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【まどマギ】魔法少女スーパーさやかちゃん - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:32:44.50 ID:mFw/MWDM0
短編なので、一気に投下します

さやかメインのドタバタものです

変態ほむらさん注意

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2 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:34:17.74 ID:mFw/MWDM0
ほむら「これが魔法少女の真実よ」

まどか「嘘…」

さやか「それを信じろっていうの?」

マミ「んー!んー!んー!」


転校生、暁美ほむらが語ったQBの正体…


魂を抜きとってSGに変える?魔女は魔法少女の成れの果て?絶望した時の感情エネルギーが目的?


ほむら「巴マミ……あなたには辛すぎることでしょうけど」

マミ「んーっ!んんーっ!」


マミさんは暁美ほむらに拘束され、ギャグボールをかまされている。


こんなものどこから手に入れたのよ。


ほむら「疑うなら、QBに聞いてみるといいわ」

さやか「で、でもさ、QBはそんな都合の悪いこと、簡単に教えてくれるもんなの?」

ほむら「契約にはこちらの同意が必要よ。聞かれた以上、嘘をつくことはできない」


参ったなー。世の中、うまい話はないってことか…


ほむら「理解してもらえたかしら?あなたたちは、関わるべきではないと」

まどか「う、うん…」

さやか「確かにねー、そりゃキッツイわ」

マミ「ひっく…ひっく…」

ほむら「泣かないで巴マミ。私もまた、QBに騙された一人よ」

マミ「むぐーっ!くぎゅうぅーっ!」

まどか「と、とりあえず口のやつ、外してあげたらどうかな…?」

ほむら「そうね、でも念のため…」


暁美ほむらはマミさんのSGを取り上げてから、そっと拘束具を外した。
3 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:35:27.24 ID:mFw/MWDM0
マミ「SGが魔女を生むなら……みんな死ぬしかないじゃない!あなたも……私も!鹿目さんも美樹さんも!」

まどか「えー」

さやか「いや、あたしらはまだ魔法少女じゃないし」


マミさんは激しく取り乱している。だから話の前に縛り上げたのか。


ほむら「落ち着きなさい。絶望すればSGが濁るわ」

マミ「これが落ち着いていられるわけないでしょう!」

ほむら「このまま魔女になるというなら……今すぐ殺してあげるわ、巴マミ!」

さやか「ちょ、ちょっと待って!」


マミさんのSGに、銃を突きつける暁美ほむら。コイツ本気だ。


さやか「マミさん、QBに話を聞いてみようよ。もしかしたらコイツの勘違いってことも…」

ほむら「………」

QB「やれやれ、イレギュラーにも程があるよ」

まどか「QB!?」

ほむら「来たわね淫獣」


いつから聞いていたのか、諸悪の根源QBが姿を現した。
4 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:37:15.18 ID:mFw/MWDM0
QB「君は何者だい?暁美ほむら。魔法少女であることは間違いないみたいだけど」

ほむら「私に答える義務はないわ。答えなければならないのは、あなたの方」

マミ「QB、嘘でしょ?嘘だって言ってよ!」

QB「事実だよマミ。君もいつか魔力を失い、絶望したときに魔女になる。割と近い未来のようだけど」


うわ、あっさり認めやがった…!


まどか「みんなを騙していたの?」

QB「僕はちゃんと、魔法少女になってくれってお願いしたよ?詳しい説明は省略したけど、何のリスクもなしに、奇跡なんて起こせるわけないじゃないか」


マミさんコイツ殺そう。今すぐ殺そう。


まどか「一体、どうしてこんなことを…」

QB「この宇宙のためだよ。君たちは、エントロピーって言葉を知ってるかい?」

マミ「あなたにぶつける私の鉄拳は、私の受けた心の傷に釣り合わないってことよ!」

QB「いや、だいぶ違ぶげっ!」


自力で拘束を解いたマミさんは、QBに殴りかかっていった。


マミ「信じていたのに!あなたを友達だと思っていたのに!」


瞬く間に肉塊に変わるQB、マミさんの両手も真っ赤に染まっていく。
5 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:38:22.26 ID:mFw/MWDM0
QB「れっきとした取引なんだけどね。それを騙したというなら、最初から奇跡なんか望まなければよかったんだ」

まどか「え?QBが二匹も…」

ほむら「巴マミに選択の余地はなかった。卑劣極まりないわね」

マミ「二人を一人前に育てたら私は引退して、友達と学生生活を楽しんで、素敵なボーイフレンドを作って、パティシエになる勉強をして、ケーキ屋さんを開いて、幸せな結婚をして、可愛い子供たちに囲まれて、暖かい家庭を築くつもりだったのに!返してよ!私の夢を返してよ!」

さやか「あのー、もしもしマミさん?」


二匹目に襲い掛かったマミさんは、脇目も振らずひたすらQBを殴り続けた。


まどか「ほむらちゃん、ちょっと聞きたいんだけど…」

ほむら「私は永い時を戦い続け、真実を知った。そして鹿目まどか、あなたを救うためにここへ来たのよ」

まどか「あ、えっと……わたし?」

ほむら「一ヵ月後に、この街に現れる魔法少女の天敵…ワルプルギスの夜。そいつを倒したら、全てを話してあげるわ」

まどか「そ、そう…」


なんなの?最初からまどかの質問を知ってたかのような反応…


正体不明の魔法少女、暁美ほむら。何が目的?まどかを救うためだけとは思えない。


さやか「マミさん…」

マミ「美樹さん。死にたくなかったら、もう私に関わらないで」


フラフラと立ち上がったマミさんは、泣きながら一人で帰ってしまった。


あたしもまどかも、かけてあげられる言葉は、何一つ見つからなかった。
6 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:39:42.81 ID:mFw/MWDM0
まどか「さやかちゃん聞いた?マミさんあれから、ずっと学校休んでるんだって」

さやか「そっか…」


QBを信じて戦ってきたのに、裏切られたんだもん。無理もないよ。


まどか「わたしたちに、何かできることってないのかな?」

さやか「それは難しいけど……一度、マミさんのとこ行ってみよっか」

まどか「うんっ」


こうして、放課後にマミさんの家に向かったあたしたち。


さやか「なんでアンタもついてくるの?」

ほむら「今の巴マミは自暴自棄になっていて危険よ」

さやか「マミさんに限ってそれはないでしょ」

ほむら「豆腐メンタルを甘く見てはいけないわ」

さやか「アンタにも責任はあるでしょうが!」

まどか「まあまあ…」


マミさん宅のチャイムを鳴らすが、応答はない。


さやか「マミさーん、いないのー?」

ほむら「鍵は開いてるみたいね」

まどか「ほ、ほむらちゃん!勝手に入っちゃ…」

ほむら「そんなこと言ってる場合じゃないわ。魔女化するかもしれないのよ?」


確かに、マミさんの安否確認が優先だ。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/10/02(水) 01:40:46.92 ID:l4dnwxU/o
そっとじ
8 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:41:17.08 ID:mFw/MWDM0
さやか「おじゃましまーす」


一声かけて室内に入る。が、全員がすぐに違和感を感じた。


まどか「な、何?この臭い…」

さやか「腐臭?まさかマミさん…!」

ほむら「………」


あたしたちは慌てて、部屋の奥へと進んだ。


マミ「あら、みんな揃ってどうしたの?」

まどか「ど、どうしたの?じゃないですよ!」

さやか「良かった……マミさん無事だった……」


想像した最悪の事態はまぬがれたみたい。あたしたちはホッと胸をなでおろす。


ほむら「それはいいけど、なにこの惨状?」


マミさんは思ったより元気そうだったけど、あのお洒落な部屋は荒れ果て、生ゴミが散乱していた。


マミ「ごめんね、ちょっと散らかってて」

まどか「これがちょっと…?」

ほむら「汚部屋と呼ぶのがふさわしいわね」

さやか「それよりマミさん、ずっと学校にも来ないで何してたの?」

マミ「え……そんなに時間経ってたの?つい夢中になってたわ」


そう言ってマミさんは、PCのディスプレイを見つめた。


まどか「これって……ゲーム?」

マミ「違うわ。私の夢を叶えてくれる魔法よ」


マミさん、それ現実逃避…
9 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:42:42.75 ID:mFw/MWDM0
マミ「みんな私を頼りにしてくれる……友達もたくさんできたわ。あと少しで自分のお店を持つこともできるの」

さやか「そ、そうなんだ」


うっわー、マミさんネトゲにはまっちゃったのか…


マミ「これならあなたたちを安全に育てられるわ。さあ、一緒に戦いましょう」

まどか「えー」

さやか「あ、あたしそろそろ恭介の病院に行かなきゃいけないから、また今度ねー」

まどか「ま、待ってよさやかちゃん、わたしも…」

ほむら「鹿目まどか、巴マミを立ち直らせるチャンスよ。ここは彼女に従いましょう」

まどか「離して!嫌だよこんなの!」


ごめんねまどか……マミさんを頼んだよ。


あたしは一人、逃げるようにしてマミさんの家を後にした。


マミ「鹿目さんは♂キャラで職業はナイトよ。ゆくゆくは私のキャラの恋人になってね」

まどか「…わけわかんないよ」
10 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:44:20.61 ID:mFw/MWDM0
恭介「自分で弾けもしない曲なんか……聴きたくないんだよ!」

さやか「恭介!?」


病院へやってきたあたしが見たのは、CDを叩き割る恭介の姿だった。


恭介「こんなもの!こんなもの!」

さやか「なにやってんの!ケガがひどくなるじゃない!」

恭介「どうでもいいよ!もう僕の手は動かないんだ!諦めろって言われたんだ!」


傷ついた手を振り回して暴れる恭介。あたしの制止も聞こうとしない。


さやか「だからってこんな…」

恭介「さやかなんかに僕の気持ちはわからないよ!放っといてくれ!」

さやか「このっ…!」

恭介「うごばっ!」


あたしはついカッとなって、マミさんばりの鉄拳を恭介の顔面に食らわせた。


恭介「ざ、ざやが…」

さやか「バカだよ……あたしらまだ若いんだよ?くたばりかけのジジイに治らないって言われたら、はいそうですかって諦めるの?どうして可能性を信じないの?」

恭介「無理だびょ……奇跡か魔法でぼないど」


鼻血を流しながらも、なおネガティブな恭介。


奇跡……魔法か。いいじゃない、やってやろうじゃない。
11 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:45:44.51 ID:mFw/MWDM0
さやか「決めた。あたしが恭介の手を治してあげる。だからあたしを信じなさい」

恭介「ぶぇ?」

さやか「もし治らなかったら、あたしが一生面倒見てあげる。奴隷でも肉便器にでもなってあげる!」



―あなたはその人の夢を叶えたいの?それとも夢を叶えた恩人になりたいの?



ふと、マミさんの注意を思い出す。


…大丈夫、あたしは恭介を、みんなを救いたいの。間違ったりしない。


さやか「約束だよ。奇跡も、魔法もあるんだよ」

恭介「ざやが、後ろ…」

医者「話がまとまったところで、くたばりかけのジジイの説教を聞いてもらおうか」

さやか「げ…」


病室を追い出され、事務所へ連れて行かれるあたし。


医者「病院で怪我人を殴るとは、一体何を考えているんだ!」

さやか「チッ、ウッセーナ……反省してまーす」


あたしは説教を受けている間に、テレパシーを使ってQBを呼び出しておいた。
12 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:47:11.99 ID:mFw/MWDM0
QB「美樹さやか、本気かい?真実を知っていて契約しようだなんて」

さやか「覚悟はできてるわ。あたしの願い、叶えてちょうだい」

QB「まどかも君のように、物分かりが良ければ助かるんだけどね」

さやか「うるせえ。まどかにチョッカイかけたら殺すよ」

QB「はいはい。さあ美樹さやか、君の願いを教えてくれるかい?」


あたしは大きく深呼吸をし、QBに願いを伝える。


さやか「あたしは……みんなを救いたい!恭介もまどかもマミさんも!この世界はあたしが救うんだ!」

QB「分相応って言葉を知ってるかい?」

さやか「いいから叶えなさいよ!」


突然、胸が締め付けられる感触に襲われる。まるで、あたしの中から何かを絞り出すような…


QB「契約は成立だ。君の願いは多分、エントロピーを凌駕した」

さやか「多分って何よ」

QB「そんな身の程をわきまえない願いをするなんてね。おかげで大赤字だ」

さやか「よくわかんないけど、ザマァってことね」
13 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:48:21.67 ID:mFw/MWDM0
あたしの胸の前で、青く光るSGが象られていく。


QB「受け取るといい。それが君の力だ」

さやか「…あまり強くなった気がしないんだけど」


確かに、魔法少女としての力は感じる。でもマミさんと比べると、天と地ほどの差があるように思えた。


QB「本来、魔法少女の潜在力は因果の量で決まる。才能もなく、平凡な人生を歩んできた君では、大した力は得られないよ」

さやか「じゃあ……願い事は?」

QB「どうやら君の能力は【素質】になったみたいだ。叶う可能性はあるけど、全ては君次第だよ」

さやか「…ごめん、わかるように説明して」

QB「要はRPGの主人公になったと思えばいい。LVが上がれば使える力も大きくなる」


つまり、経験を積めばマミさんよりも強くなれるってこと?


QB「ただ、才能の無さだけはどうしようもないね。マミを越えるだけでも、気が遠くなるほどの経験値が必要だよ」

さやか「世界、って言葉が余計だった?」

QB「そうだね。今の君がLV1だとすると、初めて会った時の使い魔は、LV5ってとこかな」

さやか「ちょ、あんまりじゃない!」

QB「僕はただ、赤字を取り戻すために君をサポートするまでだ。簡単に死なれると困るからね」

さやか「お前が死ねぇ!!!」


さやかちゃんは淫獣を倒した!経験値1ポイント獲得!
14 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:49:36.08 ID:mFw/MWDM0
さやか「恭介ーっ!」


あたしは母親を起こすまどか並みの勢いで、病室のドアを開けた。


恭介「さやか!?…何その格好」

さやか「あたし、魔法少女になったんだ。カッコいいでしょ」

恭介「えー」


やや引いてる気がするけど、そんなことに構ってられない。


あたしは恭介の腕を抱きしめ、回復魔法を発動させる。


恭介「さ、さやか…?」

さやか「これがあたしの魔法。必ず治るから……元気出して恭介」


まだLVの低いあたしじゃ、痛みを和らげるくらいだろう。


あたし絶対強くなるから、恭介も頑張って。




恭介(さやか……意外と大きい……)



恭介(おかげで一部、元気になったよ……)
15 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:50:42.44 ID:mFw/MWDM0
さやか「魔法少女、なっちゃいました☆」

まどか「さやかちゃん…」


翌日、あたしは学校の屋上で、まどかにQBと契約したことを打ち明けた。


まどか「どうして…?ゾンビなんだよ?魔女になって他の魔法少女に殺されちゃうんだよ!」

さやか「自分を犠牲にしてでも、叶えたい願いがあったんだ。それに、今すぐ魔女ってわけじゃないでしょ」

まどか「でも…」

さやか「大丈夫。魔力を使い過ぎたり、絶望したりしなきゃいいの。あたしに任せて」


まどかを不安にさせないためにも、精一杯明るく振る舞わなきゃ…


さやか「転校生、いるんでしょ?ちょっと来てくれる」

ほむら「………」


あたしが声をかけると、出入口の扉が開き、暁美ほむらが現れた。


ほむら「こンのクソバカ…」

さやか「言ってくれるじゃない」


暁美ほむらは開口一番、吐き捨てるように呟く。


ムカつくけど、ここは我慢しなきゃ。
16 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:52:03.60 ID:mFw/MWDM0
さやか「アンタに頼みたいことがあるんだけど」

ほむら「それには及ばないわ。巴マミを二軍落ちにしてまで伝えた真実を知りながら、目先のエサに釣られて契約なんかするバカの頼みなんて、聞くつもりないわ」

さやか「容赦ないねー。一緒に魔女退治してもらおうと思ったんだけど」

ほむら「足手まといよ。突撃バカのあなたと私とでは、戦うスタイルが違いすぎる」


全く、二言目にはバカバカと!


まどか「こればっかりはほむらちゃんが正しいよ。さやかちゃんバカだよ」

さやか「ちょっ、まどかまで!?」


あたしは仕方なく、ぼっちで魔女狩りに出かけることにした。


なんとかマミさんを引っ張り出せないかなー?




まどか「…ねえほむらちゃん、さっきはあんなこと言ったけどさ」

ほむら「まどか、美樹さやかのことは諦めて。契約した以上、避けようのない運命よ」

まどか「でも、フォローはできるでしょ?お願い、さやかちゃんを助けてあげて」

ほむら「あの子が私の言うことに、素直に従うとは思えないわ」

まどか「わたしからも話しておくから!わたしにできることなんでもするから!」



ほむら(…確かに巴マミがアレだし、バカとはいえ、美樹さやかが協力的なのは悪くないわね)



ほむら「…いいわ。それじゃこちらの条件を聞いてもらえる?」

まどか「うんっ」
17 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:54:21.31 ID:mFw/MWDM0
さやか「…アンタ誰?」

杏子「ったく、マミの奴が引きこもったって聞いたから、わざわざ来てみたのによ。話が違うじゃねーか」


あたしが使い魔を追って路地に入ると、そこには赤毛の魔法少女が立っていた。


さやか「邪魔するな!」

杏子「使い魔なんか倒してどうすんだよ。GS孕むまで待ちな」

さやか「わかってるけど、今は経験値が必要なの!」

杏子「トーシロが……頭冷やしな!」


赤毛の魔法少女の一撃は、ブロックした剣ごとあたしを大きく吹き飛ばした。


杏子「弱っ、アンタホントに魔法少女?」

さやか「なったばっかりだからしょうがないでしょ」

杏子「そっか。まあ使い魔すら満足に倒せねー役立たずは、あたしが潰してやるよ!」


襲い掛かる攻撃に、全く歯が立たない。あたし、何もできずに終わるの…?


ほむら「待ちなさい、佐倉あんこ」

杏子「テメェ、誰があんこだ!」


ズダボロになったあたしを助けてくれたのは、暁美…


杏子「おい、なんでパンツなんかかぶってるんだ?」

ほむら「あなたには関係のないことよ」


…違った。ただの変態だ。
18 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:55:35.16 ID:mFw/MWDM0
さやか「ちょっと、それまさかまどかの…」

ほむら「彼女は佐倉杏子。打倒ワルプルギスの夜のために、私が呼び寄せたの」

杏子「こんな奴がいるなんて聞いてねーぞ」

ほむら「事情が変わったのよ。忠告も聞かずに契約したこのバカを助けるって、まどかと約束したの」


あたしの命って、まどかの下着一枚分の価値なの?


杏子「あたしはトーシロと組むなんざゴメンだね」

ほむら「その心配はないわ。美樹さやかは10日もしないうちに魔力を使い切り、魔女になる」

さやか「なめんじゃないわよ!」

杏子「…今、何気にとんでもねーこと言わなかったか?」

ほむら「まだ伝えてなかった?それじゃ説明するわ」


この杏子って子も知らなかったのか…



ほむら「以上が魔法少女とQBの正体、そしてこのバカよ」

杏子「…さやかって言ったか?お前、ホントにバカだな」

さやか「それはもう聞き飽きたって」

ほむら「まどかとの約束だから助けてあげたけど、まどかの安全と、巴マミの復活の方が優先だから」

さやか「あたしが魔女になっちゃったら、約束を破ることになるんじゃないの?」

ほむら「…銃を貸してあげるわ。洗濯済みの下着ではここまでが限界ね」

さやか「いい加減それ外せ」


ごめんねまどか……あたしなんかのために。
19 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:56:45.17 ID:mFw/MWDM0
杏子「とりあえずワルプルギスの夜が来るまでの間、あたしは勝手にさせてもらうぜ」

ほむら「わかったわ」


なんなのコイツら?こんな自分勝手なのが魔法少女だなんて、認めたくない。


杏子「それとアンタ、これだけは言っておくぜ」

さやか「…何よ」

杏子「魔法ってのは徹頭徹尾、自分のために使うモンだ。他人のためとか、正義のためとか、くだらねーこと考えんじゃねえ。死ぬぞ?」

ほむら「その通りよ杏子」

さやか「アンタは自分の欲望に忠実ねー」


こんなヤツらに、マミさんの守ってきた街を好きにはさせない。


見ててマミさん、コイツら絶対泣かせてやる!



その頃、マミのマンションでは…


マミ「さあ行きましょう鹿目さん。今日中にLVを5つは上げるわよ!」

まどか「助けて……助けてほむらちゃん……」
20 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:58:11.64 ID:mFw/MWDM0
さやか「恭介…」

恭介「やあさやか、これ見てよ」


回復魔法を使い始めて数日。恭介の指先は、少しずつ動くようになっていた。


ただ、ここまでLVを上げられたのは、暁美ほむらに借りた、銃のおかげってのが気に入らないけど。


恭介「さやかがずっと信じてくれてたから……僕一人じゃとても耐えられなかったよ」

さやか「ううん。恭介の、もう一度バイオリンを弾きたいって気持ちだよ。あたしは少し、後押ししただけ」


あたしはいつも通り、恭介の治療を始める。


恭介(…よし、今日こそさやかの禁断の果実を拝ませてもらうよ!)


恭介の、邪な野望に気付かないまま…


恭介(角度はOK、あとは腕をずらして服を弛ませれば…!)


さやか「ちょっと恭介、動いたら集中できないって」

恭介「ご、ごめん、少しだけ腕を持ち上げるようにしてくれたら楽かな」

さやか「こう?」


恭介(グッド!いい感じに胸元の布地が浮いた!)


なんだろう?いつもよりSGの濁りが強いような…


恭介(うおお!ピンク色の内堀に到達!天守閣落城は目前だ!)
21 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 01:59:39.51 ID:mFw/MWDM0
さやか「くっ…!」

恭介「さやか!?」


思った以上の穢れに、あたしは前のめりに倒れ、恭介に抱き止められる形になった。


さやか「ごめん恭介、ちょっと疲れちゃったみたい…」

恭介「ぼ、僕なら平気だから、無理しないでさやか」


早く治してあげたい一心で、飛ばし過ぎたかな?魔女退治用に魔力を残しておかないと…


恭介「今日の分で三日は持つから、ゆっくりと休みなよ」

さやか「三日?何の話?」

恭介「オカズが…じゃなくて、僕もリハビリ頑張るから。さやかだけに負担はかけられないからね」

さやか「うん、ありがとう恭介」


三日か……それだけあれば、十分経験は積める。


よろけただけとはいえ、恭介と急接近しちゃったし、気力は満タンよ!


恭介(あれが噂に聞く中二病なのかな?正直、魔法少女とかかなりイタいけど、いいモノ見せてもらえるしもう少し付き合ってみようか…)


恭介「おっと、ティッシュティッシュ…」
22 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:00:47.10 ID:mFw/MWDM0
杏子「へぇ、あのボウヤが契約した理由かい?」

さやか「アンタは…」


佐倉杏子。自分のためにしか魔法を使わない、あたしとは決して相容れないヤツ。


杏子「惚れた男をモノにするためか……いいじゃん、悪くないぜそういうの」

さやか「…何か用?」

杏子「ほむらから聞いたよ。実戦経験が必要なんだろ?あたしがちょっと鍛えてやろうと思ってね」

さやか「誰がお前なんかに!」


普通ならありがたい申し出だけど、コイツにだけは借りを作りたくない。


杏子「…気に入らねーな。せっかく手伝ってやるって言ってんのによ」

さやか「あたしはマミさんみたいな魔法少女になるんだ。アンタとは違う!」

杏子「マミねぇ……あんな甘っちょろい考え方してるから、現実逃避してヒキヲタになっちまうんだよ」


コイツ……マミさんのことを!


杏子「いいぜ。協力し合う気がねーなら、あのボウヤを潰して、アンタをGSにしてやるよ」

さやか「させるかッ!」


振り下ろした全力の一撃。でも、片手で持った槍に簡単に止められてしまう。


力の差は歴然だけど、こんなこと言われて引き下がるわけにはいかない!
23 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:02:08.56 ID:mFw/MWDM0
杏子「その程度で勝負しようってのかい?」

さやか「懐に飛び込めばこっちが有利!」

杏子「だから甘いんだよ」

さやか「なっ…!」


杏子の槍が、蛇のようにくねくねと曲がったかと思うと、次の瞬間、あたしの身体は壁に叩きつけられた。


さやか「た、多節棍…?」

杏子「立ちな。身の程ってやつを教えてやるぜ」


あたしは負けない……負けるもんか!


まどか「さやかちゃん待って!」

杏子「…なんだテメェは」

さやか「まどか!?アンタなんでここに?」

まどか「QBが教えてくれたの。さやかちゃんが危ないって」


どうせなら、マミさんを連れて来て欲しかったなー。
24 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:03:29.97 ID:mFw/MWDM0
杏子「すっこんでな。これはあたしとコイツの問題だ」

まどか「同じ魔法少女なのに……どうして戦うの?」

さやか「…下がっててまどか、コイツはマミさんを侮辱した。絶対に許せない!」


あたしは再び斬りかかるけど、杏子にいいようにあしらわれ、傷だけが増えていく。


まどか「QBお願い!二人を止めてよ!」

QB「それは不可能だ。魔法少女同士の争いは、魔法少女にしか止められない。資格を得るためには、君が契約するしかないよ」

まどか「あ、それはお断りだから」


この淫獣、まだ諦めてなかったのか。


杏子「そろそろ限界か?回復ができなくなってるな」

まどか「もうやめて!これ以上さやかちゃんを傷つけないで!」

杏子「そうは言っても、そいつはまだやる気だぜ」

さやか「アンタなんかに……この街は渡さない!」


ここで折れたら、あたしまでマミさんの努力を否定することになる。


あたしが、マミさんを守るんだ!
25 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:04:58.04 ID:mFw/MWDM0
まどか「ダメだよさやかちゃん……こんなの絶対おかしいよ」

さやか「まどか!?」


足元を震わせながら、あたしと杏子の間に入るまどか。


杏子「なんだ?邪魔するならアンタも一緒に潰すぜ?」

さやか「やめろ!まどかに手を出すな!」

まどか「わたしだって、止めることくらいできるんだよ?」

杏子「おもしれぇ、やってみな!」


槍を構えて迫る杏子。あたしが立たなきゃまどかまで…!


まどか「ほむらちゃん!わたしの脱ぎたてパンツあげるから助けて!」

さやか、杏子「「ハァ?」」


まどか、今なんて言った?
26 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:06:01.98 ID:mFw/MWDM0
ほむら「契約は成立よ」

杏子「なっ…」


どこからともなく現れた変態が、左手の盾で杏子の槍を受ける。


まどか「ウェヘヘ……きっと来てくれるって思ってたよ」

ほむら「無茶をするわね」

さやか「最初っからそれが狙いだったでしょ」


コイツも同じ……まどかのためとか言いながら、自分のことしか考えてない…!


変態は倒れているあたしに向けて、GSを投げつけた。


ほむら「使いなさい。美樹さやか」

さやか「情けをかけようっていうの?ふざけないで!」

ほむら「あなたはまだ、何も成し遂げてないわ。せめて願いが叶うその時まで、泥を啜り、屈辱を味わってでも生き延びなさい」


…何も言い返せない。あたしはまだ、恭介の手を治せていない。マミさんを、まどかを守れていない。


ここで死んだら、何もかもが無駄になる…


あたしは黙って、GSで魔力を回復させた。


ほむら「さあまどか、報酬をお願い」

まどか「う、うん…」


下着を脱いで、変態に手渡すまどか。あたしなんかのために、また…


杏子「なあ、そろそろ帰っていいか?」


杏子は呆れた顔をして呟く。
27 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:07:50.90 ID:mFw/MWDM0
さやか「ごめんまどか……あたし、魔法少女なのに、まどかに守られてばかりで……」

まどか「いいんだよ。なんにもできないわたしでも、さやかちゃんの役に立てるんだって思ったら、それはとっても嬉しいなって」

さやか「でも、そのせいでまどかがノーパンに…」

まどか「ティヒッ、実はもしもの時を考えて二重に……あれ?」


急にキョドりだすまどか。まさかはいてない?


まどか「嘘……そんなことって……」

ほむら「あなたの考えを見抜けない私じゃないわ。報酬は確かにもらったわよ」


誇らしげに、二枚の下着を掲げる変態……なんてヤツ!


まどか「せ、せめて一枚は返して欲しいかなーなんて」

ほむら「あなたをベッド以外で辱めるつもりはないわ。これをはきなさい」


変態はポケットから取り出した、別の下着をまどかに渡す。これって確か、以前にかぶってたやつじゃ…


まどか「うう……微妙に湿ってるよ」

さやか「まどか、早く新しいの買いに行こう。妊娠しちゃうわ」


あたしはまどかの手を引き、急いでその場から離れていった。
28 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:09:03.74 ID:mFw/MWDM0
杏子「おいほむら、あんな感じで良かったのか?」

ほむら「上出来よ。美樹さやかは素直じゃないから、無理矢理でも鍛えないと」


杏子(しかし、下着に釣られるとか…コイツは一体、何を考えているんだ?)


杏子「アンタの趣味をとやかく言うつもりはねーけど、ほどほどにしておけよ」

ほむら「私とまどかは、深い絆で結ばれてるから大丈夫よ。それより、あなたを嫌われ役にしてしまったけど…」

杏子「いいさ。アイツを見てると昔を思い出してさ……あたしもあんな風に、夢と希望を持ってたんだよな」

ほむら「まだ遅くはないわ」

杏子「今さら戻れねーよ。それよりアイツが……さやかがどこまで行けるか、見届けたいんだ」

ほむら「上条恭介との性的な意味で?」

杏子「黙れ変態」
29 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:10:16.59 ID:mFw/MWDM0
翌日


まどか「お願いさやかちゃん、マミさんを助けて!」

さやか「落ち着いてまどか、どうしたの?」

まどか「マミさんのSG、もう限界なの…」


自宅に引きこもり、ネトゲ廃人になっちゃったマミさん。


話によると、寝る間も惜しんで夢中になっているため、SGがかなり濁っているらしい。


まどか「いくら言っても、狩りの約束の方が大事だって」

さやか「しょうがない人ねー」

まどか「ほむらちゃんだと、またパンツとか要求されそうだし、頼れるのはさやかちゃんしかいなくて…」


そりゃ賢明だわ。


さやか「わかった、じゃあ一緒にマミさんのとこ行こっか」

まどか「うん、ありがとうさやかちゃん!」
30 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:11:22.81 ID:mFw/MWDM0
久しぶりに会ったマミさんは、満面の笑みであたしを迎えてくれた。


マミ「ついにやる気になってくれたのね!ちゃんと美樹さん用のアカウントも取ってあるのよ!」

さやか「いや、ゲームしに来たんじゃなくて…」

マミ「そうなの?でもせっかくだから、ゆっくり見学していってね」


ボサボサの髪で、ペットボトルの紅茶をラッパ飲みし、コンビニのケーキを手づかみで食べるマミさん。


あの、お洒落に人一倍気を遣っていた姿は、どこにもない。


まどか「マミさん、魔女退治行きませんか?このままじゃダメですよ」

マミ「鹿目さんは魔女のダンジョンに行きたいの?まだLVが足りないと思うけど…」


会話が全てネトゲ基準になってる……末期的だ。


さやか「うっわ、これヤバいよマミさん。SG濁りまくってるじゃん」

マミ「ちょっと寝不足なだけだから、大丈夫よ」

さやか「いや、寝ても浄化されないって」


どうしよう……普通に説得しても、聞く耳持ちそうにないなぁ。


考えてる間にもマミさんは5台のPCを立ち上げ、テーマ曲に合わせながら回転し、超高速でキーボードを操作している。なんというチート級の能力。


さやか「すっげー、さすがはマミさん…」

まどか「さやかちゃん、感心してる場合じゃないよ」

マミ「ふふっ、頼りにされてる分、頑張らないとね」

さやか「でもこれって、魔法使ってるからだよね?もし魔力が切れたら、みんなはどうするのかな?」

マミ「……!」


マミさんの手が一瞬止まった。ここが狙い所かな?
31 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:12:38.92 ID:mFw/MWDM0
さやか「マミさんなら魔法ナシでも活躍できそうだけど、サポート欲しがってる人はたくさんいるよね」

マミ「美樹さん……何が言いたいのかしら?」

さやか「GS、取りに行こうよ。あたしも手伝うからさ」


キーボードを叩きながらも、考え込むマミさん。手ごたえアリね。


マミ「私、いつの間にか、自分の足元が見えなくなっていたのね」

さやか「マミさん…」

マミ「いいわ、行きましょう美樹さん」

まどか「やったねさやかちゃん!」

さやか「イエース!」


良かった……これで魔女になったマミさんを倒さなきゃならない、なんてことは無くなりそうだ。


まどか「それじゃわたし、部屋のお掃除しておきますね」

マミ「そ、そんなことまでさせられないわ」

まどか「いいんです。わたし、マミさんの役に立ちたいんです」

マミ「ごめんね……やっぱり私、ダメな子だ。もっとしっかりしなきゃね」


ついにマミさんが復活への第一歩を踏み出した。見てなさい杏子、それに変態!
32 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:14:24.71 ID:mFw/MWDM0
さやか「あたしが魔女を探すから、マミさんはついてきて」

マミ「すっかり魔法少女らしくなったわね」

さやか「いやー、まだまだだって」


マミさんと一緒に戦えば、きっと大きくLVアップできる。


この形が本来あるべき姿なんだ。この街を守るのはあたしたちなんだ!


さやか「…反応があった!」

マミ「光り方に注意して。こっちね」


あれ?こっちの方角って…


さやか「ここは…」

マミ「美樹さん、急ぎましょう」


あたしたちがたどり着いたのは、いつも通っている場所、恭介の病院だった。


さやか「こんなとこにいたなんて……あたしが、恭介に甘えて休んでたから……」


壁に突き刺さり、怪しげな光を放つGS。あたしは魔法少女に変身し、準備を整える。


さやか「マミさん、早く!」


だけどマミさんは変身もせず、GSを引っこ抜いたかと思うと、そのまま自分のSGにコツン、と当てた。


さやか「マミさん?」

マミ「これで良し。あと、QBに回収してもらってね」


マミさんのSGは、綺麗な輝きを取り戻していた。


マミ「さあ、早く戻ってみんなと狩りに行かないと……ティロ・フィナーレ!(帰宅)」

さやか「えーと…」


大砲に乗って、飛んでいくマミさん。


あたしは一人、穢れでいっぱいになったGSを握りしめ、呆然と立ち尽くす。


さやか「…わけがわからないよ」
33 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:15:41.21 ID:mFw/MWDM0
約束の三日後、あたしは恭介の病院に行く前に、屋上に暁美ほむらを呼び出した。


さやか「ねえ変態、ちょっとGSわけてくれない?」

ほむら「…美樹さやか。あなた自分の言ってることがわかってるの?」

さやか「もちろん、タダとは言わないよ」

ほむら「お金でやり取りできるものじゃないわ。魔法少女の命を繋ぐものなのよ」


まあそうだよね。だけどあたしには、とっておきのアイテムがある。


ほむら「あなたに、まどかの生パンに匹敵するブツを用意できるのかしら?」

さやか「これでどう?」


あたしが取り出したのは、一枚の写真。


ほむら「これは…!」


よし、いい反応。


まどかのパンチラ程度じゃ、この変態が納得しないのはわかってる。


当然、それを遥かに上回る代物だ。
34 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:16:31.86 ID:mFw/MWDM0
ほむら「いいわ、GS2つでどうかしら?」

さやか「安すぎる。5つは欲しいところね」

ほむら「無茶言わないで。たかが写真一枚じゃない」

さやか「これが超レアだってこと、わかってるんでしょ」

ほむら「…お願い、今は3つしか手元にないの」

さやか「OK、3つで取引成立ね」


あたしは写真と引き換えに、GSを受け取る。


かつて、まどかとふざけて撮った写真。


今となっては痛ノート級の黒歴史。


ほむら「ふふふ……これさえあれば、私はあと10年は戦える!」


ごめんねまどか……あたしは悪魔に魂を売り渡しちゃった。


寝巻き姿に、トロンとした目付きでベッドに横たわり、片手を伸ばして誘惑ポーズをとるまどかの写真。


おそらく、二度と手に入ることはないだろう…
35 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:17:35.74 ID:mFw/MWDM0
変態からGSをせしめたあたしは、そのまま病院へとやってきた。


さやか「さあ、今日で一気に治しちゃうよー!」

恭介「うん、お願いするよさやか」


皮肉にも、杏子にブチのめされたおかげで、あたしのLVは急成長している。


魔力も十分、ようやく最初の願いが叶いそうだ。


恭介「でも、ちょっと惜しい気もするな」

さやか「何が?」

恭介「もし治らなかったら、さやかがずっと僕の面倒を見てくれるんだろ?」

さやか「バ…ッ、バカ言ってんじゃないわよ!」

恭介「あははっ、冗談だって」


恭介って、こんな冗談言う奴だったかな?


さやか「恭介、強く祈って。その想いが魔法になるんだよ」

恭介「わかった」


恭介(僕は……さやかの胸を揉みたい!腕じゃなく、この手のひらで、あの胸の感触を味わいたいんだ!)
36 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:19:14.53 ID:mFw/MWDM0
あたしの魔力が、急速に消耗していくのを感じる。


でも平気。GSだってあるんだよ。


さやか「恭介……どう?」

恭介「…動く、完全に動くよ!すごいよさやか!」


やった、ついにあたしの願いが奇跡を起こせたんだ!


恭介「さやかに……お礼をしなくちゃね」

さやか「えっ?」


恭介は優しい目をして、治ったばかりの手であたしの頬に触れる。


お礼ってもしかして…


恭介「さやか…」

さやか「恭介…」


あたしと恭介の距離が縮まっていく。お互いの吐息がかかるほどに…


医者「…ゴホン、済まんが後がつかえているのでね。先に診察をさせてくれるかリア充ども」

恭介「あ…」

さやか「し、失礼しました!」


このクソジジイ……いーとこだったのに!


医者「まあそれだけ元気なら、明日にでも退院できそうだな。爆発しやがれ」

恭介「ホントですか!?」

医者「うむ、若さとはすごいものだな。まさかこれほどの回復を見せるとは……さっさと出て行け」

さやか「つーか、いちいち本音出さないでよ」

看護士「ごめんね、先生は奥さんとうまくいってないらしいの。私への慰謝料も早く払ってほしいわ…」


こんな病院、潰れてしまえ。
37 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:20:20.13 ID:mFw/MWDM0
杏子「何がどうなってやがる……アイツ、メチャクチャ強くなってるじゃねーか」

ほむら「美樹さやかは経験によって成長する。それは戦いだけじゃなく、人生のイベントにおいても同様よ」

杏子「あのボウヤとイイことあった、ってことか?」

ほむら「さあね……それは邪推よ、杏子」


身体が軽い。あたしはたった一人で魔女を圧倒する。


さやか「あっはははは!コイツを仕止めるのはあたし!絶望なんてする必要ない!これからは利子を取り戻すんだ!もう何も怖くない!」


杏子「ホントに大丈夫か?円環フラグまで立ててやがるけど」

ほむら「まどかさえ無事ならいいのよ。ああまどか……いつか私の目の前で、このポーズをとってね……」

杏子「お前が導かれてしまえ」
38 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:21:50.13 ID:mFw/MWDM0
そして恭介が退院し、元気に登校してきた日。


あたしは仁美に誘われて、いつものファーストフード店に来ていた。


仁美「実は私、ずっと前から上条恭介君のことを、お慕いしてましたの」

さやか「切り出し早っ!」

仁美「あなたは、本当の気持ちと向き合えますか?」

さやか「うーん、仁美には悪いんだけどさ、あたしと恭介には積み重ねてきた歴史がある、って言うか…」

仁美「ず、随分と自信がおありなんですね」


少し前のあたしだったら、動揺していたかもしれない。


だけど、魔法少女として実力をつけた今は、全然平気。


あたしはもう、誰にも負ける気がしない!


さやか「あたしは恭介のこと、信じてるからね」

仁美「何だか人が変わったよう……さやかさんでしたら、私も諦めがつきますわ」

さやか「…仁美?」

仁美「私は明日、自分の気持ちに決着をつけるため、告白しようと思います」

さやか「そっか…」

仁美「その後は、私のやけ食いに付き合ってくださいね。もちろんまどかさんやほむらさんも誘って」

さやか「まどかはともかく、暁美ほむらはいらないかな?」

仁美「さやかさん、そんないじわるを言ってはいけませんよ」


…仁美もじきに、アイツの正体がわかる時が来るよ。


あたしは仁美と別れ、また魔女退治へと出かけていく。


大丈夫、あたしが仁美の涙も受け止めてあげるから…
39 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:23:21.14 ID:mFw/MWDM0
翌日


恭介「うん、OKだよ」

仁美「え?」

さやか(なん…だと…)

まどか(嘘…そんなのってないよ…)

杏子(マジかよ…)

ほむら(ああ、まどかの髪の匂い…クンカクンカ)


仁美に頼まれて、こっそり見守っていたあたしたちは、とんでもない状況を目の当たりにした。


恭介「君の告白、受けさせてもらうよ」

仁美「あ、えっと…でも、さやかさんは…」

恭介「さやかは僕にとっても親友だよ。ケガが治ったことも、誰よりも喜んでくれたし、きっと祝福してくれるよ」

仁美「そ、そうですか…」


恭介の予想外の返事に、オロオロする仁美。


どういうこと…?だってあの時、恭介はあたしにキスしようとしてくれたじゃない…


恭介(モテ期到来ィィ!さやかをキープしつつ本命ゲット!うまくやればお友達のロリっ娘まどかちゃんや、噂の美人転校生、暁美さんまでイケるかも…)


仁美は複雑な表情をしながらも、恭介と共に立ち去っていっちゃった。
40 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:24:14.13 ID:mFw/MWDM0
さやか「まどか……仁美に恭介を取られちゃったよぉ…」

まどか「さやかちゃん…」


泣き崩れるあたしを、まどかが抱き締めてくれる。


ほむら「美樹さやか!私の前でまどかにハグしてもらうとはいい度胸ね!」

杏子「少しは空気嫁、バカ野郎」


全てがうまく行くと思ってた。魔女も一人で倒せるようになった。恭介に想いが通じたはずだった。


さやか「杏子……前に言ってたよね?あたしが魔女になったら、アンタにGSあげるよ……」

杏子「ふざけんじゃねえ!男をNTRされたくらいで人生粗末にすんな!殺すぞ!」

まどか「杏子ちゃん、それ矛盾してるよ」

杏子「あたしが……あのボウヤの手足をヘシ折ってやる。もう一度、アンタなしではいられない身体にしてやる!」

さやか「ダメ……そんなのあたしが許さない……」


杏子の優しさが沁み入る。だけど、それは余計に惨めさを感じさせた。
41 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:25:17.00 ID:mFw/MWDM0
さやか「ごめん、ちょっと一人にしてくれるかな」

まどか「そんなのダメだよ。一人だと、悪いことばっかり考えちゃうよ」

さやか「大丈夫、頭冷やすだけだから。あたしは、何のために戦うのか、見つめなおしてみる」


あたしはアテもなく、フラフラと歩いていく。


まどか「ほむらちゃん、なんとかならないの?」

ほむら「志筑仁美を亡き者にしておくべきだったわ…」

杏子「おいコラ」

ほむら「冗談よ。まどか、あなたは他のことを考えず、巴マミを立ち直らせることに集中して」

まどか「でもさやかちゃんが…」

ほむら「美樹さやかは杏子に任せればいいわ。まどか、私を信じて」

まどか「う、うん…」

杏子「アンタも働けよ」
42 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:26:30.48 ID:mFw/MWDM0
さやか「恭介の奴!恭介の奴!恭介の奴!」


あたしはたまたまそこにいたQBに、何度も何度も剣を振り下ろす。


QB「つくづく人間という生き物は、八つ当たりが好きなんだね。僕には理解できないよ」

さやか「アンタはサポートが仕事でしょ!黙って憂さ晴らしに付き合え!」

QB「きゅっぷい☆」


杏子「おいおい、冷やすどころかカッカしてるじゃねーか」

さやか「杏子…」


追いかけてきてくれた杏子の顔を見て、あたしはホッとした気持ちになる。


ああ、やっぱりそうなんだ…


さやか「あたし、アンタに散々ひどいこと言っておいて、結局同じだった……自分に見返りが欲しかったんだ……」

杏子「それでいーじゃん。何も悪くなんかねーよ」


今だってそうだ。あたしの気持ちをわかってくれる、同じ魔法少女の杏子に来て欲しかったんだ。
43 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:27:26.53 ID:mFw/MWDM0
さやか「…よし、だったらそれで貫いてやる!偽善者ぶるのはもうやめた!」

杏子「ハァ?」

さやか「マミさんだって仲間が、友達が欲しかったから、あたしたちの面倒を見てくれてた。そう思えばいいんだ!」

杏子「おい、さやか…」


杏子やあの変態もそうだ。みんな自分のために魔法を使ってるんだ。


さやか「杏子、ありがとう。アンタのおかげで、自分の甘さがわかったよ」

杏子「そ、そうだな、あたしたちは正義の味方だ!助けてやったから感謝しろー!ってな」

さやか「ぷっ…くくっ…」

杏子「なんだよ?何笑ってんだ」

さやか「あーっはっはっは!いやー、やっぱアンタ最高だわー」

杏子「テメェ…」

さやか「勘違いしないでよ。からかったんじゃないから」


杏子が答えを教えてくれた。バカなあたしが気付かなかっただけ。


あたしは、自分が満足する戦いをすればいいんだ!


さやか「見滝原市の平和は、魔法少女スーパーさやかちゃんが、ガンガン守りまくっちゃいますからねー!」

杏子(なんなんだよ、この感情の相転移は……失恋を経験して、メンタルまで強くなったってのか?)
44 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:29:00.65 ID:mFw/MWDM0
さらに次の日。開き直ったあたしは、恭介と仁美のデート現場の追跡を始めた。


杏子「おい、スーパーさやかとやら?テメェ何考えてやがる」

さやか「これも平和活動だって。親友の二人が、ちゃんと健全なお付き合いをするか、確かめなきゃ」

杏子「ただのデバガメじゃねーか」


…これはあたしの最後の心残り。二人が本当に幸せになるなら、その時は潔く諦めよう。


ほむら「目標はベンチに座ったわ。仕掛けるとすればここね」

杏子「…いたのかアンタ」

さやか「そりゃピーピングほむらだもん。当然でしょ」

ほむら「変なアダ名をつけないで」

まどか「そう?なんだか可愛い響きだと思うけど」

ほむら「…今度、英語の勉強を見てあげるわ」


話してる間にも、恭介が次の行動に移る。
45 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:30:01.98 ID:mFw/MWDM0
恭介「ね、仁美ちゃん」

仁美「あ…」


仁美の頬に優しく触れる恭介。あの野郎、あたしの時と同じパターン使いやがって!


ほむら「なるほど、これであなたも騙されたのね」

さやか「黙れ」

まどか「ま、まだ仁美ちゃんも騙されるって決まったわけじゃ…」


恭介(イケる!このまま一気に…!)

仁美「き、恭介君!?」


頬に触れていた手はいつの間にか肩に、空いた方の手は仁美の胸にかかっていた。


仁美「そ、それはまだいけませんの!」

恭介「じゅってぃーむ…」

仁美「きゃあぁぁぁ!」


制止も聞かず、仁美を押し倒そうとする恭介。あのバカ…!


ほむら「レッドアラート、緊急事態よ!」

杏子「エロガキが……正体現しやがった!」


どこからともなく、Credens justitiam(マミさんのテーマ)が聞こえてくる。
46 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:31:13.75 ID:mFw/MWDM0
さやか「恭介ェェ!」

恭介「さ、さやか!?」


いち早く飛び出したあたしは、なぜか手に持っていた消火器を、恭介の顔面に叩き込んだ。


仁美「さや…か、さん?」

さやか「大丈夫?魔法少女スーパーさやかちゃんが、いたいけな少女を守りに来ました!」

仁美「ひぐっ、うぇぇ〜ん、さやかさぁぁん…」

恭介「さ、さやか、僕は…」

杏子「ウゼェんだよ!」


何か言おうとしていた恭介を、杏子が槍の柄で殴って黙らせる。


さやか「行こ、仁美。約束したでしょ」

仁美「約束?」

さやか「いつもの店でやけ食い。とことん付き合うよ」

仁美「は、はいっ!あ、その前に……えいっ!」


仁美は仰向けに倒れている恭介に、打ち下ろし式の腹パンを決める。


杏子「へへっ、いいパンチじゃん」

仁美「あの、こちらの方は?」

さやか「歩きながら紹介するわ。杏子、アンタも行くでしょ?」

杏子「そうだな、今日はパーッと騒ごうぜ」

恭介「ごふっ、ぐぇぇぇ…ぼ、僕に何が起こったの…」
47 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:32:22.60 ID:mFw/MWDM0
まどか「みんなやりすぎじゃない?こんなのあんまりだよ」

恭介「まどかちゃん……君は優しいね。僕にはもう、君しかいない…」


そう言ってまどかの手を取る恭介。コイツ、全然懲りてない!


まどか「…あのね上条君、わたしも一通りのこと、全部知ってるんだよ?」

恭介「え?」

まどか「ティロ・フィナーレ!」


マミさん直伝の拳がめり込む。まどかも結構容赦ないねー。


ほむら「上条恭介、あなたには感謝してるわ。人畜無害に見えても、男はみんなケダモノだってことを、まどかに教えることができた…」

恭介「た、助けて…」

ほむら「これはほんのお礼よ」



チッ、チッ、チッ、チッ…



あたしたちが恭介の再入院の知らせを聞いたのは、それから少し後のことだった。
48 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:34:01.11 ID:mFw/MWDM0
さやか「ねえまどか、最近マミさんの様子はどう?」

まどか「さやかちゃんのおかげで、少しずつ社会復帰に近づいてるよ」


あれからマミさんは魔力を節約し、部屋の掃除や、身だしなみにも気を配るようになったらしい。


まどか「時間が取れるようになったから、自分でご飯も作ってるんだって」

さやか「一時、宅配寿司やコンビニ弁当やピザの空箱でいっぱいだったもんねー」


そのうち学校にも来るかな?早くネトゲ依存をやめてくれたらいいけど…


さやか「そういえばマミさん、お金とかどうしてるの?中学生だし、バイトもできないよね」

まどか「えっと、わたしはよくわからないんだけど、RMTで生活費は十分あるんだって」

さやか「…ちょっと待って。まさかマミさんが時間取れるようになったのって?」

まどか「マミさんすごいんだよ!BOTっていう魔法を使って、PCを触らなくても狩りができるようにしたの!」

さやか「それ魔法じゃねえ!」


こりゃヤバイ。あたしはまどかの手を取り、マミさんの家に向かって走り出した。
49 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:35:11.44 ID:mFw/MWDM0
まどか「さ、さやかちゃん、RMTってなんなの?BOTが魔法じゃないって…」

さやか「説明はあと!合鍵出して!」


マミさんの家に着いたとき、部屋の中から銃声が聞こえた。


まどか「ひっ…!」

さやか「まどかはあたしの後ろに!入るよ!」


あたしが靴を脱ぐ手間も惜しんで部屋に飛び込むと、丁度マミさんが2台、3台と、PCに向けて発砲しているところだった。


さやか「マミさんストップ!」

マミ「離して!もうみんな壊すしかないじゃない!」


あたしは錯乱するマミさんを、縛り上げて取り押さえる。


まどか「い、一体何があったんですか…?」

マミ「えぐっ…えぐっ…」


マミさんは泣きじゃくって答えない。間に合わなかったか…
50 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:36:37.19 ID:mFw/MWDM0
あたしが唯一生き残ったPCを見ると、そこにはゲームの運営会社からのお知らせが届いていた。


まどか「規約違反…?アカウント凍結…?これ、どういうことなの?」

ほむら「RMTとはリアルマネートレーディング。ゲームマネーやアイテムを、現金で取引することよ」

さやか「アンタいつの間に…」

ほむら「私より早いとは、あなたも成長したわね」

さやか「感心してる場合じゃないでしょ!」


BOTはそのまま、ロボットプログラムによる自動操作のこと。どちらもゲームのバランスを崩す、違反行為だ。


ほむら「巴マミのキャラは全て消滅。ゲームマネーもアイテムも没収されることになるわ」

まどか「そんな……もうマミさんはネトゲできないの!?」

さやか「一からやり直しってこと。同じ過ちをしなければ大丈夫だけど…」


普通ならともかく、ネトゲに生活の大半を捧げていたマミさん。


数週間の苦労がパーになったのは同情するけど、PC破壊するほどとはねー。


マミ「もういや……QBに裏切られ、新たな居場所も無くしちゃった……」

ほむら「規約は知っていたのでしょう?なら、自業自得ね」

まどか「そんな言い方やめてよ!」

ほむら「目に焼き付けておきなさい。ネトゲ廃人になるって、こういうことよ」


極端な例だと思うけど……でもマズったなー、これでマミさんの復活は遠のいちゃった。
51 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:37:50.94 ID:mFw/MWDM0
マミ「私、またひとりぼっち…」

まどか「マミさんはぼっちなんかじゃないですよ」

さやか「まどか?」


まどかは優しく、マミさんの肩に手を置く。


まどか「わたしのアカウントが、アイテムがあります。これでやり直しましょう」

マミ「だ、だけどそれは鹿目さんの…!」

まどか「全部、マミさんからもらった物じゃないですか」

マミ「…いいの?私、LV1よ?なんにもできない、弱いキャラになったのよ?」

まどか「マミさんがわたしを育ててくれたように、今度はわたしがマミさんを育ててあげます。ネトゲの面白さを教えてくれたのは、他の誰でもない、マミさんだから…」


大丈夫かな?まどかまでのめり込まなきゃいいけど…


マミ「本当に……弱い私と一緒に戦ってくれるの?そばにいてくれるの?」

まどか「はい、わたしなんかで良かったら…」

マミ「ぐすっ……ネトゲ同盟、再結成ね」

まどか「ただし、ゲームは一日一時間。ちゃんと学校にも行くこと。魔法少女としての生活に戻ることが条件ですよ?」

マミ「うんっ、鹿目さんの言う通りにするわ!」


うまく乗せた……暁美ほむらがまどかに任せっきりにしたのは、正解だったみたいね。
52 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:39:41.63 ID:mFw/MWDM0
ほむら「美樹さやか。ちょっといいかしら?」

さやか「なに?」


マミさんが落ち着きを取り戻した後、暁美ほむらがあたしを部屋の外へ連れ出した。


ほむら「巴マミはまだ戦力に入れられないわ。ワルプルギスの夜と戦うのは、実質私たち三人ということを覚悟しておいて」

さやか「そんなに手強い相手なの?いろいろと知ってるみたいだけど」

ほむら「…今のあなたになら、私の正体を話してもいいわね」

さやか「正体?」


そこから暁美ほむらは、自分のことを話してくれた。


何度も時間を遡って、まどかとの出会いをやり直していること。


あたしやマミさんたちが死ぬところを、何度も見てきたこと。


ワルプルギスの夜と繰り返し戦っても、まどかを救えなかったこと…
53 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:41:24.06 ID:mFw/MWDM0
さやか「なるほどねー、あたしへの素っ気無い態度は、そういうわけだったのか」

ほむら「ごめんなさい。冷酷にならなければ、心が耐えられなかったの…」

さやか「いいよ。理由がわかって、ちょっとスッキリした」


ほむらの奴、あたしには想像もつかないほどの、辛い日々を送ってきたんだな…


ほむら「まどかへの変態行為も、心の安らぎを得るため……わかってくれるわね?」

さやか「…ごめん、それだけは理解できない」

ほむら「冷たいわね。過去にはあなたと、まどかの下着を奪い合ったこともあるというのに」

さやか「知るかバカ!」


なんにせよ、わだかまりは解けた。


杏子の優しさを、ほむらの苦しみを知り、自分の戦う目的も見つけた。


あとはラスボスを倒すだけ!


さやか「ワルプルギスの夜なんか、このあたしがガツンとやっつけちゃうんだから!」
54 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:43:14.27 ID:mFw/MWDM0
ほむら「…ガツンとやるんじゃなかったの?」

さやか「うるさいっての」


ワルプルギスとの最終決戦に挑んだあたしたちは、早々にフルボッコの憂き目に遭っていた。


ほむら「だからあなたは突撃バカって言われるのよ!」

さやか「あたしのダメージの半分は、アンタの仕業でしょうが!」

杏子「騒いでねーで早く援護しろ!このボンクラ!」


ほむらは真っ先にやられて瓦礫の中。


あたしも爆発や銃撃に巻き込まれて、魔力の大半を失い、杏子がどうにか一人で使い魔を撃退している。


ワルプルギスの夜は上を向くどころか、余裕でケラケラと笑っていた。
55 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:44:25.48 ID:mFw/MWDM0
さやか「杏子!このバカを引っ張り出すまで、もう少し耐えて!」

杏子「畜生……割に合わねーぞ、こんな化けモン!」


あたしもほむらもGSを使い切った。杏子もどこまで持つかわからない。


ほむら「奴に通常兵器が効かない以上、戦い方は変えられないわ」

さやか「アンタが使い魔を引き受けるのはいいけど、ちゃんと狙いなよ」

ほむら「杏子は私の動きを見てかわしてるわ。あなたが自爆してるんじゃない!」

さやか「だったら援護なんかいらない!あたしは一人で戦う!」

ほむら「勝手にしなさい!」


杏子「頼むよ神様、こんな人生だったんだ……一度くらい幸せな夢、見させてよ……」


次々と死亡フラグを立てるあたしたち。


ほむらが絶望的な戦いだ、って言ってたのがよくわかるけど、諦めることはできない。


まどか……マミさん……あたしに最後の力を貸して…!
56 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:45:48.18 ID:mFw/MWDM0
杏子「かはっ…!」

さやか「杏子!」


直撃を受けた杏子が倒れる。あたしはすぐに駆けつけ、回復魔法を使った。


杏子「バカ野郎!魔法は自分のために使えって言ってるだろ!」

さやか「放っておけるわけないでしょ!」

杏子「どこまでも甘っちょろいことを…」


杏子は残っていたGSを、あたしに手渡す。


さやか「杏子…?」

杏子「あとはあたしに任せて……アンタたちは戻りな」

さやか「杏子、何言ってるの?」

杏子「まどかも仁美もいい子たちだな……あたしも、もっと早くに出会いたかったよ……」


杏子の魔力が、SGに集まっていく。まさか!?
57 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:47:13.52 ID:mFw/MWDM0
さやか「杏子!待って!」

杏子「噂の、円環の女神とかいう奴のツラを拝んでくるよ。ウェヒヒッ、とかふざけた笑い方するらしいな」

さやか「きょうこぉぉぉ!!!」


ワルプルギス目がけて飛び上がる杏子。もう、あたしには何もできないの?


ほむら「その必要はないわ」

さやか「ほむら!?」


相討ち覚悟で突っ込もうとする杏子を、ほむらが捕まえる。


杏子「なっ…テメェ、邪魔すんじゃねえ!」

ほむら「落ち着いて耳を澄ませなさい。聞こえるでしょう?」

杏子「あん?」


これは……恭介を始末した時にも流れていた曲……


本家、Credens justitiam!?
58 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:48:18.31 ID:mFw/MWDM0
マミ「ティロ・フィナーレ!」

杏子「マミ!?」

さやか「マミさん!」


絶妙のタイミングで登場したマミさん。


その必殺技は使い魔を蹴散らし、ワルプルギスの夜に大きなダメージを与えた。


まどか「みんな、大丈夫?」

ほむら「まどか!?あなたまでどうしてここに?」

まどか「マミさんを止めようと思ったんだけど…」


止める?むしろ来てくれて、大助かりなんだけど。


マミ「アイツが……私の貴重な一時間を奪ったのね!」

杏子「ハァ?」

さやか「ちょっとまどか、一時間ってまさか…」

まどか「うん。ゲーム中に停電しちゃったから、マミさんキレちゃったの」

ほむら「避難もせずに何をしてるのよ」
59 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:49:51.45 ID:mFw/MWDM0
杏子「停電って……そういやさっきほむらが、高圧線の鉄塔を爆…ムグッ!」


ほむらは四次元ポケットから取り出したタイ焼きを、杏子の口に押し込む。


マミ「暁美さんが……何ですって?」

さやか「う…」

まどか「目が怖いよ」

ほむら「な、なんでもないわ。奴が私を狙った時に、鉄塔を倒したようね」

マミ「わかったわ。私があの魔女を、跡形もなく消してあげる!」


再びワルプルギスに向かっていくマミさん。凄まじい殺気だ。


ほむら(殺される……私の仕業ってバレたら絶対殺される!)


杏子「なあほむら、タイ焼きもう一つくれよ」

ほむら「こんな時に何を言っているの?」

杏子「口止め料ってやつさ」

ほむら「…五つで良かったかしら?」


思いがけず、ほむらの弱みを握っちゃった。あたしも今度、何か要求してやろう。
60 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:51:58.26 ID:mFw/MWDM0
ワル夜「キャヒッ、キャヒヒヒッ」


マミさんの一撃で上を向き、本気になったワルプルギスの夜。


以前、QBが言ってたように、あたしがマミさんに追いつくのはまだまだ先の話みたいね。


マミ「…覚悟はいいかしら?」

ワル夜「キャヒッ!?ヒィィーッ!」

杏子「おい、アイツ…」

さやか「逃げた?」

ほむら「冗談でしょ!?」


マミさんに背を向け、全力で逃げ出すワルプルギスの夜。魔女でも怖がるのか。


マミ「逃げられると思ってるの!」

杏子「あたしらも行くぞ!」

さやか「ほむら、まどかをお願いね!」


あとは一方的なリンチ。戦意を喪失したワルプルさんは、あたしたちの攻撃の前に、なすすべもなく消滅していった。
61 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:53:40.49 ID:mFw/MWDM0
さやか「いやー爽快爽快、気分いいわー」

杏子「全くだな」


激戦から数日、あたしたちはいつものファーストフード店に集まっていた。


ほむら「あなたたちには、本当に感謝しているわ」

杏子「なんだよ気持ち悪いな」

さやか「そうねー、いつもみたいに憎まれ口叩いてくれないと、調子狂うわ」

ほむら「…とてもカッコよかったわ。最後の一撃、エターナルオメガスラッシュ(笑)」

杏子「くくっ、やめろよバカ、腹いてえだろ」

さやか「やっぱアンタ、黙ってて」


静かに微笑むほむら。コイツのこんな顔、初めて見るわね。


気が遠くなるほど繰り返し、ようやく手に入れた平和な生活。


言葉には出さなくても、その喜びがあたしにも伝わってくる。
62 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:55:03.02 ID:mFw/MWDM0
さやか「しっかし、まどか遅いなー」

杏子「マミの奴がダダこねてるんじゃねーか?」

ほむら「ありえるわね。あと5分、ゲームさせてー!とか」

さやか「あははっ、とても街の救世主とは思えないわ」


しばらくの間、談笑に花を咲かせていると、ようやくまどかとマミさんが到着した。



なぜか、二人で腕を組みながら。



さやか「まどか……マミさん……それって…?」

まどか「さやかちゃん。わたし、マミさんとお付き合いすることにしたの」

杏子「へー。そりゃ良かったじゃん」

マミ「ありがとう、佐倉さん」

さやか「…えーと、ほむら?」



ほむら( ゚д゚ )



大丈夫?息してる?
63 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:56:37.81 ID:mFw/MWDM0
さやか「また急な話じゃない」

まどか「わたし、わかったの。マミさんには誰か、支えてあげる人が必要なんだって」


あー確かに。まどかのおかげで立ち直れそうだもんね。


マミ「鹿目さんがそばにいてくれるなら……私、もう何も怖くない!」

まどか「わたしも……マミさんといれば、もっと自分に自信が持てる!」

ほむら「まどか!そいつの言うことに耳を貸しちゃ…」

マミ「大好きよ。鹿目さん」

まどか「わたしもです。マミさん」



ほむら「ダメぇぇぇぇぇ!!!」



ほむらが暴れだしたせいで、店を追い出されたあたしたち。


まどかとマミさんは、ほむらに目もくれず、そのまま二人でデートに出かけていった。
64 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 02:58:43.15 ID:mFw/MWDM0
杏子「さやかはあれでいいのか?」

さやか「うん。それが二人のためになりそうだし、この変態に凌辱されるより遥かにマシだわ」

杏子「違いねえ」

ほむら「嘘よ……こんな現実、認めない……」

さやか「ちょい待ち。アンタ、何するつもり?」


あたしは絶望の中、変身したほむらの腕を捕まえる。


ほむら「離して!もう一度過去に戻るの!」

さやか「バカ言ってんじゃないわよ!アンタは今までの苦労を台無しにする気!?」

杏子「冗談じゃねーぞコラ。まどかが欲しけりゃNTRすればいいじゃん」

ほむら「まどかの純潔は私のもの!巴マミなんかに汚されるくらいなら!」

さやか「この処女厨が!いい加減に…!」


カチッ


「あ…」


発動する時間魔法。


ほむらと取っ組み合っていたあたしは、巻き添えをくって一緒に過去へと飛ばされてしまった。
65 :×365 [saga]:2013/10/02(水) 03:00:31.11 ID:mFw/MWDM0
さやか「…どうすんのよバカ」

ほむら「運命を受け入れなさい。美樹さやか」

さやか「ふざけんじゃないわよ!アンタのせいでしょうが!」

ほむら「考えてもみて?あなたももう一度、上条恭介とやり直すチャンスなのよ?」


コイツ……戻った途端、冷静になりやがって!


さやか「あんなエロ猿、こっちから願い下げよ!」

ほむら「なら好きになさい。でも、まどかを守るのは私たちの共通目的。協力してくれるわね?」

さやか「アンタをブッ殺してまどかを守る!」



再び繰り返される世界。あたしたちは、今度こそ幸せになれるのかな…?



さやか「魔法少女スーパーさやかちゃん。完結よ!」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/10/02(水) 08:16:08.82 ID:IeZmSAuQo
乙!
キャラ崩壊もここまでぶっとぶと楽しすぎたwwwwww
別の話も期待してるよ
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/10/02(水) 14:09:13.41 ID:YLDiZwTJo
乙でした。
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