瑞鶴「もう二度と離さない」

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318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/17(水) 19:44:53.15 ID:aat8zZtr0
おつ
319 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/09/16(金) 21:45:31.15 ID:CzQ8hMqJO
コロネハイカラ島

乗組員「全艦の修理、補給が完了致しました」

提督「うむ」

乗組員「他に何か私が出来ることはございますか?」

提督「後ほどもう一隻駆逐艦が来るのは覚えているか?」

乗組員「はい」

提督「その駆逐艦が到着した際、即座に補給と艤装の簡易修理が出来るように準備しておいてくれ」

乗組員「了解致しました! 失礼します!」

ガチャッ パタン

提督「さて……」

コンコン コンコン

提督「ん? 誰だ」

瑞鶴「提督さん、入っていい?」

提督「瑞鶴か。入れ」

瑞鶴「失礼します」

ガチャッ

提督「どうした?」

瑞鶴「提督さん、索敵に出していた彗星から報告」

提督「悪い知らせか? それとも良い知らせか?」

瑞鶴「良い知らせ」

提督「聞こう」

瑞鶴「深雪ちゃんが約50海里先まで来てるみたい」

提督「到着まで約2時間といったところか」

瑞鶴「そうね。深雪ちゃんが到着した時に備えて何かした方がいい?」

提督「今手配したところだ」

瑞鶴「流石だね」

提督「たまたまだよ」

瑞鶴「そう? それじゃ、私は哨戒任務に戻るね」

提督「頼む」

瑞鶴「うん!」

パタン

………………………………。
320 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/09/16(金) 21:46:06.69 ID:CzQ8hMqJO
二時間後

響「……見えた」

雷「え? どこどこ?」

響「向こう」

雷「それじゃあ分からないわよ!」

電「見えたのです! 深雪ちゃんなのです!」

響「他の子達は……見覚えがないな。いや、あれは霞か」

深雪「みんな〜!! 間に合ったぜぃ!!」

風雲「待ってたわよ。……それで、後ろの人達は? 大湊の人達だよね?」

深雪「そうそう。えっと……」

鈴谷「こんにちは〜鈴谷だよ。賑やかな艦隊だねぇ……って熊野!!?」

熊野「熊野っ!? ではありませんわ! なんで貴女が護衛を?」

鈴谷「ま〜色々あってさぁ〜」

熊野「普通、輸送艦隊を護衛するは駆逐艦と軽じゅ…………まさか……」

鈴谷「そっ、そのまさかだよ」

熊野「それにしたって、そんな屁理屈が通るわけありませんわ!」

鈴谷「それが通っちゃうんだよね〜」

熊野「鈴谷や私が軽巡なのは書面上だけですわ!」

鈴谷「それがさ〜」

球磨「あ〜説明が長すぎるクマ! つまるところ、大湊では軽巡が足りないから軽巡の鈴谷を連れてきたクマ」

熊野「は…………?」ポカン

球磨「そんな事よりも、球磨達は提督に報告があるクマ。早く案内して欲しいクマ」

電「い、電がご案内するのです!」

球磨「電……特三型の四番艦だったクマね?」

電「はい、なのです!」

球磨「じゃあ、案内を宜しくクマ」

電「こっちなのです!」

球磨「みんな、球磨について来るクマ」

…………。
321 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/09/16(金) 21:47:14.12 ID:CzQ8hMqJO
コンコン コンコン

電「司令官さん。大湊の艦娘の人達がお越しなのです」

提督「入れ」

ガチャッ

球磨「電のおかげで助かったクマ。ありがとクマ」

電「どういたしましてなのです!」

提督「電、ご苦労だった。そして、君は」

球磨「大湊鎮守府所属の球磨型軽巡洋艦一番艦の球磨です」

電「ふぇっ!!?」

提督「どうした?」

電「ご、語尾が……」

球磨「ああ、そういうことクマね。これはただ単にオンオフの切り替えクマよ」

電「わ、分かりました……なのです」

球磨「話がズレたクマね……」

球磨「御鎮守府所属の深雪の護衛として同行してきた者の紹介を致します」

電「…………」

球磨「球磨の左から順番に、最上型軽巡洋艦鈴谷、朝潮型駆逐艦朝潮、満潮、荒潮、霞。神風型駆逐艦、神風。睦月型駆逐艦、如月、弥生、皐月、水無月、長月です」

提督「協力に感謝する。それで、この後の事だが、大湊へいつ出立する予定か教えて欲しい」

球磨「その件に関しては、大湊の提督からの命令を読み上げます」

球磨「球磨を旗艦とした特別輸送艦隊護衛艦隊は、コロンバンガラ島への護衛任務を完遂後、SN作戦完了までの期間、一時的に横須賀鎮守府の命令系統に従事し、作戦遂行の助けとなれ」

提督「っ!?」

球磨「それとは別に、非公式の発言としての伝言もありますので、報告させて頂きます」

球磨「この貸しはいずれ返して貰うぞ。それと、我が艦隊の艦娘を沈めた場合は貴様は間宮海峡に沈んで貰う。その時は覚悟しておけ」

提督「…………肝に命じよう」
322 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/09/16(金) 21:47:44.59 ID:CzQ8hMqJO
球磨「では、これより貴官の命令系統に加わります。ご命令を」

提督「まずは全艦補給作業を行え。この中に損傷した艦娘はいるか?」

球磨「皆無です。横須賀からコロンバンガラ島までの航路で一度も敵艦と遭遇せずに済んだので」

提督「念のために艤装の点検は済ませておけ。補給が終わり次第、我らはニューギニアへの侵攻を開始する」

球磨「了解です。あともう一点お伺いしたい事があります」

提督「なんだ?」

球磨「こちらの各艦娘の所属艦隊は如何なさいますか?」

提督「鈴谷を旗艦とした、朝潮、満潮、荒潮、霞の5隻を第八艦隊。球磨を旗艦とした、神風、如月、弥生、皐月、水無月の6隻が第九艦隊として動いて貰うつもりだ。お前達の事はお前達が一番わかるだろう。何か異論等があれば言ってくれ」

球磨「特にはありません。他の人は?」

鈴谷「う〜ん、鈴谷は無いかな〜」

朝潮「朝潮型は、司令官の指示に従います!」

神風「貴女達は大丈夫?」

如月「ええ。睦月型も問題無いわね」

提督「ならば、特に変更は無しで良いな?」

球磨「問題ありません。よろしくお願い致します」

提督「ならば、急いで補給をしに行って来なさい」

球磨「了解しました。では、失礼します」

パタン

………………………………

………………

……
323 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/09/16(金) 21:54:07.33 ID:CzQ8hMqJO
今回はここまでです

また来ますね。

因みに余談ですが、春イベは完走し新旗艦も全艦手に入れました。しかし多忙の為備蓄が全く追いつかない……
今日は浦波が実装されましたね。私のSSでは実艦として出している朝霧が実装される日が、そう遠くなさそうな気がします。
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/16(金) 23:00:26.18 ID:LophSeLJo
乙です
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/17(土) 14:17:28.44 ID:okug6Vjk0
326 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/16(日) 21:46:48.21 ID:eG6UV8+vO
>322に修正がありますので、修正版を投稿します。
327 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:38:15.04 ID:+MbwwKJ2O
球磨「では、これより貴官の命令系統に加わります。ご命令を」

提督「まずは全艦補給作業を行え。この中に損傷した艦娘はいるか?」

球磨「皆無です。横須賀からコロンバンガラ島までの航路で一度も敵艦と遭遇せずに済んだので」

提督「念のために艤装の点検は済ませておけ。補給が終わり次第、我らはFS作戦へと移行。フィジー、サモアへの侵攻を開始する」

球磨「了解です。あともう一点お伺いしたい事があります」

提督「なんだ?」

球磨「こちらの各艦娘の所属艦隊は如何なさいますか?」

提督「鈴谷を旗艦とした、朝潮、満潮、荒潮、霞の5隻を第八艦隊。球磨を旗艦とした、神風、如月、弥生、皐月、水無月の6隻が第九艦隊として動いて貰うつもりだ。お前達の事はお前達が一番わかるだろう。何か異論等があれば言ってくれ」

球磨「特にはありません。他の人は?」

鈴谷「う〜ん、鈴谷は無いかな〜」

朝潮「朝潮型は、司令官の指示に従います!」

神風「貴女達は大丈夫?」

如月「ええ。睦月型も問題無いわね」

提督「ならば、特に変更は無しで良いな?」

球磨「問題ありません。よろしくお願い致します」

提督「ならば、急いで補給をしに行って来なさい」

球磨「了解しました。では、失礼します」

パタン

………………………………

………………

……
328 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:39:03.28 ID:+MbwwKJ2O
朝霧艦内

乗組員「只今ソロモン諸島海域を離脱しました」

提督「了解。方位北西。速度そのまま」

乗組員「方位北西! ヨーソロー!」

乗組員「中将! 前方を航行する艦娘より入電! 周辺に敵潜水艦及び艦載機の反応無しとのことです」

提督「念には念を推しておこう。アクティブソナーを使用後反応が無ければパッシブソナーを使用。その後は艦娘達と連携を取り対潜哨戒を徹底せよ」

乗組員「了解!」

乗組員「中将、緊急の報告です!」

提督「続けろ」

乗組員「秋津洲より入電。北西の敵艦隊は進路変更をし、キリバスのクリスマス島へ進行中との事です」

提督「クリスマス島……主要な基地などは無かった筈だが……」

乗組員「深海棲艦の新たな泊地になっているのでしょうか」

提督「可能性はあるが、確証がない以上断言は出来ない。しかし、困ったな……」

乗組員「いかがなさいますか?」

提督「敵の狙いが読み辛くなった。敵はサモアやフィジーの防衛に回るのか。それともソロモン諸島を奪還しに来るのか……」

乗組員「でしたら、フィジーで待ち伏せるのはいかがでしょうか?」

提督「ふむ…………待ち伏せをするのも良いかも知れぬな。お手柄だ」

乗組員「いえ! こちらこそ、私の案を採用して下さりありがとうございます!」

提督「私が考えている案よりもお前の案が良かったから採用した。それだけだ」

乗組員「はっ!」

提督「さて、そうなると……」

乗組員「外で活動中の艦娘にも連絡が必要ですね?」

提督「ああ。まずは秋津洲との通信をする。回線を開け」

乗組員「了解致しました……回線繋がりました」
329 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:39:35.49 ID:+MbwwKJ2O
提督「秋津洲、聞こえるか?」

秋津洲「聞こえるかも!」

提督「作戦が少々変更になった」

秋津洲「変更?」

提督「フィジー沖にて敵艦隊を待ち伏せし奇襲する。その為には秋津洲と二式大艇の役割が非常に重要になる」

秋津洲「……了解かも」

提督「今まで以上に詳細な情報を頻繁に送信出来るか?」

秋津洲「頑張るかも!」

提督「頼んだぞ。お前の情報が勝敗を分ける事になる」

秋津洲「了解!」

提督「では、報告を待っている」
330 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:40:05.17 ID:+MbwwKJ2O
提督「針路変更。目的地はフィジーだ」

乗組員「了解!」

提督「艦内放送をする」

乗組員「了解! 艦内放送の準備完了致しました」

提督「全艦娘に告ぐ。繰り返す、全艦娘に告ぐ。これより本館はフィジーへ向かい現在クリスマス刀剣へ移動中の敵艦隊を迎撃する。全艦の所属艦隊に変更は無い」

提督「作戦の詳細は追って連絡する。何か不明な事があれば私の元へ来るように」

提督「フィジー到着までは暫く時間がかかる。今の内に休める者は休んでおいてくれ。フィジーでの作戦では前準備などがあり忙しくなる予定だ」

提督「通達は以上だ」

乗組員「艦内放送切断致しました」

提督「御苦労。さて、我々は一仕事するか」

提督「今手が空いている者は私と共に下層階の網を取りに行くぞ。ありったけ出すぞ」

乗組員「了解!」

提督「さあ、始めよう」

………………………………。
331 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:40:43.86 ID:+MbwwKJ2O
フィジー沖

提督「全艦配置に着いたな」

瑞鶴「全艦娘、配置に着いてます」

提督「了解。秋津洲、敵艦隊の様子は?」

秋津洲「敵艦隊の針路に変更なし! こっちの潜水艦を警戒して軽巡1、駆逐艦5の水雷戦隊3隊が単横陣で進軍中かも!」

提督「本隊の進路に変更が無ければ問題無い。瑞鶴、瑞鳳。第一次攻撃隊を出せ」

瑞鶴「了解! 第一次攻撃隊発艦始め!」バシュッ

瑞鳳「艦載機のみんな、頑張ってね!」バシュッ

提督「第三、第五艦隊は敵艦隊へ向けて出撃」

初風「了解」

阿武隈「了解です!」

提督「この戦いは何としても勝つぞ」

全艦娘「はい!」

……………………。
332 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/10/17(月) 08:41:23.91 ID:+MbwwKJ2O
今日はここまでです

また来ますね!
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 09:57:41.92 ID:LnqQd1eGo
乙です
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/27(木) 02:56:27.45 ID:Q3u1jimB0
>>330
>提督「全艦娘に告ぐ。繰り返す、全艦娘に告ぐ。これより本館はフィジーへ向かい現在クリスマス刀剣へ移動中の敵艦隊を迎撃する。全艦の所属艦隊に変更は無い」
物騒なサンタだ
335 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/11/17(木) 08:43:47.44 ID:HCE5ucyRO
今夜か明日更新予定です。
今しばらくお待ちを

>>334ご指摘ありがとうございます。
>>330 の該当箇所は、以下の文になります。

提督「全艦娘に告ぐ。繰り返す、全艦娘に告ぐ。これより本館はフィジーへ向かい現在クリスマス島沖へ移動中の敵艦隊を迎撃する。全艦の所属艦隊に変更は無い」

336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/20(日) 16:46:00.59 ID:Wo/4vVEU0
全裸待機3日目
更新待ってます
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/28(月) 03:38:30.33 ID:Nv7tHNFj0
いつ瑞鶴は君がすべてさBE MY BABY BE MY BABYアッフゥン‼︎するんですか
338 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/12/07(水) 23:48:52.38 ID:ZS5Yksj6O
お待たせしていて申し訳ございません

仕事が多忙の極みで死にかけていました……
ようやく少しの期間だけ落ち着きそうなので更新の準備を進めます

もうしばしお待ちを
339 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/12/13(火) 03:43:27.06 ID:tLCW3Dg0O
初風「瑞鶴さんから入電。瑞鶴さんと瑞鳳さんの航空隊が敵艦隊の駆逐艦2隻を大破に追い込んだみたいね」

天津風「普段の戦果と比べると少ないわね……偶然? それとも……」

初風「練度や性能が高いか、ね……」

嵐「まー、とりあえずぶっ放して倒すだけだよな」

時津風「わー過激な発言だね〜かっこい〜」

萩風「嵐! そんな簡単そうに言わないで! これは実戦。本当に危ないのよ!」

嵐「大丈夫、分かってるさ」

雪風「逆探に感あり!!」

初風「見つかった!?」

雪風「いいえ、まだ周期的な反応です……ううん、見つかりました……」

初風「電波の規模は?」

雪風「恐らく小規模……いや、大きい電波もこちらに向けて放射されています」

初風「もう見つかったか……敵の練度は高いのかもしれないわ」

初風「極々小さな違和感からこちらの艦隊を捕捉、さらには後方にいると思われる敵主力艦隊に打電。この対応の速さは尋常じゃない」

雪風「はい。雪風も同じ考えです!」

天津風「どうするの?」

初風「阿武隈さんの艦隊が挟撃出来る様に引き付ける。4駆は右方、16駆は前方の敵に中距離からの雷撃を仕掛けて敵の艦隊運動を乱す」

時津風「もーっと後ろの艦隊はどーするのさー?」

初風「潜水艦の二人に任せる」

舞風「わっかりましたー! 野分、萩風、嵐、踊るわよ!」

初風「無理は禁物。これ以上こちらの駆逐艦が減ったら艦隊全体が危険になる。回避先行で深追い禁止。これだけは肝に銘じなさい」

嵐「りょーかい!」
340 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/12/13(火) 03:54:13.84 ID:tLCW3Dg0O
舞風「敵艦、発見しましたー!」

野分「敵軽巡発砲始めました!」

萩風「大丈夫、まだ当たらないわ」

野分「敵弾着水!」

嵐「かなり後方に落ちたな」

萩風「多分最大飛距離からの発砲ね」

野分「多分」

嵐「のわっちはどうするんだい?」

野分「もう……のわっちって言わないでって……まあいいわ。流石にこの距離からの雷撃は無謀だから、もう少し接近するわよ」

萩風「砲撃はどうするの?」

野分「有効射程距離までは近付くつもり。舞風は大丈夫だろうけど、二人は大丈夫?」

嵐「どういう事だよ?」

野分「これからかなりの敵の砲撃が見込まれるわ。今回が初陣の嵐と萩風は大丈夫? 絶対に途中で止まったりしたら駄目だから」

舞風「怖くなったら踊ればいいよ!」

野分「それは舞風だけだから」

舞風「うぅ〜! いけず〜!」

嵐「ま、そういう意味なら大丈夫だろ?」

萩風「ええ。伊達に訓練を積んでいないわ」

野分「そう。大丈夫そうね」

舞風「うんうん! それじゃ、舞風行きまーす!」

野分「こら、舞風! 私たちも続くわよ!」

嵐「あいよぉ!」

萩風「はい!」
341 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 00:57:31.69 ID:FFDsHZNn0
舞風「敵軽巡発砲ー! ダンスするまであと三秒! それ、ワンツー!」クルッ

バシャーン!

萩風「きゃっ!」

野分「流石に着弾位置が近くなって来たか……」

舞風「嵐〜大丈夫?」

嵐「あ、ああ……」

舞風「野分、どうする?」

野分「艦隊第三船速まで減速! そのまま20秒後に最大戦速まで増速!」

舞風「りょーかいー!」

萩風「分かったわ」

嵐「了解だ」

バッシャーン!

舞風「あぁっ!」

野分「舞風!?」

舞風「足を挫いた……」

嵐「舞!」

舞風「大丈夫……! 野分、増速して!」

野分「…………艦隊増速!」

嵐「おいのわっち! 舞が足を怪我しているのに何を考えているんだよ!」

野分「っ…………」

舞風「嵐」

嵐「舞……」

舞風「いいの。心配してくれてありがと」

嵐「だけどよ……」

萩風「嵐、野分の事を責めないであげて。野分が一番辛いんだから」

舞風「うん。ありがとねのわっち」

野分「こんなところで沈んだら許さないんだからね」

舞風「うん。私は絶対に横須賀に帰るんだから!」

野分「頑張って舞風。こちらの射程圏内に敵艦隊を捉えた。各艦砲撃準備! 嵐と萩風は敵駆逐艦に砲撃開始。私と舞風は旗艦の軽巡へ!」
342 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 00:58:20.53 ID:FFDsHZNn0
嵐「仰角42.3度! 砲撃開始!」ズドン!

萩風「砲撃始めます!」ズドン!

舞風「舞風、砲撃いっきまーす!」ズドン!

野分「着だーん今! 敵艦の後方に着弾を確認。舞風の砲撃の仰角がこれくらいだったからこれくらいかな……」

野分「当たれ!」ズドン!

ズガン!

ホ級「!?」

野分「よし、目標への直撃を確認」

嵐「すげえ……」

野分「弾幕を張り続けて!」

野分「みんな、砲撃を続けながら聞いて。これより我が艦隊は敵艦隊へ中距離雷撃を行う。各艦魚雷発射管を左方に向けて」

野分「発射管の発射扇角は9度に設定。全艦魚雷を発射と共に取り舵いっぱい。全速力で退避する!」

舞風「了解!」

嵐「オッケー! 魚雷発射準備完了!」

萩風「萩風、発射準備完了しました」

野分「全艦、魚雷発射! ってえ!」バシュッ

野分「全艦取り舵一杯! 機関、両舷一杯! 第四駆逐隊はこれより戦闘海域より離脱する!」

舞風「っ……」

萩風「舞風、大丈夫……?」

舞風「うん、大丈夫だよ」

野分「舞風、もう少しだけ頑張ってね。後で応急手当てしてあげるから」

舞風「ありがとね野分」

野分「ううん。これくらい当たり前だから」

舞風「えへへ」
343 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 00:59:05.34 ID:FFDsHZNn0
嵐「お、敵艦隊の隊列が乱れ始めたぞ」

萩風「私達の魚雷に気付いたみたいね」

野分「うん。これで任務は果たせたわね」

舞風「魚雷当たるかな?」

野分「多分無理かな。あの距離で回避行動を取られたら当たらないよ」

舞風「ざんねーん」

嵐「ま、誰一人沈まないで任務を遂行出来たんだから、それだけでも御の字だろ」

萩風「うん。本当にそうね」

野分「あとは何事も無く退避出来れば完璧かな」

嵐「こっちは全速力で退避、敵は魚雷の回避で隊列がぐちゃぐちゃ。ま、ほぼ確実に追跡からは逃げられそうだな」

萩風「そうね」

嵐「あー帰ったら風呂に入りたいな」

野分「ほら、まだ戦闘海域の内側なんだから気を抜かないで」

嵐「ほいほい」

野分「舞風、嵐。九三式水中聴音機と三式水中探信儀で対潜哨戒をお願い」

舞風「了解ー!」

嵐「あいよ! 敵の潜水艦は見つけ出してぶっ殺してやるよ! 改装で新たに乗っけた九四式投射機と三式爆雷でな!」

野分「萩風は対空電探で敵航空戦力への警戒を。私は対水上電探で水上艦の警戒を行うから」

萩風「了解!」

……………………。
344 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 00:59:51.09 ID:FFDsHZNn0
舞風「……あれ?」

野分「どうしたの?」

舞風「のわっち、この音……」

野分「音? ……まさか」サッ

萩風「ど、どうしたの?」

野分「…………っ!?」

野分「魚雷推進音! 全艦増速!」

舞風「うん!」

嵐「野郎……何処から打って来やがったんだ……!」

野分「多分待ち伏せ! そんな事よりも早く逃げないと!」

舞風「うぁっ!」バシャン!

野分「舞風!!?」

舞風「あ、脚が……! 痛っ!!」

萩風「舞風! 魚雷が!!」

野分「舞風!! 逃げて!!」

舞風「ぐっ……! あぁぁぁぁぁ!!」

嵐「舞!!」

舞風「駄目……動けない……」

舞風「嫌だ……死にたくない……死にたくよぉ……野分……助けて、助けてよぉ……!!」

野分「舞風!! 今行くから!」

萩風「野分、今行ったら貴女まで!」

野分「もう舞風を目の前で喪う訳にはいかない! もう二度と繰り返さないって決めたんだ!!」

嵐「どけ野分!」ドンッ

野分「うっ! 邪魔をしないで嵐! 私は舞風を」

嵐「そんなのは二人揃って死ぬだけだ! 俺が助ける」

野分「三式爆雷……?」

嵐「標準装備の九五式とは違ってこいつは純粋な時限式だからな。野分、俺に任せろ」

野分「何を……まさか!?」

嵐「これでミスったら一生俺を怨んでくれていいぜ……今だ!おらぁぁぁ!!」ブンッ

パシャ………ズドーン!!
345 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 01:00:23.30 ID:FFDsHZNn0
嵐「舞! 生きてるか!?」

萩風「舞風!!」

舞風「私……生きてる……!」

野分「爆雷の着水地点と起爆時間を計算して魚雷を誘爆させた……嘘……」

舞風「野分ぃ……嵐ぃ……」

嵐「へへ、どうよ」

野分「舞風!! 良かった……!!」

舞風「怖かった……怖かったよぉ……!」

嵐「萩、あの二人は置いといて俺らは潜水艦を狩るとするか」

萩風「四式で私が敵の位置を探るから、嵐は爆雷で制圧をお願いね」

嵐「任せろ」

嵐「絶対全艦ぶっ殺してやるからよ!」

………………………………

………………

……
346 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/01/11(水) 01:03:02.90 ID:FFDsHZNn0
今回はここまでです

あけましておめでとうございます。
今年も超低速での更新になりそうですが、必ず完結させますのでお付き合いのほど宜しくお願いします。

では、また来ますね!
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 09:55:45.55 ID:KQRq+Bplo
乙です
348 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/02/11(土) 21:29:46.14 ID:9A65DKlcO
乗組員「第五艦隊より報告です! 我、雷撃ニ成功ス!」

提督「戦果は?」

乗組員「軽巡1、駆逐艦3を撃沈。駆逐1を撃破です! 先の航空攻撃の戦果を含めれば駆逐艦3を撃破です!」

提督「こちらの被害は?」

乗組員「軽巡阿武隈及び駆逐艦雷、時津風が小破、駆逐艦舞風が中破です」

提督「大戦果だ。第三、第五両艦隊は後方に退却。損害を受けた艦は損害が軽い者から入渠をさせろ」

乗組員「了解!」

提督「比叡。仕事だ」

比叡「はい! 目標は変わらず敵水雷戦隊で宜しいでしょうか?」

提督「ああ」

比叡「了解です! 熊野と青葉は砲撃準備! 目標、敵水雷戦隊!」

熊野「了解ですわ! 零式水上偵察機を上げますわ!」

比叡「夕張と風雲、清霜、深雪は直ちに目標に向けて前進! 私達の砲撃完了後に敵残存勢力に接近、追撃を」

夕張「了解! 三人とも付いて来て!」

風雲「了解です!」

比叡「司令。航空戦力はどうしますか?」

提督「現在攻撃隊を発艦準備中だ。しかし目標は先とは変わって敵主力艦隊だ。その代わりに第九艦隊を敵水雷戦隊の後方に回り込ませる。これで敵艦隊は孤立する筈だ」

比叡「助かります、司令!」
349 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/02/11(土) 21:30:22.76 ID:9A65DKlcO
提督「第八艦隊は航空攻撃後敵主力艦隊の側面から突入。敵を撹乱後は反転しすぐ帰投せよ」

鈴谷「追い込んだ方がいいですか?」

提督「深追いは禁物だ。可能な限り交戦時間は短い方が良い」

鈴谷「了解!」

提督「第四艦隊は敵艦隊が航空隊との交戦を始めたら島影から敵主力艦隊の後方に移動。第八艦隊が交戦を始めたら射程範囲に全速で接近。敵の混乱に乗じて更なる追撃を行え」

川内「了解!」

瑞鶴「提督さん、攻撃隊発艦準備完了したわ!」

提督「秋津洲、戦闘海域内で敵航空機は確認出来ていないな?」

秋津洲「未確認かも!」

提督「瑞鶴と瑞鳳は直ちに攻撃隊を敵主力艦隊に向けて発艦。第八艦隊は移動を開始せよ」

球磨「了解」

瑞鶴「了解よ!」

比叡「第一艦隊、砲撃準備完了! すぐに撃てます!」

提督「第一艦隊、砲撃開始」

比叡「了解! 砲撃開始!!」

………………………………

………………

……
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/02/21(火) 10:29:45.18 ID:v+3alRfM0
乙です
いつも楽しみにしてます!
351 :全知全能の神未来を知る金髪王子様の須賀京太郎様 [二次元美少女達は金髪王子様の須賀京太郎様の嫁]:2017/02/21(火) 10:40:00.05 ID:+KsrNGks0
イケメン金髪王子様の須賀京太郎様の出番今こそヲ級SHIPで囚われた屈辱を果たすとき

京太郎「卍解須鎖之御のヲ級型改目インフィニティオッドアイズズァークドラゴン甲演習勝率100%」
352 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/03/11(土) 22:20:50.00 ID:bkxidrRCO
夕張「目標肉眼で確認」

深雪「マジ!? まだみえないなぁ」

夕張「少しだけ私の方が背が高いからね〜望遠鏡で敵艦隊の様子をっと……」

清霜「いいなぁ! 清霜も大きくなりたい!」

風雲「戦艦になるのは難しいと思うわよ……」

ズドーン! ガンッ!

イ級「」

夕張「うわ……観たくないもの観ちゃった……」

風雲「……観たくないものとは?」

夕張「駆逐艦が爆発して肉片が飛び……」

風雲「いいです! もういいです! 聞きたくないですから!」

夕張「そう?」

風雲「冗談、ですよね……?」

夕張「どっちだろうね〜」

風雲「ひっ……!」

夕張「多分そろそろ三人にも肉眼で見えるんじゃない?」

清霜「見えた!」

風雲「ホント? あ、ホントだ」

深雪「見ぇ……見え……見えた!! ん?」
353 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/03/11(土) 22:21:17.17 ID:bkxidrRCO
夕張「どうしたの?」

深雪「いや、敵艦隊の編成が聞いていたのと違うなって思って」

夕張「……どういうこと? 」

深雪「敵艦隊は人型がいないんだろ? 深雪には人型のみの編成が……」

風雲「人型のみって……嘘……重巡以上から成り立つ……嘘でしょ……!」

清霜「風雲姉さん……清霜達本当にそんなのと戦えるの……?」

夕張「ちょっと! ちょっとみんな落ち着いて!! 深雪ちゃん、敵の艦隊の方角は?」

深雪「進路から見て12時の方向に真っ直ぐ……正面の艦隊」

夕張「…………やっぱり軽巡と駆逐艦から成る水雷戦隊しかいないわ……」

深雪「いや、良く見て下さいよ! 真っ直ぐ行った先の艦隊を!」

夕張「風雲ちゃん、清霜ちゃん。望遠鏡で確認をして」

清霜「……駆逐艦と軽巡洋艦だけしかいないね」

風雲「同じく」

夕張「深雪ちゃん……貴女……」

深雪「嘘だ! じゃあ、この深雪様の目か頭がおかしくなったっていうのか!? 清霜、望遠鏡を貸せ! ほら、早く!」バシッ

清霜「あっ!」
354 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/03/11(土) 22:24:02.44 ID:bkxidrRCO
お久しぶりです。

とうとう本当に書きたかった本編に入る事が出来ます。

また来ますね
355 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/03/11(土) 22:25:39.40 ID:bkxidrRCO
夕張「どうしたの?」

深雪「いや、敵艦隊の編成が聞いていたのと違うなって思って」

夕張「……どういうこと? 」

深雪「敵艦隊は人型がいないんだろ? 深雪には人型のみの編成が……」

風雲「人型のみって……嘘……重巡以上から成り立つ……嘘でしょ……!」

清霜「風雲姉さん……清霜達本当にそんなのと戦えるの……?」

夕張「ちょっと! ちょっとみんな落ち着いて!! 深雪ちゃん、敵の艦隊の方角は?」

深雪「進路から見て12時の方向に真っ直ぐ……正面の艦隊」

夕張「…………やっぱり軽巡と駆逐艦から成る水雷戦隊しかいないわ……」

深雪「いや、良く見て下さいよ! 真っ直ぐ行った先の艦隊を!」

夕張「風雲ちゃん、清霜ちゃん。望遠鏡で確認をして」

清霜「……駆逐艦と軽巡洋艦だけしかいないね」

風雲「同じく」

夕張「深雪ちゃん……貴女……」

深雪「嘘だ! じゃあ、この深雪様の目か頭がおかしくなったっていうのか!? 清霜、望遠鏡を貸せ! ほら、早く!」バシッ

清霜「あっ!」

夕張「比叡さん達の最終斉射が来るわよ! みんな一応気をつけて!」

深雪「絶対にあれは人型………いや、人……? ……艦む……」

ズドーン グシャッ!

深海棲艦?「ッァァァ!!」

深雪「ッ!?」

夕張「深雪?」

深雪「あ……あぁぁぁぁ……」

夕張「深雪ちゃん!? どうしたの深雪ちゃん!!」

深雪「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

………………………………

………………

……
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/11(土) 22:26:56.95 ID:bkxidrRCO
※355は※353の修正版です

何故後半が綺麗さっぱり消えたのか……
357 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2017/04/09(日) 20:40:14.89 ID:xJZ5dyiLO
近日中に更新予定です
358 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/05/09(火) 09:25:44.08 ID:GUEWtZ6LO
夕張「こちら第一艦隊夕張! 提督、応答願います!」

提督「どうした?」

夕張「深雪ちゃんが突然狂乱状態に陥り艦隊行動続行困難です」

提督「何があった?」

夕張「後方の比叡さん達の砲撃が敵艦に命中した途端に発狂をし始めました」

提督「つまり、初めての交戦で生死の恐怖を抱いてしまったという事か」

夕張「恐らくは……しかし、敵艦隊を発見した際にも不思議な事を話していました」

提督「不思議なことだと?」

夕張「はい。敵の軽巡と駆逐艦の事を重巡と誤認し、敵も艦娘だと言っておりました」

提督「……何?」

夕張「一部軽巡や重巡を戦艦と誤認するのはまだ分かりますが、人型ですらない軽巡や駆逐を重巡と間違えるのはおかしいですよね」

提督「そうなのだが、一番気になるのは……いや、今はそれを考えても意味がないか」

夕張「提督、私達はどうすれば?」

提督「夕張、今の深雪を護りながら交戦が出来るか? 出来るのならば作戦を続行する」

夕張「護りながらは無理ですが、駆逐艦の子が二人居なくなっても作戦は続行できます」

提督「分かった。深雪と清霜は艦隊を離脱して当艦まで撤退。夕張、戦線は任せたぞ」

夕張「お任せ下さい」
359 :ずいずい [saga]:2017/05/09(火) 09:26:34.87 ID:GUEWtZ6LO
夕張「清霜ちゃん」

清霜「はい?」

夕張「これから清霜ちゃんは深雪ちゃんを護衛しながら朝霧に撤退して」

清霜「えー! 清霜も戦いたい!」

夕張「これは命令よ。それにね清霜ちゃん。深雪ちゃんをこのまま連れて戦っていたら私達全員が死んじゃう可能性があるの。だからね、言うことを聞いて?」

清霜「うぇ〜……はい、分かりました……」

夕張「ごめんね」

清霜「戦いたかったな〜……」

夕張「またいつかそんな時が来るから」

清霜「はい……」

夕張「じゃあ、頼むわね。深雪ちゃんも落ち着いて。事情は提督に話してね」

深雪「あぁぁぁぁぁぁ、うぇあぁぁぁぁ!」

清霜「ほら深雪ちゃん、一緒に来て」クイッ

夕張「二人とも、気を付けてね……」

風雲「夕張さん」

夕張「大丈夫よ風雲ちゃん。私達二人でもこの任務は完遂出来るわ」

風雲「はい」

夕張「じゃ、送り狼作戦行くわよ」

風雲「なんかそのネーミング嫌です」

夕張「…………」

……………………

…………

……
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 14:48:04.82 ID:1BQFTyzAo
待ってました!
361 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2017/06/13(火) 02:08:12.73 ID:ZjPtiy5D0
近々更新予定です
もう暫くお待ちを
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 00:12:38.91 ID:4Kgd1RU2o
待ってるよー
363 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/07/12(水) 17:32:40.84 ID:o7ZYMxSI0
清霜「清霜、深雪両艦帰投しました!」

提督「深雪の容態は?」

清霜「多少だけど安定しました。でも、ずっと泣き続けていて……」

提督「深雪、私の声が分かるか?」

深雪「……分かる」

提督「提督単刀直入に問おう。何があった」

深雪「何がって…………うっ! ウゲッ」

清霜「深雪ちゃん! 大丈夫!?」

深雪「ごほっごほっ……大丈夫……」

清霜「司令官、今は深雪ちゃんを休ませてあげて。その代わりに清霜が出撃するから」

提督「本来ならばそうしたいところなのだがな。しかし今は交戦中で刻一刻と戦況が変わる。悠長に待つ事は難しい。深雪、何があったんだ」

深雪「……………………艦娘」

提督「何?」

深雪「司令官、深海棲艦って何なんだ? バケモノじゃ無かったのかよぉ……」

提督「…………清霜。交戦予定の敵艦はどんな見た目をしていた?」

清霜「え? いつも通り普通のやつだよ? バケモノの」

提督「ふむ。深雪は自分自身が見間違えたという可能性があると思うか?」

深雪「いや、あれは間違いなく艦娘だった! 」

提督「清霜、他に同じ事を言ってる者はいたか?」

清霜「ううん。深雪ちゃん以外は誰も」

提督「そうか」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:35:01.23 ID:FO/WkdNt0

















































































ああ
365 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/07/12(水) 17:35:05.50 ID:o7ZYMxSI0
提督「深雪、再度確認だが敵艦隊の構成は艦娘だったとの事で良いのだな?」

深雪「……あぁ」

清霜「司令、どうするの?」

提督「深雪はすぐに医務室で休んで来い」

深雪「……ん」スタスタ

清霜「司令官?」

提督「清霜。深雪が言っている件だが、どう思う?」

清霜「えっと……」

提督「率直な意見で良い。思った通りに答えてくれ」

清霜「うん……深雪ちゃんが言ってる事は間違っていると思う」

提督「一応聞くが、何故そう思う?」

清霜「だって、清霜や他のみんなはそんな姿を見た事ないもん!」

提督「それは尤もな意見だ」

清霜「深雪ちゃんは疲れているか緊張していたんだよ」

提督「その可能性は高い。だが、もしも深雪が言っている事が本当だと仮定した場合清霜はどう思う?」

清霜「それはつまり……?」

提督「深海棲艦が艦娘で、私達は艦娘と艦娘で戦争しているという事ならばだ」

清霜「………………いや……」

提督「何らかの理由で深海棲艦……いや、今仮定の話をしても仕方ないか」

清霜「司令官……清霜、どうすればいいの?」

提督「今の話は忘れてくれ。そもそも深海棲艦が艦娘であるという可能性は限りなく低い」

清霜「うん……」

提督「大丈夫だ。お前達は國の為に闘ってくれているんだ。例えどんな結果であろうとも間違った事は全くしていない」

清霜「そう、なのかな?」

提督「ああ。私が保証しよう」

清霜「うん。ありがとう司令官!」

提督「では、清霜も少し休んで来なさい」

清霜「了解です!」スタスタ
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:35:24.25 ID:FO/WkdNt0

















































































ああ
367 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/07/12(水) 17:35:40.29 ID:o7ZYMxSI0
提督(深雪……)

提督(かつての戦争で唯一アメリカとの戦争を経験していない艦娘……)

提督(かつて連合側に属していた地域からの侵攻……)

提督(深海棲艦が艦娘の姿形をしていると言う深雪からの報告……)

提督(これが意味する事は……)

提督(まさか……)

提督(しかし、ならば何故上層部はこの事を知らない……いや、私達に知らせない……?)

提督(なのだとしたらこの戦争は……)

乗組員「中将。宜しいでしょうか?」

提督(この戦争は一体……)

乗組員「中将?」

提督「すまない。何があった?」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:36:20.55 ID:FO/WkdNt0

















































































ああ
369 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/07/12(水) 17:36:24.28 ID:o7ZYMxSI0
乗組員「 第四艦隊より吉報です。 敵主力艦隊への奇襲に成功した模様です」

提督「川内が上手くやってくれたか。彼我の損害の報告は来ているか?」

乗組員「第八艦隊帰還鈴谷の第ニ砲塔と第一魚雷発射管が大破したものの、現在消火作業は完了し航行にも影響は無いとのことです。敵の損害は不明です」

提督「鈴谷に繋いでくれ」

乗組員「はっ!」

提督「鈴谷、私だ」

鈴谷「あ、提督」

提督「損傷は大丈夫か?」

鈴谷「大丈夫……かな」

提督「それは良かった。これより第8艦隊は直ぐにコロネハイカラ島まで撤退し、入渠し再出撃に備えよ」

鈴谷「了解」

提督「次は瑞鶴に繋いでくれ」

乗組員「繋がりました」

提督「第三次攻撃隊の準備はどうだ?」

瑞鶴「現在対艦魚雷を換装中よ! あと10分あれば発艦体制に入れるわ!」

提督「了解だ。攻撃隊の準備が出来次第敵主力艦隊に再攻撃だ」

瑞鶴「了解!」

乗組員「中将! 第四艦隊から通信がはいりました!」

提督「繋げ」

川内「提督! 敵の艦載機がそちらに向かっているよ! 今目視で確認出来た!」

提督「全艦に通達! 敵艦載機が現在こちらに向けて接近中! 各艦対空戦闘用意!」

提督「海中に展開した対潜網の範囲内で回避行動を行うように心掛けろ」

瑞鶴「提督さん、艦戦隊を直掩機として展開する?」

提督「弾薬や燃料の補給状況は?」

瑞鶴「もう完了したわ!」

提督「瑞鳳は?」

瑞鳳「完了してます!」

提督「ならば、稼働全機発艦。艦攻隊の発艦後は艦戦隊の半分は護衛として、残りは艦隊防空に回せ」

瑞鶴「了解!」

……………………

…………

……
370 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/07/12(水) 17:37:25.56 ID:o7ZYMxSI0
今日はここまでです。

また来ますね!
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:38:04.11 ID:FO/WkdNt0

















































































ああ
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 17:46:27.91 ID:HeBea9beo
乙です
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 19:24:10.78 ID:rUawhqGt0





























































ああ
2017/07/12(水) 17:38:04.11ID: FO/WkdNt0 (4)
372: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]
乙です
2017/07/12(水) 17:46:27.91ID: HeBea9beo (1)
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374 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2017/08/12(土) 00:20:33.87 ID:IBVWVyhMO
現在リアル激務の為更新は今暫くお待ち下さい
また来ますね
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 11:29:58.88 ID:+6DblcTJ0
報告乙
376 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/09/10(日) 09:18:34.10 ID:tAaXYPkLO
……………………

…………

……

乗組員「瑞鶴、瑞鳳航空隊の攻撃により敵主力艦隊壊滅。敵随伴艦は撤退を開始しました」

瑞鶴「提督さん、追撃の為の航空隊は出す?」

瑞鳳「出撃中の航空隊が着艦後すぐに再攻撃させれば夕方迄には間に合うかもしれません」

提督「いや、この時間だと未帰還機が出てしまう可能性が強いだろう。無駄な犠牲は出したくない」

瑞鳳「了解です!」

提督「さて、陸軍へフィジー・サモアの制圧完了の電文を打電してくれ」

乗組員「了解!」

提督「全艦へ無線を繋げてくれ」

乗組員「了解! ……繋がりました」

提督「全艦に告ぐ。現時刻をもってして作戦完了とする。我々の勝利だ! 」

提督「海上に展開している艦は朝霧に帰還。コロネハイカラ島に撤退している艦はそのまま待機をしてくれ」

提督「朝霧がコロネハイカラ島に寄港後は陸軍の輸送船の到着まで待機。陸軍の上陸部隊が兵員や資材をフィジー方面へ輸送するのを援護する」

提督「以上だ。全員御苦労であった」

……………………

…………

……
377 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/10/07(土) 09:49:53.48 ID:uNkHAO8+O
一ヶ月後 横須賀鎮守府

瑞鶴「うわー久しぶりに帰ってきたわね」

瑞鳳「そうね。前段作戦開始時から私達は出ずっぱりだったから本当に久しぶり」

瑞鶴「でも、私達の部屋って埃まみれなんじゃ……」

瑞鳳「あー……確かにそうかも」

瑞鶴「まずは掃除からか」

瑞鳳「そうね」

ガチャ バタン

瑞鶴「あ、提督さん!」

提督「どうした?」

瑞鶴「どうしたも何も提督さんこそどうしたのよ? 帰って来て早々何処か行くの?」

提督「ああ。これから大本営へ行かねばならない」

瑞鶴「え!? 横須賀に戻ってきて一時間も経ってないじゃない!」

提督「どうしても急ぎで確認を取らねばならない事があってな」

瑞鶴「そうは言っても提督さんはコロネハイカラ島やショートランド、帰投中の朝霧の中でも全然休んでなかったじゃない! 提督さん倒れちゃうよ!」

瑞鳳「お言葉ですが、私も瑞鶴に同感です。提督が倒れてしまったら元も子もありません。せめて一日休んで下さい」

提督「二人ともありがとう。しかし今回ばかりはそうは言って居られないのだ」ポンポン

瑞鶴「でも……」

提督「私は大丈夫だ。それと、二人には私が留守の間鎮守府の指揮を任せたいのだが、引き受けてくれるな?」

瑞鶴「私も提督さんに同行したい」

提督「すまないが、今回は私一人で行かねばならない」

瑞鶴「でも提督さんが危険な目に遭ったら……」

提督「大丈夫だ。今回は湾岸から離れたルートで大本営へ向かう。敵襲による被害の可能性も格段と少なくなる」

瑞鶴「でも……」

提督「瑞鶴は心配性だな。大丈夫だ。それとも私が信じられないか?」

瑞鶴「……信じられない」
378 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/10/07(土) 09:50:41.43 ID:uNkHAO8+O
瑞鳳「瑞鶴!?」

提督「ほう……つまり瑞鶴は私の事を信頼出来ないと?」

瑞鶴「いつもの提督さんなら私はいつでも信頼しているし、信用もしているわ。だけど今の提督さんは駄目」

提督「何故だ?」

瑞鶴「だって提督さん……目が怖いよ」

提督「それは私が寝不……」

瑞鶴「……今から人を殺すつもりでしょ」

提督「っ!?」

瑞鳳「え!?」

瑞鶴「ごめん、提督さん」バッ

提督「何をす……むっ」

瑞鳳「えっ……あっ……瑞鶴こんなところでなんて駄目……」

瑞鶴「ん……」スッ

提督「瑞鶴、お前……」

瑞鶴「提督さん、これは何? どうして銃を隠し持っているの?」

提督「私とて海軍将校の端くれだ。銃はいつでも携帯している」

瑞鶴「ううん。いつもの場所と違うわ。それにいつものホルスターにも銃を下げているじゃない」

提督「……何でもお見通しか」
379 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/10/07(土) 09:51:23.81 ID:uNkHAO8+O
とりあえずですが、今回の更新はこれまでです

また来ますね!
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 19:26:48.26 ID:z/Zb2y020
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 01:01:08.42 ID:RzKZXx+50
いつまでも松輪
382 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/11/09(木) 00:23:54.16 ID:/WqOCcTa0
近日中に更新します

今しばらくお待ちください
383 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/12/10(日) 01:05:57.41 ID:8iEcmKGk0
瑞鶴「提督さん、一体何があったの?」

瑞鳳「もしかして……深雪ちゃんの事と何か関係が……」

提督「今は話せない」

瑞鶴「私達にも話せない事なの?」

提督「ああ」

瑞鶴「それは絶対に?」

提督「ああ」

瑞鶴「ならせめて一緒に行かせてよ」

提督「駄目だ」

瑞鶴「じゃあ……一つだけ教えて」

提督「……内容による」

瑞鶴「提督さんと会えるのはこれが最後にならないよね?」

提督「…………戻って来たいとは考えている」

瑞鶴「それってつまり……」

提督「すまんな。もう、これ以上は話せない」

瑞鶴「提督さん!」
384 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/12/10(日) 01:07:21.36 ID:8iEcmKGk0
提督「瑞鶴。もしも私がまた戻って来たら話したい事がある」

瑞鶴「それなら、今話してよ!」

提督「……瑞鳳」

瑞鳳「はい」

提督「瑞鶴やみんなを頼んだぞ」

瑞鳳「……はい」

提督「では、私は行ってくるよ」

瑞鶴「嫌……」

提督「また、な」スタスタ

瑞鶴「提督、さん……」
385 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/12/10(日) 01:08:19.70 ID:8iEcmKGk0
その後、提督さんが横須賀鎮守府へ戻って来る事は二度と無かった
386 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2017/12/10(日) 01:15:26.09 ID:8iEcmKGk0
今回はここまでとなります。

ここ数年リアル仕事が激務になり半死半生状態でしたが、ここ二ヶ月は拍車がかかり棺桶に片足を突っ込んだ状態でした。
しかし依然ブラウザ版艦これでは甲攻略と新艦掘りに従事してます。
今回イベでは満潮ちゃんが尊すぎて棺桶に両足を突っ込む寸前でした。
あと、山城ボイスも素晴らしかったですね。

激遅進行で申し訳ないのですが、来年以降もお付き合いお願いします。
今年中にもう一度更新出来たらいいなぁ……
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 11:20:45.41 ID:6Zn5pR5m0
388 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/01/13(土) 01:27:01.16 ID:xJdHmOAmO
一ヶ月後

コンコン

瑞鳳「瑞鶴……起きてる?」

瑞鶴「…………」

瑞鳳「入るね」ガチャッ

瑞鶴「…………」

瑞鳳「ご飯、ここに置いておくから」

瑞鶴「……うん」

瑞鳳「何かほかにあったら言ってね」

瑞鶴「……ありがと」

瑞鳳「それじゃ、また後で」

パタン

瑞鳳「瑞鶴もまだ立ち直れ無い……か」

舞風「瑞鳳さん!」

瑞鳳「舞風ちゃん。陽炎ちゃんの様子は?」

舞風「ダメ、ですね。なんだか電池が切れちゃったみたいに布団から出て来ないです」

瑞鳳「そう……」

舞風「瑞鳳さん、この鎮守府ってどうなっちゃうんですか? 新しい提督はまだ着任しないですし……」

瑞鳳「その代わりに朝霧の乗組員の方々が運営を手伝ってくれているから、何とか運営に支障は……ごめんね、嘘。こんなに士気が下がっていては敵襲があっても対応出来ない」
389 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/01/13(土) 01:27:35.56 ID:xJdHmOAmO
舞風「それなら、考えることはやめて身体を動かしましょうよ!」

瑞鳳「そうね……」

舞風「瑞鳳さんも本当はすごく辛いですよね? でも頑張って身体を動かしているから瑞鶴さん達みたいに引きこもっちゃうような精神状態になってないもん」

瑞鳳「…………」

舞風「瑞鳳さん、出撃しましょう! 前の大規模出撃の傷はみんな癒えてます。身体を動かして元気になりましょう!」

瑞鳳「でも私達は軍属。勝手な行動は……」

舞風「提督が何も言わないで勝手に失踪したのが悪いんです! 舞風達は上官の教えを守るだけです!」

瑞鳳「教え?」

舞風「好き勝手に行動する、ですよ!」

瑞鳳「ふふっ……確かにそうね」

舞風「そうです! それじゃ、いっきましょーそれっ、ワンツー!」

瑞鳳「こら、慌てない! 色々準備をするからちょっと待ってて!」

舞風「はーい!」

瑞鳳「それにしても、舞風ちゃんってあんな話し方もするのね」

舞風「あんな、ですか?」

瑞鳳「真面目な話し方。末っ子みたいって言うのも変だけど、いつでも元気みたいな話し方だから」

舞風「あー……みんなには秘密にして下さいよ〜! 舞風は末っ子みたいに元気に振る舞うのが好きですしそうしたいんです! そうすれば舞風もみんなも元気になりますから」

瑞鳳「確かに元気が出てきた。そうよね、辛気臭い顔で過ごしていても良いことなんてないもんね」

舞風「そのとーり!」
390 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/01/13(土) 01:28:15.82 ID:xJdHmOAmO
瑞鳳「ありがとう舞風ちゃん。それじゃあ陽炎ちゃんと瑞鶴ちゃん以外の子を読んできて」

舞風「二人は誘わなくていいんですか?」

瑞鳳「あの二人はもう少しだけ休ませてあげたいかな。提督の事を特に慕っていた訳だから心を癒す時間をあげたいの」

舞風「でも……」

瑞鳳「うん。いつまでもあんな顔をさせてあげないよ。少ししたら引っ叩いても外に無理矢理連れ出すつもりだから大丈夫」

舞風「舞風もそれがいいと思います!」

瑞鳳「もしも私だけじゃ連れ出せ無さそうだったら手伝ってね」

舞風「はーい!」

瑞鳳「じゃ、今から1時間後に全員艤装を装備した上で港へ集合ね」

舞風「了解しましたー!」

タッタッタッ

瑞鳳「よーし! 編成を考えないと!」

……………………

…………

……
391 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/01/13(土) 01:47:09.55 ID:xJdHmOAmO
瑞鳳「…………一体どう言う事なの……?」

コンコン

瑞鳳「入っていいわよ」

舞風「瑞鳳さん、南方方面の夕張さん達の艦隊が帰投しましたー!」

瑞鳳「舞風ちゃんね。報告ご苦労様。 夕張は来てる?」

舞風「来てます! 今呼んできますね!」

パタン パタパタパタ……

コンコン コン

瑞鳳「夕張ね。入って」

ガチャッ パタン

夕張「夕張率いる第五艦隊、南方海域の哨戒任務完了しました」

瑞鳳「ご苦労様。早速だけど……その服装なら多分南方もそうなのね」

夕張「南方も……と言うことはまさか……」

瑞鳳「そのまさか。まだ西方の艦隊は戻って来ていないけど、その他の艦隊はただの一度も敵艦と交戦をしなかった。むしろ、一度も敵艦や敵機を発見する事も無かったみたい」

夕張「そんな事って……」

瑞鳳「偶然か、それとも必然かは分からない。だけど事実は事実として認めないと」

夕張「そうね。ちなみにまだ戻って来ていない艦隊は?」

瑞鳳「東方方面の哨戒任務に出した第四艦隊と、念の為に出した鎮守府近海の対潜哨戒の艦隊の二艦隊だけね」

夕張「情報待ちか」

瑞鳳「うん」

夕張「提督の失踪と何か理由は……」

瑞鳳「分からないわ。だからこそ情報が欲しい」

夕張「私は補給に戻るね。瑞鳳もあんまり根を詰めないようにね」

瑞鳳「ありがと」

夕張「それじゃ」

ガチャ パタン
392 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/01/13(土) 01:49:32.01 ID:xJdHmOAmO
今回はこれで終わりです。

あけましておめでとうございます。
今年も細々と更新を続けるのでお付き合いの程宜しくお願いします。

では、また来ますね
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 08:08:19.80 ID:ATSwuiuHo
乙です
394 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/02/14(水) 23:44:03.78 ID:OOKRidcG0
近日更新予定です
もう暫くお待ちを……
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/12(月) 18:22:23.46 ID:85xDovsE0
瑞鶴、瑞鳳、陽炎嫁のssの続きが見たかったりする。
あれ超好き。
396 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/03/15(木) 23:10:06.29 ID:AHM+4dfh0
瑞鳳(西方の艦隊の帰還にはまだ時間がかかる……北方と南方、北東、南東は敵艦隊はおろか、はぐれの深海棲艦すら見当たらない……そうなると多分東方にもいない可能性は高い……)

コンコン コン

舞風「瑞鳳さーん」

瑞鳳(やっぱり提督が何かを……?)

舞風「瑞鳳さーん!」

瑞鳳「えっ、あっ! どうしたの?」

舞風「第四艦隊と第二艦隊も帰投したので連絡です!」

瑞鳳「ごめんね、考え事してたの」

舞風「敵艦隊がいない事ですか?」

瑞鳳「そうね」

舞風「東方と近海のどちらにも敵艦はいなかったみたいです」

瑞鳳「やっぱり……」

ダッダッダッ

舞風「あれ? 夕張さん?」

夕張「瑞鳳、入るわよ!」

瑞鳳「どうしたのよそんな慌てて」

夕張「西方に出ている第六艦隊から入電が!」

瑞鳳「まさか……」

夕張「深海棲艦の大規模な艦隊を発見とのことよ……」
397 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2018/04/21(土) 00:49:00.84 ID:G/GCSvTe0
近日投下予定です。
今しばらくお待ちを
398 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/05/20(日) 09:54:05.02 ID:TO8SVhqpO
瑞鳳「深海棲艦が消えたわけじゃ無かったのね……」

舞風「瑞鳳さん、どうしますか?」

瑞鳳「舞風ちゃんは皆に出撃の連絡をお願い。夕張は全艦の艤装の点検と補給を」

舞風・夕張「了解!」

瑞鳳「鎮守府の護りは……」

夕張「他の鎮守府への要請はダメね」

瑞鳳「そうね。軍規を破っている私達に巻き込むのは流石にね」

夕張「瑞鶴と陽炎ちゃんに任せるのはどうかしら?」

瑞鳳「今の瑞鶴と陽炎ちゃんの精神状態じゃ……」

夕張「ううん、逆よ。今の二人を戦闘海域へ連れて行くのは二人を殺させに行く様なものだもの」

瑞鳳「でも、敵が来ない可能性が高いここの警護なら安心ってことね?」

夕張「そういう事。じゃ、私達は仕事して来るわね」

瑞鳳「私も二人のところに行って来るね」

……………………

…………

……
399 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/05/20(日) 09:54:51.02 ID:TO8SVhqpO
陽炎「瑞鶴さん、皆出撃したみたいです」

瑞鶴「……そうね」

陽炎「……私、近海の様子を見てきますね」

瑞鶴「うん。よろしく」

陽炎「瑞鶴さん」

瑞鶴「……ん?」

陽炎「司令は……もう…………」

瑞鶴「違う! 提督さんが私の前から居なくなるなんて!」

陽炎「…………」

瑞鶴「…………」

陽炎「……行ってきます」

瑞鶴「ごめん……」

陽炎「いえ。私も一人になりたいですし丁度いいです」

瑞鶴「ごめんね……」

陽炎「……はい」

スタスタスタスタ

瑞鶴「ごめんね……ごめんね……」

瑞鶴「皆、ごめんなさい……でも私、提督さんが居ないともうダメみたい……」

瑞鶴「提督さん……どこなの……?」

瑞鶴「提督さん…………」

……………………

…………

……
400 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/05/20(日) 09:59:44.02 ID:TO8SVhqpO
今回はここまでです。

陽炎改二で歓喜しました。
これで瑞鶴、瑞鳳、陽炎の三艦全てに改二が実装されたので私は満足です。
次は4駆勢に是非……
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/11(水) 16:34:58.19 ID:YMX92FdbO
待ってる
402 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/07/12(木) 20:47:59.33 ID:za+EhcIiO
大変お待たせしております。
海外出張や国内出張で更新する余裕がありませんでした。
なおかつデータが全て吹き飛びました……

更新はもう暫くお待ち下さい……
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/25(水) 23:09:58.18 ID:OwlugCsm0
のんびり待ってる
404 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2018/08/11(土) 10:03:08.54 ID:atPftxR0O
リランカ島沖

瑞鳳「凄い数……」

夕張「これは、100やそこらじゃ効かないわよ……」

瑞鳳「でも、この艦隊を殲滅しないと国が……」

夕張「滅ぼされちゃう」

瑞鳳「……腹を括るしかないわね」

夕張「そうね」

瑞鳳「全艦に告げます。状況は見ての通り圧倒的な物量差で不利です。ですが、ここで私達が負けたら他の鎮守府の戦力再建の目処すら立っていない日本が蹂躙されてしまうのは確かめるまでもありません」

瑞鳳「これから過酷な戦いが始まります。だけど、一つだけ約束して欲しいの。皆さん、絶対に生きて下さい。沈むなんて以ての外。死に物狂いで生にしがみ付いて下さい。生きてさえいればチャンスがありますから」

瑞鳳「まずは瑞鳳の航空隊で敵艦隊へ攻撃を仕掛けます。その後風上へ移動し戦艦、重巡による砲撃戦へ移行して下さい」

比叡「了解!」

瑞鳳「各水雷戦隊は別途指示があるまでは対潜警戒をお願いします」

夕張「りょーかい!」

瑞鳳「では、作戦を開始します! 第一次攻撃隊発艦!」

……………………

…………

…….
405 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2019/05/01(水) 03:36:45.82 ID:fL52TU+/0
鎮守府

瑞鶴「うっぅ……提督さん……ひどいよ……どうして……」

コンコン コン

瑞鶴「……陽炎? ごめん、また後にして……」

??「……すまない瑞鶴」

瑞鶴「……えっ!?」バッ

ガチャッ

提督「久しいな瑞鶴」

瑞鶴「提督、さん……本当に提督さんなの……?」

提督「ああ。長らく留守にしてしまいすまなかったな」

瑞鶴「うっうぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 提督さん! 提督さん! ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

提督「少し痩せたな」ポンポン

瑞鶴「ずっと……ずっと待っていたのに! 提督さんが帰ってくるって信じて待ってたのに! どうして連絡の一つもくれなかったの!? どうして!」

提督「それは……この終わりなき戦いを終わらせる為、瑞鶴達艦娘が戦いでいつか命を落とす運命を救う為に私はお前達の元を去ったのだよ」

406 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2019/05/01(水) 03:48:22.39 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「ごめん提督さん……意味が分からないよ……どうして私達を救う為に提督さんは居なくならなきゃいけなかったの!?」

提督「それを話す前に外へ行かないか?」

瑞鶴「外?」

提督「ああ。それと、瑞鶴にとって大切な物があれば持って来て欲しい」

瑞鶴「私にとって提督さん以外に大切なものなんて無いわ。外に行こう」

提督「いいのか?」

瑞鶴「うん」

提督「分かった。付いて来てくれ」

瑞鶴「……うん」
407 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2019/05/01(水) 04:00:49.42 ID:fL52TU+/0
提督「お前達と別れたあの日、私は大本営へ向かったのは瑞鶴も知っているな」

瑞鶴「うん」

提督「あの日私は死んだのだよ。提督としての肩書きは勿論、私という存在はこの國から抹消され、二度と日本に戻ることは無いはずだった」

瑞鶴「でも提督さんは今ここに」

提督「まどろっこしい言い方になるが、かつて提督と呼ばれた男はこの鎮守府はおろか日本という國にも足を踏み入れていない。だから監視カメラはおろか、この國の人間に姿を見られる訳にもいかない。痕跡は一切残さないのだよ。つまりは密入国と言うことになるな」

瑞鶴「じゃあどうして戻って来たの?」

提督「未練だ」

瑞鶴「未練?」

提督「ああ。瑞鶴、私は君を迎えに来た」
408 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2019/05/01(水) 04:19:30.82 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「私……を……?」

提督「そうだ。どうやら私は君に強く心を惹かれていたらしい。そして私には自分が思っていた以上に執着心と強い衝動があったらしい。この國を去った後も君の事が忘れられなかった。君達を救う為に存在を抹消したというのに私は諦めきれなかった」

瑞鶴「どうして……」

提督「瑞鶴?」

瑞鶴「どうして最初から私を連れて行ってくれなかったの!? 提督さんがあの日に連れて行ってくれれば私はこんなにも苦しむ事はなかったのに!」

提督「あの日瑞鶴が見抜いた通り、私は大本営の人間を殺すつもりだった。元帥殿やその周りの人間の全てを。そんな地獄に瑞鶴を連れて行ける筈が無い。だから私は一人で全てを背負うつもりだった」

瑞鶴「でも元帥はまだ……」

提督「ああ、結果としては殺していない。彼はこの世界の仕組みを理解し、そして打開策を見出すことが出来ない現状に抗い生き続けて来た人間だった。だから私は私が為すべきを成した後の世界を任せる事にしたのだよ」

瑞鶴「為すべき事?」

提督「ああ。私がこの世界の絶対悪として見做され地球上の全ての人間に望まれ殺される。これが私の為すべき事なのだよ」

409 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2019/05/01(水) 04:53:16.30 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「ダメ! そんなの許さない!」

提督「瑞鶴。君は艦娘という存在の真実を知っているか?」

瑞鶴「艦娘の真実……?」

提督「ああ。艦娘、そして深海棲艦の真実だ」

瑞鶴「……教えて」

提督「艦娘と深海棲艦は同一。つまり深海棲艦もまた艦娘だという事なのだよ」

瑞鶴「私達と深海棲艦が一緒……!?」

提督「お前はアメリカという國を、アメリカ人という人種を、アメリカの軍艦をどう思っている?」

瑞鶴「そ、それは……」

提督「憎いか?」

瑞鶴「ううん、そんな事……」

提督「かつてお前の姉を、先輩を、同僚を、お前に乗り込んでいた乗組員を、そしてお前自身を殺し沈めたアメリカを好いているのか?」

瑞鶴「…………」

提督「人が人でなくなる戦争だったから仕方がなかった、お互い様だった、恨みっこ無しの戦闘だった。様々な偽善の言葉で飾り感情を抑えようとしていても結局の所憎しみや恨みの感情は間違いなく存在する。その負の感情により対象の本質を正しく見通すことが出来ず、歪み間違った認識をその者に与えてしまう。これが艦娘と深海棲艦を分ける」

提督「つまり、日本に対して負の感情を持つ者が艦娘を見れば艦娘は化け物に、日本に対して負の感情を持たない者が艦娘を見れば艦娘もして認識すると言うわけだ。アメリカと戦争をし、殺しあった艦艇がアメリカの艦娘やアメリカ人をを見ればアメリカの艦娘は……」

瑞鶴「う……うそ……」

提督「そう、艦娘と艦娘の殺し合い。これが世界の真実なんだ」

瑞鶴「それじゃあ私達は同じ艦娘を沢山……沢山殺して……ヴォエッ」

提督「すまない……だが瑞鶴には真実を知って貰いたかった」

瑞鶴「ゲホッゲホッ! ……どうしてこんな酷い……」

提督「君にはもう隠し事をしたくない。だから私は瑞鶴に真実と私の為すべき事を伝えねばならない」

瑞鶴「……続けて」
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