マリオ「最近、テニスやパーティーにゴルフばかりで…何かを忘れているような」

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185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 07:15:41.51 ID:UaA4xj3zo
よっしゃ
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 16:53:24.97 ID:b71LKuae0

ワルイージ「へっ、ようやくチョロプー群を抜けたか!」


熱烈なトップ争いで1位の地位についたのは意外にもワルイージだった


彼とキャサリンはマリオを追い抜いた後、1位の座を賭けて競っていたが
突如、後方より飛んできた来た機体の爆発に巻き込まれた


ワルイージ(まさか、こんな早くに使うとは思わなかったぜ・・・)



彼専用にチェーンアップされた機体の動力部には特注性の仕掛けがある

"一時的にエンジンを暴走寸前までフル稼働させ爆発的な加速力を生む"
そういうギミックがあるのだ!
 その速さは【ダッシュキノコ】三つ分に相当する!



ワルイージ「…チッ、意図的にエンジンを暴走させるから
      あまり使いたくはねぇが無かったが
      アレはしゃーねぇぜ…」


博打好きのワルイージだからこそこんな無理のある装置がつけられている
もっとも・・・今回ばかりは彼の命知らずな性格がつけた機能が
結果的に彼を救ったのだが…



現在トップ争いをするのは3機のマシン・・・



すなわち


1位のワルイージ
2位のマリオ

そして…まだ薄らとしか見えていない緑の影…



キャサリンの機体はキノピオ機の爆発に巻き込まれ炎上
咄嗟の判断で機から降りてリタイアの形となった



マリオ「…次は山道か」


マリオ(…ッ!)ズキッ

マリオ(くそっ!さっきのモグラを見てからまた頭痛がしやがる…)


何処かでアレを見た気がする、だが何処でかが思い出せない

平坦な道から進む度に傾度の増す山道の急カーブも寸分違わない
完璧なコーナーリングで曲がりきる


無駄の無い、僅かな動作で大幅に曲がるでもなく、着実に1位との距離を
埋めていく英雄

彼の機体はキノピオやワルイージ達と違い何の改造も施されていない


つまりッッ!

完全にドライバーの素の技量だけで1位争いの場に居たのだっ!

187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:07:26.03 ID:b71LKuae0

マリオ「ガードレールがあるから転落の恐れは無いが…
    ここでの障害物は勘弁してほしいな」チラッ

レース用という事もあり少し広めの車道
ガードレールの先は奈落の底である


マリオ「…こんな谷底、マントやしっぽが無けりゃお陀仏…っ!」


不意に声に出した"単語"…




          【マント】?


          【しっぽ】?




自分は何を言っているのだ?


"しっぽ"とは何のことだ?何の動物の尻尾だ?

"マント"だと…?あのヒラヒラした布きれの"マント"?



なぜ、それが無ければお陀仏だというのだ?




マリオ「っ!くそ!俺は一体どうしたって言うんだっ!!」




【最近、テニスやゴルフにパーティーばかりで何かを忘れている】
その忘れている事がすごく大事な事だった

そして、時々頭の中に浮かんでは消えるおぼろげな映像<ヴィジョン>…

喉まで出かかって、もう少しで記憶に掛っている霧が晴れるという所で
消えていくソレ等にマリオは苛立ちを隠し切れないのだ


マリオ「…今は、目の前に集中する、ただそれだけだ」


頭痛と胃の中にあるモヤモヤとした感情と戦いながらも
目の前を走る男を見据える



まだ戦いは終わってなどいないのだからッッ!!







―――
――



ルイージ「見えてきたぞ、兄さんと!…顎長男」

超えるべき目標…と
事あるごとに喧嘩を売って来るうっとおしい男にルイ―ジが声を漏らす

188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:51:06.44 ID:b71LKuae0

以前からワルイージはルイージ…というよりもマリオブラザーズに対して
対抗心を燃やす男であった

テニス大会G・C杯においても彼は優勝の際、トロフィー片手に
わざわざルイージに自慢しに来たのだ
当のルイージは心底どうでも良いと言った顔で軽くあしらったが…
(マリオもクッパも出場しなかったのだからある意味勝って当然である)



ただ…長い顎と悪人面であることを除けば意外とマメな一面もある男

そんな努力家でもある


ルイージ「あの男の事だ、機体に仕掛けの一つや二つはあっても良い筈」

何にしてもルイージにとってこれは好機だった
1位と2位の差は最初こそ開いていたがドライバーの腕によって
その差はほぼ無いものとされていた

マリオはすぐにワルイージの後ろにつく

だがワルイージも簡単に抜かされる程の間抜けではない



マリオ「もらった!」

ワルイージ「させっかよ!」ギャギャッ!


マリオ(チッ!進路妨害め…!)


英雄は加速させて紫の機を追い抜こうとする

だが相手はそれを見逃さない


相手はハンドルを切り、左右へ動く


マリオの進路を塞ぐようにであるッ!





ハンドルを右へ切って走れば前方の機体も追い抜かれまいと右へ移動
逆に左へ向かえば奴もまた進路を妨害する

牽制…ッ!

フェイントを掛けてもそれを見抜き巧みにマリオをトップへは行かせない


マリオ「やってくれるな!」



仮にマリオが追い抜けたとしてもワルイージには"加速装置"がある
抜かれれば、また抜き返し、道を阻む…!

イタチごっこも良いところである


そんな小競り合いが続けば、トップと2位の速度も落ち
ルイージが彼らに近づけるのもまた必然



ルイージ「利用させてもらうぜ!」


段々と姿が大きく見えてくる2機の機体にルイージは追い上げを掛ける!

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/19(火) 17:54:36.17 ID:b71LKuae0
*********************************


  失礼、急用が入った為、続きはまた後で書きます…



>>178 途中で投げ出す事だけは絶対にしたくはありませんね…
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190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/19(火) 18:08:59.97 ID:RoiRxNC4o
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/19(火) 18:31:38.88 ID:6OhLFgrm0
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/08/20(水) 03:40:49.91 ID:U8k1/TVx0

三機の距離差もほぼ無いに等しい状態となった頃、変化は訪れる

マリオ「むっ!」

ワルイージ「あぁん?」

ルイージ「トンネルだね・・・」


暗いトンネルの中へと差し掛かる…!



中はまるで夜中の森のように暗く、明かりはせいぜい頼りなく輝く
非常灯の明かりだけである

元々、誰も使わなかった廃止予定の山道を急遽、改装したような物
今、3人は自機に備え付けられたライトのみが頼るべき"目"である


マリオ(ぬぅ…これでは!)

ワルイージ(チィ・・・!おとなしく安全運転を心がけるか!)


ライトで多少前方が見えはするが、それでも不安定な道先に変わりはなく
マリオも先頭の男を追い抜こうと思えば追い抜ける

…追突が原因で機体が大破する可能性を完全に無視すればの話だが

ワルイージもワルイージで後方よりマリオが追い抜きを掛ける可能性を
考えざるを得ない

後ろからのライトで相手の位置はおぼろげにわかるが…

向こうがライトを消せばどうだ?

完全に位置は解らなくなり

左右どちらから抜けるか分からなくなる



ワルイージにせよ、マリオにせよライト一つ消すか否かで
相手から自分の位置を悟らせにくい状況は作れる






 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !


三機のエンジン音が暗闇の中で喚く

依然として動かない順位!

停滞するそれぞれの関係・・・!


ルイージ「…!出口か!」


微かに暗いトンネル内に光が入り込む

ルイージの目先の光景は…
トップを走るワルイージ、そして彼から少し右後方にマリオ…


ルイージ「…!賭けに出るか!」
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 08:55:24.79 ID:H1G5xyHEO
更新来てれぅー!
さてどうなることやら…
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 17:56:40.80 ID:B6Y3dgkk0
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/24(日) 13:57:41.77 ID:LKEf7pb0o
伯仲してるなぁ!
弟は兄を抜けるのか?
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:08:25.92 ID:9ncWzCtK0


一か八かの賭け・・・それは…!



ルイージ「はぁあ!」


一気にフットペダルを踏み込み追い上げの加速を行う!


マリオ「なっ!」
ワルイージ「あんだとぉ!?」


ワルイージとマリオ・・・この二人が今やっていることは
"追い抜かれぬように進路を阻む" "前方の相手を追い抜く"この二つ

先程も言ったようにマリオが右側へ寄って走ればワルイージも
追い抜きを阻止すべく右へ

逆に左に行けば奴もまた左側へと沿って走行する






…ならば"両側から攻めれば良いのだ"


ワルイージから見て右側にマリオ!
そして左側からルイージが急加速で追い抜きを仕掛けるッッ!


右か左か進路妨害をしてやれるのは当然一人であり
必然的にマリオかルイージのどちらかはトップへと躍り出る

そしてどちらか一方が前へ出てしまえばいつまでもイタチごっこなど
している場合ではなくなる、何が何でも1位に戻るため
ワルイージはあれやこれやと苦労する事になる

残った双子の片割れを妨害してる暇など無いほどに、だ…



マリオ「…そういうことか!ルイージ!!」


これは一種の賭け、どちらか一人しか進めないなら当然マリオをトップに
戻し、ルイージは3位のままで終わるという
兄に打ち勝とうとする弟にとって皮肉な結末にもなり得る…ッ!


全ては…



ルイージ「奴<ワルイージ>次第だッ!」



ワルイージ「ぐぅっ…っそぉ…」



ワルイージ「くそぉ!くそぉぉ!クソクソぉ!ドクソ野郎がァ!」



ルイージの思惑に気が付きワルイージは吼える

197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:29:37.87 ID:9ncWzCtK0

ワルイージ(畜生!どうすりゃあイイってんだ!)


記憶があろうと無かろうと決して変わらないモノは存在する…





        ―双子の英雄<マリオブラザーズ>―



彼らの警戒すべき点はそのコンビネーションにある・・・!

長年の付き合いだからこそ、お互いの思惑が理解できる


かつて大魔王クッパを…!
マメ―リアで暗躍するゲラゲモーナ一味を…!
宇宙から舞い降りてきたゲドンコを打倒した時だってそうだ!

"二人だからできる事"



人はこれを次のように呼んだ・・・ッ!




  【ブラザーアタック】と…ッ!





ルイージ「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

マリオ「っっつああああああああああぁぁ!!!」


左から猛接近の弟

右は隙あらばワルイージを追い抜く姿勢の兄!


そこには記憶の有無など関係ないッ!


マクラノ島での【ジェットボード】やクッパの体内を冒険した時の
【はね〜るメット】や【ぶんしんタルたいほう】さらに言えば
幾多もの敵を蹴散らした【あちこちウィンドウ】…


今、ここに歴戦の兄弟が牙を向くッ!!


ワルイージ(チィ!どうするよ!?マリオかルイージか…!)


抜かれるのは最早確定的…ならばどちらがトップへ行く事を許すかだ



ルイージ「貰ったァぁぁぁぁぁ!!」

ワルイージ「やらせるわきゃねぇえだろうがぁ!!!」


ギュゥウウウウンン



ワルイージはハンドルを大きく切る

198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 18:48:07.94 ID:9ncWzCtK0




   マリオ「…前へは俺が行かせてもらう・・・」





栄光の1位へ舞い戻ったのは兄であった


ワルイージは(苦肉の策だか)記憶喪失であるマリオを前へ行かせた
本調子でない英雄など恐るるに足らない

いざとなれば加速装置で横に並ぶことはできる…


そこで彼は警戒すべき相手をルイージ一人と定める



ワルイージ「残念だったなァ!緑の弟よォ!!」


ルイージ「ぐっ・・・」


ルイージ(僕は……
        賭けに負けたのか…!)


奴はマリオの先行を許し、ルイージの行く手を阻む…

ルイージにとって皮肉な結末で終わったのだ…





マリオ「むっ!トンネルを抜けるか!」


暗いトンネルを抜け、初めに拝むのは日の光だ…
時間にして7〜8分だったのかもしれない
それでも闇に目を慣らしていた彼らの目を眩ませるには十分すぎる

マリオ「…今なら地中から飛び出すモグラが
        サングラスを掛ける理由も頷けるな」


穴だらけの地点で飛び出してきた"チョロプー"達の出で立ちを思い出す
彼らがサングラスを掛ける真の理由が何かは知らないが
マリオはそんな皮肉めいた事を呟き、機体の速度を上げる


此処から先は下り道だ…



―――
――



マリオ等が白熱とした戦いを繰り広げる頃、所変わってチョロプー群…


「あいたた…」ヨロ…


「…僕のマシーン、壊れちゃったなぁ…」


真っ白な頭に赤い斑点模様…機体が爆散する前に投げ飛ばされた
キノピオその人だった…

キノピオ「はぁ〜これで、僕もリタイアかぁ…」
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 19:07:52.09 ID:9ncWzCtK0

「あらぁ…でも、恰好良かったわよん♪」

キノピオ「えへへ、そう言ってもらえるとすごく嬉しい…って!?」



がさっ・・・


茂みの奥から姿を現す声の主

頭に特徴的な大き目のリボン
トカゲ等の爬虫類に見られるような長い尻尾
ピンク…というよりかは小豆色に近い体色に真っ白なお腹
大き目な瞳と大きな口

そして長い睫にアイシャドーを塗った目元がチャームポイント


そう…彼女(?)は!



キノピオ「キャサリンさん!」


キャサリン「あらぁん、キャ・ッ・シ・ーって呼んで♪」


キノピオの機体の爆発に自機を巻き込まれワルイージとのトップ争いから
惜しくも身を引く事を余儀なくされた彼女(・・・彼?)であった


キャサリン「キノちゃんも中々恰好良かったわよ?
       ヨッシーちゃんには劣るけどね」


パチンっ、とウインクをしながらキノピオの健闘ぶりを讃える
キャサリンにキノピオは照れる


キノピオ「あはは…ありがとうございます!」

キャサリン「機体は壊れちゃったけど…お迎えって来るのかしら?」

キノピオ「ええ、こんな事になっちゃったし…たぶん医療スタッフの方も
     一緒に来てくれるとは思うんですけどね…」


ガス欠やタイヤのパンク等でリタイアするしかない参加者が出た時に備え
ある程度、国のスタッフが動けるようにはしている
 機体が爆発するというのは想定外だっただろうが…

まぁ、なんにしても迎えが来るまで二人は此処で
暇を持て余す事になるだろう


キノピオ「そういえばキャサリンさんは
      どうして大会に参加なさったんです?」

キャサリン「いやぁ〜ん、それを乙女に訊いちゃう?」クネクネ

彼女(オカマ…?)は体をくねらせて照れくさそうに語ってくれた
優勝は無理でも入賞入りを果たし
その賞金でヨッシーとデートに行こうとしていた、と…

キャサリン「ほらぁ、ヨッシーちゃんってモリモリ食べるじゃない?
      だからお金がたくさん欲しくて…」

キノピオ「はぁ…そうですねぇ」


つまるところ、この恐竜族は思い人(?)とのデートの資金稼ぎの為に
参加していたらしい、そして惚気(?)話を延々と暫く聴かされた後…


キャサリン「・・・あらん?何か聴こえるわね…エンジン音?」

200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 19:17:11.22 ID:9ncWzCtK0


      roooo……


   キノピオ「…!キノコ王国の救護班ですかね!」





        rooooooo………!





   キャサリン「…いえ、ちょっと待ちなさい…これ…」







   キャサリン「普通の車のエンジン音じゃないわよ…」



  恐竜族のキャサリンは自慢の耳で音を聞き分ける

   キャサリンの口調は気づけばゆったりとした物では無くなっていた




    ROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !





    遠い向こうから近づいてくる"車体"が見える…


    そして…その"車体"に掲げられている"旗"をキノピオは見るッ!





   キノピオ「あっ!? あの旗は…! あの"国旗"は…!」



   キャサリン「あれは…!車じゃないわ!あれは…!!」



GOROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !




 キャサリン「あれは…! "戦車" だわッッ!!!」




通常のカートの何倍もの出力を持つエンジンが高らかに轟音を響かせ
【戦争の為の兵器】が地を走って行くッ!




 その機体は…!



          "旧"クッパ帝国軍の国旗を掲げて…ッッ!!
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/09/16(火) 19:19:50.98 ID:9ncWzCtK0
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  ごめんなさい、あの後、結局大量投下できる機会を失ってしまった

  今回は此処までです…


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202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/16(火) 19:39:28.50 ID:17ky1+tno
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/16(火) 23:23:50.58 ID:l0O0HeoDO
さて、いよいよか…
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/17(水) 04:04:15.63 ID:3JYIRI9Co
ルイージ残念……
そしてついに攻めてきたか!
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/18(木) 01:47:23.98 ID:0oNsFpGP0
乙!
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/12(日) 00:05:56.95 ID:ZDQnCtfq0
保守
207 :生存報告 [saga]:2014/10/12(日) 20:50:28.38 ID:CCN4NmTA0

同時進行中の他の場でも書き込みましたが

訳あってパソコンが使えない状況になり、ただでさえ遅い更新が
遅れてしまいます…申し訳ありません

ですが、打ち切りだけは決してしませんので…
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/12(日) 20:54:47.12 ID:BUaVh/Oto
把握―
ゆっくり更新でいいのよ?
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/12(日) 21:28:35.85 ID:XoC7lqtX0
待ってるぜ
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/13(月) 06:36:28.12 ID:xuSuIQEqo
あい、気長に待ってます
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/11/12(水) 04:36:59.59 ID:LMA6BTFE0
*********************************


              生存報告!


 一月程、経ちそうですが、まだ投下できない状況です…申し訳ない

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212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 04:59:53.89 ID:zsPPSLmXo
あいよ把握
無理はなんねえ
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2014/12/10(水) 13:12:59.56 ID:735fXcorO
もう1ヶ月になるな。
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 18:45:13.69 ID:nE1B37Fz0


キノピオ「せ!?せせせ、戦車!?」


立ち上る土煙、辺りに唸る轟音…遠目に見えていたシルエットは徐々に
近く、大きく、より鮮明に見えてくる

鋼鉄製の車輪…ゴム製の履帯

しかし、装甲の殆どは木材…ベニヤ板のようなモノ
丸太を縄で括りつけて縛ったかのようなモノを使用しており
金属の光沢が目立つのは車両の先端に設備された砲塔を初め
上層部のハッチ等の一部の部分であった





 それは、まるで…"敗戦し大破した戦車"を乏しい資材で辛うじて
走行せきるように応急処置をしたかのような…
 言ってしまえば急ごしらえな見てくれであった




キャサリン「な、なによ!なんなのよアレッ!」



肉眼で捉えられるだけでも10両…小型の戦車が6
残りは砲が2門以上の大型だ



キノピオ「わ、分かりません!!あ、いや、分かりますけど…
     でも理解できません!!」

キャサリン「キノちゃん、どういう事…!」


キノピオ「え、えっと…まず、あの戦車なんですが僕はアレが
     何処の軍のモノなのか分かるんです
        でも、それはありえない事で…」


突然の兵器の登場に驚きを隠せず、同様するキノピオ
彼にキャサリンは落ち着いて説明するように諭す


キノピオ「は、はい…まず、あれは"旧"クッパ軍のモノなんです」

キャサリン「クッパ軍…? じゃあアレってクッパ大王の戦車?
      協定条約はどうなってるのよぉ?」


キノピオ「…  "旧" クッパ軍です…」





 "旧"

 わざわざ、【旧】という所を強調するキノピオは話を続ける


キノピオ「あの武装…あれは今から【10年以上前の武装】なんですよ!」

キャサリン「?…??」

キノピオ「昔…ピーチ姫がクッパに攫われて、マリオさんが
     ルイージさんと共に姫を救出しに向かった時に使われた…

      今はもう、全て廃棄された筈の兵器なんです!」


キノピオ「ありえないんですよ!
     とっくの昔に全部スクラップになった筈なのに…!!」
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 18:50:16.23 ID:nE1B37Fz0

             …そうです


         これは【過去からの忘れ物】…





「前方に人影を確認ッ!キノコ王国の住人と…?恐竜族でしょうか?
 ピンク色のスーパードラゴンと思わしき者がッ!!」


「……ワシ等の前に現れるとは運がないのう」ハァ…




       かつて、戦う事を誰よりも生きがいとし

      闘争本能を誰よりも誇りとした者達が居た…




「如何いたしますか…?」


「…」



          そう、"彼ら"は帰って来た…




「…」


「ふむ、景気付けにはよいかもしれんのう…」











            「構わん、撃て」












  【過去からの贈り物】は…災厄"達"はキノコ王国に帰って来た…!









  ズ ド オ オ オ オ オ オ ォォ ォ ォ ォ  ォ ォン


216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 19:00:31.47 ID:nE1B37Fz0

―――
――



 BUROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !



クリボー「な、なぁ、…もうちょい詰められないッスかねぇ?」

ノコノコ「無茶言わないでください、これでも詰めている方です」


キノコ王国の城門を抜ける事、数分…
機体から投げ出されたキノピオの元へ向かう3匹は
レースの実況モニターでも見た平坦な道を走っていた…


道中、此処からトップへ躍り出るのは無理だと悟り
リタイアする選手をちらほらと見かける…


最早、他に走る者が居ない車道はただっ広く、それでいて空いている
高速道路となんら変わらない


ノコノコ「元々、2人乗りの機体に無理矢理3人乗ってるんですよ?
     …それにレディに窮屈な思いをさせるのですか?」


テレサ「同士よ…我に気を遣う必要は無いぞ?」
   (あのぅ…私は別に大丈夫ですよ?)


クリボー「ぐっ…それを言われちゃあなぁ…男が廃るっつーか…」


ノコノコ「なら、我慢ですな」


クリボー「…ハァ、そうッスね」








 roooo……




クリボー「あん?」




 rooooooo………!




クリボー「なんか聴こえるような?」


ノコノコ「…?そうですか?私は何も…っ!?」



       キキィィー―――−ッ!!



クリボー「おわああぁぁぁぁー―――っ!?」
テレサ「!?何事!?」
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 19:10:52.66 ID:nE1B37Fz0


急ブレーキを掛けられた事で慣性の法則に従い乗っていた三匹は身体が
前のめりになり、シートベルトをしていたノコノコはともかく
 彼に捕まっていたクリボー、そしてテレサは
危うく車体から跳ね飛ばされそうになった



クリボー「なにすんスか!?あぶっねぇなぁ・・・」





ノコノコ「・・・」





ノコノコ「クリボー君、私は疲れているのかな?」


クリボー「ハァ?いきなり何を訳わかんない・・・―――」






青ざめた瞳、見つめる先には彼らクッパ軍にとって懐かしいモノがある





クリボー「・・・マジかよオイ」


テレサ「・・・戦車」





【7匹の子クッパ達】


その昔、クッパ帝国軍はピーチ姫を攫った後、子クッパ七人衆
すなわち【ラリー】【モートン】【ウェンディ】【イギー】【ロイ】
【レミー 】【ルドウィッグ】等が世界各国の国王から魔法の杖を奪い
王達の姿を動物に変え政府の動きを止めるなど本格的な世界侵攻を図った


もっともソレはマリオブラザーズの活躍により失敗に終わったのだが…




今、ノコノコ達の眼差しの先にはその時代の産物があるッッ!!



木製の装甲、スパナを投げる【プー】達の潜む鉄製のハッチ
コストパフォーマンスと生産性のみを重視し、旋回しない砲塔を用いた
自走砲に近い創りの戦車等は確かに過去のクッパ軍のモノであった!


クリボー「ど、どどどどいうことッスかぁ〜!?」



突如、目の前に現れた過去からの贈り物


さぞ混乱した事だろう、対戦時代の旧式戦車が平和な時代に出現する

戦車がタイムスリップでもしてきたかのようである
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 19:21:52.48 ID:nE1B37Fz0


キリキリッ  ガシャンッ!


テレサ「! 砲が我等を狙っているぞ!」
    (せ、先輩!!砲門が私達に…っ!)


ノコノコ「ッ!」グッ



GYUROOOOOOOOoooooooo…!!!!!



予測不可能な事態に陥り、呆けていた彼は後輩の声でハッと我に返り
アクセルを強く踏み込む

刹那…! 機体のマフラーは排気ガスを噴出し
車輪は土埃を上げてその場から発つ



クリボー「のわあああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」

ノコノコ「くっ!振り落とされないようにしっかり掴まってください!」

クリボー「む、無茶言うなああああぁぁぁあああぎゃあああああ!?」


テレサ「うっ…」グッ



彼らがその場から直ぐに発った後だった…







 先程までノコノコ達が居た場に砲弾が着弾し
       黒煙立ち上るクレーターを築き上げたのは…



クリボー「うううううう撃ってキタアァァァァ!?」


一発目の砲弾が放たれ、それを合図としたかのように二発目、三発目と
矢継ぎ早に戦車の群れは砲弾を打ち始める



クリボー「何!何!なんなの!なんなワケ!?何で俺等狙われてんの!」

ノコノコ「そんな事、私だって知りませんよ!!」


跳んでくる火薬の塊を避ける為にブレーキ、アクセルを交互に踏み分け
ハンドルを大航海時代の船長が面舵、取り舵と舵を取るように
命一杯に動かしていく…

故に彼らはジェットコースターの比ではない強力なGに晒される



       ズドオオオオオォォォォン!!



クリボー「ぎにゃああああああああぁぁぁぁぁ!? 今当たりかけた!
     死ぬ死ぬ!誰かヘルプウウウウウウゥゥ!?」

ノコノコ「煩いですよ!!黙ってください!」

219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/12/14(日) 19:30:00.02 ID:nE1B37Fz0
*********************************



     生存報告を兼ねて、書き溜めちょっと投下だよっ!



  ええー…依然として自宅でPCが使えない状態が続いております

 別スレを進行させつつ、少しづつ書き溜めていたモノを僅かですが
 お送りいたします…




 今回出た【戦車】  【マリオ3】の暗黒の国に登場した戦車ですね…

 自分はファミリーコンピューター時代のソフトは未プレイですが
 SFCのマリオコレクションでなら8面で戦車ステージをやってますね

*********************************
>>212 >>213

長く待たせて置きながらコレだけで申し訳ありません…
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/14(日) 21:56:40.05 ID:KMvMG1TAO
マリオのゲームはピクロスとマリオカートとマリオコレクションしかやったことない私にはこの戦車はどストライクです
もちろん今までもとっても楽しんで読んでいました
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/14(日) 22:53:46.21 ID:lTvF1YBZ0
待ってたぞよ。
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/15(月) 08:41:02.50 ID:XVu3hgwAO
戦車はすっかり出なくなったけどコクッパ達は最近はマリカーやらスマブラやらに出てるね
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/15(月) 08:50:49.16 ID:nntbdMaPo
乙乙
ついに開戦ですなぁ
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 11:19:57.22 ID:n4YdmOfyO
亀だけど
>>84のヘイホー人形焼きって漫画だよな
当時ゲラゲラ笑って読んでたわ
人形焼きかお前らはー!
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 12:28:12.56 ID:Os5lNMwmO
>>222
クッパの実子なのにサンシャインで危うく黒歴史にされかけた罪滅ぼしなんだろうなぁ
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 09:05:20.57 ID:ZHV+qoQAO
(設定は変えられたものの)抹消されずクッパJrとも共存できてよかったと思う
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/10(土) 00:14:24.58 ID:B6N+xY/DO
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/18(日) 10:28:26.69 ID:KQrP3t8v0
待ってる
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/27(火) 15:25:39.30 ID:7Mu3o7s2o
もう完結してるのか
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/13(金) 18:46:47.18 ID:efQtJEDZ0
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     報告いたします、2月16日に投下できそうです!


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231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/13(金) 20:08:46.47 ID:j6Jwbkgpo
待ってる
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/13(金) 21:53:09.16 ID:6QcO3ld/0
全裸待機
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/14(土) 11:43:15.80 ID:sU66vAJao
おk期待
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/16(月) 23:26:03.79 ID:KK3YJiG30




     ズドオオオオオォォォォン!!



                ズドオオオオオォォォォン!!




轟音唸り、黒煙が立ち上る大地

自分達目掛けて向こうに敵意があるのは明らかだった




クリボー「どうすんの!?どうするんよコレ!?
      このまんまじゃ俺達いつか吹っ飛ばされるっスよ!!」

ノコノコ「くっ…それは分かりますがっ!」グッ



フットペダルを交互に踏み分けハンドルを切る
この動作のみで飛んでくる砲弾を避け続けるノコノコは友人の言葉に
"この後をどうするか"答えを返せずにいる


向こうは戦闘を想定して創られた兵器

対して此方は非武装の競技用の車両…避ける以外に何ができようか?
こういう時に「ジリ貧」という言葉が浮ぶんだろう



ノコノコ「…相手は事もあろうに旧クッパ軍の戦車を使っています」

ノコノコ「問題は…アレを使っている連中が何者かです」



可能性として考えられるのは3点

・自分達は知らされていないが上層部の判断



 クッパが協定で「お互い仲良くしましょうね」と油断させ
その間にキノコ王国を攻め落とすという策を練っていた


個人的にこれはありえないと彼は考える

まず、ピーチ姫を攫っていない…
彼女を捕らえる前に行動を起こすのはクッパらしくない

マリオブラザーズを頼みの綱とし、国防能力があまり高くは無いとはいえ
そんな事をすれば国が警戒態勢を敷く筈だ

攫う前に姫は厳重警備体制の中へ避難させる
(屈強な兵隊揃いのクッパ軍団ならわけなく蹴散らせるが)そこまで
何も考えない程、彼等の使える主君は無能ではない


クッパは内政はともかく戦<イクサ>に関しては頭が回る御仁だ


それにクッパ軍である自分達を攻撃する意図が掴めない…


とすれば消去法で残り2点である可能性がある

すなわち…

235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/16(月) 23:29:52.84 ID:KK3YJiG30






   ノコノコ「…テロリスト、ですかねっ!」キッ!




キノコ王国でもクッパ軍団でも無い全くの第3勢力
それが何処で拾ったかしらないが戦車の残骸を回収して
戦闘行為を行っている…



そう考えたッ!





…いや、そう思いたかった

2点の内、ノコノコは可能性の低い方を選びたかった



―――信じたくなかったんだ…




お互い信頼しあっていたと思っていた同じクッパ軍団の仲間が
謀反を起こし、あまつさえ苦楽を共にした仲間の自分達を
吹っ飛ばそうとしているなどと考えたくなかったのだ…



…テロリストである可能性が低い事には当然理由がある

戦車の残骸はマリオ達と闘争を繰り広げた古戦場にあった残骸
ゴミ捨て場の瓦礫を10年分掘り起こしていくなどすれば幾つかは見つかる



それだけならまだ第3勢力の存在と決め付けられるが
あれを修復したとなれば、"旧クッパ軍"時代から所属している技術士
もしくは設計図等のどちらかが必要だ


少なくとも、あの現役時代から現代までのそのままの状態で来たような
復元を見る限りには…




そして如何に簡単な創りとは言え、運用方法を熟知するとなれば
それなりに訓練期間も要する

戦車等が何年前に復元されたか、はたまた昨日今日で直されたかは
知らないが、砲弾を数発撃てるぐらいには
乗りなれた乗員が乗っているのは間違いない




テレサ「…同士よ、我等は思考を止めるべきにあらず
    我等の前に立ちはだかる者は何人たりても敵である筈なのだが」
    (ノコノコ先輩…考えたくはありませんが
      あの戦車に乗っている人達は…クッパ軍の人なのでは?)


ノコノコ「…」



ノコノコ(分かっていますよ…、分かってはいるんですよ)
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/16(月) 23:35:54.57 ID:KK3YJiG30


ノコノコ「…クリボー君、君とは長い付き合いだから訊いて置きたい」

ノコノコ「私達は今、旧クッパ軍の兵器を使いクッパ様の名誉を
      貶めようとしている"テロリスト"達に狙われています」


ノコノコ「私達の取れる選択は2つ」




―――"テロリスト"
       半ば家族同然のような同胞達が襲ってきたとは言わない




ノコノコ「このまま、砲弾をどうにか避け続け
             この場から撤退…もしくは」






   ドドドドドドドドド…!

             ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!











   ノコノコ「私達とクッパ様の名誉の為…っ!
                アレを大破する事ですっ!」







クリボー「た、戦うっていうのかよ…ッ!相手は戦車だぜオイ!」


ノコノコ「…君が嫌だというなら私は全力で君達を安全地帯まで逃がす」




ノコノコ「そして、再び戻ってアレを止めます」



クリボー「…ノコノコ」



後輩のテレサ、そして自分と違いサボることなく門番として勤務した
旧知の友を見る…


   ――目には決意の色が見えた

   一度、この目をすると相手がマリオだろうとルイージだろうと
   問題無く吶喊していくのは彼がよく知っていた…



クリボー「…汚ねぇッスよ」
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/16(月) 23:48:13.62 ID:KK3YJiG30


クリボー「あんたぁ、マジに汚ねぇ…」



クリボー「マジで卑怯過ぎッス」



ノコノコ「…」

テレサ「……っ!」オロオロ



クリボー「仲間を逃がして、自分だけ戻って突撃とか…」

クリボー「そんなんモン
      ベタな少年漫画ならそいつぁ死亡フラグじゃねーッスか」




クリボー「俺、自分でも酷いヘタレだって自覚はあるッス」

クリボー「けどよ、そんな事言われて『はい、逃げます』って
      なんつーか、"男が廃る"っつーか…」








クリボー「俺はヘタレッスよ…でもね、ダチ公見捨てて尻尾巻く程
      糞野郎じゃねーッスよ!!!」








ノコノコ「そう言ってくれると思ってました」ニッコリ


クリボー「うわぁ…最高に汚ねぇ…」


ノコノコ「それで、テレサ君、君はどうする?
      レディーは逃げても良いと思いますよ?」



テレサ「わ、我とて誇り高き軍の一員!それに隣国の遣いを見ずに
     帰るなど片腹痛いわ!」
    (わ、私もお手伝いしますっ!キ、キノピオさんだって
      見つけていませんしっ!)




ノコノコ「ふふ、では行きましょうか…!」



 ズ ド オ オ オ オ オ オ ォォ ォ ォ ォ  ォ ォン !



戦車の発砲音を背景に彼等はお互いの顔を見る


ああ、自分達は良い友人に恵まれた…

久しく忘れていた感覚、共に力を合わせ共通の強敵へと立ち向かう感触
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/16(月) 23:52:33.42 ID:lsKv9goa0
待ってたぜ
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 00:07:49.67 ID:gS+OwgQ20



    【クッパ軍門番3人衆 VS "旧"クッパ軍】・・・ッ!




ノコノコ「ふんっ!」グッッ!


GYUROOOOOOOOoooooooo…!!!!!



クリボー「ぬおおおおぉぉぉぉっ!?」ガクンッ!


勢いよく踏みつけるアクセル
もう何度体験したか…急加速で身体が後ろへと仰け反りそうになるのを
堪え、3匹の門番を乗せた機体が突っ込んでいく




―ノコノコ『良いですか?作戦は大まかに言ってしまえば
       一台でも構いませんので戦車の無力化、奪取です』


―クリボー『簡単に言ってくれますねぇオイ!?』


―テレサ『…どうするのだ?』


―ノコノコ『知っての通り、あの戦車は【プー】がマリオさんを
       迎撃する為のハッチがついています』


―ノコノコ『あそこから内部へ入り込み一台奪う
       その為にはクリボー君、君が要となります』


―クリボー『のわっ!?あっぶねぇ…!また砲弾が真横に落ちたっ…って
      俺ッスかぁ〜!?』


―ノコノコ『ある条件が揃ったらあの戦車のすぐ傍まで接近します
       そしたらこの中で身軽な君が戦車へ飛び乗る事』


―ノコノコ『浮遊が可能なテレサ君は?と考えるかもしれませんが
       君でなければ駄目な理由がある、それは――』






クリボー「マジにこんなん巧くやれるんですかねぇ…」



自他認めるヘタレ筆頭の彼…ノコノコにああは言ったモノの
やはり怖いモノは怖い…


自然と身体は震えだす…


クリボー(今、相当な速度で走ってるよな…)


クリボー(こんで飛び乗るのに失敗したら俺…)…ゴクッ!


母なる大地にその身を打ち、全身打撲程度では
済まない怪我を負うのは間違いない

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 00:15:54.36 ID:gS+OwgQ20


クリボー「ええいっ!ままよ!!」


涙を堪え、唾を飲み込み覚悟を決める
  腐っても彼はクッパ軍の一員だ…っ!


―――
――


「戦車長!向こう側が此方に突っ込んできます!」

「なんだと…!? おい、指揮官殿はなんと!?」

「少々お待ちください…!……電報が届きました!
  『ワシ等は本隊と合流しキノコ城へ向かう、1両残してはいく
     おぬし等で確実に仕留めよ』との伝令であります!」


「そうか!ならば撃てぃっ!」


「「「「了解<サー! イエッサー!>」」」」


―――
――


  GOROOOOOOOOOOO O O !  !  !   !



ノコノコ(…! 2両残して殆どが…っ!)


丁度、自分達が目掛けている車両とそのすぐ傍の1両を残し
散開するように道をそれてこの場を離れる戦車部隊

ノコノコ等を無視し、そのまま整備の行き届いた道から王国への突撃
そしてあえて迂回させ、反対側やまた別の方面から国へ攻め込む進み方


一点から攻めるではなく、東西南北あらゆる方面から攻める事で
国民ならびピーチ姫の脱出ルート防ぎつつ四方八方から侵攻するにより
相手国家を混乱させる一種の心理戦である…



キリキリッ  ガシャンッ!


テレサ「せ、先輩!!ノコノコ先輩!砲が!!」


距離を詰め、その状態で砲門が此方を向く
これにはテレサが素を出してしまう程だ




ノコノコ「まだです!まだ!距離を詰めて…っ!」



ノコノコ(後少し…っ!)

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 00:58:55.85 ID:gS+OwgQ20


小型戦車6両の内の2両が残るハイウェイ…

自軍の兵器だったからこそ欠点は分かる、あの砲門は旋回しない砲塔を
用いた 自走砲に近い創り…

故に戦車には攻撃パターンが2、3点しかない
敵に接近し、そのまま相手を轢殺…
上部ハッチから【プー】がスパナを投げる、砲塔による発砲…


欠点とはすなわち、機体の懐に潜り込む事である…!

履帯で踏み潰される事さえ注意していれば、真正面でなく真横に居れば
然程、脅威でもないし
 その位置でなら砲に狙い撃ちされる事はなく、車両のすぐ下では
【プー】達にとっても死角となり、仮に気付かれていても
スパナを当てづらいのだ


それに…




―――
――


「せ、戦車長殿!奴等、此方に接近してきます!」

「うろたえるな!非武装の機体に何ができる!」

「で、ですがこれ以上接近されては同士も援護ができなくなります!」

「ぐ、ならば早く撃て!この距離では外すまい!」

―――
――


それに…

    懐に接近すればもう1両の戦車に撃たれる事もなくなる
 同士討ちで戦車を破壊してしまう事になりえるからだ




  ズ ド オ オ オ オ オ オ ォォ ォ ォ ォ  ォ ォン !








   ノコノコ「来たッ!今です!テレサ君!」



     テレサ「…っ!はぁあっ!!!」




 放たれた砲弾は真っ直ぐノコノコたちへと向かっていく、そう!
この至近距離では外しようが無い!直撃は確実であったァ!!!


  だが…!




   スウゥゥゥゥ…・ ・ ―― ‐

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 01:12:19.26 ID:gS+OwgQ20











「せ、戦車長!あ、相手が…!」



「き、き、き…」パクパク…











  「 消 え た だ と お お おお オォ ォォ!?!?」





【アイテム:テレサ】

 一定時間、ライバルに姿を認識できなくさせ、なおかつ
 緑甲羅、赤甲羅、バナナの皮、その他の攻撃を受け付けない




  ドオオオオオオオォォォォォン!!

放たれた砲弾は門番3人衆に直撃する筈だった…ッ!!


しかし、直撃の寸前で3人は姿を消す…否ッッッ!




  テレサの念力により彼等のに当たる筈だった砲弾は透過したのだッ!

後方で黒煙を上げ地にクレーターを創る!しかし門番3人衆は生きている

 姿は見えずともエンジン音が聞こえるのだッ!



「お、落ち着け!テレサだ!テレサの力を使っているだけに過ぎん!
  砲弾を用意しろ!奴等が現れたらぶち込め!」

「せ、戦車長!砲弾が1つ無くなってます!」

「な、なにィ!?」



【アイテム:テレサ】

 追加効果としてライバルの持っているアイテムを奪う効果がある



テレサ「…ぁ、ぅ」グッタリ
ノコノコ「…お疲れ様です、後は彼に任せましょう…」


ノコノコは友人を見据える、今、敵から奪った
     火薬の塊を持ち飛び移らんとする勇姿を…ッ!
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 01:33:01.46 ID:gS+OwgQ20
*********************************


         今回は此処まで!続きはまた明日



>懐に入れば大丈夫
戦車は実際車輪に触れててもダメージを受けませんからね…
横スクロールのステージだから放置してればゲームオーバー(轢殺)
それを注意すれば真っ直ぐにしか飛ばない砲弾や【プー】は脅威じゃない

精々、たまに戦車から飛び出すボム兵くらいですね…あのステージ






  マリオカートで赤甲羅3つをテレサに奪われた時の悔しさは異常
*********************************
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 01:56:03.28 ID:kNaMiOIAO
乙、今日気づいて一気に読んだわ
非常に俺得作品 C
無理せずやっていってね
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 03:07:54.52 ID:zladitrAO
乙です
まさかテレサをアイテムとして使うとは…
あとアイテムによる攻撃が当たらなくなる効果が追加されたのか
マリカーはスーファミ時代のしかやったことないので
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 07:02:40.61 ID:8p/HY5Q2o
汚いさすがノコノコさんきたない(誉め言葉)
熱い頭脳戦だぜ……乙!!

そいやテレサ嬢の口調って、あれ意識してやってんだww
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 08:33:05.41 ID:CYSp2MrAO
ノコノコ達の勇気に感服
彼らにならやられてもいい
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 18:24:53.50 ID:gS+OwgQ20


徐々に3人の乗った機体は戦車へと近づく

この時、既にノコノコの策通り戦車からの砲撃は無くなっていた!



唯でさえ姿を認識できなくなった3人(仮に位置を特定できても


*********************************
249 :ごめん間違って途中送信した…orz [saga]:2015/02/17(火) 18:44:21.75 ID:gS+OwgQ20
徐々に3人の乗った機体は戦車へと近づく

この時、既にノコノコの策通り戦車からの砲撃は無くなっていた!



唯でさえ姿を認識できなくなった3人(仮に位置を特定できても透過…)
姿を現した頃には相手の懐に飛び込んだ状態、同士討ちを恐れ
もう1両からの援護射撃は来ないだろう






   クリボー「…つ、ついに来ちまった…」ゴクッ




生唾を飲み込む

武者震いが止らない

冷汗が滝のように流れ出す





ノコノコ「クリボー君!飛び移るんだ!」

テレサ「せ、せんぱい…」コホッ



クリボー「…っ! う、うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」ダッ!



かつてクッパ軍団がある男に乗っ取られた事があった
【マメーリア王国】で暗躍し、後に姿を眩ませていた人物
自称天才科学者【ゲラコビッツ】の手によって…


その時にクリボーも捕らえられ【エクボンの森】の牢へ幽閉された



クリボー(やってやる!俺だってクッパ軍なんだ!)


半ば野ざらし、誰の目にも止らぬ森の奥深くで救いを待った時に
主君が解放してくれた事、共に戦った日々は今だって忘れない…そう!


     あの時のように!彼は機体から跳んだッ!




クリボー「うああああああぁぁぁぁ!やっぱ怖えええぇぇぇぇぇ!!」



以前ならば主君が発破をかける為に背中に火炎を吹きかけた事だろう
あの時は本当によく跳んだ…



       ヒュウウゥゥゥ…

            ガ ン  ッッ  !!




クリボー「あでっ!?」

250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 19:00:45.66 ID:gS+OwgQ20

クリボー「いっつ〜…でも、なんとか飛び乗れたッス」

敵から奪った火薬の塊も落としてはいない
彼の姿はテレサの効力でまだ敵には見えない…きっと戦車内部では
見えない何かが降ってきたと騒いでいるだろう




―――
――


「なんだ!今の音は!」

「て、敵です!敵が飛び乗ってきました!」


「総員!武器を持――」



戦車長が乗組員に指示を出した頃にはもう遅い
上部ハッチが開かれクリボーが突入する!

ご丁重に火気厳禁の砲弾まで抱え込んで――




クリボー「動くんじゃねーッスよ!!
      動いたらコイツをブン投げる!っしたらドカンだぞ!」





「ぐっ…!」



クリボー「っ…あんた…!」



乗員を彼は当然見た、どれも全て見知った顔だった…
そして彼等を指揮する【戦車長】の顔を見る



クリボー「どういうことだよ?なんでこんな事すんだよ!」



クリボー「【ブーメランブロス】…!」



ブーメランブロス「…」


クリボー「おい!黙んなよ!なんだってこんなワケわかんねぇ事…!」



ブーメランブロス「栄光のクッパ軍を再興するためだ!」

クリボー「ハァ!?再興!?お前何言ってんだよ!」



ブーメランブロス「我々は覇気を失くしてしまわれた
          クッパ様の目を覚ます為に"指揮官殿"に従った!」


ブーメランブロス「全ては栄光を取り戻す為だ!」
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 19:14:47.68 ID:gS+OwgQ20

ブーメランブロス「なぁ!お前だって同じクッパ軍団なら分かるだろ!」


ブーメランブロス「かつてマリオ達と戦っていた俺達は輝いていた!」


ブーメランブロス「なのにッ!…なのに、だ…ッ!」


彼は…過ぎ去った栄光を思い出しながら唇を噛み締める
そしてクリボーへ言うのだった


ブーメランブロス「時が経つにつれて、俺達は…戦場へ出なくなった」


ブーメランブロス「俺だけじゃないッ!俺の仲間も!みんな、みんな!
          戦いを誇りに想い、日々闘争していた俺達がだ!」



ある時は雪と氷に覆われた地で
  ある時は照り付く太陽の下、砂漠のど真ん中でだって戦った


互いに傷つけあい、痛み、苦しみもした



だが…そんなモノは後になって良い思い出だと笑い飛ばせる程に
その"瞬間が誇らしかった"…

 自分達は尊敬すべき漢の為に戦い、好敵手と呼べる強者と戦った

そんな誇りを持っていた…




ブーメランブロス「俺が最後に戦ったのが何時だか分かるか?」


ブーメランブロス「ルドウィック様達と共に各国を攻めた時を最後に
          俺は戦場から姿を消した…」



ブーメランブロス「兵舎の隅で新人達に在りし日の武勇伝を語り
          またいつかクッパ様の為に戦える、そう信じて
          長い月日を待ち続けて!」








ブーメランブロス「気付けば俺はいい歳したジジイだ…
           自慢の武器はカビ臭い武器庫で埃にまみれ…」







ブーメランブロス「俺は!俺達は"埃"にまみれたかったんじゃない!
           "誇り"の中で生きて居たかったんだ!」

ブーメランブロス「お前なら分かるだろ!?なぁ!?」




クリボー「…わかんねぇッスよ」

252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 19:34:51.00 ID:gS+OwgQ20

初めてクリボーが戦場に出た時は青臭い小僧と周りに言われた
中でも目の前のブーメランブロスは自分の何倍も生きてた年長者で
自分が馬鹿やるたびに自分を叱ってくれた


ある種の親心みたいなモノだったのかもしれない…


他の兵もいい歳したオッサンばっかで
 青二才だった彼は同僚のノコノコとくだらない話をしてよく笑っていた


クリボー「俺よォ、いつも説教ばっかのあんた等は好きじゃなかったッス
     けど…"いつかはこうなりてぇ"って思える男だと思ってた」


クリボー「矛盾してんのはわぁってる
      先輩面して聴く方にしちゃ迷惑な…でもちゃんと後輩の事
      考えてくれるオッサンになりてぇって…」



クリボー「それが…なんでこんなテロ紛いな事すんだよ…」




クリボー「栄光? 誇り? そりゃ確かに良いもんだよ…
     けど、こんな風に今の平和をぶっ壊してまで欲しいのかよ…」



ブーメランブロス「…俺にとっては今の世界は生き辛いんだ」





ブーメランブロス「毎日、テニスやゴルフにパーティばかり…          
         ああ、そうさ!誰もが手を繋いで平和を謳歌する!」


ブーメランブロス「そりゃ、最高に幸せだろうよ、誰一人傷つかないんだ
          でも…そんな世界がやって来て
          暗い物陰の隅に押しやられる奴等はどうだ?」



ブーメランブロス「初めは【アイツは強かった】と敵の心に
         印象を残せる程、華々しく戦った
         だが、時代が流れてしだいに誰からも忘れ去られて」




ブーメランブロス「俺は…そんなの嫌だ、誰だって良いから
          俺達が居た事を記録して欲しいんだ
          俺達の名前を覚えていて欲しいんだよ!」





なんとも言えない気持ちだった…


目の前の口うるさい年上は、クリボーの憧れだ

…確かに気持ちは分からなくなかった、時が経つにつれて彼等が
前線に立たされなくなって、落ちぶれていく姿

もし自分がそんな立場なら認められただろうか?


ブーメランブロス達の"指揮官殿"とやらが
何を考えて行動しているかは分からない…その指揮官も同じなのだろうか
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 19:47:37.09 ID:gS+OwgQ20
*********************************


        短いけど此処まで!

【補足】
クリボーが戦車内部に入った辺りでテレサの効力は消えたという事で…



 【ブーメランブロス】…マリオ3以降はほぼ登場しなくなった人
 ペーパーマリオ最後に見かけくらいです…

 多分殆どの人が彼等の存在を忘れてる…
 時々で良いから思い出してあげてください…
*********************************
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 20:05:24.69 ID:JGt7jq0Q0
茶々入れるようで悪いんだけどブーメランブロスって結構最近のにも出てないか……?
少なくともDSのニューマリでは見かけた気がする
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/17(火) 20:13:22.29 ID:gS+OwgQ20
>>254 あっ…ごめんなさい…ニュー系統は見プレイなんです…
    ギャラクシーとかベースボールには居たのを見かけましたが
    一時期はあまり登場しない時期がありまして…
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/17(火) 23:13:37.54 ID:CYSp2MrAO
本当の意味で最近出てないキャラっていうとなんだろう?
本家にいなかったらペーマリとかの外伝作品からも取り上げてみるとか
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/18(水) 06:00:20.05 ID:AaX5sTo40
常にプクプクの後塵を拝してるゲッソーさんとか?
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/18(水) 12:20:14.27 ID:JpPZdwSFo
予想通りの敵ではあったけど、かつての上司ってのはなかなかきついね…

おつー
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 12:21:20.29 ID:MewRAM7SO
>>256
カジオー
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/24(火) 17:44:33.80 ID:Tr93nmxAO
>>259
そもそもクッパ軍団じゃないやん
実は旧クッパ軍を裏で操ってたという設定なら出せそうだけど
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/25(水) 15:15:31.26 ID:yeNiZGSto
ここはぜひハゲの女王やランペルくんに場を乱れ引っ掻きしてもらいたいですね
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/02(月) 03:28:37.17 ID:EOwAFY0FO
マリオ3でハンマーブロスさん差し置いて真っ先に出て来たよな
何度殺されたことか
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/22(日) 20:43:30.83 ID:ymLn7m0Ho
しえん
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/03/24(火) 09:51:09.29 ID:JK4NAOKq0
保守
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 07:20:26.81 ID:ZQB9CWVT0
>>261
女王はゴロツキタウンで多分封印されてるし、ラソペルさんはマジョリンとマリリンで一緒に行動しているから個人的には良い意味で引っ掻き回してほしい
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/26(木) 04:00:28.85 ID:Xfrv5IhDO
まあクリボーも元はキノコ王国の兵士だったんですけどね
267 :名無し :2015/03/30(月) 16:51:41.88 ID:JMSwKs/DO
ほしゅほしゅ
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/30(月) 21:15:14.90 ID:DZQFhRTh0
待ってるぜ
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/15(水) 20:10:48.40 ID:E/SW5Y930
保守
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/15(水) 23:52:59.86 ID:YPzEnpEKo
このスレもあと二日か
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/15(水) 23:54:15.79 ID:Q+IYBo4uO
まだまだ
272 :中々更新できなくてごめん [saga]:2015/04/16(木) 15:32:55.57 ID:BsecQwsh0
*********************************



      【4月20日お昼の間に投下予定!】



 ラソペル君は個人的に好きな敵キャラベスト10に入りますが今作に
 登場予定は無い…(予定)

  アンタの席ねぇッスから!オドロン寺院でカラスと遊んでろッス!







 この話の黒幕…旧クッパ軍を束ねている人物ですが…ネタバレすると
 【えー!こんなんありかよ!】というかもしれない相手です
 納得いかないと思われるかもしれないからちょっと怖い…orz

 マリオ作品のあるキャラで、そして未だ本文で名前も出ていない


*********************************
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/16(木) 19:20:25.28 ID:Kc5wxWz20
きた。
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/16(木) 20:22:44.75 ID:UEdqmf840
れんあいげぇむの人か!今一気読みして「似てる……」と思ってたら案の定
初代スレから読んでたからすごい>>1の文章好きです頑張ってください(小声)
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/17(金) 05:33:15.35 ID:PSPxfYk6o
ヒャッハー投下予定だー!

楽しみに待ってます
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/17(金) 08:13:21.80 ID:cudreJ9e0
黒幕になるに相応しい理由があれば納得できるけどもともと善人のキャラが悪党になってたりとかだとちょっと抵抗あるかな…
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 14:27:41.29 ID:aZ3SEcUV0


クリボー「おっさん…もうやめようぜ」



ブーメランブロス「…」



クリボー「こいつぁ…この戦車はまだ何処も襲ってないわけじゃん?
      いや、確かに俺らに向かって発砲はしたけどよォ」


クリボー「でもよ、まだキノコ王国には侵攻してねぇじゃんか!
      まだ引き返せるッスよ!!」




彼が目の前の元上司…そしてどれもこれも見知った顔ばかりの乗組員を
見渡しながら言う


クリボー「今なら!今ならまだ引き返せる!俺らだって
      此処であった事を黙ってっから!
       無かった事にすっから!だからさァ!」






 「クリボー君、それは流石に厳しいかと思いますよ」カンカン…





クリボー「…ノコノコ」




ノコノコ「…っと、ご無沙汰しておりますブーメランブロス教官殿」



戦車のハッチが開き、鉄梯子を降りてくる友人は次のように口を開く



ノコノコ「…仮に我々が口を閉じていても
      "指揮官殿"とやらが教官殿達が今作戦に参加していたと
      口を開けば懲罰は免れません…」


ブーメランブロス「あぁ…わかってるよ」


ノコノコ「このままでは、どうあがいても何かしらの罰は免れません」



ノコノコ「…そこで私からある提案、いえ交渉をしたいのです」



ブーメランブロス「言ってみろ」










ノコノコ「今作戦の最大責任者たる"指揮官殿"とやらが
      どのような人物なのか」


ノコノコ「私たちに"その情報を売って"いただけませんか?」
278 :20日のお昼と言ったな…すまん、ありゃ以下名言略 [saga]:2015/04/18(土) 14:50:39.16 ID:aZ3SEcUV0

クリボー「おいおい…」
ブーメランブロス「…ほう」


  ザワザワ…
               オイオイ…



ノコノコ「先も申し上げたように…どの道、教官殿
     ひいてはこの車両の乗組員皆さんの罰は免れません…」


ノコノコ「ですが、此処で起死回生の策です」




ノコノコ「簡単に言ってしまえば…」



・ クッパ軍内部に元から怪しい動きを働く一派が居た

・ "クッパに誰よりも誠実な忠臣"であるブーメランブロス等が気付く

・ 反クッパ勢力のテロリストに"加入するフリ"をして情報を探っていた


と、言う筋書きを作ってしまえば良いとの事だった




初めからクーデターなど起こす気は更々無く、むしろ阻止すべく動いた
という事にして自分達はそれを裏付ける証人になれば良いと

相手が何か喚きだしたり証拠を突きつけようとも
全ては欺く為の発言でした!とか言って後は知らぬ存ぜぬを通せば良い



ノコノコ「悪くない提案だと思いますが?
       元より、軍内部の不審な動きは噂されてましたし
      その一派を見破ったと言っても多少は信憑性もあるかと」



クッパ軍内部に不審な動きがあるという噂は以前からあった
 事実としてクッパがノコヤン等、信頼の置ける腹心達に動きを探らせ
疑わしきを見張るように指示を出していた程だ

 尤も…時代が進むに連れ、人員の増加に伴い
最古参から新人兵までの生活の保障など

気がつけばクッパ一個人だけでは
手に余る程の軍勢に"なり過ぎて"しまったが故に
全員の動きまでは把握しきれなかった

(今でこそエリート3人組と呼ばれる親衛隊も
   過去にゲラコビッツに寝返る事態があった程だ…)






ノコノコ「…教官殿自身は良いかもしれません、ですが」




ノコノコ「この車両の乗組員はどうなさるおつもりで?」




「せ、戦車長」
「…ぅ、うぁ…」
「っ!」
「…お、俺たちの処遇…!!」


279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 15:02:39.76 ID:aZ3SEcUV0



ノコノコ「人質を取るような形で卑怯とは分っていますが
               その上で言わせていただきます」


ノコノコ「教官殿の個人的なご意見で部下を危険に晒しますか?」






ノコノコ「貴方の仰る【"栄光"のクッパ軍団】とは
              このような軍隊でしたか?」




ノコノコ「それが貴方の"誇り"だと言いますか…!」





ブーメランブロス「…ぐっ」











クリボー「おっさん…俺からの頼む」


クリボー「おっさん達はまだ誰も傷つけてねーじゃん
            だからよォ…まだやり直せるッス」





クリボー「頼むから…こんなこと、もう止めよう?な?」


それは心からの訴えだった


人一倍ヘタレと自負し、戦<イクサ>になることを嫌って
マリオの記憶が戻らなければ良いとさえ言うクリボーの本心







クリボー「俺よ、アンタみてーに誇りとかねぇし
       ノコノコみてーに頭も良くねぇ…
      なんかテレサみたいなスゲェ力もねぇ弱いやつだから」



クリボー「だから戦いなんかやってるより、皆でワイワイ集まって
     パーティーやってるような今が良いって思うのかもしんねぇ」


クリボー「でも、こんだけは言える
      誰も傷つかねーなら、それが一番良い事だ」




クリボー「俺のこの考え、これだけは絶っ対に間違ってないッス」



280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 15:14:10.35 ID:aZ3SEcUV0

ノコノコ「…教官殿、お願いします」
クリボー「おっさん、マジ頼む」



ブーメランブロス「…俺に"指揮官殿"を
          今の俺たちを導いてくれる人を売れと言うのか?」





ブーメランブロス「…」




【戦車長は】周りを見た…

再びあの戦地へ…

まるで長年夢にまで見た愛人に逢いに行くが如く恋焦がれた輝かしい戦場



その地を今一度、踏みしめたい、手に汗を握らざるを得ないあの熱を
もう一度だけ掴みたい…ッ!


そんな個人的な感情で動いた自分に
黙ってついてきてくれた【愛すべき乗組員達を】彼は見た






     ブーメランブロス「…お前達の要求は呑めん」






クリボー「…っ、んでだよ!」

ノコノコ「左様ですか…」



 ブーメランブロス「お前達に指揮官殿を売ることはできんっ!
            そして!貴様等に言うことがある!」









 ブーメランブロス「…此処に居る、搭乗員は…
          こいつ等は全員【俺に脅されて仕方なくやった】」






「せ、戦車長!!」「まっ、待ってくだせぇ!!」「違う!俺達は!」






 ブーメランブロス「こいつ等は俺に脅されて強制的に働かされた!
                  罰を受けるのは俺だけだッ!!」


281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 15:28:25.63 ID:aZ3SEcUV0


俺がやった…ッ!と主張する戦車長

一方で違うと言い張る乗組員達…



どちらの言い分が事実かは最早言うまい



ノコノコ「…分りました、この件はそう報告させていただきます」



ブーメランブロス「…恩に着る」



一人の兵として、一人の"漢"として導いてくれた人は売りたくなかった
そして、忠義を誓うべきクッパへの謀反でもあると心のどこかで
理解し切っている…だから罰も甘んじて受ける



だが…ッ!



部下だけは…ッ! 部下だけは巻き込まない…ッ!





クリボー「…こっからどうすんだよ」


ノコノコ「まずは…キノコ王国とクッパ様…
         そしてマリオ殿に事を伝えます」



ノコノコ「このような事態ではレース大会も何も
            あったもんじゃありませんからね」



 身柄を拘束させて貰いますと…ノコノコが戦車長の身動きを
取れぬようにする、同じように他の乗組員も…


ノコノコ「さ、もう一両の車両も動きを封じましょう?
      外で見張って貰ってるテレサさんにも悪いですしお早めに」




彼等にとって優に10年以上前の懐かしの車両
当時自分達も乗り組んだ戦車の動力キーを外し、完全に無力化した車両を
二人は後にしようとする…





ブーメランブロス「おい」



そして、呼び止められる


ブーメランブロス「ちょっと見ない内に成長したなお前ら」


ノコノコ「お褒めの言葉として頂きます」

クリボー「おっさん…部下想いな所とか変わってなくてよォ
     やっぱアンタかっけぇって思ったわ」


ブーメランブロス「…ふん」
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 15:36:56.08 ID:aZ3SEcUV0
*********************************


           【今回は此処まで】


  思いの他、予定が空き少し早めに書かせていただきました…

  なお次は21日のお昼を予定します…




 ほとんど出番の無いマリオェ…



>>274 ま、まさか…初代からお付き合いしてくれている方とは
    ありがとうございます!!


>>276 あまりネタバレになるから深くは言えませんが
    元から善人ではないですね…



    ※最大のヒント

    とある『スーパーマリオくん』ネタを入れます
    そうでなければ出てこれない存在だから
    
*********************************
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/18(土) 15:43:27.43 ID:l9Rc6srXO
乙乙
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/18(土) 20:07:46.73 ID:XRULn21JO
乙ー
本当の意味で出番の無かったレッキングクルーのブラッキーおじさんは出番無いのかな
マリオくんのノリを考えるならそもそもあのマンガにおいて絶対の悪なんていないしな…
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