【皆で】魔法少女まどか☆マギカ小ネタ投稿スレ4【更新】

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7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/04(日) 23:07:13.15 ID:QW1uGl0O0
空気を読まずに投下しますよっと。
『もしもまどかの願い事で魔女とか魔法少女とか色々無かったことになってたら』というifでマミキュゥというかべえさんイジリなお話。べえさんは、話のネタとしてはすごい書き甲斐のあるキャラクターだと思う。


マミ「サールティーオラーイ~」
QB(この時間軸では、全てが少女たちにとって都合よく終わった)
さやか「今日のケーキも楽しみだね、ほむら」
ほむら「そうね、美樹さん」
さやか「美樹さん、って。まだよそよそしさが抜けないなぁ、ほむらは」
ほむら「長年フルネームで呼んできたから、中々ね……」
さやか「そう言えば、ほむらって何度もこの一カ月をやり直してたんだっけ。それをカウントすると実年齢は……?」
ほむら「それ以上言ったら撃つわよ(モデルガンで)」
QB(マミはキッチンでお茶の用意をしている。そう、今日もまたマミの家で魔法少女たちの、いや”元”魔法少女たちのお茶会が開かれるのだ)
まどか「ねぇ、キュウべえ」
QB「なんだい、まどか」
まどか「キュウべえって、マミさんのことどう思ってるのかな?」
QB「どうしてそんなこと聞くんだい?」
まどか「えっと…なんだか、マミさんのキュウべえを見る目が私達と違う気がして……」
QB「マミの目には変形機構は着いていないはずだけど?」
まどか「そう言う意味じゃ無くてね……」
ほむら「確かに、私達はこの淫獣を基本的にゴミを見るような目で見ているわね」
まどか「けど、マミさんはキュウべえのことすごく優しい目で見てる気がして……」
杏子「わざわざコイツに食事やケーキまで用意するしな」
さやか「大体、行き場も無いアンタをマミさんはわざわざ居候させてあげてるワケだし」
QB(別に行き場に困る身でも無いのだけどね……)
まどか「それで、キュウべえの方はマミさんのことどう思っているのかなって」
さやか「あ、それあたしも聞きたい」
杏子「あたしは別にどうでも」
ほむら「私は是非聞きたいわね」
杏子「オ、珍しいな、ほむら。アンタがそういう話に興味を持つなんてさ」
ほむら「いえ。ただインキュベーターの発言を録音して巴さんに聞かせれば、彼女のこいつに対する扱いも変わると思って」
まどか「ほむらちゃん、そこまでしなくても…」
ほむら「マミさんはコレに対する扱いが甘すぎるのよ。彼女だってコレが諸悪の根源だと知っているというのに。もっと厳しくするべきだと常々思っていたの」
杏子「確かにアタシらにしたことは色々許せない所があるよな」
さやか「まどかの願いが無かったら、あたしら一生あんな身体だった訳だしね。これだけは忘れないわ…あんたは悪魔だってことを!」
QB「客観的に見て、悪魔はきみたちの方じゃないかな。まどかの願いで魔法少女システムは崩壊した。そのせいで、僕達は宇宙の寿命を伸ばすために別の方法を探さなくてはならなくなり、人類は奇跡の恩恵を受ける機会を失った。これは大きな損失だよ」
まどか「うぅ……」
ほむら「黙りなさい、インキュベーター。まどかの悪口は私が許さないわ」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「それに、私はいつ来るかも分からない宇宙の寿命やら、魔法少女のチートで発展する文明やらには興味は無いわ」
QB「それはあんまりじゃないかな。僕達が来なかったら、君達は裸で洞穴に住んでいた可能性が高いんだよ?」
ほむら「まどかと一緒なら、洞穴も悪くないわね」
QB「平行線だね」
ほむら「ええ。お前とは一生かかっても分かりあえそうにないわね」
さやか「……ってあれ?何の話してたんだっけ?」
ほむら「ええ、そうね。そもそもこの淫獣がマミさんのことをどう思っているか吐かせる。そういう話だったわね、まどか」
まどか「う、うん。そんな感じ、だよ…?」
さやか「んじゃ、改めて根掘り葉掘り聞かせてもらおうかしらね」
QB「拒否権は無いのかい?」
ほむら「ある訳無いでしょう」
杏子「諦めな。テメェが相手してきたのは、色恋沙汰となると絶対逃さない、そう言う生き物だ」
QB「やれやれ……」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/04(日) 23:08:14.12 ID:QW1uGl0O0
QB(僕はしばし考えた。マミについて考えた)
「マミは魔法少女の中でも比較的長くいた個体だ」
まどか「それで?」
QB「少なからぬ数の魔女を倒してくれた功績は大きい。魔女は、言わば産業廃棄物のようなものだからね。それを彼女がキチンと処理してくれたことは評価に値するよ」
さやか「ほかには?」
QB「ほかには、って?(キョトン)」
まどか「それだけなの?キュウべえのマミさんに対する想いってその程度の言葉で言い表せるものなの?」
QB「そうだけど?(即答)」
杏子「どういう事だおい。お前それ、ヒモじゃねぇか!」!」
まどか「そんなのって無いよ、あんまりだよ!」
さやか「アンタってほんと、クズ」
QB「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると決まってような同じ台詞を言う。訳が分からないよ、どうして人間はそんなにお約束と言うものにこだわるんだい?」
ほむら「人の神経を逆なでするのは相変わらず得意みたいね」
マミ「ほらほらみんな、キュゥべえをあんまりいじめないの」
一同「マミ(さん)!」
マミ「ほら、お茶がはいったわよ。キュゥべえにはミルク」
キュゥべえ「ミルクなんて、僕たちの生命維持には必要の無いものなのだけどね」
さやか「そこは『ありがとうございます』でしょうが」
杏子「今さら言ったってしゃーねーだろ、キュゥべえなんだし」
マミ「はいはい。ケーキも出したからね」
さやか「おお、今日のケーキは一段と美味しそうですなぁ!」
まどか「どれにしようかなぁ」
杏子「あたしはこれ!」
さやか「あ、杏子!それあたしが狙ってた奴!」
ほむら「2人とも落ち着きなさい。最初は用意してくれた巴さんに選ぶ権利があるわ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [saga]:2014/05/04(日) 23:09:01.71 ID:QW1uGl0O0
QB(その後、お茶会はつつがなく終了し、まどかたちは笑顔で帰って行った)
マミ「今日は大変だったわね、キュゥべえ」
QB「何がだい?」
マミ「いろいろ」
QB「……」
マミ「……」
QB「全部聞こえてたんだろう、さっきの会話」
マミ「気づいてたのね」
QB「この部屋の構造と、人間の聴力を考えれば簡単に分かることさ」
マミ「もう、そこは嘘でも『マミとの付き合いは長いからね』って言うところでしょ?」
QB「知っての通り、僕は嘘は吐かないからね」
マミ「隠し事はするクセに」
QB「切り札は隠しておく主義と言って欲しいね」
マミ「もう、ああ言えばこう言うんだから」
QB「知ってるだろ。『僕との付き合いは長いからね』」
マミ「……ねぇ、キュゥべえ」
QB「なんだいマミ?」
マミ「魔法少女がみんな人間に戻って、魔法少女のいないココにあなたがいる理由、聞いても良い?」
QB「前にも言ったはずだけど、鹿目まどかの監視だよ。彼女と言う存在が、もう一度僕たちにとって不利益なことをしでかさないように。もう無いとは思うけどね」
マミ「そうじゃなくて、ココ―――私の家にいてくれる理由。鹿目さんを監視したいなら、それこそ彼女のお家に行けば良いでしょう?」
QB「今の彼女は、僕のことをあまりよく思っていないようだからね。いるだけで予想外の影響を与える可能性がある。僕の仕事は監視であって干渉じゃない。それに、あそこにはよくほむらが来るからね」
マミ「銃火器を使うのは止めたのだけどね」
QB「彼女は、僕を殺す方法を熟知している人間の1人だからね」
マミ「じゃぁ、美樹さんは?」
QB「前に彼女の家へ行ったら塩をまかれたよ」
マミ「佐倉さんは……」
QB「ホームレスしていなければ、大抵さやかの家だよ?だから、まどかの監視に一番適しているのはマミ、君の家だ」
マミ「あら、消去法?」
QB「そうなるね」
マミ「……じゃあ、質問を変えて良い?」
QB「断る理由が無いね」
マミ「私と一緒にいて、良いことはある?」
QB「……その質問、拒否権はあるのかい?」
マミ「ご自由に」
QB「なら、説明を省略させてもらうよ」
マミ「あら、残念」
QB「ただ、君と一緒にいることは少なくとも不利益では無いとは言っておこうか」
マミ「そんな言葉じゃ、とても信じられるとは想えないのだけれど?」
QB「これでも、必要な答えは提示したはずだよ。それで満足できないのは、やはり感情と言う物のせいなのかな?」
マミ「あなたたちはいつもそうね」
QB「?」
マミ「私たちが感情的なことをすると、『訳が分からない』、『感情が無い』なんてお約束の台詞を言うだけで、私たちのことを理解しようともしない。……それこそ、訳が分からないわ」
QB「怒っているのかい、マミ?」
マミ「そんなこと無いわ。ただ、ね。馬鹿な同居人に馬鹿らしい愚痴を言いたくなることがあるのよ、人間には」
QB「まったく、人間というものは不合理だね。いや、不便と言うべきかな」
マミ「そうね。その上厄介なことに、その『不便さ』を心地よく感じているところもあるのよ?」
QB「やれやれ。僕たちも万能なつもりも無いけれど、人間を理解することは本当に困難を極めそうだ」
マミ「そう、でしょうね」
QB「もっとも、困難を極めることに取り組むことは僕たちにとっては本分のようなものだけれどね」
マミ「あら、そうなの?」
QB「そうでなければ、そんな僕たちでなければ、どうして魔法少女システムなんて困難なシステムを運用していたの言うんだい?効率は良くとも、容易な手段では無いんだよ」
マミ「……その言葉は、私に都合よく解釈して良いのかしら」
QB「好きにすると良いよ」
マミ「フフ、ありがと(ギ]ュ」
QB「い、いきなり何をするんだい!?」
マミ「好きにして良いんでしょう?だから好きにキュゥべえを抱きしめることにしたの」
QB「……訳が分からないよ」
マミ「フフ……、お約束ね」
QB(マミの温もりを感じながら僕は思考する。人間のように想うのではなく、思考する。まどかを観察できる、姦しいお茶会。元魔法少女たちの反応を見れる『美味しい』お菓子。気遣いの行きとどいた、温かい家。そして、幸せそうなマミの笑顔)
QB(それを決して『嬉しい』とは『想わ』ない。けれど……)
QB(少なくとも、それを不利益では無い、とは思考する)
QB(きゅっぷい)
おしまい
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