らき☆すたSSスレ 〜そろそろ二期の噂はでないのかね〜

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403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/08/17(日) 16:37:23.40 ID:0xsBuS3H0
>>402
これは「こなたの旅」の事を言っているのか。
それともこのサイト全体(まとめサイト?)の事を言っているのか。
どちらにしても嬉しいです。
今後ともよろしくお願いします。
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/09/03(水) 01:16:15.65 ID:PrxMTcjf0
保守
405 :まだ書いてない [saga sage]:2014/09/11(木) 21:23:40.50 ID:RqFM4vEx0
「こなたの旅」の作者です。
本来ならつづきを出したいところですが
忙しくてなかなか書けません。
もし待っている人がいるなら、少し時間をください。

保守兼、お知らせでした。
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/09/24(水) 20:54:45.97 ID:czL8chPy0
まだ?
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/09/25(木) 21:27:27.32 ID:ttpyUtgT0
まだです
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/09/27(土) 17:38:11.18 ID:t1XiuLFM0
>>405
やっと書き始めました。
もう少し時間がかかりそうです。
確約はできませんが近々投下できそう

初めて催促のコメが入った。
読んでくれている人が居て嬉しいです。
最初の「つかさの一人旅」が反応薄かったので
その続きともなるとほぼ読まれないと覚悟はしていました。
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/10/01(水) 00:00:01.72 ID:62i2Kr2B0
それでは「こなたの旅」の続きを投下します。
今回は4レスくらい使用します。
410 :こなたの旅 29 1/4 [saga sage]:2014/10/01(水) 00:02:32.59 ID:QttFb6XO0
29

 お父さんは何て言った?
ヘッドホンが壊れるくらいの力が入っていた。私はヘッドホンを机の上に置いた。
こなた「ふふ、お父さん……エープリルフールはもうとっくに過ぎたよ……そういえばずいぶん前にも似た様な嘘を……」
そうじろう「嘘じゃない……これは本当の話……」
私の話に割り込むように話してきた。
……嘘じゃない……
お父さんの顔は真剣そのものだった。
こなた「そ、それで相手は……?」
そうじろう「受けてくれなければこなたに話さない」
なんだろうこの気持ちは……
私は立ち上がると部屋を出た。
そうじろう「何処へいく……まだ話は終わっていない……」
私は制止を無視して歩いた。お父さんが後から付いてくるのが分る。
そして……お母さんの位牌の前で立ち止まった。
そうじろう「こなた……」
お父さんもすぐ後ろで止まった。
若い頃……生前のお母さんの写真……にっこり微笑んでいる。
こなた「……正子さんってお母さんに似ている……そうゆい姉さんが言ってたみたいだね……」
私はお母さんの写真を見ながら話した。
もちろん容姿はぜんぜん似ていない。似ているのは内面的な事を言っているに違いない。
そうじろう「……それを何処で?」
こなた「つい一時間くらい前までゆたかが遊びに来ていたから……」
そうじろう「そ、そうか、ゆーちゃんから聞いたのか……」
おとうさんは私の前に移動すると座り位牌に手を合わせた。
そうじろう「こなたが神崎さんの母親を連れてきた来た時正直驚いた……知るはずも無いかなたの面影を感じて俺に合わせたのかと思った」
こなた「そんなの知らない……家を焼かれてしまったから呼んだだけ、私の友達の母親だから」
そうじろう「知らなかったのか……これも何かの縁なのかもしれない……」
こなた「もしかしてお母さんの代わりで?」
お父さんは振り返って私を見た。
そうじろう「違う、違うぞこなた、それは断じてない、かなたの代わりではない、神崎正子、一人の女性として愛しているから……決して代わりではない」
愛している……か、例え娘にでもそんなに簡単にはっきり言えるなんて……
そうじろう「お母さんを……かなたを裏切ったと言いたいのか?」
裏切り……お母さんはどう思っているのだろう……亡くなっているから聞けるはず無いもない。
それなら正子さんの亡くなった旦那さんはどうなの……?
あやめさんならどうした?
皆聞けない。
そうじろう「……こなた、これは浮気でも裏切りでもない、分って欲しい」
聞けないなら生きている人で決めるしかない。
私はどう思う……
お父さんのあの真剣な態度、正子さんは受けたって言っていた。
そうじろう「こなた……」
お父さんは涙目になっているた。
こなた「……正子さんは?」
そうじろう「アパートに送って来た」
そうなのか……お父さんは私が許すかどうか試しているのか……
私の意見なんてどうでも良いのに……
こなた「正子さんが受け入れたのならもう私の出る幕はないよ、早く家に連れてきて一緒に住んだら?」
そうじろう「い、いや……あやめさんの喪が明けてから……それに妹のゆきにも相談した、やはり娘の意見も聞かないとな……」
あやめさんは本当は5年前に亡くなっている。喪がどうのこうのは当てはまらない。
って言う事は……正子さんはお稲荷さんの話をしていないのか……
今まで娘の私が話をしていないくらいだから話せないかもしれない。
そうじろう「こなた?」
お父さんは驚いた顔をした。
でも……今はその時じゃないみたい。
こなた「ん?」
そうじろう「も、もしかして、私達を許してくれるのか?」
こなた「さっきそう言わなかった?」
お父さんは私の右手を両手で握った。
そうじろう「ありがとう、ありがとう……」
ありがとう、おとうさんは何度もそう言った。
こんなに動揺したお父さんを見るのは初めてだ。
こなた「お父さんと正子さんが結婚したら……あやめさんとは姉妹ってことになるね……」
そうじろう「……歳は同だったな……誕生日は5月1日だそうだ、彼女はこなたの姉になる……本当に残念だった、
      お父さんの所に取材に来たのは代理だったが、とても楽しい子だった……」
そう、本当は井上さんが取材に来る筈だった。急病であやめさんが代わりを引き受けた。それはまなみちゃんの演奏会の時も……
こなた「それじゃ正子さんに挨拶しに行かないと……」
そうじろう「い、いや、それはもう少しまってくれ……」
こなた「どうして、私が許したならもう何も阻む者は居ないよ?」
そうじろう「時間を見ろ、もう遅い」
こなた「それじゃ明日だね、私は早番だから夕方には帰れる、どうせ家に呼ぶんでしょ?」
そうじろう「そ、そうだが……」
こなた「それじゃ決まりだね……それにしてもどうやって正子さんを落としたの、口説いたとか?」
そうじろう「こ、こら、人聞きの悪いこと言うな、別に口説いてなんかいない、ただ自然に……」
お父さんの顔が赤くなっている……これはいじり甲斐があるってもんだ。
こなた「確かに……確かにゆいの言うとおりかなたの面影があった……しかしそれだけではプロポーズなんかしない……」
411 :こなたの旅 29 2/4 [saga sage]:2014/10/01(水) 00:04:03.05 ID:QttFb6XO0
 その後、おとうさんは正子さんと出会った時からプロポーズするまでの話をし始めた。
他人にまったく躊躇することなく、それも嬉しそうに話している。
そう、まるでお母さんの話を私に聞かせているいる時のお父さんとまったく同じだった。
それに引き換え私は……
つかさやかがみだって、いや、私以外の皆もそうやっていた。
お父さんを見ていてなんだか勇気が沸いてきた。
そうさ、簡単だ。選んでボタンを押すだけ。いつも私がゲームでやってきたじゃないか。
そうじろう「こ、こなた」
突然微笑んだ私にお父さんは話を止めた。
こなた「うん?」
そうじろう「あやめさんの件については本当に残念という他はない、だがこなた……彼女はそうとう危険な取材もしていたそうじゃないか、
      いままでよくこなたが巻き込まれなかったのが不思議なくらいだ」
いや、思いっきり巻き込まれている。二回の潜入取材、メモリー板、いのりさんの参加、みゆきさんの薬、かがみの弁護……
私の周辺も巻き込んで大騒ぎになった。
大騒ぎになったけど……何故か嫌な感じはしなかった。
そうじろう「わ、悪かった、彼女はこなたの親友だったな、悪く言うつもりはなかった」
こなた「お父さん、あやめさんの取材を受けたでしょ……」
そうじろう「そうだった、彼女と会っていなければこなたが正子さんを招こうと提案しても賛成はしなかった」
お父さんは不思議そうに私を見た。
こなた「ん?」
そうじろう「い、いや、何ていうのか、あやめさんとこなたはどうして出会ったのかって……どう見ても接点がみつからんのだよ」
接点……
こなた「片や出版社随一の記者、片やしがないレストランのホール長、まぁどう見ても接点なんかないよね……」
そうじろう「い、いや、皮肉と捉えないでくれ、ただ純粋にどう出会ったか聞きたかっただけで……」
慌てて言い訳をするお父さん。
接点、それは一言で言えばお稲荷さん。もっと限定的にいえば私のげんき玉作戦、それらをあやめさんは追っていくうちに私に出会った。
ある意味出会いべくして出会った……これって運命ってやつなのかな。
つかさが一人旅に出ていなければ、私もレストランで働くこともなかった。
それじゃ何をしていた?
ふふ、ニートになっていたかな……
そうじろう「こ、こなた?」
不思議そうに私を見るお父さん。はたしてお稲荷さんの話をした時、お父さんはどんな反応をするのだろう。
素直に受け入れてくれるのか。みさきちみたいに鼻で笑ってネタで終わってしまうのか……
そうじろう「……すまない、今はそんな話をするべきではなった、こなたが話す気になったら……それでいい」
そうじゃない、そうじゃないけど……今はそれで良いのかもしれない。
お父さんは部屋を出ようとした。
こなた「お父さん」
お父さんは立ち止まり振り向いた。
そうじろう「ん?」
こなた「結婚……おめでとう」
そうじろう「あ、ありがとう」
照れくさそうに小走りに自分の書斎に行ってしまった。

こなた「ふぅ〜」
溜め息を一回。
お母さんの写真を見た。
お父さんはお母さんにもあんな風に告白したのかな……
それにしても私って……どうして言えないのかな。
倒産はさりげなく言っていた。
私が女性でお父さんが男性だから

……いや、性別なんて関係ない。
好きなら好きって言えばいいだけじゃん。
そうだよ、普段ゲームでやっているようにカーソルで選んでエンターキーを押すだけ……簡単じゃないか。
なんか勇気が湧いてきた。
今度の休みの時神崎さんと会う。丁度メモリー板の使い方も一段落しそうだし。するならその時だ。
こなた「お父さんが出来たなら私にだって出来るよね」
お母さんの写真に向かってそう呟いて部屋を出た。


412 :こなたの旅 29 3/4 [saga sage]:2014/10/01(水) 00:05:15.58 ID:QttFb6XO0
こなた「こうでしょ?」
つかさがひろしと一時別れた時に見たと言う光の幻想をイメージした。
もちろん実際に見たわけじゃない。あくまでイメージ。
足元がぼんやりと光りだした。
そして床も光りだす……
神崎「ほぅ、もう会得したか……これで私の教える事は全てだ」
理屈は詳しく知らないけど大気のエネルギーを制御する技術らしい。

 時間が経つのは早い。気付けばもうその時が来てしまった。
ここは柊家が管理する神社の倉庫裏。メモリー板の使い方を教えてもらうって言ったらつかさが此処を教えてくれた。
私も長年この神社に出入りしてきたけど初めて知った所だった。
ここには神社関係者以外滅多に人が来ない。メモリー板の使い方をレクチャーしてもらうには打ってつけの場所。

こなた「光だけじゃなくて熱も制御できるんでしょ?」
神崎さんは頷いた。
神崎「その気になれば爆発で辺りを吹き飛ばし一面焼け野原にさえ出来る、そして一瞬で周りを凍結することだってね」
こなた「凄いね……お稲荷さんってこのメモリー板の能力が使えるんでしょ?」
私はポケットからメモリー板を取り出した。
神崎「ああ、使えるがメモリー板ほど強力ではない……」
こなた「ふ〜ん、貿易会社ってこのメモリー板の本当の能力をしらなかったんだね、知っていたらあんな遣い方しなかったよね」
神崎「そうだな、メモリー板の情報を解析していけば何れ気付いたかもしれないがな」
私はメモリー板をじっと見た。
神崎「その技術はほんの基本にすぎない、どうだ今の人類ではとうて成しえない力を手にした感想は、地球を支配出来る力を得たんだ」
私は笑った。
こなた「ふふ、中二病じゃあるまいし……そんなの興味ないよ……うちのレストランのイベントの時とかのイルミネーションに使えそうだね」
神崎さんも笑った。
神崎「そう言う遣い方もあったか……ふふ」
あれ、これって、なんか良い雰囲気じゃない?
これってフラグが立った?
チャンス?
なんだかドキドキしてきた。
そういえば告白なんて……初めて?
うぁ、この歳になって初めて、おかしいかな……
神崎「一つ聞きたい事がある」
こなた「は、はぃ!!?」
突然の質問に声が上擦ってしまった。
神崎「メモリー板の使い方を得て何をするつもりなんだ、野心か野望か……さっきの話からするとそんな風にも思えない、真意を聞きたくてね」
真意か……
こなた「そう言うのって教える前に聞かない?」
私の質問返しに神崎さんは苦笑いをした。
神崎「……そうだな、そうかもしれない、何に使おうと君の自由、誰も君を阻むものは居ない、私でさえも」
それならどうして私に教えたのか聞きたいくらいだった。
こなた「メモリー板の持ち主としてはどんなものなのかちゃんと知っておきたかったから……答えになってるかな?」
神崎さんは頷いた。
神崎「それで、それを知った感想はどうだ?」
また難しい質問を……みゆきさんを連れてきたいくらいだ。
こなた「変身、つかさの見た光の幻想、かがみの呪いと病気を治した薬、金縛りの術に催眠術……深い原理は分らないけど、それが魔法じゃないってのが分ったよ、
    うんん、多分教えてもらう前から分っていた、だけどこれだけ進んだ現代でもお稲荷さんの知識と技術はやっぱり魔法なんだなと思った、
    これだけチートな物をつかったら反則だよ」
神崎「それで?」
まだ続きをききたそうだ。もうないのに……
こなた「……だからこのメモリー板はここに在ってはいけないんじゃなかったって、でも私はそれを持っている、私達以外の人がそれを知ったらきっと
    欲しがるよね、貿易会社みたいに、でもさ貿易会社って特別な会社じゃないよ、普通の人が経営して普通の人が働いていた普通の会社……
    私も普通の人間、私はこのメモリー板をずっと隠していく自信がない、例え隠しきれたとしても私が死んだらどうなるかな……
そう思うと誰にも渡せなくなっちゃう」
神崎「そうか……それで?」
私の言いたい事を分っているみたいだった。
こなた「貿易会社の裁判が終わったらこのメモリー板を壊そうと思ってる」
神崎「壊すのか……本当にそれでいいのか、そうしたらもう魔法はつかえなくなるぞ」
こなた「もう充分に教えてもらった、太古の時代からお稲荷さんから教えてもらった知識と技術を使って今の暮らしができているし、
    なによりかがみの病気を治してくれたのが一番嬉しかった……」
神崎さんは立ち上がった。
神崎「壊すか……賢明な判断だ」
まだ私の話は終わっていない。
こなた「それにね……」
神崎「まだあるのか?」
こなた「それに……あやめさんと逢わせてくれたらもう充分……お稲荷さんじゃないと出来ないよね」
神崎さんは寂しそうな顔になった。
神崎「私が会わせたのははい、彼女が、あやめ自身がそうさせたにすぎない、彼女の意思がなければそうはならなかった……」
こなた「それでもお稲荷さんじゃなきゃ出来なかった」
神崎さんは苦笑いをしながら帰り私宅をしだした。

413 :こなたの旅 29 4/4 [saga sage]:2014/10/01(水) 00:06:32.80 ID:QttFb6XO0
さて……もうそろそろ時間だ。もう心の準備は出来ている。
あとは言うだけ。
神崎さんが帰りの支度をしている。言うなら今だ。
こなた「あ、あの〜」
神崎さんが支度を止めてこっちを向いた。
神崎「泉さん、メモリー板を壊す前にして欲しいことがある」
こなた「え、え、あ、な、何ですか?」
私の声が小さくて聞こえなかったのか突然の事で言葉が詰まった。
神崎「母星との交信がしたい」
こなた「あ、それなら……」
私はメモリー板を神崎さんに渡そうとした。
神崎「いや、壊す直前でいい」
神崎さんはメモリー板を受け取ろうとはしなかった。
こなた「直前って?」
神崎「私の目的は終わった、もうこの地球にいる理由がなくなった」
え、どう言うことなの。ちょっと……
こなた「無くなった……って?」
神崎「そう、無くなった、私は故郷に帰る」
ちょっ、帰るって。そんな話は聞いていない。
こなた「地球ってやっぱり人間が居て住みにくいのかな……」
神崎「住み難い、いや、もう故郷より長く此処に居る、狐に変身してしまうのを除けば快適に近い、どんなに鍛えても必ず狐の姿になってしまう期間ができてしまう、
   そんな私を助けてくれたのも人間だった」
それじゃ帰る必要なんかないじゃないか。
こなた「もしかして故郷に危機が来ていて大変だから?」
神崎「そういえば先に帰った仲間の中にはそれで帰った者もいたそうだな、それに、その危機は私が一人帰ったところでどうにか出来る問題ではないらしい」
こなた「それじゃ何で?」
神崎「あやめとの約束が終わった……」
こなた「あやめさんとの約束?」
約束って、いつ、どんな約束を。
神崎「そう、井上浩子と神崎正子をよろしく頼む……それが彼女の死に際の私へのメッセージだった」
こなた「えっ!?」
神崎「もちろんあやめはもう瀕死で言葉すら発する事はできなかった、彼女の記憶をトレースすした時に彼女の意思が私にそう伝えた」
あやめさんとの約束。違う……それじゃ違うじゃないか。
こなた「そ、それじゃ井上さんの病気を治そうとしたのは……?」
神崎「あやめとの約束を果たす為」
まさか、これってゆたかが言っていた約束した相手って……
それに言葉を交わした約束じゃない。あやめさんの意識の中のメッセージを勝手に約束にしている。
うそ、それって、まさか……
こなた「あやめさんと神崎さんって……?」
神崎「私は神崎あやめを愛していた」

 その時私の頭は真っ白になった。

神崎「此処には彼女の思い出がありすぎる……ここに残っていても辛いだけだ……」
神崎さんはあやめさんを好きだった……
私ってどんだけニブチンなの。
こなた「井上さんを必死に救おうとしていたからてっきり井上さんを……」
神崎「彼女とは直接会っていない、もちろん神崎あやめとしては会っていたが彼女には特別な感情はない、それがどうかしたのか?」
こなた「え、い、いや、な、なんでもない、何でもないよ……」
神崎さんが好きなのが井上さんからあやめさんになっただけ。何ら問題はない。そうだよ。全く問題なんか無い。
神崎「井上さんには私の話は伏せていて欲しい、あくまで神崎あやめは半年前に亡くなった、そうでなければ約束の意味が無くなってしまう」
こなた「そうだよね、うんうん、意味はないね……そ、そうだ、帰るならこのメモリー板もそのまま持って帰ってもらえればわざわざ壊す必要なんかないじゃん?」
え……私って何を言っている?
違うよ。私はそんなのを言いたいんじゃなくて……。
神崎「……なるほど、確かに壊す必要はないな……それにそれの方がより安全」
こなた「つかさもけいこさんに会いたがっていたから交信するならつかさも一緒でいかな、もう二度と通信なんか出来そうにないし」
どうして……喉元まで出掛かっているのに言えない。
言えないよ。
神崎「私に許可を取るまでも無いだろう」
こなた「はは、そうだよね、私がすればいい……」

 それから街に出て食事をして別れた。
何を話したのかはっきり覚えていない。
そして私は言おうとしていた言葉を一言も言う事が出来なかった。


つづく
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/10/01(水) 00:08:08.54 ID:QttFb6XO0
以上です。

期間が開いた割には短いです。

どうも忙しくてなかなか集中できません。
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/10/01(水) 00:12:02.12 ID:QttFb6XO0


ここまで纏めた。
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2014/10/16(木) 23:33:27.64 ID:8lfmC7gN0
まだ?
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/10/18(土) 10:38:13.83 ID:6cEZQB1j0
ちゃんと作っているので大丈夫です。

気長にお待ちください。
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/10/19(日) 14:12:41.96 ID:/g8JMpBR0
それでは「こなたの旅」の続きを投下します。

今回は4レスくらい使用します。
419 :こなたの旅30 1/4 [saga sage]:2014/10/19(日) 14:15:15.54 ID:/g8JMpBR0
30

『カタカタ』
静寂した部屋にキーボードを叩く音だけが響く……
『ギャチャ!!』
ドアを開ける音がした。それでも私は作業を止めなかった。
かがみ「お! ちゃんとやってるわね、感心、感心」
私は振り向きもせずモニターを見ていた。
かがみ「もう家にきてからかれこれ2時間も……、小休止しなさい、お茶とお茶菓子持ってきたわよ」
ここはかがみの法律事務所の別室。私はここに来てはかがみの依頼を履行していた。
モニターの机とは別の私の後ろにあるテーブルにお皿を置く音がした。
こなた「別に疲れていないから……」
かがみ「まぁ、こなたにしならゲームをやっている時間と比べて2時間はたいした事はないかもしれないけど、根を詰めると体に毒よ」
いつになく優しい声のかがみ。普段の私なら「気持ち悪い」って言っている……だけどそんな気分ではなかった。
諦めて部屋を出るかと思ったけど椅子を動かす音が聞こえた。かがみは座ってお茶をすすりだした様だ。
確かにただモニターに向かっていても面白くない。
私は作業しながら話した。
こなた「裁判はいつ終わるの?」
かがみ「……なにしろ企業が相手だから時間はかかるのは確かよ、だから少しくらい休んでも一向に差し支えない」
こなた「かがみの依頼はもう少しで終わるよ、だからもう少しやっていくよ」
かがみ「ちょっ!! 私の見立てではあと1年はかかる作業よ……それもメモリー板の力ってやつなのか?」
かがみは相当驚いている。声を聞いてだけで分る。
こなた「そんな所……」
かがみ「それにしても早すぎるわよ」
こなた「早いに越したことはないでしょ、裁判が終わったらもう作業は出来なくなるんでしょ?」
かがみ「……それはそうだけど……」
かがみは黙ってしまった。またキーボードを叩く音が響く。
かがみ「あ、そうそう、知っているかもしれないけどあやめさんを殺した犯人が捕まったわよ、容疑はもちろんあやめさんの殺害」
一瞬手が止まった。
かがみ「なんだ、知らなかったのか?」
こなた「ふ〜ん、捕まったんだ……」
かがみ「なによその気の無い返事は……」
私は再び手を動かし始めた。かがみはそのまま話を続けた。
かがみ「出国する寸前で押さえたそうよ、決め手があやめさんが使っていた携帯電話」
また手が止まってしまった。
かがみ「あんたの機転で殺し屋が捕まったのよ、やるじゃない」
こなた「別に……」
かがみの溜め息が聞こえた。
かがみ「そうそう、ヨーロッパを中心に活動していた職業としての殺し屋よ、日本では一人だけみたいだけど、
分っているだけで10人以上の要人を手に掛けていた様ね、きっとその中に神崎さんの友人含まれているわね……」
私はかがみの話を聞きながら手を動かした。
かがみ「どうあがいても彼の極刑は免れない」
こなた「そんなの自業自得」
かがみ「そう、自業自得、この日本の裁判で判決が出ても犯人引渡し条約があるからその国々で同じような裁判をする事になるわね、
恐らく彼が生きている内には終わらないわよ、事実上の終身刑のようなものになる、これも言い換えれば因果応報ってやつ」
こなた「因果応報ね……」
かがみ「なによ言い直して、言いたい事があるなら言いなさい」
こなた「けいこさんやつかさはお稲荷さんと人間が共存できるようにしようとした」
かがみ「失敗しちゃったけどね……」
こなた「……そして今度はお稲荷さんの記録を全て消そうとしている……そんでもってその両方に私は関わっている……これって良い事なの、悪い事なの?」
かがみ「ふ〜ん、こなたもいろいろ考えるようになったわね、偉い偉い」
こなた「ふざけないでよ!!」
かがみ「ごめん……」
このあとかがみは暫くなにも話さなかった。答えを考えていたのだろうか。
420 :こなたの旅30 2/4 [saga sage]:2014/10/19(日) 14:16:44.26 ID:/g8JMpBR0
かがみ「善悪なんて立場や状況で変わってしまう、絶対的なものじゃない、まぁ普通に私達の立場を考えれば人間を基準に考えるわね、
    つかさやけいこさんがしようとしていたのは紛れも無く良いこと、おそらく殆どの人に異論はないでしょうね、
    でも失敗した、だから今の私の行動がある、
    私はこれで良いと思っている、もともとこれは私が考えた事、こなたはそれに従っただけ、こなたは悪いと思っているわけ?」
こなた「うんん、悪いと思ったら手伝わない、だけど……」
かがみ「お稲荷さんの知識を勝手に消して良いのかって言うんでしょ、そう、そうよね、私もそれで助かった、それがあれば助かった命が幾つあるか、
    でも、貿易会社の件もある、彼らはそれを武器に利用しようとした、実際に作って使用した記録もあるわよ、それで奪われた命がいくつあるのか、
    差し引きゼロって言い方もあるかもしれない、でも命はそう言うものじゃない、
    お稲荷さんの知識ってそう言う物、お稲荷さん達は故郷でそういった知識を得てはその諸刃の剣に悩みながら克服してきた、
    そのプロセスを飛ばして得た知識は使いこなせない、それが私の結論、だからお稲荷さんの知識を消す必要があるのよ……
    まぁ、人間も自分自身の知識を使いこなしているかと言えば疑わしいけどね」
私は画面に向かって作業を続けた。
かがみ「ちょっと、人が一所懸命に話している間くらいは手を休ませなさい!!」
こなた「立て込んだ作業があって……もうちょっとだから……」
かがみ「あんたのそう言う所、全く変わっていない!!」
かがみのさっきの説明。私でも納得ができるものだった。
それに引き換え私が神崎さんにした話ときたら……全然説得力がない。ダメじゃん。
かがみみたいに頭の回転が早くて活舌だったら……
かがみ「それでこなた、折角使い方を会得して早々すまないけど、メモリー板はこの案件が解決したら……」
こなた「壊すって言いたいんでしょ?」
かがみ「えぉ!?」
意外だったのかかがみが言葉を詰まらせた。
こなた「さっきの話を聞けば分るよ、そんなに驚かなくても……」
かがみ「そ、それなら話は早いわ……壊してくれる?」
こなた「壊すのはそんなに難しくないよ、『壊れろ』って命令するだけ、だけどね残っている燃料が暴走してちょっとした爆発をするかもしれない」
かがみ「ちょっとした爆発?」
こなた「うん、たいした事じゃない、竜巻が来た位の被害だから」
かがみ「竜巻って……おい、尋常じゃないじゃない……」
こなた「うん、だから壊すのは止めて持って行ってもらう話になったから心配しなくていいよ……それにめぐみさんからもらったUSBメモリーも
    同じ燃料が使われているみたいだから一緒に持って行ってもらうから」
かがみ「……なんだもうそんな事まで考えていたのか、流石ね……っておい!!」
いつものかがみの突っ込みが始まるか……
かがみ「持って行ってもらうって何処に誰が持っていくのよ?」
その突っ込みも流石だよ。
こなた「神崎さんだよ、お稲荷さんの故郷に持って帰っるって、母星と連絡して迎いに来てもらう……」
かがみ「あぁ、なんだそう言う事なの」
こなた「うん、そう言う事……」
かがみが話さなくなったと思ったら直ぐに話し出した。
かがみ「……帰る、帰るって言ったわよね?」
こなた「うん、言ったけど……」
かがみ「帰るって、あんた、こんな所でパソコン操作していていいのか?」
こなた「……私がどうこう出来る問題じゃないし……」
かがみが私の近くに歩いてくる気配を感じた。
かがみ「出来る出来ないの問題じゃないでしょ、あんた神崎さんの事が好きじゃないのか、止めないのか……」
こなた「神崎さんはあやめさんが好きだったって……止められないよ……」
後ろから両肩を掴まれ座ったまま椅子を回された。私はかがみの正面を向いた状態になった。これじゃパソコンの操作が出来ない。
私は腰に力をいれて元に位置に回転させようとしたけどかがみが私の両肩を押さえているから動かない。
かがみは私の目を睨んだ。私は目を逸らした。
かがみ「帰る意味が分っているのか、彼の故郷がどのくらい遠いか分っているのか」
私は何も答えなかった。
かがみ「何か言いなさいよ……少なくともこなたの方から一生掛かっても会いに行けない距離……」
こなた「……そんなの知っている……」
かがみ「だったら何故……あやめさんに遠慮しているのか、彼女はもう居ない、遠慮なんか必要ないじゃない、引き止めなさいよ、
まだ告白もしていないのか、それとも神崎さんなんか好きでもなんでもないのか、二度と逢えなくなるのよ、
さようならで終わりでいいのか?」
執拗に責めて来るかがみ。最後のさようならで終わりでいいのか……
そう言われたら急に目頭が熱くなった。かがみがそれに気付いた。
かがみ「こなた……あんた……」
両肩から腕を放した。
こなた「引き止めるなんて……言えなかったよ……」
かがみ「言えなかった……」
こなた「好き……なんて……引き止めるにはそれを言わないとダメでしょ……だから」

421 :こなたの旅30 3/4 [saga sage]:2014/10/19(日) 14:17:55.77 ID:/g8JMpBR0
かがみ「やっと言ったわね……その涙で判った……本気のようね」
そうかもしれない。この言葉を言うのは他人には初めてかもしれない。
かがみ「……でもそれは私にではなく神崎さんに言えばよかったのに……」
でもそれが本人ではくかがみに言うなんて……
こなた「……ボタンを押すだけだと思った……只それだけの簡単なものだと思ってた……でも本人が目の前に居ると……つかさみたいに出来なかった」
かがみが私から離れて席に戻った。
かがみ「……あんたもしかして告白しようとしていたの?」
私は黙って頷いた。
かがみ「つかさは自分の気持ちを後先考えずに直ぐに表に出すのよ、論外よ……
すごい、凄いわよ、こなた、しようとしただけでも凄いわ……私はそうしようとすら出来なかった……」
こなた「えっ!?」
私は始めてかがみの方を向いた。
かがみに嘲笑されるのかとおもった。思いっきり弄られるのかと思った。
かがみ「そうよね、言えるはずないわよ、言ったらどうなるのか、嫌われたどうしよう、冗談だろって言われるかもしれない、頭の中が
    ネガティブでいっぱいになっちゃうのよね……分るわ、私もそうだったからよくわかるわよ、うんん、今もそうだから」
まるで私と同じように俯いているかがみの姿がそこにあった。
こなた「今もそうって……結婚して子供までいるのに……」
かがみ「……彼……ひとしから私に近づいてきた、私は何もしていないのよ……」
こなた「何もしていないって?」
私が聞き返すとかがみはゆっくり顔を持ち上げて私を見た。
かがみ「大学時代、彼から声をかけて来たのよ、その内容までは覚えていない、他愛ない事だった……
    でも彼は次第に私の心の中が判っているような行動をし始めるのよ……将来の夢、好きな食べ物、場所……次第に彼に惹かれたわ
    そして気が付けば私の彼の腕に抱かれていた……もし彼が本気じゃなかったら……私は……私は……」
今まで一度も聞いたたことの無い恋愛の話をしている。あのかがみが……
かがみ「……だから私は一度も彼に……好きとか、愛しているなんて一度も言った事はない……」
こなた「でもさ……ひとしさんはお稲荷……」
かがみは腕を私の前に出して手を広げた。
かがみ「お稲荷さんだから私の心を読み取るって言いたいんでしょ?」
私は頷いた。
かがみ「ひとしがお稲荷さんだと知ったのはまなみちゃんが生まれてからなのよ……それまで私はずっと人間として彼と接していた……
    普通じゃとっくに愛想尽かれていたわよ……私は運が良かっただけ……」
かがみが恥ずかしがりやなのは知っていた。だけどここまでだったなんて……
だけど私はかがみとほぼ同じかそれ以上に奥手だ。
かがみはやもめの私をあまり弄らなかったのはその為だったのか……
かがみは立ち上がった。
かがみ「そうよ、神崎さんもお稲荷さんじゃない、こなたの心は分っている筈よ、それなのに帰るだなんて……もしかしたらあやめさんに遠慮しているのは
    むしろ神崎さんの方かもしれない……こなた、まだ諦めるは早いわよ!!」
かがみは再び私に近づいた。
こなた「早いって言われても……どうすれば……」
かがみ「まずははっきりとあんたの意思を伝えるのよ」
こなた「……でも……」
かがみ「わかってる、分っているわよ、それができていれば悩んでいない、いいわ私も一緒に考えるから諦めるなよ!!」
かがみは私の肩を何度か叩いた。
こなた「う、うん……」
私は椅子を回転させてパソコンの作業に戻ろうとした。
かがみ「待ちなさい」
半回転したくらいで動きを止めた。
こなた「な、なに??」
かがみ「こなた、あんたに会わせたい人がいる、今度の休日は空けておきなさいよ」
こなた「会わせたい人……誰、私の知っている人?」
かがみ「それは内緒、いろいろ勘ぐられたくないからな、只言えることは私があんたにひとしの話を出来たのはその人のおかげだと思っている」
確かに今のかがみはさっきまでとは違っていた。カウンセリングみたいなものなのかな……
こなた「空けるのはいいけど……その分作業が遅れるけどいいの?」
かがみ「別に構わない、裁判は遅れているし、それに裁判が長引いた方が良いでしょ、別れる日が延びるわよ、それに対策だって念入りにできるし」
かがみは微笑みながらウィンクをした。
こなた「え、あっ、そ、そうだね……」
もうかがみの対策は始まっているようだ。かがみがこんなに頼もしく見えたのは初めてだった。
かがみ「それじゃ、約束を忘れるなよ、あんたよくすっぽかすからな」
こなた「はは、そうだね……」
かがみ「お、今日初めて笑ったな、そうそう、それで良いのよ」
こなた「でもさ……なんで私が神崎さんを好きだって分ったの? お稲荷さんでもないのに」
かがみ「はぁ!?」
かがみは一瞬驚いた顔をして笑い出した。
かがみ「ははは、あんた、黙っていれば分からないと思ってたの、ほんとこなたって相変わらず鈍いわね……あの時神崎さんを連れてきた来た時点で
    分ったわよ、あんたが良く言うフラグってやつをビンビン立てていたわよ、多分あの時居た人の殆どがそう思ったわよ」
こなた「はは、そう、フラグね……はは自分の事だと分らないね……ははは」
私達は笑った……
422 :こなたの旅30 4/4 [saga sage]:2014/10/19(日) 14:18:56.35 ID:/g8JMpBR0
かがみ「ポチっ!!」
『カチッ!!』
こなた「あっ!!」
突然かがみはパソコンの電源ボタンを押して強制終了させた。
こなた「ちょっ、かがみ〜今日の作業未の分のデータみんな消えちゃったよ!!」
半分起こり気味で言うとかがみは笑いながら話した。
かがみ「今日の仕事は終わりよ」
こなた「終わりって……今日の作業でどれほど手間が掛かったか分るの?」
かがみは私の話を聞こうとせずこそこそと何かの支度をし始めた。
かがみ「こなた、出かけるわよ支度しなさい」
こなた「出かけるって……何処に?」
かがみ「こんな時は飲むに限る……っと言ってもこなたはそう言うのは苦手だったわよね……ゲームセンターならどう?」
こなた「……そんな気分じゃない……」
かがみ「なに言ってるのよ、昔、私がそう言っても無理矢理に連れて行ったでしょ」
それって高校時代の話なのか……
こなた「誰かを連れ立って行く歳じゃないし……」
かがみ「そんなの気にした事ないくせに」
かがみは私の腕を掴み引っ張った。私はは渋々立った。
こなた「分ったよ……ちょっと準備するから待って」
かがみ「ふふ、ゲーセンなんて行くの久しぶりね、行っておくけど子供を相手に鍛えたから以前の様にはいかないからな!!」
なんかすっごく息巻いているし……
私がかがみを呆然と見ていると。
かがみ「どうしたの、行くの、行かないの?」
こなた「行くけど……」
かがみ「行くけど何よ?」
こなた「仕事を中断してまで何で私に構ってくれるのかなって……」
かがみ「なに水臭いこと言っているのよ、私とこなたの仲じゃない、そんなの気にするな」
こなた「う、うん」
私は周りの書類を片付けだした。かがみはもう準備が出来たのか部屋の扉の前で私を待っている。
かがみ「こなた、支度しながらでいいから聞いて、私達はお稲荷さんの痕跡を消そうとしている、だけどねどうしても消せない物があってね」
こなた「突然何を言い出すと思ったら……その消せない物って何?」
かがみ「私よ」
こなた「かがみが、何で?」
かがみ「私は現代の医学では治せない病気に掛かった、でもお稲荷さんの秘薬で治った」
こなた「そうだけどそれがどうかしたの?」
かがみ「よく考えてみて、私は今此処に居ない筈の人間なの、こなたとこうして話している筈はない、つまり私がこうして生きているのは
    お稲荷さんが居たから……」
こなた「分り易いね、その通りだけど、まさかかがみを消すわけにはいかないよ……」
かがみ「そう、だから私の言動すべてがお稲荷さんの知識がもたらした結果そのものになるのよ、良い事、悪い事、その全てがね」
こなた「……そうだとしたら、かえでさんや井上さん、みゆきさんの臨床試験で助かった人もそうなるよ……」
かがみ「そうね、だけど私がその最初の人……だから私はなるべく良いことをしようと思って……」
こなた「メンドクサイじゃん、そんなの、今まで通りのかがみで良いんじゃない、命が助かって良かった位で思っていれば、一人で背負う必要なんかないよ」
かがみ「メンドクサイっておま……」
こなた「はいはい、準備できたよ、行こうよ、見せてもらおうか子供と鍛えた実力とやらを」
かがみ「何よその言い方……何かのネタか?」
こなた「え、知らないの、これね……」
かがみ「分った、分った、語りだすと長いから行こう」
私達は部屋を出た。

今日は全てを忘れられそうだ。
昔に戻って遊びまくろう。


つつく
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/10/19(日) 14:23:05.11 ID:/g8JMpBR0
以上です。

今回はこなたとかがみのやり取りのみです。

基本的に日曜や休日に書き込むのが多いと思います。

投下を待っている人が居たとしたらそれを参考にして下さい。

本当はもっと投下してくれる人が居れば待つ必要もないのでしょうが

ご了承下さい。

いつものようにこのあと直ぐに纏めます。
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/28(火) 02:03:24.22 ID:DfNwEoJSO
twitterとかpixivやればいいのに
スレの宣伝も出来るだろうし(ここは2ch外部板だから転載禁じゃないはず
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/10/28(火) 22:23:47.53 ID:kJ6dZuTI0
>>424
ご助言ありがとうございます。
pixivってイラストなんかを投稿するサイトだよね?
SSも投下できるの?
らきすたでもOKなのかな?

このサイトの作品を載せるって意味でいいのかな?
載せるとしたら多分自分の作品になると思うけど(他の人だと許可を取りにくいから)

例えばID:bz0WGlY0氏の作品集から何かしらの作品を投下したしとして
読んでくれるだろうか
どのくらいのレベルか分らないし(自分の作品)
宣伝になるのだろうか?
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/03(月) 10:12:43.17 ID:85lYJcEe0
pixivについてはもう少し考えます。
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/11/23(日) 14:22:57.32 ID:R0qhAASd0
それでは「こなたの旅」の続きを投下します。

6レスくらい使用します。
428 :こなたの旅 31 1/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:24:26.32 ID:R0qhAASd0
31

 今日は休日。かがみと約束した日。珍しく出かける準備をを終えて迎えにくるのをまつばかり。
私にかがみに旦那さんの話をする事が出来たっていったいなにが切欠なのだろうか。
私に会わせたい人。かがみのあの言い方だと私の知っている人。
やっぱり筆頭に上がるのがつかさかな……
現につかさは告白を誰の力を借りずにしている。
でも改めて会ったとして私が変わるはずない。変わるならとっくに変わっている。
つかさは職場で毎日のように会っているし……今更っ感じだよね……
かがみはつかさと会わせて私にどうしろって言うのだろうか。
分らない。
考えれば考えるほど分らなくなる。
それともひよりとかゆたかだとしたら……
ひよりやゆたかがいのりさんやまつりさんとどんなやり取りをしたのか少し興味はあるけど私の場合と
状況が違うと思うし参考になるかな……
結局今日までこんな事ばっかり考えて過ごしてしまった……

『ピンポーン』
呼び鈴の音。時計を見ると約束の時間ピッタリ。かがみに違いない。
私は玄関に向かって扉を開けた。
かがみ「オッス、こなた!!」
そこには私服姿のかがみが立っていた。私服か。そういえば最近見てなかったな、かがみの私服姿。
かがみはジロジロ私を見回した。
かがみ「出かける準備はできていそうね、行きましょ」
かがみは玄関の前に停めてある車に乗り込んだ。かがみは車できたのか。私は玄関を出てかがみの車の助手席に乗った。
かがみは私がシートベルトを付けるのを確認すると車を走らせた。
かがみ「この前は何勝したかしら……」
こなた「ほえ?」
少し考えたけどこの前、ゲーセンに行った時の話しをしているに違いない。
こなた「64戦32勝32敗……」
かがみ「どうよ、以前の私と違うでしょ?」
こなた「確かに違うけど……バージョンが上がっていたし操作性が以前のと違っていて……」
かがみ「おいおい言い訳かよ、こなたらしくない、私が強くなったって認めなさいよ」
そう言えばあれからゲーセンでかがみと格ゲーで弊店まで対戦していたっけな……
こなた「かがみが強くなったって言うより私が弱くなった……最近ゲームしてなかったし……」
かがみ「そう言うのを負け惜しみって言うのよ……」
確かにその通りかもしれない……
こなた「それより誰に会わすの、何処に行くつもりなの、内緒にするもんだからそればっかり考えて寝不足気味、もう教えてもらってもいいよね」
かがみ「寝不足って……そこまで考え込むなよ、まぁその気持ちも分らなくもないけど、ここまで来たら会うまで待ちなさい」
最後まで内緒か。
こなた「まさかつかさって落ちじゃない、言っておくけどつかさとは毎日会っているし昨日だって……」
かがみ「さぁどうかしら、でも改めて会うと違った見方も出来るわよ」
その言い方だとやっぱりつかさか……
なんだか考えて損した気分だ。つかさに会うのになんでこんな回りくどい事をしなきゃいけないのか理解に苦しむ。

429 :こなたの旅 31 2/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:25:47.19 ID:R0qhAASd0
 車の外を見ると見慣れた風景……
車は止まった。
そこはレストランかえでの駐車場だった。
かがみ「着いたわよ」
こなた「着いたって……レストランかえでだよ」
かがみは車から降りた。これじゃ話が出来ないので私も車から降りた。
私が降りるのを確認するとかがみは車のキーをロックした。
こなた「ちょっと、折角の休みなのにわざわざ何で……」
かがみ「行くわよ」
かがみは私の話しを聞かず歩き出した。
こなた「やっぱりつかさなのか……もういいや、私帰る……」
かがみは立ち止まった。
かがみ「ここまで来て帰る訳?」
こなた「ここまでって……いつも居る場所だよ、それにつかさになら毎日のように会ってる」
かがみ「それがどうかしたか」
こなた「どうしたもこうしたもないよ、誰かと思って夜も眠れなかったのに……」
かがみは溜め息をついた。
かがみ「ふぅ……だから名前を言わなかったの、こうなるのは分っていた」
こなた「つかさは凄いのは分かるけど私はつかさの真似なんか出来ない」
かがみ「だからこうして……」
なんだから頭に血が上ってきた。
こなた「もういいや……」
私は帰り道に体を向けた。
かがみ「こなた」
呼び止めるかがみ。だけどもう聞く耳はもてない。私は走り出した。
かがみ「こなた、待ちなさい!!」
何時になく大きな声だった。それでいてキンキン高い声ではなくむしろ低く唸った様な重い声だった。
その威圧感のせいか思わず立ち止まってしまった。
かがみ「帰るのはいいけどその後、あんた、ちゃんと彼に言えるの?」
何も言えなかった。それを見兼ねたのかかがみは話し始めた。
かがみ「何も変わっていない、きっと結果は同じよ、その時には永遠の別れしかない……確かに会わせたい人と会っても変わらないかもしれない
    でもね、両想いでも添い遂げられない話は珍しくも無いのよ、まして片想いなら尚更、会ってみる価値はあると思う、
    別に気に入らなければその場で帰ってもいい、途中で止めてもいい、退屈だったら寝ても構わない」
こなた「ダメで元々って事?……」
かがみ「ぶっちゃけて言えばその通り、だけど全くの勝算が無い訳じゃないのよ、私は彼に告白できたのだから」
こなた「えっ」
私は車から降りてはじめてかがみの顔を見た。
かがみは私と目が合うとにっこり微笑んだ。
かがみ「ふふ、やっとその気になったからしら……」
こなた「告白って……何時?」
かがみ「あの時、ゲーセンから帰った時よ……私は始めて彼に、ひとしに私の気持ちを伝えた……」
かがみが……告白した?
かがみ「どう、会ってみたくなったでしょ?」
かがみは私に近づき鼻を指で突いた。私は思わず鼻を押さえた。
こなた「でも……つかさに会っても……」
かがみ「誰がつかさだって言った?」
こなた「……つかさじゃないの?」
かがみ「此処で四の五の言っても始まらない、行きましょ、彼が待っているから」
こなた「……彼……彼って、男性なの?」
かがみ「さぁね、でもあんたも以前会った事がある人」
以前会った事がある男性……全く検討が付かない。誰だろう……
それを聞こうとした時、かがみは歩き出し駐車場から出ようとしていた。
かがみがもったいぶるから……行かないといけなくなっちゃじゃないか。
私はかがみの後を追った。

430 :こなたの旅 31 3/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:26:53.18 ID:R0qhAASd0
 かがみに追いつこうとした時だった。かがみはレストランかえでの入り口を素通りした。
こなた「かがみ、通り過ぎちゃったよ……」
私が呼び止めてもかがみは歩き続けた。
こなた「いったい何処へ連れて行く気なの?」
かがみ「すぐそこよ……もう見えてきたわよ」
こなた「え、そこって……」
かがみの見る方を見るとそこはつかさの洋菓子店……かがみはその玄関前で立ち止まった。
かがみ「着いたわよ」
こなた「着いたって……今は休業中……」
かがみはドアに手をかけて扉を開けた。
こなた「う、そ……何で?」
かがみ「入るわよ」
こなた「え、あ、うん……」
店の中に入ると奥に人の気配がした。つかさかな……
かがみ「オッス!!」
つかさ「あ、お姉ちゃん、こなちゃん、待ってたよ」
かがみ「悪いわね、準備させちゃって」
つかさ「うんん、それよりこなちゃん、来てくれたんだね」
つかさは笑顔で私の方を向いた。
こなた「う、うん……それより店は……レストランは大丈夫なの?」
つかさ「店の鍵をあけたのとちょっと掃除しただけだから問題ないよ」
つかさは鍵をかがみに渡した。
かがみ「終わったら返すわよ」
つかさ「うん、後はお願い」
つかさは私の方を見た。
つかさ「こなちゃん、がんばって!!」
そう言うと小走りにレストランの方に戻って行った。
つかさは私が何故此処に来たのか知っているのだろうか……
もしかしたらかがみから聞いたのかもしれない。私からは一切話していないのだから。
かがみは自分の腕時計を見た。
かがみ「ちょっと早かったかな……」
そう言うとキッチンに向かい薬缶に水を入れて火にかけた。
かがみ「お茶を入れるから手伝って」
こなた「う、うん……」
私もキッチンに入った。
431 :こなたの旅 31 4/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:28:05.23 ID:R0qhAASd0
 お茶の準備が終わった頃だった。玄関に人の気配を感じた。
かがみ「あ、来たわね」
かがみが玄関に向かった。
みなみ「こんにちは」
こなた「み、みなみ……??」
かがみ「時間どおりね、今日はよろしくお願いするわ」
みなみ「はい……」
いったいどう言う事なのか理解できない。
かがみとみなみは打ち合わせしたかの様な会話をしている。みなみは私がいるのに気がついた。
私と目が合うと会釈をした。
かがみ「あれ、一緒じゃなかったの?」
みなみ「あ、いけない……」
みなみは慌てて玄関を開けた。玄関から入ってきた小さな陰……
ま、まなみちゃん?
まなみちゃんがコソコソと小さい体を余計に小さくさせて入ってきた。
かがみ「まなみちゃん、今日はありがとう」
まなみちゃんは顔を赤らめて黙って頷いた。
こなた「何……何なの……分らないよ?」
かがみ「まなみちゃん、準備お願いね」
まなみ「はい……」
小さな声で返事をするとピアノ方に向かって歩いた。
こなた「ちょっと、かがみいったい何をするつもりなの、教えてよ……」
みなみ「かがみ先輩……まだ何も教えていなかったのですか?」
かがみ「そうよ、話したら絶対に来ないからな」
こなた「……な、何で?」
かがみ「今日はまなみちゃんのピアノの演奏を聴いてもらう……」
こなた「ええ??」
いったい何を言い出すかと思ったら演奏会って……
こなた「……誰かに会わせてくれるんじゃなかったの?」
かがみ「会わすわよ、みなみ……」
かがみはみなみの方を向いて頷いた。みなみも頷いて返した。
みなみ「これからラフマニノフ前奏曲作品23−4の演奏会を行います」
こなた「演奏会……話が違う……」
かがみ「こうしないと来ないからな、よもや帰るなんて言わないわよね」
かがみは演奏の準備をしているまなみちゃんの方を向いてから私を見て睨んだ。
私もまなみちゃんを見た。ピアノの前に座り静かに目を瞑って精神統一をしていた。
これで帰ったらまなみちゃんは……
こなた「……かがみのいじわる……」
かがみ「そうそう、それでよし、でも約束は守っているわよ、セルゲイ・ラフマニノフにこなたを会わせる」
こなた「らふま……のふ……って知らないよ……そんな人」
みなみ「以前ここでまなみちゃんが演奏した曲……覚えていません?」
以前ここで……
考えた、以前此処で……そういば何か演奏していたっけ。
確か……凄く忙しそうな曲だった……
こなた「もしかしてあかずきんちゃんと狼の曲、練習曲とか言ってた?」
みなみは頷いた。
かがみ「覚えているじゃない、でも今回はその曲の事は忘れて」
こなた「……忘れてって……私に音楽、クラッシックなんか聞かせたって何も起きないよ……」
かがみ「そう構えるな、素直に聴けばいいだけよ」
こなた「素直にって……難しいよ」
かがみ「そう私だってクラッシックはそんなに聴く方じゃない、でもねまなみちゃんの演奏を聴いて変わった、それを
    こなたにも体験して欲しい」
こなた「そんな事言われても……」
みなみ「誰かがこんな事を言っていました、人が生まれて最初にする遊びは何かと……それは、絵を描く、踊る、歌う……
    でも周りの影響で次第に描かなくなり、踊らなくなって、歌わなくなる」
かがみ「つまり音楽は人間の根源にある感情表現なのよ、これはお稲荷さんには無いもの、それを使わない手はないわよ、
    こなたにだって分る」
こなた「そうかな……」
「こんにちは……」
玄関の方から声がした。
かがみ「どうぞ、待っていたわよ」
あの声は……声のする方を向いた。かえでさん……
かえで「久しぶりね……全く、一度も見舞いに来なかったのはあんただけだったわ」
こなた「え、あ、お久しぶりっス……」
かがみ「こなたはそんな奴よ」
かえで「知ってる!!」
こなた「い、いや、本当はお見舞いに行くつもりで……でもね」
かえで「もういい、あんたの言い訳は長くてたまらないわ」
かがみ「そう、その通り!!」
かがみとかえでさんが大笑いした。
むぅ、まったくもって何も言えない。
かがみ「もうお身体はいいのですか?」
かえで「つかさの薬のおかげで母子とも健康そのものよ」
かがみ「それは良かった」
かえでさんはピアノの近くの席に座った。
かえで「まなみちゃん、今日はよろしくね」
まなみちゃんは小さく頷いた。
確かにまなみちゃんの手前ここで帰るのはまずいな。何とか寝ないで済めば良いけど……
432 :こなたの旅 31 5/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:29:27.59 ID:R0qhAASd0
 覚悟を決めてはかえでさんの隣に座った……
そういえばかえでさんはどうして此処に来たのだろう。まなみちゃんの演奏会を聞きに来た。
ただそれだけなのかな。
かえでさんは多趣味だから音楽鑑賞くらいはしているだろうし、何かの楽器を演奏していても不思議じゃない。
かえで「何かしら?」
私と目が合った。
『いったい何で来たの?』
普段ならそう聞いていた。だけど何故か声が出なかった。
こなた「い、いえ……何でも」
かえで「ふふ、あんたらしくないわね、はっきり言いなさいよ」
私は黙って俯いた。かえでさんはクスリと笑うとピアノの方を向いた。
かえで「まなみちゃん、何時でもいいわよ」
まなみ「はい」

433 :こなたの旅 31 6/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:31:04.38 ID:R0qhAASd0
 まなみちゃんはゆっくりと両手を鍵盤に向けた。
ラフマニノフ前奏曲作品23−4、みなみはそう言っていた。
曲は静かにゆっくりと始まった。
この前聴いた曲とは全く違っている。ゆっくりとそして美しいメロディ……
曲は同じフレーズを繰り返しながら次第に音が力強くなっていく……まるで内に秘めた想いを何度も確かめながら膨らませていくような感じ……
そしてより力強くなりピアノ全体が震えるほど部屋全体が反響した、
そのままサビを聴かせて盛り上がると思った……でも違った。
短いフレーズが何度も続く。高音で終わってまた同じフレーズの繰り返し……
何だろう……これ……
続きが聴きたいのに繰り返す……もどかしい……先があるのに弾けないみたいじゃないか。
……まるであの時の私と同じ……
何度も言おうとしたけど言えなかったあの時の私……
そして曲はそのまま静かに終わってしまった……
434 :こなたの旅 31 7/6 [saga sage]:2014/11/23(日) 14:32:22.06 ID:R0qhAASd0
かえでさんは立ちあがっって大きな拍手をした。
かえで「素晴らしかった」
まなみちゃんは席を立つと私達に向かってお辞儀をした。
かえで「まなみちゃんの気持ちを素直に表したわね」
そう言うと私の方を向いた。
かえで「こなた、この後私の事務室に来なさい」
こなた「えっ?」
かえで「仕事の話じゃないから安心しなさい」
そしてかえでさんは店を出た。
かがみ「ありがとうまなみちゃん」
まなみちゃんはかがみのそばに寄った。そしてかがみは私に店の鍵を手渡した。
かがみ「後の戸締りよろしく!」
こなた「よろしくって……」
かがみ「あんたが何を感じたのか知らないけど私はこの曲で勇気を貰ったのよ……クラッシックなんか聴く機会なんて殆ど無いのに……
    まなみちゃんがピアノを始めたのはつかさの影響よね、そのつかさはけいこさんの影響をうけた……音楽を知らないはずのお稲荷さんが
    私達をラフマニノフに会わせてくれたのよ、何か感慨深いとは思わない?」
こなた「……」
私は何も分らない……
かがみはそんな私を見て微笑んだ。
かがみ「……それじゃ帰ろうか……まなみちゃん、」
まなみ「うん」
二人は店を出て行った。
かがみは私達二人のためだけにまなみちゃんを呼んだのだろうか?
あれこれ考えているうちに店に居るのはみなみと私の二人だけになってしまった。

 みなみはゆっくりピアノの椅子に座った。
みなみ「まなみちゃんの演奏で何を感じましたか?」
みなみはピアノを背にして私を見ている。立とうとしない私を促しているかな。
こなた「……何ていうのかもどかしかった……ためらっているみたい……もしかしてあの曲のタイトルってためらい?」
みなみは首を横に振った。
みなみ「あの曲にタイトルはありません作品23の4番……」
こなた「番号だけって、この前の練習曲にはあかずきんちゃんとかタイトルついてたじゃん?」
みなみ「彼、ラフマニノフは曲に表題をつけるのを嫌がりました、自分の作った曲を聴いてどう感じるのかは聴き手に任せたいと言う考だそうです、
    表題を付けるとそれに執着してしまい聴き手の自由な感性を妨げる……あの練習曲のタイトルは別の人が付けたそうです、
    ですから泉さんがためらいと感じたのならそれはためらいです、例え迷い、別れ、別な物に感じても間違えではないです」
こなた「だからかがみは何も言わないで私をここに呼んだ?」
みなみ「そうですね……」
みなみはピアノの方に向きを変えて微笑んだ。
みなみ「でも……泉さんが「ためらい」と言ったのは嬉しかった、まなみちゃんはおそらくそれを意識して弾いたと思う」
こなた「それってどう言う事?」
みなみ「……来週、まなみちゃんの編入試験があって、それに向かって幾つか曲を選んでいましたけど…さんtね」
こなた「編入って、もしかしてスカウトされたから?」
みなみは頷いた。
こなた「試験があるんだ、そのまますんなりっていかないの?」
みなみ「教授は頑張ってくれました、でもまなみちゃんは大きなコンクールや試験を受けていないので学校側から試験を合格しないと許可出来ないって……」
こなた「実績か……それでまなみちゃんは編入する気になったんだね」
みなみは首を横に振った。
みなみ「まだまなみちゃんから正式に受けるとは聞いていない……」
こなた「それはそうだよ、慣れた学校を離れるのはね、そこには友達だって居るだろうし別れるのは……」
その時気付いた。まなみちゃんはためらっている。その想いをさっきの曲に込めていた……
分る、分るよ。まなみちゃん。
小学3年で別の学校。新しい学校でうまくやっていけるのか。そもそも試験で合格するのか。期待と不安……想像するのには容易すぎる。
それを分らせたのはあの曲……
みなみ「それでこの演奏会で泉さん達が何かを感じたのなら、この曲を試験で演奏するようにまなみちゃんに言おうと、そう私は決めた……
    それが私の出来る最後の仕事……」
悲しそうにピアノを見つめるみなみ……
こなた「きっと合格すると思うよ、少なくとも私はあの演奏に感動したから」
みなみ「そうですか……それをまなみちゃんが聞いたらきっと試験を受ける気になってくれるかもしれない……」
みなみはピアノの鍵盤にそっと手を添えている。
こなた「もう一回あの曲聴きたいな……」
みなみ「え?」
こなた「弾けるんでしょ?」
みなみ「でも……まなみちゃんほど上手くは……」
こなた「それでも聴きたい……」
みなみは深く座りなおした。そして弾き始めた。
そして分った。みなみもまたためらっていたんだなって……

ラフマニノフの調べは部屋いっぱいに静かに、美しく響き渡った。
今は何も考えずただその調べに酔いしれた。

つづく
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/11/23(日) 14:34:24.53 ID:R0qhAASd0
以上です。 全部で7レスでした。

ラフマニノフ前奏曲23の4番。
こなたの心境をみごとに表現していると思い採用しました。
ソースはネットにあると思うので是非聴いてみて下さい。
自分の下手な表現より聴いた方がより分ると思います。

この後すぐに纏めます。
まとめではページを更新して「ページ7」にするつもりです。
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/12/06(土) 08:52:08.70 ID:ykYipwgU0
「つかさのネタノート」の作者です。
先月久々にまとめサイトに書き込みがあったと思ったら自分の作品で驚いた。
4年位前の作品なので半分忘れていました。
でもかなり苦労して書いた記憶があります。

誰か漫画にしてみませんか?
なんてね、自分に絵心があれば描いちゃうんですけどね。
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga sage]:2014/12/08(月) 19:58:40.34 ID:k6kLpwfF0
とうとう読んでくれている人も居なくなってきたみたい。

更新が遅すぎたかな。

438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/20(土) 22:19:06.43 ID:Sr4Z8mrv0
まとめサイトでコメントをよく書いてくれていたチャムチロさん。
最近書き込みが無くなったけどこのサイトの作品を一通り読んでしまったのかな。
自分の作品にも何作かコメントを入れてくれていたのでいろいろと参考になったしモチベーションも上がった。
スレを見ているかどうかはわかりませんが。どうもありがとう。
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/29(月) 10:54:34.54 ID:Nt1VXdG/0
「つかさのネタノート」をpixivに投下してみました。
もし良かったらどうぞ
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4721863

「こなたの旅」の続きは作成中ですのでもうしらばくお待ち下さい。
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2014/12/31(水) 19:18:09.72 ID:G3HxGJBSO
保守
441 :謹賀新年 [saga sage]:2015/01/01(木) 02:29:42.39 ID:dKyIPDXH0
こなた「あけおめことよろ」
かがみ「あけましておめどうございます」
かがみ「……」
こなた「どったの?」
かがみ「あんた去年も同じ事言っていたよな、挨拶なんだから略すなよ!」
こなた「まぁまぁ一年の計は元旦にありって言うじゃん」
かがみ「それは全く関係ないだろ!」
こなた「元日早々からそんなに怒っているとろくな事ないよ」
かがみ「怒らせてるのはこなただ!!」

つかさ「去年も同じ様な展開になった様な気がするけど……」
みゆき「気を取り直して……それでは私達もご挨拶をいたしましょう」
つかさ・みゆき「あけましておめでとうございます」


っと言う事で今年もよろしくお願いします。
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/02(金) 14:36:46.36 ID:C5m941lV0
それでは「こなたの旅」の続きを投下します。
9レスくらい使用します。
443 :こなたの旅 32 1/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:38:14.94 ID:C5m941lV0

32、

 演奏が終わるとみなみは溜め息をついた。
みなみ「ふぅ〜」
こなた「すごく良かったよ」
みやみ「ありがとう……」
私の言葉を受けてみなみの表情は嬉しいようには見えなかった。
こなた「やっぱり躊躇ってるんだ?」
みなみ「はい……」
こなた「まなみちゃんの事で?」
みなみ「編入が決まれば私の手を離れてしまう」
こなた「別に良いんじゃないの、まなみちゃん学校の授業がつまらないとか言っていたし」
みなみは更に顔が曇った。
みなみ「それは私も聞いていた、だけど……授業と生活ではまた違うもの」
授業と生活……
こなた「それって学校の友達……かな?」
みなみ「小学生の行動範囲は狭いもの、学校が違えばそれは別れを意味する……」
こなた「別れ……」
まなみちゃんの演奏といいみなみの演奏といい……同じ想いなのか……
こなた「そういえば私は転校した事なかったかな、別れといえば小中高大の卒業くらい……それにこうして卒業後も皆と会えるし……泣いちゃうほどの別れなんて」
みなみ「それは私も同じ……彼女の気持ちや想いを考えると……」
こなた「それがさっきの演奏に込められているとしたら……」
暫く私達は何も話さなかった。話せなかった。
444 :こなたの旅 32 2/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:39:25.14 ID:C5m941lV0
 黙っていてもどうにもならないので店の片付けをし始めた。みなみはピアノの前に座ったまま話し出した。
みなみ「私は酷い事をしてしまったかもしれない、あの曲を試験の課題に選んでしまうなんて……」
私は片づけをしながら話した。
こなた「みなみが選んだの?」
みなみ「彼女と練習中に急用ができて暫く席を空けた、そして戻ってくる部屋からピアノの音が……教えてもいないあの曲が聞こえた、
    そのピアノの音色に私の心を貫いた……」
こなた「まなみちゃんがためらえばためらう程あの曲が映えるって訳ね……凄いじゃん、自分の感情を音楽で表現できるなんて、受かったも同然だよ」
みなみ「でもこれがまなみちゃんの為になるのか、まなみちゃんの本心はどうなのか……」
こなた「……そんなのは受かってから決めれば良いじゃん、編入が決まってからや〜めたでも良いんでしょ?」
みなみ「え?」
みなみは頭を上げて私の方を向いた。
こなた「ダメなの?」
作業を止めてみなみの方を向いた。
みなみ「……教授や学校関係者のご尽力を無にしてしまう……大変非礼で……」
こなた「それで良いジャン、どうせ子供だし、大人が謝ればいい事だし、その位でまなみちゃんの実力が下がるわけない、うんうん」
私は片づけをまた続けた。
みなみはゆっくり席を立つと私の横に来て洗った食器を拭き始めた。
みなみ「手伝います……」
こなた「どうも〜」
暫くするとみなみはクスクスと笑い始めた。
こなた「どったの?」
みなみ「い、いえ……別に」
こなた「別にって……思い出し笑いなんてやらしい〜」
みなみ「その様なものでは……」
こなた「それじゃ何で隠すの?」
ちょっとからかった感じで質問してみた。みなみは真面目な顔に戻った。
みなみ「さっきの泉先輩の話……」
こなた「私の話?」
みなみ「ええ……あんな助言が出来るのに……」
こなた「助言が出来るのに、何?」
みなみは言うのを少し躊躇ったのか少し間が空いた。
みなみ「あんな助言が出来るなら此処に来なくても……告白できたのでは?」
こなた「ほ、ほぇ、ど、どこでそんな話しを?」
みなみ「え、えっと、それは……」
言い難いのか、もう誰かは考えなくても判る。
こなた「かがみ、かがみだな!!」
みなみは黙って頷いた。
こなた「……まったく、かがみはつかさより性質(タチ)が悪い……」
みなみ「……素晴らしいと思います、そして、成功をいのっています……」
こなた「あ、ありがとう……」
こう言われるとそう言うしかないじゃないか……
445 :こなたの旅 32 3/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:40:29.62 ID:C5m941lV0
 そしてほぼ片づけが終わった頃。
こなた「捗ったね、手伝いありがとう」
みなみ「いいえ……」
私は店を出る支度をしようとした。しかしみなみはキッチンから出ようとはしなかった。
私は立ち止まりみなみの方を向いた。
みなみ「ゆたかからは止めたれていたけど……話さないといけない……」
こなた「え、どうしたの、急に改まって……」
みなみの顔がさっきよりも引き締まっている。
こなた「な、なにかな……」
みなみ「ひよりは……」
ひより……この名前が今出るとは思わなかった。
みなみ「ひよりは泉先輩が窮地におちいっているのは自分のせいだと責めている……」
こなた「責めているって……なんかやらかしたっけ……」
そういえばあの件以来、貿易会社潜入してから一度も会っていない。
みなみ「泉先輩に無責任な推理を話してしまって、それが泉先輩を傷つけてしまった」
無責任な推理って……
まさかメモリー板を運ぶときにひよりが言っていた。
こなた「まさか、神崎さんの正体は真奈美さんじゃないとか言ってたやつ?」
みなみ「はい……」
私は笑った。
こなた「はは、なに言っているの、そんなの関係ない、ひよりが言わなくても私は……」
みなみ「そう私もひよりに言った……だけどひよりはそうは思っていない」
ひよりが一度も私に会わないのは仕事や結婚だけの理由ではなかったか……ひよりらしくもない。
こなた「分った、この件が片付いたら話すよ」
みなみ「片付いたら?」
こなた「そうそう、今会ってもどうにもならないしね、結果はどうであれまず私が決めないと先に進まないよね」
みなみ「……やっぱり話してよかった……」
こなた「まなみちゃんの演奏のおかげかも」
確かにあの曲を聴いてからなにかが変わったような気がする。
みなみはキッチンから離れ店を出る準備をした。
みなみ「家まで送りますけど……」
こなた「いや、かえでさんに呼ばれているしね」
みなみ「帰りの足は?」
こなた「そういえば早番だったけな、つかさにでも送ってもらうからご心配なく、ところでかえでさんは何でこの演奏会に参加したの?」
みなみ「すみません……それは聞いていません」
なるほど、本人に直接きかないと。
こなた「今日はありがと」
みなみ「私はこのまま帰ります」
こなた「おつかれさん」
みなみは店を出た。この店に入って来た時の表情とはちがって足取りが軽やかになっているように見えた。
さてと、私も店を出るかな。
全ての戸締りをして店を出た。
446 :こなたの旅 32 4/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:41:22.35 ID:C5m941lV0
 みなみは言った。そう、その通り、私はとっくに告白をしている筈だった。
何故出来なかった。
かがみの言うような恥ずかしさが全く無かったと言えばそうでもない。それに彼の反応が怖かったのも事実かもしれない。
だけど……それだけで言えなかったのか……
あれ?
そもそも私は誰かに告白なんかした事あったっけな……
……
なんて考えているうちにレストランかえでに着いてしまった。

つかさ「いらっしゃい……あれ、こなちゃん」
店に入るとつかさがホールをしていた。つかさが接客をしていたなんて……
こなた「はいこれ」
私はつかさの店の鍵を渡した。つかさは鍵を受け取った。
こなた「帰りに私を家まで送ってくれないかな……」
つかさ「うん」
こなた「どうも……ところでかえでさんは?」
つかさ「事務所にいるよ」
私はそのまま事務所に向かった。
つかさ「こなちゃん」
こなた「ん?」
立ち止まって振り向いた。
つかさ「えっと……」
客「すみません〜」
つかさ「あっ……あとでね」
つかさは慌しくお客さんの所へと向かった。
この状況じゃ話すのは無理だよ。
さとて、こっちも呼ばれているし行こう。
447 :こなたの旅 32 5/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:42:47.07 ID:C5m941lV0
こなた「はいりますよ〜」
事務室のドアを開けた。
かえでさんは事務机に座ってなにやら作業をしていた。後ろを向いているので詳しくは見えなかった。
完全に部屋に入りドアを閉めるとかえでさんは座ったまま椅子を回転させて私の方を向いた。
そして私をじっと見た。
かえで「全く、よりによってこなた、あんたまでお稲荷さんなのか、つかさといい……」
そんな話をしているって事は、経緯をつかさかかがみから聞いたに違いない。
更にかえでさんは私をじっと見る。
かえで「こなたの勤務態度から見て、老若男女のお客様の受け答え、男性スタッフに対する反応、どれも分け隔てなくこなしている、
    それに学生時代も男子生徒と普通に会話していたってつかさが言っていた、当時のつかさはそんなこなたを羨ましがっていたそうだ……
    とても告白できないような人には見えないが……」
そう……私もそう思っていた。
こなた「好きとか嫌いとかそんな感情がなければ誰とでも話せるよ」
かえで「ほぅ、好きでも嫌いでもなければね……」
そう思っていたから直ぐに言えると思っていた。だけどいざ言おうとすると声が出なかった……
こなた「……実際、好きな人の前では全く話していなかったし……声もかけられなかった」
かえで「それは学生時代の話か、初恋?」
こなた「う、うん……」
中学生時代を思い出した。確かに好きだった記憶がある。けど結局何一つ話せなかった……
かえで「まぁ、それは理解出来ない訳じゃないけどね……」
かえでさんは立ち上がった。
かえで「それより、何故彼なの、何故好きになった、少なくともこなた、うんんあんただけじゃない、私達を翻弄して、
こなたを2回も潜入取材させえて、挙句の果てには命の危険にさえ遭った、憎む事はあっても好きになるなんて……」
こなた「……それは神崎さんじゃなくてあやめさんがやった事だから」
かえで「あやめさんって……神崎が化けていただけじゃない……」
こなた「彼女が生きていたらきっと同じ結果になっていたと思うよ……」
かえで「成るほどね……分ったわ」
かえでさんは腕組みをして頷いた。
こなた「成るほどって?」
かえで「あんたが告白出来ない理由が分ったわ、あやめ、神崎あやめのせいだ」
こなた「あやめさん……?」
かえで「あんたはあやめさんと争うのが嫌なんでしょ?」
こなた「争うって?」
かえで「恋敵って言ったら分る?」
こなた「え、あ、何でそれを……」
かえで「かがみさんから聞いたわよ」
……またかがみか……もう私のプライベートは無いのも同じだ……
かえで「折角出逢って友達になったと思ったらもうとっくに亡くなっていて、しかも恋のライバルになってしまった
    それがこなたを躊躇わせている……違う?」
こなた「違うって言われても……分んないよ」
かえで「自分自身で自覚していないだけよ……質問を変える、やめさんが生きていたとしたら何もしないで諦められたか?」
あやめさんが生きていたら……考えた事もなかった。
こなた「生きていたら……とてもじゃないけど彼女と争って勝てる気がしない、無理ゲーだよ……」
かえで「無理ゲーね……もし神崎さんが化けたあやめさんが本物と変わらないとして……私の目からはこなたは良い線行ってるわよ、悲観するな」
こなた「慰めてくれなくても……やり手の記者とレストラン店員じゃ……」
かえで「慰めているつもりはないわよ、私は私なりに客観的に言っているつもりだけど」
こなた「でも……」
『バン!!』
かえでさんは私の背中を叩いた。
こなた「ぐへ、い、痛いよ……」
背中を擦ろうとしたけど両手が背中に届かない。
かえで「焦れったいわね、こなた、あんたはあやめさんには無いものを持っているじゃない」
こなた「……私が何を持っているって……?」
かえで「こなたは生きている、それは何より強い武器じゃない」
こなた「生きている……」
かえでさんは大きく頷いた。
かえで「亡くなった人には思い出しかない、思い出でしか逢う事ができない、でもあんたはこれから思い出をつくれる」
こなた「思い出……」
お父さんと正子さんはそれで……
私は何か後ろめたさみたいなものが無かったのか、それが気になっていた。
それはそのまま私とあやめさんにもって……そう思っていた。
だけどお父さんと正子さんはそうじゃない。かえでさんの言葉と同じだったとしたら……
かえで「心の奥に仕舞っておくって方法もあるけど……それはこなたらしくない、告白しちゃいなさいよ、その後は……そうね、
    自棄酒、自棄食いの付き合いくらいはしてあげるわ、もちろんこなたのおごりでね」
こなた「……失敗前提で話すのかな……」
かえで「ふふ、その方が気は楽じゃない?」
かえでさんは笑った。
確かにそう考えると少し気が楽になったような……
448 :こなたの旅 32 6/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:44:07.47 ID:C5m941lV0
かえで「どうだ、ゲームより面白いでしょ?」
こなた「ちょ、これはゲームじゃないよ」
かえで「ほぅほぅ、こなたからそんな言葉が出るとは思わなかったわ」
こなた「私だってゲームと現実の区別くらいはできる」
かえで「それでよし、私からはもう何も言う事はない、後は好きになさい」
かえでさんは席に座ると回転させて事務仕事に戻った。
こなた「……そういえば、聞きたい事が……」
かえで「なに?」
こなた「なんでまなみちゃんの演奏を聴きにきたの?」
かえでさんの作業が止まった。
かえで「……これは……仕事の話になる、こなたは休日でしょ、仕事の話は嫌でしょ?」
こなた「確かに嫌だけど、ここはもう仕事場だし、こんな所に呼んでおいてそれはないよ」
かえで「……そうね、確かに……そう」
言いたくないのか、かえでさんもまた何かに躊躇っていたっているって事なのかな。
こなた「話せないなら無理には……」
かえで「ごめんなさい……近いうちに話す」
かえでさんが謝るなんてめずらしい。これ以上聞いてもしょうがないか。
こなた「それじゃつかさの仕事が終わるまで更衣室で待ってます」
私が事務室を出ようとした。
かえで「待ちなさい」
こなた「はい?」
かえで「まなみちゃんの演奏……どうだった?」
こなた「どうだったって……とっても良かった」
かえで「今時小学生でも難曲をスラスラ演奏するのは珍しくも無い、だけど彼女は、かえでちゃんが他とちがうのは
    叙情的な表現まで出来ている……あの曲を彼女なりに理解して更に感情も込めるなんてプロのピアニストでも難しいわよ」
こなた「きっと先生が、みなみの教え方が上手かったんだよ」
かえで「そうね先生の指導がよかったかもしれない……だけどこなた、あんた演奏が終わってから何もしないでボーとしていたじゃない?」
こなた「ボーとしていた?」
かえでさんは椅子を回転させて私の方を向いた。
かえで「演奏が終わって感動したなら拍手をするのが礼儀でしょ……」
こなた「あ、それは……あまりにもまなみちゃんの演奏が凄くて……」
かえで「まなみちゃんこなたを見ながら悲しそうにしていたわよ」
しまった……確かに私は拍手をしていなかった。
こなた「ど、どうしよう」
かえで「……どうしようって私に聞くな……つかさと帰るならやる事があるでしょ?」
こなた「まなみちゃんに会いに行く」
かえで「それで良い、同じ想いがあるならお互いに通じるものがあるかもね」
こなた「サンキュ、かえでさん」
かえで「いいえ……行ってきなさい」

 確かにかえでさんの言うとおりだ。あやめさんはもう5年も前に亡くなっている。
それに私は私、あやめさんの代わりじゃない……
449 :こなたの旅 32 7/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:45:33.72 ID:C5m941lV0
 時間的にどのくらいだっただろうか。スマホのゲームで暇つぶしをしていたせいかかもしれない。
つかさの勤務時間が終わり私はつかさの車の前に居た。
つかさ「おまたせ〜」
つかさは車のキーを取り出した。
こなた「つかさ……ちょっといいかな、私の家に送る前にまなみちゃんに会いたいんだけど……」
つかさ「別にいいけど……どうして?」
こなた「い、いや……なんて言うのか、拍手を忘れちゃってね」
つかさ「拍手を……忘れた?」
つかさは首を傾げた。
こなた「かえでさんが感動したら拍手しなきゃだめって言うから、会ってちゃんと拍手しないとね」
つかさ「そうなんだ〜」
つかさは車のドアを開けようとしたけど止めて私の方を向いた。
つかS「まなみ……編入したらどうなるかな……」
珍しくつかさが凄く悩んだ顔をしている。
こなた「……まだ試験に合格していないんでしょ、まぁ素人の私が凄いって思えるくらいだから合格はするとは思うけどね」
つかさ「まなみも悩んでいるみたいで……私、どうしようかなって……」
こなた「母親が困っちゃ子供はもっと困っちゃうんじゃないの?」
つかさ「そうだけど……」
こなた「ひろしはどう言っているの?」
つかさ「まなみの好きなようにすれば良いって……」
まぁそれはそうだなその通り。
つかさ「だけどまだ小学生なのにそんな事決められるのかなって、私が小学生の頃なんて……」
こなた「私がその頃はゲームばっかりしてたかな……」
そう考えるとまなみちゃんに決めさすのは酷かもしれない。
こなた「こうしててもどういようもないじゃん、行こうよ、会って話してみればいいと思うよ」
つかさ「う、うんそうだね」
つかさは車のドアを開けた。

 つかさの車は動き出した。
もうつかさの運転には慣れてしまった。ゆい姉さんの運転だと思えばどうって事はない。
……
見慣れた町並み……通り過ぎる景色。
何度も何日も……何年もこうしてきたけど……
そういえば私はつかさに一度も聞いていなかった事があった。
つかさも自分からは話そうとしない。だから聞かなかった。
違う、聞けなかった……聞く事ができなかった。だけど今なら……
こなた「つかさ……ひろしに告白したよね……どうやって告白したの……」
文章にしたらたった一行で済むような事なのに……
つかさ「え、え……こ、告白……」
急にどもってしまった。顔も少し赤くなっているみたいだった。
こなた「……今更照れる事なの、もう済んだ事なのに?」
つかさ「そんなの言ったって、恥ずかしいよ……」
こなた「そんなに恥ずかしくてよく告白できたね?」
つかさ「え、だって……」
そう、私はその理由が聞きたい。私はつかさをじっと見てつかさの答えを待った。
つかさ「だって、好きだから……」
こなた「好きだから?」
つかさ「うん!!」
こなた「それだけ?」
つかさ「えっ、他に何か必要なの?」
驚いた顔のつかさ。
逆に質問されてしまった。他に何が必要なのか……
私が何も言えないのを心配したのか私よりも先につかさが放し始めた。
つかさ「すっごく恥ずかしかった、だけどそれより私の想いを伝えたかったから……
    こなちゃん、神崎さんが好きなんだよね?」
こなた「え、あっ……う、うん……」
つかさ「それで神崎さんはかんざきあやめさんがすきだったんだよね?」
こなた「……う、うん……」
つかさ「私……こなちゃんだったとしてもやっぱり神崎さんに言うと思う……」
こなた「私から言えばつかさは勇者そののだよ……真似できそうにないよ」
つかさ「だったら勇者になっちゃえば?」
こなた「……はは、つかさは単純でいいよ」
……こんな話、今までした事がなかった。
もっと早くしていればもうちょっと勇気が上がったかもしれない。
確かにあの音楽を聴いていなかったらこんな話すら出来なかった。
つかさ「私、ひろしさんと一緒になるなんて考えてもなかった、こなちゃんに助けられたしね……」
でも告白をしなかったらつかさはひろしと一緒にはなれなかった。
こなた「ふふ……そうか、なるほど……」
つかさ「こなちゃん?」
こなた「こんどはつかさが私を助けてくれるかもね」
つかさ「え、もしかして告白する気になったの?」
こなた「……出来るかどうかは分らないけど……やってみる」
つかさ「すごい、すごい、がんばってね」
さて、そうとなったらまなみちゃんの件を片付けないと。
そんな私の思いを知ってか知らずかつかさはアクセルを強く踏んだ。
450 :こなたの旅 32 8/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:47:14.41 ID:C5m941lV0
つかさ「ただいま〜」
つかさの家に着いた。まずはつかさが家の中に入った。しばらくするとつかさが玄関から出てきて私を家に入れた。
こなた「おじゃましま……ってかがみ?」
玄関の中に入るとかがみが立っていた。
かがみ「来たわね、来たってことはまなみちゃんに会いに来た、ちがう?」
こなた「その通りだけど……まなみちゃんは?」
かがみは階段の方を向いた。
かがみ「私がここに住んでいた時の部屋にいるわよ、夕食を過ぎても出てこないのよ……」
つかさ「こなちゃん……」
かがみ「こなた……」
心配そうに私を見るつかさ。少し怒っている様にも見えるかがみ。
こなた「分ってる、つかさ……かがみ」
思っていたより深刻なようだ。私は階段を上がった。かがみの部屋改めまなみちゃんの部屋の前に立った。
『コンコン』
ノックをしたけど反応がない。構わずゆっくりと扉を開けた。
こなた「こなただよ……入っていいかな?」
机に座っているまなみちゃん。ゆっくりこっちを見ると黙って頷いた。
私は一歩部屋に入って扉をゆっくり閉めた。
まなみちゃんの表情が沈んでいる。この重い雰囲気……
さて、どうしたものかな……
考えても何も出てきやしない。
ここは思った通り、感じた事を言うしかないか。
こなた「さっきやった演奏会……今更なんだけど……ごめんね拍手できなくて……」
まなみは私を見た。
まなみ「……演奏、ダメだった……から」
やばい、やっぱりそう思われている。
こなた「うんん、違う、本当に拍手出来なかった、あまりに凄い演奏だったから……出来なかった……」
まなみちゃんは疑いの眼で私を見ている。どうしよう……
こんな時は……言い訳になるかもしれないけどやるしかない。
私はまなみちゃんに近づいた。
こなた「隣……座っていいかな?」
まなみ「う、うん……」
私は隣に座った。こんな状況じゃなければゲームでもしている所
……まてよ、ゲームか
こなた「編入試験受けるんだってね?」
まなみ「う、うん……」
こなた「今の学校から離れるのは嫌なの?」
まなみちゃんは何も言わなかった。
こなた「まなみちゃん、ピアノはすきなの?」
まなみちゃんはなんで今更そんな事を聞くのみたいな驚いた顔をした。
こなた「演奏会とかとっても緊張しているし、つかさとかから無理矢理習わされたとかはないの?」
まなみちゃんは激しく首を横に振った。
なるほどね……
それならもう私からは何も言う必要はない。
こなた「実はね、今ゲームをしていてね……そのラスボスが強いのなんのって」
まなみ「げーむ、なんのゲーム?」
こなた「オリジナルロールプレイング」
まなみ「お姉ちゃんでも倒せないの?」
こなた「何も出来なくて逃げて帰ったくらいだからね……」
何も出来なかった。そのラスボスの名はためらい。
まなみ「すごく強いんだね……」
こなた「そう、強い、今まで戦ってきたラスボスのどれより強い……だけどね、
    さっきのまなみちゃんの曲を聴いたらね……勇気が出てきて中ボスを2体もやっつけたよ」
そう、かえでさんとつかさに聞けない質問をする事ができた。
まなみ「ほ、本当?」
まなみちゃんが少し笑った。
こなた「うんうん、本当、あともう少しなんだよね……あともう少しでラスボスを倒せそう、
もう一度あの曲を聴いたら倒せそうだよ」
まなみちゃんは立ち上がった。
まなみ「それじゃ聴かせてあげる……えっと、えっと……良いよって言ったらピアノの部屋に来て」
こなた「うん、よろしく」
まなみちゃんは小走りに部屋を出て行った。

451 :こなたの旅 32 9/9 [saga sage]:2015/01/02(金) 14:48:21.67 ID:C5m941lV0
 少し時間を置いて部屋を出た。
かがみ「やるじゃない、見直したわよ、こなたの今の状況をゲームに例えるなんて、
    それならまなみちゃんでも理解できる」
階段を上り切った所につかさとかがみが居た。
こなた「え、聞いてたの……趣味悪いよ……」
かがみ「素直に喜びなさいよ、私がこなたを褒めるなんて滅多にない事」
こなた「そうだね……ねぇ、かがみ」
かがみ「何よ」
こなた「この前言ってた作戦……考えてくれてるかな?」
かがみ「……なによ急に……それは考えているわよ」
こなた「それじゃ私に聞かせて、その作戦」
かがみ「こなた……あんた、裁判は当分終わらない、まだ時間はあるけどいいのか?」
こなた「まなみちゃんとの話しを聞いていたなら分るでしょ、もう少しなんだ、だから
    気が変わらない今のうちに白黒はっきりさせたいから……」
かがみ「そう、それなら……」
まなみ「良いよ〜来て」
奥の方からまなみちゃんの声がする。
こなた「その前に勇気をもろらってこないとね……」
かがみ「そうね……いってきな」
つかさ「ピアノの部屋はまつりお姉ちゃんが使っていた部屋だから」
こなた「ありがとう」
さて、行こう、私の最大作戦の始まりだ。


つづく
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/02(金) 14:52:47.87 ID:C5m941lV0
以上です。

次の投下で多分終了となります。
少し時間を下さい。多分春までには投下できると思います。
本当は去年で完結するつもりでしたが遅筆ですみませんでした。


pixivの件はこのスレの宣伝のつもりで投下しましたが今の所反応はありません。
しばらく様子を見て反応が無いようならpixivの作品は消す予定です。

この後すぐに纏めます。
453 :保守 [saga]:2015/01/17(土) 22:03:37.20 ID:kIebeLB/0
保守です。

書き込みが無い なので書き込みます。

感想等は抜きにして、「つかさの旅」シリーズを全部読んでくれている人はいるのかな?
全部と言っても完結したわけじゃないけど……
居るのかどうかだけ知りたいです。
ちなみに居ても居なくても書き続けますけどね。


ちなみに何かお題があれば作ってみてもいいですよ。
今の所参加者は一人だけですけどねw
454 :保守 保守 [saga sage]:2015/02/01(日) 23:39:18.60 ID:wi9fNth30
つかさ「どうしたの?」
こなた「いやね、このサイトを宣伝しようと思ってね……」
つかさ「そうだよね、最近誰も来ていないもんね」
こなた「そうでしょ、いくらなんでも寂しいからね……」
つかさ「それで、どうやって宣伝するの?」
こなた「このサイトの作品を宣伝に使って呼び込む」
つかさ「え、このサイトの……勝手に使っていいの?」
こなた「それは大丈夫、私の作品を使うから誰も文句は言わないと思う」
つかさ「それなら安心だね……それで効果は?」
こなた「ん……もう一ヶ月くらい経つけどわかんない、まとめのサイトでアクセス数を見ていると若干増えた?????」
つかさ「それならもっと作品を出してみたら?」
こなた「数じゃないような気はするけど……」
つかさ「他の作品は、こなちゃんいくつも出しているでしょ?」
こなた「どうかな、自分の作品の中でもアクセス数が多い方のを選んだのだけど……」
つかさ「適当にだしたんじゃないんだね……いろいろ考えているんだね……」
こなた「もう少し様子をみるか」
つかさ「そうだね」

宣伝の効果はまだわかりません。

保守でした。
455 :節分 [saga sage]:2015/02/03(火) 21:38:44.22 ID:C2UtSWWk0
つかさ「あっ!!」
こなた「どったの?」
つかさ「豆まき用の豆を買うのをわすれてた」
こなた「ん〜ほら、丁度そこに売ってるじゃん」
つかさ「ほんとだ……えっとどれにしよっかな〜」
こなた「ん、なんでそれに?」
つかさ「豆がいっぱいあるからだけど?」
こなた「ふ〜ん、つかさの家じゃちゃんと豆まきするんだね」
つかさ「え、こなちゃんはしないの?」
こなた「後片付けが大変じゃん、タンスの裏にでも入ったら取るの苦労するよ」
つかさ「そうだよね〜」
こなた「ねね、豆まきで鬼は誰がやるの?」
つかさ「おに?」
こなた「あああ、言わなくても判るよ、かがみしかいない」
つかさ「お、お姉ちゃん??」
こなた「そそ、あのツインテールはどう見ても角を隠すためのカモフラージュだよね
    それにツンデレにツインテールが多いのは鬼が潜在意識にあるって説が……???つかさ聞いてる?」
つかさ「う、後ろ……」
こなた「うしろ……うげ……」
かがみ「潜在意識がどうしたって?」
こなた「……鬼だ逃げろ!!」
かがみ「コラ、逃げるなってもう居ないし……全く油断も隙もありゃしないわ」

456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/06(金) 21:26:31.83 ID:3o5GIWJR0
避難所が停止されました。
今の所不便はないのでこのままにいたします。
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/08(日) 21:20:04.17 ID:GYe47cgu0
ここまで纏めた

まとめを避難所に報告しなかったから
停止になってしまったようです。
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/13(金) 23:26:19.93 ID:PiiUov7x0
鬱・悲劇系がかなり読まれている。
需要があるわりには作品数が少ない。
っと言っても自分自身もこのジャンルは一作も作っていない。
書いていると自分自身が鬱になりそうで作れない。

459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/21(土) 20:23:00.20 ID:ujHdA9SU0
まとめサイトの
「作者別作品」の利用ルールを変更しました。
利用し易くしたつもりです。
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/01(日) 17:38:04.14 ID:mA+4OjlO0
保守
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/03/03(火) 08:16:59.31 ID:OTuc29UH0
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/08(日) 20:18:55.41 ID:xiAKYQ4t0
保守です。

このサイトの宣伝でpixivにまとめサイトの「卒業」を投下しました。
自分の作品はこれ以上投下しないつもりです。

投下しても良いって人がいましたらよろしくです。
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/25(水) 21:49:48.47 ID:sN6uUazg0
保守
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/30(月) 18:21:18.04 ID:bT5qy34n0
pixivの宣伝効果について

 書き手も読み手も増えていないようです。
 pixivに投下した作品自体もあまり読まれていないようですね。
 このサイトはらき☆すたを知っているか好きな人が来るが、
 pixivはらき☆すたを必ずしも知っている人だけとは限らない。
 それに、イラストについてプロレベルの作品が投下されているくらいなので
 同様に小説もかなりレベルが高いのかもしれない。
  自分みたいに素人で、しかも片手間で書いているような作品は無視されてしまうのかもしれませんね。

 宣伝はこのまま放っておきます。誰かが読んでくれる可能性が少しでも増えるのを期待します。

 「こなたの旅」は書いているのですがもしかしたらまだ終わらないかもしれません。
 待っている人も居ないようなのでゆっくり書きますよ(笑)

以上保守兼お知らせ



 
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/04/10(金) 20:19:44.87 ID:jGKWyb2SO
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/16(木) 23:29:12.87 ID:k0Qy1ckh0
何かお題があれば書き込んでください。

少し気分転換をしたい。
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/17(金) 20:16:03.22 ID:xpned+KK0
街頭インタビュー
これなら鬱系に……ならんやろ……
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/22(水) 21:23:32.39 ID:C4eF5yA40
街頭インタビュー 

難しいですね。

時間がかかるかも知れませんが考えてみましょう
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:53:59.21 ID:6jJwiiZ40
おっすお願いします
470 :あぼーん :あぼーん
あぼーん
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/05/03(日) 10:28:06.44 ID:dn3EXBV2O
テスト
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/05/14(木) 00:24:19.02 ID:Gr7It1Vj0
テスト
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/05/26(火) 20:10:00.83 ID:7H8AceKh0
保守
474 :saga :2015/06/03(水) 07:16:10.96 ID:oJmifakKO
保守
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/07(日) 23:50:46.98 ID:YpOAYuhg0
それでは「こなたの旅」のつづきを投下します。

半年ぶりくらいかな?

14レスくらい使用します。
476 :「こなたの旅」 33  1/14 [saga sage]:2015/06/07(日) 23:54:46.07 ID:YpOAYuhg0
33

 私は神社の入り口で待っていた。
そう、すべてが始まった神社。つかさが狐にお弁当と取られた神社。真奈美さんがつかさを守った神社。かえでさんの親友が眠る神社。
かがみが呪いと闘った神社。あやめさんを散骨して弔った場所。
そしてつかさがひろしに告白をした場所……
いろいろな事があった神社。
ここ意外に告白する場所を思いつかなかった。
『ピッ!!』
スマホの停止ボタンを押してイヤホンを耳から外した。店で買ったラフマニノフ前奏曲23の4番……
これで何回目かな……
そしてそのついでに時間を確認した。
まだ約束の時間まで30分以上ある。
まだ音楽を聴いている時間があるけど……ああ、もうスマホの電池が残り少ない。
やれやれ……ちょっと聴きすぎたかな。

今までこんなに早く待ち合わせ時間に来た事なんかなかったのに……
イヤホンをポケットの中に仕舞った。
何度聴いてもまなみちゃんの演奏はプロの演奏と比べても引けを取らない。
そういえばまなみちゃんの演奏を聴いてからもう一ヶ月も経ってしまった……
477 :「こなたの旅」 33  2/14 [saga sage]:2015/06/07(日) 23:56:14.03 ID:YpOAYuhg0
こなた「ぶらぼー!!」
私は心から拍手をした。まなみちゃんは照れくさそうにして私にちいさくお辞儀した。
こなた「やっぱり凄いや……みなみ先生のより良いよ……い、いや、これは本人には言わないでね……」
なまみちゃんは笑った。
まなみ「ふふ、どうしようっかな〜」
こなた「え、マジ?」
まなみ「うっそだよ〜」
こなた「む、むぅ……」
まなみ「どうだった、勇気出た?」
まなみちゃんは私に近づき顔を覗き込むように見た。
まなみ「私もボス倒すところみたいな〜」
こなた「あ、それは出来ないよ」
まなみ「え〜何で〜?」
どう言おうか悩んだ。下手な事を言えば余計ややこしくなる。それは分っていた。子供に誤魔化しは通用しない。
こなた「ん〜なんて言ったらいいのか……ラスボスは目に見えないから、私以外の人には見えないんだよ……だからまなみちゃんが一緒に来ても見えない」
まなみちゃんはしばらく私の顔を見ていた。
解ってくれただろうか……。
まなみ「見えない敵……あっ!! それならもっと勇気が必要だね」
何かを思いついた様に喜びながらピアノの前に座った。
片手を鍵盤に乗せると低い音から高い音へと手を滑らすように奏でた。そして最後の鍵盤で動きを止めた。
まなみ「こなたお姉ちゃんに勇気が出る曲……思いついたから……」
こなた「思いついた?」
まなみちゃんは何も返事をせず両手を鍵盤に乗せた。

 まなみちゃんはピアノを演奏し始めた。
聴いたことがない曲……
思いついた曲、まなみちゃんはそう言った。つまりまなみちゃんが即興で曲を作ったことになる。
もちろん私はそんなに音楽を聴いている訳じゃない。
今聴いている曲がオリジナルなのかどうかなんてわかるはずもなかった。
だけど……
ロールプレイングゲームでフィールドを歩いている時の様な……
行進曲みたいな……堂々としていて、それでいてわくわくするような……これから何があっても大丈夫って安心感。
標題を付けるなら『勇気』って感じ。まさしく応援歌。
そんな曲だった。
もうこの曲がオリジナルかどうかなんてどうでもよかった。それよりもまなみちゃんが私のためにピアノを弾いている。
小刻みに鍵盤をたたく小さな手、一所懸命に弾いている。それだが熱く私に語りかけてくる。
そして曲は堂々と終わった。
478 :「こなたの旅」 33  3/14 [saga sage]:2015/06/07(日) 23:57:26.79 ID:YpOAYuhg0
こなた「……すごい……凄いよ、まなみちゃん!!」
私は思わず立ち上がった。まなみちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
こなた「ありがとう、もう大丈夫」
まなみ「がんばってね……」
そう言うとピアノに置いてあったノートを手にした。
こなた「なに?」
まなみ「さっき演奏した曲を書いておかないと……忘れちゃうから……」
ノートの中身を見ると五線譜におたまじゃくしを書いていた。
これでまなみちゃんが弾いていた曲はオリジナルなんだなって判った。
まるで文章を書くみたいにスラスラと……
まなみちゃんにとっては文章を書くみたいなものかもしれない。
こなた「それじゃ私は行くよ……かがみが待っているから」
まなみ「かがみおばさん、まだ居たの?」
こなた「うん、今回は私の参謀になってもらう……」
まなみちゃんは立ち上がった。
こなた「いいよ、そのまま続けて、その曲、忘れないように、ちゃんと書いて、そして、全てが終わったらもう一回聴かせて」
まなみ「う、うん……」
まなみちゃんは座るとノートを手に取った。そして私は部屋を出た。

かがみ「いい顔になったわね、勇気を貰ったな」
部屋を出るとつかさとかがみが居た。
こなた「まぁね……お互いかもしれないけどね。」
かがみ「もう私なんか必要じゃないんじゃないのか?」
私は首を横に振った。
こなた「うんん、この前そう思っていたら全く何も出来なかった……だからお願い」
かがみは少し驚いた顔をした。
かがみ「……てっきりもう大丈夫って言うのかと思った……いいわ、それならやりがいがあるってもの」
こなた「行こう」
私は玄関に向かって歩き出した。
かがみ「その前に一つ言っておく」
こなた「ん?」
かがみ「私は恋愛経験がそんなにある方じゃない、いや、むしろこなたに近い方かもしれない、
見当違いや方向違いもあるかもしれない、それでもいいか?」
こなた「……他に誰に頼む、つかさ?」
つかさは目を真ん丸くして激しく首を横に振っていた。
こなた「私に近いなら、どうすれば良いのかわかるよね?」
かがみ「……それならもう何も言わない……あとはやるだけね……」
こなた「うん」
私達はお互いに頷き合った。
そしてかがみはいやな笑い方をした。
かがみ「まぁ、結果は目に見えている……心配するな、自棄食い、自棄酒くらいならつきあってやるから、もちろんこなたの奢りで」
つかさ「お、お姉ちゃん、そんな事言って……」
デジャブ……成るほどね、今まで気付かなかったけどつかさがかえでさんをあんなに慕っているのかかが解った。
そう思った一瞬だった。
こなた「そう思えば気が楽になる……でしょ?」
かがみ「え、あ……」
かがみの言おうとしていたのを先に言った。
かがみはキョトンとして私を見た。
こなた「さぁ行こう、一世一代の大作戦のはじまりだ」

 この後かがみは私を車で家まで送ってくれた。
そこでかがみは作戦を説明してくれるかと思った。だけどそれは違った。
その前に二人の人物と会ってほしいと言われた。
本当は作戦なんか無くて時間稼ぎしているだけじゃないのか。
そう思ったけど。今はそうは思っていない。
ゲームで例えればラスボスに戦いに挑む前に遣り残したサブイベントをクリアして
強い武器や防具を手に入れるようなもの……。
479 :「こなたの旅」 33  4/14 [saga sage]:2015/06/07(日) 23:58:57.82 ID:YpOAYuhg0
 その二人の内の一人、ひより……
演奏会から一週間後。私はひよりに会いに行った。
ひよりは潜入作戦が終わってから一回も会っていなかった。
いつもなら新しいネタを見せにどんなに忙しくとも週に一度くらいは顔を見せていた。
私の方から出向くのは滅多にない。
仕事場と兼ねているせいかひより達の家ではゆっくりと出来ないのもあったのかもしれない。
家に着くと漫画のスッタッフに案内させてひよりの部屋に向かった。
ゆたかは丁度出かけていなかった。私にとってはそっちの方がよかった。
部屋に入るとひよりは何をするわけでもなく机にすわってモニターを眺めていた。
何か絵をかいていた途中なのかボーとしている。それに私が居るのに気付いていない。
こなた「おっふぉん!!」
何度か咳払いしても気付く様子はない。よ〜し、そらなら……
こなた「それは何、新しい作品のキャラクター?」
ひよりはゆっくりと私の方を向いた。
ひより「いず……み…先輩……泉先輩!!! い、何時から此処に???」
こなた「何時からって……さっきから此処にいるよ」
ひよりは辺りを見回した。
こなた「スタッフの人に案内された、その人も出かけるって言っていたから今居るのは私達だけかな」
ひより「そ、っそっすか……」
ひよりはその場で俯いてしまった。まったくもってひよりらしくない。
こなた「それより新しいキャラクター見せてよ、最近遊びに来ないと思ったら何か企んでるな」
私はひよりを押しのけてモニターの前に立ってマウスを操作した。
こなた「可愛いね……二人並んでいるね……友人って設定なの?」
ひより「いや……双子の姉妹っス……」
こなた「双子ね〜全然似ていないじゃん、まるでかがみとつかさみたい……かがみとつかさ……もしかして?」
ひよりは頷いた。
ひより「もしかしてじゃなくその二人がモデルっス」
こなた「へぇ〜今度も私達がモデルって訳ね……」
ひより「前回は一部をちょっと貰っただけ……今回は私達とお稲荷さんの出来事をそのまま物語りに……」
こなた「そのままって……」
ひよりは私が言おうとしているのにに割り込んで話し始めた。
ひより「この話しをまともにノンフィクションだなんて誰一人思わない……当事者以外は……」
こなた「そりゃそうだけど……ゆたかはそれを承知してるの?」
ひよりは小さく頷いた。ゆたかも承知ってことはこの二人は本気だって事だな。
ひより「泉先輩は反対っスか……一人でも反対者が居たら止めようと……」
私は……どうなんだ?
こなた「……でも、かがみやかえでさん辺りが反対するんじゃないかな、それと元お稲荷さんとか?」
ひより「かがみ先輩、かえでさんは裁判が終わるのを条件で承認してくれた……元お稲荷さん達もメモリー板を処分するなら問題ないって……」
こなた「そ、そんなところまで進んでいたんだ……いやだな〜いつもならそう言う話は真っ先に私にしてたでしょ?」
ひより「え、ええ、そうでした……」
この時、ひよりの煮え切らない返事が引っかかった。その理由に心当たりが何個かあったけど教えてくれそうに無い雰囲気だった。
こなた「私がお稲荷さんと色々関わっているから?」
だから私は鎌をかけてみた。
ひより「……」
ひよりが口を閉じた。図星なのか。それなら……
こなた「もしかして潜入作戦の移動中、ひよりが私に話した事を気にしているの?」
ひよりは私の目を見たが何も話さない。
こなた「神崎あやめの正体が真奈美さんって話……違ってはいたけどお稲荷さんだったのは正解、それに随分前に私だって……」
ひより「違う」
こなた「違う?」
みなみが言っていたのと様子が違う。あの時の話しを気にしていたんじゃないのか。他にひよりが落ち込む理由が思い浮かばない。
こなた「違うって……他に何があるの?」
ひより「先輩は神崎さんを……その、何ていうのか……好意に思っていると言うのか……」
こなた「神崎さんね、うん、好きだよ、かがみからもう聞いているとおもったけど?」
ひよりはびっくりして飛び跳ねた。
こなた「なにをそんなに驚くの?」
ひより「え、い、いや、先輩から直接その様な返事が来るとは……」
こなた「返事?」
その時初めて気付いた。他人に誰かが好きなんて言ったのは。
無意識に近かった。何のためらいも無かった。
こなた「ふふ、まなみちゃんの勇気が少し効いて来たかな……」
でもそれは本当の勇気ではないって事はひよりと別れてから直ぐにわかった。本人に言わなければそれはただの会話にすぎない。
それでも私にとっては大きな飛躍だった。
ひより「好き……ですか……私はそれすら気付かなかった……」
こなた「ん、何のこと?」
ひよりはそれ以上言おうとはしなかった。
こなた「いやいや、神社の娘にお稲荷さんのカップル、どうあがいても勝てない」
ふざけ半分の私にひよりは珍しく私を睨んだ。
ひより「先輩は何を知ってるっスか?!!」
こなた「……あ……ご、ごめん、もう終わった事だから、もう済んだ事だと思って……
    まだ引きずっていたなんて……婚約したからてっきり……」
そして珍しく感情的になるひよりに謝るしかなかった。
ひより「婚約……なぜ知ってるんです?」
こなた「え、ゆたかから聞いたけど……あっ!!」
しまった。もしかしてこれは言ってはいけなかったのか。いや、それならゆたかは内緒にして言うはず……
ひよりは少し顔を赤らめた。
ひより「別に秘密にするつもりはありません、何れバレますから」
私はホッと胸を撫で下ろした。そんな私をひよりはじっと見つめた。
ひより「……今の先輩を見ていると、昔の自分を思い出してしまって……」
こなた「昔のひより? それって」
ひよりは頷くと昔の失恋の話しをしだした。
480 :「こなたの旅」 33  5/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:01:27.21 ID:b7iGww1s0
「お稲荷さん、まなぶさんとの恋、その中でゆたかとすすむさんとの恋も語られた。
もちろんこの話の大筋はかがみから聞いている。
だけど本人から聞いたのは初めてだった。
初めてのデート。かがみを助けようとした事……
私達が以前にいろいろな事件に巻き込まれていた頃、
同じようにひより達にもいろいろな事件があった。それもお稲荷さん絡みの事件……
かがみが詳しく話さなかったのは私が興味を示さなかったからもあるかもしれないけど。
かがみなりのひよりとゆたかへの配慮があったのかもしれない。
確かに失恋話は本人が語るべきもの……なのかもしれない。この時そう思った。
詳しくは「ひよりの旅」を参照
なんてね……

  話が終わっても暫く私は何も言う事はできなった。
ひより「……ふふ、おかしいでしょ、鈍感すぎでしたよね……チャンスはいくらでもあったのに……」
こなた「そうかな、結果とか時期はどうであれ……ひよりは彼に告白したんでしょ」
ひより「でも……」
こなた「でももへちまもない、それは紛れも無い事実、凄いよ、ひよりもゆたかも、勇者って言ってもいい」
ひより「そ、そうでしょうか?」
私は椅子に腰掛けた。
こなた「花言葉って知ってる?」
ひより「花言葉って……いきなりなんです?」
こなた「花に言葉を込めて人に贈る……」
ひより「……そんなの知っています……」
こなた「そう知っている、だけど何でわざわざそんなまどろっこしい事するのかなって思った事ない、
そんな事するなら直接言っちゃえば簡単じゃない?」
ひより「……そう言えばそうですけど……」
こなた「真意を相手に伝えるってのは誰にとっても大変、だから花に言葉を付けて贈るんだよ、
    これは古今東西老若男女関係ない……」
ひより「そう言われると……」
こなた「ふふ、かがみがそう説明したのをそのまま言っただけだけどね」
ひより「かがみさんとそんな話を……」
こなた「彼と……神崎さんと会う前にひよりに会えなんて言うから……」
ひより「神崎さんと会う……まさか」
こなた「そう、そのまさか、さてさてさ〜て、どうなるかな……まぁ、ひよりがとっておきの話を
    聞かせてくれたから、また少し勇気が湧いたかな……」
この時かがみが私をひよりに会わせた理由が分かった。
ひよりは少しの間黙っていたけど溜まった物を吐き出すように話し出した。
ひより「神崎さんの何処が好きなんです?」
直球できた。なら直球で返すのが礼儀。だけど、そう言われると直ぐに思いつかない。
こなた「ん〜何処だろうね……」
ひより「彼は泉先輩を騙して、命の危険に陥れたのに、憎くはならなかった?」
こなた「そのセリフ何度も聞いた……確かにその話だけなら嫌いにもなるけどね」
それだけじゃないから好きになった。
ひより「それじゃそれは何でデス?」
気付くとひよりはネタ帳を片手に私の前に立っていた。
私はひよりを指差してこう言った。
こなた「ふふ、それそれ、そうでなきゃひよりじゃない」
ひよりは自分自身の身体を見回して手に持っているネタ帳とペンに気付いた。
ひよりは慌ててネタ帳とペンを背に隠した。
ひより「こ、これは……いや、何ていうのか……習性といいますか……」
私は笑った。
こなた「別に隠さなくていいよ、今度の作品のネタにするつもりなんでしょ」
ひよりが私に会わなかったのはこれがしたかったから。それが分った。
ひより「え、ま、まぁ……」
ひよりは苦笑いをした。
こなた「私をネタにするならもう少し待って、もうすぐ結果がでるからそうしたら……」
ひより「きっといい結果になるっス、そう信じています」
私は立ち上がった。
こなた「ありがと、それまでお預けだね、それからデッサンとかネタは最初に私に報告すること、いいね!!」
ひより「は、はい」
481 :「こなたの旅」 33  6/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:02:59.92 ID:b7iGww1s0
 それから私達はひよりの彼氏の話になった。
結婚話をもちかけたのは彼の方だったそうだ。
職場結婚といっていいのかもしれない。
ひよりが彼の話しをしている姿をみていると、
リア充爆発しろ!!
言葉にこそ出さなかったけどなんて思ったりもしてみた。
だけどお稲荷さんとの出来事がなければひよりも彼に巡り逢えたかどうか分らない。
それはゆたかも同じなのかもしれない。
そして私も……
ひより「ところでまだ返事を聞いていませんが……」
こなた「ほぇ?」
ひより「神崎さんを好きなった理由っス」
こなた「理由……」
私は直ぐに答えた。
こなた「皆は私達を騙したなんていっているけどそうじゃない、彼は神崎あやめ成り切ろうとした、うんん、
    神埼あやめに本人になったんだ、だから騙していない、それに皆は私を危険な目に遭わせたなんて言ってけど
    彼は私を助けてくれた、守ってくれた」
ひよりは私をじっと見ていた。
こなた「な、なに……??」
そしてひよりはクスっと笑った。
ひより「……これは相当のお熱のようですね……聞いているこっちが恥ずかしくなるくらい」
ひよりはおもむろにネタ帳を取り出しページを開いて書き出した。
ひより「……先輩は神崎さんに大層ご執心っと……」
顔が熱くなってきた。恥ずかしさが込み上げてきた。
こなた「り、理由を話せって言ったから話したのに……」
ひよりはネタ帳を閉じた。
ひより「さっきの話、彼が聞いたら喜ぶと思いますよ」
こなた「話すって……ちょっと無理っぽ」
ひよりは笑った。
ひより「ふふ、告白するよりよっぽど楽じゃないかと?」
こなた「え〜無理だよ……」
ひより「でもさっきちゃんと言ったじゃないっスか、好きな理由」
そう確かに言えた。でもそれはひよりが自分自身の体験を話してくれたから。
だからその勢いで言えたにすぎない。
そう、勢い。勢いが大事。
その時はそう思わなかったけど、今ならはっきり分る。
ひより「でも羨ましいっス、かがみ先輩が作戦に加わって……」
こなた「いや、ひよりだってかがみが絡んでいたでしょ」
ひよりは首を横に振った。
ひより「肝心要の所で絡んでいません……私が気付くのが遅すぎたから……」
こなた「ひよりが早く気づいてその恋敵が自分の姉だって分ったらどうだろう、ちゃんと作戦立てられたかな、
    いくらかがみでもそこまで冷徹じゃない、作戦にも隙ができるかも」
ひより「流石先輩……かがみ先輩を知り尽くしています……」
こなた「……いや、今回の私だって……どうなる事やら……」
ひより「え、まだ作戦を聞いていないっスか?」
私は頷いた。
こなた「全貌はまだね……この後みゆきさんに会わないといけないし……」
ひより「え……ど、どうして?」
こなた「かがみの作戦の一環らしい……」
ひより「……そうですか……」
こなた「さてさてさ〜て、ひよりも大丈夫そうだしそろそろお暇しようかな」
ひより「あの……私と会って何か変わりました?」
こなた「変わった様な、変わらない様な……」
ひより「……そうっスか……」
私は帰り支度をした。
ひより「ところでさっきからさてさてさ〜てって何です?」
こなた「あれ、知らないの、薄い本では腐要素たっぷりの漫画なのに」
ひより「……漫画、いや、最近の漫画は忙しくてなかなか見られません」
こなた「まぁ、暇なときにでも見てみるんだね」
ひより「……何か懐かしいっスね……覚えていますか10年前」
こなた「かがみのコミケ事件でしょ」
ひよりは頷いた。
ひより「確かつかさ先輩の一人旅をした頃でした、それが始まりです」
こなた「いや、始まりはあやめさんからかもしれない、あやめさんと真奈美さんが逢ったから今のつかさが居る
    私はそう思っている」
ひより「そうだとしたら……先輩はその集大成っスね」
こなた「私が?」
ひより「はい、ですからその想いを是非神崎さんに伝えてください」
その言葉を最後にひよりと別れた。
それはそうとひよりはもう腐らなくなったのかな……

集大成。事実上地球上最後のお稲荷さんとの片想い……か。ひよりも私にプレッシャーをかけてくれたな。
こうしている間にも約束の時間は刻一刻と近づいてきている。
この胸の高鳴り……かがみの作戦を携えてきているのになんだろうこの不安な気持ちは……
落ち着け……
そうだ。
もう一人、みゆきさんと会ったんだ。
482 :「こなたの旅」 33  7/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:04:23.51 ID:b7iGww1s0
 かがみはみゆきさんとひよりの順番はどっちでも良いって言っていた。
でも結局ひよりが先に会う事になってしまった。
みゆきさんには正直いってあまり会いたくなかった。今まで会わなかったのは私の意志があったかもしれない。
みゆきさんが職を失ったのも。研究が駄目になってしまったのも一部は私が原因だから……
そう思うと会うことなんてできない。
いったいどんな顔をして会えばいいのか。それさえも戸惑ってしまう。
それを知っていてみゆきさんに会わせるかがみの気持ちがわからなかった。
それでも作戦には必須だって言われたら行かざるを得ない。

確か一週間まえだったかな。
いつも見慣れたみゆきさんの家の玄関。
これほどインターホンのボタンが重く感じた事はなかった。
ボタンを押すと本人が出てきた。家族の誰かが出てくると思っていたから驚いた。
いきなりだったので挨拶もろくに出来ずにまごまごした。
そんな私を見ると。
みゆき「泉さん、こんにちは、どうぞ」
いつもの笑顔で私を迎えてくれた。
こなた「え、あ、え〜と、こ、こんにちは……」
まるで初めて会った時みたいな受け答えだった。
居間に通されるとみゆきさんはお茶を準備しに台所に向かった。
他に人は居なかった。みゆきさんだけ、それはひよりの時と同じ。
今気付いたけどかがみがもう私が会いに来るって連絡してあった。そう違いない。
私がアポを取らないで行くのを知っていて……
まったく余計な事を……なんてね。事前に人払いが済んでいれば込み入った話もできる。
その時の私はそんな事を思っている余裕もなかった。
483 :「こなたの旅」 33  8/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:06:04.37 ID:b7iGww1s0
みゆき「どうぞ」
こなた「どうも」
みゆきさんは私の前にお茶を置いた。私はお茶を一口飲むと辺りを見回した。
みゆき「どうかしましたか?」
こなた「……い、いや、なんて言うのか、誰もいないのかなって、いつもならゆかりさんとか……」
みゆき「母は外出中です」
そういえば旦那さんはどうしたのだろう。まさかあの件で関係が悪化して別れてしまったなんて……
その時そう思った。
こなた「そ、そう……あの……」
みゆき「はい?」
聞けるわけがないよね、そんな事。でもそれが事実だったら。
こなた「ごめん……」
みゆき「どうしたのですか、急に謝るなんて……?」
こなた「なんて言ったら……巻き込んじゃって……」
みゆきさんは不思議そうに首を傾げた。
言いたくなかったけど……
こなた「作戦で使った融資したお金はあの事件で株は暴落したから1円も戻ってこない、
    貿易会社に融資したせいで研究成果も評価されず……挙句の果ては解雇……だなんて……
    一番の貧乏くじ引いちゃったよね」
みゆきさんは静かに話した。
みゆき「私が失った物は代わりがありますが泉さんの失ったものは代替がありません、気にしないで下さい」
こなた「私が……失ったもの、そんなのあったかな?」
みゆきさんはあまり言いたくなかったのか少し間が空いた。
みゆき「……神崎あやめさん…さん、違いますか?」
こなた「あやめさんは……確かにそうかもしれないけど……私の場合、あやめさんはとっくに亡くなってたし、
    神崎さんが代役をしていたから諦めもつく、だけどみゆきさんは……今回の件で旦那さんの仲だって悪くなっちゃったでしょ??」
みゆきさんは静かに立ち上がった。
みゆき「彼は……私達以外でお稲荷さんを理解してくれた数少ない一人……です」
こなた「え?」
みゆき「彼がいなければ研究すら出来なかった……」
 そういえば……お稲荷さんの秘薬はつかさの料理の技術でも出来る。それに材料にとかげの尻尾もあったような気がする。
2年間の熟成とかもあったっけ。普通考えたらそんな物をまともに研究するって言ったら冗談かなんかと笑われるくらいのレベル。
お稲荷さんの秘薬だってしらなければ私だって何かのジョークだって笑っちゃう。
それでもみゆきさんは研究をつづける事ができた。それはこの研究を本当に理解できる人が居たって事……
こなた「さすがみゆきさんだね、トカゲの尻尾とかふざけているとしか思えない」
みゆき「トカゲの尻尾は手に入れるのがかなり大変でしたので鶏の軟骨で代用できるのではないと思いまして」
こなた「まさか、それが出来るならお稲荷さんがとっくにやっていると思うけど……」
みゆきさんは微笑んだ。
みゆき「実はこの前の臨床試験で使用したのがそれです」
こなた「え、って事は?」
みゆき「トカゲの尻尾の場合と同じ効果でした」
こなた「回復した井上さんを見ればそれは分る……すごい」
私が褒めるのを気にも留めずみゆきさんは話し続けた。
みゆき「薬を作る際、恐らく鶏の軟骨が正解だったのかもしれません、これは私の憶測ですが
    つかささんに素直に薬の製法をただ教えるのが気に入らなかったのかもしれません、だからわざと手に入れ難い
    材料を言ったのではないかと……教えた本人に聞けないのできませんので確かめられませんが……」
こなた「まぁ……つかさがトカゲを捕まえるのを想像するとそれは納得できるかもね……
    みゆきさんはつかさとそんな話しをしたの?」
みゆき「いいえ、つかささんのあの当時の出来事に対して水を差すような話はしない方が……トカゲの尻尾でも
    効果は同じなのですから……」
こなた「相変わらずだね、みゆきさんは、それならもう2年の熟成は要らないとか?」
みゆきさんは更に話しを続けた。
みゆき「いいえ、それだけは省けませんでした、酵母によるアミノ酸合成で……」
こなた「いや……そこは言われても解らないから……」
みゆきさんは私にも解る言葉で言い直した。
みゆき「つかささんが残してくれた秘薬の中に酵母ありまして、それが最終的に秘薬を合成します、どこにでも居るわけでもない
    特殊な酵母です、遺伝子から見て地球由来のものではないかと推察します、おそらくたかしさん、もしくは真奈美さんが
    この日本で発見したのではないかと」
こなた「凄いね……そこまで調べつくしているなんて、しかもこのメモリー板を使わなくて……」
私はメモリー板をポケットから出した。
484 :「こなたの旅」 33  9/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:07:33.83 ID:b7iGww1s0
みゆきさんは私の持っているメモリー板をじっと見た。
みゆき「そのメモリー板にはお稲荷さんの故郷の星、途中で立ち寄った星々の知識や技術はあってもこの地球
    の知識は無いと思います、お稲荷さんの秘薬は今の人類の技術では合成できません、そして、この酵母は地球で生まれた
    ……とすれば、そのメモリー板をいくら調べても薬は出来なかったと思います」
こなた「研究員か……みゆきさん、天職って言っていいよね、かがみにしろつかさにしろ……それに引き換え私って……」
みゆきさんは首を傾げた。
みゆき「そうでしょうか?」
解っている。みゆきさんは私に気を使っている。
こなた「私は成りたくてこの仕事をしたわけじゃないし……」
みゆき「天職……ですか、神から授かりし職業……」
みゆきさんは笑った
みゆき「泉さん、天職を英語で訳すとなんでしょうか?」
こなた「え……な、何で……いきなりクイズ?」
みゆき「何て言いますか?」
みゆきさんは更に念を押した。
こなた「うんん、知らない……」
みゆき「calling……」
こなた「コーリング……?」
みゆきさんは頷いた。
みゆき「呼ばれた……神に呼ばれし職業……しかし神の声を聞けるのは預言者のみです、
そこでもう少し簡単に考えます、泉さん、今の仕事をする切欠は?」
こなた「切欠は……つかさに誘われたから……って?」
みゆきさんは再び笑った。
みゆき「はい、呼ばれましたね、泉さんの今の職業は天職です」
こなた「い、いや、つかさは神様じゃないし……」
みゆき「呼ばれたのであればそれは泉さんにとって天職と言っていいのではありませんか、
    英語圏と東洋の職業に対する考え方の違いかもしれません、でもこの件に関して言えば
    英語の方がより現実的ではないしょうか……」
こなた「……そうしたとしたら、つかさはかえでさんに誘われた、私はあやのを誘った、かがみはだんなさんのひとしさんに
    誘われて弁護士に……」
みゆき「そうですね、そして私も……」
そう、その時わたしがあやめさんに対するコンプレックスみたいなものがスーと消えたような気がした。
こなた「なんか勇気が湧いてきた」
これは全てに当てはまる訳は無い。たまたま私にうまくはまっただけの話し。言ってみれば方便みたいなもの。
私はそう理解した。だけど……なんか嬉しかった。
かがみが聖人君子と言わしめた人だけのことはあるね。
みゆき「さて、いよいよですね……」
こなた「……いよいよって……まさかかがみから聞いたの?」
みゆきさんはにっこり微笑んだ。
そうあからさまにされると照れてしまう。
こなた「本当はさっさと済ませればいいんだけどね、思うようにいかないよ……」
みゆき「躊躇うのはそれだけ泉さんが本気だと言う事です」
こなた「……そうかな、本気なのかな……」
みゆき「二度に渡る潜入……それもかなり危険で犯罪にもなりうる事でした、それを引き受けるなんて
    よっぽどの信頼と正義感がなければできません」
こなた「信頼はともかく……正義感ね〜確かに危険な作戦だったけど正義感なんてこれっぽっちもなかった、それを言うなら
    いのりさん夫婦やみゆきさんの方がよっぽど正義感あったんじゃないかな」
みゆき「それではなぜあんな危険な事を……?」
こなた「……何でかな……つかさの影響があったかもしれない、でもそれだけじゃない……それだね……
やっぱりゲーム感覚、そうそう、ゲームなんだよ……うんうん、それで決まり」
みゆき「ふふ、泉さんらしいですね」
言ってみればそれは好奇心。それだけだったかもしれない。
こなた「それはそうとこれからみゆきさんはどうするの?」
みゆき「どうするとは?」
みゆきさんは不思議そうな顔をした。
こなた「このまま秘薬を秘薬のままにしちゃうの?」
みゆきさんの顔が曇った。
みゆき「受け入れられなかった……結果は出ても認められなかった……ただそれだけが残念です……」
こなた「ふふ、諦めるのはまだ早いよ、あんな万能薬をこのまま捨てちゃうのは勿体無い、それは私でも分かる、
    百年、うんん、千年経ってもできるかどうか分らない代物だよ」
みゆき「し、しかしもうあれは認可されない、世には出せません」
みゆきさんはこうゆう考え方はしない。
こなた「そう、薬としては認められない、だけど私が知っている限りあの薬の材料はみんなただの食材、トカゲの尻尾が
    鶏の軟骨に交換できるのならそれはただの食べ物、料理だよ、なんだかんだ言って最初にそれを作ったのはつかさだからね……
    まして発酵させるのなら味噌とか醤油と同じだよ」
みゆき「はい?」
みゆきさんはキョトンとしていた。
こなた「分らないかな、薬が駄目なら食べ物で出しちゃえばいいんだよ、発酵健康食品ってね」
みゆき「発酵……食品?」
さらにキョトンとするみゆきさん。
こなた「病気を治すのは薬だけじゃないって事、目的が達成できるならなんでもいいじゃん?」
みゆき「し、しかし……」
こなた「しかしもへちまもないよ、みゆきさんは病人を助けたいたいんでしょ、それでいいじゃん、
    いざって時は私も使わせてもらいたいしね、それとも何か問題があるの、法律とか?」
485 :「こなたの旅」 33  10/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:08:51.20 ID:b7iGww1s0
みゆきさんは首を横に振った。
こなた「それなら問題ナシ」
みゆきさんの顔が悲しそうになった。
みゆき「なぜ……なぜです」
こなた「え?」
みゆき「……泉さんはどうしてそんな考えができるのですか……」
こなた「へ、なに、急に……そんな事を言われても?」
みゆき「神社の奪還、お稲荷さんの救助船の誘導……そして今回も……私には到底思い浮かびません」
こなた「いや……今回の件はともかく救助船の誘導はつかさがヒントをくれたから……」
みゆき「ヒント?」
こなた「通信ができなくてもう諦めかけた時、つかさは懐中電灯を空に向けて呼ぼうとしたんだよ……それがヒントになった」
みゆき「そんな話はつかささんはしていませんでした……」
こなた「つかさは自分が切欠になったんて気付いていないから」
みゆき「そうでしたか……ふふ、やっぱり敵いませんね……」
こなた「敵わない?」
みゆきさんは今まで見たことの無い苦笑いをした。
みゆき「けいこさんの企画に参加した時でした……つかささんの行動、態度、姿勢……どれを取っても非の打ち所がありませんでした
    私は只の傍観者でしかなかった、ですから私はせめて……せめて秘薬を再現させたいと思ったのですが、
    結局それも再現したにすぎませんでした……」
こなた「みゆきさんに「なぜ」なんて聞かれたのはじめてかもね、いつもは私がそうしていたのに、それにつかさにライバル心をもって
    いたのも意外だったかも……」
みゆき「え?」
こなた「だからみゆきさんに凄い親近感が湧いてきた、今頃になってね、もっと早く言ってくれればよかったのに、
実は本当の事言うとお稲荷さんに関して言えば私の行動は全てつかさのせいだから、
「つかさのくせに」そう思っていたけどいざやろうとするとつかさの様に
    うまく行かない、嫌になっちゃうよね……そう、つかさは本当に勇者だよ、勇者は自分が勇者だって自覚していないからね、
    本当にピンチになった時、その勇気が試される……つかさはその試練に全て勇気とやさしさだけで立ち向かった……知恵や力なんて
    ……その勇気のほんの少しでもあれば私はこんな所に居ないのに……」
みゆき「い、泉さん……」
こなた「いや、これは過大評価じゃないから、むしろそれを一番実感しているのはかがみじゃないかな?」
みゆき「そうかもしれませんね……」
こなた「ってこと」
私は立ち上がった。
みゆき「も、もうお帰りですか?」
こなた「みゆきさんの意外な一面が観られてすごく参考になった、ありがとう」
みゆき「ま、待って下さい、本当にそれだけで大丈夫なのですか?」
こなた「かえでさん、まなみちゃん、つかさ、ひよりからも勇気をもらったしね……
    いいや、みんなからいろいろ貰った
    それにかがみの作戦もあるしなんとかなるでしょ」
みゆき「あ、あの……躊躇うのは神崎さん……神崎あやめさんが原因ですか?」
私の動きが止まった。
みゆき「すみません……こんな切羽詰まった時に……」
あやめさんが一つの原因なのは分っている。
こなた「あやめさんか……神崎さんはあやめさんが好きだった……それは本人から聞いたから真実だよ、
だけどあやめさんがどうだったかは分らない、今となっては確かめようがないしそれを知ったところで
どうなるわけでもないから……」
みゆき「神崎さんはそれを知っていると思います」
こなた「……そうだよね、お稲荷さんだし、あやめさんの心を見るくらい造作もないよね……
    てか彼はあやめさん本人に成っていたくらいだから」
みゆき「もちろん泉さんの真意も……」
こなた「え?」
それは盲点だった。
みゆき「きっと既にご存知だと思います」
なんだか身体が熱くなってきた。顔が赤くなっているのが自分でも分った。
こなた「そ、そうだった……もうとっくだった……ははは、今更だよね……
    つまりもう知られているから告白は簡単だって言いたいんだね」
みゆきさんは首を横に振った。
みゆき「どうですか、神崎さんを目の前にして言えますか?」
こなた「え〜と…………」
例えそれを知られていたとしても言うのはやっぱり……
みゆき「先ほどの表情を見れば分ります、どんな状況であれ告白はそれなりに大変です
    普段感情を表に出さない泉さんが赤くなってしまったのですから」
こなた「むぅ……それじゃ何が言いたいの?」
みゆき「泉さんの告白はつまり神崎あやめさんの真意を確かめる事でもあるのです」
こなた「あやめさんの真意って……私に関係ない……」
みゆき「そうでしょうか、神崎あやめさんに何の感情もありませんか、友情とかは?」
こなた「感情って……私は彼女の死体を利用したし、もう彼女はとっくの昔に亡くなっていたから
    もうどうでもいいじゃん……」
みゆき「いいえ、亡くなっていません、彼女はまだ生きています、神崎さんの記憶の中で、
    神崎さんがお稲荷さんで居る限り彼女は行き続けている、泉さんが告白すれば
    神崎さんの中の神崎あやめさんにも伝わります、そして……脳内で二人の
    会話が始まります、そして……」
こなた「そして?」
みゆき「そして結論が出るでしょう……いえ、もう結果は出ているかもしれません、
かがみさんがどんな作戦を立てているのかは存じませんが告白する心構えとして贈りたいと思います」
こなた「あ、ありがとう……」
みゆき「いいえ、礼を言うのはこちらの方です……諦めかけていた秘薬……もう一度……挑戦してみます」
こなた「あ、あれは半分冗談のつもりだったけど……」
みゆき「冗談……冗談なのですね……泉さん、やはり敵いませんね……」
みゆきさんは大笑いした。

486 :「こなたの旅」 33  11/14 [saga sage]:2015/06/08(月) 00:10:03.69 ID:b7iGww1s0
今まで見てきたみゆきさんの笑いの中で一番の大笑いだった。
そして目から涙が出てきて、いつの間にか泣いていた。
どんな対応していいか分らなかった。なにもしないでただ
みゆきさんを見ていた。
やっぱり研究室を追われて研究成果まで反故にされたのはさすがのみゆきさんもかなりのショックだったのかな。
そんなみゆきさんに私が「冗談」なんて言ったから……
ちょっと酷すぎた……かな
っと言っても後悔先に立たずか……
こなた「ご、ごめん……」
みゆき「……到底私には泉さんのその発想には至りません、冗談……遊び心が私にはありません……」
こなた「ん……そうだよね」
私はスマホにイヤホンを付けてみゆきさんに渡した。
みゆき「これは?」
こなた「いいから、付けてみて」
みゆきさんは耳にイヤホンを取り付けた。
スマホの再生ボタンを押した。
みゆきさんはその再生された音楽を聴いていた。
そして再生が終わるとみゆきさんはイヤホンを外した。
みゆき「この曲は……誰の作曲ですか?」
こなた「みゆきさんでも曲名が分らないのか……これは本物だ」
みゆきさんは首を傾げた。
こなた「作曲、演奏とも柊まなみ、まなみちゃんだよ」
みゆき「え……?」
こなた「私のために作曲してくれた、それをかがみが録音してくれたのてね、みゆきさんが聴いた曲がそれだよ」
みゆき「泉さんのために……ですか」
こなた「ピアノの演奏が凄いのは分っていたけど、まさか作曲までできるとは思わなかった、ねぇ、作曲できるって
    凄いと思わない、ピアノの演奏が出来る人はクラスに一人はいるよね、でもさ、作曲ともなると
    学年に一人いるかどうかだと思うんだけどどうかな?」
みゆき「……もっと少ないかもしれません……オリジナルともなるとそうは居ないと思います」
こなた「みゆきさんは作曲できる?」
みゆき「いいえ……」
こなた「そうそう、私なんか作曲どころかおたまじゃくしさえ読めない」
みゆき「それは泉さんは音楽に……」
こなた「そうそう、幼少時に音楽に触れる機会がなかった、そもそも楽器に興味がなかった、才能もなかったかもしれない
    だけど、まなみちゃんの演奏を聴くといいな〜なんて思ったりもする……憧れだよね……そう、憧れ……
    でもまなみちゃんになれないし、つかさに成れる訳でもない……じれったいし、もどかしいよね、
    で、思ったんだけど……ヴァイオリンの音にあこがれてピアノでどんなに頑張ってもヴァイオリンの音は出せない、
逆もまた然り、だけどその憧れがその楽器の音色をより美しく奏でさせる……それでいいじゃん、まぁ私は
ヴァイオリンでもピアノの音色もないから差し詰め打楽器って所かな……」
みゆき「……打楽器は人類が一番初めに作った楽器……リズムを刻み時には音に破壊的な効果をもたらします、
    管楽器、弦楽器とてもそのような効果は期待できませんね……」
こなた「い、いや、これは例え話で」
みゆきさんは首を横に振った。
みゆき「たとえ話ではありません……それぞれの特色を活かして一つの大きなシンホニーを……私も参加したいです」
こなた「うんにゃ、もうとっくに参加しているよ」
みゆき「そうでしょうか……私は何も」
こなた「なにせみゆきさんはお稲荷さんを理解している数少ない一人だからね」
みゆきさんが一番理解している。私はそう思った。
みゆきさんは真剣な顔になり私の前に立った。
みゆき「それならば私も手伝わせてください」
こなた「な、何、何なの?」
こなた「それならば、私を神崎さんに見立てて告白の練習をしましょう……」
こなた「え?」
……
……
時間だけが過ぎていく。
みゆき「どうしたのですか、私の前で言えなければ本人の前にすら立てませんね」
こなた「ちょ、ちょっと待った、そんなのしなくても、子供じゃあるまいし、それにかがみだってそんな練習は一度も……」
みゆき「かがみさんは自分の出来ない事を他人に強要しません、優しすぎるのです、でもそれでは成功しません」
こなた「わ、私は本番に強いからそ、んなの、は……」
みゆきさんの目がいつになく怖く睨みつけてきた。
これは言うまで帰してもらえない。そう思った。
……
………
…………
487 :「こなたの旅」 33  12/14 12/12でした [saga sage]:2015/06/08(月) 00:11:32.38 ID:b7iGww1s0
 言えなかった。冗談でも言えなかった。
みゆきさんの言うとおり。みゆきさんの前で言えなければ本人の前でなんて言えるわけない。
そんなのは分っている。解っているけど……言えなかった。
これじゃこの前と全く同じ。何も変わっていない。
まさかこんな事って……
有り得ない。
だけどこれは現実だ。夢じゃなかった。
こなた「は、はは、はははは……」
みゆき「い、泉さん?」
笑うしかないこれは笑うしかなかった。
こなた「こりゃ傑作だね、笑っちゃうよね〜」
私は帰り支度を始めた。
みゆき「泉さん、ですから私の前で……」
こなた「いいから、もう」
みゆき「いいから……とは?」
こなた「お邪魔しちゃったね、もう帰るから」
私は部屋を出ようとした。そうしたらみゆきさんは立ち上がって素早く私の前に回り込んでドアの前に立ちはだかった。
みゆき「まだ終わっていません、このままでは本番で失敗します」
こなた「本番はもうないから……」
みゆき「無とはどう言う意味です?」
こなた「言ったままの意味だよ……もう終わり、これじゃ何をしても無駄だよ」
みゆき「……どうしてです、まだ諦めるのは早すぎます、何かの落ち度があるのでしたらかがみさんともう一度作戦を練り直す時間くらいは……」
こなた「もう何をしても同じだよ」
みゆき「いいえ、違います」
こなた「……同じだよ、もう帰るからそこを退いてくれるかな……」
みゆき「これまで協力してくれた方々の想いが……分っているのですか、つかささん、かがみさん、まなみさん、田村さん……
    ……それに、此処に来たは泉さん自身の意思ではなかったのですか」
いつになく真剣なみゆきさんだった。
こなた「うんん、かがみが行けって言うから来ただけだから……」
私はみゆきさんの向こうにあるドアのノブに手を伸ばした。
みゆきさんは私のその腕を掴んだ。
みゆき「終わりとは、そのまま神崎さんを故郷の星に帰していいと言うのですか」
私はノブの方に向けて少し力を加えた。みゆきさんの腕はは押し返す力が加わった。
みゆき「本当にそれで良いのですか、私の目を見て言って下さい」
みゆきさんの手が更に強く握る。
みゆきさんに言われなくてもそんなのは解っている。分っているけど、身体が言う事を聞かない。
私は更に力を入れてドアを握ろうとした。
みゆき「このまま帰っても何も変わりません……」
変わらない。そう何も変わらない。私は腕の力を抜いた。それに気付いたみゆきさんは腕を放した。
こなた「そう、そうだよ、何も変わっていない……可笑しい、可笑しいよね……」
みゆき「い、泉さん?」
こなた「実はね……以前にも告白しようとしたんだよ……全くその時と同じ……うんん、言い出そうしただけ
    その時の方がよかったかもしれない……まったく変わっていない」
私は顔を上げてみゆきさんの目を見た。
こなた「全く変わっていない、つかさにまなみちゃんにかがみ、ひよりにみゆきさんまで勇気を貰ったのに……
    これじゃ何をしたって同じだよ……つかさの様な勇気があれば私は今此処に居ないよ……
    まなみちゃんの様にピアノが弾けたら想いを全て音楽にできるのに……何もできない私は直接話すしかないから、
    どうしようもないよ……言えないものは言えない、弱虫って言われてもしょうがないよ、言えない、
    言いたくても言えない……言えない」
みゆき「例えそこで諦めたとして、何れ来る別れの時、泉さんはどうするのですか、会わずにそのままお別れするのですか
    その時も何もしないつもりですか」

そう、そうだった。かがみもそんな事を言っていたし今回の作戦もそれが肝になっている。
そんな事は分ってた。いずれにせよ別れの時が来る。
つかさは別れの時に会えなかった。だけどそれが結果的に再会の切欠になった。
でもつかさは必死になっていた。
私だって必死だよ。つかさ以上にやっているつもり……つもりじゃ駄目なのかな……
私の場合会えない訳じゃない。会わない……会わないのか。
こなた「考えれば考えるほど言えなくなるよ……神崎さんが好きなんて……」
みゆきさんは一歩横に移動してドアを開けた。
みゆき「……確かに聞きました、本番はその調子で行けば大丈夫です」
こなた「え?」
みゆき「しっかり聞こえました、告白」
こなた「い、いやあれは独り言みたいなものでみゆきさんに言ったわけでも神崎さんに言った訳でも……」
みゆきさんは笑った。
みゆき「どちらでも良いではありませんか、泉さん自身の口から出たのは間違えないのですから」
こなた「みゆきさん……」
みゆき「ファイトです」
みゆきさんは小さくガッツポーズを取った。
みゆき「私に出来るのはこのくらいですが」
こなた「うんん、なんかすっごく勇気が湧いた様なきがした、ありがとう」
みゆき「いいえ、勇気をくれたのは泉さん、貴女ですよ……お互い頑張りましょう」

 そしてみゆきさんと別れた。
今思えばあれは誘導だったかもしれない。だけどそれで私はこうして此処に居る。神崎さんと待ち合わせまで漕ぎ着けた。

もうそろそろ時間かな。
『ピピ』
頭の中で神崎さんの気配を感じた。メモリー板の機能が働いたみたいだ。もう彼はすぐ近くにいる。
もう後戻りは出来ない。
もうやるしかないんだ。

つづく
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/08(月) 00:15:28.03 ID:b7iGww1s0
以上です。 全部で12レスでしたね

忙しくて投下が遅れてしまいました。
え?これで終わりじゃないのかって?
残念でしたもう少し続きます。

お題の「街頭インタビュー」……
まったく考えていませんでした……
七夕ネタと一緒にするかもしれません。

この後すぐに纏めますので報告は省略します。

489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga ]:2015/06/13(土) 13:29:20.11 ID:c1Wlv7n+0
保守
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/06/22(月) 02:36:33.80 ID:1CTQy7qSO
保守
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga ]:2015/06/23(火) 20:45:16.34 ID:0ymscn3l0
う〜ん
何も思い浮かばない

「街頭インタビュー」
かなり難しい……
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/27(土) 23:20:54.69 ID:fGhy2yEj0
保守?
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/07/04(土) 21:00:07.85 ID:Bf7RVCnN0
保守
494 :今日は何の日? [saga]:2015/07/06(月) 21:53:48.92 ID:1EliAjqc0
こなた「今日は何の日だか知っている?」
かがみ「唐突に何を言う」
つかさ「え、七夕……」
こなた「それは明日だね……かがみは?」
かがみ「そんな急に言われて思い浮かぶか」
みゆき「……思い当たるのは……サラダ記念日ですが……」
こなた「さっすがみゆきさん!!」
つかさ「サラダ記念日???……何でサラダなの?」
こなた「ん……何でだろう」
かがみ「問題を出した本人が知らないでどうする……「この味がいいね」と君が言ったから7月6日はサラダ記念日……俵万智さんの短歌よ」
こなた「かがみ、知ってるじゃん?」
かがみ「みゆきが言ったから思い出しただけよ」
つかさ「どう言う意味なの?」
かがみ「恋人に出したサラダ、美味しいって言われたのが嬉しかった……そんな感じ」
つかさ「恋歌なんだ……何だかかロマンチックだね」
みゆき「鶏の唐揚げを工夫して出したら思いのほか好評だったのが実際だったようです、しかし歌にするのに唐揚げでは重いのでサラダに変えたようですね」
かがみ「それは初耳だわ」
つかさ「でも唐揚げとサラダだとサラダの方がしっくりくるかも」
かがみ「そうね……さすがベストセラー作家は違うわ」
こなた「そうりゃそうだよ、かがみならローストビーフでも足りないじゃないの?」
かがみ「それどう言う意味よ」
こなた「言った通りの意味だよ」
かがみ「なんだと!!」
みゆき「かがみさん、つかささん、少し早いですがお誕生日おめでとうございます」
つかさ「あ、ありがとう……お姉ちゃん?」
かがみ「……ありがとう……」
みゆき「今日は私のおごりで夕食はどうです?」
こなた「いくいく!!」
みゆき「それでは予約をするので手伝ってくれませんか?」
こなた「うい〜」
みゆき「それでは後ほど……」


かがみ「ふぅ〜」
つかさ「どうしたのおねえちゃん?」
かがみ「さっきのみゆき……私とこなたが喧嘩するのを見越していたな……」
つかさ「え、そうなの?」
かがみ「……あのタイミングで私達の誕生日を持ち出して更にこなたを私から離した」
つかさ「そういえば……私、全然気付かなかった……」
かがみ「敵わないな……」
つかさ「敵わないって、お姉ちゃん、ゆきちゃんと争ってたの?」
かがみ「え、い、いや、私が勝手に争っているだけ、向こうはそんなの毛ほども感じていない、頭にくるわ……」
つかさ「え、でもゆきちゃんはゆきちゃんだよ」
かがみ「……そうよ、親友であるのは変わらないわよ、そんな悲しそうな顔をするな」
つかさ「……それを聞いて安心した……それで……こなちゃんは?」
かがみ「こなた……あいつは自分勝手でお調子者で遅刻をするはすぐに弄ってくるは……」
つかさ「ふふ、それでも親友なんだよね?」
かがみ「……つかさ、あんたもでしょ?」
つかさ「うん」
かがみ「永い付き合いになりそうだ」
つかさ「うん」
『ピピピ』
つかさ「あ、ゆきちゃんから着信だよ」
かがみ「……さて、行くか」
つかさ「うん」




以上です。1レス物です。

ついでに少し早いけど誕生日ネタもまぜました。

お題の方は考え中です。(っと言っても全く思いつかない)
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/07/06(月) 21:59:23.63 ID:1EliAjqc0
ここまで纏めた
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/07/08(水) 13:36:09.58 ID:csV16xuSO
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/07/17(金) 01:31:11.10 ID:A5rgB9oSO
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/07/26(日) 20:37:46.15 ID:gkyjtLgH0
保守
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/08/11(火) 04:41:37.22 ID:SVYntfNi0
保守
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/27(木) 21:41:47.77 ID:hQ4HgPRzO
保守
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/09/05(土) 06:28:49.90 ID:lF2P/prF0
保守
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2015/09/12(土) 18:19:13.27 ID:ELpSLT8SO
保守
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/14(月) 20:22:36.01 ID:hu+Qlw2KO
「こなたの旅」の作者です。
忙しくて書き込み出来ません。
最近やっと書き始めたばかりです。
待っている人は居ないでしょうけどもう少し時間が掛かりますので、よろしくお願いいたします  


保守を兼ねての書き込みでした。


504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/15(火) 06:57:53.61 ID:QSilfFdy0
乙 待ってる
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/09/23(水) 05:22:56.59 ID:rGwZU6kQ0
>>504
待っている人が居るとは思いませんでした。ありがとう
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/10/02(金) 18:59:18.02 ID:pVYEasBAO
保守
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/10/10(土) 05:15:55.17 ID:sqrTFP1/0
保守
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/10/18(日) 22:56:09.07 ID:KjhcMMsn0
保守
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/10/29(木) 21:24:40.74 ID:2bDtNU5Y0
保守
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/05(木) 05:27:04.93 ID:eUh0Q4DHO
保守
511 :どうする? [sage saga]:2015/11/09(月) 00:43:31.43 ID:+VfAkJDs0
こなた「なんか静かだね」
かがみ「そうね、静かだわ……」
つかさ「静かってレベルじゃないよ……」
こなた「いったい何時からこんなになった……」
かがみ「このスレが立ち上がったのが2013年……
    この前のスレから随分減ったわよね、コンクール参加者も0になったくらいだし」
こなた「そうだね〜」
つかさ「人気なくなっちゃたのかな……」
こなた「確かに全盛期と比べれば……」
かがみ「人気云々は置いておいて、このスレをもう少し活気付けたいわね……」
こなた「どうすればいい?」
つかさ「別のサイトで宣伝してみたら?」
こなた「それはもうやってる……」
つかさ「以前投下してくれていた作者さん達は?」
かがみ「それは向こうから来なければ私達は何もできないわよ」
つかさ「……何もできない……ね」
こなた「なんかダラダラ長編を書いている気まぐれな作者が一人いるだけっぽい」
つかさ「もしかしてその作者のせいで……他の人が書き込めないとか?」
かがみ「投下が不定期だからその間に書き込めるでしょ……批判している人も居なければ
    賞賛している人も居ないから無視すればいいだけ」
こなた「そうだよ、無視しちゃえばいいだよ!!」


現在このスレは殆ど一人が投下していますがどなたでも自由にssを投下できるスレです。
>>1 が基本なのでよろしくお願いします。

つかさ「なんかどこからか声が……誰?」
こなた「このスレを愛する一人のファンからのメッセージだね」
かがみ「何故そんな事がわかる?」
こなた「だってそれ以外に考えられる?」
かがみ「……」
こなた「っと言う事なのでよろしくお願いします」
かがみ「お、おい、勝手にまとめるなよ……」
つかさ「よろしくお願いします」
かがみ「つかさまで…………よろしくお願いします……」
こなた「結局まとめるんじゃん」
かがみ「う、うるさい……」

512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 08:51:55.75 ID:EUYIuQec0
そんな哀しい事いうなよ(切実)
513 :ごめんなさい [sage saga]:2015/11/14(土) 03:06:28.82 ID:Fm5w/2Pu0
こなた「やったー 書き込まれたよ!!」
つかさ「……ほんとうだ、やったね」
こなた「ふっふっふ、不安を煽って書き込ませる作戦、大成功だよ」
つかさ「え? 作戦って……」
こなた「ちっちっち、つかさ、今の時代、正攻法で攻略できるほど甘くはないのだよ」
つかさ「で、でも……」
かがみ「でももへちまもないよ、現にかきこまれたじゃん?」
つかさ「たしかにそうだけど……お姉ちゃんは知ってるの?」
こなた「知らないからこそだよ、知ってたら絶対に止められてた」
つかさ「え〜」
こなた「だから……つかさ、解ってるよね」
つかさ「わ、分ってるって、何を?」
こなた「この事は絶対に内緒だから」
つかさ「内緒……」
こなた「知ってしまったからにはつかさも共犯だからね、だいたい只でさえつさはおしゃべりだから……」
つかさ「……」
かがみ「作戦の次は脅しか……」
こなた「ひぃ……その声は……か、かがみ様……いつからそこに……」
かがみ「何かおかしいと思っていたら、他にも共犯居るでしょ」
こなた「い、いいえ、私の独断と偏見で……」
かがみ「あんたがそんな回りくどい事考えるわけない」
こなた「えっと…その……あの……」

ごめんなさい

つかさ「あ、どこからか声が……」
かがみ「やっぱり、呆れたわ……これじゃファン失格ね」
こなた「ごめんなさい……もうしません」
つかさ「そうだよね、私達はもっと楽しく、面白く……時には感動を」
かがみ「そうそう」
こなた「そして、もっとゆるゆるで……」
かがみ「お前が言うな!」

514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/19(木) 06:30:06.85 ID:BNWbOzDOO
保守
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/02(水) 01:12:59.11 ID:dNHmN12u0
保守
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/10(木) 20:36:26.23 ID:cJkbksQT0
保守
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/19(土) 02:32:03.88 ID:Y1es8DR40
保守
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/27(日) 20:45:50.61 ID:QHBA//0T0
保守
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/31(木) 02:43:40.37 ID:1xzOTzkh0
もう今日で今年は終わり。
思い返せばあっと言う間に過ぎてしまったような気がします。
今年で終わらそうとした物語手付かず、そろそろ本腰をいれて書こうかなと思います。


来年は良い年でありますように。
520 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/01(金) 01:27:04.50 ID:WDWY44i50
あけおめ、ことよろ
521 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/11(月) 19:17:13.18 ID:4AVEsaG80
保守
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/01/21(木) 22:19:00.57 ID:svqyhU4R0
保守
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/01/25(月) 00:22:36.52 ID:D5eWvsr20
まとめサイトが見れない?
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/25(月) 00:30:50.29 ID:7EhJJSbD0
すみません
スマホだと死ぬほど見づらいです
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/01/26(火) 23:35:04.31 ID:+P+T+w2n0
もともとpc用の表示だからね

スマホ表示にすれば多少は読みやすくなるのでは?

メニュー画面がないから作品を探すのがめんどいかな
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/02/01(月) 00:03:12.63 ID:1ih/slNA0
保守
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/02/06(土) 07:26:47.36 ID:mMx2JB8QO
保守
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 10:03:02.28 ID:Gq+MUPQro
ガラケーの俺に隙はなかった
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/06(土) 22:06:02.21 ID:zRwKeruAo
なんかいろいろと切なくなるスレだな……
530 :無題 :2016/02/15(月) 00:25:07.91 ID:hF0TPQyv0
こなた「ねぇねぇドラ○エの天○の花嫁ってやったことある?」
かがみ「ん? 唐突になにを?」
こなた「まぁ、まぁ、それで、やったことある、つかさは?」
つかさ「あるけど……」
こなた「かがみは?」
かがみ「ある……それがどうかした?」
こなた「例の婚約シーンの選択で浮気度がわかるんだけどね……」
つかさ「婚約……って花嫁を誰にするって」
こなた「その通り!!」
かがみ「はぁ、なにを言い出すかと思えば……」
こなた「つかさは何を?」
つかさ「私は……フローラかな」
こなた「かがみは?」
かがみ「ふふ、つかさ甘いわよ、断然ビアンカ、それ以外ない
    幼馴染を選ばずして浮気なんか語るな」
つかさ「そ、そうなの、その時好きじゃなければ意味ないような……」
こなた「ほぅほぅ、お二人の恋愛観が分っちゃったね」
かがみ「そう言うあんたはどうなのよ! さしずめデポラって落ちじゃないの?」
こなた「チッチッチ、分ってないなお二人さん、あの場面で誰を選んでも
    浮気度なんて分らないよ」
つかさ「え?」
かがみ「な、なんだよ、分るって言ったじゃないか、からかってるのか!」
こなた「問題は誰を選ぶではなくその前の行動だよ」
つかさ「その前の行動って……選ぶ前に誰と話したとか?」
こなた「うんんちがう」
かがみ「もういい、どうせ下らない答えに決まってる、もう帰るわよ」
こなた「……それはね、選ぶ前にセーブをしたかどうかなんだよ」
つかさ「セーブ? どうして???」
こなた「それじゃ聞くけどどうしてセーブするの?」
つかさ「それは……電源が切れた時とか……失敗しちゃった時とか……」
こなた「はいはいそれそれ、誰かに決めて失敗しちゃったらやり直そうなんて浮気そのものじゃないの?
    一途ならセーブなんかしないで進める……でしょ?」
つかさ「そう言われると……私……セーブしちゃったかも……」
かがみ「バカバカしい、そんなんで分ったら苦労しないわよ」
こなた「で、かがみはしたの、しなかったの?」
かがみ「そんなの忘れたわよ、そう言うあんたはどうなのよ!!」
こなた「私はもちろんセーブしたよ、選択肢の前のセーブは基本」
かがみ「ほうほう、それは大した浮気性だ!!」
こなた「ふむ、正直に言わない人は影でコソコソして泥沼化する……いやいやかがみは……」
つかさ「お姉ちゃん……」
かがみ「う、うるさ〜い!!!!」

終わり


531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/02/15(月) 20:40:05.50 ID:hF0TPQyv0
ここまでまとめた
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/02/27(土) 07:19:21.44 ID:aNTcKgCv0
保守
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/03(木) 05:26:21.28 ID:4prSPmLYO
保守
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/11(金) 12:56:45.51 ID:X9t8e/BiO
保守
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/03/17(木) 18:27:04.33 ID:9G3BTEjm0
hosyu
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/03/29(火) 06:28:57.14 ID:Uwx4HFhcO
保守
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/31(木) 09:40:21.66 ID:Dn78j9i4O
http://i1.wp.com/img.grotty-monday.com/wp-content/uploads/gotokill003.jpg
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/04/02(土) 16:30:18.25 ID:zKsZvhFsO
保守
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/02(土) 17:20:26.28 ID:yEyxyGra0
>>537
グロ
540 :保守 [sage saga]:2016/04/11(月) 20:50:27.75 ID:JgJvu66p0
どうも「こなたの旅」の作者です。
最後に作品を書き込みしてからもう1年近くも経ってしまった。

読む人も居なさそうだしこのまま消滅でも……と思ったりもします。

「つかさの一人旅」のまとめで「おもしろくない」と書き込まれてヤケクソで
続きを書いた訳で……とても不純な動機でした。
よくここまでだらだら続けたなと思っている程です。


一人でも続きが読みたい人がいれば書くかもしれませんが……


保守だけだと勿体ないから書き込んでみました。
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 19:42:09.01 ID:SkONvZoQ0
書き続けることができるなんていいことじゃないか
らき☆すたのSSは読みたいと思うしこのスレがあればまた新規の作者も現れるかもしれない
書こうと思えるなら書くべきだと思うよ
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/04/25(月) 23:14:08.11 ID:mzE9F7rJO
これは偽物
http://www.asyura.us/bigdata/up1/source/38552.jpg
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/01(日) 21:33:28.53 ID:yeB5k04t0
「こなたの旅」の作者です。
忘れてしまった人もいるとは思いますが続きを投下します。
5スレくらい消費します。
544 :こなたの旅 34 1/5 [sage saga]:2016/05/01(日) 21:35:22.16 ID:yeB5k04t0
34

 彼が、神崎さんが近づいてくるのが分る。どうしよう……
どうしようじゃない。かがみの作戦通りやるしかない。そう心の中で何度も言う。
そうじゃないか。普段は普通に話せているじゃないか。そうの様にすればいいだけの話。
よ〜し。
神崎「待たせたかな……まさか先に来ているとは思わなかった」
こなた「あっ!!」
神崎「ん?」
不思議そうに私を見ながら首を傾げる神崎さん。私の奇声がよっぽど珍しかったのか。
そんな事を考えている暇は無かった、もう作戦は始まっている。
……もう……いやいや、まだまだ……
とにかく落ち着け、そして動作はゆっくり、慎重に。
私は徐にポケットに手に入れてメモリー板を取り出し彼に差し出した。
神崎さんはさらに首を傾げる。
こなた「はい」
神崎「どう言う意味なのか?」
こなた「もう返すよ……」
神崎さんはとても驚いた顔をした。
神崎「返す……何故だ、まだ裁判は終わっていないのに?」
こなた「裁判はどうあがいても有罪は確定しているからね、もう終わったのと同じだから」
私は一歩進んで更に彼に近づいた。
だけど神崎さんはメモリー板を受け取ろうとしない。
神崎「……裁判はいいとして、君にもそれは必要ではないのか?」
こなた「もう私の仕事は終わっちゃったしね、もうこれ以上これを持っていても意味ないし」
神崎「……貿易会社が読み取ったメモリー板の情報を全て消したと言うのか?」
私は頷いた。
こなた「敵もいろいろ工夫していて骨は折ったけどね、これでお稲荷さんの情報は少なくとも彼らのサーバには一切残っていないよ」
神崎「ばかな……君には基本的な使用方法しか教えていない」
私は人差し指を立てて舌を鳴らした。
こなた「チッチッチ……私にはもう一つの秘密兵器があるのだよ」
もう一つ、そうUSBメモリーを取り出しメモリー板の上に重ねて置いた。
神崎「それは……」
こなた「めぐみさんがくれたUSBメモリー、これでこの地球上ある全てのPCは私の手の中にあるのと同じ、それにね
    メモリー板の使い方もこのUSBメモリーが翻訳してくれてね、仕事が捗ること捗ること」
神崎「……それがあったのか……メモリー情報は確かにそれで翻訳できるな……」
私は更に一歩彼に近づいて渡そうとしたけど彼は受け取ろうとはしなかった。
神崎「本当に良いのか、私がこれを使ってあの殺し屋に復讐するとしたらどうする、それを使えば刑務所だろうが軍隊の施設だろうが
   容易に侵入できるぞ」
こなた「うんん、メモリー板が無くったって復讐する気ならとっくにやっていたでしょ?」
神崎「言い切るじゃないか、メモリー板を持った途端に気が変わるかもしれないぞ、それに今まで何もしなかったのは
   君の持っているメモリー板で私の居場所を特定されてしまうのを恐れていたからかもしれない」
こなた「そんな事言ったら私がメモリー板を渡さないよ、それにね、そう言うのは渡されてから言うもんだよ」
神崎さんは苦笑いをした。
神崎「私を試すのか、メモリー板のおかげなのか知恵がついたな……それとも誰かの入れ知恵なのか」
こなた「そんなのどっちでもいいじゃん」
確かにこのメモリー板のおかげで神崎さんと同等な話が出来るしついてもいける。
だけどこれはメモリー板でも誰かの……ましてはかがみの入れ知恵でもない。
つかさとお稲荷さんとのやり取りをずっと観ていれば出来ることだよ。
私はさらに近づいてメモリー板を彼の間の前にかざした。
神崎さんはじっと私の手にあるメモリー板を見ている。
545 :こなたの旅 34 2/5 [sage saga]:2016/05/01(日) 21:36:26.74 ID:yeB5k04t0
神崎「確かにそれは私にとってどっちでもいい……それより本当にそれでいいのか、それを私に返せば二度と
  その力を使うことは出来ない、知識も技術もすぐに忘れてしまうのだぞ、その気になれば株価の操作だって可能、
  貿易会社の様に技術を売れば富も思うがまま、それにかつて君がこの神社を買い取った様にね……惜しくないのか?」
こなた「ふふふ、今度は私を試すの……確かに惜しいと言われれば惜しいけど……やっぱりこれは私達が持つには
   危なすぎるよ……数学で1+1が2になるって理解できて始めて計算が出来るようになるよね……
   あとは掛け算、割り算、関数とか微分や積分だってその延長だよ、
   メモリー板の中身が分るようになって分っちゃった、私達ってその計算すらまだ理解出来ていないレベル
   だって……だから宝の持ち腐れになる」
神崎「確かに今の人間にはその積み重ねがなるかもしれない……それでも何人救えるか分らないぞ」
こなた「うん、同時に何人不幸にするか分らない」
神崎「……冷静な判断だな」
こなた「こう言うのはよくゲームやアニメで題材になるからね」
神崎「そこでそれが出てくるか……」
神崎さんは笑った。そして、さらに話しを続けた。
神崎「今まで永い間、人間と関わってきた、君が知っている様に私達はどんなに頑張っても一ヶ月の内数日は
  狐の姿になって生活するしかない、それで何度信頼していた人に裏切りられたか……
  一番弱くなっているところを狙われる、技術や知識を教えてもそれでいつも裏切りられ、争いが始まり、
破壊の限りを尽くし、そして……
  元に戻ってしまう、それの繰り返し、何度命を狙われ、何度生死の境を行き来したことか……」
少し間を置いて神崎さんは更に話しを続ける。
神崎「それでも助けられたのも人間だった、傷ついた私を何度救われたか、中には裏切ったはずの人物に
   助けられた事もあった……いったいどっちが人間の本性なのだ?」
何万年も生きていればいろいろな事があったのは分るけど。
私にはその問いの答えを持っていない。だけど……
こなた「何も知らない友人が一人旅で理不尽にも生贄にされそうになったよ、挙句の果てに逆恨みでもう一人の
   友人にも呪われちゃってね……何度か殺されそうになった……」
神崎「…それは……」
私は少し間を置いて更に話した。
こなた「でもね、その友人を殺そうとした人自分の命を引き換えにに友人は助けられた、
更に私達と一緒になって私達を呪おうとした人達と仲直りしようとしてくれた人もいたっけな……
お稲荷さん……一体どっちが本性なの?」
神崎「……その話しをするのか」
こなた「このメモリー板の知識だってお稲荷さんに出来たのだからきっと私達だって同じ事が出来るようになる」
神崎「私達と同じと言いたいのか……」
こなた「うん」
神崎「いや、地球での私達の行為は生きる為に止むを得ず行ってきた事だろうに」
こなた「それじゃ多分私達も同じだよ、このメモリー板の中にある歴史って殆ど戦争だよね、地球と同じじゃん?」
私を見て急に笑い出した。
神崎「メモリー板の歴史も解読したのか、ふふ、なるほど、君はもうそれを使いこなしてしまった……そう言う事か……だから見つからなかった訳だ」
こなた「ん?」
なんの事を言っているのかな?
神崎「確かに彼女の言ったとおりになったな」
こなた「へ?」
今度は私が首を傾げた。
神崎さんは黙って考えているみたいだった。
こなた「話したくない事なの、それより受け取ってくれないと腕が疲れちゃうんだけど」
神崎「そ、そうだな……」
神崎さんは腕を伸ばしてメモリー板をUSBメモリーを受け取ろうとした。
さけどさっきの話が気になってきた。
私はメモリ板とUSBメモリーをポケットに戻した。
546 :こなたの旅 34 3/5 [sage saga]:2016/05/01(日) 21:37:28.72 ID:yeB5k04t0
神崎「え?」
こなた「さっきの話の続きを聞きたい……誰の言う通りになったって?」
神崎「……そうだな言いかけてそれはないか……」
神崎さんは振り返って私に背を見せた。そして神社の下を見下ろした。
神崎「ワールドホテル社長と秘書の突然の消失……そしてこの神社の買い取りと寄付をした謎の人物……
  レストランかえでが一番怪しいと彼女は言っていた」
こなた「その彼女って……もしかして?」
神崎「そう、神崎あやめだ」
あやめさんは最初から私達の店を疑っていた。でも、そうだとしたら。
こなた「それじゃなんで今になって私達の所に来たの、もっと、もっと早く来てもおかしくないじゃん」
少なくともあやめさんが亡くなる前には会えたはず。
神崎「私にもそう言っていた、彼女の読みを信じていればこうはならなかったかもしれない……死ぬ必要もなかったかもしれない」
こなた「それじゃどうして!!」
思わず声が裏返った。
神崎「……私が反対した」
こなた「反対したって……私達は、特につかさはワールドホテルと深く関わっていたよ、少し調べればそのくらいは直ぐに……」
神崎さんは首を横に振った。
神崎「いいや、調べてもそれは分らなかった、ワールドホテルの情報は殆どあの社長と秘書が持っていたらしいからな……」
私を見る神崎さん。
神崎「その情報を消したのも君か?」
こなた「まさか、私はほとんど何もしていないよ、多分消したのは秘書の……」
神崎さんは手を私の目の前に出して止めた。
神崎「もういい……情報を消すのは私達のしてきた事を考えれば当然の事……そう、君たちはお稲荷さん仲間と協力して
   母星と交信をし、そして故郷に帰した……何千年、何万年経っても出来なかったことを君たちはやってしまった」
こなた「うんん、つかさが90%以上やったこと、そんな事よりあやめさんがよく神崎さんの反対に納得できたのか……
    あの強引な性格じゃぜったいに折れないよね?」
神崎「強引? そうだな、仕事はいつもそうだった、しかし私の言う事にはあまり反論はしなかった」
反論しなかった……?
こなた「仕事って、貿易会社の秘密を探す仕事をしてたでしょ……それに仲間を探していたって……
彼女のライフワークみたいなもんじゃなかったの?」
神崎さんは黙っていた。話そうとしないから私から言った。
こなた「ずけずけ店に入ってきたりしたしたり、私を潜入操作のメンバーにしたり……そんなの考えられないよ」
それでも神崎さんの言う事に従ったってことは……
神崎「反論はしなかったが彼女従ってはいない」
こなた「え、言っている意味が分らない……」
神崎「彼女は私と仕事をした後から自分の仕事をしていた、私に気付かれないように」
そんなまどろっこしい事を何で?
私が話しださないのを確認したのか神崎さんは話しだした。
神崎「彼女は私と大学や企業を調べている合間を見ては君達の店を調べていた、店の経歴、店長、
従業員、店の移転に至るまでね、もちろんその中に君の名前もあった、泉こなた……」
そこまで調べていたなんて……
神崎さんは一呼吸すると再び話しだした。
神崎「私との仕事と自分の仕事の両立……その負担は心身共にかなりのものとなる」
こなた「負担……」
神崎「そしてその結果があの事故だ……」
私はなんていって良いのか分らなかった。
神崎「ふふ、あいつを、あやめを死に追いやったのは私だ」
こなた「あやめさん、調べていたんだったらちゃんと言えばよかったのに……なんで……」
神崎「……さあな……」
さあなって、神崎さんはあやめさんの記憶の全てを知っているんじゃないの?
だから……それは無いよ。絶対無い。神崎さんは絶対にその理由を知っている。知ってきゃおかしいよ。
547 :こなたの旅 34 4/5 [sage saga]:2016/05/01(日) 21:38:23.83 ID:yeB5k04t0
神崎「今までの私はその償いの為にこうしてきた……それももう終わる……」
でも聞けない……その理由が怖くて聞けない。
こなた「償いって、約束じゃなかったの?」
神崎「ふふ、そう言わなかったら君は協力してくれまい?」
こなた「え……?」
神崎「貿易会社に潜入した時警備員に襲われた……本当は君を助けるつもりは無かった」
こなた「な、なにを突然……」
神崎「君が囮になれば私達は逃げられた……それだけの話だ」
こなた「それじゃなんで私を助けたの?」
神崎「神崎あやめがそれを許さなかっただけの話だ……あやめに感謝するんだな」
違う。直ぐにそう思った。
あの時、囮になって皆を逃がしてそれで自分も助かる可能性があるとしたら狐になれる神崎さんしか居ない。
こなた「……そうだね……」
それでもこう答えるしかなかった。
神崎「さて、もういいだろう」
神崎さんは手を伸ばしてきた。
メモリー板……これを渡してしまったら……もう……
こなた「ちょっ…ちょっと待って……な、何も今更母星に帰らなくたって……もう4万年もここ(地球)に居たんだし……」
神崎さんの手が止まった。
神崎「この私に留まれと言うのか?」
こなた「う、うん……」
私は力なく答えた。
神崎さんは私の手に持っているメモリー板を見ながら話した。
神崎「それを機能停止させるにはかなりの危険、それに費用が必要になる……それとも人類がそれを使うに値するまで守り続ける覚悟があるのか、
   10年、100年、1000年……君達の子々孫々……少なくとも全人類が一つに纏まるまではこれは渡せないだろう」
こなた「何もそこまで待たなくても……」
神崎「ほぅ?」
その理由を聞きたそうな目をしている。
こなた「この状況は小さい頃から擬似的に体験しているから……もっと早く分ってくれるかなって……」
神崎「小さい頃?、擬似的?……ん……具体的になんだ?」
私は小さな声で答えた。
こなた「ドラ○もん……」
嗤われる
そう思った……だけど私と思ったのと違った反応をした。
神崎「未来から来たロボットが主人公に秘密の道具を貸す漫画か……」
こなた「し、知ってるの?」
神崎「知ってるも何も、彼女が話してくれてね……」
彼女……あやめさんか……
548 :こなたの旅 34 5/5 [sage saga]:2016/05/01(日) 21:39:31.72 ID:yeB5k04t0
神崎「主人公が大失敗をして終わるのが殆どだってな……確かにあの漫画は今の状況に当てはまる内容だな……
   あの教訓が活かせれば君も私もこうして苦しむこともないのだがな……ヨーロッパでも魔法使いの弟子と言う話が……」
なんだろう神崎さんのあの表情。昔を懐かしむように……そんな風に見える。
そういえば漫画やアニメのネタの話しをしても神崎さんは嫌がらなかった。それどころか
積極的に話していたよ。
そうか……分っちゃった……
あやめさんは神崎さんの事を……
分るのが遅すぎたかな……
神崎「泉さん!?」
神崎さんの声にハットした。
こなた「あ、は、はい?」
神崎「なんだ聞いていなかったのか?」
こなた「え、えっと聞いてますよ、魔法使いの弟子……うんうん随分古いアニメだよね」
神崎「その話はしていなかったが?」
こなた「え、あ……」
神崎さんは笑った。そして私は苦笑いをした。
神崎さんは私の手に持っているメモリー板を見ている。
確かにもうこれを持っている理由はないよね。
え、
これで、終わり?
うそ……まだなのに……こっちの要件はまだ終わっていない。
でも、もう終わり?
どうしよう。
何もできなかった。
これじゃこの前とおなじじゃない。
神崎「確かにこの地球は母星よりも遥かに永く滞在している、もう第二の故郷と言ってもいいくらいだ、
   そして……最後に君に会えて良かったよ」
こなた「あ、そうだね、こっちも……」
そんな私の思いも束の間、話はどんどん進んでいく。
私はメモリー板とUSBメモリーを神崎さんに手渡した。
何故……言えない……
私って……
神崎さんはメモリー板とUSBメモリーを大事そうにポケットに仕舞った。
こなた「あれ、使わないの、仲間を呼ばないの?」
そんな事を言いたいんじゃないのに……
神崎「もう私が手にしたのなら改めてその操作をする必要はない」
こなた「そうだったね……」
神崎「それでは、さようなら」
こなた「さよう・なら……」

あっけない。これが最後の別れなの……

 神崎さんは私に背を向けると神社の階段を折り始めた。
私はその姿をずっと見ていただけだった。
彼の姿がぼやけて見える。
これって涙なのかな。

ごめん……かがみ……折角の作戦だったのに……大敗だったよ……

つづく
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/01(日) 21:50:00.97 ID:yeB5k04t0
以上です。

久々に投下したのでドキドキしてしまった。初めて投下した頃を思い出す。

しかし1年もかけて書いてたったこれだけとは……


次の投下でおそらく最後になると思います。

この後こなたがどうなるのか お楽しみを。


>>541
あまりにも反応がなかったのでモチベーションが落ちていました。
プロでもない素人には反応だけが肥やしみたいなものなので……
励みになりました。
ありがとう。

この後纏めるので報告に替えさせて戴きます。
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/04(水) 07:36:22.81 ID:3S1c0E5U0
まとめサイトのカウンターが機能していない
何か設定が間違っているのだろうか?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/12(木) 00:24:53.10 ID:6V2ntczx0
保守
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/13(金) 02:18:25.14 ID:RSTkZY+aO
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/05/22(日) 14:09:45.05 ID:/KNv+mep0
まとめページの「メニュー」を修正しました。
554 :saga sage :2016/06/06(月) 08:58:02.51 ID:atk+5RgpO
保守
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage ]:2016/06/06(月) 09:05:11.97 ID:atk+5RgpO
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/15(水) 22:13:03.82 ID:ptz9vbDvo
こなた
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/06/24(金) 22:06:46.50 ID:F5mG9rAN0
保守
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/07/04(月) 21:14:06.77 ID:lGyJ67DR0
保守
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/07/15(金) 14:00:58.86 ID:EoTJwZOLO
保守
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/07/22(金) 22:18:46.65 ID:oss0WUKI0
保守
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/03(水) 09:04:12.54 ID:NIfFVqHYO
保守
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/13(土) 07:02:56.71 ID:KQGA1EGl0
保守
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/08/21(日) 00:02:03.04 ID:rFZvrIaU0
こなた「何にしようかな〜」
かがみ「さっさと決めなさいよ、あんただけだぞ!」
こなた「う〜ん、だって食べられるのは一つだけ……だけど食べたいのは二つもあるからね〜
    かがみみたいに両方なんて……迷うよ……」
かがみ「一言多いぞ……」
つかさ「そうだよね、こう言う時迷っちゃうよね」
みゆき「人間は意思決定をすると脳にかなりの負担になると聞いています」
こなた「意思決定?」
みゆき「はい、意思決定をすると脳の全ての機能を使用するので、どんな
    意思決定でも……例えば今朝はどの服を着るとか、朝食は何にしようかといった
    ものでも、仕事の結果を左右するような判断でも脳は同じ労力を使ってしまうようです、
    ですからあの有名なスティーブ・ジョブズはプレゼンテーションの時などの服装は
    同じ物にして他の重要な意思決定に脳の力を集中していたようですね」
こなた「ふ〜ん、かがみはいつも同じ色のリボンしてるけど、それを意識してたの?」
かがみ「……学校に派手なのは合わないでしょ、それだけよ
    それよりあんたはゲームに意思決定を集中しすぎだ、すこしは別のことに廻したらどうなんだ?」
こなた「私はゲームも現実も全力なのだよ、だから問題なし」
かがみ「あんたみゆきの話聞いていたのか?」
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/08/21(日) 00:56:38.08 ID:rFZvrIaU0
まとめた

久しぶりに1レスものを投下してみました。
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/25(木) 05:21:20.43 ID:Xlih6YxIo
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/09/03(土) 12:41:22.74 ID:V2KKGcS90
保守
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/09/10(土) 09:03:06.95 ID:pG7d1nbp0
保守
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/09/21(水) 23:08:31.54 ID:Y3NjDOxP0
保守
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/22(木) 19:43:56.29 ID:nTHZ6Wbh0
今でもwikiを見るよ
自分では書けないけどらき☆すたのSSまた来て欲しい
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/09/25(日) 02:45:30.88 ID:m2uJmdeE0
>>569
見てくれている人がいるとは励みになります。

ちなみにpixivから来た人はいるのかな?

宣伝してから1年過ぎたけどどんなもんかな?
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/04(火) 14:00:26.14 ID:ksnGcA11o
おう
572 :近況は? [sage]:2016/10/06(木) 21:12:59.50 ID:52cW1qRl0
そういえばアニメ放送から10年も経ってしまった。
漫画も9巻までしか買っていないけどその後はどんな感じなのかな

自分は8巻くらいまでの内容でSS書いているけど内容は大きく変わった?



573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/08(土) 23:34:56.64 ID:Apcr4N1x0
少なくとも10巻までは特に雰囲気変わっていないけど
その10巻からもう3年近くも単行本出てないみたいで寂しい限り
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/10/23(日) 06:51:10.75 ID:viLnnVdn0
卒業後のSSは苦手。
自分は専門学校卒なので大学の雰囲気がいまいち分らない。
つかさメインならなんとかなるかな……
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/27(木) 08:27:51.48 ID:Ygj5FzpRO
え、なにここは........
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/11/01(火) 11:50:47.91 ID:nRei4TUYO
保守
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/11/13(日) 20:35:44.25 ID:e6HMKip80
保守
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/11/22(火) 06:29:20.79 ID:UnEMh2K4O
保守
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/12/01(木) 07:07:19.53 ID:3QEY3BHBO
保守
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/12/10(土) 07:35:11.06 ID:ZA1qqXXtO
保守 
書き込みがない。
宣伝、効果なかったかな
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 14:28:09.38 ID:az/P2DWn0
原作の進展がないからね
ご新規さん来てほしいね
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/17(土) 09:39:31.36 ID:PcBtTKmIO
らきすたってなあに?(新参)
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/01(日) 06:58:12.46 ID:2hkFiyMp0
あけましておめでとう
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/10(火) 21:53:32.63 ID:j4OaegLy0
保守
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/01/22(日) 19:29:07.09 ID:/PLfVAGR0
保守
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 23:35:27.73 ID:FmDh2f+ro
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/29(日) 23:41:21.45 ID:YNKbsYq4O
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/03(金) 17:04:30.44 ID:U4bKvRFc0
保守
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/14(火) 20:26:24.28 ID:KZbMBXQTO
保守しか言えねえのかこのサルゥー!

見たことないんだが、面白いのか?
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 01:14:08.06 ID:T1AGHmSzO
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/18(土) 01:22:03.07 ID:DcbTYBqeO
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 23:54:41.51 ID:sCLmiysM0
a
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/01(水) 22:39:19.13 ID:GOZbryaO0
保守
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/08(水) 07:35:48.53 ID:nG/AXiGZo
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/23(木) 22:59:07.22 ID:yO49sz5l0

596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/02(日) 06:58:09.43 ID:8RyOzASt0

597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2017/04/13(木) 20:02:22.07 ID:r9cEVdcFO
保守
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/23(日) 13:14:03.76 ID:8VAFTnIdO
保守
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/30(日) 22:50:45.12 ID:JUC7poKP0
保守
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/06(土) 16:15:14.32 ID:7yUQKwmE0
保守
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/17(水) 22:01:40.11 ID:ZZYuID0m0
最近まとめサイトでコメントを入れてくれてくれる人が
増えてきた。
この調子で増えて欲しい。
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 15:27:08.19 ID:WAMjsAAP0
保守
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 21:04:48.63 ID:00CHEsOF0
保守
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/31(水) 23:03:46.75 ID:f+iotg7d0
試し
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/31(水) 23:06:31.28 ID:f+iotg7d0
試し
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/02(金) 00:01:26.90 ID:5aHyfWvJ0
 『つかさの一人旅』『つかさの旅』を読みました。
 かがみがかえでさんの店に初めて来た時、わざわざかえでさんを呼んで、料理の感想を言ったのに、こなた、みゆきと一緒に食べた時、何故けなしたのか、その理由が、つかさを連れ帰るためでも、訳を聞くと黙ってしまう場面を読んで、結構考えてしまいました。僕としては、誰かに脅されているのではないか、等を考えていましたが、まさか、つかさを狙っている者が居て、つかさを町から遠ざけるために、連れ帰ろうとしているとは、思ってもいませんでした。つかさに帰れと言う度に、相当な苦痛が襲っていたにもかかわらず、苦しい表情を見せなかったかがみの精神力に頭が下がりました。
 つかさが、本当の事を言わず、隠そうとしても、かえでさんの誘導尋問に簡単に引っかかったり、噓を言っていることをこなたに一発で見破られたりしている場面を読み、つかさが相変わらずな感じでした。また、つかさがゆいさんに車の運転の指導をしてもらい、免許皆伝だと言われたが、かえでさんに同乗を遠慮されただけでなく、みゆき、かがみ、こなたからも、口を揃えて同乗を断られたのが面白かったです。つかさは何か悪いのかと思い、つかさの「今度成実さんにもっとしっかり教えてもらおう。」という心の台詞を読んで、僕は、「いや、あかん、あかん。」と思いました。その後、こなたがつかさの運転する車に乗り、その時はゆいさんのように暴走していなかったので、きちんとした指導を受けたのかと思いきや、実はゆいさんの教えてくれた3割程度しか出していなくて、全開のつかさにびっくりしました。こなたの「隣の席に、ゆい姉さんの姿を見た……」という台詞を読んで、アニメ「らき☆すた」の、こなた達と海に行く途中の暴走時のゆいさんと同じような顔をしているつかさを想像してしまいました。
 ひろしさんとつかさとの別れの時は、感動しました。つかさの「さようなら、また会う日まで……」に続いて、ゲーム『らき☆すた 〜陵桜学園 桜藤祭〜 Portable』の最後に出てくる「またね」が出てきました。
 全体の感想としましては、読んでいて面白かったです。

 ひろしさんが「あきら」、たかしさんが「たけし」、真奈美さんが「美奈子」に変わっている部分が多々ありましたが、作者にとって、どちらも思い入れのある名前なのでしょうか?
607 :29 [sage]:2017/06/02(金) 00:02:54.87 ID:5aHyfWvJ0
試し
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 00:07:01.57 ID:KtH4y6dSO
高翌良
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/03(土) 06:22:12.46 ID:T5NVgfi50
>>606
つかさの旅の作者です。
長文での感想ありがとうございます。
 名前の間違えについては読み難くなってしまいすみませんでした。
 つかさの旅を作っている時に「つかさの旅の終わり」「ひよりの旅」「こなたの旅」の
 原案を考えていたので混乱して名前を間違えてしまったようです。
 特に名前に思い入れがあった訳ではありません。
 「こなたの旅」が完成したら修正をしたいと思います。(何時のことやら……)
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/07(水) 00:11:16.02 ID:G2/YUfkl0
高良
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/20(火) 01:10:50.09 ID:+pk24iqT0
保守
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/01(土) 20:50:56.02 ID:hlhiVRvZ0
保守
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/10(月) 22:58:13.44 ID:OfP8oRhS0
保守
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/22(土) 19:19:30.45 ID:0I7Baj840
ほしゅ
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/01(火) 21:25:19.97 ID:TxVSXRgn0
保守
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/05(土) 15:53:19.99 ID:ZP5o368No
AT-Xで放送してるな
1話ずつは初めて
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/05(土) 16:16:47.70 ID:eA72xx+CO
高翌良
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/07(月) 22:39:56.51 ID:Par/i0IN0
コンクールでもやりたいけど 
書き手が集まるかどうか……
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/08(火) 23:28:31.81 ID:+elxBtXV0
らきすたニコ動で無料配信しても増えないなあ
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/15(火) 16:59:12.43 ID:syclmzdd0
>>619
増えないのは無料配信で見ている人が初見じゃなくて
既に見たことがある人が大半だからじゃないかな?
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/16(水) 22:59:32.58 ID:ELWd9Hy20
まぁ らき☆すたの一挙放送もあるみたいだけど
それで初見さんがこのサイトを見つけてくれれば良いんだけどね。
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/26(土) 23:26:43.29 ID:RFpqsgX50
保守
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/30(水) 15:34:02.64 ID:qKPZCcoi0
らき☆すた一挙放送を見て昔VIPでやってたなーと思って、そういえばSS速報にSSとかあるのかなと思って見に来たらまさかこんな大きいのがあったとは。。。すごいなぁ、四年も続いてるんだ
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/30(水) 17:37:24.85 ID:qKPZCcoi0
これって好きなようにらき☆すたSS書いちゃってもいいの?
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/31(木) 20:49:31.23 ID:0DMuD5Os0
>>624
好きなように書いてもいいけど
>>1は守ってね
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/08(金) 23:13:52.29 ID:+JPB2HDb0
保守
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/14(木) 19:29:40.96 ID:ic8jGCen0
>>623 
たしかにこのスレは4年続いているけど
らき☆すたSSとしては10年超えている
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/26(火) 01:41:57.16 ID:syElXTA/0
『つかさの旅の終わり』を読みました。
 つかさの住んでいる町の再開発に、世界的大企業の会長が出てくるだけでなく、その会長がお稲荷さんで、秘書もお稲荷さんだと知り、つかさがお稲荷さんにとても縁がある、と思いました。挙句の果てには、かがみ、いのりさん、まつりさんの結婚相手まで、残ったお稲荷さん達であることにびっくりしました。柊姉妹、お稲荷さんに縁ありすぎ……。ほかの方の書き込みどおり、みきさん、ただおさんのどちらかがお稲荷さんではないかと思えてきました。
 つかさの住んでいる町の再開発の目的は、お稲荷一族と人との共存であり、見返りとしてお稲荷さん達の知識を与えることが、ひいては人類の歴史に関わる事であり、つかさがそれに深く関わっている事に興味を持ちました。
 他の方の感想にあるとおり、こなたのオタクなところや、つかさの天然なところが度々出てきて、原作に出てくる彼女達と同じようでした。しかし、つかさはいまだ天然でも、ひろしさんが地球に残るかどうかの返事を聴いた後、神社の階段を降りて、神社の入り口に来た時、わざと喜んだ顔をして、みゆきを安心させて帰らせる等、そういった事をするつかさに驚きました(僕は、つかさのことを甘く見ているのかも知れません。)。
 けいこさんとつかさとの最後の対面の後、こなたが珍しくかえでさんに怒られ、しかも様子がおかしく、つかさ達の言うとおり、こなたは神社をお金で買う為に何かをしているのではないか、と思いましたが、こなたが救助船にデータを送り、お稲荷さんたちは母性に帰れるかと思いきや、実は、NASAがハッキングに気付いた為、めぐみさんの用意した10段階のプログラムを使ってもダメで、データが送信出来ず、それに加え、めぐみさんが出頭する日に、救助船から、滞在時間の短縮の連絡が来て、明日の昼までとなった為、それまでにデータを送信しないとお稲荷さんは帰れない、という状況になり、めぐみさんはすでに出頭しており、どうやってデータを送るかとドキドキしました。
 データを送り、神社まで行き、ひろしさんと会おうとするが、間に合わず、このまま終わるのかと思いきや、つかさが遅れたお陰で、ひろしさんは地球に残ることになり、結婚して終わるとは思ってもいませんでした。

 それら以外で、物語中に、特に関心を持った部分は、

壱:つかさがかえでさんと一緒に、初めてけいこさんに会いに行く際の電車内で、スーツ姿の二人の会話の、
かえで「なんか息苦しいわ、つかさは少し大きすぎじゃないの?」
つかさ「うーん、引っ越しする時に買ったスーツなんだけど……少し痩せたのかな……」
→つかさはいつの間にか痩せるのに対し、かがみはいつの間にか太りやすい、と思いました。

弐:こなたとひよりが、無断でかがみたちを主人公にした漫画を描いたことについて、「もしかして、らき☆すた?」と思いました。みゆき曰く、「現実離れしたコメディ」なので、違いますね。コメディ版らき☆すた?

参:けいこ会長が検挙され、どのチャンネルもワールドホテル会長の話題で持ち切りに対し、こなたが、「これじゃ……深夜アニメも中止かもね……」と言っている部分と、けいこ会長の検挙の後、めぐみさんと思われる狐がUSBメモリーを咥えていて、こなたが「私達……何か大きな出来事に……運命に巻き込まれようとしているような気がしてきた……」「少しワクワクしてきた、こんなのゲームの世界でしか味わえないと思っていたけど……楽しい冒険が出来そう……指名手配の人物を匿うなんて、そう出来る事じゃない」という台詞と、こなたが世界中で発生している、物を買う時、売る時の取引で切り捨てられる小数点以下の値を切り捨てないで全てスイス銀行に振り込ませるようにしたことを『元気玉作戦』と名付けたこととを読み、こなたらしさを感じました。こなたが、相変わらずアニメの心配をしている……。元気玉作戦はしっくりきました。

肆:めぐみさんとけいこさんとは、約3万年前に地球に来た調査団100人の中に入っていて、2人とも3万歳以上であることに驚きました。そりゃ、お頭だった五郎さんのことを未熟者呼ばわり出来るわけですね。

伍:けいこさんの名字が柊だったので、「何かあるのかな、それともただその名前を使っただけかな……。」と思いましたが、まさか竜太さんとつかさの親とが遠い親戚だという設定にしていたとは思ってもいませんでした。面会の場面の為に、柊という名字にしたのでしょうか?
629 :93 [sage]:2017/09/26(火) 01:43:51.14 ID:syElXTA/0
追加
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/09/28(木) 00:50:07.99 ID:GJA+Ndkv0
>>628
つかさの旅の終わりの作者です。

長文の感想ありがとうございます。
まさかこのシリーズを読んでくれる人がいるとは思いませんでした。

もう数年前に作ったものなので細かい事はおぼえていないけど
けいこの名字を柊にした意図は特になかったと思います。
でも、いろいろ読者が考えるかな的な狙いはあったかもしれません。

らき☆すたは話題にならないのが残念です。

最近ではけものフレンズが好きですね
物語の構成が巧みだと思います。 でも……残念です としか今は言えませんね。

最近のアニメは残念ばかりで寂しい。

631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/02(月) 22:07:37.24 ID:/fjPA8CD0
保守
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/12(木) 21:15:53.98 ID:59K/JbIo0
保守
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/20(金) 01:05:37.41 ID:Ks3JF7L50
保守
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/03(金) 16:39:10.32 ID:vSOnqmAEO
保守
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/17(金) 22:05:17.44 ID:5luhyNBs0
保守
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/25(土) 00:37:45.57 ID:FAScAJKv0
保守
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/02(土) 20:34:05.26 ID:FsjX6n8W0
保守
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/10(日) 06:05:39.60 ID:y+H1Qrot0
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/16(土) 09:13:57.22 ID:56NkuOpY0
しゅ
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/01(月) 00:07:42.80 ID:W16mwjEl0
あけましておめでとうございます
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 23:27:34.10 ID:lDVon3sko
おめでとうございます
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/17(水) 18:37:21.66 ID:u7Wfaa9p0
保守
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/23(火) 00:11:21.16 ID:fborxs+v0
保守
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 00:06:04.00 ID:wyKNFNuf0
hosyu
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/11(日) 13:11:26.64 ID:eGUlAqA00
ho
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/04(日) 23:04:51.55 ID:P6QmXwdP0
syu
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/18(日) 19:19:38.51 ID:1b4nSUrJ0
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/03/31(土) 21:41:00.45 ID:s/Jd1dg40
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/01(日) 00:10:57.85 ID:hVuSugXk0
まとめサイトで人気ページ順に並べる項目があるけど
今日、昨日じゃなくて総数順になってしまっている。
いろいろやったけど改善しない。
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/01(日) 10:22:37.09 ID:hVuSugXk0
>>649
@Wikiに問合せ中
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/02(月) 19:08:35.09 ID:KXiu9HsN0
>>649
サーバーの不具合だったそうです。
現在は正常に復帰。
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/04/28(土) 15:54:58.85 ID:g0bA124w0
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/14(月) 19:12:27.73 ID:FzIo3G9L0
保守です。
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/01(金) 01:17:06.73 ID:to4m3ksJ0
こなたの旅の作者です。
まとめサイトにも書いたけど。

続きが読みたい人はいるかな?
個人的には惰性で作った気がしてあまり自信がない。
8割くらいは出来ているけど……
何か書き込んでくれればモチベーションが上がるかも
よろしくお願いいたします。
655 :teru :2018/06/25(月) 20:10:26.77 ID:ODnquCH00
こなたの旅読みたいです。お願いします
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/30(土) 21:22:37.11 ID:LLp66kqI0
めっさ読みたい
ワイの誕生日近いからおなしゃす
657 :217 :2018/07/01(日) 00:02:27.60 ID:pAfN1ZRC0
 『ひよりの旅』を読みました。
 ひより達が、佐々木すすむさんとコンと出会って、正体がお稲荷さんであると突き止め、そこからまつりさん、いのりさんとお稲荷さん達と結ばせようとしているのを読み、「相変わらず、『らき☆すた』の登場人物達はお稲荷さんに縁があるなぁ。」と思いました。『つかさの旅の終わり』ではちらっとしか出てこなかった、その2人のお稲荷さんの話を詳しく読め、また、『つかさの旅の終わり』の時に、ひより達が柊姉妹とお稲荷さんとの恋愛に関することで動いていた事、つかさがたかしさんから教わった薬をかがみに飲ませて、かがみの病気を治している頃、ひより達は、かがみを救う為にたかしさんを探し、奔走していた事に興味 を持ち、読んでいて楽しかったです。
 しかし、まさかひよりがまなぶさんを、ゆたかがすすむさんを好きになってしまい、二人が恋に苦しむ展開に驚きました。
 全部を読んで、印象に残った事は、

壱:ひよりの描いた漫画に対して、みなみが、「かがみ先輩に焼かれた本……私達が題材になっていた、だから皆が怒った、それを除けばとても良い作品だった、続きが見たい」と、みゆき同様、良い評価を出すとは思ってもいませんでした。てっきり、良くないという印象しか持っていないと思っていました。さすがにみさお、かがみまで、そういった評価は出さないでしょうね。

弐:『つかさの旅』で、かがみがかえでさんに喧嘩を売ったことについて、かがみ「つかさを守るため、そう 、それが大義名分だわ、でもね、それはあくまで表向き、本当は悔しかった……つかさとあれほどうまくやって行けるなんて、つかさを知っているのは私意外にいないと思っていた、思い上がりだったわね……これが嫉妬ってやつだった、』→まさかあの時、悔しさのほうが強かったとは思ってもいませんでした。

参:お稲荷さんと人との寿命について、「生きている時間の幅が違うだけで一緒に居られないなんて、同じ種で寿命が殆ど同じなのはそういう意味もあるのかもしれない。」→その発想は無かったです。

肆:「お稲荷さんは約二十名が生き残って細々と暮らしている。殆どはつかさ先輩の居る町の神社に住んでいると。」→つかさの周りにそんなに居たんですね……。

伍:ひよりがゆたかの運転する車に乗った時、ゆたかが成実さんのような運転をしたのは、成実さんの影響かと思いましたが、実は、つかさに憧れていたから、つかさの真似をしていた事。

陸:かがみ「つかさといい、姉さん達といい、あんな狐に化けるお稲荷さんのどこが良いのよ」→よく言うよ、後にお稲荷さんと結婚するくせに。かがみのこういった台詞を読む度に面白かったです。

漆:かがみがつかさの一歩先に居たかったことは、つかさは数値や目に見えるものでは測れない物を持っていた為、普通じゃつかさに勝てないから、つかさと釣り合うようにする為に、学年でトップクラスの成績を取っていた事と、
  ゆたか「(ちゅうがくせいじだい、)みなみちゃんは二通のラブレターを書いた、一通は代筆を頼まれた親友の分、もう一通は自分が書いた本当のラブレター……出すつもりはなかった、だけど親友にその手紙が見つかってしまって、それからは親友と話すこともなくなって……ラブレターも渡される事はなかった……」という、原作には無い設定は、僕は好きです。

捌:ゆたかとみなみとが喧嘩している時、すすむさんといのりさんとを結ばせるにはどう したら良いか分からず、みなみの考えを聞く為に、ひより・ゆたかがみなみの家に行った時、みなみがピアノを弾いていて、「もしかして、『亡き王女のためのパヴァーヌ』かな。」と思いましたが、当たりました。

玖:ゆたかが、佐々木さんが狐になるところを見たひよりの記憶を、佐々木さんに消すように頼んだ本当の理由が、ひよりも自分と同じように佐々木さんを好きになり、ライバルが増えるかもしれないから、という事に、ゆたかに対して恐れを感じました。

拾:十年後に、つかさのピアノの演奏を皆に聴かせるために、洋菓子店つかさに学園祭のチアリーディングメンバー全員が呼ばれ、みさおが「これで全員だよな……早く始めようぜ」と言っていましたが、パトリシアはアメリカに帰ったのでしょうか?
  10年経っても、みんな相変わらずで、らき☆すたな感じでした。

拾壱:つかさの演奏会から数週間後に、ひよりがまつりさんに話をして、その後のゆたかの「これで全てのミッションが終わったね」という台詞を読んで、「10年越しにやっと終わった!?」と思いました。なげえ……。

鷲宮神社でひより・ゆたか(・パトリシア)が描かれた絵馬を見て、『ひよりの旅』を読み終えた後だったので、筆舌に尽くしがたい感情が出てきました。
658 :217 :2018/07/01(日) 00:02:58.20 ID:pAfN1ZRC0
 『ひよりの旅』を読みました。
 ひより達が、佐々木すすむさんとコンと出会って、正体がお稲荷さんであると突き止め、そこからまつりさん、いのりさんとお稲荷さん達と結ばせようとしているのを読み、「相変わらず、『らき☆すた』の登場人物達はお稲荷さんに縁があるなぁ。」と思いました。『つかさの旅の終わり』ではちらっとしか出てこなかった、その2人のお稲荷さんの話を詳しく読め、また、『つかさの旅の終わり』の時に、ひより達が柊姉妹とお稲荷さんとの恋愛に関することで動いていた事、つかさがたかしさんから教わった薬をかがみに飲ませて、かがみの病気を治している頃、ひより達は、かがみを救う為にたかしさんを探し、奔走していた事に興味 を持ち、読んでいて楽しかったです。
 しかし、まさかひよりがまなぶさんを、ゆたかがすすむさんを好きになってしまい、二人が恋に苦しむ展開に驚きました。
 全部を読んで、印象に残った事は、

壱:ひよりの描いた漫画に対して、みなみが、「かがみ先輩に焼かれた本……私達が題材になっていた、だから皆が怒った、それを除けばとても良い作品だった、続きが見たい」と、みゆき同様、良い評価を出すとは思ってもいませんでした。てっきり、良くないという印象しか持っていないと思っていました。さすがにみさお、かがみまで、そういった評価は出さないでしょうね。

弐:『つかさの旅』で、かがみがかえでさんに喧嘩を売ったことについて、かがみ「つかさを守るため、そう 、それが大義名分だわ、でもね、それはあくまで表向き、本当は悔しかった……つかさとあれほどうまくやって行けるなんて、つかさを知っているのは私意外にいないと思っていた、思い上がりだったわね……これが嫉妬ってやつだった、』→まさかあの時、悔しさのほうが強かったとは思ってもいませんでした。

参:お稲荷さんと人との寿命について、「生きている時間の幅が違うだけで一緒に居られないなんて、同じ種で寿命が殆ど同じなのはそういう意味もあるのかもしれない。」→その発想は無かったです。

肆:「お稲荷さんは約二十名が生き残って細々と暮らしている。殆どはつかさ先輩の居る町の神社に住んでいると。」→つかさの周りにそんなに居たんですね……。

伍:ひよりがゆたかの運転する車に乗った時、ゆたかが成実さんのような運転をしたのは、成実さんの影響かと思いましたが、実は、つかさに憧れていたから、つかさの真似をしていた事。

陸:かがみ「つかさといい、姉さん達といい、あんな狐に化けるお稲荷さんのどこが良いのよ」→よく言うよ、後にお稲荷さんと結婚するくせに。かがみのこういった台詞を読む度に面白かったです。

漆:かがみがつかさの一歩先に居たかったことは、つかさは数値や目に見えるものでは測れない物を持っていた為、普通じゃつかさに勝てないから、つかさと釣り合うようにする為に、学年でトップクラスの成績を取っていた事と、
  ゆたか「(ちゅうがくせいじだい、)みなみちゃんは二通のラブレターを書いた、一通は代筆を頼まれた親友の分、もう一通は自分が書いた本当のラブレター……出すつもりはなかった、だけど親友にその手紙が見つかってしまって、それからは親友と話すこともなくなって……ラブレターも渡される事はなかった……」という、原作には無い設定は、僕は好きです。

捌:ゆたかとみなみとが喧嘩している時、すすむさんといのりさんとを結ばせるにはどう したら良いか分からず、みなみの考えを聞く為に、ひより・ゆたかがみなみの家に行った時、みなみがピアノを弾いていて、「もしかして、『亡き王女のためのパヴァーヌ』かな。」と思いましたが、当たりました。

玖:ゆたかが、佐々木さんが狐になるところを見たひよりの記憶を、佐々木さんに消すように頼んだ本当の理由が、ひよりも自分と同じように佐々木さんを好きになり、ライバルが増えるかもしれないから、という事に、ゆたかに対して恐れを感じました。

拾:十年後に、つかさのピアノの演奏を皆に聴かせるために、洋菓子店つかさに学園祭のチアリーディングメンバー全員が呼ばれ、みさおが「これで全員だよな……早く始めようぜ」と言っていましたが、パトリシアはアメリカに帰ったのでしょうか?
  10年経っても、みんな相変わらずで、らき☆すたな感じでした。

拾壱:つかさの演奏会から数週間後に、ひよりがまつりさんに話をして、その後のゆたかの「これで全てのミッションが終わったね」という台詞を読んで、「10年越しにやっと終わった!?」と思いました。なげえ……。

鷲宮神社でひより・ゆたか(・パトリシア)が描かれた絵馬を見て、『ひよりの旅』を読み終えた後だったので、筆舌に尽くしがたい感情が出てきました。
659 :217 :2018/07/01(日) 00:03:28.15 ID:pAfN1ZRC0
 『ひよりの旅』を読みました。
 ひより達が、佐々木すすむさんとコンと出会って、正体がお稲荷さんであると突き止め、そこからまつりさん、いのりさんとお稲荷さん達と結ばせようとしているのを読み、「相変わらず、『らき☆すた』の登場人物達はお稲荷さんに縁があるなぁ。」と思いました。『つかさの旅の終わり』ではちらっとしか出てこなかった、その2人のお稲荷さんの話を詳しく読め、また、『つかさの旅の終わり』の時に、ひより達が柊姉妹とお稲荷さんとの恋愛に関することで動いていた事、つかさがたかしさんから教わった薬をかがみに飲ませて、かがみの病気を治している頃、ひより達は、かがみを救う為にたかしさんを探し、奔走していた事に興味 を持ち、読んでいて楽しかったです。
 しかし、まさかひよりがまなぶさんを、ゆたかがすすむさんを好きになってしまい、二人が恋に苦しむ展開に驚きました。
 全部を読んで、印象に残った事は、

壱:ひよりの描いた漫画に対して、みなみが、「かがみ先輩に焼かれた本……私達が題材になっていた、だから皆が怒った、それを除けばとても良い作品だった、続きが見たい」と、みゆき同様、良い評価を出すとは思ってもいませんでした。てっきり、良くないという印象しか持っていないと思っていました。さすがにみさお、かがみまで、そういった評価は出さないでしょうね。

弐:『つかさの旅』で、かがみがかえでさんに喧嘩を売ったことについて、かがみ「つかさを守るため、そう 、それが大義名分だわ、でもね、それはあくまで表向き、本当は悔しかった……つかさとあれほどうまくやって行けるなんて、つかさを知っているのは私意外にいないと思っていた、思い上がりだったわね……これが嫉妬ってやつだった、』→まさかあの時、悔しさのほうが強かったとは思ってもいませんでした。

参:お稲荷さんと人との寿命について、「生きている時間の幅が違うだけで一緒に居られないなんて、同じ種で寿命が殆ど同じなのはそういう意味もあるのかもしれない。」→その発想は無かったです。

肆:「お稲荷さんは約二十名が生き残って細々と暮らしている。殆どはつかさ先輩の居る町の神社に住んでいると。」→つかさの周りにそんなに居たんですね……。

伍:ひよりがゆたかの運転する車に乗った時、ゆたかが成実さんのような運転をしたのは、成実さんの影響かと思いましたが、実は、つかさに憧れていたから、つかさの真似をしていた事。

陸:かがみ「つかさといい、姉さん達といい、あんな狐に化けるお稲荷さんのどこが良いのよ」→よく言うよ、後にお稲荷さんと結婚するくせに。かがみのこういった台詞を読む度に面白かったです。

漆:かがみがつかさの一歩先に居たかったことは、つかさは数値や目に見えるものでは測れない物を持っていた為、普通じゃつかさに勝てないから、つかさと釣り合うようにする為に、学年でトップクラスの成績を取っていた事と、
  ゆたか「(ちゅうがくせいじだい、)みなみちゃんは二通のラブレターを書いた、一通は代筆を頼まれた親友の分、もう一通は自分が書いた本当のラブレター……出すつもりはなかった、だけど親友にその手紙が見つかってしまって、それからは親友と話すこともなくなって……ラブレターも渡される事はなかった……」という、原作には無い設定は、僕は好きです。

捌:ゆたかとみなみとが喧嘩している時、すすむさんといのりさんとを結ばせるにはどう したら良いか分からず、みなみの考えを聞く為に、ひより・ゆたかがみなみの家に行った時、みなみがピアノを弾いていて、「もしかして、『亡き王女のためのパヴァーヌ』かな。」と思いましたが、当たりました。

玖:ゆたかが、佐々木さんが狐になるところを見たひよりの記憶を、佐々木さんに消すように頼んだ本当の理由が、ひよりも自分と同じように佐々木さんを好きになり、ライバルが増えるかもしれないから、という事に、ゆたかに対して恐れを感じました。

拾:十年後に、つかさのピアノの演奏を皆に聴かせるために、洋菓子店つかさに学園祭のチアリーディングメンバー全員が呼ばれ、みさおが「これで全員だよな……早く始めようぜ」と言っていましたが、パトリシアはアメリカに帰ったのでしょうか?
  10年経っても、みんな相変わらずで、らき☆すたな感じでした。

拾壱:つかさの演奏会から数週間後に、ひよりがまつりさんに話をして、その後のゆたかの「これで全てのミッションが終わったね」という台詞を読んで、「10年越しにやっと終わった!?」と思いました。なげえ……。

鷲宮神社でひより・ゆたか(・パトリシア)が描かれた絵馬を見て、『ひよりの旅』を読み終えた後だったので、筆舌に尽くしがたい感情が出てきました。
660 :217 :2018/07/01(日) 00:05:43.91 ID:pAfN1ZRC0
戻るボタンと進むボタンと交互にいじっていたせいで、二回投稿してしまいました。すみません。
661 :217 :2018/07/01(日) 00:06:22.23 ID:pAfN1ZRC0
戻るボタンと進むボタンと交互にいじっていたせいで、二回投稿してしまいました。すみません。
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/07(土) 00:09:47.95 ID:nImt0yL30
かがみんとつかさ誕生日おめでとう!
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 16:13:19.81 ID:g1muigzw0
>>654  です。

読みたい人が居たとは思いませんでした。
続きはそのまま書きたいと思います。
…とはいえ、しばらく書いていなかったので創作モードに切り替えるのにしばらく時間を下さい。

頭の中では完結しているんですけど。文章にするに手間取っています。

そういえば柊姉妹の誕生日でしたね。
誕生日ネタは何作か作っているのでネタ切れです。

それではまた。
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/03(金) 23:38:40.13 ID:zALwAQ2F0
>>663

気長に待ってるで
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/09/01(土) 14:54:53.28 ID:rbnwX0Jo0
ほしゅっぽ
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/18(木) 19:11:03.43 ID:gYcxrLf60
随分長く入れなかった。
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/12(月) 00:31:23.72 ID:0R9ri0010
保守
668 :母の夢の戻り道 1/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:46:35.10 ID:tkcstJKX0

 ―――背はわたしに似ず、性格はそう君に似ませんように。

 わたしを抱いたひとが、そんなことを言う。
 そこには、とてもやさしい、親愛のこもった微笑の表情が浮かんでいた。

「――……?」
 ベッドのうえで息を漏らす。
 わたしをのぞき込んでいた女性の顔から、白い天井へと、いつ、視界が変わったのか。
 もう一度、目を閉じてみても。夢に、立ち戻るなんてことはなく。
 白だか青だか緑だか、なんともいえない色の粒子がまざる、暗い世界が広がるだけ。

 母親の夢をみていたのか、と。自分を振り返った。
 夢に出てきたのは、わたしに似ているひと。
 おかあさん、やっぱり若いひとだなあ。おとうさんには、苦労させられたんだなあ。
 と、ニヤニヤするいっぽうで、珍しいなとも思った。
 さっきまでみていた、夢の内容。それを、目を開けたあとでも、鮮明に覚えている。


「……まあ、あれだよね。あの父(おや)にしてこの娘あり」

 夢の内容を反芻して。自分と父を、省みてみる。
 わたしの将来を想い、しあわせそうに微笑むおかあさん。
 だけれど、現実に、おとうさんが施した情操教育の結果。できあがったわたしはこんなんで……。
 よくよく考えてみると、おかあさんへの良心が、痛まないでも、ないような。しないような……?

 苦笑いとともに、ふう。と息をついた。
 ……線香あげておこうか。 
 ベッドから足を降ろしながら、わたしはひとりごちた。
669 :母の夢の戻り道 2/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:47:01.07 ID:tkcstJKX0

 リビングにて朝食。
 おかあさんは、どんな娘が欲しかったんだろう。そんなことを、考えてみる。
 はむはむとトーストをかじる対面のゆーちゃんに目を移しつつ。

 もしも、わたしがゆーちゃんのようであったなら。そんな、ifがあったなら。

 病弱は、わたしにとっては萌え要素だけれど。現実に、母の立場から見た病弱の子、なんてのは。
 そんなふうに茶化していいものではないだろうと察することは容易いもので。
 だから、おかあさんの理想にしっくりくる娘像が、なかなか、できあがらない。
 それはゆーちゃんであっても。
 ――――わたしで、あっても。
 
「……うん、家系かな」 
 ひとことで言い表せる、性格・外見のことだけではなく、おかあさんと一緒に、大過なく日々を送れそうな娘像。
 彼女が望んだ、娘像は。残念ながら、泉家の血縁からできあがる可能性は低いようだ。

 ゆーちゃんが、わたしの視線に気づく。なんでもない、と食の進みを再開する。
 テレビの天気予報が、今日は雨だと告げていた。
 
 窓から見える空は、いまは、快晴のかたちをしているのに。
670 :母の夢の戻り道 3/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:47:32.98 ID:tkcstJKX0

「人格改造セミナーに行こうと思うんだけど、どう思う?」
 かがみとつかさと合流した通学の道中。そんな言葉を放り投げる。
「なんだそれ」
「いきなりどうしたの? 昨日そんなテレビやってたっけ?」
 それぞれに、ふたりが言葉を返してくる。
「わたしもそろそろ丸くならなきゃなって、突然思ったんだ」
「不良を止めようとするヤンキーか」
「いやさ、今日の朝、ふいに胸に衝動がね?」
 肩をすくめてみるわたしに、またばかばかしいことを、と。
 今日もかがみは、ジト目かわいい。
 
「でも、ほんとに簡単に変われたら、いいよね」

 険しい視線を向けるかがみに対して。つかさの、和やかな表情。
 そのなにげないひとことが、胸をついた。
 すくなくとも今日のわたしは、つかさのことばをそう受け取るきぶん。
 むう、とうなって。わたしはそれに、すぐには言葉を返さない。
 変わりたい。それはつまり、現在の自分を否定してるってことで。

 いつもより、すこし口数が少なくて。
 でも、黙り込む気まずさがあるというほどでもない、穏やかな登校の途。
 快晴の空の地平に、ぶ厚い雲が見える。
 雨の予兆が、なんだか、いちいち、気に障る。

 今日の自分は、どこか集中力散漫で。
 ちょっと、神経質になってるかもしれないと、感じた。

 たまたま見た、おかあさんの夢が。意外と長く、わたしの心を占め続ける。

 ―――なんだか、今日はそんな日。
671 :母の夢の戻り道 4/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:47:59.88 ID:tkcstJKX0

 みっつ、授業を終えて。みっつめの、休み時間。
 昼休みまで、あとひとつ。朝と比べて、空が暗くなっている。
 朝にはずっと向こうにあった雲が、いつしかこちらにやってきて。
 わたしたちの上で、空を鎖じている。
 
「こんな天気の日はテンション下がるねえ」
 休み時間の雑談。みゆきさんに話しを振る。そうしたら、
「……そうですね。でも」
「でも?」
「でも、今日はとくに、元気がないみたいですね?」

 みゆきさんはわたしをみつめて、そう問いかけた。
 口もとには、微笑みの色が浮かんでいる。
 わたしを深刻に心配しているというのではなく、たまにはこんな気分になる日もあるよねと、共感を示す色。
 きっとかがみだったら、いつものアンタの脳天気はどうしたんだと意外に思うのだろうに。
 みゆきさんは、わたしのそんなテンションの上下を、当然のように受け止めてくれて。

「そう? そんなことは――あるかな」

 だからわたしも、当然のようにうなずいてしまった。

 元気がないことを肯定したわたしに、彼女は言う。
「その理由を、教えてください」
672 :母の夢の戻り道 5/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:48:30.87 ID:tkcstJKX0

 え、と思って、みゆきさんをまじまじとみる。
 理由を聞いてもいいですか? と、彼女らしい、謙虚な会話に繋がると思っていた。
 きっと、わたしが同じ立場でも、そうやってワンクッション置くと思う。
 そうではなくて、教えてほしいと断定する返事が来るとは、思っていなかった。
 他人の心に、そうやって強く踏み込んでくる彼女が、ちょっと意外で。

 声をつぐんでしまったわたしに、みゆきさんは、まっすぐ視線を向ける。

 ――――そこには、とてもやさしい、親愛のこもった微笑の表情が浮かんでいた。


「みゆきさんになりたいから」


 口走ったその言葉が彼女に浸透するまでに、少しの間が空く。
 口走ったその言葉が、わたしに、浸透するまでに、少しの間が空く。

 わたしの顔面に、赤い熱が昇って。
 背中に、イヤな冷たい汗が浮かぶ。

「い、いやいや、そのね」

 こんなわけのわからないことを口走るわたしの精神状態を大げさにとられたくなくて。
 そもそもなんでこんなことを言い出したのかも自分では不可解で。

 だから、びっくりしたように目を見開いて、そんな疑問の表情を浮かべたあなたに、わたしが言えることはわたしの中にはなくて。

 授業のチャイムが鳴った。瞬間で、沈静されるよう。みゆきさんだけに固定された視界が広がるよう。
「あー……」

 大きく、息をついて、わたしはみゆきさんからきびすを返した。「あとで、話すかも」。
 そう言い置いて、彼女のそばから去る。ああ、ゴングに、救われたな。


 昼休みにはつかさたちが来るから。ふたりで真剣に話し合うなんてことは出来なくて。
 というかべつにシリアスな空気なんてものは、いつもあるわけがなくて。
 たまたま気持ちがアガっていかないだけの日常のひとつが、私のローテンションなどおかまいなしに過ぎていく。
 ヘンなことを口走ったことも。たかが休み時間の談笑の中のひとつまみにもならないできごとでしか、なくなっていく。
 そう、思うようにしながら。
673 :母の夢の戻り道 6/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:49:23.35 ID:tkcstJKX0

 玄関に立つ。グラウンドを雨が叩く放課後。
 運動部のひとたちが、廊下や空き教室でそれぞれなにかのトレーニングをはじめようとするざわめきが、いつもより放課後の校舎を満たしている。
 けれど、うるさいはずのそれは、雨の雰囲気のせいか、それほどおおきなかたまりだとも思えなくて。
 生徒たちのにぎやかさは、背中越しに遠く。私は立ちほうけている。

 傘を持っていない、ということはなかった。鞄に入れっぱなしなだけの折りたたみ傘。
 それでも、雨が降る外に足を踏み出すのが、なんでか、おっくうで。

 いっしょに帰るはずのつかさとかがみには、なんとなく嘘をついた。先生に呼ばれているから、雨宿りがてらわざと遅れて帰ると。
 身体の弱いゆーちゃんの身内として、学校側から簡単な確認事項があるんだってさー。なんて。
 
「泉さん」

 私をみつけたみゆきさんが、笑いかける。待ち合わせの約束なんて、していないけれど。
 みゆきさんも、きっと、嘘をついた。別のクラスの委員のひとたちと、ちょっと集まって話すことが今日、あるんです。なんて。

 ああ、帰りたくないのは。
 もうすこしだけ、あなたとふたりで居たかったからか。
674 :母の夢の戻り道 7/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:50:07.93 ID:tkcstJKX0

 特に部活や委員の用事が無くったって。放課後にだらだらおしゃべりを続けるグループなんて珍しくもない。
 だからてくてくと、ふたりで話せるてきとーな場処を探して歩いたって、べつにうしろめたくもなんともなくて。
 校舎の隅っこ。壁を背に腰をおろす。階段の踊り場のひとつにたむろして、ふたりきり。

「なんで今日、わたしに元気がないのかは、わからないんだ」

 ええ。と隣で頷いてくれる声。
 ただ、話を聞いてくれようとする、やさしい声。

「死んだお母さんの夢を見たんだけどね」

 わたしが放つには、なかなかシリアスなパワーワード。
 ちょっとだけ、隣の彼女はびっくりしただろうか。

「でも、そもそもお母さんを恋しいだなんて言う気持ちを抱いたことはないんだよね」

 物心つく前からお父さんしかいなかったわけだし。

「――それでも母親の夢というやつは、そんなわたしすらも浮かなくさせる何かがあるんだろーねー」

 そんなふうに呆れて。天井を仰いで、笑ってみると。
 みゆきさんはわたしに視線を向けて。

「――それはお母さんを想う、泉さんのやさしさですね」
「ええ……? そういうリアクションなの?」

 微笑みかけてくるみゆきさんの視線が面映ゆい。
 というかなにがどうなってそんな感想に行き着いたのか。

「家族を失う、だなんていうことに、軽々しく言及できないですけれど」
「いやいやわたしだって失ってない失ってない」

 深刻に考えてくれるなと、ぱたぱたと手を振って。
 そんなふうに考えて欲しくなかったから、話したくなかったのに。

 それでもどうして、わたしはみゆきさんに話を聞いてもらいたかったんだろう?
675 :母の夢の戻り道 8/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:50:39.28 ID:tkcstJKX0

「……じゃあ、聞いても、いいですか?」
「う、うん、なんでもどうぞ」

 すこしだけ、もじもじとわくわくが入り交じったように。おそるおそると。わたしの内面を知りたがることを、申し訳なさそうに。
 そんな表情すらもかわいいこのひとはホントなんなんだろうと、頭の片隅でぼんやり思いながら返事をする。

「――その夢は、どんな夢だったんですか?」
「どんなって」

 どんなのって、言われても。

「おかあさんが、赤ちゃんのわたしを抱っこしてて、なんか、話しかけてる感じの夢。
 しあわせに笑ってる感じの、いい夢だった、と思う」
「やっぱり、やさしい夢じゃないですか」

 手を合わせて、うれしそうに。
 ああ、だからそういうリアクション……。
 けれどそう思うのは、みゆきさんの方こそが、やさしいひとだからでしかないと思うよ?
 そう、わたしなんかとはちがう、やさしくてやわらかくてまっすぐで。

 ――背はわたしに似ず、性格はそう君に似ないことが――

 ああ。
 だから、わたしは。

「みゆきさんに、なってみたいなあ」

 思わず口走ったのではなく、自分の意思で、つぶやく。
 彼女も今度はおどろかないで、ゆっくり、そして深刻すぎずに受け止めてくれるのがわかって、とてもあたたかい気持ちになる。

「――おかあさんの理想は、きっとみゆきさんのようなひとだっただろうから」
676 :母の夢の戻り道 9/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:51:59.71 ID:tkcstJKX0

 おかあさんの理想は、きっとみゆきさんのようなひとだったんじゃないかって。教室に着いた朝から、ずっと考えてた。
 べつに、自分のことを嫌いになったとか、こんなふうに育ってしまって、母親に申し訳ないと思っているとか、そういうことじゃない。
 ただ、みゆきさんが、おかあさんの娘だったなら。そんな想像が、今日はずっとぽわぽわわいておさまらないだけの話しで。
 なんだか今日は、そんな不安定な気分だったんだと、わたしは自嘲する。

 そんなわたしに向かって、みゆきさんは。

「わたしは、泉さんになりたいって、いつも思っているのに」

 ふしぎな気持ちですね。なんて、彼女は続ける。

「なんでまた、わたしなんか」
「泉さんだって、なんでまた、わたしなんか、ですよ?」

 困ったように、首をかしげて。
 
「わたしも、泉さんに、なりたいです」

 けれど彼女は、そう、断言するから始末が悪い。

「明るくて、やさしくて、主体的に行動する意志の強さがあって」
「待って待って待ってほめるのやめて」

 恥ずかしいし割と見当違いな過大評価だし。

「だって。泉さんが私になりたいというのは、わたしをうらやんでいるのではなくて、おかあさんを想うやさしさから来ているだけですけれど」
 だけ、という言い方は失礼だったでしょうか、と前置きしながらも。そっと自分の胸に手を置いて、瞑目しながら。

「わたしが泉さんになりたい、と思うのは、わたしが泉さんをうらやんで、尊敬しているからです」

 顔を上げて、その視線と言葉は、わたしの心の真ん中を、まっすぐに打ち抜いて。

「そんなふうに尊敬される泉さんに育ったことを、お母様が喜ばないはずがないと、わたしは思います」

 だなんて。わたしが尊敬するみゆきさんは微笑みかけるものだから。
 こみ上げてくる何かに、涙腺を刺激してくる何かに、耐え切れそうになかったから。

 おかあさんに甘えるように、みゆきさんの袖をぎゅっとつかんで彼女を引きよせておでこをあずけて。
 ちょっとだけ、彼女にわたしの顔を見られないようにしたんだ。

 わたしの髪を撫でるてのひらは、夢のなかのおかあさんのように、とってもあたたかった。

677 :母の夢の戻り道 10/10 [sage saga]:2018/12/04(火) 01:52:44.21 ID:tkcstJKX0

「……いやはやお恥ずかしいところを」
「いえいえ、ぜんぜん」

 そんなことを言いあいながら、雨上がりの虹のしたを歩く。
 べちょべちょした地面なんかどうでもいいくらいに、青空は華やいでいるようにみえて。
 それだけ、おかあさんの夢でダウンしていた精神が立ち直って、視界が広がっているのだろう。

 晴れた空のしたを、ふたりで歩く。
 胸のうちも、すっかり晴れたような気分。帰ったら、何か、家事をしたくなる。

「家族の話をしたせいか、帰ったら、何か、家事をしたくなってきました」

 おんなじことを考えていた彼女の言葉に、苦笑が浮かぶ。

「みゆきさんはもうお母さんより料理上手いんだっけ」
「まあ……上手というか、わたしが担当しているというか」

 自分の母に向かってヘタと言い切らないあたりの育ちの良さが微笑ましい。

「お母さんも見た目はみゆきさんとそっくりなのに、中身ぜんぜんちがうよねえ」
「はい、――泉さんのところと、同じですね」

 母の話をきっかけに、すこしだけ、わたしたちの距離が変わった放課後のひととき。
 中身は、ちがうけれど。あなたの姿と父親の性格はしっかり受け継いで、ちゃんと育っているよ。

 笑いかける彼女に、わたしも笑う。


 ――そうだね、おんなじだねえ――


 あなたになりたいわたしとわたしになりたいあなたと。
 すでにおなじふたりで、母の夢の戻り道を歩いた、ある雨の日のこと。

678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/08(土) 16:06:12.46 ID:SrWhn7CC0
投稿乙です。
まとめさせていただきました。

最後にコメント書いてくれるとうれしいです。
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/01(火) 22:50:01.07 ID:wy/s3BEr0
あけましておめでとうございます
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/31(木) 23:10:21.85 ID:ggsxsjBR0
あけおめ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/04(月) 22:53:14.38 ID:1BD8f55b0
保守
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/24(日) 17:18:55.74 ID:y12luoF20
保守
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/12(火) 23:52:43.87 ID:mEHB3pkw0
保守
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/02(火) 23:42:38.87 ID:llAW3AOP0
保守
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/25(木) 22:12:59.83 ID:KJHTxZg50
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/05/03(金) 18:06:56.03 ID:emOHSI6p0
保守
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/02(日) 11:21:16.50 ID:4npSVYMq0
保守
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/28(金) 22:09:26.67 ID:hzOrfwOv0
保守
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/07/14(日) 16:18:32.63 ID:7Vb7uFoA0
ho
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/08/01(木) 23:41:34.99 ID:7X1dLKoh0
保守
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/08/25(日) 08:18:27.91 ID:llY4L4In0
保守
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/14(土) 16:58:16.77 ID:D8zck/270
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/02(水) 02:18:50.94 ID:Nvnl2zs60
ほしゅ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/02(土) 00:00:51.52 ID:71Gskja60
保守
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/12/02(月) 20:12:20.34 ID:lRtiGNnD0
保守
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/05(日) 09:57:01.15 ID:Wt//fdzp0
あけおめ
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/02(日) 09:39:57.43 ID:P/HQDg9D0
保守
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/02(日) 14:49:53.60 ID:P/HQDg9D0
保守
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/03/04(水) 09:02:01.73 ID:AaZGO2IBO
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/01(水) 15:24:16.56 ID:ZgmQYp1+0
保守
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/04/23(木) 08:19:10.44 ID:A2gB7/a20
ほしゅうううううううう
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/30(木) 17:28:27.62 ID:8iflk/o80
タイトル 遅刻すな



かがみ「おーっすこなたー、久しぶりー」
こなた「おーっす、大学違うとなかなか会えないねー」
かがみ「仕方ないよ、学部だって全然違うんだしさ。コロナが流行って顔見に来る機会ができるなんて思わなかったよ」
こなた「ぐあーっ、今はその名前言わないでおくれーっ。楽しみにしてたアニメがー……ちくせう(´=ω=.)」
かがみ「ああ、そういや色々ダメになってんだってね? でも声優さんやスタッフになにかあっても大変だしさー」
こなた「皆まで言うなーわかってるんだよぅそんなことー。でもさー、好きな漫画家がキャラデザしてるアニメが7月にやる予定だったんだけど、このままだとそっちまで延期になっちゃうかもなんだよね……」
かがみ「美水かがみだっけ? あんたそんなにあの作者の絵好きだったっけ?」
こなた「いやあ、我ながら変な話なんだけど、このアニメにはなーんかシンパシー感じちゃうんだよねーっ」
かがみ「へ、へー、なんでだろうなー。しかしまあ、『まえせつ!』なのに放送遅れちゃったらマズイよな色んな意味で」
こなた「前説なんて変えがいくらでもいるだろうしねー……、もしかしてこのアニメも変えられちゃったりして」
かがみ「縁起でもないこと言うなよ……」
こなた「ま、なにはともあれ私達にできることは待つことだけだよねー」
かがみ「おう、気も落とさず、スレも落とさず、気長に待とう!」


そんなわけで保守
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/13(水) 21:35:06.80 ID:yVDFqIFr0
↓この作品を作った人は天才だと思います。一つの作品に複数の縦読みを入れていて、驚きです。
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/416.html


704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/10(金) 08:45:46.37 ID:owYZSTaZO
保守
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/02(日) 07:49:33.56 ID:YB+i3T+L0
保守
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/10/10(土) 23:25:21.90 ID:oC7bj6vQ0
保守
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/10/10(土) 23:26:05.47 ID:oC7bj6vQ0
保守
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/11/03(火) 09:02:24.04 ID:gDcgIsmg0
じゃがおか
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/01/17(日) 17:13:26.19 ID:7xM0DORu0
保守
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/02/20(土) 09:07:42.33 ID:S/r+cjZo0
保守
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/04/14(水) 06:04:57.31 ID:vVUUboOeO
保持
712 :じゃがおか :2022/08/28(日) 21:29:41.03 ID:3FxWnq3Q0
 『こなたの旅』を読みました。
 『つかさの旅』『ひよりの旅』から10年後の内容にもかかわらず、また新たなお稲荷さんが登場したり、貿易会社内にも侵入したりと、読みごたえがありました。
 『つかさの一人旅』でしか出てこなかった真奈美が、まだ生きている可能性が示唆された事から始まり、その真奈美が、貿易会社に囚われていると推測され、貿易会社に潜入したり、その後で、あやめ=真奈美で間違いない、となったり…。結局、神崎あやめは本物のあやめに扮したお稲荷さんだったとは…。「真奈美がまだ生きているのか!」と思い、ドキドキしながら読めました。
 つかさ自身、真奈美に対して思い入れが強く、娘を「真奈美」と名付けたことにも興味を持ちました。
 『こなたの旅』自体、まだ途中ですが、それでも読んで満足したほどです。
 こなたの恋が成就しますように。
713 :294 :2022/08/28(日) 21:41:49.71 ID:3FxWnq3Q0
試し
714 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2022/08/30(火) 03:01:45.80 ID:m63ZmH8q0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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715 :じゃがおか :2022/09/04(日) 12:17:01.41 ID:ybsxgZdz0
『つかさの旅』から始まる旅シリーズだけでなく、色々なSSがかつて投稿されていたようだけれど、これより前のスレッド(特に初期のころのスレッド)はもうインターネット上には無いのかな?
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/26(金) 21:31:30.48 ID:PPoB1CZK0
らき☆すたSSと検索すると今までのSS一覧が出てきますよ。
個人的にホラー作品の怨霊サイトが好きです。(隙自語)
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/27(土) 14:08:45.91 ID:k1xSb2Uu0
上げてまで構って欲しいのか?
数ヵ月前の書き込みにレスしてる点も頭おかしいわ
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/28(日) 22:45:34.25 ID:VRztq6x/0
Happy birthday dear Konata?
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/31(水) 22:26:30.53 ID:zVp0fy3u0
保守
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/10(土) 21:43:05.80 ID:laxifngI0
保守
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/06/20(火) 21:55:06.57 ID:xL0xcSLg0
保守
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/07(月) 00:44:02.00 ID:I9cCGr7P0
保守
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/11(金) 00:19:29.98 ID:awnJmNVj0
保守
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [715のじゃがおかです。]:2023/10/21(土) 18:20:55.21 ID:hTeYGeB50
>>716
ありがとうございます!1年振りに見たら、書き込みしてくれていたとは…。
SSはまとめ@ウィキで見られるけれど、出来れば過去のスレッドも見てみたいなー。
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/10/26(木) 14:31:45.29 ID:YfTiSUE2O
イ呆守
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/11/23(木) 21:46:09.44 ID:ARyhopme0
保守
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/01/08(月) 10:45:58.58 ID:SNmc0i4s0
??ュ
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