ミリマスSS投稿スレ

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149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/08/18(火) 17:39:44.63 ID:m7uTvC1mo

春香「誕生日おめでとう、可奈ちゃん!これプレゼントの手作りプチシューだよ」

可奈「わー、ありがとうございます春香さん!大切に食べますね♪」

志保「誕生日でしょ、お菓子あげるわ。…プチシューもたくさん用意したわよ」

可奈「ありがとう志保ちゃん!一緒に食べよ〜♪」

……

伊織「私からはゴージャスセレブプチシューよ。ありがたく受け取りなさい、にひひっ!」

紗代子「たい焼きの中に生クリームとカスタードを詰めた、たい焼き型プチシューです!」

美奈子「わっほーい!プチシュー100人前おまち!」

静香「うどんにプチシューをトッピングしてみたわ!」

美也「サンドイッチにプチシューを挟んでみました〜」

まつり「プチシューの中にマシュマロを(ry」

歩「わさびクリームをたっぷり入れて(ry」

瑞希「なんとシルクハットの中から大量のプチシューが(ry」



可奈「プチシューを〜食べても食べても減らせない〜…もう食べれない〜…見たくもない〜…」

春香「可奈ちゃん大丈夫!?」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/18(火) 18:45:57.67 ID:sQ+ZuXmCO
     / プーチシューゥヲー \
    |                 \
    |                タァ
    |                 ベ
    |  ..   ..         タァ  テェ
    | : (ノ'A`)>:         ベ  モ 
   / ̄: ( ヘヘ:: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   テェ
  /                  モ
/                     /
     \ ナークナーラナーイ /
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/18(火) 20:26:43.39 ID:scFd+LsKO
おいばかやめろ
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/18(火) 22:34:53.04 ID:3Zr6Fl4EO
わろた
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/07(月) 14:42:41.60 ID:wvSVRCqNo

P「未来はホントかわいいなぁ」

未来「そ、そうですか〜?でへへ♪」

P「あーもう、その笑い方もかわいすぎるわ。かわいすぎてなんでも許しちゃう」

未来「あのー、そういえばまた劇場の火災報知器押しちゃったんですけど…」

P「あー、許す許す」

未来「ロコちゃんのアートを勝手に捨てちゃったんですけど…」

P「もちろん許すぞ!」

未来「じゃあこの間のIMCでラッシュボタンを開始早々押しちゃったのも?」

P「それは許さん」

未来「ですよねー♪」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/07(月) 17:10:46.50 ID:JfGn0Nqu0
お仕事に直結しちゃうからね許されないね
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/08(火) 17:04:38.45 ID:UF1DKK48o

志保(せっかくのオフなのに家の片付けをしろなんてお母さん人使いが荒いんだから…)

志保(さて、次は弟の部屋ね…確か今は外出中でいなかったはず)

ガチャ

志保「まったくあの子ったら部屋をこんなに散らかしちゃって…」

志保「漫画類はこっちに揃えて…お菓子の袋はゴミ箱に捨てておいて」

志保(ん…?ベッドの下に何か本が)ゴソゴソ

志保(…こ、これは)

志保(先日発売された可奈の水着写真集『Petit cream puff』!!)

志保「………」

志保「……まさか姉弟で同じものを買っていたなんて」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/08(火) 17:05:50.39 ID:UF1DKK48o

志保「さすが私の弟だけあって見る目があるわね」ペラペラ

志保「はぁ…可奈の少しぽっこりしたお腹がたまらない…むにむにしたい…」ペラペラ

志保(しかし…これってあの子も可奈のことが好きってことかしら)

志保(今度可奈を家に呼んでみるのもいいわね…反応が楽しみだわ)

志保(でもそのことがきっかけで可奈と親密な関係になったりして…)

志保(そしてそのままゴールインしたりして…)

志保(ということは、つまり私が可奈の義姉に…?)

可奈『志保ちゃん…いや、お義姉ちゃん♪』

志保「ぐはあああああああぁぁぁ!!!!!」バターン


弟「家に帰ったらお姉ちゃんが俺の部屋で鼻血出して倒れてた…」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/08(火) 22:10:31.67 ID:CZ6A2gxQO
志保…
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/09(水) 00:40:58.26 ID:5mM8nMacO
ポンコツだなぁ(褒め言葉)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/09(水) 00:59:20.26 ID:nPobzW0Ho
ただまあ流石に志保の弟が写真集買うような年齢とは思えんが
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/10(木) 12:13:33.58 ID:JpauBGPXo

翼「はぁ…美希先輩のおっぱい揉みたい」

律子「…いきなり何言い出すのよ、翼」

翼「だってだって〜、あんな胸元の開いた服を着てソファーであんな無防備に寝てるんですよ?」

翼「これはもう、揉まれても文句は言えないかと!」

律子「言い分が犯罪者のそれね」

翼「というわけで、律子さんそこどいてください♪」

律子「断る。いくら後輩といえど美希に手を出させるわけにはいかないわ」

翼「………」ゴゴゴゴ

律子「………」ゴゴゴゴゴ


P(あいつら仲いいな…今度ユニット組ませてみるか)

161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/10(木) 14:54:23.59 ID:BuIA5I7pO
みきりつもみきつばも好きな俺得
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/10(木) 15:55:23.48 ID:/8ihXMNlO
つばりつか…ありだな
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/10(木) 20:03:49.67 ID:5VjFLj/Vo
>>161-162
そこでつばみきりつという三角関係ですよ
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/11(金) 22:44:28.60 ID:oCbX18VXo
桃子とPの仲が悪くなった後千早が優しく接して仲直りしたssって題名何でしたっけ?
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/11(金) 23:18:47.85 ID:oCbX18VXo
すまん雑談スレと間違えた
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/20(日) 18:07:31.87 ID:ylJz/dpTO
すばるんの誕生日なので思いついたのを
あんすばっていいと思うの




杏奈「昴さん、誕生日おめでとう…。」

昴「ありがとな、杏奈!」

杏奈「これ、プレゼント…あんまり凄いものじゃない、けど……。」つお菓子

昴「わ、これって手作りか!?」

杏奈「うん…がんばって、作ってみた…。」

昴「すっげー美味そうじゃん!ありがと、大事に食べるよ!」

杏奈「えへへ…あと、昴さんが好きそうなゲーム持ってきたから…良ければ…百合子さん達と一緒に、やろ?」

昴「おう!杏奈の選ぶゲームって面白いのばっかだから楽しみだよ!」

杏奈「…それと…」

昴「ん?何?」






杏奈「…今度、杏奈の家で…ね…?」


昴「……お、おう…///」

杏奈「…えへへ…昴さん、かわいい…。」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/24(木) 02:31:01.24 ID:mOW2QkQf0
杏奈に主導権握られてるかんじか、いいね
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/27(日) 22:10:04.87 ID:A/0k+o19o

未来「あずささーん♪」ダキッ

あずさ「あらあら〜、未来ちゃんは甘えん坊さんね」

未来「でへへ〜」ムニムニ



翼「…なるほど」



翼「美希先輩〜♪」ガバッ

美希「……」サッ

翼「な、なんで避けるんですか〜」

美希「なんか目つきがいやらしかったの…」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/27(日) 23:49:03.95 ID:Ilb4w6q/O
翼ェ…
俺も美希に甘えたい
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:19:19.41 ID:0FYm1oE8O
琴葉「私がヤンデレという風潮」

恵美「ん?」

琴葉「おかしいと思うの」

恵美「あー」

琴葉「少し重いかなって自覚はあるけど初恋だし一途になりすぎるのも仕方ないと思う」

恵美「そうだねぇ」


琴葉「そもそもヤンデレだなんて…っとちょっとごめんなさい」メルメル

恵美「メール?学校の友達?」

琴葉「ううん、ただのプロデューサーへの定時報告メールよ」

恵美「定時報告?」

琴葉「そう、15分おきに私がどこで何をしているかメールで報告しているの。プロデューサーが私が何をしてるか気になって仕事が手につかないなんてことがないように」

恵美「へぇ〜」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:19:57.53 ID:0FYm1oE8O
琴葉「それで話を戻すけど」

小鳥「プロデューサーさーん?どこに行っちゃったのかしら…」パタパタ

琴葉「プロデューサーをお探しですか?小鳥さん」ピッピッ

琴葉「えっと…シアター南側2階トイレの一番奥の個室にいるみたいです」

小鳥「トイレだったのね。ありがとう琴葉ちゃん」

琴葉「いえ」


恵美「プロデューサーがどこにいるかわかるんだね〜」

琴葉「発信機つけてるから。やっぱりお互いに相手が何をしているか把握しておくべきだと思うし」

恵美「そっかぁ」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:20:55.91 ID:0FYm1oE8O
琴葉「そんなことより私がヤンデレと言われることについてだけど」

律子「うーん…昨日プロデューサー殿仕事の資料どこに置いておくって言ってたんだったかしら…」カツカツ

琴葉「昨日の何時ごろですか?律子さん」ピピッ

律子「15時ごろだと思うけど…」

琴葉「えっと…プロデューサーのデスク後ろのシェルフの2段目ですね」

律子「あぁ思い出した!ありがとう琴葉」

琴葉「どういたしまして」


恵美「今なに見てたの?」

琴葉「これ?ただのプロデューサーの会話の記録よ?会話内容や通話内容を録音して家でまとめてるの」

恵美「そうなんだぁ」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:22:39.23 ID:0FYm1oE8O
琴葉「そうだ、ちょうどいいから更新しておこうかな。ちょっとごめんね恵美」

琴葉「翼ちゃんは抱きついてたから-1ポイントと…美希ちゃんに続いて残り6ポイントか…二人とも今月乗り切れるのかな」


恵美「なんのポイント?」

琴葉「プロデューサーに過剰なコミュニケーションやボディタッチをしたら減っていくポイントよ。皆それぞれ毎月50ポイントずつ持ってるの」

恵美「ゼロになったらどーなるの?」

琴葉「ふふっそれはさすがに秘密よ」


恵美「今までゼロになった子はいるの?」

琴葉「いないわよ?ちゃんと全員いるでしょ?」

恵美「いなくなっちゃうのかぁ」


琴葉「大丈夫、ギリギリになってきたらちゃんと釘を刺すから」

恵美「釘を刺すって怖い言葉だよねぇ」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:23:27.08 ID:0FYm1oE8O
琴葉「少し厳しいかも知れないけど人の夫に不必要にベタベタするのはよくないと思うし」

恵美「結婚してたんだぁというか付き合ってたっけ?」

琴葉「それはまだだけど…心は契りを交わしてるから」

恵美「琴葉は乙女だなぁ」

琴葉「もうからかわないでよ恵美」


琴葉「それでなんの話だったかしら……そう、私がヤンデレと言われることについてよ。どうしてだと思う?」

恵美「なんでかなぁ」





琴葉はヤンデレじゃなく一途でちょっと不器用なだけの女の子
いいね?
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:29:19.66 ID:Jg3vuasJo
お、おう
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 12:31:32.40 ID:1ecOc2uIo
gkbr
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/30(水) 15:47:10.22 ID:fzXlhD03O
ままゆ以上の風評被害だよなぁ
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/01(木) 12:06:20.64 ID:bdrtIWtiO
可奈「志〜保ちゃんっ!」ダキッ

志保「きゃっ!もう急に抱きつかないでって言ってるでしょ可奈」

可奈「えへへっごめんねっ♪」

志保「まったく…今から私に抱きつくのは禁止にするから」

可奈「えぇっ!そんなぁ〜…」

志保「いいわね」



次の日



可奈「志〜保ちゃ……っ」グッ

志保「…やればできるじゃない」

可奈「えへへ…寂しいけど我慢するね」

志保「ふふっその調子でがんばりなさい」



また次の日



可奈「志保ちゃん!ご飯まだなら一緒に行かない?」

志保「えぇいいわよ」

可奈「やった〜♪じゃあ行こっ」

志保「…」ウズ



またまた次の日



可奈「今日レッスンで音程がだいぶ取れてきたって褒められたんだよっ♪」

志保「そう、よかったじゃない」

可奈「歌姫に一歩近づけたかな〜♪」

志保「そうね……」ウズウズ



さらに次の日



可奈「志保ちゃ…んぷっ」

志保「……」ギュッ

可奈「し、志保ちゃん?抱きつくのは禁止なんじゃ…」

志保「…私から抱きつくのは禁止してないから」

可奈「志保ちゃん…!」






最近かなしほ分が不足してると思う
誰か書いてくださいなんでも島原
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/10/18(日) 05:56:29.30 ID:mAlIAQvAO
P「瑞希はみんなを名字で呼ぶよな」

瑞希「そうですね。それが何か」

P「ならなんで貴音は貴音さんって呼んでいるんだ?」

瑞希「一度名字?で呼んだ時にすごく怒られました…思いだして足がガクガク」

P「なんで疑問形なんだ?それに『四条さん』って呼ばれるくらいで怒るわけないだろ」

瑞希「…四条?」

P「えっ?」

瑞希「貴音さんの名字はヤーネフェ「真壁瑞希」」

貴音「その名は口にしてはならぬ、と以前申し上げたのを忘れたのですか」

P「…今どこから現れた?」

貴音「とっぷしぃくれっとです」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/18(日) 14:56:25.53 ID:IH4+t9YdO
やはり貴音はサd(ッターン...
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/10/25(日) 13:15:56.22 ID:YkD2tP+Qo

翼「美希先輩〜、今日こそモテモテになる秘訣を教えてくださいよー」

美希「あふぅ…別に秘訣なんてないの」

美希「それに翼は今のままでも十分モテてるって思うな」

翼「えー、でも今月は20人くらいにしか告白されませんでしたよ?」

美希「む…それは確かに少ないの」


小鳥(え…?)
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/25(日) 13:50:13.41 ID:wpSBCqKp0
美希基準にしちゃモテてないのも当たり前
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/26(月) 14:27:28.14 ID:iEb7kPp7O
ラノベ主人公も真っ青なレベルでモテるからな美希
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 02:12:08.95 ID:9hadEr040
P「もうすぐ朋花の誕生日」

P「……なんだが、何を用意したらいいのやら……」

P「……1人で考えていても埒があかないし、人に聞くか」



――事務所――

P「……ということなんですが、何をあげたら喜ぶと思います?」

小鳥「そうですねぇ……。うーん……朋花ちゃんはあんまり自分のやりたいことを口に出さないですからね〜……」

P「やっぱりそうですよねぇ……去年は扇子をあげたりパーティを開いたりして、喜んではくれたと思うんですが……」

小鳥「扇子の他に好きなものといっても思いつきませんねぇ……。でも、プロデューサーさんが心を込めて選んでくれたものなら、喜んでくれる

んじゃないですか?」

P「朋花がそんなタマですかねぇ!? ……うぅ、朋花のプロデューサーとしてしっかりと考えなきゃ……ありがとうございます、小鳥さん! 

まだ少し日にちはありますし、考えてみます! それじゃ!」

小鳥「あっ! プロデューサーさん……行っちゃった。……でも、ふふっ。プロデューサーさんたら鈍感なんだから。確かに分かりづらいけれど

、朋花ちゃんがあそこまで心を許しているのはプロデューサーさんだけだと思うけどなぁ」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 02:12:50.53 ID:9hadEr040
―事務所―

P(とは言ったものの……どうしようかなぁ。何となく方向性は見えた気がするんだが……うーん)

朋花「そんな怖い顔をしていると、うまくいくこともうまくいかなくなってしまいますよ〜? ダメプロデューサー♪」

P「おわぁっ!! 朋花!? この時間は仕事じゃなかったのか!?」

朋花「仕事が早く終わったので、事務所に寄ってみたのですが……。そんなに慌てるなんて、この私に何か隠し事ですか〜?」

P「何も隠してない! 突然だったから驚いただけだ!」

朋花「本当ですか〜?」

P「ホントホント!!」

朋花「……本当ですか〜?」

P「ほ、本当だよ……!(眼力に負けそうだ……!)」

朋花「……! ……仕方ありませんね〜。信じてあげましょう〜♪」

P「それはよかった……。……? 何だか急に楽しそうだな」

朋花「あら、そうですか〜? きっと仕事がうまくいったからですね〜♪」

P「単純にそれだけには見えないけどなぁ……?」

朋花「……まさか、自分は信じてほしいと言っていたのに、私のことは疑うんですか〜?」

P「そ、そんなことはない! ないぞ!」

朋花「そうですよね〜? 私のプロデューサーともあろう方が疑うなんてこと、ありませんよね〜?」

P「もちろんだ!!」

朋花「うふふ、いい返事です〜♪ プロデューサーさんが私を信じてくれれば、私もプロデューサーさんを信じましょう〜♪」

P「お、おう! お互いに信頼しあってこそだからな!」

朋花「そうですね〜、ふふっ♪ それでは私は帰りますね〜♪」

P「もう帰るのか? 今来たばかりじゃないのか?」

朋花「少し様子を見に寄っただけですし、それに……」

P「それに?」

朋花「プロデューサーさんは何か考え事をしてらっしゃったみたいですから〜♪ 邪魔をしてはいけませんからね〜」

P「……? 考え事……あぁ。そうだな、すまない、気を遣わせてしまって」

朋花「いえいえ〜♪ そのくらいの心配りができなくては、子豚ちゃんたちを従えることはできませんから〜♪ それでは、また明日♪」

P「あぁ、気をつけて帰れよ」

P「……さて。それじゃあ用意をしに出かけようか! ……小鳥さん! すいませんが先に上がらせてもらいますね!」

小鳥「は〜い! それじゃ、朋花ちゃんのこと、しっかりお願いしますね♪」

P「はい!」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 02:13:39.99 ID:9hadEr040
――劇場――

美奈子・美也・まつり「「「朋花ちゃんの誕生日プレゼント?」」」

P「そうだ。最近欲しがっているものとか、何かないか?」

美奈子「私も何かあげたいんですけど、朋花ちゃんの欲しいものはよくわからないんですよ〜……」

美也「むむむ……朋花ちゃんの欲しいものですか〜〜? 私もわかりませんね〜」

まつり「それに、それはプロデューサーさんが考えなきゃいけないことなのです、ね?」

P「いやまぁそれはその通りなんだが……参考にするぐらいなら……な?」

美奈子「でも、やっぱりお祝いといえばご馳走じゃないですか!? 腕によりをかけて作ったら喜んでくれますよ、きっと!!」

P「うん。それはお前が作りたいだけじゃないのか? それに、普段の振る舞いから見ても、朋花の家は料理が豪勢なんだと思うんだよ。料理の

うまくない俺じゃ、厳しいものがありそうだ」

美奈子「それもそうですね〜……」

P「やっぱり難しいよなぁ。去年は何とかうまくいったけど、今年も同じってわけにもいかないしなぁ……」

美也「『プレゼントというものは、内容も大事だけど、心がこもっているかどうかが、一番重要だ』って、いつも将棋をしてくれるおじいちゃん

が言ってましたよ〜?」

P「やっぱりそう言われるか〜。でもやっぱり、より喜んでくれるものをあげた方がこっちも嬉しいだろ? だから……」

まつり「……まつりは、妥協せずに一生懸命悩んで考えて、プロデューサーさん自身が、朋花ちゃんのためだけに、特別に用意したプレゼント。

それが、朋花ちゃんが一番喜ぶプレゼントだと思うのです。……ね?」

P「俺自身が、朋花のために選んだ……そうか。そうかもしれないな……。……ありがとな、まつり。」

まつり「ほ? まつりは当然のことを言ったまでなのですよ?」

P「それを当然のことだと思ってくれていること、それ自体がありがたいことだからな。お礼ぐらい言わせてくれよ」

まつり「……それなら! まつりのお誕生日には去年よりも、もーっとぶらぼー! でわんだほー! なパーティーを開いてほしいのです! ね

? ……ね?」

P「わ、わかったよ……約束しよう……」

美奈子「それじゃあ、その時の料理は私に任せてください! とびっきり盛大に作っちゃいますよ〜!!」

P「ほ、ほどほどにしてくれるなら……頼むぞ……」

美也「おーいいですね〜。私も協力しますよ〜」

美奈子「美也ちゃんも料理すっごく上手だもんね! 2人で最高のパーティーにしようね!」

美也「お〜! それじゃ早速作りましょうか〜」

美奈子「は、早いよ美也ちゃん!? まつりちゃんの誕生日はまだ先だよ!!」

美也「おや? そうでした〜。では、今から一緒にレシピを考えましょう〜♪」

美奈子「それもまだ早いんじゃないかなぁ……? えっホントに今から考えるの? ちょっと待ってよ美也ちゃ〜ん!!」

P「おいおい大丈夫か……? ……相変わらず、美也の行動は予測がつかないな。……まつり、まだ早いとは思うが、あの2人に任せて大丈夫なの

か?」

まつり「ほ? ……みんなとプロデューサーさんに祝ってもらえるのが、まつりにとっては一番のプレゼントなのです! だから、今年も……よ

ろしくね?」

P「……そうか。そうだな。本当にありがとな、まつり!」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 02:14:17.62 ID:9hadEr040
―事務所―

P(とは言ったものの……どうしようかなぁ。何となく方向性は見えた気がするんだが……うーん)

朋花「そんな怖い顔をしていると、うまくいくこともうまくいかなくなってしまいますよ〜? ダメプロデューサー♪」

P「おわぁっ!! 朋花!? この時間は仕事じゃなかったのか!?」

朋花「仕事が早く終わったので、事務所に寄ってみたのですが……。そんなに慌てるなんて、この私に何か隠し事ですか〜?」

P「何も隠してない! 突然だったから驚いただけだ!」

朋花「本当ですか〜?」

P「ホントホント!!」

朋花「……本当ですか〜?」

P「ほ、本当だよ……!(眼力に負けそうだ……!)」

朋花「……! ……仕方ありませんね〜。信じてあげましょう〜♪」

P「それはよかった……。……? 何だか急に楽しそうだな」

朋花「あら、そうですか〜? きっと仕事がうまくいったからですね〜♪」

P「単純にそれだけには見えないけどなぁ……?」

朋花「……まさか、自分は信じてほしいと言っていたのに、私のことは疑うんですか〜?」

P「そ、そんなことはない! ないぞ!」

朋花「そうですよね〜? 私のプロデューサーともあろう方が疑うなんてこと、ありませんよね〜?」

P「もちろんだ!!」

朋花「うふふ、いい返事です〜♪ プロデューサーさんが私を信じてくれれば、私もプロデューサーさんを信じましょう〜♪」

P「お、おう! お互いに信頼しあってこそだからな!」

朋花「そうですね〜、ふふっ♪ それでは私は帰りますね〜♪」

P「もう帰るのか? 今来たばかりじゃないのか?」

朋花「少し様子を見に寄っただけですし、それに……」

P「それに?」

朋花「プロデューサーさんは何か考え事をしてらっしゃったみたいですから〜♪ 邪魔をしてはいけませんからね〜」

P「……? 考え事……あぁ。そうだな、すまない、気を遣わせてしまって」

朋花「いえいえ〜♪ そのくらいの心配りができなくては、子豚ちゃんたちを従えることはできませんから〜♪ それでは、また明日♪」

P「あぁ、気をつけて帰れよ」

P「……さて。それじゃあ用意をしに出かけようか! ……小鳥さん! すいませんが先に上がらせてもらいますね!」

小鳥「は〜い! それじゃ、朋花ちゃんのこと、しっかりお願いしますね♪」

P「はい!」




―11月11日、事務所―

P「おーい朋花。ちょっといいか?」

朋花「どうぞ〜。ふふっ♪ 何の御用でしょう〜?」

P「今日、誕生日だろう? それでだな――」


続きはゲーム本編でね!



小鳥(朋花ちゃんが来るまで、覚悟を決めた表情をしたり、不安そうな表情をしたり、頭を抱えたり、無意味に歩き回ったり、やたらコーヒーを

飲んだり、せわしなく動き回るプロデューサーさんが珍しくて面白かったです)
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/12(木) 02:15:39.52 ID:9hadEr040
ごめんなさいミスりました… >>185は飛ばしてください…

ただでさえ誕生日に間に合わなかったのに…orz 朋花に怒られる…
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/12(土) 01:30:22.71 ID:dfmyj3CI0
朋花様の誕生日ssないなと思ってたが
いまさらだが乙
190 :184 [sage]:2015/12/15(火) 10:05:56.96 ID:KwjkF+sS0
>>189
何もつけなかったから本人証明できないけどありがとう!
191 : ◆km.GW4AuOk [sage saga]:2015/12/25(金) 23:25:55.03 ID:LTies012o
ふ、と吐いた息が、高く昇って行った。
新年まで、もう幾日しかないクリスマスの夜。


志保「これが最後の束かな…」


輪ゴムが巻かれた分厚い束をポストに入れる。
よし、弟の分も、お母さんの分も、そして私の分も無事に投函できた。


志保「うぅ……寒い」


手袋も要ったかなと、手を擦り合わせながら帰路に就く。
ただ、忙しい朝の時間帯では、そこまで意識は回らない。

それに、今日に間に合わせたくて、家族全員分のはがきしか頭に無かったのだ。
その甲斐あって、「年賀状の投函は12月25日までに」という郵便局の呼びかけにはギリギリ間に合った。


志保「ふふ、なんだかクリスマスプレゼントみたい」


いつもファンレターをくださるファンの方へ。
事務所の、みんなにも。
届くのは年が明けてからだけれど。
192 : ◆km.GW4AuOk [sage saga]:2015/12/25(金) 23:26:22.35 ID:LTies012o
志保「年を越えての贈り物…なんて。ふふっ」


……ちょっと、カッコつけすぎたかも。

と言っても、昨日は劇場でライブをしたし、打ち上げと称してのクリスマスパーティもあったんだけど。
ちなみに、パーティは雪歩さんの誕生日祝いも兼ねている。
私が贈った小さめの熊のぬいぐるみは、気に入ってもらえただろうか。


つと、街灯に誘われるように、マフラーに埋まっていた顔を上げてみる。


志保「…ん」


街の灯りで、何も見えないけれど。
きれいな空だ。


志保「さて」


いそがしい、年の瀬。
今日の晩ご飯は何にしよう。
193 : ◆km.GW4AuOk [sage]:2015/12/25(金) 23:28:17.40 ID:LTies012o
お粗末様。今日思い立って書いてみたら短すぎてスレ立て勿体なかったのでこっちに失礼。

なお当方、年賀はがきはデザインすら出来てない模様。ヤバい、SS書いてる場合じゃねえ
年賀状は郵便局のお兄さんを困らせないように早めに出そうね☆
194 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:30:32.88 ID:6uPJYpzq0
ミリP「美奈子とシアターとお正月」

ミリP(以後P)「こっちは炊けたぞー。美奈子そっちはどうだ?」

美奈子「準備いつでもオッケーですよ!Pさん」

P「よし。ディレクターさんこっちはオッケーです」

D「じゃあ中継つなぐぞ。本番1分前…」

D「3・2・1・スタート!」

美奈子「わっほ〜い。こちらお正月SP生っすか出張所の美奈子です!」

美奈子「今日はもち米の一大産地佐賀県からお送りしていまーす」

美奈子「本日はお正月SPということで、餅つきの模様をお送りします」

美奈子「ということでここに炊き立てのご飯と臼と杵がありますが…」

美奈子「出張所ということで他のアイドルのみんなはいませんのでアシスタントを紹介します」

美奈子「アシスタントの方どうぞ〜」
195 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:32:06.31 ID:6uPJYpzq0

P「どうも。アシスタントを務めさせていただきます、765シアターPです」

美奈子「どうしてPさんがアシスタントなんですか?」

P「今回SPということでメインの響チャレンジ等の企画に予算を使っている関係です」

P「偉い人も、予算の都合をつけるために普段から出演していますので…」

美奈子「そんな裏事情が…。ともあれ、ここからはこの2人でお餅をついていきたいと思います」

P「じゃあ美奈子、杵を貸してくれ」

美奈子「わほ?Pさんはアシスタントですよ。合いの手です。そっちの方がカロリー消費が少ないですからね」

P「あっ、はい」

美奈子「では、お餅をぺったん、ぺったんついていきますよ〜」ペッタンペッタン

P「よし、合いの手は任せろ」グニグニ

ペッタンペッタン グニグニ

P「なんというか…」グニグニ

美奈子「分かっていたことですが、地味ですね…」ペッタン

P「このまま地味なシーンを使うのもあれなので…」

美奈子「つき上がるころにご連絡しまーす。それでは年始の765PRO告知VTRスタート」
196 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:34:15.78 ID:6uPJYpzq0

あの感動が再び…。私たちはあの夏の感動を忘れない。

THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2015 パーフェクトBOX 予約受付中

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美奈子「みなさん告知は見てくれましたか〜。こちらではお餅がつき終わりました」

P「ホントはこれをスタジオに運びたかったのですが…」

美奈子「ちょっと遠いから無理なんですよね」

美奈子「というわけでスタッフさんとこちらのお米の生産者の方々で、いただきたいとおもいま〜す」

P「みなさーん。お餅の準備は大丈夫ですかー?」 

みんな「オッケーです」

美奈子「じゃあ、せーの!行きますよ〜。せーのっ!」

みんな「いただきま〜す」

美奈子「う〜ん。お餅がもちもちしていておいしいですね。わっほ〜い!!」

P「そうだな。自分で作ったから格別だな」

美奈子「それではそろそろ出張所はお別れの時間です。スタジオに映像返しま〜す」

P「美奈子の感想をダジャレとして受け止めて、笑い転げてる千早さーんお願いしまーす」

197 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:35:01.66 ID:6uPJYpzq0

D「はい、カット!。いや〜美奈子ちゃんお疲れさま。Pくんも」

美奈子「お疲れ様です」ペコリ

P「お疲れさまです」ペコ

D「また、何かあったら頼むね。じゃあ、先に上がるから。お疲れー」

P「はい。またよろしくお願いします」

美奈子「お疲れ様ですPさん」

P「お疲れ美奈子。すまなかったな。年始から遠出させて」

美奈子「いえ。私も餅つきなんてなかなかできないですから楽しかったです」

P「じゃあ帰ろうか」

美奈子「それなんですが。この後、時間あります?」

P「ああ、時間は大丈夫だが…」

美奈子「じゃあ、このお仕事のギャラについてきた20kgのもち米なんですが…」

P「それがどうかしたのか?」

美奈子「実はもう炊いてもらっててですね…この分もつきたいんです」

P「別にいいが。そんなに大量にどうするつもr…はっ!まさか」

美奈子「それはですねぇ〜」ニッコリ

………
198 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:36:02.93 ID:6uPJYpzq0
765シアター in こたつ

桃子「お正月番組おわっちゃったね、お兄ちゃん」グデー

P「ああ。」グデー

千鶴「今年はお仕事で海外にも行けませんでしたから、暇ですわね」グデー

まつり「ほ?そういうことはパスポートとってからいうのです。ね?」グデー

千鶴「失礼な。セレブな私のパスポートはブラックでしてよ」モソモソ

桃子「どんなパスポートなの千鶴さん。それ、めちゃくちゃ怪しいんだけど…」フワァ

P「もうすぐ、みんな帰ってくるころだな」

みんな「お疲れさまー」

まつり「みんな帰ってきたのです」

P「みたいだな」

アーカレター ノドカワイター ニモツドコオク オナカスイター

P「みんなお疲れさま。これで正月番組も一段落だな」

環「おやぶ〜ん。おなかすいた〜」バッ

P「そういうと思って用意してあるぞ」

環「おくの大きいふろしきつつみ?」ジー

P「ああ、これが…」

美奈子「私たちの合作!」

2人「小餅〜!」イェイ

P「年始番組の生っすかSPで使ったのと同じもち米でついてるからうまいぞ!」

みんな「やった!お餅だ〜」キャイキャイ
199 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:37:11.97 ID:6uPJYpzq0

15分後


美奈子「みんなおいしそうに食べてますね」ニコニコ

P「ああ、このためにあそこで餅をつきたかっんだな」

美奈子「事前に頂いたときにおいしかったので、みんなにも食べてほしかったんです」

美奈子「でも、お仕事の関係で時間が取れなかったので、それじゃあということで…」

P「事前に行ってくれればよかったのに」

美奈子「ごめんなさい。でも、Pさんに迷惑かなって」

P「俺はお前たちのPだぞ。迷惑なことなんてあるか」

美奈子「じゃあ、また私の料理食べてくださいね?」

P「あ、ああ。ほどほどにな」

美奈子「わっほ〜い。Pさんならそういうと思ってすでに部屋に届けておきました」

P「何…だと?」

美奈子「時間があまりなかったので10kgだけですけど…」

P「それぐらいなら何とかいける」

美奈子「でも、足りないと思うのでこの後すぐに追加しますね30kg程」

P「まて、早まるな!10kgでも多いから」

美奈子「?。10kgなんて1日分ですよ。材料は買い込んでおきましたから、どんどん、食べてくださいね」

美奈子「この前は、みんなの分作るためにカロリー消費しちゃいましたから、しっかり補充しないと!」

美奈子「Pさんにはもっとおいしいもの届けたいから…」

美奈子「わっほ〜い。佐竹美奈子、今日も目標に向かって頑張ります!!」
200 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/07(木) 01:43:32.79 ID:6uPJYpzq0

以上です。
1レスの投稿量がわからなかったので適当に区切りました。すみません。
PS.美奈子は気づかいのできるいい子なのでキチンと765pro事務所にもお餅を届けています。
  本当に気づかいのできるいい子なんです。
201 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/07(木) 10:36:36.66 ID:dDYDVFHZO
美奈子はただ一点を除けば本当に欠点のないいい子
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/22(金) 06:47:41.98 ID:b1UrZIx70
 雪は降っていなかった。
 連日の寒波に人々は体を震わせ、時折吹き抜ける風に、木々は残り少なくなった枝葉を揺らす。灰色の雲は重くのしかかるでもなく、かといって散ることも出来ず、ただ仕方なく夕陽を遮りながら浮いている。
 どっちつかずの灰色で曖昧な空を切り取るコンクリートのビル群も、また灰。その足元を行き交う人、人、人。皆色を失って見えた。
「冷えますね」
 灰の中にあって一際輝く灰。否、その色は銀。スラリと背の高い銀の女性は誰に話すでもなくポツリと呟き、そして踵を返した。
 風が吹いた。向かい風に銀髪がたなびく。彼女は双眸を細めながらも、尚歩みの速度を上げる。カツ、カツ、カツと小気味良い靴音を石畳に響かせながら、人混みの中を歩く。歩く、歩く、歩き、歩いて、着いた。
 赤い暖簾。食欲をそそる香りの中で仄かに鼻をつく獣臭。暖簾をくぐり、戸をくぐり、湯気をくぐり、席の一つに着いた。
「醤油一人前」
 酒に焼けた大声が返事を返す。ズルズルと啜る音、ザクザクと刻む音、ゴボゴボと沸く音、フーフーと吹く音、モグモグと噛む音、プチプチと千切れる音、ゴクゴクと飲む音。オーケストラだった。
「お待ち」
 白く白く立ち上るその奥で、てらりと光る脂、肉、黄身。彩りを添える葱、くたりとしていながらも角の立ったメンマ、所在なさげな海苔。それらの更に奥、黄金色の大海の底にとぐろを巻いて。
「いただきます」
 彼女は壇上で、指揮棒を無我夢中に振るった。縦横無尽に。野生じみた直感を頼りに。それでいて優雅に。無我夢中に振るった。
 やがて、終わる。歓声が響き渡る。鳴り止まない拍手に包まれ、彼女の目には星が瞬いていた。
「……御馳走様でした」
 勘定を済ませ、来た時と同じように湯気をくぐり、戸をくぐり、暖簾をくぐった。
 刺すように冷たい風も、火照った肌には心地良い。
 ぶぶ、ぶぶ。ぶぶ、ぶぶ。
 食後の余韻を断つ振動。鞄からその元を取り出し、指先を滑らせる。
『ハッピーバースデー貴音。遅くなってごめん』
 液晶に光る文字がゆらりと揺れる。
「こんなにも焦らすなど、真、いけずなお方です」
 雪は降っていなかった。空には雲一つなく、月が静かに輝いていた。
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/01/30(土) 13:09:59.76 ID:zQO8YPXTO
>>202
乙! すごく良い雰囲気だった!!
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 00:11:37.29 ID:X3Sh987AO


未来「くっ…強い…」

P「どうした、もう終わりか未来」

未来「…っ」

P「大人しく諦めろ、俺だってこんなことはしたくないんだ」

P「お前がもう諦めると、ただ一言言えば終わるんだ…だから…」


未来「嫌です」

P「!」

未来「嫌です!私は絶対に諦めません!」

未来「あれを諦めたら…私は…!」

P「…そこまで、お前は…」

P「…わかった、そこまで言うなら俺も全力で行こう。」


P「見せてもらおうか…お前のもがきとやらを!」

未来「負けない…私は絶対に勝つ!」


「「うおおおおおおおおおおおおおお!!」」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 00:15:19.09 ID:X3Sh987AO


杏奈「…」

百合子「…えっと…」

百合子「未来ちゃんとプロデューサーさんは何やってるの?」アー!マタマケチャッタ

杏奈「…えっと、ね…。」フッ、オレノルフレニカテルトオモウナヨ

杏奈「未来が、最近…みんなのおっぱいを触りすぎてるから…プロデューサーさんがそれをやめさせようとして…。」モウイッカイ、モウイッカイオネガイシマス!

杏奈「それで、ゲームで…未来がプロデューサーさんに勝たないとおっぱいを触るのを禁止にしたんだって…」イイゾ、ナンドデモボコボコニシテヤル

百合子「そ、そうなんだ…」ウゥ、ツギコソハ…


杏奈(…未来、ちょっと羨ましい…な…。)

百合子(なんかさっきの2人、かっこよかった…!)



なんとなく思いついたから書いた、オチは無い
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 01:47:57.57 ID:kKLvlD500
乙ですよー
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/11(木) 23:37:29.10 ID:yqv/p2WI0
百合子はこじらせてるなー
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/14(日) 02:45:36.18 ID:xiUsMJCaO
ガチャ

杏奈「おはよ、こざいます…。」

未来「あ、杏奈おはよー!」

杏奈「未来…おはよう…。」

杏奈「今日、バレンタインだから…これ、よかったら…友チョコ…」つチョコ

未来「わ、ありがとう!私も作ったんだー、はい!」つチョコ

杏奈「ん、ありがと…嬉しい…。」

未来「頑張って作ったんだけど、味見忘れちゃって…あんまり美味しくなかったらゴメンね…でへへ」

杏奈「ううん…未来が作ったなら、美味しい…と、思う…。」

未来「杏奈…」


亜利沙「……」●REC

亜利沙(バレンタインですし、こーゆー事があると思って先回りして物陰に居て正解でした♪)ヤッパリアンナダイスキー、ギューッ!

亜利沙(やっぱり2人ともかわいいです…)ミライ、クルシイ……ン…?

亜利沙(未来ちゃんが杏奈ちゃんを抱きしめてるなんて、最高の映像じゃないですか…ムフフ♪」…ア、スコシマッテテ…

亜利沙「これでデータベースに新しい記録が増えますね…ムフフフ…♪」

杏奈「…亜利沙」ヌッ

亜利沙「ファッ!?」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/14(日) 02:53:06.78 ID:xiUsMJCaO
亜利沙「あ、杏奈ちゃんいつの間に!?」

杏奈「…」ジー

亜利沙「え、えっとこれはですね別にやましいことしてたわけじゃなくてですねその」

杏奈「…隠れて撮るのは、やめろって…プロデューサーさんに言われたよね…。」

亜利沙「うっ」

杏奈「後で、プロデューサーさんに…言っておくね…?」

亜利沙「…はい…ごめんなさい…」ショボン

亜利沙(うぅ…しかし、このくらいでへこたれる亜利沙では…!)


杏奈「…はい、これ…」つチョコ

亜利沙「…はぇ?」

杏奈「チョコ…いらない…?」

亜利沙「い、いえ!ありがとうございます!」

亜利沙「亜利沙からも、どうぞです!」つチョコ

杏奈「ん…」

杏奈「…ありがと…えへへ…♪」

亜利沙「」キュン

杏奈「亜利沙…あんまり…隠れて撮っちゃ、ダメだよ…?」

亜利沙「わかりました、(今日は)もう撮りません!」

杏奈「うん…じゃあ、ね…。」ニコッ

亜利沙(かわいい)キュンキュン



未来(手懐けられてるなぁ、亜利沙ちゃん…)
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/15(月) 14:32:14.94 ID:xYoqHQlN0
乙ですよー
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/15(月) 23:00:18.48 ID:HoMwUX2u0
昴「なあプロデューサー、他のみんなはどんな風にチョコを贈ってたんだ?」

P「昨日のバレンタインのか」

昴「うん」

P「ちょっと待て、今思い返してみるから。そうだなあ……、ロコは筆と金づちを持って、今年一番の集大成!って感じでやって来たぞ」

昴「そっかぁ、ロコの奴そんな気合い入れてきたんだな……。ゆ、百合子とかは?」

P「百合子は……、気合いは溢れてるが汗をかいて、まるでステージ前の緊張感を感じてるようだったな」

昴「そんなに緊張してたのか。百合子も勇気出して渡したんだな」

昴「じゃあ、朋花はどうだったんだ?」

P「朋花は……、バスタオル1枚で労うような視線を向けて」

昴「ええっ!?チョコ渡すのになんでそんな格好なんだよ!冗談だろプロデューサー!」

P「ん?そう言えばそんな格好な訳ないよな。貰ったの外だったし」

P「確か……、ミニスカサンタで聖なる贈り物を……」

昴「バレンタインなのにサンタの格好だったのか!?」

P「いや、微笑みながら焼きアナゴを食べさせようと……」

昴「いやいや、なんで焼きアナゴなんだよ!チョコ貰ったんだろ!?」

P「飛行機のクッションを抱いて幸せそうな夢をみながら……?鬼のコスチュームで恵方巻きを差し出して……?ムチを片手にヒーローコスで?」

昴「プロデューサーの記憶すげー適当だな!」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/16(火) 13:14:09.73 ID:93G9m1XlO
おつおつ
よく考えると思い返してるのに服が変わるのはおかしいw
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/28(日) 23:27:32.45 ID:brWGG/UO0
今日がビスケットの日と聞いて書きたくなった


翼「ねーねージュリアーノー。何だかお腹すいちゃった。お菓子とか持ってない?」

ジュリア「だからジュリアーノじゃない……、あー、今日はなんにもないな。美奈子にでも作ってもらうか?」

瑞希「いえ、それには及びません。私、今日はビスケットの日と聞いてビスケットを持ってきていました」スッ

翼「やったー!瑞希さんありがと……って1つだけ?」

瑞希「はい、1つしかありません。しかしビスケットですから、1つあれば十分なのです」

瑞希「これをポケットに入れて軽く叩けば……この通り、2つに。もひとつ叩くとビスケットは4つ。もひとつ叩くとビスケットは8つです」

翼「わ〜、瑞希さんすごいすごい!」

ジュリア「相変わらず瑞希のマジックってすごいよな」

瑞希「更に叩くと……、あっ」

ジュリア「ん?どうしたんだ?まさか失敗したとか?」

瑞希「いえ、ちゃんとビスケットは16枚になったのですが、よく考えると、3人ではいくら増やしても割り切れないことに今気づいて。……失敗した」

ジュリア「いや、そこを気にするのかよ!」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/01(火) 12:05:26.30 ID:4ClWSgyY0

割り切れないのなら数を増やそう
さあ美奈子
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/03/01(火) 19:45:51.67 ID:8CAZS0dgo
1枚→2枚→4枚→3人で1枚づつ食べて1枚残り→2枚・・・
で無限ループ
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/01(火) 23:59:35.39 ID:uaXEGdRv0
ロコ「さあプロデューサー、ロコがせーのって言ったら、一緒にキャンドルをフーッてしますよ!」

P「うん、わかった」

ロコ「行きますよ、せーP「ふーっ」
ロコ「のぁひゃうぃ!」


ロコ「プロデューサー!なんですか突然!ロコのイヤーをフーッってしないでください!するのはキャンドルのほうですよ!」

P「はは、ごめん」

ロコ「まったく、せっかくのバースデーくらいはイタズラするのもストップしてほP「ふーっ」
ロコ「しゃっひゅい!!」

ロコ「またなにするんですかプロデューサー!ロコの耳じゃなくてキャンドル!一緒にキャンドルをフーッってするんです!」

P「はは、ごめん」

ロコ「もうこれ以上プロデューサーのイタズラでサファーしないようヘッドフォンを着けさせてもらいます!」

P「じゃあくびすじだな」

ロコ「え?P「ふーっ」
ロコ「ひゃぅぅぅ」


ロコ「もー!プロデューサー!もー!」

P「はは、ごめん」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/02(水) 00:32:11.47 ID:XtxVt2EEo
みちこおおおおお可愛いぞおおおおお
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/19(土) 17:59:05.81 ID:ILQZ9DvQO
219 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/03/23(水) 20:24:38.44 ID:iF6tRhcm0
【百合子の妄想ロックンロール!】


 俺が扉を開けると、そこにはロックンローラーが立っていた。

「集まってくれたみんなー! 盛り上がってるー!?」
 彼女は声を張り上げて、観客を煽るように叫ぶ。
 そして構えた真っ赤なギターに視線を落とすと、その六本の弦をかき鳴らした。

 それは最高にカッコイイ瞬間だったはずだ。
 ――ここがライブ会場だったなら。

「……百合子、事務所の鏡の前で何やってるんだ?」

 そっと声をかける。
 すると、ギターを構えた少女、七尾百合子はびくっと体を震わせた。
 そして、恐る恐るといった様子で後ろを振り返る。

「ぷ、プロデューサーさん……?」
「おう、おはよう」
 俺と目が合うと、百合子の顔はみるみるうちに赤くなっていった。

「ち、違うんです! 全校生徒の前でライブをする妄想なんてしてませんっ!!」
「あ、そう……」

 何も聞いていないのに、自ら妄想の内容をばらしていく百合子。
 その様子がおかしくて思わず頬がにやけてしまう。

「わ、笑うことないじゃないですかっ!」
 百合子は、ぷくーっとほっぺたを膨らませた。
 少しいじけてしまったみたいだ。

「ごめんごめん。ところで、百合子ってギター弾けるのか?」
「いいえ、全く!」

 そう言うやいなや、百合子はジャーン! とギターを鳴らした。
 調子外れな音が、部屋中に響く。
 よく見ると、彼女の左手はひとつも弦を押さえていなかった。 
 全て開放弦で弾くなんて斬新すぎる。

「百合子、ちょっとここのフレットを押さえてみてくれ」
「ここですか?」
「うん、それで弾いてみて」

 俺の指示に従い、百合子は弦を押さえてピックを振り下ろす。
 すると、先ほどよりは整った和音が鳴った。

「うわあっ、すごいです! 本物のギタリストになったみたい!」
「『Em7』ってコードだよ」
「イーマイナーセブンス……!! ああ、なんて甘美な音色……」

 このコードは、指板の一ヶ所を押さえるだけの超簡単なものだ。
 それでも百合子は目をキラキラと輝かせて、何度もくり返し弾いていた。
220 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/03/23(水) 20:26:16.61 ID:iF6tRhcm0
「プロデューサーさんっ、私にもっとギターを教えてくださいっ!」
「えっ……? それはちょっとなあ……」

 百合子に頼まれて、俺は言葉を詰まらせる。
 俺だってギターに対する知識なんてほとんどないのだ。
 それは百合子だって知っているはずなのに、どうして俺に頼むのだろうか。

 申し訳ないけど、このお願いは断ろう。
 そう思って口を開こうとすると、

「私、できればプロデューサーさんに教えて欲しいんだけどなあ……ダメですか?」

 彼女はしゅんとした顔をして、上目遣いで俺のことを見ていた。
 ――かわいい。
 俺が今までの人生で見た全ての中で、一番かわいい。

「ま、まあ……俺に出来る範囲でなら教えるけど」
「やったー! ありがとうございますっ」

 つい、了承してしまった。
 悲しいかな、男はかわいい女の子に頼られるとこうも弱いのだ。

「それで、どのくらい上手くなりたいんだ?」
 俺が尋ねると、百合子はしばらく逡巡して答えた。
「杏奈ちゃんとセッション出来るくらいですね!」
「それはかなり頑張らなくちゃいけないぞ……」

 百合子だけじゃなく、俺もな。
 今の俺の演奏レベルでは、他人に教えられることなんて皆無に等しい。
 
「わかった。俺も百合子に教えられるように練習しておくよ」
「一緒に上手くなりましょうね!」
 そう言うと百合子は、また『Em7』をジャーン! と鳴らして満足そうな顔をした。
 きっと彼女の目には大観衆が映っているのだろう。

「人前で演奏したいなら、まずは別のコードも覚えようか」
「はいっ、頑張ります!」
 苦笑した俺に、百合子はぐっと拳を握ってみせる。

「じゃあまずは『C』のコードフォームから……」
 そう言って俺はギターの基礎を教え始めた。

「あれっ、何だか音が変かも……。間違えてますか?」
「薬指の押さえる場所が違うな、もう一つとなりだよ」
「ううっ、指がつりそうです……」
   
 二人の会話と、ぎこちないギターの音色だけが部屋を満たす。
 それはとても幸せな時間だった。


 おわり
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 21:07:03.81 ID:By+TkvbGO

ちょっとジュリアにギター教えてもらってくる
222 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/03/27(日) 20:26:41.28 ID:qZYUd6et0
【風の戦士、寝技に目覚める】


「ワン、ツー! ここで左フック!」

 俺が部屋に入ると、百合子がシャドーボクシングらしきことをしていた。
 彼女が拳を突き出すたびに、その綺麗な髪が揺れる。

「……何してるんだ、百合子?」
「事務所がテロリストに襲撃された時のための特訓です!」
「うん、そんな事態になったら素直に警察を呼ぼうな」

 俺はあきれつつ、ふと机の上に目をやる。
 そこには、格闘技の教則本が置かれていた。

 なるほど、この本に影響されたのか。
 運動は不得手なはずの百合子がシャドーをしているなんて不思議だと思ったんだ。

「私、トータルファイターを目指そうと思います!」

 百合子がキリッとした顔でそう宣言したが、俺は意味が分からず首を傾げる。
 
「何だそれ? 聞いたことのない言葉だな」
「私もさっき本で読んだばかりなんですけどね。トータルファイターっていうのは……」 

 格闘技に明るくない俺に、彼女は簡単に解説してくれた。

 打撃中心で戦うのがストライカー。
 寝技などを得意とするのがグラップラー。
 そして、それらを両立する者をトータルファイターと呼ぶのだという。 

 要するに、格闘家の中でもオールラウンダーを指す言葉のようだ。

「と言うことは、百合子は寝技や関節技もできるのか?」
「いえ、シミュレーションはしているんですが、相手がいないと練習できないので……」

 百合子はそこで言葉を切ると、少しためらいながら俺に言った。

「プロデューサーさん、寝技の練習相手になってもらえませんか?」
「ええっ!? そ、それはさすがにマズイんじゃないかな……」

 十五歳の女の子に寝技をかけてもらうなんて、危険な香りがするぞ。
 似たようなサービスをしていて摘発されたお店があったような気もするし。

「お願いしますっ。他に頼める人もいないんですよ」
「うーん……まあ、少しだけなら大丈夫かな」

 この部屋の中なら誰にも見られないのだし、問題ないだろう。
 そう思った俺は、百合子の頼みを安請け合いしてしまった。
 
 ――ほんの数分後に後悔することになるとも知らずに。
223 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/03/27(日) 20:27:38.24 ID:qZYUd6et0
「この本には関節技もたくさん載ってるんですよ」
「へえ、何となく知ってる技もあるなあ」
 俺は本のページをぱらぱらとめくりながらつぶやく。

「プロデューサーさんって格闘技に詳しいんですか?」
「いいや、全く。のり子と話してて聞き覚えがあるってだけだよ」

 福田のり子はシアターメンバーの一人で、格闘技観戦が趣味だ。
 よく「足関節はリスキーだよね〜」などと語っているのだが、俺にはよく意味がわからない。

「うーん、どの技から練習したらいいんでしょうか……。難解なものが多いんですね」
「それじゃあ、これなんてどうだ?」
 百合子が迷っているようだったので、俺はページの片隅を指差した。

 そこには『十字固め』が図解付きで載っていた。
 彼女は少しの間その図を眺めてから、納得したように頷く。

「他の技よりは簡単そうですね。やってみます!」

 十字固めは、相手の腕を自分の両脚で挟んだ状態から引っ張る技だ。
 実際の格闘技の試合でも決まり手になることが多いらしい。

「じゃあ、そこに横になってください。プロデューサーさん」
「おう」

 百合子に促されて、俺は床のカーペットの上に仰向けになる。

「では、失礼しますっ」
 そう言うと百合子は、俺の右腕を自分の太ももに挟み、手首を掴んだ。
 彼女の肌の柔らかさと体温が伝わってきて、思わずどきりとする。
 
「引っ張りますよー? 痛くないですか?」
「うん、気持ちいい……じゃなかった。全然痛くないな」

 俺の腕はぐいぐい引っ張られているのだが、関節が極まる気配はない。
 それよりも、手の甲が百合子の胸の辺りに当たるのが非常に気になる。

 その感触に思わず頬をにやけさせている時だった。

「おはようございまーすっ!」
 元気な挨拶とともに扉が開き、誰かが部屋に入ってきた。
224 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/03/27(日) 20:28:52.88 ID:qZYUd6et0
「……何やってるの、二人とも?」

 部屋に入ってきたのは、のり子だった。
 彼女は、もつれ合ったまま横たわる俺たちに冷ややかな視線を向けている。

「いや、関節技の練習だよ!? 百合子に頼まれたんだ!」

 変な誤解をされたんじゃないかと思い、俺は必死で弁明した。
 しかし、のり子はまだ怪しんでいる様子で、百合子に問いただす。

「百合子、プロデューサーに変なことされなかった? 大丈夫?」
「いえいえ、何もされてないですよ」

「でも、プロデューサーがすごくいやらしい顔してたよー?」
「ええっ!?」

 百合子は驚いて声を上げると、ぱっと俺から身体を離した。
 そして、恥ずかしそうに顔を赤らめて言う。

「れ、冷静に考えると私、なんて大胆なことをっ……!」

 恥ずかしがっている百合子はかわいいなあ……。
 思わずそんなことを考えていると、のり子が素早く俺に近づいてきて、

「百合子、十字固めは簡単そうに見えるけどコツがいるんだよ♪」

 と言いながら、あっという間に俺の右腕を掴んで関節を極めた。
 次の瞬間、引き裂かれるかのような痛みが肘の辺りに走る。

「ぎゃああああああああ!! ギブ、ギブ!」

「ポイントは自分の脚で相手の腕を締め付けて固定することなんだー」
「の、のり子さんっ、プロデューサーさんが苦しそうですよっ……」

 おろおろする百合子をよそに、のり子は楽しそうに技をかけ続けた。

「担当アイドルといかがわしいことをするプロデューサーにはこうだああああ!」
「もうしないから許してええええええ!!」

 俺の悲鳴が事務所中に響く。
 いつもより騒々しい、午後のひとときだった。


 おわり
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 01:38:27.77 ID:dY2wxXak0
のり子に技かけられたい
乙です
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 03:30:22.14 ID:RpN7NqYMO
タイトル見てのり子くるかと思って読んでたら最後にいい感じに出番きて満足
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/31(木) 09:39:00.74 ID:Dn78j9i4O
http://i1.wp.com/img.grotty-monday.com/wp-content/uploads/gotokill003.jpg
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/01(金) 00:12:10.85 ID:WaGM1bywO
>>227
グロ注意
229 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/07(木) 12:54:49.40 ID:f81bwybh0
【アイドル水上大運動会での志保と、心配性なプロデューサー】


 そんな水着で水上騎馬戦に出場したら、絶対ポロリするだろ……。

 志保が身につけている水着を見た瞬間に、俺はそう思った。

「なあ志保、その水着ってちょっとセクシーすぎないか?」
「……セクハラですか?」

 心配して声をかけた俺に、志保は冷めた視線を向けてくる。

「セクハラとかじゃなくてさ。心配だから聞いてるんだよ」
「どういう意味ですか? どんな水着だろうと仕事に影響はないと思いますけど」

 いやいや、影響あるに決まってるだろ。

 志保のビキニは、首の後ろで紐を結ぶタイプだ。
 良くないハプニングが起きてしまいそうな予感がする。

 具体的には、もみ合いになるうちに水着が外れてキャー! みたいな……。
 って、志保はそんなこと知ってる世代じゃないか。

「えーと、つまり俺が言いたいのは……」
 俺がポロリの危険性について説明しようとしていると、

「すいませーん、そろそろスタンバイお願いしまーす!」

 番組スタッフの一人が、こちらに向かって呼びかけてきた。

「では、行ってきます。心配には及びませんから」
「お、おう……」

 不安を抱えたままの俺の気も知らずに、志保はさっさと歩いて行ってしまった。

「まあ……ちょっと気がかりではあるけど、志保のことだし大丈夫だよな」
 俺は自分に言い聞かせるようにそう呟いた。

 だって、志保だしな! 
 こういうイベントで羽目を外すタイプじゃないもんな!

 競技が始まるまでは、そう思っていた。
 だが俺の考えは、ほんの数分後に打ち砕かれることになる。
230 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/07(木) 12:55:53.66 ID:f81bwybh0
「やった、ハチマキ取った! 次はあの騎馬を狙うわよーっ!!」

 志保さんが、ノリノリで騎馬戦を楽しんでらっしゃる……。
 まさかこんなことになるとは思っていなかった。

「くっ、なかなか手ごわいわねっ!」

 志保のハチマキを狙って、相手のアイドルが素早く手を伸ばした。
 しかし、志保は体を反らすようにして、その手をギリギリで躱す。

 その様子がモニターに映し出されると、会場の観客が大きくどよめいた。
 空を切った相手アイドルの手が、志保の水着のすぐ横をかすめていったからだ。

「……あやうく志保のビキニが剥ぎ取られるところだったじゃねーか」

 俺は背中に冷や汗をかきながらその様子を見守っていた。
 勘弁してくれよ、生中継されてるんだから……。

 どうにか無事に終わって欲しい、そう祈りながら過ごすこと数分。
 ついに決着の時が来た。

「あーっと、ここで最後の騎馬が倒れるー! 勝利したのは765プロでしたー!!」

 実況者が声を張り上げて、水上騎馬戦の終了を告げた。
 大きな歓声と拍手が会場を包むと、志保は高く手を上げてそれに応える。

 その顔は、仲間と戦い抜いた充実感に満ちていた。

「これより表彰式に移ります。優勝した765プロの皆さんはどうぞこちらへ――」

 アナウンスに従って、嬉しそうに表彰台に並び始めるアイドルたち。

 色々あったけど、なんだかんだでいい日だったかもな……。
 彼女たちの笑顔を遠巻きに眺めていると、そんなふうに思えた。
231 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/07(木) 12:56:53.37 ID:f81bwybh0
「うわー、ジャグジープールってめっちゃ豪華やん! びっくりしたわ〜」
「みんなで頑張って……よかった、ね?」
「すごいですー! 夜景の見えるプールでリサイタル〜、ららら〜♪」

 優勝賞品は、豪華ジャグジープールへの招待券だった。
 奈緒、杏奈、可奈の三人は特にはしゃいでいるみたいだ。

 最後まで志保と一緒に、騎馬として頑張った三人だもんな。
 喜びもひとしおなのだろう。

 そんなことを考えつつぼーっとしていると、一人の女の子がこちらに歩いて来ることに気づいた。

「……志保? 俺に何か用か?」
「ちょっとこっちに来てください。お聞きしたいことがあるので」

 それだけ言うと彼女は、俺の腕を引っ張って部屋の隅へと向かっていった。
 観葉植物の陰の、プールにいる子たちからは死角になっている場所で立ち止まる。

「あの、今日の私の仕事について、何か問題があったでしょうか?」

 志保は、真剣な表情でそう尋ねてきた。

「えっ? 優勝できたのは志保のおかげだと思ってるし、何の問題もないぞ?」
「けど……プロデューサーさん、ずっと不安そうに私の方を見ていたじゃないですか」
「ああ……」

 どうやら志保は、俺が彼女の仕事について不満を持ったと勘違いしているらしい。
 実際にはただ、ハプニングシーンが放送されるんじゃないかとヒヤヒヤしていただけなんだけどな。
 
 志保は俺の方に一歩詰め寄ると、さらに口調を強める。

「言いたいことがあるのなら、はっきり言ってください。改善しますから」
「いや、志保の仕事ぶりには全く問題はなかったんだけど…………あっ」
232 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/07(木) 12:57:41.75 ID:f81bwybh0
 ――その時、観葉植物の枝が、志保のビキニの紐に引っかかった。
 
 そして、はらりと水着が落ちる。
 彼女の真っ白な胸と、その薄桃色の先端があらわになった。

「えーと、こういうハプニングが起きないかって心配だったんだよ。あはは……」

 なんとか笑ってごまかそうとする俺。
 志保は数秒間、状況が飲み込めずにぽかんとしていたが、

「きゃああああああああああああああっ!!」

 盛大に悲鳴を上げると、両手で胸を隠した。

 彼女の顔は耳まで真っ赤に染まり、目の端には涙が浮かんでいる。
 そして俺をキッと睨みつけると、

「み、見ないでくださいっ! プロデューサーさんのエッチ! 変態っ!! うわーんっ!!」

 そう叫びながら、更衣室の方へ走り去っていった。
 ひとりでその場に残された俺は、思わず頭を抱える。

「わざとじゃないけど見てしまった……。志保には悪いことをしちゃったなあ……」

 何となくだけど、志保ってこういうハプニングについては結構引きずるタイプな気がする。
 まあ、本番中の出来事じゃなかっただけまだ良かったけど……。

「はあ……無事にイベントが終わったと思ったのに、一難去ってまた一難か」

 これをきっかけに、志保との関係がギクシャクしてしまったらどうしよう。
 面白い絵本でもプレゼントして、謝ったら許してくれるだろうか。

 気難しい十四歳の少女をプロデュースしていると、いつも心配事が尽きないのだ。


 おわり
233 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/13(水) 12:43:16.39 ID:isdK5suj0
【月の光とアロマキャンドル】


「どの写真も可憐の魅力がよく出てるな。上々の仕上がりだよ」
「そ、そうでしょうか……えへへ……」

 俺が褒めると、可憐は照れて頬を赤らめる。

 テーブルの上には一冊の雑誌が開かれていて、俺たちはそれを二人で覗き込んでいた。
 紙面には、可憐のグラビアが数ページにわたって掲載されている。

「女子高生に人気の雑誌なんだよな? 可憐も普段から読んだりするのか?」
「は、はいっ……。特に、占いのコーナーは人気なんですよ?」

「占い?」
「ふふっ、よく当たるって評判なんです。今月の運勢はどうかなあ……」

 そう言うと可憐は、うきうきしながら占いのページを開いてみせた。

「あっ、私の星座はすごく恋愛運がいいみたいですっ……!」
「そうか、それはよかったな」

 俺もそのページに目をやる。
 そこには、『好きな人と二人きりになるチャンスあり! 積極的になると良し!』とあった。

 可憐はその文面を真剣な表情で見つめている。

 雑誌の占いで一喜一憂するほどの、一途な恋をしているのかもしれない。
 その十六歳の女の子らしい姿に、俺は微笑ましさを感じた。

「さて、そろそろ帰る時間だな。駅まで送っていくよ」

 時刻は午後九時。
 高校生の可憐にとってはもう遅い時間だ。

「あっ、いえ……一人でも平気ですよ?」
「いやいや、危ないから一緒に――」

 そう言いかけたとき突然、部屋の明かりが消えた。
 辺り一面が闇に覆われて何も見えない。
234 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/13(水) 12:44:03.18 ID:isdK5suj0
「――停電か?」

 俺はそう呟きつつ、辺りを見回す。
 どうやら、事務所の外の建物や街灯などの明かりも消えてしまっているようだ。

「プロデューサーさぁん……」
「うおあっ!! びっくりした!」

 背後からシャツの裾を掴まれて、俺は思わず声を上げ、身を竦ませた。

「可憐か……?」
「は、はいっ……ううっ、怖いです……。離れないでください……」
「大丈夫だよ、ここにいるから」

 可憐に声をかけながら、俺は自分のスーツのポケットに手を突っ込む。
 手さぐりでスマホを見つけてタッチすると、ぼんやりとした明かりが灯った。

 ほんの弱い光だが、無いよりはマシだ。

「それにしても、どうやってこの闇の中で俺の居場所が分かったんだ?」

 ふと疑問に思って聞いてみた。
 暗さに目が慣れるのが早いのだろうか。

「えっ? プロデューサーさんの匂いを辿っただけですけど……?」
「そ、そうか……すごいな」
 
 すごいを通り越してちょっとした恐怖を感じるんだが……。

 いや、今はそんなことを考えている場合じゃないな。
 スマホの光だけでは心もとないので、他に明かりになるものを探さなければならない。

「うーん、懐中電灯かろうそくでもあればいいんだけどな」
「あっ……それならちょうどいいものを持ってますよ?」

 可憐はそう言って自分のバッグから、ごそごそと何かを取り出した。
235 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/13(水) 12:44:31.03 ID:isdK5suj0
「偶然、今日のお昼に買い物したばかりだったんです」
「それって……アロマキャンドルか?」

 可憐が取り出したのは、透明なグラスに入ったアロマキャンドルだった。

「火を付けられるもの、何かありますか?」
「ああ、ちょっと待ってくれ」

 俺が机からマッチを取り出して渡してやると、可憐は手早くキャンドルに火を灯した。
 すると、ふんわりとした明かりが部屋を照らす。

「おおっ、結構明るいんだな」
「はいっ。……私、よく自宅でもアロマキャンドルを使っているんです」

 彼女はそう言いながらソファに腰を下ろす。
 俺もその隣りに座って、机の上でゆらめく火を見つめた。

「なんだか落ち着くなー」
「ろうそくの明かりって、リラックス効果があるらしいですよ」

「そうなのか? それに、すごくいい匂いもしてきた」
「はいっ……バニラの香りです。緊張をやわらげるって言われていますっ」

 可憐はアロマテラピーが趣味というだけあって、知識も豊富みたいだ。

「ところで、せっかく買ったものをすぐに使わせちゃってすまないな。何か埋め合わせはするから」
「ええっ!? そんな、気を使って下さらなくていいんですよ……?」

「そうだなあ……新しいキャンドルを買ってプレゼントしようか?」

 問いかけながら、横に座る可憐の方に顔を向ける。
 すると、その時になって初めて、彼女との距離がとても近いことに気がついた。

 肩と肩が触れそうなほどの距離で、普段ならこれほど密着することはない。

 暗い中、ずっとキャンドルを見つめていたので気がつかなかったのだ。 
 可憐も少し遅れてこちらを向き、すぐ傍にいる俺と目が合うと、 
 
「はわわっ……」

 と焦ったような声を出してうつむいてしまった。
 彼女の頬が赤くなっていくのが、薄暗い中でもはっきりと分かる。
236 : ◆c4YEJo22yk [sage saga]:2016/04/13(水) 12:45:15.37 ID:isdK5suj0
「ご、ごめん……すぐに離れるから」
「い、いえっ! いいんです、近くにいてくださいっ……」

 俺は気を使って離れようとしたのだが、なんと可憐は逆に寄り添ってきた。
 二人の距離が、先ほどよりもさらに縮まる。

 彼女の思いがけない行動に、俺は自分の心臓が高鳴るのを感じた。

 どうにもじっとしていられない気持ちになり、スマホに手を伸ばす。 

「ちょっと、停電の情報がないか調べてみるよ」

 そして、数秒間の沈黙。
 あまりの静けさに、可憐の吐息の音すらもかすかに聞こえてきた。

「停電の原因は変電所のトラブルみたいだな。うーん、復旧は未定か……」
「でも大丈夫ですよ。このキャンドル、長時間使えますからっ」

 つまり、もうしばらくはこのまま二人きりで過ごせるみたいだ。

 バニラの甘い香りと炎のゆらぎのせいだろうか。
 俺は、夢の中にいるような不思議な気持ちになっていた。

 そして何より、可憐が隣りにいてくれることに安らぎと幸せを感じる。

「……俺もアロマキャンドルが欲しくなってきちゃったな」
「じゃ、じゃあ……今度、一緒に買いに行きますか……?」
「あ、ああ……そうだな」

 そしてまた、二人でこんな夜を過ごせたらいい。
 部屋の明かりを全て消して、小さなろうそくの炎の前でくつろぐんだ。

「バニラ以外でおすすめの香りって何かあるのか?」
「定番はラベンダーやローズですね……。すごく気分が落ち着くんですよ」

「へえ、そうなんだ」
「他には、好みが分かれるんですけどイランイランも私の一押しですね……」

 そんな何気ないようなことを、俺たちは喋り続けた。
 話題は尽きることはなく、幸せな時間はゆっくりと過ぎていく。
 
 窓から差し込む月光と、アロマキャンドルの明かりだけが、二人を優しく包んでいた。


 おわり
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 14:09:07.83 ID:Dy8oixlpO
あまーい!!
だがそれがいい
乙乙
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 14:13:09.25 ID:P0OFXvDFo
甘い話だなぁと思ったら、おい最後。
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 19:40:07.84 ID:YJAeEabPo

可憐はイランイラン出しとけという風潮
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/29(金) 19:12:17.60 ID:r8QJvCn60
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/23(月) 01:17:00.44 ID:hyOMLeaa0
保守
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2016/05/29(日) 01:42:01.06 ID:A30prR/E0
0613
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/31(火) 00:21:12.54 ID:FJx5yRtWO
ブロロロロロ…

P「ごめんな、せっかくの誕生日なのに仕事で」

杏奈「ううん、大丈夫……。」

杏奈「お仕事の前に…みんなに沢山、お祝いして貰えたし…」

杏奈「今回のお仕事、ゲームの事色々お話できて楽しかった、よ…」

P「そうか…良かったよ」

杏奈「いつも…お仕事取ってきてくれて…ありがと、ございます…プロデューサーさん…」ニコッ

P(かわいい)


P「…さて、俺からのプレゼントはまだだったな」

杏奈「え…?」

P「誕生日おめでとう杏奈。これ、プレゼント」スッ

杏奈「あ…これ、杏奈が欲しかったゲーム……ありがとう、プロデューサーさん…。」

杏奈「これ、2人で出来るから…プロデューサーさんと一緒にやりたい、な…」

P「うん、今度一緒にやろうな」

杏奈「うん…楽しみ…♪」

P「それと、これも…」スッ

杏奈「え…?あっ…」

杏奈「…これっ…指輪…!?」

P「杏奈に似合うと思ってさ、どうかな?」

杏奈「…ゆ、指輪って…もしかして、プロデューサーさん…」ボソッ

P「…もしかして、気に入らなかったか?」

杏奈「う、ううん…凄く、凄く嬉しい…!」

杏奈「ずっと、大事にするね…えへへ…」///

P(かわいい)

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/31(火) 00:25:52.70 ID:FJx5yRtWO
P「はい、家に着いたぞ」

杏奈「あ…うん…」

P「それじゃあ、また明日な」

杏奈「…プロデューサーさん」

P「ん?」

杏奈「…お願いが、あるんだけど…」

P「なんだ?俺にできる事ならなんでも言ってくれ」

杏奈「えっと、ね…」


P「よしよし」ナデナデ

杏奈「…♪」

P「こんな事でいいのか?」ナデナデ

杏奈「うん…杏奈、プロデューサーさんに頭撫でてもらうのと…すごく、嬉しくなるから…」

杏奈(胸が、キュンってするし…)

P「これくらいならお安い御用だ」

P「言ってくれれば、何時でもやってあげるぞ」ナデナデ

杏奈「…ほんと?」

P「もちろん!」

杏奈「…ありがとう、プロデューサーさん…」

杏奈「…大好き♪」ギュッ

P(なんだ天使か)



短いけれど誕生日SSはどうしても書きたかった、ダイレクトに大好きと言ってくれる杏奈可愛い
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/31(火) 02:42:54.01 ID:hiAxG1OPo
(砂糖を吐いて倒れる音)

246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/01(金) 23:24:28.25 ID:VoLVigKu0
ほそ
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/31(日) 00:40:39.09 ID:RKPa/vAu0
保守
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/02(火) 23:58:48.28 ID:mCYsHkoUO
静香「今日はカレーうどんの日ですね、プロデューサー」

P「そうか、そんな日があることすら全く知らなかったが」

P「じゃあ隣にあるカレーは……」

静香「もちろん、カレーうどん用のカレーです!具材からはじめて、スパイス、ダシとこだわり抜き、うどんにあう最高のカレーを求めた結果、今日一日まるごとかかってしまいましたが」

ガチャ

未来「あ!美味しそうな匂いがすると思ったら、静香ちゃんとプロデューサー!」

静香「未来!ちょうどいいところに来たわね。完成したから食べていくといいわ」

未来「わーい!静香ちゃんの作ったカレーライスだー!」

静香「違うでしょう未来。今日はカレーうどんの日なんだから、カレーうどんよ」

未来「そっか!静香ちゃんだもんね!じゃあ……、ってあれ?うどんは?」

静香「え?」

P「そういえば気になっていたんだが、カレー作るのに丸一日かけたならうどんはいつ茹でたんだ?」

静香「あ…」

未来「へ?」

P「ん?」





静香「……今から打ってきます!」

未来「がんばってー!静香ちゃーん!」

P「もうすぐ日付かわるけどなー」
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