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ルルーシュ『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。世界よ、我に従え!』 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:26:05.03 ID:qVUZ2l+Eo
オールハイル ルルーシュ! オールハイル ルルーシュ!


ルルーシュ『フッハハハハハハハハッ!!』

プルルルル

ルルーシュ『……なんだCC。何、神楽耶に命乞いしろと言われている?』

ルルーシュ『そんなもん放っておけ! もしくはフレイヤぶち込むぞとでも言えば大人しくなるだろう』

ルルーシュ『……そうか、分かった。今からこちらへ来れるか? あぁ高度は少し下げるとしよう』

ルルーシュ『ヴィンセントでも何でもいい、一旦ダモクレスまで来て搭載されている軽アヴァロンでナナリーを地上へ送れ』

ルルーシュ『あぁ、そうだ。既にスザクが中で待機しているはずだ。ナナリーの目が見えるようになっていたのでナナリーをスザクが見えない場所に保護して移送させるんだ』

ルルーシュ『なに、手順が面倒臭い? やかましい! こっちだって今からダモクレスのシステム書き換えで忙しいんだ!』

ルルーシュ『それとも貴様がやるか? うん? ……それでいい。お前達はダモクレスから軽アヴァロンでそのままトウキョウ租界へ向かえばいいんだ』

ルルーシュ『あ? 神楽耶達はどうするか? だから変な行動したらフレイヤぶち込むとでも脅しておけばいいだろう! そこから動くなと言っておけ!』

ルルーシュ『……今度はなんだ。斑鳩が落ちてる? 扇達が搭載トレーラーで移動中?』

ルルーシュ『誰でもいいからトレーラーの所に向かわせろ! あいつらが散り散りになる前に捕獲しておけ!』

ルルーシュ『……そうだ。お前がやるんだよCC。今繋がってるのはお前だけだからな』

ルルーシュ『……なんでここまで来てピザを要求するんだ貴様は!? CCだからじゃない!!』

ルルーシュ『……分かった、分かったよ。帰ったらピザを焼いてやる。あぁ、窯焼きだ。いいな、指示された行動をちゃんとするんだぞ』

ルルーシュ『…………おいなんで要求が増えてる! なに、神楽耶達の捕獲を先にするから?』

ルルーシュ『……確かに今お前がそこから離脱して神楽耶達に逃げられても厄介だな。そうしてくれ』

ルルーシュ『……あぁ、あぁ分かったよ! 十枚でも二十枚でも焼いてやるから迅速に行動しろ!』

ピッ

ルルーシュ『っ。くそっ、あのピザ女め……』

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1352888764
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:28:18.82 ID:qVUZ2l+Eo

プルルルルル

ルルーシュ『……今度はジェレミアか。どうした?』

ルルーシュ『……ふむ、なるほどアーニャが』

ルルーシュ『……そうだな。ならば捕虜という形で一度収容しろ。あぁ、それで問題ない』

ルルーシュ『……なるほど、シャルルの仕業か。分かった、アフターケアはちゃんと用意しておく』

ルルーシュ『あぁ、そうだ。専門の医療スタッフを付けるよう後で手配する。あいつの記憶の書き換えだけだったらお前のキャンセラーで治ったはずだ』

ルルーシュ『……あぁ、その忠義感謝する。ではな』ピッ

プルルルルル

ルルーシュ『……なんで貴様まで電話してくるんだスザク! 傍受されているかもしれんのだぞ!!』

ルルーシュ『なに? アヴァロンの中が暑い? 知るかそんなもん!!』

ルルーシュ『えぇい分かった! 空調設備をオンにしておけ! 後でCCがそちらへ向かう!!』

ルルーシュ『……あぁそうだ。ナナリーを収容して一先ず離脱しろ。お前達が先発だ』

ルルーシュ『……俺は後から行く。ダモクレスを宇宙にフレイヤごと捨ててこないといけないからな』

ルルーシュ『……おいスザク。今更そんな事言ってどうする。決めただろう、フレイヤは捨て、ゼロレクイエムを実行すると』

ルルーシュ『今更フレイヤ、ダモクレスで世界を支配しようなどと思わん。世界は既に疲弊し、ブリタニアの軍事力だけで十分だからな』

ルルーシュ『……あぁ、だからフレイヤは捨てる。ダモクレス諸共な。そうして、世界は話し合いで全てを解決する明日が訪れる』

ルルーシュ『……そうだ。その為にダモクレスのプログラムを書き換える必要がある。衛星軌道で待機ではなく、そのまま太陽へ向かうようにな』

ルルーシュ『……そうだ。あぁ、ナナリーの目が見えるようになっていた。だからCCが来たらナナリーに見つからないように隠れていろよ』

ルルーシュ『……めでたいんだろう、な。顔を見て言われたよ、それが人殺しの顔か、とな』

ルルーシュ『……俺がしてきた事はそういう事だ。その程度の誹りは甘んじて受ける。だが、やはりナナリーに言われると、な』

ルルーシュ『……あぁ、そうしてくれ。後で合流しよう』ピッ

ルルーシュ『……ふぅ。それではシュナイゼル、ダモクレスのプログラム書き換えを行う。お前には手伝って貰うぞ』

シュナイゼル『イエス、ユアマジェスティ』

ルルーシュ『……こうなると気色悪いな』

カノン『あの……ルルーシュ殿下』

ルルーシュ『どうした、カノン。今は陛下だが』

カノン『それは失礼を。……ルルーシュ陛下』

ルルーシュ『なんだ』

カノン『……今までの流れ、全て全世界へ放送されておりますが』

ルルーシュ『………………なに?』

ブツッ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/14(水) 19:29:50.32 ID:n5TQZxEm0
馬鹿wwwwww
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:33:28.14 ID:qVUZ2l+Eo

CC「さて、どうするんだルルーシュ」

ルルーシュ「元はといえば貴様の電話が全ての元凶だろう!!」ドンッ

スザク「まぁまぁ、落ち着いてルルーシュ」ドウドウ

ルルーシュ「スザク! 貴様にだって責任はあるんだぞ!」ドンドンッ!

スザク「確かにそうだけどさ。まさか僕も放送しっぱなしだとは思ってなかったし」

ルルーシュ「そりゃそうだろうけどな。放送した途端電話してきたこのピザ女の所為で切るタイミングを逃したんだよ!」

CC「もう済んでしまった事は仕方がないだろう? 金玉の小さい奴め」

ルルーシュ「うるさい! 貴様が言うなと言っているんだ!!」

ジェレミア「しかし、現在で既に多くの報道であの全世界放送の真偽を問う特番ばかりが流れておりますが」

ルルーシュ「全く、マスメディアの抑えこみが遅かった。というかあいつら迅速に動きすぎだ」

CC「世界的なスキャンダルだからなぁ。そりゃどこの局も緊急特番でも組んで報道するだろうさ」

ルルーシュ「しかし、これは困った事態だ……」

スザク「今ゼロレクイエムしても、ねぇ。ゼロの仮面つけてるの僕だってバレるだろうし」

ジェレミア「如何いたしましょうか。陛下」

ルルーシュ「……とりあえずこちらにいる超合衆国の代表達をどうするか、だな」

CC「今の所、どこの国も静観している。というか、どうも勝手に解放されるだろうと踏んでいるようだ」

ルルーシュ「……こうなっては解放するしか無いだろうな。こちらで抱えていてもブリタニアの血税で養うだけだ」

スザク「確かにね。牢屋暮らしではあるけど、三食昼寝付きみたいな生活だし、解放して各国の政務させたほうがいいと思うよ」

ルルーシュ「そうするしか無い、か。まぁ黒の騎士団に深く関与している日本、中華の代表に関しては解放する訳にはいかないがな」

CC「奴らの処遇もどうするかが問題だがな」

ルルーシュ「……実に頭の痛い話だ。ジェレミア、今は働く頭脳がいる。シュナイゼルとカノンをこちらへ呼べ」

ジェレミア「イエスユアマジェスティ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/14(水) 19:34:56.83 ID:n5TQZxEm0
C.C.さん、それを言うなら尻の穴ではないかと
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 19:36:47.47 ID:d/poCUcw0
ルルーシュwwwwww
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:38:28.56 ID:qVUZ2l+Eo

シュナイゼル「どうやら、随分とお困りのようだね。ルルーシュ」

ルルーシュ「あぁ、全くだ。お前達のしでかしてくれた事が大きくて大変なんだよこっちは!」

カノン「ちなみに、あの全世界放送に関しては我々の責任ではないですよ」

ルルーシュ「そんな事は分かっている! だから頭が痛いんだ!」

CC「まぁ落ち着けルルーシュ。ピザでも食え、旨いぞ?」

ルルーシュ「それは俺が焼いたものだろうが!!」

スザク「CC、今ルルーシュを煽らないでよ。話が進まないから」

CC「ふん、なんだ。つまらん」

ジェレミア「して、陛下。シュナイゼル殿下とマルディーニ卿を呼んで参りましたが」

ルルーシュ「あぁ、ありがとうジェレミア。さてそれでは、建設的な話をしようではないか」

シュナイゼル「ほう、建設的な話か」

ルルーシュ「今現在、我々が意図していた戦争後の予定と大きく剥離している事実がある。これをどう対処するかというのが問題だ」

シュナイゼル「例えば、どういう事だね?」

ルルーシュ「現在、我々”ダモクレス討伐ブリタニア軍”側に関し、今回のダモクレス専有は世界を手中に収める為では無く、世界からダモクレス・フレイヤという恐怖を拭い去るための派兵であったというのが一般的な世論となっている」

カノン「……事実ですよね、それ?」

ルルーシュ「だから困っているんだよ。俺としては世界を手中に収める為の派兵であったという形で無くては、今後の予定に重大な支障が生じてしまうのだ」

シュナイゼル「そうであるならば、どうしていたのかね?」

ルルーシュ「それは勿論、世界の悪意を一手に集め、来るべき時にゼロとなったスザクに討たれる予定で」

スザク「わーわーわー!! それ言っちゃってる! ゼロレクイエム言っちゃってるよルルーシュ!」

ルルーシュ「ええい煩い! もういいんだよ現状を鑑みると難しいだろうが実行するのが!」

シュナイゼル「確かに。現状ではそれを実施する事は余計世界を混乱に貶めかねないね」

カノン「世界では公式発表が無いだけで、既にルルーシュ陛下は正義の皇帝陛下であるという世論になっていますからね」

CC「もしそんな事をすれば、ゼロとなった枢木スザクが民衆の嬲り殺しになるな」

スザク「……流石に計画実行してすぐ破綻するようじゃやらないほうがいいね、うん」

ジェレミア「正しくその通りですね」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:43:17.26 ID:qVUZ2l+Eo

ルルーシュ「で、だ。次の候補として挙げるべきなのは」

シュナイゼル「まぁ、私だろうね」

ルルーシュ「……そうなる。シュナイゼル一派により引き起こされたダモクレス・フレイヤの恐怖を拭い去る為、シュナイゼル、その副官であるカノンを処刑する」

カノン「ナナリー殿下はどうなさるおつもりで?」

ルルーシュ「年若い事もあるが、引き起こした事が事だ。生涯幽閉、修道院送りになるだろう」

シュナイゼル「いや、そうはしなくて良いだろう」

ルルーシュ「……なに?」

シュナイゼル「ダモクレス内部で、誰がどうやってフレイヤを使用したかは民衆は知らないだろう。だから、全ての責を私に押し付ければいい」

カノン「ナナリー殿下はルルーシュ陛下への人質としてシュナイゼル殿下が囲っていた。だがルルーシュ陛下は引くこと無く挙兵し、世界からフレイヤの恐怖を拭い去る」

シュナイゼル「そうして、全てはフレイヤで世界を支配しようとした私はルルーシュの正義により処刑される。完璧な筋書きじゃないか」

ルルーシュ「……いいや、駄目だ。それではナナリーが自身の責任を認識しない。アレは自身で人を、民を苦しめた。それを理解させる為に罰を与えなければいけない」

スザク「でも、今すぐに罰を与える必要は無いんじゃないのか?」

ルルーシュ「どういう事だ?」

スザク「例えば。ナナリーにフレイヤで被災した地域全ての賠償やら区画整備、被害者に対する慰問などを行わせる。これはナナリーにとって罰にならないかな?」

ルルーシュ「確かに、そうすればナナリーは自身の行った事に対して理解するだろう。だがしかし……」

シュナイゼル「ルルーシュ。君は柔軟な発想を持つ稀代の英傑だ。だが私よりも情に対して厚い所がそういった偏った思考をさせてしまう」

ルルーシュ「突然の褒め殺しですね。何が言いたいんですか、シュナイゼル兄上」

シュナイゼル「なに、簡単な事だ。君のナナリーに対する愛情が、そうしてナナリーを罰しなければならないといった思考に至らせているのではないかな、とね」

シュナイゼル「人間は進歩する生き物だ。幸せを求め人は抗い続ける。君の言葉だろう?」

ルルーシュ「……これはまた。流石にやられましたね」

シュナイゼル「全ての悪意を引き受け、世界の為に命を賭す。君は出来るのだろうが、私にはできんよ」

シュナイゼル「だから私は、せめて兄妹の為に死のうじゃないか」

ルルーシュ「……だが、正直申し上げて。兄上の頭脳を失うのは世界にとって非常に惜しいのです」

シュナイゼル「私がおらずとも、世界には君が、ルルーシュがいる。それであれば全て問題は無いだろう」

シュナイゼル「それに私は、今の君の言葉で死ぬ決心がついたよ。私の事を誇ってくれる君の為なら、私は死ねる」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:47:12.12 ID:qVUZ2l+Eo

ルルーシュ「……全てに執着しない兄上が、そのような事を」

シュナイゼル「確かに私は執着しない。だが、君に対して私は愛情を注ぎ、それなりの執着をしていただろう? 昔から」

カノン「シュナイゼル殿下がチェスの打ち手として毎日楽しみにされていたのがルルーシュ陛下でしたからね」

ルルーシュ「……最後の最後に、負けた、か」

シュナイゼル「いいや、君の勝ちだよ。私は明日の幸せの為に抗う事は出来ないからね」

シュナイゼル「それでは、私は置き土産にトロモ機関との繋ぎやルルーシュに反乱を企てる元貴族の名簿でも作成して余生を楽しむとするよ」

ルルーシュ「基本、監視一名が付きますがよろしいですね」

シュナイゼル「構わないよ。監視だけで自由に振る舞えるのであればね」

カノン「私もそれで問題ございません」

ルルーシュ「分かりました。……それでは、次の話をさせて貰いましょう」

CC「なんだ、まだあるのか?」

ルルーシュ「あるに決まっているだろう!!」

シュナイゼル「黒の騎士団の事、だね」

ルルーシュ「そうです。……正直、私としてはこちらも頭の痛い問題でしてね」

シュナイゼル「まぁ私が言うのも何だが、彼らは見事に踊ってくれたものだね」

ルルーシュ「そうも平然と言われてしまうと何も言えませんね」ハハッ

スザク「え、君ここ笑うとこなの?」

ルルーシュ「笑う所だろう。敵国の宰相の進言に踊らされ、最後に大々的に敵対してくれた組織だ。こちらは正義の皇帝と謳われていたのに、な」

シュナイゼル「超合衆国もそうだが、彼らは何故あんなに私の言葉を盲目的に信用してしまったのだろうね。嘘は言ってはいないが」

ルルーシュ「まぁ、そこら辺も含め、話をしなければならないでしょう」

シュナイゼル「彼らと、だね」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:52:16.03 ID:qVUZ2l+Eo

ルルーシュ「さて、諸君。私の執務室へようこそ、と言うべきかな」

神楽耶「処刑の日程でも決まりましたか? 悪逆皇帝!」

シュナイゼル「おやおや、随分血気盛んなお嬢さんだねこちらは」

扇「シュナイゼル! 貴方がなんでそちらにいるんだ!!」

星刻「もしや、今まで我々を謀っていたのか!」

ルルーシュ「いいや、一連の戦争に起因する物事全て、シュナイゼルにその責任は存在する」

シュナイゼル「そういう訳で、私は近く公開処刑となる事が既に決定しているんだよ」

藤堂「……ならば何故、貴様がここに居る。一体どういう事だ」

ルルーシュ「私からお願いしたのだよ。どうも私の言葉は皆に信用されないのでね」

ナナリー「当然です! ギアスという卑劣な力を用いた人間の言葉など!」

CC「……全く、頭の硬い事だ。なぁカレン」

カレン「…………なんで私に言うのよ」

CC「なに、お前はギアスの事、知っていただろう? あのバベルタワーよりも前からな」

カレン「だから、なんだって言うの」

CC「お前だけは、ギアスがどうとか、そういう理由でルルーシュを討とうとした訳じゃないだろ?」

カレン「…………そうよ。私は、ルルーシュがこれ以上、力で世界を支配しようとするのを止めたくて、ルルーシュを討とうとした」

CC「だ、そうだ。良かったなルルーシュ」

ルルーシュ「……お前は余計な事を言うんじゃない」

CC「とか言いながら、嬉しそうじゃないかお前。うん?」

ルルーシュ「喧しい。それ以上喋るなお前は」

スザク「あれ、そう言えばジノは何でだっけ。ルルーシュが皇帝のブリタニアは認めないから、だっけか」

ジノ「そうだ、私はルルーシュのブリタニアを認めない!」

ルルーシュ「お前はどうでもいい。おい衛兵、こいつだけ牢屋に戻してこい」

衛兵「はっ」

ジノ「ちょっ、なんだと! ど、どういう事だ!!」ズルズル

ルルーシュ「お前には何を言っても無駄だろう、今のブリタニアを認めないだけなら。そこにある矜持は古いブリタニアの貴族であるというだけの矜持だ。それは今は何の価値も無い。必要無いんだよ、これからの世界には」

ジノ「なっ、なんだとぉっ!!」バタンッ
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 19:59:16.28 ID:qVUZ2l+Eo

ルルーシュ「今この場にあっていいのは、より良い明日の為に戦った人間だけなのだよ」

天子「……どういう事、ですか?」フルフル

ルルーシュ「これからより良い明日の為に、ここにいる人間で話をしなければいけないのですよ」

シュナイゼル「そして、私の言葉に惑わされた人間に、真実を教えなければいけないという事でもあるのです」

神楽耶「真実、ですって?」

扇「そんな、俺達を騙していたのか? シュナイゼル!」

シュナイゼル「いや、騙してはいないよ。ただ全てを伝えなかっただけだ」

ルルーシュ「習うより慣れろ、と日本では言うだろう」スッ

カレン「ッ!! あんた何を!?」

ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。三回手を鳴らせ!!」キィィンッ

扇・神楽耶・天子・星刻・藤堂「パンッ、パンッ、パンッ」

ナナリー「」

カレン「」

スザク「……もうちょっとさ、何か無かったの?」

ルルーシュ「あとに残るようなものでは問題があるだろう」

神楽耶「まさかっ! 何かなさいましたの!!」

扇「お、俺達にギアスを!?」

ルルーシュ「そうだ。俺は今お前達にギアスをかけた」

星刻「おのれ、なんと卑劣な!」

藤堂「この腐れ外道め!」

ルルーシュ「心配するな、すぐに解ける。ジェレミア」

ジェレミア「はっ!」キィィンンッ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:04:38.19 ID:qVUZ2l+Eo

神楽耶「……三回、手を鳴らす?」

星刻「それが、私達に今かけたギアス、なのか」

ルルーシュ「そう、その通りだ。そして俺は今、初めてお前達にギアスをかけた。そしてジェレミアのギアスキャンセラーで、既に解除されている」

ジェレミア「今、お前達の中で記憶が寸断されていた部分が、ギアスの解除で修復された。それがギアスが解除された事の表れだ」

ガタンッ

カレン「ルルーシュ! アンタッ!!」

スザク「ちょっ! カレンいきなり何してるんだ!!」グッ

カレン「なによ質問に答えろって! グラスゴーに乗っていたかどうか聞いただけ!? テロリストしてる理由なんて聞いてどうすんのよ!!」

ルルーシュ「……そこに怒られてもな。あの時俺には重要な事だった」

ルルーシュ「それに、あの時は一度ギアスにかかった者には重ねてかけることが出来ない事を知らなかったからな」

神楽耶「同じ人間には、二度と使えない、と?」

ルルーシュ「そういう事だ。なので、既に過去にギアスをかけていたナナリーとカレンに対しては、三回手を鳴らすというギアスは発動しなかった」

藤堂「……事実か、紅月」

カレン「はい、それは事実です。でも、今ので私に過去かけられたギアスも解除されたので、今またかける事が可能、でしょう? ルルーシュ」

ルルーシュ「そうだが、そのつもりはない。今のはギアスに掛かると何が起こり、解除されるとどうなるのかを体感して貰うためのものだからな」

扇「……だが、その力が脅威である事に変わりはない!」

ルルーシュ「そうだな、確かにその通りだ。ではもう一度掛かっておくか? そうすれば二度と俺のギアスには掛からなくなる」

星刻「いや、無駄だろう。お前は既にギアスなど必要無いのだろうからな」

ルルーシュ「その通りだ、星刻。俺にはこれは最早必要無い。ブリタニア皇帝という力を得た俺にはな」

ルルーシュ「だが分かっただろう? お前達は過去に、ギアスに掛かった事が無いという事を」

藤堂「……だが、貴様がユーフェミアにギアスを掛け、日本人を虐殺させた事は事実だ!」

ルルーシュ「…………確かに、それは事実だ」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:10:29.83 ID:qVUZ2l+Eo

CC「違うだろう。ルルーシュ」

ルルーシュ「余計な事を言うな!」ドンッ!

CC「ふん、何を言う。ユーフェミアの名前が出るだけでそれほどナイーブになるお前が。私は事実を知っている」

スザク「……僕が聞いてもいいか、それは」

ルルーシュ「CC、余計な事はするな」

CC「嫌だ。あれは事故だ。ギアスの暴走で」

ルルーシュ「CCッ!!」

CC「嫌だと言っている! ギアスが暴走した状態で他愛もないやり取りの中『日本人を虐殺しろ』と口を滑らせただけの、偶発的な出来事だった」

CC「そこにルルーシュの意志も、ユーフェミアの意志の介入も無く、只々偶発的にそれが起こってしまっただけの事だ」

スザク「……じゃあ、ルルーシュがそうした訳じゃないんだな」

CC「そうだ。その時にはジェレミアもおらず、ギアスを解除する事が出来ず、虐殺を行うユーフェミアを止めるには、殺すしか無かった」

スザク「それが、真実、か」

CC「そうだ。こいつはユーフェミアの手を取ろうとした最中、ギアスによってその手を」

バキィッ!! ドンッ

ルルーシュ「……どうした、もう終わりか」ツー

スザク「なんで、黙ってた」グッ

ルルーシュ「言ってどうする。言えば俺を許すのか、お前の主だったユーフェミアを討った俺を!」

スザク「許す事なんて出来ない。けれど! 一方的に恨む事なんて出来ない!!」

ルルーシュ「だから言わなかったんだ! お前に言えば絶対に同情する! 俺を憐れむだろう! 俺に同情するな、憐れむな!」

ルルーシュ「だから世界統一を行った! 虐殺皇女の名が霞むほど、悪逆皇帝となり世界の悪意を一手に受ける存在として!!」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:14:59.41 ID:qVUZ2l+Eo

CC「だが、もうここまで来ては、世界の悪意を一手に受け、死ぬ事などできないだろう……」

ルルーシュ「あぁ、そうだ……。全ての責を受ける事などもう出来ない。スザクの手で討たれてやる事すら、出来なくなってしまった」

スザク「世界を対話のテーブルに着かせる為のゼロレクイエム。だが君の中では、そういう意味も含んでいたのか」

ルルーシュ「……こんな真実など、知る必要は無いだろう。俺を仇として恨んでいれば良かったんだ」

スザク「ルルーシュ……」

ルルーシュ「やめろ、スザク」

スザク「いいや、言うよ、ルルーシュ。君は、ユフィの事を、どう思っていたんだ?」

ルルーシュ「……愛していたよ。多分、初恋だった。だから、俺が、ユフィを止めなければいけなかったんだ」

シュナイゼル「そうなのだろう、ね。悲しい、すれ違いだったのだよ。全ては」

CC「その後、ブラックリベリオンが発生したんだ。そこからはお前らも分かるだろう」

藤堂「……だが、朝比奈の言っていた事はどう説明する。ゼロが子供や民間人を虐殺したという」

ルルーシュ「……それは、ギアス教団での出来事だ。俺のようなギアスの力を持った子供を大量に生産していた」

CC「そいつらはギアスの力を当然のように行使し、暗殺等をする為の教育を行われていた。野に放てば大量の犠牲者が発生していた」

星刻「それで、関わるもの全てを殺害したという事か」

ルルーシュ「あぁ。ギアスのデータ等持ちだされればいつまたギアスユーザーが出てくるかも分からなかったからな」

扇「だが……、殺す事は」

ルルーシュ「無かった、とでも言うつもりか。俺のギアスを恐れたお前が、それを言うのか」

扇「それは……しかし……」

ルルーシュ「黒の騎士団の人間もそこでは犠牲になっている。子供だからと言って助ければ犠牲が増えるだけだ」

CC「こいつの行動は常に一貫している。全ては優しい明日を迎える為に、だ」

神楽耶「……必要な犠牲、という事ですか」

ルルーシュ「既に多くの民、黒の騎士団、ブリタニア人が犠牲となっている。その上に俺達は立っているのだ」

CC「ギアスの力を知るが故に、その力を恐れずにはいられなかったんだよ。あれが残っていれば、世界はギアスという恐怖で支配されるからな」

ナナリー「そんな……」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:19:18.29 ID:qVUZ2l+Eo

ルルーシュ「余計な話はもういい。俺の言いたい事は、今の世界に対し協力するか、否か。それだけだ」

スザク「……全てを対話で解決するよう努力する。優しい世界」

シュナイゼル「私は近く、公開処刑となる身ではあるが。君達を踊らせてしまった責任がある。その遺恨が後世に残ってはルルーシュが大変だろうからね」

扇「……フレイヤは」

ルルーシュ「なに?」

扇「フレイヤはどうするんだ。アレは、もう世界に落とされないのか」

ルルーシュ「無論だ。アレはこちらの信号でいつでも太陽へ向かって軌道を向ける事が出来る」

藤堂「日本は、返ってくるのか」

ルルーシュ「俺をブリタニアの学生だと知って尚、俺の為に命を賭した卜部の為にも。日本は返す」

藤堂「卜部……。そうか」

ナナリー「……お兄様。お兄様の為さろうとしていた事は」

ルルーシュ「お前と同じだよ、ナナリー。全ての悪意を集め、ゼロレクイエムという葬送曲で葬られようとしていた。少々間抜けな形で失敗してしまったが」

ナナリー「そう、ですか……」

ルルーシュ「ナナリー。お前には今後、フレイヤによって被災した日本とブリタニア、双方の賠償問題や慰問を行なってもらう。それがナナリーへの罰だ」

ナナリー「……分かりました。私に、やらせて下さい」

ルルーシュ「ありがとう、ナナリー」

星刻「黒の騎士団、超合衆国はどうする」

ルルーシュ「それはそちらで決めればいい。超合衆国から離脱するも、現状を維持するも自由だ。黒の騎士団の中枢に居る代表以外の方には早々に国元へ帰ってもらう」

天子「私達は、どうなるのですか?」

ルルーシュ「黒の騎士団に関する問題が無くなれば、無事に国元へ帰す事を約束しよう。その間、星刻は身体の治療もすればいい」

星刻「それは、しかし……」

ルルーシュ「構わない。お前の身体も中華では治らなかったかもしれないが、ブリタニアの最新医療であれば改善する余地がある。それに、黒の騎士団を纏める者が居なければ困るだろう今は」

星刻「……謝謝」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:23:11.43 ID:qVUZ2l+Eo

CC「これで問題は、この場に居ない黒の騎士団幹部のルルーシュアレルギーとも言える症状だけだな」

ルルーシュ「……扇はまだ納得などしていないだろう、何も」

扇「俺は、しかし、千草は……」

CC「こいつは放っておけ。ヴィレッタにでも任せればいい、後々な」

ルルーシュ「……なるほど、そうしよう。ヴィレッタと言えば姉上達と一緒にトウキョウ租界に潜んでいたな」

スザク「確保するのかい?」

ルルーシュ「手荒なマネは余りしたくないがな。致し方ない」

シュナイゼル「ではそちらは私のほうで手配しておこう。カノン、よろしく頼むよ」

カノン「イエスユアハイネス」

ルルーシュ「だがまだ問題がある。俺の今後の進退に関してだ」

シュナイゼル「おや、君はそのままブリタニア皇帝を続けるのではないのかね」

ルルーシュ「出来れば後任を誰かに任せたいと思っていたのだが。現状では、良くて姉上ぐらいしか居ない」

スザク「でもルルーシュ。コーネリア様は『ブリタニアの魔女』だから」

ルルーシュ「そこが問題なんだ。姉上が戦場で名声を馳せていた国は数多くある。それが皇帝ともなればその国が反発してしまう可能性が高い」

シュナイゼル「とは言え、私は無理だし、ナナリーにも荷が重い」

ナナリー「お兄様がそのまま行うのでは、駄目なのですか?」

ルルーシュ「そうなると、あの世界征服宣言がどうか、というな」

CC「大丈夫だ、心配ない」

ルルーシュ「……どういう事だ、CC」

CC「それに関しては打てる手がいくつもある、という事だ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:27:49.04 ID:qVUZ2l+Eo

ピッ

ミレイ「お茶の間の皆様こんにちは! 私ミレイ・アッシュフォードの新番組『ミレイと皇居探訪』の時間がやって参りました!」

ミレイ「今回突然始まった番組ですが、皆様タイトルにお気づきでしょうか? そう、私ミレイ・アッシュフォードと皇居を探訪しようという番組です!」

ミレイ「皇居と言うと皆様様々なイメージがあると思います。ブリタニアの皇居もあれば、日本の皇居もある」

ミレイ「本日はこちら、現在皇帝直轄領日本の皇居にお邪魔させていただいております!」

ミレイ「そして皇居であれば当然、この御方もいらっしゃいます! ブリタニア第99代唯一皇帝陛下ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア様です!」

ルルーシュ「……どうも、こんにちは」ヒクヒク

ミレイ「あら、ルルーシュ陛下如何なさったんですか? 幾分顔色が悪いようで」

ルルーシュ「……いえ、そんな事はありませんよ。ミレイ殿」ヒクヒク

ミレイ「そうですかー。それで本日なんですが、こちら綺麗な花畑と湖の畔に仮設スタジオを設置させて頂いております!」

ルルーシュ「ここは、私の義兄であるクロヴィス殿下が作られた場所なんです。私が幼少の頃過ごしていたアリエスの離宮という場所を模して作られた」

ミレイ「ほほー、なるほどー。こんな素敵な所で幼少を過ごされたのですねールルちゃんは」

ルルーシュ「ルル……。えぇ、私が外交として日本で過ごす事になるまでは、このような場所で過ごさせて頂いておりました」ヒクヒク

ミレイ「あらー、やっぱり見目麗しい皇帝陛下の過ごされた場所であれば、その場所も素敵な場所なんですねぇルルちゃん」

ルルーシュ「……ミレイ。一体何のつもりだ」ヒクヒク

ミレイ「なにって? なによ、何か問題あった?」

ルルーシュ「問題だらけだろうが! どこに自国の皇帝をルルちゃん呼ばわりするアナウンサーがいるか!?」

ミレイ「え? ここに」

ルルーシュ「……その回答は想定してましたけどね。いい加減にして下さいよ会長」

ミレイ「あ! 会長って言った!?」

ルルーシュ「………………だからなんだ」

ミレイ「うわー今すごい困ってる。困ってるわよねぇルルちゃん」

ルルーシュ「あぁもういい加減にして下さい! 一体何がしたいんですかあなたは!」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:31:13.84 ID:qVUZ2l+Eo

ミレイ「じゃじゃーん! 実はですね、私ミレイ・アッシュフォードとルルーシュ皇帝陛下は日本のアッシュフォード学園で先輩後輩の間柄。しかも2人共生徒会役員で、私が生徒会長、ルルちゃんが副会長だったんです!」

ルルーシュ「……確かに、それは事実ですけどね」

ミレイ「ま、私が上、あなたが下。これはルルちゃんが皇帝になっても変わらない不文律よねぇ。皇帝になった今でも私の事会長って呼ぶくらいだし」

ルルーシュ「そうですね、確かにこれは変えられないかもしれません」

ミレイ「でしょでしょ。という訳で、番組の趣旨とはちょっと離れちゃうけど、聞いてもイイ?」

ルルーシュ「……何か凄く嫌な予感しかしませんけど。構いません、どうぞ」

ミレイ「先日の全世界に発信しちゃったダモクレス占領の放送。あれって、どこまでがノリでやっちゃったの?」

ルルーシュ「………………は?」

ミレイ「いやぁだってルルちゃんさぁ。学校に居た時とか世界を斜に構えて眺めてたりとかさ、高みから見物している感じだったじゃない?」

ルルーシュ「まぁ、そういう部分が無かったとは言えませんね」

ミレイ「それにさ、授業サボって賭けチェスに行ったりとか、バイクのサイドカー乗ってドライブとか、してたじゃない」

ルルーシュ「……まぁ、それも事実です」

ミレイ「で、よ。あの放送の時とかさー。多分凄くテンション上がってたんだよねーきっと」

ルルーシュ「まぁ確かに高揚していたかもしれませんね。数多の戦火を掻い潜って辿り着いた頂ですから」

ミレイ「で、そこへ全世界に向けて発信! てなったら気分も最高、最高潮よねー」

ルルーシュ「そうでしょうね」

ミレイ「そりゃーまー思わず『世界は我が手中に収めた! 世界よ我に従えー!』とか言いたくなっちゃうわよねぇ」

ルルーシュ「まぁ、最高でしょうねそれは」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:33:27.18 ID:qVUZ2l+Eo

ミレイ「じゃあやっぱり思わずノリで言っちゃったんだ」

ルルーシュ「……否定は、しません」

ミレイ「ププッ。ルルちゃんかわいー! 『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じるー』だっけ」

ルルーシュ「おいやめろ。マネするな恥ずかしくなるだろ」

ミレイ「えー。だってアレなんか良かったよー。すっごく楽しそうだった! あー私も言ってみたいなーとか思っちゃったもん」

ルルーシュ「……なんだこれ、すごい恥ずかしいんだが」

ミレイ「ね、ね。もっかい言って、あの台詞」

ルルーシュ「言えません」

ミレイ「えー、なんでよー。私もう一回だけ聞きたいー」

ルルーシュ「……ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる――」

ミレイ「キャー! かっこいールルちゃん!!」

ルルーシュ「やめてください本当に。勘弁して下さい」

ミレイ「えー! もう最期までやってよー! じゃないとマネするからね私」

ルルーシュ「いいですよ、どうぞお好きに」

ミレイ「じゃあね。コホンッ、『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが』」

ルルーシュ「やっぱ止めて下さい。本当にやめてください」

ミレイ「じゃーやっぱルルちゃん言って」

ルルーシュ「……分かりました、分かりましたよ。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる――世界よ、我に従え!」キリッ!

ミレイ「うっひょー! かっこいールルちゃん! イイ声してるしポーズも決まってるー!!」

ルルーシュ「もう本当、勘弁」

ピッ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:38:59.16 ID:qVUZ2l+Eo

CC「ッ、見事な、中二病皇帝だな、お前」フルフル

ルルーシュ「……笑いたければ笑え」プルプル

スザク「あっはははははははっ!!」バタバタ

ルルーシュ「お前は笑いすぎだ!!」バンッ

シュナイゼル「しかしまぁ、こうも上手く世論の操作ができるとはね」

カノン「元々市井では物のはずみで、といった意見もありましたから。それに上手く乗っかれたんでしょうね」

ルルーシュ「そこ、冷静に分析をするな。こっちは赤っ恥を掻いているんだ」

CC「いやぁしかしこれは傑作だ。私も収録の時現場に居れば良かった」

スザク「僕はこの後現場に入ってルルーシュとの思い出とか語ったんだよね」

ルルーシュ「まぁ、色々と、な」

スザク「もう笑いこらえるのに必死だったけどね、待機している間」

ルルーシュ「煩い!!」

CC「さて、懸念していた世界征服宣言が見事中二病がノリでやっちゃった的な世論に摩り替わった訳だが。これで終わりではないだろう」

ルルーシュ「あぁ。フレイヤの被害に対する賠償、慰問。それに戦後の平定、各エリアの解放」

シュナイゼル「そして、私の処刑、だね」

ルルーシュ「……今ならまだ、替りを用意できます」

シュナイゼル「無駄だよ、ルルーシュ。私の意志は変わらない。君の出来なかった事をする、それが余生を世界の為に尽くす君に対する手向けだ」

ルルーシュ「分かりました。日取りは超合衆国の合同決議終了後に」

シュナイゼル「あぁ、そうしてくれ。それでは私はまだやるべき事があるので、ね」ガチャ

カノン「失礼いたします」バタンッ

ルルーシュ「……最後に執着する事がそれ、か」

CC「お前が与えたようなものだ。誇ればいい」

ルルーシュ「兄殺しを誇れ、と。まぁ俺は既にこの手でクロヴィス、ユフィと兄妹を殺してきているが、な」

スザク「……ルルーシュ」

ルルーシュ「分かっている。俺とお前、二人が組んで出来なかった事なんて無いからな」

スザク「あぁ。ユフィやみんなの望んだ、優しい世界を」

ルルーシュ「必ず、創りあげてみせるさ」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:43:12.58 ID:qVUZ2l+Eo

――アッシュフォード学園 廊下――

コッコッコッコッコッコッ

「ルルーシュ陛下――」

ルルーシュ「……またか。しつこいな」

ヴィレッタ「もう逃さないぞ、皇帝陛下」

ダッ!

ヴィレッタ「あっ! 待て!」ダッ

ワイワイ ガヤガヤ

「ルルーシュ陛下ー!」

「副会長、頑張ってー!」

キャー ルルーシュヘイカー! キャー!

ルルーシュ「はいはいー!」ダッ

――アッシュフォード学園 化学準備室――

ルルーシュ「ッ……はぁっ、はぁ……」クタ…

ヴィレッタ「体力勝負に持ち込んだ時点で、お前の負けだ」フンッ

ルルーシュ「……大げさすぎないか、自分の政務は全て終わっているはずだ」

ヴィレッタ「だったらちゃんとコーネリア殿下に報告しろ!」

ルルーシュ「メールで、ちゃんと送信してるでしょ!」

ヴィレッタ「直接通信しろと言っている! お陰で私が怒られるのだ!」

チャポッ シュワアアアアアア

ヴィレッタ「なっ、また!」

ルルーシュ「また、ただの着色ガスだ!」ダッ

ヴィレッタ「くそっ、待て!」

――アッシュフォード学園 階段――

スザク「頑張れ、ルルーシュ!」ポイッ

ルルーシュ「サンキュ、スザク」パシッ

ヴィレッタ「お前それでも陛下の監督官かっ!」

スザク「あっ、すいません。思わず」テヘッ

――アッシュフォード学園 中庭廊下――

ヴィレッタ「ルルーシュッ!」ピョンッ

「おぐわっ!」ドサッ

リヴァル「ってて、殺す気ですか、先生」

ヴィレッタ「リヴァルッ!? お前生徒会長になったというのに、また!」キョロキョロ

ブォンブォンブォンッ

ルルーシュ「リヴァル、またこれ借りるなー!」

ブロロロロー

カレン「リヴァル、また明日ねー!」

ブロロロロー

ナナリー「お兄様ったら、またですか?」クスクス
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:45:22.54 ID:qVUZ2l+Eo

ブロロロロロロー

ルルーシュ「全く、放課後ぐらい自由にさせろと言うのに……。姉上も何故産後のヴィレッタを送り込むかな」

CC「学園に精通している人間で、お前より身体能力が高いからな。だが追い回される原因は、お前がコーネリアに通話回線で話をしないからだろ?」

ルルーシュ「政務は全てメールで送っている、通話する必要が無いだろう。差し入れだ、スザクから」

CC「……ふむ」

キュキュキュキュキュキューッ!!

カレン「ちょっ! CC危ない危ない!!」

ルルーシュ「おいおいっ!!」

CC「いや、お前が差し出したのだろう」

ルルーシュ「それはそうだがなぁ」

カレン「危うく衝突する所だったわよバカ!」

CC「まぁそう剥れるな。可愛い顔が台無しだぞ?」

カレン「うるさい!!」カァッ

CC「やれやれ。しかし随分様変わりしたな、世界が」

ルルーシュ「……あれから、もうすぐ一年か。トウキョウ、日本もすっかり落ち着いたな」

カレン「合衆国日本はここ半年で既に技術大国の仲間入り。それに、ブリタニアの皇帝陛下とその妹君が滞在している土地でもあるからね」

ルルーシュ「治安の回復、貧困や飢餓の対応、フレイヤ被災の補償、慰問か」

CC「コーネリアに皇帝代理を押し付けて、自分は政務の傍ら優雅に学生生活か。さぞコーネリアは恨めしく思っているだろうよ」

ルルーシュ「だから通話したくないんだ。懸案事項だけでなく日常の恨み辛み、愚痴を長々と聞かされる」

カレン「大学へは進学するの?」

ルルーシュ「政務の傍らに大学では無理がありそうだからな。卒業して暫くは皇帝の椅子に戻るさ」

CC「それはさぞかし、コーネリアは大喜びだろうな」フフッ

『ミレイ・アッシュフォードです! 来週のミレイと皇室訪問では、ルルーシュ陛下の妹君であらせられる、ナナリー・ヴィ・ブリタニア様がお越しくださいます!』

CC「あの番組も、毎週ネタが尽きないな」

ルルーシュ「皇室とは関係ない事もしているからな、あの番組は」

カレン「番組名も変わっちゃってるしね。皇居から皇室に。しかし、お祭りに巻き込むのだけや止めて欲しいわ……」

CC「男女逆転祭り、猫祭り、なんでもありだなアレは」

ルルーシュ「らしいと言えばらしいよ」

CC「なぁ、ルルーシュ。最近私の力が弱くなっているのを」

カレン「えっ、そうなの?」

ルルーシュ「あぁ、気付いている。俺のギアスも、な。恐らく――」

CC「――軌道エレベーターに行ったギアス、か」

ルルーシュ「だろうな。須らく、『明日』をくれるのだろう。コードという力は『今日』を繰り返すのと同じだから」

CC「なぁ、ルルーシュ。私に、笑って死ねる明日をくれるのだろう?」

カレン「私にも、共に死ねる明日をくれるんでしょ」

ルルーシュ「あぁ。だがそれは今じゃない。もっと、ずっと先の事だ……」

CC「ふふっ。そうなるよう傍に居てやるよ、いつまでもな」

カレン「ずっと、ね」

ルルーシュ「あぁ、そうだな……」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/11/14(水) 20:46:14.74 ID:qVUZ2l+Eo
以上、投下終了です。
明日にHTML化申請しようと思います。

1レスにかける文章量が多いのかな、スレが早く終わってしまう
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/14(水) 20:48:12.21 ID:WtmGknRY0
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 20:59:23.38 ID:W9WKWJFV0
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 21:02:04.98 ID:+J+IwTYXo
お疲れ様!
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 21:15:35.29 ID:d/poCUcw0

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) :2012/11/14(水) 21:28:40.32 ID:y7+w8UvB0
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/11/14(水) 21:36:54.93 ID:Y4YFcSOdo
これの終わりが一番かな
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 22:37:24.67 ID:S6Czb6leo
乙乙
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/14(水) 22:58:14.87 ID:sFIejOq/o

ディートハルトが不憫だなぁ(棒
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/11/15(木) 00:22:41.74 ID:5ljJfGXno
ケツアゴが許されたのは死んだからであってあれはあれで良かったでしょ
扇を筆頭に黒の騎士団連中が生きてるほうが納得いかんわ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2012/11/15(木) 06:00:25.85 ID:JN5LEaQAO


とりあえず扇[ピーーー]
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2012/11/16(金) 19:40:25.45 ID:k3+Qfc+N0
とりあえず扇死ね
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/16(金) 19:45:57.14 ID:sdEeCVGL0
扇以外は別に生きててもいいと思うが…
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/11/22(木) 00:30:11.63 ID:DS5T2vSXo
扇は本当に[ピーーー]
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