カレン「アヤヤはガチデース!」 綾「わ、私、一般人だから!」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:46:32.55 ID:BDdxhNbv0



――昼休み・2年A組


カレン「一般人、って言うのが怪しいデス」

カレン「普通、『そっち系』の人じゃないとそんな風にいいマセン」

綾「……カ、カレン。何を言いたいの?」

忍「綾ちゃん。この前、お借りしたゲームのことなんですけど……」

綾「あ、ああ、シノ。どうかした?」


忍「はい……えっと」カチカチ

忍「……『君がいないと僕の金髪はくすんで』」

忍「という所の選択肢で詰まっちゃって……」タメイキ

綾「じ、実況しなくていいから!」アセアセ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1431603982
2 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:47:47.37 ID:BDdxhNbv0
カレン「……ヤッパリ」

綾「カ、カレン? 何がやっぱりなの?」

カレン「アヤヤ? その――私、アキバって所にちょっと興味ありマス」

綾「……あ、ああ。秋葉原ね」

綾「あそこ最近、オシャレになっちゃって……」タメイキ

カレン「――行ったことあるんデスか?」

綾「テ、テレビでやってたのよ!」アセアセ

カレン「ヘェェ……」ニヤニヤ

綾(う……ま、まずいことに)


カレン「そもそもデス」

カレン「アヤヤの読んでる本のイラストが……チョット」チラッ

綾「――カレンが、中身を見たいなんて言うから」モジモジ

カレン「道理で、普段からブックカバー付けてたデスね」

綾「そ、そういうわけじゃ……」カァァ
3 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:49:13.64 ID:BDdxhNbv0
忍「とても可愛らしい表紙ですよね、そちらの本」

忍「はぁ……私もこの男の子みたいに、金髪少女と抱き合って――」パァァ

綾「シ、シノ……ちょ、ちょっとだけ静かに。ね?」アセアセ

忍「でも――」

忍「私の寄る本屋さんに、そんな本ありましたっけ?」キョトン

綾「それは……えっと」

綾「お、置いてあるコーナーが違うのよ」

忍「わぁ……今度、私も行ってみたいですね」ニコニコ


綾「――というより、シノが知らなかったのが意外だわ」タメイキ

忍「へ? どうしてですか?」

綾「そ、それは……」モジモジ

カレン「シノ? ノーマルな女子高生は、そういうゲームはしないんデス」

忍「――ああ。今、私が進めているゲームですね」

忍「私、アクション系みたいなのは苦手で……こういう作品の方が向いてるみたいです」

忍「あと、主人公が金髪少女ですし……可愛くって」クスッ

忍「相手の男性もいいんですが……主人公の子が、もう」ニコニコ

カレン「シノもアヤヤに染められていってマスね……」タメイキ

忍「染められ……?」キョトン
4 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:50:58.98 ID:BDdxhNbv0
カレン「――イッツ・クールジャパン!」

カレン「私もイギリスで聞いたことありマス」

忍「あ、それ……テレビのニュースで見たことが」

綾「カレン、もう許してえ……」カァァ

カレン「ところでアヤヤ? 私、日本のラノベってものにちょっと興味ガ……」

綾「あっ、それなら今は、何と言っても『はまち』っていう青カバーの作品がいいわ」ペラペラ

綾「大ヒット中だから書店でもプッシュされ……て……」ピタッ

カレン「ナルホド……」

忍「綾ちゃん、大好きなんですね」ニコニコ

カレン「好きなことになると我を忘れる……デスか」ニヤニヤ

綾「」


陽子「おーっす、みんなー!」

アリス「きたよー」

綾「……二人とも」ズーン

陽子「な、なんだ綾? やつれてないか?」

アリス「ど、どうかしたの?」

忍「いえいえ」

忍「ところで綾ちゃん、私にもオススメを……」

忍「出来れば金髪少女が出てくる作品を――」

綾「し、しの……少し、私を休ませて」

綾「ああ、あと、それなら……冴えない彼女の、って作品、に」ガクッ

陽子「あ、机に突っ伏した」

カレン「崩れる瞬間まで、オススメを話してくれマシタね……」
5 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:52:29.86 ID:BDdxhNbv0
アリス「……ねぇ、シノ? 何があったの?」

忍「いえいえ」ダキッ

アリス「わっ!?」

忍「はぁ……どんなオススメの作品の子よりも」

忍「アリスの金髪の方がかわいいですねぇ……」スリスリ

アリス「シ、シノ……照れるよぉ」カァァ

アリス(って、あれ? 『金髪』の方が……?)ピクッ


忍「はぁ……これだけで私、生きて行けます」ニコニコ

アリス「――私、最近シノが心配だけどね」タメイキ

忍「アリス?」

アリス「だって、シノ……ベッドの上でゲームばっかりしてて」

アリス「もう、『ゲーム脳』になっても知らないんだから」プイッ

忍「いえいえ。私は『金髪脳』……じゃなくて『アリス脳』ですよ」

アリス「……は、はぐらかしたってダメなんだから!」カァァ

陽子(あーあ、しのとやり合うのは分が悪いぞ、アリス……)


カレン「――アヤヤはまだ無理そうデスね」

カレン「ヨウコ?」チラッ

陽子「ん? どうかした?」キョトン

カレン「……えっと、アヤヤって」

カレン「その……『オタク』なんデスか?」

陽子「――え、えっと」

陽子「ま、まぁ……そういう所もある、のかもな」アハハ

綾「陽子まで私を裏切るのっ!?」ガタッ

カレン「ワッ、アヤヤが復活シマシタ!」ビクッ


陽子「し、仕方ないだろ」

陽子「いつだったか、一人じゃ恥ずかしいからって……」

陽子「えっと、アニメイトだっけ? に、一緒に――」モジモジ

綾「……!」

綾「そ、それは――せっかく無料で特典付くなら、って」

カレン「アヤヤ? 一般人はそういうのに拘らないと思いマス」

陽子「マンガとか買う時、気にしたことないけどなー……」

綾「ふ、二人には私の気持ちなんてわからないわよっ!」プイッ
6 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:54:42.64 ID:BDdxhNbv0
忍「いいじゃないですか、綾ちゃん。素敵ですよ」クスッ

綾「……ああ。しのだけなのね、もう」ウルウル

アリス「あ、綾? 私も大丈夫だよ?」

アリス「綾がオタクさんなら、私にもオススメ教えてほしいな」ニコニコ

綾「……ア、アリス。ありがとね」プルプル

陽子(きっとオタクの意味すら分かってないアリスの純粋さ……)

カレン(アヤヤにクリーンヒットしマシタね……)


忍「ですから綾ちゃん、今、さっきのシーンなんですけど……」ピコーン

綾「って、しの!? な、なにを……!」

忍「スリープ状態だったので……」カチカチ

綾「そ、そうじゃなくて! 学校にゲームなんてダメじゃないっ!」

忍「……そう、なんですけど」キュッ

忍「それでも――主人公の金髪少女が悲しんでるのは、我慢できなくて」タメイキ

綾「……ああ」

カレン(ある意味、アヤヤよりシノは染まったのかもしれマセンね……)

陽子(ってか、P○Pから音漏れてるし……)


>・・・デモ、モウワタシニダッテ、ドウスレバイイノカ


アリス(わっ、お、女の子の声まで!?)ビクッ

綾(本当に、私もどうすればいいのかわからないわよ……)ズーン
7 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 20:55:58.00 ID:BDdxhNbv0
見切り発車もいい所のきんモザSSです。
一応、染まっているにせよいないにせよ他キャラも登場するかと。
といっても、そんなに長くはかからないと思いますが……別の話もありますし。

それでは。
ごめん、綾……。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/05/14(木) 22:19:15.05 ID:pWL9ThqKO
相手の男性……?
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/14(木) 23:13:19.83 ID:f2ZXzIrho
ガチレズ
10 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/14(木) 23:59:42.11 ID:BDdxhNbv0
綾はあれでも一応乙女だからね、しょうがないね。


忍「さぁ、綾ちゃん」ズイッ

忍「頼みます。もう、これ以上、私は泣き顔を――」

久世橋「そこで何をしてるんですか?」

カレン「……ワ」ピクッ

陽子「よりにもよって……」

アリス「久世橋先生……」


綾「――ご、ごめんなさい」ペコリ

綾「しのが私に、彼を攻略してほしいって……」チラッ

忍「そうです。今、何とかしないと――破局しちゃうんです!」カチカチ

久世橋「……え?」

久世橋(あ、あら? この子たち、そんなに進んでたの……?)アセアセ

久世橋(てっきり男女交際とかとは、無縁とばかり――)カァァ


忍「先生は、彼を裏切れるんですか?」ズイッ

綾「ああ、しの……そこの選択肢は上よ、上っ」

忍「そうだったんですか! ありがとうございます、綾ちゃん」カチカチ


>ワタシニモワカリマセン、デモ。ソレデモアナタトイッショニイタイデス

>・・・シノブチャン

>アイシテマス!

>ボクモダヨ


忍「……ふぅ。破局は避けられました」ホッ

綾「ああ、良かった――」ホッ

久世橋「……そうですね、良かったですね」プルプル

久世橋「それでは大宮さん、それを渡してください」スッ

忍「……ああ」タメイキ

綾「私たちの青春が――」タメイキ

カレン(アヤヤの青春って一体……)

陽子(っていうか最後まで音出しっぱなしだから、クラス中の視線が私たちに……)

アリス(声は可愛かったしカッコ良かったけど……は、恥ずかしいよぉ)カァァ


久世橋「それではこれは預かり、ま――」ピタッ

久世橋「……こ、これは!」ハッ

久世橋(ぞ、続編……ま、まさか、出ていたなんて!)

久世橋(ああ、教師になってから趣味が出来なくなってたとは分かってたけど……!)モジモジ
11 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/15(金) 00:00:34.61 ID:Pdn+FnH70
ちょっとお酒買ってきます。
それでは、また。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/15(金) 04:28:09.47 ID:4t6oulti0
期待してる
13 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/15(金) 17:23:05.37 ID:Pdn+FnH70
綾「く、久世橋先生……?」

久世橋「――!」ハッ

忍「だ、大丈夫ですか?」

久世橋「わ、私は、別に」

久世橋「まったく……大宮さんたちのおかげで、思い出し――」

陽子「……思い出し?」

カレン「ヘェェ……」ニヤニヤ

久世橋「……あ」


久世橋「と、とにかく!」

久世橋「もう、これからはゲームは持ち込んじゃダメですからね!」

久世橋「放課後、HRが終わったら来るように。そこで返します」クルッ

カレン「あ、久世橋先生ー!」

久世橋「く、九条さん?」ビクッ

カレン「それ、勝手に進めたらダメだと思いマスよ?」

久世橋「こ、攻略なんてしませんから!」

カレン「……『攻略』」ボソッ

久世橋「――そ、それでは!」スタスタ


忍「はい……わかりました」ガクッ

綾「ああ……青春って儚いのね」ガクッ

陽子「二人ともー? クッシーちゃんに怒られちゃうかもしれないんだぞー?」アキレ

アリス「わ、私も一緒に行くよ!」

アリス「シノとアヤを唆しちゃったのって……もしかしたら私だし」モジモジ

陽子(――いい子すぎる!)
14 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/15(金) 17:23:49.72 ID:Pdn+FnH70
カレン「アリス、いいんデスよ」

カレン「それに、シノたちだけの方がおもしろ――」

アリス「カレン?」

カレン「いえいえ、なんでもないデス」ニコニコ

陽子(カレンってば……すぐクッシーちゃんをからかうんだからなぁ)ハァ



――2年A組・放課後


忍「……く、久世橋先生」

綾「ご、ごめんなさい……」

綾「さすがにフルボイスは考えものでしたよね」タメイキ

久世橋「い、いや、小路さん。そういう問題ではなくて……」

忍「そうですよね。今度からはえっと……キャラクターの声?」

綾「キャラクターボイスはオフにするように気をつけたいと……」

久世橋「――そもそも、学校にゲームを持ち込んでは、ですね」コホン

綾「……あ。そ、そうでしたよね、ごめんなさい」ペコリ

忍「ごめんなさい……」ペコリ

久世橋(おかしい……私の知ってる二人じゃない気がする)

カレン(クッシーちゃん、問題児が増えちゃったかもデスね……)


穂乃花「――何かあったの、カレンちゃん?」

カレン「ん、ホノカ?」

カレン「実は、シノが持ち込んだゲーム機がバレちゃってデスね……」

穂乃花「え、ゲームやるんだ?」

香奈「意外だねー……それでどんな」



>オレハ、オマエイガイナニモミエナクナッチマッタ!



香奈「」

穂乃花「」

カレン「アチャー……」
15 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/15(金) 17:24:46.92 ID:Pdn+FnH70
忍「あ、また選択肢が出ましたね……」

綾「三つ――難関ね、これは」

久世橋「ふ、二人とも! 操作を間違えてしまっただけです!」アセアセ

久世橋「お、大宮さん! 早く受け取ってください!」

綾「……ここは、真ん中!」

忍「先生、二つ目です! 『私もあなたのことを想うと……』です!」

久世橋「そ、そうですか……」カチカチ

久世橋(――この感覚、何故か凄く懐かしい)ピッピッ

久世橋(そうだ、あの時も私はこの学校の教室で……って!)

久世橋「そ、そうじゃなくてですね……!」カチッ

綾「ああ。何とかピンチを脱したみたいね……」ホッ

忍「さすが綾ちゃんです! 私のお師匠さんですね」ニコッ

綾「……師匠? 私が?」モジモジ


穂乃花「忍ちゃんが……まるで、金髪を見る時みたいに」

香奈「――ってか、あれって」

香奈「穂乃花が前にやって――」

穂乃花「ス、ストップストップ!」アセアセ

香奈「いやー……まさか、こんな所で似てたなんて」

穂乃花「そ、そうじゃなくてぇ……」カァァ

カレン(ホノカも、デスか……)

カレン(さすがニッポン)

穂乃花「カ、カレンちゃん……どうかしたの?」

カレン「イエ……」

カレン「ホノカ? 出来れば私にもオススメを――」ニコッ

穂乃花「」プシュー

香奈「あ、穂乃花が壊れた」
16 : ◆jOsNS7W.Ovhu [saga]:2015/05/15(金) 17:36:42.01 ID:Pdn+FnH70
ここまでです。
とりあえず振り返り。

  忍:「そういう趣味」を持っていなかったが、ひょんなことから綾にゲームを貸してもらう。
     元からの金髪少女愛が手伝って熱中するが、染まっているという自覚はない。
     心のどこかで「オタクってなんでしょう?」と思っている節もある。

アリス:最近、忍がゲームばかりしていることを心配している。
    しかし、それがどういうゲームなのかは知らない。
    オタクという言葉についても、恐らく理解していない。

  綾:言わずと知れたこのSSの主人公(?)。
    忍を染めつつあるが、そのことについて否認の気持ちと嬉しいという気持ちの間で揺れ動いている。
    前々から「そういう趣味」についての興味はあったものの、高2に進級する前のある日、それが決定的になる。
    これは、彼女がそうなってからの話――

 陽子:オタクについては知っており、染まっていく綾たちのことを見守っている。
    といっても「自分は全然興味わかないなぁ」という実感もあるらしい。
    染まりそうにはないと確信しているものの、しかし……。

カレン:ニッポンのオタク文化に、ちょっとした興味があるらしい。
    といっても、本当に何となくで、深入りすることがないとも思っている。
    そんな彼女だったが……。

穂乃花:忍の金髪同盟相手。
    金髪好きが高じて、というものよりも先に「そういう趣味」に魅入られていた。
    「趣味」に触れていた時間は綾より長いらしい。

久世橋:綾たちの「先輩」。
    高校のOGというだけでなく、それ以上の意味で。
    「同人誌を発行していた」という風のうわさもある。
    どこまで本当かは、はてさて……。


まとめのつもりで書いたら、なかなかおかしなことになってますね。
とりあえず、一旦ここで切り上げます。
何かご意見等あれば、是非ともお願いします。
それでは。
76.23 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)