPネタを多用しすぎな気がする
ときどき挟むくらいでいいと思うの
まああくまで個人的な意見なので聞き流してくれても構わないが
650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/27(火) 00:10:46.69 ID:UD7QZ7iy0
一方カルマじゃねーのかよ
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/27(火) 00:30:39.92 ID:+AocNqYj0
デカイとこだと飲み放題はあってもドリンクバーはない
取りに行くのにエレベーターのんなきゃだぞ
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 02:39:17.96 ID:Yg7UP6ggo
>>650
なんでカルマ?
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/27(火) 03:12:39.62 ID:UD7QZ7iy0
>>622
詳しくはユーチューブorニコ動にて
  by650
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/27(火) 03:14:49.99 ID:UD7QZ7iy0
↑うわっ、ミスった
×622
>>652
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 05:34:10.75 ID:cTqN2AdIO
ニコ動(笑
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 05:49:45.00 ID:ElYbt9H4o
ニコ厨[ピーーー]
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/27(火) 05:54:41.76 ID:X4M3JAS1o
一方さんわろた
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 11:40:17.32 ID:EQ7sFO+IO
>>653
巣に帰れ三下
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/03/27(火) 12:03:23.48 ID:5cOmRbeco
無様に元の居場所に引き返しやがれェ!
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/27(火) 12:14:40.86 ID:aNElI56C0
いいぜ。お前らが無駄な流れを続けるなら……まずは、その流れをぶち壊す╬
661 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:21:59.55 ID:5G3/oh41o

みなさんこんばんは
何とか書けたわ
では投下

>>649
ホントですか!?
書いてたら気付かないものですね、気をつけます

>>650
そんなもんがあるとは知らななんだ
662 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:23:03.82 ID:5G3/oh41o


13.真冬の帰路


December Third Friday 19:10

-第七学区・街頭-


上条「大量の食料ありがとなー!!」ノシ

土御門「弁当奢ってくれてありがとな―!!」ノシ

青ピ「同じくー!!」ノシ


一方通行「うっとォしいから街中で大声上げてンじゃねェ馬鹿どもッ!!」

結標「貴方も大概じゃない?」

一方通行「は?」

結標「……でもよかったの? 私が払おうと思った打ち止めちゃんのお菓子代まで払わせちゃって?」

一方通行「チッ、別に構わねェよ。一々バラバラに払ってたら時間が無駄なだけだ」

結標「そう、それならいいけど……」

663 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:23:54.45 ID:5G3/oh41o


結標「……しっかし、もうすっかりクリスマスシーズンねー」

一方通行「結構それ今更じゃねェか? 十二月中旬くれェから馬鹿どもがハシャいでただろ」

結標「んー、まあそうだけどさー。こういうイルミネーションとか飾り付けを見てると改めて思うわけよ」

一方通行「あー、さいですか……」

結標「何よ? クリスマスが近いっていうのにエラく無気力ね?」

一方通行「どォでもいいわそンなモン」

結標「……最近の若者とは思えない発言ね」

一方通行「大体こンなモンだろ男なンて。クリスマスなンかで騒ぐのは馬鹿と女子供だけだろ」

結標「ええー、貴方がおかしいだけじゃないの?」

一方通行「何でだよ?」

664 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:24:34.46 ID:5G3/oh41o


結標「クラスのみんなは騒いでたじゃない!」

一方通行「……馬鹿しかいねェンじゃねェか?」

結標「……はぁ、どうして貴方はこうイベントとかには無関心なの?」

一方通行「今まで楽しかった記憶がねェからな」

結標「……そう……なんかゴメン」

一方通行「別に気にしちゃいねェよ」

結標「うーん、それならこれから作っていけばいいじゃない」

一方通行「何をだ?」

結標「楽しい思い出」

665 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:25:18.46 ID:5G3/oh41o


一方通行「……ケッ、その言葉ァ記憶喪失中のオマエにそっくりそのまま返してやるよ」

結標「ふふん、そんなこと言われなくてもコッチは端っからそのつもりよ!」

一方通行「ハイハイそォですかァ……」

結標「…………」

一方通行「…………」

結標「あっ、そうだ!」

一方通行「あァ?」

結標「クリスマスパーティーやりましょうよ!」

一方通行「クリスマスパーティーだァ?」

結標「そうそうクリスマスパーティー!」

666 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:26:18.26 ID:5G3/oh41o


一方通行「却下」

結標「な、何でよ!?」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「はぁ……貴方ねえ……」

一方通行「つゥかそンなモン開催したら、ただでさえうっとォしいクソガキがさらに面倒臭くなンじゃねェか」

結標「ええー、最近打ち止めちゃん寂しそうにしてたわよ。『あの人が最近構ってくれない!』って」

一方通行「クソがァ、もうすでに面倒臭ェ状況になってンじゃねェかァ」

結標「だからクリスマスぐらい構ってあげなさいよ」

一方通行「これから冬休みだってンだからイヤでも構わざる得ねェじゃねェか」

結標「貴方は冬休み中も補習があるんじゃないの?」

667 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:27:26.03 ID:5G3/oh41o


一方通行「…………」

結標「はいじゃあ決定!」

一方通行「つゥか、黄泉川から許しが出なけりゃあ決定もクソもねェだろォが」

結標「大丈夫よ! 黄泉川さんならきっと許してくれるわ!」

一方通行「……確かにそォだな」

結標「ふふん」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「その面倒臭いのベクトルを得意のベクトル操作で、楽しいのベクトルに変換できないの?」

一方通行「面倒臭ェ」

結標「まったく……あっ」タッ

668 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:28:09.17 ID:5G3/oh41o


一方通行「大体よォ、俺のベクトル操作はそンなことのために使うチカラじゃねェ」

結標「…………」

一方通行「そもそもそンな訳のわからねェベクトルを操作できるわけ――結標?」

結標「…………」

一方通行「何そンなところで突っ立ってンだよ?」

結標「あっ、いや」

一方通行「あァ? 何だこりゃ? ペンダント?」

結標「う、うん。かわいいなあと思って……」

一方通行「へー、俺にはよくわかンねェなァ。全部一緒に見える」

669 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:28:56.83 ID:5G3/oh41o


結標「ええっ? 全然違うわよ! ほら、ここの部分とか」

一方通行「知るか」

結標「はぁ……まあ、いいわ。行きましょ?」

一方通行「あァ? 買わねェのか」

結標「えっ?」

一方通行「買うために立ち止まったンじゃねェのか?」

結標「な、何言ってんの馬鹿ねえ。買えるわけないじゃないそんな高いの」

一方通行「……まァ、たしかに学園都市は学生生活に必要ねェモンにはとことン税とかをかけるからなァ」

結標「そーいうこと。じゃ、行きましょ?」

一方通行「……ああ」


───
──


670 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:29:31.98 ID:5G3/oh41o



──
───


同日 20:00

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


結標「ただいま戻りましたー!」

一方通行「あー、さっさと深い眠りにつきてェ……」

黄泉川「おかえりじゃんよ! 夕飯出来てるから手洗いうがいしてから食べるじゃんよ!」

結標「はーい」

一方通行「俺ァそンなモン食わずにとっとと寝床に入りてェンだけどよォ」

黄泉川「ちゃんとごはんは食べて、お風呂に入らないとダメじゃん!」

一方通行「チッ、面倒臭ェ……」


───
──


671 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:30:39.63 ID:5G3/oh41o



──
───


打ち止め「あー、二人とも帰ってたんだー! おかえりー! ってミサカはミサカは夕飯を食べてる二人のもとに駆け寄ってみたり」トテチテ

結標「あ、打ち止めちゃん。パジャマってことはもうお風呂には入ったの?」

打ち止め「うんそうだよー、ってミサカはミサカはシャンプーの香りを振りまきながら答えてみたり」フワーン

一方通行「くっだらねェことでハシャいでンじゃねェよクソガキ」ズズズ

結標「あっ、そうだ打ち止めちゃん。はい、頼まれてたお菓子!」スッ

打ち止め「わー、ありがとーアワキお姉ちゃん!」ガサ

打ち止め「……おおっ! 袋の中にお菓子がいっぱいだぁ、ってミサカはミサカはおいしそうなお菓子達を見て舌なめずりしてみたり」ジュルリ

黄泉川「打ち止め! もう歯磨きしたんだから、食べるのは明日じゃん!」

打ち止め「そ、それくらいわかってるよー、ってミサカはミサカはごまかし笑いを浮かべながら手に持ってる袋をテーブルの上に置いてみたり」アハハ

結標「ところで黄泉川さん。ちょっと話があるんですけど……」

黄泉川「ん? 何じゃん?」

672 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:31:20.64 ID:5G3/oh41o


結標「今月の二十四日にクリスマスパーティーをやりたいなと思いまして……」

黄泉川「クリスマスパーティーじゃん?」

打ち止め「おおー! いいねいいねやろうやろう!! ってミサカはミサカはテンションを急上昇させてみたり!!」

一方通行「……予想通りクソガキがいつもより面倒になりやがった」

黄泉川「うーん、まあ別に構わないじゃん!」

結標「やったー!」

打ち止め「イエーイ!!」

一方通行「……くっだらねェ」ハァ

黄泉川「ところでそのパーティーは友達とかは呼ぶじゃん?」

673 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:32:22.28 ID:5G3/oh41o


結標「うーん、その発想はなかったわ……」

一方通行「オイオイ、上条や女子連中はともかくあの変態二人はこの部屋に入れたくねェぞ」

結標「酷い言われようね。あの二人」

打ち止め「変態二人ってあの金髪サングラスの人と青髪ピアスの人だよね? ってミサカはミサカは歓迎会の時のことを思い出しながら尋ねてみたり」

一方通行「そォだ。アイツ等には死んでも近づくな。アイツ等の存在そのものが教育に悪りィ」

結標「貴方自体も別のベクトルで教育に悪いわよねー?」

一方通行「あァ? なんか言ったか結標ェ?」

結標「別にー」

黄泉川「わはははーっ! いやー、すっかりクラスに馴染んでるようで嬉しいじゃん!」

一方通行「馴染ンでねェよボケ!」

結標「何言ってんのよ? わざわざ休みの日に学校に行くくらいクラスに馴染んでるじゃない?」

一方通行「コッチは行きたくて行ってンじゃねェよ!」

674 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:33:28.25 ID:5G3/oh41o


黄泉川「あははー、まあ友達呼ぶんだったらあらかじめ人数を教えて欲しいじゃん? こっちも準備をしないとだし」

結標「わかりましたー!」

打ち止め「おおおおっ! 高ぶってきたー! ってミサカはミサカは興奮を押さえ切れなかったりにゃん!」

一方通行「…………にゃン?」

打ち止め「……あっ」

一方通行「……オイクソガキ。いつからオマエの語尾は『にゃン』になったンだァ?」

打ち止め「……な、何でもないよ気のせいだよ、ってミサカはミサ──」ワタワタ

黄泉川「そういえば打ち止め、さっきから変な歌ばっか歌ってたな」

打ち止め「ちょ、ちょっとヨミカワ──」

675 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:34:15.39 ID:5G3/oh41o


一方通行「黄泉川ァ。このガキは何て歌ってたんだァ?」

黄泉川「ええとたしか……はぁぁぴぃにゅうにゃあ♪ みたいな」

一方通行「」

結標「ぶっ!?」

打ち止め「あわわわ〜〜」オロオロ

一方通行「……オイクソガキ」

打ち止め「な、何かな? ってミサカはミサカは戸惑いを必死に隠しながら聞いてみる」

一方通行「オマエあの事知ってンのか?」

打ち止め「あ、あの事って?」

一方通行「カラオケで俺がひでェ曲を歌ったことだよォ」

676 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:35:01.41 ID:5G3/oh41o


打ち止め「……う、うん。実はとある下位個体からネットワークを介して聞いたの、ってミサカはミサカは経緯を説明してみたり」

一方通行(あ、あン時のヤツかッ!?)

結標「……ぷぷぷ」←思い出し笑いをしてる

一方通行「オイ、まさかこの情報はミサカネットワーク上に……」

打ち止め「……ネットワークは大盛り上がりです……はい」

一方通行「…………」

打ち止め「…………」

結標「ぷぷぷ……ぷぷぷ」

黄泉川「?」

677 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:36:32.16 ID:5G3/oh41o


一方通行「あァああああああああッ!! 消去しろッ!! 今すぐその記憶を消去しろォ!!」


打ち止め「え、ええええっ!? そ、そんないきなり言われても――」

一方通行「出来ンだろッ!? 上位個体の権限使えばよォ!?」

打ち止め「う、うう、そりゃあできるけどぉ……」

一方通行「今すぐやれ」

打ち止め「うう……わかったよ。ええと……」


打ち止め「全下位個体の記憶及びネットワーク上から『アクセラレータのカラオケ』を削除、ってミサカはミサカは上位個体の権限で記憶改竄を行ってみたり」ビビッ


一方通行「よォし、よくやったイイ子だ」ナデナデ

打ち止め「え、えへへ……」

一方通行「絶対その記憶をネットワークに流すなよォ?」ニコォ

打ち止め「は、はい……」ビク

結標(あ、一方通行が今までにないくらい怖い顔してる……!?)ガクブル

678 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/27(火) 23:41:01.97 ID:5G3/oh41o

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

今回は16レスだけですが少ないと思った人は間違っています!
前スレを立てたときに考えていた目標は、短編を投下しまくって1000レス埋める!でしたから
だから最初の方は10レス前後だったんですよ!
今までの4,50レス投下は異常だったんだ!
おかげでまだ13話なのに600レス使ってんじゃねえか!
以上。今回の分が少ない言い訳でした

ではではノシ
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/27(火) 23:45:14.02 ID:NYGKMCIRo
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 23:47:08.11 ID:2wnwZGuto
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 23:50:49.09 ID:IvjdKmYXo
○ノ乙←これは乙じゃなくて土下座なんだからねッ!
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/27(火) 23:53:38.98 ID:lXFb4IF3o

プレゼントフラグ立ちましたー
ってそんなに素直には行かないか
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2012/03/28(水) 01:07:50.63 ID:whZ0GDQAO


時期的には番外さんがいるはずなんだが
平和な学園都市では作られてないっぽいな


既にヒロインいるし
番外さんの出番はないなこれ
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 01:22:30.66 ID:FlqPZLvjo
乙ですの
予想レスはやめたほうがいいですの
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 08:56:08.93 ID:XzNlYNTFo

予想はよそう
686 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:12:28.58 ID:MnsU1F4zo

みなさんこんばんは
今日も投下頑張ろうず

>>683
出そうと考えた時期もあったんですけどねー
どうやってもあの造られた理由とかでシリアスな方向になっちゃうので今は出せませんね
一応グループに所属しているみたいな設定を考えたけどエツァリさんがマジギレしそうなので無理ですね

687 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:14:03.21 ID:MnsU1F4zo


14.二日前 〜一方通行編〜


December forth Saturday 07:45

-黄泉川家・リビング-


一方通行「……そろそろ時間だから行ってくる」カツンカツン

打ち止め「いってらっしゃーい! ってミサカはミサカは手を大きく振って見送ってみたり」ノシ

黄泉川「がんばって勉強してくるじゃんよ!」

芳川「夕飯までには帰ってくるのよー」

一方通行「うっせェ! 大体オマエは料理作らねェじゃねェか!」

芳川「あら、まさか反応してくれるとは思わなかったわ」

一方通行「チッ、うっとォしい」ガチャ


ガチャ


結標「あれ、もう出るの?」

一方通行「もうっつゥか普通に出る時間だろ」

結標「言われてみればそうね。じゃ、がんばってね。いろいろと」

一方通行「……おォ」


―――
――


688 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:14:45.81 ID:MnsU1F4zo



――
―――


同日 08:30

-とある高校・一年七組教室-


ガラララ


一方通行「…………」カツンカツン

上条「よお一方通行。遅いじゃねえか」

一方通行「そォか? いつもこれくれェだろ」

上条「いや、いっつもお前俺より早く来てる気がしてさ」

一方通行「果てしなくどォでもイイな」ガタッ

上条「……はぁ、今日から補習とか鬱になるなー、もう慣れたけど」

一方通行「それについては同感してやるよ。正直面倒臭ェ」

上条「お前って『面倒臭ェ』が口癖か何かか?」

689 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:15:28.11 ID:MnsU1F4zo


一方通行「……そンなに俺それ言ってるか?」

上条「一つの会話に二、三回は言ってんじゃねえか?」

一方通行「さすがにそれはねェだろ」

上条「まあ、それはなくても結構な回数言ってるぜ?」

一方通行「……まァ、どォでもイイけどな」


ガラララ


小萌「はーい皆さんおはようございますー」

上条・一方「「おはようございまーす」」

小萌「じゃあ今日から補習頑張っていきましょう!」


―――
――


690 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:16:10.19 ID:MnsU1F4zo



――
―――


同日 12:30 〜補習・お昼休憩〜

-とある高校・一年七組教室-


上条「――クリスマスパーティー?」

一方通行「ああ」

上条「すげえなー、よくそんなもの開催しようと思ったなー」

一方通行「俺じゃねェ。結標のヤツだ」

上条「ああ、結標か」

一方通行「ハァ……面倒臭ェ」

上条「でもいいんじゃないか? 楽しそうだし」

一方通行「俺からしちゃあクソガキの面倒見ンのが果てしなく面倒臭ェンだよ」

上条「過保護だなー。別にクリスマスパーティーの時くらいそういうの忘れて、パーティーを楽しめばいいのに」

691 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:17:04.87 ID:MnsU1F4zo


一方通行「俺がそンなパーティーを楽しむよォな人間に見えるか?」

上条「大丈夫だって、努力すれば人はきっと変われるぜ!」

一方通行「何で俺がそンな面倒な努力をしなきゃなンねェンだ?」

上条「何でもかんでも面倒臭いって言ってたら人生つまんなくないか?」

一方通行「……ケッ、くっだらねェ」ズズズ

上条「まあ、人の価値観なんて人それぞれだけどな」パクパク

一方通行「…………」

上条「…………」ムシャムシャ

一方通行「なァ上条」

上条「何だ?」

692 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:18:06.92 ID:MnsU1F4zo


一方通行「オマエ二十四日暇か?」

上条「二十四日か? えーと、ああ暇だぜ」

一方通行「オマエパーティーに来いよ」

上条「……えっ、上条さんが行ってもよろしいのでせうか?」

一方通行「別に構わねェよ。その方が好都合だ」

上条「しかし何でまた俺なんだ?」

一方通行「何かこのパーティーは、『トモダチ』を呼ばなきゃいけねェよォな流れになってンだ」

上条「へー、それで俺を誘ったわけか」

一方通行「まァな」

上条「……よし! じゃあ上条さんも行かせてもらいますよ! そのパーティー!」

一方通行「……わかった。じゃあ、ウチのヤツに連絡しとくか」カチャ

693 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:18:54.53 ID:MnsU1F4zo


上条「あ、それならインデックスの晩飯作っとかなきゃいけねえな……」

一方通行「ならインデックスも連れてくればいいじゃねェか」

上条「あれ? いいんでせうか? アイツの食う量半端じゃねえぞ?」

一方通行「とりあえず三十人前くれェ用意しときゃいいだろ」

上条「……本当にすみません」

一方通行「もう慣れた」

上条「……そういえばこのパーティーは、友達を呼ばなければいけないとか何とか言ってたよな?」

一方通行「ああ、それがどォした?」

上条「ってことは土御門と青髪ピアスも呼ぶのか?」

一方通行「呼ばねェ」

上条「何で?」

694 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:20:23.09 ID:MnsU1F4zo


一方通行「アイツ等の存在そのものがガキの教育に悪すぎる」

上条「……ああ、そうだな。あいつらは子供の前でR18指定用語を息を吐くように喋り出すヤツらだからな」

一方通行「よくわかってンじゃねェか」

上条「それなりに付き合い長いですから……(まあ記憶にはないけど……)」

一方通行「だからアイツ等は誘わねェ」

上条「まあ、青髪ピアスはともかく土御門は誘っても来ねえと思うけどな」

一方通行「あァ? 何でだ?」

上条「アイツはイブは義妹と過ごすって言ってた」

一方通行「仲がよろしいこった」

上条「そういえば吹寄や姫神はどうするんだ?」

一方通行「そっちは結標が誘うだろ。俺は関与しねェしする暇もねェ」

上条「まあ、そうだよな。だって俺達には……」

695 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:21:04.53 ID:MnsU1F4zo



ガララララ



小萌「はーい! お昼ごはんは食べ終えましたかー? 授業の続きを始めますよー!」


上条「地獄の冬休み補習があるからな」

一方通行「どォしてこォなっちまったンだろォな……」


小萌「二人ともー、ごちゃごちゃ言ってないで早く自分の席に付きやがってくださいねー?」ニコニコ


上条「はーい」ガタン

一方通行「面倒臭ェ」ガタン


―――
――


696 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:21:40.04 ID:MnsU1F4zo



――
―――


同日 16:30

-第七学区・街頭-


上条「あーあ、疲れたー!」

一方通行「たかだか補習なのに平日の下校時刻まで授業をするとかどォいう学校だよここ?」

上条「えっ? 補習ってそんなモンじゃねえの?」

一方通行「えっ?」

上条「えっ?」

一方通行「……ったく、俺の冬休みはどこへ消えたンだろォな」

上条「こんな生活に慣れてしまっている自分が悲しい」

一方通行「毎日予習復習すればイインじゃねェのか? 俺はやらねェけど」

上条「上条さんにはそんな時間の余裕はありませんのことよ!」

697 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:22:33.17 ID:MnsU1F4zo


一方通行「あン? 年中暇そォなツラして何言ってンだ?」

上条「暇じゃねえよ! インデックスの食費を稼ぐために日々バイトに勤しんでんだよ!」

一方通行「そォいやそォだったな。何のバイトしてンだ?」

上条「別に。ただのコンビニだけど?」

一方通行「どこのコンビニだ? 今度冷やかしに行ってやるよ」

上条「冷やかしなら来んじゃねえ。ええと、たしかファミリーサイドっていうマンションの近くのコンビニ」

一方通行「…………は?」

上条「いや、だから第七学区のファミリーサイドっていうマンションの近くのコンビニだって」

一方通行「……オマエそれマジで言ってンのか?」

上条「おう。マジで言ってる」

698 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:23:24.98 ID:MnsU1F4zo


一方通行「そこ俺の行き付けのコンビニなンだけど……」

上条「……マジでか?」

一方通行「つゥか、そこでいつから働いてンだ?」

上条「ええと、九月の中旬くらいだったっけなー」

一方通行「結構長ェンだな」

上条「まあな」

一方通行「俺は十月に入ったくれェからそこに通ってンだけどよォ」

上条「お前もそれなりに長いんだなー」

一方通行「じゃあ何で俺はオマエと一度も接触しなかったンだ?」

上条「さ、さあ? 多分時間帯とかの問題じゃねえのか?」

一方通行「ある意味奇跡だな」

上条「そうだな……」

699 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:25:02.06 ID:MnsU1F4zo


上条「つーか、今気付いたんだけどお前の通学路ってこっちだっけ?」

一方通行「いや、違う」

上条「じゃあ何でこっちに来てんだよ?」

一方通行「あれだよあれ。コンビニ寄って缶コーヒーでも買おうかなァ、と」

上条「お前の通学路にコンビニはねえのかよ?」

一方通行「今すぐ飲みてェンだよ」

上条「自販機で買やあいいのに……」

一方通行「あンなモンで二、三十本買うのは時間がかかンだろォが」

上条「……まあ、そうだな」

一方通行「つゥわけで、コッチの方にあるコンビニで大量に買ってから、それをチビチビ飲みながら下校する」

上条「へー、そうか。じゃあコンビニくらいなら俺も付き合うぜ」

一方通行「何だァ? 昨日みてェに俺に奢って欲しいのか?」

上条「い、いや! 別にそんなわけじゃねえけど……」

一方通行「ハァ……まァ好きにしろ」


―――
――


700 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:26:01.93 ID:MnsU1F4zo



――
―――


同日 16:40

-第七学区・とある高校付近のコンビニ-


ウィーン


<いらっしゃいませー!


一方通行「さァて、俺のお気に入りは売っているのかなァっと」ガチャ

上条「俺、缶コーヒー買うだけなのにカゴを持った人初めて見たわ」

一方通行「あァ? カゴぐらい普通に使うだろ」

上条「普通はいろいろ買う時にしか使わねえよ」

一方通行「大量に買うンだからイイだろ」

上条「まあ、そうだけどよ」


701 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:26:49.20 ID:MnsU1F4zo


一方通行「……おっ、大量に残ってンじゃねェか、ツイてるな」ガチャンガチャン

上条「あー、たしかにその種類はウチのコンビニだったらすぐなくなるからな」

一方通行「何であンなにすぐ消え去るンだよ?」ガチャンガチャン

上条「たしかファミリーサイドは教員とかが住んでるマンションだから、必然的にそういう缶コーヒーみたいなのがよく売れるんじゃね?」

一方通行「そォいや、あのマンションって元々そォいうコンセプトだったっけなァ」ガチャンガチャン

上条「……つーか買い過ぎじゃね?」

一方通行「あァ? 何がだ?」ガチャンガチャン

702 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:27:39.24 ID:MnsU1F4zo


上条「いや、その今もカゴの中にドンドン入れられている缶コーヒー!」

一方通行「これくらい普通だろ。カフェイン中毒者を舐めてンじゃねェぞ」ガチャンガチャン

上条「……ホントコーヒー好きなんだな」

一方通行「まァな」ガチャンガチャン

一方通行「…………」スカッスカッ

一方通行「……おァ? もう無くなっちまったか。じゃあこんなモンでいっか」ガチャリ

上条「おうふ……カゴの中に大量の缶コーヒーが……」

一方通行「チッ、レジ混ンでやがンなァ……」

上条「まあ、この時間帯は夕食とかを買いにくる学生とかが多いしな」

一方通行「あァ面倒臭ェ。ちょっと並ンでくるから適当に立ち読みでもしててくれ」カツンガチャカツンガチャリ

上条「お、おう……」

上条「……すっげえ重そうだな」


―――
――


703 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:28:50.49 ID:MnsU1F4zo



――
―――


上条「お、おおう! まさかこいつが黒幕だったなんて……」

上条「あのメガネをクイってあげる動作が伏線だったなんてわかんなかったなー」

上条「いやー、ホントよくこんなの考えるよなー、この漫画の作者も」

上条「しかし早く続きが読みてえ! ってこれ合併号じゃねえか!?」

上条「読めるのはまた二週間後かよチクショウ!」

上条「ああー不幸だなー」


トントン


上条「あ? 終わったかアクセラ――ん?」

美琴「こんなところで何やってんのよ?」

704 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:29:25.70 ID:MnsU1F4zo


上条「お、おう御坂か。見ての通り立ち読みだけど」

美琴「冬休みだって言うのにアンタも暇よねー」

上条「な、何だと!? ひ、暇じゃねえよ!」

美琴「ふーん」

上条「そういうお前こそどうしてこんなところにいるんだよ?」

美琴「えっ?」

上条「常盤台の女子寮はこっちの方じゃねえだろ? 何でこんな遠くのコンビニにいるんだよ?」

美琴「そ、それは……」

上条「それは?」

705 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:30:00.12 ID:MnsU1F4zo


美琴「……その、アンタにちょっと話が……」

上条「話? 何だよ?」

美琴「その……アンタ明後日のクリス――」


一方通行「上条。待たせたな」カツンカツン


上条「おお一方通行! やっと終わったか!」

美琴「えっ?」

一方通行「いや、俺の前にいた馬鹿が小銭ばら撒きやがってよォ」

一方通行「さらにソイツ弁当一気に三つ温めンのを要求しやがった」

上条「それは不幸だなー、俺の幻想殺しがうつったか?」

一方通行「チッ、くっだらねェ……ところで」

上条「ん?」

706 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:30:34.26 ID:MnsU1F4zo




一方通行「何でこンなところに居やがンだ超電磁砲?」




美琴「そ、それはコッチのセリフよッ!!」ビリッ




一方通行「うォ、危ねェ!」スッ

上条「み、御坂サン! 電撃はやめてください! ここ店内!」


―――
――


707 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:31:21.58 ID:MnsU1F4zo



――
―――


同日 17:00

-第七学区・とあるファミレス-



ウェイトレス「おまたせいたしました。特製コーヒーです」コト


一方通行「おォ……」


ウェイトレス「ごゆっくり」ペコ


一方通行「…………」ズズス゛

上条「…………」

美琴「…………」

一方通行「……あァー、コーヒーうめェー」

美琴「……で、一方通行。何でアンタがコイツと同じ制服を着てるわけ?」

708 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:32:13.78 ID:MnsU1F4zo


一方通行「そンなモン決まってンじゃねェか。同じ学校に通ってるからに決まってンだろ」

美琴「えっ、それってホントなの?」

上条「ああ。俺と同じクラス……」

美琴「……ってことは、アンタはあの時は同じクラスメイトをぶん殴ってたってわけ?」

一方通行「ああ違う違う。俺がこのクラスに編入されたのは十一月末だ」

美琴「十一月? 何でそんな中途半端な時期に……」

一方通行「こっちにもいろいろと事情があンだよ」

美琴「ふーん」

上条「み、御坂さん。あのですね――」

709 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:33:04.10 ID:MnsU1F4zo


美琴「ところで私の妹は元気にしてる?」

上条「えっ?」

一方通行「あァ、うっとォしいくらいに元気にしてンよ」

美琴「そう。それはよかった」

一方通行「あのうるせェのを八〇パーセントくれェカットして欲しいわ」

美琴「あはは、何それ?」

上条「……あれ?」ポカーン

美琴「? どうしたのよ? そんなマヌケな顔して」

710 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:33:55.53 ID:MnsU1F4zo


上条「あ、いや、その……あの時のことをまだ根に持ってて、いきなり超電磁砲をぶちかますのかと思いましてね。はい」

美琴「なっ!? 私がそんな馬鹿な女に見えるわけ!?」ビリビリ

上条「ひぃ、ごめんなさい!」バッ

一方通行「そォやってすぐ体に電気を帯電させるからいけねェンじゃね?」

美琴「あっ、ごめん……」

上条「い、いや別にいいけど」

一方通行「……くっだらねェ」

上条「じゃあ御坂はあの時のことをもう恨んでないってわけか?」

美琴「恨んでないって言ったら嘘になるけど……まあいつまでもいがみ合っててもしょうがないでしょ?」

一方通行「人の話を聞かずに問答無用で電撃ぶちかまそうとしやがったヤツの言葉とは思えねェよな」

711 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:34:58.07 ID:MnsU1F4zo


美琴「あ、あの時のことは謝るわよ! ホントあの時はちょっと気が動転してだけだって!」

一方通行「どォせ気が動転してなくても襲ってくンだろ?」

美琴「なっ、わ、私だって気が動転さえしてなかったらアンタともっと友好的に――」

一方通行「ハイハイわかりましたよー、と」

美琴「ぐっ、何か流された気がする……」

上条「ところで御坂?」

美琴「何よ?」

上条「さっきコンビニで話があるって言ってたけど……」

美琴「えっ!? あ、ああ、あれね! あれ!」

712 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:35:30.96 ID:MnsU1F4zo


上条「何そんな慌ててんだ? はっ、もしかしてまた何か厄介事に巻き込まれてんのか!?」

美琴「い、いや、そんなわけじゃないけど」

上条「そうか。それならいいけど……」

一方通行「…………」ズズズ

上条「で、結局話って何だったんだ?」


美琴「ああああの! あああ明後日のく、クリスマしゅクリスマスイブってさぁ!」


上条(噛んだな)

一方通行(噛ンだな)ズズズ

美琴(あわわー噛んじゃったー)カァ

713 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:36:04.17 ID:MnsU1F4zo


美琴「あ、明後日のく、クリスマスイブって、あ、あ、アンタって暇!?」

上条「イブッつーことは二十四日か?」

美琴「そ、そう! あああの暇だったら一緒にえ、映画でも見に行かないっ!?」

一方通行「へェー、最近のガキはませてやがンなァ……」ズズズ

美琴「う、うるさいっ! ていうかアンタとはそンな年変わんないでしょ!」

一方通行「中学生と高校生には超えられねェ壁があンだよ」

上条「あ、あのー御坂さん?」

美琴「は、はい!?」

714 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:36:45.01 ID:MnsU1F4zo


上条「残念ながら二十四日は上条さんには予定が入っているのですよ」

美琴「ほ、ホント……?」

上条「はい。誘ってくれたのは非常にうれしいんですが……」

美琴「そ、そう……ごめん」シュン

上条「な、何をそんな落ち込んでんでせうか!?」

一方通行「うわァ、三下が中学生泣かせてるゥ」

上条「えっ、俺が悪いのでせうか!?」

美琴「な、泣いてなんかないわよ!」

一方通行「つゥか、行きゃあいいじゃねェか映画」

上条「ええっ!? で、でもお前との約束が――」

715 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:37:20.49 ID:MnsU1F4zo


一方通行「別にイイだろ俺なンかの約束くれェ」

上条「で、でも……」

一方通行「ああ、インデックスのヤツの食料のことは心配すンな。俺がキッチリと面倒を見てやる」

上条「…………」

一方通行「つゥことで、オマエはクリスマスイブは一人寂しく過ごす残念な三下になるっつゥわけだ。よかったな」ガタッ

美琴「あ、一方通行……」

一方通行「ま、精々頑張れよ超電磁砲……じゃあな」カツンカツン

美琴「…………」

716 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:37:57.65 ID:MnsU1F4zo


上条「……御坂!」ガタッ


美琴「!? な、何よ!? いきなりそんな大声なんか出して!」


上条「俺と……俺と一緒にクリスマスイブに映画に行ってもらえるか!?」


美琴「えっ?」


上条「俺と一緒に……イブを過ごしてもらえるか?」


美琴「え、えーっと……は、はい、よろこんで……」


―――
――


717 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:38:33.48 ID:MnsU1F4zo



――
―――



<ありがとうございましたー!



一方通行「……ハァ、ったく柄にもねェことしちまったなァ」

一方通行「恋愛なンざ俺には一生縁がねェンだろォな……ま、どォでもイイけど」

一方通行「さァて、これで俺の呼べる『トモダチ』とやらはゼロっつゥことになるな」

一方通行「…………」

一方通行「よく考えたらインデックスのヤツの面倒見るっつったからゼロじゃあねェな」

一方通行「……まあ、アイツを『トモダチ』かどうかっつったらアレだけどな」

一方通行「…………ハァ」

一方通行「面倒臭ェ……」カツンカツン

718 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/28(水) 22:40:29.86 ID:MnsU1F4zo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

今回はなんか話がポンポン進んでいく気がする
それはセリフ数が少ないからですね


次回『二日前 〜結標淡希編〜』


ではではノシ
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2012/03/28(水) 23:13:20.95 ID:F3OVSusO0
乙乙
更新が早くて読む側としてはありがたい限りですよ
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 23:20:21.09 ID:ERn3vfzYo

あら一方さんイケメンじゃないか
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/28(水) 23:40:15.50 ID:Z/tl5h/X0

一方さんいい人だ
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 23:55:33.73 ID:rx5l0fvvo
一方さんが美琴の恋()を応援する展開飽きた
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 01:06:34.72 ID:FJEJZJ7Bo
乙ですの
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 01:33:41.01 ID:3YVSPUqIO
今更だが一方さん面倒くせえくだらねえ連呼しすぎ

しかし一方さんの制服姿がまったく想像できないなww
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2012/03/29(木) 06:39:15.17 ID:uZ/Llc2u0
一方通行のアクセサリーに対しての反応で気になったんだが、本人のセンスは別として、ファッションは何故かかなり詳しいぞ一方さん
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 07:19:18.69 ID:B+hIXbKXo
一方さんのYシャツがウルトラマンに変換されるwwww
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2012/03/29(木) 07:41:25.97 ID:Zcpto1nxo
>>725
一々細かいこと突っ込んでたらこの作品読めないぞ、原作の読み込みと構成力の差だろ
おかしいとこなんてそこ以外にも散々あんだから、もっと素直に楽しめよ
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/29(木) 08:01:40.29 ID:bTvUvHOMo
いいやつだなぁ、一方さん
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 08:38:45.74 ID:8FcVqTu1o
ビアージオさんだったかと友達になれそうだな
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 14:35:38.66 ID:EDiNfYmBo
>>727
フォローに見せかけてお前の方が酷いことを言っている件w
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 14:41:51.84 ID:EDiNfYmBo
乙だけど、無理に美琴出して上条さん排除しなくても良かったのに
普通に友達といっしょの一方さんのクリスマス見たかった
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/29(木) 19:00:39.38 ID:Kx+4dEDpo
コンビニでやってるなら、ゴミ対策ってことで廃棄弁当全部貰って買えればいいのに
そうすれば、食費は浮くし、自由に使えるお金も増えるのに
と思ったのだが、不幸な上条さんのお財布の中身が増えるわけがなかったのである
733 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:07:09.46 ID:mgV5cbPZo

みなさんこんばんは
今日も何とかやっていけそうです

>>722
マジか!? まあ、何番煎じかわかったもんじゃないですからね……

>>724
それは前々から思ってた。気をつけます
>>1がボキャ貧のせいで一方さんがボキャ貧になってしまうorz

>>725
その設定忘れてた/(^O^)\

>>727
本当に申し訳ありません
読み込みとか全然足りてなかったですね……

>>731
あー、そっちの方が重要あったんですかー
正直ずっと一緒に活動してたから皆さん飽きてきたと思ったのですが……
まあ、とりあえず予定通り進めてい行きます

>>732
あれ? それできたのか
コンビニでバイトしてる友達がそんなのできないって言ってたからてっきり……
734 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:08:03.60 ID:mgV5cbPZo


15.二日前 〜結標淡希編〜


December forth Saturday 07:45

-黄泉川家・リビング-


一方通行「……そろそろ時間だから行ってくる」カツンカツン

打ち止め「いってらっしゃーい! ってミサカはミサカは手を大きく振って見送ってみたり」ノシ

黄泉川「がんばって勉強してくるじゃんよ!」

芳川「夕飯までには帰ってくるのよー」

一方通行「うっせェ! 大体オマエは料理作らねェじゃねェか!」

芳川「あら、まさか反応してくれるとは思わなかったわ」

一方通行「チッ、うっとォしい」ガチャ


ガチャ


結標「あれ、もう出るの?」

一方通行「もうっつゥか普通に出る時間だろ」

結標「言われてみればそうね。じゃ、がんばってね。いろいろと」

一方通行「……おォ」


―――
――


735 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:08:34.43 ID:mgV5cbPZo


同日 08:00

-黄泉川家・リビング-



黄泉川「はい! では第一回黄泉川家家族会議を始めたいと思います!」


打ち止め「おおおおおー!」パチパチ

芳川「ま、一人は補習で学校に行ってるのだけどね」

結標「まあ、それはしょうがないですね」

芳川「ところで愛穂」

黄泉川「何じゃん?」

芳川「教師であり警備員でもある貴女は学校には行かなくてもいいの?」

黄泉川「ああ、それなら今日は昼からの出勤だから大丈夫じゃん!」

芳川「そう。なら大丈夫ね」

736 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:09:09.81 ID:mgV5cbPZo


黄泉川「では本日の議題。『明後日のクリスマスイブに開催予定のクリスマスパーティー』についてじゃん!」


芳川「はい」ノ

黄泉川「何じゃん桔梗?」


芳川「クリスマスパーティーって何?」


黄泉川「…………」

打ち止め「…………」

結標「…………」

芳川「……あれ?」

737 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:09:57.57 ID:mgV5cbPZo


打ち止め「ヨシカワ……知らなかったの? ってミサカはミサカは少し戸惑いながらも聞いてみる」

芳川「全然知らないんだけど。そんなパーティーを開催するなんて」

結標「……あー、そういえばこれ決めた時芳川さんはいなかったっけ?」

芳川「いつこんなの決まったの? その時私はバイトにでも行ってたのかしら?」

黄泉川「いーや。昨日の晩じゃんよ」

芳川「……私がレンタルしてきた映画のDVDを見てる時ね」

打ち止め「何借りてきたの? アニメ? アニメ? 後で見せて欲しいかも、ってミサカはミサカは映画鑑賞会の提案を――」

芳川「ホラー」

打ち止め「やっぱいいや、ってミサカはミサカは潔く引き下がってみたり」スー

738 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:11:10.91 ID:mgV5cbPZo


芳川「それより何で教えてくれなかったの? 普通に教えに来てくれればよかったのに」

結標「うーん、まあそれどころじゃなかったってところですかね?」

芳川「……何かあったの?」

結標「一方通行がちょっと……」

芳川「……ああ、何となくわかったわ」

黄泉川「そんなことより会議の本筋に戻ろうじゃん!」

芳川「戻るって言っても何について会議すればいいのかしら?」

黄泉川「何って、食べたい物とか……あれ?」

芳川「愛穂の中では『パーティー=おいしい食べ物』という式が成り立ってるようね」

739 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:11:51.64 ID:mgV5cbPZo


打ち止め「はいはーい! ミサカあの大きい鶏肉みたいなの食べてみたーい! ってミサカはミサカは食べたい物の要求をしてみる」

芳川「それって七面鳥かしら?」

打ち止め「多分それ!」

結標「七面鳥ってあのクリスマスのイラストとかに出てくるあれですよね?」

黄泉川「七面鳥かー、あれ作るのちょっと大変じゃんよねー」

芳川「貴女はあれを最初から作る気なの?」

黄泉川「いやいやそういうわけじゃないじゃん! あれって冷凍のやつを解凍するだけでもかなり時間がかかるじゃん」

芳川「つまり面倒臭いというわけね」

黄泉川「そゆことー」

740 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:12:32.55 ID:mgV5cbPZo


芳川「まあ高くつくけど出来たてやつを送ってもらえばいいんじゃない?」

結標「そういうのって予約とかが必要なんじゃないですか?」

芳川「たしかに必要ね。結構前から……」

結標「……あと二日でクリスマスイブなんですけど大丈夫ですか?」

芳川「多分無理ね」

結標「…………」

黄泉川「というわけで打ち止めごめんじゃん! 七面鳥はまた来年――」

打ち止め「待てい! ってミサカはミサカは某兄さんっぽく会話に強引に割って入ってみたり」

741 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:13:21.71 ID:mgV5cbPZo


結標「どうしたの打ち止めちゃん?」

打ち止め「ふふふ。ミサカネットワークを甘く見てもらったら困るよ、ってミサカはミサカは不敵な笑みを浮かべてみる」

芳川「ミサカネットワークがどうかしたの?」

打ち止め「ネットワークを介してほかの下位個体から七面鳥の売っている場所を教えてもらったのだ! ってミサカはミサカは胸を張って答えてみたり」

黄泉川「打ち止め。さっき言ったじゃん? そういうのは大抵冷凍保存されたやつ――」

打ち止め「そこのところも抜かりはないよ! ってミサカはミサカは指を指しながら指摘してみたり」

芳川「どういうことかしら?」

打ち止め「第七学区のデパートにすでにロースト済みの七面鳥が売っているのだ! ってミサカはミサカはミサカネットワークからの情報を惜しみなく発表してみたり」

結標「へー、そんなところに売ってたんだ」

芳川「でもそういうのも多分予約制だと思うけど」

打ち止め「…………えっ?」

742 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:14:17.49 ID:mgV5cbPZo


芳川「だから、そういうのも多分予約制よ。だって焼きあがった七面鳥をそのまま店頭に並べられると思う?」

黄泉川「たしかに冷めたりして普通は不味くなるじゃん」

打ち止め「で、でも学園都市の技術なら……」

芳川「何でもかんでも学園都市製とか言っても駄目なものは駄目よ?」

打ち止め「(´・ω・`)」

芳川「もう面倒臭いからケン○ッキーとかでいいんじゃないかしら?」

黄泉川「そうじゃんね。ケンタ○キーでも十分美味しいじゃん」

結標「でもケ○タッキー一つだけだったら寂しくないですか?」

黄泉川「うーん、じゃああと何かあったっけ? クリスマスに食べるもの」

743 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:15:15.98 ID:mgV5cbPZo


打ち止め「はいはーい! クリスマスと言えばケーキだと思いまーす! ってミサカはミサカは高らかに主張してみたり!」

黄泉川「ケーキかぁ……そーいやそんなもんあったじゃんね」

芳川「ケーキなら普通に買えるから大丈夫じゃない? 七面鳥ほど希少でもないし」

黄泉川「そういえば淡希。このパーティーにはどれだけ人が来るじゃんよ? それによってケーキの大きさ、数が変わるじゃん」

結標「まだわかりませんね。連絡もしてないし」

芳川「ふむ、ならこの話は人数が決まってからにしましょう」

打ち止め「じゃあ料理の種類だけでも決めとこうよ! ってミサカはミサカは提案してみる」

結標「今決まってるのがケンタッキーにケーキか……」

芳川「普通に足りないわね」

黄泉川「それならスーパーで適当なオードブルでも買ってくるじゃん?」

芳川「そんなものでいいんじゃないかしら?」

結標「まあ無難ですね……」

打ち止め「うんそうだね、ってミサカはミサカは相槌を打ってみる」

744 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:15:53.13 ID:mgV5cbPZo


芳川「…………」

黄泉川「…………」

結標「…………」

打ち止め「…………」

芳川「何か地味ね」

結標「そうですね。同じこと考えてました」

黄泉川「えー、そうじゃん? 別に普通で良いと思うじゃんけど……」

打ち止め「じゃあじゃあ変わったクリスマスパーティーにすればいいんじゃない? ってミサカはミサカは今閃いた妙案を挙げてみたり」

結標「変わったパーティー?」

打ち止め「例えばクリスマスなのに鍋パーティーをしてみたり……とか」

745 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:16:34.53 ID:mgV5cbPZo


芳川「鍋かぁ……いいわねえ。そういえば今年は一回も食べていないわね」

黄泉川「あれ? そうだったっけ? 私は前食べた記憶があるじゃんけど」

結標「それって黄泉川さんが警備員の同僚たちと飲みに行ったときじゃないですか?」

黄泉川「えっ? あれ? ちょっと覚えてないじゃん、あはははー」

芳川「ということで主食は鍋にしましょう」

打ち止め「賛成ー!」

結標「同じく!」

黄泉川「鍋にケンタッキ○にケーキ……変な組み合わせじゃんね」

結標「それは鍋の中身にもよるんじゃないですか?」

746 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:17:33.39 ID:mgV5cbPZo


打ち止め「鍋ってどんな種類があるんだっけ? ってミサカはミサカは小首を傾げてみる」

芳川「鍋の種類? ええと、普通に寄せ鍋とかちゃんこ鍋とかモツ鍋とか……」

黄泉川「おでんとかしゃぶしゃぶとかすき焼きとかも一応鍋じゃん」

結標「あっ、キムチ鍋とかカレー鍋もありますよ!」

芳川「前者は食べたことあるけど、後者は美味しいの?」

結標「さあ? テレビのグルメレポーターの人は美味しいって言ってましたけど」

芳川「テレビほど信用がないものはないわよ」

打ち止め「でも聞いただけなら美味しそうだよね! ってミサカはミサカは美味しそうな料理名に舌なめずりしてみたり」ジュルリ

黄泉川「さっき朝ご飯食べたばかりじゃん?」

打ち止め「そういえばそうでした、てへ」

747 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:18:08.78 ID:mgV5cbPZo


結標「……結局どうするんですか? 鍋の中身?」

芳川「うーん、そうねえ……あえての闇鍋とかどうかしら?」

打ち止め「闇鍋? ってミサカはミサカは聞き慣れない言葉を復唱してみる」

結標「闇鍋ってあれですか? マンガとかでよく見るあれ」

芳川「そうそれ」

黄泉川「桔梗……闇鍋だけはやめとくじゃん。闇鍋は後悔とダークマターしか生み出さないじゃん……」

芳川「……そうよね……」

結標「一体闇鍋で何があったんですか!?」


───
──


748 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:19:46.96 ID:mgV5cbPZo



──
───


同日 11:40

-黄泉川家・リビング-

黄泉川「──はい! ということで長い審議の結果、今回のクリスマスパーティーの主食の鍋はおでんに決定したじゃん!」

打ち止め「わー!」パチパチ

芳川「……今更だけど、おでんって結構鍋っぽくないわよね? あくまで個人的ながら意見だけど」

結標「そうですね。鍋は鍋、おでんはおでんみたいな感じはしますね」

黄泉川「まあとにかく、大体用意する料理は決まったじゃん!」

結標「おでんに○ンタッキーにケーキ……カオスですね」

打ち止め「何かクリスマスっぽくないかも、ってミサカはミサカは率直な感想を述べてみる」

黄泉川「たしかにクリスマスにおでんって……」

結標「って打ち止めちゃんが言いだしたんじゃなかったかしら? クリスマスらしくないパーティーやら何やらって……」

打ち止め「あれ? そうだっけ? 知らないなー、ってミサカはミサカはシラを切ってみる」スヒュー

芳川「じゃあ、クリスマス度を底上げするためにやっぱり適当なオードブルでもスーパーから買ってくる?」

結標「何ですか? そのクリスマス度って?」

芳川「さあ?」

749 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:20:38.91 ID:mgV5cbPZo


結標「自分で言った言葉にはちゃんと自信を持ってください」

黄泉川「おでん、ケ○タッキー、ケーキ、加えてオードブル」

芳川「あと何かクリスマスっぽい料理って何かあったっけ?」

打ち止め「おでんを外せばいいんじゃないかな? ってミサカはミサカはなんとなく思いついたことを言ってみたり」

結標「打ち止めちゃん……」

芳川「嫌よ。おでん食べたいもの」

結標「……そういえばコンビニとかにおでん売ってませんでしたっけ?」

芳川「売ってるけど、それが何か?」

結標「食べたいなら買えばいいんじゃあ……」

芳川「ふむ。確かにコンビニのおでんは美味しい、けど……」

結標「けど?」

750 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:21:24.01 ID:mgV5cbPZo


芳川「やっぱりおでんは鍋からすくって食べる方が美味しいじゃない?」

結標「そう……なのかな?」

黄泉川「そもそもこれ以上料理増やしても食べきれないじゃん」

結標「まあそうですね。保存できるおでんはともかく、ほかの品は早めに片づけた方がいいですからね」

芳川「ケーキも冷蔵庫でそれなりに保存できるわ」

黄泉川「とにかく、クリスマスパーティーで出す料理はこれでいいじゃん?」

打ち止め「大丈夫だよ! ってミサカはミサカは異議のないことを伝えてみたり」

結標「大丈夫です」

芳川「それより食べ物の話をしてたからおなかが空いたわ」

黄泉川「そういえばもうこんな時間か。そろそろ仕事にいく準備をしないといけないじゃん」

751 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:22:04.53 ID:mgV5cbPZo


芳川「その前に昼食の準備をして欲しいのだけど」

黄泉川「はいはい何が食べたいじゃん?」

結標「何でも良いですよ」

打ち止め「同じく早くできれば何でもいいよ! ってミサカはミサカは密かにおなかペコペコなのを訴えてみたり」

黄泉川「何でもいいって言うのが一番困るじゃんよ」

芳川「ふむ。食べたいものを強いて挙げるならおでんね」

黄泉川「明後日食べるうえに時間がないのだから却下」

芳川「それくらいわかってるわよ」

黄泉川「うーん、冷蔵庫の中の残り物でも見て考えるかなー」ガチャ

黄泉川「…………」ガサゴソ

黄泉川「うどんが余ってるからうどんでいいじゃん?」


芳川・結標・打止「「「はーい!」」」


───
──


752 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:23:15.21 ID:mgV5cbPZo



──
───


同日 12:40

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「ごちそうさまでした! ってミサカはミサカは食後の挨拶をしてみる」

黄泉川「お粗末様でした。器は流しに浸けといてくれじゃん」

打ち止め「はーい! ってミサカはミサカは言われた通りに行動してみたり」トテチテ

結標「あー、お腹いっぱい」

芳川「久しぶりにまともな昼食を食べた気がするわ」

黄泉川「? 何でじゃん? 別にただのうどんじゃん」

芳川「いやー、最近の昼食はコンビニに売ってる弁当かパンとかしか食べてないのよね」

結標「それだけだったら体に悪くないですか?」

芳川「大丈夫大丈夫。食後にカロリーメ○ト一本食べてるから」

結標「それもどうかと……」

753 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:23:47.33 ID:mgV5cbPZo


黄泉川「ええとまあ、とりあえず淡希は今日までに呼ぶ友達が何人か確認しとくじゃんよ」

結標「わかりましたー」

芳川「さあて、久しぶりの休みだからネットでもブラブラするかなーと」テクテク

黄泉川「じゃあ仕事に行ってく――」


タララララーン♪


結標「あ、一方通行からのメールだ」カチャ

芳川「メール?」

結標「たぶんパーティーに誰かしらを呼んだっていう報告だと思いますけど」

754 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:25:16.30 ID:mgV5cbPZo


黄泉川「……で、何て書いてあるじゃん?」

結標「えーと……えっ!?」

打ち止め「どうしたのー? ってミサカはミサカは携帯の画面を見て驚いてるアワキお姉ちゃんの元へ駆けつけてみたり!」

結標「い、いや、その……」

芳川「何て書いてたの?」


結標「そ、その……三十一人って書いてあるんですけど……」


打ち止め「…………」

芳川「…………」

黄泉川「…………」



「ええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!?」



―――
――


755 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:26:20.27 ID:mgV5cbPZo



――
―――


同日 14:00

-黄泉川家・リビング-


結標「……あぁー、もう! メールの返信全然来ないじゃない!」

打ち止め「まだメール返ってこないの? ってその様子じゃあ聞くまでもないかな、ってミサカはミサカは自己解決してみたり」

結標「三十一人っていうのがどういうことか、早めに知らないといけないっていうのに……」

打ち止め「何で知らないといけないの? ヨミカワは今日までに人数を確認、って言ってのに……」

結標「その三十一人の中に私の友達が混じってたら困るでしょ?」

打ち止め「えっ? 何が困るの? ってミサカはミサカは首を傾げながら尋ねてみる」

結標「その……『もうそんな情報くらい知ってるわ!』的なことにならないかと……」

打ち止め「ええー? アワキお姉ちゃんのお友達ってそんな怖いの? ってミサカはミサカは意外な交遊関係に驚きを覚えてみたり」

結標「そ、そういうわけじゃないけど……」

打ち止め「なら大丈夫だよ! もし知ってても『ああ知ってる知ってる。楽しみだねー』的な返答をしてくれるよ! ってミサカはミサカは推測してみたり」

結標「……うん! それもそうね!」

756 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:27:00.48 ID:mgV5cbPZo


打ち止め「それに、あの人にそんな三十一人も誘えるほどの交友関係も度胸もないと思うけど、ってミサカはミサカは冷静に判断してみる」

結標「……まあ、言われてみればそうよねー」

打ち止め「多分三人か何かの間違いだと思うよ、ってミサカはミサカはボタンの押し間違い説を提唱してみる」

結標「そうね。三人だったら上条君、土御門君、青髪ピアス君の三人でピッタシだしね」

打ち止め「そういうこと。じゃあアワキお姉ちゃんのお友達を呼べばいいんじゃないかな? ってミサカはミサカは結論付けてみる」

結標「よし! じゃあまず吹寄さんから誘ってみましょう!」

打ち止め「おー! ってミサカはミサカはその人が誰だか知らないけどとりあえず掛け声を上げてみる!」

結標「えーと、吹寄さんの電話番号は、っとあったあった」

結標「よーしかけるぞー!」ピッ


プルルルルルルル


―――
――


757 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:28:17.37 ID:mgV5cbPZo



――
―――


同日 14:10

-とある高校女子寮・吹寄制理の部屋-


テレビ『何と! この『能力上昇タブレット』を一日一個食べるだけで、能力が上昇するのです!!」


吹寄「……あからさまにこれは胡散臭いわね。さすがにこれは騙されないわよ!」


テレビ『これを食べる事によって、脳にナンチャラでカンチャラが働きかけて能力が上昇するのです!!』


吹寄「いやいやいやいや騙されないわよ! こんなものに騙されるからいつも上条ごときに馬鹿にされるのよ!」ピク


テレビ『このタブレットを食べて、レベルが上がった人がたくさんいます!!』


テレビ『これを食べたおかげでレベルが上がって人生最高ですよ!(十四歳中学生男子)』

テレビ『能タブマジパねェっすよ!!(十七歳高校生女子)』

テレビ『これのおかげで彼女ができました!(十八歳高校生男子)』


吹寄「こ、こんなのはヤラセだってくらいわかってるわよ……」ソワソワ

758 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:29:06.32 ID:mgV5cbPZo


テレビ『この『能力上昇タブレット』。三ヶ月分をいつもなら六万円の所を……』


吹寄「…………」ドキドキ


テレビ『タブレット携帯用のケースをお付けしまして、何と五九八〇〇円!! 五九八〇〇円ですよ!!」


吹寄「買った!! これはお得だ!!」ガタ


テレビ『この商品が欲しい方は電話番号×××の――』


吹寄「×××の――」ピッピッピッ


ピピピピピッ! ピピピピピッ!


吹寄「? 電話? 誰かしら?」ピッ

吹寄「もしもし吹寄です」

結標『あ、もしもし吹寄さん? 結標だけど』

759 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:29:54.45 ID:mgV5cbPZo


吹寄「ああ結標さん。どうかしたの?」

結標『あのね。明後日の二十四日って暇?』

吹寄「明後日? ちょっと待って。ええと……」

結標『…………』

吹寄「……うん、とくに用はないけど。どうしたの?」

結標『おおっ! それはよかった。二十四日にウチでクリスマスパーティーを開こうと思うんだけど』

吹寄「クリスマスパーティー? すごいわねー、そんなものを開くなんて」

結標『それで、吹寄さんもよかったらそのパーティーに来ない?』

吹寄「えっ? いいの? あたしなんかが行っても。パーティーでしょ?」

760 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:30:30.44 ID:mgV5cbPZo


結標『大丈夫大丈夫。パーティーって言ってもホームパーティーみたいなものだから』

吹寄「そう。わかった、じゃああたしも行くわ!」

結標『ホント!? じゃあ詳しいことは後でメールするから!』

吹寄「了解! パーティー楽しみにしてるわね」

結標『うん! じゃあまたね』

吹寄「はいはーい」ピッ

吹寄「…………」



テレビ『はいではまた来週お会いしましょーっう!!』タラララーン



吹寄「あ、あたしの『能力上昇タブレット』が……』


―――
――


761 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:31:07.69 ID:mgV5cbPZo



――
―――


同日 14:20

-黄泉川家・リビング-


結標「……ふー、緊張したー」

打ち止め「何でお友達と電話するだけでそんなに緊張してるの? ってミサカはミサカは素朴な疑問を投げかけてみたり」

結標「いやー、何というか断られたらどうしようとか思っちゃうわけよ」

打ち止め「意外と小心者なんだね、ってミサカはミサカは少し驚いてみる」

結標「じゃあ次は姫神さんね」

打ち止め「おー!! ってミサカはミサカはまたもや知らない名前だけどとりあえず掛け声を上げてみる!」

結標「えーと、姫神さんの番号は……あったあった」

結標「よいしょっと」ピッ


プルルルルルルル


―――
――


762 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:32:36.74 ID:mgV5cbPZo



――
―――


同日 14:30

-とある高校女子寮・姫神秋沙の部屋-


姫神「…………」

姫神「……さて。今年のクリスマスイブは。どうしようか」

姫神「思い切って。上条君にで。デートでも誘ってみようか」

姫神「……でも。上条君の隣には。いつも個性的な女の子が居る気がする」

姫神「だから。私の影の薄さじゃあ。見向きもしてくれないかも」

姫神「…………」

姫神「いや。ここであきらめたら駄目だ。少しでも可能性があるなら!」

姫神「…………」

姫神「やっぱりやめておこう。正直今の関係を壊したくない」

姫神「……私って。ホント弱気ね」

姫神「…………」

763 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:33:16.25 ID:mgV5cbPZo


プルルルルル! プルルルルル!


姫神「……電話? 誰から?」ピッ

姫神「もしもし」

結標『あっ、姫神さん? 結標だけど』

姫神「……結標さん。どうかしたの?」

結標『ちょっと聞きたい事があるんだけど……いい?』

姫神「うん。構わない。何?」

結標『あのね。明後日のクリスマスイブって暇?』

姫神「…………」

結標『……姫神さん?』

姫神「……どうせ私は。さみしい女……はぁ」

結標『姫神さん? どうかした?』

764 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:33:59.69 ID:mgV5cbPZo


姫神「……ごめん。大丈夫。予定はない」

結標『ホント!? 明後日ウチでクリスマスパーティーやるんだけど、よかったら来ない?』

姫神「パーティー? そんなものに。私なんかが行ってもいいの?」

結標『別にいいわよ! そんなお堅いパーティーじゃなくて、ホームパーティーみたいなものだから』

姫神「……そう。わかった。行く」

結標『わかった! じゃあ詳しいことは後でメールするね!』

姫神「結標さん」

結標『何?』

姫神「そのパーティーには。上条君たちも来るの?」

765 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:34:29.66 ID:mgV5cbPZo


結標『うーんどうだろ。一方通行が誘ってるとは思うけど……』

姫神「わかった。とりあえず。私は行く」

結標『うんわかった! じゃあね姫神さん!』

姫神「うん」ピッ

姫神「…………」

姫神「パーティーか……」

姫神「それも悪くはないかも……ふふ」


―――
――


766 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:35:17.91 ID:mgV5cbPZo



――
―――


同日 14:40

-黄泉川家・リビング-


結標「よっしゃー! 姫神さんもオッケーだって!」

打ち止め「よかったねアワキお姉ちゃん! ってミサカはミサカは一緒に喜んでみたり!」ワーワー

結標「よし! あとは一方通行が実際に何人誘ったかの報告を待つだけね」

打ち止め「ホントにあの人誘えてるのかなー? あの人がお友達にパーティーを誘う図なんて想像できないんだけど、ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

結標「そう? アイツもアイツなりに変わってきてるとは思うけどなー」

打ち止め「そうなの? あの人そんなお友達と仲良くするほど成長してるのかな? ってミサカはミサカは子の成長を見守る親の気持ちになってみたり」

結標「少なくとも、私が初めてあった時よりはマシにはなってると思うけど」

打ち止め「そうだね。それには同感かも、ってミサカはミサカは頷いてみる」

結標「まあ、そんなに心配する必要はないんじゃない?」

打ち止め「うーん、でもやっぱり想像できないな。あの人がフレンドリーにお友達を誘うところなんて、ってミサカはミサカは心配を拭いきれなかったり」

結標「こんな小さい子に心配されるアイツって……」

767 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/29(木) 23:38:21.05 ID:mgV5cbPZo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

どうせなら、前回のヤツと混ぜてやった方がよかったと書いてて思った
これが勢いで書いた代償か……
やっぱり恋愛よりこういう平凡ストーリーを書いた方が気楽でいいと思う今日この頃
正直、いつあわきんをおとすかなんてノープランです\(^p^)/

ではではノシ
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/30(金) 00:15:28.92 ID:IgS++SdV0
乙!
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 00:19:22.41 ID:wooJtQVko
乙ですの
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/30(金) 01:03:50.92 ID:fez8YH1T0
乙ー

きっと打ち間違え……早く正確な情報を伝えるんだ一方通行!!悲劇が起きるぞ!!wwwwww
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/30(金) 01:28:18.13 ID:jY3eYaiA0
乙!
インちゃんの扱い的にこうなることは予想できたが上条さんも居てほしかったなぁ
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 02:07:08.77 ID:vgvAFwPeo
一方さんが呼んだのが3人だと思われたままで少なめな料理しかなくて
空気を読まないインなんとか描写にされたインデックスがみんなの分まで食いつくし
ここのコメントが糞シスター[ピーーー]で埋まる未来しか見えない…
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/30(金) 10:57:00.92 ID:uFKH+OHRo
>>732
>>733
コンビニのアルバイトは発注ミスした場合、その分を正規の価格で買い取らなければならないって聞いたことありますし、余ったら正規の価格で買い取ることになるんじゃないかと思いますよ
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 11:42:51.65 ID:hrRmT2Nl0
インなんとかさんが30人分食うよってことじゃないの???ww
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 13:04:07.85 ID:XfrEHzcuo
廃棄弁当って消費期限切れで食中毒になったりしたら面倒だから基本貰えないって聞いたけど
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 17:59:17.34 ID:8Xg9XZCWo
店長がアレなら貰えたりする
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 18:52:32.35 ID:NcvM141to
普通もらえないがスタッフがアレだと確かにもらえる
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 21:48:29.66 ID:ytK2VqpYo
むしろ勝手に持っていく
とセブンの店員が申しております
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/30(金) 22:04:10.97 ID:2/+s9mAe0
お前らコンビニの話しすぎだろwwww
SSの話しろwwww
780 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:29:41.78 ID:+u2cXpdCo

みなさんこんばんは
今日も投下します

コンビニの人気に嫉妬
とりあえず上条さんはそんなもらうとか発想はできないということで……
781 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:32:04.44 ID:+u2cXpdCo



16.サンタさン


December forth Saturday

 18:20

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


一方通行「…………」カツンカツン

打ち止め「あっ、おかえりー! ってミサカはミサカはお疲れムードのあなたに飛び付いてみたり!」バッ

一方通行「疲れてるってわかってンなら飛びつくのやめろよ」

打ち止め「しかしすごい量の缶コーヒーだねー、ってミサカはミサカはあなたの左腕を見て言ってみる」

一方通行「これくれェいつものことだろォが」ガチャン

782 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:33:13.25 ID:+u2cXpdCo


結標「おかえり一方通行。ちょっと聞きたい事があるのだけど」

一方通行「あァ、何だ?」

結標「このメールに書いてある三十一人ってどういうことかしら?」

一方通行「三十一人……? ああ、そういやそれは間違いだな」

結標「間違い?」

打ち止め「ほらアワキお姉ちゃん! ミサカの言った通りボタンの押し間違え説が正しかったね! ってミサカはミサカは――」

一方通行「ボタンの押し間違い? 何言ってンだオマエ?」

打ち止め「えっ? 違うの? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

一方通行「何で俺がボタンの押し間違いなンて三下がやるみてェなミスをしなきゃなンねェンだ?」

783 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:34:17.62 ID:+u2cXpdCo


結標「じゃあ何を間違えたのよ?」

一方通行「ああ、それ三十一人じゃなくて三十一人前の食料だ」

結標「…………は?」

打ち止め「どういうこと? ってミサカはミサカはあなたの意味不明な言葉に困惑してみたり」

一方通行「……あ、そォいや上条は来ねェンだったな。三十人前の料理に変更だ」

結標「……何を言ってるのかさっぱりなのだけど」

一方通行「だからオマエらに言われた通りトモダチとやらを呼ンだから、三十人前の料理が必要だっつってンだよ」

打ち止め「あなた三十人もお友達いたの? ってミサカはミサカは恐る恐る聞いてみる」

一方通行「あ? そンなのいるわけねェだろォが」

結標「で、でも貴方さっき三十人前の料理が必要って言ったじゃない」

一方通行「言ったな」

結標「何人呼んだの?」

784 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:35:57.80 ID:+u2cXpdCo


一方通行「一人だ」

結標「一人? じゃあ何で三十人前の料理が必要なのよ?」

打ち止め「あ! そういうことか! ってミサカはミサカはあなたの呼んだお友達が誰かを理解してみたり」

一方通行「まァ、別にトモダチっつゥわけじゃねェけどな」

結標「……誰なの?」

打ち止め「インデックスでしょ?」

結標「インデックス……たしか上条君のウチに住んでる居候の子だっけ?」

一方通行「そォだ。ソイツを呼ンだから三十人前の料理が必要なンだよ」

打ち止め「おおー、インデックスがウチに来るのかー、楽しみだなー! ってミサカはミサカは楽しみな気持ちを抑えきれなかったり」ウズウズ

結標「……あの子ってそんな三十人前の料理を食べるの?」

785 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:37:10.38 ID:+u2cXpdCo


一方通行「オマエだって知ってンだろ? 歓迎会の日焼き肉ニ十皿を余裕でたいらげた事ぐれェ」

結標「そ、そういえばそうだったわね」

一方通行「さらにアイツはクレープを約五十個全て食いつくした過去を持つ」

結標「うわぁ……聞くだけで胃がもたれそう……」

一方通行「だからアイツが来るンだから三十人前の料理が必要……もしかしたら足ンねェかもしれねェな」

結標「……ってことは、貴方が呼んだ人数は結局インデックスちゃん一人ってわけ?」

一方通行「そォだ」

結標「あれ? 上条君たちはどうしたの?」

一方通行「あァ、上条や土御門は用事がある。青髪は知らねェ」

結標「そうなの……それは残念ね」

786 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:37:58.86 ID:+u2cXpdCo


打ち止め「まあ一人呼んだだけでもすごいよ! きちんとあなたも成長してるんだね! ってミサカはミサカは落ち込むあなたを励ましてみる」

一方通行「はァ? いつ俺が落ち込ンだってンだァ?」

打ち止め「あれ? 違うの? てっきりみんなに断られてショックで落ち込んでるのかと、ってミサカはミサカは少し安心してみたり」

一方通行「俺がその程度の事で落ち込むよォな柄かよ」

結標「うーん、逆に貴方が落ち込む事って何よ?」

一方通行「あァ? 知らねェよそンなどォでもイイこと」

結標「知らない、って貴方の事じゃないの?」

一方通行「興味ねェ」カツンカツン

打ち止め「あれ? どうしたの? ってミサカはミサカはおもむろに歩きだしたあなたに聞いてみる」

787 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:38:26.05 ID:+u2cXpdCo


一方通行「仮眠する」

打ち止め「えっ? もうすぐ晩ごはんの時間だよ!」

一方通行「寝る」

打ち止め「でもあなたが寝だしたら仮眠が本眠に……」

結標「まあいいじゃない。疲れてるんでしょ、コイツも」

一方通行「じゃ、何かあったら起こしてくれ。起きる保証はできねェけどな」ゴロン

打ち止め「ちょ、ちょっとこの大量の缶コーヒーどうすればいいの? 冷蔵庫に入れとけばいいの? ねえ! ってミサカはミサカは――」

一方通行「…………」Zzz

788 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:39:11.18 ID:+u2cXpdCo


打ち止め「……もう遅かったか、ってミサカはミサカはこの圧倒的な睡眠速度に落胆してみたり」

結標「転んだ時点で寝てたわね」

打ち止め「とりあえずこの缶コーヒーは冷蔵庫に入れておこう、ってミサカはミサカはせっせとビニール袋をって重っ!?」ガシャ

結標「ああ、打ち止めちゃん手伝うわよ」ガシャ

打ち止め「あ、ありがとアワキお姉ちゃん、ってミサカはミサカはにっこり笑顔を作ってみたり」ニコ

結標「しかし、よくこの細腕でこんな重い物を持ってられるわね」

一方通行「…………」Zzz


―――
――


789 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:40:00.04 ID:+u2cXpdCo



――
―――


同日 19:30

-黄泉川家・リビング-



一方通行「…………」Zzz


打ち止め「ねーねー! 起きてー! ってミサカはミサカはソファーで寝転がってるあなたの体を揺すってみたり!」ユサユサ


一方通行「…………」Zzz


打ち止め「おーきーてー! おーい! ってミサカはミサカは再度呼びかけてみたり!」


一方通行「…………あァ……何だ? もう朝か?」ムク

打ち止め「あれれ? もしかして朝まで仮眠するつもりだった? でもそれだと仮眠とは絶対に言えないかも、ってミサカはミサカは寝ぼけ気味のあなたに言ってみる」

一方通行「……何か用か? つゥか今何時だ?」

打ち止め「ただいま午後七時三十分過ぎをお知らせします! ってミサカはミサカは時報の音声みたいに時間を言ってみたり」

790 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:40:37.26 ID:+u2cXpdCo


一方通行「……で、何の用だ?」

打ち止め「晩ごはんができましたぜ、ってミサカはミサカは報告してみたり」

一方通行「……寝る」ゴロン

打ち止め「わー! ダメダメー! ここでまた寝てしまったら今度こそ朝まで起きない気がするー、ってミサカはミサカは睡眠の妨害に必死になってみる」

一方通行「……ったく。そンなくだらねェことで起こすンじゃねェ」

打ち止め「くだらなくないよー、第二回黄泉川家家族会議が行われるんだよー、ってミサカはミサカはこれから予定があることを説明してみる」

一方通行「家族会議? 結標の部屋にでも危ねェ本が見つか――」



結標「んなもんないわよッ!!」ガツン


791 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:42:04.46 ID:+u2cXpdCo


打ち止め「あ。アワキお姉ちゃん!」

一方通行「痛ゥ……居たのかよ結標」

結標「夕食の時間なんだから居るに決まってるじゃない」

一方通行「つゥか、何だよ家族会議って? 俺は別に何もしてねェぞ」

結標「何言ってるのよ? 明後日のパーティーのことを話し合うのよ」

一方通行「パーティー? そォいやそンなモンあったな」

結標「おい」

打ち止め「と、とにかく早く行こうよ! お腹も空いてるし、ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの服を引っ張ってみる」

結標「う、うん。わかったわかった。ほら行くわよ一方通行」グイグイ

一方通行「ぐえッ!? わ、わかったからチョーカー引っ張ンじゃねェ!」


―――
――


792 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:42:42.45 ID:+u2cXpdCo



――
―――


黄泉川「おおー一方通行。やっと起きたじゃんかよ」

芳川「珍しく仮眠らしい仮眠だったわね」

一方通行「ンだよそれ?」ガタッ

打ち止め「それより早く食べようよー! せっかくのビーフシチューが冷めちゃうよ? ってミサカはミサカは急かしてみたり」ガタッ

黄泉川「そうじゃんね。じゃあいただきまーす!」


芳川・結標・打止「「「いただきまーす!」」」


一方通行「……いただきまァす」ボソ

793 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:43:26.41 ID:+u2cXpdCo


打ち止め「……ふむふむ。やっぱりヨミカワの炊飯ジャー料理はおいしいねー! ってミサカはミサカは称賛を贈ってみたり」

黄泉川「ふふふ、そうじゃん」

芳川「むしろ優秀なのは炊飯ジャーの方じゃないのかしら?」

黄泉川「何をー? だったら桔梗も炊飯ジャーで料理作ってみるじゃんよ!」

芳川「残念ながら、お米を炊くくらいにしか炊飯ジャーは使わないわね」

結標「まあ、それが本来の使い方ですしね」

打ち止め「ミサカはおいしかったら何でもいいよー! ってミサカはミサカは調理過程なんて気にしないいい子になってみる」

一方通行「そこは気にしろよ」

結標「おおっ、珍しく一方通行が会話に入ってきたわ」

一方通行「あァ? 俺が会話しちゃいけねェのかよ?」

結標「別にそういうわけじゃないけど……」

794 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:44:13.12 ID:+u2cXpdCo


黄泉川「ハイハイじゃあ一方通行も珍しく会話に入ってきたところで」

一方通行「何なンですかァ? この扱いはァ?」



黄泉川「第二回黄泉川家家族会議を開催したいと思います!」



結標「おー!」

打ち止め「ドンドンパフパフー!」

芳川「やっと全員揃ったわね」

一方通行「オイオイ何でたかが家族会議で、こンなに盛り上がってンだよ?」

795 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:45:23.30 ID:+u2cXpdCo


結標「別にいいじゃない。盛り上がるに越したことはないじゃないかしら?」

一方通行「くっだらねェ。つゥか、今さらだけど何だよ第二回って? いつ第一回やったンだよ?」

打ち止め「今日の午前中、あなたが家を出ていったぐらいから始まったんだよ! ってミサカはミサカは懇切丁寧に説明してみる」

一方通行「……で、第一回目は何が決まったンだ?」

芳川「パーティーに出す料理よ。おでんにケンタ○キーにケーキ、スーパーで適当に買ってくるオードブル。以上よ」

一方通行「おでンとかケンタッキーとか適当すぎンだろ」

結標「これでも決まるのに結構時間がかかったのよ?」

打ち止め「あれは長い戦いだったね、ってミサカはミサカはしみじみと思い出してみたり」

796 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:46:25.50 ID:+u2cXpdCo


黄泉川「で、今回来るお客さんは三人ってことでいいじゃん?」

結標「はい。吹寄さんと姫神さんに、一方通行が呼んだインデックスちゃん」

一方通行「ちなみにインデックスの野郎を一人とカウントしねェ方がいいぜ」

黄泉川「聞いたじゃん。たしか三十人分だっけか?」

芳川「そんなに食べる人が存在するなんて驚きだわ」

一方通行「ホントだよなァ。あンなモンウチに抱えてる上条が可哀そうになってくる」

黄泉川「ところでおでんの三十人前ってどれくらい用意すればいいじゃん?」

芳川「さあ? ほどほどでいいんじゃない?」

結標「おでんの三十人前とか全然予想できないんですけど……」

打ち止め「想像するだけでお腹いっぱいになっちゃいそう、ってミサカはミサカはスプーンですくってたビーフシチューを器に戻してみたり」カチャ

黄泉川「お残しはゆるさないじゃんよ」

797 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:47:45.60 ID:+u2cXpdCo


結標「そもそもおでんのほかにも料理はあるのだから、別におでんを三十人前用意する必要はないんじゃないですか?」

芳川「そうね。仮に他の料理も三十人前ずつ用意したとしたら、全部で一二〇人前の料理がこのテーブルに並ぶわけね」

一方通行「その計算式はおかしいンじゃねェか? まァ、それでもアイツは食えンだろォけどな」

打ち止め「インデックスって食べる事に関したら不可能はなさそうだよね。このビーフシチューも食べてくれないかな、ってミサカはミサカは密かに思ってみる」

一方通行「口に出してる時点で密かでも何でもねェよ」

黄泉川「まあおでんが主食だからおでんの具を大量に用意して、ケ○タッキーとかのセットとかをそれなりに用意しとけばいいじゃん」

結標「それならケーキは一つで十分ですよね。そんな大量に食べるものでもないし」

芳川「オードブルも正直スーパーのだったらそんなにおいしくないから一つで十分ね」

一方通行「つゥかインデックス抜いても七人いンだから、二つずつくれェ用意した方がイインじゃね?」

芳川「それに、足りなくなったら一方通行に買いに行かせればいいしね」

一方通行「叩き潰すぞクソババァ」

798 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:48:37.93 ID:+u2cXpdCo


結標「まあ、おでんの具を大量に用意するのだから足りないなんてことはないとは思うけど……」

黄泉川「じゃあ料理についてはそんなもんでいいじゃん?」

打ち止め「異議なしー! ってミサカはミサカは話に正直付いていけなかったけどとりあえず了承してみたり!」

結標「大丈夫です」

一方通行「つゥか食い物の事以外で話し合う事なンざあンのか?」

芳川「うーん、まあそうね。強いて言うなら企画とか」

一方通行「そンな面倒臭ェこと考えなきゃいけねェのかよ」

打ち止め「企画って具体的に何をするの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

芳川「例えばビンゴ大会とか一発芸とか……」

黄泉川「それってクリスマスにやることじゃん?」

芳川「さあ? やるところはやるんじゃないの?」

799 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:49:22.44 ID:+u2cXpdCo


結標「そういえばテレビでプレゼント交換とかしてるの見ました!」

一方通行「面倒臭ェからやンなくていンじゃねェか?」

打ち止め「えええー? 楽しそうだからやろうよー!」

一方通行「別に飲み食いするだけでイイじゃねェか」

芳川「たしかにビンゴ大会は商品とかを準備するのが面倒臭いし、一発芸はやりたくない人が大勢だと思うし」

一方通行「珍しくオマエに同意してやるよ」

芳川「プレゼント交換は同世代の子たちだけでやるのはいいかもだけど、私たち大人が介入したら残念な事になりそうだし」

黄泉川「まあたしか世代の違いとかはありそうじゃん」

芳川「それに、そういうのにも向かない子もいるようだしね」チラ

一方通行「あァ? ンだよ?」

800 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:50:35.88 ID:+u2cXpdCo


結標「じゃあゲーム大会みたいなの開けば良いんじゃないですか?」

打ち止め「ゲーム大会?」

一方通行「何だそりゃあ? みンなでテレビを囲ンで楽しくゲームでもしようってかァ?」

結標「それだけに限らず、ボードゲームとかトランプとか……」

一方通行「楽しいか……それ?」

結標「何よ? 何もしないよりはマシじゃないかしら?」

黄泉川「たしかにただ食べてるだけだったら絵的にもつまんないじゃん」

一方通行「別にそンなモンじゃねェのかパーティーなンて」

打ち止め「えええー!! パーティーはもっと楽しいはずだよー!! ってミサカはミサカはあなたの適当さに怒りを覚えてみる」

一方通行「あァ? 俺のどこが適当だっつゥンだァ?」

芳川「今までのキミの言動を振り返ってみたらどう?」

801 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:51:24.76 ID:+u2cXpdCo


打ち止め「ミサカはもっと楽しいパーティーがしたいよー! ってミサカはミサカは子供特有のわがままゴリ押し戦法を行使してみたり!」

一方通行「クソガキ。あンまわがまま言ってるとサンタさンがプレゼント配りに来てくれねェぞ」

結標「ぷっ!」

芳川「まさかキミの口からそんなメルヘンチックな言葉が出るなんてね……ぷぷっ」

一方通行「チッ、ほっとけ」

打ち止め「ふふふ、ミサカ知ってるんだよ!」 

一方通行「あァ? 何がだ?」



打ち止め「サンタクロースは実在しない仮想のキャラクターだってことをね、ってミサカはミサカは犯人を追いつめる名探偵の気持ちになってみたり」


802 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:52:33.80 ID:+u2cXpdCo


一方通行「あ? そりゃあどォいう事だ!?」

黄泉川「あー、まさか打ち止めサンタクロースの正体に気付いてるじゃん?」

打ち止め「当たり前だよ! ミサカは一万人の妹達を従える最終信号だよ? 上位個体だよ?」



打ち止め「サンタが実は迷信で、枕元にプレゼントを置いているのはその子の親だってことも全部知っているのだよ! ってミサカはミサカはネットワーク経由の情報をひけらかせてみたり!」



一方通行「…………は?」

芳川「意外ね。てっきりそういうのは信じているのだと思ってたけど」

黄泉川「そうじゃんね。もうちょっとあとぐらいに気付くのかと思ったじゃん」

打ち止め「というわけだからミサカはゲコ太抱き枕が欲しい! ってミサカはミサカはクリスマスプレゼントを所望してみる」

一方通行「…………なァ」

結標「どうしたの一方通行?」

803 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:53:05.70 ID:+u2cXpdCo



一方通行「サンタさンって実在しねェのか?」



結標「えっ?」

黄泉川「えっ?」

芳川「えっ?」

打ち止め「えっ?」

一方通行「えっ?」

804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 22:54:37.76 ID:OJHcOwcwo
俺「えっ」
805 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:54:53.31 ID:+u2cXpdCo


結標「……まさか一方通行。サンタクロースの存在を本気で信じてたの?」

一方通行「いや、居ンだろサンタクロース? 世界中の善い子の欲しいのモノを読心能力で読み取って、
      光学操作系の能力と空間移動系の能力を巧みに操って枕元にプレゼント置いていく最強の多重能力者」

黄泉川「…………」

一方通行「……あ?」

芳川「一方通行。よく聞いてちょうだい」

一方通行「何だ?」

芳川「たしかにサンタクロースは実在するわ。グリーンランド辺りに住んでる」

一方通行「そりゃそォだ。住んでるとこは知ンねェけどよォ」

806 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:57:06.69 ID:+u2cXpdCo


芳川「でも実在するサンタクロースはそんな無茶苦茶な超能力者じゃないわ」

一方通行「……マジで?」

芳川「マジで」

一方通行「じゃあ木原クンが言ってた
      『サンタさんはなぁ、テメェみてーなクソガキのところには来ねーんだよバーカ。サンタさんは善い子にしかプレゼントを配らねえヒーローなんだよ』
       ってドヤ顔で豪語してたあれは嘘か?」

芳川「そうね。単純にプレゼントをあげるのが面倒だっただけね」

一方通行「…………」

芳川「…………」

結標「…………」

黄泉川「…………」

打ち止め「…………」

807 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 22:57:58.36 ID:+u2cXpdCo



一方通行「ちょっと木原クン殺してくるわ」ガタッ



結標「待ちなさい一方通行」ガシ

一方通行「離せ結標! 俺は今から自転エネルギー使ってアイツのいる部屋をブッ飛ばしてやンだよォ!!」

芳川「やめなさい一方通行! そうしたら隣の部屋である私たちの部屋が吹っ飛ぶわ!」

黄泉川「そんなことより話し合いの続きをしようじゃんよ」

打ち止め「そうだね、ってミサカはミサカはヨミカワに賛同してみる」


一方通行「木ィィィ原ァァァあああああああああああああああッ!!」


―――
――


808 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 23:01:23.92 ID:+u2cXpdCo



――
―――


同日 20:00

-ファミリーサイド・従犬部隊オフィス-



木原「ぶぇぇぇっくしょんッ!!」



ヴェーラ「どうしたんですか社長? 風邪ですか?」

木原「あ? そんなわけねえだろーが。この俺が風邪なんかひくわけねえだろ」

ヴェーラ「じゃあ誰かが噂でもしてるのでしょうか?」

木原「さあな? もしかしたらどっかに『数多おじさんなら〜』とか言ってるガキがいんのかもな」

ヴェーラ「はあ……一応暖房強めときますよ?」ピッ

木原「おう」


ガチャ


オーソン「社長。護送の任務終了いたしました!」ビシ

木原「おおご苦労! 何も問題はねえよな?」

オーソン「ありません!」

809 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 23:02:28.04 ID:+u2cXpdCo


木原「そうか。じゃ、もう帰っていいぞお前ら」

ヴェーラ「えっ? まだ書類の仕事などが残ってますが……」

木原「俺がいいっつったらいいんだよボケ。カス共とっととウチに帰っとけ」

ヴェーラ「……わかりました。では失礼させていただきます」

木原「おーおーとっと帰れ」

オーソン「ではお疲れさまでした!」ビシ

ヴェーラ「お疲れ様でした!」ビシ


ガチャ


木原「…………」

木原「そーいやもうクリスマスって時期か……」

木原「クソガキまだサンタ信じてんのかな? ぎゃははははっ!」

810 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/30(金) 23:05:04.34 ID:+u2cXpdCo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

たぶん二期になってからは初木原君じゃないですかね
でも木原君がクビって新訳四巻を読むとあり得ない話になりますよねー
まあどうでもいいですけど


次回『パーティー準備』


間に合うかわわかりませんがではではノシ
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2012/03/30(金) 23:24:47.68 ID:PK5YHOxX0

812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/31(土) 00:56:57.71 ID:Fd42aELj0
乙だぜ
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/31(土) 01:05:11.90 ID:JmmgfuoY0
うん。分かっているよ、数多おじさん
『木原』だったら乙って言うんだよね
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 02:23:18.28 ID:HIdrwWm5o
木原くん
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/31(土) 18:37:32.39 ID:HDtYSgxbo

この(サンタの)解釈はなかったww
816 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:19:50.43 ID:myhaEkMNo

みなさんこんばんは
少ないですけど投下しまーす
817 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:21:11.10 ID:myhaEkMNo



――
―――


17.パーティー準備


December forth Sunday 09:00

-黄泉川家・リビング-


結標「──パーティーの準備ですか?」

黄泉川「そうじゃん。明日のパーティーに使うものを買ってきて欲しいじゃん」

結標「使うもの……トランプとかでしたっけ?」

黄泉川「そうそう。あとは適当な飾りとか買ってくればいいじゃん!」

結標「飾りですか?」

黄泉川「一応パーティーなんだから少しぐらい飾り付けした方がいいじゃん!」

結標「わかりました。じゃあ今からいってきます」

818 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:21:47.11 ID:myhaEkMNo


打ち止め「待ってー! ミサカも行きたーい! ってミサカはミサカはソファーから飛び起きてみる!」ガバッ

結標「あれ? 今日は一日中ゴロゴロするとか言ってなかったかしら?」

打ち止め「気が変わったのだ! ってミサカはミサカは気紛れ宣言!」

結標「あ、そう。じゃあ行きましょ?」

打ち止め「わーいありがとー! あの人なら『家に居ろクソガキ』って一蹴されるのに、ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの優しさに感謝してみる」

結標「あはは、何よ大げさねー」

打ち止め「いってきまーす! ってミサカはミサカは勢いよく玄関に向かって走り出してみたり」

黄泉川「いってらっしゃいー」


───
──


819 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:22:52.09 ID:myhaEkMNo



──
───


同日 10:30

-第七学区・とある大型雑貨店-


打ち止め「というわけで、この大型雑貨店に参りました! ってミサカはミサカは実況してみたり」

結標「いきなりどうしたの打ち止めちゃん?」

打ち止め「いやー、何か一応言っとかないといけないのかなーと思って、ってミサカはミサカはちょっと謎発言をしてみる」

結標「?」

打ち止め「しかしミサカ初めてバスに乗っちゃった! ってミサカはミサカは初体験アピールをしてみたり」

結標「そうなの? まあ私もだけど……しかしこんな遠い所にこの店があるとは思わなかったわ」

打ち止め「この建物本当に大きいねー、下手したらデパートクラスはあるんじゃないかな? ってミサカはミサカは目の前の建物を目測してみたり」

結標「ホントよね。ここなら大体のものが揃いそうなくらい大きいわね」

打ち止め「よし! じゃあ早く中に入ろうよー! ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの手を引っ張って急かしてみたり!」グイグイ

結標「ちょ、ちょっと待って打ち止めちゃん! 引っ張らないでー!」


───
──


820 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:23:34.37 ID:myhaEkMNo



──
───


打ち止め「おおおー!! 何かいろいろなものがあるー! ってミサカはミサカはあまりの品数の多さにワクワクが止まらなかったり!」

結標「たしかにそうね。すごい品数だわ……」

打ち止め「で、何を買うんだっけ? ってミサカはミサカは目的の物を聞いてみる」

結標「パーティー中のゲームのためのトランプに、あとは適当な飾りとか言ってたわね」

打ち止め「飾りってどんなのがいいかな? ってミサカはミサカはたくさんの商品から探してみたり」

結標「うーんどうだろか……クリスマスと言えば……」

打ち止め「これなんかどうかな? ってミサカはミサカは商品棚から手に取ってみる」

結標「ん? どれどれ……」



つカボチャのオバケの置物



結標「……これってクリスマスだっけ?」

打ち止め「でも何かパーティーで飾ってありそうだよね、ってミサカはミサカは想像してみる」

821 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:24:22.85 ID:myhaEkMNo


結標「それってハロウィンのパーティーじゃない?」

打ち止め「ハロウィン?」

結標「十月末くらいにやるイベントだったはず」

打ち止め「へー、そんなのがあったんだー」

結標「たしか『トリックオアトリート』とか言ってコスプレした子供がお菓子を要求したりするみたいな感じのイベントだったような」

打ち止め「トリックオアトリート!」

結標「えっ?」

打ち止め「トリックオアトリート! ってミサカはミサカはお菓子を要求してみたり」

結標「…………」

打ち止め「トリックオアトリート! ってミサカはミサカは再度要求してみたり」

結標「……はいはい後でね」

打ち止め「わーい!」

822 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:25:34.36 ID:myhaEkMNo


結標「……ってこんなことしてる場合じゃないわね。これはハロウィンの飾りだから却下」

打ち止め「えー、かわいいのに……」

結標「まあかわいいのは同意するけど、これはクリスマスには全然関係ないわ」

打ち止め「さよならカボチャさん、ってミサカはミサカはカボチャの置物に別れのあいさつをしてみたり」カタ

結標「……とにかくクリスマス関係のものを探しましょ」

打ち止め「クリスマス関係ってどんなのだっけ? ってミサカはミサカは素朴な疑問を浮かべてみたり」

結標「クリスマスと言えばサンタクロースにクリスマスツリー、プレゼント……あれ?」

打ち止め「思ったよりヒントが少ないね、ってミサカはミサカは無理難題を押し付けられて気分になってみる」

結標「まあとにかく、クリスマスっぽい飾りとか置物を買えばいいわ」

打ち止め「わかった! そんな感じのものを探せばいいんだね? ちょっと探してくる! ってミサカはミサカは飾り付けの捜索を結構してみたり!」

結標「あんまり遠くに行っちゃダメよー」


───
──


823 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:26:32.57 ID:myhaEkMNo



──
───


結標「──おおっ、クリスマスツリー発見ー!」

結標「って高っ!? さすがにこの大きいやつを買おうとは思わないわね……」

結標「あっ、小さいやつがある。手頃な値段だからこれでいっか」ヒョイ

打ち止め「アワキお姉ちゃーん!!」トテチテ

結標「あっ、打ち止めちゃん何か見つかった?」

打ち止め「うん! これが見つかったよ! ってミサカはミサカは持ってきたものを見せびらかせてみる」スッ



つゲコ太人形(サンタver)



結標「……これって打ち止めちゃんが大好きなゲコ太ってやつかな?」

打ち止め「そうだよ! かわいいでしょ!」

824 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:27:20.99 ID:myhaEkMNo


結標「…………」

打ち止め「ふふん」

結標「……これって飾り付けというか、打ち止めちゃんが欲しいものじゃないの?」

打ち止め「ギクッ! そ、そんなことないよー、あはははー」

結標「今ギクって言わなかった?」

打ち止め「い、言ってないよー」

結標「ふーん、ま、いっか。じゃあそれも買いましょ」

打ち止め「イエーイ!! やったー!! ってミサカはミサカは念願のサンタゲコ太が手に入って大喜びしてみたり」

結標「やっぱり打ち止めちゃんの欲しいものだったのね」

打ち止め「あっ……」


―――
――


825 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:27:54.82 ID:myhaEkMNo



――
―――


打ち止め「……これとかどうかなー? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

結標「何それ? ……クラッカー?」

打ち止め「何か描いてる絵がパーティーっぽいよ! ってミサカはミサカはパッケージを指さしてみる」

結標「ホントね。しかも値段もそれなりに安いし」

打ち止め「これは結構いいんじゃないかな? ってミサカはミサカはお勧めしてみる」

結標「クラッカーってあれよね? ヒモ引いたら爆発するやつだったかしら?」


826 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:28:47.95 ID:myhaEkMNo


打ち止め「爆発というか火薬に火が点いて……あれ? 爆発かな? ってミサカはミサカはちょうどいい言葉が思いつかなかったり」

結標「で、中から紙吹雪とかが飛び出すんでしょ?」

打ち止め「そうそうそんな感じだよ」

結標「たしかにこれがあったら盛り上がるかもね」

打ち止め「じゃあこれもカゴに入れとくよ? ってミサカはミサカは確認を取ってみる」

結標「うんいいよー」

打ち止め「はーい! ってミサカはミサカはカゴの中にクラッカーを投下してみたり」


―――
――


827 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:29:36.55 ID:myhaEkMNo



――
―――


打ち止め「アワキお姉ちゃーん! 向こうに安くていいものがあったよー、ってミサカはミサカは報告してみる」

結標「えっ? 何々ー?」

打ち止め「ほら。あそこのワゴンの上に乗ってる」

結標「ワゴン?」



『現品限り!! 豪華絢爛花火セット70%OFF!!』



結標「……これは」

打ち止め「どうしたの? 買わないの? ってミサカはミサカは呆然と花火を眺めてるアワキお姉ちゃんに聞いてみたり」

結標「い、いや、これは買わない方がいいわ」

打ち止め「えっ? 何で? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

828 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:30:42.43 ID:myhaEkMNo


結標「多分……これはあくまで予想だけど、この花火は今年の夏ぐらいからの売れ残り品よ」

打ち止め「そうなの? ってミサカはミサカは少し驚いてみたり」

結標「だって花火って普通夏に売るものじゃない?」

打ち止め「言われてみればそうだね、ってミサカはミサカは花火が夏の風物詩だということを思い出してみる」

結標「そんなものがこんな真冬に売られてる時点であれよね」

打ち止め「湿気てないのかなー? ってミサカはミサカは少し心配になってみる」

結標「学園都市で作られたやつだから、それはないと思うけど……でも」

打ち止め「でも?」

結標「これは家の中でできないし、かと言ってこの寒空の中でやるのは嫌でしょ?」

打ち止め「たしかにそうだね。冬にやるものじゃないね、ってミサカはミサカは常識的に考えてみる」

結標「だから買わない方が吉よね」

打ち止め「そうだねー、ってミサカはミサカは売れ残った花火さんたちに哀れみの視線を送ってみる」ジー


―――
――


829 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:31:19.46 ID:myhaEkMNo



――
―――


結標「おっ、これは良いものを見つけた」

打ち止め「何々ー? 何を見つけたのー? ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんのもとへ駆けつけてみる」トテチテ

結標「これを見てちょうだい」スッ

打ち止め「何これ? チラシ?」

結標「クリスマスセールって書いてあるでしょ?」

打ち止め「ホントだー! で、これがどうしたの? ってミサカはミサカはアワキお姉ちゃんの思惑がまだ理解できなかったり」

結標「ここに書かれてる飾りを買えば良いんじゃない?」

打ち止め「……ん? どういうこと?」

830 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:31:55.00 ID:myhaEkMNo


結標「このチラシに載ってる商品はほとんどクリスマスに関係してるでしょ?」

打ち止め「おおおー! アワキお姉ちゃん頭良いー! ってミサカはミサカは羨望のまなざしで眺めてみたり」

結標「まあそんな大したことではないけど……」

打ち止め「じゃあこのチラシに書かれてるものを探せばいいんだね? これからするべきことの確認を取ってみる」

結標「そうね。じゃあ打ち止めちゃんはこれを探してきてちょうだい」

打ち止め「任務了解ー! ってミサカはミサカは再度店内を探索してみたり!」

結標「あんまり走り回ってコケないようにねー!」


───
──


831 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:32:39.51 ID:myhaEkMNo



──
───


打ち止め「――あったよー! リースー!」

結標「おおっ! やっと見つかった!」

打ち止め「あんな場所にあるとは思わなかったぜ、ってミサカはミサカは持ってきたリースをカゴの中に入れてみたり」ガサ

結標「……リースって思ったより大きいのね」

打ち止め「ふぅ……粗方集まったかなー、ってミサカのミサカは一息ついてみる」

結標「カゴの中に色々なものが入っててムチャクチャだわ」

打ち止め「もうこれくらいでいいんじゃないかな? もう歩き疲れちゃった、ってミサカはミサカはそろそろ切り上げようと提案してみたり」

結標「……そうね。時間も結構いいくらいだしね」

打ち止め「これだけあればパーティーっぽくなるよね!」

結標「じゃあレジに行ってくるわねー」

打ち止め「行ってらっしゃーい、じゃあミサカは出口で待ってるねー、ってミサカはミサカは待ち合わせ場所を指定してみたり」


―――
――


832 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:33:39.08 ID:myhaEkMNo



――
―――


結標「…………はぁ」

打ち止め「ど、どうしたの溜め息なんてついて? ってミサカはミサカはワタワタしながら聞いてみる」

結標「財布の中がほぼ空になったわ」

打ち止め「……それってどういうこと? ってミサカはミサカは詳しい事を聞いてみたり」

結標「……何か代金がすっごい金額になったわ」

打ち止め「えっ? そ、それってどれくらい? ってミサカはミサカはためらいつつも聞いてみる」

833 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:34:06.27 ID:myhaEkMNo


結標「……――万円よ」

打ち止め「おおう!? 何という金額! ってミサカはミサカは驚きを隠せなかったり!」

結標「黄泉川さんにあらかじめお金をもらってなかったら危なかったわ」

打ち止め「……ん? まてよ。ってことは帰りは……?」

結標「そうね。歩きよ!」

打ち止め「……ミサカはミサカは絶体絶命な状況に言葉一つだせなかったり」

結標「残念ながら言葉はでてるわね」


―――
――


834 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:35:21.48 ID:myhaEkMNo



――
―――


同日 13:00

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


打ち止め「……ただいまー、ってミサカはミサカは語尾を言う元気もなかったり」フラフラ

結標「打ち止めちゃん。語尾を言ってるっていうツッコミをしちゃダメかしら?」

黄泉川「おかえりじゃん。エラく遅かったな? 何かあったじゃん?」

結標「いえ。ちょっとお金を使い過ぎて帰り道を歩いて帰ったもので……」

黄泉川「ほー、あの距離を歩いて帰ったのかー。それはお疲れじゃんね」

835 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:36:13.23 ID:myhaEkMNo


打ち止め「あー! 疲れたー! ってミサカはミサカはソファーにダイブしながら言ってみる」ボフン

結標「たしかにあの距離はバスじゃないとキツイ……」ガタ

黄泉川「お昼どうするじゃん? 一応作ってはあるけど……」

結標「正直疲れてて食べる気がしないですねー」

打ち止め「同じくー、ってミサカはミサカは食欲がない……」グデーン

黄泉川「そうじゃん。じゃあこれは夕飯行きかな……」ガチャ



タラララララー♪ タラララララーン♪


836 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:37:02.97 ID:myhaEkMNo


結標「……電話? 誰からかしら」ピッ


結標「もしもし」

土御門『もしもしー。結標かにゃー?』

結標「ああ土御門くん。どうかしたの?」

土御門『……あれ? 結標もしかして疲れてるかにゃー?』

結標「あー、わかる? ちょっと長距離ウォーキングした後なのよ」

土御門『食後の運動にしてはハード過ぎじゃないか?』

結標「いやいや。食後どころかまだお昼も食べてないわ」

土御門『……それはお気の毒だにゃー』

結標「ところでわざわざ電話までしてきて何か用?」

土御門『ちょっと結標に頼みごとがあってにゃー』

結標「頼みごと?」

837 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:38:35.15 ID:myhaEkMNo


土御門『そう。明日、ケーキ屋のバイトに行って欲しいにゃー』

結標「……ごめん何て?」

土御門『明日ケーキ屋のバイトに行って欲しいにゃー?』

結標「……とりあえず理由を聞きましょうか」

土御門『いやー、知り合いのケーキ屋のバイトが急に来れなくなってにゃー。代わりの人間を捜しているんだぜい』

結標「悪いけど。私明日用事があるわよ?」

土御門『そうなのかにゃー、それって何時くらいにある用事かにゃー?』

結標「……夕方からくらいだと思うけど」

土御門『じゃあ大丈夫だぜい! 五時くらいまででいいから』

結標「ちょっと待って。まだ私やるとは言ってないわよ!?」

土御門『そこを何とか頼むにゃー! もう結標の姉さんしか頼める人がいないにゃー』

結標「……それってホントなの?」

838 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:39:14.42 ID:myhaEkMNo


土御門『にゃー、頼めるような知り合いが全員イギリスにいるからにゃー』

結標「イギリスって、それはまたグローバルな知り合いね」

土御門『だから頼むにゃー、バイト代はそれなりにはずむからにゃー』

結標「……わかったわ。で、何時ぐらいにどこの店に行けばいいのかしら?」

土御門『おおっ! やってくれるかにゃー! じゃあ詳しいデータはあとでメールで送るにゃー!』

結標「はいはい了解了解。じゃあ電話切るわね?」

土御門『よろしく頼むにゃー!』ピッ


結標「…………」

結標「……そういえば吹寄さんとか姫神さんに頼めばよかったんじゃなかったのかしら?」

結標「いや、断られたから私の方に回ってきたという事かしら?」

結標「…………」

結標「……ま、いっか」

839 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/03/31(土) 22:44:26.37 ID:myhaEkMNo

今回はここまでにしたいと思います
ここまでに見てくださったみなさんありがとうございます

いやー、打ち止めの語尾が難しすぎて困るんだがww
だからところどころ不自然に語尾がないところがあると思うが見逃して欲しいです

クリスマスパーティーの話を書こうとしてるけど
クリスマスパーティーをしてるアニメとか漫画をあんまり見た事ない
だからこの話書くの結構キツイわww
もちろんリアルでクリスマスパーティーなんかしたことない非リアですよサーセン


次回『クリスマスイブ』


ちょっと長めの書くつもりなので明日の投下は無理かも
ではではノシ
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 22:45:39.66 ID:WEsvRp7C0
乙です
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/31(土) 22:52:33.36 ID:nL3KqBa5o
土御門がにゃー使いすぎだろ
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage]:2012/03/31(土) 23:14:17.84 ID:4XWxWlGZo
そういえばあの「わっか」とかってリースっで言うんだっけ
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/31(土) 23:17:27.80 ID:Fd42aELj0
いつも乙!!
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/01(日) 01:36:36.05 ID:y03QQqI10
乙!
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/01(日) 10:22:19.81 ID:raYU44qi0
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 22:27:58.63 ID:oaBmzCfFo
おつ
847 : ◆ZS3MUpa49nlt [sage]:2012/04/02(月) 22:33:04.37 ID:nwVzN0uFo
スンマセン。今日は投下できそーにないです
そろそろリアルのやつらがいそがしくなってきたorz
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 22:40:25.33 ID:oaBmzCfFo
まったく、リアルのやつらにもこまったもんだぜ
849 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 22:59:31.74 ID:RcegqhQFo

みなさんこんばんは
今日は大量投下しますよヒャッハー!

>>841
気付いたらにゃーと書いてた。すみません

>>842
そうですね。あのまつぼっくりとかついてるやつです
850 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:00:02.97 ID:RcegqhQFo


18.クリスマスイブ


December forth Monday 07:40

-黄泉川家・リビング-


一方通行「……バイトだァ?」

結標「うん。土御門君に頼まれて」

一方通行「冬休みだってンのにご苦労なこった」

打ち止め「ケーキ屋のバイトをするんだよね? ってミサカはミサカは目をキラキラさせながら確認を取ってみたり」

結標「まあそうだけど、たぶん打ち止めちゃんが想像してるような事は起こらないと思うわ」

打ち止め「べ、別に何も想像してないよー、ってミサカはミサカは口から垂れたよだれを拭きとってみる」フキフキ

一方通行「大方、ケーキ屋のバイトだからケーキが大量にもらえるとか想像とかしてたンじゃねェのか?」

打ち止め「そ、そんな想像なんかしてないよー! ってミサカはミサカは内心焦りながら反論してみたり」

851 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:01:05.32 ID:RcegqhQFo


一方通行「つゥか料理のスキルが壊滅的なオマエが、食料関係の店のバイトなンかやって大丈夫なのかよ?」

結標「なっ、失礼ね。壊滅的って何よ?」

一方通行「肉をやわらかくせるために、柔軟剤ブチ込もうとするヤツの料理のスキルが壊滅的ではないと?」

結標「……あれー? そんな馬鹿なことする人がいるんだー、一体どこのどいつかしらねー?」タラ

一方通行「さァな。一体どこのどいつだろォな」ギロ

打ち止め「?」

結標「……まあ、この話は置いといて。私が担当するのはあくまで接客だから安心してちょうだい」

一方通行「そォか。オマエがそれ以外の担当だったら安心できねェのか」

結標「い、いや。べ、別にそういうわけじゃないけど……」

黄泉川「そういえば淡希。ケーキ屋でバイトするんだったら、ついでにケーキを買っといて欲しいじゃん」

結標「あー、わかりました了解です」

芳川「しかしパーティー当日にバイトなんて大変ね」

結標「準備に参加できなくて本当にすみません」

打ち止め「いいよいいよー! ミサカに任せてもらえれば大丈夫だから! ってミサカはミサカは無い胸張ってみたり!」エッヘン

一方通行「オマエがハシャイだら飾り付けが全滅すンじゃねェか?」

打ち止め「むー! あなたはミサカを毎度過小評価し過ぎてる気がするー、ってミサカはミサカはほっぺを膨らませながら睨みつけてみる」ジー

一方通行「真っ当な評価だと思うがな」

結標「……まあとにかく準備頑張ってね」

打ち止め「了解! ってミサカはミサカは気をつけをして敬礼してみたり」

852 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:01:41.02 ID:RcegqhQFo


一方通行「チッ、くっだらねェ……」ガタ

黄泉川「もう学校に行くじゃんか?」

一方通行「もうって言うほど早くもねェだろ」

芳川「その補習っていつまであるの?」

一方通行「あァ? あー、いつまでだったっけなァ……」

結標「ホント貴方って人の話とか聞かないわよね」

黄泉川「多分二十九日ぐらいまでだった気がするじゃん」

結標「黄泉川さん知ってるんですか? 補習の期間」

黄泉川「ハッキリとは言えないけどたしかそれくらいだったじゃん」

一方通行「まァどォでもイイけどよォ」

芳川「休日の日数に関わるのだから、キミにとっては結構関係あるのじゃない?」

一方通行「そォかよ。じゃあそろそろ俺は出るぞ」カツンカツン

打ち止め「いってらっしゃーい! ってミサカはミサカは毎日恒例のお見送りをしてみたり」


ガチャ

853 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:02:20.04 ID:RcegqhQFo


黄泉川「……で、淡希はいつ出るじゃん?」

結標「九時開店なので、八時半ぐらいに来てくれと言われてます」

芳川「じゃあ距離的な問題から考えると八時ぐらいかしら」

結標「そうですね。そのくらいに出ようと思います」

打ち止め「何時に帰って来れるのー? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

結標「そうね。五時まで仕事があるらしいから六時前ぐらいには帰れるかしらね」

芳川「お友達はその時に呼ぶの?」

結標「はい。一度待ち合わせて合流してからここに戻るつもりです」

打ち止め「インデックスはどうするの? ってミサカはミサカはふと疑問に思ってみたり」

結標「インデックスちゃんは……一方通行が誘ったのだから、アイツが連れて来てくれるのじゃない?」

854 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:02:53.92 ID:RcegqhQFo


黄泉川「じゃあパーティー開始時刻は六時過ぎぐらいでいいじゃん?」

芳川「まあ、人の揃い具合にもよるけどそれくらいでいいんじゃない?」

結標「パーティー開始は全員揃ってからですねー」

黄泉川「よし! じゃあだいたいそれくらいを目安にして三人で準備を進めていくじゃん!」

打ち止め「おー!! ってミサカはミサカは腕を突き上げて掛け声を上げてみる!」

芳川「えっ!? 私もやるの?」

黄泉川「当たり前じゃん。どうせ今日もシフト入ってなかったろ?」

芳川「た、たしかに今日はバイトはないけども……」

打ち止め「部屋に引きこもってパソコンばかりしてたら体に悪いよ! ってミサカはミサカはもっともな事を言ってみる」

芳川「……うう。わかったわ手伝えばいいんでしょ?」

黄泉川「わかればいいじゃん!」

打ち止め「うん!」

結標「ははは、じゃあ私は行く準備とか始めてきますねー」テクテク


―――
――


855 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:03:24.75 ID:RcegqhQFo



――
―――


結標「……じゃあそろそろ時間なので行きますねー」

打ち止め「頑張ってね! アワキお姉ちゃん! ってミサカはミサカは激励のメッセージを送ってみたり」

黄泉川「社会勉強だと思って頑張ってくるじゃんよ!」

芳川「いってらっしゃいね」


結標「いってきまーす!」


ガチャ


黄泉川「……よし! じゃあ準備を始めるじゃん!」

打ち止め「よーし! ミサカも頑張るぞー! ってミサカはミサカは意気込んでみたり」

芳川「……はぁ。今日はいつもより疲れそうね……」


―――
――


856 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:04:00.41 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 08:25

-とある高校・一年七組教室-


ガララララ


上条「……おーす一方通行! 今日も早いなー」

一方通行「気のせいだろ」

上条「しかし、イブだって言うのに補習なんてホントついてねーよなー」

一方通行「家に居たところで準備を手伝わされるだけだからどっちでもいい」

上条「……準備? 何のだ?」

一方通行「オマエが行くはずだったパーティーだよ」

上条「ああそうか。ところで本当にインデックスを任せて大丈夫なのか?」

一方通行「ああ。つゥか、今の状態で来てくれなかったらコッチが困る」

上条「え? インデックスに何か用でもあんのか?」

857 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:04:30.96 ID:RcegqhQFo


一方通行「何言ってやがる。現在ウチにため込まれてる大量の食料は誰が処理するンだ?」

上条「食べきれないほど買ったのかよ?」

一方通行「アイツのスペックが未だに理解し切れてねェからな」

上条「……たしかにあいつがどれだけ食うのか知らねえな。前は牛一頭とか言ってた気がするけど……」

一方通行「その牛一頭っつゥのは冗談じゃねェンだろォな……」

上条「そうだろな……」



ガララララ



小萌「はーい! みなさんおはようございます!」

上条「おはよーございまーす」

一方通行「マース」

小萌「はい! 今日はクリスマスイブですね! だから特別に……」

上条「補習がお休み……!?」

小萌「プレゼントとして抜き打ちテストを作ってきたのですよ!」

上条「ズコー!」

一方通行「何やってンだこの馬鹿みてェな三下はァ?」


───
──


858 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:05:11.10 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 08:30

-第七学区・とあるケーキ屋-


ウィーン


結標「おはようございまーす」

店長「おおっ、キミが土御門君のクラスメイトの……」

結標「はい。結標です。本日はよろしくおねがいします」

店長「ははは、こちらこそよろしくね結標さん」

店長「じゃあ早速だけど、仕事の内容の説明をしても良いかな?」

結標「えーと、たしか接客でしたよね?」

店長「そうそう。店の表でクリスマスケーキの販売をして欲しいんだ」

結標「はい。大体聞いてます」

店長「ははっ、しかしキミみたいな娘が来てくれてホント助かるよ」

結標「前のバイトの人はどうしたんですか?」

859 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:05:46.61 ID:RcegqhQFo


店長「何か風邪を引いてしまったらしくてねー、ホント困ってたんだよ」

結標「販売の人って今のところ私だけですか?」

店長「うん、そうだよ」

結標「大丈夫なんですか? 一人で仕事できる気がしないんですが……」

店長「大丈夫大丈夫。ウチの店は地味でね。そんなに客は来ないから」

結標「逆にそれはそれで心配なんですけど……」

店長「まあ固定客がそれなりにいるから大丈夫だと思うよ」

結標「はあ……」

結標(ホントに大丈夫なのだろうか……)

店長「……じゃあそろそろ開店の時間だから、衣装に着替えて欲しいんだけど?」

結標「(……衣装?)この店の制服ですか?」

店長「まあある意味この時期の制服かな?」

結標「?」

店長「更衣室はこっちだよ。この部屋の中に衣装が置いてあるから」

結標「……わかりました」

結標(何かイヤな予感がするのは気のせいだろうか……?)


───
──


860 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:06:27.80 ID:RcegqhQFo



──
───




結標「……い、いらっしゃいませー……」



ざわ……ざわ……ざわ……



結標(…………こんなの)



<すげぇ…… <寒そう…… <これは……




結標(こんなの聞いてないわよォおおおおおおおおおおッ!!)←ミニスカサンタコス装備




───
──


861 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:06:54.50 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 09:15

-黄泉川家・リビング-


黄泉川「よいしょっと、ええとビニールテープは……あっ」

打ち止め「……はーぴいにゅーにゃあ♪」

黄泉川「……打ち止め。そこのビニールテープ取って欲しいじゃんよ」

打ち止め「はーい……ってどこにあるの? ってミサカはミサカは辺りを見渡してみたり」

黄泉川「そこそこ! 足元に落ちてるじゃん」

打ち止め「あ。あった! ……はいヨミカワ」スッ

黄泉川「ありがとじゃんよ」ビリー

芳川「疲れた。愛穂ー、そろそろ休憩しない?」

黄泉川「ダメじゃん。まだ全然飾り付けできてないじゃん」

芳川「もう一時間近く時間が経ってるじゃない。ゲームなら十五分間の休憩を強いられる時間よ」

打ち止め「逆にミサカからしたら経ったの一時間しか経ってないって感じるんだけど、ってミサカはミサカはヨシカワの体力のなさを憐れんでみたり」

黄泉川「子供に憐れまれるとは……」

862 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:08:08.02 ID:RcegqhQFo


芳川「体力はあるわよ。これでも週六でコンビニのバイトしてるのだから」

打ち止め「じゃあ何でもう疲れてるの? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

芳川「精神的な問題よ」

黄泉川「単にやる気がないだけじゃん」

芳川「そもそもパーティーを開くのに飾り付けは必要かしら?」

打ち止め「必要だよ! だってパーティーだよ! ってミサカはミサカは熱弁してみたり」

芳川「それは理由になってないのじゃないかしら?」

黄泉川「てか、こんなに飾りを買ってしまったのだから使わないともったいないじゃん」

芳川「誰よこんなに買ってきたの?」

打ち止め「ミサカとアワキお姉ちゃんだよー! ってミサカはミサカは即答してみる」

芳川「やり過ぎという言葉を知らないのかしら?」

黄泉川「つべこべ言わずに働くじゃん!」ゴツン

芳川「……痛い愛穂」


―――
――


863 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:08:38.83 ID:RcegqhQFo



──
───


同日 09:30

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「…ありがとうございましたー」


結標「…………はぁ」

結標(しかし寒いわ……)

結標(この衣装のスカート短すぎじゃない?)

結標(今も押し入れの中に封印されてる記憶喪失以前の制服のボロボロスカートと良い勝負よ)

結標(まあ、女子高生がこんなこと言ってちゃダメなんでしょうけど……)


結標「…………はぁ」

初春「……す、すみません」

864 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:09:12.47 ID:RcegqhQFo


結標「あ、はい! 何でしょうか?」アセ

佐天「このクリスマスケーキ一つくーださーい!」

結標「はい! かしこまりましたー」ガサゴソ

佐天「……ここのケーキ楽しみだよねー」

初春「そうですねー。ネットで隠れ名店何て言われるくらいの店ですからねー」

佐天「そうなんだー」

結標(それは知らなかった)ガサゴソ

佐天「…………」

結標(……しかしこのロングヘアーの娘寒そうな格好ね。スカートとかすっごい短いわ)

結標(最近の中学生ってそんなに進んでるのかしら?)

865 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:09:41.33 ID:RcegqhQFo


結標「えーと、四五〇〇円になりまーす」

初春「は、はい!」スッ

結標「五〇〇〇円をお預かりいたします」

佐天「わーい! 初春の奢りだー! ごちそうさまでーす!」

初春「何言ってんですか佐天さん! あとでちゃんとお金はいただきますよ!」

佐天「ちぇー」

結標「あのー」

初春「ちぇー、じゃないでしょもー!」

結標「……五〇〇円をお返しします」スッ

初春「あ、すみません」チャリン

佐天「あのー、お姉さん? さっきから気になってるんですけど……」

結標「は、はい?」

866 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:10:16.39 ID:RcegqhQFo


佐天「そんな格好して寒くないんですか?」

結標「そ、そんなことないわよー(貴女だけには言われたくないわ……)」

初春「も、もー佐天さん! 初対面の方に向かっていきなり何言いだすんですか!?」

佐天「いやー、ちょっと気になっちゃってさー」

結標「……あのー、ケーキです」スッ

初春「あ、はい、ありがとうございます!」ガサ

佐天「よーし、じゃあ行こうか初春ー!」タッタッ

初春「ちょ、ちょっと待ってください佐天さーん!」トタトタ

結標「ありがとうございましたー」


結標「…………」

結標「中学生って元気ねー」


───
──


867 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:10:49.61 ID:RcegqhQFo



──
───

同日 09:40

-とある高校・一年七組教室-



小萌「……はい。小テスト終了なのですよー!」



上条「……あー、まだ補習自体は始まったばかりなのにこの脱力感は何なんだろうなー」

一方通行「たかが小テスト如きでもう疲れてやがるのか?」

上条「いやー、難しい問題を前にするだけで、上条さんの体力はどんどん削ぎ落されていくのですよ」

一方通行「……そンな難しかったか?」

上条「……えっ?」

一方通行「昨日やったところそのまンまだったじゃねェか」

上条「……マジでか?」

小萌「アクセラちゃんの言うとおりですよー。昨日の復習はちゃんとやったのですかー?」

上条「ええと……あの、その……」アセ

868 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:11:25.41 ID:RcegqhQFo


一方通行「まァ、あの程度の問題予習も復習もする必要ねェけどな」

小萌「そんな事言ってるけど、アクセラちゃんはいい加減『ん』を『ン』って書く癖はやめて欲しいのですよー!」

一方通行「あァ? 別に構わねェだろ。意味は同じだ」

小萌「そーいうわけにはいかないのですよー」

上条「つーか一々カタカナに変えてんのか? そういやメールでもそうだったよな?」

一方通行「チッ、しょうがねェじゃねェか、クセになっちまったモンはよォ」

小萌「こういう癖は早いうちに直した方がいいのですよー! 社会人になってからじゃ遅いのですー!」

一歩通行「ああハイハイそォですねェ」

小萌「アクセラちゃん!!」


ブーンブーンブーンブーン


上条「あ、電話だ」スッ

小萌「上条ちゃーん! ちゃんと電源は切っといてください!」

上条「す、すみません!」ピッ

上条「もしもし」

一方通行「謝っておきながら電話に出ンのかよ」

869 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:12:10.49 ID:RcegqhQFo


青ピ『もしもしカミやん?』

上条「青髪か。どうしたんだ?」

青ピ『いやークリスマスって素晴らしいですなー』

上条「はっ? 何だって?」

青ピ『街を歩くだけでそこらじゅうにサンタコスをした女の子がたくさんおるんよー』

上条「……まあクリスマスだしな」

青ピ『まあ素晴らしい反面リア充どもがうろつき回ってうっとおしくも思うんやけどなー』

上条「…………」

青ピ『でもそれを差し引いてもエロ可愛いサンタ娘たちを見れるだけで幸せやわー』

上条「……で、結局俺に何の用なんだ?」

青ピ『別に用はないよ。ほなさいなら』ピッ

上条「ちょ、おま、待っ!」


プープープープー

870 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:12:47.10 ID:RcegqhQFo


上条「…………」

小萌「どうしたんですか上条ちゃん?」

一方通行「何の電話だったンだ?」





上条「嫌がらせかよコンチクショォォおおおおおおおおおおおおおおッ!!」ガンガン





小萌「!?」ビク

一方通行「何をそンな発狂してンだこの馬鹿は?」


―――
――


871 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:13:21.16 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 10:00

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「いらっしゃいませー、クリスマスケーキはいかがですかー?」


結標(……だいぶ寒さに慣れてきた気がする)

結標(だけど、その代わりに鼻水がやけに多い様な気がする)ズルル

結標(これはあれだろうか? 寒さに慣れたというより風邪をひいて感覚がおかしくなったのだろうか?)

結標(パーティーにする前に高熱で参加できなくなりました、とかなったらシャレにならないわね)


結標「……温かいコーヒーが飲みたい」

妹達「…………」ジー

872 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:14:03.63 ID:RcegqhQFo


結標「あっ!? すみません! 何にします? ……ってあれ? ミサカさん?」

妹達「たしかに私はミサカですが、とミサカは少し戸惑いながらも返答します」

結標「……あれ? 今日の午前中はコンビニのバイトとか言ってなかったっけ?」

妹達「……そうですね。たしかにあなたの会ったミサカは今もコンビニで働いていますね、とミサカはミサカネットワークから情報を取り寄せます」

結標「どういうこと?」

妹達「あなたの会ったミサカは今ここにいるミサカとは別の個体ですよ、とミサカは理解が追いつかないだろうと思いながらも説明します」

結標「……つまり貴女とコンビニで働いてるミサカさんは双子の姉妹か何かなの?」

妹達「……まあ大まかに言えばそうですね。まあ現実はもっと……とミサカは口を濁らせてみます」

結標「じゃあ貴女の名前は何なの? それとコンビニにいるミサカさんは?」

873 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:14:33.07 ID:RcegqhQFo


13577「ミサカ達の名前はミサカです。強いて言うならミサカは検体番号13577号で、コンビニにいるミサカは検体番号10032号です、とミサカは懇切丁寧に説明しました」

結標「えっ? 何て?」

13577「……とりあえずあのミサカとは別人と考えておいてください、とミサカは面倒臭いのでこの話を切り上げます」

結標「……ま、いいか。ところで何にします?」

13577「この大型のクリスマスケーキをお願いします、とミサカは迷うことなく注文します」

結標「かしこまりましたー。では五五〇〇円になります」

13577「了解いたしました、とミサカは財布から五千円札と五百円玉を取り出します」スッ

結標「五五〇〇円ちょうどをお預かりいたします。はいケーキです」スッ

13577「はい。たしかに受け取りました、とミサカは中身が崩れないように丁寧に箱を持ちます」

結標「気をつけてね。そういうのすぐ崩れるから……」

13577「大丈夫です、とミサカは心配ご無用な事を伝えます」

結標「ああ、そう」

13577「ではがんばってくださいね、とミサカはあなたにエールを送ってみます」テクテク

結標「ありがとうございましたー」



<やっと買えましたか、とミサカ10039号は…… <少し会話をしてました、とミサカ13577号は……



結標「……三つ子?」


―――
――


874 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:15:20.37 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 10:30

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「ねえねえヨミカワ!」

黄泉川「何じゃん?」

打ち止め「このリースってやつはどこに飾ればいいの? ってミサカはミサカはリースを掲げて尋ねてみたり」

黄泉川「うーんリースかー。壁とかドアに飾るもんじゃんねー」

打ち止め「どっちがいいの?」

黄泉川「好きな方にすればいいじゃん」

打ち止め「じゃあドアに付けてくるねー、ってミサカはミサカは玄関に向かって走り出してみる」トテチテ

黄泉川「いってらっしゃーい」

芳川「……ふふふ。子供は元気ねー」ズズズ

黄泉川「で、桔梗は何一人で優雅にコーヒー飲んで一服してるじゃん」

芳川「いいじゃない。別にコーヒー飲むくらい」

黄泉川「うーんまあそうじゃんねー……」

芳川「そもそも二時間くらい経ったのだからそろそろ休憩してもいいと思うのだけど」

875 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:15:53.75 ID:RcegqhQFo


黄泉川「うーん、じゃあとりあえず打ち止めが戻ってきたら休憩にするじゃん」

芳川「よし、ちょっとネットしてくるわ」テクテク

黄泉川「リビングの中で休憩するじゃん」ガシ

芳川「それくらいいいじゃない」

黄泉川「そのまま鍵閉めて終わるまで出てこないつもりだったのだろうけど、そうはいかないじゃん」

芳川「チッ、バレてたか」

黄泉川「まあウチにはマスターキーがあるから閉めたところで無駄じゃんけどね」

芳川「な、なんだってー!?」

打ち止め「ヨミカワー!」トテチテ

黄泉川「どうかしたじゃん打ち止め?」

打ち止め「ミサカの背じゃドアの金具に届かないの、ってミサカはミサカは自分の身長の低さに歯噛みしてみる」

黄泉川「はいはいじゃあ私が付けてくるじゃんよ」テクテク


芳川「…………」

芳川「……よし、今のうちに部屋に行ってくるか」テクテク


―――
――


876 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:16:36.10 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 11:50

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「――あっ、クリスマスケーキ以外は店内となります」


結標「…………」

結標(しかし今思えばこの格好ってかなり恥ずかしいわよねー)

結標(コスプレなんて一般人がやるものではないわ)

結標(こんな格好をしてるのを知り合いに見られたら死ねるわね)

結標(アイツに見られたら大爆笑されるに違いないわ)

結標(……いや。ゴミを見るような目で見ながら鼻で笑ってくるかも)

結標(待てよ。もしかしたら――)

浜面「あれ? もしかして結標の姉さんじゃねえか?」

877 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:17:16.49 ID:RcegqhQFo


結標「ふわぁい!? だ、誰!?」

浜面「えっ、いや、あれ!? 何でそんなに驚かれんの!?」

フレンダ「あまりの浜面のキモさに驚いたんじゃないの?」

浜面「何だとテメェ!?」

結標「……ああ浜面君か。ごめんね。ちょっと気が動転してて」

浜面「いや、別にいいけどよ」

結標「ところでお隣の方はどなた? 彼女さん?」

フレンダ「なっ!? 何で私がこんなアホ面の彼女にならなきゃいけないの!?」

浜面「フレンダこの野郎ォ……」プルプル

フレンダ「何? 下っ端のクセに上司に歯向かうって訳?」

878 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:17:59.81 ID:RcegqhQFo


結標「上司? ああ、同じ職場の方でしたか」

フレンダ「ところで浜面は浜面で誰なのこの女の人? 浜面は滝壺一択じゃなかったっけ?」

浜面「この人はそんなんじゃ……って何でお前がそんな事知ってんだよ!?」

フレンダ「結局、そのヤラシイ目を見てれば誰でもわかるって訳よ」

浜面「えっ? 俺いつもそんな目してんの?」

フレンダ「滝壺もドン引きしてんじゃないかな?」



浜面「うわァあああああッ!! マジかァあああああああッ!!」



結標「……ところで浜面君たちは何しにここに?」

浜面「あ、ああ。ちょっと罰ゲームでクリスマスケーキを買いに来たんだよ」

フレンダ「何言ってんの? 罰ゲームは私だけで、浜面はどっちにしろ確定だったじゃない?」

浜面「……そういえばそうだったな……はぁ」

結標「何というか……がんばってね?」

浜面「あ、大丈夫ですよ。慣れてますから……じゃあ姉さん一番大きいのくださいな」

879 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:18:28.64 ID:RcegqhQFo


結標「あ、はい五五〇〇円となります」

浜面「ぐっ!? さすがはクリスマスケーキ。俺の氷河期の財布に対して大ダメージを与えるぜ」

フレンダ「さっさと払いなさいよ浜面」

浜面「……つーかアイテムから予算下りねえの?」

フレンダ「そんなお金ありません」ニコ

浜面「……そうですか」スッ

結標「五五〇〇円ちょうどお預かりいたしましたー」

フレンダ「浜面にもクリスマスケーキを買えるだけのお金があったんだねー」

浜面「当たり前だろ! だけどこれで俺の生活費は絶望的になったけどな!」

結標「はいケーキです」スッ

浜面「あ、はい」

フレンダ「じゃあさっさと行こうよ浜面。あんまり遅いと麦野に怒られるって訳よ」

浜面「そうだな。……あ、そういえばさっきから気になってたんだけどよ」

結標「何?」

浜面「そんな格好して寒くねえのか?」

結標「それさっきも聞かれたわ……」


―――
――


880 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:19:03.97 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 12:30

-とある高校・一年七組教室-


一方通行「……オイ上条」

上条「何だ一方通行?」

一方通行「そォいえばインデックスとはいつ合流すればイインだ?」

上条「待ち合わせ場所とか決めてないのか?」

一方通行「決めてねェな。つゥか、そもそもアイツと打ち合わせの一つもしてねェ」

上条「なんてこったい」

一方通行「じゃあ俺が迎えに行った方がイイのか?」

上条「それなら助かるけど、そうしたらかなり遠回りになるぞ」

一方通行「そォなのか?」

上条「ファミリーサイド辺りに住んでんだろ? だったらかなり遠いぞ」

一方通行「それは面倒臭ェな」

上条「だったら今から打ち合わせすればいいんじゃね?」

一方通行「どうやって?」

881 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:19:59.97 ID:RcegqhQFo


上条「文明の利器、電話を使って」

一方通行「……アイツ電話使えンのか? 充電っつゥ言葉も知ンねェンだろ?」

上条「大丈夫だ。家の電話なら普通に使えるはずだ」

一方通行「そォか。じゃあ番号教えろ」

上条「ええと、○○○の――」

一方通行「○○○の――」ピッピッ


プルルルルルプルルルルルプルルルルルプルルルルル


一方通行「……オイ、全然出ねェンだけど」

上条「おかしいなー、家に居ろって言ったはずなんだけど……」


ピッ


禁書『も、もしもし! か、かみじょうです! は、はい!』

一方通行「……ナニ電話ごときでそンな焦ってンだよ?」

禁書『その声は……あくせられーた?』

一方通行「ああ正解だ」

882 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:20:32.09 ID:RcegqhQFo


禁書『どうしたの電話なんかしてきて? とうまに何か用? とうまは今家にいないよ』

一方通行「別に上条に用があって電話したわけじゃねェ。用があンのはオマエだ」

禁書『私に? 何かな?』

一方通行「オマエ今日のパーティーの事はもちろん知ってるよなァ?」

禁書『うん! ちゃんととうまから聞いたんだよ!』

一方通行「そォか。だったらどこで合流するか決めとかねェか?」

禁書『待ち合わせ場所だね? いいよ。どこにする?』

一方通行「コッチからしたら学校から近い場所がイインだけどよォ、やっぱオマエすぐ迷子とかなりそォだから迎えに行った方がイイか?」

禁書『むー、何かそれ私を子供扱いしてる?』

一方通行「普通にガキだろ」

禁書『私だって最近はそれなりに道を理解してきてるんだよ! あまり舐めないで欲しいかも!』

一方通行「そォかよ。じゃあそのそれなりの知識でどこまでわかンだよ?」

禁書『うーん学校までの道ならわかると思う……たぶん』

一方通行「多分って何だよ? 確実にわかる場所はねェのかよ?」 

禁書『こもえの家なら確実なんだよ!』

一方通行「俺が知らねェンだよ」

禁書『何で知らないの?』

一方通行「知る必要がねェからだ」

883 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:21:01.28 ID:RcegqhQFo


禁書『うーんじゃあ……あっ、そうだ! 前あなたと別れた時の公園は分かるよ!』

一方通行「……あああそこか。わかった。じゃあそこに五時くらいに集合な」

禁書『五時って午後五時でいいのかな?』

一方通行「普通に考えてそォだろ。朝五時集合とかどこのジジィの集いだよ」

禁書『うんわかった。じゃあまたねあくせられーた!』ピッ


一方通行「勝手に切りやがったぞあの野郎……」

上条「どうだった?」

一方通行「第七学区のデッカい公園に五時集合っつゥことになった」

上条「そうか。てかインデックスのやつ大丈夫なのか? あいつ未だに道が覚えられねえんだよなー」

一方通行「本人が確実っつってンだから大丈夫じゃねェのか?」

上条「前もそんな事言って結局道に迷ったみたいなことがあったんだけど」

一方通行「……ま、いいだろ」

上条「いいのかよ」

一方通行「最悪俺が空から捜す」

上条「人一人捜すのにそこまでするのか……」


―――
――


884 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:21:29.07 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 13:20

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「……うーん何だかお昼を食べた後だから眠くなってきちゃった、ってミサカはミサカは睡魔からの攻撃を必死に耐えてみる」ウト

黄泉川「あー、そうかー。普段ならこの時間は打ち止めはお昼寝してる時間じゃんか」

打ち止め「うん。キハラが用意してくれたフカフカのお布団で眠ってる時間だね、ってミサカはミサカはあのお布団にダイブしたい衝動に駆られてみたり」

芳川「愛穂ー」

黄泉川「何じゃん?」

芳川「私もお昼食べた後だからパソコンを起動したくなってきちゃった」

黄泉川「それはお昼関係ないじゃん」

885 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:22:01.45 ID:RcegqhQFo


打ち止め「ヨミカワごめん。もう限界かも、ってミサカはミサカは……むにゃ」Zzz

芳川「あら、この子寝ちゃったみたいね」

黄泉川「うーんしょうがないじゃん。ちょっとこの子を部屋に連れて行ってくるじゃん」

芳川「いってらっしゃい」

黄泉川「ちゃんと作業しとくじゃんよ」

芳川「はいはい」

黄泉川「はーい寝るなら布団の上じゃんよ……ふわぁー」スッ

打ち止め「……すぅ……すぅ……」Zzz


ガララララ


芳川「…………」

芳川「……何だから私も眠くなってきちゃったわ」


―――
――


886 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:22:33.42 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 14:00

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「あ、はい。駅はあっちですよおばあちゃん」


結標「…………はぁ」

結標(休憩は挟んだとはいえ、やっぱり立ちっぱなしってのはキツイわね)

結標(しかしケーキ屋のお昼がまさか予想通りケーキだとは思わなかったわ)

結標(あれはあれでカロリー高いからいいんだろうけど、何か物足りない気がする)

結標(まあ、おいしかったからいいけど……)

心理定規「すみません」

結標「あ、はい! いらっしゃいませっ!」

887 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:23:19.10 ID:RcegqhQFo


心理定規「クリスマスケーキを一つ頂けるかしら?」

結標「はい。どのサイズにしましょうか?」

心理定規「どれがいい?」

垣根「チッ、何でもいいだろ。大体何で俺がこんな買い物に付き合わなくちゃならねえんだ?」


結標(おおう!? 何という美男美女カップル! 何というリア充!)


心理定規「いいでしょ別に。どうせ仕事がないと暇なんでしょ?」

垣根「あん? 俺だってそれなりに用事っつうモノが……」

心理定規「じゃあ今日は貴方にはどういった予定があったの?」

垣根「ああ? ああ、あれだよあれ。明石家サンタを見るっていう……」

心理定規「どう見ても暇人じゃない。それにその番組深夜放送だし」

垣根「つーか、そういうお前も暇人じゃねえか。イブだっつうのに俺なんか誘って買い物とかして」

心理定規「な、何ですって!?」

垣根「せっかくのイブなんだから男でも作って楽しくやってりゃいいモノをよお」

心理定規「ひ、人の気も知らないで……」ボソ

垣根「あ? 何だって?」

心理定規「だ、大体貴方も同じじゃない! こんな時期に一人寂しくテレビ鑑賞って!」

垣根「はあ!? あれだよあれ! まだ俺は本気を出してねえんだよ」

心理定規「……ほお?」

888 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:24:05.79 ID:RcegqhQFo


垣根「俺が本気を出したら彼女の一人や二人……」

心理定規「へえ、貴方が童貞なのもまだ本気を出してないからか……」

垣根「どどどど童貞ちゃうわ! そもそも何を根拠に」

心理定規「ホテルに男の人と入ったって言っただけで、エロい事してないのかとか興味心身に聞いてくる男が童貞ではないと?」

垣根「ふ、ふん。それだけで童貞扱いとは、お、俺を舐めてんのか!?」

心理定規「何をそんなに取り乱してるのかしら?」

垣根「べ、別に取り乱してなんかねえし!」

心理定規「ますます怪しいわね」

垣根「んだと!? だったら俺が童貞じゃねえってことを体で教えてやろうか!?」

心理定規「えっ!? そ、それって……」

垣根「あ、やっぱいいや。ガキは趣味じゃねえ」

心理定規「」ピシ

889 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:24:38.37 ID:RcegqhQFo


結標「あ、あのー!」

心理定規「あ、はい」

結標「後ろがつっかえてるので、ケーキを買わないならそこをどいてもらえると助かるのですが……」ニコニコ

心理定規「あ、ご、ごめんなさい。これをください」

結標「四五〇〇円になりまーす」

心理定規「はい」

結標「四五〇〇円ちょうどいただきますー、ありがとうございましたー」スッ

心理定規「じゃ、じゃあ行きましょ」スッ

垣根「おい待てよテメェ!」


結標「…………」

結標(そういえばアイツはどうなのだろう?)

結標「次の方どうぞー!」


―――
――


890 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:25:14.46 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 14:50

-とある高校・一年七組教室-


上条「……ふわーぁ」

一方通行「…………」

上条「……ああ、昼飯食った後だから眠い」ウト

一方通行「寝りゃあイイじゃねェか。今休み時間何だしよォ」

上条「それにしたってあと五分しかねえじゃねえか」

一方通行「じゃあつべこべ言わずに起きとくンだな」

上条「…………」

一方通行「…………」

891 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:25:55.91 ID:RcegqhQFo


上条「……なあ一方通行」

一方通行「あァ?」

上条「お前は眠くないのか?」

一方通行「……何でだ?」

上条「結標に聞いたんだけど、お前って家ではいっつも寝てるらしいな」

一方通行「あの野郎ォ、余計な事吹きこみやがって……」

上条「そんなに寝るのが好きなら、この時間帯は眠いんじゃねえのか?」

一方通行「いーや、眠くねェ」

上条「何で?」

一方通行「何でって言われてもなァ。まあ睡眠時間が多いからじゃねェ?」

上条「あー、寝過ぎてもう眠くないと?」

一方通行「まあ寝よォとすればすぐ寝られるけどな」

上条「どういう体してんだ? カフェインばっか体に取ってんだから普通はそうそう寝ることなんてできねえ筈なんだけどな」

一方通行「もう体に耐性が付いてンだろ。多分」

上条「へー」

892 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:26:53.68 ID:RcegqhQFo


ブーブーブーブーブー


上条「あ、また電話だ」

一方通行「さっき電源切ろって言われたのにまだ切ってねかったのかよ」

上条「昼休みに電源入れてたんだよ」ピッ

上条「もしもし」

土御門『あ、カミやん? 補習頑張ってるかにゃー?』

上条「土御門か? どうしたんだ?」

土御門『いやー、ちょっと報告したい事があってなー』

上条「報告したい事?」

土御門『今舞夏とデートしてるんだけどな』

上条「……おい。まさか報告って、義妹がかわいすぎて困る! みてえな感じの惚気話じゃねえよな?」

土御門『おっ、よくわかったな。いやー、さっきの舞――』ピッ

893 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:27:42.14 ID:RcegqhQFo


上条「…………」

一方通行「……どォしたンだ?」



ガララララ



小萌「はーい! 休み時間は終了で――」





上条「どいつもこいつも嫌がらせしてきてんじゃねェええよォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」ガンガン





小萌「!?」ビク

一方通行「……うっせェ」


―――
――


894 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:28:20.16 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 15:30

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「…………」


結標(だいぶ客足も減ってきた気がする……)

結標(まあ、それはそれで楽でいいんでしょうけど)

結標(えーと時間は……三時半くらいか)

結標(あと一時間半か……がんばろっ)


食蜂(……ん? あの人はたしか……)

895 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:29:01.95 ID:RcegqhQFo


結標(しかしそろそろ足が疲れてきたわ)

結標(足が棒のなるってこのことよね)

結標(マラソン大会のときみたいな走ってて足が痛くなるのとは別の痛みね)

結標(走ってる時はふとももが痛くて、立ちっぱなしは膝に来るというか……)

結標(……何でこんなどうでもいいこと考えてんだろ?)


食蜂「あのー、ちょっといいですかぁ?」


結標「あ、はい、いらっしゃいませー」

結標「何になさいますか?」

食蜂「アナタって結標さんよねぇ? 霧ヶ丘女学院にいた」

結標「(もしかして記憶喪失前の知り合い!?)た、たしかに私は結標ですけど……」

食蜂「あれぇ? 私の事忘れちゃったんですかぁ? あんなに仲が良かったのにぃ」

結標「い、いや、その……」アセ

食蜂「…………ふふふ」

結標「えっ?」

食蜂「冗談よ冗談♪ 私とアナタは何にも接点はないわ」

結標「あ、そうですか……あははは」

食蜂「ふふふ」

結標(あれ? じゃあ何であんな事を……?)

896 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:29:57.94 ID:RcegqhQFo


食蜂「やっぱり記憶喪失してる、っていう噂は本当だったのねぇ」

結標「噂?」

食蜂「いえいえ、こちらの話よ」

結標「そうですか……」

食蜂「…………」

結標(……よく見ればこの娘。ミサカさんと同じ制服を着てるってことは中学生? には見えないわね……)

食蜂「何を失礼な事思ってるんですかぁ? 私は中学生だゾ☆」

結標「ッ!? あれ? 私口に出してた?」

食蜂「いえ、ずっと黙っていらしたわよぉ」

結標(な、何なのこの娘? 気味が悪い)

食蜂「…………」ニコニコ

897 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:30:36.91 ID:RcegqhQFo


食蜂「……ところで結標さん?」

結標「は、はい。何でしょう?」

食蜂「アナタ記憶を取り戻してみたいとか思ったことなぁい?」

結標「記憶……をですか?」

食蜂「そうそう」

結標「そんなことができるんですか?」

食蜂「私の能力を使えば、鍵の掛けられた記憶の扉を開くことなんて簡単なんですよぉ?」

結標(そ、そんな能力あるの?)

食蜂「あるんですよぉ」ニコニコ

結標(やっぱり気味が悪い……)

結標「……まあたしかに記憶を取り戻したいなんて思った時期が、私にもありましたよ」

食蜂「そう。なら記憶を――」

結標「でもいいです」

食蜂「……あれ?」

結標「記憶なんてなくても別に不自由はないですし」

食蜂「そーかしら? さっき記憶がなくて困ってたんじゃないのぉ?」

結標「ま、まあたしかにそうですけど……だけど」

食蜂「だけど?」

898 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:32:10.67 ID:RcegqhQFo


結標「今のままで十分楽しいんです。だから以前の記憶なんて必要ないですよ」

食蜂「ふーん、まあ私は別にイイんだけどねぇ」

結標「せっかくの機会なのにすみません」

食蜂「ふふふ。まあ記憶を取り戻したくなったら私に言ってちょうだい」

結標「はい。ところで貴女のお名前は?」

食蜂「ではごきげんよう」スタスタ

結標「あっ……」


結標「……彼女、一体何者だったのかしら?」

食蜂『私の名前は』

結標「……えっ?」

食蜂『私の名前は食蜂操祈。学園都市の超能力者の第五位の、『精神掌握』っていう能力を持つ至って普通の女の子よ♪』

結標「……レベル5?」

食蜂『アナタの考えてることなんて、全部お見通しなんだゾ☆』


結標「…………」

結標「…………最近の中学生って怖いわね」ゾク


―――
――


899 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:32:39.36 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 16:30

-第七学区・街頭-


一方通行「さて、これから結構距離がある公園に行かなきゃいけねェ訳だが……」

上条「大変だなーお前も」

一方通行「オマエはどォなンだよ?」

上条「上条さんは五時に映画館前集合なので余裕で間に合うのですよ」

一方通行「……間に合えばイイな」

上条「いや。だから余裕で間に合うって……」

一方通行「間に合うと……イイな」

上条「?」

上条「じゃ、じゃあ俺は行くから」

一方通行「おー、精々楽しんでこいや」

上条「……インデックスの事頼んだぜ!」

一方通行「ハイハイわかったからさっさと行け」

上条「じゃあなー!」ノシ


一方通行「…………」

一方通行「……ハァ。さァて、とっとと公園に行くとするか」カツンカツン


―――
――


900 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:33:15.72 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 16:50

-第七学区・とあるケーキ屋-


結標「またのお越しをー!」


結標「…………」

結標(そろそろバイトの終わりの時間ね)

結標(ケーキもほとんど売り切れてるし、問題はないわよね)

結標(これで何の問題もなくパーティーに行けるってわけね)

結標「……その前にここでケーキ買っとかないとね」


吹寄「結標さーん!」

姫神「…………」

901 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:34:04.72 ID:RcegqhQFo


結標「ふ、吹寄さん!? それに姫神さんまで……」

吹寄「バイト頑張ってるようねー」

姫神「すごい格好」

結標「どうしてこんなところに?」

吹寄「いえ。待ち合わせ場所でいるよりは迎えに行った方が早いかなと思って」

姫神「だから。ここまで来た」

結標「ご、ごめんねーホント。突然バイトなんか入れちゃって」

吹寄「いいよ別に。どうせ土御門のやつでしょ?」

結標「えっ? 何で知って……まさか二人とも電話来たの?」

姫神「うん。まあ丁重にお断りしたけど」

吹寄「あいつのお願い自体、ロクなものじゃないってことぐらいわかってるしね」

結標「そ、そうなんだ……」

吹寄「結標さんも次からは気をつけた方がいいわよ」

結標「あははー……そうします」


店長「結標さーん」

902 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:34:40.98 ID:RcegqhQFo


結標「あ、店長」

店長「もうそろそろ時間だから上がってイイよ!」

結標「あ、はい!」


結標「ちょっと待っててね。すぐに着替えてくるから」タッタッ


吹寄「しかし、ホントすごい格好よね」

姫神「そうだね」

吹寄「この時期ってどの店でも同じようなコスプレしてるわよね」

姫神「どの人も。考える事は同じ」

吹寄「しかし土御門の知り合いの店って聞いてたけど、案外普通の格好よね」

姫神「……どんなの想像してたの?」

吹寄「あいつの事だから、メイドとサンタを合体させたような格好をさせるような店かと思ったわ」

姫神「それはひどい」

903 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:35:22.00 ID:RcegqhQFo


結標「お待たせー!」タッタッ

姫神「おかえり」

吹寄「あれ? その手に持ってる荷物は何?」

結標「ああこれ? 今日のパーティーに出すケーキ」

吹寄「大型ケーキが二個……そんなに人が来るの?」

結標「うーんまあ人数的にはそうでもないかもしれないけどー」

姫神(何か嫌な予感がする……)

結標「ま、まあとりあえず私の家に行きましょうか!」

姫神「どんな家なの? 学生寮ではないんだろうけど」

結標「ファミリーサイドっていうマンションだけど……」

吹寄「……たしかそこって教員とかが住んでる高級マンションじゃなかったかしら?」

結標「あれそうだったの? 知らなかったわ。それに私はそこの居候だし」

姫神「一体何があったの?」

結標「記憶喪失関係でちょっとね」

吹寄「何かすごいのね、結標さんって」

結標「そう?」

姫神「うん。何かいろいろとすごい」

結標「うーん、まあとにかくさっさと行きましょ? 長い間寒い格好してたから早く温まりたいし!」

姫神「たしかにあの格好は寒い」


―――
――


904 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:35:55.43 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 17:00

-第七学区・とある公園-


一方通行「……さて。待ち合わせ場所である公園に辿り着いたわけだが」

一方通行「このクソ広い公園のアイツがどこに居ンのかわかンねェな」

一方通行「……最悪アイツはここに辿り着けてないわけだよなァ?」

一方通行「…………」

一方通行「……ハァ、こンなことならもっと場所を限定しとくべきだったな」

一方通行「さて、ちょっとここら辺をうろつき回ってみるかなァ、と」カツンカツン


―――
――


905 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:36:25.87 ID:RcegqhQFo



――
―――


一方通行「……ホントにアイツどこに居ンだよォ?」

一方通行「これだけ捜しても見つかンねェとか、結局アイツは迷子になったってことかよクソがァ」

一方通行「…………」

一方通行「仕方がねェか。面倒臭ェけどチカラァ使って空から捜すかァ」スッ


ギャーギャーワーワー


一方通行「……あン? アレは……」


―――
――


906 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:37:07.64 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 17:10

-黄泉川家・リビング-


打ち止め「……ふー。やっと飾り付け終わったね! ってミサカはミサカは余韻に浸ってみたり」

黄泉川「今思えば全員で昼寝なんかしたのが危なかったじゃんね」

芳川「そうね。私も不覚だったわ。私くらい寝てもいっかとか思ってしまったのも不覚ね」

黄泉川「まあ、何はどうあれパーティー開始時間に間に合ったのはよかったじゃんよ」

打ち止め「間に合うって言ってもまだ一時間ほど余裕あるよ? ってミサカはミサカは時計を見ながら言ってみる」

黄泉川「パーティーは飾り付けだけじゃないじゃん。料理も作らなきゃいけないじゃん」

打ち止め「おおっ! そういえばそうだった! ってミサカはミサカは度忘れした事を思い出してみたり」

芳川「ケーキは淡希が買って来てくれるから、あとはおでんとケン○ッキーとオードブルかしら」

黄泉川「おでんは私が今から特急で作るから、桔梗は車を貸すからケンタッ○ーとオードブルを買って来て欲しいじゃん」

芳川「い、嫌よ面倒くさ――」

黄泉川「いいからとっとと行ってくるじゃん!」

芳川「……はーい」テクテク

907 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:37:36.64 ID:RcegqhQFo


打ち止め「ミサカは何をすればいいのー? ってミサカはミサカは挙手して質問してみる」ノ

黄泉川「うーんそうだなー。打ち止めはこの部屋の軽い掃除でもしてて欲しいじゃん」

打ち止め「うんわかったー! 部屋の隅から隅までピッカピカにしてやんぜー、ってミサカはミサカは意気込みながら掃除機を取りに行ったり」テクテク

黄泉川「あんまり下手して埃とかバラまくなよー」

打ち止め「はーい!」ガチャガチャ


黄泉川「…………さーて」

黄泉川「どの炊飯器を使うじゃんかなー?」カパッ


―――
――


908 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:38:04.96 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 17:20

-第七学区・とある公園の端-



禁書「――だから私は待ち合わせてる人がいるから、あなたたちとは一緒に行けないんだよ!」



DQN1「イイじゃねーか少しくらいよー」

DQN2「純白シスターさん萌えー」

DQN3「俺達と一緒に気持ちいことしようぜー」


禁書「大体私はシスターだから、そんな卑猥なことはできないんだよ!」


DQN3「あれ? 別にそんな卑猥な事とか言ってねえのに何勘違いしちゃってるのかな?」

DQN2「エロエロシスター萌えー」

DQN1「本当は期待してんだろ?」

禁書「わ、私はそんなの――」

909 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:38:59.23 ID:RcegqhQFo


DQN1「シスターさんなら俺達のお願い聞いてくれよー」

DQN3「お願いしますよシスターさーん」

禁書「そ、そんな事言われても私――」


ガシッ


DQN2「ロリっ娘シスター捕獲したお」

禁書「ろ、ロリ? い、いや、そんな事より離してっ!」グイグイ

DQN1「よーし、よくやった。このまま路地裏にでも連れて行こうぜー」

DQN3「今夜は輪姦パーティーだキャッホーイ!」

910 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:39:42.49 ID:RcegqhQFo


禁書「だ、誰か助けて……」


DQN1「バーカこんなところじゃ誰も助けになんて――」


ドカンッ!!


DQN1「――ごはっ!?」ドンガラガッシャーン

DQN3「!? 何だ!?」

DQN2「DQN1が吹っ飛んだお」


「――ったくよォ」


DQN2,3「「!?」」ビクッ

911 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:40:24.54 ID:RcegqhQFo



一方通行「俺ァヒーローなンて柄じゃあねェンだけどなァ、クソッたれが」カツンカツン



禁書「あ、あくせあれーた!」


DQN1「痛ってェなァあああッ!! 何なんだテメェはよぉ!?」

DQN3「おっ、DQN1無事だったか」


一方通行「ハァ……イイからオマエらそこのガキを離して、とっととこっから失せろよ」


DQN3「ぎゃはっ、そんな杖付きのガリガリボディで何言ってんだテメェ?」

DQN1「どうせあれだろ! 俺を吹っ飛ばしたのは後ろからその杖とかでもぶつけて、ちょっと俺がよろけてこけただけだろ?」

912 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:40:55.83 ID:RcegqhQFo


DQN2「ぶはっ、DQN1ノリよすぎワロ――」


ズガンッ!!


DQN2「ぶびぃ!!?」ドンガラガッシャーン

DQN1「DQN2!?」

DQN3「あの巨漢のDQN2が吹き飛んだ!?」


DQN2「」ピクピク


DQN1「あ、あれは石ころ!?」

DQN3「な、何であんなもんでDQN2が……!?」


一方通行「オイオマエらァ」


DQN1,3「「!?」」ビクッ

913 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:41:48.92 ID:RcegqhQFo




一方通行「さっきとっととインデックスからその汚ェ手ェ離して失せろっつったよなァ、あァン!?」ギロ


DQN1,3「「ひ、ひいぃぃ!?」」ガクガクブルブル




一方通行「さっさとそこで寝てる汚ェ豚連れてェ、どっか消えろよスクラップにすンぞクソ野郎どもがァ!?」




DQN1,3「「す、すびばぜんでじだぁああああああああっ!!」」スタコラサッサー


914 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:42:32.70 ID:RcegqhQFo


一方通行「……ハァ、くっだらねェ」カチ

禁書「……正直あれはやり過ぎだと思うんだよ」

一方通行「あァ? 別に構わねェだろ。オマエみてェなガキにちょっかい掛けてくるゴミクズなンだからよォ」

禁書「私はシスターだからそういうのはゆるせないんだよ!」

一方通行「ハイハイそォですかシスターさン。スミマセンね私が悪ゥございましたァ」カツンカツン

禁書「あ、待ってあくせられーた! あの……」

一方通行「あン?」


禁書「さ、さっきは助けてくれてありがとうなんだよ!」ニコ


一方通行「……チッ、さっさと行くぞ暴食シスター」

915 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:43:07.52 ID:RcegqhQFo


禁書「あ、ちょっと私にはインデックスって言う名前があるんだよ!」ガシッ

一方通行「それくれェわかってンだよ」

禁書「ならちゃんと名前で呼んで欲しいかも!」

一方通行「わかったから俺の杖から手を離してくれませンかねェインデックスさン。俺が歩けねェ」

禁書「あ、ごめんなさいなんだよ」パッ

一方通行「ハァ……そォだ。ちょっと寄り道してイイか?」

禁書「寄り道? 別に私はいいんだよ! 何しに行くの?」

一方通行「くだらねェ買いモンだ」


―――
――


916 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:44:14.12 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 17:40

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


結標「ただいま帰りましたー!」

打ち止め「おかえりアワキお姉ちゃん! ってミサカはミサカは掃除機片手に出迎えてみる」

結標「掃除機なんて持って何やってんの?」

打ち止め「軽いお掃除だよー、ってミサカはミサカはもう終わったけど一応言ってみたり」

結標「ふーん。あっ、二人とも入っていいわよ?」


吹寄「えーと、お邪魔しまーす」

姫神「お邪魔します」


打ち止め「いらっしゃーい! ってミサカはミサカは来客一号二号を出迎えてみたり」

吹寄「……あなたって歓迎会のときに来てた子よね?」

姫神「たしか打ち止めちゃん」

打ち止め「覚えててくれたんだね嬉しい! ってミサカはミサカは自分の事を棚に上げて喜んでみたり」

結標「打ち止めちゃん。吹寄さんと姫神さんよ」

打ち止め「よろしくねフキヨセお姉ちゃんとヒメガミお姉ちゃん! ってミサカはミサカは挨拶してみる!」ニコ

姫神「か。かわいい……」キュン

吹寄「たしかにこの無邪気な笑顔にはグッとくるわね……」キュン

917 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:44:52.84 ID:RcegqhQFo


黄泉川「おい打ち止め。だから何で私と桔梗は呼び捨てで、この子たちはお姉ちゃんを付けて呼ぶじゃんよ?」

吹寄「よ、黄泉川先生!?」

姫神「これはびっくり」

黄泉川「おお二人ともいらっしゃい。ゆっくりしてってくれじゃんよ」

吹寄「は、はあ……」

姫神「…………」

打ち止め「どうしたの? そんな縮こまって、ってミサカはミサカは二人に尋ねてみたり」

姫神「いや。ちょっとね」

吹寄「まさか、こんなところに黄泉川先生がいるとは思わなかったから」

黄泉川「何じゃん? 私がここにいて嫌か?」

吹寄「い、いえ! そういうわけじゃ……」

918 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:45:28.63 ID:RcegqhQFo


黄泉川「いいじゃんいいじゃん。初めはそんなもんだろ。徐々に慣れていけばいいじゃん」

吹寄「そ、そうですか」

姫神「ところで黄泉川先生。一つ尋ねてたいことがあるのですが」

黄泉川「何じゃん?」

姫神「その手に持ってる。巨大な炊飯器は何ですか?」

黄泉川「ああこれ? おでんじゃん!」

吹寄「お、おでん!?」

姫神「何でおでん? そして何で炊飯器?」

結標「あははー、これにはいろいろと深い事情があるのよー」

打ち止め「そうだねー、ってミサカはミサカは笑いながら相槌を打ってみる」アハハ


―――
――


919 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:46:22.01 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 17:50

-第七学区・街頭-


<ありがとうございましたー


一方通行「あァ重ェ。オマエちょっとコレ持ってろ」スッ

禁書「わっ! これは何かな?」ガシ

一方通行「あのクソガキへのクリスマスプレゼントだ」

禁書「へー、あくせられーたがそんなことをするなんて意外なんだよ」

一方通行「しょうがねェじゃねェか。買ってこいってメールが来てたンだからよォ」

禁書「しかしこれ何? こんなに大きいと何かと興味がそそられるんだよ」

一方通行「食うなよ? それは食べモンじゃねぇからな」

禁書「なっ、失礼な。私はそこまで見境がなくなるほど飢えてないんだよ!」グゥ

一方通行「…………」

禁書「…………」

一方通行「やっぱ飢えてンじゃねェか」

禁書「だ、だってそろそろ晩ごはんの時間なんだよ!」

一方通行「まあ安心しろ。パーティーに行けば馬鹿みてェな数の食いモンがあるからな」

禁書「わーい! お腹いっぱい食べられそーなんだよー!」

一方通行「……なァ、一つ思ったンだけどよォ」

禁書「何かな?」

920 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:47:22.10 ID:RcegqhQFo


一方通行「オマエって十字教徒だろ?」

禁書「そうなんだよ!」

一方通行「じゃあこの時期はミサとか行かなくてもイイのか?」

禁書「うーんそうだね。でも行きたくても行けないんだよ!」

一方通行「あァ? 何でだ?」

禁書「この学園都市の中にはそんな大がかりな事ができるような教会がないんだよ!」

一方通行「ああ……そうだったっけなァ?」

禁書「だからとりあえずお祈りだけは先に済ましといたんだよ!」

一方通行「随分と適当なシスターさンだなァオイ」

禁書「だってこの科学の街ってのがいけないんだよ!」

一方通行「じゃあ何でこンなところに住ンでンオマエはァ?」

禁書「それは……その……とうまと一緒にいたい……から」ボソ

一方通行「……とンだヒーロー様だなァ三下は」ハァ

禁書「どうしたの?」

一方通行「何でもねェ」

禁書「何か怒ってる?」

一方通行「別にィ……おァ?」

禁書「どうしたの? ……わぁ綺麗なペンダントだね」

一方通行「そォいや結標が欲しいとか言ってたなァ……」

921 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:48:28.88 ID:RcegqhQFo


禁書「むすじめ? 誰なのそれ?」

一方通行「あァ? そォいやオマエは見てねかったっけ? 焼き肉食いに行った時に俺とガキと一緒に歩いてた女だ」

禁書「ああ、あの人だね。髪を二つに束ねた赤髪の、腰に変なもの付けてる女の人」

一方通行「よく覚えてンじゃねェか。そンな一ヶ月前の事をよォ」

禁書「ふふふ。私を舐めないで欲しいんだよ」ドヤァ

一方通行「その程度の事でドヤ顔してンじゃねェよ」

禁書「……で、このペンダントは買ってあげないのかな?」

一方通行「ハァ? 何で俺がこンなモン買わなきゃいけねェンだ?」

禁書「だってそのむすじめって人が欲しがってたんだよね?」

一方通行「だからって何で俺が買う事になるンだよ?」

禁書「じゃあ何でこのペンダントに反応したの?」

一方通行「ハァ? 別にイイだろ反応するぐらいよォ」

禁書「反応するって事は少しは気にしてるって事じゃないのかな?」

一方通行「……チッ、何言ってやがンだ。俺がこンなモン気にしてるわけねェだろ」

禁書「もしそうだとしたら、たとえ目に入ったとしても何も言わずに無視するかも」

一方通行「あンまり馬鹿な事言うンだったら叩き潰すぞコラ」

禁書「あなたは本当はこのペンダントを気にかけてたんだよね? だってあなたは優しいから」

922 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:49:13.01 ID:RcegqhQFo


一方通行「こンのクソシスターがァ……」ピシ

禁書「…………」ジー

一方通行「…………」

禁書「…………」ジー

一方通行「…………ハァ、くっだらねェ。やめだやめだァ馬鹿馬鹿しい」カツンカツン

禁書「なっ、馬鹿馬鹿しいって何かな? 私はいつだって真剣に話してるんだよ!」

一方通行「そォかよ」カツンカツン

禁書「…………」

一方通行「…………」カツンカツン

禁書「……ねえ」

一方通行「あァ?」カッ

禁書「結局このペンダントはどうするつもりなのかな?」

一方通行「……ハァ、そンなの決まってンだろォが――」


―――
――


923 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:49:59.20 ID:RcegqhQFo



――
―――


同日 18:20

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


芳川「ただいまー」

黄泉川「おかえりじゃんよ桔梗!」

吹寄「お邪魔してます!」

姫神「同じく。お邪魔してます」

芳川「あらいらっしゃい。ゆっくりしていってね」

打ち止め「あとはあの人とインデックスだけだねー、ってミサカはミサカは人数確認をしてみる」

結標「そういえばアイツ遅いわね。どこで道草食ってんだか……」

姫神「……あれ? 上条君たちは。来ないの?」

結標「えっ、ああ、うん。何かそろぞれ用事があるって言ってたらしいから」

姫神「……あれ? ……あ、そう」

吹寄「姫神さん?」

姫神「何でもない」

吹寄「そう、それならいいけど」

924 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:50:51.41 ID:RcegqhQFo


芳川「しかし愛穂ー。まさか貴女がおでんにまで炊飯ジャーを使うとは思わなかったわ」

黄泉川「えー、鍋でするより簡単でいいじゃんよー」

芳川「こういうのには風情というものがあって、炊飯ジャーで作ったおでんなんて風情の欠片もないわ」

黄泉川「風情って言うけどさー、コンビニのおでんとか自販機のおでん缶とかも風情の欠片もないと私は思うじゃんよー」

芳川「あれはあれ。これはこれ」

黄泉川「その言葉を使うのはずるいと思うじゃん」

芳川「とにかく家庭で作るおでんは鍋って決まってるのよそうでしょ? そこの黒髪おでこの娘!」ビシッ

吹寄「えっ!? あ、はい、そうですね」

打ち止め「正直ミサカはおいしければ何でもいいよー、ってミサカはミサカは味重視派としてこの論戦に参戦してみたり」

結標「それは鍋か炊飯ジャー以前の話じゃないの?」

芳川「と、いうわけで愛穂。今すぐ鍋に移し替えなさい」

黄泉川「えー! 一々鍋出すの面倒臭いじゃんよー!」

芳川「いいから出しなさい! てか炊飯ジャーの中におでんが入ってたら取り難くて敵わないわ!」

黄泉川「そこはそれぞれのお玉ですくえば良いじゃんよー。それに混雑しないように炊飯ジャー五つ分は用意してるから問題ないじゃん!」

結標「うわっ!? よく見たら台所にたくさんの炊飯ジャーが!?」

姫神「全部で七つある」

打ち止め「残りの二つには何が入ってるのー? ってミサカはミサカは素朴な疑問を浮かべてみる」

黄泉川「片方は白米に、もう片方は炊き込みご飯じゃん」

芳川「愛穂……そんな物を作る暇があったのなら、わざわざ私がケンタッ○ーとかを買いに行く必要なかったのじゃない?」

黄泉川「桔梗が言ってくれたから、炊き込みご飯を作れたじゃんよ」

925 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:51:45.71 ID:RcegqhQFo


吹寄「……ねえ結標さん」

結標「何吹寄さん?」

吹寄「あの二人って一体どういう関係なの?」

結標「昔からの友達らしいわよ」

吹寄「へー、あなたと一緒の居候の人?」

結標「そうだけど」

吹寄「……この家って結構人がいるのね」

姫神「窮屈じゃないの?」

結標「大丈夫大丈夫。この家結構広いし部屋も多いし」

吹寄「学生寮住まいの私たちにはわからない感覚ね」

姫神「そうだね」


芳川「よし、なら愛穂。ならばここいる人で多数決で決めましょ?」

黄泉川「そのまま炊飯ジャーか鍋に移し替えるかじゃん?」

芳川「そう。じゃあ炊飯ジャーのままでいいと思う人手を上げて!」


黄泉川「…………」ノ


芳川「……一人ね」ニヤ

黄泉川「くそう。みんなそんなに風情が大事なのか……」

芳川「残念ながら貴女は異常なのよ愛穂。じゃあ鍋に移し替えた方がいいと思う人!」

926 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:52:28.10 ID:RcegqhQFo


芳川「…………」ノ


芳川「ってあれ?」

黄泉川「みんな。ちゃんと手を上げるじゃんよ」

芳川「くっ、最近の若者はここまで積極性というものがないとは……」

黄泉川「じゃあもう一回多数決をやるじゃん?」

結標「あのー、二人ともいいですか?」

芳川「何?」


結標「私たちは正直どっちでもいいんですけど?」

927 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:53:21.29 ID:RcegqhQFo


黄泉川「……えっ? そうなの?」

吹寄「……はい」

姫神「同じく」

打ち止め「どっちにしても味は変わんないもんねえ、ってミサカはミサカは科学的根拠に基づいて結論を言ってみる」

黄泉川「……だったら移し替える必要はないじゃんね。科学的に考えて」

芳川「いや変わるわ! 鍋に移し替える事によって視覚的に食事を楽しめて――」

結標「ならこうしませんか?」

黄泉川「何じゃん?」


結標「この部屋に最後に入ってきた人が決めるってのはどうでしょう?」


芳川「……つまり一方通行か例の大食家の娘が決めるっていうことね」

黄泉川「別にいいじゃんよ。正直どっちでもよくなってきたし」

芳川「どっちでもいいなら移し替えなさいよ」

黄泉川「面倒臭いじゃん」


ガチャ

928 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:54:22.33 ID:RcegqhQFo


一方通行「帰ったぞ」カツンカツン

打ち止め「おかえりー! ってミサカはミサカは……ってわぁ!? この大きいものは何!? ってミサカはミサカは驚きながらも聞いてみたり」

一方通行「ほら。オマエが欲しがってたモンだろォが」

打ち止め「も、もしかしてゲコ太抱き枕っ!? ありがとー!! ってミサカはミサカは素直にお礼ができる良い子!」

一方通行「チッ、くっだらねェ」

結標「あれ? インデックスちゃんは?」

一方通行「インデックス? あァ、ちょっと待て。……オイ、インデックス! さっさとしろ」


<わー、ちょっと待って欲しいかも!


929 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:54:59.19 ID:RcegqhQFo


禁書「お待たせなんだよ! んーいい匂いかも!」


芳川「えーと、貴女がインデックスさんということでいいのかしら?」

禁書「そうなんだよ。あなたは誰?」

芳川「私は芳川桔梗。向こうにいるのが黄泉川愛穂よ」

黄泉川「よろしくじゃんよー!」

禁書「そうなんだ! よろしくねききょうにあいほ!」

芳川「さっそくだけど一つ質問してもいいかしら?」

禁書「何かな?」

芳川「ここに炊飯ジャーに入ったおでんがあります」

禁書「おいしそうなんだよ!」

芳川「正直このおでんは見た目が悪いと私は思うのだけど」

禁書「そうかな? 普通においしそうに見えるけど……」

芳川「……で、これをもっとおいしそ――美味しくするために鍋に移し替えた方がいいと私は思うんだけど」

黄泉川「汚っ! あいつ美味しそうから美味しいに言葉を変えやがったじゃん!」

930 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:55:55.87 ID:RcegqhQFo


一方通行「何やってンだあの馬鹿どもは?」

姫神「あ。アクセラ君。お邪魔してます」

吹寄「お邪魔してます」

一方通行「おー、何にもねェけどゆっくりしてけよ」

結標「何か炊飯ジャーの中に入ったおでんを鍋に移し替えるかどうかで揉めてるのよね」

一方通行「ハァ? そんなのどっちでもイイだろ? 胃の中に入っちまえば全部一緒だ」

結標「やっぱり貴方も私たちと同じ意見よね」

一方通行「で、何で芳川はインデックスの野郎に語りかけてンだ?」

吹寄「最後にこの部屋に入って来た人が決めるっていうことになったの」

一方通行「……マジでくっだらねェなァ」

931 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:56:27.10 ID:RcegqhQFo


芳川「――さあ! インデックスさん。貴女は炊飯ジャーと鍋どっちが好み? もちろん鍋よね?」

黄泉川「あ、汚いじゃん! それなら炊飯ジャーも美味しいじゃん!」

芳川「こんな無機質な機械からおでんをすくっても何もおいしくないわ!」

黄泉川「鍋だって無機質じゃん!」

禁書「うーん、どうだろー」


芳川・黄泉川「「さあどっち!?」」



禁書「……じゃあ早く食べたいからすいはんじゃーのままでいいんだよ!」


932 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/03(火) 23:56:54.37 ID:RcegqhQFo


芳川「……なん……だと……?」

一方通行「まァそォだろォな。一々鍋に入れ替える時間がもったいねェ」

姫神「食欲優先のシスターからしたら。当然の選択」

黄泉川「……じゃあこれで人数も揃ったし、そろそろ料理をいただくとするじゃんよ!」

打ち止め「わーい! やっと食べられるー! ってミサカはミサカは歓喜の声を上げてみる!」

黄泉川「はいじゃあ……」




「いただきまーす!!」




―――
――


933 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/04(水) 00:02:12.60 ID:WzSxPl1bo

今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます

明日の朝が早いのでハイペースで投下したので誤字脱字があるかもしれないのですみません

とりあえず今回は多いですね
本来は120レスとか馬鹿みたいなレス数だったので無理やり80くらいに収めてみました
ところどころ密度がヤバいのがあるのはそのせい


次回『クリスマスパーティー(予定)』


最近マジで忙しいのでいつ投下できるかわかりません
ではではノシ
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) [sage]:2012/04/04(水) 00:03:57.67 ID:TFLqiyPeo
乙ですの!
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/04(水) 00:05:57.63 ID:33e8RvHMo
乙ですの!
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/04/04(水) 00:28:54.40 ID:+M9GsLkw0
乙ですの!
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/04(水) 00:36:05.96 ID:Z9LIUu3k0
乙ですの!
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/04(水) 17:19:57.94 ID:wDykUu9IO
佐天さんってスカート普通の長さじゃね?
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/04(水) 19:27:34.49 ID:yD9yeubpo
私服では
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/04/05(木) 00:16:04.86 ID:D6bRGj+b0
乙だぜ
941 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:11:31.41 ID:SIg52Yzmo

みなさんこんばんは
投下します

>>938
一応私服のつもりです
942 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:12:27.62 ID:SIg52Yzmo


19.クリスマスパーティー


December fourth Sunday 19:00

-黄泉川家・リビング-


禁書「……はぐはぐごくん……すごくおいしいんだよ! おかわり!」


黄泉川「お、おう。まだまだあるからたくさん食べるじゃん」

禁書「うん!」


吹寄「……す、すごい食欲ね」

姫神「暴食シスターは。相変わらず」

一方通行「オイオイ、コイツ一人でオードブル一セットとおでン一炊飯ジャー消え失せてンじゃねェか」

打ち止め「さすがはインデックスだね! ってミサカはミサカは健在の食欲を賞賛してみる」

943 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:13:34.31 ID:SIg52Yzmo


一方通行「賞賛っつっても誉めるよォなことじゃねェけどな」

結標「上条君、よくここまで生きてこられたわね…」

吹寄「いつもいつも特売特売って言ってたのはこれのせいってわけね」

芳川「…………ふふふ。これは素晴らしいわね」

結標「どうしたんですか芳川さん?」

芳川「あんな小さな体のどこにあれだけの食べ物が入るんでしょうね?」

一方通行「さァな。胃酸が強力で瞬間的に食い物を溶かしてンじゃねェのか?」

芳川「一度彼女の体を調べてみたいわね。研究者魂に火が点いてきたわ」

一方通行「今のオマエにはそンな研究機材を用意する金も施設もねェじゃねェか」

芳川「……一方通行。お金貸して☆」キャピ

一方通行「お断りだクソババァ、キメェンだよ死ね」ゾク

芳川「あら? ここまで嫌悪されるとは思わなかったわ」

打ち止め「正直その歳でミサカもそれはないと思うよ? ってミサカはミサカは若干引き気味になってみる」

芳川「……あれ? おかしいわ。目から汗が……」

結標「芳川さん泣かないでください! こんなところで!」

944 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:14:06.57 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……まァ今更だけどよォ、クリスマスにおでンって絶対ェおかしいよな?」

姫神「そう? 私は好きだから構わない」

結標「でも言いたいことはわかるわよ。わざわざクリスマスに食べるものではないわよね」

黄泉川「おでんは作るのが楽でいいじゃん!」

一方通行「たしかにこの食卓に並ンでる料理のほとンどが手抜きだしな。つゥか手抜きしかねェ」

禁書「おいしければ何でもいいんだよ!」

打ち止め「同じく!」

一方通行「何でこうガキどもは珍しい食いモンが好きなのかねェ」

吹寄「珍しい食べ物?」

一方通行「おでンとか滅多に食わねェだろ?」

結標「でもそれなら普通じゃないの? 日本人は限定って言葉に弱いらしいから」

一方通行「それとこれとは関係ねェだろ」


禁書「おかわり!」スッ


一方通行「それにコイツは確実に日本人ではねェ」

姫神「そもそも。おでん自体。そこまで珍しくないと思う。とくにこの時期は」

吹寄「そうね。コンビニとか寄っちゃうと、ついつい買っちゃうのよね」

一方通行「ホントかよ? おでンなンて俺ァいつ以来だ」

結標「貴方が全然食べないだけでしょ?」

945 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:14:40.43 ID:SIg52Yzmo


打ち止め「この鶏肉美味しいね! ってミサカはミサカは骨無しチキンの食べやすさを体感してみたり」ハム


一方通行「そォいやケ○タッキーも久しぶりに食うな」

芳川「あら意外ね。コンビニで結構フライドチキン買っていくのに」

結標「あ、芳川さんもういいんですか?」

芳川「うん? 何のことかしら?」

一方通行「トボケてンじゃねェよ。さっきまで『目から汗が』とかほざいて茶番やってたじゃねェか」

芳川「記憶にないわね」

一方通行「……ハァ、まあそォいう事にしてやるよ」

吹寄「そういえばさっき言ってたけど、ケンタッ○ーそんなに食べてないの?」

一方通行「ああ、わざわざ遠くまで足を運ンで食うモンじゃねェしな」

打ち止め「別に能力使えばすぐじゃないのかな? ってミサカはミサカは解決策を提示してみる」

一方通行「だから言ってンだろ。そこまでも食いモンじゃねェって」

結標「まあたしかにそうね。所詮はジャンクフードだし」

一方通行「コンビニの肉もケンタ○キーの肉も大差はねェだろ。多少は違うンだろォけどな……」

芳川「貴方らしい考えね」

946 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:15:15.01 ID:SIg52Yzmo


黄泉川「……そういえばさー」

打ち止め「どうしたの?」

黄泉川「そこに置いてるクラッカーはいつ使うじゃんかよ?」

結標「ああ、そういえばすっかり忘れてたわね」

姫神「クラッカー?」

打ち止め「パーティーを盛り上げるために買ったんだよ! ってミサカはミサカは説明してみる」

吹寄「こういうのって大体最初に使うんじゃなかったかしら?」

結標「そうなの?」

947 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:15:57.97 ID:SIg52Yzmo


芳川「たしかにパーティーの終わりとかに使うものではないわよね」

一方通行「とっとと使っちまえばイイじゃねェか面倒臭ェ」

打ち止め「そうだね! じゃあみんなクラッカー持ってー! ってミサカはミサカは袋を開けてクラッカーを配ってみたり」バサ

禁書「ん? 何かなこれ?」グイ

結標「あっ! それを引っ張っちゃ――!!」


パァーン!


禁書「うわっ!? 何か爆発したんだよ!?」アセ

一方通行「何炊飯ジャーの中に盛大にぶちまけてンだよオマエはァ」ハァ

黄泉川「早くゴミを取り出すじゃん!」アセ

948 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:16:42.54 ID:SIg52Yzmo


禁書「みんな気をつけて! 魔術師の仕業かもしれないんだよ!」

結標「……魔術師?」

吹寄「何それ? ゲームの話?」

姫神「インデックス。別に魔術は関係ない」

禁書「あれ? そうなのあいさ?」

一方通行「そもそも、そンなオカルトチックな事が現実であるわけねェだろ」

結標「でも知らない人から見たら、こういう物も魔法に見えたりするんじゃない?」

禁書「むー、魔術はあるもん!」

一方通行「こりゃあダメだな。厨二病真っ盛りだ」

949 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:17:49.39 ID:SIg52Yzmo


芳川「まあいいじゃない。これくらいの歳ならかわいいものよ」

結標「そうよ。それに未だに厨二病抜けてない残念なヤツもいるし」ジー

一方通行「ハァ? 何俺の方見ながら馬鹿な事ほざいてンですかァ?」

結標「いやー、厨二病の定義に『ブラックコーヒーを好む』みたいなのがあったから……」

一方通行「オマエ……その定義だったらそこら中のブラックコーヒー飲んでる人間、全員厨二病判定なンじゃねェか」

芳川「他にも『孤独を好む』みたいなのもあるわよ」

一方通行「……俺がいつ孤独大好き宣言したってンだよ?」

芳川「あら。何かと貴方って一人でいる事多くない? 出掛ける時とか」

一方通行「そォか? つゥか、出掛ける時ぐれェ一人で行かせろよ」

打ち止め「あとすぐに寝ちゃうからミサカとのコミュニケーションが少ない気がする! ってミサカはミサカはあなたへの不満をぶちまけてみたり」

一方通行「知るか」

結標「そういえば、休み時間とか貴方が能動的に会話に入ってきた事はほとんどないわよね」

姫神「……言われてみれば」

吹寄「大抵バカ三人がちょっかいかけるところから始まるしね」

一方通行「オマエらそンなに叩き潰されてェのか?」ピシピシ

950 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:18:29.55 ID:SIg52Yzmo


黄泉川「まあとにかく、さっさとクラッカー鳴らしてしまおうじゃん」

結標「そうですね。早く食事に戻りたいですし」

禁書「だいこんうまうまー」モグモグ

一方通行「構わずに食っちまってるヤツもいるけどな」

打ち止め「はい予備のクラッカーだよ、ってミサカはミサカは余り物をインデックスに渡してみる」スッ

禁書「これでどうするの? おいしいの?」

一方通行「さっきの光景を見てそれを言うか。腹の中で爆発しても知らねェぞ」

禁書「じょ、冗談に決まってるんだよ!」

一方通行「オマエが言うと冗談に聞こえねェンだよ」

姫神「誰かの掛け声と同時に。その紐を引っ張る」

芳川「掛け声は何にするの?」

黄泉川「無難にメリークリスマスでいいんじゃない?」

一方通行「別に普通で構わねェだろ。普通がつまらないって言った結果がこのおでンらしいしな」

打ち止め「そうだねー、普通が一番だよねー、ってミサカはミサカはあなたの意見に同意してみたり」

結標「打ち止めちゃん……」

芳川「完璧に忘れ去ろうとしてるわね」

黄泉川「はいじゃあクラッカーを掲げるじゃんよ」スッ

951 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:19:15.30 ID:SIg52Yzmo


黄泉川「では……メリークリ――」


ピンポーン


黄泉川「ん? 誰か来たじゃん」


パァーン!


禁書「うわっ、勢い余って紐を引っ張ってしまったんだよ!」

吹寄「あなたのクラッカーよく誤爆するのね」

姫神「クラッカーというより。持ち手に問題がある」

黄泉川「一方通行。ちょっと出て欲しいじゃん」

一方通行「ハァ? 何で俺なンだよ」

芳川「単純に席が近いからでしょ?」

一方通行「チッ、わかったよ……」カツンカツン

打ち止め「はいまだ予備があるから大丈夫だよ! ってミサカはミサカは再びクラッカーを渡してみる」スッ

禁書「ホントごめんなさいなんだよ」

吹寄「……って何でこんなにクラッカーが余ってるの?」

結標「安いからって買いすぎちゃいました」

芳川「安いからっていらないものを買いすぎじゃあダメよ?」

結標「以後気を付けまーす……」

952 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:20:01.41 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……ったく。こンな時間に誰だ一体」

一方通行「……もしもォし。誰ですかァ?」ピッ


青ピ『やあ! メリークリスマス!』


一方通行「……いや、ウチテレビ無いンでェ。じゃ」

青ピ『ちょ、ちょっと待ってN○Kじゃないって! 入れて!  寒い! ボクだけ仲間外れにせーへんといて!!』

一方通行「オマエ、どォやってここの情報を手に入れた?」

一方通行「つゥか何でオマエ普通に扉の前で立ってンの? たしかここのマンションの入り口にセキュリティがあるから不審者は入れねェはず何だけどなァ」

青ピ『ふふふ、ボクを甘く見たらあかんよ?』

一方通行「アンチスキルさァン。家の前に不法侵入者が居るンですけどォ! 早く怖いから拘束してくださァい!」

青ピ『ボクからしたら友達相手にこんなことできるキミが怖いわ!』

953 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:20:50.82 ID:SIg52Yzmo


黄泉川「……一方通行! 誰が来たじゃん? 宅配便か?」

一方通行「いや、ただの不審者だ。無視するに限る」

黄泉川「何ィ!? それは大変じゃん。待ってろ、すぐに拘束するじゃん!」

青ピ『黄泉川センセー!! それはあかんやろー!!』

黄泉川「……お前、青髪ピアスか?」

一方通行「いいえ、ただの不審者です」

青ピ『アクセラちゃーん! 冗談キツイでー、とにかく早く入れて欲しいんやけど! 寒くてあかんわー!』

黄泉川「おう待ってろ。すぐに入れてやるじゃん」

一方通行「オイ、アンチスキルゥ! 仕事しろよこの野郎!」


―――
――


954 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:21:25.60 ID:SIg52Yzmo



――
―――



青ピ「どもー! 青髪ピアスただ今参上!」ビシ



打ち止め「わー! 青髪にピアスのお兄さんだー!」

結標「あれ? 青髪君来たんだ」

青ピ「ひどいなー姉さん! ボクもこんな行事があるなら誘って欲しかったでー」

結標「貴方の担当は一方通行だったからね」

一方通行「……つゥかどこからここの情報を仕入れてきた? 上条か?」

青ピ「いーや違うよー。……ってカミやんおらへんやん? その代わりにチビッ子シスターちゃんは居るけど」

禁書「むっ。チビって何かなチビって?」イラ

吹寄「青髪。おまえ背が高いからって小さな子を虐めるのは許せないわね」ゴキゴキ

青ピ「あはははー、ちょっとした冗談やん」

一方通行「で、情報源はどこなンだよ? さっさと言え」

青ピ「うーんとなー、それはなー――」



姫神「たぶん。それ私」


955 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:22:01.30 ID:SIg52Yzmo


結標「姫神さん?」

一方通行「どォしてコイツに情報教えやがった?」

姫神「教えるつもりはなかった」

青ピ「姫神ちゃん! それひどくない!?」

姫神「昨日の昼前。たまたま街で会って。てっきり彼も行くのかと思って。『明日のパーティーどうするか』という質問をしてしまった」

結標「あー、そっかー。その時はまだ連絡してなかったのよねー」

青ピ「そのおかげでこうしてここにボクが参上できたってわけや!」

一方通行「よし。今すぐ回れ右して帰るか、そこの窓から放り投げられるか。好きな方を選ばせてやる」

青ピ「アクセラちゃーん、ホンマ冗談キツイでー。ここ十三階やろ? 落ちたら死んでしまうわ」

956 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:22:36.06 ID:SIg52Yzmo


一方通行「回れ右して帰るっつゥ選択肢があるから問題ねェだろ」

青ピ「それってボクに帰れって言っとるん?」

一方通行「帰れ」

黄泉川「一方通行。別に一人増えたからって問題ないじゃん」

一方通行「オマエそれマジで言ってンのか?」

黄泉川「食べ物は腐るほどあるわけだし、クラッカーも大量に余ってるわけだし……」

青ピ「クラッカー?」

打ち止め「ほらここにあるやつだよ! ってミサカはミサカは大量に余ってクラッカーを見せびらかせてみる」

青ピ「……何でこんなに余っとるん?」

結標「ちょっといろいろあって……」

黄泉川「まあとにかく、ゆっくりしていくじゃん青髪」

青ピ「おおーっ! さすが黄泉川先生! ノリが良い!」

一方通行「……チッ、少しでもガキに変な事吹きこンだら、素粒子レベルに分解すンぞ」

青ピ「あははー、ボクは紳士やからそんなことせーへんよ!」

吹寄「おまえのどの辺りが紳士か、ぜひ教えてもらいたいわね」

姫神「しょせんは。戯言」

結標「二人とも結構ひどいわね。まあわかるけど」

957 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:23:06.56 ID:SIg52Yzmo



黄泉川「――じゃあ再び。全員クラッカー持ったじゃん?」



青ピ「パーティー始まって結構時間経っとるように見えるけど、まだクラッカー鳴らしてなかったん?」

結標「今まで気付かなかったのよねー、存在感薄いわ」

打ち止め「まだこんなのに残ってるのに可哀そうだよねー、ってミサカはミサカは床に散乱してる余り物を見て言ってみる」

吹寄「使い切ってしまえばいいんじゃないの?」

禁書「……うう、科学で出来たものは何だか怖いんだよ」

芳川「って言っても、クラッカーはそんな複雑なものではないわよ」

一方通行「つゥか、もう誤爆すンじゃねェぞ。ちゃンと被害の出ねェ方に向けて鳴らせ」

禁書「わかったんだよ!」

姫神「これは。また誤爆するフラグ?」

一方通行「不吉な事言ってンじゃねェ」

958 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:23:55.10 ID:SIg52Yzmo



黄泉川「ほいじゃあ。メリークリスマース!!」


「メリークリスマース!!」


パァーン!!!!!!!


禁書「……あれ? 私のが爆発しないんだよ? 何で?」

芳川「暴発の次は不発ときたか」

一方通行「クラッカーに嫌われてンじゃねェの?」

禁書「むー!」

打ち止め「ほ、ほら! まだ余りがあるから。全部鳴らしていいよ! ってミサカはミサカは余り物の処分方法を思いついてみたり」

禁書「いいよ。それよりおでんを食べたいんだよ!」

一方通行「だろォな。つゥか邪魔だからそれとっとと使っちまえよ」

打ち止め「了解! ってミサカはミサカはクラッカーフルバーストを決行してみる!」スッ

結標「ま、まさか一気にするつもり?」

打ち止め「当たり前だよ! どりゃー!!」キュッ


パァーン!!!!!!!!!!!!!!!!!


―――
――


959 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:24:36.79 ID:SIg52Yzmo



――
―――


同日 22:30

-黄泉川家・リビング-


ワーワーキャーキャーガツガツ


黄泉川「――おおっと、もうこんな時間か。子供たちはそろそろ帰った方がいいじゃんよ」

吹寄「そうですね。あまり長居をしても悪いし……」

打ち止め「ええーっ!? もうちょっとー! ってミサカはミサカは……ふわぁー」

芳川「打ち止めはそろそろ眠くて辛い時間の時間じゃない?」

黄泉川「そうじゃんね。打ち止めはさっさと風呂に入って寝た方が良いじゃん」

青ピ「おっほぉー、眠たげなロリッ娘はすば――」

一方通行「…………」ガシ

青ピ「なははー、冗談やがなー、まだ言いきってへんやん」

960 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:25:33.35 ID:SIg52Yzmo


一方通行「チッ、とっとと帰れ変態野郎が」

青ピ「知っとったー? 変態って変態って呼ばれると喜ぶんやでー!」

吹寄「喜んでんじゃないわよ変態が!」ガン

青ピ「あたっ!? ちょ、吹寄さん! 別にボクぁ喜んでへんでー!」

姫神「じゃあ。こんな時間なのに。何でこんなに。テンションが高いの?」

青ピ「いやいやまだまだー、夜はここからや――」

一方通行「帰れっつってンのが聞こえねェのか? 意味ねェならその耳、ピアスごと引きちぎンぞオマエ」

青ピ「おうふっ、アクセラちゃんが怖いからボクはそろそろ退散やなー! ほなねー」スタコラサッサー

打ち止め「バイバーイ! ってミサカはミサカは眠い目こすりながら……ふわぁー」

黄泉川「打ち止め、そろそろ風呂に入る準備してくるじゃん」

打ち止め「はーい……」テクテク

結標「じゃあここら辺でお開きかな?」

961 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:26:26.69 ID:SIg52Yzmo


禁書「ふぅー、久々にお腹いっぱい食べたんだよ……」

一方通行「結局、買いそろえた食いモンは全滅っつゥことか」

黄泉川「この子一人でどれくらい食べたじゃん?」

結標「ええーと、炊飯ジャー全滅してから具を追加したりしたから……炊飯ジャー七、八個分ですかね?」

一方通行「それだけじゃねェだろ。鶏肉とかオードブルとか米とか、かなりの量を平らげたぞコイツ」

吹寄「何でそんなに食べられるのか理解に苦しむわ」

姫神「ここまでくると。清々しい」

芳川「是非とも研究したいわね。彼女の体内がどんな仕組みになっているのかを……」

一方通行「そォいうのは金がたまってから言え」

962 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:26:49.58 ID:SIg52Yzmo


吹寄「じゃあ姫神さん。帰る準備は出来た?」

姫神「大丈夫。問題ない」

禁書「あー、これからとうまの家に帰らなきゃいけないんだねー面倒臭ー」

一方通行「オマエはアレか? まさか『朝までここに滞在して朝飯までごちそうになります』とか考えてンじゃねェよなァ?」

禁書「あははー、そんなことひとっつも考えてないんだよ」チラ

一方通行「ならコッチに目を向けろ暴食シスター」

結標「そういえば上条君は迎えにきたりするの?」

禁書「んーん。そんな話はしてないんだよ!」

一方通行「まァそォだろォな。今ごろ三下は超電磁砲とよろしくやってンじゃねェの?」

963 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:27:37.59 ID:SIg52Yzmo


禁書「えっ!? それは初耳なんだよ!?」ガバッ

一方通行「オマエ、ホント何も聞いてねェンだな」

結標「超電磁砲?」

一方通行「第三位のレベル5だ。オマエからしたら、コンビニでバイトしてるミサカってヤツの姉って言えばわかりやすいか」

結標「ああそうなの! ミサカさんの姉なんだ。一度会ってみたいわね、どんな人か気になるわ」

一方通行「……それはやめた方がイインじゃねェのか?」

結標「……何でよ?」

一方通行「出会い頭に電撃放ってくる可能性があるからな」

結標「ミサカさんの姉ってそんなに凶暴なの!?」

一方通行「今はそォ考えてくれた方が都合がイイ」

964 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:28:30.94 ID:SIg52Yzmo


禁書「ねえねえ! れーるがんってまさか短髪の事?」

一方通行「短髪……あァ、オマエはそォ読ンでンだったな。そォだその短髪さンの事だ」

禁書「むー、またとうまは短髪を遊びに行ったんだね! この前だって遊園地にも行ってたし」

姫神「!? それは事実?」

禁書「そうなんだよ! 私たちがこもえと行った日はとうまは短髪と遊園地に行ってたんだよ!」

姫神「……で。今日もその短髪さんと。どこかに遊びに行っていると?」

禁書「そうなんだねあくせられーた!?」

一方通行「……お、おォ」

禁書「なんてこったいなんだよ!」

姫神「これは由々しき事態」

965 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:29:02.42 ID:SIg52Yzmo


一方通行(つゥか、コイツはわかるけど何で姫神まで……あァ、そォいう事か)

結標「どうしたの?」

一方通行「上条がトンデモナイ存在だという事がわかった」

結標「とんでもない? どの辺が」

一方通行「さァな? 自分で考えろ」

結標「えー、何よそれ? ちょっとぐらい教えてくれてもいいじゃないの」

一方通行(このパターンなら吹寄も……)チラ

吹寄「? 何よ?」

一方通行「何でもねェ」

吹寄「?」

966 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:29:36.15 ID:SIg52Yzmo


禁書「とうまにはそろそろ、キツイお仕置きをしてあげる必要があると思うんだよ!」キラーン

一方通行「オマエ家主にそれはねェだろ。恋愛なンざ人それぞれ自由だろ」

禁書「で、でもー」

一方通行「俺にはよくわかンねェけどよォ、とりあえず暴力はやめとけ。嫌われたくなかったらな」

禁書「……うん。わかったんだよ」

一方通行「あとついでに暴食もな」

禁書「…………うん」チラ

一方通行「そっぽ向くんじゃねェよ」

吹寄「じゃあ姫神さん。そろそろ出ましょうか?」

姫神「……そうだね」

吹寄「何かいつもより暗くない?」

姫神「気のせい」

吹寄「……そう」

967 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:30:08.13 ID:SIg52Yzmo


芳川「今日は楽しかったわ。また遊びに来てちょうだいね」

一方通行「オマエってそンな常識めいた事言えンだな」

芳川「失礼ね。それくらいの常識はあるわよ」

吹寄「本当に今日はお世話になりました!」ペコ

姫神「お世話になりました!」ペコ

黄泉川「あははー、まっすぐ家に帰るじゃんよ」

吹寄「ではお邪魔しましたー!」

姫神「お邪魔しました」

打ち止め「また来てねー、ふわぁー」

吹寄・姫神((か、かわいい……))

968 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:30:50.47 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……さて、インデックス。オマエも行くぞ」

禁書「? 何であくせられーたが付いてくるの?」

一方通行「オマエここから家に帰れンのかよ?」

禁書「な、何を言ってるのかな? 完全記憶能力を持つ私にはよ、余裕なんだよ……」

一方通行「どォせ、今日の夜中辺りで上条からオマエが帰ってないって電話が来て、結局は捜す羽目になるっつゥオチは見えてンだよ」

禁書「わ、私はそんな馬鹿じゃないんだよ!」

一方通行「二度手間すンのは嫌いなンだよ。オラ行くぞ」カツンカツン

禁書「ま、待ってよ! じゃ、じゃあごちそうさまでした!」

黄泉川「気を付けるじゃんよ」

打ち止め「〜〜〜〜むにゃ」Zzz

結標「ちょっと打ち止めちゃん! 立ったまま寝ちゃだめよ!?」


―――
――


969 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:31:26.48 ID:SIg52Yzmo



――
―――


同日 23:30

-黄泉川家・リビング-


ガチャ


一方通行「…………」カツンカツン

結標「おかえりなさい」

一方通行「……他のヤツらはどォした?」

結標「芳川さんは部屋にこもって、黄泉川さんと打ち止めちゃんは寝てるわ」

一方通行「オマエは寝なくてもイイのかよ」

結標「いいのよ。貴方を待ってたから」

一方通行「待ってた? 何で?」

970 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:32:02.86 ID:SIg52Yzmo


結標「えーと、その。貴方に渡したいものがあって……」

一方通行「渡したいモノだァ?」

結標「う、うん……」

一方通行「……ンだよ?」

結標「そ、その」

一方通行「…………」

結標「…………あの」モジモジ

一方通行「…………」

結標「…………あのね」モジモジ

一方通行「…………」イラ

971 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:33:07.93 ID:SIg52Yzmo


結標「…………えーと」モジモジ

一方通行「オイ!」 

結標「はいっ!?」

一方通行「モジモジモジモジうっとォしい、早くしろよ!」

結標「う、うん、じゃあ――」スッ




結標「――め、メリークリスマス!」バッ





一方通行「…………ハァ?」


ガバッ


972 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:33:38.84 ID:SIg52Yzmo


一方通行「ッ!? 何だこりゃあ?」

結標「……み、見てわからないの? マフラーよ」

一方通行「何でマフラーなンざ……」

結標「い、いやあ、いつ見ても寒そうな格好で学校に行くなーと思って……」

一方通行「……で、何だこの模様? 白いギザギザみてェなの」

結標「貴方っていつもそんな感じの模様のシャツ着てるでしょ? だからそんなのが好きかなぁと思って」

一方通行「いや、これ全然違うだろ。まさしくこれが似て非なものってヤツだろ」

結標「ご、ごめん! やっぱり嫌だった?」

一方通行「…………」

結標「…………」

973 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:34:25.94 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……いや。別に構わねェよ」

結標「……よかった」ホッ

一方通行「しかし意外だったな。まさかオマエがこンなモン寄越してくるなンざ思わなかったわ」

結標「い、意外って何よ? 私だってこれくらいのことするわよ!」

一方通行「ハイハイそォですかァ」

結標「その態度はいつ見てもムカつくわね……」

一方通行「つゥか、何でこンなモンいきなり渡そうとか思ったンだ?」

結標「えっ、そ、そ、その、それは……」

一方通行「何をそンな戸惑ってンだよ?」

結標「べ、別に戸惑ってなんか無いわよ!」

974 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:35:17.15 ID:SIg52Yzmo


一方通行「わかったから早く理由を言え」

結標「……あの時言ったじゃない」

一方通行「あの時?」

結標「打ち上げの帰り道よ!」

一方通行「……ああ、あの時か。で、何て言ったんだ?」

結標「……それくらい覚えときなさいよ」

一方通行「一々そンな事覚えてられっかよ」

結標「ホント、貴方ってそういうのには無関心よね」

一方通行「ほっとけ。つゥか、結局何て言ったンだよオマエは?」

975 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:35:53.98 ID:SIg52Yzmo


結標「……『これから楽しい思い出を作っていく』って」


一方通行「……そォいややったなァ、そンな会話」

結標「何でそう貴方は……」

一方通行「で、作れたのか?」

結標「えっ?」

一方通行「楽しい思い出」

結標「……う、うん。まあね」

一方通行「何だよその微妙な反応は? まるでさっきの馬鹿騒ぎが楽しくなかったと言わンばかりの」

結標「いや、楽しかったわよ十分! できるならまたやりたいくらいに」

976 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:36:38.07 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……じゃあ何がそンなに不満なンだよ?」

結標「べ、別に不満なんか……」

一方通行「ホントかよ?」

結標「嘘はつかないわ」

一方通行「…………」

結標「…………」

一方通行「……チッ、結標」

結標「な、何よ?」


一方通行「目ェ潰れ」

977 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:37:38.25 ID:SIg52Yzmo


結標「えっ!? な、何で――」


一方通行「イイから潰れ」カチ


結標「……わ、わかったわよ」スッ

一方通行「…………」ガサゴソ


結標(な、何よコイツ!? いきなり目をつぶれなんて……)

結標(待てよ? こんな感じのシチュエーション、漫画か何かでみたことあるような……はっ!?)

結標(ま、ま、ま、まさか、キキキキキスぅ!?///)

結標(そ、そ、そんな馬鹿な事ありえないわ! だって一方通行よ!?)

結標(……でも。もしかしたら……)

978 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:38:17.95 ID:SIg52Yzmo


一方通行「――結標。動くなよ」

結標「う、うん」


結標(あわわわわ、手が肩に〜〜///)






カチッ





979 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:38:47.30 ID:SIg52Yzmo


一方通行「……ほら。開けてイイぞ」カチ

結標「……ん?」スッ

一方通行「……どォした?」

結標「……あれ?」

一方通行「何だよそのリアクション」

結標「……貴方、さっき私が目をつぶってる間何やってたの?」

一方通行「……自分の首元見てみろよ」

結標「首元……?」サワ

結標(……? 何か固いものが……!? これって……)

980 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:39:20.84 ID:SIg52Yzmo


結標「……私が欲しいって言ってたペンダント?」


一方通行「そォだな」

結標「な、何で貴方がこんな物を……?」


一方通行「め、メリークリスマス……」


結標「……えっ?」

一方通行「チッ、やっぱ俺はこンなモン柄じゃねェンだよ。だから言ったろォクソシスターが」ブツブツ

結標「……あ、あのぉ……」

981 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:40:15.69 ID:SIg52Yzmo


一方通行「ま、精々その楽しい思い出とやらの足しにするンだな」

結標「あ、ありがとね」

一方通行「……くっだらねェ。俺は風呂に入って寝る。オマエもとっとと寝ろよ」カツンカツン

結標「う、うん……」

一方通行「…………結標」クル

結標「何?」


一方通行「それ……似合ってンぞ」



〜おわり〜

982 : ◆ZS3MUpa49nlt [saga]:2012/04/05(木) 22:42:03.93 ID:SIg52Yzmo

区切りがいいのとリアルが上条さんのスケジュール並に忙しくなってきたので
一旦このSSはこれで終わりたいと思います
これまで見てくださったみなさんありがとうございました

そもそも気付いたら900レスとかなってたのが悪いのよな
おかげでせっかくのパーティー回なのにパーティーっぽいことしてないし
トランプとか入れる隙間無かったし
パーティー回はもっといろいろやりたかったけど出来なかった感じですね
上条さんと美琴さんが合流したりとか、
一方さんとインデックスの仲の良さを見て嫉妬するあわきんとか
木原くんにプレゼントをもらいに来る円周ちゃんとか

まだ消化してないイベントがたくさんあるので
これからの学校生活で暇さえできれば次スレを立てたいと思います
その間、短編とかは書くかもしれませんが……
また>>1を見かけたらその時はよろしくお願いします

ではではノシ
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 22:51:05.19 ID:2wl7XJt4o
え?
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 22:51:19.57 ID:rwtPBeMIO
おっつん
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 23:28:23.04 ID:sXuwkEhI0
おつおつ
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2012/04/05(木) 23:33:09.55 ID:EqMHXXMq0

更新早くて面白かっただけに残念だがリアルが大事
時間が出来たらまた書いてくれたら楽しみに読ませてもらいますよ
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/04/05(木) 23:34:14.79 ID:QGGC5hMl0
「上条さんと美琴さんが合体する」と読んでしまった
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/04/05(木) 23:38:48.98 ID:PojazZJI0
おっつおつ
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 00:20:16.04 ID:o6dnF2WSO
乙!
あわきんと一方通行がくっついてイチャイチャするまで待ってる
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/04/06(金) 00:42:59.66 ID:fXMCnW+V0

いままでありがとう
またの機会をまってるぜ
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2012/04/06(金) 01:06:04.12 ID:69ePbTe50
乙 最後は砂糖吐くかと思うぐらい甘かった
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 08:40:45.16 ID:E34vfbcDO
乙。
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/06(金) 10:04:29.84 ID:54qG6sfro

似合ってる宣言が来るとは思わなかった
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 16:11:13.52 ID:2ec3Fd9/o
生きる楽しみが減った・・

乙!
またきてくれええ
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/06(金) 19:21:01.51 ID:MxydS2XKo
上条さんパートがないとかどういうつもりだ!!
砂糖と言うなの反吐がでるぜ!!
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/04/06(金) 19:34:18.00 ID:EiZC84B2o
乙!楽しませてもらった!
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 23:25:53.35 ID:/uTx0VOho
乙ー
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/06(金) 23:29:57.67 ID:Yd1eyQ1Do
1000ならあわきんとセロリのいちゃえろが始まる
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 23:37:49.86 ID:kl0Iu7VGo


>>1000ならいつか続きが読める
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/06(金) 23:56:26.23 ID:DlXSPBVBo
乙!
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                  . -‐- .,. '  ̄  ` .  _,.-―- 、__,,....ィ
             , ´            ヽ   i    ヽ   '-、
              /                    \ l   ,  ト 、 ~ヽ.___,,,...,.
          /                    ` 、‐ ' 'z__ l ,>-‐''     ,/
          i              人 l、     ヾ    `´      //
          /         ,ィ /  ヽi ヽ. l、   ,|         /   /
          "i     /^ヽ! / !,/ -―-  |,/ |   ハj         そ 人
         i    l ハ i/      ━    ヽ. l/ /           ゙ヾ. ヽ、
         ゙l.   ヽ_             { 、_ソノ   ,.. -  ..、      '; !~
         /ヽ! ,ィ/            `-  ;'    ;'      ` :,    ヽ!
       /  _Y     ヽ      t 、  /_     ':,  ━     ;      ヽ,
      〃´ ̄ 亠─----;:>- 、.  `´ /,,. ';  ,, _  ` 、 _ ,,, .. '         ;"
     i'´          ̄  __ ,,.. -`<´ ;: '",:' ,:'     `  -  、  ,,.. --‐ /
     /l         ,. - ´ /     ヽ`´,. '           ` ~    /l
    i  !         /    /       `'`i   ,.-‐ 、   , ,    ,. -‐'  |
.     l  i     /     l          !  ` -: '    '   ィ       i
    l    !   /       l          \   ,...、__,,.-'' /;'        l
    |   ヽ/         !           `-:イヽ-'  / /       ;リ
   |                i             ` ~ ´  /        ;'
    i                   !                     /       /
.    i                 ヽ  __          _,,,,....ノ       /
   l                   `ー' i~~ ̄ ̄ ̄ ̄          ,〃
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男「どいつもこいつも、イケメンで性格が良い奴に、股開くんだよ」ボソッ2 @ 2012/04/06(金) 23:47:04.94 ID:qa9lpQO6o
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勇者「行動考えるのが面倒になったから安価のみで冒険しにいく」妖刀「その4だにぇ」 @ 2012/04/06(金) 23:36:02.63 ID:Dmm6r/AM0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1333722957/

ほむら「私はあなたを、助けない」阿良々木「……」 @ 2012/04/06(金) 23:17:14.17 ID:LK9HCvEh0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1333721828/

嫁宣言して60分以内にお断りされなければ結婚避難所 @ 2012/04/06(金) 23:11:13.96 ID:V35QzDMWo
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友人に突然告白されたんだが@2試合目 @ 2012/04/06(金) 23:09:12.54 ID:WBWGu/b+o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1333721352/

転勤で大阪にきたリーマン集まれ @ 2012/04/06(金) 23:07:29.76 ID:1AcEMvdIO
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暇だからみんなで安価画像うp◆88(sage進行) @ 2012/04/06(金) 23:03:09.37 ID:IyxuvJsIO
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オタクすぎる女の子と付き合いたいんだが @ 2012/04/06(金) 22:43:46.94 ID:kk7mskFd0
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