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垣根帝督「はぁ? 俺はオタクじゃねえぞ」

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547 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:19:00.77 ID:Pjr5JOri0

「よし」


「……あれって、聞いた方がいいんスかね。垣根さん、そんなとこで一体何してるんですか」

「来いよ」

さっきゴーグルが床の上に適当に引いた線の向こうでは、垣根が腕を広げた姿勢で座っていた。

「仰る意味がわからないのでスペックの低い俺にもわかる言葉でお願いしていいスか。出来たらやさしいにほんごでおねがいします」

「俺が行くのがだめならお前が来りゃいいだろ。ほら、受け止めてやるから」

「どうしてそこで俺がそっちに行く前提なのかがわからないんスけど。いや、キョトンとする所でもないと思います」

なんでお前こっち来ないの? って反応をされてしまった。
目を丸くして首を傾げる「らしくない」垣根の振る舞いにゴーグルはがっくり肩を落とした。
なんというか、ギャップが普段とありすぎてリアクションに疲れる。

「なぁ。お前ノリ悪いぞ」

「うっかりノリツッコミでもして取り返しのつかないことになったら怖いので。そして俺はページを埋めるのに今とても忙しいのです。
そんな訳で塩対応で失礼します」

一応、書き取り地獄が有効なことはわかったのでゴーグルの少年は一刻もはやくこれなんとかしないとって気持ちでひたすらペンを動かしていた。

「なぁ……暇なんだけど」

ペット禁止の学生寮住まいのゴーグルには未経験のことだが。
お猫様と呼ばれる生き物のお世話をしている人間は、何かやっていてもまともに作業をさせてもらえないらしい。
下僕がなにやら忙しくしていると、それが膝だろうがテーブルだろうが、たとえキーボードの上だろうがお構いなしにお猫様がよじ登って来て『相手をしろ』と邪魔をしてくることがあるというのだ。

不満そうに睨んでくる垣根を見たゴーグルはそんな話を思い出していた。
ギャグ漫画よろしくダイビングポーズで飛びかかってこられでもしたら色んな意味で瞬殺っぽいのでその点はありがたいのだけど。

なんでそんなことを思いついたのか。
第二位だけに、にゃんにゃんなのか。じゃあ一位ならわんわんだったのか。
ははは。猫とか洒落にならない。

今の状況を思い出して、そんなおかしなひとり連想ゲームの中身にNGのタグを脳内で速やかに追加した。
どこかに数値化もされていないし実感もないが疲れてきているのだろうか。
妄想脳内逃避も残念な感じになってきていた。


「そんなこと言われても一体何故こんなことになったのか……ってきっと俺のせいなのかもしれないけど
残りはネタをガチでやらせることにした垣根さんのせいっスよね。一〇〇万回ってマジっスか」

「その一〇〇万回だけどさ。お前このまんまで本当にいいのか」

突然真面目な顔をする垣根に、ゴーグルの少年も背筋を伸ばして話を聞いた。

「ここは夢の中だ。なら疲労しねえんじゃねえか、って想定で。お前が今まで通りちまちま数を稼ぐとする」

そこまで言うと垣根はゴーグルがもっているノートを指さした。

「やってみてわかったと思うが、声に出した方が断然早いだろ。一分間に三〇回なんとか言えたとして。
そのペースを維持して、それでも不眠不休で二〇日は掛かる計算だぞ? 不毛過ぎねえか。んなことやる意味、あるのか?」

僕とゲイ約して、ホモォ少年になってよ、みたいな無茶ぶりから。
今度は小学生にもわかりそうなさんすうのお話でいかにゴーグルが無駄なことをしているか説いて落としにきた。

「ぐぅううう。その根本はなんとかならないんスか根っこから問題は解決しないんスか」

「だから俺にはわからねえんだって。しらねーもんそんなの。もっとマシな解決法くらい自分で考えろよ」

「どっちだ……どっちの笑顔なんだこれ」

僕わかりません、みたいにいい笑顔をしてくる垣根は知らないふりをしているのか、本当にわからないのか。
疑念のこもった目を向けてもゴーグルにはさっぱり判断がつかない。

548 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:21:40.11 ID:Pjr5JOri0

「漫画だと段々スピードアップしてって、一日一万回の正拳突きとかも出来るようになっちゃうんだけどなあ」

「そうだ。それでちょっと思いついたんだけど。面白い話がある。まあ聞け」

「……なんですか」

「平均して十分に一回。一日で百四〇回『愛してる』とか『好きだ』って言う生活をすると一〇〇万回まで十年掛からねえんだよ」

「あれ。計算おかしくないっスか? そのハイペースでも二〇年は掛かりますよね」

「お互いに言いあえば数は半分で済むだろ。で? そんな生活ってのはどうだ」

何となく、いい感じのオチをつけようとしているのを察したゴーグルは垣根の発言を踏まえつつ、少し考えてから口を開いた。

「……幸せは倍、ってオチですか」

「そ。『一〇〇万回の……』って言葉は色々あるけど、何も大袈裟な例え話じゃねえ。実現可能な数字だって気がしてくるだろ。
十年なんて短いスパンで考えなくても人生ってのは長いんだしもっと緩く気楽にすりゃいい」

なんだ。お前ちゃんと上手いこと出来るんだな、なんでそれを使わねえのかわからねえ、とよくわからない独り言を言うと垣根は「面白い話」を終えた。

「はー。なるほど……じゃあ、一生の間に一〇〇万回のありがとうとかも聞いてるかもしんないっスね」

「で、どうだ。俺に養われる覚悟はそろそろ決まったか?」

がくっ、とそこで少年は肩を落とす。

「ああーっ! なんか女子にも受けそうないい話だと思ったのに! 
意外と垣根さんロマンチックな話もできるんですね素敵! って思った途端にこれですよ。
そしてさりげなく最後すり替えないでくださいなんスか俺は何故に養われるんスか。最早対等だとかパートナーとかそんなレベルでもないんスか俺ペット枠っスか?!」

「だから幸せにしてやるって。俺が」

「俺の幸せは俺が決めます! 大丈夫っス!!」

このパターン何度目だろう。
頭を抱えながら。
そんなことが考えられるくらい、ネタ化したやりとりに段々慣れ始めていることにゴーグルの少年は悲しくなった。
流せるようになってきているのは夢の中での彼がいまのおかしな状況に順応している証拠だ。
この先ちょっとやそっと変な振り方をされても、座布団が狙える対応が出来そうなくらいだ。
だが気持ちのハードルが下がってきているのは、まだ笑えるレベルとは言え、振られるネタの傾向を考えてもあんまり良くないだろう。

「チッ……遠回しなプレゼンは失敗か」

「垣根さんって『ガンガンいこうぜ』な感じのゴリ押しパワータイプだと思ってたのに。何だか戦闘スタイルが変わってきてる気がする……垣根さんやっぱすげえ」

「なんだ。競争でもするか? 『ガンガンイ」

「余りにレベルの低いとこに反応するのはどうなんスか。小学生スか」

ゴーグルの言葉にかけて、垣根が下方面の問題発言をしそうになったが。
下らなさすぎてさすがに言い終わる前に止めた。

「あれっスよね? なんか『ホモネタっぽいこと言ってみたいなー』って言うやつですよね? そう言う設定で、ちょっとふざけてるだけですよね」

「いいのか」

「へ?」

「じゃあ、本気出してもいいのかよ?」

小さくため息をつくと垣根はその口元をつりあげて問いかける。
それに言葉を詰まらせたゴーグルの少年の全身からダラダラと嫌な汗が噴き出す。
凍りついたような反応に垣根が目をそらすと、ついさっきまでの圧迫感はなくなっていた。
へなへなと腰を抜かしたゴーグルはそのまま額を床に擦り付けた。

「すいませんでした俺が大変悪うございました」

549 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:25:15.76 ID:Pjr5JOri0

「少しは理解できたか? この状況でお前が平然と過ごせてんのは俺が遊んでやってるからだ。俺の広い心、俺の温情、つまり」

「つまり?」

「愛だな」

一旦ためて、もったいつけた後に垣根は見事なドヤ顔で言い切った。
ここしばらくの間に、ゴーグルの少年はすっかり見慣れてしまってありがたみが薄いのだが、ドヤ顔品評会とか決め顔選手権があったらグランプリを狙えそうないい表情だった。

「ああ。はい」

「あれ……そこ噛みつかねえな?」

渾身のいい顔と絶好のつっこみどころな一撃に、当然ゴーグルの少年のカウンターを期待していたらしい垣根は。
狙いが外れてちょっと困ったような顔をしていた。
一方、散々な垣根の言動をいまや軽くスルー出来るほどになってしまったゴーグルは修行中のお坊さんの様に静かな表情でうなずいた。

「はい。日本語として広い意味でみればその単語には特別問題がなさそうなんで」

「まぁ……いいや。俺の愛がちっとはわかったところで……おい聞こえないフリしても意味ねえぞ」

「いいえ。聞いていますよ」

「なら……感謝の一つくらいしたらどうだ」

「ありがとうございます垣根さん」

「どこでそんなの覚えたんだよ」

このタイミングで流れるような五体投地をするゴーグルの少年に。
今までさんざん押していたはずの垣根も若干引いていた。

仏教徒みたいなお礼では感謝の気持ちが届かなかったらしく。
垣根はもっと心に響くやつにしろ、とお礼の上乗せを要求してきた。

「で。なんでハグしろなんでしょうか」

「別にいいだろこれくらい。ハグなんて挨拶だろ? ははあ、お前もしかして俺のこと意識してんのか。
まぁ、仕方ねえよな。自分で言うのも何だが、俺は相当魅力的だ」

この自信はどこからくるのか。
垣根さんはこんなこと言うキャラじゃないはずだ、とゴーグルは思うが。
ナルシシズム溢れるセリフもなんだか似合ってしまうのは確かだった。
色んな時に使える魔法の言葉「但しイケメンに限る」は伊達じゃないらしい。

「いや? それはっスね」

「何とも思ってねえんなら……出来んだろ」

「思ってないっスよ? 思ってませんとも」

こんなやすい挑発に乗る奴はいない、と普通なら思うかもしれないが相手は垣根帝督なのだ。
ジャイ○ンがの○太の漫画を「貸せよ!」と言った瞬間にはもう奪い取っているように。
ここまで発言したからには要求でも挑発でもない、確認ですらない。確定事項なのだ。
主導権も決定権もゴーグルにはない、是非も無し。

「え。俺は顔見ながらしてーんだけど。お前、前から嫌なの?」

「顔見ながらハグってどうやるんスか。繰り返しますが、ハグっスよね。絶対間違いないですよね」

「うん。とりあえずは」

少し嫌な含みがあったが、素直にうなずいてくれたので良しとした。
別にまあ普段の垣根相手ならHAHAHAって感じで欧米ノリのハグくらい、何すんだコラと返り討ちにあわなければ出来ると思うのだが。
今この垣根に正面から近づくのは、野生のクマに背を向けるよりはるかに危険だとゴーグルの少年は感じていた。

「はいはい。お前って何気にワガママだよな。意外と度胸あるっつうかどっか抜けてんのかわかんねえけど」

じゃあバックで、と残念そうに垣根は言ったがゴーグルの少年は黙殺した。
ネタを振られた予感は悲しいかななんだかとてもしたが、今その相手をするとやばーいフラグ満載の地雷原で詰むことになる。
辺り一面まとめて吹っ飛んで、この様子のおかしな垣根さんに笑顔で骨を拾われるのは嫌だった。

ビシッと仁王立ちする垣根の背後に回って、ゴーグルは言われたように腕を回した。
長身の垣根とでは身長差があるのでなんとも中途半端な感じに終わり、ゴーグルの少年はげんなりした顔で手を放した。

「何だこの虚しさと敗北感」

「想像以上に……つまらねえんだけど」

こんなことしない方がよかったんじゃないかと言うくらい、不満そうな顔で垣根は首を振った。

550 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:28:50.03 ID:Pjr5JOri0

「せめて補う努力をしようぜ」

「いやこんなもんっスよね? 挨拶程度のサムシングに俺はいったい何を期待されてるんスか?!」

「じゃあ、ほら。交代」

そう言って強制的に立ち位置が入れ替えられる。
あまりこうして他人を近づけたことが無いのだと垣根は言った。
日本人ならそうそうこんな風にハグとか、よっぽどふざけてないとしませんよねーとゴーグルは返したが。
そう言うことじゃねえよ、と呟くと垣根は肩のあたりに顔を寄せた。

「どこ行っても厄介な実験動物扱いだったからな。昔っからさ」

「垣根さん」

「……何だよ」

「なんかめっちゃ当たるんですが」

「んー? 何が」

「耳に、息が! つうか話の途中で息を荒くしないでください!!」

「なんつーんだっけ。こう言うの。やると喜ぶんだろ? ……えっと、『耳つぶ』?」

「垣根さんがおかしな流行に毒されてる?! っつうかこれもうハグじゃないっスよね? ホールド寸前っスよね俺。ブレーク! ブレェエエエク!!」

ゴーグルの少年は自分の胸の前まで回された腕を激しくタップしてタイムを要求した。

「なんだバレたか。いい作戦だと思ったんだけどな」

垣根はケロっとした顔でターゲットの確保に失敗したことを笑っていたが。
難を逃れたゴーグルの少年はまだ嫌な鳥肌が…と腕をゴシゴシさすっていた。

「けどまぁ、いいニュースだ。お前がひっついてる間の愛してるPはちまちま言ってる時より数倍早く増えたぞ。試してみるか?」

「悪いニュースの間違いっスよね。何スかその、課金扇動みたいな露骨な追加システム。せめてその恐怖のなんとかポイントを可視化してもらえないことには。どんなもんかわからないのにそんなこと出来ねえっス」

「別に何か減る訳じゃねえだろ」

こいつ何マジになってんの? と言われそうだがゴーグルの少年はそこはきっぱり断った。

「形は無くても俺のだいじなものが減る、そんな気がするので。お断りします」

「仕方ねえなぁ。これでいいのか?」

「ああ、垣根さんの機嫌が『悪くねえ』だと高ポイントで『ナメんな?』だとゼロ、『上出来だ』なら更に追加でボーナスなんですねって、何でコマンド結果表まで作られてるんですか?」

突然どこからかニョキニョキ現れたボードは白かった。
ひょっとしなくても、メイドイン『未元物質』のようだ。
そこに出ている表によるとトータル一〇〇万のペナルティ分を、なんとかごにょごにょポイントを増やすことで相殺出来るシステムらしい。
ゴーグルの少年はそりゃもうがんばったのだが、まだ半分以上ポイントを消化しなくてはならないようだった。

「あれ。でも思ったより減ってるんスけど。俺いったいどこでそんなに稼いだんだ?」

そう尋ねると、垣根は「今までもそれなりに楽しかったからな」
と言って笑った。

「俺が飽きて来るといい結果は出なくなるから工夫しろよ。お前、こう言うの好きだろ?」

「思考停止でひたすらタップはダメってことスか。いやいや、ここは地道に頑張らせてください」

「まぁいいぜ。どうせ楽な方に流れちまうんだから」

「恐ろしい予言はやめてくださいっス」

「今はな。すぐに勝利宣言をしてやるよ」

551 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:33:56.85 ID:Pjr5JOri0

なんと、『ゴーグル』の使用も大丈夫らしい。
もっと早く聞いとけばよかった! とゴーグルの少年は後悔したが、能力を使えば今までの数倍早くノートのページを埋めることが出来る。
おまけで新しいノートやなんかも用意してもらって、ゴーグルの少年は久しぶりに喜んでいたのだが。

「あのー、垣根さんこれは」

「おまけしてやってんだ。これくらいいいだろ。ポイント稼がせてやるよ。ほら、手出せ」

横に座ると垣根は少年の腕を引っ張って自分の頭の上に乗せた。

「撫でろ」

「えー……」

ちっとも嬉しくない新イベントの開始に思わず本音が出てしまう。

「も少し右」

明るい色の髪をわしわし撫でながらゴーグルの少年は無心でペンを操作していた。
どうやら垣根はスキンシップがずいぶんとお気に召したらしい。

「ちゃんと触れって。こっちもだ」

「はいっすー…」

そんな風にひとしきり頭を触らせて満足したのか。

「よーし。次お前な」

垣根はご機嫌で、またしても選手交代を宣言した。

「は!? いや大!丈!夫!っス! 間に合ってますね全然」

「遠慮すんなって。こいつをいじらなきゃいいんだろ?」

「ほんっとーに! 大丈夫です」

どーこーにしーよーうーかーな、と。
頭についた『ゴーグル』をよけて触る場所を探していたがゴーグルが本気で嫌がっているのを見て垣根は手をおろした。

「俺がこうしてやって、喜ばねえ奴なんざいないぜ? つうか、あれだ。お前もいい加減さ」

「だか……あーっもう、俺に触んなって! 言っ」

叫んだ瞬間。
少年の姿はなくなってしまった。





「あー。またか。今度は長くもったと思ったんだけどな」

そうぼやく垣根の前に、何やら白く光る文字が現れて流れてくる。
なにかのコードのようなそれをしばらく目で追っていた垣根は残念そうに首を振った。

「欲を掻くとかえって面倒だな。リセットだリロードだのして同じようなの何度も出来るやつの気が知れねえ。ゲーマーってのはあれか? 暇人ばっかか?」

ちょいちょい、とところどころ文字列をスクロールしながら呟く。

「まぁ、ここでハイスコア、記録更新か? そろそろあの馬鹿も気付けばいいんだけど。俺はそこまでこだわらねえぞ? つーか、その前に飽きるだろ普通。本気で一〇〇万って馬鹿かよ」

英字で短いメッセージが表示され、最終的なスコアデータの様なものが垣根の前に出そろったらしい。

「ここはあいつの夢なんだからさ。あいつがそう思い込んでるうちは、テメェが頭んなかで決めたルール通りに同じことの繰り返しだ。
それは本当に俺に通じんのか、って折角言ってやってんのに。気付くどころか別のプランを試しもしねえ。テメェが悪いの一点張りで、こっちの気はどうでもいいんだろうが」

コーヒー買って来い、と言われたがコーヒーがなかったら手ぶらで帰ってきた。
そんな機転の利かなさに呆れるような口ぶりだった。

「それに、あんなビビんなくてもいいだろ。逆らったところで別に…………」

一瞬をどこまでも引き伸ばしたような、さっきまでの下らないやり取りを思い出しているのか。
少しの間垣根は考えていたが。

「いや。やっぱ、ムカつくな?」

それとこれとは別だ、みたいな顔をすると垣根は近くに浮かんだ光る数字を邪魔そうに手ではらって消した。


552 :>>201「ゴーグルに渾身のデレをかます垣根」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/01(日) 03:38:44.59 ID:Pjr5JOri0

「なぁ、心理定規」

「なぁに」

「そいつ、今どんな夢みてやがると思う」

垣根にそう聞かれて心理定規はそいつ、ゴーグルの少年の方にちらっと目を向けた。

「そうねえ。何かミスしてあなたにこっぴどく怒られてる夢……かな」

「ううう……ごめんなさい……垣根さん…俺が悪かったんです……うーん」

「なんかすっごくうなされてるしね」

そうじゃないかな。しょうがないわね、と言いたげな少女の呟きはあんまり興味がなさそうだった。
三人そろって移動中、と言うことは『スクール』がらみのあれこれなのだが、一仕事するまえだと言うのに誰もかれもそんな空気じゃない。

「もう着くんだからそろそろ起こせよ」

自身も、やる気がなさそうなままそう言うとリーダーは軽く肩を回してあくびをした。

「私が?」

「俺にどうしろっつうんだよ。お前そこから手届くだろ。つうか、よくこれで寝れるな」

助手席に座った垣根は後部座席をちらっと振り返った。
左後ろのドアにもたれる、と言うか頭をゴツゴツぶつけながら寝入っているゴーグルの少年の隣。
シートの右端に座る心理定規は声をかけられて不満そうに首を振った。
車内の上座は運転手の後ろ、というのが世の常識らしいが。
それも『スクール』では通用しない。
もしも車が絶望的に大破しても一人無傷で降りてきそうなリーダーは、気分で勝手きままに乗車していた。

結局。
目的地に着くまでに起こしてもらえなかったゴーグルはどうなったのかと言うと。
強制的に下車させられていた。

「わあああごめんなさいっス垣根さんが垣根さんしか垣根さんだけ垣根さんは世界一っスだからあのどうか勘弁して下さい!!」

ドアが開いて、支えがなくなった少年はずるずるとそのまま地面に滑り落ちていた。
重力に負けて転がりながら意味不明な悲鳴を上げる。

「おい、この馬鹿まだ寝てんぞ」

「いだっ……たたた、あれ」

ぱち、と少年が目を開けると。
心理定規と垣根がさかさまに映っていた。

「一体どんな夢みてたの」

「いや……それが……あれー? 覚えてないんスよね。垣根さんが俺の話を全然聞いてくれなかったのはなんとなく」

「いつも通りじゃねえか」

「覚えてなくて良かったかもね。ここにすっごいシワ寄せてうなされてたから相当嫌な夢だったみたいだよ」

心理定規は笑っていたが、垣根は気のゆるみまくった態度に厳しい目を向けていた。

「お前なあ、そんな調子で大丈夫かよ。ヘマするんじゃねえぞ」

「夢だけじゃなくてこっちでも怒られたりしてね」

「そうだな。じゃあもししくじったら――」


寝起きのぼんやりした頭で。
ゴーグルの少年は何故か。
どうしてか無性に嫌な予感がしていた。
一度言葉を切った垣根はにやり、と。
確かに愉快そうに笑っていた。

553 :長いよばか ◆q7l9AKAoH. [ saga sage]:2015/11/01(日) 03:46:47.52 ID:Pjr5JOri0
ドーモ
ちくしょうやっとだ。寝るか寝るぞ寝ますよいいよね

>>201

「ゴーグルに全力でデレる垣根」だったはずだがどうしてこうなった。
ホモ大喜利とかなんじゃこりゃ

ゴーグル「デレデレのリーダーに死ぬほど愛されそうで眠れない安価ぎゃーーっ!」
心理定規「なにそれ」
垣根「キモい」

前に「夢オチなら問題ない」って聞いて。そしたら某プラスの新婚さんスチルのあれが浮かんだのでゴリゴリ押し切った。特に理由のないデレがゴーグルを襲う。
いやもうデレるとかいうかなんかだけど。
一〇〇万回って絶対無理だろうけどほんとにやるとどうなるんだろう?と思ったら無駄に伸びた。
結果、垣根が飽きた。
多分もう今回の以上、様子のおかしな垣根を書くことはないと思います。おかしさの限凸MAX。
ゴーグルくんの敗因は。
別に聞かなくても親切にお話ししてくれる垣根さんにろくすっぽ喋らせなかったことだといちはおもいましたまる
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/01(日) 11:45:53.36 ID:zzdAJwB+o
そろそろ他の暗部との絡みが見たいのだがどうだろうか?
アイテムとか、アイテムとか、後アイテムとか!
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/01(日) 13:57:16.48 ID:9NCGKmrd0
ハグしたり頭撫でたりとりあえず鼻血が止まりませんどうしてくれんですか1
インディアンポーカーにして売ってくれ
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/01(日) 15:11:43.80 ID:ibXt5Bg20
おっつおつ
このリアル体感型シミュレーション(アクション?)ゲームは何処に行ったらできるんだ
垣根を喜ばせたいけど終わらせたくないジレンマに苛まれながらエンディングを迎えて幸福感と謎の喪失感につつまれたままエンドレスモードに突入したい
たとえイベントが100万通りあったとしてもコンプリートしてみせるぜって廃人宣言してみたり

インディアンポーカーってのはレールガンで出てきた見た夢を保存したカードのことでそれを使って他人の夢を体感できるってやつ
そんで需要の高い良質な夢を安定供給する奴はドリームランカーって呼ばれてて青ピもそのうちの一人
詳しくは電撃大王と同時発売のとある科学の超電磁砲11巻を見てね!
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/01(日) 18:02:52.10 ID:GUai+Q8VO
どこが悪夢なんだよ超いい夢じゃないか
ゴーグル爆発しろ
垣根が増えてサンドイッチとかハーレムとか出来る未来のゴーグルも爆発しろ
垣根とゴーグルのどっちがどうなのか気になって読んでから寝れないので1は責任を取ってくれ
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/01(日) 21:55:32.37 ID:w5tu+jDrO
>>534
1しにすぎだろwwwwww
559 : ◆q7l9AKAoH. [sage]:2015/11/01(日) 23:05:20.07 ID:Pjr5JOri0
>>556
教えてくれてありがとう。なぜか11月発売だと思ってた助かった。
青ピすげえ。
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/02(月) 03:33:42.33 ID:JMNb+FsAO
やたら親切なのもデレ(愛)かと思ったが、ていとくん元々自爆型だった

つか、むっちゃ笑ったけどゴーグルくんの恐怖が手に取る様にわかるタイプのガチデレ過ぎて
なんかジワジワSAN値削られてる…これは余裕もなにもあったもんじゃねえww
特にオチは最早ホラーだよwwww

おもろかった、乙
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/02(月) 22:21:31.97 ID:z6by2GxN0
デレていとクンキテター(゚∀゚)ー
俺がいるからコーヒーメーカー要らねぇとかなンなンですかァ、コーヒー飲みたくなったら毎回淹れてくれんのかよヒャッホゥ
ばーかってのがいちいち可愛すぎるし愛してるPとか今時バカップルでもやんねっつの
つかわりと適当にあしらわれてんのに減ってるしなにこの色々甘過ぎるていとくんたまんねぇ、むしろたまる
とりあえずゴーグルは爆 発 四 散しろ
コ/"/ー/ク/"/ルくらいになってくれ
つーことで帝子ちゃん(♂)を全裸待機するしかねぇな
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/02(月) 23:26:21.93 ID:zir+pp9bO
おっつ
>>545
第1位っぽい女子に嫉妬するときちゃんとテメェって呼んでる
1のゲイの細かい事
それでもポイント減らさない垣根の愛か
ゴーグル愉快なオブジェになれ
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/03(火) 21:07:09.82 ID:8zwihmKd0
安定して面白かった乙
いやー、3Pも惨[ピーーー]も気分次第とは流石垣根さん過激っすね
たとえ230万人がすし詰め状態でも垣根なら見つけられるって思ったけど想像したら空飛んでた、むしろ不可避だった、一通さんは半径3mくらいの空間ができてた、上条さんは痴漢騒動の中心で不幸を叫んでた、ウォーリー改め妹達を探せやりたくなった
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 11:21:48.98 ID:jrrqxdQy0
誰も触れてないけど頂点のむぎのんvsていとくんの罵りあい超俺得です本当にありがとうございました
そこに割ってはいろうなんて流石上条さん自殺行為がお好き
よし、俺は垣根のスーツの中探って愉オブになる役やるから上条さんは麦野のビーム受けててくれ

ところでドキッ!まるごと仮装!超能力者だらけのハロウィンパーティー〜グシャリもあるよ〜はまだですかね?
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/05(木) 14:18:13.49 ID:HSm3e7N6O
垣根ハッピーゴーグルバッドないちゃラブエンドがみたいんですが続きはどこでみれますか
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/06(金) 00:26:47.23 ID:K67CL0QY0
ネタバレだったらごめんだけど
ゴーグル君のゴーグルの使い方が判明したけどここのSSは続くよな?マジ心配なんだが

ゲームにめちゃくちゃ役立ちそうwwww
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/06(金) 00:51:07.87 ID:V10KGqZco
本編とは別の平行世界かもしれないからセーフ
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/08(日) 16:55:54.80 ID:553lDuMl0
レイプや輪姦ものがすげえ苦手で避けてたんだが>>1の書くキャラとか世界とか好きだから今更ながら読んでみたらわりとイケた、多分垣根の精神が屈してないからだと思うけど。くすりちょうだいでうっかり興奮した、>>1のおかげで新しい扉開いたありがとう>>1
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/08(日) 17:30:17.98 ID:t6oF1pAYo
かくして日本は少子高翌齢化にまた一歩進むのであった
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/09(月) 02:43:45.19 ID:JTD2OB+z0
ゴーグル君が夢だからといって反抗的過ぎるのは垣根さんが自分の邪魔になる奴以外にあまいからだと思います!もっと教育すべき
つかテメェ前に定規タソも膝に乗られて拒否ったろ、表出ろこの野郎芸術作品にしたるわ
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/12(木) 07:11:03.11 ID:bDIJzMm/O
未元物質ならなんでもありだから仕方ないね!
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/17(火) 23:11:53.68 ID:PlMSEA1r0
土星は帝督様(エンペラー)の直属の配下であるにも拘わらず帝国民としての忠義に欠けている
帝督様(エンペラー)の御言葉には全神経ごと耳を傾け
帝督様(エンペラー)の勅令にはハイ喜んで!
帝督様(エンペラー)に最高の賛辞を
帝督様(エンペラー)に第一位又はそれを想起させる話題を出すときは細心の注意を(メルヘン,冷蔵庫,カブトムシ,バレーボールついでに鍋の具にも気をつけるべし)
以上のことを心がけよりいっそう帝督様(エンペラー)の為に尽力するように
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 10:32:44.16 ID:8WynZC8R0
酔っ払うミサキチ可愛かったから他のメンツも見たいわぁ
できれば垣根&麦のん、削板&美琴がいいんだゾ☆
574 :番外編「メタネタで暗部同士が接触してみる」 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/22(日) 02:50:10.21 ID:aAPCJAsm0

垣根「さて。ここに向こうの組織の資料がある。お前、あいつら相手にどう対処する」

ゴーグル「何で俺だけに聞くんスか?」

心理定規「私? 私は誰が相手でも一緒よ。『心の中へは近付いて、離れた所から撃つ』あとはタイミングを見て撤退させてもらうわ」

垣根「俺もそうそう変わったことなんざしなくてもいいし。相手によって出方を変えなきゃならねえのはお前くらいだろ」

ゴーグル「なるほど」

垣根「絹旗と戦えっつったらどうする」

ゴーグル「……窒素で身を守ってても、本人の動きに問題はなさそうだな。それなら、酸素の確保に必要な空気交換が普通にされてるか、それとも窒素の装甲化にある程度条件があるのか……
とりあえず俺は盾抜けるほど威力ねえし防ぎきれるほど壁張れないんで、前面突破は避けて麻酔ガスとかスタングレネード系の武器が効くか試します」

垣根「フレンダは」

ゴーグル「余計な武器を使われる前に能力で素早く拘束しますかね」

垣根「滝壺」

ゴーグル「狙いを外されるとかならいいんですが。演算がまずいことになると俺も危ないんで、何とか能力以外で押さえ込む作戦ですかね。
直接攻撃できそうな能力じゃないし。別に、空手の有段者とか暗殺術の使い手なーんてことはないですよね?」

フレンダ「うちの滝壺はりんごくらい片手で楽勝って訳よ!」

滝壺「うん」メゴシャッ!!

麦野「テメェの×××もこうなるわよ 」

絹旗「いくらなんでも超かわいそうです。滝壺が」

ゴーグル「……やっぱり近付くのはまずそうなんでこっちが刺される前に能力でさくっと寝てもらう作戦にします」

垣根「じゃあ麦野を攻略するのはどうすりゃいい?」

ゴーグル「えーっと。基本的にはプライドもその他スペックもハイクラスっスよね。お嬢様女王様にありがちな本人も周囲も高い評価を求められる感じの。
そう言うキャラは、一芸ゴリ押し一点突破だと押しに欠けるんで……イベント何回かやってじわじわ攻めるのが有効手段っス」

麦野「何…急に」

ゴーグル「後は、こう言うタイプはやっぱり肩書きより中身重視に弱い筈なんで選択肢はそこメインで。ただし高いプライド損ねんのはダメっス」

絹旗「そんなことしたら超面白オブジェですよ」

ゴーグル「ちょっと相手のペースを乱しつつ、女の子扱いが効くパターンもあるんで『かわいいね』で向こうの防御を削りたいっスね」

フレンダ「麦野! 麦野は美人だし結局かわいいって訳よ」

麦野「何なんだよこれ」

心理定規「気にしないで。ただの茶番よ」

垣根「そっちの奴らものってるけどな」
575 :殺伐してない『スクール』と『アイテム』の場合 ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/22(日) 02:56:44.88 ID:aAPCJAsm0

ゴーグル「やっぱり自分の壁をぶち壊されたりライン越えられると気になるじゃないスか。それも、かえって一撃で行かないほうが良くも悪くも相手の関心は引ける筈っス」

浜面「あー……なるほどなーだからかよ」

絹旗「何で浜面が頭を超抱えるんですか」

麦野「どつかれたらやり返してやりたくなるじゃない? それも何度もってそりゃもうブチ殺し確定よね」

垣根「…………わかる気がすんのがムカつく」

ゴーグル「プライド高めで気が強い系の女子は、自分で追いかけはじめるとあっと言う間なんで。傾きはじめたら後は楽なのがセオリーっス。
ざっくりこんな感じのベタな攻略プランでどうっスか?」

心理定規「悪くないと思うよ」

滝壺「うん。いいと、思う」

垣根「よーし。じゃあそれでいってみろ。『アイテム』の頭を籠絡しろ」

ゴーグル「いや。俺ああいうタイプは趣味じゃないんスよね。『アイテム』で選べ、って言われたら……ぶっちぎりで滝壺さんっス」

滝壺「え。私?」

麦野「はあ?」

絹旗「超どの辺が?」

ゴーグル「黒髪清楚でおとなしめキャラっスよね。守ってあげたくなる感じの。あと……陰性電波っぽいとか、もうサイコーです」

滝壺「ごめん。私には、はまづらがいるから」

ゴーグル「プラス、確実な良妻タイプ……!! ハーレムには不向きだがピンのルートなら圧倒的に強い……ここまで揃った子が学園都市の暗部にいるなんて感動もんっスね!」

麦野「なんで私がこんなのにフラれなきゃいけないんだろうなあ?」

フレンダ「結局麦野は高嶺の花って訳よ。その辺の奴には無理無理」

滝壺「はまづらは?」

ゴーグル「は、はい?」

滝壺「はまづらはどうするの?」

ゴーグル「そっスね……浜面…君。ちょっとこっちいいっスか。男同士、話をしようじゃないか」



ゴーグル「はーいここに、タブレット端末があります。今から画像を流すんで浜面君はこれ見てくださいねー」

ゴーグル「一画面に女子が@からGまで。全部で四枚ありましたが。浜面君が注目したのが1-AとF。2-BとD。3-C。4-0枚でした。全員キャラもカラーも属性もみんな違うように見えるんスけど……」

浜面「けどなんだよ」

ゴーグル「四枚目に該当なし。それでここまで被ってないってことは……あれスか。浜面君、露出多めの装備が好きっスか? ビキニアーマーとかバトルスーツとか」

浜面「速攻で人の趣味を暴いてんじゃねえよ! なんなんだよこれ」

ゴーグル「俺が友だちと遊びで作った萌えキャラ診断第一印象編っス。これがあればゲームやアニメの作品を知らない非オタでもどう言う見た目の娘にぐっとくるのか傾向がすぐわかるんスよ。いや……あの二人の観察眼と嗅覚はもはやプロの域っスね」

浜面「なんのプロなんだよ」

ゴーグル「はい。では浜面君はコスチューム萌えの人と言うことでいいっスかね」

浜面「そう言うのじゃねえよ。オタクと一緒にすんな。俺は単に水着っぽい格好をプールでもないその辺で見れんのがいいなって思うだけでさ」

ゴーグル「……シチュエーション込みではもはや萌え単体じゃなくてフェチシズムのレベルじゃないっスかね……
と俺は思いがけずディープな嗜好にあたったことにちょっとおののきますってなんだこの口調」

浜面「……なんで俺がオタクに引かれなきゃいけないんだ」
576 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/11/22(日) 03:00:41.87 ID:aAPCJAsm0

ゴーグル「仮装とかコスプレって可愛いっスよね。非日常っぽいシチュがいいなあってのもわかるっス。ファンタジーほど遠くなくてその辺の隣だけいつもとちょっと違うっつうか」

浜面「そーそー。あとお祭りみたいな特別感があるだろ。別にこんな派手じゃなくていいんだよ。バニーとかそう言うのでさ」

ゴーグル「その前後で私服姿を見ちゃうのは浜面君的には有りスか無しっスか」

浜面「あー、そんな進んで見たくはねえけどありっちゃ有り……かな。なんだあんた話がわかるな?」

ゴーグル「いやー俺のだってただの好みなんスけどね。趣味って結構理解されないじゃないスか。じゃあ……浜面君にはこれを。お近づきの印っス」

浜面「なんだこれ。ちっこい外部メモリ?」

ゴーグル「ビキニアーマー、スーツ系のアルバムっス。特撮キャプが多いっスけどコス写もあります。本当は対青ピ君のジャンル別交渉用なんスけど。どうぞ」

浜面「コスプレって」

ゴーグル「コミコンみたいなイベントともなるとコスプレしたおねえさんも普通に居るらしいっスよ。学園都市はあんまりそう言うのないし俺もまだ行ったことないんだけどさ」

浜面「……どうも。あんたFUKIDASIやってるか?」

ゴーグル「仕事用プライベート用ゲーム用各端末で番号三垢分あるっス」



ゴーグル「垣根さーん! 心理定規! 仲良くなりましたよ!」

垣根「なってどうすんだよ」

浜面「なんだあいつ……いや、師匠と呼ぼう」

麦野「なーに馴れ合ってんだよはーまづらぁぁああ!」



浜面「あんた、俺とやりあえっつったらどうするんだ?」

ゴーグル「え。スキルアウトが武装してない訳ないんで、撃たれる前に即叩きます。俺レベルでも車引きちぎるくらいはいけるんで。
さようなら浜面君カエルの死体の真似してアスファルトにキスしてな、になりますよ」

浜面「ちぎるって何だよ怖えよ」

ゴーグル「いやースパッと切断とか苦手なんスよ。あ、垣根さんは車なんてペーパークラフト扱いだし分厚い鉄板もサクッと通販の包丁並みに切っちゃいますけど」

浜面「こっちのリーダーもやるわ。そう言うの」

ゴーグル「どこの組織もその辺は一緒っスかねー」


577 :追加でおまけ  ◆q7l9AKAoH. [ saga sage]:2015/11/22(日) 03:04:22.64 ID:aAPCJAsm0
ドーモ

がんばれ愉快な下っ端くん達。

ちゃんと名前で呼んで欲しいから自分も名前で呼んでみる垣根



垣根「しーずりちゃーん?」

麦野「死ねエセホスト」

垣根「フレンダ」

フレンダ「はいはーい! お返しにていとくん、て呼んでもいい訳?」

垣根「最愛……ってすごい名前だな?」

絹旗「超お前が言うな、ですよ」

垣根「理后。元気か」

滝壺「はまづらにも、呼ばれたこと…ないのに……!」

垣根「よっ。仕上」

浜面「は、はい?! 何だよ!」

心理定規「」

ゴーグル「」

垣根「えーっと」

心理定規「」

ゴーグル「」

垣根「いや、ほら。あれだよ、あれ…………うーん。あのな?」

心理定規「…『未元物質』」

ゴーグル「『未元物質』!」

垣根「お前らは……許す。ああ。お前らは、悪くねえ」

一方「よォ、垣根くゥン」

垣根「……この時点で想像以上に気持ち悪いんだけど。うわーみろ鳥肌たった。俺に鳥肌って笑えねー」

一方「なンだよ不満があンですかァ。てーいとくゥーン?」

垣根「喧嘩売ってんだろ一方通行ぁぁぁあああ!?」


強敵出演:第一位

きっとあれだね?真名を人に教えてはいけないとかいう魔術的な何かが一部のやつらには恐らくあるんだね?冥土帰しとかだね?
いや、他のメンツも大体は科学サイドのはずだけどね?
カブトムシさんのフルネーム呼びは相手へのリスペクトなんでしょうかね。
578 : ◆q7l9AKAoH. [ saga sage]:2015/11/22(日) 03:13:51.98 ID:aAPCJAsm0

>>554
アイテムと関わらせるとなると夏休みから九月をすっ飛ばして十月まで話を進めるかどっかでゲストかネタにして出すか……
とか言ってたら頂点でエセホストと年増が並んだー!やったー!
1は垣麦も好きだ。
チアもきたー!やったな浜面!

>>555
ゴーグルくんに言ってください。
あんなんでも人によっていい夢だったりするのか。

>>556
どこだろうな。六羽野市とか…ちょっといやだ。
こっちの好みに合わせて髪形や性格変更も、ってもうそれ垣根じゃない。カブトムシか?

>>557
1も書いてるうちにゴーグルがプレイヤーなのか垣根がゴーグルを攻略しようとしているのかよくわからなくなってだな。主導権をもぎ取っていく垣根さんはんぱねえ。
垣根は一人で充分だよ。増えても困らないか?
1は書いてない部分の責任はとれないからなー。

>>558
1は死なない!何度でもよみがえるさ
早く楽になりたいので三期を…

>>560
乙あり
ゴーグル「マタタビ装備で大人のライオンの檻に放り込まれた気分です」
って嘆いたら垣根に「俺そんなにかっこいいか?」って喜ばれて逆効果って言う頭の弱い没ネタがあってな。悪意がなさすぎるのもこわい。
楽しんでもらえてよかった。ほっとする。
ゴーグル君は一体何周したのか。彼の冒険はまだまだこれからだ!ご愛読ありがとうございました!
自爆型が自覚ありでデレるのはおっかねえが、本当に恐ろしいのは無自覚のデレの破壊力だと思う。

>>561
基本的には「ゴーグルにデレる垣根」で構成された垣根帝督だからゴーグルには甘い。何しろ渾身のデレだからね。
クレイジーサイコさん気味な垣根さんをあしらわずちゃんと相手していたらもっとサクッと終わったんだろうおそらくは。
あ、やっぱていこちゃんでいいの。そうか寒いぞ着て待って。

>>562
ありっす
「ムカついたからお前が稼いだとこから減点な」とか言ったら垣根がゴーグルに嫌がられるだろ!
おかしいな夢オチなら多少羽目を外しても良かったんじゃないのか。ちっとも許されてないぞ。ゴーグルが。

>>563
おつありです。
うん。飛んでるわ。垣根は飛んでるわ。人混みとか嫌いそうだわ。
そんなに密集してたら痴漢騒ぎどころか将棋倒し(被害約1名)の中心になりそうで主人公不幸つらい。
直径じゃなくて半径かよどんだけあれなんだよ第一位。ごそっと空いたスペースの後ろでは人混みに埋まった幼女がちょっとどいてどいてってミサカはミサ
そこはあれだよ「なんだよこっちも妹のほうじゃねーか!」ってオリジナルをさがせ!をしよう。妹達のほうはそっからさらに10032を厳選するんだ。目をこらせ。

>>564
いいよなあ。たぶん>>554もそれでだと思うよ。
あの二人並ぶとまず絵面がいいんだって、次に雰囲気がいいと1はなんでていとくん茶色に水玉にしたんだろうなと懐かしく思います。
古くからヒーローってのは自己犠牲の塊なんだぜしかし上条さん安定の不幸なセリフが涙を誘う。
十分に命知らずの>>564に合掌。
でも「お兄さんちょっとポケットの中身出してもらえます?」って言って右手と左手と携帯電話しか出てこなくても垣根なら驚かない。
ハロウィンな……垣根引けなかったからなーマントばさばさする垣根ほしかったなーーーあーーー大分時期過ぎてるから時効で?
グシャリもあんのかい。こえーよ超能力者。

>>565
バッドなのにいちゃラブってなんだよSAN0なのかよ。とりあえず1はその展開を書いてないから上のやつらと一緒に>>535のゴーグルを読心能力者のとこに連れていって脳を洗うんだどっかのルートにあるかもしれない

>>566
どこバレかな電撃かなでも大丈夫だ。そもそもここのゴーグルはゴーグルって呼び名だけど全然別人じゃないか。
サブキャラごときでんなこといったらSSなんもかけなくなっちゃうだろ。
垣根なんか……脱色して、分裂して、虫で、キーホルダーだぞ……
ゲームに便利ってオタクなゴーグルに毒されてないか。
そんなことで能力の無駄遣いしてどうするんだ。
ゴーグル能力問題は今こじつけてるから大丈夫だ。

>>567
オティヌスが作って消してみせた世界のどこかにはうっかりしくじって残念なことになったゴーグルとそれを生温い目で放置する『スクール』がいたかもしれないな。
別に原作とだいぶ違ったからって問題はないよね?
どうせSSですしすでにゴーグルじゃねえし

>>568
ひどいことをされてる垣根をなるべく書かなくて済むようにはしたんだ。うん?それは、よかったのかな?>>568がよかったんならまあいいか

>>569
翌ってどこでもわいてくんの?!魔力だけじゃないのか
579 : ◆q7l9AKAoH. [ saga sage]:2015/11/22(日) 03:19:16.61 ID:aAPCJAsm0

>>570
じゃあ夢のゴーグルがはいっスわかったっスーって垣根に良いようにされればよかったのか。夢の垣根が喜ぶだけじゃないか
……垣根が幸せなら、それでよかったのかもしれないな? 1は垣根の幸せを願っている。
ゴーグル君を殴る列が形成されそうですが、最後尾はこちらですか

>>571
そう。
どんな時でも便利なのが、未元物質なんです。
そう。
一位を叩ける二万五千ものベクトル注入があるんです未元物質ならね。

>>572
なんでだよ何その勢い笑ったよw
では帝国民は一位を連想させそうな白子入りのタラちりとかもやし鍋はNGなんですかね。
バレーボいや内臓ともやしが一緒に入ったモツ鍋なんてのは厳罰対象なんですか?!うまいのに!
まあ>>1は帝国民ではないので食べる。ハフハフホフッでシャッキリポンさせてもらう。
もちろん、鍋には食べ物いれますよね?〆に鳴き声萌えっぽいしょご☆たんとかいれませんよね?

>>573
おさけはーはたちにーなってからー!
SSなら問題ないな。愉快な超能力者さんはまたやるんだろうか
いつかやりたいネタのとこにメモっとく


とりあえずレスな。
ドーモ

15巻あたりまで順当にいくとゴーグルVS麦野を書くんだなー……ゴーグル大丈夫かな
原作暗部パート辺やるなら心理定規vsフレンダとか書きたい気持ちがわいている。

レールガンの新刊読んだけどなんだあれw
あわきんが我が道つっぱしってるのは置いといて青ピからカードもらってたの『メンバー』の査楽?
テレポーターってあれなの。みんな残念なの?レア能力者ってそうなの?

レベルが高いほど中身がヤバい法則ならやっぱり第六位は青ピだよな!って1は古い噂話をまだ信じてるって言いながらも最終巻まで出てこなかったらそれはそれで藍花悦おいしいねって小並感をのべてみたり。
づらが無能力者なのは素養格付や手抜き時間割のせいだけじゃなくクズでも性根がそこそこ常識人だったからなんだそうに違いない。


580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/22(日) 09:26:03.15 ID:g0LHFaCo0

最近更新多くて嬉しいぜ

超電磁砲で一人だけ出番ねえと思ったらアレだもんなwwwwww
レベル=妄想力、稀少=中二度、高次元=マニアックさだと思ってる。一通は当たり前のようにカンスト
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/22(日) 13:59:11.97 ID:SNAySPXAO
心理定規vsフレンダむっちゃみたい!
けど暗部抗争パート入ったら終わっちゃうじゃないですかやだー
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/22(日) 21:12:56.72 ID:s1Ml7jQp0
浜面あっさり攻略されてんなよ
殺しあい無しの暗部なら今度はグループも混ぜてほしい
一位二位のどつき漫才も見たい
心理定規もゴーグルも名前で呼んでもらえないの仕方ないけど可哀相すぎ
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/23(月) 00:11:32.34 ID:2EMgvjAZO
>>577
垣根=鶏
チキン→ミンチ→保存・加工→丸める→鍋に入れる
なんだただの鳥団子鍋じゃないか
584 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:06:04.25 ID:qCiiFrl70

Tシャツの上に着たノースリーブのシャツは地味なチェック柄、背中には膨らんだリュックサック。
オシャレさを意識していないことをあえて前面に押し出したスタイルの少年はふんふーんと鼻歌交じりであるいていた。
アップテンポなメロディは、はやりの洋楽でも人気アイドルの新曲でもない。深夜に流れるアニメソングだ。
クレヨンで紙にかいたオタク族がそのまま歩いているような少年は第七学区にいた。
目的地のいつものゲーセンで筐体に座り、プリペイド機能付きのユーザーカードを入れてボタンを押す。
さーてゲームスタートと、思ったところで頭上から能天気な低音が降ってきた。

「おーっセンセやん。なぁなぁこれ何だか知ってる? 『インディアンポーカー』って言うんやけど」

そう言っておなじみ青髪ピアスが自慢げに見せてきたのは一枚のカードだった。
特に目立ったイラストもない。両面つるっとした何用かもわからない一見ただのカード。
このゲームセンターにあるどのゲームにも使われていないものだ。
あとは一般的なトレーディングカードより少し大きくて厚みがある、と言うくらいだろうか。

「今、一部の物好きの間で話題だとか言う? 青ピ君よくそんなん持ってるねー」

ゴーグルの少年は生返事でゲームをスタートさせる。
どこかで名前だけ見た覚えがあった。
その時は調べてみても元ネタらしい遊び以外それらしい情報が出てこなかったから気にしていなかったが。
最近どこかの掲示板で見かけた気がする、その程度の印象だった。

「さーすがセンセ、聞いたことあったんや。まだプレ体験版って感じらしいけどけっこーおもろいよ?」

「なんだっけ。『夢が見れるカード』だっけ? あんまりなぁ。物見るのに困らないんだよなあ俺」

そう言って少年は、そばに置いた荷物に目をやった。
中に入っている彼のトレードマークでもある便利な装備を使えば。
ゲームしながら同時にアニメを見て別作品の劇場版をついでで流すことも可能だ。
市場に出回るヘッドマウントディスプレイの最新機種でさえ、まだ目で物を見せている。
『ゴーグル』本来の役割は「使用者の視点」を補強することだが副産物的な利点として、使用者の脳直通で情報を視せるゴーグルにはその質も性能も遠く及ばない。

人間の目は確かに優れたレンズ機能を備えているがそれでも生身の生き物である以上の脳の処理とのバランスを取っている部分がある。
眼球が本来備えた機能を画素数に置き換えると視野全体で五億以上のとんでもない数値になるが、目は常にそれだけのものを認識しているわけではないのだ。
585 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:11:12.84 ID:qCiiFrl70

いくら情報の多くを視覚に頼っていてもそれを四六時中、水道の蛇口を目いっぱいひねった様に延々流し込まれ続けるデータを処理していたら。
脳みそだってたまったものではない。
普段はっきりとものを見ている中心部分、意識的に処理される有用な情報を得るための範囲はごく狭いもので。
その部分の画素は合計しても約八〇〇万近くまで落ちてしまう。
どんなに高画質なたとえば『磁性制御モニタ』に映し出された映像でさえ、出力されたデータそのままの精度で脳に到達することはない。
その過程である程度の劣化は避けられないだろう。

学園都市の最新型スマートフォンのカメラ機能のスペックは『外』の一般的なデジタルカメラ並みの性能を誇るすぐれものだ。
そして彼がゴーグルをそう言った、またそれ以上にハイスペックな機器にリンクさせれば。
映したものを場所ごとで劣化なんてしない均一な画像情報としてまるごと脳に処理させることも出来る。

それは機材のつなぎかえで静止画動画を問わず、更に多様化する。
外付けのデバイスに入力を頼っている分、はじめからバックアップがある状態なので印象や記憶違いによって情報の劣化や変質もほとんど起こさずに済むはずだ。

学園都市が目指している能力開発ではその身ひとつで便利な能力が起こせるのが利点なのだが。
少年はちょっとした事情から余計なものを頭に着けて能力を延長して扱うことになってしまった。
だが彼はそれに不自由さは感じていない。
それどころか日常的にゲームやアニメと無駄な方面にそれを活用しまくっているのでプラスアルファ分お得な恩恵にあずかっている。

そして。
そういったものに慣れ親しんでいるおかげで、学園都市お得意の新技術で作られたらしい謎のカードをみても、
「なんだこれすごーいどうなってるの?」なんてテンションが上がることも残念ながらなかった。
地味なワケあり少年は興味なさげに視線をゲーム筐体の画面に戻す。
青髪ピアスはどうしても関心をひきたいのかカードをひらひらさせながら、

「じゃあセンセ作る方は? 今なら限定五名様に制作方法伝授キャンペーンらしくてボクは『親』モニターに前回教えてもろたから、抽選枠に孫モニターを一人紹介できるんやけど」

と追加要素を発表した。
まだ大衆に認知されていない隠れ面白アイテムの制作・体験モニターを募集する活動があるらしい。
簡単に説明された参加資格ははっきりした強いイメージの夢を見れることだとか。
カードに夢を記録するなんてよくわからないことをしようと言うなら、情報も中身も濃い方が抽出しやすいのかもしれない。
だが。
画面内の自機を操作しながら話を聞いていた少年は一層気分の乗らなさそうな声で聞き返した。

「……すっげえ怪しくね? 大丈夫スかなんか金巻き上げられたりしてない?」

「ないない。カード作る装置作るのにおもちゃを幾つか買わないとでちょっと元手がかかるけどそれくらいやし、あとはさらのカードが今んとこ一週間くらいの順番待ちがあって……」

「装置だけ売りつける詐欺じゃなくて? なんでそんな内々でやってんのさ。え、もうこれ俺じゃなくて風紀委員とかに相談したほうがいんじゃないの?
やったねゴーグル君フラグが増えるよ!」

586 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:14:38.54 ID:qCiiFrl70
青ピ君だな
補完頼む
脳内で
587 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:18:32.64 ID:qCiiFrl70


「いやいや?! 詐欺被害の相談やないって勧誘してますっ! 作れる物がすごいから、急に爆発的ブームからの激品薄にならへんようになってるだけやと思うって! 
せやかてセンセ!! 毎日山ほど夢は見ないやろ? 丁度いいんやってば」

青髪ピアスは拳を握って熱く語る。
どこかの研究施設が一般人をモルモットにデータ収集でもしているのか。
それか在庫を抱えた玩具メーカーが商品の販売促進で尾ひれ付きのステマでもはじめたかとも思えたが、それにしては話がどこか変だ。
限定○名様にお得な情報!系の話がうさんくさいのは今にはじまったことじゃないのだが。
ゴーグルの少年は日頃からアブないことばかりして風紀委員に迷惑をかけている友人が、本格的にヤバい話に手を出していないか疑いながら五面までクリアした。


雑談に応じながらゲームを進める少年の横で青髪ピアスは残念そうに肩を落としていた。

「なんやー。センセクラスなら人気ゲームのカードでA以上は余裕で作れると思うんやけどホンマに? やらへんの?」

実験的なおもちゃのモニター間で出来上がったカードの交換会も行われているらしい。
今日もその交流会がここであると青ピは自慢げに語っていた。
高ランク―高い実用性が見込めるユニークな夢―のカードは特に人気があるそうだ。
その中では、「カードを使ってから何故か数学の宿題が楽々出来る様になった」なんて噂もあるらしい。
夢の中に作った人間の得意分野の情報が紛れ込むことで、それを追体験することも出来るのだろうか。

「俺、ゲームに関してはPARとかあんま好きじゃないんで。攻略動画は撮っても、狙ってゲームの夢みたりカードは作らないかな」

「そーなん? もったいな。あ、そうや! 確かモニター仲間に、メクちゃんのA以上ピンクシリーズ持ってるのがおったと思ったけど在庫あるか聞いてみよっか? 確か好きやったよね罰音ちゃん」

「メクちゃんはDIVAだから。俺の心の聖域だから。他人の夢で会うくらいなら『外』でやってるライブに行きたい。あーあー『外出許可』なーあーあー」

青ピはどうしても謎のカード愛好会に勧誘したいのか、ゴーグルの少年の二次嫁を餌にしてみたが上手くいかなかった。
なぜかがっくり落ち込みだした反応も予想外だったらしく、長身を折り曲げると画面につっぷした友人の肩をはげますようにたたいた。

「センセ……あれなん? なんやそっかー二次でもストイックやねー。なら、これもええかなーこの前たまたまボクんとこで『0マイナス』のカードが出来たんやけど」

「えっ」

「ボク、ノノちゃん好きやし多めやけど……一応三人とも出てたかなあ。レンコちゃんおるけど、ま。センセがいらんっちゅーんならこれも取引に流して」

「あ、あお青ピくん?」

「どしたん? センセ」

588 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:22:12.91 ID:qCiiFrl70

「金ならある。言い値で譲っていただけないだろうか。『ラブマイナス』、最近制作サイドで色々あってっスね。スタッフが大幅に変わったりしてですね
ちょっと展望が辛い感じで俺ら全国の「カレシ」は「カノジョ」の実家が心配で心配で…」

なにやら急に早口で話しはじめたかと思うと。
ゴーグルの少年は久しぶりに水をもらったしなびかけの野菜みたいにシャキっと立ちあがる。
まんまと狙いの大物がかかったわけだが、青髪ピアスは何故かものすごく無邪気な笑顔でカードを取り出した。

「やーっ、そんなぁボクとセンセの仲やないの! ええよそんなん。ハイどうぞー」

カードに貼られた付箋には「『ラブマイナス』ノノ、レンコ、もなか S」とあといくつか教室、制服などの単語が書いてあった。
カードに記録されている夢の中で覚えているものを程度メモしてあるらしい。
トレードするのに「誰が作った」、「どんな夢か」が交渉材料になるならストーリーなんかもあった方がいいのだろうが。
断片的な情報しかそこにはなかった。
ゴーグルの少年は、そんなことよりアルファベットに注目したらしい。
なにしろ。
ついさっき夢にはレアリティがつくと聞いたばかりだ。

「これっ……一番レアなやつ? マジで! いいの? えーっ本当に?」

「いやーボクんとこではSの出来っちゅーてもセンセが気にいるかはわからへんもん。
どうしてもっちゅうんなら……トレードにせえへん? 後でボクの装置貸すから、ゲーム系のカードが出来たらもらってもええ?」

もしや初めから目的はそっちだったのか。
たった今いいことを考えついたような顔で交渉をしかけてきた悪友だが。
ゴーグルの少年は眉間にしわを寄せていたさっきまでとは大違いの隙だらけなハイテンションで諸手をあげた。

「そんなんお安いごようっスよー!! もー青ピくんてば愛してるー持つべきものは友だちだね!」

「ホンマやねー。え、三枚もええの? センセめっちゃ好きー。ずーっと詰まってるとこがあってな? でもセンセはゲームのコツとか教えてくれへんしー」

「聞かれたら教えてるじゃないかー何言ってんのさーはっはっはー」

「ズバーっとかズドーンとかスササッて言われてもボクよおわからへんもーん」

おかしいなー垣根さんはそれで出来るんスけどねーと不思議がりながら少年はご機嫌でカードをバッグにしまった。
ぐちっていた青ピは別のゲーム機の前まで行くと、ゴーグルを手招きする。

「ちょっとほら。これは? センセここやってみて」

「えーっと。いいっスか? こっちを、こう。こうして、こう…………」





「で、ここを」

「ここを?」

「だらっしゃあ! って。ほらできたー出来たじゃないか青ピ君!」

「だーかーらーボクには出来へんってば! そんなん気合で出来るかー!」

ほらどうだ! とゲームの先生役はいい笑顔で振り返った。
青髪ピアスは STAGE CLEAR! の文字がでかでかと表示された画面におもいっきりツッコミをいれた。
589 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:27:47.25 ID:qCiiFrl70

「俺はさぁ青ピ君……期待に胸を躍らせて、パソコンの出力端子を機能最大精度でまとめてゴーグルに繋いだあの日の絶望をそりゃもう深く覚えてるんだよ!!」

場所をファーストフード店に変えた二人は『インディアンポーカー』の話題で盛り上がっていた。
ちなみに会計は、テンションが上がりきってすっかり心の中までお花畑になりつつあるゴーグルの少年持ちである。
心の壁も距離もぶち破って今なら多少の無理難題もひとつ返事でどうぞウエルカムな近距離無警戒ぶりだった。

一応これでも暗部組織の一員なのだ。
こんな、絵に描いたように悲しい残念なオタクであっても。
学園都市の汚れ仕事や面倒事を回されたり、鉄さび臭い殺伐ワールドを日常パートのすぐ横で繰り広げなくちゃならないような人間の一人。
その筈だが、今の彼はとてもそんな風には見えなかった。
ちょっと怪しい契約書に適当にサインをしたり、あからさまな詐欺っぽい勧誘にホイホイついていきそうな雰囲気だが、ちょっとした判断力の大幅な低下が原因なのだから仕方がない。
一般人からオタクをも殺す「嫁」の一文字の破壊力はすさまじいものだった。

「円盤入れてみても、そりゃ少しは画質音質良くなったかなーいや気のせいかなくらいのもんでさ!!
調整も適当すぎて後で具合は悪くなるし二次元にダイブなんて出来なかった。
俺はやっぱり惨事元の男の子なんだなぁどんなにあの子が恋しくても虹の向こうにいけないんだ……ってあの日は自分の無力さに枕を濡らすしかなかったんだ。
その夢が! 今、君のおかげで叶うかもしれない! あなたが神か?!」

「なんやボクにはなにをしたんかはよおわからんけど……その辛く苦しい気持ちはよぉっくわかるでセンセー!」

「わかってくれるか! 青ピくぅぅぅんんん!!」

熱い友情を確認しあうオタク共の雄叫び飛び交うおかしな儀式は、
「他のお客様の迷惑ですんで神だか何だかしらねーがでてけゴルァ」と笑顔&殺気全開の店員さんに追い出されるまで続いた。


590 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:30:46.52 ID:qCiiFrl70

鼻歌まじりで隠れ家にやってきたゴーグルは上機嫌でドアを開けた。
テレビの前にはまたしてもプチ家出中のリーダーがつまらなさそうに座っていた。
以前なら、超の付くプライベート(オタク活動、主にゲーム)で既に誰かが居る隠れ家を使うことは組織のメンバーの前では控えていた筈だ。
だが少年は部屋が被ったことは気にしていないのかカードをかかげてくるくるおどっていた。
どうやらまだ夢も見ていないのに青ピの癖が早くも伝染したらしい。
そして今まさに脳内お星さまだらけで無敵モードに突入した彼はそう簡単に止まれなかった。

「垣根さんじゃないスかーこんばんわーきいてくださいよー俺、友だちにインディアンポーカーのカード貰ったんスよー!」

なんだそりゃ、と振り向きもしない背中を向けたままのリーダーから一応返事があった。

「これを使って寝ると他人の見た夢が見れるんス。えっへっへー青ピ君も好きなゲームでよかったなあ」

そっちの部屋かりまーすと無駄に挙手つきで宣言した超絶ハイテンションなゴーグルの少年に。
厄介なものを感じ取ったらしい垣根は、さっさとあっちいけ、と追い払うように手をふった。

「寝言が聞こえても返事はしねえから安心しろ」

「ありがたいっスけど。なんでっスか?」

寝言と会話するとそいつ目が覚めなくなるって言うだろ、と冗談なのか本気なのかわからないトーンで言いかえされたが、

「垣根さん。俺のスマホ通話にしとくんで、カード使いはじめたらめっちゃ話しかけて下さい」

ゴーグルの少年は大真面目な顔でそう宣言した。

「ああ。ウザそうだから切っとく」

しばらくして。
部屋からでてきたゴーグルの少年は、入っていった時とは別人のようにテンションが低かった。
おまけに泣いていた。



自分の余命宣告でもされたのかと言いたくなるほどの暗い空気を背負っているのを流石に垣根も無視はできなかったのか、

「泣くほど感動的だったのかよ」

「いや……あの、思ってたのと違うっつうか、大分……衝撃的で」

床に崩れ落ちた少年は、そのまま拳で床を叩いた。
違うそうじゃないんだどうして、どうしてそうなっちゃうんだよ……最低だ、俺などと意味の分からないことをぶつぶつ呟いている。
何がどうショックだったかはわからないが、とにかくものすごい落ち込みようだ。
青髪ピアスはSランクだと思った夢は、どうやらゴーグルの少年の好みではなかったらしい。
反応からして大外れ、それも期待していた分だけギャップが激しくてきつい結果になってしまったのか。

「俺…別にああ言うノノちゃんが見たかったんじゃなくてっスね。いろいろと方向性が……ううう、レンコちゃんは、俺のレンコはあんなこと言わないんだぁあああ」

「たかが夢なんだろ。それもゲームの」

うるせえ黙れ、と厳しく言われたがよっぽどショックだったのかゴーグルの愚痴は止まらない。
591 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:33:15.18 ID:qCiiFrl70

「夢だけど、中身ばっちり覚えてて好きなキャラの夢なんてそうそう狙って見れないっスよ。
しかし……似たようなオタク同士でも嗜好の差は谷のように深く山の如く越え難いものなのだと俺は今知りました。
でも貴重なSレアを快く譲ってくれた青ピ君の友情は◯ェルタースオリジナルっスね!!」

おまけにしゃべってるうちに勝手に意味不明でいい感じに立ち直ってしまった。
そう言うのはSNSでやってろと言いたくなる短時間での切り替えだ。
そんなゴーグルの少年の大騒ぎで、むしろ興味がわいてしまったのか。
垣根はまだ残っているカード手に取って眺めだした。

「そんなに面白れーのかよ。これは」

「こっちは他のユーザーから貰ったんス。Aレアカードがいくつかゲット出来たんスよ」

カードのトレードをしにゲーセンにやってきた青ピの知り合いからもその話を聞いていた。
ちなみにゴーグルの少年が青髪ピアスの友人だと知ったら無償で譲ってくれた。
どうやら彼は体験者の中でもカリスマ的な人気を誇っているらしい。
みんな揃って青ピのような無邪気(にみえなくもないよう)な笑顔を浮かべていた気がする。

「さっき装置の作り方も見せてもらったんスけど……やっぱこいつ俺のゴーグルにちょっと似てますね」

そう言って少年は借りてきた紙の袋をみた。
中には例のカードを作る装置が入っている。
童話に出てくるお菓子の家のように組み上げられた、おもちゃの集合体だった。
そのうち一つに脳波をキャッチして専用のボールを動かして遊ぶ念動能力を科学で再現したようなものがある。
他にも五感や脳とリンクして遊ぶタイプのおもちゃを交えて作り上げられていた。

彼の使うゴーグルは駆動鎧などにも使われているBMI(ブレインマシンインターフェイス)技術を応用している。
人間の脳から送られた信号を拾いあげ、機械に伝えて手を触れずに操作するのが学園都市外部でも実用化されているBMI技術だが。
ゴーグルはその逆。
リンクした機器からの情報を使用者の脳に直接送ることで情報伝達の簡略化と大幅な向上を図っている。
592 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:35:00.16 ID:qCiiFrl70

「俺のは視覚の割合多めなんスけど、このカードは脳に働きかけて情報の吸出しと書き込みをして夢を再現させてるみたいっス」

続いて荷物から取り出した自分のゴーグルを回すと輪の内側とカードを見比べながら少年は珍しく、ゲーム以外の分野で解説をはじめた。
本来は念動力補助目的で彼の視点を増やす機械なのだが、ゴーグルの少年はそれで「ながら見」もするとぶっちゃけた。
カメラやモニタを機材に登録しチャンネルを繋いで行動中も動画や情報を頭に流し込むのだと言う。

「学校のテスト勉強にも使えますよ。暗記系は頭に映像で流して俺は飯食ったりゲームしてます。一発でフル記憶まではしないんで、何周かしますかね」

「んなことしてよく平気だな。普通の映画だって長時間見続けるなって注意書きがでてくるだろ」

と呆れた顔をした垣根だが。

「そうか……それでお前、頭が」

と直後にいやに納得した様な、同情めいた風にうなずいていた。
日頃の少年の様子や奇行と言動を思えば使いすぎの弊害もあって仕方ない、と思ったらしい。

「無休じゃないっスよ流石に重いし疲れるんで時々外します。被るだけじゃ深くサイコドライブなんてしませんし、こいつは俺にはメガネとそんなかわらねえっス」

生き物が道具を扱う技術は人がサルから進化の道を歩き出すその以前からはじまっている。
そしてそれ以来ともに進み適応し続けているものだ。
手にした道具をまるで自分の一部のように感じる仕組みをもともと人間がもっているからこそ。
イメージと実際の動きがスムーズにつながって、駆動鎧やおもちゃのボールは動いてくれる。

さらに優れた技術をもつ者は道具との間に強いつながりを持つ。
各分野のプロはメスや楽器、球技のボールやラケットを手足のように扱い、それには自動車や航空機のような体よりはるかに巨大なものもふくまれる。
優れた能力者ほど、自分の手足以上に自在に能力を扱うことを考えたら、能力開発からまるっきりかけ離れた話題でもないのかもしれない。
自分の体の一部と言えるほどに道具に慣れ親しめば脳の自己認識もそれにあわせて広がっていくと言う研究もある。
それと同時に、眼鏡を探す眼鏡っ子の法則が存在する矛盾を解き明かせたらイグノーベル賞も狙えたりするだろうか。

「でもお前、前にぶっ通しでゲームしてなかったか」

「流石に熱と鼻血が出たら止めてますから大丈夫ですって」

使用者本人はけろっとして笑いながら言ったが。
やっぱり全然大丈夫じゃなさそうだった。
あるあるネタの振りじゃなくマジっぽいのが手遅れだ。色んな意味で。
593 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:41:03.12 ID:qCiiFrl70

「そこまでして成果はあんのかよ」

「テストの方の結果は……まあテレビみながら勉強してるようなもんスかね。こいつで記憶領域までの書き込みと定着が出来たら俺もう一生勉強なんてしなくていいんスけど」

だめな子の夢みたいな話を苦笑いでするゴーグルだが、出来すぎて困る子の代表みたいな垣根はなにがそんなに悔しいのか理解できないと言った様子だった。

「集中して普通に勉強した方が早いんじゃねえの。それか小型化していっそカンニングでもしたら」

「こいつ目立ちますよねーそれが出来たらいいんスけど。あ、でもそしたら俺改名してカチューシャとかイヤホンにしないといけないっスよ」

なんて冗談を言いながらゴーグルの少年は話を続けた。
確かに話をすればするほど、こうなっているだろうと考えつくカードの仕組みとゴーグルの間で似ていそうな点が出てくる。
分解したらもっと詳しいこともわかりそうだが、そこまでするほどの話題でもなさそうだった。
おまけにカードはどれも未使用。
ちょっと気になるレベルでばらばらにするのはいくらなんでももったいないだろう。
BMI技術そのものは子どものおもちゃになるくらい、既に学園都市のあちこちに普及しているのだから今更驚くことでもないのだが。
他人と夢を共有する、と言うのはなかなかユニークな思いつきだった。
そこでふと、ここを直に繋いじまったらどうだ、と垣根が自分のこめかみをつついた。

「BTBI(ブレイントゥブレインインターフェイス)スか?
そっちはそこまで広く浸透するんスかね。今だってやろうと思えば念話能力とか洗脳能力で足りるじゃないスか」

簡単なコミュニケーションていどならまだいいが、マインドメルティングまで行って人類みんなで赤い海にダイブするようになるのはちょっと嫌だ。
と垣根にはよくわからない言語でコメントが返される。

「あれは規模が小さいだろ、確かあの辺は強能力者が多いしな、やっても横並びになりそうだ。でも複数の能力者同士の脳を繋いだりすりゃあ面白くなるかもしれないだろ」

「オラに力をわけてくれー! とか出来ちゃったらヤバいっスね。えーと、能力者間でなんか演算とかそう言うののやり取りをしたりだとかしてすげー能力を使えないかってっスね?」

なにそれ、と言いたげな垣根の反応にゴーグルは慌ててつけたした。
パロディは、元ネタがお互いわかっていないとうまく伝わらないのがつらいところだ。

「ぜってぇそんなのには加わりたくねえ。そうだ。お前、「ニューラルアンサンブルの発火保存」や「集団効果」の原理はどうだ? 単一のニューロンのふるまいを人間ひとりに置き換えてみると――」

「タンマっス。えーっと、BMIもっスけど大脳生理学の「相対論的な脳」系の話は確か長点上機の学生が一世代進んだ論文を発表してませんでしたっけ。
俺そっちの専門的なのは全然っス。軽くお茶するんなら連絡先調べさせますよ」

頭が痛くなりそうな話題の予感にゴーグルの少年はてきぱき矛先をそらした。
伝わらないアニメネタではないが、少年にとって小難しい専門分野の話では役不足だ。
ある程度のリアクションを求められたら困るし、うなずくだけの聞き役では中途半端にしか出来そうにない。



594 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:45:51.33 ID:qCiiFrl70


「……じゃあ気分転換に軽く読書でもするか。前にあった『幻想御手』のデータどこやった」

「え。あれ結局流れてませんでした? ありますけど。あっちこっちに」

はいこれですねどうぞ。
と今すぐ出てこないことがご不満だったのか。
はぁ? なんで、と言いたげに垣根はゴーグルを睨みつけた。

組織で主に使っているプライベートクラウドに集めた情報をそのまま放置しておけばハッキングのリスクもあるので。
一定期間を置いたらデータをコピーしブロックごとにフォルダを分けた上で別の場所の物理ドライブでばらばらに保管しているじゃないかと少年は確認した。
作業は下部組織の技術担当みたいな連中がしているが、ドライブやサーバーのアクセス権の一部はゴーグルの少年にも与えられているし保管場所の話をされたこともある。
オタクが誤解されているなぁとゴーグルの少年はここでもちょっとした温度差を感じていた。
別にオタクだと自称していても機械にものすごく強い訳ではない。
その時は携帯ゲーム機の記録領域に情報を書き込む話をした。
少年は基本、ソフトを買う派(それも複数)なのでハード(これまた複数)に用意されているDL用の容量が余ることが多かったから思いついた話だ。
AIの記憶媒体があれば、紙幣のICチップにさえ情報を隠せてしまう学園都市の技術力では、諜報活動をする方も防ぐ方も苦労しそうだった。

「見るんスか? 必要なら一覧から関連データ引っ張って、並べてまとめときますけど」

「じゃあ眺められるようにしとけ。今すぐな。それとシステム神経生理学系の資料も追加。大脳生理学は専門じゃねえからな。一応古典にも敬意をはらってやるか」

そういって、垣根はコンビニに買い物を頼むように気楽な様子で口を開いた。
しかし出てくるのは簡単なおつかいメモの中身ではない。
研究者の名前と幾つかの論文が上がって、後は……MNAP(マルチニューロンデータ集積プロセッサ)、オペラント条件付け、あとマルチタスキングの基礎理論……
まぁ、とりあえずはこの辺だな、とつぶやく垣根はどうってことなさそうな顔をしてるが。
横で聞いていただけのゴーグルの少年には難解な香辛料の名前みたいになんだかよくわからない専門用語の嵐だ。

「今スか?! ちょ、ちょっと待ってもらえます?」

ゴーグルを被った少年は大慌てであっちこっちと動き回った。
頭の横から垂れ下がったケーブルがクラゲの足のようにぶらぶらしていた。
パーフェクトな執事並みのサポートスキルをスペック不足の部下に唐突に期待されても困ってしまう。

595 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:47:55.65 ID:qCiiFrl70

ガチャン、とドアを閉める音に反応したゴーグルの少年は小声とボディランゲージで「こっちにきてくれ。なるべく静かに慎重にな」と少女に伝えた。
メッセージを読んだ彼女は、バイトが終わってからそのまま駆けつけてくれたのか前髪を軽くなでつけると部屋にはいってきた。

「(心理定規ー!)」

「何よ。急に呼んだりして。君たち何してるの?」

「しっ、今垣根さん夢を見てるんスよ」

さっと口元に指を立てると、少年はソファに目くばせした。
足を組んで横になった垣根の額の上にはカードが一枚乗せられていた。
どうせなら時間つぶしにとゴーグルの少年が一枚進呈したものだ。

「きれいな顔してるだろ、寝てるんだぜ? それ。って言いたくなる安らかな表情っスね」

「そのまんまじゃない。何これ」

「このカードに誰かの見た夢が入ってるんス。夢の中のことを経験するんで、体感ムービーな遊びが出来るみたいなんスけど」

一度眠るとカードの中身が再生し終わるまで目覚めにくい効果でもあるのだろうか。
その前から眠っているのだが、心理定規に説明している間も垣根は静かに寝息を立てていた。


「心理定規がこんな早く来れると思わなかったんで、レアな垣根さんの写真とっといたんスけど見ます?」

「……なに、これ」

スマートフォンの画像を見せられた心理定規は、軽く絶句しつつゴーグルを見返した。
そこには数枚の寝顔の写真があったが、どれも無駄にキラキラ白飛びしてはしゃいだ女子高生のプリクラみたいになっていた。

「未加工なんスけど、なんか光っちゃってるんスよ。『未元物質』って写真に写るんスかね」

「やだ。本当ね」

小さなシャッター音に続いて心理定規のスマートフォンの画面でもアイドルのCDジャケットやグラビア写真みたいになった垣根の寝顔が写っていた。
無駄にキラキラして、それが何だか似合っているのが笑える。
本人にはとても見せられない画像データがそれぞれの携帯に保存された。
垣根にばれたら本体を容赦なく真っ二つにされるだろう。
横にへし折られるのではなく、縦に。

「これは何の夢をみてるの?」

「えーっと確か……『カナダの森と渓流(おまけ)』っスかね。あれ。おまけ付きってなんだ?」

カードの入っていたスリーブに貼られたラベルを読み上げるとゴーグルは首をひねった。
見比べながら残りのカードを手に取ると心理定規に見せる。

「Aランカーの人が居て『いい夢旅気分』ってシリーズのカードが貰えたんスよ。心理定規もどうっスか? もう一枚、こっちは……南の海でイルカと遊べるやつがあります。
人気のだとBランカーの『動物モフモフシリーズ』なんてのもあるらしいんスけどそっちは在庫無しで」

他にも、『いやがるワンちゃんにかわいいお洋服を着せる夢』とか『おねえさんとこいぬちゃん』ってほのぼのっぽいのもSNSに作られたモニター間トレードリストにのっていた。
夢の記録と言うより個人の日常がアップされた動画サイトみたいなラインナップだったが、そうそうドラマティックな夢ばかり見る人間もいないだろう。

596 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:51:15.40 ID:qCiiFrl70

ほのぼの系もゲットしておくべきだったのか? と頭を悩ませる少年にはまだゴーグルが装着されていた。
そのケーブルのうち一本は、ミニタワー型のパソコンケースに接続されている。
どうしたのそれ、と聞かれてゴーグルは垣根にデータ整理を言いつけられたと息をはいた。

「幾らなんでもんなすぐ準備できないんで、終わるまでこいつに垣根さんの相手してもらおうと思ったんスよ。あ。今、該当ファイルを順番に並べ替えてもらってます」

あちこちの引き出しや箱の中、棚にばらばらに隠しておいたジグソーパズルのピースを必要な分だけ集める作業を済ませたらしい少年は完成図にそってそれをまとめる指示を出す。
それにも、本人の手や指は使われない。
軽く手を振るだけで能力で操作されるマウスもキーボードも、まるで直接彼の脳から信号を受けているようによく働いていた。

人使いの荒いリーダーの方はそんな苦労をよそによく眠っていた。
黙ってじっとしているとイケメンさが跳ね上がる、と部下たちののんきな会話のネタにされていたのだが。

「なんか……うなされてない?」

「と思ったら笑いだしたっスね」

「……ただの雑魚じゃないって訳か! いいぜ、少しだけ本気を出してやるか!」

更に、安眠とはほど遠そうな寝言まで言いはじめた。
異変を感じて急いで二人がその場を離れると。
眠ったまま笑い続ける超能力者が目覚めるまで心理定規はドアの近くで様子をうかがっていた。
普段はそれなりの気づかいや手加減があっても、寝ている人間相手にその常識は通用しないだろう。
ちなみに。
ケーブルの長さが足りなくて、退避をしくじったゴーグルの少年が庭にリードで繋がれた犬みたいにずっこけたが。

心理定規は、
(静かにしてね)と自分の唇に人差し指を当てた後、無言で手を振って離れてしまった。
ぷるぷる震える愛玩犬なら助けてもらえたかもしれない。

597 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:53:00.50 ID:qCiiFrl70

「ん……? なんだ…めじゃーはーとか」

その後。
目をこすりながら起き上った垣根は平然としていた。
後半なんだか騒いでいたのに熟睡出来たようで、機嫌は悪くなさそうだった。

「おはよう。ずいぶん楽しそうな夢だったみたいね」

「ああ」

垣根が見た夢の中では。
学園都市にいたら見れないような、大自然あふれる景色が広がっていたらしい。
森の中や岩だらけの渓流の横を散歩したりとほとんどはのんびりしたトレッキングみたいな内容だったそうだが。

「で、最後の方で熊が出た」

「クマが?」

「いやー野生動物ってのも結構やるな?」

コキコキ首を鳴らしながら話す垣根は嬉しそうに話した。
四〇〇キロ以上ありそうな大きな熊とのタイマンで、最終的に森の王を打ち倒して覇権を手にしたところで目が覚めたらしい。

「やっつけちゃったんスか」

「流石に殺してはねえよ。元からそう言う夢なんだろうし。あれだな、ある程度決まった内容になるように誘導されるみてえだ」

夢の劇場体験を思い出していた垣根は何だか少し悔しそうだったが、一体何をどうしたのかは二人とも聞く気になれなかった。

「しっかし、絶景や旅情系かと思いきやまさかの熊相手に無双するオチ……だと。すごいっスねインディアンポーカー」

流石高レアランカーの夢なのかひねりの効いた展開まであるらしい。
まさかそんなものばかりではないだろうが、残りのカードを心理定規は不審そうな目で見ていた。

「面白かったんなら……良かったんじゃない」

「ま、それなりに。景色はいいし、退屈はしなかったな」

「……どうスか、心理定規。南の海の夢、やります?」

「いいわ。途中でサメとか出てきたら嫌だもん」

心理定規はお菓子を我慢するときのようなむくれた顔でカードから目を背けていた。
興味があっても、かわいいケーキの箱がとつぜんびっくり箱に変わったら嫌だ、なんて心境なのかもしれない。
598 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/23(月) 23:57:06.44 ID:qCiiFrl70

まだ使っていないカードを前に話をしたが。
垣根はもちろん、心理定規もこのカードについてはよく知らなかったらしい。
実際使ってみた垣根は改めて何か気になったのか、ゴーグルにまとめさせた資料のデータにPDAでアクセスしていた。
彼が雑談のつもりで話していた、
「カードを使ってから勉強が出来る様になった」
なんて胡散臭い開運グッズのレビューみたいな噂のところで、垣根は顔をあげた。

「中に大能力者が能力使ってる夢や開発記録の入ったカード、ってのがあったら? 似た系統の能力者が使うと能力向上に影響すんのか」

「あれ。なんか……『幻想御手』みたいっスね。もしかして、それでっスか?」

なんでまたそんな話題を持ち出したのか、やっとわかったらしいゴーグルの少年に。
それよりよっぽどたちが悪いんじゃねえか、と垣根は返事の代わりに呆れたように口にした。
アルファベットが怪しいような子どもがカードを使ったら一晩で外国語がマスター出来たなんて話が大げさな噂話だとしても。
小さなことでも実際に効果があるならその技術自体は本物かもしれない。
おかしな技術がこそこそと広がりだしている流れは前にひと騒動起こしたものと似ている。
おまけにその中身も類似性がある、とくれば『スクール』が目を光らせるには十分な情報かもしれない。

「脳の働きを誘導して夢を見せるなんて、やってんのは洗脳や睡眠学習みたいなもんだろ。カードだってものによってはただの遊び以上に利益が出るものもあるんじゃねえか」

どこがそんな技術を気軽に流してやがるんだか、と疑うような口調で呟くとまた視線を資料に戻した。

「スキル習得系だと、パラパラチャーハンが作れるようになるかもしれないカードとかありましたけど。確かにプロがカードを作ったら、技術そのものに価値があるのなんてのや特殊技能のヤバそうなのもありそうですよね」

「文書化できないニュアンスや数値化できない微細なデータまで吸い上げられるんなら便利そうね」

「ダーツや射撃が上手くなる夢で知らねえうちに人殺しに便利なスキルが身につくかもな。つまらねえ学校生活の夢で、行ったこともねえ場所の詳細な地理情報が得られるってのも笑えそうだな」

気軽に下らないことに使っていては気付かないかもしれない、なんだか怖い話に話題がシフトしていった。

「夢ってのは意識下の情報を脳が処理してる間に見る、過去の記憶がぶちこまれた情報のるつぼだ。一見無意味で荒唐無稽なもんも、広げてきれいに並べ変えてみたら他のもんが出てくるってことがあるかもしれねえ。
そう言うのも含めて疑似体験で他人の記憶情報が入ってきてるとしたらどうだ」

「インプリンティングを仕込むことも出来るかもね。見た夢をほとんど遜色なく記録して、それを他人の頭で再現させることが出来るなら……
夢に限らず決まったパターンの印象やメッセージをカードの中に紛れ込ませたりなんてことも楽だと思うけど。任意の情報を識閾下に投射出来る仕組みがあれば、催眠暗示をかけるより手間もかからないでしょうし」

全部が全部そんな訳はないでしょうけど。こう言ったものは悪用しようとしたら幾らでも良くない使い方が出来そうだわ。
と心理定規は肩をすくめる。

599 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/24(火) 00:00:13.00 ID:5BwSfWl+0


「まぁ、訳のわからねえもんはやたらと多用しねえ方がいいだろうな。この『インディアンポーカー』ってのも、たかが暗示で火傷しちまう程度の脳みそを、疑似体験でより複雑に騙くらかすって言うもんの筈だ。
深い夢の中で死ぬと人間ってのはどうなるんだろうな」

垣根は、脅す様なことを笑顔で言った。
気楽に考えていたゴーグルの少年に対して。
彼より慎重で賢くて、そして時にずるい二人の意見はカードの機能の楽しさの裏に隠れているかもしれない危うさを掘り起こすようだった。
この街の住人はなまじ科学との親和性が高く、少しくらいおかしなことが出てきてもはいはい神様のおかげ、天狗のしわざ、みたいな信仰レベルで納得してしまうから気付きにくいだけで。
脳に直接作用する技術も、学園都市の他の先進技術と同様に。
便利便利と気軽に触れているから危機感が薄れているだけで、実際はもっと厄介なものなのかもしれない。

少年が青髪ピアスから聞いた、カードは機能を向上させる為にまだ改良を重ねているらしい、と言う情報から。
開発途中のものである以上様子をうかがう必要性があると『スクール』の中ではまとまった。
だが。
心理定規と垣根の反応からして。
交渉や情報収集など組織としての活動に使えそうなら上手く利用するつもりだろうと言うのは今の段階でも彼にはよくわかった。
いい面でも悪い面でも多彩な使い方が出来る便利な発明品には違いなさそうだった。
青髪ピアスがこれで一緒に遊ぼうと誘ってきたのもよくわかる、確かにすごいカードだった。

「三枚作るのに最低でも三日っスかねえ。毎日見た夢覚えてるわけじゃねえし」

ゴーグルの少年はおもちゃの塊の前で腕を組んだ。
とりあえず、お礼のカードは作らなくてはいけない。
対価を先出しで受け取ってしまったのだ、それも相手が欲しいのはお金ではなく「ゲームの上手い友人が作った」、
「攻略法や操作技術のエッセンスが含まれるかもしれない夢」のカードなのだから。
変わりのものを別に用意するのも失礼だろうと少年はいたって真面目に考えていた。
まさかそんなもので青ピが急に名人クラスまで上達するとは今までカードの効果について散々議論していた少年にも思えなかったし。
どうせ景品の当たらないくじみたいなもので適当に三つ用意しても構わないのだが。
少しくらい当たりそうな気がする方がいいだろう、と考えてしまうのはいつも引く側であるゲーマーの悲しい心理だった。

「それってタイマー予約は出来ないの?」

まるでテレビの番組録画のやり方を聞くような気軽さで心理定規が質問した。

「入眠からの時間帯で眠りも夢も質が変わるそうよ。早い段階のREM睡眠は情報が凝縮している…芸術的短編映画みたいだって言ってたかしら。
日中の経験を色濃く反映した夢を記録したいなら、そう言ったところを注意してみたらどうかな」

狙った夢を効率よくみれるようなアドバイスの為か。
相変わらず情報網の広い少女の言葉にゴーグルはへえーーといつものように感心しつつもお約束ネタ的な反応でうなずいた。

「またお客さんからの情報スか。あれスか。心理定規さんたら今日は脳神経学者とでも楽しくおしゃべりを?」

「ううん。セラピスト。彼女、何でもすぐ分析しちゃうからそう言うことを気にしない相手との交流を求めてるみたい」

でも、お互いに日ごろの癖や習慣はなかなか抜けないのよね、と零した辺り。
心の外側に現れてくるものの、心理状態のチェックをしなくて済んでいると言うことではなさそうだ。

「格闘ものの漫画にありそうな、お互いの間合いを測りあうにらみあいみたいになってそうっスね」

笑顔で談笑している水面下でくりひろげられる高度な心理戦なんて、そうと知っている人間にしかわからない火花が背景に飛びまくっているんだろう。
おまけに熟練した使い手同士の手合せの様に互いに傷をつけないハイレベルさなのは間違いなさそうだ。
ご招待されても隣に座りたくない、シュールで怖いワンシーンになりそうだった。
600 : ◆q7l9AKAoH. [saga]:2015/11/24(火) 00:02:26.82 ID:5BwSfWl+0

「お前な、自分の立場を自覚してんだろうな」


「はい?」

「さっきも言ったけど。意図してないものが紛れてる可能性はゼロじゃねえ。もし『スクール』に関わる情報がそんな経路で漏れてみろ。お前ら二度と目覚められなくなるぞ」

「……今日から細心の注意を払って寝ます」

リーダーからの警告に少年は身を震わせる。
これから最短で三日間はゆっくり休めそうになかった。
それじゃあ逆はどう? といって心理定規は今度は少年のゴーグルを指さした。

「君のそれをそっちの機械と一緒に使って、見ているものを外部機器に出力することは出来ないのかな? そしたら夢に問題がないかチェックできそうじゃない」

機密レベルの高い暗部組織の情報漏えいの危険性とゴーグルたちの死亡フラグを回避するとびきりのアイディアに思われたが。
女神の天啓にも、ゴーグルの少年は断固拒否だと大騒ぎした。

「それってまるっきり『ダイダロス』、『コレクター』の機能じゃないスか? いや、え。嫌っスよいくら夢だからって頭の中をオープンしたくないっスせめてcv.H原のソバカス美人にお願いします!!」

「意味わかんねえ」

結局、やったこともないしわかりません、何かあったら責任は取りますとゴーグルの少年が頭をさげまくって事態はおさまった。
いくら暗部の人間だからって可能性の低いたらればで、一般人の知り合いを血祭りにあげるつもりはないらしく少年はほっとした。

垣根から、機材を下部組織に回して機能を拡張したり改良できないか調べたらどうか、などと少年の読心能力者化計画を推進しようとする発言まで出てきたが。
少年が、自分の分身であるゴーグルはそんなところにやれないと必死で訴えてそっちもなんとか見逃してもらった。
嫌がる理由が趣味のことならそれって今更じゃないか、と二人は不思議そうにしていたが。
少年は今までもそこまでオープンに趣味の話題を提供している訳じゃないし、一般人のイメージするゲーム好きとオタクではちょっと種類が違うのだ。
そもそもやっているゲームもちょっと違う。
少なくとも画面内の非実在な推しキャラにガチで声援送ったり泣いたりするような痛い奴だとはあんまり知られたくないゴーグルの少年は。
どうにか安全そうなカードを作ろうとそれからひたすらゲームセンターに通い続けることにした。
ゲーセンからおやすみまでカード作りのタイムキーパーなんかを手伝ってもらった下部組織の下っ端は、横で作業していただけでスコアが伸びてしまったのだが、果たして青ピにはカードの効果があったのかどうか。
その中身は開けてみるまで分からない。

601 : ◆q7l9AKAoH. [saga sage]:2015/11/24(火) 00:08:05.45 ID:5BwSfWl+0

ドーモ。

いいなぁインディアンポーカー。ってことで。
こっちのカレンダーはまだ夏休みなんだろうけどむりやり混ぜてみた。
超電磁砲コミック展開と某小説ネタをパク、オマージュオマージュ。
オマージュってこれだけいっときゃ大丈夫ですか。
ドラえもんのひみつ道具で『夢みせ機』が超超欲しかった1には夢のようなアイテムだ。
早くこっちの世界でも実用化されないかなー。
あんまり面白くなくてぶちぎったゴーグルの設定をここぞとばかりにぶち込んでみたり。
ゴーグル君活躍するよりオタク力発揮してばっかだからドヤ顔で能力の解説が出来ないんだな。リーダーを見習おうな。

十二月号の超電磁砲最新話も読んだけど、
垣根「見ろよ。今の俺なら世界に通用するぜ。ほら、なんでも箸でつかめるぞ」
ゴーグル「流石垣根さん! こんな細かいネイルアートも箸で出来るんスね!」
心理定規「じゃあ次は、ここにラインストーン並べて?」
って展開になるところだったのか?笑い死ぬよ?
まだ佐天さんが使ってないとおはし名人のカードを奪いに中学生の所にリーダーが襲来すんのでせうか。
流石悪党だぜ大人げない。

タイムアップでレス後日、にしたいんだけど

>>583
今日の晩飯鳥団子鍋だった。
予知能力の才能でもあるんじゃないか。タイムリー過ぎてびびった
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/24(火) 01:29:09.41 ID:T/mVdUpCo
俺の今日の・・・昨日の?晩飯は焼き鳥とチキンソテーと唐翌揚げだったな
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/24(火) 10:43:01.61 ID:RAafr1nn0

普段着ないような水着でイルカと戯れる心理定規とか最高じゃないか
ゴーグル君は今すぐスマホの中身を俺に渡そうな
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/24(火) 12:23:59.79 ID:+9D2iK6AO
連投乙、ありがてえ
だが熊と戦う垣根のインパクトがスゴすぎて感想色々あるけどぜんぶ吹っ飛んだ
なんでそんなノリノリなの、むしろそれを夢で見たいよもう
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/25(水) 02:04:40.11 ID:7+T+uSUY0
>>601
まじか、ちっと学園都市行ってくる
覚えてないだけかもしんないが普通の夢を見たことがない
黒スーツの組織が攻め込んできて自分囮に他を逃がしたり、突然湧き出るモンスターに武器召喚して戦ったり、何かから逃げてる途中にうっかり公園でスイッチみたいなの踏んで黄金の遺跡の扉が開くのならあるけど
夢の途中で夢だと気づいたことないし自分だけの現実がすごいのかもしれん
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/26(木) 15:25:39.31 ID:/97jVt4CO
>>593
役不足だと意味が逆
ゴーグルにはできないって意味なら役者不足か力不足
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/26(木) 21:59:28.29 ID:Gj0Hxb7uo
>>606
一般に広まった誤用ははたして誤用なのかという言語学的な話になってくるのでNG
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/26(木) 23:50:34.02 ID:sJqrFRqYO
>>607ー608
そんな細かい事より垣根の出番はもっと詳細にすみずみまで書かれるべきでFA
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 12:50:12.19 ID:x8MF8dKSO
おつ
解説難しくて意味わかんないけど相変わらずゴーグルが楽しそうだ
箸持ってはしゃぐ垣根は想像しただけで和む
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 21:52:47.69 ID:5qlQ3g0K0
スクールのスナイパーちゃんは果たしてこのスレにでるのだろうか
611 : ◆q7l9AKAoH. [sage]:2015/11/30(月) 18:48:10.34 ID:ZwLP1nyCO
>>610
ちゃん?女?
ならばこれからSS界隈で未元定規とゴ撃手と言う組み合わせもありか?!
健在組と退場組でもいいよ(震声)
電撃大王かな
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/30(月) 21:34:40.57 ID:WpTwVqyAO
おう、大王だ
チチデカかわいこちゃんだぞ
まあ買うのがてっとり早い
613 :せめて楽しめる小ネタであってくださいよ ◆q7l9AKAoH. [saga ]:2015/11/30(月) 23:03:56.72 ID:1p91tK1l0


新キャラ記念ネタ
「もしもこのスレがスナイパーちゃんが参加してる世界と時間だったら〜(ダミ声)」



ゴーグル「おつかれっしたっスー!」

心理定規「あら、あの子は? 今日は数が多いから、出てもらってた筈よね」

ゴーグル「ああ、すぐ帰るって言ってましたよ。本当つきあい悪いっスよねあの女。俺らみたいないかにも怪しいのとつるんでるとリア充への道が遠のくらしいっスからねー」

垣根「仕事じゃねえんだ。好きにさせとけ」

心理定規「君にしては、随分彼女には強く出るのね。まだ距離があるのかしら」

ゴーグル「裏表のギャップ激しすぎっていうか。真面目健気ちゃんがこじらせて無愛想自己嫌悪系は大歓迎っスけど逆っスから。健気ぶってる腹黒とかあいつは猫被り過ぎっス」

心理定規「君がそれを言うの?」

ゴーグル「え。俺はそんなことしてないっスよ? ねえ垣根さん」

垣根「興味ねえ」



弓箭「(わたくしだって放課後にお友だちとお茶したりお買い物したりお休みの日には遊びにいったりしたいのに。今度こそ脱ぼっちしてやる……まずは明日から、お友だち作りからはじめるのよらっこ!!)」ジャジャーン

弓箭「ひゃっ、ななななな、なに? メール? 『お疲れさま、おなか空いてない?』って……こんなのまで、スイーツの写真…ふ、ふーん! なんですかこれ。素直に一緒に食べたいっておっしゃればいいのに」

弓箭「仕事仲間といやいや飲み会する大人みたいな流れは、非リアコース」

弓箭「(でも、わざわざメールしてくれたのに。悪いかなぁ)」

弓箭「……どうしてもって言うなら、円滑な仕事場の空気を演出する為にもつきあってあげていいですけどね。えっと、場所が……?」

614 : ◆q7l9AKAoH. [saga sage]:2015/11/30(月) 23:07:33.07 ID:1p91tK1l0

ゴーグル「ったく。最初から来りゃいいんだよ。ドリンク冷めるじゃないスか」

弓箭「何ですかその態度……別にたまたま暇だったから来てさしあげたんですよ」

ゴーグル「……用事なんてないんだろ。どうせ」

弓箭「わかりました。この雄は今すぐ眉間を撃ち抜いて欲しいんですね?」

ゴーグル「誰が黙って見てるって。ここでやる気か?」

垣根「うるせえ。座れ。どっちもだ」

心理定規「ふふ。仲がいいわね」

ゴ弓「「はい?!」」

心理定規「みんなで食事をするのはいいことよ。心も頭も記憶や経験、いろんなものを結びつけたがるから。どうせなら楽しくしましょう」

心理定規「なんて建前はこれくらいにして……ほら。あなたはこっちに座って」

ゴーグル「心理定規はあんたを待ってたんだよ。多分来るからって」

垣根「俺は勝手にはじめてるけどな」

弓箭「……はぁ。ど、どうも」

ゴーグル「どうもじゃねえっつーの」

垣根「うるせえっつったろ」

ゴーグル「すいませんっス」

心理定規「彼は気にしないで。マイペースなのよ。好きなもの頼んでね」

弓箭「スイーツ食べるんじゃなかったんですか?」

心理定規「あんなの強制じゃないわ。呼び出す為の口実かな」

弓箭「(同じくらいの女の子とお食事……なんかリア充っぽい)」

弓箭「あああああ、あの、食べる前に……写真、とっても……いいですか?」

心理定規「もちろん。私の顔が写ってなければどこに上げてもいいし」

弓箭「うわぁ、やった……えええええ、えぇ……どれにしましょう」

心理定規「これも美味しかったわよ。そうね……」

ゴーグル「女子ってああ言うの好きだよなー」

垣根「そのグラス、置くか飲むかしたらどうだ」

ゴーグル「はい?! いや、飲んでますよ! 全然飲んでますって」

垣根「とっくに空だぞ。俺、次もコーラな」

ゴーグル「承知しました」

弓箭「あの、わたくしも……これ新しいのにしてくれます?」

ゴーグル「このおん……ったく、わかったよ」
615 : ◆q7l9AKAoH. [saga sage]:2015/11/30(月) 23:19:25.22 ID:1p91tK1l0

ドーモ。

超電磁砲で仕事は楽しむ系Sキャラを見せたフレンダ(超ポジティブリア充友だち多め)と比べて。
超電磁砲の新キャラちゃんが、血の味がお好き中二風スナイパーと見せかけてぬいぐるみ抱えて一人反省会するタイプ(本性ネガぼっち)だったらここのゴーグルは即改めそうだなとおもいました(小並感)
まだここ夏休みだからやりようはありそうだけどキャラがよくわからないのとこの事件ですぐ退場しそうなのが非常に惜しい。
わたくしがデフォなのかお嬢さまモードなのかもわからんし。
ともあれ音がモフモフなのに字面が怖すぎる猟虎さんを1は応援したい。やっつけネームっぽいっちゃあれだが。

漫画のゴーグルはすごいな。外部の不要な情報デリートとか念動力系なら海原(真)くらいは能力使えてるんじゃないんですか?
あの土星が何用なのかやっと解明されるんですねかまち先生!何年越しでしょうね!
ついでに名前もお願いします!!お願いします!!


>>580
乙あり
なるほど。
それなら御坂が数の多そうな発電能力で低レベルからの超能力者ってのも納得だな。

>>581
一年やって一夏終わってないんですよー
このペースで抗争編まで書いてたらどれだけかかるかわからないじゃないですか!やだー
別にSSだからそこは原作通りにしなくても構わんのだろう?

>>582
『グループ』は大丈夫だろうか。いざと言う時の制御役がいなくて問題ありすぎないか?
強いやつほどすぐ脱線暴走するからネタSSのお約束として。
どつき合いは百歩譲ってもツッコミ不在ですよやっぱー!
あとロリ軍曹とノーネームさんの友人の正体発覚茶番イベントに最初の数分費やすな。

>>583
本当だ。そんな単純でよかったのかと言うくらい垣根鍋じゃないか。これからの季節にぴったりの。
調理で振り返りたくないがすぐわかってしまう垣根の歴史か何かか。

>>602
鳥ばっかじゃないか。そしてまた翌、お前か。
帝国民には鶏肉はタブーなのかそれともパンとぶどう酒的なポジションなのか。

>>603
乙ありー
カードが一人一枚じゃなかったらみんなで海に行けたのだろうか。そうなるともう別ジャンルの領分だけど。楽しそうだなオイ
相手が垣根好きだと見抜くとゴーグル君はレアなプライベート垣根さん画像を見せてくれるのか、部下として沈黙するのかどちらかによるんじゃないか。
とりあえずゴーグルとお友達からだな。

>604
おつありおつきあいいただきドーモ。
こじつけられそうだからと早めに投げたらあちこち頭痛が痛いことになってる。
せりふの元ネタが頂点だからかなノリが良すぎ。あれはハイな垣根のエンジンかかるの早すぎないか無口な主人公が心配だったw
感想はまたなんかありゃいつでも書いてどうぞ。1のレスが伸びてはかどるくらいの違いだけど。

>>605
>>580の説によると妄想力が高いほどレベル高め、厨二なほどレアだ。がんばー
夢の中で夢だと気付くと内容をコントロールできるようになるらしいと言う話があってな。
よかったらそっちも試してみてくれ。

>>606
おあーありがとう!
無知を晒しちまったぜちくせう。もっと勉強する。
教えてくれてドーモです。

>>607
難しい話はさておいてお気遣いどうもっす。

>>608
おまえらほんとにかきねがすきですね

>>609
おつあり
こまけえこたあいいんだよ!
あんなもんはふいんきなので気にスンナ。
お箸でなんでもできるそんな垣根も見たいようなみたくないような。

>>610
さっそくネタにしてみたでな

>>612
さっそく買ったぜヒャッフー!
枝垂桜って中学だっけ。なんだあのけしからんのは。
1もこれからは雑誌を定期購読せにゃならんかな。
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/30(月) 23:53:29.46 ID:YHPPI7K60
ゴーグルくんはもっと下っ端イメージ強かったけど今回の超電磁砲で結構イメージ変わった気がする
にしてもらっこちゃん可愛いなうへへへ
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/01(火) 09:40:54.40 ID:uIfNQHgkO
らっこちゃんかわいいめっちゃ好きだわ
15巻で顔並べてる時点でそんな下っ端じゃないような。まあ人数合わせの可能性もあるが
スクールを海に連れてってもらっこちゃん以外水着になってくんないんだが、俺の中のスクールドライ過ぎる
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/01(火) 09:48:11.00 ID:uIfNQHgkO
乙るの忘れてた
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/01(火) 15:11:18.45 ID:AD6GSazUO
らっこちゃんかわいいよらっこちゃん
なんだこのスクール
心理定規×らっこちゃんにゴーグル×垣根でも全然問題ないよ
>>1の早くていい仕事に乙
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/01(火) 16:10:52.78 ID:Ovcekm6DO
スレタイ見るたびにどうしても帝督が提督に見えて某艦隊の提督SSだと思ってしまう
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/01(火) 22:17:38.49 ID:L69ecOjJ0
更新乙!
最近たくさん読めるからうれしいぜ
垣根の寝顔に寝ぼける垣根にそんなの見れるならスクールの下っ端になりたい
隠れ家の掃除も気合入れてしますよ
ゴーグルはもうダメすぎて親近感わくわw
らっこちゃんの人気がすごいけど電撃大王読んだほうがいいの
622 : ◆q7l9AKAoH. [saga sage]:2015/12/01(火) 23:52:04.97 ID:6EHYnyk/0

ドーモ。
猟虎さんのかわいさに空気的にも救われている1です。
やっつけすぎと後ろから撃たれなくてよかった。

>>616
やっぱりしゃべり方だろうか。
原作十五巻の時やシリアスっぽいのだと、
「なんだコレ……敵襲か!?」
になりそうだけど。
超電磁砲のちースッだと、
「なんスかコレ敵襲っスか!?」
だからな。〜っすキャラは下っ端属性になる宿命を負っているんだろう。

>>617
わざわざ乙ありなんだよ。
TPOに合わせて着替えはしそうだけど全然水に入らなさそう。
今回のネタの面子で海に行かせても、

垣根→めんどい。暑くはないがめんどい。
心理定規→メイク崩れる、日焼け嫌、サンダルに砂が入るのも多分嫌。
ゴーグル→ジュース、屋台、海の家のパシリ。ゴーグルはないので「ゴーグルどこいった?」と人ごみで勝手に迷子にされる。
らっこ→泳ぎたくても一人ではいけない。

協調性がねえ組織だ。いや暗部はどこもそんな感じか。
でも心理定規とらっこさんがいれば女子だらけのウォーターガンバトルが見れるかもな!
学園都市は海ないしプールかもしれない。
それより何よりどうやったらあいつら仕事以外でレジャーに出かけてくれるんだろうと1はムードメーカーとネタに欠かない『アイテム』のつかい勝手の良さをうらやみます。

垣根「第三学区のプライベートプールが借りたままだったな。使っとくか?」

ゴーグル「プールっスか。プライベートの……心理定規泳ぎます?」

心理定規「……ううん。他に人もいないのよね。行ってどうするの? スパとかあるならそっちがいいな」

ゴーグル「それだと別行動じゃないスか。えー、じゃあビーチボールでバレーでもします?」

心理定規「そうね。君はあれ着けてれば二対一でも大丈夫そうだし」

ゴーグル「俺とゴーグルの実質ぼっちチーム確定っスか」

垣根「無理に行くもんでもねえし。まぁ別にいいか」

もしプール借りててもこうなりそう。やる気ねえなこいつら。

>>619
乙ありなんだけどなんだその偏りまくった組織内恋愛は。恋愛?
らっこさんはかわいかった。そこは全面的に同意したい。
おどおど系の女子も良い。

>>620
紛らわしい名前してるよな。流石公式でも提督にされただけのことはあるよね、と1も話題の転換を試みます。

>>621
乙あり!
電撃大王の先月号にはアイドルさまに垣根がいたけど今月は出てなかったぞ。
小ネタはよく出る1です。

まず学園都市に行きます。
適当に開発されます。
レベルが低かったら適当に悪さをして、高かったらいっそ正規構成員を目指して暗部落ちまで経験値を積みます。
わかっているだけでも最低五つかそれ以上の組織のどこかに配属されます。
がんばれ。
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/02(水) 00:37:59.10 ID:IqsxO/pRo
>>622
猟虎って(ラッコでなくて猟 虎で)ドイツ語にすれば戦車の名前になるよね
だから何だって訳でもないけど戦車アニメが流行ってるから思い出した
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/02(水) 23:57:52.35 ID:yyAufr4t0
ゴーグルは出れば出るほど能力が謎だな便利そうだが
しかし垣根の出番はまだか、最後まで出ないとかあんのかな
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/03(木) 12:57:11.47 ID:AYrpIhij0
らっこちゃんのフレンダ射った後の笑顔ぐう好き
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/17(木) 00:41:00.25 ID:l8QBc26No
垣根は序列の垣根なんかものともせずに第一位を降せるって信じてるよ!
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/18(金) 12:36:21.05 ID:1Xq6ExrQO
パズデックソが終了っぽいけど
>>1は元気かな
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/27(日) 13:23:04.32 ID:gupnduEWO
レールガンまた休載かよ
らっこちゃんはよ
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/27(日) 14:00:04.78 ID:y5hnjV+B0
アイドルに心理定規ちゃん出てるで
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/28(月) 09:28:26.16 ID:plF3SE0M0
お前ら俺に毎月電撃大王買わせんのやめろよな
631 :アイドルらへんの番外ネタ  ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:20:07.12 ID:VLvIECUd0

電撃大王連載中のあれをパロったやつ
アイドル垣根&『スクール』featらっこさんだったらネタ



ゴーグル「垣根さーん元気出してください。ファンからの声援はすごかったって心理定規に聞いたっスよ。ネタ的にもつかみはバッチリっスよー?」

垣根「……」

心理定規「プロデューサーは?」

ゴーグル「今日の収録の映像持ってってもう二時間っス。ブイのチェックとか言ってたけど今頃笑いすぎて酸欠で死んでるんじゃねえのっていつものパターンスね」

心理定規「それじゃああの人抜きで彼の戦略ミーティングね。絶対偶像進化計画の為にも頑張ってもらわないといけないしさっそくはじめましょう」

垣根「で。なんの話をすんだよ」

心理定規「今日の内容が放送されると、視聴者の反応が大きく動くはずよ。御坂美琴と一方通行が相手とはいえ、今回の結果はあまりいい傾向とは言えないわ。今後の仕事にも影響してくるでしょうし、対策は立てておかないと」

ゴーグル「でもギャップ萌えと言う言葉があってっスね。短所も魅力の一つってパターンがあるんス。そう言った要素一つでこの先のファンの心がどう転ぶか変わってくるかもしれないっス」

弓箭「こここここのままではいけないのですか。誰でも苦手なことってあるのに」

心理定規「とりあえず、本人があの出来をちょっと気にしてるから今日起きた問題を改善する方向で話を進めましょうか」




ゴーグル「えーと、お客さまの中で料理経験のある方はいらっしゃいますかー?」

垣根「 」スッ

ゴーグル「垣根さん以外でいないっスかーちょっと女子ー何やってんの? リーダー一人で手あげてたらかわいそうじゃないっスかー?」

ゴーグル「心理定規さーん?」

心理定規「だってほら。ネイルが」

ゴーグル「弓箭さあーん?」

弓箭「わわわわわわたくしは、あの。授業……とかでなら。そそそそそ、その。基本的なことは」

ゴーグル「今は重要な戦略会議中だぞ。『スクール』の命運はお前の意見に左右されるんだーってなもんでしっかりしてくれないと困るっスよ」

垣根「いやお前もしっかりしろよ」

632 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:24:22.03 ID:VLvIECUd0

弓箭「それでは、状況を確認しましょうか。標的はパスタでしたね」

ゴーグル「えーと具はアサリとエビと…魚介っスかね」

心理定規「何を作るはずだったの?」

垣根「ペスカトーレ・ビアンコだ。レシピも見た」

ゴーグル「あれっペスカトーレってトマト味じゃないんスか。でもこれ赤くないっスよ」

垣根「白ワインでソースを作るから白いパスタになるんだよ」

弓箭「リーダー。めざましい成果をあげられなかった原因の一つ、何でこんなに焦げたのかの原因はご自分でわかりますか?」

垣根「はぁ? そりゃ火が強かったんだろ」

ゴーグル「逆ギレだ…ほんとは白いはずの料理を真っ黒にしちゃったのにドヤ顔っスよ垣根さんってば」

心理定規「それは…彼だもん。仕方ないわよね?」

弓箭「この映像からも戦場の痕跡を分析しますと……恐らく原因は最後のフランベ。それも強火で火にかけすぎたこと。
順調に出来ていたかもしれないのに……ギャラリーの雌共に無駄なパフォーマンスをしていたから見た目が酷いことになってしまったんですよ」

心理定規「パスタってフランベするのかしら。何でそんなことしたの?」

垣根「……カッコいいだろ」

ゴーグル「確かにカッコいいっスねえこの映像。この隙に既にこちらに完成品が!って差し替えちゃえばよかったんじゃないスか」

心理定規「それじゃあ意味ないじゃない」

垣根「ナメてんのか。勝負にならねえだろ」

弓箭「卑怯者の敗残兵」

ゴーグル「ぐっ、フォローしたのにフルボッコっスか」
633 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:28:40.65 ID:VLvIECUd0

弓箭「次に味ですが。ご自分で結果を確認して下さい」

ゴーグル「スタジオから料理の残り持ってきてもらったっス。あっためてきましたよ」

垣根「我ながら……くどいし塩辛いな。ついでに苦い」

弓箭「重く感じる原因は追いオリーブオイル。そして全体的に多い塩気、ですか」

垣根「味付けは分量通りだぞ」

弓箭「ソースはそうかもしれませんが。そうですね…パスタを茹でる時に塩は入れましたか?」

垣根「そりゃあ……湯に対して三パーセントは入れろって言うだろ」

弓箭「その塩分量が元のレシピとは差があったのかもしれません。あとはソースをそれだけで完成した味付けに仕上げるのではなく、パスタと合わせてから調味した方が安定すると思います」

ゴーグル「垣根さん味見はしなかったんスかね」

心理定規「アジミネーゼって呼ぶらしいわ。そう言う人」

ゴーグル「もしかしてメシマズ嫁の旦那さんがバイトの顧客に?」

心理定規「いるの。でも、毎日お弁当を用意してくれるんだって。大変みたい」

ゴーグル「うわぁ。冷食コンビニ外食に宅配なんでもあるのに食事に困ることってあるんスね」

心理定規「男の人も、『たまには僕が作るよ』くらい言って家事をしてくれてもいいわよね」

ゴーグル「ソウデスネー」

弓箭「苦味は……仕上げでのパスタや具の焦げだけじゃないですね。ほら、この残骸。真っ黒なにんにくが」

垣根「潰したら最初に弱火で炒めるんだろ。ちゃんとやったぞ」

弓箭「香りを出したら焦げる前に取り出しましょう。それはレシピになかったんですか?」

垣根「なかった」

ゴーグル「多分、書いた人も焦がす想定はなかったんスよねえ」

心理定規「そうね。そこまで親切なレシピサイトみたことないかも」

634 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:31:37.61 ID:VLvIECUd0

弓箭「麺が主役の料理になるはずだったのに…火も通りすぎて伸びてしまっています。焦げていないところでも冴えない食感…」

垣根「チッ。茹で時間はキッチリ守ったが……その後火にかけることは踏まえてなかったな」

弓箭「一.七mmのスパゲッティーニですか……好みによりますが、得物はもう一ゲージ以上サイズが上でもこのソースなら合うと思います。芯が消える前に少し早く上げて、具材と合わせて火を加えても仕上げやすいはずなので」

垣根「あれだけ言ってて、最後に加熱すんのか」

弓箭「フランベは外さず、行うんですよね」

垣根「そうだな……」

弓箭「基本はおさえていても状況に合わせて対応出来ないと無残な結果になります。さらに、調子に乗って余計なことをあちこちしていては相手に撃たれる前に自滅してしまいますよ」

垣根「ったく、料理ごときにこの俺が」

弓箭「リーダー、キッチンも戦場です」

ゴーグル「垣根さん相手に……的確に急所を狙った正論しか言ってねえこの女……」

心理定規「でも、確かに調子に乗るのは彼の悪い癖よね」

ゴーグル「自滅型っつうか」

弓箭「あなたの雄姿を待っていたファンの輝かしい期待を潰したからには、せめて誇れる偶像であってくださいよ」

635 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:35:06.88 ID:VLvIECUd0


弓箭「あああああ、あの。よかったですね。垣根さん、何回か練習したらちゃんとおいしいパスタが作れるようになりましたよ」

ゴーグル「おかげで垣根さんの仕事の飯休憩と俺らの任務の空きその他はスパゲッティオンリーの食卓っスけどね……それもおんなじスパゲッティ……
味はさておきイタリア人もびっくり空飛ぶモンスターに見えてくる」

心理定規「キャンピングカーなんてどこから持ってきたのかしら。それにしてもレパートリーがないのも困ったものね。たっぷりのオリーブオイルにパスタ……イタリアンはカロリーが高いのよ」

垣根「おーい。お前ら、飯出来たぞ」

弓箭「あつっ……おいしい」

ゴーグル「おおー流石垣根さん、もうレシピをものにしたんスね。工場のラインみたいに完成以降前回前々回と同じ味を維持し続けてますよ。でもちょっと調味料で各自工夫するくらいは許して欲しいっス」

心理定規「そうね。でも余計なことを耳に入れて、変なアレンジとかするようになったら困らない?」

弓箭「隠し味は隠れているからそう言うのに……健康志向からの減塩、そのまま香辛料の投入……普通の家庭料理になるはずだったのに……」

ゴーグル「ちょっ、おい、後ろ向きなのもそのへんで止めろって! うーん垣根さんがアレンジャーに進化したら怖いっス。じゃあパラ変動で分岐がおかしくならないように今は見守るしかないっスかね。もしかしたら満足して飽きるかもしれないっスよ」

心理定規「そうね。でもすでに隠し味に『未元物質』とか入ってたらどうしよう」

ゴーグル「ぶえっほ?!」

垣根「さーて俺も食お、って何水吹いてんだよ汚えな」

弓箭「どどどどどどうしました?」

ゴーグル「何か急に寒気が……」


ゴーグル「あの番組も何がさせたかったんだか。一方通行のあれは料理としていいんスかねえ。炊飯器って飯炊くもんじゃないスか」

心理定規「あら。炊飯器で作るお菓子の本とかもあるのよ」

弓箭「炊飯器調理は、スイッチを入れたら完成するまでほとんど手を加えられないから、結果がわかりづらいはずなんです。だから煮る料理だと特に味付けが難しいんですよ。水っぽくなったりむらが出てしまったり」

ゴーグル「へえー。ポチッとな! で楽々済むんじゃないんスか?」

弓箭「他の人の映像も見ましたけど、あのハンバーグも仕上げにソースを煮詰めたりはしてませんでしたよね。普通はそうやって調整するのに」

垣根「確かに……蓋開けたらそのまま皿に盛ってたな。その状態で完成させてやがるってことは……
奴は具材の火の通りから味の染み具合、蒸発する水分量を想定した味付けの完成形まで食材の調理過程と結果を全て計算した上であえてスイッチ一つで終わらせやがったって訳か」

ゴーグル「第一位の演算能力のなせる技ってことスか」

心理定規「まぁ、確かにお料理も科学実験みたいなところがあるけど。それだけ向こうが知り尽くしてたってことかしら。料理なんて、あなた以上に似合わないけど」

弓箭「そそそそそそれは……リーダーも狩りがいのありそうな獲物ですね」ニコォ

垣根「ったく、ムカつく野郎だ」

636 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:39:54.59 ID:VLvIECUd0


垣根「それにしても……炊飯器か。奥が深いな」

ゴーグル「そっちっスか。まさかの、垣根さん料理の次は白物家電に興味を…?」

心理定規「……ねえ」

ゴーグル「なんスか?」

心理定規「この前、彼に関する気になる話を耳にしたんだけどちょっといいかな」クイクイ

ゴーグル「なんスか? 俺じゃなくて垣根さんにそのまま言えばいいじゃないスか」

心理定規「新しい仕事なんだけどね。大手家電メーカーが新商品を販売するの。そのPRを兼ねて、前のシリーズの人気機種を『当社第二位』商品として彼とコラボしたいって話があるみたいなのよ」

ゴーグル「物はなんスか」

心理定規「冷蔵庫」

ゴーグル「は」

心理定規「扉が全面液晶パネルになってる、閉じたままで中が見える冷蔵庫ってあったでしょ? あれに彼の等身大スクリーンを特典として組み込んだりデザインも『未元物質』仕様にしたいって……」

ゴーグル「どんな仕様にする気だよ。ええっ『スクール』の電話の奴は何て言ってんスか」

心理定規「あの人が率先して話を振って進めてて向こうも乗り気みたいなの。企画も相当つめはじめてるみたいなのよね。ほとんど本決まりよ」

ゴーグル「第二位って序列強調してるし、何で垣根さんに全力で喧嘩を売ってるんだろうなあ死にたいのかなあそうかなあ他でやってくんねえかなあ。
じゃあ相当機嫌のいいタイミングで話をしないと俺たちも愉快な死体っスよそれ」チラッ

心理定規「そうね」チラッ

弓箭「ああああああのごちそうさまです! お皿…」

垣根「おう。そこ置いとけ」

弓箭「エプロンも似合いますね」

垣根「だろ」

ゴーグル「……コンビニかファミレスに垣根さんの冠付けたスパゲッティ並べる話を同時進行で進めてもらいます? ドラマとかアニメのコラボメニューとかありますよね」

心理定規「そうね。私、彼のメンタルケアまで面倒みきれないわ」

ゴーグル「おっ」ピロリン

心理定規「なに?」

ゴーグル「あの後、あいつの指示でムービー作って、放送後に動画サイトに上げたんスよ。けっこーいい反応っスよ? 垣根さんのリベンジクッキング、からの華麗な完成品。コメントも伸びてるし……」

心理定規「君も無駄にカメラ持ってないのね。どれどれ?」

垣根様が(´・ω・`)ショボーン
焦げた料理みてる(´・ω・`)
まけずぎらいなていとくんもえー
マジ顔でwオリーブオイルww
完成! ドヤァ!
俺の料理に常識は通用しねえ!
8888888
うまそう食べたい
いいお顔
このイケメンうれしそうである

心理定規「……なにこれ」

ゴーグル「え? こんなのっスよね? Pも大喜びでしたよ」

心理定規「本人には見せちゃだめなやつじゃない?」
637 : ◆q7l9AKAoH. [ saga]:2015/12/31(木) 03:41:57.83 ID:VLvIECUd0


後日。

ゴーグル「じゃあこの垣根さんの得意料理(海の幸の白いパスタ)を『超能力者アイドルコラボ飯』の企画に持ち込むってことでいいんスかね」

垣根「いや。どうせならもう一段階上のもんにする。そのままじゃ、俺らしさが欠けてるだろ」

心理定規「あなたらしさ、ねぇ」

弓箭「(はぁ。ここまで注目を集める人でもまだそう言うの気にしちゃうのに……わたくしって)」

ゴーグル「そんなこともあろうかと! 見つけてきましたよ垣根さん! 高級食材に天使のエビってのがありました!」

垣根「よーしそれだ! って誰が天使だクソがぁ!!」バサァ

ゴーグル「どわぁああ!!」

弓箭「あんなにテレビで羽出してるのにまだ駄目なんですかね?」

心理定規「人に言われるのは嫌なのよ。きっとね」
638 :来年もよろしく  ◆q7l9AKAoH. [ saga sage]:2015/12/31(木) 03:51:21.24 ID:VLvIECUd0

ドーモ。

あいどるさまおもしろかったけどらっこさんがいなくてさびしかったからかいた。
パク…えっと参考資料。美味し◯ぼと鯖カ◯ーなまとめとかそのへん
見る分にはおもしろいけどこわいよ!佐天さんとは大違いだよ!
別に垣根は料理くらいできなくてもいいよな。できなくても困らないもんな
でもなぜか料理とか器用にやりそうなイメージがある。
エプロンつけたAAあったよね?そのせいか?

>>623
ティガー戦車かな?
由来はそう言うのがあんのかね。裏設定で親が虎ファンとかだったらどうしよう

>>624
垣根「ここまで来たらいっそ最後まで顔出さない方が大物っぽくてかっこいい気がしてきた」
いや出て欲しいけどな!!

>>625
狩猟モードでスイッチはいる子なんでしょうかねやんでれっぽい

>>626
垣根だけにってか。
原作で『能力者の垣根を〜』とか出てくると前後の文から垣根帝督を探してしまうのはなんの病気でしょうね!?

>>627
パスデック◯なー残念なー
まだサービス終わってないけどw
魔法少女イベントをメダルでコンティニューしたりヘタ錬が頼もしかった頃があったんだよなあ楽しかったなー

1は元気だよ最近は『スクール』周辺が賑やかだからかな

>>628
体調不良じゃ仕方あるまいて

>>629
>>628みて今回はスルーかなとか思ったら>>629のおかげでまた買ったよ!ありがとな

>>630
それな。コミックス派だったのにすっかり継続してますことよ

もう今年も終わりたるものね。
来年の>>1は今書きたる「とにかくアブない『未元物質』in常盤台安心して下さい(下に)履いてますよ」が終わりたれば、いつか『スクール』の面々をプールに連れていきたしと思うておりけるの。
その為にも弓箭女史の仔細は知りたしゆえ、また次号を心待ちにせねばならぬのね。
かようなスレを読みたる方々には来年もよしなに願い申しあげたきことを早めにここに書きておきたるのよ。

やってみたけどエセ古語めんどくせえなもう!



おまけ・ゲーム脳


垣根「お前もゲームばっかしてるけどあれか? 死んだら回復させりゃいいやとか思うのか?」

ゴーグル「垣根さん……それは間違ったゲーム脳のイメージっスよ。ガチなのは『二、三階ならジャンプでショートカットできそう』とか『財布に金がなかったから雑魚狩って昼飯食おう』とか
『眠くなったから回復かけよう』、『この長い話スキップ出来ねえかなあ』ってなことを自然と頭に思い浮かべてしまうのっス」

垣根「ふーん」

ゴーグル「ビデオゲームだけじゃないんスよそう言うの。『スクール』にももう一人いるじゃないスか」

垣根「?」

ゴーグル「弓箭ー、モンパンやらないっスかー?」

弓箭「結構です。あんな、徹甲榴弾を急所に当てても仕留められないふざけた狩猟はわたくし、したくありません」

ゴーグル「リアルをゲームに逆輸入しちゃう狩猟(ゲーム)脳っス。頭ふっとばせば死ぬのにHPってなんだよって思っちゃうタイプっスかねえ」

垣根「……お前らも大変だな」

639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/31(木) 04:22:27.44 ID:/9j9hQ3i0
読み辛いなあ
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/31(木) 05:38:05.05 ID:vRl8fCSf0
エプロン装備の家庭的未元物質ww
らっこちゃんも馴染めてて…あれ、なんだろう涙が…
ちょっと早いけどあけおめ1!2016年も張り付きます!
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/31(木) 09:28:42.69 ID:21hCMM0x0
俺も垣根は何でも器用にこなせるイメージあるから笑った、(料理中の)見た目重視過ぎだろwwwwww翼なしでダークマター生み出せて良かったね^^
偶像さまの垣根はやっぱかませ犬枠なのかね、心理定規が可愛いからいいけど
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/31(木) 11:01:08.79 ID:daUeVNCpo
垣根のチンポパスタを食べたいよお
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/31(木) 17:56:31.50 ID:VPdJ+EioO
垣根が「今日はうまくいったろ」ってどや顔で作ってくれたらダークマター(玉子焼きらしきもの)でもたべる
真っ黒でいいから飯をふるまわれたい
644 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/01(金) 02:10:44.01 ID:goG2I2t80
あけおめ〜
今年もスクールの出番がもっと増えますように
645 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします :2016/01/03(日) 16:25:02.84 ID:S+VGNl4/O
読んでないとわかんないネタやられても
646 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/04(月) 02:27:25.06 ID:v4gJGqURo
お前の都合なんて知らんがな
分からんならスルーしろ
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