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まどか「太陽の子?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/07/07(土) 02:22:58.97 ID:j9sEUTmY0
光太郎「俺が旅に出てからもう3年か……」

光太郎「あれから確かに世界は平和になった……けど」

佐原夫妻、怪魔界の民……それだけでなく、かつての親友
多くの犠牲を払って得た平和だ。


光太郎「ここは……見滝原か」



てつをの年齢はRX終了から大体3年後(年代ズレはそういう世界という事で……)
投下ペースは一週間に一度、一話ずつ土曜か日曜の予定
時々オリジナル設定出てきます。その都度解説します。解らない事あれば書き込みして頂ければ。


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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:34:28.30 ID:j9sEUTmY0
〜見滝原中学校〜
先生「はい、では今日は転校生を紹介します。じゃあ、暁美さん、いらっしゃい」

ほむら「……」

「うわ〜」「髪長…」「すげえ美人……」

まどか「!?うそっ……まさか……」

先生「はい、じゃあ自己紹介しましょう!」

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/07/07(土) 02:38:43.50 ID:AYsdAerE0
期待
4 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:40:22.70 ID:j9sEUTmY0
〜CD屋〜

まどか「〜♪」

??「助けてっ……」

まどか「えっ?」

??「僕を……助けてっ……まどか……!」

〜デパートの中〜
まどか「誰?誰なの?何処にいるの?あなた……誰?」

天上が崩れ、上から傷だらけの生き物が落ちてくる

まどか「!?あなたなの!?」

まどかが状況を把握しきる前にほむらが現れる

まどか「ほむら…ちゃん…?」

ほむら「そいつから離れて」

ゆっくりとまどかに近づくほむら
しかし消化器の煙がほむらの邪魔をする

さやか「まどか!こっち!」

まどか「さやかちゃん!」

ほむら「っ……こんな時に」

突然結界が現れる

さやか「何よあいつ、っていうかそれぬいぐるみじゃないよね!?……生き物?」

まどか「わかんないけど、とにかく、助けなきゃ!」

二人が逃げ出した瞬間、突然結界が二人を覆う
5 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:43:57.51 ID:j9sEUTmY0
まどか「変だよ……どんどん道が変わってく……」

さやか「ああ……もう!どうなってんのさ!」

まどか「っ……何かいる!?」
6 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:49:21.50 ID:j9sEUTmY0
〜デパートの上階〜
光太郎「はい!ありがとうございました!」

いくら戦士といえども、働かなければ生きて行けない。
旅の道中にあるホテルを宿とし、こうして行く先々で生活費を稼いでいるのである

店員「あ、じゃあ南さん、これあそこまで運んで行ってね」

光太郎「……ひぇ〜、こんなに沢山ですか!?それは……」

店員「つべこべ言わないの!」

光太郎「……はーい……」

光太郎「すいませーん、どいてくださーい」

物を運ぼうとして、足に力を入れて踏み出した途端、路上に落ちてあったラムネ菓子に気付かず踏みつけてしまう。
ただそれは光太郎にとってただの偶然ではなかった。
7 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:52:44.57 ID:j9sEUTmY0
光太郎「っ……!?」

光太郎(嫌な予感がする……この街に来てからずっとだ……)

光太郎の改造人間として研ぎ澄まされた直感が魔女の結界の出現を僅かに捉えた

光太郎「すいません!ちょっとこれお願いします!」

店員B「えっ!?ちょっと」

任されていた荷物を無理矢理押しつけ
自分の直感に従い走っていく
8 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 02:56:29.40 ID:j9sEUTmY0
〜デパートの中〜

光太郎「ッ!?何だこれは……」

そこには結界の入り口が広がっていたが、今にも閉じそうだった

光太郎「もしかしたら中に人が閉じこめられているかもしれない!トゥアッ!」

閉じようとする瞬間にその結界の中に飛び込んだ
9 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:00:55.17 ID:j9sEUTmY0
〜結界の中〜

使い魔s「♪ ♪ ♪……」

さやか「冗談だよね?……悪い夢でも見てるんだよね!?ねぇ!まどか!」

使い魔が今にも襲いかかろうとした時

光太郎「トゥアッ!」

光太郎の拳が使い魔を一体吹き飛ばした

まどか「っ!?だ、誰……」

光太郎「大丈夫かい!?ここは危ない、だからどこか安全な場所へ!」

さやか「安全な場所ったって……」

光太郎「っ……さっきの入り口は既に閉じているのか……冗談じゃないぜ!」
10 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:05:48.91 ID:j9sEUTmY0
襲い来る使い魔の攻撃を避け、二人を庇いつつ使い魔と格闘。

光太郎(まずはこの二人を外へ避難させる事が最優先だ……)

光太郎は勢いよく腕を構える

光太郎「変身ッ!」

そのまま太陽を掴むように腕を掲げようとしたが

その瞬間光が使い魔を消滅させる

11 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:08:56.07 ID:j9sEUTmY0
??「危なかったわね……」

マミ「でも、もう大丈夫。」

金髪の女子中学生が歩み寄ってくる

マミ「あら、キュゥべえを助けてくれたの。ありがとう。」

光太郎「き……君はいったい何者なんだ?」

マミ「そうそう、自己紹介しないとね。でも……その前に」

マミ「ちょっと一仕事、片づけちゃっていいかしら!」

眩い光を纏って魔法少女へと変身するマミ
12 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:12:51.85 ID:j9sEUTmY0
光太郎(っ……これは……一体……)

変身と共に無限の魔弾で使い魔を一掃

まどか「す……すごい……」

結界は消滅

光太郎「っ!?元の世界に戻ったのか……」

さやか「た……助かった……」

安堵の空気が流れるが、そこにほむらが現れる

マミ「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい。今回はあなたに譲ってあげる」

ほむら「私が用があるのは……」

マミ「飲み込みが悪いのね。見逃してあげる、って言ってるの」

マミ「お互い余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/07/07(土) 03:15:26.44 ID:Js0VoeBao
もう何も恐くない
14 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:19:13.44 ID:j9sEUTmY0
ほむら「……」

立ち去ろうとするほむら

光太郎「っ……待って!」

四人「っ!?」

光太郎「君たち二人……何か知ってるみたいだけど……」

光太郎「何がどうなってるのか……教えてくれないか!?」

ほむら「……」

無視して立ち去るほむら

光太郎「あっ……」

マミ「貴方……」

光太郎「……そういえば自己紹介がまだだったね。俺、南光太郎。よろしく!」

マミ「はい。私は巴マミ。こちらこそよろしくお願いします。」

まどか「あっ、私鹿目まどかって言います!」

さやか「わ、わたしは美樹さやかって名前……です。」
15 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:22:35.44 ID:j9sEUTmY0
さやか(ちょ、ちょっとまどか!?こんな初対面の人に名前教えて良いの!?)

まどか(うん……さっき助けてくれたし、悪い人じゃなさそうだから……それに……)

まどか(この人、悪い人じゃないと思うんだ……)

さやか(……)

光太郎「じゃあ、マミちゃんに、まどかちゃんにさやかちゃんだね。」

マミ「互いに自己紹介も終わった所で・・・その子、ちょっといいかしら」

まどか「あっ……この子、怪我してて……」

マミのソウルジェムからの光がキュゥべえの傷を癒す

QB「ありがとう、マミ!」

マミ「お礼はこの子達に。私は通りかかっただけだから。」
16 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:24:08.02 ID:j9sEUTmY0
QB「どうもありがとう。僕の名前はキュゥべえ!」

まどか「あなたが……私を呼んだの?」

QB「そうだよ。鹿目まどか、美樹さやか……あと、君は南光太郎だったね。君は僕が見えるのかい?」

光太郎「……うん、よろしく。」

QB「僕、君たちにお願いがあって来たんだ」

さやか「おねがい……?」

QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」

                     つづく
17 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/07(土) 03:25:35.53 ID:j9sEUTmY0
とりあえず本日はここまでです。
てつをが本筋に絡むのはちょっと先です。
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/07(土) 03:26:56.51 ID:S0ppIo3so

本筋に絡むのが先ってことは
さすがにマミの家には上がらないのかなww
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/07/07(土) 09:46:37.41 ID:Js0VoeBao
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2012/07/08(日) 01:11:41.39 ID:TKj2Gmqp0

てつをが居るだけで安心感が半端じゃない
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/08(日) 05:17:04.77 ID:9rUbo2Sno
いざとなれば未来の自分が助けに来るからな
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/09(月) 20:16:45.65 ID:tNimsLUho
俺の永遠のヒーローだ。これは期待
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/07/09(月) 20:27:00.05 ID:tfltNeWUo
てつをが普通に働いているだけで笑えてくる。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) :2012/07/09(月) 21:22:55.61 ID:n0qCjfai0
次の更新は何時だね?
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/07/10(火) 01:41:42.57 ID:afYZeoRXo
── 帰宅後

仔ごまC「ウェピ…… オカアサ……」グスグス

家に帰ると、仔ごまが泣いていた。
悲しげに涙を流している。
ふむ、親ごまがいなくなったんだから自分が世話を看るしかないか。
哺乳瓶に牛乳を入れて……っと。
ほ〜ら、仔ごまどかミルクだぞ〜

仔ごまC「ウェヒッ! ミリュキュ〜」ピッタンピッタン

鳴いたカラスがもう笑った。
現金な奴だ。
この様子なら、明日を待つまでもなく親ごまのことを忘れているかもしれないな。
減点1。

仔ごまC「ティヒヒヒヒッwwwwww ウマウマwwwwww」ゴクゴク

こいつの減点は2…… いや、今減ったから3か。
う〜ん……

ヒョイ

仔ごまC「ティヒィ?」ナニ?

仔ごまを摘み上げて外に出る。
向かう先は例の杏ペンギンを飼っている家。
例の如く、庭先に仔ごまを投げ込んだ。

ポーイ

仔ごまC「ウェヒィ〜ッ!?」

杏ペン「キューカイ!」ダッ!!

仔ごまC「ティギッ……!!」

ダイビングキャッチ。
相変わらずの芸達者だ。
撫でてやろう。

杏ペン「ウゼー、チョーウゼー……」ペシン

おぅふ、拒否られたでござる。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/07/10(火) 01:42:08.48 ID:afYZeoRXo
すまん誤爆
27 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/10(火) 16:58:15.99 ID:47cV0F910
思ったよりレスがついて嬉しい!
ちなみに次の更新は最初に書いてある通り土曜か日曜です。
書き溜めが完成次第もう少し間隔を狭めていく予定。
ただ書き溜めがパソコンの故障で消えたりしない限りはこのペースより遅くなる事は無いかと

>>25
ごまどかSSとか俺得じゃないか
28 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/07/13(金) 17:28:58.36 ID:i2mxQ+mv0
土曜か日曜に投下との予定でしたが、まさかの用事が入ってしまったので今の内に投下します。
29 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:32:55.62 ID:i2mxQ+mv0
まどか・さやか「ま……魔法少女!?」

マミ「……なんて、急に言われても訳解らないわよね。」

さやか「は……はい。」

マミ「良かったら私の家に寄っていかない?丁度ケーキやお茶もあるのよ。」

マミ「もし良ければ南さんも」

光太郎「い……いや、そうしたいのは山々なんだけどさ……」

店員「……南さん、仕事放り出して何かと思いきや、こんな所で女の子と立ち話?」

光太郎「い……いや、その……」

光太郎(どうせ言った所で信じてくれる訳ないよな……)

かつてのゴルゴムやクライシスの侵略を忘れた訳ではあるまい
だがそんな出来事はわずか数年間で風化してしまった
ゴルゴムやクライシスが壊滅させられたのはニュースで大々的に報道され、
今更怪物が出た、等と言っても信じて貰えるはずが無い。

店員「ほっぽり出した分、きちんと埋め合わせて貰いますからね!」

光太郎「は……はい……。」

無理矢理連れて行かれる光太郎

三人「あ……」
30 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:34:45.25 ID:i2mxQ+mv0
〜デパート上階〜
店員「はいじゃあ、これ運んで、それ終わったら……。」

光太郎「……」

光太郎は魔法少女の存在を信じる事についてはあまり引っかかる点は無かった。
かつて共に戦った的場響子、ゴルゴムやクライシスのたくらみによって超能力を強化させられた者など、
ただの人間が超能力を使う姿は何度も見てきた。
それより気になるのはあの怪物達だ

光太郎(確か……魔女と言っていたな。ならあれは手下に過ぎないということか……。)

光太郎(魔女……魔法少女……一体何処から現れるんだ?この二つの関係性は……)

光太郎(それにあのキュゥべえという生き物も……契約……)

店員「聞いてるの!?」

光太郎「は、はいっ!?」

店員「いい加減にしてくださいね!次やったらクビですから!」

光太郎「ええ〜……そりゃ無いですよ〜……」

光太郎(とにかく、暫くはこの街に居る事にしよう。)
31 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:36:13.43 ID:i2mxQ+mv0
〜マミの家〜

QB「願いから産まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから産まれた存在なんだ」

マミ「理由のはっきりしない自殺や殺人事件は、かなりの確率で魔女の呪いが原因なのよ」

マミ「……キュゥべえに選ばれたあなたたちにはどんな願いでも叶えられるチャンスがあるの。」

マミ「でもそれは、死と隣あわせなの。」

マミ「そこで提案なんだけど、二人とも私の魔女退治につきあってみない?」
32 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:39:17.03 ID:i2mxQ+mv0
〜学校〜

さやか(キュゥべえ、学校についてきたら危ないんじゃないの?あの転校生、同じクラスだよ)

QB「むしろ、学校の方が安全だよ。マミもいるし」

マミ(話はちゃんと聞こえているわ)

ほむら(……何時の時間軸でも、美樹さやかと巴マミとは上手くやれないようね……)

ほむら(そんな事、いつも通りよ。それより気にかかるのはあの男……)

ほむら(今までの時間軸には居なかった……イレギュラーね。)

ほむら(それにこの世界、私が居た時とは歴史の流れが違う……)

ほむら(どうやらこの世界は数々の悪の組織に攻撃され、その度に何者かに守られて来た。)

ほむら(一つや二つではないわ。ショッカーから始まってゲルショッカー、デストロン……)

ほむら(……表向きには軍隊が倒した事になってるけど、仮面ライダーという都市伝説もある……目撃例も何件もあるわ。)

ほむら(異形の怪人……悪の組織……どちらかがインキュベーターの手下の可能性も否定できない。)
33 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:40:55.99 ID:i2mxQ+mv0
〜公園〜

光太郎「見たところ、異常は無いようだな」

この街には人知れず魔女の魔の手が迫っている事を知った光太郎は街をパトロールしていた。

光太郎「昨日、マミちゃんとあの女の子の会話を聞く限り、少なくとも魔女が一体はこの街のどこかに潜んでいるのは確かだ。」

公園付近には異常なしと見て、立ち去ろうとするがその瞬間
悲痛な親子の叫び声が響いた

光太郎「ッ!?」

すぐさま悲鳴の元に駆けつける
結界が出現、男の子を飲み込もうとしていた。
34 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:42:25.46 ID:i2mxQ+mv0
光太郎「ぐっ……!」

男の子を結界から引きずり出す。

光太郎「大丈夫かい!?さぁ、早くどこか安全な……」

男の子「ママが……ママが……」

光太郎「よし!お兄ちゃんに任せろ!」

結界内に飛び込む

光太郎(奴ら……恐らく結界に人を閉じこめて食い物にするつもりなんだろう……)

光太郎(そんなこと……この俺が許さんッ!!)




時を同じくして魔女の気配を追ってやって来たほむら。

ほむら(あの男……一人でいったいどうする気……?)
35 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:43:55.50 ID:i2mxQ+mv0
〜結界内〜
その結界の中には
床はピカソの絵画、周りを取り囲む使い魔もまるで芸術作品のような歪さだった。
そして中心に構える巨大な影。巨大な門のような姿
そのすぐ近くには男の子の母親と思わしき人が捕らわれていた

光太郎「!あそこだ!」

救出に走る光太郎だが、その周りを使い魔が取り囲む

光太郎「お前達に構っている暇は無いんだ!」

使い魔を殴り飛ばし、蹴り飛ばし光太郎はその人の元へ向かうが……

使い魔「ギギーッ!」

人形のような姿の使い魔が不規則な動きで光太郎を翻弄する
そして空中に浮遊するムンクの叫びを象った使い魔の放つ衝撃波。

光太郎「うっ!?ぐっ……」

その攻撃にたまらず倒れてしまう
その衝撃波には生物に幻覚を見せる効果があるのだ。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/07/13(金) 17:45:57.78 ID:Urx4U8US0
これって書き溜めしてるの?
37 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:46:52.90 ID:i2mxQ+mv0
光太郎「ッ……変身ッ!!」


そう叫ぶと天高く腕を掲げ
太陽の力をその体に宿す。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/13(金) 17:50:00.20 ID:hG22SKE+o
安定のRX
39 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:50:21.49 ID:i2mxQ+mv0
RX「ハッ!」

その体から発せられる閃光が周りを囲む使い魔を消滅させる

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

使い魔「ギギーッ!」

新たな使い魔が衝撃波を放つも、強化されたRXの体には何の効果も与えられない。

RX「トァッ!」

人形のような使い魔も襲いかかるが、RXのジャンプから繰り出される連続蹴りであっけなく倒される。

イザベル「……」

RX「残るは貴様だけだ!」

使い魔を一掃し、魔女と向かい合う
捕らわれた人を救出すべく、RXは走り出した。
40 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:52:01.53 ID:i2mxQ+mv0
RX「ぐぁっ!?」

だが、魔女の門から現れる巨大な拳に吹き飛ばされる
そうしている内にもどんどん捕らわれた人が魔女に食われようとする。
そして魔女は使い魔を呼び出し、RXの周りを取り囲む

RX「ぐっ……こうなったら……アクロバッター!」

リストビットに呼びかけ、アクロバッターを呼ぶ。
アクロバッターは結界の壁を破り、RXの元に来る。

RX「よし、行くぞ!」

アクロバッター「」ブォンブォン

アクロバッターに乗り、勢いよく走り出す。
使い魔を蹴散らし進んで行く。
41 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:53:44.48 ID:i2mxQ+mv0
イザベル「ッ!」

魔女の門から飛び出した巨大な拳もアクロバッターの大ジャンプで回避。
RXは捕らわれている人の元へとたどり着く。

RX「大丈夫ですか!?」

女性「あなたは……うっ……」

RX「!?……気絶しているだけのようだ。」

女性を抱えたまま、魔女の放つ絵の具のような弾丸をくぐり抜け、離脱。

RX「ライドロンッ!」

リストビットからライドロンを呼び出す。
ライドロンも次元の壁を破り駆けつける。

RX「ライドロン!この人を守ってくれ!」

ライドロン「リョウカイ」

救出した女性をライドロンに託し、RXとアクロバッターはもう一度魔女と向かい合う。
42 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:54:51.81 ID:i2mxQ+mv0
アクロバッターと共に走り出す。
絵の具のような弾丸を放つが、RXを捕らえることはできない。

RX「トゥアッ!」

アクロバッターからさらにジャンプ、魔女の遙か上空から魔女へ手刀を振り下ろす

RX「ぐぁっ……!」

魔女は体をバリアで覆ってRXをはじき返す。
吹き飛ばされたRXに向かい、絵の具の弾丸を浴びせる。
RXはそれを回避、煙に紛れて高く舞う。

RX「RXッ……キィィィックッ!」

魔女がバリアを張ることのできない一瞬の隙を狙い
魔女の体の一部分を抉り取る。

RX「リボルケイン!」
43 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:56:07.64 ID:i2mxQ+mv0

光の杖・リボルケインを引き抜き、魔女に突撃。
巨大な拳の攻撃も、リボルケインに切り裂かれる。

RX「トアッ!」

魔女の体にリボルケインを突き立てようとするも、またバリアに防がれる。

RX「ぐっ……ぬううう!!」

怯まず、渾身の力を込め、リボルケインを突き立てる。

イザベル「……ッ!?」

魔女のバリアが砕け、リボルケインが魔女の体に突き刺さる
エネルギーを送り込み、勢いよく引き抜く。魔女は体から火花を散らし
大爆発、結界も消滅。
44 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:57:15.59 ID:i2mxQ+mv0
RX「……手下がこの前とは違う……。恐らくマミちゃんが言ってたのとは別個体だろう……」

RX「それに……これは……何だ……?」

足下に転がり落ちたグリーフシードを拾い上げる。
45 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 17:58:57.93 ID:i2mxQ+mv0
〜公園〜

男の子「!ママは!?」

光太郎「大丈夫!ほら、ちゃんと助けたから。」

母親を子供の元へ返して、光太郎はその場を去ろうとする。



光太郎(ッ!?たしかあの女の子は……)

ほむら(あの男……やっぱり……)

ほむらは結界でRXの戦いを見ていた。
先ほどまで本当かどうか解らなかった都市伝説が目の前で戦ったのだ。

光太郎「君!ちょっと待って!」

走ってほむらの元に向かう。
ほむらも逃げるが、追いつかれるのも時間の問題だ。
46 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 18:00:21.60 ID:i2mxQ+mv0
ほむら(下手に介入されても面倒な事になるかもしれない……)

ほむら(魔女を倒したという事は……インキュベーターの手下という線は薄れたけども)

ほむら(……もし魔女を倒すのが目的なら、魔法少女の真実を知ったら魔法少女……それにまどかも殺すかもしれない。)

ほむら(あの男の目的が解るまで様子を見ることにするわ)

ほむらは変身し、時間を止め、去ろうとする。

光太郎「ちょ、ちょっと待ってよ!聞きたい事があるんだ!それになんで時間が……!?」

ほむら「なっ……時間停止が通用しない……!?」

光太郎「君……あの怪物の事、知っているんだろう!?だから……うわっ!?」

ほむらは閃光手榴弾を投げ、光太郎から逃げる

光太郎「……どうして逃げるんだろう」

光太郎「それに……これは……」

光太郎「……でもこれを調べれば、魔女という物について何かわかるかもしれないな!」
47 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 18:01:07.39 ID:i2mxQ+mv0

QB「……いつか気付くと思ってたけど、予想以上に早かったね。」

QB「魔女も倒せるとなると……早めに手を打っておく必要がありそうだ。」
48 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 18:01:57.52 ID:i2mxQ+mv0
〜薔薇の魔女結界〜

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ゲルトルート「グゥゥゥ!?」

結界が消滅する。

さやか「す……すごい……あんなでかいのを……」

まどか「マミさん……格好いい……!」

マミ「……これが、魔女を倒して得られる、グリーフシードよ。」

マミ「これを使って消耗したソウルジェムの穢れを取り除くのよ。」

マミ「……あと一度くらいは使えるはずよ。」
49 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 18:02:46.29 ID:i2mxQ+mv0
ほむら「貴方の獲物よ。貴方だけの物にすれば良い。」

そういってほむらが去る

さやか「感じ悪いやつ!」

ほむら(……この状況での巴マミの死亡する日……3日後だったわね。)

ほむら(巴マミとはウマが合わないのだけれど、ワルプルギスの夜を倒す戦力としては大きいわ。生きていて貰うに越したことは無い。)

ほむら(巴マミが死ぬ……もしその時あの男が何らかの行動を起こせば……)

ほむら(もし何か企んでいるとしたら、目的が掴めるかもしれないわ。)


つづく
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/13(金) 18:04:48.80 ID:0oDvlb12o
おつ!
変身の光で使い魔を消し去るしアクロバッターとライドロンは結界を軽々と破るしやりたい放題さすがwwww
51 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/13(金) 18:07:14.56 ID:i2mxQ+mv0
二話はここまでです。
イザベルについてはアニメ見る限りだとまどかとマミに一撃でやられる魔女でしたが、
これについてはゲームの方の強さや能力に準拠してます

>>36
書き溜めは大体8話くらいの所まで完成してます。
ただ途中で書き溜めが尽きてペースもモチベーションもダウン、という事にはしたくないので……
7月中には全部完成させられると思うので、それ以降はもう少しペースを縮めようかと。
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/07/13(金) 18:14:41.48 ID:Urx4U8US0
>>51
とりあえず乙。
そっか、そこまで完成してるのか
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/07/13(金) 20:55:36.80 ID:W2RHTfjBo
>>51
俺得なスレを見つけた乙
このままぶっちぎってください
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/14(土) 06:15:19.26 ID:anJSgHbio
エステバン
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/07/14(土) 20:35:24.96 ID:KwDLYdZwo
苦戦してても負ける気がしない乙
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/07/15(日) 15:01:33.56 ID:6xKk5/NAo
ロボライダーとバイオライダーの出番はあるんだろうか…あとBlackも
57 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/07/21(土) 04:30:40.13 ID:UgbYo7M80
投下します
クロスSSの最初の山場(?)の三話です。
58 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:33:19.98 ID:UgbYo7M80
〜帰り道〜

マミ「じゃあ、また明日ね。」

まどか・さやか「さような……あ!」

光太郎「……あっ!まどかちゃんにさやかちゃん!」

マミ「あら……光太郎さん。 ……!?どうしてグリーフシードを!?」

光太郎「ん……まぁ、ちょっとね。 ……それと、丁度良かった、これについて色々聞きたい事あるんだけど……」

マミ「まぁ……立ち話もどうかと思いますし、私の家に寄っていきませんか?」
59 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:35:22.88 ID:UgbYo7M80
〜マミの家〜
光太郎「で……その、魔女っていうのはいったい何で、どういう風にして現れるのかな」

光太郎はマミから一通り、ソウルジェム、グリーフシードの使用法などを説明された。

マミ「それは……ただ、魔女は絶望を振りまく存在……」

マミ「理由の無い自殺、犯罪なんかも魔女が引き起こす物……」

マミは自分の知りうる範囲の事を全て話した。
しかしマミは核心的な部分については何一つキュゥべえから説明されていない。

マミ「……ごめんなさい。この場にキュゥべえがいるならすぐにでも聞けたんですけど……」

光太郎「い、いや、マミちゃんのせいじゃ無いよ!……それじゃあ魔法少女ってのは……」

マミ「キュゥべえに願い事を一つ叶えて貰って、その代償としてソウルジェムが生まれるんです。」

マミ「そうして魔女を狩る使命を持った女の子の事です。」
60 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:37:29.72 ID:UgbYo7M80
光太郎「キュゥべえ……は確か、あの白い生き物……」

さやか「どうやら願い事ならどんな事でも叶えてくれるみたいなんです。」

マミ「本当は魔法少女の素質がある女の子にしか見えないんですけどね……」

まどか「そういえばマミさんはどんな事願ったんですか?」

まどか「それに、どうして誰かの為に戦うって決めたんですか?」

マミ「私は……」

まどか「ああ、いや、どうしても聞きたいって訳じゃなくて……」

マミ「…私には、何も考えている余地なんて無かった。あの時は生きる事で精一杯だった。」
61 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:38:43.93 ID:UgbYo7M80
〜数年前〜

マミ「助けてっ……誰か……」

チャップ「ウガッ!」

ダスマダーの命令により行われる、クライシスの人間狩り。
体の強い人間は奴隷として捕らえ、それ以外は皆殺しにするという計画だ。

マミの母「逃げてー!」

マミの父「マミ……お前だけでも逃げなさい……!」

マミ「お父さん!お母さん!」

両親の最期の姿を直視出来ず、涙を飲んで逃げる。
62 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:40:16.57 ID:UgbYo7M80
マミ「わぁぁ!」

だがチャップ達はいくら逃げても追ってくる。

チャップ「ウ……」

突然チャップの胸元に刺さる矢。

響子「さぁ、早く逃げて!」

マミ「貴方は……」

玲子「こっち!」

手を引っ張られ、物陰に隠れる。

玲子「ここなら大丈夫だから。」

マミ「うぅ……お父さん……お母さん……」

チャップ「ウガッ」

玲子「気付かれたみたいだわ!」

マミの手を引き逃げるも襲いかかってくるチャップに分断される。
63 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:43:26.79 ID:UgbYo7M80
マミ「うわぁぁ!」

また、がむしゃらに逃げ出す。

マミ「う……」

逃げた物の、子供の走る速さ程度ではすぐに路地裏に追いつめられてしまう。

マミ「たすけ……」

QB「それが君の願いかい?」

マミ「だ、誰!?」

QB「君の願いを言いなよ。何でも一つ叶えてあげる。」

マミ「助けて……私を……助けて……!」

QB「契約完了だね。」

マミを囲むチャップが消滅する。

マミ「え……!?」
64 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:44:44.52 ID:UgbYo7M80
マミ「だからあなた達みたいな人にはちゃんと考えて決めて欲しいの。私に出来なかったことだから。」

マミ「それに私は今でも後悔してるわ。自分だけ助かろうとしてお父さんやお母さんを助けられなかった。」

マミ「だから、せめて自分勝手な願いで手に入れた力は、誰かの為に使おう、って決めたの。」

さやか「っ……」

光太郎「……まぁ、さやかちゃん、まどかちゃん、どんな事だって叶えてくれるんだ。」


光太郎「何も今急がなくたっていいだろう?いつか、どうしても叶えたい願いが出てくるかもしれない。」

光太郎「それに、一つの願いと引き替えに、自分の命を賭けて戦う事になるんだ……簡単に決めない方が良い。」

光太郎「だから、よく考えるに越した事は無いと思うよ」

さやか(……)
65 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:45:39.72 ID:UgbYo7M80
光太郎「……それと、マミちゃん、今日は妙な事聞いて悪かったね。お茶やケーキまでご馳走になって……ありがとう!俺は今日この辺でさよならするよ」

マミ「あ……はい。」

光太郎「じゃあ、またね。」
66 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:46:46.76 ID:UgbYo7M80
〜ホテルへ向かう帰り道〜

光太郎(ソウルジェムにグリーフシード・・・)

光太郎(魔法少女に魔女……この二つにこの謎を解く鍵があるのは間違いない。)

光太郎(まずはこのグリーフシードを調べてみる必要があるな。)
67 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:48:19.92 ID:UgbYo7M80
〜使い魔の結界内〜
マミ「ティロ・フィナーレ!」

使い魔「ーッ!」

マミの必殺技が使い魔を撃破する。

さやか「やっぱりマミさんは格好いいね!」

マミ「もう……見せ物じゃないのよ。」
68 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:49:16.09 ID:UgbYo7M80
〜ホテル内〜

光太郎「……」

グリーフシードを顕微鏡で観察する。

光太郎(確か、これは言うなら魔女の卵……それとソウルジェムの穢れを取り除くのに必要でもある物)

光太郎(これは一度も使われてないから空っぽの状態……確かにエネルギーは全く感じられない。)

光太郎(これに穢れを溜め込みすぎるともう一度魔女が孵化する。)

光太郎(……?なら……ソウルジェムに穢れを溜め込みすぎるとどうなるんだ……?)

光太郎「って、もうこんな時間だ!この前怒られたばっかりなのに、遅刻したら今度こそクビになってしまうぞ!冗談じゃないぜ!」

ホテルから飛び出す光太郎
69 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:50:28.34 ID:UgbYo7M80
〜病院〜

さやか「お待たせ……恭介には逢えなかったよ。都合悪いみたいでさ。」

まどか「あは……それは残念だったね」

さやか「わざわざ来てやったのに、失礼しちゃうわよね!……ってアレ!?」

まどか「あ……あれは……」

QB「グリーフシードだ!孵化しかかってる!」


さやかとキュゥべえがその場に残り
まどかが急ぎ足でマミを呼びに行く
70 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:52:10.85 ID:UgbYo7M80
〜結界内〜

まどか「間に合って良かった……」

マミ「無茶しすぎ……って怒りたいところだけど、これは冴えた手だったわ。」

マミ「これなら魔女を取り逃がす心配も……」

まどか「……あっ……」

結界に進入した二人の前にほむらが現れる

マミ「言ったはずよね……?もう二度と会いたくないって。」

ほむら「今回の獲物は私が狩る。貴方は手を引いて。二人の安全は保証するわ。」

マミ「信用すると思って?」

ほむらの体をマミのリボンが拘束する

ほむら「ば……バカっ、こんな事やってる場合じゃ……ぐっ……誰かっ……!!!」
71 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:53:25.91 ID:UgbYo7M80
〜街の中〜
光太郎「よし……とりあえず普通に行けば間に合うな。」

(ほむら「ぐっ……誰かっ……」)

光太郎(……!?今、誰かの声が……聞き覚えのある……)

女性「あ……わああああ!!!誰か!!!」

そこにあまりの恐怖に錯乱状態となった中年女性が叫びながらやってきた。

光太郎「!?どうしたんですか!いったい!」

女性「あ……目の前で人が消えたのよ……二人……ピンクの髪の子と黄色の髪の子が……」

光太郎(……魔女か!?それに消えた二人……まさかまどかちゃんとマミちゃんじゃ……!)

光太郎(やはりさっきの声は気のせいじゃなかったか!)「……どこですか!?」

女性「ああ……あっちの病院で……!」
72 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:54:35.35 ID:UgbYo7M80
〜病院〜

光太郎「ここだ……きっとここに違いない!」

光太郎「だが……結界の入り口は完全に閉じて……くそっ……」

光太郎「誰かー!中に誰かいるのかー!?」


〜結界内〜

ほむら「……うっ……」

(光太郎「誰かー!中に誰かいるのかー!?」)

ほむら「うっ……ぐっ……!」

ほむらは魔法を封じられた状態だが、結界の入り口を少し開ける程度ならなんとか出来た。

〜病院〜
光太郎「!!結界の入り口が……」

光太郎「今行くぞッ!」
73 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:55:59.58 ID:UgbYo7M80
〜結界内〜

光太郎「……!君は確かあの時の……!」

ほむら(この男……あの時の……下手に接触するのは避けたかったけど、仕方無いわ……)

ほむら(魔女を倒すのが目的なら、ひとまず巴マミは助かるかも知れない)

ほむら「……私の事は今はいいわ!早く結界の奥まで行って!巴マミが……!」

光太郎「……すまない、後で必ず助けるから!」

結界の奥へ走る
74 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:57:16.67 ID:UgbYo7M80
〜結界最深部〜

マミ「体が軽い……!こんな幸せな気持ちで戦うの初めて……!もう何も恐くない……!」

魔弾の舞踏が、数十にもなる使い魔達を一気に消滅させる。
そして、最後は魔女を倒すのみとなった。

マミ「お待たせ。」

QB「気をつけて!出てくるよ!」

お菓子の箱のような物から生まれた魔女は、まるでぬいぐるみのような物だった。

マミ「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせて貰うわよ!ティロ・フィナーレ!!」

さやか「やったぁ!」

巨大な大砲がぬいぐるみのような魔女を撃破した……かのように思えた。

シャルロッテ「♪♪」

マミ「……?」

巨大な口がマミの頭を今にも噛み砕こうとしていた。
75 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:58:23.17 ID:UgbYo7M80
光太郎「!!!危ない!」

奥にたどり着いた光太郎が、飛び出した。
間一髪で魔女の大口からマミを助け出す。

光太郎「危なかった……しっかりするんだ!」

マミ「え……えぇ……!?」

突然現れた光太郎、そして今まで陥る事の無かった状況にマミは震え、その場に座り込んで動けなくなった。

光太郎「来いッ!この俺が相手だッ!」

魔女と向かい合う。

まどか「そ……そんな……ただの人間なのに無理だよぉ……」
76 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 04:59:14.06 ID:UgbYo7M80
〜結界内部〜
ほむら「っ……!」

リボンによって魔力を封じられたほむらだったが、マミの戦意喪失によって拘束魔法が緩んだ。

ほむら「今なら……!」

魔法少女へ変身し、拘束を解き放ち、結界の最深部へ。

ほむら(巴マミは助かったのかしら……)

77 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:00:41.16 ID:UgbYo7M80
〜結界最深部〜

光太郎「トアッ!」

シャルロッテ「!!」

今にも光太郎を食らおうとする魔女。
光太郎はそれを身軽な動きで避け続けた。

まどか「凄い……普通の人間なのに……」

QB「でもあれじゃあ、防戦一方だ。魔女にはまともなダメージも与えられていないだろう?」

QB「マミが戦意を取り戻すのもしばらくは無理だろう。あの男を救いたかったら、僕と契約して……」

キュゥべえが二人を勧誘する。
だが二人の脳裏には先ほどの出来事が脳裏に焼き付いていた。
自分が行った所で勝てるのだろうかという恐怖が彼女たちを止めていた。

シャルロッテ「!!!」

魔女が勢いよく光太郎に食らいつく。
78 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:01:55.91 ID:UgbYo7M80
光太郎「トゥアっ!」

ジャンプで避け、魔女の頭を踏み台にしてさらに高く舞う。

光太郎「変身ッ!」

結界に配置された高台に着地、天へ腕を掲げる。
その鋭い瞳が正義の火花を散らし、無限の太陽のエネルギーをその体に滾らせる

まどか「あ……あれって……まさか……」

さやか「仮面……ライダー!?本当にいたのかよ!?」

QB「……」
79 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:03:26.24 ID:UgbYo7M80
RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R! X! 」

体から放つ閃光が魔女を怯ませる。

RX「行くぞッ!」

高台から飛び降り、魔女の額に渾身のチョップ。
魔女はたまらず地に伏した。

シャルロッテ「……!!!!」

だが体制を立て直しRXへ食らいつくべく突進。

RX「ぐぁっ!」

直撃は避けたが、その牙はRXを切り裂いた。
80 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:05:11.29 ID:UgbYo7M80
RX「なんて破壊力だ……!あんなのに噛みつかれたらひとたまりも無いぞ!」

その瞬間、魔女の体を弾丸が襲った

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん……」

さやか「転校生……」

だが魔女は傷ついた体を破り捨て、新たな体へ。

RX「ヤツは脱皮まで出来るのか!?」

ほむら「その魔女を倒すには、まずは本体を叩く必要があるわ。本体を叩けばそいつも弱る。」

ほむら「そしてそうなったら体内に強力な攻撃をするのよ。そうすれば脱皮が追いつかなくなる。」

ほむら「貴方はそいつを引きつけて。私はその間に本体を叩く。」

RX「解った!」

この魔女には遠距離から攻撃する手だてが無い。一人が魔女を引きつけてもう一人が本体を叩けば案外簡単だ。
81 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:06:45.90 ID:UgbYo7M80
だが……

シャルロッテ「!!!」

RX「ぐっ!」

ほむら「!?きゃぁっ!?」

シャルロッテの口から火炎弾が放たれた。

それはほむらを本体の立つ高台ごと攻撃した。

ほむら「……くっ……」

すんでの所で盾で防ぎ、魔力で落下速度を軽減させ、幸い致命傷にはならなかった。
だが体に火傷を負い、痛みでまともに動けなくなる。

ほむら(おかしい……今まではヤツにあんな能力無かったのに……!)

さらにシャルロッテは三つに分裂した。
内一体がほむらに襲いかかる。
82 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:07:55.93 ID:UgbYo7M80
RX「くっ……まずい!」

RXはほむらへ襲いかかろうとする一体の尾を掴み止めるが、その隙に2体がRXの肩や足に噛みつく。
一つになっている時より威力は落ちているが、それでも生身の人間である魔法少女の体を噛み砕くには十分すぎる威力だ。

RX「ぐあっ……ぐっ……トアッ!」

掴んでいる魔女を投げ飛ばした。
すると噛みついていた魔女も離れ、3体が融合し再び一つの巨大な元の姿へ。

シャルロッテ「 ♪ ♪ ♪」

巨大な口がRXの体に食らいついた
83 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:08:40.91 ID:UgbYo7M80
まどか「……!!」

さやか「うっ……」

仮面ライダーが現れていた事に安心していた二人だが、この光景には目を覆わずにはいられなかった。

まどか「……そんな……」

魔女の口の中からボロボロと何かがこぼれ落ちる
84 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:10:16.52 ID:UgbYo7M80
ロボライダー「……その程度の攻撃で俺を倒せると思っていたか!」

だがそれはRXの体から出た物ではなく、砕けた魔女の牙の破片だった。

ほむら「!?」

RXはロボライダーへと変身し魔女の牙を体で受け止めていた。

ロボライダー「俺は炎の王子!RX!ロボライダー!」

シャルロッテ「!!!」

口から火炎を放つが、ロボライダーには全く通用しなかった。
今度は体当たりをする魔女。

ロボライダー「トァッ!」

だがロボライダーのパンチで結界の壁まで吹き飛ばされてしまう。

ロボライダー「ボルテックシューター!」

壁に打ち付けられた魔女にボルテックシューターを放つ。
大きな爆発を起こすが、同時に分身し襲いかかる。

ロボライダー「ロボイザー!」

アクロバッターの変身した姿、ロボイザーを呼び出す。
向かってくる魔女を猛スピードで跳ね飛ばし、マフラーから放つ弾丸で蜂の巣にする。
だが、再び脱皮。戦況はRXが断然有利だが、決め手を打つ事が出来ない。
85 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:12:13.96 ID:UgbYo7M80
ほむら(うっ……ぐっ……)

致命傷にはならなかったが、全身に傷を負い、動けなくなったほむら。
魔女の本体は遠くへ投げ出されているが、普段であれば狙って当てられない距離ではない。
だがまともに立つ事すらできず、今の状態で兵器を扱った所でまともに当てられないのは予想がついた。

ほむら(でも……あいつを叩くには……今しか……)




マミ「……」

マミ(な……何やってるのよ私は……さっきので怖じ気づいた訳……?)

マミ(ダメ……目の前で人が苦しんでいるのに……これじゃあ……)

マミ(私は誰かを助ける為に魔法少女として戦っているのよ……たとえ誰であっても、助けが必要なら……絶対に助ける……!)

マミは意を決して立ち上がる。

マミ(確か……あの本体を叩けば……)

震える足を無理矢理立たせ、震えた腕で銃を作り出し本体に向かって放つ。

マミ「……っ!」

だがそんな状態ではまともに当たらない。
普段は何ともないはずの銃の反動だけで腰が抜け、その場へ倒れてしまいそうになる程だ。

マミ「……ぐっ……うぅぅぅ!」

震える拳を握りしめ、空中に何十もの銃を出現させる。
そして、そこから放たれる無限の魔弾が本体へと向かう。
当たったのはほんの数発だったが、ぬいぐるみのような本体を消滅させるのには十分だった。
本体はその銃弾に体を燃やされ消滅。
86 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:13:10.35 ID:UgbYo7M80
シャルロッテ「???」

ロボライダー「今だ!」

弱った魔女を殴り飛ばし、また一つへと合体させる。
上を向いてぐったりする魔女だが、そこへ大きく跳躍し、

ロボライダー「トゥアッ!!!」

その口目掛けて必殺の「ハードショット」を打ち込む。

シャルロッテ「!?!?!?!?!?」

魔女の大爆発と共に結界は消滅。
87 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:14:11.23 ID:UgbYo7M80
〜病院〜
まどか「戻った……」

さやか「助かった……」

ほむら「うっ……」

マミ「……」

まどか「マミさん!ほむらちゃん!」

光太郎「大丈夫か!?二人とも!?」

マミ「……」

マミはほむらの元へ手を差し出し、黄色に光る光でほむらの体を治癒させた。

マミ「暁美さん……本当にごめんなさい。私……貴方の事、誤解してた……。なんて詫びれば良いのか……。」

マミはほむらの事をグリーフシードの為に戦う魔法少女だと思っていた。
だが彼女が言った事は、グリーフシードを手に入れる為の嘘でもなんでもなく、真実だった。
88 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:17:05.14 ID:UgbYo7M80
ほむら「いえ……構わないわ。」

体が完治したほむらは立ち去る。

ほむら「このグリーフシードは貴方に譲るわ。」

光太郎(とりあえず二人が仲直りしたようで良かった。)

光太郎「マミちゃん、一人で歩けるかい?」

マミ「はい……大丈夫です。」

マミの足の震えは歩く事に支障がない程度に治まっていた。

光太郎「なら良かった……。まどかちゃん、さやかちゃん、マミちゃんの事、頼むよ」

ほむら(あの男……巴マミを助けた……)

ほむら(何か企んでいる訳では無さそうね。打算的な物は感じられなかったわ。)

ほむら(『今』はあの男が敵ではない事は確かよ。)

89 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:18:08.04 ID:UgbYo7M80
〜街中〜

光太郎(……もう1時間も遅刻してる……)

光太郎(なんてことだ……これじゃクビも……)

これからの生活の事を考える光太郎だったが、二つの怪しい黒ずくめの格好の男達が魔女の結界が現れた方向からどこかへ行くのが目についた。

光太郎(何だあいつらは……後をつけてみよう。)
90 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:19:03.34 ID:UgbYo7M80
〜路地裏〜

???A「魔女と怪人の合成実験は成功したようだな。」

???B「だがRXを倒すにはまだまだだ。もっと強い怪人、魔女を使わなければRXは倒せまい。」

光太郎(魔女と怪人の合成だと!?まさかクライシスが……)

光太郎(いや……だが怪魔界は滅びたはず……)

???A「!?誰だっ!?」

光太郎「貴様らの目的は何だ!」

???A「なっ!?南光太郎!?」

謎の男の二人組は棍棒を取り出し、光太郎に襲いかかる。

だが光太郎はそれを避け、その二人を投げ飛ばす。
91 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:20:07.95 ID:UgbYo7M80
???A・B「ぐうう…… ウガッ……」
光太郎「なっ……コイツは……!?」

男達の変装が解ける。
そこから現れたのは見覚えのある姿。

光太郎「こいつは……クライシスの兵士、チャップじゃないか!!」

つづく
92 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/21(土) 05:22:49.98 ID:UgbYo7M80
3話はここまでです。
ロボライダーのお披露目回でしたが・・・
しかしやたら長かった今回のお話。今後も話毎に長さにバラつきがあるのですが大目に見てください・・・
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/21(土) 10:54:00.22 ID:59HX3V9Vo
おつ
マミさんの契約がRX風味になってたな
しかしチャップ如きのせいで契約する破目になったマミさんカワイソス
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/21(土) 12:15:46.14 ID:Vhh3RGPV0
でもチャップも十分、常人相手だと脅威に変わりないぞ
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/21(土) 18:38:31.76 ID:ytQTKTENo
ライダーの戦闘員は伝統的に常人数人分の戦闘力だしな
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/07/23(月) 00:01:04.66 ID:ru4Cc67Go
ゴルゴムやクライシスも最強の戦士かき集めたような連中なんだぜ・・・
因果律操作したりするやつだっているし時間を自由に操るやつだっているし精神耐性の強い奴でも効くような精神攻撃使うやつだっているし

問題はそれらを全て何とかするふしぎな事やキングストーンフラッシュやバイオライダーがあるって話で
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/23(月) 12:06:01.51 ID:IRXKVAXPo
クライシス帝国って歴代ライダーの中でもかなり大規模な組織だろ
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/26(木) 22:55:28.90 ID:coWE+AWT0
大規模もなにも、『一つの星』を相手にしてるんだし
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/07/27(金) 18:26:15.51 ID:GHR3Ggep0
ゴルゴムも実質一つの星を相手にしてたようなもんだしな
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2012/07/27(金) 23:33:39.46 ID:915P1fbM0
実際、クライシスはかなり頑張ったしな
・いきなり変身を封じて宇宙にポイという反則的な行動
・分析して絶対に勝てるロボットを作る
・↑の結果パワーアップされたのがその弱点をついて封じ込め
・打撃や変身など、どんなエネルギーでも吸収する怪人
・過去のBlackを狙う
・1号〜RXまでを相手に渡り合える最強怪人 etc…

こんだけやられて勝っちゃうてつをが異常なんや
101 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/07/29(日) 18:45:23.46 ID:V9sJnZEt0
モタモタしてたら月曜になってしまう
ということで今から投下します
102 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:50:37.30 ID:V9sJnZEt0
あと一応魔女についてのこのSSでの設定を。
魔女には活動期と休眠期があります。
活動期は魔女の姿で、休眠期にはグリーフシードの形態となって、呪い、魔女時に食べた人間などを消化し
魔女の体で活動するためのエネルギーを蓄えます
103 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:52:05.59 ID:V9sJnZEt0
〜学校〜
ほむら(次は移動教室……)

ほむら(……)

ほむら「巴マミ……コソコソ隠れて何やってるの。言いたい事があるなら出てきなさい」

壁に隠れてほむらの後を着けてきた巴マミ。

マミ「……」

マミ「昨日の事……謝ろうと思って……」

ほむら「……後にして頂戴。それに今日だけで3回目よ。」

ほむらは怪我はしたもののマミとは少なくとも険悪な関係にはならずに済んだ。
しかしそれ以上に気掛かりな事が胸に引っかかる。

ほむら(あの魔女……今までに無い攻撃をしてきた……。)

ほむら(時間軸によって多少の行動に違いはあったけれども、あそこまでの違いは無かった……)

ほむら(私の想像もつかないような異常事態が起こっている……?)

ほむら(この時間軸にはイレギュラーが多すぎる……関係があるのは間違いないわ……)

マミ「あっ……授業に遅れちゃう」

104 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:53:12.71 ID:V9sJnZEt0
〜街〜

光太郎「……どういう事だ!?怪魔界は確かに消滅した……」

光太郎「いや……地球に逃げてきた連中がいてもおかしくはない……」

光太郎「だがこいつらは明かに何かを企んでいた……」

光太郎「つまり……誰かが上でこいつらを動かしていたに違いない……なら、誰が……」

光太郎はチャップの持ち物を探ってみた。すると、謎の機械が出てきた。
それはまるで天秤のような形をした機械。

光太郎「とにかくこれを調べてみよう……」
105 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:55:23.90 ID:V9sJnZEt0
〜学校屋上〜
QB「……そうか。でも、それなら仕方ない。」

まどか「……もしあそこで……誰も助けに来てくれなかったら……」

まどか「そう考えただけで……マミさんがどうなってたかって……」

まどか「考えただけで……胸が苦しくなって……」

さやか「仕方ないよ……私だって……」

QB「僕の立場で無理強いはできないよ。」

QB「短い間だったけど。ありがとう。」


さやか(どうしてよ……どうしてなのよ……)

さやか(ここはあたしがマミさんと一緒に戦うって立ち上がるべきじゃないの……)

さやか(なんで……踏み出せないのよ……!)
106 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:57:41.79 ID:V9sJnZEt0
〜病院〜
恭介「さやかは……僕を虐めているのかい……?」

さやか「えっ……?」

恭介「もう聴きたくなんかないんだよッ!自分で弾けもしない曲、ただ聴いてるだけなんてッ!」

恭介「僕は……僕は……」

恭介「僕の手はもう二度と動かないんだ……不思議な事でもない限り治らないんだ……」

さやか「っ……ごめん……。」

さやか「でも、絶対、治るよ!絶対……」

恭介「ごめん……今日は……もう、出てってくれないか。」

〜病院前〜

さやか(……)

さやか「……今が、これが私の絶対叶えたい願い。」

さやか「恭介を救って、マミさんも光太郎さんも助ける……これがきっと、私のやるべき事……」

QB「……」
107 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 18:59:19.11 ID:V9sJnZEt0
〜街〜

まどか「ほむらちゃん、マミさんとは仲直りしたみたいで良かった……」

まどか「……仁美ちゃん……?」

仁美「あらまどかさん、ごきげんよう。」

まどか「何処行くの?……!」

まどか(これ……魔女の口づけ……!)

仁美「是非まどかさんもご一緒に……」

まどか「えっ……そ、そうだ、マミさんに連絡しなきゃ!」

まどか「…うっ…繋がらない……!こんな時に……」
108 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:00:29.45 ID:V9sJnZEt0
〜工場〜

まどか「ああ……あれ、危ないんだよ!みんな死んじゃうよ!」

仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」

仁美「それが……どんなに素敵なことかわかりませんか……?」




〜工場付近〜
そこでは魔女に魅入られ工場へ向かおうとする人がユラユラと歩いていた

???「おい!こんな大勢で何処行くんだよ!」

???「クソ……返事もしねぇ……きっと何かに操られてるんだな……」

???「クライシスの連中を見かけて追いかけてきたら……奴ら、また何か企んでやがるな……」

109 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:01:18.63 ID:V9sJnZEt0
〜工場〜

まどか「だめぇぇ!!」

???「おい!お前ら……それ……」

???「こんなモノ……こうだッ!」

薬品を遠くまで投げ飛ばす。

???「お嬢ちゃん!大丈夫か!?」

まどか「えっ……貴方は……」

ジョー「俺か……俺はなぁ、霞のジョーってんだ!」
110 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:02:36.88 ID:V9sJnZEt0
ジョー「とにかく、今はこのヤバそうな連中から逃げるぜ!」

追っ手を振り払いまどかの手を引き、工場の部屋に逃げ込む

ジョー「ここまでくりゃとりあえず安心……ってええ!?」

魔女の結界に飲み込まれる
使い魔が現れ、二人を連れて行こうとする。

ジョー「クッ……こいつら、クライシスか何かの手先か……仕方ねぇ。」

ジョー「お嬢ちゃんは下がってな!こいつらは俺がなんとかする!」
ジョーは武器を構え、使い魔に投げつける
111 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:04:14.81 ID:V9sJnZEt0
だが使い魔は無数に沸いてくる。体術で振り払うがとうとう捕まってしまう。

ジョー「離せっ……ってう、腕がぁっ!?」

危うく使い魔に持ち去られそうになったとき、結界にヒビが入る。

光太郎「トゥアッ!」

そこにはアクロバッターの力を借り、結界を破って進入した光太郎。

光太郎「まどかちゃん、大丈夫かい!?って……ジョー!?何故ここに!?」

ジョー「兄貴ィ!と、とりあえず助けてくれよぉ!」

ジョーにしがみつく使い魔を殴り飛ばし、ジョーを救出する
だが使い魔が二人を取り囲む。

ジョー「兄貴、今は説明してる暇はねぇ……こいつらをやっつけようぜ!」

光太郎「ああ!俺たちでこの魔女を倒すぞ!」

ジョー「おう!……って、魔女? ……説明は後か。」

光太郎「まどかちゃんは後ろに下がってて!」

光太郎とジョーが沸いてくる使い魔を次々打ち倒す。
112 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:05:42.31 ID:V9sJnZEt0
そこに現れる魔女。

エリー「……」

光太郎「あれがこの結界の魔女か!」

使い魔を一通り蹴散らした光太郎が魔女に立ち向かおうとする。

だが魔女はそのモニターに映像を映し出す。
その映像は光太郎のトラウマを抉る物。光太郎の記憶から映し出した物だ。
父親を守れなかった事、信彦を自らの手で殺めた事……。

光太郎「ッ……」

一時的に戦意喪失する光太郎。
背後から使い魔が迫る。
113 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:06:51.12 ID:V9sJnZEt0
〜街〜
ほむら「魔女の結界……こっちだわ。」

ほむら「今日は美樹さやかが魔法少女になるか、ならないか……」

ほむら「ただ、この状況だとなっているでしょうね。恐らく……。」

さやかが魔法少女になるということは、貴重な戦力を得るか、失うか。
その極端な二択を迫られるという事。

ほむら「何にせよ……急がないと。」

結界へ急ぐほむら

ほむら「……何!?この魔女より、もっと強大な魔女の波動が……!?」

さらに強大な魔女の反応がほむらのソウルジェムに届く。

ほむら(……でも、あっちにはまどかが……)

箱の魔女の方へ急ごうとするも、その強大な魔女の作り出した結界に飲み込まれる。
114 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:07:56.12 ID:V9sJnZEt0
〜箱の魔女結界〜

光太郎「ッ……」

後ろから今にも使い魔が光太郎を捕らえようと迫る。

光太郎「……もう二度と……あのような悲劇は繰り返させはせんッ!」

光太郎「変身ッ!!」

光太郎の体は仮面ライダーへ変わる。
その閃光が使い魔を消し去る。

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

RX「人々を操り……命を食おうなど、この俺が許さんッ!!」

使い魔をなぎ倒す。だが魔女はさらに使い魔を増やす。
115 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:08:59.41 ID:V9sJnZEt0
ロボライダー「RX!ロボライダー!」

ロボライダーに変身し、ボルテックシューターで使い魔を打ち抜く。
ほんの数秒で使い魔は全滅する。

エリー「!!!」

魔女は使い魔をさらに大勢召還。
そして魔女は結界の奥へと逃走。

ロボライダー「ッ……待てッ!!」

追いかけようとするも、大勢の使い魔がロボライダーを取り囲む。
ここで追いかけてしまえば、まどかに危険が及ぶ。

ロボライダー「ジョー!早く片づけて奴を追いかけるぞ!」

ジョー「おう!」
116 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:12:17.46 ID:V9sJnZEt0
〜結界深部〜

エリー「……」

そこには二人を撒いて逃げてきた魔女。

エリー「……?」

さやか「はぁぁぁ!!!」

突然魔法少女となったさやかが魔女へ突撃。
魔女はその攻撃を真っ正面から受け、吹っ飛ばされる

エリー「……」

魔女はさやかに向け使い魔を数体放つ。

さやか「はぁぁ!はぁっ!」

大振りな動きで一体ずつ使い魔を切り倒す
117 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:13:59.04 ID:V9sJnZEt0
さやか「はぁっ……はぁっ……これでっ……最後っ!!」

さやか「あとは……お前だけだぁッ!」
使い魔を全て切り倒し、剣を握り治し魔女へ立ち向かう。

エリー「……!」

だがその瞬間、箱の魔女の体から3対の発射口が出現
そこからミサイルを放つ

さやか「きゃあっ!?」

ギリギリの所で身をそらし、なんとか直撃こそ避けたものの、爆風に飲み込まれ吹き飛ばされる。

さやか「うっ……く……」

体に火傷を負うも、その魔法で体の傷をすぐに癒す。

さやか「くっ……負けない……んだからぁっ!」

再び放たれるミサイル
だがさやかは魔法で壁を作り出し防ぐ。

さやか「ぐ……ぁ……」
まだ魔法の使い方に慣れてなく、ミサイルの衝撃で壁は破壊された。
だが威力は軽減され、なんとか持ちこたえた。

さやか(このまま近づいて……渾身の一撃を……勝てる!)
118 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:17:11.42 ID:V9sJnZEt0
意を決し壁を作る魔法を腕に集中させ近づくさやか

エリー「……!!!」

さやか「あっ……ちょっ……離せよっ……!」

背後から現れた使い魔に両腕を捕まれ動きを封じられる。
その隙に無防備なさやかへ発射口からミサイルを発射する魔女。

さやか「……ッ!!」

だが爆音は確かに聞こえたが、ミサイルがさやかに直撃することは無かった。
119 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:18:23.51 ID:V9sJnZEt0
さやか(……!?)

驚き瞑っていた目を見開く。

ロボライダー「……!」

そこには自らの体を盾としてさやかを庇うロボライダーの姿。

ロボライダー「さやかちゃん!大丈夫か!」

さやか「は……はい! おりゃぁっ!」

腕を掴んでいた使い魔を振り払い、切り倒す。

ロボライダー「魔女ッ!この俺が相手だ!」

少しずつ迫ってくるロボライダーへ魔女はミサイルを放つが、ロボライダーには直撃しても
その体に傷すら付けられない。
魔女はさやかに標的を変更、ミサイルを放つ準備をするも

エリー「……!?」
何かが発射口に直撃、発射口を破壊される。

ジョー「へっ!俺を忘れて貰っちゃ困るぜ!」

まどか「さやかちゃんっ・・・?その格好……!」

咄嗟にジョーが投げつけた武器が発射口を破壊。
120 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:19:43.16 ID:V9sJnZEt0
ロボライダー「トゥアッ!」

その隙にロボライダーの鋼鉄の鉄拳が炸裂。
魔女のモニターは砕かれ、魔女は宙に浮く事すら思うように出来ず、地に伏す。

さやか「今だ!……だぁぁぁぁぁ!!!!!」
ロボライダーの背後から勢いよく飛び上がり、箱の魔女へ渾身の一撃。

エリー「ーッ!?」

魔女は真っ二つに切り裂かれ爆発。
同時に結界も消滅。


〜工場〜

さやか「はぁ……はぁ……やった……」

戦い慣れしてない上、想像以上の強敵との戦闘に疲労しきったさやか
安堵に包まれ、膝をついてしまう。

まどか「さやかちゃん、魔法少女に……?」

光太郎「大丈夫ですか!?しっかりして!」

仁美「う……ここは……」
121 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:20:41.38 ID:V9sJnZEt0
〜帰り道〜

光太郎「そうか……君も魔法少女に……」

さやか「はは……最初はこの街を守ってやるって気持ちだったんですけど……」

さやか「初戦からあんなんじゃ……」

光太郎「大丈夫だよ。どんな事も恐れない勇気があるなら絶対に強くなれる。」

光太郎「それに……俺だって全力でサポートする。それに、きっとマミちゃんや……ほむらちゃんだって。」

さやか「はい……ありがとうございます。」

ジョー「お……おい兄貴、俺、魔女とか魔法少女とか全然解らねーんだけど……」

光太郎「あ、そういえば説明がまだだったな。 ……それについては俺よりきっとマミちゃんの方が」

さやか「……じゃあ、私、この辺で……」

光太郎「またね!」

ジョー「おう!またな!」

122 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:21:31.69 ID:V9sJnZEt0
〜結界内〜

ほむら「うっ……ここは……あの魔女の結界……」

マミ「はぁ……はぁ……なんて強さなの……」

強力な結界に飲み込まれたほむら
その中には魔女と戦闘中のマミの姿があった

ギーゼラ「……」

ほむら(この魔女、巴マミがここまで苦戦するよな相手では無かったはずよ……)

ほむら(見る限りだとこれも何かが原因で強くなってる……?)

魔女はほむらが結界に侵入してきた事を察知する。
その魔女の瞳が怪しく光る。

ほむら「ッ!」

盾を操り時間を停止させる。
魔女が瞳から紫色のビームを放ったときにはほむらはそこに居なかった。
123 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:22:36.38 ID:V9sJnZEt0
マミ「くぅっ……ティロ・フィナーレ!!!」

魔女の気が逸れた瞬間、傷ついた体を無理矢理立たせ、渾身の必殺技を打ち込む。
その弾丸は魔女の側頭部に炸裂。大きな爆風が魔女を包み込む。

マミ「……やったかしら?」

爆風の中から傷一つついてない無傷の魔女。
魔女はその巨大な腕をマミに向けた。

ギーゼラ「!!!」

その瞬間、その腕が体から離れ、ジェット噴射の猛スピードでマミへ発射された。

マミ「うっ……って、一体何が……あ、暁美さん!?」

ほむら「……」

ほむらは間一髪の所で時間停止を使い、マミをその射程から遠ざける。

ほむら「巴マミ。現状じゃこの魔女には勝てないわ。一旦引くわよ。」

マミ「!? でもそんな事をしたら沢山の人々が犠牲に……」

ほむら「今はそんな事言ってる場合じゃないわ。このまま戦っても無惨に殺されるだけ。」

ほむら「今貴方が死ねばもっと多くの犠牲が生まれる事になるわよ。」
124 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:25:20.02 ID:V9sJnZEt0
マミ「……」

???「ざまぁねぇなぁお前ら!あたしの獲物を横取りしようとしたワリにはその程度かい?」

???「つーわけで、そいつはあたしが狩る。アンタらはとっととすっこんで……って、マミ!?」

マミ「佐倉さん!?なんでこの町に……!?」

杏子「てめっ!?……マミじゃねぇか!」

杏子(チッ……ここに来たからにゃぁいつか会うのは覚悟してたんだがなぁ・・・いきなり鉢合わせかよ……)

杏子「っぜぇ……とっととすっこんでろよ!帰れ!」

ほむら(佐倉杏子……大丈夫、あの子は自分が勝てないと解ったらすぐ逃げる……)

ほむら(わざわざ自分を犠牲にしてまで魔女を倒そうとはしないはず。大丈夫ね。)

ほむら「逃げるわよ。」

マミ「ええっ!?ちょ」

ほむらは時間停止でマミを連れて結界から逃げ出す。

〜結界外〜

マミ「う……早く傷を治してあの魔女を倒さなきゃ……」

ほむら「……そうね。今度はちゃんと体制を立て直して作戦を立ててからにしましょう。」

マミ「……暁美さんも協力してくれるの……?」

ほむら「ええ。魔女を倒すという目的は同じだわ。」
125 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/07/29(日) 19:26:17.48 ID:V9sJnZEt0
二人が引き返そうとすると、結界から杏子が逃げ出てきた。

杏子「……!なんだアイツ!?前に戦ってたよりも強くなってら!」

マミ「佐倉さん……?」

ほむら「やはり勝てなかったのね。」

杏子「っ……お前ら、まだこんな所にいたのか……」

マミ「貴方……体は大丈夫だったの? もし良かったら私の家に来ても……」

杏子「うっせ! バーカバーカ!」

マミ「あっ!待って!佐倉さん!」

杏子は足早に去っていった

つづく
126 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/07/29(日) 19:27:36.18 ID:V9sJnZEt0
今日はここまでです。
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/29(日) 19:42:53.52 ID:cNA6/5A30
乙っした!
この手のクロス物で霞のジョーが出るのって、もしかしたら初めてじゃないだろか??
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/29(日) 23:06:12.73 ID:pTCdUBldo

使い魔を倒すショーさんすげぇ
さすが改造人間
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/30(月) 01:21:08.86 ID:unagOefUo
乙!霞のジョーきたか!
あんこちゃんの空回りっぷりが笑えるw
130 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/05(日) 22:53:57.71 ID:Ejtr/q/t0
投下します
ギリギリ日曜に滑り込めたしいいか
131 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 22:57:37.32 ID:Ejtr/q/t0
あと補足設定等
@時間停止について

ほむらの時間停止は、結界の内外では時間の流れが違うため、結界内で使っても結界外に影響はありません。

A
仮面ライダーの認知度について
この世界では、悪の組織は誰でも知っている程認知度は高いですが、
仮面ライダーは都市伝説程度です。表向きには警察や軍隊が悪の組織をやっつけた事になってます。
132 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:00:37.21 ID:Ejtr/q/t0
〜帰り道〜

光太郎「ところでジョー、お前はどうしてこの街に来たんだ?」

光太郎がジョーに問いかけるも、まるで返事が返ってこない。
それどころか周囲の物も不自然に動きを止めている。

光太郎(!?時間が止まっている……!? という事はどこかでほむらちゃんが魔法を使ったという事か!?)

ジョー「……? どうした、兄貴、急にそんな顔して」

光太郎「……ジョー!また何処かで魔女が暴れているかもしれない!探すぞ!」

ジョー「お、おう!行くぜ!」


魔女を捜し回る二人だったが、二人には魔女の結界を探し出す能力はない。
場所さえ解ればアクロバッターやライドロンの力を持ってすれば中へ入れるが、
場所が解らない以上、どうしようもない。

光太郎「さっきの魔女は偶然操られている人を見かけたが……今回は手がかりが全くない……」

ジョー「足で探すしかねぇな……っと、そこのお嬢ちゃん!」

杏子「あん?」

ジョー「なんかよ、この辺で人が急にいなくなったりとか、そういうの見なかったか?」

杏子(……なんだ?コイツら……どうみてもただの男だよな……?なんでコイツら……魔女の事知ってるんだよ!?)

杏子(……めんどくせぇしうぜぇから無視すっか……)

杏子「しらねーよ」

ジョー「そうか……いきなり変な事聞いて悪かったな!じゃあな!気ィ付けて帰れよ!」
133 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:02:03.49 ID:Ejtr/q/t0
宛もなく歩いている内につい先ほどまで結界があった場所へたどり着く
そこには傷だらけのマミを支えているほむら。

光太郎「!マミちゃん!それにほむらちゃん!」

ほむら「……あの男……」

マミ「光太郎さん……?」

光太郎「二人とも!大丈夫か!?」

マミ「えぇ……何とか……。 …そちらの方は?」

光太郎「あ、紹介するよ。俺の仲間の霞のジョーさ。」

ジョー「よろしくな!」

ジョー「でも今は自己紹介してるより、怪我を治した方が……」

光太郎「……マミちゃん、良かったら家まで運んで行くよ」

ほむら「心配しないで。私一人で十分だわ。」

光太郎「あぁ、よろしく頼んだ」
134 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:04:01.17 ID:Ejtr/q/t0
〜ホテル〜

ジョー「そうか……俺たちの知らない所でそんな事がなぁ……」

光太郎「あぁ……俺もこの街に来るまで全く知らなかったんだ。」

光太郎「これが魔女の卵のグリーフシードという物らしい。調べてみたが、教えて貰った事以外は何も発見できなかった。」

光太郎「魔女という物が何なのかも今度マミちゃんに説明してもらおう。」

ジョー「おう。 それとよ、もう一つ」

光太郎「……もしかしてクライシスの事か?」

ジョー「そう!最近よ、たまたまこの辺通りかかったらクライシスのチャップがウロチョロしててよ!」

ジョー「そんで追いかけて来たらあの魔女って奴に操られた人たちを見つけて、そして結界に迷いこんじまったみたいで」

光太郎「そうか……俺もマミちゃんやほむらちゃんと一緒に魔女を倒した後、チャップを見つけたんだ。」

光太郎「そしてそいつらが持っていた物を探ったら……こんな機械が出てきた。」

天秤のような機械を出す。

ジョー「なぁ、これ……」

ジョーが光太郎の持っているグリーフシードを天秤のような機械に入れる。
まるで測ったかのようにグリーフシードはぴったりと嵌った。
135 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:05:31.34 ID:Ejtr/q/t0
光太郎「確か奴らは魔女と怪人の合成と言っていた……ならこれは二つを合体させる機械か!」

ジョー「また奴ら、妙なことを企んでるに違いないぜ!」

光太郎「ああ……早く企みをあばいて阻止しなければ!」

ジョー「だけどよ、怪魔界はクライシス皇帝の自爆で滅んだんだろ?」

ジョー「地球に逃げてきた残党が居てもおかしくは無いけどよ、でもそんなやつらがまた何かできるとも思わないぜ?」

ジョー「クライシス人は強化細胞が無いと地球じゃ生きられないのが殆どだし、怪魔戦士が数年も身を潜めてじっと出来るとも思わないな」

光太郎「怪魔界は滅んだのは確かだ……それにジョーの言うとおりだ。」

光太郎「だが裏ではとてつもなく大きな影が潜んでいるように思える。それにあのキュゥべえという生き物も……」

ジョー「キュゥべえ?」

光太郎「あの不思議な力を使って戦う少女達を見ただろう?あの子たちは皆キュゥべえという生き物から力を与えて貰ったそうだ」

ジョー「へぇ。 不思議なこともあるもんだな。」

光太郎「まだ解らない事が多い。ジョーの力も貸してくれ!」

ジョー「良いぜ!言うまでも無いさ!」
136 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:06:52.78 ID:Ejtr/q/t0
〜放課後、学校近くの丘〜

まどか「さやかちゃん、学校に来ても大丈夫だったの?怪我してない?」

さやか「まどか〜、いくらなんでも心配しすぎ!このさやかちゃんがあれくらいで死ぬわけないでしょ!」

まどか「……さやかちゃん、恐くないの……?」

さやか「……そりゃあ、昨日の奴は強敵だったし……光太郎さんが助けてくれなかったらちょっと危なかったかな……って」

さやか「魔法少女になって、この街をガンガン守ってやる!って気持ちだったけど、最初からあのザマじゃね……」

まどか「さやかちゃん……大丈夫だよ、きっと、マミさんだって協力してくれると思うし……」

さやか「……そうだよね、それに勇気があれば強くなれるって光太郎さんも言ってた。」

さやか「いつかはあの二人をちゃんと助けられるようになる!そしてこの街の平和をさやかちゃんが守り抜く!」

まどか「うん!私も出来る限りの事はするよ!」

さやか「……あ!もうこんな時間!ごめんまどか、私ちょっと行ってくるよ!」
137 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:08:01.25 ID:Ejtr/q/t0
〜何処か〜
杏子「んだよ……あの魔女、契約したてのアタシですら楽勝の逃げ足だけ速い魔女だったのによ……」

杏子「……考えてたってしょうがねぇ……あいつはやめだ、別の魔女を狩りに行くか」

QB「確かにこの街には他と比べて魔女も多いからね。その分魔法少女も多いけど」

杏子「でもマミ以外は大体新米っしょ?」

QB「確かにさやかはそうだけど、僕にもよく分からないのが二人ほどいるんだ。」

QB「片方は魔法少女。だけど僕が契約した記憶は無い。もう片方は、魔法少女ではないのに魔女と戦っている。」

杏子「なんだよ、アンタと契約したんだろ? ……まぁいいか、そんくらいの方がやりがいがあるってもんだ」
138 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:09:32.16 ID:Ejtr/q/t0
〜学校〜

ほむら「で……貴方が私に話があるって?」

さやか「あのさ、私と一緒に魔女退治手伝ってくれないかなぁって……」

さやか「マミさんもきっと手伝ってくれるだろうし、3人で行けば安全でしょ?」

さやか「だからあたしと契約して一緒に戦ってよ!って……アハハ」

ほむら「意外な話ね。貴方は私をグリーフシード目当ての魔法少女と思っていたのではなくて?」

さやか「そりゃ、最初はそうだったけどさ。あの時来てくれたのはマミさんや光太郎さんを助けようとしてたんでしょ?」

さやか「グリーフシード目当てならマミさんが殺されてから行けば邪魔な相手が一人減るのに、それをせず来てくれた」

さやか「キュゥべえをいじめてたのはまだ納得行ってないけど、それも何かあったんでしょ?」

さやか「それに、最近マミさんと仲良いじゃない。マミさんが信頼するって事は少なくとも悪い人間じゃないのかなぁ、って」

ほむら「別に仲良くしてるつもりは無いのだけれど」

まどか「ほむらちゃん、私からもお願い!」

深々と頭を下げるまどか

ほむら(最近の魔女は異常に強くなってる。複数で行動した方が安全ね。)

ほむら「良いわ。でも忘れないで。貴方はまだまだ未熟よ。」

ほむら「複数で行動するからには決して一人で飛び出したりしないで。」

さやか「うっ……わ、わかったよ!」

さやか「じゃあ、今日の夜7時からパトロール!後でマミさんにも伝えておくよ!」
139 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:11:01.50 ID:Ejtr/q/t0
〜工事現場〜

作業員「おっ!新入りの光太郎君、なかなか力持ちだねぇ!じゃあ次はこれを頼むよ!」

光太郎「ハイ!」

前のデパートのバイトは仕方がないとはいえ、他人から見れば仕事をサボり、
次の日は遅刻という風に見られてしまう。
もう来なくて良いと言われてしまったのである。

ジョー「フゥ……こう一日中力仕事ってのも思ってたより疲れるもんだなぁ」

光太郎「まぁ、それも生きてく為には仕方ないよ。」

作業員「あー、じゃあ今日はここまで。新入りの光太郎君とジョー君はよく働いてくれました!」

作業員「明日からもその調子でよろしくね!」

光太郎・ジョー「「ハイ!」」
140 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:12:31.82 ID:Ejtr/q/t0
〜公園〜

さやか「到着ー!」

まどか「気合い入ってるねさやかちゃん。まだ待ち合わせ時間まで20分もあるよ」

さやか「待ち合わせ提案した本人が遅れてどうすんの!って思ったけど、いくらなんでも早すぎたかな……」


その時、さやかのソウルジェムに微かな反応
さやか「……! 今ソウルジェムに反応が……」

まどか「えっ!?でもまだマミさんもほむらちゃんも来てないよ!」

さやか「この反応だとそんなに強くない使い魔だよ!あたし一人でも大丈夫、急ごう!」

まどか「う、うん!」
141 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:13:31.15 ID:Ejtr/q/t0
〜街〜
光太郎「いやぁ〜、いい汗かいたなぁー」

ジョー「……なぁ兄貴、あの二人、前に会った……」

光太郎「まどかちゃんにさやかちゃん!あの様子だとただ事じゃ無さそうだ!」

ジョー「俺たちも急ごうぜ!」

光太郎「あぁ!」
142 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:14:16.28 ID:Ejtr/q/t0
〜路地裏〜

さやか 「ここだ!」

使い魔「だだだー!」

QB「油断は禁物だよ!」

まどか「キュゥべえ!いつからそこにいたの!?」

さやか「行くよ!」

さやかは変身し、使い魔を追跡。

さやか「はぁっ!はぁっ!」

だが使い魔には攻撃が当たらず、逃げられる。

さやか「待てっ!」

さやか「……きゃっ!?」

いきなり何者かが現れ、吹き飛ばされる

杏子「何やってんのさ!あれは魔女じゃなくて使い魔!」

杏子「4〜5人ばかり食って魔女になるまで待てっての。そうすりゃちゃんとグリーフシードも孕むんだからさ」

さやか「どけって……!早くしないと人が食べられちゃう!」
143 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:19:14.81 ID:Ejtr/q/t0
〜街〜
ほむら「今日はいつも通りなら美樹さやかと佐倉杏子が初めて接触する日」

ほむら「この二人の接触は美樹さやかの今後に大きく関わるわ……」

ほむら「でも今の状態なら上手くやれば魔女化は回避できるかもしれないわね。」

人気の無い道を歩き待ち合わせ場所へ向かう
だがそこに3体の髑髏のような怪物が現れる

スカル魔「グゥ……」

ほむら「魔女!?でもソウルジェムに反応は無かったわ」

QB「君の能力は我々の計画の大きな邪魔になる」

QB「ここで君を排除させて貰うよ」

ほむら「インキュベーター!今度は一体何を企んで」

QB「……さぁね。僕にも解らない。」

ほむら「それはどういう……!」

スカル魔が容赦無くその巨大な鎌を振り下ろす

ほむら「クッ……」

閃光弾を放ちその場から逃げる。
だが一時的に怯んだもののスカル魔はほむらを追いかける
144 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:20:28.69 ID:Ejtr/q/t0
〜路地裏〜
光太郎「こっちだ!」

二人を追いかけ路地裏に入ってくる光太郎とジョー
そこでは杏子に追いつめられるさやかの姿

ジョー「あーっ!あの娘、この前の!」

まどか「こ、光太郎さん!さやかちゃんを助けてください!」

まどか「それに使い魔だってこの先に逃げたままなんです!」

光太郎「君!やめるんだ!何故同じ魔法少女同士で争って……」

杏子「うっせーな、部外者は黙ってろよ!」

結界を作り3人をそれ以上進めなくする

杏子「終わりだよ!」

槍の柄をさやかの腹に打ち付け、さやかを壁にたたきつける。
さやかは気絶、変身が解除される。
145 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:22:14.62 ID:Ejtr/q/t0
光太郎「さやかちゃん!? クソッ……ぐっ……はぁっ!」

結界を破壊し、進む。

杏子「なっ……無理矢理壊しやがった……」

光太郎「さやかちゃん!しっかりして!……まどかちゃん!さやかちゃんを安全な所まで連れて行って!」

杏子「んだよ……部外者はすっこんでろって言ったろ?」

光太郎「君……同じ魔法少女なのに、何故争うんだ!」

杏子「アンタもそいつと同じタイプかい。あのなー、アンタが思ってる程綺麗じゃないんだよ。」

杏子「グリーフシードがなきゃあたしらは生きていけない。だからこうして使い魔を育てなきゃいけないわけ。」

光太郎「その為に、人を見殺しにしても良いと思ってるのか!?」

杏子「ウゼェ……」

光太郎「自分の為に罪の無い人間を犠牲にするなんて、本当の正義じゃないぞ!」

杏子「……ウゼェってんだよぉぉぉ!」

怒りが最高潮に達し、槍の柄を思い切り光太郎の腹目掛けて振り回す

光太郎「ぐッ!」

その一撃を光太郎は受け止める。
146 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:23:37.41 ID:Ejtr/q/t0

杏子「へっ……ちったぁやるようじゃないの。そんくらいなきゃ面白くねーって!」

光太郎(相手は人間だ……傷つける訳にはいかない。)

光太郎(早くこの娘を何とかして使い魔を倒さなければ!)

ジョー「おおっと。兄貴も、お嬢ちゃんも、そこまでだ」

ジョー「兄貴、早く使い魔をやっつけに行ってくれ。この先をまっすぐ行ったらしい」

ジョー「女の子相手に暴力はしたくないが……お嬢ちゃん、君の相手はこの俺だ!」

光太郎「あぁ!」

光太郎はその場を離れ使い魔を追いかける

杏子「チッ……てめぇ、ただじゃおかねぇよ」

ジョーへ槍を向ける
147 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:24:51.60 ID:Ejtr/q/t0
光太郎「待てッ!」

結界から追い出され、街へ向かう使い魔を追いかける。

光太郎「トアッ!」

大きく跳躍、使い魔を腕で捕まえ渾身の膝蹴り

使い魔「だー!?」

それを受けた使い魔は地に落ち、消滅。
148 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/08/05(日) 23:25:56.64 ID:Ejtr/q/t0
〜路地裏〜
杏子「らぁぁー!」

ジョー「くっ……そらっ!」

槍を振り回す杏子。ジョーはそれを武器で受け止める。

杏子「……おらぁっ!」

槍がいくつにも分かれ、ジョーの体を締め上げる

ジョー「うぉっ!?」

杏子「あたしの勝ちだな。これに懲りたらもう二度とあたしに関わろうとすんじゃ……?」

動けなくさせたはずのジョーが 多節棍から抜けだし、杏子の背後に立っていた。

ジョー「霞流拳法・関節外しってな。さぁお嬢ちゃん、堪忍しな!」

杏子の腕を掴み、捻る。

杏子「いてっ…… チッ、解ったよ、今日はここまでにしてやる」
149 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/08/05(日) 23:28:01.39 ID:Ejtr/q/t0
ジョー「もう悪さすんなよ?」

槍を地面に投げ捨てる
魔法を使いその場から飛び去ろうとしたが、ソウルジェムに反応
それは以前に覚えのある、強大な反応。

杏子「ッ……何か来るぞッ!?これは前と同じ……」

そこにいる3人は結界に飲み込まれた。
150 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:30:01.21 ID:Ejtr/q/t0
〜結界内〜
アルベルティーネ「キャハハ!」

そこには先ほどの使い魔を生み出した魔女。

ジョー「こいつか……」

杏子「違う!こんな奴じゃねぇ、前に戦ったのは……」

その瞬間、落書きの魔女の結界が別の魔女の結界に塗り替えられる。
まるで荒廃した砂漠のような結界だ。

杏子「そうだ……ここだ!」

アルベルティーネ「キャハ……?」

突然二本の豪腕が落書きの魔女の顔を掴み、そして体の中へ取り込む

ギーゼラ「グォォォォ!」

杏子「あいつだ……悪いがあたしは降りるぜ!」

結界の扉を開き逃げようとするも、

杏子「開かねぇ……どうなってやがんだ……」

さやか「ん……?」

まどか「さやかちゃん!?怪我は大丈夫!?」

さやか「う、うん! ここは……?」

ジョー「……どうやら相当ヤバそうなやつだが、倒すしか無いそうだな……」
151 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:31:41.26 ID:Ejtr/q/t0
〜路地裏〜

QB「まったく、あの男のせいでまたまどかと契約する機会を失っちゃったよ」

QB「我々の計画にはまどかを契約させずに捕らえる事が必要だ」

QB「早くまどかと契約しないと。」

QB「自分でも何をやっているのか、わけがわからないよ」

そこへ光太郎が戻ってくる

光太郎「!?」

だがそこには誰もいなかった

光太郎「どういう事だ!?」

QB「ここにいた皆は魔女の結界に捕らえられたよ」

QB「杏子の反応を見るに相当強い魔女だろうね。」

QB「早く助けに行ったほうが良いんじゃないかな。」

光太郎「何ッ!?」

光太郎「……変身ッ!」

光太郎は魔女を倒す為、仮面ライダーへ変身。

RX「アクロバッター!」

アクロバッターを呼び出し、共に結界を破る。
152 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:33:07.21 ID:Ejtr/q/t0
〜街〜
ほむら(……こいつら、素早いわ。逃げてもすぐ追いつかれてしまう)

ほむら(こうなったら……)

ほむらは時間を停止させる。

ほむら「ッ!」
動きの止まったスカル魔へ銃弾を連射。
時は動き出す。

スカル魔「グゥゥ!?」

魔力で強化された銃弾にスカル魔が一体消滅。

残りの2体が襲いかかる

ほむら(マズイ……魔力がもう限界……)

その瞬間、スカル魔を魔弾が吹き飛ばす。
さらに巨大な弾丸がそのスカル魔を消し去る

マミ「暁美さん!大丈夫!?」

ほむら「と……巴マミ……」

マミ「待ち合わせ場所に行ったら誰もいなくて、近くであなたが魔法を使ってる反応があったの」

マミ「あとは私に任せて!ティロ・フィナーレ!」

スカル魔スター「グゥゥゥ!?」

スカル魔達は全員消滅した。

ほむら「……助かったわ。」

ソウルジェムにグリーフシードを当て、穢れを取り除く

マミ「暁美さん、すぐで悪いけど、この近くにこの前の強大な魔女の反応があるわ。」

マミ「美樹さん達は多分ここにいると思うの。とにかく危険だわ!」

ほむら「ええ。急ぎましょう。」
153 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:35:52.00 ID:Ejtr/q/t0
〜結界内〜
杏子「くそっ……ロクに通用しねぇ……」

さやか「うぅっ……」

恐怖心で足が震える。
そこに魔女の巨大な拳が振り下ろされようとする。

ジョー「あぶねっ!」

さやかを突き飛ばす。
直撃は免れたものの、ジョーはその衝撃に吹き飛ばされる

ジョー「ぐぁっ……」

さやか「ジョーさん!?」

杏子「おい!ヒヨッ子!そんな半端な気持ちで戦ってんじゃねぇ!」

杏子(でもこの状況じゃあたしもまずいかもな……逃げれないのかよ……)

さやか「このっ……おおお!」

魔女に剣を持ち飛びかかる。
が、その拳に吹き飛ばされる
さやかは床にたたきつけられ、変身が解除される

さやか「あぁっ……」

魔女は腕をさやかに向かって腕を飛ばす。

さやか「きゃっ……って……え……?」

だがさやかからソウルジェムを奪うだけだった。
そして自らの体の中へ取り込む
154 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:37:13.28 ID:Ejtr/q/t0
さやか「か、返せよ!そんな物奪っ……て……」

まどか「さやかちゃん!どうしたの!?」

ジョー「お、おい、しっかりしろ!」

さやかは急に倒れる。

ジョー「ッ!?呼吸も脈も止まってやがる……」

杏子「どういう事だオイ!それってようは死んでるって事じゃねぇか!」

まどか「さやかちゃん!起きてよ!目開けて!」

まどかが目に涙を浮かべ、なんども呼びかけるがさやかからは何の反応も無い。
その瞬間、結界が破られる

RX「トォッ!」

アクロバッターの力を借り、結界を破ったRX。
そのままアクロバッターから高くジャンプ、魔女の顔部分に跳び蹴り。
魔女は少し怯む。

RX「皆!大丈夫か!?」

まどか「さやかちゃんが……さやかちゃんが……」

RX「何ッ!?さやかちゃん!どうしたんだ!」

ジョー「それがよぉ、宝石みたいなのを取られた瞬間、まるで死んだみたいに……」
155 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:38:07.98 ID:Ejtr/q/t0
QB「何言ってるんだい。それはさやかじゃないよ。どうやらさやかは魔女に取り込まれてしまったみたいだね」

QB「普通なら100m圏内なら問題無いはずなんだけど……魔女によって繋がりが遮断されているようだ。」

QB「これは流石にマズイよ。さやかのソウルジェムが完全に食べられればそれはさやか自身が食べられる事に等しい」

RX「!?それはどういう事だ!?」

QB「それはさやかじゃなくてただの抜け殻って事だよ。」

QB「ソウルジェムはいわば君たちの魂さ。」

QB「壊れやすい身体のままで魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないよ」

杏子「てめぇ……それじゃあたしらゾンビにされたようなモンじゃねぇか!」

RX「貴様ッ!そんな事を黙って契約を結んでいたのかッ!?」

ジョー「?? お、おい、なんで何も無い所に話しかけて……」

QB「だって、聞かれなかったじゃないか。」

キュゥべえの話す事実に皆怒りを顕わにする。
その静けさの中、魔女の咆吼が響き渡る。、
156 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:39:19.28 ID:Ejtr/q/t0
RX(……今は考えている暇は無い!あの魔女からさやかちゃんのソウルジェムを取り返さなければ!)

RX「マクロアイッ!」

RXの鋭い眼光が魔女を透視する。
魔女の分厚い鎧のような胸の中央に、さやかの反応。
取り返そうと真っ正面から魔女に飛びかかる。

ギーゼラ「グォォ!」

魔女が巨大な腕を振るう。
だがRXはジャンプでそれを回避、頭へ飛びかかる。

RX「RX!キィィッ……ぐぁっ!?」

魔女の頭へRXキックを放とうとするも、魔女の目から放たれる紫色の光線がRXを打ち落とす。
地に落ちたRXだが、体制を立て直し、一度離れる。

RX「奴の胸は狙えない……頭か腕しか攻撃できん!」

RX「なら……」

その瞬間RXのサンライザーが輝き、RXの体を変質させる。

ロボライダー「俺は炎の王子!RX!ロボライダー!」

ロボライダー「ボルテックシューター!」

魔女の頭部へ向かい、ボルテックシューターを放つ。
157 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:41:04.19 ID:Ejtr/q/t0
ギーゼラ「……」

ロボライダー「何ッ!?」

だがその光弾は魔女の頭部を囲むように発生した紫色の稲妻のバリアによって防がれる。
さらに魔女の瞳から紫色の光線。

ロボライダー「ハッ…… ぐぁっ!?……!?」

その紫色の光線はロボライダーの体に傷は付けられないが、ロボライダーの体にまとわりつき、
ロボライダーを動けなくしてしまう。

ロボライダー「磁力光線かッ……ヤツは磁力を操る能力も持っているのか!」

ギーゼラ「ググゥ……」

鋼鉄の体を持つロボライダーの唯一の弱点である磁力を浴びせられ、動けなくなる。
そこに魔女が二本の豪腕を振り上げ迫り来る。

まどか「!光太郎さん!」

ジョー「兄貴ィ!」

杏子「何ボケっと突っ立ってんだよ!」

ジョーと杏子が武器を投げつけるも、魔女の体に傷は付かない。
そして遂に、ロボライダー目掛けてその巨大な腕が振り下ろされた。
158 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:42:13.17 ID:Ejtr/q/t0
ギーゼラ「グググ……」

巨大な鈍い音が響き渡る。
魔女がゆっくりとその腕を上げると、ロボライダーはその場所から消滅していた。
そして魔女の勝ち誇った笑い声のような咆吼。

まどか「光太郎さん……!?嘘だよっ……こんなの……」

杏子「……あのバカ野郎……」

ジョー「……大丈夫だ。兄貴はあの程度じゃ絶対に死なねぇ。」

まどか「……え?」

その瞬間、魔女の鉄槌の跡から、水晶の輝きを持つ水が宙で一つになる。
それは人の形を作り上げ、そして青い体を完成させる。

バイオライダー「俺は怒りの王子ッ!RX!バイオッ!ライダッ!」

まどか「生きてた……!良かった!」

杏子「あんなんアリかよぉ……」

ジョー「な、言ったろ。 さ、驚いてる暇はねぇ、俺たちも兄貴の助太刀だ!」

杏子「指図すんな!」
159 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:43:19.20 ID:Ejtr/q/t0
ギーゼラ「グガッ!」

魔女の瞳から放たれる紫色の光線。
だがそれはバイオライダーの体をただ貫通するだけだった。

バイオライダー「ソウルジェムを返して貰うぞ!」

その体を液化させ、魔女をかく乱。
そして一瞬の隙を見つけ魔女の胸からソウルジェムを奪い取る。

ギーゼラ「グゥ!?グゥッ!?」

バイオライダーの手の中には奪い取ったソウルジェム

バイオライダー「ジョー!これを早く、さやかちゃんの元へ!」

ジョー「おう!」

ソウルジェムを渡し、魔女と向き合う。

ギーゼラ「ギィィッ!」

その腕をジェット噴射で飛ばす
だがバイオライダーはそれを避け、魔女へキック。
魔女は磁力バリアでそれを防ぐ。
160 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:45:14.21 ID:Ejtr/q/t0
バイオライダー「やはりバリアが……バイオブレードッ!」

剣を生成。魔女へ飛びかかる。
勢いよく振り下ろすも、磁力バリアに受け止められる。

バイオライダー「ぐっ……トゥアッ!」

磁力のエネルギーを刀身に吸収させ、磁力バリアを消滅させる。
さらにそれを攻撃エネルギーとして魔女へ打ち返す。

ギーゼラ「グゥゥ!?」

魔女は飛ばした腕を引き戻そうとするも、思うようにいかない。
腕に何かが絡みついているのだ。

杏子「うぎぎ……これはあたしが止めておくから、アンタはさっさとそいつを倒せ!」

杏子の槍が腕を封じていたのだ。

杏子「うぐぐっ……」

魔女の強大な力に力負けしそうになる。
その瞬間、魔女の腕が爆破。杏子は勢い余って尻餅。
161 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:47:08.74 ID:Ejtr/q/t0
杏子「だ、誰だッ!?」

マミ「良かった!間に合って」

ほむら「……」

そこには大砲を二人で抱えたマミとほむらの姿。
結界外と内では、時間の流れが違うため時間停止を使っても早く来ることは出来なかったのだ。

ほむら「二人の魔力を一つにして攻撃だなんて、無茶な事するわね。」

マミ「でも上手くいって良かったわ。こうでもしなきゃあの魔女に傷も付けられないもの。」

片腕を失った魔女をバイオライダーがズタズタに切り裂く。

ギーゼラ「ギィィ!!!」

その瞬間、魔女の体の黒いサビが解き放たれ、多数の使い魔を出現させる。
そして魔女は銀色に輝く機械のような体となり、結界の奥へ逃走。
まどか達のいる周辺の結界が薄まっていく。

バイオライダー「トアッ!逃がさんッ!マックジャバーッ!ライドロンッ!」

使い魔を切り倒し魔女を追いかけるべくマシンスクランブル。
162 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:48:19.25 ID:Ejtr/q/t0
〜結界深部〜

ギーゼラ「ググ……」

勢いよく逃走。腕を失った状態では不利と見て、一度逃げ体を癒す事にした。
だがそんなことをRXが許すはずもない。
魔女の進行方向を逆走して向かってくる赤い車。
それは先端から銀色の牙を展開、猛スピードで向かってくる魔女に正面から突撃しようとする。

ギーゼラ「グゥゥッ!?」

魔女は正面からぶつかり、粉々に砕く算段だったか、跳ね飛ばされ、さらにその牙に捕らえられる。
そしてライドロンに乗り上げてしまい、そのまま自由を失う。
そこにバイオライダーとマックジャバーが向かってくる。
バイオライダーがその体を液体にし、バイオアタックで魔女の体を側面から突き飛ばす。
魔女は転げ落ちる。

バイオライダー「……ッ!」

バイオブレードに青色のエネルギーを走らせ、そして魔女へ走り出す。

バイオライダー「……トォアッ!!!」

素早く振り上げ、魔女の体を斜めに切り裂く。
必殺のスパークカッターだ。

ギーゼラ「ガァァァッ!!!」

断末魔と共に結界が消滅。

163 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:49:01.65 ID:Ejtr/q/t0
〜路地裏〜
ジョー「さやかちゃん、これを……」

さやか「……ん……?」

さやか「何……?」

ジョー「さやかちゃん!しっかりしろ!」

さやか「え……?な、何……?何があったの……?」

マミ「美樹さん、一体何があったの?」

さやか「えっと、魔女にソウルジェムを奪われて……それで……」


光太郎「貴様!一体あれはどういう事だ!何故あんな事をしたんだ!?」

QB「さっきも説明したじゃないか。壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ない、って。」

さやか達から少し離れた所で光太郎が怒りをぶつける。

光太郎「だからって、彼女たちは戦闘マシーンじゃ無いんだ!」

光太郎「彼女たちの思いを踏みにじり、魂を弄ぶなど……許さん……ッ!」

QB「でも彼女たちの願いは間違いなく実現したじゃないか。」

QB「命を捧げるほどの願いの代償としては当たり前だよ。」

QB「それにさやかは魔法少女は魔女と戦う者だって知ってて契約したんだよ。自ら戦闘マシーンになったような物じゃないか。」

光太郎「違うッ!彼女は魔女を倒すためになったんじゃないッ!」

光太郎「誰かを守る為に魔法少女になったんだ!」
164 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:49:51.87 ID:Ejtr/q/t0
QB「違いがわからないな。君と話しても時間の無駄って解ったよ。」

そういうとキュゥべぇは何処かへ去っていく

光太郎「……ッ!」

その拳を怒りの余り握りしめる。

ジョー「……俺には見えねぇが、そのキュゥべえってヤツが相当残酷なヤツなのは解ったぜ。」

光太郎「ああ……奴らは願いを代償に、彼女たちの魂を弄んでいたんだ」

光太郎「きっとそれだけじゃない。もっと凶悪な何かを企んでいるに違いない……!」

さやか「一体何があったの……?」

光太郎「……」

光太郎は葛藤していた。少女達にこの真実を伝えるべきかどうか。
そんな事をしてしまえば、この少女達は絶望の淵へ墜ちてしまうかもしれない。

ほむら(まずいわね……一つ目の真実に触れてしまったわ……)

ほむら「……本当の事を知りたいなら、今ここで話し合うよりあいつに聞く方が良いと思うわ。」

ほむら「でもそれはきっとろくでも無いこと。聞かない方が良いかもしれないわね。」


杏子「へっ、こいつは貰って行くよ……って、そんな空気じゃねぇな……」

杏子「ったりめぇだよ……自分がいつの間にかゾンビにされたんだもんな……」

杏子はグリーフシードを拾い、そこから去る。
165 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:50:44.22 ID:Ejtr/q/t0
〜街〜

まどか「待って!ほむらちゃん!」

人の少ない帰り道、そこでほむらとまどかが二人きりになる

まどか「ほむらちゃん、もしかして知ってたの?あの事……」

ほむら「ソウルジェムが私たちの魂の事なら、知ってたわ。」

ほむら「何故そんな残酷な事をするのか、って思ってるでしょう。でもあいつには人間の価値観が通用しないわ。」

光太郎「……まるでキュゥべえが人間達とは別の世界から来たような言い方だね」

ほむらの元に光太郎が現れる

ほむら「……やっぱり後を着けてきたのね。悪趣味だわ。」

光太郎「……今までの君の様子だと、君はもっと秘密を知っているようだ。」

光太郎「全て俺に教えてくれないか……?」

ほむら「それは無理ね。別に私は貴方と一緒に戦ってはいるけれど、信用してる訳ではない。」

ほむら「真実を知ったとき、あなたがどんな行動に走るのか、想像がつかないもの。」

光太郎(……そうか。ソウルジェムだけじゃない、もっと残酷な真実がまだあるという事か……)

光太郎「……とにかく、ヤツが何かを企んでいるのは間違い無いという事かな」

ほむら「ええ。でもヤツを潰そうとしてもそれは無理よ。」

ほむら「話すことはもう無いわ。さよなら、まどか」
   つづく
166 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/05(日) 23:53:01.92 ID:Ejtr/q/t0
今日はここまでです。魔女にギーゼラを選択したのはゲームの方で何度もボッコボコにされたから半分憂さ晴らしです

しかし回を増す毎に長くなってるし今後も歯止め効くか怪しいんですが、
週1の投下から切り替えて数日毎に小分けにして投下とかの方がよろしいでしょうか?
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/08/06(月) 00:20:03.31 ID:4DOG5YTro


やべぇ、ガキの頃リアルタイムで見ていたはずなのに
てつを達のかなりの部分を忘れているようだ
ブラックやRXってDVD化してんのかな

ディケイドだけで復習できるだろうか

>>166
書きやすいほうでいいんじゃないかな
長く書かれても、読むほうとしては問題ないし
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/06(月) 00:25:46.52 ID:10dvi6iDO

バイオの安心感ww

投稿は単純にキリがいいとこまででいいんじゃないかな?
長い短いは任せる
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/06(月) 00:36:06.47 ID:WULPWi4DO
ブラックはニコニコで東映公式で配信中

RXは確か少し前からYouTubeの東映チャンネルでやってた気がする
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/06(月) 00:46:22.48 ID:M/Ebr3v0o

アクロバッターとライドロンのマシンスクランブル胸熱




……ロードセクターを返却してなければなぁ
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/08/06(月) 01:17:36.45 ID:4DOG5YTro
>>169
ちょっと見まくってくるわwwww
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/06(月) 16:49:43.53 ID:SKrufzQLo
ほむらが時間逆行するごとにてつをが4人に増えます
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/08/07(火) 02:14:10.19 ID:GgCRXrr90
×四人に増える
○四人ずつ増える
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/07(火) 13:43:28.28 ID:GpqCKXvDO
つか一度に増えるのは4人までと決まってないよな
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/08(水) 19:56:40.49 ID:WeQbPB0DO
怪人バッタ男
漫画版Black
BLACKの世界のてつを
RXの世界のてつを
176 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/08/12(日) 23:41:44.92 ID:ia+/DDCN0
投下します

あと、前回言った今後の投下間隔についてですが、やはり今まで通りにしようと思います。
ただ、あまりにも長すぎる場合は土曜投下→日曜投下、等と間を少し空けて行くようにします。
177 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:44:20.83 ID:ia+/DDCN0
〜通学路〜

仁美「ごきげんよう。」

まどか「おはよう……あれ、さやかちゃんは?」

仁美「まぁ……でもさやかさんが待ち合わせに遅れるのは珍しい事ではないですのに」

まどか「……そうだね」

仁美「さやかさんならきっとそのうち走って追いついてきますわ。」
178 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:46:54.33 ID:ia+/DDCN0
〜学校〜

仁美「あら……さやかさん、今日はお休みでしょうか。」

まどか「……」

その時、教室のドアが空く。

さやか「おはよう……皆……」

さやか「ごめん、まどか、仁美、朝ちょっと体調崩しちゃって……」

先生「さやかさん、体調悪いならすぐ言ってくださいね。」

先生「えー、今週中には、怪我で入院していた上条君が退院できるそうです。」

先生「久々の学校で戸惑う事も多いでしょう。皆さん、フォローしてあげてくださいね。」

まどか「さやかちゃん!上条君退院するって!」

さやか「……」

まどか「さや……かちゃん?」

さやか「……ごめんまどか、今日調子悪い……もう帰るって先生に伝えておいて……」

179 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:47:48.11 ID:ia+/DDCN0
〜街〜

さやか「これが……あたし……」

ほむらに釘を刺されていたにも関わらず、キュゥべえに真実を聞いたさやか。
その真実は彼女の心には辛すぎる悲しみだった。

さやか「……どうして……どうして……」

あまりに深すぎる悲しみに涙すら出ない。
自分は最早人間ではなく化物になってしまったのだ。

さやか「あたし、キュゥべぇに騙されてたの……?それで、こんな化け物同然の体に……」

悲しみに明け暮れてただただ当ても無く街を彷徨う。
本来なら喜ぶはずの恭介の退院も、こんな体になってしまった以上会う事が恐ろしくてたまらない。


杏子「チッ……気になって覗きに来たら案の定これか……」

遠巻きにさやかの跡を着けていた杏子。

杏子「……今のアイツには何言っても無駄か……仕方ねぇ……」

ゆま「あのお姉ちゃんがまえにいってた、さやかってひと?」

杏子「そう。とんでもねー甘ちゃんさ……」
180 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:49:26.92 ID:ia+/DDCN0
杏子「……あ!」

ジョー「君はこの前の!」

その場から去ろうと振り向いた瞬間、買い物袋を抱えたジョーと鉢合わせする。

杏子「……別にアンタと争うつもりはねーよ……」

ゆま「おじさんだれ?キョーコをいじめるならゆるさないよ!」

ジョー「いや、そんなんじゃ無いんだ…… そんな事より、君たち普通なら今学校の時間だろ?なんでこんなとこ……」

杏子「うるせ、そもそも行きたくてもいけねーんだよ」

ジョー「えっ?」

杏子「別にあたしの事はどうでも良いだろ。んな事より……」

ジョー「どうしたんだよ、急に俯いて。」

杏子「なんでもねーって!」

ジョー「ん?」

ゆま「キョーコはあのさやかってひとがきになるんだよ」

杏子「ゆ、ゆま!余計な事言うんじゃねぇ!」

そういうと杏子はゆまの手を引き早足で去っていった。

ジョー「なんだよ、つれないなぁ全く。」
181 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:53:58.17 ID:ia+/DDCN0
〜公園〜
ジョー「こんな時間に、落ち込んで、どうしたんだ?」

さやか「……ジョーさん……」

公園のベンチに一人座っていたさやかの横に腰掛けるジョー

ジョー「……昨日のこと、かい?」

さやか「……」

落ち込んだように顔を伏せるさやか。
ジョーが隣に座った途端、心が少し緩んだのか、ゆっくりとキュゥべぇから告げられた事を話す。
そして全てを話し終わった途端、目から涙が溢れ、ボロボロと静かに涙をこぼし、泣いた

ジョー「人間じゃない、ってんなら俺もそうだぜ。」

さやか「え……?」

ジョー「俺だけじゃねぇ。兄貴だってそうだ。」

ジョー「俺も、兄貴も改造人間なんだ。ゴルゴムにクライシス。知ってるだろ?」

さやか「ええ……少し前に、日本を襲った……」

ジョー「いや、それだけじゃない、詳しくは知らねぇけどショッカーとかデストロンとか言う連中もいるそうだな。」

さやか「はい……お父さんとお母さんから聞きました。」
182 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:55:26.82 ID:ia+/DDCN0
ジョー「俺たちだけじゃない、俺たちよりずっと前からそういう奴らに化け物にされても、戦ってた奴ら……。」

ジョー「化け物って言われても、何と言われようとも、ずっと戦い続けてる……それが仮面ライダーっていうのの正体さ。」

さやか「え!?仮面ライダーって光太郎さんだけじゃ無いんですか!?」

ジョー「おう!1号ライダーに、2号ライダーに、V3……」

ジョー「……仮面ライダーが何で戦えたか、解るか?」

さやか「……」

ジョー「……どんな体になっても、愛した人たちを守るためだよ」

ジョー「人間じゃなくたって、誰かを愛する気持ちは変わらない。俺だって、兄貴だって」

ジョー「いいか、愛ってのはな、人間だとか、そうじゃないとか関係無いんだ。ただ気持ち!それだけの問題なんだ!」

さやか「うっ……なんでそれを……」

キュゥべえから話された事を言っただけなのに、自分の悩みをズバリと当てられて困惑。

ジョー「へへ、顔に書いてあるぜ!」

さやか「ちょっと……!からかわないで下さいよ!」

ジョー「わりぃ、わりぃ、ま……美味いモン食って元気だせよ。食うか?」

買い物袋からリンゴを取り出しさやかへ差し出す。

さやか「……頂きます……」

ジョー「ま、何か悩んでるなら、俺も、兄貴も、まどかちゃん達も、君の荷物を少しくらい持ってやるくらいならできるさ。苦しんでるのは、君独りじゃない!ってな」

ジョー「……あ!、バイトの時間だ!じゃあな!さやかちゃん!」

183 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:57:02.74 ID:ia+/DDCN0
〜ゲームセンター〜

杏子「へっ♪ とっ♪ おりゃっ!」

普段学校に行っていない杏子にとって、昼間は暇な時間が多い。
魔女とて毎日現れる訳では無い。

ゆま「キョーコ、ゆまもそれやりたい」

杏子「……お前にはまだ早いかもな」

ゆま「〜〜〜!!!できるもん!!!」

ほむら「……ちょっといいかしら。」

杏子「……アンタか。何の用だ?」

ほむら「あなたにはこの街に留まって貰いたい。グリーフシードは貴方に譲るわ。」

ほむら「悪い話では無いはずよ。その代わり美樹さやかには手を出さないでほしい。」

杏子「魔女を狩り尽くすまではそのつもりだけどよ。マミの野郎もいるじゃねぇか」

杏子「アンタが何者は知らんが、もしかしたらマミとアンタでアタシをハメようとしてる訳じゃ……。」
184 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/12(日) 23:57:53.36 ID:ia+/DDCN0
杏子「……いや、マミの奴はそんな事できる程頭良くないか……」

ゆま「あのおねえちゃん、ばかなの?」

杏子「おー、そうだぞ、あのクルクルヘアーと同じで頭も……」

ほむら「……とにかく、そう思ってるなら良い。巴マミは貴方が余計な事をしない限り争いにはならないはずよ。」

ほむら「それに、もうすぐこの街にワルプルギスの夜がやってくる。」

ほむら「出来るだけ最大の戦力で迎え撃ちたいの。余計な事をして戦力をすり減らしたくない。」

杏子「……ん?ちょっと待てよ、なんで解るんだ?」

ほむら「それは秘密よ。ともかく、そいつさえ倒せたら、私はこの街を出て行く」

ほむら「巴マミと折り合いを付けてここで魔女を狩るか、出て行くか、何にしろ好きにしていいわ」

ほむら「とにかく、美樹さやかの今後は予想できないけれど、過度な干渉は避けて。」

185 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:01:16.59 ID:x7yn6FNV0
〜恭介宅前〜

さやか「恭介……」

あれから、さやかは少しだけ気力が沸いた。
ゾンビだって構わない、自分の望みとそれは関係ない、そう自分に言い聞かせた。
だが、恭介の元に来ればどうしても躊躇してしまう。

杏子「あれが、アンタの幼なじみってヤツかい」

さやか「お前は……!」

杏子「アンタ、あの坊やの為にキュゥべぇに願い事をしたんだろ?」

杏子「それで怪我を治してやって、告白して付き合おう、って魂胆だったんだろ?」

さやか「!」

杏子「……そしたら自分がゾンビになって、人間じゃないから付き合えないーなんて思ってんだろ?」
186 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/13(月) 00:02:45.32 ID:x7yn6FNV0
さやか「……うるさい!」

杏子「ならよ、いっそ人間らしく生きなくても良いじゃねぇか。」

杏子「魔法ってのは上手く使えば人の心を操ることもできるんだぜ?ならそうして無理矢理……」

杏子「もっと手っ取り早い方法で今から乗り込んで坊やの手足を潰してやるのも良い。」

杏子「他人の為に契約したって結局自分が犠牲になってんだ。自分の為に魔法をつかうべき……」

そう言いきる前にさやかが杏子の胸ぐらを掴み、思い切り投げ飛ばした。
さやかは正義の為に戦う事を胸に決めた。
だがそれが自分の為に戦う杏子への憎悪を激しくしてしまったのだ。

杏子「えっ……?な、何すんだテメェ!」

さやか「丁度良かった……決着つけようよ。」

杏子「クソッ……何でだよ…」
187 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/13(月) 00:03:35.80 ID:x7yn6FNV0
〜橋の上〜

さやか「らあああ!!!」

杏子「クッ……」

さやかの剣の猛攻。だがそれは素人のそれで経験を詰んだ杏子なら簡単にかいくぐれる物だ。
だが杏子はそれをただ受け流すだけだ。


〜街〜

まどか「さやかちゃん!」

キュゥべぇからさやかと杏子が再び戦っている事を知らされ、橋へ向かうまどか。

まどか「マミさんにも連絡しないと……!」


マミ「急ぎましょう!」

マミと合流し、さやかの元へ急ぐまどか。
188 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:04:56.89 ID:x7yn6FNV0
まどか「さやかちゃん、自分の体に酷い事されて、凄く悲しんでる……」

まどか「早く、なんとかしてあげないと……」

何とかしようとこそ思う物の、まどか自身には不思議な力など何もない。
マミにだって不可能だ。

マミ「……そうね……」

まどか「……マミさんは、平気なんですか?」

マミ「平気……って言ったら嘘になるけど、私は仕方なくして魔法少女になったし、こんな体になっても生きていられるだけで奇跡だもの。」

マミ「でも、自分から願って裏切られた美樹さんのショックは相当深刻でしょうね……」
189 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:07:50.84 ID:x7yn6FNV0
〜橋周辺〜

橋のすぐ下の道路。
そこには光太郎とジョーが二人を見守っていた。

ジョー「兄貴……止めに行かないのか?」

光太郎「ジョー、俺はどうしてもあの子が悪い子には思えないんだ。」

光太郎「魔女を倒す目的が同じだけかもしれないが、前の戦いじゃ俺に協力してくれた。」

光太郎「それに、今のあの子からは本気でさやかちゃんを倒そうという気迫が感じられない……」

光太郎「何か、むしろ悲しんでるようにも思えるんだ。」

ジョー「兄貴も、か。 ……俺、昼間杏子ちゃんに会ったんだ。」

ジョー「あの子、最初はあんなんだったけど、さやかちゃんの事が気に掛かるみたいでよ」

ジョー「さやかちゃんの様子を伺って、跡を着けていたみたいだぜ。」

ジョー「自分が人間じゃない!って思い詰めてたさやかちゃんを同じ魔法少女の自分が何とかしてやりたい、って思ったんじゃねぇかな」

光太郎「そうか……。 今はあの二人でしかこの問題は解決出来ない。」

光太郎「俺たちは、見守るだけにしよう。」

190 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:09:02.76 ID:x7yn6FNV0
〜橋の上〜

マミ「美樹さん!佐倉さん!それ以上はやめて!」

さやか「マミさん!?」

マミに気を取られた瞬間、さやかの腹を思い切り杏子は殴る。

さやか「うぐっ!?」

たちまちその場に跪く。

杏子「もう……良いだろ、こんな事。」

そう言うと杏子はまるで降参したかのように槍を投げ捨てる

さやか「何よ……ナメるんじゃ……」

その瞬間、さやかの体にリボンが絡みつく。

マミ「美樹さん。もうそこまでだわ。」

まどか「さやかちゃん!大丈夫!?」

さやか「うう……」

マミ「美樹さん、皆で一緒に頑張ろう、って言ったの、貴方だったでしょ。」

マミ「何故一人で抱え込んでいるの?そんなに私たちの事、信用できない?」

さやか「マミさん……」

杏子「なぁ……さやか」

変身を解除し、さやかと目を合わせる。
そこから杏子は自分が魔法少女になった経緯を話した。
191 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:11:34.12 ID:x7yn6FNV0
杏子「……へへ。思えばアンタもアタシも根は同じだったのかもしれねぇな。」

杏子「だからアンタ達を見てると、昔の自分思い出してイライラしちまったのかもしんねぇ。」


さやか「……」

杏子「アンタさ、こんな体にされて後悔してるのは解る。」

杏子「他人の為に願って、それで裏切られた。アンタもアタシと同じさ」

杏子「これからは釣り銭を取り戻すことを考えなよ」

さやか「……ごめん……。でもあたしは後悔なんてしてないつもり。」

さやか「自分の気持ちに嘘は付きたくない。だから後悔はしないって決めたの。」

さやか「でも、ありがとう。あんた、こう見えて結構あたしの事心配してくれてたんだね」

いつの間にか、さやかの心にあった杏子への憎悪は、根拠の無い信頼のような物に変わっていた。

杏子「あ……?うるせぇよ、そんなんじゃ……」

さやか「……まどか、マミさん、ごめん、あたし、自分で仲間になろうって言っておきながら」

さやか「一番スタンドプレーしてたの、あたしだったね。」

マミ「美樹さん……」

杏子「ったく……世話の焼ける奴だな……」
192 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:12:48.31 ID:x7yn6FNV0
杏子「アンタ、いつからそこにいたんだよ!」

ほむら「余計な接触はしないでって言ったはずよ……って言いたいけど」

ほむら「今回ばかりは感謝するわ。」
193 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:13:53.79 ID:x7yn6FNV0
〜街〜

さやか「……みんな……」

自分が人間でない事に絶望していた心が少しだけ上を向いた。
自分にはまどかやマミやほむら、光太郎にジョー達の仲間もいる。

さやか「あたしは……まだ恭介を愛してる心があるんだ……」

さやか「恭介に告白する……ここだけは、自分勝手になって良いよね。」

さやか「絶対に後悔はしたくないから。」

まだ葛藤も残っている。だが今は少しだけ忘れる事ができた。

つづく
194 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/13(月) 00:15:15.82 ID:x7yn6FNV0
今日はここまで
まさかのてつを空気回
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/13(月) 00:22:54.07 ID:ZH3wSFfdo

ジョーマジかっけー
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/08/15(水) 13:33:37.59 ID:WVYuw45Bo
バッタやカブト虫はまだ良い
世の中には、ノミとかムカデとかクモとかカタツムリに改造された人達もいるんだ

それを思えば魔法少女なんて、何てことないさ!
197 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/18(土) 21:41:44.76 ID:OmfkXQdB0
投下します
198 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:50:34.46 ID:OmfkXQdB0
QB「全く、事実を突きつけて絶望の淵に追いやって魔女になってもらうつもりだったんだけど」

QB「美樹さやかの魔女となればRXも倒すのを諦めるはずさ」

QB「こうなったらマミを利用してさやか達を殺して貰う必要があるね。」

QB「ったく、君はいつまで僕の体の中に居座るつもりなんだか」
199 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:52:21.69 ID:OmfkXQdB0
〜街〜

杏子「いいか、ゆま、今から食いもん調達してくるからここで迷子のフリして泣いてろよ」

杏子「誰かに話しかけられても困らせるんだぞ。」

ゆま「うん!」




杏子「ほら、ゆま、今日の昼飯だ……ぞ……。」

光太郎「君、大丈夫?家は何処?」

ゆま「んーとね……えーとね……」

少し高価そうなレストランから出てくる杏子。

杏子「なんでお前がここにいんだよ!」

光太郎「あ、杏子ちゃん。 この子が迷子みたいだったから……君の知り合いかい?」

杏子「……そうだよ、関係ねーだろそんなん」

光太郎「丁度良かった、さやかちゃんの事で聞きたいことが……」

ゆま「キョーコ!ごはん!」

杏子「はいよ、解ったよ。」

??「待てー!」

杏子「やべ、ばれた」
200 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:54:56.40 ID:OmfkXQdB0
光太郎「きょ、杏子ちゃん、その食べ物は盗んだ物なのか!? それなら今すぐ返してくるんだ、俺も謝るから!」

怒ったレストランのコックが駆けだしてくる。

???「いやね、君たちの事は解ってるから、食べ物を貰うのは良いんだけどさ」

???「事前に言ってくれないと、こっちも埋め合わせとか手配すんの大変なんだから……」

そのコックの顔と体格は光太郎に見覚えがあった。

光太郎「……吾郎ちゃん!?」

吾郎「……光太郎さーん!!」

それは以前佐原航空でコックをしていた吾郎だった。

光太郎「この子達と知り合いなんですか?」

吾郎「それがね、この子達家が無いらしくてさ。一応食べ物だけでも協力してあげられたら、って思ってるんだけどね」

吾郎「……そんなことより、俺、夢を叶えたよ!ほら!」

吾郎が勤めているレストランは見滝原だけではなく、日本でも五本の指に入るだろうというレストラン。

光太郎「凄いじゃないですか!おめでとう!」

吾郎「……っても、まだまだ駆け出しだけどね。」

吾郎「折角だし、俺の料理食べていってよ!奢るからさ!」

杏子「ホントか!?」

201 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:57:14.28 ID:OmfkXQdB0
ゆま「レストランでごはんたべるの久しぶり!やった!」





光太郎「ジョー達には内緒だぞ?」

杏子「わーってるよ」

食事を終わって出てくる3人

ゆま「くー……」

杏子「腹一杯になったら寝ちまいやがって……」

ゆまを抱えて出てくる杏子。

光太郎「なぁ、昨日のさやかちゃんの事……」

杏子「あいつがどうかしたってのか」

光太郎「昨日の晩、君と戦っていただろう。あの時の、さやかちゃんの様子が知りたくて」

杏子「あぁ、その事か……」

杏子「あれならあいつなりに答えは出たみたいだぜ」

杏子「ま……マミのおかげだけどな。礼くらいは言ってやってもいいか……」

光太郎「そうか……なら、良かった。」

光太郎「さやかちゃんも仲間がいる心強さに気付いてくれたみたいだね。もう恐い物なんて無いさ!」

光太郎「ありがとう、杏子ちゃん!」

杏子「あ?なんでアタシが礼言われなきゃならねーんだよ!」

杏子「ったく、最後の最後で調子狂う……ゆまが起きない内にアタシは帰るぞ!」
202 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:58:20.21 ID:OmfkXQdB0
〜学校〜

さやか「おはよう!まどか!仁美!ほむら!昨日は心配かけてごめんねー!」

まどか「さやかちゃん、大丈夫!?」

さやか「へーき!へーき!見ての通りだよ!」

ほむら(……解りやすいわね。)

まどか「上条くん、学校に来たよ!声、かけてきたら?」

さやか「よ、よーし、きょ……きょうすけー……」

さやかの声は照れが混じりあまりにも小さくうるさい教室内では近くにいるまどかにすら聞き取れない程の声だ。

まどか「さやかちゃん、何言ってるかわかんないよ……」
203 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 21:59:14.33 ID:OmfkXQdB0
仁美「さやかさん、お話がありますわ。」

さやか「え?何?」

仁美「恋の相談ですわ。その……上条くんについて。」

教室の隅でヒソヒソと話をする二人

仁美「私、上条恭介君のこと、お慕いしてましたの」

仁美「でも、あなたは幼なじみだから、あなたには私の先を越す権利があるべきです。」

仁美「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めて下さい」

仁美「上条君に気持ちを伝えるべきかど……」

さやか「そんな事、しなくて良いよ」

仁美「……え?」

仁美の言葉に、さやかのスイッチが入った

さやか「仁美も!恭介の事が好きってんなら、二人で一緒に告白しよう!」

突然大声で宣言するさやか。
当然教室は騒然とする。
204 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:00:56.84 ID:OmfkXQdB0
中沢「オイ……今の聞いた?美樹と志筑がお前の事好きって……」

恭介「えぇ……えぇ!?」

「確かに美樹さんと上条君、前から良い雰囲気だったけど……」

「あのお嬢様の仁美と直接対決だなんて……」

仁美「さ、さやかさん!?、大きな声で言わないで下さい!」

まどか「急に何言い出すの!?」

さやかの宣言に顔を真っ赤にする仁美、つられてまどかも顔を赤くする

さやか(ヤバッ……勢いに任せて何言ってるのよ……)

だが一度入ったスイッチはなかなかオフにはならないのである

さやか「ひ、人にばれて恥ずかしいなんて気持ちで告白なんて、恭介をバカにしないで!」

さやか「と、とにかく!恭介!聞いたよね!じゃあ今日の7時、公園に来て!仁美も!」

顔を真っ赤にしてまくし立てる。

仁美「……いいですわ。そこまでの覚悟があるなんて。逃げも隠れもしませんわ。」

さやかの目を睨み付け、覚悟をしたように言う。

まどか「う……」

二人の覚悟にまどかは口を挟めない。

ほむら(ほんと……バカなんだから……)

ほむらの心には少しの安堵。

恭介「な、なんでこんな事に……〜〜〜」
205 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:01:56.31 ID:OmfkXQdB0
〜屋上〜

さやか(〜〜〜〜!!!)

さやか(な、何言っちゃったのよ〜!皆に聞かれたじゃない……!)

さやか(ほんと、ほんと、あたしってほんとバカ……!)

さやか(でも……これがあたしの本当の望みだったんだよね……)

さやか(光太郎さんの教えてくれた勇気と、ジョーさんの教えてくれた心が、私にあるんだ。)

さやか「よ、よーし!待ってろよ仁美!そして恭介!さやかちゃんの人生をかけた告白を見せてやるー!!!」
206 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:03:56.25 ID:OmfkXQdB0
〜街〜

マミ「皆、集まってくれたわね。最近、また普通とは違う強大な魔女の反応がこの近くで現れたの。」

光太郎「また強化された魔女が……よし、行こう!」

ジョー「……そういや、さやかちゃんは?」

まどか「さやかちゃんは、今から告白するって」

まどか「今日教室で皆に宣言したの!」

杏子(んだよ、あいつの様子気になるから着いてきたらこれかよ……)

光太郎「本当!?それは良かった……安心したよ」

ほむら(佐倉杏子、何時の間に……)

マミ(私が呼んでおいたのよ。少しでも人では多いに越した事は無いわ。)


ほむら「……でも告白が成功するとは限らないわよ。」

光太郎「大丈夫。失敗しても、さやかちゃんは自分に勇気を出したんだ。」

光太郎「結果はどうであれ、後悔はしないよ。」

マミ「えぇ。そうね。 美樹さんを安心させる為に、私たちも早く魔女を倒しましょう。」
207 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:05:22.07 ID:OmfkXQdB0
〜公園〜

仁美「さやかさん、遅いですわね……」

公園には恭介と仁美。
時間は既に6時55分。

さやか「あ……あわわ……」

まるでロボットのようなぎこちない動きで公園の門の前を徘徊する。

さやか「ど、どどどうしよう……あと4分しかない……」

自分で言ったものの、勢いは続かなかったようだ。

さやか「こ、こういう時は手に……な、なんて書くんだっけ、い、いぬ……?」

さやか「あ……緊張する〜!目、目が回ってきた……」
208 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:06:08.35 ID:OmfkXQdB0
QB「全く、あの男達は随分厄介な事をしてくれたね」

QB「でも、良い機会を見つけたよ。」
209 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:07:15.18 ID:OmfkXQdB0
その瞬間、公園に響き渡る二人の叫び声。

さやか「!?仁美!?恭介!?」

ソウルジェムに強い反応。

さやか「二人は結界に閉じこめられたの!?助けなきゃ!」

例えもう一人が恋のライバルであっても、だからこそさやかは助けると決心する。
この勝負、魔女ごときに邪魔をさせる訳にはいかない。
210 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:09:02.22 ID:OmfkXQdB0
〜結界内〜

エルザマリア「………」

そこには何かに祈りを捧げるような姿の魔女。

仁美「……ど、どうなってるんですの……!?」

恭介「な、なんだよここ……僕たちは何処に迷い込んだんだ……?夢なら早く……」

エルザマリア「!!!」

その髪のような鋭い無数の触手を二人へ向かって打ち出す。
二人を串刺しにし、補食しようとするように。

恭介「わ、わあぁぁ!!」

仁美「上条くん!!」

足の動かない恭介の手を引き、逃げようとするも当然触手から逃れる事はできない。

仁美・恭介「っ……!」
211 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:10:59.59 ID:OmfkXQdB0
さやか「ふ……ふたりとも……はや……く……逃げ……」

だが変身したさやかが魔女と二人の間に割り込んだのだ。
二人を庇い、鋭い触手をその体で受け止める。
魔女が触手を引き抜く。
それと同時に何本もの触手が刺さっていた体からは血がとめどなくあふれ出す。

さやか「あ……うぅ……」

あまりの激痛に気を失いその場に倒れ伏す。
体からは血が噴き出すように流れ出す。

エルザマリア「ギ……」

そして細い触手がさやかの腹にあるソウルジェムに触れる。
だがそれはソウルジェムを破壊する訳ではなく、何か黒い霧のような物をさやかのソウルジェムに流し込む。

恭介「さ……さやかぁ!ど、どうして……」

恭介「おい!しっかりしてくれ……目を開けてくれよ……うわぁぁぁ……!」

動かない足を引きずり、さやかの元へ。

仁美「さやかさん……!まずいですわ、まずは血を止めないと……」

エルザマリア「ゲゲーッ!!!!」

その三人へ向け、何本も束ねた一つの巨大なドリルのような触手。

恭介「…………さやかぁ……!」

さやかを守るように抱き上げ、魔女から目をそらす。
だが目を反らした所で魔女が消えるはずもない。
3人の死はすぐそこまで迫っているのだ。
212 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:13:40.37 ID:OmfkXQdB0
RX「トァッ!」

その巨大な触手をアクロバッターの前輪で切り落とす。。
そして黄金の魔弾が触手を破壊する。

マミ「危なかったわね……美樹さん!?」

杏子「さやかぁ!」

まどか「さやかちゃん!大丈夫!?」

さやかの元へ駆け寄るまどか。

RX「さやかちゃん!しっかりしてくれ!」

RX「……ライドロン!」

結界の壁を破り、ライドロンが走ってくる。

RX「ライドロン!さやかちゃん達を安全な所まで頼む!」

ライドロンはさやか、まどか、仁美、恭介を結界の外まで連れ出す。


RX「貴様ッ……!……許さんッ……!!!」

その胸の中に怒りを爆発。

魔女を取り囲む4人。
213 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:15:33.05 ID:OmfkXQdB0
エルザマリア「ギギィー!」

その触手を四方に展開。
それぞれへ向けて襲いかかる。


マミ「はぁっ!」

銃をいくつも作りだし、触手を狙撃。
だが猛スピードで絶え間ない攻撃にはマミは不利だ。

マミ「まずい……このままじゃ……」

ジリジリと追いつめられる。

杏子「おいマミ!……ったく、見てらんねっつの!」

槍を振り回し、マミへ襲いかかる触手を斬り飛ばす。
そのまま魔女へ向かって進む。

マミ「……佐倉さん!危ない!」

勢いよく魔女へ突っ走る杏子の足をマミのリボンが縛り、勢い余って杏子は転倒。
その瞬間、今日のの背中の上を赤い高熱のレーザーが通り過ぎる
214 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:16:32.23 ID:OmfkXQdB0
RX「トゥアッ!!」

マミと杏子から少し離れた場所。
手刀やキックで襲いかかる触手を打ち落とす。

エルザマリア「ギギー!!!」

RXへ高熱レーザーを乱射。
だがすんでの所で回避される。


ほむら(やはりこいつも……!)

マシンガンの弾幕で触手を打ち落とす。

ほむら「少し動かないで。」

時間を停止させる。

RX「!時間が……」

ほむら「この魔女は今戦っている通り、触手が邪魔をして攻撃が通らないわ。」

ほむら「誰かが触手を切り落とし、その隙に誰かが強力な一撃を裸になった魔女へ打ち込むしか無い。」

RX「解った!俺が魔女の触手を引き受けよう!」

RX「……!」

RXの体が青く輝く。

バイオライダー「俺は怒りの王子!R!X!バイオッ!ライダッ!」

時間が動き出す。
215 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:17:57.41 ID:OmfkXQdB0
マミ「あれ……いつの間に……」

杏子「さっきまでアタシあそこにいたはずじゃ……」

ほむら「説明してる暇は無いわ。あの男が魔女の触手を切り落とす。」

ほむら「その隙に私たちは本体に攻撃を打ち込む。」

マミ「……なら、あれしか無いわね。佐倉さん、協力して。」

杏子「……あれ?」

ほむら「……あれ、ね。」
216 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:19:50.26 ID:OmfkXQdB0
魔女へ走るバイオライダーを四方八方から触手が取り囲むように襲う。
だがバイオライダーは体を液体化させ、脱出。

エルザマリア「ギギギー!」

巨大な触手の中にバイオライダーを閉じこめる。
だが、バイオブレードに切り裂かれ、脱出される。

バイオライダー「トアッ!」

体を半液体化、バイオブレードを構えたまま、液体化の猛スピードで魔女の触手を切り落とす。
すぐさま魔女は丸裸に。

バイオライダー「今だ!皆!」


マミ「行きましょう!必殺技名は……えーと……」

巨大な大砲を構えたマミの肩に手を支えるように置くほむらと杏子。
こうして魔力をマミへ送り込んでいるのだ。

ほむら「早くして!」

杏子「今考えるのかよ!んなもんスーパーティロフィナーレでいいだろ!」

マミ「……佐倉さん、センス無いわ」

杏子「うるせぇよ!」

ほむら「何やってるの!早くしなさい!」

マミ「そうね、暁美さんの言う通りだわ。詳しい名前は後にしましょう。二人とも、行くわよ!」

杏子「ええ!アタシも叫ぶのかよ!」

マミ「当たり前でしょ!行くわよ……」

      「「「スーパー……ティロ・フィナーレ!!!(……)」」」

黄と赤と黒の巨大な魔弾が魔女を消滅させる。
217 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:20:23.14 ID:OmfkXQdB0
QB「一時はどうなるかって思ったけど、魔女が上手く毒を注入してくれたようだ。」

QB「もうさやかが魔女になるのはほぼ確定したような物だね。」
218 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:23:53.20 ID:OmfkXQdB0
〜街〜

QB「……じゃあ、最後にさやかを襲って魔力を消耗させてきてくれるかい。なるべく早い方が良いんだ。」

チャップC・D「ウガッ!」

キュゥべえの前に跪く二人のチャップ。
その命令を受け、さやかのいる場所へ。


チャップC「ここだな。さやかという小娘がいる場所は。」

チャップD「早い内にソウルジェムとやらを真っ黒にしないとな……!?ウガッ!」

何者かに攻撃をされるチャップ。

ジョー「……さっきからコソコソしてると思ったら、さやかちゃんの跡をつけてたのか!」

ジョーは途中、チャップ達の不穏な動きを発見、魔女退治から離脱していた。

ジョー「どうやらソウルジェムを真っ黒にするのが目的らしいな。」

ジョー「答えろ!それが起きたらどうなる……?何が目的だ!」

逃げようとするチャップを組み伏せながら声を荒げる。

チャップC「ウ……そ、それは……ウガァァァ!?」

その瞬間、二人のチャップは赤い光に飲まれ、消える。





QB「全く。困るね。それがバレてしまったら先に手を打たれちゃうじゃないか。」

219 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:24:56.30 ID:OmfkXQdB0
〜公園〜

さやか「……う……」

まどか「さやかちゃん!」

恭介「さやか!」

仁美「さやかさん……!」

ライドロンに助けられ、結界の外へ出た。

さやか「み……皆……」

その場に立ち上がるさやか。

恭介「さやかぁぁ!……酷い怪我だ!志筑さん、早く救急車を! さやかぁ……死なないでくれ……」

仁美「……さやかさん、そんな怪我で!早く、安静に!」

3人の慌てようがまるで今にも死にそうな人間を前にした程の物だった。
だがさやかにはそれが自分の為にされているとは思えない。
別の世界にいるような感覚。
220 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:25:32.84 ID:OmfkXQdB0
さやか「え……?」

ふと我に帰る。
自分の体を見れば、明かに致死量を超えたような血が流れ出て、
足下にはかなりの大きさの血だまりが出来ている。

さやか「え……?い、嫌だ、何で……」

無意識の内に痛覚を切ってしまっていたのだ。
そんな大出血をしてもなお平気に立つ自分の姿は、端から見れば化け物だろう、と瞬時に予想がついた。

さやか「え……いや、いやだ、あたし、これじゃ、いや、いや、わぁぁぁぁぁ!!!」

絶望と驚きの混ざったような叫び声。
そして3人から逃げるようにその場から飛び出す。

まどか「待ってぇ!さやかちゃん!」

追いかけようとするも、目の前の血だまりに足が震え、立つ事すら出来ない。
目の前の血は親友の物なのだ。
221 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:26:51.01 ID:OmfkXQdB0
ジョー「……まどかちゃん!」

公園に入れ替わるようにジョーがやってくる。

ジョー「……血!? こいつは誰の……」

まどか「ジョーさん!さやかちゃんを助けて!」

222 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:27:39.67 ID:OmfkXQdB0
QB「僕の作戦に狂いは無かったよ。」

QB「さやかの絶望エネルギーさえ手に入れば、この窮屈な体からも出られるし、ね。」

つづく
223 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/18(土) 22:30:58.15 ID:OmfkXQdB0
今日はここまで。
五郎は個人的に結構好きなのとナカジマ隊員好きとして、出したかっただけです
別に今後に関わるかどうかは微妙です
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/18(土) 23:46:48.55 ID:mHT2H/WRo
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/18(土) 23:56:31.40 ID:M02XhsDQo

五郎ちゃん夢が叶ったかよかった
また最終回見ようかな
226 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/26(日) 23:23:54.41 ID:NiQH7bhf0
投下します
227 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:26:49.84 ID:NiQH7bhf0
〜公園〜
光太郎「さやかちゃん!」

ライドロンが4人を連れ出した場所へ、光太郎達がやってくる。

ジョー「兄貴!さやかちゃんを探すぞ!」

光太郎「何!?さやかちゃんに何が……!?」

マミ「っ……血っ……!!」

ほむら「状況から見て、美樹さやかの物と見て間違いないわね。」

杏子「オイ!さやかが、どうしたってんだ!」

まどか「うっ……ぐぅっ……」

まどかはその場でへたり込み、ただ泣くだけだった。
仁美も、心が抜けたような表情だ。

ジョー「さやかちゃん、血だらけでも平気立ってる姿を見られちまったみたいでよ……」

ジョー「また自分の事化け物だって思ったに違いない。早く探さねぇと!」

ほむら「……そうね。それに、彼女のソウルジェムも危ないわ。」

ほむら「一応、ある程度綺麗な状態には保っていたようだけど、ソウルジェムは絶望でも濁るわ。」

ほむら「このまま放っておいて、もしソウルジェムが黒く染まりきってしまえば……致命的な事になる。」

ジョー「……それに、クライシスの連中もさやかちゃんのソウルジェムがどうだって企んでいたんだ!」

光太郎「クライシスはさやかちゃんに狙いを付けてきたのか!」

杏子「ったく、さやかの野郎……早く探さないと!」

マミ「えぇ、急がないと、どこか遠くへ行ってしまう前に!」

228 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:28:30.42 ID:NiQH7bhf0
光太郎「まどかちゃん!さやかちゃんはどの方に!?」

まどか「あ……あっち……」

6人がまどかの指を指した方向へ走り出す。


恭介「待って!」

動かない足を引きずり、這い蹲るような姿勢で叫ぶ。

光太郎「君は……」

恭介「僕も行く……!さやかは、僕を庇ってくれたんだ……」

まどか「上条くん……?」

恭介「いつもそうだ……僕はさやかに守られてばかり……」

恭介「本当なら、僕がさやかを守らないといけないのに……!」

恭介「僕の為に来てくれたさやかに、八つ当たりまでして……!」

恭介「僕は……僕は……だから……!」

光太郎「君は……さやかちゃんの友達なんだね。」

仁美「私も行きます!さやかさんとの決着、まだついてませんもの!」

ジョー「おう、頼むぜ、嬢ちゃん!」

光太郎「よし、行こう!」

光太郎は恭介を背負い、皆は公園から飛び出す。

229 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:30:19.73 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

マミ「美樹さん!」

杏子「さやかぁ!」

ほむら「……もう随分遠くへ行ってしまったようね……」

光太郎「ここは二手に分かれよう」

光太郎「……じゃあ、まどかちゃん、ほむらちゃん、恭介くんは俺と一緒に!」

光太郎「マミちゃん、杏子ちゃん、仁美ちゃんはジョーと!」

ジョー「あぁ!」
230 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:33:10.05 ID:NiQH7bhf0
〜何処か〜

さやか「うぅ……」

血だらけの体でさやかは当てもなく彷徨い続ける。

さやか「あんな姿で……恭介に見られるなんて……」

さやか「あたし……どんな風に思われてるのかな……ゾンビみたいに思われたのかな……」

フラフラと歩いていると、何かに躓き、倒れる。
ふと顔を上げると、目の前に水たまり。

さやか「……どんな顔、なのかな……」

水たまりに顔を写し出す。
そこに写るのは、血が抜けて青くなった自分の顔、そして魔法の力でみるみる内に傷口の塞がる姿。

さやか「いやっ……これじゃあ、本当に化け物じゃない……」

その姿はさやかの絶望の淵へ落とすのには十分過ぎた。




ゆま「うう……キョーコ……どこ……うぅ……」

夜は子供は寝る時間だ、と夜に魔女狩りをする時は教会で無理矢理留守番をさせられるゆまが起きた。
普段は数時間で帰ってくるが、今日はいつまで待っても帰ってこない。
不安の余り教会を飛び出し、泣きながら杏子を探していた。
231 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:34:30.93 ID:NiQH7bhf0
ゆま「……ねぇ、けがしてるの?」

さやか「あぁっ……」

ゆまは魔女退治をして、怪我をした杏子を何度も治癒してきた。
それに目の前で魔女に両親を殺された。
だからちょっとの怪我程度ではどうと言う事は無い。

さやか(駄目……こんな小さい子まで怖がらせちゃ……本当に……)

ゆま「さやかおねえちゃ、どこいくの!?ゆまがなおしてあげるのに……」
232 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:36:04.14 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

ジョー「クソッ、こっちにも居ないか……」

マミ「ダメ、テレパシーも通じないわ……それほどソウルジェムの力が弱まってるなんて……」

杏子「何処だよ!どこにいんだよ!」

仁美「もう、心当たりのある場所は……」

仁美はさやかのいそうな場所をいくつか挙げたが、どこにもいない。

ゆま「うぇえええん……キョーコ……」

ジョー「……杏子ちゃん!あの子!」

杏子「あぁ!ゆま、お前なんでこんな所に!」

ゆま「だ、だって、キョーコ、うぐっ、いつになってもかえってこないんだもん、うぅ……」

泣きながら杏子に抱きつくゆま。

杏子「……悪かったよ、ゆま。 もう、約束破ったりしないからな。」

仁美「……妹ですの?」

杏子「……そんなに遠くねぇかな。」

マミ「ねぇ、ゆまちゃん。 青い短い髪の女の子見なかった?」

ゆま「さやかってひとなら、さっき、みたよ」

杏子「おい!それホントか!?何処で見た!?」

ゆま「あっち! でも、ゆまのかおをみて、すぐにげちゃった……」

ジョー「サンキュ、ゆまちゃん!皆、急ぐぜ!」
233 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:37:59.04 ID:NiQH7bhf0
〜航空〜

光太郎「すみません!佐原航空の者です!一機貸して下さい!」

光太郎はヘリコプターのパイロットの免許も持っている。
空から探す方が見つけやすいだろう、と踏んでの事だ。
一刻を争う時だ、夜中でも構わず中にいる人を起こした。

光太郎「皆!許可がとれた!さぁ、早く乗って!」



〜空〜

ほむら「……駄目ね。まだ、美樹さやかのソウルジェムが濁りきっていないなら、ギリギリまで近づいたのなら反応するはずなのだけれど……」

光太郎「恭介くん、さやかちゃんが行きそうな場所、何処か心当たりは!?」

恭介「……僕がさやかを招待した事のあるコンテスト会場はもう……」

恭介「……いや、待てよ!? 確か、僕がさやかと友達になって、初めて招待したのは……」

恭介「確か、あの駅から一つ向こうに行った駅の近くにあったはずです!」

光太郎「解った!」
234 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:39:48.07 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

ジョー「クソッ……遅かったか……」

マミ「でも足で動いていたならまだ遠くへは行ってないはずよ!それにこの血の跡……」

杏子「……これが道しるべになってるって訳か……」

仁美「こんなに傷だらけになって……」

人気の無い通路で、さやかを見つける事は出来なかったがさやかの足がかりを見つけた。

ジョー「これを辿って行けば……」

ゆま「わっ!」

杏子「!?おい、ゆま!どうした!」

突然後方で爆発。
その爆風の中に銀色のドレスのような格好の少女が立っていた。
少女は頭にヘルメットのような機械を装着していた。

織莉子「……」
235 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:41:06.54 ID:NiQH7bhf0
〜空〜

恭介「……あそこです!」

恭介の言った会場の近くまで移動。

まどか「ほむらちゃん、さやかちゃんは……」

ほむら「…………!今、ほんの微かに反応が!」

一瞬、僅かだがほむらのソウルジェムにさやかの反応が灯る。


〜空き地〜

光太郎「ほむらちゃん、頼む!」

コンテスト会場の近くの空き地にヘリコプターを停め、足での捜索に切り替える。

ほむら「……まずは会場近くまで行きましょう。」

近くにいる事は解ったが、再び反応を見失う。

光太郎「……危ないッ!」

何かを察した光太郎が三人を抱え、その場に伏せる。
同時にヘリコプターがズタズタに切り裂かれる。

恭介「うぅ……」

光太郎「……誰だッ!」

ほむら「……貴方は……」

4人に少しずつ近づく闇に溶け込むような黒い服を纏った少女。
その少女もまた頭に謎の機械を付けていた。

キリカ「………」
236 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:44:16.33 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

マミ「この子……魔法少女!?」

杏子「間違いねぇ、ソウルジェムに反応がある!」

ゆま「だれかわからないけど、キョーコをいじめさせないよ!」

仁美「い……一体どうすれば……」

3人は変身し、臨戦態勢へ。

ジョー「仁美ちゃんは下がっててくれ!……みんな、聞いてくれ!」

ジョー「この子は多分操られてるだけだぜ!あの頭の機械を壊せば、あの子は正気に戻る!」

以前自分が操られていた物と同じ機械だ。
それを壊すか、操っている者を倒せば正気に戻る事は知っていた。

237 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:46:40.85 ID:NiQH7bhf0
〜空き地付近〜

ほむら「呉キリカ……この時間軸では契約していたのね……」

光太郎「待って!あの子は操られているだけだ!あの頭の機械を壊せば……」

まどか「上条くん、隠れてよう!」

状況を察して、まどかは恭介の車いすを引き、物陰に隠れる。
ほむらは光太郎の制止をも聞き入れず、盾から兵器を出現させキリカへじりじりと迫る。

光太郎「やめるんだ、ほむらちゃん!彼女は操られて……」

ほむら「むしろ操られている方がまだマシだわ。こいつらは……」

何かを言いかけるも、途中でキリカが攻撃を仕掛けてくる。
光太郎はそれを避けるも、ほむらの動きが異常に遅くなっている事に気付く。

光太郎「……どういう事だ!?」

キリカの持つ固有魔法の時間の流れを遅くする結界。
光太郎の持つキングストーンは時間操作を無効化出来る為、その影響を受ける事は無かった。
キリカの爪がほむらに迫る中、光太郎は走り出すもほむらが時間を停止させる。

238 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:47:40.01 ID:NiQH7bhf0
光太郎「ほむらちゃん、どうして君はこの子を殺そうとするんだ!」

ほむら「……彼女を放っておいたらまどかを殺すわ。」

ほむらの顔は冷静に見えても、頭の中ではまるで血液が煮えたぎる程に冷静さを失っていた。
近くにまどかが居る、少し油断すればあっという間にまどかが殺される。

光太郎「何故そんな事を知っているんだ!?」

ほむら「貴方には関係無いわ!」

時間が動き出す。
キリカの斬撃は地面を抉るだけだった。

光太郎(まずい……この子を正気に戻さないと……)

光太郎はこの子にも、ほむらにも誰かを殺す苦痛を味合わせたく無かった。
239 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:49:16.10 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

ジョー「でやぁっ!」

頭部の機械を破壊しようとジョーが攻撃を仕掛けるも、全て当たる事は無い。

ジョー「クソッ……まるでこっちの攻撃が全部解ってるみたいだぜ……」

マミ「……なら、予測できても回避出来ない攻撃をすれば良いだけだわ!ゆまちゃん、協力して!」

ゆま「うん!」

そう言うとマミはいくつも銃を作りだし、織莉子へ乱射。
それをゆまが衝撃波で軌道を変え、回避を困難にする。

織莉子「……!」

四方八方からランダムに迫る銃弾はいくら予知が出来ても回避するのは簡単な事では無い。
体の周りに球体を召還し、いくつか相殺するも、その間を縫った弾丸がリボンへ姿を変え織莉子へ迫る。

ギリギリの所で宙へ跳び回避するも、空中で杏子の鎖に捕らえられる。
空中の行動不可能の場所では、予測が出来ても役には立たない。

ジョー「でかしたぜ、杏子ちゃん!」

身動きの取れなくなった織莉子の頭部の機械を外し、武器で破壊する。
機械を取られた織莉子は気を失い、変身を解く。

マミ「この女の子も魔法少女……初めて見たわ。」

杏子「アタシも聞いたことねーな……」
240 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:50:54.88 ID:NiQH7bhf0
〜空き地付近〜

ほむら「くっ……!」

ほむらがマシンガンでキリカを狙う。だがキリカはそれを回避。

光太郎「トァッ!」

ほむらの攻撃から庇うようにキリカへ飛びかかる。
そして、頭の機械を外す。キリカも気を失い変身を解きその場に倒れ込む。
241 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:53:16.03 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

ジョー「この機械……間違いねぇ、クライシスが作った物だな」

マミ「ねぇ、起きて!」

織莉子「……う……」

ジョー「……なぁ、この機械、一体何処で誰に付けられたんだ?」

織莉子「……? 私、一体何を……」




〜空き地付近〜

光太郎「君!しっかりして!」

キリカ「……あ」

ほむらも流石に戦意を失った相手のソウルジェムを砕くような事をする気になどなれず、変身を解く。

ほむら「……ごめんなさい。私とした事が冷静さを欠いていたわ。」

光太郎「どうして君は操られて……」

光太郎が問いかけようとするも、手をはね除けられる。

キリカ「触らないでくれ!私は今それどころじゃないんだ!」

意識を取り戻した途端、突然焦ったように声を荒げる。
だがその瞬間、キリカの瞳は獣のような鋭い視線でまどかをにらむ。

まどか「!?」

まどかへ向かって少しずつ歩み寄ろうとするキリカ。
ほむらもそれに気づき、盾から拳銃を取り出そうとするが、突然キリカが歩みを止める。

キリカ「……解ったよ、織莉子。君が言うなら仕方ない。」

その場でキリカは振り返り、夜の闇に消えて行くよう走り出した。

光太郎「……さっきの子、明かにまどかちゃんを狙っていた……君は何か知っているようだけど……」

ほむら「前も言ったはずよね。私は貴方を信用してないって。」
242 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:54:42.45 ID:NiQH7bhf0
QB「……やはり無理矢理操った魔法少女じゃあ時間稼ぎにもならないか。」

QB「さっきの魔女が打ち込んだ絶望を増幅させてソウルジェムの濁りを急速に早くする毒……その効果もせいぜい丸一日だ。」

QB「なんとかしてさやかには魔女になって貰わないとね。とにかく、時間を稼がないと。」

QB「残念だけど今は魔女のグリーフシードが何処にも見あたらない。あの二人を操っていた奴と……」

QB「一度RXに倒された事のある怪人じゃ不安だ。仮面ライダーの相手は仮面ライダーにするとしよう。」

QB「その石の力と、僕の力を合わせればどんな怪人でも復活させられるからね」

「はっ……!」

全身を黒装束に包んだ男がその手に持った緑色に輝く石を輝かせる。
同時にキュゥべえの瞳から光線が放たれる。
いっそう強く輝く光を放ち、止んだと思えば新たに6人の怪人がその場に立っていた。

QB「……君たちに頼むよ。」



QB「……こんな事してる場合じゃ無いね。」

何かを思い出したようにキュゥべえが何処かへ去って行く。

「やはり皇帝陛下の魂はまだ軟弱だ……インキュベーターの利用するエネルギー程度では復活までほど遠い……」

「早急に鹿目まどかという人間を捕らえなければな……」

243 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:56:18.45 ID:NiQH7bhf0
〜街〜

マミ「……!暁美さん達が美樹さんの反応を見つけたそうよ!」

気を取り戻した織莉子と別れ、さやかの捜索に乗り出して暫くした後、ほむらが再びさやかの反応を捕らえた。

マミ「場所は街はずれのコンサートホール。急ぎましょう!」

杏子「マジか!」

その場にいる全員が街はずれのコンサートホールに急ぐ。

QB(マミ、ちょっといいかい?)

マミ(……キュゥべぇ!?)

ゆま「いたっ!」

キュゥべえに念話で呼びかけられ、突然足を止める。
急に止まったマミの足に躓き、ゆまが転ぶ。

仁美「大丈夫ですの?」

杏子「ゆま!」

ゆま「へーき……だよ!」

ジョー「? マミちゃん、急にどうした?」
244 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:57:37.29 ID:NiQH7bhf0
QB(マミ、ちょっと良いかな。出来れば一人で来て欲しい。)

QB(美樹さやかの事が心配なんだろう?)

マミ(……美樹さんについて話があるのね……)


マミ「……ごめんなさい、私急ぎの用事が出来ちゃった。後で必ず追いつくわ。」

マミ「先行ってて!」

そう言い残しマミは何処かへ足早に走っていく。

杏子「お、オイ!こんな時に用事って……」

ジョー「いや、この状況だ。きっとさやかちゃんの事に違いねぇ……」

杏子「……でもこんな時に何が……」

杏子「……誰かがテレパシーでマミに話しかけたのか。」

ジョー「あのキュゥべえってやつが呼び出したのかもしれねぇ!」

杏子「あぁ……アイツも何か怪しいしな……」

ジョー「俺がマミちゃんを追う!見つけ次第、マミちゃんから君に連絡して貰う!」

ジョー「だから君達はさやかちゃんの所へ急いでくれ!」

245 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/26(日) 23:59:34.11 ID:NiQH7bhf0
〜何処か〜

マミ「キュゥべえ。いきなり何かしら?急いでいるから早く終わらせてほしいのだけれど。」

QB「マミ、さやかが今大変な事になってるのは知ってるよね。」

マミ「ええ、そうよ!用があるなら早くしてほしいわ。」

QB「……そういえばマミ、君は以前僕に魔女は何処から沸いてくるのか、って質問した事があったよね。」

マミ「えぇ……使い魔が成長するのでしょう?それが今更どうかしたの?」

QB「使い魔が成長するって事はそれを生み出した魔女がいるって事だよね。」

マミ「魔女は呪いから産まれるはずよ?」

QB「……まぁ、その通りさ。間違ってはいない。」

QB「状況が状況だ。話すのは避けたかったけど、君に魔女について全て説明するよ。」

QB「まずソウルジェムのメカニズムから説明しないとね……」




ジョー「おい!マミちゃん!」

ジョーがマミの後を追って駆けつけた。
その時、マミは地面にへたり込んで、糸の切れた人形のような状態だった。

ジョー「おい、どうした!?しっかりしろ!」

ジョー「まさか……おい!キュゥべえ!いるのか!いるなら返事しろ!」


QB「……いるよ、でも返事した所で君には解らないだろう?」

QB「……最後の望みはマミだけだ……頼んだよ……」

QB「マミが錯乱してさやかを殺せば、まどかも契約するに違いないよ……」

QB「そうなれば僕の勝ちだ……」
246 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:01:22.24 ID:cxZI4Rdw0
〜コンサートホール前〜

ほむら「……ここね、間違いないわ。」

キリカと一戦交えたが、その後再びさやかの反応を見つけ、コンサートホールまでやって来たのだ。

まどか「急ごう、ほむらちゃん!」

杏子達にも居場所を伝え、いよいよさやかの元へ辿り着いた。
さやかは恭介とさやかが幼い頃、初めて自分を招待してくれたコンサートホールの
すぐ近くの駅のホームにいたのだ。

光太郎「待っててくれ……今すぐ助けるから!」


4人がさやかの元へ駆け出そうとした途端、巨大な爆発が4人を襲う。
幸い、誰も怪我を負うことは無かった。


光太郎「……誰だッ!?」

「グハハ……!」

「ギィィ……」

その体は光太郎には見覚えのある無骨な体。
だがそれは記憶の物とは少し違っていた。
247 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:04:16.04 ID:cxZI4Rdw0
光太郎「そうか……貴様があの子を操っていたのか!」

「そうさ……俺は怪魔界最強の戦士……」

「怪魔ロボット!ネックスティッカーU!!」

ネックスティッカー。以前怪魔界で戦った相手だ。
体から発する怪電波、それを受信するヘルメットを使い、有機生命体を操る事が出来る。その体は以前とは違い、右肩にはキューブリカンの砲身、そして両腕が巨大なチェーンソーへと変化していた。

「ギィィ……」

光太郎「!?貴方達は……いや、違う!」

光太郎の背後から現れる3つの影。
光太郎にとって共に戦った仲間であり、頼もしい先輩の姿とうり二つのその姿。

「ショッカーライダーNO.1!」

「ショッカーライダーNO.2!」

「ショッカーライダーNO3!」

それは仮面ライダーの偽物、だが性能はオリジナルとほぼ同じであるショッカーライダーだ。

光太郎「……!」

体に力を込め、戦闘態勢へ移行。

光太郎「ほむらちゃん、まどかちゃん、恭介君!君たちは早くさやかちゃんの元へ!」

そう言い、怪魔ロボットの進撃を止めるべく飛びかかる。

ネックスティッカーU「グハハ!南光太郎、貴様の体をバラバラにしてやる!」

チェーンソーの攻撃を何とか避け、足下へ蹴り。
だが怪魔ロボットの鋼鉄の鎧には跳ね返されるのみだ。


ほむら「解ったわ。急ぎましょう。」

ほむらは変身、まどかと恭介の手を引き、さやかの元へ急ぐ。

まどか「わぁ……ほむらちゃん、こんな魔法を……」

恭介「なんだこれ……!?」

光太郎「今だ!変身ッ!」

時間が止まった瞬間、高く跳び仮面ライダーへと変身。

RX「行くぞッ!」

時が動き出す。

ネックスティッカーU「な!?いつの間に変身を!?だがまぁ良い、バラバラにしてやる事に変わりは無い!」

RXと怪魔ロボット、そしてショッカーライダーの戦いの火蓋が斬って落とされた。

248 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:07:58.11 ID:cxZI4Rdw0
〜駅〜
さやか「うぅ……ぐぅ……」

人気の無くなった駅のイスに腰掛け、静かに悲しみにおぼれていた。

さやか「あたし……やっぱりゾンビだったんだ……こんなの、恭介だって怖がってるはずだよ……」

ほむら「こんな所にいたのね。相変わらず世話が焼けるわ、貴方は」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「……二人とも……」

ほむら「……もう貴方のソウルジェム、限界だわ。あと数分遅れていたらどうなっていたのか。」

さやか「……もういいよ。あたしにはもう人間でいる事なんて出来ないんだ。」

まどか「さやかちゃん、でも心があるって、体なんて関係無いって……」

さやか「……でも、あんなゾンビみたいな姿見られて、恭介があたしの事受け入れてくれるはず無いよ。」

ほむら「……それね。そんなの実際会ってみなきゃわからないわよ。」

さやか「……無理だよ……怖がるに決まってる……」
249 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:09:52.70 ID:cxZI4Rdw0
恭介「そんな事無いよ!」

二人から少し遅れてやって来た恭介。

さやか「……恭介!?どうして……」

恭介「さやか、大丈夫かい?」


恭介「……暁美さんから大体の事は聞いたよ。僕の為に魔法少女になってくれたって。」

恭介「……ごめん。さやかがこんなに僕の事思ってくれてたなんて知らないで、八つ当たりして……」

さやか「恭介……」

恭介「君は誰かの為に自分を犠牲にしてくれる……誰よりも優しい人間だったね。」

恭介「昔からそうだったよ。 ……僕は君に憧れてたんだ、優しくて、強くて……」

恭介「……さやかが人間だとか、どうだとかなんてどうでも良い。 これからも、君は僕のヒーローで居て欲しいんだ。」
250 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:11:28.08 ID:cxZI4Rdw0
さやか「でも、あんなゾンビみたいな姿……恐かったでしょ……」


恭介「さやかは、僕をバカにしてるのかい……?」

さやか「えっ……?」


恭介「言っただろ。君は僕のヒーロー……そのヒーローが僕を傷だらけになってでも守ってくれたんだ。」

恭介「どうして……?ここに怖がる必要なんて無い、本当に、さやかがヒーローだったんだから」

恭介「そんな事より、僕はそのヒーローが落ち込んでいる姿なんて、見たくないんだ!」

恭介「いつもの、格好良くて前向きで、誰よりも格好いいヒーローに戻ってくれよ!」

さやか「恭介……うぅ……」

少しだけ目に涙が溜まる。
251 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:14:40.08 ID:cxZI4Rdw0
仁美「そ、れ、に、私との決着、まだついてませんわ」

仁美「ライバルに自分から申し込んだ勝負、逃げ出すなんて卑怯な真似、さやかさんはしないはずですわ。」

少し遅れて駅のホームにやってきた仁美。

杏子「さやか!何処だ!」

ゆま「あっちだよ!」

さやか「……さっきの、女の子!」

ゆま「さやかお姉ちゃん、だいじょうぶだった?きずならゆまがなおしてあげるよ」

さやか「……ありがとう。でももう大丈夫だよ。」

杏子「さやか、大丈夫か!? もう心配すること無いぞ!」

さやか「きょ……杏子……」

ほむら「……水を差すようで悪いけど、早くこれを使いなさい。」

杏子「そんだけ黒かったら一つじゃ足りねえだろ、これも使えよ」

さやか「……皆……ありがとう……!!」
252 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:16:37.10 ID:cxZI4Rdw0
〜コンサートホール前〜


RX(しかし一体こいつらは……?俺の記憶の限りではクライシスにもゴルゴムにもこんな怪人はいなかったはず……)

RX(先輩達のコピー……という事は恐らく先輩達の戦った組織の物だろう……だが何故……!?)

RX(ここ最近の怪現象は裏でクライシスが糸を引いていると思っていたが……)

ショッカーライダー1「ギギギーッ!」

指先から放たれるミサイルと、口から放たれる火炎。
RXはバックステップで回避するも、4対1では流石のRXも戦いを有利に進める事は出来ない。
着地したRXの周辺に漂う黒い煙。ショッカーライダーNO.2の得意武器、毒ガス攻撃だ。

RX「ぐっ……」

変身したRXには毒ガスは通用しない。
だが本来の目的はそうじゃない。RXの視覚を遮断するのだ。

RX「ぐあぁぁっ!」

突然足下で爆発。
NO.3が得意とする爆雷攻撃。
そして追撃の怪魔ロボットの装備している大砲での射撃。
RXは二つの攻撃に吹き飛ばされる。
253 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:18:58.09 ID:cxZI4Rdw0
ネックスティッカーU「これでもくらえええっ!!!」

爆雷によって毒ガスの煙幕から飛び出したRXを両腕に備え付けられたチェーンソーで切り裂く。
その攻撃に跳ね飛ばされ、地に伏す。

ショッカーライダー「ギギギ……」

3体が地に伏したRXに3人のショッカーライダーが近づく。
RXは3体と格闘するも、怪魔ロボットの援護射撃もある中ではまともに戦うことすら出来ず、3人に体を取り押さえられる。

RX「ぐぁっ……しまった!」

身動きの取れないRXに向かって怪魔ロボットが腕のチェーンソーを構え少しずつ迫る。

ネックスティッカーU「ガハハ……ここでさらばだな、RX!」

その巨大なチェーンソーがRXの体を真っ二つに切り裂いた。
だがその攻撃はRXだけでなく、RXを後ろから羽交い締めの形で取り押さえていたショッカーライダーNO.3の体をもの切り裂いた。

ショッカーライダー3「ギィィィィッッ!!!???」

肩から胸にかけて刃が通されたその体は爆発。

バイオライダー「R!X!バイオッ!ライダッ!」

その体を液化させ、怪魔ロボットの攻撃、ショッカーライダーの拘束から抜け出したのだ。

ネックスティッカーU「おのれバイオライダー!」

ショッカーライダー2「ギィィィィィ!!!」

バイオライダーの正面からはチェーンソーを構えた怪魔ロボット、
背後からはバッタの脚力を最大に生かした回し蹴りが後頭部に向かう。
だがバイオライダーは素早い身のこなしでその両面からの攻撃を回避。
ふり回された怪魔ロボットのチェーンソーはバイオライダーではなくショッカーライダーNO.2の右膝から下を斬り飛ばす。
254 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:20:47.35 ID:cxZI4Rdw0
バイオライダー「トアッ!」

必殺武器、バイオブレードを構え怪魔ロボットに挑む。
怪魔ロボットは今度は砲撃を放つも、バイオライダーの体をすり抜け、背後にいたショッカーライダーを二人吹き飛ばす。
足を失ったショッカーライダーNO.2はその爆発に飲み込まれ、破壊。

バイオライダー「今だッ!」

その一瞬の隙を突き、バイオブレードが怪魔ロボットの巨大なチェーンソーを備えた右腕を切り落とす。

背後から一人となったショッカーライダーが迫るも、それを察知し上空へ高く跳ぶ。

RX「RXキィィィィックッッッ!!!」

再びRXの体へと戻り、後方へ旋回、ショッカーライダーの背後から必殺のRXキックをたたき込む。
ショッカーライダーは怪魔ロボットの居る方へ吹き飛ばされた。

ネックスティッカーU「ぐっ!?よせ、よせ!」

ショッカーライダーの体内に内蔵されている火炎放射装置。
その燃料が体内に装備されているため、爆発のエネルギー量は他のショッカーライダーよりも強大だ。
残った怪魔ロボットの左腕を巻き込み、ショッカーライダーも爆砕する。

RX「リボルケインッ!」

怪魔ロボットが爆煙で視界を封じられ、身動きが取れない所にリボルケインを引き抜いたRXが飛びかかり、その怪魔ロボットの鋼鉄のボディを貫く。

RX「ッッ!!」

リボルケインを引き抜き、怪魔ロボットは火花を散らし爆発。

255 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:22:01.79 ID:cxZI4Rdw0
〜駅〜
仁美「別に礼には及びませんわ。さやかさんは私たちを助けてくれたのですもの。」

恭介「これでおあいこ、だね。」


仲間達の協力のおかげでさやかは希望を取り戻した。
グリーフシードを受け取り、浄化する。


さやか「うぅっ!?……あ……」

突然空から飛んできたビームがさやかのソウルジェムを貫いた。
そのビームを浴びた途端、さやかは異常なまでに苦しみ始める。

さやか「うぅぅぅぅ……あぁ………あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ソウルジェムが手からこぼれ落ちる。
立つことすらままならなくなり、自分の胸を押さえ苦しみのあまり暴れ出す。
目を見開き、体の底から出したような悲痛な叫び声を上げた後、ぱたりと手足を投げ出した。

マミ「……」

ジョー「……おい!さやかちゃん!しっかりしろ!」

マミ「美樹さん……うぅ……間に合わなかった……」

ジョー「どういう事だ!?一体何が!」

杏子「クソッ……なんだよ、全然吸い取れねぇ!」

黒く濁りきったソウルジェムにグリーフシードを当てるも、全く汚れは吸い取れなかった。

恭介「さやか!しっかりしろ!」

ほむら「……どうして!? 」
256 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:23:10.05 ID:cxZI4Rdw0
QB「無駄だよ。それはもうソウルジェムじゃないからね。」

そこには目を赤黒く輝かせたキュゥべえの姿。

ほむら「……インキュベーター……ッ!貴方の仕業ね……!」

QB「全く、余計な事をしないで欲しいな。」


そして、さやかのソウルジェムがグリーフシードへと変化し始める。

マミ(……壊さなきゃ……ソウルジェムを……)

銃を構え、狙いを定める。

ジョー「……やめろ!マミちゃん!」


マミ「……出来ないっ……こんな事……仲間を殺すなんて……」

手が震え、視界も涙で曇る。

そして遂に結界が広がる。
257 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/08/27(月) 00:23:57.96 ID:cxZI4Rdw0
QB「ふぅ。これで美樹さやかが魔女になってくれたよ。」

QB「一時はどうなるかって思ったけど、これでRXも倒すことが出来るし」

QB「何よりも美樹さやかのエネルギーが手に入った。」

つづく
258 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/08/27(月) 00:24:51.96 ID:cxZI4Rdw0
今日はここまで
それにしても長かった……
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/08/27(月) 05:08:24.69 ID:370AmEjAO
乙です

これどうなるんだ……もうおしまいだぁ……
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/27(月) 06:19:13.23 ID:CPcCzR7co

まさかのショッカーライダー
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2012/08/27(月) 06:26:32.15 ID:CPcCzR7co
おつ
まさか黒幕は大首領……?
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2012/08/27(月) 06:27:50.90 ID:CPcCzR7co
おっと前のエラーが出てたと思ったら書き込めてた
連投スマン
263 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/02(日) 02:47:51.38 ID:BgPwHdmu0
投下します。
264 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 02:50:09.21 ID:BgPwHdmu0
RX「早くさやかちゃんの元へ急がなければ……ッ!?」

RX(何か強大なエネルギーの反応が……? まさか皆を狙って怪人が……!?)




〜結界内〜

杏子「テメェ……一体何なんだよ……」

マミ「うぅ……」

グリーフシードへと変化し、魔女となったさやか。
杏子は何が起きたかが全く理解出来ず、全てを知ってしまったマミはその場にへたり込む。

ジョー「おい!しっかりしろ!……あの時と同じか、またソウルジェムが奪われたって事か!?」

オクタヴィア「オオオオオオッッ!!」

突然現れた魔女は大剣を作りだし、振り回す。

まどか「さやかちゃん……どうして……!?」

ゆま「さやかおねえちゃん、しっかりして!」

その場に横たわっているさやかの体に話しかけるも、当然反応は無い。


マミ「……!」

恭介「え……?」

マミはリボンを召還し、恭介と仁美を結界の外へ放り出す。

マミ「私が……私が……」

例えさやかであっても魔女を放っておく訳にはいかない。
何も知らなかったとしても親友の殺される姿を恭介と仁美には見せたくなかった。
これは魔女だ、魔女だと何度も心の中で唱え、銃を構えるも、打つ事は出来ない。
かつての仲間だ、共に戦った仲間を殺せるなど出来はしない。
265 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 02:51:47.47 ID:BgPwHdmu0
ほむら「美樹さやか……この世界でも、貴方は……」

ほむらは、まどかを救う事のみを第一に考えていた。
だが彼女はまだ冷血になりきる事が出来ず、さやかを救えなかった事への動揺もまた大きかった。

RX「トァッ!」

結界の中へRXが跳び入る。

RX「!やはり魔女か!」

RX「……さやかちゃん!しっかりしろ!」

さやかの体を見つけ、返事を呼びかけるも反応はない。

RX(やはりあの魔女の仕業か……!)

ジョー「きっとまた魔女がソウルジェムを奪ったんだ!とにかく早く奪い返さないと、さやかちゃんのソウルジェムは限界だ!」

杏子「……そういう事かよ……ナメた真似してよ……」
266 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 02:53:26.74 ID:BgPwHdmu0
魔女への怒りを顕わにした杏子と、
RXとジョーが魔女と向かい合う。

オクタヴィア「ウォォォォ!!!」

魔女は二人目掛けて車輪を放つ。

ロボライダー「ボルテックシューター!」

その銃から放つ光線が車輪を消滅させる。

ロボライダー「ソウルジェムを返して貰うぞ!」

魔女へボルテックシューターを向ける。

マミ「……駄目ッ!!!」

その魔女とロボライダーの間にマミが割ってはいる。
まるで魔女の盾となるよう立ちふさがった

ロボライダー「!?どうしたマミちゃん!早く避けるんだ!」

マミ「駄目っ……美樹さんを……美樹さんを殺すなんて……」

ロボライダー「……何ッ!?一体どういう事なんだ!?」
267 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 02:54:46.06 ID:BgPwHdmu0
杏子「オイ!マミ、今なんつったんだよ!」

オクタヴィア「オオオオオオッ!!!」

無防備なマミの背へ魔女の剣が振り下ろされる。

ロボライダー「……危ないッ!」

素早く魔女とマミの間へ入って、剣をその体で受け止める。
マミが待避した所を見計らって、脱出。

RX「……マクロアイッ!」

RXの姿へ戻り、その眼光で魔女の体を透視。
さやかの魔力の反応を調べるのだ。

RX「……!?マミちゃんの言うとおりなのか!?あの魔女の体全体から、さやかちゃんの反応が……!?」

杏子「……オイ!?どういう事だよそれ!?」

ジョー「じゃ、じゃああの魔女が本当に……!!」

まどか「……え……?嘘……だよね……」


ほむら「……一旦退くわ。」

ほむらが時間を停止させる。

RX「……!」

ほむら「ここに居ても埒があかないわ。どうするにしても一度体制を立て直さないと。」
268 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 02:57:32.81 ID:BgPwHdmu0
〜結界外〜

さっきまでいた駅のホーム。
魔女の結界から出てきた6人。

恭介「さやかは……!?さやかは!?」

まどか「うぅ……」

ゆま「さっきから、返事してくれない……」

何も知らないゆまはさやかの体に何度も話しかけた。

杏子「うわぁぁぁぁぁ!チクショォォォォ!!!」

大声を上げて杏子が地面を思い切り殴る。
拳が血だらけになろうとも、何度も何度も。
杏子にとってはさやかはまるで昔の自分のように思えた。
何も救えなかった自分の最後の希望だった。その希望を目の前で砕かれたのだ。

ジョー「……さっきのはどういう意味なんだよ、マミちゃん!」

焦るようにマミに話しかける。

マミ「………」

だが悲しみの余り頭が真っ白になり、返事は帰ってこない。
269 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:01:11.75 ID:BgPwHdmu0
ほむら「……巴マミの言うことは本当よ。」

ほむら「ソウルジェムが濁りきったとき、私たちはグリーフシードへと変化する……それが魔法少女の最期。」

恭介「それって……さっきの怪物がさやかって事……?」

仁美「さやかさんが……?」

ゆま「そんな……」

杏子「……嘘……だろ……」

まどか「折角……折角さやかちゃん、立ち直ったのに……どうして……」

ジョー「……ふざけんじゃねぇ……んな事、あってたまるかってんだ!」

光太郎「……ッ!」

光太郎はまた葛藤した。
もう一度、仲間をこの手で殺さなければならないのか。
彼女たちに仲間を殺す悲しみを味合わせる事になるのか。
脳裏に何度も浮かぶ信彦の顔。今でもその事に心が締め付けられる事がある。
何度も誓った、信彦を救う、救う、と。だがそれは不可能に終わってしまったのだ。
この悲劇が再び起きようとしているのか、と。

QB「……様子を見に来れば、これはどういう事だい?」

QB「マミ、君なら発狂してさやかのソウルジェムを打ち抜いてくれると思ったんだけど……」

QB「全く、君は群れるようになってから弱くなったね。」

杏子「テメェ!よくもヌケヌケと現れやがって……」

杏子が全てを言い終える前に、光太郎の拳がキュゥべえを砕いた。

光太郎「貴様ッ!何故さやかちゃんを魔女へ……ッ!!!!」

光太郎「これほどまで彼女たちを残酷な目に遭わせるなんて……許さん………ッッ!!!」
270 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:04:08.99 ID:BgPwHdmu0
ほむら「……美樹さやかのソウルジェムに打った光線、犯人は貴方でしょう。答えなさい、あれは何?」

拳銃を突きつけほむらが脅しかける。
何度もそれは無駄なことだと知っている、のに。

QB「さぁね。わからないよ。」

意外な答えにほむらは戸惑う。
インキュベーターには感情がない。膨張表現や黙秘は出来るが、嘘を付くことなどできやしないのだ。

光太郎「……魔女を人間に戻す方法は、さやかちゃんを元に戻すにはどうすれば良いんだ!」

QB「さぁね。前例は無いね。」

QB「でも、不条理を覆すのが君たちだ。何をしても驚かないよ。」


杏子「クソッ!、またアイツに騙されて……こんなのがさやかの最期だってのかよ……」

ゆま「うぅ……」

ジョー「……諦めてる場合じゃないぜ……!」

ジョー「さやかちゃんを救えるのは俺たちだけなんだ!そんな俺たちが落ち込んでて、どうすんだよ!」

ジョー「たとえあのキュゥべえとか言う奴が不可能だと言っても、あんな奴の言うこと信用する必要なんか無ぇ!」

マミ「……!」

光太郎「……あぁ、そうだな!ジョー!」

ジョーの言葉にマミは顔を上げ、光太郎の顔から悲しみの色が薄れる。
271 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:04:59.02 ID:BgPwHdmu0
ほむら「……美樹さやかの魔女の反応が消えたわ。」

ほむら「……こうなった以上、今日はもう深追い出来ないわね。」

ほむら「美樹さやかの魔女の対策は後日になるわ。そうなるなら、一度策を練っておきましょう。」

杏子「ああ……」

マミ「……取り戻しましょう、美樹さんを」

ゆま「うん!」

まどか「私も、出来る限りの事はするよ!」

恭介「僕もだ……恩返しはまだやりきってないよ……」

仁美「決着をつけるまで、諦めませんわ!」

ジョー「……あぁ、絶対助けようぜ!
272 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:08:10.94 ID:BgPwHdmu0
一致団結をした皆は体を休めるため、一度家へ戻った。
一部を除いて。

光太郎「話があるって……」

ほむら「……単刀直入に聞くわ。」

ほむら「貴方、あの魔女をどうするの?」

光太郎「……助けるよ。」

ほむら「言葉だけじゃ、信用出来ないわね……」

そう言ったほむらが光太郎の顔を見据える。
だがその瞳の奥には自分と同じ、悲しみに似たような感情が渦巻いているように思えた。

光太郎「……俺には、親友がいたんだ。名前は信彦。」

光太郎「俺と信彦はまるで兄弟みたいに育てられた。でも、俺も信彦もゴルゴムの改造人間にされたんだ……。」

光太郎「俺は何とか脱出出来たけど、信彦は捕らわれたまま。そのまま完全にゴルゴムになってしまった。」

光太郎「俺は……信彦と戦わなければならなかった。何度も何度も元に戻そうとしたけど……」

光太郎「……結局俺はこの手で信彦を殺してしまったんだ。 ……今はそれと全く同じ事になっている。」

光太郎「でも、俺は君たちに仲間を失う悲しみ、仲間をこの手で殺める悲しみを知って欲しくない……」

光太郎「さやかちゃんだって同じだろう。あんな姿になって、人を襲ったりしたくないんだ。」

光太郎「救えなかった仲間……そんな後悔を、君たちにして欲しく無い!」

もし魔女を倒す等と口走ったならば、それはまどかの強大な力に気づけばまどかを殺すかもしれない。
だからその頭をマシンガンで吹き飛ばしてやるつもりだった。
光太郎の話を聞き、ほむらは自分と同じ物を感じた。
友を救う為に死力を尽くし、それで届かなかった……自分が何度も通ってきた道だ。
その正義に燃える心の奥でそんな悲しみを封じ込めていた事に驚きが隠せない。

ほむら「……そうなの。そんな事があったのね……。」

ほむら「……私も同じよ……。私も、ただまどかを救うために……」

ほむらは光太郎にある種の信頼のような物を感じた。
自分の唯一の理解者が現れた、そんな気分だ。
273 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:10:15.18 ID:BgPwHdmu0




光太郎「君も、そうやって何度も戦ってきたのか……」

ほむら「そうよ。私はあの子を救うためなら、絶対に諦めない。」

全てを話し終えたほむら。
ふと光太郎が目をやると、言葉の強さとは裏腹にその肩は年相応の少女の物だ。
強がり、自分を押し隠していたほむらの内なる感情が初めて見えた。

杏子「んだよ、そんな事隠していたのか?」

ほむら「……杏子!?」

杏子「やけに色々知っていると思ってたら、案の定か。」

杏子「アンタも誰かの為に願って、それでも戦い続けてる……なんだ、根はアタシやさやかと同じじゃねぇかよ」

杏子「……きっとこれがアタシのあるべき姿だったんだろうな。いいぜ、さやかも救って、ワルプルギスも倒して、まどかも救おうぜ。」

ほむら「でも……魔女が戻った試しなんて今まで一度も……」

その声は普段から想像もつかない程震えた声。

ゆま「いままでできなくても、こんどはどうなるかわからないよ!」

ゆまの声が飛ぶ。幼い声でも、だからこそ効果は抜群だ。

ジョー「それに、ほむらちゃんの話聞く限りじゃ今まで俺たちと一緒に戦った事なんて無かったそうじゃねぇか」

ジョー「でも俺たちもいる今なら、出来るかもしれないぜ?」

光太郎「そうだよ! 奇跡なんて無くても、俺たちの力で!」

マミ「そうよ。そんなに抱え込んでいるならすぐ話せば良かったのに」

マミ「曲がりなりにも私は見滝原の魔法少女のリーダー。リーダーに隠し事なんて、許しません!」

ほむら「巴さん……」

光太郎にのみ話したつもりが、他の4人にも聞かれていたのだ。

ほむら「皆……うぅ……」

まるで契約したての時の純粋な信じる気持ちを思い出したかのような涙。
それを表すかのように朝日が昇り空が薄紫に染まる。

274 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:12:11.94 ID:BgPwHdmu0
〜マミの家〜

夜が明け、その日の夕方、さやかを救う為の策を練る為、マミの家に皆が集まった。

杏子「作戦はもう一つしかねぇ、まどか達が呼びかけて、元に戻るのを待つ。」

杏子「アタシ達はその間時間を稼ぐ。それだけだ。」

杏子「それにさやかの体を腐らせない為にもアタシとマミのどっちかは抜けなきゃいけない。」

杏子「……マミ、それはマミがやってくれないか……?さやかを救うのはアタシがやりたいんだ、頼む!」

要求に驚く。だが杏子の熱意に押され、承諾しようとするも、


光太郎「……俺に任せてくれ。呼びかける人数は一人も欠けない方が良い。」

マミ「光太郎さん……?」

光太郎「腐らせないという事は命のエネルギーを与え続けていれば良いんだ。」

光太郎「……あそこならそれが出来るかもしれない。」
275 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:13:22.37 ID:BgPwHdmu0
ジョー「……俺にまともに魔女と戦う力はねぇ。でも使い魔の掃除くらいなら出来るぜ。」

魔女と戦うフォーメーション、まずはジョーが使い魔の対処を買って出た。

光太郎「俺が魔女の前で攻撃を受け流す。その隙にマミちゃんと杏子ちゃんが魔女の動きを止めてくれ。」

光太郎「ほむらちゃん、君はまどかちゃん達を使い魔から守ってくれ。」

光太郎「ゆまちゃん、恐らく長期戦になる。君は怪我をした場合の治療を頼む。」

ゆま「うん!」

まどか「仁美ちゃん、上条くん、いきなりでごめんね、でも、頑張ろう!」

恭介「言うまでも無いよ」

仁美「勿論ですわ」


杏子「そうだよ、さっさとさやかを元に戻してワルプルギスってヤツをぶちのめさないとな!」

まどか「ワルプルギス……?」

ほむら「ワルプルギスの夜よ……。数日後、見滝原に上陸する、超弩級の魔女。」

マミ「……そういえば私もそんなに多くはしらないわ。」

ゆま「どきゅー?すごいの?」

光太郎「……一体どの位の規模なんだい?」

ほむら「えぇ……それは……」
276 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:16:45.12 ID:BgPwHdmu0
〜アリゾナ州〜

アリゾナの人気の無い廃工場。
そこにぽつんと立つ倉。

「一也の衛生からの情報だ。昨日突然太平洋上に現れた謎のスーパーセル……このまま行けば静岡、山梨、長野を通って群馬へ到達する……」

「幸運な事に静岡、山梨、長野はこのまま経路が変わらない限りは人的被害の少ない場所を通る。」

そう言うと片方の男が地図上の太平洋、そこから群馬までの道のりを指で示す。

「そうか……で、一番危険なのはこの大都市の見滝原、って事か」

「この規模のスーパーセルが通過すれば街一帯はたちまち壊滅する。」

「それにここ最近世界の各地で僅かだが、クライシスの兵が現れている事は風見達の報告から明らかになっている。」

「そのスーパーセルにクライシスが絡んでいる可能性は少なからずあるという訳だな……」

「何人かは既に日本へ向かっている。俺たちも急ごう、隼人。」

「あぁ!本郷!」
277 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:18:02.74 ID:BgPwHdmu0
〜マミの家〜

ジョー「……とんでもねぇバケモノだな……」

杏子「でも安心しろよ!今度は大丈夫だって!なんせアタシ達もいるわけだし!」

ほむら「……!?」

まどか「今度……?ほむらちゃん、前にも戦ったことあるの?」

ほむら「い、いや、その……」

光太郎「ほ、ほら、きっと外国で戦ってたんだよ!きっとここに来たのもそいつを追ってきたからで……」

まどか「……そうだったんですか。」

光太郎「悪い、俺行ってくるよ。約束の時間までには必ず戻る。」
278 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:19:11.81 ID:BgPwHdmu0
〜廃工場〜

「ここが美樹さやかの魔女の居場所か。」

黒装束に身を包んだ男。右手には緑色の石、そして肩には黒い色をした火の玉のような物が浮かんでいる。

「この魔女と融合させるには怪魔妖族が適任だな。おい、準備しろ。」

チャップ「ははっ……」

チャップが廃工場の壁に突き刺さっているグリーフシードを抜く。
そして天秤のような機械に、男がもう片方に緑色の石を装着する。

「出でよ……怪魔妖族最強の戦士……百目婆ァよ!」

肩に乗った火の玉から緑色の石にビームが注がれ、グリーフシードに百目婆ァをインストールする。

「ククク……お前には感謝している。お前のエネルギーのおかげで皇帝陛下の魂がインキュベーターの体を借りずとも存在出来る程になったのだからな。」

「褒美に最強の妖族の体をくれてやろう。」
279 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:20:11.39 ID:BgPwHdmu0
〜何処か〜

光太郎「……」

抜け殻となったさやかの体を抱えて、薄暗い、洞窟のような所に一人やってきた。
洞窟は酷く荒れ果て、瓦礫が散らばったようになっていた。

光太郎「……聖なる海の洞窟よ!俺たちに最後……この一度だけ力を貸してくれ!」

その洞窟は聖なる海の洞窟。かつてクジラ怪人が死んだ自分を再生させてくれた場所。
そこはもうライドロンに全ての力を与え、崩れ最早瓦礫しか残っていない。

光太郎「俺はあの時貴方に頼るのは最後だと言った……だけどもう一度だけ、この子を救う為に!」

何もない洞窟。光太郎が叫ぶと僅かに光が灯る。
光太郎の望みを聞き、無いに等しい力を分け与えてくれるのだ。

光太郎「……ありがとう!」

その洞窟にさやかの身を預け、光太郎は仲間達の元へ戻っていく。
もうすぐ約束の時間だ。
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/02(日) 03:22:59.82 ID:Q1OzoNeRo
レジェンドライダーズクルー?
281 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:25:26.84 ID:BgPwHdmu0
〜街〜

杏子「……こっちの方だ!」

さやかの魔女が再び行動を開始した。
その魔力を捕らえ、さやかを救うべく皆廃工場へと向かう。

QB「……やぁ、まどか」

ほむら「インキュベーター!?」

光太郎「貴様!」

ジョー「よくわからねぇけど、また来たのか!」

ゆま「べーっっだ!」

皆キュゥべぇへの憎悪を顕わにする。

QB「別に君たちに用がある訳じゃないよ。僕が用があるのはまどかさ。」

QB「君は今からさやかを助けに行くんだろう?でも僅かな奇跡に賭けるよりは、君が契約してさやかを元に戻すのが一番手っ取り早いんじゃないかい?」

QB「どういう訳か解らないけど、何故か君には途方もない力が備わっている。宇宙の法則をねじ曲げる程の、ね。」

ほむら「やめて、まどか!契約しないで!」

ゆま「そうだよ、いままどかおねえちゃんが契約したらなんのためにほむらおねえちゃんは……」

杏子「ば、ばか、それ以上言うな、ゆま!」

まどか「……え……?」

ゆまの漏らした言葉に皆が一瞬静まる。
それを押し隠すかのようにマミが叫ぶ。

マミ「と、とにかく、キュゥべえ、これ以上契約を結ぼうとするなんて、許さないわ。」

QB「なんだいマミ。君は随分仲間を欲していたじゃないか。」
282 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:27:12.21 ID:BgPwHdmu0
QB「君にとってまどかが契約するのは嬉しい事のはずなんだけどな。」

QB「まったく、君は随分と弱くなったよ。」

光太郎「違う!マミちゃんは弱くなんか無い!」

光太郎「確かに最初は仲間に依存していただけかもしれない……けど、今はそれを乗り越えた!」

光太郎「何度も俺たちを助けてくれた……仲間の為に命を賭けられたマミちゃんが弱いはずなど無い!」

マミ「そうよ……戦ってなんかくれなくても良い。側にいてくれるだけで、支えになってくれる仲間がいる。」

少し顔が明るくなったマミ。
少しの笑を浮かべながら言い放つ。

ジョー「そうだ!何言ってるか解らねぇけどお前の言ってることは全て間違いって事だ、キュゥべぇ!」

周りの流れに乗ってジョーが叫ぶ。

光太郎「インキュベーター……貴様の目的を全て話して貰おうか……」

QB「やれやれ、解ったよ。」
283 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:29:26.96 ID:BgPwHdmu0



QB「全ては宇宙の為さ。宇宙の為に死んでくれる気になったら契約してよ。」

光太郎「そんな目的の為に少女の希望や命を弄んでいたのか!?」

QB「そんな、なんて酷いな。宇宙を枯れさせない為にやってることさ。」

QB「そもそも何で君たちが一個体の生き死ににそこまで拘るのかな。」

光太郎「地球に生きている生命、一つ一つが掛け替えのない命なんだ!皆調和して生きている!」

光太郎「地球だけじゃない、宇宙に生きている生命全てが手を取り合えば、どんな困難もきっと乗り越えられる!」

ほむら「……そうね……。ふふっ、きっとそうだわ。」

光太郎の熱弁に納得し、何故か少しだけ心に余裕が出来、少しだけ笑みが浮かぶ。

杏子「エントロピーとか言われても訳わかんねーけど、とりあえずテメーがここにいるべきじゃねってのは解った。」

ジョー「交渉決裂だな。とっとと地球からでてきやがれ!」

何も見えないジョーも反論する。


QB「そんなあるかどうか解らない可能性に賭けるなんて出来ないよ。」

QB「今ある合理的な方法で解決するんだ。そんな事する必要は本来は無いんだけど……」
284 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:31:42.36 ID:BgPwHdmu0
その瞬間、空の彼方からやってくる黒い霧。
まるで龍のような動きをしながらこちらに向かってくるのを誰も気づくことはなかった。

「そうだ、余計な事をする必要は無いな。」

インキュベーターの頭を突然踏みつける黒いブーツ。
その頭は砕ける。

「久しぶりだな、南光太郎。霞のジョー。」

その黒装束に身を包んだ男は二人にとっての宿敵。
かつて地球の全ての生命の存亡を賭けて戦った敵の親玉直属の下部。
いや、というよりはほぼ敵の親玉と同じだろう。

ジョー「お前は……!」

光太郎「……ダスマダー!」

マミ「……!?」

杏子「だ、誰だ!?」

ダスマダー「……フフ。」

光太郎「ダスマダー!何故ここにいる!?クライシス皇帝は滅びたはずだ!」

ジョー「今度は何を企んでやがる!」

ダスマダー「……その内解る事だ。今日は挨拶代わりに来ただけだ。」

ダスマダー「フンッ!」

そう言い残すとダスマダーは黒い霧となって消えて行く。

ジョー「……ダスマダーの野郎まで出てくるとはな……」

光太郎「ヤツが存在するという事はクライシス皇帝も存在するという事か……!」

光太郎「何故……?奴はあの時怪魔界と共に滅びた……」

光太郎「怪魔界亡き今、奴が生きていたとして何故地球を攻撃する……?」

ほむら「驚いている所、申し訳ないけど、急ぎましょう。」

ほむら「一秒ですら惜しいわ。」

光太郎「あぁ……今は奴に構っている時じゃない。考えるのは後にしよう。」
285 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:32:59.83 ID:BgPwHdmu0
〜結界前〜

杏子「……昨日と魔力パターンが同じだ……クソッ……」

ほむら「パターンは同じ、だけどとても強くなってる。」

ゆま「魔女がげんきになってる……」

光太郎「もう奴らが目を付けていたのか……おのれ……」

杏子「ウダウダ言ってる場合じゃねぇ!さっさと入るぞ!」
286 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:35:02.90 ID:BgPwHdmu0
〜結界内〜

光太郎「この結界の奥に行けば……」

ジョー「3人とも、俺の側から離れるんじゃねぇぞ。」

ジョーが呼びかけるのを担当する3人に話しかける。

まどか「ねぇ……私が契約すれば、さやかちゃんは元に戻るの……かな……」

杏子「な、何言い出すんだよ、これから戦うって時に……」

まどか「だって、私、今まで何もしないで皆にばっかり戦わせて……」

まどか「私って、本当は凄い卑怯じゃないのかなって……うぅ……」

目の前で親友が苦しんでいたのに、何もしない自分。
全部誰かに投げっぱなしの自分を耐えられない。

ほむら「……そんな事無いわ。」

ほむら「貴方が卑怯なんてはず無いわ。卑怯だったらどうして、そんなに誰かの為に犠牲になったりするのよ……」

ほむら「どうして、どうして貴方はそんなに優しいの……どうして自分ばっかり……」

杏子(な、何急に言い出してんだアイツ!? あんな秘密にしたがってたくせに……)

仁美「あら……」

光太郎「……何も一緒に戦うだけが仲間じゃないさ。ただ、後ろから誰かの手を握るだけで良い。」

戦ってくれなくても、仲間だ。
かつて、孤独な戦いに疲れ果てた自分を支えてくれた家族とも呼べる仲間。
それがあるだけで光太郎は心強かった。だからどんな強敵にも打ち勝つ事が出来た。

ジョー「……ま、どうしてもってなら俺たちが戦って駄目な時だな。」

マミ「鹿目さんが契約する必要なんて、無いでしょうけど……。もっと私たちを信じてくれてもいいのよ?」

マミ「だって、鹿目さんや美樹さんがいてくれるだけで私、幸せだもの。」

少し笑って二人が言う。

ゆま「……!くるよ!」

扉が開き、魔女の結界の最深部へ。
287 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:36:32.66 ID:BgPwHdmu0
〜結界最深部〜

杏子「良いな。打ち合わせ通りに!」

そう言うと杏子が結界を作り出し恭介、仁美、まどかの三人を守る。

オクタヴィア「ガァァァァ!!!」

魔女が車輪を飛ばす。

光太郎「変身!」

光太郎は飛び上がりRXへと変わる。

RX「トァッ!」

そのまま前方へ宙返りし、手刀で車輪を破壊する。
そして魔女のすぐ近くまで飛び込む。


恭介「さやか……早く戻ってくれよ……!」

まどか「さやかちゃん!」

仁美「さやかさん!」


結界の中から三人が呼びかける。

ジョー「クソッ、数が多すぎるぜ……」

迫ってくる車輪は以前よりも数も強さも増していた。
受け流すだけで精一杯だ。

ゆま「たすけるよ!」

ほむら「ッ……!」

ジョーへと進む車輪をゆまとほむらが打ち壊す。

ジョー「サンキュ、助かった!」
288 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:37:34.22 ID:BgPwHdmu0
マミ「レガーレ!」

オクタヴィア「グォォォォ!!!」

その口から火炎攻撃を放つ魔女。
その火炎はマミの放つリボンを焼き払い、RXの体をも焼く。

RX「ぐっ……」

少し怯んだRXへ魔女はその巨大な剣を振り下ろす。
だがRXはその体を液体へと変え、空中で体を再構成。

バイオライダー「バイオアタックッ!」

杏子「でかした!オラッ!」

マミ「行くわよ、レガーレ・ヴァスタアリア!」

体を液体にし、その体当たりで魔女を怯ませ、その隙にマミと杏子が巨大な鎖、リボンで魔女を拘束。

バイオライダー「バイオブレード!トアッ!」

魔女が車輪を生み出し、打ちだそうとするも、バイオブレードに全て破壊される。

まどか「さやかちゃん、さやかちゃんはこんな事したく無かったはずだよ……」

仁美「お願いします……さやかさんに戻って下さい……」

恭介「さやか、僕だ、僕の声くらい覚えてるだろう……?」

289 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:38:35.64 ID:BgPwHdmu0
〜結界前〜

ダスマダー『お前達はそこで待機していろ。もしも魔女を倒して疲労しきったRXが出てきたならば、すぐ倒せ。』

ダスマダー『そして、鹿目まどかを捕らえろ。インキュベーターの契約はなんとしても阻止しろ。』

ショッカーライダー「「ギィィー!!」」

結界前に待機するのはショッカーライダーの4、5、6だ。
魔女がRXを倒せばそこまで、RXが魔女を倒すようであれば出てきた所を潰す。
290 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:39:32.97 ID:BgPwHdmu0
〜結界最深部〜

オクタヴィア「グ……グ……ウォァアアアアアアアア!!!!」

杏子「さやか……さっさと元に……うわぁっ!」

マミ「きゃぁっ!」

バイオライダー「ぐぁぁっ!」

一瞬だけ何か苦しんだように思えた魔女だったが、次の瞬間に暴れ出しマミと杏子を吹き飛ばす。
そしてその剣でバイオライダーを切り裂き、結界の壁まで吹き飛ばす。
吹き飛ばされたバイオライダーは壁から床に弾み、床が崩れ落ち下の階まで落下。

ジョー「兄貴!?」

杏子「クソッ……聞き分けねぇにも程があるぜ!」

マミ「美樹さん、大人しくして……」

しかし魔女は体にまとわりついた鎖とリボンを千切り、さらに暴れ回る。
剣を振り回し、車輪を飛ばす。

オクタヴィア「ガァァアアアアッ!!!アアアッッ!!!」

体の周囲に大量の車輪を召還し打ち出す。
その量はとても防ぎきれる量ではない。
それに加え、付加された怪人の能力、レーザーに火炎まで加わるのだ。

291 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:40:29.73 ID:BgPwHdmu0
マミ「ぐっ……きゃあぁっ!」

四方八方から迫る車輪や火炎を銃を生成し迎え撃つが、最後には車輪の体当たりをまともに受けてしまい、背中を負傷。さらに脳しんとうで動けなくなる。

杏子「マミ!このやろっ!」

マミの元に杏子が飛び込む。
結界を作り出しマミを隔離、自分は槍を振り回し車輪をかいくぐりながら魔女の元へ。

杏子「らぁぁぁぁっ……!!!」

持ち前のスピードで車輪や火炎をくぐりぬけ、魔女の元へ到達。

杏子「さやか……、落ち着けってんだよぉっ!」

跳び、槍を振り下ろすも、空中で動きが止まる。
魔女が念力を使ったのだ。

杏子「ぐっ……!?な、なんだこれ……動けねぇ……」

その空中で身動きのとれない杏子に魔女は剣を振り下ろそうとする。
その一撃が決まれば杏子は再起不能だろう。
292 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:42:22.33 ID:BgPwHdmu0
ジョー「ガハッ!」

車輪の猛攻を避けきる事が出来ず、吹き飛ばされる。
大量に迫ってくる車輪、ほむらは時間停止を駆使してそれを破壊するも、絶え間なくせまる車輪には焼け石に水だ。

ほむら(使い魔が強力すぎる……このままじゃ、魔力が尽きるのも時間の問題……)

ゆま「えいっ!えいっ!」

がむしゃらにハンマーを振り回し車輪の軌道を結界に守られた三人から逸らす。
だが捌ききれなかった車輪が少しずつ結界に当たり、僅かずつ壊していく。

まどか「さやかちゃん、正義の味方になるって……わっ!」

仁美「どうして……どうしてこんな事……」

攻撃に晒されながらも必死に呼びかけ続ける。

恭介「さやかぁぁぁーッ!!!」

293 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:43:45.12 ID:BgPwHdmu0
杏子(クソッ、こんな所で終わるのかよ……)

魔女はその巨大な剣を振り下ろす。

杏子「くっ……! ……?」

全て終わりと悟った杏子だったが、その剣の動きが僅かに鈍った。

魔女「ガ……ガ……アアアアッ!!!」

マミ「佐倉さん!!」

再び勢いよく剣を振り下ろした魔女から間一髪、マミがリボンで杏子を救い出す。
だが完全に避けた訳では無く、その剣は杏子の足を砕いた。

杏子「ぐああっ……うっ……」

マミ「待ってて、今治癒魔法を……」

杏子を自分の作った結界の中へと引き込み、その足を治癒しようとするも、杏子はそれを拒否。

杏子「よせよ……そんなんじゃ、魔力がもたねぇっての!自分の怪我も治せねぇクセしてよ……」

マミ「でも、そんな怪我してたら……痛みを消して戦ったら、それこそ魔力がもたないわ!」

杏子「うるせぇ、こんなん何でもねぇよ……それに、お前だって随分やせ我慢してんだろ……」

マミ「……」

さっきの使い魔の攻撃をまともに受け、背中を負傷、頭から血を垂らしたマミ。
マミも魔法を使わず痛みに耐えていたのだ。
294 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:45:14.70 ID:BgPwHdmu0
ゆま「わあぁぁっ!」

遂にゆまが吹き飛ばされ、三人を守っていた結界が破壊される。

オクタヴィア「ウオァァァァ!!!ウアァァァアァッ!!!」

魔女はその豪腕をまどかへ伸ばす。

恭介「よせっ……よせ、さやか!」

ジョー「待てっ!さやかちゃん!」

突然、先ほどまで倒れていたジョーが叫ぶ。
ダメージが抜けきらず、足も震えている状態だ。

ジョー「さやかちゃん……君は、そんな事したくなかったはずだろ!?」

ジョー「君は何度も自分に負けそうになっても、それを乗り越えて来たじゃねぇか!」

ジョー「もう一度、もう一度自分の心に打ち勝てよ……!安心しろ、俺たちだって……君の呪いを背負ってやる!」

ジョー「だからもう一度……自分の心と戦って、勝ってくれ!さやかちゃん!」

何度も、ジョーは叫ぶ。
さやかは何度も絶望し、何度もそれを乗り越えて来たのだ。
その力をジョーは信じていた。

オクタヴィア「アァァ……アアアアア!!!」

魔女の動きが僅かに停止する。
だが暫くするとまた狂ったように暴れ出し、剣を振り回す。

オクタヴィア「オォォ……オノレ……コム……スメ……ジャマシオッテェェェ!!!」

剣を振り回し、その矛先は3人に迫っていた。
狂った剣が3人を切り刻もうとしていた。

ほむら「まどか……!? うぅっ……!?」

まどかを助けようと走ろうとするも倒れる。
使い魔を倒すのに魔力を使いすぎた。
もう魔力が残っていない。


恭介「……!まずい、志筑さん、鹿目さん、逃げてッ!」

まどか「でも、上条くんも!」

仁美「一緒に逃げましょう!」

恭介「僕なんかに構ってる暇なんて……それに……」

恭介「さやかは……僕を一番恨んでるはずなんだ……だから……」

まどか「……バカな事言わないで!」
295 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:46:50.73 ID:BgPwHdmu0
RX「RX!キィィィィックッッッ!!!」

オクタヴィア「ガアアアァッ!?」

突然飛び込んできたRXが魔女の剣を破壊する。

RX「魔女の様子が……おかしい……?」

魔女は今までとはまるで違う、藻掻くような動き。


杏子「……もうアタシたちも限界だ……」

杏子「このまま行っても……アタシだけじゃなくて、皆死んじまう……」

杏子「奇跡なんて……あるわけ、無かったんだ……」

マミ「やめて……そんな事、言わないで……」

マミ「私達が美樹さんを見捨てて……どうするのよ……」

マミ「そんなの……先輩として失格じゃない……」

自分の非力さに絶望する二人。
しかも怪我を負ってまともに立つ事すらままならない。

RX「二人とも、頼みがある。」

マミ「光太郎さん……?」
296 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:47:32.58 ID:BgPwHdmu0
〜結界前〜

ショッカーライダー4「そろそろ、出てくる頃だな……」

ショッカーライダー5「あぁ……ん?何だ、あの赤いマシンは」

ショッカーライダー6「RXのマシンか! ……それだけじゃない!?何だ、キサマらは!?」

297 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:48:51.94 ID:BgPwHdmu0
RX「君たちの必殺技をあの魔女にぶつけてほしいんだ。」

杏子「……さやかを、殺すって事か……? ……ふざけんな……ふざけんじゃねぇっ!!」

杏子「テメェが最初に助けるって言い出したんだろ!?なんで、いの一番に諦めてやがんだよ……!」

マミ「でも……もう……それしか、手は無いのね……」


RX「……さやかちゃんは今魔女の中で魔女の邪悪な心と必死に戦ってる……」

RX「でも、もうそのさやかちゃんの力が尽きてしまうのも、時間の問題だ……」

RX「だから、君たちが魔女を攻撃して……魔女の力が弱まった瞬間……俺のエネルギーを全てさやかちゃんの心に注ぎ込む……。」

RX「……一かバチかの賭けだ。……でも、助け出すチャンスは、今しか無いんだ! 頼む、協力してくれ……!」


杏子「……へっ、なんだ、そんな事かよ。」

マミ「それなら、お安いご用よ。佐倉さん、アレ、行きましょう。」

杏子「……あぁ。」

そう言うとマミが巨大な大砲を作り出す。
そして杏子がマミの肩に手を置き、魔力を送る。

杏子「マミッ!行くぞ!」

マミ「OK!せーっの!」

      「「スーパーッ!ティロ!フィナーレッッッッ!!!!」」
298 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:50:03.38 ID:BgPwHdmu0
赤と黄金の混ざった弾丸が魔女の体を貫く。

オクタヴィア「アァァァァ!?」

RX「今だ……さやかちゃん……魔女の心に勝つんだ……!」

RX「キングストーンッ!!フラァッシュッッッ!!!」

RXのサンライザーから放たれる太陽の輝き。
その輝きが魔女を包み込む。

RX「ぐぅっ……ッッッッッ!」


オクタヴィア「グアァァァァァァッ!?!?!?!?!?」

その輝きに炙られ、魔女の体から黒い霧のような物が漏れる。
黒い霧に覆われ、魔女の姿は隠れてしまう。

RX「うぉぉぉぉっ……ぐっ……」

光太郎「……っ」

キングストーンの力を全て使い果たし、RXは光太郎へと戻り、倒れる。
299 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:51:05.06 ID:BgPwHdmu0
杏子「さやかは……!?さやかは……!?」

マミ「……佐倉さん!見て!」


恭介「さやかは、どうなったんだ!?」

仁美「さやかさん……!」

ほむら「……!これって……」


ジョー「見ろ!あれ!」

ゆま「ソウルジェムだ!」

黒い霧の中から落ちる青いソウルジェム。
同時にマミ、杏子、ほむら、ゆまのソウルジェムにさやかの魔力の反応が灯る。


杏子「間違いねぇ……さやかのだ!」

マミ「……!!!」

動かない足を無理矢理引きずり、ソウルジェムを手に取る。
間違いなく、さやかの物。

まどか「やった……やった!」

ほむら「こんな、奇跡を起こすなんて……今まであり得なかった……!」

恭介「……さやかぁぁぁっ!!!」

光太郎「……良かった……」
300 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:52:33.43 ID:BgPwHdmu0
杏子「モタモタしてらんねって!早くこれをさやかの元へ……あれ……?」

マミ「おかしいわ……結界が、消滅しない……」


ジョー「どうなってんだ……?ソウルジェムが元に戻ったって事はグリーフシードが無くなったって意味だよな……」









オクタヴィア「ギャハハハハハ!残念だったねぇ!」

ゆま「魔女!なんで?なんで?」

ほむら「おかしい、グリーフシード無しじゃ魔女は存在できないはず……」

オクタヴィア「ところがそうでも無いのさ!私はね、魔女と融合させられてた百目婆ァさ!」

オクタヴィア「お前達があの小娘を切り離してくれたおかげでね、この体を自由に使うことが出来るようになったのさ!」

まどか「そんな……!」

オクタヴィア「南光太郎……良いザマだねぇ。まずは、前のお返しとして……」

オクタヴィア「安心しな、あたしゃ優しいからね、苦しまず、一発で殺してやるよ……」

光太郎「……くっ……」

そう言うと魔女は剣を振り上げ、光太郎目掛けて振り下ろす。

アクロバッター「!!!」

しかし突如現れたアクロバッターが剣へ体当たり、その軌道を光太郎から逸らす。

光太郎「アクロバッター……!」

オクタヴィア「何だい!?うるさい虫だねぇ!」

魔女は手を振り払いアクロバッターを吹き飛ばす。
301 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:53:17.27 ID:BgPwHdmu0
杏子「クソッ、今は戦ってる時じゃねぇ!マミ、アタシが結界を開けるから光太郎を連れて来い!」

オクタヴィア「無駄だよ!」

そう言うと魔女は手をゆらす。

杏子「!開かなくなりやがった!」

オクタヴィア「折角お前達を捕らえたのにねぇ〜逃がすなんて惜しいにも程があるよ!」

オクタヴィア「さぁて、ジャマが入ったけど……」

魔女は光太郎へ再び剣を振り下ろそうとする。

ほむら「駄目っ……!」

ほむらは光太郎を救い出そうとするも、魔力が限界で時間停止はもう使えない。

杏子「チクショォ……何で、何で……」

マミ「そんな……折角、美樹さんが助かったって言うのに……」

ゆま「やめてー!」

ジョー「兄貴ィィィ!!!」
302 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:54:14.63 ID:BgPwHdmu0



                  「「「ライダーブレイクッッッ!!!!」」」

開かなかったはずの結界の壁が破れ、謎の3人が結界へ侵入する。

オクタヴィア「!?おかしい、開くはずなんて…… ……あ、あれ、何処行ったんだい!?」

魔女が少し目を離した隙に、光太郎はどこかへ消え去っていた。


「大丈夫か、光太郎」

光太郎「あ……貴方は……」


「マイクロチェーンッ!」

鎖が飛び出し、魔女の体に巻き付く。

「チェンジッ!エレキハンド!エレキ光線発射ッ!」

さらにその鎖を伝って強力な電撃が魔女を襲う。

オクタヴィア「ギャアアアアアァァァッ!?」
303 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:55:29.21 ID:BgPwHdmu0
「さぁ、もう大丈夫だ。後は俺たちに任せてくれ。」

光太郎「先輩……スカイライダー先輩……!」

スカイライダーは光太郎を魔女から少し離れた地面へ下ろし、魔女の元へ飛ぶ。



「スカイライダーッ!」

「仮面ライダースーパー1ッ!」

「仮面ライダーZXッ!」

ジョー「皆……助けに来てくれたぜ!」

マミ「あれが、光太郎さんの、先輩……!?」


オクタヴィア「何故だっ!?もう結界は開かないはず……」

スーパー1「光太郎のライドロンが結界の入り口を出現させてくれたんだ!」

スカイライダー「そして、後は俺たちのライダーブレイクで扉を突破した!」

ZX「入り口にショッカーライダーまで見張らせていたようだが、残念だったな。」

304 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:56:26.74 ID:BgPwHdmu0
ゆま「お兄ちゃん!」

光太郎「……ゆまちゃん……?」

魔女との直接の戦闘を行っていない上、ほむらのように特殊な魔法を持たないゆまは、まだ魔力が他に比べて残っていた。
その魔力で治癒魔法、光太郎の体を少しだけ癒す。

光太郎「ありがとう…… ……ッ!!!」

僅かにキングストーンにエネルギーが戻る。そしてそれを蓄えられた太陽のエネルギーが何倍にも増幅させる。
たちまち光太郎の体は全快。

ゆま「はやくあの魔女をやっつけて!キョーコも、皆も助けて!」

光太郎「あぁ!」

光太郎は魔女へ駆け出す。
305 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:57:35.86 ID:BgPwHdmu0
光太郎「待たせたな!」

体の傷を癒した光太郎が魔女へ向かう。

スカイライダー「光太郎……大丈夫なようだな。」

光太郎「……変身ッ!」

その目に正義の火花を散らし、その体は再びRXとなる。

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

オクタヴィア「おのれ……全員ひねり潰してくれる!」

横に並んだ4人のライダーへ魔女が剣をたたきつける。

スーパー1「トォッ!」

スカイライダー「セイリング・ジャンプッ!」

ZXとRXは横へ避け、スカイライダーとスーパー1は高く跳ぶ。

スーパー1「赤心拳・諸手打ち!」

魔女の顔へ向かって跳んだスーパー1が魔女の首へ両手を打ち付ける。
そして顎を殴り上げ、宙返りで離脱。

スカイライダー「行くぞ!」

スーパー1が離脱した合間を縫ってスカイライダーが迫る。
がら空きになった魔女の首めがけて一直線。

スカイライダー「たぁぁぁっー!」

オクタヴィア「ウゲェッ!?」

魔女の喉元へ急接近、そして跳び蹴り。
306 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:58:44.67 ID:BgPwHdmu0
オクタヴィア「おのれ……なら、この小娘から始末してやるわ……!」

ほむら「……!?」

魔力が尽き、まともに動けないほむらへ手を伸ばす。

オクタヴィア「死ねぇぇぇぇ!」

だが突然、魔女の豪腕が爆発し、消滅。

オクタヴィア「ググ……な、何故……!?」

ZX「衝撃集中爆弾……!」

ほんのコンマ数秒の隙にZXが魔女の腕に爆弾を装着していた。

RX「トァッ!」

そして、魔女の顔へRXが飛びかかる。

RX「百目婆ァ!貴様の弱点は本物の目!そしてその場所は……」

RX「ここだッ!!!」

魔女の顔に並ぶ三つの目のような楕円。
その真ん中にRXは鉄拳をたたき込む。
魔女はそこから火花を散らす
307 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 03:59:15.00 ID:BgPwHdmu0
オクタヴィア「ギャアアアアアア!!!!!何故、何故こんな事が……」

スカイライダー「皆、行くぞッ!」

スーパー1・ZX「「おう!」」

三人のライダーが飛び上がる。

スカイライダー「スカイキィィィックッッッ!!!」

スーパー1「スーパーライダー閃光キィィィック!」

ZX「ZX!キィィィックッッ!」

三つの矢のような必殺技が魔女の胴体を貫く。


RX「リボルケインッ!」

RXはリボルケインを引き抜き、魔女を串刺し。

RX「ッッッ!」

オクタヴィア「ギャアアアッ……おのれ……おのれええええええええええ!!!!」

リボルケインを引き抜く。4人のライダーの背後で大爆発。結界も消滅。

308 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 04:00:34.13 ID:BgPwHdmu0
〜廃工場〜

杏子「やった……アタシ達はやったんだぁぁぁ!!!」

マミ「美樹さんも取り戻した……もう何も失わなかった……!」

仁美「これで、やっと……」

ジョー「お、俺は、最初っから信じてたぜ!」

ゆま「ゆまもー!」


恭介「さやか……ありがとう!」

まどか「早く、これをさやかちゃんの元へ……」


光太郎「あぁ!洞窟から……ん?」

ライドロン「……!」

光太郎「どうしたんだ?ライドロン?」

近づいてきたライドロンはその扉を開ける。
その中にはさやかの体。

まどか「さやかちゃん!」

光太郎「ライドロン、洞窟から連れてきてくれたのか!」

杏子「……よし!」

杏子がさやかの手にソウルジェムを戻す。
309 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 04:01:09.39 ID:BgPwHdmu0
さやか「……」

さやか「…………」

マミ「……あら?」

ジョー「おかしいな……」

杏子「お、おい、さやか、起きろよ、早く……」

ソウルジェムを戻したものの、さやかはいっこうに意識を取り戻さない。


恭介「……起きて、さやか!」

ゆま「なんで、なんで??」

ほむら「ソウルジェムが確かに戻ったのに……?」


さやか「……zzz……」

杏子「……あ?」

まどか「いびき……?」

仁美「……ふふっ……」

困惑した中に響いた間抜けないびき。

杏子「〜〜〜!!!」

杏子「こんっっのバカ野郎!!!さっさと起きろ!!!」

杏子がさやかの肩を掴みグラグラ揺らす。

さやか「……え? ……あんこ?」

杏子「きょうこだ!」
310 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 04:03:52.71 ID:BgPwHdmu0
ジョー「ハハハ!なんだ、寝てただけだったのかよ」

杏子「ど、どれだけアタシが心配したと思って……」

さやか「え……?え……?」

さやか「確か、あたし、駅で皆に会って、急に苦しくなって……」









洋「……この姿で会うのは初めてだな、光太郎。俺は筑波洋だ。」

一也「俺は沖一也。普段は宇宙で活動している。」

良「村雨良だ。」

光太郎「はい、……久しぶりです!」

人間の姿へと戻った3人が再び光太郎と出会う。

洋「しかし驚いた、魔法少女に魔女なんて奴が俺たちの知らない所にいただなんて。」

一也「もうすぐこの街に訪れるスーパーセルとも、何か関係があるかもしれないですね。」

光太郎「もしかしてワルプルギスの夜の事では……」

良「……ワルプルギス?」

光太郎「ええ、そのスーパーセルが強大な魔女の集合体だと。」


洋「……まぁ、この話はまた今度にしよう。光太郎、君はあの子達と一緒に戦って来たんだろう?なら、今はあの子達と一緒に居た方が良いだろう。」

光太郎「……はい!」
311 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 04:04:44.82 ID:BgPwHdmu0
まどか「さやかちゃん!」

仁美「さやかさん!」

マミ「美樹さん!」

恭介「さやか!」

ゆま「〜〜!」

さやか「ちょっと、離れてよ、苦しい、苦しい!」

杏子に加え、さらに五人に抱きつかれる。

光太郎「皆無事で、本当に良かった。」

ほむら「……本当に奇跡を起こすだなんてね。」

光太郎「奇跡なんかじゃないよ。」

光太郎「魔女になる直前、さやかちゃんは自分の心にもう一度勝ったんだ。」

光太郎「だから、魔女になっても魔女の心に抗う事が出来た。」

光太郎「これも、皆がさやかちゃんの為にしてくれたから。」

光太郎「皆がいなくちゃ、さやかちゃんが元に戻る事も無かった。……だから、君たち、仲間達のおかげさ。」

ほむら「……」


さやか「……ごめん!そんな事があったなんて……」

さやか「謝りたい事はいっぱいあるけど、けどその前に、仁美、恭介!」

恭介「……ああ!」

仁美「いいですわ、かかってきなさい!」

まどか「……遂に、決着がつくんだね……」

杏子「……マジか」
312 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/02(日) 04:06:38.89 ID:BgPwHdmu0
〜さやかの家〜

さやか「……うっ……ぐぅっ……」

さやか「うっ……」

「さやか……?ご飯出来たわよ……?」

さやか「……今は良い……」


つづく

313 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/02(日) 04:11:03.52 ID:BgPwHdmu0
今日はここまでです。
ダスマダーについては皇帝その物だとか、それにしては不自然な行動が多すぎるとか色々ありますが、
とりあえずこのSSでは「クライシス皇帝が作り出した誰よりも忠実な部下」という事にします。
イメージとしてはゴーバスターズのメサイアとエンターみたいな感じ。

・・・そういえば今日からウィザードですね。楽しみです。
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/02(日) 04:14:57.00 ID:HdFMDd0Ro

安心のキングストーンフラッシュ
ましてやまともな先輩ライダーが登場したとなると敵に勝ち目はないな
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/02(日) 04:52:45.55 ID:yY3p/LI1o
狙ったタイミングで登場する風見志郎が見れそうだなwwww
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/02(日) 06:02:12.48 ID:v0YI9odAO
乙です

希望が見えないぜ……(敵の方的な意味で)
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/02(日) 20:40:50.20 ID:yS2BdfH4o
RXがスペック面で強調されることも多いが、先輩達もカタログスペックをはるかに超える実力を発揮する化物揃いだからな
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/02(日) 22:14:29.61 ID:4w6fXxbDO

曖昧な「とにかくスゴイ描写」を数値化したがために、下手したら平成勢よりも色々設定ぶっ飛んでるからなww
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/09/03(月) 01:43:42.98 ID:yYjLAe1qo
というより基本昭和勢の方がスペックぶっ飛んでるしww
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2012/09/03(月) 20:50:16.01 ID:G3p9LHMj0

本郷の時点でIQ600とかが昭和ですし
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/04(火) 11:22:37.05 ID:u73SFV8DO
ほんまキングストーンはチートアイテムやで
322 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/09(日) 00:27:06.08 ID:vh+IZcQE0
投下します。
323 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:28:38.17 ID:vh+IZcQE0
キリカ「ねぇ、織莉子。どうしてあの時あれを消すのを止めたの?」

キリカ「あれを消すにはこれ以上無い程のチャンスだったよ」

織莉子「……確かにそう、ね……」

織莉子「でも、あのまま行ってたら貴女はあの魔法少女に殺されていたわ。」

キリカ「そんな、織莉子の為だったら私の命なんて……ッ!」

織莉子「……良いのよ。貴女を失うくらいなら」

織莉子「……でも、このままだとあれよりも大きな災厄が私たちの世界を壊す事になるかもしれない」

織莉子「……だけど……たとえ暗雲に包まれてたって、太陽は輝くもの。」

キリカ「……?」
324 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:29:42.05 ID:vh+IZcQE0
〜ほむらの家〜

まどか「あれれ……」

マミ「……結局、フラれちゃったのね……」

杏子「……」

さやか「うん……なんか、ずっとヒーローで、僕の側にいてくれ、って……」

杏子「それってようはお前に女としての魅力が無かっただけじゃねーの?」

さやか「う、うるさい!」

ゆま「キョーコも同じくらいじゃないの?」

杏子「良いんだよ、アタシはそーゆーの興味ねーから!」

ほむら「……悪いけど、早くワルプルギスを倒す作戦を立てましょう。」

ワルプルギスの襲来もあと3日と無い程までに近づいていた。
それに伴う異常気象。外は大嵐の気配が現れ、街は活動を停止し始めている。

325 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:30:42.10 ID:vh+IZcQE0
ほむら「とりあえず、これが私が計算した、兵器の設置箇所とワルプルギスの軌道。」

ほむら「設置はもう済ませてあるわ。あとはこの軌道に合わせてあなた達に立ち回って貰う事になる。」

ジョー「……すげぇ」

さやか「……なにこれ、中学生のする計算じゃないよ……」

杏子「なんだ、殆ど決まってんじゃねぇかよ。」

マミ「暁美さん……格好いい……」

ほむら「この計算に沿って、修正しつつあなた達の魔法の特性を考慮して作戦を立てるわ。」

ほむら「これは何度も戦ってきて弾き出した計算。普通に行けば狂いは無い。ただ……」

光太郎「……クライシスの奴らがワルプルギスの夜に手を加えている可能性は高い……。」

さやか「やっぱりね……あいつらがこんな強い魔女を放っておくはずが無いし……」

ゆま「どんなつよくなっても、キョーコとゆまが居れば大丈夫だよ!」

杏子「……」

マミ「だけど、作戦は練るに越した事は無いわ。」

ジョー「あぁ……そうだな。街を守る為にも大体の作戦は必要だ。」

まどか「……街の人の避難は任せて。私が案内するから。」

まどか「私、戦うことは出来ないけど、でも自分で出来る事はやるよ。」

光太郎「ありがとう。じゃあ、任せたよ」

ほむら「……じゃあ、話を再開するわ。ここで、爆雷が発動してワルプルギスが吹っ飛ぶ。その軌道の先に……」
326 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:31:30.03 ID:vh+IZcQE0



ほむら「……以上ね。」

一通りの配置と作戦が決定した。

マミ「……けど、この通り行くとは限らないわ。予想外の事が起きたら、作戦を中止する事も考えて。」

さやか「……はい。」

杏子「わったよ」

ゆま「うん!」


光太郎「よし、作戦が決まったから、後は皆当日までゆっくり休もう!」

光太郎「俺たち全員で戦えば、ワルプルギスの夜だって、きっと倒せる!」


ほむら(しかし気掛かりなのはあの二人……美国織莉子と呉キリカね。)

ほむら(あの二人はまどかを殺そうとする……今度の騒動に紛れて……って事も考えられるわ。)
327 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:33:08.19 ID:vh+IZcQE0
QB「……君達だったのかい。僕の体に何かを乗っ取らせていたのは」

ダスマダー「そうだ。皇帝陛下の魂の器として貴様の体を利用させて貰った。」

QB「やれやれ、妙な事をするものだね。」

QB「それより、気になるのは君が持っている緑色の石だよ。何やら不思議な力を持っているようだけど」

ダスマダー「……影の王子の骸から奪い取った。だが皇帝陛下を復活させるにはこれだけでは足りん。」

QB「その皇帝ってのを復活させるのが目的で僕の邪魔をしてきたんだね。まどかを契約させないように。」

QB「でもワルプルギスの夜がここに来るのは明日。そこでまどかと契約する。」

QB「彼らが束になってかかった所であの最強の魔女を倒せるはずがない。僕の勝ちさ。」

ダスマダー「成る程。あの魔女が貴様の頼みの綱という訳か。」

ダスマダー「あの魔女の戦闘力は解析済みだ。確かにとてつもない能力を持っている。」

ダスマダー「RXにとっても相当厄介な敵だろう。」

QB「厄介?その言い方だと、いかにもあの仮面ライダーというのがワルプルギスの夜を倒す事は出来なくは無いという事のように思えるけど」

ダスマダー「あぁ、そうだ。確かにRXとて苦戦は免れないだろうが、その程度だ」

ダスマダー「あの小娘達がいくら束になっても勝てないだろうがな。」

ダスマダー「だが今度の魔女は我々にとってもまたと無いチャンスだ。逃す訳には行かん。」
328 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:34:19.44 ID:vh+IZcQE0
〜避難所〜

決戦の当日だ。
まどか達のおかげで早めに住民達の避難は完了した。
これならどう戦っても損害は出るが人の命は失われない。


タツヤ「きょうきゃんぷなの?」

吾郎「ほら、これ食べて、元気出して!」

タツヤ「わー!かれーらいすだ!」

ジョー「こんな嵐、すぐ止んじまうからな!大丈夫、ほら、笑えって!」

タツヤ「えへへ!」

詢子「あら……わざわざどうも。」


ジョー(ほむらちゃんがまどかちゃんが危険だからって言って避難所を任されたが……)

ジョー(何か明確な心当たりでもあるのか……?)

ジョー(でもここを狙ってクライシスの連中が皆を皆殺しにしようって事もあり得るからな……)
329 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:35:21.45 ID:vh+IZcQE0
〜街〜

ほむら「……来るわ。」

どんどん強まる嵐。
普通の人間ならまともに立つ事すら出来ないだろう。
その嵐の中で佇む巨大な魔女。

「「ウフフフフ……アハハハハハ!」」

破壊を楽しむかのような笑い声を上げ、ワルプルギスの夜は姿を現す。


ほむら「行くわよ、皆。」

ほむらが先陣を切って変身。

光太郎「変身ッッッ!!!」

杏子「よし!」

ゆま「いくよ!」

さやか「っ!」

後を追う用に3人が変身。

マミ「覚悟なさい、ワルプルギスの夜……私たちが倒してみせるわ!変身っっ!!」

最後に自分で考えたであろうポーズを付け、マミが変身。


ほむら「急いで、皆定位置に!」

そう言い皆が移動しようとした所に黒い煙が降りる。

ダスマダー「……フンッ」

RX「ダスマダー!やはりワルプルギスの夜を利用していたか!」

ダスマダー「そうだ。流石だな、察しが良い。」
330 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:36:24.04 ID:vh+IZcQE0
RX「貴様らの目的は何だ!」

ダスマダー「……この決戦が互いの命運を大きく左右するのは間違いないだろう。」

ダスマダー「だから私も、全力をかけて貴様の相手をしよう。」

そう言うとダスマダーは緑色に輝く石を掲げる。

RX「!?それは、まさか……!」

ダスマダー「そうだ。月の石だ。シャドームーンの骸から奪い取った物だ。」

ダスマダー「宿敵の亡骸を放置するとは、間抜けな物だな。」

RX「貴様……信彦の体をよくも……!」

シャドームーンは最後の最後、少しだけ信彦の心を取り戻した。
そうして息絶えた彼の亡骸はもう二度と戦いの業火に晒されないよう、静かに眠らせたはずだった。
せめて、救えなかった友の魂を癒す為に。

RX「許さんッ……貴様だけは絶対に許さん……ッ!」

だがその思いは無惨にも踏みにじられた。
その亡骸はクライシスに利用された。
静かに眠るはずだった彼の魂は、邪悪に操られているのだ。


ダスマダー「バカめ。こんな便利な物を自分の物としないなんてな。」

そう言うとダスマダーは月の石を輝かせる。
その放たれた光が物体を形作る。

「……お、俺は……」

「……何だ、何があったってんだ」

「……何故私が再び……」
331 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:38:03.24 ID:vh+IZcQE0
RX「……!ゲドリアン!ガテゾーン!ボスガン!」

その光が形作ったのはかつての宿敵達。

ゲドリアン「……ダスマダー!貴様良くもあの時は邪魔してくれたな!」

ゲドリアンがダスマダーに突っかかろうとするも、ダスマダーは煙となって消滅。

RX「……奴の作戦はこれか!」

ガテゾーン「……へっ!どういう訳か知らんが、ここであったが百年目。貴様の首、頂くぜ!」

ボスガン「RX……よくも私のクライシス人の誇りを踏みにじってくれたな……!」

巨大な魔女の下で3人とRXの戦いも始まろうとしていた。

ゲドリアン「……ん!?」

ガテゾーン「……?」

ボスガン「……ほう。」

ゲドリアンの体を鎖が、ガテゾーンの体をリボンが、ボスガンの足下に剣が刺さる。

マミ「あなた達の相手は私たちよ。」

杏子「アイツと勝負してぇってんならアタシらを倒してからいきな!」

ボスガン「バカバカしい。貴様らのような小娘を何故わざわざ相手をしなければいけないのだ。」

そう言い立ち去ろうとするボスガンにさやかが剣を向ける

さやか「……へぇ、逃げるんだ。」

ボスガン「おのれ……小娘……ッッ!」

自分より遙かに下等と見下した相手から言われる挑発は、ボスガンのプライドをこれ以上無い程傷つけた。

マミ「暁美さん、光太郎さん、ここは私たちに任せて。」

杏子「さっさとワルプルギス、倒して来い!」

ゆま「まかせて!」

さやか「負けたら、承知しないよ!」
332 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:39:09.17 ID:vh+IZcQE0
RX「あぁ……ありがとう! アクロバッター!ライドロン!」

かつての宿敵だったこの3人は強敵だ。
だが光太郎は少女達を信じ、その場を任せた。
彼女たちならきっとこの強敵を打ち倒すだろう、と。

RX「アクロバッターは俺と、ライドロンはほむらちゃんの援護を頼む!」

ほむら「ええ!」

マシンと協力し、魔女の元へ向かう。

ゲドリアン「お前達をぶっ倒してRXの首を討ち取ってやる!手加減なんてしないぞ!」

ガテゾーン「そうだな。生憎、俺も手加減なんて言葉しらねぇんだ。」

ボスガン「私に弓引いた事をあの世で後悔するんだな。」

杏子「上等じゃねーかよ!やれるもんならやってみな!」

ゆま「やってみな!」

マミ「手加減だなんて、そんなことされちゃそれこそ失礼よ」

さやか「その言葉、そっくりそのまま返してやる!」
333 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:40:18.07 ID:vh+IZcQE0
〜ワルプルギスの夜〜

ほむら「……今ので大きく計画が狂ったわ。でも、兵器の配置に合わせて、臨機応変に動いて。」

RX「あぁ!解った!」

アクロバッターとRX、ライドロンとほむらが魔女へ走る。
魔女は不気味な笑い声を上げ、ただその場に浮遊するだけだ。

ほむら「まずはミサイルを使って被害の少ない所まで押し出す。」

ほむら「進行方向は今まで通り。このまま暫く行けばあそこに到達する。」

ワルプルギスは今のところ、ほむらの計算通りに動いている。
そして、ついにその場所まで辿りついた。

ほむら「……今よ!」

どこからともなく現れる大量の戦車に爆雷。さらに自分も盾から出した兵器で応戦。
その爆発がワルプルギスを襲い、一帯が煙りに覆われる。
そして最後に巨大なミサイルが魔女の体を突く。

ほむら「よし……これなら……!」




「「ハハハハハ……」」
だが計算通りにワルプルギスは街の外まで押し出されはしなかった。
傷一つつかない体で依然としてそこに浮遊している。

ほむら「……どうして!?いくらあの魔女でもこの攻撃に微動だにしないなんて……」

ワルプルギスがほむらを発見する。
逆さの頭から放たれる火炎。
それはほむらとライドロンへ一直線。

ほむら「まずい!」

ほむらが時間を停止させる。
その隙にライドロンが火炎から遠のく。
334 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:41:45.67 ID:vh+IZcQE0
ほむら「う……嘘……?」

時間停止 を解除し、炎の行く先を見て、驚愕する。
普段ならその火炎はビルを破壊する程度の物だったが、この魔女の火炎はビルを燃やすのではなく、一瞬にして消滅した。
すなわち、余りの高熱に蒸発したのだ。

ほむら「……!」

魔女は完全にほむらに狙いを定めた。
その当たれば即死の炎を吐き続ける。

ライドロン「!!!」

時間停止を使って、ライドロンとその火炎の中を縫うように逃げる。
だがただでさえ魔力を消費する時間停止を酷使すると言うのは当然ながらほむらの寿命を縮める物。
それにこの戦い、早く終わらせなければ時間停止が使えなくなってしまう。

「「ハハハハハハ!!」」

その火炎が作った悪路にライドロンの動きが一瞬だけ鈍る。
その隙を狙って魔女が火炎を吐く。
火炎はほむらを囲うように放たれ、時間停止で逃れようとするも、時間停止は使えない。
いつも敗北する時間に来てしまったのだ。

ほむら「そんな……もう、ここで……」

ほむら「どうして?…どうしてなの?何度やっても、アイツに勝てない……」

ほむら「あんなに……信頼出来る仲間が出来たって……結局……」
335 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:42:54.03 ID:vh+IZcQE0
〜街〜

ゲドリアン「こんな子供が俺の相手だって?笑わせるなぁ!」

杏子「っせーよ、アタシだってこんなチビの化けモンの相手させられるなんてな!」

互いに獣のように跳びあがる。
空中で爪と槍が交錯する。

杏子「あぁっ!」

それを制したのはゲドリアンだ。

ゆま「キョーコ!」

ゲドリアン「うるさいっ!」

頬に傷を貰った杏子の元へゆまが駆け寄る。
だがゲドリアンの放つビームに吹き飛ばされる。

ゆま「わあっ!」

杏子「おい!ゆま、お前は下がってろって言ったろ!」

ゆま「ゆまだって戦えるよ、だから一緒に……」

杏子「うるせぇ!!すっこんでろ!」

そう言うと杏子はゆまを結界に閉じこめる。

ゆま「そんな、どうして……」

杏子「お前には怪我した奴治すって役目があるだろ……それに、こんな奴、アタシ一人で十分だっつの!」

ゲドリアン「へ!口だけは達者だなぁ!」
336 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:45:38.13 ID:vh+IZcQE0
マミ「私はマギア・ゴールデン・メイデン!巴マミよ!」

ガテゾーン「……なんだそりゃ。RXの真似事か?」

ガテゾーンと向かい合い、威勢良く名乗りを上げる。

ガテゾーン「その勢いが最後まで続くと良いなぁ!」

ガテゾーンは最高傑作のマシン、「ネオストームダガー」を従え爆走する。

マミ「!!」

ギリギリの所でリボンを近くにあったビルに伸ばし、突進を避ける。
そして、ビルの谷間に逃げ込んだ。

ガテゾーン「その狭い路地なら思うように走れねぇだろってか?へっ、甘いぜ小娘!」

ガテゾーンはビルの合間につっこみ、壁を削り爆走する。

マミ「結構やるようね、でも、この先には……」

ビルの壁を飛び移るように逃げるマミを追う。
だが道を曲がった途端壁と壁の間に張り巡らされたリボンがガテゾーンを襲う。

マミ「……舐めて掛かったのがマズかったわね。これで終わり……え!?」

だがその何重にも掛かったリボンを構わず突き破る。

ガテゾーン「俺の事を舐めて掛かってんのはてめぇの方だったな!」

驚き動きの鈍ったマミを拳銃で撃つ。
その銃弾は壁を破壊、その破片がマミを襲う。

マミ「きゃあっ!?」
337 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:46:27.19 ID:vh+IZcQE0
ボスガン「フン、キサマのような弱者を直接いたぶるのは私は好まないのでな。」

ボスガン「特別に一瞬で楽にしてやろう……怪魔稲妻剣……!」

ボスガンが手にしたのはロボライダーをも切り伏せた最強の剣。

さやか「たぁぁぁー!!!」

勢いよく上空からボスガンに斬りかかる。
だがその剣は怪魔稲妻剣に受け止められ、さやかの剣はいとも簡単に折られてしまった。

さやか「うそ……?」

ボスガン「解ったか?これが私と貴様の差だ。」

ボスガンは怪魔稲妻剣を振るう。
さやかはバックステップで回避、直撃は何とか避けた。

さやか「う……ぐぅぅっあぁっ!!」

その剣の一撃は直撃せずとも、風圧だけでさやかの肩から脇腹を斜めに切り裂く。

ボスガン「フハハハ……無様だなぁ!」

さやか「う……まずい……!」

少しずつ迫るボスガンから一度逃げるため、傷を魔法で癒し、魔法で足場を作り、逃げる。

ボスガン「逃げるつもりか……!」

二段、三段と足場を作って逃げるも、ボスガンの放つナイフが足場を破壊する。
当然、さやかは落下するしかない。

さやか「うぅ……」

ボスガン「私に刃向かった事を後悔するんだな……あの世で!」
338 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:47:32.94 ID:vh+IZcQE0
ほむら「うぅっ!」

ほむら「こんな所で終わりだなんて……!」


ロボライダー「……大丈夫か……!ほむらちゃん!」

ほむら「……光太郎……」

どこからか飛び込んできたロボライダーが魔女の高熱火炎をその身に受ける。
否、受けるだけではなく、その火炎を自分の体に吸収する。

ロボライダー「炎の力は……俺のエネルギーだ!ボルテックシューター!」

ロボライダー「……トォァッ!!!」

その吸収したパワーを全てその銃撃に乗せ、ワルプルギスに放つ。

ロボライダー「……!」

だがその攻撃を食らってもまだ傷一つつかない。
そして逆さだった魔女は体を回転させる。

ほむら「……!何を……!」

「「ハハハハハハハハハハ!!!アハハハハハハハハ!」」

逆さだった体を元に戻した魔女は突然、暴風のようなスピードで暴れ出した。
頭部から緑色の稲妻を放ち街を壊し、暴れ進む。

ほむら「うぅ……な、何なの、あれは……!?」

ロボライダー「これが、あの魔女の全力か……!!」

ほむら「まずい、このままじゃ避難所が……」

ロボライダー「急ごう!ロボイザー!」

魔女を追い、ロボライダー、ほむら、ロボイザー、ライドロンは走り出す。
339 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:48:36.03 ID:vh+IZcQE0
ロボライダー「奴のあの頑丈な体……それに、あの攻撃。」

ロボライダー「恐らく奴に融合している怪人は……最強怪人、グランザイラスにジャークミドラに違いない。」

グランザイラス、ジャークミドラ。その2体はRXにとってこれ以上無い程の強敵だった。
11人のライダーで掛かってもまともに歯が立たない。再び戦っても、勝てる保証など無い。

ロボライダー「……何より厄介なのは、グランザイラスだ。奴を倒せば、つまり……」

グランザイラスの武器は頑強な体と攻撃だけではない。
もし体が破壊されれば、原爆並の爆弾が炸裂する。

ロボライダー「もしそんな事が起これば、この街一帯は壊滅だ……!」

暴れ回る魔女を倒さなければ当然街は壊滅。だが倒せば壊滅。

ロボライダー「……まずはあの魔女の動きを止めなければ!ほむらちゃん、ライドロン!」

ほむら「解ったわ!」

魔女に近づいた二人と二つのマシンは魔女へ向かって跳ぶ。

ロボライダー「トアッ!」

ほむら「ッッ!!!」

ロボイザーとライドロンの体当たりが魔女の頭に炸裂。
魔女の体はバランスを崩し、勢い余って地面に激突。その体は地面に埋まる。
340 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:49:55.86 ID:vh+IZcQE0
ロボライダー「ほむらちゃん、恐らく奴を倒せば巨大な爆発がこの街を焼き払う。」

ほむら「……え!?」

ロボライダー「……奴を倒すにはもう方法が一つしか無い。奴の体内に侵入して、体内から倒す。」

ロボライダー「そうすれば爆発は最小限に収まる。ここなら、爆発しても人への被害は無い。」

ほむら「……でも、そんな事したら、貴方は……」

ロボライダー「……もう俺がやるしか無いんだ。ほむらちゃん、君は援護を頼む。」

ロボライダー「俺が奴の体の中に侵入したら、ライドロンと一緒に被害の無い所まで逃げてくれ。」

そう言ってロボライダーはほむらにボルテックシューターを渡す。

ほむら「……そんな事をして、貴方は無事でいられるの!?」

ほむらが止めようとするが、その瞬間魔女の体から大量の使い魔が生み出される。
そして、魔女の体が少しずつ動く。

ロボライダー「今しか無いんだ!頼んだぞ!」

RX「トアッ!」

そう言いRXへと戻り、魔女へ向かって大きくジャンプ。

ほむら「……!」

ロボイザー「!!!」

もうあと戻りは出来ない。
跳んだRXに襲いかかろうとする使い魔達をほむらはボルテックシューターで、ロボイザーは弾丸で打ち落とす。

「「アハハハハ!!!」」

跳び上がったRXを魔女の火炎が襲う。
火炎が過ぎ去った後、もうRXの姿は無い。

ほむら「……光太郎!光太郎は無事なの!?」

ライドロン「……」
341 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:50:24.08 ID:vh+IZcQE0
QB「……全く、間抜けなのはそっちの方だよ。足止めしてくれるだなんてね。」

QB「今の内にまどかと契約を……きゅっぷ!?」

避難所へ歩くインキュベーターを突然何かが消した。

「「「ウォォォォアァァァ!!!」」」

342 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:51:03.07 ID:vh+IZcQE0
〜避難所〜

ジョー「……皆は無事なのか……」

まどか「……」

吾郎「……嵐、止みませんね」

荒れる空を見上げ、嘆く。

「わぁぁぁああああああ!!!大変だぁああ!!!」

何かを見て怯えたような男が避難所へ入ってくる。

ジョー「……どうしたんだってんだ、いったい!」

「そこに……そこに、沢山の怪人が……あぁああ!!!」

ジョー「怪人……!?」

ジョーが窓から見ると、避難所のすぐ近くまで大量のチャップと、10体の怪人が迫っていた。

ジョー「あいつら……!クソッ!」

吾郎「む、無茶だよジョーさん!あんな大勢に一人で戦うだなんて!」

ジョー「でも、こんな状況で俺が行かなきゃ皆死んじまうだろ!」

吾郎「……でも!」
343 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:52:36.97 ID:vh+IZcQE0
〜避難所前〜

「「ウォアアアアア!!!」」

10体の怪人の内5体はゴルゴムの怪人だ。
だがその体は黒に染め上げられている。
ダスマダーが反旗を翻さないよう、魂を奪ったのだ。
その怪人は大怪人ダロム、バラオム、ビシュム、剣聖ビルゲニア、コウモリ怪人。

「「怪魔妖族!岩魔!」」

「「怪魔異星獣!ムサラビサラーッ!」」

「「怪魔ロボット!エレギトロン!」」

「「怪魔ロボット!シュライジン!」」

「「怪魔獣人!ガイナニンポー!」」

大勢のチャップを従え、避難所へ進む。
狙いは、鹿目まどか。


「「「待てッ!」」」

その大軍団の前に3人が立ちはだかる。

「スカイライダー!」

「仮面ライダースーパー1!」

「仮面ライダーZX!」

スカイライダー「出たな!再生怪人軍団!」

スーパー1「ここから先には、一歩も通さんぞ!」

ZX「貴様の思い通りに行くと思うな!」



〜避難所〜

まどか「あ……あの時の……」

吾郎「先輩ライダーだ!来てくれたんだ!……でもたった三人で大丈夫かな……」

ジョー「……」

344 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:53:15.55 ID:vh+IZcQE0
〜ワルプルギスの体内〜

バイオライダー「……」

すんでの所で体を液化させ、歯車の間を通り体内に侵入した。

バイオライダー「これが……魔女の体内……」

その体の中はいくつもの歯車がひしめき合い、その名の通り舞台装置の中のようだ。

RX「……あの方向から、強力なエネルギーが!」

エネルギーの強い方向へRXは動き出す。

345 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:54:24.09 ID:vh+IZcQE0
〜避難所前〜

スカイライダー「セイリングジャンプッ!……ぐあぁっ!」

大空へと飛び、空中から攻撃する。
だが空中で構えていたビシュムとムサラビサラに襲われ、地上からエレギトロンとダロムに打ち落とされる


スーパー1「チェンジ!パワーハンド!トォッ!」

岩魔「ガァッ!!」

メガトンの鉄拳が岩魔を粉々に砕く。

スーパー1「!チェンジ!レーダーハンド!レーダーアイ・発射!」

空中で苦戦するスカイライダーを援護するため、レーダーミサイルを発射。
だがその直後、粉々になった岩魔がスーパー1の背後で再び体を再構成、動きを押さえる。

ビルゲニア「ウォアアア!!!」

シュライジン「フンッ!」

スーパー1「ぐあぁっ!」

その隙を狙い、ビルゲニアの剣とシュライジンの腕がスーパー1を攻撃。


ZX「……電磁ナイフ!」

電磁ナイフを使い、ガイナニンポーの棍棒を捌く。
だが背後からバラオムとコウモリ怪人がZXを吹き飛ばす。

ZX「くっ……」

吹き飛ばされたZXは体制を立て直そうとするも、バラオムが放つ巨大な牙に打たれ、さらに吹き飛ばされる。

ZX「ぐあっ……」
346 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:54:56.27 ID:vh+IZcQE0
〜ワルプルギス体内〜
RX「これが魔女の心臓……!?」

恐らく胸の辺りだろう、という所がエネルギー反応の場所だ。
そこには心臓の用に脈打つ巨大なグリーフシードがあった。

RX「あれを破壊すれば……!リボルケイ……!?」

リボルケインを引き抜こうとした途端、一帯に広がる黒い煙。
その煙はRXのキングストーンを包み込む。

RX「これは……まさか……!?」
347 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:55:48.09 ID:vh+IZcQE0
〜何処か〜

ダスマダー「……引っかかったな、RX。貴様がその魔女の融合させた怪人が解らんはずはあるまい。」

ダスマダー「そしてやはり体内に侵入して倒す事にしたか。だがな、俺の方が一枚上手だ。」

ダスマダー「その魔女には怪魔ロボットヘルガデムの持つデススモークも搭載してある。以前とは比べ物にならない程強力にしてな。」

ダスマダー「もう貴様はそこから逃げる事は出来ん……ワルプルギスの夜、それはすなわち貴様を閉じこめる牢獄だったという訳だ!」
348 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:56:37.98 ID:vh+IZcQE0
〜ワルプルギス体内〜

RX「ぐっ……キングストーンが封じ込められて……!?」

RX「ぐああぁっ!!キングストーンのエネルギーが吸収されて行く………ッ!?」

RX「間違い無い……これはゲドルリドルの……」

ただでさえ動けないRXのエネルギーがワルプルギスに吸い取られる。

RX「まずい、このままでは……!」

だがRXにはなすすべは無い。
349 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:57:09.01 ID:vh+IZcQE0
〜ワルプルギスの夜周辺〜

ほむら「……!」

ワルプルギスの動きが停止する。
これは体内で何か動きがあったに違いない、とは推測できた。

ほむら「……やったの?」

だが、そう思った矢先ワルプルギスの体が再び動き出し、空へと浮遊して行く。

ほむら「……!?何が起きて……!?」

ワルプルギスの夜はどんどん空へと高度を上げる。
350 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/09(日) 00:58:05.98 ID:vh+IZcQE0
〜何処か〜

ダスマダー「フハハハハハハ!!!RX、残念だったな!貴様ももうこれで終わりだ!」

ダスマダー「エネルギーを吸い取られ、キングストーンも封じられ、まともに立つことすら出来ないだろう!」

ダスマダー「ククク……貴様をこのまま宇宙へ運び出して、ワルプルギスの夜毎爆破してやる!そうすれば貴様も木っ端微塵だ!」

ダスマダー「RX……宇宙の塵となれッ!フハハハハ!!!」


つづく
351 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/09(日) 00:59:00.53 ID:vh+IZcQE0
今日はここまでです
気のせいかロボライダーの出番が多い気がする
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/09(日) 01:01:35.84 ID:qO030bvHo
あかん
宇宙で爆破したらアカン
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/09(日) 01:44:50.58 ID:xU1j5siE0
うわーどうなってしまうんだー!?(棒
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2012/09/09(日) 13:22:39.40 ID:4n8ChGpAO
何故だ、あからさまにヤバい状況なのに敗北する光景が見えないぞ、なんでだろう?
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/09(日) 13:42:21.16 ID:bjGKkqI30
いかん南光太郎ライダー3作目に突入してしまう
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/09(日) 16:07:56.18 ID:YBdlwDlDO
宇宙キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/09/09(日) 17:15:25.16 ID:d2c/8tZO0
>>356 そのライダーが来るかはたまた全員集合か!?

まさか「不思議なこと」が起こって4人に増えたうえで全員集合かなw
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/09(日) 17:27:02.43 ID:S3Gv70eOo
ロイストで一撃
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2012/09/09(日) 21:08:43.48 ID:1bFMwhLb0
太陽に近づけちゃ駄目えぇぇぇぇ!!
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/09(日) 21:25:34.42 ID:HEsOZ5L/o
太陽「カマーン」
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/14(金) 15:09:46.06 ID:SgEQvq+AO
宇宙空間が既にフラグでしかねぇwwww

しかもまだ不思議なことが起こっ……てないし

もうだめかもわからんね(意味深)
362 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/14(金) 23:55:53.66 ID:5b2tF2Ba0
始めます
363 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/14(金) 23:58:12.74 ID:5b2tF2Ba0
〜何処か〜

ダスマダー「RX……随分我々の手を焼かせてくれたな。だが貴様ももう終わりだ。」

『ダスマダーよ……あれの回収は済んだのか……?』

ダスマダー「はっ……もうしばらくお待ち下さい。」

ダスマダー「必ず、ヤツが鹿目まどかを連れてきます。」
364 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/14(金) 23:58:53.16 ID:5b2tF2Ba0
〜避難所前〜

「「ウォアアアアア!!!」」

怪人達が一斉に放つ光線は、避難所を破壊すべく放たれる。

スカイライダー「ぐぁぁっ……」

スーパー1「ぐっ……」

ZX「うぉぁっ……」

3人のライダーはそれの盾となり、その光線を全てその体で受け止める。
まともに食らったライダー達は吹き飛ばされた。

洋「……まずい、このままでは……」

一也「奴らの思い通りにさせる訳には行かない……」

良「俺たちがやらなければ……」
365 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/14(金) 23:59:48.32 ID:5b2tF2Ba0
〜ワルプルギスの夜〜

ほむら「一体、どうなってるの……?どうして、あんな事を……」

「残念だったな、RXはもう死ぬ。貴様の希望もここまでだ。」

ほむら「!?貴方は……」

ダスマダー「……」

ほむらの元にダスマダーが詰め寄る。

ほむら「それよりどういう事!?どうして光太郎が死ぬって……」

ダスマダー「じきに解る。俺たちの方が上手だった、というだけだ。」

ダスマダー「だがヤツを一人地獄に送ってやるのは寂しいだろう。貴様もついて行かせてやる。」

ダスマダー「何、心配する事はない。他のライダーも小娘も霞のジョーもその内行く事になるからな。」

ほむら「……バカ言わないで!絶対に、あの男は死んだりしない!」
366 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:04:28.73 ID:TjioFozM0
〜街〜

杏子「……ぐっ……体がもたねぇ……」

ゲドリアン「ばかめ、自分の実力も弁えず俺様に挑むからこうなるのだ!」

杏子「うっせぇ……アタシの命に代えてでもぶっ潰してやんよ……」

ゲドリアン「いつまでも減らない口だなぁ!」

そう言いゲドリアンは最後の一撃を放つべく飛び出す。


ゆま「キョーコ!危ない!キョーコ!キョー……コっっ!!!」

結界に閉じこめられたゆまがハンマーで結界を破壊する。
その事に少し驚いたゲドリアンは攻撃の手を止める。



杏子「……今だ!」

その隙に槍を放ち、ゲドリアンの肩を貫く。

ゲドリアン「うぎゃぁ!くそ、小娘の分際で……」

肩に刺さった槍を抜き、投げ捨てた。
その肩からは僅かに鮮血が漏れたが、恐るべき再生能力であっという間に塞がった。



杏子「おい、ゆま、出てくるなって行ったろ、お前はほむら達の治癒をだな……」

ゆま「ゆまだって戦えるよ!ゆまだって……」

杏子「だから……」

ゆま「それに……ゆまはキョーコを守る為にけいやくしたんだよ。だから……」

ゆま「守られてばっかりじゃいや……ゆまとキョーコの二人で戦いたい……」

ゆまの言葉にまっすぐな瞳。
その覚悟に杏子は、根負けした。



杏子「……んだよ、仕方ねぇな……」

杏子「解ったよ。ただし、そう言ったならとことん付き合って貰うからな。」

ゆま「おっけー!」

ゲドリアン「ぐぅ……一人増えた程度じゃ変わらん!」


杏子「へっ!いつまでも減らない口だなぁ!」

ゆま「だな!」

杏子「自分の実力を弁えた方がいいぜ!」

ゆま「いいぜ!」

杏子の言葉を真似し、第2ラウンド開始と言わんばかりの二人。
367 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:05:18.71 ID:TjioFozM0
マミ「うっ……」

ビルの谷間でガテゾーンに撃墜され、その顔に銃を突きつけられる。

ガテゾーン「ジ・エンドだな。終わりだ。」

ガテゾーンがトリガーに指をかけ、マミの顔に銃弾をお見舞いしようとしたが、
突然球体がいくつもガテゾーンの手に命中、銃を破壊する。

ガテゾーン「……誰だッ!?」

マミ(今の……って……)

素早く後ろへ下がり、体制を立て直す。

(後ろへ向かって思い切り走って。)

マミ「えっ……え?」

突然頭の中に響く念話。

(早くして!)

言われた通りに従うマミ。

ガテゾーン「逃がすか!」

それを追うガテゾーン。
368 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:06:04.35 ID:TjioFozM0
(左に避けて!)

マミ「っ!」

ガテゾーン「何!?」

(次は跳んで!)

まるで次の攻撃を予測するように話しかけられる。

マミ(間違い無い……あの時の……)

(振り返って、銃を二発。そしたらすぐ右へ曲がって)

マミ「えぇ……。」

ガテゾーン「あたらねぇよ!」

言うとおりにしたが、攻撃は当たらない。

ガテゾーン「チッ……またチョコマカと……」
369 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:06:46.47 ID:TjioFozM0
ボスガン「随分逃げたなぁ。そこだけは褒めてやろう。」

さやか「うぅ……」

ボスガン「だが、終わりだ。」

足に傷を負い、動けないさやか。
そこにボスガンが怪魔稲妻剣を振り下ろす。

さやか「っっ……!」


さやか「……え?」

だがボスガンの剣はさやかの元へは来なかった。
動いてはいるものの、その速度が異常なまでに低下している。

さやか「どういう事……?」

「早くどけてくれ、君だけこの結界の効果から外しているんだ、こういう魔法は得意じゃないんだ!」

さやか「……誰!?」

素早くその場から退く。
ボスガンの剣は地面を抉るだけだ。
370 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:07:46.42 ID:TjioFozM0
ボスガン「何ッ……?」

「君はともかく、あの、……ジェイソンは魔女でも魔法少女でも無いみたいだね。」

さやか「……え?ジェイソン?全然似てないじゃん」

「似てるよ、変なマスクだし、刃物持ってるし」

さやか「それだけ……?」

「織莉子から離れるだなんて、織莉子が言うなら仕方ないけどさ、なら早く終わらせよう。」

さやか「……誰?」

キリカ「キリカだよ」

ボスガン「貴様……よくも私の事を侮辱してくれたな……!」
371 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:08:35.96 ID:TjioFozM0
〜避難所前〜

洋「待てッ……」

体が傷だらけでも、なお立ちふさがる英雄達。

エレギトロン「無駄だ、早くどけ。今なら見逃してやってもいい。」

良「どけ……?冗談じゃない」

一也「例えこの体が滅びてもお前達にこれ以上進ませはせん。」

シュライジン「いいだろう。なら死ね」

怪人達の攻撃が3人に向かおうとした。
だが、そこに突然響く何者かの口笛の声。


ムサラビサラ「誰だっ……!?」

岩魔「出てこい!」
372 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:10:17.34 ID:TjioFozM0
「へっ、随分と群れているじゃねぇか。団体さんか?」

そう言い真っ先に現れた男。名は城茂。

「お前達、ここに居る人たちを殺そうとした!お前達、許さない!」

続けて現れた野生児のような男。山本大介、またの名をアマゾン。

「怪人軍団!お前達の進撃もこれ以上はさせん!」

神敬介。

「やはりあのスーパーセル、お前達の仕業か!」

そして、結城丈二

「お前達の企みも最早ここまでだ!」

風見志郎。

「俺たちがいる限りお前達の野望、果たされる事は無い!」

声を高らかに上げ、一文字隼人が現れる。


洋「来てくれたんですね……」

一也「……!」


本郷「大丈夫か。遅れてスマン。」

良「……はい。」


「「7人ライダー!お前達が来た所で俺たちは止められん!」」

10体の怪人と10人ライダーが向かい合う。

本郷「行くぞ!」

「「おう!」」
373 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:11:28.46 ID:TjioFozM0
〜街〜

杏子「おらっ!おらよっ!」

ゆま「えい!えい!」

二人の攻撃がゲドリアンを襲うも、ゲドリアンは素早くそれを回避する。

杏子「らああああっっ!!!」

思い切り槍を振り下ろすが、ゲドリアンは跳び、避ける。

ゲドリアン「もう一人増えた所で変わらないなぁ!」

杏子「残念だったね、それは違うっての!」

杏子の槍がいくつにも分かれ、タイミングをずらしゲドリアンの足に絡みつく。

杏子「らああああ!!!!!」

ゲドリアン「ぐぉっ……うっ……」

思い切り振り回され、投げ飛ばされ、ゲドリアンは吹き飛ばされる。

杏子「さぁて、そろそろ終わりにしてやんよ!」

杏子が手を合わせると地中から巨大な槍が現れる。

杏子「行っけえええええ!!!!」

その槍はゲドリアンへ一直線。
374 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:12:19.95 ID:TjioFozM0
ゲドリアン「この俺を……ナメるなよおおおお!!!!」

その槍の突進を腕で受け止める。

ゲドリアン「分かったか!もうお前達の攻撃が俺には通用しないってなあああ!!!」

杏子「お前達?まだ、アタシしか攻撃してないんだけどな。やれ!ゆま!」

ゆま「行くよ!ええええーーーーいっっっ!!!」

ゲドリアンが受け止めた槍を杭を打つようにハンマーで叩く。

ゲドリアン「あああっ……何ぃ……!?……うぎゃああああ!!!!!????」

それはゲドリアンの体を貫き、吹き飛ばす。

ゲドリアン「バカな……こんな……こんな……!?」

杏子「バカはそっちだぜ。アタシらの力、ナメてんじゃねぇよ!」

ゆま「うん!」

ゲドリアンは大爆発を起こし、消滅。
375 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:13:31.37 ID:TjioFozM0
(そこで3発。打ったらすぐ逃げて)

マミ「え、えぇ!」

さっきから何度も念話の言う通りに事を進める。
ガテゾーンの攻撃も当たらないが、こちらの攻撃も当たらない。

ガテゾーン「こんな消耗戦、そっちの方が不利じゃねぇか!」

マミ(……ソウルジェムも危ないわ……)

(……そこで止まって。)

マミ「え!?でもここで止まったら……」

(2秒後。リボンを作動させて。)

マミ「リボン……!?あ!」

さっきから逃げているように思えたがそれは違った。
迷路のようなビルの中で、一つの区間でのみ銃を撃っていたのだ。
その弾丸はガテゾーンに当たる事は無かったが、すべて地面や壁に埋め込まれていた。

マミ「ここにだけ撃っていたのね……確かに、これだけあれば動きを止められるかも」
376 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:14:22.34 ID:TjioFozM0
(今!)

マミ「はぁぁぁっ!」

ガテゾーン「またその攻撃か、それは俺に通用しねぇってさっき……!?」

壁や地面から伸びる大量のリボンがガテゾーンとネオストームダガーを襲う。
その強靱な何本ものリボンは壊される事はなく、ガテゾーンを宙につり下げる。

ガテゾーン「クソッ……こいつが狙いで……」

マミ「これで終わりね。行くわよ!ティロ・フィナーレ!!」

ガテゾーン「うぅっ……くっ……ぐあああああッ!!!」

その攻撃を受けガテゾーンは爆死。



マミ「……助かったわ。一体誰?出てきて、お礼が言いたいの。」

織莉子「……」

空中からゆっくり降りてくる、銀色のドレスを纏った少女。

マミ「貴方、ね……。」
377 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:16:42.35 ID:TjioFozM0
ボスガン「厄介な真似を!」

キリカ「うわっ!」

ボスガンが放つ光の速度を持つナイフ。
いくらキリカが速度低下をしていても、光の速さは軽減出来ない。
ギリギリの所で爪で防ぎ、直撃は免れたが、防戦になるだけだ。

ボスガン「終わりだぁぁぁ!!!」

キリカへ向けて剣を振り下ろす。


ボスガン「ぐっ……!?な、何故……!?」

だがその瞬間、さやかが飛び出しボスガンの胸を剣で貫いていた。

さやか「……!!!」

さやか「何事にも立ち向かう勇気……光太郎さんが教えてくれた事!」

さやか「これが、あたしの勇気だぁぁぁ!!!!」

ボスガン「おのれ……!」

剣が刺さった状態で、さやかへ剣を突き刺そうとするボスガン。

キリカ「もーらい!」

だが胸に剣の刺さった激痛で手が緩み、その隙にキリカに奪われる。
378 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:17:31.99 ID:TjioFozM0
さやか「これで、最期ね!」

キリカ「あとは君がやりなよ」

そう言い、さやかへ怪魔稲妻剣を渡す。

さやか「ありがと。行くよ……!!!」

怪魔稲妻剣を構え、ボスガンへ跳ぶ。

さやか「スパークッッ……エッジッッ!!!!」

ボスガン「がぁっ……ぐぁぁぁあああッ………!!!」

額の顔に苦悶の表情を浮かべ、ボスガンは縦に真っ二つに斬られた。
その体は爆発、断末魔に顔を浮かべ、消滅した。
379 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:18:50.00 ID:TjioFozM0
〜避難所前〜

本郷「トォッ!」

チャップの大群を蹴散らし、怪人の元へ進む。
敵は、ダロムだ。

本郷「ライダー……変身ッ!」

その体は姿を変える。

「仮面ライダー1号!」

ダロム「ガァァァ!!!」

1号「ッ……! ……トォッ!!」

ダロムが放つビームを避け、そして高く跳ぶ。
ビームを避け、ダロムに攻撃するには、光のような速さの攻撃しかない。

1号「電光ライダーキィィィックッ!!!!」

ダロム「グアアアアア!!!」
380 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:19:53.80 ID:TjioFozM0
隼人「ッ!タァッ!」

チャップを蹴散らし、上げる雄叫び勇ましく。

隼人「変身……!トォッ!」

「仮面ライダー2号!」

岩魔「かかってこい!」

2号「ライダーパァァァンチッ!!!」

その超パワーが炸裂する。

岩魔「ぐおお……」

岩魔の体はバラバラになる。
だがその体を2号の背後で再構成、2号を拘束する。

2号「!? ……トォォッ!!」

捕まれた手を勢いよく降り、岩魔の手を引きちぎる。

2号「お前の本体はそこだな!行くぞ!」

再構成される一瞬、核となった箇所を見抜いた。

2号「ライダー……卍キィィィック!!!」

そのきりもみ回転が岩魔の放つ攻撃をはね除け、岩魔の本体に直撃。
381 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:20:53.60 ID:TjioFozM0
志郎「ッ!」

戦闘員を打ち倒しバラオムへ向かって走る。

志郎「変身……V3ァァァァ!!!」

赤い仮面のライダー、V3だ。

「仮面ライダーV3ッ!」

バラオム「グオオオ!!!」

その牙をV3へ向けて放つ。

V3「フンッ!無駄だ!」

その牙を手刀で打ち砕く。
力と技の二つを持つV3のみがなせる技だ。

V3「ここまでだ、トォッ!」

勢いよく跳び上がり、バラオムへ急降下。

V3「V3ッ!反転キィィィック!」

二度のキックがバラオムに炸裂する。

バラオム「ガアアア!!!」
382 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:21:40.40 ID:TjioFozM0
コウモリ怪人「キキィー!」

結城「……ヤァー!」

ヘルメットを装着、その体を強化スーツで包む。

「ライダーマンッ!」

ライダーマン「ロープアーム!」

宙を旋回するコウモリ怪人の足を絡め取り、地へ落とす。

ライダーマン「ドリルアーム!ヤァァー!」

迫るチャップをドリルアームで貫き、コウモリ怪人へ走る。

ライダーマン「トォッ!ヤァーッ!」

その体を貫く。

コウモリ怪人「グゥ……ギギィ……!」

383 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:22:42.82 ID:TjioFozM0
敬介「とぉぁっ!」

チャップを撃退し、この男も怪人へ駆ける。

敬介「大変身……ッ!!!トァーッ!」

「仮面ライダーX!」

銀の仮面に黒マフラー。その名もXライダー。

ビルゲニア「グゥゥゥ……」

盾から攻撃を放つ。ダークストームだ。

X「ライドルバリア!」

ライドルを振り回し、それをかき消す。

X「ライドルロングポールッ!」

そしてさらに長くなったライドルでビルゲニアの盾を吹き飛ばす。

X「X!キィィィィックッ!!!」

無防備になったビルゲニアへ、ライドルを中心に高速回転。
山をも崩す程の威力を秘めた一撃だ。

384 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:23:34.96 ID:TjioFozM0
アマゾン「ケケーッ!!!」

縦横無尽な暴れるような動きでチャップを吹き飛ばす。

アマゾン「アァー……マァー……ゾォォォォン!!!」

「仮面ライダーアマゾン!」

アマゾンライダー、ここにあり。

ムサラビサラ「俺が相手だ!」

滑空し迫るムサラビサラに飛びかかる。

アマゾン「……ケーッ!」

ムサラビサラ「なっ……やめろっ!」

その羽を根本に噛みつき、ムサラビサラは地へ伏す。

アマゾン「……ガアアアッッ!!!」

力任せにその羽を千切る。
そこから、鮮血が飛び散る。

アマゾン「大ッ………切断ッッ!!!」

そして勢いよく跳び上がり、ムサラビサラの体を真っ二つに切り裂く。

ムサラビサラ「ガァァー!!!」
385 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:24:25.14 ID:TjioFozM0
茂「おらよ、トォッ!」

その黒い手袋を外し、コイルの腕でチャップを殴る。
たちまちチャップはショートする。

エレギトロン「誰だお前は!」

茂「アンタんとこのお偉いさんには前に会った事あるんだがな……名前で呼んで欲しいもんだぜ!」

茂「変身ッ……ストロンガーッッ!!!!」

その手をスパークさせる。そして赤いプロテクターにSの文字が刻まれた体。

「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。」

「聞け!悪人共……俺は正義の戦士……」

「仮面ライダーストロンガーッ!!!!」

ストロンガー「どいたどいた、エレクトロファイヤーッ!」

地に走る電撃がチャップを吹き飛ばす。

エレギトロン「おのれ!」

エレギトロンも負けじと角をスパークさせ、電撃を放つ。

ストロンガー「へっ!……トォッ!」

その電撃を腕で受け止め、跳ぶ。

ストロンガー「ストロンガー!電!キィィィック!!!」

エレギトロン「ぐああああ!!!」
386 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:25:28.47 ID:TjioFozM0
洋「タァッ!とぉっ!」

ビシュム「グゥゥ……」

洋「スカイ!変身……!」

チャップを倒し、空へと飛んだビシュムを追うべく、変身する。

「スカイライダー!」

スカイライダー「セイリングジャンプッ!」

ビシュム「ガァァァ!」

ビシュムを追い、空へと飛ぶ。だがビシュムは空中からビームを放つ。

スカイライダー「…ッ!トォッ!」

それを避け、一瞬の隙を突きビシュムへ急接近。
すれ違いざまにビシュムの羽を切り裂く。

ビシュム「ガァ……!?」

羽を壊され、一瞬だけ動きが鈍る。
その隙を見逃すはずは無い。スカイライダーがビシュムを組み伏せる。

スカイライダー「三点ッ!ドロォーップッ!!!」

勢いよく組み伏せたまま急降下する。
その勢いのまま、地面に激突。

ビシュム「ッガァッ……」
387 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:26:41.69 ID:TjioFozM0
一也「タァッ!トオッッ!」

一也「……変身ッッ!」

赤心小林拳の格闘術でチャップを打ち倒す。
そして、そのままその構えを、スーパー1へ変身する。

「仮面ライダースーパー1!」

シュライジン「これでも喰らえ!」

シュライジンが3対の腕を使いスーパー1に襲いかかる。

スーパー1「赤心少林拳ッ!梅花の型ッ!」

その3対の腕の猛攻を難なく凌ぎきる。

スーパー1「とぁーっ!」

シュライジンの体を蹴り、後方へ離脱。

スーパー1「チェンジッ!冷熱ハンド!」

スーパー1「超低温ガス、発射!」

シュライジン「うおお……」

その手から放たれる冷凍ガスがシュライジンの体を凍てつかせる。

スーパー1「行くぞ!スーパーライダー月面キィィィック!!!」

空中で構えを取り、大きく旋回、凍てついたシュライジンの体を砕く。
388 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:27:58.49 ID:TjioFozM0
良「フンッ!トォッ!」

まるで忍者のような身のこなしでチャップを倒し、村雨良がガイナニンポーと向かい合う。

良「変身……ゼークーロースッッ!」

「仮面ライダーZX!」

赤いボディに秘められた炎と燃えるそのハートを止められる者はもういない。

ガイナニンポー「行けー!」

ガイナニンポーが叫ぶとどこからともなく獣人忍者隊が現れる。

ZX「電磁ナイフ!」

獣人忍者隊と電磁ナイフで戦うも、その隙を見てガイナニンポーが跳ぶ。

ガイナニンポー「終わりだー!」

空中からその如意棒を伸ばし、ZXへ放つ。

ガイナニンポー「……!?」

それはZXを貫いたかと思うと、そのZXは消える。

ZX「……俺はここだ!」

ガイナニンポーのさらに上、そこに本物のZXが現れた。
さっきのは幻影だったのだ。

ZX「ZX……キィィック!!」

宙でZXがガイナニンポーにZXキックを命中させる。

ガイナニンポー「があぁぁ……」

そのまま地に落ち、獣人忍者隊を巻き込み、大爆発。
389 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:29:10.59 ID:TjioFozM0
10人のライダーの背後で10体の怪人が大爆発を起こす。

V3「大方片づいたようだな。」

スーパー1「早くスーパーセルへ急ぎましょう。あれは巨大な怪物だったんです。」

2号「そうだったのか!」

1号「俺たちも急ごう。」
390 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:30:04.38 ID:TjioFozM0
〜避難所〜

ジョー「っらよ!おらぁ!」

吾郎「こんにゃろ!こんにゃろ!」

ライダーの手から逃れた数体のチャップが避難所へ侵入する。
それをジョーが、吾郎はフライパンで応戦。

ジョー「……これで最後か……?」

吾郎「あ、あれ……」

ジョーが振り返ると見覚えのある怪人。
その顔は黒く塗りつぶされていたが、それは間違い無い。

ジョー「お前は……マリバロン!」

まどか「いや……やめて……」

マリバロンはまどかをさらおうとし、少しずつ詰め寄る。

詢子「ウチの娘に手出すなー!」

まどかを助けようとするも、マリバロンに吹き飛ばされる。

ジョー「まどかちゃんを離せ!」

ジョーも走るがマリバロンのビームのムチに首を締め付けられる。

ジョー「がっ……あぁっ……」

そして投げ飛ばされ、気絶する。

吾郎「あわわ……どうしよう……ジョーさん、しっかりして……」

詢子「まどか……まどか……!」

まどか「ママ!」

マリバロン「……」

マリバロンがまどかを攫い、その場から消滅する。
391 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:32:10.38 ID:TjioFozM0
〜街〜

ゆま「やったね、キョーコ!」

杏子「おう! ……早くさやかとマミのとこ行かないとな」

マミ「佐倉さん!」

織莉子「……あの時以来ですね。」

そこに、ネオストームダガーに乗り、マミと織莉子がそこにやってくる。

杏子「あ!お前あんときの……」

キリカ「織莉子ー!」

さやか「やっつけてきたよ!」

杏子「さやか!お前なかなかやるじゃねぇか!一人でやったのか!?」

さやか「キリカさんが助けに来てくれたんだよ」

キリカ「いや、礼には及ばない。早く片づいて織莉子に会えただけで十分。」

マミ「今は言っている暇は無いわ、早く暁美さんと光太郎さんの元へ向かいましょう。」

マミ「これ、便利だわ。」

杏子「……は!?いや、早いのは分かるけど、全員で行くって、6人乗りじゃねぇかよ……」

ゆま「……このバイク大きいから多分大丈夫だよ」

杏子「い、いや、そういう問題じゃ……」
392 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:32:58.32 ID:TjioFozM0
〜ワルプルギスの夜〜

ダスマダー「……ッ!」

ダスマダーがほむらへサーベルを構え、走る。

ほむら「うっ……!」

苦し紛れにボルテックシューターを放つ。

ダスマダー「ほう……RXの武器か。」

ギリギリで剣で防いだダスマダー。ボルテックシューターを避け、ほむらへ近づく。

ダスマダー「これで終わりだ。」

サーベルを振り下ろす。


ほむら「……?」

ダスマダー「……貴様……!」

そのサーベルは何者かの手によって受け止められていた。
銀色に輝く手。
393 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:34:10.44 ID:TjioFozM0
「トォッ!」

ダスマダー「ぐっ……」

1号「……」

ほむら「仮面……ライダー……?」

1号「この子に手出しはさせん!」

ダスマダー「……貴様から始末してくれる!」

ダスマダーが1号へサーベルで攻撃する。
だが1号はそれを避ける。

1号「……トオッ!」

ダスマダー「がぁぁっ!?」

一瞬の隙を突き、ダスマダーの腹へ蹴りを入れる。

1号「ライダーチョップッ!」

そして、ダスマダーの肩へ必殺のライダーチョップ。

ダスマダー「ぐあっ……おのれ1号ライダー……覚えていろ、お前達がいくら足掻こうと……」

そう言い残しダスマダーは消滅。

1号「君、大丈夫かい?」

ほむら「貴方は……?」

1号から少し遅れて、2号からZXまでがそこに到着する。

2号「あれがワルプルギスの夜という奴か!」

アマゾン「あれから、すごい怨念を感じる……」
394 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:36:40.37 ID:TjioFozM0


杏子「あぁ、織莉子!お前の衣装凄く幅取るんだよ!」

織莉子「仕方ないわ、こういう物ですもの」

キリカ「織莉子の事を悪く言うな!」

さやか「ちょ、キリカさん動かないで下さい!落ちます!」

マミ「ゆまちゃん、大丈夫?」

ゆま「うん、ゆまはへーき!」

ネオストームダガーを運転するマミの胸元にゆまがしがみつき、その後ろに杏子、織莉子、キリカ、さやかの順で乗っている。
今にも倒れそうだが、何とかほむらの場所までたどり着いた。

さやか「あ、あれってジョーさんが言ってた仮面ライダー!?」

杏子「すっげー!」

マミ「……!」
395 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:37:34.30 ID:TjioFozM0
ほむら「……皆、大変なの。ワルプルギスの夜の体内に光太郎が侵入したら、突然、上昇し始めて……」

ストロンガー「何!?光太郎が!?」

ライダーマン「……あぁ、間違いない。奴の体内からキングストーンのエネルギーの波長が読み取れる。」

ライダーマン「だが相当まずい状況だ。あのワルプルギスの夜のエネルギーが急速に上昇している。あと少しで大爆発、この一面は焼け野原になるぞ!」

X「……本当ですか!?」

ほむら「……体内から破壊すれば被害を最小限に抑えられると言っていたわ。」

2号「……まるでグランザイラスとそっくりだな。」

V3「もしかしたら、奴の体内に罠を張っていたのかもしれん。早急に助けにいかなければ。」

ストロンガー「……あれだ!あれなら奴の体内に!」

1号「……だが奴の強大なエネルギーをくぐり抜けなければならない。送り込めるのは一人だけだ。」

ほむら「……私が行く。光太郎を助けるわ。」
396 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:39:17.17 ID:TjioFozM0
そう言うと1号とX、V3とライダーマン、2号とアマゾンがそれぞれ手をつなぐ。
かつて岩石大首領の体内へ侵入したのと同じように、体を一時的にエネルギー状態にし、敵の体内へ送り込むのだ。

ストロンガー「さぁ、君の手をこの上に……」

さやか「……待って!」

さやか「ほむら、これ持って行ってよ。役に立つかもしれないよ。」

そういうとほむらは怪魔稲妻剣をほむらに渡す。

ほむら「……ありがとう。」

ほむら「……行くわ。」

ライダー達と手を合わせ、ほむらの体がその場から消滅する。
397 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:40:25.26 ID:TjioFozM0
〜ワルプルギスの夜・体内〜

ほむら「……」

体内へ侵入に成功した。

ほむら「……こっちから強い反応がある。光太郎はきっとこっちに……」


RX「ぐぁっ…… ほむらちゃん……!?」

ほむら「助けに来たわ……!?」

ほむらがRXに近づいた途端、ほむらの魔力も吸い取られる。

ほむら「……魔力が……」

RX「まずい……このままじゃ、ほむらちゃんまで……」

RX「……あそこだ!あそこを破壊してくれ……!」

RXはデススモークの噴出口のファンを指さす。

ほむら「あそこね……使わせて貰うわ!……ッ!」

そこ目掛けて怪魔稲妻剣を投げつける。
ファンを壊され、RXのキングストーンを蝕んでいた煙は消える。
398 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:41:31.14 ID:TjioFozM0
RX「……ぐっ……これで、戦える……」

RXは再び立ち上がる。

RX「……ッ!リボルケイン!」

ほむらの魔力も吸い取られている今、迷っている暇はない。一目さんにリボルケインを引き抜き、ワルプルギスの心臓へ突き刺す。

RX「……ッ!……ぐっ……」

心臓へエネルギーを送り込む。だが、ワルプルギスはそのエネルギーを吸収する。
ほむらのエネルギーを吸収するのをやめ、RXのエネルギーのみを吸収する。

RX「……ッ!!トアッ!」

だが最後はRXのエネルギーがワルプルギスの許容量を超える。
心臓は火花を散らす。そして、魔女の体全体が大きく揺れる。

RX「……魔女の体が崩壊し始めた!早く脱出しよう!」

ほむら「えぇ!」
399 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:42:19.67 ID:TjioFozM0
〜街〜

「「!!」」

大きな爆発音と共に強い閃光が街を襲う。

スカイライダー「ワルプルギスの夜が……爆発した……」

ライダーマン「だが、今の様子なら……街に被害は無い。光太郎、成功したのか……?」


杏子「オイ、ほむらは!?光太郎は!?」

マミ「……あ、あれ見て!」

マミがビルの屋上を指さす。
そこにはほむらを抱えたRXが立っていた。

さやか「……はぁ〜良かったぁ……」

ゆま「ほむらおねえちゃん!」

織莉子「とりあえず、ワルプルギスの夜は退けたようだわ。」

キリカ「……なら、織莉子、早くあっちも何とかしないと」
400 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:43:53.43 ID:TjioFozM0
光太郎「良かった、皆無事だったんだね!」

ほむら「……!?」

キリカ「あ!あの時の!」

織莉子「……」

安堵の空気が流れていた場が一瞬で豹変する。

ほむら「貴方達……この期に及んで……」

織莉子「……ワルプルギスの夜を退けたとしても、鹿目まどかの途方もない魔力はまだ残っている。」

織莉子「たとえ彼女がインキュベーターと契約をしなくても、それを狙う物達がいるもの。何があっても排除しなくてはいけないわ。」

ほむら「黙りなさい!貴方をまどかと会わせる訳にはいかない……おとなしく諦めるか、ここで死ぬか……」

キリカ「相手なら私がするよ?私を倒せるんならかかってきなよ」

杏子「お、お前らちょっと待てよ!」

光太郎「ちょっと、君、一体それはどういう……まどかちゃんの魔力を狙う……?」

光太郎(狙うとすればそれはもうクライシスしかいない……)

光太郎(あの時ダスマダーはまどかちゃんとインキュベーターの契約を阻止しようとした……そうか、そうすれば辻褄が……)

光太郎「皆、避難所へ急ごう!まどかちゃんが危ない!」

風見「……避難所!?まさかあの怪人軍団は囮か……!?」

良「まさかその少女を攫う為に……あの怪人軍団やワルプルギスの夜で俺たちを引きつけて……」

ほむら「貴方達は来ないで……!」

光太郎の言葉に焦るも、織莉子達を連れて行く訳にはいかない。
銃を向け、必死に脅す。

光太郎「今はそんなことしている場合じゃない!万が一の時は俺に任せてくれ!」

ほむら「……っ!」
401 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:44:43.75 ID:TjioFozM0
〜避難所〜

光太郎「……これは……!?」

避難所の中は酷く荒らされていた。
滅茶苦茶になった部屋に、酷く怯えている人たち。

吾郎「しっかりして下さい!ジョーさん!」

光太郎「……ジョー!?」

そしてそこに気を失い倒れているジョー。

光太郎「ジョー!?しっかりしろ!」

ジョーに駆け寄り、呼びかける。

ジョー「……兄……貴……まず……い……まどかちゃんが……さらわれ……た……」

光太郎「何!?ぐっ……手遅れだったか……」

ゆま「まどかおねーちゃんが攫われた……って……?」

マミ「そんな……」

さやか「まどか……まどか!?」
402 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:45:58.39 ID:TjioFozM0
ほむら「………?」

織莉子「……間に合わなかった……?」

ほむらと織莉子がその場で膝を付く。
この世界の終末を知っている二人だからこそ、その絶望は果てしない。

ほむらは大声を挙げて無く。
織莉子は目の輝きを失いその場へへたり込む。

皆がその二人を心配し、駆け寄るも、二人はもう戻らない。

ほむら「まどか……まどか……」

ほむらが枯れ果てた声で嘆く。

織莉子「私たちの世界が……壊れる……」

織莉子「うぅっ……あの時……躊躇さえしてなければ……」
403 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:47:49.41 ID:TjioFozM0
〜何処か〜

QB「まさか、ワルプルギスを捨て石にするなんてね。」

ダスマダー「これさえ手に入れば我々の勝ちは決まったような物だ。」

QB「……鹿目まどか……」

ダスマダーの目の前に、銀色の杭が作り出した三角柱に閉じこめられたまどかの姿。

QB「……僕たちとしては、まどかと契約させて欲しいんだけど。」

ダスマダー「……それは無理だな。皇帝陛下再生のチャンスをみすみす手放すことは出来ん。」

ダスマダー「……もし余計な事をすれば、皇帝陛下復活の際に貴様の母性を消滅させてやる事も出来るのだぞ」

QB「……それは困るなぁ。僕たちインキュベーターが消えるのは不本意だよ。」

ダスマダー「……そうだろうな。だが皇帝陛下がこの宇宙の支配者になれば貴様の問題視するエントロピーとやらも解決する。」

ダスマダー「貴様達は用済みという訳だ。」

QB「……」

ダスマダー「……だが、貴様達にチャンスをやっても良い。貴様達の星の科学は確かに捨てるには惜しい代物だ。」

ダスマダー「……これを復元させて貰おう。貴様達の軍事力の全てをつぎ込んで極限まで強化させてな。」

ダスマダー「……断る選択など出来はしないのだぞ。だが、もし成功すればインキュベーターにサーの位を授けても良い。」

ダスマダー「そうすれば貴様達はこの宇宙のあらゆる種族の上に立つ事が出来る。得になる契約のはずだが。」

QB「……断れば消されるんだろう?そんなの、契約とは言わないよ。でも、仕方ないね。」

                                          つづく
404 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/15(土) 00:49:25.23 ID:TjioFozM0
ここまでです。
アマゾンには「山本大介」っていう本名はあるんですけど、しっくり来ないので人間体でも「アマゾン」表記で行きます。
405 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/15(土) 01:06:00.18 ID:TjioFozM0
攫われた少女の行方を追って走るライダー達……

しかしライダー達の奮闘虚しく手がかりすら見つける事は出来ない。

そして時を同じくして始まったインキュベーターとの決戦!

走れ南光太郎!戦えRX!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「インキュベーターの特攻」ぶっちぎるぜぇ!





終盤に差し掛かって今更ですが予告作りました。
あと数話で終わりだけど……
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/15(土) 01:51:24.10 ID:cAW3RApAO
乙です

終わったッ!仮面ライダーRX完ッ!!かと思ったら……RXは大丈夫だろうか(棒)
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/15(土) 16:53:53.33 ID:YKYX5dT1o


わーどうなってしまうんだー(棒
408 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/20(木) 20:13:23.60 ID:DPgPgms50
書き溜めが全部完成しました。
どっかで7月中に完成とか言いながらやっと昨日完成しました。
本日から、週1よりペースを縮めて投下します。

では、始めます。
409 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:15:27.90 ID:DPgPgms50
ワルプルギスの夜撃破から数日。
街を覆っていた暗雲はあっという間に晴れ、街は活動を再開した。
だがそんな空とは裏腹に、ほむら達の心は曇っていた。

〜マミの家〜

ほむら「まどか……どうして……」

マミ「しっかりして、暁美さん!」

さやか「まどかは絶対助かるって!」

ジョー「あぁ……で……」

ジョー「……君たちは……」

織莉子「……鹿目まどかがさらわれたんですもの。今は貴方達と目的は同じです。」

織莉子「目的が同じなら、協力しましょう。」

キリカ「協力してあげるよー!ありがたく思ってね!」

ジョー「お、おう……」

いつの間にか居座っている織莉子とキリカ。
まどかをクライシスの手から引き離す、という所では目的は同じだ。

ほむら「……っ……」

ゆま「あ!やめて!」

ワルプルギスの夜を打ち倒したと思った矢先に絶望した。
その絶望の苦しみはほむらを諦めさせるに十分だった。
盾に手をかけ、時間を戻そうとする。

光太郎「……待って!」

光太郎がほむらの手を止める。

光太郎「まどかちゃんはクライシスの元にいるんだろう……今、俺の先輩達がクライシスを探している……」

光太郎「まだ、希望を捨てちゃいけない……俺たち、今までそうやってどんな困難も乗り越えてきたじゃないか!」

ほむら「……」
410 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:17:03.30 ID:DPgPgms50
〜何処か〜

本郷『……メキシコを探ってみたが、痕跡は見つからない。』

隼人『……こっちもだ。』

風見『……ギリシャにも、奴らの足跡は見つかりません。』

ライダー達が通信で状況報告をするも、クライシスの情報は一切見つからない。

敬介『……今、エジプトにいる。海も探ってみたがここにはいないようだ。』

アマゾン『……ペルーには、怪しい匂い、見つからない』

茂『あぁ……俺も日本……それからアジアの国をいくつか探ったがどこにもいねぇ』

洋『今、世界のおよそ3分の1の空を調べました。今のところ手がかりは掴めません』

良『……こっちも駄目だ。』

様々な国を回り、クライシスの尻尾を掴もうとしても、手がかりすら見つからない。

411 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:18:03.46 ID:DPgPgms50
〜宇宙〜


QB「……どうだい。僕たちの科学力は。」

ダスマダー「……これは想像以上だ。クライス要塞を復元、さらにここまで強化させるとはな。」

宇宙空間に浮遊する要塞。
それはかつて地球侵略の拠点となったクライス要塞その物だ。
だがそれはかつての物と見た目こそ同じでも、明かな強化が図られていた。

まどか『……あれ……?ここ、……!?』

杭で作られた三角柱に閉じこめられたまどか。

ダスマダー「これでようやく皇帝陛下復活の材料が全て揃った。」

そう言うとダスマダーは手に持った月の石の光を浴びせる。

まどか『うぅ……!?っあぁ……ぐぅっ……!?』

その光に照らされ、まどかの体から桃色の光が抜かれ、三角柱の頂点へ集まる。
412 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:21:27.77 ID:DPgPgms50
QB「……どうかな。僕たちの科学力を全てつぎ込んだ。……もうこれ以上は無理だよ。」

ダスマダー「成る程。貴様らにはこれ以上の兵器を作り出すのは不可能という事か。」

QB「まさか。僕たちを消そうだなんて言わないよね?それは契約を反故する事になるよ。」

ダスマダー「安心しろ。貴様の地位は最早安泰だ。だがな……」

ダスマダー「下の者を統率するには力も必要だ。貴様らはあまりにも非力すぎる。」

QB「別に非力でも何でも、僕たちは沢山存在して一つの意識を共有してるんだ。少し潰されても何とも無いよ。」

ダスマダー「それでは支配も何も出来ないだろう。貴様は今後我々の部隊に入る。……貴様に力を与えてやっても良い。」

QB「……もし出来るなら、やって欲しいな。」

ダスマダーは懐から二つのグリーフシードを取り出す。

ダスマダー「……忘却の魔女と針の魔女のグリーフシードだ。どちらも宇宙空間で確保した物だ。」

QB「成る程ね。何か拠点を設けるなら地球の地下にでも作れば良いのにって思ってたけど。」

QB「……宇宙に拠点を作ろうとしてたのは、それを探してたからだったんだね。」

QB「そっちは僕が契約した覚えがあるけど、もう片方は僕は契約した覚えが無い……暁美ほむらと同じかな?」

ダスマダー「……いや、忘却の魔女は時間遡行などしていない。これは魔法少女から生まれた物ではない。」

ダスマダー「だがこれは不思議なまでに皇帝陛下の魂の器としては相応しいものだ。恐らくこれは……」

QB「……暁美ほむらが時間遡行?どうしてそんな事が解るんだい?」

ダスマダー「奴の魔法は時間停止だ。それに魔女を見張らせていたチャップ達によると、まるで未来を知っているかのように先回りするそうだ。」

ダスマダー「……ここまで予測する要素が揃っていて気付かないとはな。」

QB「……うっかりしてたよ。所でそっちのグリーフシードはどうするんだい?」

ダスマダー「貴様の体を調べた所、この魔女と融合にこれ以上無い程適している。」

QB「……まぁ、それの元は僕の宇宙を救う義務に協力してくれたからね。」

ダスマダー「……この魔女と融合させてやろう。だが一体だけでは融合に耐えられん。」

ダスマダー「複数の体と一つの意思を持つ貴様なら融合に耐えうる器となるだろう。」

QB「……良いね。」
413 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:23:27.24 ID:DPgPgms50
〜何処か〜

一也「……駄目です。レーダーハンドや衛星を通して探ってみたものの、奴らは見つかりません。」

結城「……そうか。」

一也「しかし一体ここは何処なんですか……?」

何処か解らない地下神殿のような場所に連れてこられた一也。

結城「……デストロンのアジトだ。もう誰もいない。」

結城丈二はかつてデストロンの科学者だった。
二人は沢山の機械が設置された部屋に入る。
だがもうそこは酷く荒れ、機械もほぼ故障している。

結城「……奴らは見つからなかったが、宇宙にいる可能性は高い。宇宙からなら地球を安全に攻撃できる。」

結城「恐らく迷彩を使っているのだろう。沖、レーダーハンドを貸してくれ。」

一也「……えぇ、勿論です。」

一也がレーダーハンドを渡す。

結城「ここなら機材は揃っている。壊れているのも治せば使えるのもいくつかあるだろう。」

結城「レーダーハンドを強化し、迷彩を見破る位の改造なら、出来るはずだ。」

結城「……それに、ここにはあれの設計図が……、これだ」

結城が部屋の中を探ると、何かの設計図が見つかった。
それは半分程しか現存していなかった。

一也「……でも、これ、半分しか……」

結城「いや、もう半分は俺の頭の中に入っている。これから脱出する時、これの内部を探ったんだ。」

結城「これを使えば地上から宇宙へ迎撃できる。沖、お前にも協力して欲しい。お前の知識も必要だ。」
414 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:24:51.32 ID:DPgPgms50
〜橋の下〜

さやか「……マミさん、行きますよ!」

マミ「かかってきなさい!」

来るべき戦いに向けて、マミとさやかが特訓を始める。

ほむら「……」

杏子「ほむら、落ち込むなって、あいつらがいるから絶対まどかも助かるに決まってんだろ!」

ゆま「これ食べて元気出して!」

まどかを失い、途方に暮れるほむらをはげます杏子。

キリカ「織莉子、私たちもコンビネーションの特訓しよう!」

織莉子「えぇ……行きましょう!」

そう良い、さやかとマミに飛び込む二人。

マミ「!?」

さやか「えっ!?いきなり何するんですか、織莉子さん、キリカさん!」

キリカ「あまーい!いきなり敵から攻撃してくる事もあるんだよ!」

織莉子「そう。油断は大敵です。」
415 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:25:35.69 ID:DPgPgms50
杏子「……な、アタシらも特訓に混ざろうぜ?光太郎から貰った武器だって全然使いこなせて無いだろ?」

ほむら「……。」

ほむらの頭の中はまどかと絶望感でいっぱいだった。


「「「……っ!?」」」

そこにいる全員が突然今までに無い程の強さの魔女反応に戦慄する。

マミ「……今の……」

さやか「す、すごいのがドクンッって……」

キリカ「ねー、織莉子、こんなの今まであった?」

織莉子「いえ……無かったわ。」

杏子「……ヤバそうだぞ、今回のは……」

反応は街の方からだ。
急いで街へ向かって走り出す。
416 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:27:12.47 ID:DPgPgms50
〜街〜

「あぁ!誰かー!」

「助けて!」

街の人々が一斉に逃げ出す。

キトリー「……やれやれ。融合は一体じゃ無理だとは覚悟してたけど……」

キトリー「まさか他の星で動いてる個体や母星の個体全てを動員しないと融合できないだなんて、思ってもしなかったよ。」

キトリー「でもおかげで、ここまで強大な力をこの身に宿す事が出来た。」

その魔女の姿はインキュベーターの顔が大きく付いている。
そして、その声はインキュベーターの声そのものだ。

キトリー「……RXを倒せ、だなんて言うもんだから驚いたけど、この分なら倒しても余りあるね。」

体中から針を放ち、街を破壊する。
体から生まれたインキュベーターとうり二つの使い魔は人々に食らいつき、むさぼり食っていく。

光太郎「待て!人々を襲うなど、許さんッ!」

人々の悲鳴を聞き、光太郎とジョーが駆けつける。
二人に使い魔が襲いかかる

ジョー「おらっ!」

光太郎「ッ!」

持ち前の身体能力で使い魔を吹き飛ばす。
417 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:28:45.28 ID:DPgPgms50
光太郎「変身ッ!」

太陽の力をその体に宿し、正義の火花を散らす。

RX「俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

キトリー「やっと来てくれた。倒させて貰うよ。」

RX「その声……インキュベーターか!」

ジョー「インキュベーター?……そんな顔してたのかよ!」

キトリー「そうだよ。魔女と僕を融合させ、そして僕の星の科学力で極限まで強化させた。」

RX「魔女との融合!?クライシスと手を組んだのか!」

キトリー「僕は君を倒してこの宇宙の支配者になるのさ。」

RX「……この俺がいる限りそうはさせん!トアッ!」

RXがインキュベーターへ飛びかかる。

キトリー「無駄だよ!」

RX「ぐあっ!?」

しかし針に打ち落とされる。
418 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:29:51.19 ID:DPgPgms50
キトリー「僕がいる限り君たちに邪魔はさせないよ。」

マミ「光太郎さん、助けに来たわ!……キュゥべえ!?」

ほむら「……!?」

さやか「……アンタ何やってんのよ!」

魔法少女達が駆けつける。

キリカ「織莉子、あれ、しろまるだ!」

織莉子「……!」

キトリー「なんだい。君たちかい。君たちは別にどうでも良いんだ。使い魔の相手でもしててよ。」

そう言うと使い魔を大量に召還し、魔法少女へ向かわせる。


さやか「……多い!」

マミ「ここで魔力を使ってる場合じゃ無いのに……」

大量の使い魔相手に手こずる。

キリカ「ほい!織莉子、今の内に!」

織莉子「えぇ!」

キリカが時間を延滞させ、織莉子の球体が使い魔を始末する。

ジョー「っらぁ!」

ジョーが飛び込み、使い魔を蹴散らす。

ジョー「ここは、俺とゆまちゃん、織莉子ちゃんとキリカちゃんに任せて、君たちは先に行ってくれ!」

ゆま「うん!」

キリカ「え、勝手に決めな」

織莉子「そうね、任せて。」

キリカ「任せてくれよ!!!」

マミ「ありがとう!」

杏子「っしゃぁ、ぶっ倒してくるぜ!」

4人が魔女へ駆ける。
419 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:31:34.45 ID:DPgPgms50
RX「ッ!トゥアッ!」

針の攻撃を避け、魔女へ蹴りを見舞う。

キトリー「無駄だよ。」

だがそれを動じもせず受け止め、耳から垂れる腕でRXを殴り飛ばす。

RX「ッ……」

キトリー「この体には僕が全て融合しているんだ。一カ所にダメージを受けてもそこにいる個体が消滅するだけさ。」

そう話す魔女の後頭部にマミの弾丸が炸裂する。

キトリー「……」

マミ「キュゥべぇ、お仕置きの時間だわ!」

ほむら「インキュベーター!答えなさい!まどかは、何処にいるの!?無事なの!?」

キトリー「暁美ほむら。まどかならまだ生きてるよ。契約もしていない。契約する必要すら無くなった。」

ボルテックシューターを構え、魔女に脅しをかける。

キトリー「……まぁ、君たちがまどかに会う事はもう無いだろうね。ここで死ぬんだから!」

4人へ針を放つ。
マミとほむらは避け、さやかと杏子が魔女へ跳ぶ。

さやか「たあああ!!!」

杏子「っらああ!!」

剣と槍が魔女の眉間へ突き刺さる。
420 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:32:23.60 ID:DPgPgms50
杏子「……へっ!」

さやか「どうだ!」

キトリー「……意味は無いんだけどな。いくら融合してるからって無駄に潰さないでくれよ。」

さやか「……!?」

杏子「効いてねぇ!?」

魔女はさやかと杏子を吹き飛ばし、その腕をRXへ向ける。

RX「ぐぁっ……」

キトリー「ここまでだよ。死んでくれるかい?」

RXの首を締め上げ持ち上げる。
魔女の胸が紫色に輝く。

キトリー「!!!」

至近距離でRXの体へ針を放つ。
421 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:33:42.67 ID:DPgPgms50
ロボライダー「……ッ!!!」

だがその針はロボライダーの鋼鉄の体を貫くことは出来なかった。

ロボライダー「……トァッ!!!」

ロボライダーは捕まれていた魔女の腕を逆に掴み、力任せに引きちぎる。
魔女はその耳から生えた腕を両方とも失う。

ロボライダー「ボルテックシューター!」

ボルテックシューターを生成し、魔女の顔を打ち抜く。その耳の辺りは消し飛ぶ。

マミ「暁美さん、いくわ!ティロ・フィナーレ!」

ほむら「っ!」

マミが巨大な大砲から弾丸を放ち、ほむらがボルテックシューターでねらい打つ。
ロボライダーが打ち抜いた傷跡をさらに広げ、魔女は顔の半分以上を失う。

キトリー「……やれやれ、一体いまのでどれほどの個体が消滅したか……」

キトリー「いい加減諦めてくれないかな!」

だが魔女は失った部分を再生させる。

ロボライダー「……これでも駄目か!」

キトリー「……君の装甲は厄介だね。……なら!」

魔女が空へ向け針の群れを放つ。
その針の群れは5つに分かれ、街の上空で制止する。
422 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:34:39.95 ID:DPgPgms50
ロボライダー「……!?何をする気だ!?」

キトリー「さぁ、RX。今この針の下には五カ所合わせて48人もの人々がいる。」

キトリー「僕の意思一つで皆死んでしまうんだ。いわば人質さ。」

ロボライダー「……何!?」

ロボライダーが針の群れへ光弾を放つ。
マミやほむらも狙い打つ。だが、それで落としきれる量ではない。

さやか「……やばい、杏子、あれ何とかしなきゃ!」

杏子「……おう!」

キトリー「待つんだ、さやか、杏子。ついでに君たちもここで始末しよう、君たちが動いてもあの針を落とす。」

キトリー「……さぁ、RX。今すぐ変身を解いて人間の姿に戻って降伏するんだ。そうすれば合理的に楽な死に方で殺してあげるよ」

ロボライダー「……ッ!卑怯な……!」

マミ「……やめなさい!」

キトリー「……マミ、余計な事をしないでって言ったはずだが。まぁ、君たちがどう足掻いたって別にどうでもいい」

キトリー「RX、僕の言うとおりにするのかい?」

ロボライダー「……」

キトリー「はぁ。まだ打開策を考えているのか。そんな物無いよ。手始めにその48人を殺して見せないとわからないようだね。」

ロボライダー「……待て、やめろッッ!!」

マミ「やめて、キュゥべえ!」

キトリー「……手遅れだよ。」

針が街へ向け発射される。
423 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:35:39.25 ID:DPgPgms50
キトリー「……さぁ、第二群の準備だ。早く決心しないと……」

ロボライダー「よせ!解った、だからもう……」

ロボライダーは変身を解こうとする。

キトリー「やっとかい。でも、始末できるなら何でも良い。」

魔女が殺す為に針を作り出す。


ストロンガー「待て、その必要は無い。」

ロボライダー「……先輩!?」

2号「トォーッ!」

スカイライダー「トォッ!」

ロボライダーの元に駆けつける2号、ストロンガー、スカイライダー。

スカイライダー「日本に帰ってくれば、インキュベーター、貴様か。」

ストロンガー「人質をとるなんて随分卑怯な真似するじゃねぇか。だがお前の作戦は失敗した。」
424 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:36:35.71 ID:DPgPgms50
〜街〜

「ああ!何か降ってくる!」

「ヤバイって、逃げろ……わああ!!!」

向かってくる針に怯え、逃げまどう人々。





1号「トォッ!」

1号が逃げる人々の前に立ち、向かってくる針を全て叩き落とす。

1号「俺だ、全て打ち落とした。」

アマゾン『大丈夫だ。』

V3『こっちもです、誰も傷ついていません。』

X『俺も全て迎撃した。』

ZX『早くRXの元に行きましょう。』
425 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:38:27.22 ID:DPgPgms50
キトリー「成る程。でもたかが5人、ならもっと広範囲に広げれば落とせないだろう?」

魔女が空を覆う事が出来る程の針を展開する。

ストロンガー「二度も同じ手を食らうかよ!おい、光太郎、体借りるぜ!」

ロボライダー「はい!」

ストロンガーがロボライダーの体に電流を流す。
たちまちロボライダーの鋼鉄の体が磁力を帯び、巨大な電磁石となる。
魔女が打ち出した針は全て吸い寄せられ、ロボライダーの体に吸着する。

キトリー「……まさか。こんな事が起こるなんて。」

2号「ッ!そこか!」

魔女が動揺した一瞬の隙を突き、針を放つために開いた胸元の穴に2号が飛びかかる。

2号「……トォッ!!」

キトリー「あぁっ……っぐぅ……」

針を発射する装置が破壊される。

キトリー「バカな……こんな事、僕の計算上じゃありえないのに、僕の計算じゃ僕の力はRXを凌駕しているはずなのに……。」

尽く作戦が妨害され、魔女、インキュベーターは混乱する。
明かに計算とはかけ離れた結果だ。

キトリー「おかしい。おかしいよ。」

その体から四方八方にレーザーを放つ。
狙いを定めてないが、街を滅茶苦茶にする程の量を超えている。
426 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:39:27.26 ID:DPgPgms50
ロボライダー「ッッ!」

バイオライダー「……トォアッ!」

バイオライダーが液化し、レーザーの着弾点に先回りし、レーザーを全てバイオブレードで吸収する。

バイオライダー「インキュベーター……貴様の企みは、ここで終わりだ!」

そのエネルギーを帯びた剣がキトリーの顔を真っ二つに切り裂く。

さやか「……スパークエッジッ!」

杏子「っらぁ!!!」

マミ「はっ!」

ほむら「っ!!」

そして飛び出してきたさやかの剣がさらに横一直線に切り裂き、杏子が巨大な槍を召還、
魔女の頭を完全に潰す。そしてマミとほむらが銃弾で体を攻撃する。

キトリー「……何度も言ってるだろう。僕を殺すのは君たちには不可能なんだって。」

キトリー「どうして不可能だと解っている事をいつまでも続けるのかな。君たちは本当に訳がわからない。」

キトリー「無限とも言える程の個体を持つ僕たちを殺すなんて……ありえない。僕たちがこの宇宙から消滅するなんて、ありえないんだ!」

キトリー「……それに、僕が消滅すれば君たちの文明の発展だって止まるんだよ。君たちにとっても不合理じゃないか!」

体を再生させ、魔女が叫ぶ。
427 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:40:45.50 ID:DPgPgms50
ストロンガー「……光太郎、トドメだ。」

バイオライダー「……ッ!」

バイオライダーが高く舞い跳び、その体をRXへと戻す。
地面へ着地し、魔女へ走り出す。

キトリー「無駄だって……無駄なんだって……!!!」

迫るRXへ魔女はレーザーを放つ。

RX「……トァッ!」

レーザーの起こす爆煙の中からリボルケインを構えたRXが飛び出す。

RX「……ッ!数え切れない程の少女の願いを踏みにじり、魔女へと変貌させるなど……断じて許さんッッ!」

リボルケインが魔女の胴体を貫く。

キトリー「……ハハハッ……無駄だって……そんな攻撃じゃ……いくら僕を潰したって再生すれば……!?」

リボルケインから放たれる無限のエネルギーが無限ともいえるインキュベーターの体を次々消滅させてゆく。

キトリー「……あぁっ!?僕が……僕が消えて行く……こんな事起こるはずじゃ……起こる訳無いのに……」

キトリー「君たち……いいのかい!?君たちの世界は……もう……!!!」

インキュベーターは合理的な判断で、計算をし尽くし、体を極限まで強化させた。
そして、その合理的な判断で言葉を放つ。

RX「この世界の未来は……俺たちが作る!誰かの犠牲の為に作られた世界など、俺たちには必要は無いッ!」

キトリー「あぁっ……あっちゃいけない……僕がこの宇宙から消えるなんて……消えるなんてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

リボルケインを引き抜き、火花を散らしたインキュベーターがRXの背後で大爆発。
インキュベーターの作り出した呪いの連鎖はこうして幕を閉じることとなった。
428 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:41:28.12 ID:DPgPgms50
〜クライス要塞〜

ダスマダー「……奴は全力をもってしてもRXに及ばないのか。」

ダスマダー「……やはり奴では支配者になる事は出来ない。この宇宙に支配者は二つと必要無いのだ。」

ダスマダー「必要なのは……皇帝と奴隷だけだ。この宇宙に、皇帝陛下の世界を作り上げる!」
429 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/09/20(木) 20:42:27.31 ID:DPgPgms50
〜空き地〜

ほむら「……巴さん、まどかが生きていると解った今、グズグズしている暇は無いわ。特訓を始めましょう。」

まどかが生きていると知り、ほむらの心に希望が灯った。

ほむら「この銃も今まで扱ってきた物とは使い勝手も随分違うもの。」

さやか「そういえばさ、光太郎さんその銃の他にも色々使ってなかった?あの剣とか光ってる奴とか。」

ほむら「……そうね。もしかしたら、他にも何かできるかもしれない。」

ほむらがボルテックシューターに念じる。そして魔力を送ると、その形状が変化する。

ほむら「……!」

バイオブレードだ。

さやか「やっぱり!ほむら、剣の使い方ならあたしに任せてよ、教えてあげるよ!」

杏子「へー、アタシと会った時はヘナチョコだった癖に良く言うじゃん。」

さやか「う、うるさいよ、そこ!」

杏子「あと、マミは今アタシと特訓すんだからな!ちょっと待ってろよ!」
430 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/09/20(木) 20:43:33.17 ID:DPgPgms50
織莉子「まぁ、暁美さん。今は私と特訓しましょう。」

今まで敵と思っていた織莉子に声を掛けられる。
少なからず驚く。

キリカ「えー、私と特訓すんじゃないの?」

さやか「キリカさん、同じ相手とばっかり特訓してちゃ意味無いですよ、あたしとしましょう」

杏子「……そういや、ゆまと光太郎とジョー、どこ行ったんだ?」

マミ「光太郎さんはパトロールに行ったわ。キュゥべぇの跡を探れば何か見つかるかもしれないって。」

マミ「ジョーさんとゆまちゃんは、吾郎さんが今晩料理作ってくれるっていうからそれのお手伝い。」
431 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:44:57.33 ID:DPgPgms50
〜街〜

光太郎「……何も出てきませんね。」

魔女に壊され、傷だらけの街を調査したが、何一つ手がかりは無い。

志郎「……何の手がかりすら無いとはな。」

光太郎と風見志郎がそこで調査をしていた。

志郎「俺たちも世界中を探し回ってはみたが、攫われた女の子の気配も、クライシスの気配も感じられなかった。」

光太郎「……そういえば、結城さんと沖さんはまだ日本へは帰って来て無いんですか?」

志郎「……宇宙を探索出来るのは沖だけだからな。おそらく二人で宇宙を調査してるんだろう。」

そう話す志郎の元に通信が届く。

志郎「……! 通信が入った!光太郎、俺に周波数を合わせてみろ。これで互いに離れていても通信が出来る。」

光太郎「……はい!」
432 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:46:33.29 ID:DPgPgms50
〜空き地〜

ほむら「……貴方が誘うなんて。予想外ね。」

織莉子「そう……。敵がどんな能力を持っているか解らない以上、色んな相手と戦ってみるのが得策でしょう?」

ほむら「……言うとおりね。」

二人は互いに訓練を始めた。

ほむら「……不思議ね。まさかこうやって貴方と特訓する事になるなんて、考えられなかったわ。」

織莉子「不思議な事を言うのね。私は、貴方と出会う事を予測していたけれど、貴方は私と出会うのを予測してないはずでしょう?」

ほむら「別に。こっちの話よ。」

織莉子と特訓している内、ほむらは何かに気付いた。

ほむら「……一つ聞きたいわ。どうして貴方はあの時、避難所に行けばまどかを殺せたのに、悠長に巴さんを助けたりしたの?」

織莉子「やっぱり、私があの少女を殺そうとしてたの、気付いてたのね。」

織莉子「貴方の言うとおりだった。確かにあの時迷わず行けば良かった。けれども。」

織莉子「私の魔法は未来予知。あの少女を放っておけば災厄が降りかかる事になる。地球なんて目じゃない程のね。」

織莉子「……でも、その魔法とは別に、何か、希望のような、そんなのも感じたわ。だから……」

織莉子「父が一人でも幸せになる世界にしようって、言ってたから、それに影響されたんでしょう。あの少女も幸せになってほしいもの。」

織莉子「その父は、もう死んだ。死んだって事は間違ってたって、気付くべきだったのに。」

織莉子「……今となっては都市伝説だと思っていた方々が助けに来てくれたから、当たっていたのかもしれない。」

織莉子「でも、敵の方が上手だったわ。今更悔やんでも遅いでしょう。だから、同じ目的の貴方達と一緒に戦うことにしたの。」

織莉子の心の内を聞いて、ほむらは沈黙する。
自分とは決して相成れないと思っていた相手に、共感してしまったからだ。

ほむら「まさか、貴方がそんな風に思っていたなんてね。」

ほむら「……私たちで、まどかも世界も救ってみせましょう。出来るわ。私たちなら。」
433 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:48:11.74 ID:DPgPgms50
〜マミの家〜

吾郎「ほら、これが今日の夕飯だよ、沢山食べて!」

ゆま「ほら、このじゃがいもね、ゆまが洗ったんだよ!」

杏子「なかなかやるじゃねぇか、ゆま!」

マミの家のテーブルに料理が沢山並べられる。

ジョー「絶対、兄貴達がまどかちゃんを見つけるから。その時に備えて、元気になれるよう、な!」

皆が料理を食べようとした途端、ドアが勢いよく開く。

光太郎「皆!クライシスの居場所が解った!恐らくそこにまどかちゃんもいる!」

光太郎が部屋に入ってくる。

ほむら「……!」

さやか「ホントですか!何処に!?」

志郎「……説明は、向こうからしてもらおう。」

光太郎と一緒に、風見志郎が部屋に入る。

志郎「……すまないね。突然押し入ってしまって。」

マミ「いえ、別にいいですよ。それより、鹿目さんは……」

志郎「あぁ。それを今から説明してもらう。」

そう言うと志郎はテーブルにラジオのような物を置く。
改造人間の発信する電波を受け取り、再生する物だ。

『……俺だ。聞こえるか?』

ラジオから発せられた声の主は、結城丈二。

結城『クライシスは今宇宙にいる。そして、それを迎撃する準備を今整えている。』

結城『その作戦は……』



つづく
434 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:50:46.93 ID:DPgPgms50
遂に掴んだクライシスの手がかり!

それは最後の戦いが目の前まで迫っている事を意味した!

RXは力を求め、命を鍛える!

走れ南光太郎!戦えRX!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「戦え!ライダー友情の大特訓」ぶっちぎるぜぇ!
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/20(木) 20:52:24.31 ID:XdfgPUIJo

RX得意の人質無視が発動しなくてよかった
436 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/20(木) 20:53:00.97 ID:DPgPgms50
今日はここまでです。

次回も程ほどの間隔を開けつつ近い内に。

しかしニコニコ大百科の某記事にここのURL張ってあってビビった(迷惑ではないです)
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 03:00:19.83 ID:m0Dg6SzMo
おつ
友情の大特訓ktkr
スカイのときはリンチだったがはてさて
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/09/21(金) 08:36:29.02 ID:yh2GokY70
乙。

ロボとストロンガーで電磁石かwwwその発想はなかった。

439 : ◆E91gIPDjV6 [saga ]:2012/09/23(日) 23:59:07.62 ID:1PkIHUKP0
投下します
440 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:00:02.08 ID:wbekLXuK0
〜クライス要塞〜

まどか「あぁっ……うっ……」

ダスマダー「……ようやく魔力の抽出が終わったな。」

まどかを閉じこめていた三角柱が、エネルギーの抽出を終えた。
三角柱の頂点には、桃色の石。

ダスマダー「宇宙の法則をねじ曲げる事すら可能なこの力。キングストーンに勝るとも劣らない。」

ダスマダー「あとはこれと月の石を皇帝陛下の魂と融合させ、最後にこのグリーフシードを受肉する器とすれば……」

441 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:01:56.30 ID:wbekLXuK0
〜マミの家〜

結城『……奴は今宇宙にいる。だが、幸い地球の引力圏にいる。』

結城『要塞の動力源を破壊すれば要塞は地球の引力に引かれ、落ちて行く。』

光太郎「つまり、地上から宇宙へ攻撃すれば良いという事か!」

ほむら「でも、出来るの?そんな事。」

結城『……俺たちは今デストロンの跡地にいる。そこで、プルトンロケットの設計図を見つけた。』

結城『これを使えば地上から宇宙を迎撃する事も可能だ。』

結城『沖のおかげで急速に完成へ近づいている。明日の昼間までには完成させられるだろう。』

光太郎「……!」

結城『破壊され、地上に落ちていくまでの軌道計算、その到達点、そして何より捕らえられた少女を救う方法。』

結城『これらは俺たちが計算し、追って連絡する。』

志郎「……つまりこういう事だ。君たちの力も借りることになるだろう。」

風見志郎が少女達に言う。

マミ「そんな、力を借りてるのはこちらの方ですよ。」

さやか「はい!どんな事でも手伝います!」

志郎「……頼もしいな。」

光太郎「皆!この作戦、俺たちで絶対成功させて、まどかちゃんを救いだそう!」

ほむら「……!!」

織莉子「勿論です。」
442 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:03:19.63 ID:wbekLXuK0
志郎「……光太郎。要塞を迎撃すれば、確実にクライシスと戦う事になるだろう。」

志郎「相手が月の石を持っている以上、奴らと互角に戦えるのは同じキングストーンを持つお前だけだ。」

光太郎「……」

志郎「光太郎、俺に着いて来い。俺たちの全てをお前にたたき込む。」

光太郎「望むところです!」

443 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:05:09.14 ID:wbekLXuK0
〜空き地〜

マミ「皆、今日は連携の特訓をしましょう。」

杏子「あー……あれの特訓か。」

キリカ「別に私は織莉子と連携できるから別に良いんだけど……」

織莉子「それだけじゃダメよ。誰と戦う事になるかなんて解らないんだから。」

さやか「あれって?杏子知ってるの?」

ゆま「……?」

マミ「そういえば、美樹さんとゆまちゃん、呉さんと美国さんは初めてだったわね。」

マミ「あれっていうのは、皆で魔力を一つにさせて放つ、名付けて、スーパーティロフィナーレ……」

マミ「いや、7人だから……ハイパー……ハイパーティロフィナーレね!」

杏子「えー、結局その系統で行くのかよ。ダサいとか言ってた癖に」

マミ「それが、声に出してみると意外にハマっちゃって。この凝った名前に、解りやすい前置きが付くってギャップが良いじゃない?」

さやか(うっ……ダサッ……)

ほむら「……名前は叫ばなければダメなの?」

マミ「当然よ!」

キリカ「ねー、織莉子、面白そだからやろうよ!」

織莉子「そうね!」
444 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:06:41.41 ID:wbekLXuK0
〜採石場〜

本郷「……来たか。」

広い採石場に、志郎に連れられやってきた光太郎。

隼人「……察しの良いお前ならもう気付いているだろ?俺たちが戦う相手は月の石に加え、あの少女の膨大な魔力も利用しようとしている。」

敬介「……あの少女の魔力は神すらも凌駕するそうだ。それにダスマダーも存在するという事は、だ。」

光太郎「えぇ、クライシス皇帝が復活しているという事……!」

茂「そうだ、その通りで間違い無いだろう。そして、今お前はすべき事は……」

洋「自分の命を鍛える。そうすれば、何倍にもパワーアップ出来る。」

アマゾン「でも、それは死ぬより辛いかもしれない。光太郎、耐えられるか?」

光太郎「はい……!俺は、人々を守れるなら、命を掛けたって構わん!」

良「……そうか。なら、今から俺たちの全てをお前に賭ける。」

志郎「……覚悟は出来てるな。行くぞ!皆!」

風見の呼びかけに応じ、そこにいる8人がライダーへ変身する。

V3「行くぞ!トォッ!」

手始めにV3が光太郎へパンチ。光太郎を吹き飛ばす。
445 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:08:26.21 ID:wbekLXuK0
光太郎「ッ……!」

アマゾン「ケケーッ!!」

X「行くぞッ!」

吹き飛ばされ、倒れた光太郎だが、その体を立たせる。
するとそこへ、アマゾンとXが飛び込む。

光太郎「ッ!トァッ!」

アマゾンの猛スピードの乱撃とXのライドルの攻撃をすんでの所でかいくぐり、二人の攻撃から離脱する。

1号「ッ!」

2号「俺たちも行くぞ!」

1号と2号がサイクロンで光太郎へ向かう。

光太郎「ッ!」

二つのマシンをギリギリまでひきつけ、大きく跳ぶ。
その二つを飛び越え、ダブルライダーの背後で着地。

ストロンガー「なかなかやるじゃないか!伊達に長く戦い続けてないなぁ!」

ストロンガーが鎖鉄球を振り回し、それを光太郎へなげつける。

光太郎「ぐぁっ……!!!」

それを真正面から受け止め、投げ返す。

ストロンガー「なら、これでどうだ!エレクトロファイヤーッ!」

光太郎「今だッ!変身ッ!」

ストロンガーが電撃を放つ一瞬の隙を見抜き、RXへ変身する。
電撃が生み出す薄い煙の中から、RXが跳ぶ。
446 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:09:44.46 ID:wbekLXuK0
RX「今度はこっちから行くぞ!トォアッ!」

ストロンガー「よし!どっからでも来い!」

V3「望む所だ!」

RXをストロンガーとV3の二人の格闘戦だ。

V3「トォッ!」

ストロンガー「ッ!」

二人の鉄拳がRXへ炸裂する。

RX「ッ……トアッ!」

V3「何ッ!?」

RXはその攻撃に耐えながら、一瞬のチャンスを見計らっていた。
V3がRXの脇腹を狙って放ったキックをRXは逆に掴み、宙へ投げ飛ばす。

RX「ッ!」

ストロンガー「ぐぁっ!」

そして、ストロンガーの肩へ蹴りを見舞う。
ストロンガーは3,4歩後ずさり、そして離脱。

スカイライダー「今度は俺が相手だ!」

RXの上空からスカイライダーが急降下し、迫る。
447 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:11:19.66 ID:wbekLXuK0
RX「!次は空か!」

迎え撃つようにRXはその場から跳ぶ。

スカイライダー「トォッ!ハッ!」

RX「ッ!トォアッ!」

その空中で繰り広げられる勝負。

スカイライダー「くっ……!」

RX「ぐぁっ……!」

それは互いに放った蹴りが互いの胸に炸裂。スカイライダーは空へ、RXは地面へ落ち幕を閉じた。
だがまだ特訓は終わらない。

RX「!後ろか!」

ZX「何ッ!?」

背後から近づいたZXの鉄拳を受け止める。

ZX「気配を消して近づいた敵をも迎撃できる程の実力か……!」

受け止められた手を引き寄せ、RXに組み付き、そのまま地面へ倒れるように反動をつけRXを投げ飛ばす。

RX「……!」

宙で体制を整え、地面へ着地。
448 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:12:46.48 ID:wbekLXuK0
ストロンガー「へっ、8人も相手にして随分やるじゃねぇか。これなら鍛えがいもあるってもんだぜ!」

ストロンガー「ストロンガー!チャージアップッ!」

ストロンガーが叫ぶと共に、胸に刻まれたSの字が高速回転し、体に稲妻のような輝く銀の光沢が走る。

ストロンガー「行くぜ!超電ドリルキィィィックッッ!!!」

RX「ッ!RXキィィィックッ!」

眩い稲妻を纏ったキックへ、RXはRXキックで対抗する。
激しい爆発と閃光がその場を包む。

ストロンガー「……ぐっ……」

RX「ぐぁっ……」

爆発の中から二人が落下。必殺キックの威力は互角だ。

1号「まだだ!」

2号「トォッ!」

膝をついたRXを挟むようにしてダブルライダーが立ちはだかる。

2号「ライダー……パンチッ!」

2号の必殺鉄拳がRXの胸に炸裂。
RXは数歩後ずさる。

1号「……!トォッ!」

数歩下がったRXを捕らえ、1号が高く跳ぶ。

1号「ライダー……きりもみシュートッ!」

猛スピードで回転し、RXを投げ飛ばす。
449 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:13:58.86 ID:wbekLXuK0
スカイライダー「スカイキィィィックッ!」

ZX「ZXキィィィックッ!」

空中でRXを迎え撃つべく、スカイライダーとZXが急降下、必殺キックだ。

RX「ぐぁっ…………ッ!!」

投げ飛ばされた空中で体制を何とか持ち直す。
空から迫るキックを、腕を交差し、耐え、ダメージを可能な限り減らす。

RX「っ……!」

X「ライドルホイップッ!」

地面へたたき落とされたRXへ、その武器を剣へと変化させ、Xが飛びかかる。

RX「……リボルケインッ!」

リボルケインを引き抜き、迎え撃つ。

RX「トァッ!」

X「ッ!」

互いの猛攻を互いに捌く。
そして、Xが後方へ跳ぶ。入れ替わるように、アマゾン。

アマゾン「大ッッ切断ッッ!!!」

RX「ッッ!トァッ!」

その斬撃をリボルケインで受け止め、受け流す。
450 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:14:58.04 ID:wbekLXuK0
X「トオッ!受けてみろ!真空!地獄車ッ!」

隙を突き、RXを組み伏せ、超回転の必殺技。
RXを巻き込み、爆走する。

RX「ぐぁっ……ぐっ……! ライダー……きりもみ……!シュートッ!」

X「……!?ぐぁっ!」

だがRXは1号ライダーから受けたきりもみシュートを応用し、真空地獄車を打ち破る。

V3「まさか、あの短時間できりもみシュートを会得するとはな!RX、最後だ、行くぞッ!」

V3「V3ッ!きりもみ反転!」

RX「ッ……」

V3はRXへ跳び蹴り。そしてさらにその反動でもう一度跳び、空中できりもみ回転。

V3「キィィィックッ!」

RX「……ッ!!!!」

V3「ッ! くっ……!」

もう一度放ったキックはRXの胸にはじき返される。
451 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:15:32.88 ID:wbekLXuK0
1号「……よくやった。RX。これで特訓は終わりだ。」

V3「まさか俺の反転キックを跳ね返すとはな。これでお前は数十倍も強くなっているはずだ。」

RX「はい……!ありがとうございます!」

スカイライダー「あぁ。さぁ、結城さんと沖がミサイルを完成させるのもあと少しだ。ゆっくり休んでおいてくれ。」
452 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:17:09.32 ID:wbekLXuK0
〜マミの家〜

光太郎「特訓も終わったし、皆、今日はゆっくり休もう!きっとそろそろ作戦の連絡もくるはず……」

さやか「うわぁ……光太郎さん、ボロボロ……」

マミ(相当過酷だったのね……)

ゆま「……治すよ?」

光太郎「平気平気!一日休めばこのくらい、大丈夫さ!」

そうこうしていると、風見が置いていった通信機が反応する。

ほむら「!!」

光太郎「遂に完成したのか!」

一也『皆、俺です、沖です。プルトンロケットが完成しました。』

一也『プルトンロケットは、俺が衛星を通して操作します。』

一也『計算の結果、落下地点と時間が割り出せました。時刻は明日の……』
453 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:18:43.48 ID:wbekLXuK0
〜山の奥〜

ほむら「ここに落ちてくるのね。」

織莉子「……失敗は許されないわ。」

杏子「なんだ、ビビってんのか?」

キリカ「失礼なっ!」

ジョー「まぁまぁ……、絶対、まどかちゃん、救おうぜ!」

光太郎「……あぁ!」

人里から遠く離れた採石場。そこがクライス要塞の落下地点。
たとえクライス要塞が落下しても、被害の少ないように、と選ばれた場所。

本郷「作戦の確認だ。プルトンロケットに迎撃されたクライス要塞はここに落下してくる。」

本郷「……光太郎とほむらちゃんは落下してくる隙にクライス要塞に侵入。捕らえられた少女を救って脱出してくれ。」

本郷「残った俺たちは要塞を破壊する。だが不足の事態は起こる物と考えよう。万が一の事が起こるかもしれない。」

作戦の開始時刻が近づく。

隼人「……そろそろだな。」
454 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:19:55.48 ID:wbekLXuK0
〜クライス要塞〜

ダスマダー「……皇帝陛下の魂と、二つのキングストーンの融合がもうすぐ完了する。」

ダスマダー「もう我々の天下は手の届く位置に……!?」

クライス要塞が大きく揺れる。

ダスマダー「どうした、何が起きた!? 何……!動力部に被弾!?まさか、人間の兵器が……!?」

ダスマダー「……くそっ、動力30%ダウン……地球の引力に引っ張られる……!」






〜地上〜

杏子「……そろそろ落ちてくるのか……」

さやか「でも、全然見えない……」

洋「……いや、今地球の成層圏まで引っ張られて……!?成層圏で下降が止まった!?」






〜クライス要塞〜

ダスマダー「……バカめ……地球人如きの科学力で……クライシスとインキュベーターの科学が合わさって作られたこのスーパークライス要塞を落とせるはずもない!」

破損し不安定となった動力源が安定し、地球の成層圏で降下が止まる。

ダスマダー「クライシスに牙を剥いた事を後悔させてやる……このまま地上を破壊しつくしてやるわ……!」
455 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:20:49.44 ID:wbekLXuK0
〜地上〜

キリカ「えー!あんな高いとこどうやって攻撃するのさ!」

ゆま「高い高い?」

光太郎「……!なら俺が!」

洋「いや、君は最後まで力を残しておいてくれ。あの空の敵を迎え撃つ方法はまだある!皆、力を貸してくれ!」

敬介「……そうか、あれだな!」

洋の呼びかけに、1号からZXまでの8人ライダーが変身。
そして互いに手をつなぎ、円となる。

スカイライダー「行くぞ!」

「「「「セイリング!ジャンプッ!!!!」」」」

8人が勢いよく飛ぶ。
456 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:21:47.02 ID:wbekLXuK0
〜クライス要塞〜

ダスマダー「……ここからならライダーも攻撃できまい。……!?」

絶対優位なはずの上空で、要塞へ向かってくる反応を捕らえる。

〜空〜

スカイライダー「あそこだ!トォッ!」

クライス要塞を飛び越え、その少し上空で制止。

V3「皆、行くぞ!」

8人のライダーがクライス要塞へ体当たりを仕掛ける。

〜クライス要塞〜

ダスマダー「こんなバカな事が……!?クソッ、迎撃システム作動!蚊トンボどもめ、打ち落としてくれる!」

ダスマダー「……落ちろ!ライダー共!」

ダスマダーが操作盤に手を掛けると、クライス要塞がまるで節のある昆虫のように動き出す。
それは獣のように咆吼を挙げ、要塞とは言えないような姿だ。


「「「ガァァァァッ……!」」」

体当たりを仕掛けた8人のライダー達。
体当たりは命中と同時に咆吼と共に放たれたビーム砲に打ち落とされた。

ダスマダー「クソッ……おのれ……」
457 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:23:31.58 ID:wbekLXuK0
〜地上〜

光太郎「! 先輩!?」

空高くから8人のライダーが落下。

さやか「……あ!」

同時にクライス要塞が頭上数十メートルという所まで高度を下げた。

本郷「……手はず通りにはいかなかったか……だが、ここまで来れば……!」

煙の中から8人が立ち上がる。

一也「……!」

結城「破壊しきれなかったか……!」

少し遅れ、結城丈二と沖一也がそこへ駆けつける。
458 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/24(月) 00:24:44.08 ID:wbekLXuK0
光太郎「……行くぞ……ダスマダー!」

ほむら「まどかを返して貰うわ。最後の勝負よ!」

空を見上げ、二人が叫ぶ。
クライシスとの決着が遂につくのだ。

ダスマダー『RX。それに10人ライダー!そして小娘共!』

ジョー「おいダスマダー!この霞のジョー様を忘れんな!」

クライス要塞から響くダスマダーの声。

ダスマダー「……ここが貴様ら全員の墓場となるのだ。ここで死ねッ!」

クライス要塞から放たれる赤黒い光。
それは辺り一帯を包む。

「「オォアアアッ!!!」」

「「ガァァァッ!」」

「「ギィィィィィッッ!」」

光が止むと、怪人軍団。
見渡す限りの怪人達。クライシスやゴルゴムだけではない。ショッカーからバダンまでの怪人達もだ。


ダスマダー『これが二つのキングストーンと皇帝陛下の力だ!』

まるで勝ち誇ったように叫ぶダスマダー。
459 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:26:01.56 ID:wbekLXuK0
マミ「随分と敵が多いわね。」

杏子「こうでもしなきゃ勝てないんだろ、多分。」

さやか「……まぁ、勝たせる気なんて、さらさら無いけどね。」

キリカ「織莉子、行こう。」

織莉子「行きましょう。私たちの世界を、守るために。」

ゆま「絶対、負けないから!」

ほむら「行くわよ!私たちの力を合わせて……つかみとるのよ、未来を!」

さやか「……え?ほむら、アンタ……」

杏子「……アンタが力を合わせるだなんて、らしくねぇじゃん。ま、行くぜッ!」

「「「変身!」」」

声を合わせ、一斉に全員が変身する。
沢山の色が混じった光を放つ。怪人達はその光に怯む。
460 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:27:02.01 ID:wbekLXuK0
光太郎「ダスマダー……クライシス!最後の勝負だ!」

「ライダー……変身ッ!」

「……変身ッ!」

「変身……V3ァァァ!」

「ヤァーッ!」

「大変身……!」

「アァァァマァァゾォォォン!」

「変身……ストロンガーッッッ!」

「スカイ……変身ッ!」

「変身ッ!」

「変身ッ……ゼークーロースッ!」

「……変身ッッ!!!」

11人のライダーが魔法少女に負けまいと、叫び変身。
11人の英雄が一列に並ぶ。
461 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:28:13.69 ID:wbekLXuK0
「仮面ライダー1号ッ!」

「仮面ライダー、2号!」

「仮面ライダーV3ィィッ!」

「ライダーマンッ!」

「仮面ライダーX!」

「仮面ライダーアマゾンッ!!」

「仮面ライダーストロンガー!」

「スカイライダーッ!」

「仮面ライダー、スーパー1ッ!」

「仮面ライダーZX!」

「霞のジョー!」

「巴マミ!」

「美樹さやか!」

「佐倉杏子!」

「ゆま!」

「呉キリカ!」

「美国織莉子。」

「……暁美ほむら。」

18人の戦士が名乗り挙げる。

「……俺は太陽の子!仮面ライダーBLACK!R!X!」

462 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:29:44.78 ID:wbekLXuK0
1号「最後の勝負だな!」

RX「この星をお前達の勝手にはさせん!」

ほむら「どんな事があっても、私たちは最高の物語を作り出してみせるわ。」

RXが最後に名乗り、19人の戦士は怪人軍団に走って行く。

ダスマダー「やってみれる物ならやってみろ!」

ダスマダーがクライス要塞からビーム砲で妨害する。
だがそんな事では怯む事は無い。

RX「ほむらちゃん!要塞の中へ突入するぞ!」

ほむら「行きましょう!」

遂に最後の決戦の火蓋が斬って落とされた。

つづく
463 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/24(月) 00:32:25.81 ID:wbekLXuK0
幕を開けたクライシスとの最終決戦!

仮面ライダーと魔法少女は少女を救う為、命を賭け戦う!

クライシスとの戦いの行方は!

戦え仮面ライダー!負けるな魔法少女!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「無明の闇の大皇帝」ぶっちぎるぜぇ!
464 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/24(月) 00:33:02.62 ID:wbekLXuK0
今日はここまでです。
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/24(月) 01:04:43.50 ID:p1LL6OiBo

ライダーリンチと渡り合うとはさすがRX
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/28(金) 01:25:28.66 ID:6Fscl+lK0

おもしれぇww
まどマギの世界観が全部吹っ飛ばされてるのも流石だわww
あの世界ってガキンチョが解決しようとするからあんなことになるわけだけどwww
よりによってライダーを少女たちの世界に介入させるとはwwww
あの狭い世界が一気にぶっ壊されるわwwそれでいてww筋が通ってて面白いww
でもww軍団相手に19人じゃ無理だろwww無理があるわww
467 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/29(土) 01:44:38.51 ID:z8j94wkU0
投下します
468 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:45:43.54 ID:z8j94wkU0
〜クライス要塞内〜

RX「ッ!」

壁を打ち破り、要塞の中へ二人が侵入する。

ほむら「まどかは……まどか、どこ!?」

RX「あっちだ、あっちから人間の生命反応が!」


少し歩いた所にある牢屋。
そこに気を失ったまどかが閉じこめられていた。

RX「まどかちゃん!今助けるぞ!」

RXが牢を破壊する。

ほむら「まどか、しっかりして……!」

まどか「……ほむらちゃん……助けに来てくれたの……?」

RX「ほむらちゃん、君はまどかちゃんを連れてここから脱出してくれ。」

RX「……俺は奴と決着をつけてくる。」

ほむら「えぇ。解ったわ。行きましょう、まどか。」
469 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:47:53.30 ID:z8j94wkU0
ダスマダー「ほう。あの小娘を連れ出したか。魔力の無い抜け殻などどうでも良いがな。」

要塞の最深部。4大隊長の集合場所として備えられた場。

RX「……ダスマダー。いや、クライシス皇帝!地球の平和を守る為……お前との決着を付けるぞ!」

ゆっくりそこへ歩み寄って行くRX。

ダスマダー「フン、良いだろう。あと少しでこの二つのキングストーンと皇帝陛下の魂の融合が完了する。」

ダスマダー「皇帝陛下再生の時だ!」

RX「まどかちゃんの魔力を使って、キングストーンを作り出したのか!」

ダスマダー「そうだ。神をも凌駕するこの力、皇帝陛下に相応しい。邪魔は……させん!」

腰からサーベルを抜き、RXへ斬りかかる。

RX「リボルケインッ!」

RXもリボルケインを引き抜き応戦。

RX「クライシス皇帝復活……そんな事は俺が阻止してみせる!」

ダスマダー「出来る物ならやってみろ!皇帝陛下が再生し、そしてこの宇宙を新たなクライシスの天下とするのだ!」

RX「怪魔界を滅ぼし、次はこの世界の支配をも目論むなど、俺達がいる限りさせん!」

ダスマダー「黙れ!皇帝陛下の理想の世界を作る……その計画はもう貴様如きには変えられん!」

リボルケインとサーベルが互いに攻撃、互いに防ぐ。
ほぼ互角の戦いが繰り広げられる。
470 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:48:32.88 ID:z8j94wkU0
〜地上〜

(巴さん、脱出するわ!)

マミ「! 解ったわ!」

ほむらがまどかを抱き、要塞から飛び降りる。
マミがリボンを使い、二人を受け止め、地面へ下ろす。

ほむら「さ、まどか、安全な所まで逃げて。」

まどか「うん。ありがとう、ほむらちゃん!」
471 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:50:09.04 ID:z8j94wkU0
1号「隼人、行くぞ!」

2号「おう!」

怪人軍団の一部を切り離し、円を描くように疾走する二人

「「ライダー車輪!!」」

絶妙なコンビネーションを持つダブルライダーだけが可能とする技。
上空へ跳んだ二人を追い、怪人達も跳ぶが互いに激突。
そして爆発。

「「ライダーダブルキィィィックッッ!」」

さらに跳んだ高度を逆に利用し、急降下の勢いで必殺のキックだ。
それは怪人十数体をまとめて吹き飛ばし、さらにその爆発で周囲の怪人をも吹き飛ばす。

スカイライダー「トォッ!トォーッ!」

怪人達の頭を蹴り、飛び移るように舞う。

スカイライダー「大反転スカイキィィーックッ!」

その猛スピードで迫るキックを怪人達は避ける事は出来ず、まともに受ける。

「「ガァァァ………!!!」」
472 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:51:47.31 ID:z8j94wkU0
ライダーマン「マシンガンアーム!」

その手をマシンガンに変え、怪人軍団に放つ。
前列の数体はそれを受け倒れ、後方の怪人達は足止めを食らう。

V3「V3マッハキィィィックッ!」

かつて特訓であみだした必殺技。
高速旋回するその体で一瞬隙を見せた怪人達を次々破壊して行く。

ストロンガー「ストロンガー・チャージアップッ!」

ストロンガー「超電大車輪キィィックッ!」

負けじとストロンガーも体を高速回転させ、超電子の破壊力を秘めた必殺技を放つ。
その超大な破壊力に怪人軍団はなすすべもない。

スーパー1「スーパーライダー天空連続キィィィック!!!」

その連続攻撃で次々怪人を打ち砕く。

ZX「ZXキィィックッ!」

体を真っ赤に発光させ、怪人達に飛び込む。
その強大な爆風に巻き込まれ、次々怪人は消滅して行く。


アマゾン「キキーッ!」

怪人達に飛び込み、暴れ回る。

アマゾン「ガガの腕輪よ!ギギの腕輪に、力をくれ!」

ギギの腕輪にガガの腕輪を連結。アマゾンのその体が古代の神秘の力で満ちあふれた。

アマゾン「ガウウウッッ!」

その力は凄まじく、ほんの腕の一振りで怪人の首が跳ね飛ぶ。

アマゾン「スーパー……大切断ッッッ!!!」

そして究極の一撃。怪人達の体は数十体まとめて真っ二つだ。

X「行くぞ!真空地獄車!」

怪人を一体捕らえ、怪人軍団に飛び込むように回転する。
その回転に飲み込まれ、怪人達はバラバラになってゆく。

X「トォォーッ!」

最後に怪人を地面へ打ち落とす。
それに巻き込まれ、巨大な爆発。
473 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:54:25.52 ID:z8j94wkU0
ジョー「おらよっ!どっからでもかかってこい!」

戦闘員軍団に囲まれるがそれをものともせずジョーが戦う。

ジョー「らぁっ!とぉっ!」

華麗な回し蹴りで戦闘員を吹き飛ばし、さらに向かってくる敵へ武器での一撃。

織莉子「行くわ、キリカ!」

キリカ「いつでもOK!」

怪人数体の中へ数十個の球を浮かべる。
それが炸裂、怪人達の動きが止まった瞬間、キリカが結界を張る。

キリカ「はい!はい!えい!これで、おしまい!」

動きの遅くなった怪人達をキリカの爪が何度も何度も切り裂く。
加えて球がさらに炸裂、怪人達は消滅する。

さやか「……逃がさないよ!えーい!」

持ち前の猛スピードで怪人達の中へ回転しながら突っ込む。

さやか「行くよ……スパークエッジッ!」

魔力を極限まで秘めた剣が、その回転の勢いのまま怪人達を切り裂く。

さやか「どうだ!」

さやかの背後で大爆発。

杏子「行け!ゆま!」

ゆま「ええーい!!!」

杏子に抱えられ、高く投げ挙げられたゆまがその勢いを利用し、地面を叩く。
すると怪人達はその衝撃にたたき上げられ、数体、宙を舞い、身動きが取れない状態となる。

杏子「行くぜ、らあああっ!!!」

地中から巨大な槍が出現。それは龍のように怪人達を貫いて行く。

マミ「行くわよ……ティロ・フィナーレッ!」

そして、迫り来る軍団を黄金の一撃が吹き飛ばす。

ほむら「私も!ボルテックシューター!」

盾からRXより授かった武器を引き抜き、怪人達を次々打ち抜いて行く。

ほむら「バイオブレード!……っ!」

接近してきた敵を切り裂く。
474 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:55:23.23 ID:z8j94wkU0
マミ「数が多いわ。あれ、行きましょう!皆!」

マミの呼びかけに魔法少女全員が一カ所に集まる。
マミの肩に二人が手を添え、その二人にさらに二人が手を添え……、7人がマミに魔力を送り込む。

マミ「行くわ!皆!」

「「「ハイパーティロ・フィナーレッッ!!!」」」

凄まじい破壊力を秘めた魔弾が怪人軍団を消滅、大爆発。
475 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:56:47.28 ID:z8j94wkU0
〜クライス要塞〜

RX「トアッ!」

ダスマダー「ッ!……ぐっ……」

二人の戦いは続いていた。
互角のように思えた勝負も、少しずつRXが優勢になっていく。

ダスマダー「くっ……だがRX、貴様の仲間もそろそろ怪人軍団によって塵になっているだろう……!」

RX「トォァッ!」

RXのキックがダスマダーに炸裂する。

ダスマダー「俺を倒した所で貴様らに勝ち目など……!?」

ダスマダーがそう言いかけた途端、クライス要塞全体が大きく揺れる。

ダスマダー「何だ、何が起きている!?」

ダスマダー「……!?バカな、あれほどいた怪人軍団が何故一体も居なくなっているのだ!?」

RX「……俺の仲間の力を見くびっていたようだな!」
476 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 01:58:51.07 ID:z8j94wkU0
〜地上〜

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ほむら「ッ!!」

杏子「へっ……!」

ゆま「えーい!」

怪人軍団を殲滅し、地上から要塞へ向け攻撃を放つ。
要塞も自動迎撃システムで地上を攻撃するが、戦士達はそれをものともしない。
マミとほむらが狙撃、杏子が作り出した槍をゆまが打ち放つ。

織莉子「今よ、あそこを狙って!」

織莉子の操る球体が要塞の装甲が薄い節に炸裂。
全ての魔法少女達が一点に攻撃を集中する。

キリカ「OK!」

さやか「えいっ!」

そこへキリカとさやかが斬撃を放つ。

ライダーマン「……!攻撃が止まった! あの少女達がサーチシステムを破壊してくれたようだな!」

さやか「え?ホントですか!やったー!」

織莉子(……運が良いわ。)

スカイライダー「スカイキィィィックッ!」

スーパー1「パワーハンドッ!」

さらに要塞の上空から二人が要塞の頭部目掛け合体技を炸裂。
装甲は破壊され、機械がむき出しとなる。

ストロンガー「でかしたぜッ! トォーッ!」

その機械の中に手を突っ込み、超強力な電撃を流す。
要塞は完全に動きを止めた。

アマゾン「今だッ!スーパー……大ッッッ切断ッッ!!!」

アマゾンの一撃が要塞の首を切り落とした。
477 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:01:20.96 ID:z8j94wkU0
〜クライス要塞〜

ダスマダー「バ、バカな!何故こんな事が……!!」

RX「これが俺たちの力だ!……ダスマダー、貴様との決着の時だ!トァッ!」

大きく揺れ、墜落して行く要塞の中、動揺し一瞬の隙を見せたダスマダー目掛けRXは跳ぶ。
両足から放つ必殺技。RXキックだ。

ダスマダー「クッ……この程度で……この程度の攻撃で私は負けん……!!!」

腕を交差し、RXキックを耐え、さらに跳ね返す。
ダスマダーの意地。だがRXはその反動を利用、再度跳ぶ。
そして空中で旋回。足にエネルギーを集中、それは電撃を生み出した。

RX「RXッ!反転ッ!電キィィィック!!!」


特訓で受けた技を合わせて編み出した、新必殺技「RX反転電キック」

ダスマダー「な……にぃ……!? ……がっ……ああああああっっ!!!!」

その一撃に耐えきれず、ダスマダーは倒れる。
吹き飛ばされたダスマダーは皇帝の魂と二つのキングストーンを融合させるマシンに激突、それを破壊する。
そして、それと同時にクライス要塞は勢いよく地へ落ちて行く。
478 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:03:35.38 ID:z8j94wkU0
〜地上〜

1号「……墜落するぞ!皆、離れろ!」

数十メートル上空から落下する要塞。
地面と激突。半壊していたそのボディが完全にバラバラになる。 

RX「トァッ!」

瓦礫の中から飛び出すRX。

ほむら「……終わった……これで……全部……」

まどか「うん……ほむらちゃん。」

杏子「なんだ……最後はあっけないのな。」

さやか「……良かった。」

ほむら「これで……もう……私の……戦いも……」

あっけない終わりに、安堵し、その場に座り込む。
もう全て終わった。まどかも無事救えた。もう望む物は何も無い。







479 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:04:29.42 ID:z8j94wkU0




織莉子「……待って。」

気の緩んだ皆へ織莉子の一言。
一瞬、呆気にとられたような表情だったが、戦いはまだ終わってない事に気付くのはすぐだった。

RX「……!馬鹿な……あの機械は確かに破壊したはず……!」

巨大な地響き。

RX「なのに何故……強大なエネルギーが……!?」

ほむら「……!?」

ダスマダー「ククク……手遅れだったようだな……RX……もうあの時既に皇帝陛下の魂は完成していた……」

要塞の瓦礫の中からダスマダーが立ち上がる。

ダスマダー「随分足掻いたようだが……ここで貴様らの運命も終わりだ……」

ダスマダー「ッ! クハハハ……ハハハ………ハハハハハハハ!!!……。」

空中に浮かび上がる二つの石と魂。
それは既に一つとなり、そこへダスマダーがグリーフシードを投げ込む。
同時にダスマダーの体は大爆発を起こし消える。

『よくやってくれたぞ……ダスマダー……これで余は再び体を持つ事が出来る……!』

RX「クライシス皇帝! まずい、皆、結界が……」

グリーフシードと融合したクライシス皇帝が少しずつ具現化して行く。
そして結界が広がる。

さやか「何これ、やばいんじゃない!?」

杏子「クッソ、しぶてぇヤロウだぜ……」

ゆま「……?」

あっという間に広がった結界は全員を飲み込んだ。
480 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:05:56.48 ID:z8j94wkU0
『久しぶりだな。RXよ。』

結界の中で覚えのある声が響き渡る。
その体は以前とは違い、巨大な脳髄の姿。


織莉子「あ……あぁ……」

キリカ「あれって……」

それはまさしく織莉子が未来を予知して見た姿。

2号「巨大な脳……!」

1号「大首領か……!」

かつて岩石大首領として7人の仮面ライダーに立ちはだかった黒幕。
それはライダーに破れ、一度は宇宙へ逃走したものの、その後も新たな組織を作り地球の侵略を狙う。
仮面ライダーとの激闘で力を使い果たした大首領はその体を一度グリーフシードの形に納め、再生の時を待っていた。
その体はクライシス皇帝の器として使われたのだ。

『RXよ。怪魔界では随分邪魔してくれたな。だが今の余の体には以前を遙かに超える力が宿っているのだ。』

『ここで貴様を塵として、全ての宇宙を支配してやる!』

そう叫ぶと同時にまるで目のように配置された緑と桃と石から発せられる稲妻。

RX「ぐぁぁっ!!」

「「きゃああっ!」」

その稲妻はRXを打つ。そしてその爆風で少女達は吹き飛ばされる。
481 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:07:13.45 ID:z8j94wkU0
V3「おのれ……!」

10人のライダーが突撃する。

X「ぐぁっ……」

アマゾン「ガァッ……」

しかし体から触手を生み出し、10人のライダーを寄せ付けない。

マミ「……強い……!」

さやか「で、でも負けない……!」

杏子「そうだよ!ここまで来て引き下がるかよ!」

マミが銃を放つ。さやかも剣を放ち、杏子から地から巨大な槍を召還する。
それはクライシス皇帝の体へ直撃するが、クライシス皇帝に傷は与えられない。

『小うるさい虫ケラどもめ!』

体から生えた触手がその3人を吹き飛ばすべく振り回される。

スーパー1「危ないッ……がぁっ……」

ZX「ぐっ……」

スーパー1とZXが3人と触手の間に割って入り、身代わりとなる。

ゆま「っ!」

傷ついた二人の体を癒す。

ZX「……!まずい!」

だが、そこへ向け触手が振り下ろされる。
482 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:08:11.67 ID:z8j94wkU0
その触手は千切れ跳んだ。

ほむら「……私たちの力でここまで来たもの……!負ける訳にはいかないわ!」

ほむらのボルテックシューターが触手を狙っていたのだ。

ほむら「この銃なら、まともなダメージを与えられるはず!」

巨大な体目掛けて銃を放つ。

『……ぬぅっ……その程度の攻撃……余には通用せんわ!』

RX「!今だ、アクロバッター!ライドロンッ!」

ほむらの銃撃を受け、一瞬の隙を見せたのを、RXは見逃さなかった。
稲妻に焼かれた体を起こして、リストビットに呼びかけた。
マシンスクランブルと共に2大マシンが結界を破り駆けつけ、クライシス皇帝に体当たり。

『ぐぅぅっ……』

RX「今だ!RXキィィィックッッ!!!」

畳みかけるように必殺キック。
483 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:09:29.59 ID:z8j94wkU0
『ククク……ぬぅぅぅぅんッッ!!!』

だがRXキックはクライシス皇帝の体に炸裂しなかった。
クライシス皇帝は2つのキングストーンを輝かせ、その黒い光に身を包む。





RX「!? ……ぐぁっ……その体は……!」

『ククク……』

その巨大な体は一瞬の内に消えた。
そしてRXキックを避け、RXは何者かに首を捕まれ地に叩きつけられる。





RX「その体は……シャドームーン……!」

『二つの石の力だ……この二つの力を使えばこの体をも自在に使えるのだよ……!』

クライシス皇帝の体はシャドームーンを強化させた、いわばシャドームーンRXとでも言うべき体。

『ククク……これで終わりだな……!ここで……死ぬのだ……!』

RX「がぁっ……」

首を掴んだ手に力を強める。
RXの体に稲妻が走る。
484 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:11:17.30 ID:z8j94wkU0
1号「待てッ!」

2号「トォッ!」

RXを救出しようと二人のライダーがクライシス皇帝へ飛びかかる。

『……!』

1号「何ッ……!?」

2号「消えた……!? ぐぁっ!?」

その体はその場から消え、二人のライダーの背後へと瞬間移動した。

『フフ……あの人間の魔力とこの月の石のおかげで因果律をもねじ曲げる程の力を手に入れたのだよ……!』

『余は全知全能をも超えた……!余に不可能な事など何も存在せぬ!』





まどか「……私の……魔力……?」

ジョー「まどかちゃん、ここは危険だ!ここは兄貴達に任せて……!」





ライダーマン「……パワーアームッ!ヤァッ!」

神をも超越したその怪物。そこへライダーマンがかかって行く。
それも瞬間移動で避けられ、背後へ現れたクライシス皇帝の攻撃を食らい、吹き飛ばされる。

スーパー1「チェンジッ!パワーハンドッ!トォォーッ!」

スカイライダー「ーッ!」

現れたコンマ数秒の隙を狙い、スーパー1がパワーハンドの一撃を食らわせようとする。
それと同時に遙か天空からスカイライダーも急降下。

『ッッッ!!!』

瞬時に二人のライダーを狙い緑色の稲妻を放つ。

「「ぐぁぁぁっ!」」

スーパー1は吹き飛ばされ、スカイライダーは墜落した。
485 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:12:32.05 ID:z8j94wkU0
X「ライドルロープ!」

ZX「マイクロチェーンッ!」

『何ッ!?』

二方向から放たれたロープとチェーンがクライシス皇帝の体に絡みつく。

『この程度、すぐに引き裂いてくれるわ!』

ストロンガー「狙いはそっちじゃねぇよ!」

『な……ガァッ……』

二人に気を取られた隙に背後からストロンガーがしがみつき、電撃を浴びせる。

ストロンガー「覚悟しろよ……超電子……ウルトラサイクロンッッッ!!!」

ストロンガー「どうだ……この電撃の中じゃ……思うように動けねぇだろ……ッ!」

『おのれ……』

放つは、最強の自爆技。超電子ウルトラサイクロン。
一度放てば命を失う事すらあり得る大技だ。

V3「行くぞ……俺も……命を賭ける……!」

アマゾン「ガァァァッ!!!ケケーッ!」

動きの取れないクライシス皇帝へアマゾンとV3が跳ぶ。

X「今だ……ッ!」




V3「コンバーター……フルパワーッ!……トォォオッ!」

V3はその全ての力を解放。

アマゾン「ケケーッ!」

雄叫びを上げ二人が同時に飛び立つ。

V3「V3……火柱……キィィィックッッッ!!!」

アマゾン「スーパーッ……大ッ!切ッ!断ッッッ!!!」
486 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:13:47.78 ID:z8j94wkU0
『フン……この程度の電撃、余には通用せん!』

ZX「な……ぐあぁぁぁっ!!」

体からエネルギーを放ち、動きを止めていた3人を吹き飛ばす。

『ぬぅん!』

腕を左右に伸ばし、稲妻を放つ。

X「がぁっ……!」

ZX「ぐっ……!」

その稲妻は二人の体を貫く。

『……!! ぬぅぅぅぅん!!!』

ストロンガー「!? がぁぁ……ぐぁっ……」

クライシス皇帝は手を赤く輝かせ、シャドーセイバーを召還する。
振り向き、ストロンガーの自爆し、破損した体を切り裂く。
ストロンガーは胸から火花を散らし吹き飛ぶ。




『フンッ!』

V3「何!?」

そしてその場から瞬間移動、V3とアマゾンの背後へ移動する。

『終わりだ!』

V3「!? ぐあぁっ!」

アマゾン「グアァァッ……!!」

そして背後から二つの剣を背から胸へ突き刺す。
その剣は背から胸を貫く。
剣の突き刺さった二人のライダーは地に伏す。
487 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:14:29.26 ID:z8j94wkU0
『ヌゥッ!』

宙に浮遊し、空からライダー達へ稲妻を放つ。
その稲妻の大爆発にライダーはなすすべ無く、吹き飛ばされるしか無い。

『この程度か!仮面ライダーよ!』

倒れた11人のライダー達へ見下すように言い放った。
もうクライシス皇帝はライダー達が全力で挑んでも打ち負かす事は出来ないのだ。

488 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:15:23.54 ID:z8j94wkU0
キリカ「ええいっ!」

キリカが時間の流れを延滞させる結界を幾重にも張る。

キリカ「織莉子ッッッ!!!」

織莉子の作り出した球体と共に走る。
強力な結界を張ったなら、相手からはキリカは超高速で動いているように見えるはずだった。

『効かぬ!』

だが時間を操る魔法はキングストーンに打ち消されてしまう。

『……ッ!』

キリカ「あっ……あ……!?」

織莉子「きゃっ!」

念動力でキリカは捕らえられ、投げ飛ばされ、織莉子と衝突。




マミ「……皆、せーっの!」

マミにキリカと織莉子以外の少女が魔力を送る。
合体攻撃だ。

『ヌゥンッ!』

その弾丸はクライシス皇帝の手によって握りつぶされる。
489 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:16:43.89 ID:z8j94wkU0
『無駄な足掻きはよせ……安心しろ、貴様らは殺さないでおく。』

ゆっくりと少女達に歩み寄る。静かに手をかざし、衝撃波でマミ達を吹き飛ばす。

ほむら「くっ……一体……どういう事!?」

『貴様らは余の直属の部下にしてやろう。……魔女の姿でなぁ!』

さやか「うぅっ!?」

キリカ「あぁっ……う……」

『まずは手始めに貴様ら二人から……』

さやかとキリカの首を掴む。

さやか「う……あぁぁぁっ!!」

二人の体へ電流を流す。
そうして、少しずつソウルジェムに穢れが溜まって行く。

キリカ「あっ……ああああっ!」

織莉子「キリカー!!」

杏子「バ、バカ!やめろってんだよ!」

『動くな。』

杏子が槍を構え、走ろうとするもその瞬間、念動力で体の自由を奪われる。

杏子「あぁ……クッソ……!」

『一人ずつ魔女に変化させてやろう……!』

全ての少女達の体の自由が念動力によって奪われた。
最早魔法少女は動くことが出来ない。
490 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:17:53.35 ID:z8j94wkU0
バイオライダー「……二人を離せッ!」

バイオライダーが背後から斬りかかる。

『……RX……』

クライシス皇帝はさやかとキリカを放り投げる。

『貴様を倒せば……余の世界が始まるのだ!』

バイオライダー「ッ!」

クライシス皇帝がシャドーセイバーを生成、さらに瞬間移動し、バイオライダーの背後に現れる。
だがバイオライダーは体を液化させ、斬撃を透過させ再び体を個体とし、斬りかかる。

バイオライダー「……ッ!トアッ!」

『何処まで足掻けるか、試してやろうではないか!』

クライシス皇帝は瞬間移動を連続させる。
バイオライダーも液化を巧みに使い、瞬間移動を物ともしないほぼ互角の勝負を繰り広げる。

491 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:18:56.92 ID:z8j94wkU0
バイオライダー「……くっ……ぐぁっ……!」

『その程度か!』

だがバイオライダーが互角なのは速度のみだ。
徐々に劣勢になり、最後にはその剣の一太刀を浴び、吹き飛ばされる。

『ぬぉぉぉ!!!』

バイオライダー「ぐっ……トァッ!」

吹き飛ばされ、さらにそこへトドメの一撃を浴びせようと飛びかかる。
バイオライダーはその一撃を受け止め、瞬時に体をロボライダーへ変化させる。

『何!?』

ロボライダー「ッ!ボルテックシューター!」

剣の一太刀を受け止めクライシス皇帝の体を掴み、ゼロ距離で銃を突きつけ、必殺のハードショットを炸裂させる。

『ぐぉお……… ………!!!』
492 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:20:41.22 ID:z8j94wkU0
ロボライダー「ッ!?」

しかしそのシャドームーンの体からいくつもの触手を生み出しロボライダーを捕らえる。
そして体を再び最初の巨大な脳髄の姿へ戻す。

『RX……この一撃で……貴様とも最後だな!』

身動きのとれないロボライダー目掛け、巨大なエネルギー弾を作り打ち出す。
それはクライシス皇帝が体にあるエネルギーをほぼ全て結集に作り出した。
怪魔界を道連れにする程のエネルギーを秘めた皇帝の全力の一撃。

ロボライダー「ぐぁぁぁぁッッッ!!!!」

その爆風は結界を包み込む。
塞がれた視界から聞こえるのはクライシス皇帝の高笑いのみだ。

RX「…… ……。」

爆煙の中、遂にRXが倒れた。
結界の中に散らばる倒れた仮面ライダーの姿に、動けない魔法少女。
493 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:21:53.37 ID:z8j94wkU0
ほむら「そんな……そんな……負ける訳には……いかないのに……」

ほむら「……何度やっても……結局……私は……何も……」

動けない体でかつてない絶望に飲み込まれる。
最早どうしようも出来ない状況。敵を倒す術などもう無いのではないだろう。

『フハハハハ……ハハハハッ!!!』

『貴様らの頼みの綱のRXは死んだ!もう貴様らには絶望しか無い……!!』

『絶対的な力にひれ伏さなかった者……仮面ライダーの最期だ!』

『絶望し、魔女として余の作る世界で……永遠に呪いを振りまけ!ハハハ!』

つづく

494 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 02:22:56.14 ID:z8j94wkU0
皇帝の魔手に次々倒れていったライダー達!

このまま地球はクライシスの手に落ちてしまうのか!?

この星の未来は……

戦え南光太郎!そして、立ち上がれ魔法少女!

次回!仮面ライダーBLACK RX!「輝ける未来!」ぶっちぎるぜぇ!
495 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/29(土) 02:24:05.23 ID:z8j94wkU0
今日はここまでです。次回で最終回。

多分明日か、それが無理なら来週の土日になりそうです。
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/29(土) 02:37:38.27 ID:gg/Q0vJDo
おつ
不思議なことまだ〜?
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/09/29(土) 08:42:12.89 ID:YC+T5VxAO
乙。

まだかずみ勢が誰も出てきていない。平成の方々もいない。何よりRX必殺“ふしぎなことがおこった”も出していないからまだ余裕ありますなwwww
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/29(土) 16:55:41.00 ID:hcB6HkMmo
いかんこのままだと負けてしまう(棒)
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/29(土) 19:27:44.05 ID:XUs2xtTAO
モウダメダ-オシマイダーライダータチモマホウショウジョタチモハガタタナイ-
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/29(土) 20:41:18.27 ID:hh8R1QwDO

お節介な魔法使いマダー?
501 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/29(土) 22:43:48.46 ID:cLabaO6K0
投下します。最終回です。
そ、その、平成の皆さんが出る予定は無いんだ(震え声)
あとかずみはまだ少ししか読んでないからこっちも出る予定無いんだ(震え声)
502 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:45:48.03 ID:cLabaO6K0
『クハハ……仮面ライダーは死んだ!もう貴様らを救う者は何も無い……』

『ここで生まれ変わり、余に仕える魔女となれ!』

荒廃した結界に響くクライシス皇帝の声。
そして辺りに散らばる仮面ライダーの姿。

ほむら「……諦めない……奇跡なんか無くても……絶対、諦めたりしない……!」

『諦めろ。絶望しろ。』

この絶望しかない状況でも決して諦めない少女。
それはほむらだけでは無い。そこに居る全ての少女。
苛立つように体をシャドームーンの姿へ変え、少女達に詰め寄る。




ジョー「この野郎……いい加減皆を離せ!」

ジョーがクライシス皇帝に跳び蹴りをする。
当然、通用するはずが無い。

『……そのような脆い体で余に挑もうとはな。』

だが、一瞬だけ気が逸れた。

さやか「……今だ!」

力を振り絞り、念動力から抜け出す少女達。

ほむら「今なら……! ……まどか?」

まどか「ねぇ、ほむらちゃん。あの魔女の力の半分は私の力で出来てるの。」

自由の身となったほむらへゆっくりと歩み寄るまどか。
ほむらの耳に小さい声で何かを言い、ほむらから離れる。
503 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:46:48.41 ID:cLabaO6K0
さやか「はぁぁっ!」

杏子「らぁぁぁ!!!」

『無駄な足掻きだと言ってるだろう!』

念動力に捕らえられないよう、周囲を高速で移動し、少しずつ攻撃を加える。


『何故だ、何故意味の無い事を……!何故絶望せんのだ!?』

クライシス皇帝の強大な力から見ればちっぽけな力。
その強大な力を前にしても希望を失わない少女達。

キリカ「君を倒せば織莉子との幸せな世界が待っているんだ!」

織莉子「私たちの世界、貴方に邪魔はさせない!」

クライシス皇帝のビームを潜りながら少しずつ攻撃して行く。

さやか「あたし達は、ヒーローだから!」

マミ「ヒーローは、絶対諦めたりしない!」

四方八方からの攻撃。

杏子「後はなー、なんつーかテメェが気にくわねぇんだよ!」

ゆま「キョーコを傷つけるなんて、許さないんだから!」

『効かぬわぁ!』

稲妻を周囲に放つ。

「「きゃぁっ!」」

爆風に吹き飛ばされる。
504 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:47:53.15 ID:cLabaO6K0
『良いだろう……どこまで正気を保てるか……』


『余が見届けてや……がぁっ……!?あぁっ……ぐぅぅぅ!?』


突如としてクライシス皇帝が苦しみ出す。


『何故だ……!?キングストーンが……余の制御を……』

さやか「動きが……?」

腰に埋め込まれたキングストーンから桃色の稲妻がクライシス皇帝の体を蝕んで行く。

『ぐぁぁぁ……! ぐぅっ……あぁっ……!』

505 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:48:41.27 ID:cLabaO6K0
まどか「……っ!」

結界の奥で手を合わせ念じ続けていたまどか。

まどか「あの石は……私の力……なら、私の願いを聞いてくれるはず……!」

『おのれ……小娘ェ……!』

苦しみながら、まどかを消そうと歩いて行く。

杏子「まどか……よくやるじゃねぇかよ!」

マミ「皆、鹿目さんの援護!邪魔は絶対させない事!」

「「ハイ!」」

魔法少女達がクライシス皇帝の元へ飛び出す。
506 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:50:05.59 ID:cLabaO6K0
『ぬぉぉ……ぬぅぅぅッ!!!』

まどかへ向けて緑色の稲妻。

さやか「はぁぁ!!!」

マミ「っ!」

杏子「させっかよ!」

その間に割って入り、さやかが魔法の壁を作る。
そこへマミと杏子が入り稲妻を防ぐ。

キリカ「っ!」

織莉子「協力するわ!」

ゆま「ゆまも!」

6人が壁に魔力を送る。
屈強な壁を作り出す。

『余の邪魔を……するなぁぁぁ!!!』

苦しみながらも、稲妻を強める。

さやか「ぐぅぅっ……」

杏子「さやか、もう少し、頑張れ!」

『ぬぉぉぉ!!!』

「「「っっ!!!」」」

しかし壁は少しずつ亀裂を広げ、決壊した。
6人の少女達は吹き飛ばされる。
507 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:51:05.21 ID:cLabaO6K0
『ぬあぁぁっ!!!』

しかしその煙の中、光弾がクライシス皇帝の肩を撃つ。

ほむら「まだよ。私がいる限り通さないわ。」

ボルテックシューターを放ち、クライシス皇帝を妨害する。

『どけ……どかんかぁ!』

ほむら「ッ……!」

少しずつ歩いてくる敵へ銃を放つ。
だが、クライシス皇帝はそれに耐えながらも進んでくる。

ほむら「あぁっ……!」

『ぬぅぅ……!!!』

衝撃波を放ちほむらを吹き飛ばす。

『邪魔をするな……魔力の尽きた抜け殻の分際で……!!』

ほむら「まどか……!!」

その手に稲妻を貯める。

『消えてしまえ!』
508 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:52:06.03 ID:cLabaO6K0
『ぬぅっ……!?誰だ!?離せ!』

RX「ッ……!!」

しかし背後から倒されたと思われていたRXがクライシス皇帝を押さえ込む。

『RX!?貴様は余が殺したハズ……!』

RX「貴様のような悪がいる限り……この俺は何度でも蘇るッ!!!」

『なら何度でも消すのみだ!ぬぁぁぁっ!!!』

RXを振り切り、稲妻を再び拳に集める。

『終わりだぁぁぁっ!!!』

まどか「……っ!」

稲妻をまどかへ向けて放つ。
509 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:53:11.20 ID:cLabaO6K0
『……な、何ィ!?ぐぁぉっ!』

杏子「……ビームが曲がった?」

織莉子「まるで、あれに抗うように……」

その稲妻はまどかへの進路を曲げ、うねり、クライシス皇帝へと湾曲し炸裂した。

『ぐぁっ……余の中にある二つの石が……余に反旗を……!?』

桃色の光と共にクライシス皇帝の体を蝕む緑色の稲妻。

RX「……まさか!?」
510 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:54:36.12 ID:cLabaO6K0
(RX……南……光太郎……!!)

RX「……シャドームーン……信彦なのか!?」

RXの頭に響く声。
それはかつての親友であり宿敵の声。

RX「そうか……キングストーンは俺たちの魂も同然……!」

RX「体を失っても、心までは失われなかったか……!」


(……桃色の石の力だ。この力が俺に少しだけ力を分け与えてくれた。)

その声は、記憶を失い、闘うことに執着していた友の声。
最期に人間の心を取り戻し、命がけで小さな命を助けた宿敵の声。

(こうして話していられるのも僅かだ……RXよ……)

今にもかき消えそうな声で続ける。

(恐らく……ここでこいつを倒しても……再び魂となって再生するだろう……)

(そして、死の間際、エネルギーを解き放ってこの世界ごと消滅させるつもりだ……)

RX「……何!? この宇宙までも……!」

(俺が……魂を具現化する。月のキングストーンなら可能だ。)

(最期に俺の力でこいつを次元の狭間へ封じ込める……こうすれば自爆しても……)
511 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:55:32.50 ID:cLabaO6K0
RX「……だが、そんな事をすればお前のキングストーンが……耐えられるハズが……!」

ただでさえ弱っているシャドームーンとしての自我。
そんな無茶な事をすれば、シャドームーンとしての魂は消滅する。
それは即ちキングストーンの消滅を意味する。

(もうこれしか無い……グズグズするな!)

(それに……俺はもう貴様に負けたのだ。これは……せめて、俺としての)

(シャドームーンとしての最期の矜持……!こんな奴に自分の魂を奪われた事への……!)

(構うな……やれ……!)

RX「……ッ……」

RX「……解った!」

シャドームーンの声が途切れた。
RXは拳を固め、決意を決めた。
512 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:56:29.93 ID:cLabaO6K0
『ガァ……アァァっ!!!』

苦しみ抜いた末、クライシス皇帝はまどかへ走り出す。

「「ライダーダブルパンチッッ!!!」」

しかしそれを吹き飛ばしたのは二人の仮面ライダー。

『何故……何故……殺したはずの貴様らが生きて……生きて……!!』

V3「簡単な事だ。俺たちは不死身だ。」

2号「この世に悪のある限り。」

1号「そして、この世に俺たちを望む声ある限り……!」

RX「仮面ライダーは永遠に不滅だッ!!!」

倒れていた不死身の男達が立ち上がる。

ストロンガー「どうやら、俺たちは何があっても死に損なう運命にあるらしい……な!」

ZX「貴様のようなヤツを目の前にしておめおめ死んでいられるか!」

513 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:57:41.15 ID:cLabaO6K0
『ウガァ……アァァァァ!!!』

クライシス皇帝の苦しみが最高潮に達する。




――その時、不思議な事が起こった!




桃色の石からまどかへ一直線に光が放たれる。
それはまどかの体を包み込んだ。
514 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 22:59:05.21 ID:cLabaO6K0
さやか「まどか……!」

杏子「あいつ、やりやがった!」

ほむら「まどかが……魔法少女に……!」

まどか「……っ!」

桃色の光から現れたまどか。
それは桃色の衣装に身を纏った魔法少女。

『バカな……たかが一匹増えた程度で……!!!』

クライシス皇帝の体に眠る因果をもねじ曲げる力を持った魔力からすれば
ほんの僅かな程度の魔力。

まどか「……今の私には、皆と一緒に戦える、力がある!」

ほむら「……行きましょう!私たちで、この悪魔を……倒すわ!」

キリカ「随分張り切ってるね」

織莉子「そうね。平和な世界を。」

まどか「皆、ありがとう。そして、これからも!」
515 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:00:17.25 ID:cLabaO6K0
1号「皆、俺たちの力を全てRXに集めるぞ!ライダーシンドロームだ!」

1号のかけ声と共にRXを10人のライダーが囲う。

「「「「「ライダーッ!!!シンドロォォォームッッッ!!!」」」」」

RX「うぉぉぉぉッ!!!」

中心から放たれる火花がRXのキングストーンへ吸い込まれて行く。


「「俺は太陽の子ッッッ!!!仮面ライダーッッッ!!!BLACKッッッ!!!RXッッッ!!!」」

体が光り輝く。
そこに立つのは仲間達の思いを体へ受け継いだRXだ。
516 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:01:08.76 ID:cLabaO6K0
『貴様らが群れた所で……余には絶対に勝てぬぅうううう!!!』

RX「行くぞッ!トアッ!」

キングストーンの反逆を押さえ込み、再び力を取り戻したクライシス皇帝。
そしてリボルケインを構えたRXが激突する。

マミ「鹿目さん、私たちも光太郎さんの援護よ!」

ゆま「あれをやるんだね!」

ほむら「でも、まどかは今魔法少女になったばかりよ。魔力の扱い方なんて」

マミ「だから、私たちが鹿目さんに魔力を送るの。」

マミ「撃つタイミングは私が指示する。だから、お願い!」

まどか「……解りました!」

そう言い、まどかにそれぞれが魔力を送る。
まどかに集まった魔力で、巨大な弓を作り出す。
517 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:03:25.47 ID:cLabaO6K0
『ぬおおおお!!!』

RX「ッ!トォアッ!」

シャドーセイバーの一撃。
だがRXはそれを片腕で受け止め、リボルケインでクライシス皇帝の胸を切り裂く。

『バカな……こんな事がァァ!!!』

その場から瞬間移動し、RXの背後から斬りかかる。



RX「その手は見切った!」

動きは読まれ、RXの手刀に吹き飛ばされる。

『ならば……貴様のキングストーンを封じ込めるまで……!!!』

手から紫色の稲妻を放つ。
本来ならそれはワルプルギスに搭載したデススモークを凌駕する毒性を持つ物。




RX「そんな物が通じるか!」


何度も稲妻を放つが、リボルケインに切り裂かれる。

RX「行くぞ!トァッ! RXキィィィィックッッッ!!!」

地面を叩き、空中で宙返りし、必殺キックをたたき込む。

『ガアアアアアアアッッッ!!!』

クライシス皇帝は吹き飛ばされた。
518 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:04:47.21 ID:cLabaO6K0
『ならば、貴様達から先に……!』



魔力を貯め、身動きできない魔法少女達に指を向ける。
その指にエネルギーを貯め、ビームを放つべく狙いを定める。

『……死ねェ!!!』



指先から放たれるビーム。
それはまどかを貫く事は無く、まどか達の遙か頭上を通り過ぎただけだった。





ジョー「バカ!霞のジョー様を忘れていたな!」

『貴様……!』

放たれる瞬間、ジョーが腕にしがみつき、ビームの向きを変えたのだ。

マミ「今よ!鹿目さん!」

まどか「ハイ!っっっ!!!」

まどか「この一撃で……貫いてっ!シューティングスターッッッ!!!」

弓にかかった巨大な矢。
それを力一杯引き、狙いを定め、放す。

『グガァァァァァァアアアアアアッッッ!!!』

ジョーが離脱し、その巨大な矢はクライシス皇帝を貫く。
貫かれたクライシス皇帝の体は吹き飛ばされて行く。
519 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:05:59.15 ID:cLabaO6K0
『おのれ……おのれええええ!!!』

再び巨大な脳髄の姿となる。

RX「クライシス皇帝……これで、最期だッ!トアッ!」

『ぬおおおッッッ!!!』

走り向かうRXへクライシス皇帝は己の全力を掛けたビームを放つ。
その超巨大なビームをRXはリボルケインで受け止める。

RX「ッッッ!!!トアァッ!」

『グアッ!』

RXはそのビームを跳ね返す。
そして跳び、クライシス皇帝へ、リボルケインを突き刺した。
520 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:07:29.25 ID:cLabaO6K0
RX「ッッッ!!!」

『バカな……どうして……何故貴様ら如きが余に……!!!』

RX「クライシス皇帝……自分だけの世界を作ろうとしていたお前には解るハズが無いッ!」

RX「俺たちは、仲間同士、手を取り合って、強くなって行く……」

RX「仲間がいれば、どんな強敵だって、必ず打ち倒せるッ!」

RX「仲間の思いを受け継いだ俺の力……受けてみろッッッ!!!」

巨大な脳髄から散る火花。それは少しずつ大きくなって行く。

『バカな……余が完全に消滅して行く……余の魂が……!!!』

月の石がクライシス皇帝の魂を具現化する。

RX「ッッッ!!!」

リボルケインを引き抜く。
その背後で火花を散らして行くクライシス皇帝。
そして、その体と魂が崩壊して行く。

『こんな……こんな……事がァァー!!!』
521 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:08:12.16 ID:cLabaO6K0
背後で起こる大爆発。消滅するクライシス皇帝の魂、そして体。

桃色の石と月の石は力を使い果たし砕け散る。

そして共に次元に亀裂が走り、その中へクライシス皇帝の体は吸い込まれて行く。
522 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:08:56.92 ID:cLabaO6K0
結界が消滅し、元の世界へ戻った。

ほむら「終わった……のね……今度こそ。」

RX「……あぁ。もう、君たちの戦いは、終わったんだ。」

さやか「……!」

杏子「やったぜ!アタシら、勝ったんだよ!」

ゆま「わーい!」

マミ「皆無事で……良かった!」

キリカ「織莉子っ!!織莉子ーっ!!!」

織莉子「ふふ……そうね。私たちの世界、守れたもの。」


まどか「やったよ!ほむらちゃん!やったね!」

ほむら「そうね……。 やったわっ!!!まどかっ!!!」

喜び、抱き合う二人。
523 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/29(土) 23:10:32.72 ID:cLabaO6K0
RX「……。」

信彦、シャドームーンは消えていった。
だが、あの時、心を取り戻したのは決して幻などでは無かった。

RX「……信彦。」

足下に落ちた月の石の破片。
それはもう輝きを無くしていた。

最期に、本当に人間の、正義の心を取り戻した。
確かに、命は救えなかった。けれども、心だけは救ってやれたのか。

RX「……さようなら。」

仲間のジョー、そして少女達も無事だ。
524 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:11:32.40 ID:cLabaO6K0
「「ありがとう……!RX!霞のジョー!そして……魔法少女の諸君!」」

紅蓮に染まる夕日を背に、遠くの崖に立った10人のライダー達がこちらを向いて手を振っていた。

ジョー「何だ、もう行っちまうのか……」

「「これからも、共に平和の為、闘おう!」」

そう言い残し、何処かへ去って行く。


マミ「ありがとうございました!」

杏子「またなー!」
525 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:13:30.54 ID:cLabaO6K0
RX「……。」

10人ライダーを見送ったあと、RXは少女達に振り返る。

ほむら「……?急にどうし……わっ!?」

さやか「うおっ!?まぶしっ!?」

RXのキングストーンから放たれる光。

杏子「……いきなり、どうしたんだよ……あれ?」

織莉子「変……ね。 っ!? ソウルジェムの光が弱まって……」

少女達のソウルジェムから光が消えて行く。

マミ「……ソウルジェムの光が……」

キリカ「うわっ!?」

全員のソウルジェムの光が消えたかと思うとソウルジェムは砕け散る。

ほむら「……ソウルジェムが……!?でも、私たちの体……」

RX「……君たちの魂は、君たちの体に戻ったんだ。」

RX「もう、君たちは……呪いに怯える事もない。絶望したって、立ち直れる。」

RX「普通の人間として、暮らして行けるんだ。」

さやか「ホント……ですか!?」

まどか「やった……やったね、さやかちゃん!」

マミ「……!!」
526 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:14:43.94 ID:cLabaO6K0






〜街〜

ほむら「……もう、行ってしまうのね。」

クライシス皇帝との最後の戦いから二日後。
街のある所に、光太郎とその仲間達。

光太郎「あぁ。今でも世界中で呪いに苦しんでいる少女達が居るんだ。」

光太郎「俺は、その子達を救ってあげたい。」

光太郎「だから、俺はもう一度、旅に出るよ。」

ジョー「そうそう。俺だってまだ旅の途中だしな。」

ジョー「それに、そんな話聞いたら、ほっとけねぇだろ?俺だって手助けくらい出来るさ。」

マミ「そう……もう……。」


527 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:16:17.54 ID:cLabaO6K0
さやか「二人とも……感謝してます。あたしがこうやって今ここに居られるのも……光太郎さんとジョーさんが大切な事を教えてくれたから。」

杏子「そうそう、さやかの奴を元に戻してくれて、ありがとな!」

織莉子「貴方達のする事は私の能力でも予測出来なかったわ。……だからこそ貴方達はヒーローなのね。」

キリカ「私たちの世界をありがとう!おかげでずっと織莉子と暮らせるよ!」

ゆま「元気でね!お兄ちゃん!」

涙を堪えて言う少女達。


吾郎「……よしっ!今度会う時は、世界一……じゃなくて、宇宙一のコックになってやる!」

吾郎「そして……二人がもう一回ここに戻ってきた時に……宇宙一の料理を振る舞ってやる……だから……」

吾郎「だから……絶対……絶対……帰って……来て……」


528 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:17:05.23 ID:cLabaO6K0
光太郎「泣く事は無いさ。絶対俺たち、また会えるよ」

ジョー「なんせ、俺たち、離れてたって……」

まどか「仲間……ですよね!」

ほむら「……そうよ!」

光太郎が差し出した手に、仲間達が手を重ねる。

光太郎「じゃあ、また!」

ジョー「元気でな!」

街から去って行く二人の後ろ姿。
529 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:17:47.10 ID:cLabaO6K0
ジョー「兄貴。俺たちもここでお別れだな。」

光太郎「あぁ……。ジョー、また会えて嬉しかったよ。」

ジョー「また、世界のどっかで会えると良いな! ……そして、あの街で!」

光太郎「おう!」

そう言い二人は別れていった。
再び会う約束を交わして。
530 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:18:53.84 ID:cLabaO6K0
〜数日後、見滝原〜

杏子「オイ!マミ!がっこう、行くぞ!がっこう!」

ゆま「ゆまもがっこう行きたい!」

マミ「ん……?早いわ、まだ五時よ……」

その後暫くして、杏子とゆまはマミの家に住み着く事になった。
そして、マミが役所に無理を言って、学校に通えるようにしたのだ。
今日が二人の初の登校日。


さやか「マミさんと杏子、遅いなぁ……杏子、初日から遅刻する気?」

まどか「……あ!」

マミ「皆、ごめん、待たせたわ!」

ほむら「……遅かったわね。」

杏子「悪ぃ、ゆまの奴を小学校に送ってたらよぉ……」

仁美「久しぶりです、杏子さん。」

杏子「おう。久々に会ったんだ、記念に、食うかい?」

ほむら「まぁいいわ。皆、行きましょう。」

まどか「あれ?キリカさんは?」

ほむら「あの子なら、美国さんの転校の手続きを手伝ってるわ。」

ほむら「どうせ美国さんが転校して来るまで学校には来られないでしょう。」

さやか「うわっ一途だねー」

仁美「まぁ……」
531 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:19:43.36 ID:cLabaO6K0
さやか「はぁ〜、今日も一日大変だったぁ……先生何言ってるかわかんないだもん。」

杏子「はぁ?お前あんなの解らなかったのかぁ?」

まどか「えっ杏子ちゃん本当は凄い頭良いんじゃないの?」

杏子「へへっ」

ゆま「キョーコ!」

放課後、ゆまを迎えに小学校までやって来た。

ゆま「ケーキ、買ってきたの?」

杏子「どうだ、美味そうだろぉ?」
532 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:21:05.26 ID:cLabaO6K0
〜マミの家〜

ほむら「所で、巴さん。今日の本題って……」

マミ「えぇ。昨日、街を歩いていたら、怪物が現れたの。」

さやか「えぇ!?それって、まさか魔女……」

マミ「それは無いわ。この街や周辺の魔法少女は光太郎さんが助けたはずだもの」

ほむら「恐らく……この世界の呪いがそのまま具現化したものね。」

ほむら「とりあえず……名前は魔獣、とでも呼びましょう。」

インキュベーターの作ったシステムの名残か、エントロピーを危惧した宇宙の防衛策か……
魔女が居なくなってもこの街から呪いが消える事は無い。
そして、ソウルジェムという受け皿が無くなり、呪いはそのまま具現化する事となった。

杏子「なんだ、丁度晩飯前に腹減らしておきたかった所だ!」

ゆま「うん!きょうもごろうさんとこでただめしするのー!」

マミ「二人とも、晩ご飯はちゃんと作ってあげるから。」

さやか「よーし、じゃあ、久しぶりに正義の味方するかな!」

ソウルジェムは無くなっても彼女たちの体に残る魔法の力。
彼女たちはもう、絶望する事などない、この街の守護者となった。
533 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:22:17.85 ID:cLabaO6K0
〜街〜

キリカ「魔獣ってのも大したこと無いんだね。」

織莉子「そうね。」

マミ「私たち8人でかかれば、なんて事無いわ。」

魔獣退治を終えた8人の魔法少女。

さやか「それにしても、まどか、随分弓矢使うの上手くなったじゃん?」

まどか「えへへ……隣に引っ越してきた人に教えて貰ったんだ。名前は……的場さん、だったかな?」

さやか「いつの間に強くなってー!あたしも知り合いに空手の上手なカメラマンの人いるから色々教わろうかなー」

杏子「えー、アタシじゃ不満かよ」


ほむら「……。」

まどか「ほむらちゃん、光太郎さんから貰ったそれ、凄かったね。」

ほむら「えぇ。」

ほむらの手には、太陽の力を封じ込めた光の杖、リボルケイン。
かつて一緒に闘った仲間が授けてくれた物。

ほむら(貴方は今も……何処かで戦っているのね。)
534 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:23:56.62 ID:cLabaO6K0

「助けて……誰か……」



何処かの国。
数体の魔獣に囲まれ、地に伏す少女。
世界に漂う呪いをその身に溜め込んだ少女。
その魂、ソウルジェムは黒く染まり、その体は呪いを振りまく魔女へと変貌しようとしている。

「うぅっ……助けて、誰か……誰か……」

『グォアアアア!!!』

その少女へ魔獣が爪を振り下ろす。

『ア……ガァ……』

しかし魔獣は突然胸から火花を散らし、消滅した。

「っ!?」

少女を包み込む太陽のような暖かな光。
ソウルジェムが消滅し、彼女の魂は彼女自身に帰った。

眩い光が止む中、一瞬だけ見えた黒いボディ、胸に刻まれた黄金の刻印。
そして、太陽の如く輝く真っ赤な目。

「誰……?誰なの……?」

彼女が問いかけた時、既にそれはそこから去っていた。
535 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/29(土) 23:24:47.09 ID:cLabaO6K0
この世界の未来は、彼女たち、地球人の手に託された。
きっと、彼女たちなら自らの手で未来をつかみ取れるだろう。

RXは地球の未来を信じ、旅に出た。

だが、世界に望む声ある限り、仮面ライダーBLACK RX戦いは終わらない!

走れ!南光太郎!

――――仮面ライダーは、永遠に不滅だ!



おわり
536 : ◆E91gIPDjV6 [saga]:2012/09/29(土) 23:29:49.02 ID:cLabaO6K0
これで終わりです。
初めてのSSだったので、色々アレな部分も目立ちましたが、ひとまず完走出来ました。

皆様のレスとか気になるという気持ちもあるので、程々の頃合い見てHTML依頼出します。(3日とかそこら)

次に何か書くかは未定ですが、この酉は多分使い回すので気付いてくれたら嬉しい事この上ないです
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/30(日) 00:01:05.31 ID:7jWsd0C/0
乙!
りボルケイン!
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/30(日) 00:36:35.50 ID:vG3eWboDO
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/30(日) 00:38:17.06 ID:tdNOcrVu0
乙乙乙!!!

かなり面白いし最後までやってくれるなんてスゲェwwwww
これで最初なんて嘘だろ。本当はもっと書いてない?
お疲れ様でした。
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/30(日) 00:44:19.71 ID:4szreO/AO
乙っす

いやぁ良かった
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/09/30(日) 12:01:11.34 ID:PgFhtL870
乙です
楽しませていただきました!
次回作もたのしみだなぁ
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/30(日) 22:06:23.61 ID:6VvkokmDO
乙!
鬱を吹き飛ばして余りあるこの爽やかな後味
すっげえ熱くなれて楽しかった!
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/30(日) 22:48:03.47 ID:pQyoxvOm0
乙!
やはり正義のヒーローはいいな!
544 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/09/30(日) 23:47:26.07 ID:Bg49JsKc0
最後に「ED曲は『誰かが君を愛してる』」という一文を加え忘れました……
次回作ですが、もしもう一度ライダーとまどマギでやるなら作品候補は電王です。
ウルトラマンとか戦隊、他のアニメ作品になるかもしれないし、そもそももう一度クロスネタでやるかすら未定ですが……
皆様のレス、大変励みになりました。
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/03(水) 13:58:34.45 ID:vttWrSEDO
光太郎、さりげなく最後に凄い事してるがキングストーンなら仕方がないか
ちなみにこの世界にRX以降のライダーはいるのか?
546 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/10/03(水) 16:03:00.38 ID:CEfKFDn+0
>>545
舞台設定をRX終了から三年後、とかしたので繋がっていくにしてもまだ居ませんね。
年代的にはシン誕生の1年前くらいです。
まどマギおもいっきり最近のお話なんですけどね・・・そこはもう「こまけぇこたぁ」でお願いします……

途中で20年くらい前だったら音也出せるんじゃね?とか頭にはよぎったものの、RX放送時ならともかく、3年後となるともう……
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/03(水) 16:13:48.24 ID:4gKcbM7Qo
そう言えばスカイは友情の大特訓で体のデザインに変化が出たけどRXはどうなんだろう
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/03(水) 21:05:18.93 ID:94SJh4Rw0

面白かったwしかもあとがき?というかそんなものまでくれるとは!
今度も楽しみにしています!

ただどうしても、仮面ライダースピリッツという漫画と特撮の実写かどちらかで統一して書いて欲しかった。
あの漫画のライダー達なら19人でも怪人大軍団に勝てるだろうけど、実写の人たちだととても勝てないと思う。
どうかお願いします
549 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/10/03(水) 23:40:37.48 ID:CEfKFDn+0
>>547
RXって、放送中何度かパワーアップしましたけど、その結果で新形態を手に入れる事があっても見た目そのものは変わらなかったので、
あんまりそういうのが目立って変わるタイプではない……とは思ったんですがBLACK→RXで大々的に変化してた……

>>548
HTMLが執行されるまでの猶予くらいしかお答えできませんが……w
ライスピは大好きな漫画だったり、演出がダイナミックな分、どうしても混ざってしまいました。
vs怪人軍団は……まぁ、その、ライダーは負けはしないんだ、でどうか一つ……
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/06(土) 23:28:02.26 ID:mbg2fIKA0
>>549
わざわざお答えいただけるとはありがたいですw
ライスピが好きなのは読むだけでも分かりましたww
ところどころ風見がライスピ版になってますしww

それでも、どの人達をもとにしたのかだけははっきりしてもらいたいです。
混ざってるとやっぱり気持ち悪いので、どうかお願いします。

今後も楽しみにしておりますのでどうかお元気で!
551 : ◆E91gIPDjV6 [saga sage]:2012/10/07(日) 00:08:48.60 ID:Qq+pTi+F0
>>550
ライスピ版はキャラ付けが濃い分、参考にしやすい、というのでちょっと頼りすぎました……(風見や茂は特に)
まとめサイトに乗った時も、文が下手等の指摘はあったので、今後はもっとキャラの出し方、文の構成など精進して行きたい所です。
指摘、感謝します!次回作もSS速報でやると思うので、見つけて頂けたらその時は宜しくお願いします。
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